JP5037987B2 - 高温再生器及び吸収冷凍機 - Google Patents

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Description

本発明は高温再生器及び吸収冷凍機に関し、特に腐食の進行を抑制して寿命を延ばした高温再生器、及びこの高温再生器を備える吸収冷凍機に関するものである。
吸収冷凍機を構成する再生器における加熱源としては、主として外部のボイラより供給される蒸気か、燃料としてのガス又は油を燃焼させて得られる燃焼ガスが用いられている。後者を採用した再生器として、貫流式の再生器や循環式の再生器がある。貫流式の再生器の一例としては、次のようなものがある。上部と下部に環状の管寄せを備え、これらの管寄せ間に多数の上昇管を設け、上部中央部に燃焼装置を、下部管寄せに溶液(吸収液)を供給する吸収液供給ポンプを有する吸収液供給管を備え、溶液を下部管寄せに導入して加熱濃縮し上部管寄せから気液混合物を取り出すようにした貫流式濃縮器を構成する。そして、この貫流式濃縮器に気液混合物導管を介して接続された気液分離器を備え、この気液分離器の上部に接続された蒸気抜出導管と、気液分離器の下部近傍に接続された吸収液抜出導管と、気液分離器の下部と吸収液供給ポンプ下流側の吸収液供給管とを接続する吸収液循環導管と、を備えたことを特徴としている(例えば特許文献1参照)。
貫流式再生器は、液管で発生し、上部管寄せを介して気液分離器へ流れる沸騰溶液の流量が、吸収器から供給される溶液量より多いため、気液分離器内の溶液の一部を下部管寄せに戻す(循環する)必要がある。上記の貫流式再生器では、高濃度の溶液が流れる吸収液循環導管が低濃度の溶液が流れる吸収液供給管に接続され、低濃度の溶液が下部管寄せに導入される前に高濃度の溶液と混合される。また、吸収液循環導管を流れる溶液の温度は吸収液供給管を流れる溶液の温度よりも高い。高温高濃度の溶液が低温低濃度の溶液と混合されると、溶液中の最高温度及び最高濃度が低下するため、上昇管の腐食が抑制され、貫流式再生器の寿命が延びることとなる。そして、上記の構成において、吸収液供給管を流れる低濃度の溶液が気液分離器に移流するのを防止するために、吸収液循環導管にオリフィス又は弁等の絞り部を設けるのが好ましいとしている。ところが、吸収液循環導管に絞り部を設けると製造コストが増加するため、下部管寄せ内で高濃度の溶液と低濃度の溶液を混合させる貫流式再生器がある。
図5は、従来の貫流式再生器の下部管寄せにおける溶液の流れを示す模式図である。従来は、円環状の下部管寄せ94内に、低濃度の溶液L1とその上流に高濃度の溶液L2を導入し、これら濃度の異なる溶液L1、L2を異なる位置で円環状の接線方向に導入することで循環流Cを形成し、濃度の異なる溶液を混合させていた。
特開2001−201202号公報(段落0007、図1等)
しかしながら、従来の貫流式再生器では、高濃度の溶液と低濃度の溶液とが下部管寄せ内で並行な流れとなるように供給されるため、両者が十分に混合しないまま下部管寄せ内を循環して上昇管に混合が不十分な溶液が流れることがあり、過濃度の溶液が流れる上昇管は腐食が進行して寿命が短くなる傾向にあった。また、再生器が吸収冷凍機の構成要素となる場合、吸収冷凍機は冷凍運転終了後の停止前に再生器内に残留した高濃度の溶液を希釈する希釈運転をするのが一般的であるが、従来の貫流式再生器では、冷凍運転時に低濃度の溶液と高濃度の溶液とが下部管寄せ内で循環流となるように共に円環状の接線方向に導入されるように溶液導入管が配置されるので、希釈運転時に、下部管寄せ内に供給される低濃度の溶液を高濃度の溶液が多く存在する気液分離器へ吸収液循環導管を介して供給することが難しく、希釈運転を効率よく行うことが難しかった。
本発明は上述の課題に鑑み、高濃度の溶液を低濃度の溶液で十分に希釈して腐食の進行を抑制して寿命を延ばし、また、希釈運転を効率よく行うことができる高温再生器、及びこの高温再生器を備える吸収冷凍機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る高温再生器は、例えば図1に示すように、内部に溶液を流す複数の液管10と;液管10に、液管10の下部から前記溶液を分配する、内部に前記溶液を流す環状に形成された液室14と;液室14内に循環流Rs(例えば図2参照)を形成するように圧送される、前記溶液の濃度が所定の濃度である希溶液Swを、液室14に導入する希溶液供給管11と;前記溶液の濃度が希溶液Swの濃度よりも高い濃溶液Saを、希溶液Swが導入される位置より前記環状に沿い半周以上7/8周以下の下流に、かつ、循環流Rsを横断する方向に、液室14に導入する濃溶液供給管12とを備える。ここで「環状」は、典型的には円環状であるが、円形以外の多角形状にひとまわりしているものであってもよい。また「所定の濃度」は、典型的には、吸収冷凍機の吸収器から送られてくる溶液の濃度である。また「環状に沿い半周」は、環状をひとまわりした長さの半分の長さであり、典型的には、環状の液室の外周の半分の長さである。また「循環流を横断する方向」は、濃溶液を液室に導入する濃溶液供給管端部の開口から、濃溶液を液室に導入する方向に仮想直線を引いたときに、濃溶液供給管が貫通する液室の壁(例えば液室の外周壁)とは反対側の液室の壁(例えば液室の内周壁)に該仮想直線が当たる方向であり、そのうち、典型的には液室内の循環流に対向する方向(循環流の流れ方向に対して直交する方向よりも循環流の上流側に向かう方向)は除かれる。
このように構成すると、濃溶液を、希溶液が導入される位置より環状に沿い半周以上の下流に、かつ、循環流を横断する方向に、液室に導入するので、液室に導入された濃溶液が希溶液の循環流の持つせん断力により細分化され、濃溶液は十分に希溶液と混合して希釈される。また、希釈運転時には下部管寄せ内を循環する希溶液を下部管寄せ内で濃溶液と混合させた後に濃溶液供給管に逆流させることが可能となり、希釈運転を効率よく行うことができる。
また、請求項2に記載の発明に係る高温再生器は、例えば図1に示すように、請求項1に記載の高温再生器32Aにおいて、複数の液管10で加熱された溶液を収集する上部環状部材15と;上部環状部材15から加熱された溶液を導入し冷媒蒸気Vaと濃溶液Saとに分離する気液分離器18と;分離した濃溶液Saを濃溶液供給管12に導入する濃溶液戻り管18Bとを備える。
このように構成すると、濃溶液と冷媒蒸気との分離が容易になる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明に係る吸収冷凍機は、例えば図3に示すように、請求項1又は請求項2に記載の高温再生器32Aと;高温再生器32Aから冷媒を導入する凝縮器33と;凝縮器33で凝縮した冷媒液Vfを導入し被冷却媒体pの熱で冷媒液Vfを蒸発させる蒸発器34と;濃溶液Scを導入し、蒸発器34で蒸発した冷媒Veを濃溶液Scで吸収し濃度が低下した希溶液Swを液室14(例えば図1参照)に向けて導出する吸収器31とを備える。
このように構成すると、高温再生器の寿命が延びるのことに伴い、吸収冷凍機の寿命を延ばすことができる。また、希釈運転を効率よく行うことができる吸収冷凍機となる。
本発明に係る高温再生器によれば、濃溶液を、希溶液が導入される位置より環状に沿い半周以上の下流に、かつ、循環流を横断する方向に、液室に導入するので、液室に導入された濃溶液が希溶液の循環流の持つせん断力により細分化され、濃溶液は十分に希溶液と混合して希釈され、腐食の進行を抑制して寿命を延ばすことができる。また、本発明に係る吸収冷凍機によれば、高温再生器の寿命が延びるのことに伴い吸収冷凍機の寿命を延ばすことができ、希釈運転を効率よく行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一又は相当する装置等には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る高温再生器32Aの構成を説明する。図1は高温再生器32Aの模式的縦断面図である。図2(a)は高温再生器32Aを構成する下部管寄せ部分の横断面図、図2(b)は下部管寄せ部分の変形例に係る横断面図である。高温再生器32Aは貫流式再生器であり、希溶液Swを導入する液室としての下部管寄せ14と、下部管寄せ14内で希溶液Swと濃溶液Saが混合された混合溶液Smを上方に向けて流す複数の液管10と、液管10内で高温濃溶液Saと冷媒蒸気Vaとの混合流体となったものを収集する上部環状部材としての上部管寄せ15と、液管10内の混合溶液Smを加熱する燃焼ガスを生成する燃焼装置としてのバーナー16と、これらの部材を収容する外容器13と、高温濃溶液Saと冷媒蒸気Vaとの混合流体を分離する気液分離器18とを備えている。
ここで図2(a)を参照して下部管寄せ14を説明する。下部管寄せ14は、混合溶液Smを複数の液管10に分配する部材である。下部管寄せ14は、典型的には、水平断面が円環状に、鉛直断面が矩形状に形成されている。なお、水平断面は円形以外の多角形状にひとまわりしているものであってもよい。鉛直断面は矩形以外の円形あるいは楕円形であってもよい。また、下部管寄せ14の中心部に形成された空洞部分には、耐火材17が充填されている。
下部管寄せ14には、希溶液Swを導入する希溶液供給管11が設けられている。希溶液供給管11は、下部管寄せ14の外周側面を、その高さのほぼ中央部又は中央部よりも下方で、円環状の中心部に向かって貫通している。下部管寄せ14の外周側面を貫通した希溶液供給管11は、下部管寄せ14の内部で屈曲して円環状の接線方向に向きを変え、端部が円環状の接線方向に開口している。下部管寄せ14内の希溶液供給管11は、開口端が、鉛直断面矩形のほぼ中心又は中心よりも下方に位置するように配設されている。希溶液供給管11は、端部の開口から下部管寄せ14内に希溶液Swを吐出するように構成されている。希溶液供給管11から吐出された希溶液Swは、下部管寄せ14内を周回する循環流Rsとなる。希溶液供給管11には、レジューサ55rを介して希溶液管55Aが接続されている。なお、本実施の形態では、希溶液供給管11が、円環状の中心部に向かって下部管寄せ14の外周側面を貫通し、下部管寄せ14内に位置する端部が円環状の接線方向に開口しているとしたが、下部管寄せ14内に希溶液Swの循環流を形成することができれば下部管寄せ14を貫通する位置や角度、開口端の向きを適宜変更してもよい。
なお図2(b)に示すように、希溶液供給管を、上述の、下部管寄せ14の内部で屈曲して円環状の接線方向に向きを変え、端部が円環状の接線方向に開口している希溶液供給管11(図2(a)参照)の代わりに、希溶液供給管11Aのように構成してもよい。希溶液供給管11Aは、下部管寄せ14内に延伸させず、下部管寄せ14の円環状の外周に沿うように、下部管寄せ14に対して円環状のほぼ接線方向に取り付けてもよい。このとき、希溶液供給管11Aから導出される希溶液Swが、下部管寄せ14内の循環流路の中心にあたる円(水平断面において、円環状の下部管寄せ14の内周及び外周と同心円であって、外周の半径と内周の半径との差の1/2を内周の半径に加えた長さを半径とする円)の接線方向に流れるように希溶液供給管11Aを取り付けるのが好ましい。希溶液供給管11Aによっても、希溶液Swの循環流Rsを形成することができる。また、循環流Rs中に希溶液供給管11Aが突き出る部分、つまり下部管寄せ14内を循環する溶液の流れの妨げとなる部分がなくなるため、腐食(潰食)への対応が軽減される。
また、下部管寄せ14には、希溶液Swよりも濃度が高い濃溶液としての濃溶液Sa(以下「高温濃溶液Sa」という場合もある。)を導入する濃溶液供給管12が設けられている。濃溶液供給管12は、下部管寄せ14の外周側面を、その高さのほぼ中央部又は中央部よりも下方で、円環状の中心部に向かって貫通している。下部管寄せ14の外周側面を貫通した濃溶液供給管12は、下部管寄せ14内にわずかに突出して端部が形成され、端部は円環状の中心方向に開口している。濃溶液供給管12が下部管寄せ14内に突出する程度は、下部管寄せ14内を循環する希溶液Swの流れの抵抗を極力低減すると共に、濃溶液Saを、発達した循環流Rsの近くで開放する観点から決定するとよい。また、濃溶液供給管12が下部管寄せ14を貫通する位置は、円環状の中心から希溶液供給管11の開口端に向けて延ばした仮想線が下部管寄せ14の外周側面を切る位置よりも、所定の長さ分希溶液供給管11から離れる位置である。すなわち、濃溶液供給管12は、下部管寄せ14内に希溶液Swが導入される位置よりも下流に配設されている。希溶液供給管11から供給された希溶液Swにより下部管寄せ14内に形成される循環流Rsは、希溶液供給管11の近傍では始め細く、次第に範囲を広がりながら下部管寄せ14の幅全体に広がる発達した循環流Rsを形成するが、希溶液供給管11端部の開口(希溶液供給口)から円環状に沿って半周もすると発達した循環流Rsが形成されるため、濃溶液供給管12は希溶液供給管11の希溶液供給口から半周(図2(a)中の長さ1/2Dに相当)以上の下流、好ましくは5/8周以上の下流に設置する。他方、濃溶液供給管12の設置位置が下流すぎて、濃溶液供給管12が希溶液供給管11の直近上流に配置されることとなると、濃溶液供給管12から供給された濃溶液Saが希溶液供給管11から供給された希溶液Swの流れに吸い込まれて循環流Rs全体との混合が阻害されてしまうおそれがあるため、濃溶液供給管12は希溶液供給管11の希溶液供給口から7/8周(図2(a)中の長さ1/2D+3/8Dに相当)以下の下流に設置することが好ましい。したがって、上記所定の長さは、希溶液供給管11端部の開口から下流側の円環状に沿った半周以上7/8周以下の長さである。濃溶液供給管12には、濃溶液戻り管18Bが接続されている。
上記の他、濃溶液供給管12を下部管寄せ14内に延伸せず、円環状の外周の内表面に下部管寄せ14に対してほぼ直角方向に、かつ、希溶液供給管11の取り付け部から上述の所定の長さだけ循環流Rsの下流位置に取り付けてもよい。
下部管寄せ14には、複数の液管10がほぼ鉛直に配設されている。液管10がほぼ鉛直とは、液管10の軸がほぼ鉛直の状態である。ほぼ鉛直は、液管10内で加熱されて混合溶液Smから蒸発して生じた高温冷媒蒸気Vaが高温濃溶液Saと共に円滑に排出される程度であればよい。液管10の長さは、高温再生器32Aの高さに制限があるときは、その高さに納まるように決定されると共に、内部を流れる混合溶液Smに与える熱量によって混合溶液Sm中から高温冷媒蒸気Vaを発生させて高温濃溶液Saを生成することができるように、高温再生器32Aに供給される希溶液Swの流量、液管10の本数及び径との関係を総合的に勘案して決定される。また、複数の液管10は、下部管寄せ14とほば同心円上にほぼ等間隔に配設されている。下部管寄せ14と同心円上にほぼ等間隔に配設された複数の液管10の内側には、燃料を燃焼して燃焼ガスを生成する燃焼室20が形成されている。
複数の液管10の頂部には、上部管寄せ15が接続されている。上部管寄せ15は、下部管寄せ14と同様に、典型的には、水平断面が円環状に、鉛直断面が矩形状に形成されている。上部管寄せ15には、高温濃溶液Saと冷媒蒸気Vaとの混合流体を気液分離器18に導く気液導入管18Aが上面に接続されている。上部管寄せ15の中心部に形成された空洞部分には、バーナー16が配設されている。
外容器13は、燃焼室20で生成された燃焼ガスを外部に漏らさないガスシール構造となっており、典型的には、円筒形状を有している。外容器13は、下部管寄せ14及び上部管寄せ15とほぼ同心円となっており、下部管寄せ14及び上部管寄せ15を嵌め込むことができるような内径を有している。外容器13には、燃焼ガスを排出する煙道(不図示)が設けられている。外容器13の外側には、外容器13を覆うように断熱材19が貼り付けられている。
気液分離器18は、典型的には外容器13よりも上方に配設されている。気液分離器18は、典型的には、円筒形状を有しているが、四角柱形状や多角形形状、その他の形状であってもよい。気液分離器18は、気液導入管18Aを介して上部管寄せ15と接続されている。気液導入管18Aは、気液分離器18の上部側面に接続されている。気液分離器18の上面には、高温冷媒蒸気Vaを導出する冷媒蒸気管58が接続されている。また、気液分離器18の底面を、分離した高温濃溶液Saの一部を下部管寄せ14に還す濃溶液戻り管18Bが貫通している。濃溶液戻り管18Bは、気液分離器18内で上方に延びており、気液分離器18内に溜まった高温濃溶液Saのうち所定の液位以上の高温濃溶液Saを下部管寄せ14に還すように構成されている。また、気液分離器18の底面には、濃溶液戻り管18Bと並列に、高温濃溶液Saを導出する高温濃溶液管56Aが接続されている。これにより、所定の液位以上の高温濃溶液Saを下部管寄せ14に供給して、この液位迄の高温濃溶液Saは、吸収器31(図3参照)からの溶液流入量より吸収器31への溶液導出量が増大した場合の緩衝溶液量とすることができる。逆に、吸収器31からの溶液流入量より吸収器31への溶液導出量が減少した場合には、溶液を気液分離器18内に貯留することができる。
次に図3を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る吸収冷凍機30の構成を説明する。図3は吸収冷凍機30の系統図である。吸収冷凍機30は、二重効用吸収冷凍機であり、被冷却媒体としての冷水pの熱で冷媒液Vfを蒸発させて冷媒蒸気Veを発生させることにより冷水pを冷却する蒸発器34と、蒸発器34で発生した冷媒蒸気Veを混合濃溶液Scで吸収する吸収器31と、吸収器31で冷媒蒸気Veを吸収して濃度が低下した希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱し冷媒を蒸発させて濃度が上昇した高温濃溶液Saを生成する高温再生器32Aと、同様に吸収器31で冷媒蒸気Veを吸収して濃度が低下した希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱し冷媒を蒸発させて濃度が上昇した低温濃溶液Sbを生成する低温再生器32Bと、低温再生器32Bで希溶液Swから蒸発した低温冷媒蒸気Vbを冷却して凝縮させ、蒸発器34に送る冷媒液Vfを生成する凝縮器33とを備えている。吸収冷凍機30で使用される冷媒及び溶液は、典型的には、冷媒として水が、溶液として臭化リチウム(LiBr)が用いられるが、これに限らず他の冷媒、溶液(吸収剤)の組み合わせで使用してもよい。
蒸発器34には、冷却する対象である冷水pを流す冷水管34aが配設されている。冷水管34aは、エアハンドリングユニット等の冷水利用機器(不図示)と配管52を介して接続されている。また、蒸発器34には、冷媒液Vfを冷水管34aに向けて散布するための冷媒液散布ノズル34bが冷水管34aの上方に配設されている。蒸発器34の下部には、導入した冷媒液Vfを貯留する貯留部34cが形成されている。
吸収器31には、混合濃溶液Scで冷媒蒸気Veを吸収した際に発生する吸収熱を奪う冷却水qを流す冷却水管31aが内部に配設されている。冷却水管31aは、凝縮器33内の冷却水管33aと配管53を介して、及び冷却塔(不図示)と配管54を介して、それぞれ接続されている。また、吸収器31には、混合濃溶液Scを冷却水管31aに向けて散布する濃溶液散布ノズル31bが冷却水管31aの上方に配設されている。吸収器31は、冷却水管31aの下方に、冷媒蒸気Veを吸収して濃度が低下した希溶液Swを貯留する貯留部31cが形成されている。
吸収器31と蒸発器34とは共に1つの缶胴内にシェルアンドチューブ型に形成され、両者の間には仕切壁31dが設けられている。吸収器31と蒸発器34とは仕切壁31dの上部で連通しており、蒸発器34で発生した冷媒蒸気Veを吸収器31に移動させることができるように構成されている。缶胴外側の蒸発器34側には、貯留部34cに貯留されている冷媒液Vfを上部の冷媒液散布ノズル34bに導く循環冷媒管51が配設されている。循環冷媒管51には、貯留部34cに貯留している冷媒液Vfを冷媒液散布ノズル34bに圧送する冷媒ポンプ39が配設されている。
吸収器31の底部には、貯留部31cの希溶液Swを高温再生器32A及び低温再生器32Bに導く希溶液管55が接続されている。希溶液管55には、希溶液Swを両再生器32A、32Bに圧送する溶液ポンプ38が配設されている。溶液ポンプ38は、典型的には、インバータ(不図示)により回転速度を調節することが可能なように構成されており、冷凍負荷に応じた流量の希溶液Swを圧送することができるように構成されている。溶液ポンプ38の下流側の希溶液管55には、希溶液Swと混合濃溶液Scとの間で熱交換を行わせる低温溶液熱交換器36が配設されている。低温溶液熱交換器36には、また、混合濃溶液Scを流す濃溶液管56が接続されている。低温溶液熱交換器36は、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器であってもよい。
希溶液管55は、低温溶液熱交換器36の下流側で、高温再生器32Aに接続される希溶液管55Aと、低温再生器32Bに接続される希溶液管55Bとに分岐している。希溶液管55Aには、希溶液Swと高温濃溶液Saとの間で熱交換を行わせる高温溶液熱交換器35が配設されている。高温溶液熱交換器35には、また、高温濃溶液Saを流す高温濃溶液管56Aが接続されている。高温溶液熱交換器35は、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器であってもよい。
希溶液管55Aは、高温再生器32Aに接続されている。高温再生器32Aには、高温濃溶液管56Aが接続されている。また、高温再生器32Aには、発生した高温冷媒蒸気Vaを流す冷媒蒸気管58が接続されている。
低温再生器32Bには、希溶液Swを加熱するための加熱源となる高温冷媒蒸気Vaを流す加熱蒸気管32Baが配設されている。加熱蒸気管32Baは、一端が冷媒蒸気管58に接続されている。他端は、凝縮冷媒管59に接続されている。凝縮冷媒管59は、加熱蒸気管32Ba内で高温冷媒蒸気Vaが凝縮した冷媒液Vdを凝縮器33へと導く配管である。低温再生器32Bには、導入した希溶液Swを加熱蒸気管32Baに向けて散布する希溶液散布ノズル32Bbが配設されている。希溶液散布ノズル32Bbは、希溶液管55Bに接続されている。
凝縮器33には、低温再生器32Bで発生した低温冷媒蒸気Vbを冷却するための冷却水qを流す冷却水管33aが配設されている。冷却水管33aは、一端が吸収器31内の冷却水管31aと配管53を介して、他端が冷却塔(不図示)と配管54を介して、それぞれ接続されている。
凝縮器33と低温再生器32Bとは共に1つの缶胴内にシェルアンドチューブ型に形成され、両者の間には仕切壁33dが設けられている。凝縮器33と低温再生器32Bとは仕切壁33dの上部で連通しており、低温再生器32Bで発生した低温冷媒蒸気Vbを凝縮器33に移動させることができるように構成されている。凝縮器33と低温再生器32Bとが形成された缶胴は、吸収器31と蒸発器34とが形成された缶胴よりも上方に配設されており、低温再生器32B内の低温濃溶液Sbを吸収器31に、凝縮器33内の冷媒液Vfを蒸発器34に、それぞれ重力によって送液することができるように構成されている。
低温再生器32Bの底部には、濃度が上昇した低温濃溶液Sbを通す低温濃溶液管56Bが接続されている。低温濃溶液管56Bには高温濃溶液管56Aが接続されて濃溶液管56となっている。濃溶液管56は、低温溶液熱交換器36を経由して濃溶液散布ノズル31bに接続されている。凝縮器33の底部には、冷媒液Vfを蒸発器34に向けて導出する冷媒液管60が接続されている。冷媒液Vfは、低温冷媒蒸気Vbが凝縮した冷媒液Vcと、加熱蒸気管32Ba内で高温冷媒蒸気Vaが凝縮し、凝縮器33で冷却された冷媒液Vdとが混合した冷媒液である。
引き続き図1〜図3を参照して、高温再生器32Aの作用について、吸収冷凍機30の作用と共に説明する。まず、図3を参照して、吸収冷凍機30の冷媒側のサイクルを説明する。凝縮器33では、低温再生器32Bで蒸発した低温冷媒蒸気Vbを受け入れて、冷却塔(不図示)から供給された、冷却水管33aを流れる冷却水qで冷却して凝縮し、冷媒液Vcとする。凝縮した冷媒液Vcは、冷媒液Vdと混合され冷媒液Vfとなって蒸発器34へと送られ、貯留部34cに冷媒液Vfとして貯留される。貯留部34cに貯留された冷媒液Vfは、冷媒ポンプ39により冷媒液散布ノズル34bに送液される。蒸発器34の冷媒液Vfが冷媒液散布ノズル34bから冷水管34aに散布されると、冷媒液Vfは冷水管34a内の冷水pから熱を受けて蒸発する一方、冷水pは冷やされる。冷やされた冷水pは冷熱を利用する場所(不図示)に送られて使われる。他方、蒸発器34で蒸発した冷媒液Vfは冷媒蒸気Veとなって、連通している吸収器31へと移動する。
次に吸収冷凍機30の溶液側のサイクルを説明する。吸収器31では、高濃度の溶液Scが濃溶液散布ノズル31bから散布され、蒸発器34で発生した冷媒蒸気Veを溶液Scが吸収して希溶液Swとなる。希溶液Swは、貯留部31cに貯留される。溶液Scが冷媒蒸気Veを吸収する際に発生する吸収熱は、冷却水管31aを流れる冷却水qによって除去される。貯留部31cの希溶液Swは、溶液ポンプ38で高温再生器32A及び低温再生器32Bへ、それぞれ圧送される。なお、貯留部31cに溜まった溶液を溶液循環ポンプ(不図示)により循環させて冷却水管31aに散布する構成としてもよい。このようにすると、冷却水管31aを溶液で十分に濡らすことができ、冷却水管31aに接触する溶液の偏りを防止することができる。また、溶液ポンプ38が溶液循環ポンプを兼ねるように構成してもよい。この場合は、溶液ポンプ38と低温溶液熱交換器36との間の希溶液管55から配管を分岐して濃溶液散布ノズル31bに接続するとよい。
希溶液管55を流れる希溶液Swは、まず低温溶液熱交換器36で混合濃溶液Scと熱交換して熱回収した後に分流し、一部は希溶液管55Aを流れて高温溶液熱交換器35へと導かれ、残りは希溶液管55Bを流れて低温再生器32Bへと導かれる。希溶液管55Aを流れて高温溶液熱交換器35へ流入した希溶液Swは、高温再生器32Aから導出された高温濃溶液Saと熱交換して温度が上昇した後に希溶液管55Aを流れて高温再生器32Aへと導入される。
ここで図1及び図2を参照して、高温再生器32Aの作用について説明する。溶液ポンプ38によって希溶液管55A内を圧送されてきた希溶液Swは、希溶液供給管11を介して下部管寄せ14に流入する。このとき、希溶液Swは下部管寄せ14の中央より下方を円環状の接線方向に流れるように流入する。また、下部管寄せ14に流入する希溶液Swは、溶液ポンプ38の回転速度の調節により流量制御され、吸収冷凍機30の運転中は常時下部管寄せ14内に供給されている。この常に下部管寄せ14内に供給される希溶液Swが希溶液供給管11から導出される際の動圧により、下部管寄せ14内に常に循環流Rsを形成している。下部管寄せ14への希溶液Swの供給量は吸収冷凍機30の冷凍負荷により変化するため、希溶液供給管11端部の開口からの希溶液Swの吐出圧もこれに応じて変化し、下部管寄せ14内の循環流Rsの流速も変化するが、下部管寄せ14内に循環流Rsを形成することに変わりはない。
通常運転時(冷凍運転時)は、希溶液Swが希溶液供給管11を介して下部管寄せ14に流入する一方で、気液分離器18内の余剰分の高温濃溶液Saが濃溶液供給管12を介して下部管寄せ14に流入する。このとき、高温濃溶液Saは下部管寄せ14の中央より下方を円環状の中心に向かって流れるように流入する。言い換えると、高温濃溶液Saは、循環流Rsを横断する方向に流入する。さらに、高温濃溶液Saは、希溶液Swが引き起こした循環流Rsが下部管寄せ14内で十分発達した位置である、希溶液供給管11端部の開口より下部管寄せ14を半周(1/2D)以上7/8周(1/2D+3/8D)以下のうちの適切な長さ分周回した位置に、循環流Rsに対して直角に流入する。このように流入することにより、高温濃溶液Saは、希溶液Swの循環流Rsの持つせん断力により細分化され、発達した循環流Rsにより十分に希溶液Swと混合して希釈される。また、希溶液Sw及び濃溶液Saは中央よりも下方の下部管寄せ14に流入するので、下部管寄せ14の上面に接続されている液管10に至るまでに混合して希釈され、混合溶液Smとなる。また、高温濃溶液Saは、下部管寄せ14内の循環流Rsが発達した位置に流入するので、下部管寄せ14内の溶液の濃度がほぼ均一となり、濃溶液供給管12の開口端近くの液管10に過濃度の溶液が流入することを防ぐことができる。これにより、下部管寄せ14に接続された液管10の腐食の促進が抑制される。
なお、下部管寄せ14に流入する希溶液Swの流量制御により、希溶液供給管11の開口端から吐出される希溶液Swの流れに強弱がある場合でも、循環流が発達した位置に高温濃溶液Saが供給されるので、高温濃溶液Saを細分化するせん断力を確保でき、高温濃溶液Saは希溶液供給管11の開口端から吐出された希溶液Sw及び下部管寄せ14内の循環流Rsと混合する。これにより、下部管寄せ14に供給される吸収器31(図3参照)からの希溶液Swと気液分離器18からの余剰分の高温濃溶液Saとは十分に混合して混合溶液Smとなってから各液管10に流入することとなり、各液管10内に流入する溶液濃度差を解消して均一濃度化し、濃溶液供給管12の開口端近くの液管10に過濃度の溶液が流入することがなく、高温再生器32Aの腐食による損傷を解消することができる。
下部管寄せ14内を周回する循環流Rsとなっている混合溶液Smは、溶液ポンプ38(図3参照)の圧力により複数の液管10内を上昇して上部管寄せ15へと向かう。他方、燃焼室20では、ガスや油等の燃焼用燃料と燃焼用空気とを導入し、バーナー16により燃焼用燃料に点火して燃焼することにより燃焼ガスが発生する。混合溶液Smは、各液管10を上昇する過程で燃焼ガスにより加熱され、冷媒が蒸発して冷媒蒸気Vaが発生すると共に、溶液の濃度が上昇して高温濃溶液Saとなる。複数の液管10で発生した高温冷媒蒸気Vaと高温濃溶液Saとは混合した状態で上部管寄せ15に導入されて収集され、気液導入管18Aを流れて気液分離器18に流入する。
気液分離器18に流入した高温冷媒蒸気Vaと高温濃溶液Saとの混合流体は、気液分離器18内で分離される。分離された高温冷媒蒸気Vaは、冷媒蒸気管58から導出される。他方、分離された高温濃溶液Saは、大部分が高温濃溶液管56Aから導出されることにより高温再生器32Aから導出され、余剰分が濃溶液戻り管18Bを流れ下部管寄せ14に流入して希溶液Swと混合される。なお、高温冷媒蒸気Vaと高温濃溶液Saとの混合流体を、一旦上部管寄せ15で収集してからまとめて気液分離器18に送って分離するので、高温冷媒蒸気Vaと高温濃溶液Saとの分離が容易になる。
ところで、吸収冷凍機では、冷凍運転終了後、再生器内に残留した濃溶液を希釈するための希釈運転を行う必要がある。希釈運転中は高温再生器32Aにおけるバーナー16による燃焼を行わず、希溶液Swの濃縮(濃溶液Saと冷媒蒸気Vaとの分離)を行わないようにして、高温再生器32Aに希溶液Swを供給して高温再生器32A内の濃溶液Saを希釈する。この希釈運転では、下部管寄せ14に供給された希溶液Swは、濃溶液Saと混合した後、下部管寄せ14から濃溶液供給管12及び濃溶液戻り管18Bを介して気液分離器18へ向かい、気液分離器18内に一旦貯留された後、高温濃溶液管56Aから吐出される。本実施の形態では、下部管寄せ14に供給された希溶液Swの全量が円環状の下部管寄せ14にほぼ接線方向に流入して下部管寄せ14内に循環流Rsを形成する。そしてこの循環流Rsは下部管寄せ14内を半周ないし7/8周周回する間に十分発達し、循環する希溶液Swは、下部管寄せ14内の濃溶液Saと混合した後、濃溶液供給管12及び濃溶液戻り管18Bを経て気液分離器18から流出する。このとき、濃溶液供給管12の吐出口が下部管寄せ14に対して直角向き(横断する方向)に開口していることから、図5に示した従来例のように濃溶液供給管も接線方向を向いているような形態に比して、下部管寄せ14から濃溶液供給管12への溶液流出を容易にして、この流出量を増大させて濃溶液Saを希釈する時間を短縮する効果がある。このように、供給された希溶液Swが下部管寄せ14内の濃溶液Saと十分に混合し、下部管寄せ14内の濃溶液Saを効率よく希釈することができる。そして、下部管寄せ14内の溶液を希釈することにより、各液管10内の溶液も希釈することができ、高温再生器32A内の全溶液の濃度を低くし、温度を低下させることができ、希釈運転の効率を向上させることができる。このように、濃溶液供給管12端部が下部管寄せ14に対して直角向き(横断する方向)に開口していると、前述のように、通常運転中はこの吐出口から下部管寄せ14に流入する濃溶液Saと下部管寄せ14内の循環流Rsとの混合を促進させる効果があり、他方、希釈運転中は下部管寄せ14から濃溶液供給管12への溶液流出量を増大させて濃溶液Saを希釈する時間を短縮する効果がある。つまり、循環流Rsを形成するように下部管寄せ14に希溶液Swを供給し、濃溶液供給管12を希溶液供給管11端部の開口より半周から7/8周周回した下流に設け、かつ、濃溶液供給管12が下部管寄せ14に対して直角向き(横断する方向)に開口していると、通常運転中には希溶液Swを濃溶液Saとの混合効果を高め、希釈運転中には希釈運転効率を向上させることができる。
再び図3に戻って、溶液側のサイクルの説明を続ける。高温再生器32Aから導出されて高温濃溶液管56Aを流れる高温濃溶液Saは、高温溶液熱交換器35に導かれて高温再生器32Aに向かう希溶液Swと熱交換を行い温度が低下する。他方、高温再生器32Aから導出されて冷媒蒸気管58を流れる高温冷媒蒸気Vaは、低温再生器32Bの加熱蒸気管32Baに流入する。
さて、希溶液管55Bを流れて低温再生器32Bに導かれた希溶液Swは、希溶液散布ノズル32Bbから散布される。希溶液散布ノズル32Bbから散布された希溶液Swは、加熱蒸気管32Baを流れる高温冷媒蒸気Vaによって加熱され、低温再生器32B内の希溶液Sw中の冷媒が蒸発して低温濃溶液Sbとなる。他方、希溶液Swから蒸発した冷媒は低温冷媒蒸気Vbとして凝縮器33へと送られる。高温冷媒蒸気Vaからの受熱により温度が上昇した低温濃溶液Sbは、重力及び低温再生器32B内の圧力により低温濃溶液管56Bへ導出される。なお、加熱蒸気管32Baを流れる高温冷媒蒸気Vaは、希溶液Swに熱を奪われ凝縮して冷媒液Vdとなり、凝縮冷媒管59を流れて凝縮器33に導入される。
低温再生器32Bから導出されて低温濃溶液管56Bを流れる低温濃溶液Sbは、高温溶液熱交換器35から導出されて高温濃溶液管56Aを流れてきた高温濃溶液管Saと合流して混合濃溶液Scとなって濃溶液管56を流れる。その後混合濃溶液Scは、低温溶液熱交換器36に流入して吸収器31から導出された希溶液Swと熱交換を行い温度が低下する。温度が低下した混合濃溶液Scは、吸収器31に導かれ、濃溶液散布ノズル31bから冷却水管31aに向けて散布される。以降、同様のサイクルを繰り返す。
以上の説明では、高温再生器が貫流式再生器32Aであるとしたが、自然循環液管式再生器としてもよい。
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る自然循環液管式再生器32Nを説明する模式図である。自然循環液管式再生器32Nの構成における、貫流式再生器32A(図1参照)の構成との主な相違点は以下の通りである。貫流式再生器32Aが備える下部管寄せ14、上部管寄せ15、及びこれらを連通する液管10に代えて、自然循環液管式再生器32Nは、液室としての下部胴44、上部環状部材としての上部胴45、及びこれらを連通する液管40を備えている。下部胴44は下部管寄せ14に、上部胴45は上部管寄せ15に、液管40は液管10にそれぞれ相当する。下部胴44及び上部胴45は環状に形成されており、水平断面が下部管寄せ14及び上部管寄せ15と同様に形成されている。鉛直断面は、下部胴44は下部管寄せ14と同様に形成されているが、上部胴45は上部管寄せ15寄りも縦長に形成されている。また、自然循環液管式再生器32Nには、貫流式再生器32Aが備えている気液分離器18、及びこの廻りの気液導入管18A、濃溶液戻り管18Bが設けられておらず、代わって内部に堰45aが設けられた上部胴45と、上部胴45の濃溶液Saの一部を下部胴44に戻す外部降液管48が設けられている。後述するように、堰45aを有する上部胴45は、気液分離機能を有している。すなわち、堰45aを有する上部胴45は、気液分離器を兼ねている。外部降液管48は、濃溶液戻り管18Bに相当する。自然循環液管式再生器32Nのその他の構成は、貫流式再生器32Aと同じである。
下部胴44には、下部管寄せ14に配設されているのと同様に、希溶液供給管11(又は希溶液供給管11A)及び濃溶液供給管12が配設されている。濃溶液供給管12には外部降液管48が接続されている。上部胴45は、上面に冷媒蒸気管58が、側面下方に高温濃溶液管56A及び外部降液管48が接続されている。高温濃溶液管56Aと外部降液管48とは、略対極するように配設されている。上部胴45はまた、上述のように、鉛直断面が縦長に形成されている。上部胴45は、内部に堰45aが配設されている。堰45aは、水平断面が環状になるように形成されており、その大きさは、すべての液管40を囲み、上部胴45の外周よりも小さくなっている。堰45aの高さは、典型的には、上部胴45の高さの半分程度となっており、少なくとも、高温濃溶液管56A及び外部降液管48の接続部の上端の高い方よりも高くなっている。
自然循環液管式再生器32Nでは、下部胴44、上部胴45、及び液管40内の溶液の、濃度差や温度差に起因する密度の差によって自然循環する。自然循環液管式再生器32Nにおいても、希溶液供給管11(11A)を介して下部胴44に流入した希溶液Swは、下部胴44の中央より下方を円環状の接線方向に流れるように流入し循環流Rs(図2参照)を形成する。その一方で、上部胴45内の余剰分の高温濃溶液Saが、外部降液管48及び濃溶液供給管12を介して下部胴44に、円環状の中心に向かって流入する。このように流入することにより、高温濃溶液Saは、希溶液Swの循環流Rsの持つせん断力により細分化され、十分に希溶液Swと混合して希釈され、混合溶液Smとなる。また、希溶液Sw及び濃溶液Saは中央よりも下方の下部胴44に流入するので、下部胴44の上面に接続されている液管40に至るまでに混合して希釈される。また、高温濃溶液Saは、希溶液供給管11端部の開口から下部胴44を半周から7/8周周回して発達した循環流に流入するので、下部胴44内の循環流と混合して溶液の濃度がほぼ均一となり、濃溶液供給管12の開口端近くの液管40に過濃度の溶液が流入することを防ぐことができる。これにより、下部胴44に接続された液管40の腐食の促進が抑制される。
液管40内を自然循環により上昇する希溶液Swは、燃焼室20内の燃焼ガスにより加熱されることにより、希溶液Sw中から高温冷媒蒸気Vaが発生して高温濃溶液Saとなり、気液混相流の状態で上部胴45に流入し、上部胴45内で分離される。分離された高温冷媒蒸気Vaは冷媒蒸気管58を介して導出される。他方、高温濃溶液Saは、堰45aを越えてその外側に流出し、大部分は高温濃溶液管56Aを介して導出され、余剰分が外部降液管48を介して下部胴44に導かれる。
以上の説明では、吸収冷凍機30が二重効用吸収冷凍機であるとして説明したが、単効用吸収冷凍機や三重効用吸収冷凍機であってもよい。単効用吸収冷凍機とした場合は、本実施の形態で説明した高温再生器32A、32Nを再生器とすることができ、三重効用吸収冷凍機とした場合は、本実施の形態で説明した高温再生器32A、32Nを最も作動温度が高い再生器とするとよい。
本発明の第1の実施の形態に係る高温再生器の模式的縦断面図である。 (a)は本発明の第1の実施の形態に係る高温再生器の下部管寄せ部分の横断面図、(b)は下部管寄せ部分の変形例に係る横断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る吸収冷凍機を説明する系統図である。 本発明の第3の実施の形態に係る自然循環液管式再生器を説明する模式図である。 従来の貫流式再生器の下部管寄せにおける溶液の流れを示す模式図である。
符号の説明
10 液管
11 希溶液供給管
12 濃溶液供給管
14 下部管寄せ(液室)
15 上部管寄せ(上部環状部材)
18 気液分離器
18B 濃溶液戻り管
30 吸収冷凍機
31 吸収器
32A 高温再生器
32B 低温再生器
32N 高温再生器
33 凝縮器
34 蒸発器
40 液管
44 下部胴(液室)
45 上部胴(上部環状部材)
p 被冷却媒体
Rs 循環流
Sa 高温濃溶液
Sc 混合濃溶液
Sw 希溶液
Va 冷媒蒸気
Ve 冷媒蒸気
Vf 冷媒液

Claims (3)

  1. 内部に溶液を流す複数の液管と;
    前記液管に、前記液管の下部から前記溶液を分配する、内部に前記溶液を流す環状に形成された液室と;
    前記液室内に循環流を形成するように圧送される、前記溶液の濃度が所定の濃度である希溶液を、前記液室に導入する希溶液供給管と;
    前記溶液の濃度が前記希溶液の濃度よりも高い濃溶液を、前記希溶液が導入される位置より前記環状に沿い半周以上7/8周以下の下流に、かつ、前記循環流を横断する方向に、前記液室に導入する濃溶液供給管とを備える;
    高温再生器。
  2. 複数の前記液管で加熱された前記溶液を収集する上部環状部材と;
    前記上部環状部材から前記加熱された溶液を導入し冷媒蒸気と濃溶液とに分離する気液分離器と;
    前記分離した濃溶液を前記濃溶液供給管に導入する濃溶液戻り管とを備える;
    請求項1に記載の高温再生器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の高温再生器と;
    前記高温再生器から冷媒を導入する凝縮器と;
    前記凝縮器で凝縮した冷媒液を導入し被冷却媒体の熱で前記冷媒液を蒸発させる蒸発器と;
    前記濃溶液を導入し、前記蒸発器で蒸発した冷媒を前記濃溶液で吸収し濃度が低下した希溶液を前記液室に向けて導出する吸収器とを備える;
    吸収冷凍機。
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