JP2005226812A - 等速自在継手 - Google Patents

等速自在継手 Download PDF

Info

Publication number
JP2005226812A
JP2005226812A JP2004038824A JP2004038824A JP2005226812A JP 2005226812 A JP2005226812 A JP 2005226812A JP 2004038824 A JP2004038824 A JP 2004038824A JP 2004038824 A JP2004038824 A JP 2004038824A JP 2005226812 A JP2005226812 A JP 2005226812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fitting portion
constant velocity
universal joint
fitting
velocity universal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004038824A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenta Yamazaki
健太 山崎
Minoru Ishijima
実 石島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2004038824A priority Critical patent/JP2005226812A/ja
Priority to PCT/JP2004/019470 priority patent/WO2005078299A1/ja
Publication of JP2005226812A publication Critical patent/JP2005226812A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)
  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

【課題】 外方部材又は内方部材に対する連結部材の結合構造を改善し、等速自在継手の歩留りを向上させること。
【解決手段】 外方部材10又は内方部材20に連結部材50を塑性結合させることで、両部材間における軸剛性が担保され、外方部材10等に対する連結部材50の圧入荷重を低減でき、外方部材10及び内方部材20のトラック溝14,24に圧入痕がつかない。例えば選択図の如く、外方部材10が保持器40を介して内方部材20を嵌合させるカップ状に形成され、内方部材20との嵌合側とは反対側に貫通孔15を設けた部材である場合は、外方部材10の貫通孔15に嵌入した連結部材50の嵌合部53aを外径側に塑性変形させて、外方部材10の係合部15cに係止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝とが協働して形成される複数のボールトラックの各々に配置したボールを保持器によって保持したトルク伝達ボール式の等速自在継手に関し、より詳しくは、外方部材又は内方部材から延在させるトルク伝達用の連結部材を、外方部材又は内方部材に対して一体的に取付ける構造に関するものである。
等速自在継手は、入出力軸間の角度変位のみを許容する固定型と、角度変位および軸方向変位を許容する摺動型に大別され、それぞれ用途・使用条件等に応じて機種選定される。
図8は、固定型等速自在継手の一種であるツェッパ型継手1’(以下、継手1’という。)を例示している。以下、この継手1’を例に挙げて従来の等速自在継手について説明する。継手1’は、軸部11の片端に球状内面12を有するカップ部13を設け、カップ部13の球状内面12に複数のトラック溝14を形成した外方部材10と、軸部21の片端に球状外面22を有する内輪23を設け、球状外面22に複数のトラック溝24を形成した内輪23と軸部21とからなる内方部材20と、両トラック溝14,24間に配置した複数個のボール30と、外方部材10の球状内面12に対応した球状外面42及び内方部材20の球状外面22に対応した球状内面44を有し、ボール30を保持する複数のボールポケット46を周方向に所定間隔を隔てて形成した保持器40とを主要な構成要素としている(例えば特許文献1参照)。
図9は、上記の継手1’を自動車のステアリング装置71に適用した場合を例示している。ステアリング装置71は、ステアリングホイール72に接続した入力軸73とステアリングギア74との間に継手1’を配設し、入力軸73とステアリングギア74に作動角をつけた状態で、ステアリングホイール72によって付与した回転トルクをステアリングギア74に伝達するものである。
図9において、50a〜50cは連結部材としてのヨークである。ヨーク50aは、ステアリングホイール72側の継手1’から延在した外方部材10の軸部11と、ステアリングギア74側の継手1’から延在した内方部材20の軸部21とをトルク伝達可能に連結するためのものである。ヨーク50bは、入力軸73と、ステアリングホイール72側の継手1’から延在した内方部材20の軸部21とをトルク伝達可能に連結するためのものである。ヨーク50cは、ステアリングギア74側の継手1’から延在した外方部材10の軸部11と、ステアリングギア74とをトルク伝達可能に連結するためのものである。これらのヨーク50a〜50cを始め、継手1’と継手外部の軸とをトルク伝達可能に連結する連結部材は、加工上の要請及び仕様変更容易性という観点から、外方部材10等とは別に成形され、外方部材10等に対してトルク伝達可能に結合させてある。
図10は、ステアリングギア74側の継手1’の外方部材10の軸部11とヨーク50cの結合構造を示している。従来の継手1’は、外方部材10の軸部11及びヨーク50c間でトルクを伝達させるために、外方部材10の軸部11の外径側とヨーク50cの内径側に、互いに噛合う軸方向の突条からなるスプライン等のトルク伝達手段S1,S2を形成して、軸部11及びヨーク50cをトルク伝達可能に嵌合させると共に、圧入、溶接、接着、ボルト締め等の適宜な手段により軸部11及びヨーク50cを固着してある。なお、ステアリングホイール72側の継手1’の第1及び軸部11,21、並びにステアリングギア74側の継手1’の軸部21に対してヨーク50a,50bを結合させる場合については、図10の場合とほぼ同じであるから図示及び説明を省略する。
ところで、上記のステアリング装置71では、ステアリンホイール72の回転をステアリングギア74に精度よく伝達するために、回転ガタを防止するという課題がある。このように回転ガタを嫌う用途においては、継手1’の外方部材10等とヨーク50a〜50cとの間の回転ガタを防止することが求められる。
外方部材10等に対してヨーク50a〜50cを圧入固定する場合において、両部材間の回転ガタをトルク伝達手段S1,S2のみで抑制しようとすると、トルク伝達手段S1,S2の相互間のラジアル隙間をできるだけ狭くする必要がある。しかし、ラジアル隙間を狭くすると、両部材の嵌合に過大な圧入荷重を要するため、組付け作業性が低下すると共に、かかる過大な圧入荷重が外方部材10から保持器40を介して内方部材20に作用して、外方部材10の球状内面12、保持器40の球状外面42及び球状内面44、並びに内方部材20の球状外面22に圧入痕がつき、継手1’の品質が低下するおそれがある。かかる事情からトルク伝達手段S1,S2の相互間のラジアル隙間を完全に無くすことができず、ボルト締めをする必要がある。
他方、外方部材10等とヨーク50a〜50cとを溶接によって固着した場合は、両部材間に回転ガタが生じない反面、溶接箇所が高温に曝されるために、ひずみによる継手内部の精度低下やひび割れが生じて、継手1’の歩留りが低下するおそれがある。
また、接着による場合は、接着剤の経年劣化に伴いトルク伝達手段S1,S2の相互間のラジアル隙間が徐々に大きくなって、回転ガタが発生するおそれがある。ボルト締めによる場合は、ステアリングギア74側から伝わる振動でボルトが緩み、回転ガタが発生するおそれがある。
このように、従来の継手1’では、ヨーク50a〜50cを外方部材10及び内方部材20に対して固着しても、回転ガタが発生するか、或いは回転ガタを防止できても歩留りが低下するおそれがあるから、ヨーク50a〜50cの結合構造を改善することが要望されている。
特開2003−130082号公報
本発明は、かかる実情に鑑み創案されたものであって、その目的は、外方部材又は内方部材に対する連結部材の結合構造を改善し、等速自在継手の回転ガタを防止すると共にその歩留りを低下させないことにある。
本発明の等速自在継手は、上記目的を達成するため、内径面に複数のトラック溝を形成した外方部材と、外径面に複数のトラック溝を形成した内方部材と、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝とが協働して形成される複数のボールトラックの各々に配置したボールと、外方部材と内方部材との間に配置してボールを保持する保持器と、外方部材又は内方部材に嵌合した連結部材とを備えた等速自在継手において、外方部材又は内方部材と連結部材の少なくとも一方の部材の嵌合部に軸方向の突条を設けて他方の部材に隙間嵌合させると共に、外方部材又は内方部材と連結部材のうち少なくともいずれか一方の部材を塑性変形させて他方の部材に係止させることで、外方部材又は内方部材と連結部材をトルク伝達可能に一体的に結合させた。
このように、外方部材(又は内方部材)及び連結部材を隙間嵌合させると、これらの嵌合時に外方部材の内径面(又は内方部材の外径面)などの継手性能を左右する部位に過大な力が作用しないから、継手の品質が低下しない。そして、外方部材(又は内方部材)及び連結部材のうち少なくともいずれか一方の部材を塑性変形させることで両部材がトルク伝達可能でかつ一体的に結合され、両部材間に塑性変形に伴う締付け力が作用するので、回転ガタも抑制できる。
本発明は、前述の如く、外方部材及び連結部材又は内方部材及び連結部材の両部材を隙間嵌合させると共に塑性結合させるようにしたから、両部材の嵌合時に圧入痕やひずみ、ひび割れが発生せず、等速自在継手の回転ガタを防止できると共にその歩留りを向上できる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例の等速自在継手1を示す要部縦断面図である。この等速自在継手1は、外方部材としての外輪10と、内方部材20と、ボール30と、保持器40と、連結部材としてのヨーク50とを主要な構成要素としている。
外輪10は、保持器40を介して内方部材20を嵌合させるカップ状に形成され、内方部材20との嵌合側とは反対側(図面上側)にヨーク50との嵌合部となる貫通孔15を設けた部材である。外輪10の貫通孔15は、外輪10の端面側に形成された小径孔15aと、外輪10の内面側に形成された大径孔15bとの二段構成になっている。小径孔15aは、その内径面にスプライン等のトルク伝達手段S1を形成してある。小径孔15a及び大径孔15bの境界には段状の係合部15cが形成されている。
内方部材20は、軸部21を内輪23の内径側に嵌入すると共に、軸部21の先端部に弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部25を設けた部材である。押圧部25は、有蓋円筒状に形成した筐体25aと、筐体25aの内部に配設され、筐体25aの片端面に設けた窓孔から筐体25aの外部へその一部を突出させた球体25bと、筐体25aの内部であって球体25bの奥側に配設され、球体25bに軸方向の押圧力を作用させるコイルバネ等の弾性部材25cとを具備し、軸部21の先端面に軸部21と同軸状に設けた嵌合孔21aにスライド可能に挿入してある。
ボール30は、外輪10のトラック溝14と内輪23のトラック溝24との間に形成されたボールトラックの各々に配置してある。
保持器40は、外輪10と内輪23の間に配置され、奥側の端面開口を覆う蓋状の受け部48を取り付けてある。受け部48は、その中央部に球面部48aを有し、かつ、その周縁部に保持器40に対する取付け部48bを環状に形成してある。球面部48aは、内面及び外面をともに球面状に形成し、その内面で押圧部25からの押圧力を受けるようになっている。このように内方部材20の押圧部25と保持器40の受け部48との間に軸方向の押圧力を作用させると、内方部材20と保持器40がその軸方向に相対移動し、ボール30を介して両トラック溝14,24間のアキシャル隙間が詰められ、回転バックラッシュが発生しない。
ヨーク50は、筒部51の片端側に連結部52を設けると共に、筒部51の他端側に外輪10の貫通孔15に嵌入する嵌合部53を設けた部材である。なお、図中、54はシール部材で、筒部51の内部に設けて継手内部の潤滑剤が流出するのを防止するためのものである。ヨーク50の嵌合部53aは、筒部51の外径よりも小径に形成され、筒部51との境界に、外輪10の外面部に当接させる段差部55が形成されている。また、ヨーク50の嵌合部53aは、外輪10の小径孔15aよりも長く形成され、ヨーク50の段差部55を外輪10に当接させた状態で、図1の破線で示すように、嵌合部53aの先端部が外輪10の大径孔15b内に延在するようになっている。この状態で、嵌合部53aの先端部をプレス機等の適宜な手段により全周に渡って外径側に塑性変形させて加締め部51aを形成し、この加締め部51aを、図1の実線で示すように、貫通孔15内の段状の係合部15cに隙間なく係止させてある。これにより、外輪10及びヨーク50が一体的に結合する。なお、嵌合部53aの外径面には、外輪10のトルク伝達手段S1と噛合うスプライン等のトルク伝達手段S2を形成してあり、これらトルク伝達手段S1,S2の相互間には所要のラジアル隙間を設けて外輪10及びヨーク50の圧入荷重を抑制してある。
このように、外輪10に対してヨーク50を塑性変形させることで両部材10,50を結合させると、外輪10及びヨーク50間にヨーク50の塑性変形に伴う締付け力が作用する。すなわち、ヨーク50の嵌合部53aを外径側に塑性変形させると、嵌合部53aの塑性変形部位及びその周辺部が拡径し、外輪10の小径孔15aとの間にその半径方向の締付け力が作用する。また、外輪10の小径孔15aの両端部分には、ヨーク50の嵌合部53aの先端部と段差部55とによって軸方向の締付け力が作用する。これにより、外輪10及びヨーク50間における軸方向のガタ及び回転ガタが抑制される。
また、外輪10及びヨーク50のトルク伝達手段S1,S2の相互間に所要のラジアル隙間を設けてあるから、これらを圧入嵌合する際に、過大な圧入荷重を必要とせず、外輪10の球状内面12、保持器40の球状外面42及び球状内面44、並びに内方部材20の球状外面22に圧入痕がつかない。さらに、ひずみや割れ等の不具合も発生しないから、継手1の歩留りを向上できる。
図2は、本発明の第2実施例の等速自在継手1を示す要部縦断面図である。なお、第2実施例では、第1実施例の等速自在継手1と同一部位には同一符号を付して詳しい説明を省略し、以下、第1実施例との相違点を中心に説明する。
図2において、10は外輪で、貫通孔15が二段構成ではなく一段構成になっている点で第1実施例の外輪10と相違している。50はヨークで、外輪10の貫通孔15に嵌入する嵌合部53bを筒部51とほぼ同径に形成した点と、筒部51と嵌合部53bとの境界に溝状の係合部53b1を周方向に形成した点で、第1実施例のヨーク50と相違している。
この等速自在継手1は、ヨーク50の嵌合部53bを外輪10の貫通孔15に嵌入させ、外輪10の貫通孔15の端面側及び内面側の開口端周縁部を内径側に塑性変形させた加締め部15d,15eを、ヨーク50の嵌合部53の端部及び溝状の係合部53b1に隙間なく係止させることで、外輪10とヨーク50を一体に結合させてある。
このように、ヨーク50に対して外輪10の開口端周縁部を塑性変形させることで両部材10,50を結合させると、外輪10及びヨーク50間に外輪10の塑性変形に伴う締付け力が作用する。すなわち、外輪10の加締め部15d,15eの縮径に伴ってヨーク50の半径方向に作用する締付け力と、外輪10の加締め部15d,15e間でヨーク50の嵌合部53bの軸方向に作用する締付け力とによって、外輪10及びヨーク50間における軸方向のガタ及び回転ガタが抑制される。これにより、外輪10及びヨーク50のトルク伝達手段S1,S2の相互間にラジアル隙間を設けて、外輪10及びヨーク50を嵌合する際の圧入荷重を低減できるから、外輪10に圧入痕がつかない。したがって、等速自在継手の回転ガタを防止できると共にその歩留りを向上できる。
図3は、本発明の第3実施例の等速自在継手1を示す要部縦断面図である。なお、第3実施例では、第1及び第2実施例の等速自在継手1と同一部位には同一符号を付して詳しい説明を省略し、以下、第1及び第2実施例との相違点を中心に説明する。
図3において、10は外輪で、内方部材20との嵌合側とは反対側から筒状に形成した嵌合部16を軸方向に延設した点で、第1及び第2実施例の外輪10と相違している。嵌合部16は、その内径側にスプライン等のトルク伝達手段S1を形成してある。ヨーク50は、筒部51及び嵌合部53bの外径を外輪10の嵌合部16の内径と略同径に形成した点で、第2実施例のヨーク50と相違している。
この等速自在継手1は、ヨーク50の嵌合部53bを外輪10の嵌合部16の内底部に当接させた状態で、外輪10の嵌合部16の端部を内径側に塑性変形させて加締め部16aを形成し、この加締め部16aをヨーク50の溝状の係合部53b1に隙間なく係止させることにより、外輪10及びヨーク50を一体に結合してある。
このように、外輪10を塑性変形させることによりヨーク50を固着させると、外輪10及びヨーク50間に外輪10の塑性変形に伴う締付け力が作用する。すなわち、外輪10の嵌合部16の縮径に伴ってヨーク50の半径方向に作用する締付け力と、外輪10の嵌合部16の内底部及び加締め部16a間でヨーク50の軸方向に作用する締付け力とによって、外輪10及びヨーク50間における軸方向のガタ及び回転ガタが抑制される。これにより、外輪10及びヨーク50のトルク伝達手段S1,S2の相互間にラジアル隙間を設けて、外輪10及びヨーク50を嵌合する際の圧入荷重を低減できるから、外輪10、内輪23及び保持器40に圧入痕がつかない。したがって、等速自在継手の回転ガタを防止できると共にその歩留りを向上できる。
なお、第3実施例では、外輪10の嵌合部16にヨーク50を嵌入する場合について説明したが、その逆も可能である。すなわち、図4に示すように、外方部材10が、ヨーク50との嵌合部となる軸部11の片端側に、保持器40を介して内方部材20に嵌合させるカップ部13を設けた部材である場合において、ヨーク50の筒部51の端部を外方部材10の軸部11の外径側に嵌装する嵌合部とし、ヨーク50の筒部51の端部を内径側に塑性変形させて加締め部51aを形成し、この加締め部51aを外方部材10の軸部11の外径側に周方向に設けた溝状の係合部11aに隙間なく係止させる。
また、第3実施例で説明した外輪10とヨーク50の結合構造は、図5又は図6に示すように、内方部材20とヨーク50の結合にも適用可能である。
図5において、20は内方部材で、片端側にヨーク50との嵌合部21bを有する軸部21と、軸部21の他端側に設けられ、図示しない保持器40を介して外方部材10に嵌合させる内輪23とからなる部材である。内方部材20の嵌合部21bは、外径側にスプライン等のトルク伝達手段S3を形成すると共に、トルク伝達手段S3の基端側に溝状の係合部21cを周方向に設けてある。ヨーク50は、筒部51の内径寸法を内方部材20の嵌合部21bの外径寸法とほぼ同径に形成した点で、図4のヨーク50と相違している。この等速自在継手1は、ヨーク50の筒部51を内方部材20の嵌合部21bの外径側に嵌装させ、ヨーク50の筒部51の端部を内径側に塑性変形させて加締め部51aを形成し、この加締め部51aを内方部材20の軸部21に設けた溝状の係合部21cに隙間なく係止させることにより、内方部材20及びヨーク50を一体に結合してある。
図6において、20は内方部材で、軸部21の片端側に筒状に形成した嵌合部21dを軸方向に延設した点で、図5の内方部材20と相違している。50はヨークで、筒部51の端部に設けた嵌合部53bの外径寸法を内方部材20の嵌合部21dの内径寸法とほぼ同径に形成した点で、図2及び図3のヨーク50と相違している。この等速自在継手1は、ヨーク50の嵌合部53bを内方部材20の嵌合部21dの内径側に嵌入し、内方部材20の嵌合部21dの端部を内径側に塑性変形させて加締め部21d1を形成し、この加締め部21d1をヨーク50の溝状の係合部53b1に隙間なく係止させることにより、内方部材20及びヨーク50を一体に結合してある。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、図1では、ヨーク50の嵌合部53aの端部を全周に渡って塑性変形させてあるが、図7(A)の如く、ヨーク50の嵌合部53aの端部を部分的に塑性変形させた加締め部51bを形成してもよい。また、図7(B)のように、ヨーク50の嵌合部53aの端部に切り込みを入れて複数の爪部57aを形成し、この爪部57aを塑性変形させるようにしてもよい。さらに、図7(C)の如く、ヨーク50の嵌合部53aの端部に複数の爪部57bを突設し、この爪部57bを塑性変形させるようにしてもよい。なお、図7(A)乃至(C)に示す部分加締め又は爪部57a,57bは、図2乃至図6に示す等速自在継手1にも適用可能である。
また、上記実施形態では、外方部材10又は内方部材20とヨーク50とのうちいずれか一方の部材に溝状の係合部を形成してあるが、他方の部材を図7各図で説明したように部分的に塑性変形させる場合は、一方の部材の係合部を凹状に形成することもできる。さらに、上記実施形態では、外方部材10又は内方部材20とヨーク50とのうちいずれか一方の部材の嵌合部の端部を塑性変形させてあるが、嵌合部の端部に限らずその軸方向中間部を塑性変形させることも可能である。
また、上記実施形態では、例えば図1等に示すように、内方部材20を構成する軸部21の先端部に弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部25を設けると共に、保持器40に押圧部25からの押圧力を受ける受け部48を設けてあるが、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部、および押圧部からの押圧力を受ける受け部のうち、何れか一方を保持器40に設けると共に、他方を内方部材20に設けてあればよい。さらに、本発明は、押圧部及び受け部を有するツェッパ型継手の他、如何なる固定型又は一部の摺動型の等速自在継手にも適用でき、特に図9に示すステアリング装置71のように回転ガタを嫌う用途であって、低トルクを伝達するための用途に使用される等速自在継手に適用するのが好適である。なお、ステアリング装置71は、モータによって補助力を付与する電動パワーステアリング装置(EPS)であってもよいし、油圧によって補助力を付与する油圧式パワーステアリング装置であってもよい。
本発明の第1実施例に係る等速自在継手の要部拡大縦断面図であって、外方部材に対する連結部材の結合構造を示す図である。 本発明の第2実施例に係る等速自在継手の要部拡大縦断面図であって、外方部材に対する連結部材の結合構造を示す図である。 本発明の第3実施例に係る等速自在継手の要部拡大縦断面図であって、外方部材に対する連結部材の結合構造を示す図である。 本発明の第3実施例に係る等速自在継手の変形例を示す要部拡大縦断面図であって、外方部材に対する連結部材の結合構造を示す図である。 本発明の第3実施例に係る等速自在継手の変形例を示す要部拡大縦断面図であって、内方部材に対する連結部材の結合構造を示す図である。 本発明の第3実施例に係る等速自在継手の変形例を示す要部拡大縦断面図であって、内方部材に対する連結部材の結合構造を示す図である。 (A)図乃至(C)図は、本発明の変形例を示す要部拡大縦断面図である。 従来の等速自在継手を例示する縦断面図である。 ステアリング装置の概略図である。 従来の等速自在継手を例示する要部拡大縦断面図であって、外方部材又は内方部材に対する連結部材の結合構造を示す図である。
符号の説明
1 等速自在継手
10 外方部材(外輪)
11 軸部
11a 外方部材の溝状の係合部
12 球状内面
13 カップ部
14 トラック溝
15 貫通孔
15a 小径孔
15b 大径孔
15c 外輪の段状の係合部
15d,15e 加締め部
16 外方部材の嵌合部
16a 加締め部
20 内方部材
21 軸部
21a 内方部材の溝状の係合部
21b 内方部材の嵌合部
21b1 加締め部
22 球状外面
23 内輪
24 トラック溝
25 押圧部
30 ボール
40 保持器
42 球状外面
44 球状内面
46 ボールポケット
48 受け部
50 ヨーク
51 筒部
51a 加締め部
51b 加締め部
52 連結部
53a ヨークの嵌合部
53b ヨークの嵌合部
53b1 ヨークの溝状の係合部
54 シール部材
55 段差部
57a,57b 爪部
1 外方部材のトルク伝達手段
2 ヨークのトルク伝達手段
3 内方部材のトルク伝達手段

Claims (12)

  1. 内径面に複数のトラック溝を形成した外方部材と、外径面に複数のトラック溝を形成した内方部材と、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝とが協働して形成される複数のボールトラックの各々に配置したボールと、外方部材と内方部材との間に配置してボールを保持する保持器と、外方部材に嵌合した連結部材とを備えた等速自在継手において、外方部材と連結部材の少なくとも一方の部材の嵌合部に軸方向の突条を設けて他方の部材に隙間嵌合させると共に、外方部材と連結部材のうち少なくともいずれか一方の部材を塑性変形させて他方の部材に係止させることで、外方部材と連結部材をトルク伝達可能に一体的に結合させたことを特徴とする等速自在継手。
  2. 前記外方部材が、前記保持器を介して前記内方部材を嵌合させるカップ状に形成され、前記内方部材との嵌合側とは反対側に前記連結部材との嵌合部を有する部材であって、前記外方部材の嵌合部に貫通孔を設け、前記連結部材の嵌合部を前記外方部材の貫通孔に嵌入すると共に、前記連結部材の嵌合部を外径側に塑性変形させて、前記外方部材の内部に設けた係合部に係止させたことを特徴とする請求項1に記載の等速自在継手。
  3. 前記外方部材が、前記保持器を介して前記内方部材を嵌合させるカップ状に形成され、前記内方部材との嵌合側とは反対側に前記連結部材との嵌合部を有する部材であって、前記外方部材の嵌合部に貫通孔を設け、前記連結部材の嵌合部を前記外方部材の貫通孔に嵌入すると共に、前記外方部材の貫通孔の開口端周縁部を内径側に塑性変形させて、前記連結部材の嵌合部に設けた係合部に係止させたことを特徴とする請求項1に記載の等速自在継手。
  4. 前記外方部材が、前記保持器を介して前記内方部材を嵌合させるカップ状に形成され、前記内方部材との嵌合側とは反対側から筒状に形成した嵌合部を軸方向に延設した部材であって、前記連結部材の嵌合部を前記外方部材の嵌合部の内径側に嵌入すると共に、前記外方部材の嵌合部を内径側に塑性変形させて、前記連結部材の嵌合部に設けた係合部に係止させたことを特徴とする請求項1に記載の等速自在継手。
  5. 前記外方部材が、前記保持器を介して前記内方部材を嵌合させるカップ状に形成され、前記内方部材との嵌合側とは反対側から軸部を延設すると共に、この軸部に前記連結部材と嵌合させる嵌合部を設けた部材であって、前記連結部材の嵌合部を筒状に形成して前記外方部材の嵌合部の外径側に嵌装すると共に、前記連結部材の嵌合部を内径側に塑性変形させて、前記外方部材の嵌合部に設けた係合部に係止させたことを特徴とする請求項1に記載の等速自在継手。
  6. 内径面に複数のトラック溝を形成した外方部材と、外径面に複数のトラック溝を形成した内方部材と、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝とが協働して形成される複数のボールトラックの各々に配置したボールと、外方部材と内方部材との間に配置してボールを保持する保持器と、内方部材に嵌合した連結部材とを備えた等速自在継手において、内方部材と連結部材の少なくとも一方の部材の嵌合部に軸方向の突条を設けて他方の部材に隙間嵌合させると共に、内方部材と連結部材のうち少なくともいずれか一方の部材を塑性変形させて他方の部材に係止させることで、内方部材と連結部材をトルク伝達可能に一体的に結合させたことを特徴とする等速自在継手。
  7. 前記内方部材が、片端側に前記連結部材との嵌合部を有する軸部と、軸部の他端側に設けられ、前記保持器を介して前記外方部材に嵌合させる内輪とからなる部材であって、前記連結部材の嵌合部を筒状に形成して前記内方部材の嵌合部の外径側に嵌装すると共に、前記連結部材の嵌合部を内径側に塑性変形させて、前記内方部材の嵌合部に設けた係合部に係止させたことを特徴とする請求項6に記載の等速自在継手。
  8. 前記内方部材が、片端側に筒状に形成した嵌合部を有する軸部と、軸部の他端側に設けられ、前記保持器を介して前記外方部材に嵌合させる内輪とからなる部材であって、前記内方部材の嵌合部を前記連結部材の嵌合部の外径側に嵌装すると共に、前記内方部材の嵌合部を内径側に塑性変形させて、前記連結部材の嵌合部に設けた係合部に係止させたことを特徴とする請求項6に記載の等速自在継手。
  9. 前記外方部材又は前記内方部材と前記連結部材とのうち一方の部材を他方の部材に圧入嵌合させたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の等速自在継手。
  10. 前記外方部材又は前記内方部材と前記連結部材のうち少なくともいずれか一方の部材の嵌合部を、その全周に渡って塑性変形させたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の等速自在継手。
  11. 前記外方部材又は前記内方部材と前記連結部材のうち少なくともいずれか一方の部材の嵌合部を、部分的に塑性変形させたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の等速自在継手。
  12. 前記外方部材の内径面及び前記内方部材の外径面をそれぞれ球面状に形成し、かつ、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部、および押圧部からの押圧力を受ける受け部のうち、何れか一方を保持器に設けると共に、他方を内方部材に設けた固定型の等速自在継手であって、車両のステアリングホイールとステアリングギアとの間に配設されたステアリング装置に使用することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の等速自在継手。
JP2004038824A 2004-02-16 2004-02-16 等速自在継手 Withdrawn JP2005226812A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004038824A JP2005226812A (ja) 2004-02-16 2004-02-16 等速自在継手
PCT/JP2004/019470 WO2005078299A1 (ja) 2004-02-16 2004-12-17 等速自在継手およびステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004038824A JP2005226812A (ja) 2004-02-16 2004-02-16 等速自在継手

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005226812A true JP2005226812A (ja) 2005-08-25

Family

ID=35001681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004038824A Withdrawn JP2005226812A (ja) 2004-02-16 2004-02-16 等速自在継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005226812A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064323A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Ntn Corp 等速自在継手用シャフト
WO2008110428A1 (de) * 2007-03-09 2008-09-18 Zf Lenksysteme Gmbh Lenkwelle mit einem gleichlaufgelenk
JP2011132985A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Ntn Corp 等速自在継手およびステアリング装置
JP2012101774A (ja) * 2010-11-05 2012-05-31 Iizuka Seisakusho:Kk プリテンションリング及びその製造方法並びに二部材のカシメ工法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064323A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Ntn Corp 等速自在継手用シャフト
WO2008110428A1 (de) * 2007-03-09 2008-09-18 Zf Lenksysteme Gmbh Lenkwelle mit einem gleichlaufgelenk
JP2011132985A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Ntn Corp 等速自在継手およびステアリング装置
JP2012101774A (ja) * 2010-11-05 2012-05-31 Iizuka Seisakusho:Kk プリテンションリング及びその製造方法並びに二部材のカシメ工法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6320695B2 (ja) 車輪用軸受装置及びその組立方法
JP5202887B2 (ja) ステアリング用ジョイント
JP2009085380A (ja) 等速自在継手
JP4245849B2 (ja) プロペラシャフト用等速自在継手
JP2005226812A (ja) 等速自在継手
JP2005214344A (ja) 固定型等速自在継手
JP2018016128A (ja) 伸縮シャフト
JP2007010029A (ja) 等速ジョイントの外輪
JP5117305B2 (ja) 等速自在継手の内側継手部材、等速自在継手の組立方法、ドライブシャフトアッシー、およびプロペラシャフトアッシー
JP2007046713A (ja) 固定型等速自在継手
JP2006084005A (ja) 固定型等速自在継手
JP2008232292A (ja) 等速自在継手
WO2006030858A1 (ja) 固定型等速自在継手
US7810407B2 (en) Fixed type constant velocity joint
JP5133203B2 (ja) 摺動式等速自在継手およびその製造方法
JP4298529B2 (ja) 固定型等速自在継手
JP2011122614A (ja) 等速自在継手
JP2010025207A (ja) 等速自在継手
JP2008296695A (ja) 駆動車輪用軸受装置
JP2006250277A (ja) 固定型等速自在継手
JP2005214399A (ja) 等速自在継手
JP2006232220A (ja) 車輪用軸受装置及びその製造方法
JP2009174661A (ja) 等速自在継手
JP2005226778A (ja) 等速自在継手
WO2005078299A1 (ja) 等速自在継手およびステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061102

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070702