JP2011163601A - 吸収式ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷水、温水を同時に供給でき、且つCOPの高い吸収式ヒートポンプ装置を得る。
【解決手段】吸収式ヒートポンプ装置は、蒸発器4、吸収器5、凝縮器3、低温再生器2、高温再生器1、溶液熱交換器61,62、溶液ポンプ51、冷媒ポンプ41を備える。また、蒸発器と冷水負荷7とを接続し、蒸発器で冷却された冷水を冷水負荷に供給する冷水配管71と、吸収器及び凝縮器と温水負荷8とを接続し、吸収器及び凝縮器を冷却して温度上昇した温水を温水負荷に供給する温水配管81を備えている。蒸発器及び吸収器は、圧力の低い低段側と圧力の高い高段側の多段にそれぞれ形成され、温水負荷からの温水は高段側吸収器5bから圧力の低い低段側吸収器5aへと順次流れる。高温再生器及び低温再生器からの濃溶液は、低段側吸収器から高段側吸収器へと順次流れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス、油、廃ガス、蒸気、高温水などを駆動用の主熱源とする吸収式ヒ−トポンプ装置に関し、特に冷房用の冷水と暖房用の温水を同時に取り出すことができるようにしたものである。
従来の吸収式ヒートポンプ装置としては、暖房運転時に、高温再生器を単純なボイラとして機能させ、蒸発器または温水器から温水を取り出す方式が知られている。
また、冷暖併給型の吸収式ヒートポンプ装置としては、特許文献1に示すものが知られており、この特許文献1のものでは、温水器を設け再生器で発生した冷媒蒸気を前記温水器に供給して凝縮させることで温水を製造すると共に、通常の吸収ヒートポンプサイクルにより冷水を製造して冷房用の冷水と暖房用の温水を取り出すシステムとしている。
更に、蒸発器に、下水などの未利用熱やプロセスの冷却廃熱などから熱を回収する熱源水(10〜40℃)を接続し、吸収器、凝縮器から温水を取り出す加熱或いは暖房専用の吸収式ヒ−トポンプ装置も知られている。
特開平07−190544号公報
地球温暖化防止への取り組みが急務となる中、空調用熱源機においてもCOの発生を抑制し、燃料資源をより一層効率的に活用する方策が求められている。
一般に吸収式冷温水機と呼ばれている従来の吸収式ヒートポンプ装置は、冷房と暖房を単独に行うものであって、暖房運転時には単純なボイラ運転を行うものであった。このため、成績係数であるCOP(Coefficient Of Performance)が1.0以下で効率が悪いという欠点があった。
また、特許文献1に示す冷暖併給型の吸収式ヒートポンプ装置では、冷水(5〜7℃)と温水(45℃以上)を同時に供給することができるが、暖房はボイラ運転であり、やはりCOPが低いという欠点があった。
更に、前記加熱或いは暖房専用の吸収式ヒ−トポンプ装置のものは、冷房用の冷水に比べると温度の高い10〜40℃程度の廃熱から熱を回収し、45℃以上の加熱或いは暖房用温水を得る加熱専用の吸収式ヒ−トポンプであるため、冷房を同時に行うことはできないという課題がある。
従来の吸収式ヒートポンプ装置において、冷房に用いる5〜7℃の冷水を製造するのと同時に暖房用或いは給湯用の温水(45℃程度)を製造しようとした場合、作動媒体である臭化リチウム水溶液の温度、濃度が高くなって結晶が発生しやすくなる。また、高温再生器の圧力が大気圧を越えてしまうため、冷水と温水の温度差を十分に確保して、安定した運転を行うことは困難であった。前記結晶の発生や高温再生器の圧力が大気圧を超えてしまうのを回避するためには、熱交換器を非常に大きくする必要があり、コストアップにつながる。
二重効用吸収ヒートポンプ装置として、外部の廃熱を導入して溶液の加熱、再生に用いるものでは、低温再生器の溶液温度が高くなると、廃熱から充分に熱を奪うことはできないため、廃熱を有効利用できないという課題もある。
また、冷水負荷と温水負荷のバランスが取れない場合には、低い方の負荷に合わせて運転せざるを得ず、必要な能力を発揮させることができないという欠点もある。即ち、冷水負荷が小さい場合には、冷水温度が低下して冷水や冷媒が凍結したり、温水温度を十分に上昇させることができず、また、温水負荷が小さい場合には、冷水温度を十分低下させることができず、冷房能力を発揮できないという不具合が発生する。
本発明の目的は、冷水、温水を同時に供給でき、且つCOPの高い吸収式ヒートポンプ装置を得ることにある。
本発明の他の目的は、吸収液の結晶化を防止し、廃熱も有効に利用できると共に、高温再生器の圧力が大気圧を越えることも回避して、冷温水を同時供給できる吸収式ヒートポンプ装置を得ることにある。
本発明の更に他の目的は、冷水負荷、温水負荷のバランスが取れない場合でも、能力を最大限に確保することができる吸収式ヒートポンプ装置を得ることにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、蒸発器、吸収器、凝縮器、低温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ、冷媒ポンプを備える吸収式ヒートポンプ装置において、前記蒸発器と冷水負荷とを接続し、前記蒸発器で冷却された冷水を前記冷水負荷に供給する冷水配管と、前記吸収器及び凝縮器と温水負荷とを接続し、前記吸収器及び前記凝縮器を冷却して温度上昇した温水を前記温水負荷に供給する温水配管とを備え、前記蒸発器及び吸収器は、圧力の低い低段側と圧力の高い高段側の多段にそれぞれ形成され、低段側の蒸発器と吸収器を連通させてほぼ等しい圧力にすると共に、前記高段側の蒸発器と吸収器を連通させてほぼ等しい圧力とし、前記冷水配管は前記冷水負荷からの冷水が圧力の高い前記高段側の蒸発器から圧力の低い前記低段側の蒸発器へと順次流れるように構成し、前記温水配管は前記温水負荷からの温水が圧力の高い前記高段側の吸収器から圧力の低い前記低段側の吸収器へと順次流れるように構成し、前記高温再生器及び前記低温再生器からの濃溶液を、圧力の低い前記低段側の吸収器から圧力の高い前記高段側の吸収器へと順次流れるように接続したことを特徴とする。
上記吸収式ヒートポンプ装置における好ましい制御としては以下のものがある。
1つは、前記温水配管を流れる温水の温度を検出する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段からの信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記冷水配管を流れる冷水の温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水出口温度検出手段からの信号に基づいて前記冷水流量を制御する冷水流量制御手段を設けることである。ここで、前記温水温度検出手段は、前記凝縮器と前記温水負荷との間の前記温水配管内の温水温度を検出し、前記冷水温度検出手段は、前記低段側の蒸発器と前記冷水負荷との間の前記冷水配管内を流れる冷水温度を検出するものであることが好ましい。
他の1つは、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記高温再生器で発生する冷媒蒸気を導入して凝縮させ、凝縮した冷媒液を前記高温再生器に戻す構成とした温水器と、前記温水配管から分岐して前記温水器に温水を導入し、前記冷媒蒸気の凝縮熱により前記温水器に導入した温水を加熱し、加熱された温水を前記温水配管の前記温水負荷への入口側であって前記温水温度検出手段の上流側に接続するバイパス配管と、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水出口温度検出手段からの信号に基づき前記バイパス配管の温水バイパス流量を制御する温水バイパス量制御手段とを備えることである。
更に他の1つは、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記冷水配管の冷水負荷からの出口側に設けられ冷水を補助加熱する冷水補助加熱熱交換器と、この冷水補助加熱熱交換器に外部熱源からの加熱水を導く加熱水配管と、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段を備え、この冷水温度検出手段からの信号に基づいて前記加熱水配管を流れる加熱水による加熱量を制御する補助加熱制御手段とを備えることである。
更に他の1つは、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記温水配管の前記温水負荷からの出口側に設けられ温水を補助冷却する温水補助冷却熱交換器と、前記温水補助冷却熱交換器に外部熱源からの冷却水を導く冷却水配管と、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段からの信号に基づいて前記冷却水配管を流れる外部熱源からの補助冷却水による冷却熱量を制御する補助冷却制御手段とを備えることである。
更に他の1つは、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段からの信号に基づいて前記温水流量を制御する温水流量制御手段とを備えることである。
更に他の1つは、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、前記高温再生器で発生する冷媒蒸気を導入して凝縮させ、凝縮した冷媒液を前記高温再生器に戻す構成とした温水器と、前記温水配管から分岐して前記温水器に温水を導入し、前記冷媒蒸気の凝縮熱により前記温水器に導入した温水を加熱し、加熱された温水を前記温水配管の前記温水負荷への入口側であって前記温水温度検出手段の上流側に接続するバイパス配管と、前記温水温度検出手段からの信号に基づいて前記バイパス配管の温水バイパス流量を制御する温水バイパス量制御手段を設けることである。
更に他の1つは、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記冷水配管の冷水負荷からの出口側に設けられ冷水を補助加熱する冷水補助加熱熱交換器と、この冷水補助加熱熱交換器に外部熱源からの加熱水を導く加熱水配管と、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段からの信号に基づいて前記加熱水配管を流れる加熱水による加熱量を制御する補助加熱制御手段とを備えることである。
更に他の1つは、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記温水配管の前記温水負荷からの出口側に設けられ温水を補助冷却する温水補助冷却熱交換器と、前記温水補助冷却熱交換器に外部熱源からの冷却水を導く冷却水配管と、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段からの信号に基づいて前記冷却水配管を流れる外部熱源からの補助冷却水による冷却熱量を制御する補助冷却制御手段とを備えることである。
なお、上述した吸収式ヒートポンプ装置において、前記温水配管は、前記吸収器への入口側或いは前記吸収器の途中から分岐させて前記凝縮器に接続する温水分岐配管を設け、この温水分岐配管の前記凝縮器出口側を、前記吸収器を通過後の前記温水配管或いは前記分岐させた部分より更に下流側における吸収器途中の前記温水配管に合流させる構成としても良い。
また、外部からの熱源により溶液を再生する補助再生器を設け、この補助再生器には、前記吸収器からの希溶液が流入する経路と、前記補助再生器で濃縮された濃溶液を前記吸収器に戻す経路と、前記補助再生器で発生した冷媒蒸気を前記凝縮器へ導く経路とを備えるようにすることもできる。
本発明によれば、冷水、温水を同時に供給でき、且つCOPの高い吸収式ヒートポンプ装置を得ることができる。
また、吸収液の結晶化を防止でき、廃熱も有効に利用でき、高温再生器の圧力も大気圧を越えない、冷温水を同時供給可能な吸収式ヒートポンプ装置を得ることも可能である。
更に、冷水負荷、温水負荷のバランスが取れない場合でも、能力を最大限に確保することのできる吸収式ヒートポンプ装置を得ることが可能である。
本発明の吸収式ヒートポンプ装置の実施例1を示す系統図。 図1に示す吸収ヒートポンプ装置の制御の一例を説明する制御フロー図。 図1に示す吸収ヒートポンプ装置の制御の他の例を説明する制御フロー図。 吸収器と凝縮器への温水の流し方の種々の例を説明する系統図。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施例1を示す図である。吸収式ヒートポンプ装置は、高温再生器1、低温再生器2、凝縮器3、蒸発器4、凝縮器5、低温溶液熱交換器61、高温溶液熱交換器62の各熱交換器を配管で接続し、冷媒ポンプ41、溶液循環ポンプ51、溶液散布ポンプ52の各ポンプを備えている。また、前記蒸発器4は冷水負荷7と冷水配管71で接続されており、凝縮器3及び吸収器5は温水負荷8と温水配管81で接続されている。
前記蒸発器4は隔壁45により第1蒸発器4a(低段側蒸発器)と第2蒸発器4b(高段側蒸発器)に分割され、前記吸収器5は、隔壁55により第1吸収器5a(低段側吸収器)と第2吸収器5b(高段側吸収器)にそれぞれ分割されている。前記隔壁45には前記第1蒸発器4aを流下した冷媒液を集めて第2蒸発器4bに散布する冷媒散布装置46が設けられている。また、隔壁46には第1吸収器5aを流下した溶液を集めて第2吸収器5bに散布する溶液散布装置56が設けられている。前記第1蒸発器4aと第1吸収器5aとはエリミネータを介して冷媒蒸気が流れるように連通されており、第2蒸発器4bと第2吸収器5bもエリミネータを介して冷媒蒸気が流れるように連通されている。
第2蒸発器4bの下部には冷媒液溜めが設けられ、またこの冷媒液溜めの底部と前記第1蒸発器4aの上部に設置された冷媒散布装置44とを接続する配管42が設けられている。前記配管42には、冷媒ポンプ41と、第2蒸発器4bの下部の冷媒液溜めに設置されたフロートを有するフロート弁43とが設けられ、冷媒液溜め内の冷媒液を前記第1蒸発器4aの上部に設置された冷媒散布装置44から前記第1蒸発器4a内に散布する。冷媒散布装置44から散布された冷媒液は第1蒸発器4aを流下する間に蒸発器内を流れる冷水から熱を奪って蒸発し、蒸発仕切れなかった冷媒は前記冷媒散布装置46に集められ、この冷媒散布装置46から前記第2蒸発器4bに散布される。第2蒸発器4bに散布された冷媒液は該第2蒸発器を流下する間に蒸発器内を流れる冷水から熱を奪って蒸発し、蒸発仕切れなかった冷媒液は第2蒸発器4bの下部に貯められる。
前記高温再生器1及び低温再生器2で濃縮された濃溶液は第1吸収器5aの上部に設置された溶液散布装置54から散布され、第1吸収器5aを流下する間に第1蒸発器4aで蒸発した冷媒蒸気を吸収し、その吸収熱で吸収器内を流れる温水を加熱する。冷媒蒸気を吸収して濃度の薄くなった溶液は溶液散布装置56に集められ、第2吸収器5bに散布される。この散布された溶液は、第2吸収器5bを流下する間に、第2蒸発器4bで蒸発した冷媒蒸気を吸収し、その吸収熱で吸収器内を流れる温水を加熱する。また、冷媒蒸気を吸収してさらに濃度の薄くなった希溶液は、第2吸収器5bの下部に一旦貯められ、その後、溶液循環ポンプ51により高温再生器1及び低温再生器2に送られる。
配管42のフロート弁43出口部側には、ここから分岐し前記第2吸収器5bに接続される配管47が設けられており、この配管47には制御弁48が設けられている。
前記溶液循環ポンプ51を出た希溶液は低温溶液熱交換器61で高温再生器1及び低温再生器2からの濃溶液と熱交換して温度上昇した後、一部は低温再生器2に送られ、残りは高温溶液熱交換器62で高温再生器1からの濃溶液と更に熱交換して温度上昇した後、高温再生器1に送られる。高温再生器1には溶液加熱用のバーナ11が備えられており、燃料制御弁(熱入力量を制御する熱入力制御手段)12によりバーナ11に燃料が供給され、燃焼熱により溶液を加熱して冷媒蒸気を発生させると共に、溶液は濃縮される。濃縮された濃溶液は、高温再生器1から前記高温溶液熱交換器62に送られ、吸収器5からの希溶液と熱交換して冷却され、低温再生器2からの濃溶液と合流して、溶液散布ポンプ52に送られる。溶液散布ポンプ52を出た溶液は低温溶液熱交換器61で吸収器5からの希溶液と熱交換して冷却され、第1吸収器5aの上部に設置された溶液散布装置54に送られる。
高温再生器1で発生した冷媒蒸気は、一部は低温再生器2に送られ、また一部は温水器13に送られる。温水器13に送られた冷媒蒸気は温水器1内を流れる温水を加熱して凝縮し、温水器1の下部に一旦溜まった後、冷媒液は高温再生器1に戻される。
低温再生器2には、高温再生器1からの冷媒蒸気が流れる低温再生器伝熱管21、外部熱源9からの加熱水が流れる外部熱源伝熱管93及び低温再生器2の上部に設置された溶液散布装置23が設置されており、この溶液散布装置23には、前記低温溶液熱交換器61の出口から分岐した希溶液の一部が供給されて低温再生器2内に散布される。この散布された希溶液は、前記外部熱源伝熱管93を流下する間に外部熱源9からの加熱水により加熱されて冷媒蒸気を発生し、更に低温再生器伝熱管21を流下する間に、高温再生器1からの冷媒蒸気により加熱されて冷媒蒸気を発生する。冷媒蒸気を発生して濃度が高くなった溶液は、低温再生器2の下部に一旦貯められた後、溶液散布ポンプ52により、該ポンプの上流側で、高温再生器1から高温熱交換器62を経由して送られてきた濃溶液と合流し、低温溶液熱交換器61を経由して、前記溶液散布装置54に送られる。
外部熱源9からの加熱水は、外部熱源ポンプ91により低温再生器2内の外部熱源伝熱管93に送られ、低温再生器2内を流下する希溶液を加熱し、温度が低下した加熱水は外部熱源9に戻される。外部熱源9と外部熱源伝熱管93の間を循環する加熱水の経路には、外部熱源9を流れる加熱水量を制御する三方制御弁92が設置されており、この三方制御弁92により外部熱源伝熱管93での加熱量が調整される。外部熱源9は、例えばガスエンジン排熱、太陽熱温水器、或いは産業プロセス排熱などである。
高温再生器1から低温再生器2の低温再生器伝熱管21に送られた冷媒蒸気は、低温再生器2内を流下する希溶液を加熱して凝縮し、この凝縮した冷媒液は絞り22により減圧されて凝縮器3に送られる。
低温再生器2で発生した冷媒蒸気は、エリミネータ通路を通って凝縮器3に送られ、凝縮器3内を流れる温水に熱を与えて凝縮する。凝縮した冷媒液は凝縮器3の下部に一旦溜められて、減圧機構(図示せず)を通って蒸発器4に送られる。
前記冷水負荷7に冷水を供給する冷水配管71は、冷水負荷7から、冷水ポンプ72、冷水補助加熱熱交換器74、第2蒸発器4b、第1蒸発器4aを経由し、冷水負荷7に戻るように構成されている。また、前記第1蒸発器4aと冷水負荷7との間の冷水配管71には冷水温度センサ(冷水温度検出手段)73が設置されている。
冷水負荷7により温度上昇した冷水は、冷水ポンプ72により冷水補助加熱熱交換器74に送られ、ここで必要分だけ補助加熱されて温度上昇した後、第2蒸発器で冷却されて温度が低下し、更に第1蒸発器で冷却されることにより、所定の冷水供給温度に調整され、冷水負荷7に送られる。冷水ポンプ72には回転数制御装置(冷水流量制御手段)78が接続され、必要に応じて冷水流量Wを制御することができる。冷水負荷7としては、例えば室内冷房負荷、データセンタやクリーンルームの機器冷却用の負荷などがある。前記室内冷房負荷に供給する冷水の場合、例えば7℃の冷水に制御して供給する。
前記冷水補助加熱熱交換器74は、補助加熱熱源77との間を往還する加熱水配管74aで接続されており、この往還する配管には、冷水補助加熱水ポンプ75と、必要に応じて補助加熱源77を流れる冷水補助加熱水の流量(冷水加熱流量)WHaを制御する三方制御弁76が設置される。補助加熱熱源77としては、例えば地中熱を利用する地中熱熱交換器や、下水、河川水などがある。
前記温水負荷8に温水を供給する温水配管81は、温水負荷8から、温水ポンプ82、温水補助冷却熱交換器86、第2吸収器5b、第1吸収器5a、凝縮器3を経由し、三方制御弁85を通って温水負荷8に戻る経路となるように構成されている。
温水配管81の温水補助冷却熱交換器86の出口部には温水バイパス配管84が接続され、温水器13を通って三方制御弁85で温水配管81に合流している。温水バイパス配管84を流れる温水バイパス流量WHbは三方制御弁(温水バイパス量制御手段)85で制御されると共に、温水器13で高温再生器1からの冷媒蒸気により加熱されて温度上昇し、前記三方制御弁85において前記温水配管81を流れる温水に合流する。
前記三方制御弁85と温水負荷8の間の温水配管81には温水温度センサ(温水温度検出手段)83が設置されている。温水ポンプ82には回転数制御装置(温水流量制御手段)80が接続されており、必要に応じて温水流量Wを制御することができる。温水負荷8としては、例えば室内暖房負荷、床暖房器や給湯器用の負荷などがある。前記室内暖房負荷に供給する温水の場合、例えば45℃の温水に制御して供給する。
前記温水補助冷却熱交換器86は、冷却塔89との間を往還する冷却水配管86aで接続されており、この往還する配管には温水補助冷却水ポンプ87と、必要に応じて冷却塔89を流れる温水冷却水量Wcaを制御する三方制御弁88が設置されている。なお、前記冷却塔89の代わりに、地中熱熱交換器や河川水熱交換器等を用いても良い。
制御装置101は、前記冷水温度センサ73、温水温度センサ83、燃料制御弁12、三方制御弁76,85,88,92、回転数制御装置78,80、制御弁48と信号線で接続されている。
上述した本実施例においては、冷水負荷7を冷却して温度上昇した配管71を流れる冷水の熱を、蒸発器4で吸収ヒートポンプに取り込み、この取り込んだ熱量を、前記高温再生器1からの燃料の燃焼熱量(熱入力量)と共に、吸収器5及び凝縮器3で放熱して温水配管81を流れる温水に与え、温度上昇した温水を温水負荷8に与える構成としているので、冷水、温水を同時に供給することができる効率の高い吸収式ヒートポンプ装置を得ることができる。
従来の吸収式ヒートポンプ装置においては、7℃の冷水を発生しつつ吸収器、凝縮器を冷却する冷却水温度の出口温度を45℃以上にしようとすると、低温再生器2及び凝縮器3の温度、圧力が高くなり、サイクルの溶液濃度も高くなって溶液(吸収液)の結晶化の恐れが出てくる。また、低温再生器2の温度、濃度、圧力が高くなるため、高温再生器1の温度、濃度、圧力も高くなり、高温再生器1内の圧力が大気圧を超える恐れも出てくる。
これに対して、本実施例によれば、蒸発器4及び吸収器5を、それぞれ第1蒸発器4aと第2蒸発器4b、及び第1吸収器5aと第2吸収器5bに分割し、第1蒸発器4aと第1吸収器5aを冷媒蒸気が流れるように連通させ、また第2蒸発器4bと第2吸収器5bを冷媒蒸気が流れるように連通させ、冷水負荷7で温度上昇した冷水を第2蒸発器に流入させると共に、温水負荷8で温度低下した温水を第2吸収器5bに流入させ、高温再生器1及び低温再生器2で濃縮された溶液は第1吸収器5aから第2吸収器5bに順に流下させて冷媒蒸気を吸収する構成としている。従って、第2蒸発器4bの蒸発圧力は通常の吸収式ヒートポンプ装置の蒸発器圧力よりも高くなり、蒸気通路で連通している第2吸収器5bの圧力も高く、しかも温度の低い温水で冷却されているので、吸収器5を出る溶液濃度は従来の吸収式ヒートポンプ装置のものよりも低くすることができ、サイクル全体の濃度を低濃度側にシフトすることができる。これにより、溶液が結晶したり、高温再生器の圧力が大気圧を越えてしまうという問題を回避することができる。
また、サイクル濃度を低くすることができるので、低温再生器に散布する溶液温度も低くなり、通常の冷凍サイクルでは不可能か熱回収量が小さくなってしまうような、外部熱源9からの加熱水を、低温度まで熱回収することができ、排熱等を有効利用して燃料消費量を削減した省エネ運転が可能となる。
また、従来の吸収ヒートポンプサイクルにおいては、蒸発器での冷水負荷量と高温再生器での熱入力量の合計が、吸収器及び凝縮器の放熱量と常にバランスするために、冷水負荷量が温水負荷量に対して小さい場合には、冷水が過度に冷却されて冷水や冷媒が凍結する不具合が発生し、温水負荷にも対応できない状況になる。また、温水負荷が冷水負荷に対して小さい場合、温水温度が上昇し冷水を充分に冷却できないという不具合が発生する。
これに対して、本実施例では、冷水ポンプ72の回転数制御装置78、温水ポンプ82の回転数制御装置80、温水器13、冷水補助加熱熱交換器74、温水補助冷却熱交換器86を設置し、冷水温度センサ73、温水温度センサ83、燃料制御弁12、三方制御弁76,85,88,92、回転数制御装置78,80及び制御弁48を信号線で接続した制御装置101を設置しているので、冷水負荷量と温水負荷量のバランスを調整して、冷水や冷媒の凍結を防止すると共に、吸収ヒートポンプとして充分な能力を発揮させることができる。
即ち、温水負荷が大きく冷水負荷が小さい場合、温水負荷に合わせた運転を行うと冷水冷却能力が冷水負荷を上回り、冷水温度が低下して運転継続ができなくなる可能性がある。このような場合、本実施例では、第1の手段として、温水バイパス配管84の温水流量を増加させることで冷水負荷と温水負荷を調整することが可能である。温水バイパス流量が増加して温水器13での冷媒凝縮量が増加すると、低温再生器2及び凝縮器1を経由して蒸発器4に供給される冷媒液量が減少するので、蒸発器4での冷却能力が低下し、冷水温度の過度の低下を防止することができる。これにより温水負荷に対応した温水を供給しつつ、小さな冷水負荷に対しても適正な温度の冷水を供給することができる。
また、第2の手段として、冷水補助加熱熱交換器74の加熱量を増加させることで冷水負荷と温水負荷を調整することが可能である。冷水補助加熱熱交換器74の加熱量を増加させると、蒸発器4の冷水入口温度が高くなるので、冷水出口温度の過度の低下を防止すると共に、冷水補助加熱熱交換器74での加熱量が蒸発器4での冷媒蒸発量を増加させ、吸収器5での放熱量を増加させるので、温水を加熱する熱量が増大し、大きな温水負荷に対応できると共に、高温再生器1での加熱量を削減して省エネルギー運転が可能となる。
更に、第3の手段として、回転数制御装置80により温水ポンプ82の回転数を下げることで冷水負荷と温水負荷を調整することが可能である。これにより温水流量が低下するので、冷水負荷に合わせて吸収式ヒートポンプ装置を運転し、吸収器5及び凝縮器3での加熱能力が小さくても温水温度を充分に高くすることができる。従って、温水温度が低いために温水負荷8を加熱できないという不具合を回避できる。
上記と逆に、冷水負荷が大きく温水負荷が小さい場合、本実施例では、第1の手段として、温水補助冷却熱交換器86での冷却量を増加させることで冷水負荷と温水負荷を調整することが可能である。この冷却量が増加すると、吸収器5の温水入口温度が低くなるので吸収器5の吸収能力が増大すると共に、温水負荷への入口温度が低下して高温再生器1の熱入力を増加するように制御し、その分蒸発器4での蒸発能力を増大できるから、大きな冷水負荷に対応することができる。
また、第2の手段として、回転数制御装置78により冷水ポンプ72の回転数を下げることで冷水負荷と温水負荷を調整することが可能である。これにより冷水流量が低下するので、温水負荷に合わせて吸収式ヒートポンプ装置を運転し、蒸発器4の冷却能力が小さい場合でも冷水温度を充分に低下させて、冷水温度が高いために冷水負荷7を冷却できないという不具合を回避できる。
上記の制御を行うための制御装置101での制御フローを図2により説明する。温水の設定温度を45℃、冷水の設定温度を7℃として説明する。温水温度センサ83からの信号を入力して、温水温度THが温水温度設定値45℃より大きい場合は、燃料制御弁12を絞り高温再生器1の加熱量Qを減少させる。温水温度THが温水温度設定値45℃より小さい場合は燃料制御弁12を開き高温再生器1の加熱量Qを増大させる。この時、加熱量がバーナ11の100%の加熱量になっている場合には、燃料制御弁12はその状態を維持する。温水温度THが温水温度設定値45℃の場合は、特に操作は行わない。
その後、冷水温度センサ73からの信号を入力して、冷水温度Tが冷水温度設定値7℃より高ければ冷水負荷が大きいので、冷水と温水の能力バランスの調整を行う。まず、三方制御弁85の信号を取り込んで温水バイパス流量WHbが正であれば、温水器13による温水加熱が行われているので、蒸発器4に送られる冷媒量が減少して冷水冷却能力が低下しているから、三方制御弁85にこの温水バイパス流量WHbを減少させる信号を送り、温水器13での加熱量を減少させ、蒸発器4に送られる冷媒量を増やして、蒸発器4での冷却能力を増大させる。これにより冷水温度Tを低下させることができる。
温水バイパス流量WHbが0の場合は、三方制御弁76の信号を取り込んで補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaが流れていれば、三方制御弁76を制御して補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaを減少させるようにし、冷水補助加熱熱交換器74での加熱量を減少させ、蒸発器4の入口冷水温度を低下させて冷水温度Tを低下させる。
冷水加熱流量WHaが0の場合は、燃料制御弁12の信号を取り込んでバーナ11の熱入力が100%以下であれば、三方制御弁88を制御して冷却塔89を流れる温水冷却水流量WCaを増やし、温水補助冷却熱交換器86の冷却熱量を増大させる。これにより温水温度Tが低下するので、燃料制御弁12の開度が開く方向に制御され、高温再生器1での冷媒発生量が増加して蒸発器4での冷却能力を増大させることができ、冷水温度Tが低下する。
上記のように制御することにより、温水負荷に比べて冷水負荷が大きい場合に、冷却能力を増大して、能力のバランスをとることができる。
なお、バーナ11での熱入力が100%の状態であれば、回転数制御装置78により冷水ポンプ72の回転数を下げ、冷水流量Wを減少させて冷水温度Tを低下させる。この場合、トータルの冷却熱量を増やすことはできないが、冷水温度Tを補償し、冷水温度Tが高いために、冷水負荷7において冷却能力を発揮できない不具合を回避できる。
一方、冷水温度センサ73からの信号を受け、冷水温度Tが冷水温度設定値7℃より低い場合には、冷水負荷が小さいので、この場合にも冷水と温水の能力バランスの調整を行う。
まず、回転数制御装置78から冷水ポンプ72の回転数制御信号を取り込み、この回転数制御信号が100%以下の回転数であれば、冷水量が少ないために冷水温度Tが低下しているので、回転数制御装置78により回転数制御信号を増やすように制御し、冷水流量Wを増加させるようにする。これにより蒸発器4の出口の冷水温度Tが上昇する。
回転数制御装置78からの冷水ポンプ72の回転数制御信号が100%の回転数の場合、三方制御弁88の信号を取り込み、冷却塔89を流れる温水冷却水量WCaが正であれば、温水補助冷却熱交換器86での冷却熱量が多くなっており、これを加熱するためにバーナ11の燃焼量が増えて冷媒発生量が増え、蒸発器4での冷却能力が増えているので、三方制御弁88を制御して、冷却塔89送られる温水冷却水量WCaを減少させる。これにより、吸収器5の入口部の温水温度が上昇し、結果として温水温度Tが上昇して、高温再生器1の加熱量Qを低下させる制御が働き、最終的には冷水温度Tが上昇する。
冷却塔89を流れる温水冷却水量WCaが0の場合、三方制御弁76の信号を取り込み、補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaが100%以下であれば、三方制御弁76を制御して補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaを増加させるようにし、蒸発器4入口部の冷水温度を上昇させて、これに応じて蒸発器4の出口部の冷水温度Tを上昇させることができる。
補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaが100%の場合、これ以上冷水加熱流量を増やすことができないので、三方制御弁85を制御して、温水バイパス流量WHbを増加っせる。これにより温水器13で凝縮する冷媒量が増加し、その分低温再生器2及び凝縮器3を経由して蒸発器4に送られる冷媒量が減少して、蒸発器4の冷却能力が低下するので、冷水温度Tが上昇する。
上記のように制御することにより、温水負荷に比べて冷水負荷が小さい場合に、冷却能力を減少して、能力のバランスをとることができる。
更に、冷水温度センサ73からの信号を受け、冷水温度Tが冷水温度設定値7℃である場合には、特に操作は行わない。
なお、図2に図示していないが、上記のような制御を行っても冷水温度Tが低下し、予め定めた下限値を下回る場合には、制御弁48を開き、冷媒ブロー配管を経由して吸収器5に冷媒液を送り込む制御を行うと良い。これにより、蒸発器4での冷媒蒸発量が減少すると共に、吸収器5を流下する溶液の濃度が低下して吸収能力が低下し、蒸発器4での冷水の冷却能力を低下させることができるから、冷媒の凍結や冷水の凍結を防止できる。
また、温水負荷及び冷水負荷が小さくなり、燃料制御弁12を全閉にしてバーナ11の熱入力を0にしても、外部熱源9からの加熱量が負荷に対して過大である場合には、三方制御弁92を制御して、外部熱源9を往還する加熱水の流量を小さく調整すれば良い。これにより、負荷に比べて過大な熱入力による溶液の過濃縮を防止することができる。
制御装置101での別の制御フローを図3により説明する。冷水温度センサ73からの信号を入力して、冷水温度Tが冷水温度設定値7℃より小さい場合、燃料制御弁12を絞り高温再生器1での加熱量Qを減少させる。冷水温度設定値7℃より大きい場合は燃料制御弁12を開き高温再生器1の加熱量Qを増大させる。この時、バーナ11が100%の加熱量になっていれば、燃料制御弁12はその状態を維持する。冷水温度Tが冷水温度設定値7℃の場合は、特に操作は行わない。
その後、温水温度センサ83からの信号を入力して、温水温度Tが温水温度設定値45℃より低ければ温水負荷が大きいので温水と冷水の能力バランスの調整を行う。
まず、三方制御弁88の信号を取り込んで、冷却塔89を流れる温水冷却水量WCaが流れていれば、三方制御弁88を制御して冷却塔89を流れる温水冷却水量WCaを減少させるようにする。これにより、吸収器5の入口部の温水温度が上昇し、温水温度Tを上昇させて温水負荷に対する加熱量を増加させることができる。
冷却塔89を流れる温水冷却水量WCaが0であれば、三方制御弁76の信号を取り込み、補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaが100%以下であれば、三方制御弁76を制御して補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaを増加させるようにして蒸発器4入口部の冷水温度を上昇させる。これに応じて蒸発器4の出口部の冷水温度Tが上昇するので、高温再生器1の加熱量を増大するように制御され、結果として温水温度Tを上昇させて温水負荷に対する加熱量を増加させることができる。
補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaが100%であれば、燃料制御弁12の信号を取り込み、バーナ11からの熱入力量が100%以下であれば、三方制御弁85を制御して、温水バイパス流量WHbを増加させる。これにより、温水加熱量が増大し、温水温度Tを上昇させることができる。
上記のように、冷水負荷に比べて温水負荷が大きい場合、加熱能力を増大させて、能力のバランスをとることができる。
バーナ11の熱入力が100%であれば、回転数制御装置80を制御して温水ポンプ82の回転数を下げ温水流量Wを減少させ、温水温度Tを上昇させる。この場合、トータルの加熱熱量を増やすことはできないが、温水温度Tを補償し、温水温度Tが低いために、温水負荷8において加熱能力を発揮できない不具合を回避する。
一方、温水温度センサ83からの信号を受け、温水温度Tが温水温度設定値45℃より高い場合、温水負荷が小さいので、この場合にも温水と冷水の能力バランスの調整を行う。
まず、回転数制御装置80の信号を取り込み、温水ポンプ82の回転数制御信号が100%以下であれば、回転数制御装置80に回転数を増やすように信号を送って、温水ポンプ82の温水流量Wを増加させるように調整する。これにより温水温度Tを下げることができる。
温水ポンプ82の回転数制御信号が100%であれば、三方制御弁85の信号を取り込み、温水バイパス流量WHbが正であれば、温水器13による温水加熱が行われているので、三方制御弁85に温水バイパス流量WHbを減少させる信号を送り、温水器13での加熱量を減少し、温水温度Tを低下させる。
温水バイパス流量WHbが0であれば、三方制御弁76の信号を取り込み、補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaが流れていれば、三方制御弁76を制御して補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaを減少させる。これにより、冷水温度Tが低下し、高温再生器1の加熱量が減少するように制御されるので、結果として温水温度Tを低下させることができる。
補助加熱熱源77を流れる冷水加熱流量WHaが0であれば、三方制御弁88を制御して冷却塔89を流れる温水冷却水量WCaを増やして温水補助冷却熱交換器86の冷却熱量を増大させる。これにより、温水温度Tを低下させると共に、温水負荷8に対する加熱量を減少させることができる。
上記のように、冷水負荷に比べて温水負荷が小さい場合には、加熱能力を減少させて、能力のバランスをとることができる。
更に、温水温度センサ83からの信号を受け、温水温度Tが温水温度設定値45℃の場合には、特に操作は行わない。
なお、図1に示す実施例では、温水配管81の温水補助冷却熱交換器86の出口部から温水バイパス配管84を分岐させて、温水が温水器13に送られるように構成しているが、前記温水バイパス配管の分岐部を、温水補助冷却熱交換器86の出口部ではなく、温水配管81の凝縮器3の出口部としても良い。この場合には、吸収器5及び凝縮器3には常に温水の全量が流れるために、温水バイパス配管に温水が流れる場合にも吸収器5及び凝縮器3の伝熱性能が低下することなく、高い効率で吸収ヒートポンプサイクルを運転できる効果がある。
また、前記温水配管の分岐部を、温水補助冷却熱交換器86の出口部ではなく、入口部すなわち温水負荷8の出口側としても良い。この場合には、温水補助冷却熱交換器86で冷却された温水を温水器13で加熱するという無駄を回避することができる。
また、図1の実施例では、高温再生器1の加熱源としてバーナ11を用いたが、蒸気や高温の熱媒体を加熱源としても同様の効果が得られる。更に、図1の実施例では、冷水補助加熱熱交換器76の加熱量を制御するのに三方制御弁76を用いているが、三方制御弁76及びこれに付随する分岐配管をなくし、冷水補助加熱水ポンプ75を回転数制御するようにしても良い。同様に、温水補助冷却熱交換器86の加熱量を制御する三方制御弁88及びこれに付随する分岐配管に代えて、温水補助冷却水ポンプ87を回転数制御するようにしたり、或いは、冷却塔89に設置されているファン(図示せず)の回転数制御を行うようにしても良い。
上記実施例では、冷水温度センサ73は低段側蒸発器4aと冷水負荷7との間の冷水配管71内を流れる冷水温度を検出し、温水温度センサ83は凝縮器3と温水負荷8との間の温水配管81内の温水温度を検出するようにしているが、冷水温度、温水温度の検出位置は必ずしもこれらの位置には限られず、例えば冷水負荷7の出口側の冷水温度や、温水負荷8の出口側の温水温度を検出して制御することも可能である。
上記の実施例においては、冷水温度センサ73、温水温度センサ83の信号を用いて、高温再生器1の加熱量、冷水ポンプ72の回転数制御装置78の回転数、温水ポンプ82の回転数制御装置80の回転数、温水器13の加熱量、冷水補助加熱熱交換器74の加熱量、温水補助冷却熱交換器86の冷却量を制御しているが、冷水ポンプ72の回転数制御装置78、温水ポンプ82の回転数制御装置80、温水器13、冷水補助加熱熱交換器74、温水補助冷却熱交換器86は、それらのうちの1つ、或いはそれらのうちの複数個を組み合わせて設置して、冷水温度センサ73、温水温度センサ83の信号を用いて、それぞれの回転数や加熱量、冷却量を制御するようにしても良い。その場合の制御フローは、図2及び図3の制御フローにおいて、省略した装置に関連する操作を省略するようにすれば良い。
また、図1の実施例では、吸収器5から凝縮器3へ連続的に温水が流れるように温水配管81を構成した例を示したが、この温水配管81による吸収器5と凝縮器3への温水の流し方には他にも種々の方法があるので、以下図4により説明する。
図4において、Aは図1に示す吸収器5に、Cは図1に示す凝縮器3に相当している。また、81は図1に示す温水配管81に相当する配管である。なお、図1に示すものでは、吸収器5が第1吸収器5aと第2吸収器5bの二段で構成されているが、このような場合は、必ずしも第1吸収器5a及び第2吸収器5bの単位で温水を流す必要はなく、それぞれの吸収器の途中で温水流路が分割されるようにしても良い。
図4において、(a)図は、図1に示す実施例と同じ流し方を示している。
(b)図に示す例は、まず温水配管81の入口部で凝縮器3に全量を流し、凝縮器3の出口を吸収器5の入口に接続した例を示している。この例では凝縮器3に温度の低い温水が供給されるので、吸収ヒートポンプサイクルの圧力を低くできるという効果がある。
(c)図に示す例は、まず温水配管81を吸収器5に接続し、吸収器5の途中で全量を凝縮器3に流すように接続し、凝縮器3の出口から吸収器3の残りの部分に温水配管81を接続するようにしている。このように構成しても、凝縮器3には比較的温度の低い温水が供給されるので、吸収ヒートポンプサイクルの圧力を低くできる効果がある。
(d)図に示す例は、温水配管81を吸収器3の入口側で分岐させて凝縮器3に接続する温水分岐配管81aを設け、この温水分岐配管81aの前記凝縮器出口側を、前記吸収器5を通過後の前記温水配管81に合流させる構成としてもので、前記温水配管81を流れる温水の一部を分岐させて凝縮器3に流し、残りは前記吸収器5に流し、この吸収器5から出た流れと、前記凝縮器3から出た流れを合流させるようにしたものである。このように構成しても、凝縮器3には温度の低い温水が流れるので、吸収ヒートポンプサイクルの圧力を低くできる効果がある。
(e)図に示す例は、(d)図に示す例と同様に、温水配管81を吸収器3の入口側で分岐させて凝縮器3に接続する温水分岐配管81aを設け、且つこの例では前記温水分岐配管81aの凝縮器3出口側を、前記吸収器5の途中で前記温水配管81に合流させる構成としたものである。このように構成しても、凝縮器3には温度の低い温水が供給されるので、吸収ヒートポンプサイクルの圧力を低くできる効果がある。
(f)図に示す例は、吸収器5の途中から温水配管81の一部を分岐させて凝縮器3に接続する温水分岐配管81aを設け、この温水分岐配管81aの凝縮器3の出口側を、前記吸収器5の出口部に合流させる構成としたものである。このように構成しても、凝縮器3には比較的温度の低い温水を供給できるので、吸収ヒートポンプサイクルの圧力を低くできる効果がある。
(g)図に示す例は、(f)図の例と同様に、吸収器3の途中から温水配管81の一部を分岐させて凝縮器3に接続する温水分岐配管81aを設け、この温水分岐配管81aの凝縮器3出口側を、前記吸収器5の前記分岐させた部分より更に下流側における吸収器途中の前記温水配管81に合流させる構成としたものである。このように構成しても、(f)図の例と同様、凝縮器3に比較的温度の低い温水を供給できるので、吸収ヒートポンプサイクルの圧力を低く抑えることができる効果がある。
なお、図1に示す実施例は、吸収器5の希溶液を、高温再生器1と低温再生器2に分岐して送るパラレルフローの構成を示しているが、この希溶液の流れも、高温再生器1から低温再生器2へ順次送るシリーズフローとしたり、或いは逆に送るリバースフローにしても良く、更にこれらを組み合わせたバイパスフロー等の構成にした場合でも、同様の効果を得ることができる。
また、上記吸収式ヒートポンプ装置において、外部からの熱源により溶液を再生する補助再生器を設け、この補助再生器には、前記吸収器からの希溶液が流入する経路と、前記補助再生器で濃縮された濃溶液を前記吸収器に戻す経路と、前記補助再生器で発生した冷媒蒸気を前記低温再生器で熱交換させた後前記凝縮器へ導く経路とを備えるように構成することもできる。
上述した本実施例によれば、蒸発器及び吸収器は、圧力の低い低段側と圧力の高い高段側の多段にそれぞれ形成され、低段側の蒸発器と吸収器を連通させてほぼ等しい圧力にすると共に、前記高段側の蒸発器と吸収器を連通させてほぼ等しい圧力としたことにより、吸収ヒートポンプサイクルの温度、濃度を低下させることができ、溶液の結晶化を防止でき、また高温再生器の圧力が大気圧を越えることも回避して安定した運転を行うことができる。更に、蒸発器から冷水を取り出し、同時に吸収器と凝縮器から温水を取り出すことも可能になり、冷水負荷から奪った熱を暖房に有効利用した効率の高い吸収式ヒートポンプ装置が得られる。
また、吸収ヒートポンプサイクルの温度が低くなるので、外部排熱を有効に導入して溶液の加熱、再生を行うことが可能となり、比較的低温の外部排熱を利用した効率の高い吸収式ヒートポンプ装置とすることができる。
更に、温水出口温度又は冷水出口温度により高温再生器の熱入力を制御すると共に、冷水流量の制御、温水流量の制御、温水器への温水バイパス流量の制御、温水補助冷却熱交換器での冷却量の制御、冷水補助加熱熱交換器での加熱量の制御などを行うことにより、冷水負荷と温水負荷のバランスを取りつつ、その条件での最大限の冷水供給及び温水供給能力を発揮させることが可能となる。
1…高温再生器
2…低温再生器
3…凝縮器
4…蒸発器(4a…第1蒸発器(低段側蒸発器)、4b…第2蒸発器(高段側蒸発器))
5…吸収器(5a…第1吸収器(低段側吸収器)、5b…第2吸収器(高段側吸収器))
7…冷水負荷
8…温水負荷
9…外部熱源
11…バーナ
12…燃料制御弁(熱入力制御手段)
13…温水器
21…低温再生器伝熱管
22…絞り
23…溶液散布装置
41…冷媒ポンプ
42…配管
43…フロート弁
44…冷媒散布装置
45,55…隔壁
46…冷媒散布装置
47…冷媒ブロー配管
48…制御弁
51…溶液循環ポンプ
52…溶液散布ポンプ
54,56…溶液散布装置
61,62…溶液熱交換器(61…低温溶液熱交換器、62…高温溶液熱交換器)
71…冷水配管
72…冷水ポンプ
73…冷水温度センサ(冷水温度検出手段)
74…冷水補助加熱熱交換器(74a…加熱水配管)
75…冷水補助加熱水ポンプ
76…三方制御弁(補助加熱制御手段)
77…補助加熱熱源
78…回転数制御装置(冷水流量制御手段)
80…回転数制御装置(温水流量制御手段)
81…温水配管(81a…温水分岐配管)
82…温水ポンプ
83…温水温度センサ(温水温度検出手段)
84…温水バイパス配管
85…三方制御弁(温水バイパス量制御手段)
86…温水補助冷却熱交換器(86a…冷却水配管)
87…温水補助冷却水ポンプ
88…三方制御弁(補助冷却制御手段)
89…冷却塔
91…外部熱源ポンプ
92…三方制御弁
93…外部熱源伝熱管
101…制御装置。

Claims (12)

  1. 蒸発器、吸収器、凝縮器、低温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ、冷媒ポンプを備える吸収式ヒートポンプ装置において、
    前記蒸発器と冷水負荷とを接続し、前記蒸発器で冷却された冷水を前記冷水負荷に供給する冷水配管と、
    前記吸収器及び凝縮器と温水負荷とを接続し、前記吸収器及び前記凝縮器を冷却して温度上昇した温水を前記温水負荷に供給する温水配管とを備え、
    前記蒸発器及び吸収器は、圧力の低い低段側と圧力の高い高段側の多段にそれぞれ形成され、低段側の蒸発器と吸収器を連通させてほぼ等しい圧力にすると共に、前記高段側の蒸発器と吸収器を連通させてほぼ等しい圧力とし、
    前記冷水配管は前記冷水負荷からの冷水が圧力の高い前記高段側の蒸発器から圧力の低い前記低段側の蒸発器へと順次流れるように構成し、
    前記温水配管は前記温水負荷からの温水が圧力の高い前記高段側の吸収器から圧力の低い前記低段側の吸収器へと順次流れるように構成し、
    前記高温再生器及び前記低温再生器からの濃溶液を、圧力の低い前記低段側の吸収器から圧力の高い前記高段側の吸収器へと順次流れるように接続した
    ことを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  2. 請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記温水配管を流れる温水の温度を検出する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段からの信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記冷水配管を流れる冷水の温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水出口温度検出手段からの信号に基づいて前記冷水流量を制御する冷水流量制御手段を設けたことを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  3. 請求項2に記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記温水温度検出手段は、前記凝縮器と前記温水負荷との間の前記温水配管内の温水温度を検出し、前記冷水温度検出手段は、前記低段側の蒸発器と前記冷水負荷との間の前記冷水配管内を流れる冷水温度を検出するものであることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  4. 請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記高温再生器で発生する冷媒蒸気を導入して凝縮させ、凝縮した冷媒液を前記高温再生器に戻す構成とした温水器と、前記温水配管から分岐して前記温水器に温水を導入し、前記冷媒蒸気の凝縮熱により前記温水器に導入した温水を加熱し、加熱された温水を前記温水配管の前記温水負荷への入口側であって前記温水温度検出手段の上流側に接続するバイパス配管と、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水出口温度検出手段からの信号に基づき前記バイパス配管の温水バイパス流量を制御する温水バイパス量制御手段とを備えることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  5. 請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記冷水配管の冷水負荷からの出口側に設けられ冷水を補助加熱する冷水補助加熱熱交換器と、この冷水補助加熱熱交換器に外部熱源からの加熱水を導く加熱水配管と、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段を備え、この冷水温度検出手段からの信号に基づいて前記加熱水配管を流れる加熱水による加熱量を制御する補助加熱制御手段とを備えることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  6. 請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記温水配管の前記温水負荷からの出口側に設けられ温水を補助冷却する温水補助冷却熱交換器と、前記温水補助冷却熱交換器に外部熱源からの冷却水を導く冷却水配管と、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段からの信号に基づいて前記冷却水配管を流れる外部熱源からの補助冷却水による冷却熱量を制御する補助冷却制御手段とを備えることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  7. 請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段からの信号に基づいて前記温水流量を制御する温水流量制御手段とを備えることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  8. 請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、前記高温再生器で発生する冷媒蒸気を導入して凝縮させ、凝縮した冷媒液を前記高温再生器に戻す構成とした温水器と、前記温水配管から分岐して前記温水器に温水を導入し、前記冷媒蒸気の凝縮熱により前記温水器に導入した温水を加熱し、加熱された温水を前記温水配管の前記温水負荷への入口側であって前記温水温度検出手段の上流側に接続するバイパス配管と、前記温水温度検出手段からの信号に基づいて前記バイパス配管の温水バイパス流量を制御する温水バイパス量制御手段を設けたことを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  9. 請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記冷水配管の冷水負荷からの出口側に設けられ冷水を補助加熱する冷水補助加熱熱交換器と、この冷水補助加熱熱交換器に外部熱源からの加熱水を導く加熱水配管と、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段からの信号に基づいて前記加熱水配管を流れる加熱水による加熱量を制御する補助加熱制御手段とを備えることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  10. 請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記冷水配管の前記低段側蒸発器出口側温度を検出する冷水温度検出手段と、この冷水温度検出手段の信号に基づいて前記高温再生器の熱入力量を制御する熱入力制御手段と、前記温水配管の前記温水負荷からの出口側に設けられ温水を補助冷却する温水補助冷却熱交換器と、前記温水補助冷却熱交換器に外部熱源からの冷却水を導く冷却水配管と、前記温水配管を流れる温水の前記温水負荷への入口側温度を検知する温水温度検出手段と、この温水温度検出手段からの信号に基づいて前記冷却水配管を流れる外部熱源からの補助冷却水による冷却熱量を制御する補助冷却制御手段とを備えることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  11. 請求項1〜10の何れかに記載の吸収式ヒートポンプ装置において、前記温水配管は、前記吸収器への入口側或いは前記吸収器の途中から分岐させて前記凝縮器に接続する温水分岐配管を設け、この温水分岐配管の前記凝縮器出口側を、前記吸収器を通過後の前記温水配管或いは前記分岐させた部分より更に下流側における吸収器途中の前記温水配管に合流させる構成としたことを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
  12. 請求項1〜11の何れかに記載の吸収式ヒートポンプ装置において、外部からの熱源により溶液を再生する補助再生器を設け、この補助再生器には、前記吸収器からの希溶液が流入する経路と、前記補助再生器で濃縮された濃溶液を前記吸収器に戻す経路と、前記補助再生器で発生した冷媒蒸気を前記低温再生器で熱交換させた後前記凝縮器へ導く経路とを備えていることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
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