JPH11257776A - 多重効用吸収式冷凍機 - Google Patents

多重効用吸収式冷凍機

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JPH11257776A
JPH11257776A JP10062371A JP6237198A JPH11257776A JP H11257776 A JPH11257776 A JP H11257776A JP 10062371 A JP10062371 A JP 10062371A JP 6237198 A JP6237198 A JP 6237198A JP H11257776 A JPH11257776 A JP H11257776A
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義雄 改田
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明夫 近沢
Ryuichiro Kawakami
隆一郎 川上
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温側再生器で発生させた冷媒蒸気を低温側
再生器の加熱源とする多重効用吸収式冷凍機の全体効率
を効果的に向上させる。 【解決手段】 低温側再生器2,3から送出される低温
側濃溶液Lb’,Lc’を、高温側再生器1へ送る高温
側希溶液Laと優先的に熱交換させ、この熱交換の後
に、低温側濃溶液Lb’,Lc’を低温側希溶液Lb,
Lc又は高温側と低温側とへの分流前の希溶液Lと熱交
換させるとともに、高温側希溶液Laを高温側再生器1
から送出される高温側濃溶液La’と熱交換させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸収式冷凍機に関
し、詳しくは、高温側再生器で発生させた冷媒蒸気を低
温側再生器での加熱源にする多重効用吸収式冷凍機に関
する。
【0002】
【従来の技術】多重効用の吸収式冷凍機には分離型と一
体型があり、分離型では、図6(三重効用の例)に示す
如く、高温側再生器21から送出される高温側濃溶液L
a’と低温側再生器22,23から送出される低温側濃
溶液Lbc’とを各別の吸収器28,29において冷媒
吸収させ、これら吸収器28,29で生成される高温側
希溶液Laと低温側希溶液Lbcとを高温側再生器21
と低温側再生器22,23とに各別に送る溶液循環を行
う。
【0003】また一体型では、図7(三重効用の例)に
示す如く、高温側再生器1から送出される高温側濃溶液
La’と低温側再生器2,3から送出される低温側濃溶
液Lb’,Lc’とを合流させて、その合流濃溶液L’
を吸収器48において冷媒吸収させ、この吸収器48で
生成される希溶液Lを、高温側再生器1へ送る高温側希
溶液Laと低温側再生器2,3へ送る低温側希溶液L
b,Lcとに分流して各再生器に送る溶液循環を行う。
【0004】そして従来、分離型では同図6に示すよう
に、高温側濃溶液La’を高温側希溶液Laと熱交換さ
せる高温側熱交換器50、及び、低温側濃溶液(この例
では中温再生器22から送出される中濃度の濃溶液Lb
cmと低温再生器23から送出される最終の濃溶液Lb
c’の夫々)を低温側希溶液Lbcと熱交換させる低温
側熱交換器53,54を設け、これにより、高温側濃溶
液La’及び低温側濃溶液Lbcm,Lbc’の夫々か
ら熱回収を行っている。
【0005】また、一体側では同図7に示すように、高
温側濃溶液La’を高温側希溶液Laと熱交換させる高
温側熱交換器10、及び、その熱交換後の高温側濃溶液
La’と低温側濃溶液Lb’,Lc’とを合流させた合
流濃溶液(この例では中温再生器2からの送出液及び低
温再生器3からの送出液を順次に合流させた液)を、高
温側希溶液Laへの分流前の希溶液Lab,Lと熱交換
させる低温側熱交換器12,14を設け、これにより、
高温側濃溶液La’及び低温側濃溶液Lb’,Lc’の
夫々から熱回収を行っている。
【0006】なお、各図において、24,4は加熱器、
25,5は凝縮器、26,27,46は蒸発器、P2
1,P22,P41は溶液ポンプ、P23,P24,P
43は冷媒ポンプ、Cは冷却対象熱媒、Wは冷却用熱媒
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、多重効用形式
では、高温側再生器で発生させた冷媒蒸気を低温側再生
器での冷媒蒸気発生の加熱源にすることから、高温側再
生器における冷媒蒸気の発生効率が装置の全体効率(成
績係数)を大きく左右するが、多重効用の場合、低温側
再生器での再生温度を確保する上で高温側再生器におい
て高圧の冷媒蒸気を発生させる必要があることから、高
温側再生器における再生温度が単効用の場合の再生温度
(一般に90〜100℃)に比べ非常に高い温度(三重
効用では200℃以上もの温度)になる。
【0008】この為、前記した従来の分離型では、高温
側熱交換器の改善を図ったとしても、高温側再生器に対
する希溶液供給温度と上記再生温度との温度差が単効用
の場合に比べかなり大きくなって、高温側再生器での加
熱器による加熱量のうち、再生温度までの溶液昇温に費
やされる熱量の比率が相当に大きくなり、その分、高温
側再生器での冷媒蒸気発生に有効に寄与する熱量の比率
が低下して、高温側再生器における冷媒蒸気の発生効率
が低く制限され、これが原因で、装置全体効率の向上が
大巾に制限される問題があった。
【0009】また、前記した一体型にしても、高温側熱
交換器での熱交換に先立ち、高温側希溶液への分流前の
希溶液を低温側熱交換器で低温側濃溶液と熱交換させ
て、低温側濃溶液の保有熱を高温側希溶液の昇温にも寄
与させることから、上記の分離型に比べれば、高温側再
生器に対する希溶液供給温度を高くすることができて、
全体効率をある程度は高くし得るものの、依然、その希
溶液供給温度と再生温度との差は相当に大きく、やはり
同様の問題があった。
【0010】以上の実情に対し、本発明の主たる課題
は、濃溶液からの熱の回収利用を合理化することによ
り、多重効用吸収式冷凍機の全体効率を効果的に向上さ
せる点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】〔1〕請求項1記載の発
明では、低温側再生器から送出される低温側濃溶液を、
低温側再生器へ送る低温側希溶液や分流前の希溶液と熱
交換させる前(すなわち、その熱交換による温度降下の
前)に、高温側再生器へ送る高温側希溶液(すなわち、
分流前の希溶液よりも少量となった高温側希溶液)と優
先的に熱交換させ、その後に、この高温側希溶液を高温
側再生器から送出される高温側濃溶液と熱交換させるか
ら、高温側希溶液を高温側濃溶液と熱交換させるだけの
従来の分離型に比べ、また、高温側濃溶液との熱交換に
先立ち、高温側希溶液への分流前の大量の希溶液を低温
側濃溶液と熱交換させる従来の一体型に比べ、低温側濃
溶液の有する温度と熱量を高温側希溶液の昇温に効果的
に寄与させて、高温側再生器に対する希溶液供給温度を
効果的に高めることができる。
【0012】そして、このことにより、高温側再生器で
の加熱器による加熱量のうち、再生温度までの溶液昇温
に費やされる熱量の比率を小さくして、高温側再生器で
の冷媒蒸気発生に有効に寄与する熱量の比率を効果的に
高めることができ、これにより、全体効率に大きく影響
する高温側再生器での冷媒蒸気の発生効率を効果的に高
めて、装置の全体効率を大きく向上させることができ
る。
【0013】ちなみに、図5に示す如き三重効用におい
て、従来装置では、高温再生器1、中温再生器2、低温
再生器3の各々の冷媒蒸気発生量がDa,Db,Dcで
あったとして、これに対し、高温再生器1での加熱量は
同じ条件の下で、請求項1記載の発明を適用して、低温
側再生器としての中温再生器2及び低温再生器3の夫々
から送出される低温側濃溶液Lb’,Lc’を、高温再
生器1(高温側再生器)へ送る高温側希溶液Laと優先
的に熱交換させることで、高温再生器1に対する希溶液
供給温度を高め、これにより、高温再生器1へ供給する
希溶液Laのエンタルピが従来装置に比べΔhだけ増加
し、反面、その優先熱交換の為に低温側濃溶液Lb’,
Lc’から低温側希溶液Lb,Lcへ回収する熱量が減
少して、中温・低温再生器2,3に供給する希溶液L
b,Lcのエンタルピが従来装置に比べΔh/2づつ減
少したとすると、冷媒蒸気発生量は次の如く変化する。
【0014】高温再生器1では、供給希溶液Laのエン
タルピがΔhだけ増加することで、冷媒蒸気発生量がΔ
h/r(r:冷媒蒸気の比エンタルピ)だけ増加してD
a+Δh/rとなり、一方、中温再生器2では、供給希
溶液LbのエンタルピがΔh/2だけ減少するが、加熱
源として高温再生器1から送られる冷媒蒸気Ra’の供
給量が上記のΔh/rだけ増加(エンタルピにしてΔh
だけ増加)することで、差し引きして、受領エンタルピ
がΔh/2だけ増加し、これにより、冷媒蒸気発生量が
Δh/2rだけ増加してDb+Δh/2rとなる。
【0015】また、低温再生器3では、供給希溶液Lc
のエンタルピがΔh/2だけ減少するが、加熱源として
中温再生器2から送られる冷媒蒸気Rb’(元々は高温
再生器1での発生冷媒蒸気Ra’を加熱源とする発生蒸
気)の供給量が上記のΔh/2rだけ増加(エンタルピ
にしてΔh/2だけ増加)することから、これらが相殺
して受領エンタルピの増減は無く、冷媒蒸気発生量はD
cのままとなる。
【0016】そして、装置全体としては、高温・中温・
低温の3つの再生器の合計の冷媒蒸気発生量が(Da+
Δh/r)+(Db+Δh/2r)+Dcとなり、従来
装置における合計の冷媒蒸気発生量Da+Db+Dcに
比べ、加熱量は同じ条件の下で3Δh/2rだけ合計の
冷媒蒸気発生量が増加し、その分、冷凍能力が向上して
装置の全体効率(成績係数)が向上する。
【0017】すなわち、以上のことにより、請求項1記
載の発明によって装置の全体効率を効果的に向上できる
ことが説明でき、また、三重効用に限らず、二重効用や
四重効用以上の多重効用についても同様にして全体効率
を効果的に向上できることが説明できる。
【0018】なお、請求項1記載の発明では、吸収器で
の生成希溶液を低温側希溶液と高温側希溶液とに分流し
た後、その高温側希溶液を低温側濃溶液及び高温側濃溶
液と順次に熱交換させるから、その実施にあたり、図1
や図3に示す如く、高温側希溶液用の溶液ポンプP2,
P42を高温側希溶液Laの分流後で低温側濃溶液L
b’,Lc’との熱交換よりも前の箇所に介装すれば、
従来の一体型(図7)の如く、分流前の希溶液の全量を
高温側再生器の作動圧力(三重効用では数100kPa
に及ぶ圧力)まで昇圧する高圧・大容量の溶液ポンプを
希溶液路に設けるに比べ、分離型と同様、高圧仕様のポ
ンプは高温側希溶液用の小容量の溶液ポンプのみにし
て、低温側希溶液用ないし分流前の希溶液用の溶液ポン
プを低温側再生器の作動圧力(三重効用では数10kP
a程度)まで溶液昇圧するだけの低圧仕様のポンプで済
ませることができる。
【0019】また、従来の一体型において低温側濃溶液
との熱交換の後の箇所に高温側希溶液用の溶液ポンプを
介装して、分流前の希溶液用に対する溶液ポンプを低圧
仕様にすることも考えられるが、この場合、低温側濃溶
液との熱交換で高温化した高温側希溶液(三重効用では
100℃を越える希溶液)をポンプ通過させることか
ら、その高温側希溶液用の溶液ポンプに高い耐熱性を備
える特殊ポンプが必要になるのに対し、上記の如く低温
側濃溶液との熱交換よりも前の箇所に高温側希溶液用の
溶液ポンプを介装すれば、そのような高い耐熱性も不要
となり、これらのことから、形式的には一体型を採って
吸収液や冷媒の管理を容易にし、また、抽気構成などの
付帯構成も簡略にしながら、分離型と同様、溶液ポンプ
の面で装置コスト及び消費動力を低減することもでき
る。
【0020】〔2〕請求項2記載の発明では、低温側濃
溶液を高温側希溶液と優先的に熱交換させるのに、その
高温側希溶液を、分流前の吸収器での冷媒吸収に続き第
2吸収器においてさらに冷媒吸収させた上で低温側濃溶
液と熱交換させるから、その第2吸収器での冷媒吸収に
より、高温側再生器へ送る高温側希溶液の溶液濃度を低
温側再生器へ送る低温側希溶液の溶液濃度よりも低くす
ることができる。
【0021】つまり、このように高温側再生器に送る高
温側希溶液の溶液濃度を低下させることにより、その高
温側希溶液と高温側再生器からの送出濃溶液との濃度差
(すなわち、高温側再生器での溶液濃縮における溶液濃
度の変化幅)を増大させて、高温側再生器での冷媒蒸気
発生量を増加させることができ、これにより、前記の如
く高温側再生器に対する希溶液供給温度を高めることで
高温側再生器での冷媒蒸気発生効率を向上させる請求項
1記載の発明と相まって、全体効率に大きく影響する高
温側再生器での冷媒蒸気発生効率を一層効果的に高める
ことができ、装置の全体効率をさらに効果的に向上させ
ることができる。
【0022】あるいはまた、高温側再生器に送る高温側
希溶液の溶液濃度を低下させることにより、その供給側
の溶液濃度低下による冷媒蒸気発生量の増量分をもって
高温側再生器での冷媒蒸気発生量は大きく保ちながら、
高温側再生器から送出させる濃溶液の溶液濃度を低下さ
せて、その送出側の溶液濃度低下(すなわち、高温側再
生器での溶液濃縮における最終濃度の低下)により再生
温度の低下に対して発生冷媒蒸気の圧力を高く維持する
形態で、低温側再生器での再生温度を確保するのに要す
る高温側再生器での再生温度を低下させることもでき、
これにより、高温側再生器に対する希溶液供給温度と再
生温度との温度差を一層縮小して、その温度差の縮小に
よる装置効率の向上を一層効果的なものにするととも
に、高温化による装置腐食の問題も効果的に回避するこ
とができる。
【0023】ちなみに、三重効用の場合、高温側再生器
での再生温度は先述の如く200℃以上になるが、一般
に吸収液に用いられる臭化リチウム溶液の鉄などに対す
る腐食性は200℃を越えると急激に増大することか
ら、上記の如く高温側再生器に要求される再生温度を低
下し得ることは、装置腐食を防止する上で極めて有効で
ある。
【0024】〔3〕請求項3記載の発明では、低温側再
生器から送出される低温側濃溶液を、低温側再生器へ送
る低温側希溶液と熱交換させる前(すなわち、その熱交
換による温度降下の前)に、高温側再生器へ送る高温側
希溶液と優先的に熱交換させ、その後に、この高温側希
溶液を高温側再生器から送出される高温側濃溶液と熱交
換させるから、形式的には分離型でありながら、前記し
た請求項1記載の発明と同様、高温側希溶液を高温側濃
溶液と熱交換させるだけの従来の分離型に比べ、また、
高温側濃溶液との熱交換に先立ち、高温側希溶液への分
流前の大量の希溶液を低温側濃溶液と熱交換させる従来
の一体型に比べ、低温側濃溶液の有する温度と熱量を高
温側希溶液の昇温に効果的に寄与させて、高温側再生器
に対する希溶液供給温度を効果的に高めることができ、
これにより、全体効率に大きく影響する高温側再生器で
の冷媒蒸気の発生効率を効果的に高めて、装置の全体効
率を大きく向上させることができる。
【0025】また、高温側再生器から送出される高温側
濃溶液と低温側再生器から送出される低温側濃溶液とを
各別の吸収器で冷媒吸収させるから、これら吸収器の運
転条件設定をもって、高温側再生器へ送る高温側希溶液
の溶液濃度を低温側再生器へ送る低温側希溶液の溶液濃
度より低くすることもでき、そのことにより、前記した
請求項2記載の発明と同様、高温側希溶液と高温側再生
器からの送出濃溶液との濃度差を増大させて高温側再生
器での冷媒蒸気発生量を増加させることで、全体効率に
大きく影響する高温側再生器での冷媒蒸気発生効率を一
層効果的に高める、あるいはまた、高温側再生器からの
送出濃溶液の溶液濃度も低下させて、低温側再生器での
再生温度を確保するのに要する高温側再生器での再生温
度を低下させることで、高温側再生器に対する希溶液供
給温度と再生温度との温度差を一層縮小して装置効率の
向上を一層効果的なものにし、また、高温化による装置
腐食の問題を効果的に回避するといった機能も得ること
ができる。
【0026】〔4〕請求項4記載の発明では、前記の如
く、低温側濃溶液を低温側希溶液と熱交換させる前に高
温側希溶液と優先的に熱交換させ、その後に、この高温
側希溶液を高温側再生器から送出される高温側濃溶液と
熱交換させるのに対し、高温側希溶液と熱交換させた後
の高温側濃溶液を、低温側濃溶液と熱交換させた後の低
温側希溶液と熱交換させるから、分離型でありながら、
高温側希溶液と熱交換させた後の高温側濃溶液が有する
温度と熱量を、低温側再生器に対する希溶液供給温度の
上昇に有効に寄与させて、低温側再生器での冷媒蒸気発
生効率も向上させ、これにより、装置の全体効率を一層
向上させることができる。
【0027】〔5〕請求項5記載の発明では、低温側再
生器として中温再生器と低温再生器を設ける装置構成に
して、高温側再生器での発生冷媒蒸気を中温再生器の加
熱源にするとともに、その中温再生器での発生冷媒蒸
気、又は、その中温再生器で加熱源として用いた後の凝
縮液冷媒を低温再生器の加熱源にする多重効用形式(す
なわち、少なくとも前記した如き三重効用形式)にする
から、高温側再生器での発生冷媒蒸気を低温側再生器の
加熱源に利用する多重効用形式の段数増加による全体効
率の向上と、前述の如く低温側濃溶液を高温側希溶液と
優先的に熱交換させることで高温側再生器での冷媒蒸気
発生効率を向上させることとが相まって、全体効率の極
めて高い吸収式冷凍機とすることができる。
【0028】そして、このように多重効用形式を採るこ
とにおいて、高温側再生器(最上段の再生器)に対する
希溶液供給温度と再生温度との温度差は多重効用形式の
段数を多くするほど拡大することから、低温側濃溶液を
高温側希溶液と優先的に熱交換させて高温側再生器に対
する希溶液供給温度を高める請求項1又は3記載の発明
は、装置効率を向上させる上で、多重効用形式の段数が
多くなるほど一層有効なものとなる。
【0029】なお、四重効用以上の多重効用形式とする
場合には、上記の低温再生器及び中温再生器に対する高
温側再生器として、さらに高温側再生器と低温側再生器
との多重効用関係を有する複数の再生器を設ける装置構
成にする。
【0030】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1は溶液循環
系を一つにまとめた一体型の三重効用吸収式冷凍機を示
し、1は高温再生器、2は中温再生器、3は低温再生器
であり、加熱器4による加熱で高温再生器1において溶
液La中から発生させた冷媒蒸気Raを中温再生器2の
加熱用熱交換器2aに送り、この冷媒蒸気Raを加熱源
として中温再生器2において溶液Lb中から冷媒蒸気R
bを発生させる。
【0031】また、中温再生器2の加熱用熱交換器2a
から送出される高温の凝縮液冷媒Ra’及び中温再生器
2での発生冷媒蒸気Rbを低温再生器3の加熱用熱交換
器3a,3bに送り、これら高温液冷媒Ra’及び冷媒
蒸気Rbを加熱源として低温再生器3において溶液Lc
中から冷媒蒸気Rcを発生させる。
【0032】なお、2g,3gは、加熱器4にガスバー
ナ等の燃焼装置を採用した場合、その燃焼装置が発生す
る高温燃焼ガスEを高温再生器1での冷媒蒸気発生の加
熱源として使用した後、さらに中温再生器2や低温再生
器3での冷媒蒸気発生の加熱源の一部として有効利用す
るための加熱用熱交換器である。
【0033】低温再生器3の加熱用熱交換器3a,3b
から送出される凝縮液冷媒Ra’,Rb’及び低温再生
器3での発生冷媒蒸気Rcは凝縮器5で合流させて、未
凝縮分を冷却用熱交換器5aによる冷却で凝縮させ、そ
して、この凝縮器5から第1及び第2蒸発器6,7へ液
冷媒を二流Rx’,Ry’に分流して送り、これら液冷
媒Rx’,Ry’を各蒸発器6,7において冷却対象熱
媒C(本例では循環冷水)からの気化熱奪取により蒸発
させる。
【0034】6a,7aは各蒸発器6,7において蒸発
過程の冷媒Rx’,Ry’と冷却対象熱媒Cとを熱交換
させる蒸発用熱交換器(すなわち、冷水発生用の熱交換
器)であり、冷却対象熱媒Cは、第2蒸発器7の蒸発用
熱交換器7aから第1蒸発器6の蒸発用熱交換器6aの
順に通過させることで、第2蒸発器7の蒸発用熱交換器
7aにおいて温度をt1からt2へ降下させ、続いて、
第1蒸発器6の蒸発用熱交換器6aにおいて温度をt2
からt3に降下させ、この二段階冷却より第2蒸発器7
での冷媒Ry’の蒸発温度tbを第1蒸発器6での冷媒
Rx’の蒸発温度taよりも高くする。
【0035】一方、各再生器1,2,3から送出される
冷媒蒸気発生後(すなわち濃縮後)の濃溶液La’,L
b’,Lc’は合流させて第1吸収器8に送り、この第
1吸収器8において第1蒸発器6での発生冷媒蒸気Rx
を合流濃溶液L’に吸収させる。そして、第1吸収器8
での冷媒吸収により生成される希溶液Lを二流L1,L
2に分流し、その一方L1を低温側希溶液としてさらに
二流Lb,Lcに分流して中温再生器2と低温再生器3
とに分配供給し、他方L2は第2吸収器9に送る。
【0036】第2吸収器9では、前記の如く第2蒸発器
7における冷媒蒸発温度tbを第1蒸発器6における冷
媒蒸発温度taよりも高くした条件の下で、第1吸収器
8から供給される希溶液L2に第2蒸発器7での発生冷
媒蒸気Ryをさらに吸収させ、これにより、中温・低温
再生器2,3に送る低温側希溶液Lb,Lcの溶液濃度
d1よりも溶液濃度d2の低い希溶液Laを生成して、
その低濃度希溶液Laを高温側希溶液として高温再生器
1に供給する。
【0037】そして、本第1実施形態の三重効用吸収式
冷凍機では、このように高温再生器1(高温側再生器)
に送る高温側希溶液Laの溶液濃度d2を、中温・低温
再生器2,3(低温側再生器)に送る低温側希溶液L
b,Lcの溶液濃度d1よりも低くすることにより、高
温再生器1での溶液濃度の変化幅Δd2を、中温・低温
再生器2,3での溶液濃度の変化幅Δd1よりも大きく
(Δd2>Δd1)する、または、高温再生器1から送
出される高温側濃溶液La’の溶液濃度d2’(=d2
+Δd2)を、中温・低温再生器2,3から送出される
低温側濃溶液Lb’,Lc’の溶液濃度d1’(=d1
+Δd1)よりも低く(d2’<d1’)するようにし
てある。
【0038】なお、具体的運転値の一例としては、冷媒
に水を用い、吸収液に臭化リチウム溶液を用いる形式に
おいて、t1≒15℃,t2≒12℃,t3≒7℃,t
a≒5℃,tb≒10℃,d1≒58%(溶液温度40
℃),d2≒55%(溶液温度40℃),d1’≒63
%とするのに対し、Δd2>Δd1にする場合では60
%<d2’≦63%を挙げることができ、また、d2’
<d1’とする場合では58%≦d2’<63%を挙げ
ることができる。
【0039】Wは凝縮器5の冷却用熱交換器5aや第
1,第2吸収器8,9の冷却用熱交換器8a,9aに供
給する冷却用熱媒(本例では水)、P1は低圧溶液ポン
プ、P2は高温側希溶液用の高圧溶液ポンプ、P3,P
4は第1,第2蒸発器6,7の夫々において液冷媒R
x’,Ry’を循環散布する冷媒ポンプである。
【0040】10〜14は濃溶液と希溶液を熱交換させ
る熱回収用の第1〜第5の熱交換器であり、第1熱交換
器10では、高温再生器1からの送出濃溶液La’を高
温再生器1への供給希溶液Laと熱交換させ、第2熱交
換器11では、第1熱交換器10からの送出濃溶液L
a’と中温再生器2からの送出濃溶液Lb’との合流濃
溶液を第1熱交換器10への供給希溶液Laと熱交換さ
せ、第3熱交換器12では、第2熱交換器11から送出
される合流濃溶液La’,Lb’を中温再生器2への供
給希溶液Lbと熱交換させる。
【0041】また、第4熱交換器13では、第3熱交換
器12から送出される合流濃溶液La’,Lb’と低温
再生器3からの送出濃溶液Lc’との合流濃溶液を第2
熱交換器11への供給希溶液Laと熱交換させ、そし
て、第5熱交換器14では、第4熱交換器13から送出
される合流濃溶液L’を、第3熱交換器12への供給希
溶液Lbと低温再生器3への供給希溶液Lcとへ分流す
る前の希溶液L1に対し熱交換させる。
【0042】つまり、この熱交換構成では、中温・低温
再生器2,3(低温側再生器)から送出される低温側濃
溶液Lb’,Lc’を、中温・低温再生器2,3に送る
低温側希溶液Lb,Lcと第3及び第5熱交換器12,
14で熱交換させる前に、高温再生器1(高温側再生
器)に送る高温側希溶液Laと第2及び第4熱交換器1
1,13で優先的に熱交換させ、その後に、この高温側
希溶液Laを高温再生器1から送出される高温側濃溶液
La’と第1熱交換器10で熱交換させるようにしてあ
り、この優先熱交換により高温再生器1に対する希溶液
供給温度を高めることで、高温再生器1での冷媒蒸気発
生効率、ひいては、その影響を大きく受ける装置全体効
率(成績係数)を一層向上させるようにしてある。
【0043】〔第2実施形態〕図2は溶液循環系を高温
側と低温側との夫々で独立させた分離型の三重効用吸収
式冷凍機を示し、21は高温再生器、22は中温再生
器、23は低温再生器であり、加熱器24による加熱で
高温再生器21において溶液La中から発生させた冷媒
蒸気Raを中温再生器22の加熱用熱交換器22aに送
り、この冷媒蒸気Raを加熱源として中温再生器22に
おいて溶液Lb中から冷媒蒸気Rbを発生させる。
【0044】また、中温再生器22での発生冷媒蒸気R
bを低温再生器23の加熱用熱交換器23aに送り、こ
の冷媒蒸気Rbを加熱源として低温再生器23において
溶液Lc中から冷媒蒸気Rcを発生させる。
【0045】22g,23gは、第1実施形態と同様、
加熱器24にガスバーナ等の燃焼装置を採用した場合、
その燃焼装置が発生する高温燃焼ガスEを高温再生器2
1での冷媒蒸気発生の加熱源として使用した後、さらに
中温再生器22や低温再生器23での冷媒蒸気発生の加
熱源の一部として有効利用するための加熱用熱交換器で
ある。
【0046】低温再生器23の加熱用熱交換器23aか
ら送出される凝縮液冷媒Rb’及び低温再生器23での
発生冷媒蒸気Rcは凝縮器25で合流させ、未凝縮分を
冷却用熱交換器25aによる冷却で凝縮させる。
【0047】そして、凝縮器25から送出される液冷媒
Rbc’は第1蒸発器26へ送り、また、中温再生器2
2の加熱用熱交換器22aから送出される凝縮液冷媒R
a’は第2蒸発器27へ送り、これら液冷媒Rbc’,
Ra’を各蒸発器26,27において冷却対象熱媒C
(本例では循環冷水)からの気化熱奪取により蒸発させ
る。
【0048】なお、中温再生器22の加熱用熱交換器2
2aから送出される凝縮液冷媒Ra’や、低温再生器2
3の加熱用熱交換器23aから送出される凝縮液冷媒R
b’は、中温再生器22や低温再生器23における溶液
温度以上の温度を有することから、これら凝縮液冷媒R
a’,Rb’を上記の第2蒸発器27や凝縮器25へ送
る前に適当な箇所で中温再生器22への供給希溶液Lb
や低温再生器23への供給希溶液Lcと熱交換させ、こ
の熱交換により、中温再生器22や低温再生器23へ供
給する希溶液Lb,Lcのエンタルピを上昇させること
で装置の全体効率を向上させるようにしてもよい。
【0049】26a,27aは各蒸発器26,27にお
いて蒸発過程の冷媒Rbc’,Ra’と冷却対象熱媒C
とを熱交換させる蒸発用熱交換器(冷水発生用の熱交換
器)であり、冷却対象熱媒Cは、第2蒸発器27の蒸発
用熱交換器27aから第1蒸発器26の蒸発用熱交換器
26aの順に通過させることで、第2蒸発器27の蒸発
用熱交換器27aにおいて温度をt1からt2へ降下さ
せ、続いて、第1蒸発器26の蒸発用熱交換器26aに
おいて温度をt2からt3に降下させ、この二段階冷却
より、第2蒸発器27での冷媒Ra’の蒸発温度tbを
第1蒸発器26での冷媒Rbc’の蒸発温度taよりも
高くする。
【0050】一方、中温再生器22及び低温再生器23
から送出される冷媒蒸気発生後(濃縮後)の濃溶液L
b’,Lc’は合流させて第1吸収器28に送り、この
第1吸収器28において第1蒸発器26での発生冷媒蒸
気Rbcを合流濃溶液Lbc’に吸収させる。そして、
第1吸収器28での冷媒吸収により生成される希溶液L
bcを低温側希溶液として二流Lb,Lcに分流して中
温再生器22と低温再生器23とに分配供給する。
【0051】また、高温再生器21から送出される冷媒
蒸気発生後(濃縮後)の濃溶液La’は単独で第2吸収
器29に送り、この第2吸収器29では、前記の如く第
2蒸発器27における冷媒蒸発温度tbを第1蒸発器2
6における冷媒蒸発温度taよりも高くした条件の下
で、高温再生器21からの送出濃溶液La’に第2蒸発
器27での発生冷媒蒸気Raを吸収させ、これにより、
中温・低温再生器22,23に送る低温側希溶液Lb,
Lcの溶液濃度d1よりも溶液濃度d2の低い希溶液L
aを生成して、その低濃度希溶液Laを高温側希溶液と
して高温再生器21に供給する。
【0052】そして、前述の第1実施形態と同様、本第
2実施形態の三重効用吸収式冷凍機においても、このよ
うに高温再生器21(高温側再生器)に送る高温側希溶
液Laの溶液濃度d2を、中温・低温再生器22,23
(低温側再生器)に送る低温側希溶液Lb,Lcの溶液
濃度d1よりも低くすることにより、高温再生器21で
の溶液濃度の変化幅Δd2を、中温・低温再生器22,
23での溶液濃度の変化幅Δd1よりも大きく(Δd2
>Δd1)する、または、高温再生器21から送出され
る高温側濃溶液La’の溶液濃度d2’(=d2+Δd
2)を、中温・低温再生器22,23から送出される低
温側濃溶液Lb’,Lc’の溶液濃度d1’(=d1+
Δd1)よりも低く(d2’<d1’)するようにして
ある。
【0053】なお、具体的運転値の例についても、前述
第1実施形態と同様、冷媒に水を用い、吸収液に臭化リ
チウム溶液を用いる形式において、t1≒15℃,t2
≒12℃,t3≒7℃,ta≒5℃,tb≒10℃,d
1≒58%(溶液温度40℃),d2≒55%(溶液温
度40℃),d1’≒63%とするのに対し、Δd2>
Δd1にする場合では60%<d2’≦63%を挙げる
ことができ、また、d2’<d1’とする場合では58
%≦d2’<63%を挙げることができる。
【0054】Wは凝縮器25の冷却用熱交換器25aや
第1,第2吸収器28,29の冷却用熱交換器28a,
29aに供給する冷却用熱媒(本例では水)、P21は
低温側希溶液用の低圧溶液ポンプ、P22は高温側希溶
液用の高圧溶液ポンプ、P23,P24は第1,第2蒸
発器26,27の夫々において液冷媒Rbc’,Ra’
を循環散布する冷媒ポンプである。
【0055】30〜35は濃溶液と希溶液を熱交換させ
る熱回収用の第1〜第6の熱交換器であり、第1熱交換
器30では、高温再生器21からの送出濃溶液La’を
高温再生器21への供給希溶液Laと熱交換させ、第2
熱交換器31では、中温再生器22からの送出濃溶液L
b’を第1熱交換器30への供給希溶液Laと熱交換さ
せ、第3熱交換器32では、第1熱交換器30からの送
出濃溶液La’を第2熱交換器31への供給希溶液La
と熱交換させる。
【0056】また、第4熱交換器33では第2熱交換器
31からの送出濃溶液Lb’を中温再生器22への供給
希溶液Lbと熱交換させ、第5熱交換器34では、第4
熱交換器33からの送出濃溶液Lb’と低温再生器23
からの送出濃溶液Lc’との合流濃溶液を第4熱交換器
33への供給希溶液Lbと熱交換させ、そして、第6熱
交換器35では、第5熱交換器34から送出される合流
濃溶液Lbc’を、第5熱交換器34への供給希溶液L
bと低温再生器23への供給希溶液Lcとへ分流する前
の希溶液Lbcに対し熱交換させる。
【0057】つまり、この熱交換構成においては、中温
再生器22(低温側再生器)から送出される低温側濃溶
液Lb’を、中温再生器22に送る低温側希溶液Lbと
第4熱交換器33で熱交換させる前に、高温再生器21
(高温側再生器)に送る高温側希溶液Laと第2熱交換
器31で優先的に熱交換させ、その後に、この高温側希
溶液Laを高温再生器21から送出される高温側濃溶液
La’と第1熱交換器30で熱交換させるようにしてあ
り、この優先熱交換により高温再生器21に対する希溶
液供給温度を高める。
【0058】また、第4熱交換器33からの送出濃溶液
Lb’(中温再生器22からの送出濃溶液)と低温再生
器23からの送出濃溶液Lc’との合流濃溶液を、中温
再生器22への供給希溶液Lbと低温再生器23への供
給希溶液Lcとへの分流前の希溶液Lbcに対し第6熱
交換器36で熱交換させる前に、第4熱交換器33への
供給希溶液Lb(中温再生器22への供給希溶液)と第
5熱交換器34で優先的に熱交換させて、この優先熱交
換により中温再生器22に対する希溶液供給温度を、低
温再生器23に対する供給希溶液温度よりも優先的に高
めるようにし、このように、低温再生器23に対する供
給希溶液Lcの温度よりも中温再生器22に対する供給
希溶液Lbの温度を優先的に高め、さらにまた、その中
温再生器22に対する供給希溶液Lbの温度よりも高温
再生器21に対する供給希溶液Laの温度を優先的に高
めることで、装置の全体効率(成績係数)を一層向上さ
せるようにしてある。
【0059】〔第3実施形態〕図3は前述の第1実施形
態に比べ溶液循環構成を簡素化した一体型の三重効用吸
収式冷凍機を示し、第1実施形態における冷凍機構成の
各部と同機能の部分には同じ符号を付してある。
【0060】この冷凍機では、凝縮器5からの送出液冷
媒R’の全量を蒸発器46に送り、この蒸発器46にお
いて冷却対象熱媒Cからの気化熱奪取により液冷媒R’
を蒸発させることで、冷却対象熱媒Cの温度を前述の第
1実施形態の場合と同じくt1からt3へ降下させる。
【0061】蒸発器46での発生冷媒蒸気Rは吸収器4
8において、各再生器1,2,3からの合流濃溶液L’
に吸収させ、この冷媒吸収により生成した希溶液Lを二
流Lbc,Laに分流し、その一方Lbcを低温側希溶
液としてさらに二流Lb,Lcに分流して中温再生器2
と低温再生器3とに分配供給し、他方Laを高温側希溶
液として高温再生器1に供給する。
【0062】48aは吸収器48における冷却用熱交換
器、P41は低圧溶液ポンプ、P42は高温側希溶液用
の高圧溶液ポンプ、P43は蒸発器46において液冷媒
R’を循環散布する冷媒ポンプである。
【0063】そして、この溶液循環構成において、濃溶
液と希溶液を熱交換させる熱回収用熱交換器のうち、第
1〜第4の熱交換器10〜13は第1実施形態の場合と
全く同等の箇所に配備し、また、第5の熱交換器14’
は、第4熱交換器13から送出される合流濃溶液L’
を、低温側希溶液Lbcと高温側希溶液Laとへの分流
前の希溶液Lと熱交換させる箇所に配備してある。
【0064】つまり、この熱交換構成においても、第1
実施形態の場合と同様、中温・低温再生器2,3(低温
側再生器)から送出される低温側濃溶液Lb’,Lc’
を、中温再生器2に送る低温側希溶液Lbと第3熱交換
器12で熱交換させる前や、高温側と低温側とへの分流
前の希溶液Lと第5熱交換器14’で熱交換させる前
に、高温再生器1(高温側再生器)に送る高温側希溶液
Laと第2及び第4熱交換器11,13で優先的に熱交
換させ、その後に、この高温側希溶液Laを高温再生器
1から送出される高温側濃溶液La’と第1熱交換器1
0で熱交換させるようにしてあり、この優先熱交換によ
り高温再生器1に対する希溶液供給温度を高めること
で、高温再生器1での冷媒蒸気発生効率、ひいては、そ
の影響を大きく受ける装置全体効率(成績係数)を向上
させるようにしてある。
【0065】〔第4実施形態〕図4は、前述の第2実施
形態とは別の溶液循環構成を採用した分離型の三重効用
吸収式冷凍機を示し、第2実施形態における冷凍機構成
の各部と同機能の部分には同じ符号を付してある。
【0066】この冷凍機では、第1吸収器28での冷媒
吸収により生成される低温側希溶液Lbcの全量を中温
再生器22に送って冷媒蒸気を発生させ、続いて、この
中温再生器22から送出される中濃度の溶液Lbcmを
低温再生器23に送ってさらに冷媒蒸気を発生させ、こ
の低温再生器23から送出される濃溶液Lbc’を第1
吸収器28において冷媒吸収させる。
【0067】そして、この溶液循環構成において、濃溶
液と希溶液を熱交換させる熱回収用熱交換器として第1
〜第6の熱交換器50〜55を設け、第1熱交換器50
では、第2実施形態の場合と同様、高温再生器21から
の送出濃溶液La’を高温再生器21への供給希溶液L
aと熱交換させるのに対し、第2熱交換器51では、中
温再生器22からの送出される中濃度溶液Lbcmを第
1熱交換器50への供給希溶液Laと熱交換させ、第3
熱交換器52では、第1熱交換器50からの送出濃溶液
La’を中温再生器22への供給希溶液Lbcと熱交換
させ、第4熱交換器53では、第2熱交換器51から送
出される中濃度溶液Lbcmを第3熱交換器52への供
給希溶液Lbcと熱交換させる。
【0068】また、第5熱交換器54では、低温再生器
23からの送出濃溶液Lbc’を第4熱交換器53への
供給希溶液Lbcと熱交換させ、第6熱交換器55で
は、第3熱交換器52からの送出濃溶液La’を第2熱
交換器51への供給希溶液Laと熱交換させる。
【0069】つまり、この熱交換構成においても、中温
再生器22(低温側再生器)から送出される低温側濃溶
液としての中濃度溶液Lbcmを、中温再生器22に送
る低温側希溶液Lbcと第4熱交換器53で熱交換させ
る前に、高温再生器21(高温側再生器)に送る高温側
希溶液Laと第2熱交換器51で優先的に熱交換させ、
その後に、この高温側希溶液Laを高温再生器21から
送出される高温側濃溶液La’と第1熱交換器50で熱
交換させるようにしてあり、この優先熱交換により高温
再生器21に対する希溶液供給温度を高めることで、高
温再生器21での冷媒蒸気発生効率、ひいては、その影
響を大きく受ける装置全体効率(成績係数)を向上させ
るようにしてある。
【0070】また、この熱交換構成では、第1熱交換器
50で高温側希溶液Laと熱交換させた後の高温側濃溶
液La’を、第4熱交換器53で低温側濃溶液としての
中濃度溶液Lbcmと熱交換させた後の低温側希溶液L
bcと第3熱交換器52において熱交換させることによ
り、第1熱交換器50で高温側希溶液Laと熱交換させ
た後の高温側濃溶液La’が有する温度と熱量を、中温
再生器22(低温側再生器)に対する希溶液供給温度の
上昇に寄与させて、中温再生器22での冷媒蒸気発生効
率も合わせ向上させるようにしてある。
【0071】〔その他の実施形態〕前述の各実施形態で
は三重効用吸収式冷凍機を示したが、本発明の実施にあ
たり、高温側再生器での発生冷媒蒸気を低温側再生器で
の加熱源にする多重効用の段数は何段であってもよく、
本発明は三重効用に限らず、二重効用あるいは四重効用
以上の多重効用吸収式冷凍機にも適用できる。
【0072】三重効用以上で低温側再生器が複数器とな
る場合、これら低温側再生器に対し希溶液を並列的に供
給する形態、あるいは、直列的に供給する形態、あるい
はまた、並列供給と直列供給とを組み合わせた形態のい
ずれを採用してもよい。
【0073】冷媒と吸収液との組み合わせは水と臭化リ
チウム溶液との組み合わせに限定されるものではなく、
例えば、アンモニアを冷媒とし水を吸収液とする組み合
わせなど、種々の組み合わせが可能である。
【0074】高温側再生器における加熱器は、ガス燃料
ないし液体燃料を用いる燃焼形式、あるいは、高温蒸気
や高温水を熱源とする形式のいずれであってもよい。
【0075】本発明による多重効用吸収式冷凍機は、冷
凍専用機に限らず、吸収式冷温水機や吸収式ヒートポン
プとして実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態を示す冷凍回路図
【図2】第2実施形態を示す冷凍回路図
【図3】第3実施形態を示す冷凍回路図
【図4】第4実施形態を示す冷凍回路図
【図5】作用説明のための部分回路図
【図6】従来例を示す冷凍回路図
【図7】他の従来例を示す冷凍回路図
【符号の説明】
1 高温側再生器 Ra’ 冷媒蒸気 2,3 低温側再生器(中温再生
器、低温再生器) L 分流前の希溶液 La 高温側希溶液 Lb,Lc,Lbc 低温側希溶液 La’ 高温側濃溶液 Lb’,Lc’,Lbcm 低温側濃溶液 L’ 合流濃溶液 8,48 吸収器 9 第2吸収器 28,29 各別吸収器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温側再生器で発生させた冷媒蒸気を低
    温側再生器での加熱源にする多重効用吸収式冷凍機であ
    って、 前記高温側再生器から送出される高温側濃溶液と前記低
    温側再生器から送出される低温側濃溶液とを合流させ
    て、その合流濃溶液を吸収器において冷媒吸収させ、 この吸収器で生成される希溶液を、前記高温側再生器へ
    送る高温側希溶液と前記低温側再生器へ送る低温側希溶
    液とに分流して各再生器に送る溶液循環構成に し、この循環構成において、前記低温側濃溶液を前記高
    温側希溶液と優先的に熱交換させ、 この熱交換の後、前記低温側濃溶液を前記低温側希溶液
    又は分流前の前記希溶液と熱交換させるとともに、前記
    高温側希溶液を前記高温側濃溶液と熱交換させる構成に
    してある多重効用吸収式冷凍機。
  2. 【請求項2】 前記高温側希溶液を第2吸収器でさらに
    冷媒吸収させた上で、前記低温側濃溶液と熱交換させる
    構成にしてある請求項1記載の多重効用吸収式冷凍機。
  3. 【請求項3】 高温側再生器で発生させた冷媒蒸気を低
    温側再生器での加熱源にする多重効用吸収式冷凍機であ
    って、 前記高温側再生器から送出される高温側濃溶液と前記低
    温側再生器から送出される低温側濃溶液とを各別の吸収
    器において冷媒吸収させ、 これら吸収器で生成される高温側希溶液と低温側希溶液
    とを前記高温側再生器と前記低温側再生器とに各別に送
    る溶液循環構成にし、 この循環構成において、前記低温側濃溶液を、前記高温
    側再生器へ送る前記高温側希溶液と優先的に熱交換さ
    せ、 この熱交換の後、前記低温側濃溶液を、前記低温側再生
    器へ送る前記低温側希溶液と熱交換させるとともに、前
    記高温側希溶液を前記高温側濃溶液と熱交換させる構成
    にしてある多重効用吸収式冷凍機。
  4. 【請求項4】 前記高温側希溶液と熱交換させた後の前
    記高温側濃溶液を、前記低温側濃溶液と熱交換させた後
    の前記低温側希溶液と熱交換させる構成にしてある請求
    項3記載の多重効用吸収式冷凍機。
  5. 【請求項5】 前記低温側再生器として中温再生器と低
    温再生器を設け、前記高温側再生器での発生冷媒蒸気を
    前記中温再生器の加熱源にするとともに、その中温再生
    器での発生冷媒蒸気又はその中温再生器で加熱源として
    用いた後の凝縮液冷媒を前記低温再生器の加熱源にする
    多重効用形式にしてある請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の多重効用吸収式冷凍機。
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