JP2006520271A - 液体着色用の液体塗布器 - Google Patents

Abstract

【課題】液体塗布器及び液体を着色する方法を提供する。さらに詳しくは、中に液体充てんガラスアンプルを入れる柔軟性中空本体を有する液体塗布器を提供する。
【解決手段】その液体塗布器は、ガラスアンプルが破砕されたときに、液体が着色剤を含有する多孔質要素を流通するように配置された着色剤を含有する多孔質要素を有する。着色剤は多孔質要素を流動する際に液体に移動される。得られた着色溶液は必要な表面に塗布される。

Description

この発明は、一般に液体塗布器及び液体の着色法に関するものである。更に詳しくは、中に液体充てんガラスアンプルが内臓される柔軟性の中空本体を有する液体塗布器に関する。その液体塗布器は、アンプルが破砕されると、液体が着色剤を含有する多孔質要素を流通するように配置された着色剤を含有する多孔質要素も有する。着色剤は多孔質要素を流通する際に液体に移動される。得られた着色溶液は必要な表面に塗布される。

薬剤や洗剤のような液体を塗布する塗布器は技術的に既知である。従来の塗布器は典型的に円筒形本体を提供し、その本体内に保持されたガラスアンプル；その本体に固定され、その少なくとも一つの表面がアンプルに露出されているスポンジ又は先端部；及びそのアンプルが破砕される時にその内部に貯蔵されている液体が塗布用スポンジに分配されるようにアンプルを破砕する手段を含む。

これらの塗布器を使用して無色又は透明な液体を塗布するとき、使用者は液体がどこに塗布されたかを見ることが困難である。従って、多くの場合に、使用者がその液体がどこに塗布されたかを知れるように着色された液体を利用する必要がある。例えば、手術前の液体として使用される消毒剤又は薬剤は手術直前に体に塗布される。その使用者は手術前の液体がどこに塗布されたかを知ることができることが必須である。手術前の液体に色が付いていると、使用者はその液体が体のどこに塗布されたかを見つけることは容易である。

しかしながら、これらの塗布器を使用して着色液体を塗布することは困難である。チント又は染料のような色がこのタイプの塗布器を使用して液体に塗布される時は、多くの問題に直面する。例えば、チント又は染料が液体に添加されると、その液体の寿命が短くなる及び／又は着色された溶液が不安定になる。さらに、着色剤がその液体から沈降する問題がある。液体から着色剤が沈降すると、塗布された着色液体の分配が不均一になる。

本発明は、破砕しやすい材料製であって塗布する液体を含有するのに適した少なくとも一つのアンプル；該少なくとも一つのアンプルを入れるのに適した内室を画定する少なくとも一つの中空本体；及び着色剤を含有する少なくとも一つの多孔質要素からなり、該多孔質要素はアンプルと前記本体の開口端の間に配置される多孔質プラグ及び／又は本体の開口端を閉鎖する多孔質パッドであり、該多孔質要素は、少なくとも一つのアンプルが破砕されて着色剤が塗布される液体に移動されるときに液体が該多孔質要素を流通するように配置されることを特徴とする、必要な液体を表面に塗布する液体塗布器を提供する。

従って、本発明はさらに、破砕しやすい材料製であって塗布する液体を含有するのに適した少なくとも一つのアンプル；該少なくとも一つのアンプルを入れるのに適した内室を画定する少なくとも一つの中空本体；アンプルが破砕されて着色剤が塗布される液体に移動されるときに、液体が該多孔質要素を流通するように着色剤を含有する多孔質プラグ；及び着色された液体が前記多孔質パッドを流通するように前記本体に固定され該本体の開口端を閉鎖する多孔質パッドからなることを特徴とする必要な液体を表面に塗布する液体塗布器を提供する。

さらに、本発明は、着色剤を含有する多孔質プラグの製造法を提供する。該方法は、イソプロピルアルコール、水及び染料を混合し、多孔質プラグに前記混合体を飽和させて、該多孔質プラグを乾燥させることからなる。

本発明に従った液体塗布器を提供することによって、多数の利点が実現される。例えば、使用者は安定な着色液体を塗布することができる。さらに、着色剤はその液体を沈降させないで、液体に着色剤の不均一な分布をもたらさない。これは、手術前の液体を塗布して液体がどこに塗布されたかを使用者に示すために用いるときに重要である。

必要な着色液体を表面に塗布する液体塗布器が提供される。その塗布器は、破砕し易い材料製であって塗布される液体を含有する少なくとも一つのアンプルを入れる内室を画定する中空本体からなる。その液体塗布器はさらに、少なくとも一つのアンプルの破砕時にその液体が着色剤を含有する多孔質要素を流通するように配置された着色剤を含有する少なくとも一つの多孔質要素からなる。着色剤はそれを含有する多孔質要素を流通する際に液体に移送される。得られた着色溶液は必要な表面に塗布される。

アンプルは、薬剤、洗剤、化粧品、研磨剤などのような種々の液体を含有するために使用される。さらに、それらのアンプルは塗布に必要な液体の量に依存して多数の種々の形状及びサイズであることがわかる。例えば、本発明の塗布器は、長い円筒形のアンプルを含む又はバイアル型のアンプルを含む。さらに、一つ以上のアンプルを本体に内蔵させる。アンプルは、ガラス製が望ましいが、他の材料も本発明の範囲内にある。アンプルの壁は、輸送及び貯蔵中に必要な液体を含有し、しかも局部的な圧力の付加でアンプルを破砕させることができる十分な厚さのものである。

本発明の実施態様の前記本体は多くの形状を採ることができる。その本体は少なくとも一つのアンプルを入れるのに適している。本体は多数のアンプルを保持する形状にもできる。一つの形状において、本体は、一般に本体内に内臓されるアンプルに合致する形状である。

本発明の多孔質要素は多くの形状を採ることもできる。その多孔質要素は多孔質プラグ及び／又は多孔質パッドである。換言すると、着色剤は、アンプルと本体の開口端の間の塗布器本体内に配置の多孔質プラグ内又はその上に含まれる。着色剤は本体の開口端に配置の多孔質パッド内又はその上に含まれる。多孔質要素は、アンプルが破砕されて液体が多孔質要素を流通して着色剤が塗布される液体に移されるように配置される。多孔質要素は、液体が多孔質材料を流通できる多孔質材料製である。多孔質要素は、限定ではないが、布、発泡体又はフェルト材料である。着色剤は多孔質要素全体を飽和する、又は着色剤は液体に必要な色を得るのに必要な着色剤の量に依存して多孔質要素の部分のみに配置される。

着色剤は、液体に色相を与える又は変えるチント、顔料、染料、塗料又は他の物質にすることができる。例えば、ＦＤ＆Ｃ着色剤を本発明の実施態様に使用できる。さらに着色剤の組合せもできる。

塗布器の本体内に収納されたアンプルは当業者には既知の方法では破砕される。限定ではないが、これらは、本体の壁を内側に押し付けてアンプルを破砕する、レバー又は他の機構を使用してアンプルを破砕する、又は以下に記載するようにタペットを備えた突出ウィングを利用することを含む。

先ず、図１及び図２を参照して、本願発明の液体塗布器を参照番号１０で示す。その液体塗布器１０は、一般に本体１２、本体１２に収納される液体１４を含有する少なくとも一つの密閉アンプル１４、及び本体１２に固定された多孔質パッド１６を含む。図示の実施態様おける液体塗布器１０は、着色剤を含有する多孔質プラ１５も含む。

図示の実施例において、アンプル１４は手術前に患者の皮膚に塗布する消毒剤の溶液を含有する。図示の実施例に使用される消毒剤はグルコン酸クロロヘキサジンである。しかしながら、本発明の実施態様の液体塗布器ではいずれの液体も使用できる。アンプル１４は、中心縦軸を画定する細長シリンダとして示されている。しかし、本発明の原理は球状又は細長多角形のアンプルにも適用される。本発明の範囲内で他の材料製にもできるが、アンプル１４はガラス製が望ましい。

図示の実施例において、本体１２は一般に中空の円筒形であって軸方向に対向する第１及び第２の端部１８，２０を含み、そして中心縦軸「ｘ」を与える。近位の第１の端部１８は開口しており、遠位の第２の端部２０は閉鎖している。図示の本体１２は、高密度のポリエチレン製であるが、類似の柔軟性及び完全性を示す材料は図示の実施態様に使用できる、第２の端部２０は成形工程中に閉鎖してキャップなどの必要性を排除している。しかしながら、第２の端部は開口又はキャップを使用して閉鎖できる。図示の本体１２は細長で中心縦軸を画定し、アンプル１４の中心縦軸と一直線上にある。その壁の厚さは０．０３０〜０．３８ｃｍが望ましいが、約０．１２７ｃｍがさらに望ましい。

本体１２は本体１２内の内室２２を画定する内壁２１を含む。内壁２１は、内室２２内に入るアンプル１４の形状とほぼ合致する形状である。図４を参照して、内壁２１の円周は、中空本体１２の内壁２１上に配置された複数の内向き突出リッジ４０が中のアンプル１４を支えるようにアンプルの外表面より少し大きい。内壁２１は、本体１２の内壁２１の周りを相互に約９０度片寄っている４つの内向き突出リッジ４０を含む。リッジ４０は、アンプルの外周と係合してアンプル１４を内室２２内に保持して、以下にさらに詳述するようにアンプルの破砕時にアンプルの破片が多孔質パッド１６を通した不都合な移動を防止する。

図１及び図２を参照して、本体１２はさらに開口端部１８からその外周に沿って突出するフランジを備える。図示の実施態様において、フランジ２４は本体１２に連続的に成形されて本体の中心縦軸に関して４５度の角度で配置される。そのフランジ２４は以下に詳述するように多孔質パッド１６を支えるのに適している。

本体１２は、本体から直径方向に対向して突出する一対の細長把持部材２６、２８も含む。各把持部材２６、２８は、本体１２から外側に延在する付属装置部分３０及び付属装置部分３０の遠位端から延在するハンドル部分３２を含む。

本体１２はアンプル１４を破砕する構造を有する。図示の実施態様において、その構造は把持部材２６，２８と本体１２の間に挿入された破砕用タブ又はタペット３６，３８を含む。把持部材２６，２８の押下げ時に、破砕タブ３６，３８が相互に本体を内側へ曲げ、それによってアンプル１４を圧搾することによって力を局所化して、アンプル１４の破砕を促進する。しかいながら、本発明の原理はアンプル１４を破砕する種々の他の構造及び方法に等しく適用できることがわかる。

図示の実施態様において、本発明の液体塗布器１０は６．０ｍｌ又は１０．５ｍｌのアンプルを入れる構造になっている。しかいながら、本発明の範囲内で種々の数のアンプル及び種々のサイズのアンプルを利用できることが理解される。

図示の実施例において、スポンジなどのような多孔質パッド１６は本体１２の開口端１８を閉鎖する。多孔質パッド１６はフランジ２４上にあって内室２２内にアンプル１４を囲む．多孔質パッド１６は本体１２の中心縦軸に関して４５度に配置される。従って、液体はアンプル１４の破砕時に放出されて重力によって本体１２の開口端１８に貼り付けた多孔質パッド１６に流れる。

多孔質パッド１６は、積層材料で片側に積層されるフェルト又は連続気泡材料製である。図示の実施態様に使用された積層フェルト材料は、Ｎｏｖｏｎｎｅｔｅ ＳＰ−６４(３９０５)ポリエステル(不織り)であって、０．３６０(±０．０３２)ＳＩＦ−No.３−１０００Ｚフェルトに積層した(天然色非着色)網状ポリエステルウレタンである。その積層材料はポリエチレンのような織り又は不織りポリエステル材料にすることもできる。多孔質パッド１６の積層材料は連続気泡材料と本体１２のフランジ２４の間に配置される。ここに記載した積層品を有する多孔質パッドを利用することによって、多数の利点が得られる。例えば、その材料は、破砕アンプルのガラス破片による破壊に抵抗する物理的障壁を与える。さらに、積層材料はパッドの本体１２への結合強度も増す。

図示の多孔質パッド１６は、分配される液体に望ましい多孔度を有するスポンジ材料のシートから切断する、それによって液体がアンプル１４の破砕時にパッド１６を直ちに流通するのを防止される。換言すると、アンプル１４が破砕されたら、放出液体は多孔質プラグ１５を飽和し、次にパッド１６を飽和して、表面が飽和パッド１６から液体を吸収する際のみにパッド１６から流れる。その結果、本体１２は本質的に必要な液体の溜めとして機能する。多孔質パッド１６は一般に円形が望ましいが、パッドはフランジ２４に支持される必要なサイズ及び形状であることが理解される。

図示の実施態様において、多孔質プラグ１５は多孔質パッド１６とアンプル１４の間に配置される。多孔質プラグ１５は多孔質材料である。図示の実施態様における多孔質プラグ１５は連続気泡材料又はフェルトであって、Ｎｏｖｏｎｎｅｔｅ−Ｓｐ−６４（３９０５）ポリエステル(不織り)を０．３６０(±０．０３２)ＳＩＦ−No.３−１０００Ｚフェルトに積層した(天然色非着色)網状ポリエステルウレタンが望ましい。多孔質プラグ１５は本体からの液体の流量制御を助けて、塗布器の使用中にガラスの破片が多孔質パッド１６から押出るのを防ぐ。多孔質プラグ１５は分配される液体に必要な気孔度を有する発泡又はフェルト材料から切断される。図示の実施態様における着色剤は多孔質プラグ１５に含まれる。さらに、図示の実施態様において、多孔質プラグ１５に含まれる着色剤はＣＡＳＮｏ．２３５３−４５−９ＦＤ＆Ｃ緑No.３染料であった。図示の実施態様に利用された着色剤を含有する多孔質プラグは実施例３に記載した方法を使用して調製した。

塗布器の形成中に、アンプル１４は本体１２の内室２２に挿入される。その後、多孔質プラグ１５がアンプル１４とフランジ２４間の本体１２の内室２２に挿入される。次に多孔質パッド１６が、超音波溶接によって積層材料をフランジ２４に溶接することによって塗布器の本体１２に固定される。積層品のポリエステル材料は、フランジ２４の材料と一緒に熔けて多孔質パッド１６を内室２２の上に固定してアンプル１４を囲む適当な溶接材料を提供する。このようにフランジ２４上に多孔質パッド１６を固定することによって、フランジ２４と多孔質パッド１６間の漏れ防止を促進する。超音波溶接の代わりに他の適当な固定手段を利用できることが理解される。例えば、多孔質パッド１６は、パッドを接着剤又はステッチによって、又は加熱シール又は化学的結合によってそこに固定できる。かかる別の固定手段は本発明の範囲内にあることを意図している。

図１、図２及び図３を参照して、使用され塗布器１０は内臓の必要な液体を圧搾して表面に塗布する手持ち式液体塗布器を提供する。塗布器１０は、把持部材２６，２８が使用者の片手の親指又は手のひらと指の間に保持されるように使用者によって把持される設計であり、従って片手操作が可能である。アンプル１４は使用者によって把持部材２６，２８を相互の方向に圧搾することによって破砕される。把持部材２６，２８の移動は、タブ３６，３８によって本体１２へ伝達されて本体１２を内側に変形させ、アンプル１４に別々の局部的破砕力を与える。把持部材は相互の方向に圧搾される際に機械的利点を得るレバー作用を提供する。従って、使用者が限定された把持力を有する場合、又はアンプルの壁が例外的に厚い場合に、把持部材はアンプルの破砕を保証する。

図３に示すように、部材２６，２８が一旦一緒に十分に圧搾されたら、得られる力はアンプル１４を破砕して内臓の液体を放出する。アンプル１４が一旦破砕されると、本体１２は必要な液体の溜めとして機能する。重力下の放出液体は本体１２を流下し、多孔質プラグ１５を通って着色剤を含有する多孔質プラグ１５を飽和する。その結果、液体は多孔質プラグ１５を流通し、着色剤が液体に移動される。着色液体１９は、次に開口端１８を流通し、そして着色剤を含有する多孔質パッド１６を流通する。液体が多孔質パッド１６を流通する際に、着色剤はパッドから液体に移される。その後、着色液体１９の塗布は、多孔質パッド１６を必要な表面に接触させることによって達成される。次に使用者は塗布又はスクラブ運動をして液体を表面に塗布する。アンプル１４の破砕及び液体の必要な表面への塗布の全体の工程は使用者の片手のみの使用で達成される。

図５及び図６を参照して、液体塗布器の実施態様は一般に数字４１で示す。液体塗布器４１は一般に本体４２、及び本体４２のフランジ４６及びレバー４８に固定された多孔質パッド４４を含む。

本体４２に２つのアンプル５０及び５２が入っている。液体塗布器４１は１３ｍｌのアンプル２個を囲む構造になっている。１３ｍｌアンプルの壁の厚さは約０．３ｍｍである。しかしながら種々のサイズのアンプルを使用できる。アンプル５０及び５２は薬剤、洗剤、化粧品、研磨材、等のような種々の液体を含有するために使用される。図示の実施例において、アンプル５０及び５２は手術前に患者の皮膚に塗布される消毒剤を含有する。アンプル５０及び５２は中心縦軸を有する細長円筒として示す。しかしながら、本発明の原理は球状又は細長多角形のアンプルにも適用できることが理解される。さらに、本発明の原理は２つ以上のアンプルに適用できることも理解される。

アンプル５０及び５２はガラス製が望ましいが、他の材料も全く本発明の範囲内にある。図示の実施態様におけるアンプル５０及び５２は本体内に並べて配置される。ガラスアンプル５０及び５２の壁は、輸送及び貯蔵中に必要な液体を含有するのに十分な厚さのものであるが、局部圧力の付加時に破砕される。

本体４２は一般に中空で卵型又は楕円形であって、軸方向に対向する第１及び第２端部５４，５６を含む。近位の第１端部５４は開口し遠位の第２端部５６はキャップ５８で閉鎖されている。図示の本体４２は高密度ポリエチレン製であるが、類似の柔軟性及び完全性を示す材料は使用できる。図示の実施態様における本体４２及びキャップ５８は１００％未使用材料のＤＯＷ、ＨＤＰＥ、樹脂No.１２４５４Ｎ（ＦＤＡマスターファイルＮｏ．４２５１として規定されている）で成形された。好適な実施態様における第２の端部はキャップ５８で閉鎖されているが、第２の端部は成形工程中に閉鎖してキャップの必要性を排除できる。

本体４２は本体４２内の内室６２を画定する内壁６０を含む。内壁６０は内室６２内に入れるアンプル５０及び５２の形状と一般に合致する形状である。内壁６０の円周は２つのアンプル５０及び５２の外表面よりやや大きい。中空本体４２の分割壁６４はアンプル５０と５２を分けて、アンプル５０と５２を内室６２内に維持する。図示の本体４２は細長くて中心縦軸「ｘ」を画定する。

塗布器の壁の厚さは０．１０〜０．２０ｃｍの間であるが、薄壁６６を除いて約０．１５２ｃｍが望ましい。本体４２の壁の厚さは破砕領域６４の周りが減厚されている。この壁６６は０．０５〜０．１０ｃｍの間であるが、０．０７６ｃｍが望ましい。しかしながら、異なる壁サイズを本発明の範囲内で使用可能なことが理解される。この壁６６は、レバー４８を圧下するときにレバー４８の破砕部分６８にとって多アンプルの破砕を容易にさせる。このことは後で詳述する。

本体４２は、さらに近位端５４からその外周に沿って突出するフランジ４６を提供する。好適な実施態様におけるフランジ４６は本体４２に対して連続的に成形され、一定の角度で配置される。フランジ４６は、本体４２の中心縦軸に関して４５度に配置することが望ましい。フランジ４６は本体４２の中心縦軸に関し種々の角度で配置できることがわかる。フランジ４６は、以下にさらに詳述するように多孔質パッド４４の支持に適する。

スポンジのような多孔質パッド４４は本体４２の開口端５４を閉鎖する。多孔質パッド４４はフランジ４５上に受け取られて、内室６２内のアンプル５０及び５２を囲む。多孔質パッド４４はフェルト又は連続気泡材料製である。図示の実施態様における多孔質パッド４４はＳＩＦ-No.３−１０００Ｚフェルト、（天然色、無着色）網状ポリエステルウレタン製である。

多孔質パッド４４は分配される液体に必要な多孔度を有する発泡又はフェルト材料のシートから切断する。多孔質パッド４４は一般に正方形が望ましいが、該パッドはフランジ４６上に支えることができるのに必要なサイズ及び形状にできることがわかる。

多孔質パッド１６は、積層材料で片側に積層されるフェルト又は連続気泡材料製である。図示の実施態様に使用された積層フェルト材料は、Ｎｏｖｏｎｎｅｔｅ ＳＰ−６４(３９０５)ポリエステル(不織り)であって、０．３６０(±０．０３２)ＳＩＦ−No.３−１０００Ｚフェルトに積層した(天然色、非着色)網状ポリエステルウレタンである。その積層材料はポリエチレンのような織り又は不織りポリエステル材料にすることもできる。多孔質パッド１６の積層材料は連続気泡材料と本体１２のフランジ２４の間に配置される。ここに記載した積層品を有する多孔質パッドを利用することによって、多数の利点が得られる。例えば、その材料は、破砕アンプルのガラス破片による破壊に抵抗する物理的障壁を与える。さらに、積層材料はパッドの本体１２への結合強度も増す。

図示の多孔質パッド１６は、分配される液体に望ましい多孔度を有するスポンジ材料のシートから切断する、それによって液体がアンプル１４の破砕時にパッド１６を直ちに流通するのを防止される。換言すると、アンプル１４が破砕されたら、放出液体は多孔質プラグ１５を飽和し、次にパッド１６を飽和して、表面が飽和パッド１６から液体を吸収する際のみにパッド１６から流れる。その結果、本体１２は本質的に必要な液体の溜めとして機能する。多孔質パッド１６は一般に円形が望ましいが、パッドはフランジ２４に支持される必要なサイズ及び形状であることが理解される。

図示の実施態様において、織り又は不織り積層材料が多孔質パッド４４に積層される。その材料積層材料は織り又は不織りのポリエステル材料である。図示の実施態様において、Ｎｏｖｏｎｎｅｔｅ−ＳＰ−６４（３９０５）ポリエステル(不織り)を０．３６０(±０．０３２)ＳＩＦ−No.３−１０００Ｚフェルトに積層される（天然色、無着色）網状ポリエステルウレタンである。積層材料は多孔質パッド４４と本体４２のフランジ４６の間に配置される。このように、積層材料は、塗布器の使用中に破砕アンプルからのガラスの破片が多孔質パッドから押し出るのを防ぐ作用をする。また、積層材料は、超音波溶接によって塗布器を製造するときに多孔質パッドを本体に固定するために適当な溶接材料を提供する。

図示の実施態様における多孔質プラグ７０は孔質パッド４４とアンプル５０及び５２の間に配置される。多孔質プラグ７０は連続気泡材料又はフェルトである。図示の実施態様において、Ｎｏｖｏｎｎｅｔｅ−ＳＰ−６４（３９０５）ポリエステル(不織り)を０．３６０(±０．０３２)ＳＩＦ−No.３−１０００Ｚフェルトに積層される（天然色、無着色）網状ポリエステルウレタンである。多孔質プラグ７０は、本体からの液体流量の制御を助け、塗布器の使用中にガラスの破片が多孔質パッド４４から押し出るのを防止する。多孔質プラグ７０は分配される液体に必要な気孔度を有する発泡又はフェルト材料から切断される。さらに、図示の実施態様において、多孔質プラグに含まれる着色剤はＣＡＳＮｏ．２３５３−４５−９ＦＤ＆Ｃ緑No.３染料であった。図示の実施態様に利用された着色剤を含有する多孔質プラグは実施例３に記載した方法を使用して調製した。

本体４２は本体４２の上部から突出するレバー４８も含む。しかし、レバー４８は本体４２のいずれの部分からも突出できることが理解される。レバー４８は実質的に同時に１個以上のアンプルを破砕する機構である。レバー４８はヒンジ部分６８、破砕部分６８及びレバー４８の遠位端から延在する取扱部分７４を含む。レバー４８は、本体４２の中心縦軸に関して２０度〜４０度の間の角度で本体４２から外側へ延在する。レバー４８は、本体４２の中心縦軸「ｘ」に関して約２７度の角度で本体４２から外側へ延在するのがさらに望ましい。レバー４８は、本体４２の中心縦軸に関して種々の角度で配置できることがわかる。

図示の実施例におけるレバー４８は本体４２と連続的に成形される。しかしながら、別個に成形されたレバーも本発明の範囲内にあることを意図していることが理解される。

図示の実施態様のレバー４８の取扱部分７４は本体４２から１．２７〜３．８１ｃｍの間隔がある。レバー４８の取扱部分７４は本体４２から約２．５４ｃｍの間隔が望ましい。レバー４８の取扱部分７４は塗布器４１の取扱を容易にし、塗布中に使用者の手からすべるのを防ぐために模様の付いた外表面を含む。

図示の実施態様のレバー４８は本体４２に取り付けた破砕部分６８とヒンジ部分７２を含む。しかし、本発明の原理は、多破砕部分、多ヒンジ部分及び本体に取付け又は取外しできる破砕部分のようなアンプル５０及び５２を破砕する種々の他の構造に等しく適用できることがわかる。レバー４８の取扱部分７４は破砕部分６８の面積より著しく大きい把持面積を提供する。レバー４８を圧下すると、破砕部分６８が本体４２を薄壁６６部において内側に曲げ、それによってレバー４８を本体方向に圧下することによって与えられる力を局部的にさせて、以下に詳述するようにアンプル５０及び５２の破砕を促進する。

レバー４８の曲率、支持リブ７６、ヒンジ部分の厚さ及び破砕部分６８の幅を含む図示の実施態様のレバー４８のいくつかの特徴は、同時に少なくとも２つのアンプルにおける破砕能力を高める。レバー４８の厚さは約０．２０〜０．３８ｃｍであるが、好適には０．２７９ｃｍである。図示の実施態様におけるレバー４８の長さは約５．９６ｃｍである。図示の実施態様におけるヒンジ７２の部分は約０．１〜０．２０ｃｍ厚さであるが、０．１５ｃｍが望ましい。レバー４８の曲率及び支持リブ７６はレバー４８の取扱部分７４のこの作用を増して、使用者にとって２つのアンプルの同時破砕を容易にさせる。

並べたアンプル５０及び５２の幅に対する破砕部分６８の幅の比は、アンプル５０及び５２の信頼性のある破砕に関して重要である。図示の実施態様において、破砕部分６８の幅は、アンプルを殆ど同時に破砕するために並べた２つのアンプル５０及び５２の幅の少なくとも１／５でなければならない。並べた２つのアンプル５０及び５２の幅は約２．６１ｃｍであった。アンプルを殆ど同時に破砕するレバーの破砕部分の最小幅は０．５０ｃｍであった。従って、信頼性のあるアンプルの破砕のための長さのアスペクト比は１．０３／０．２００又は５．１５であった。単独又は組合わせて、これらの特徴のすべては、薄壁６６と共にレバーの多アンプルを同時に破砕する能力を高める。

図７を参照して、図示の実施態様のベント８０が示されている。ベント８０は本体４２の遠位端５６に位置する。ベント８０は本体４２の小切除部分であって、空気を本体４２の内室６２から本体４２の外に及びその逆に流動さす。これは、本体４２の外側で始まり、本体４２のリップ部分上に行きそして本体４２の内側に続く本体４２の小切除部分によって達成される。内切除部分８２、外切除部分８４及び切除リップ８６が空気をキャップ５８の下の本体４２の内室６２に及び該内室から流す。キャップ５８は切除ベント８０を除いて内室６２を完全に密封する。

抑制要素７８はアンプル５０及び５２と多孔質プラグ７０に間に配置される。抑制要素７８は液体を本体４２から多孔質プラグ７０を通って多孔質パッド４４に流す。抑制要素７８はアンプル５０及び５２をその位置に拘束して適当な破砕を促進する。抑制要素７８は、アンプルの端部が適当に破砕して液体の流れを抑制しないようにアンプル５０及び５２を破砕点近くに保持する。抑制要素７８は塗布される液体の種類に依存して種々の形状を採る。図示の実施態様における抑制要素７８は２つのファン型の形状を有する。

使用中に、塗布器４１は手持ち式液体塗布器を提供する、その場合、レバー４８を圧下してアンプル５０及び５２内に含有される必要な液体を放出して表面に塗布する。図示の実施態様の塗布器４１は使用者の一方の手で掴む。本体４２の底部を使用者の手のひらと指で掴む、使用者の指は本体４２の底部及び側部を包むので使用者の指の先端が本体４２の上に載る。同じ手の親指がレバー４８の取扱部分７４上に配置されて片手操作を可能にする。使用者はレバー４８を本体４２方向に圧下してアンプル５０及び５２を破砕する。レバー４８の移動は破砕部分６８によって本体４２の薄壁６６に伝達されて、本体４２を内側に変形してアンプル５０及び５２へ別々の局部的破砕力を与える。レバー４８は、それが本体４２方向に圧下される際に機械的利点を得る作用を提供する。従って、使用者が制限された破持力を有する場合、又はアンプルの壁が例外的に厚い場合も、レバーはアンプルの破砕を保証する。

一旦レバー４８が十分に圧下されると、得られる力がアンプル５０及び５２を殆ど同時に破砕して、各アンプルに含まれる液体を放出する。重力下で放出された液体は本体４２を流下して、着色剤を含有する多孔質ブラグ７０を飽和する。その結果、液体は多孔質プラグ７０を流通して、着色剤が液体に移動される。着色液体９０は、開口端５４及び多孔質パッド４４を流通する。その後、着色液体の塗布は、多孔質パッド４４を必要な表面に接触させることによって達成される。次に使用者は塗布又はスクラブ運動をして液体を表面に塗布する。アンプル５０及び５２の破砕及び液体の必要な表面への塗布の全工程は使用者の片手のみの使用で達成される。

この実施例における着色剤は塗布器の多孔質プラグに含有されている。この実施例は１０．５ｍＬの多孔質プラグと２６ｍＬの多孔質プラグの両方に対して行った。多孔質プラグに使用した材料は、０．８１３ｃｍ±０．０７６ｃｍの連続気泡、(天然色、無着色)ポリエステルウレタン網状フォーム８０−１００ＰＰＩに積層されたＮｏｖｏｎｅｔｔｅ ＳＰ６４−（３９０５）ポリエステル(不織り)であった。１０．５ｍＬ多孔質プラグの直径は１．８０ｃｍそしてその厚さは０．０５８ｃｍであった。２６ｍＬ多孔質プラグのサイズは２．６９ｘ１．４４ｃｍそしてその厚さは０．０５８ｃｍであった。使用した装置は注入口を備えた５ガロンのナルジェン・カーボイ、空気モータ、７．６ｃｍステンレス鋼シャフト、７．６ｃｍ折り曲げ刃混合プロペラ、及びＭｅｔｅｋのデジタルタコメータ−１７２６型（シャフトの回転数を測定）を有した。

着色剤は次の方法を用いて多孔質プラグに添加した。最初に、チント／アルコールの比（チントのグラム／７０％イロプロピルアルコール（ＩＰＡ）のグラム）を決めて、処理領域に塗布したとき一貫した色合いを保証する。次の計算式を用いてチント／アルコールの比を決定した：

ＣＡＳ Ｎｏ．２３５３−４５−９ＦＤ＆Ｃ緑＃3染料で一貫した色に対するチント／アルコールの比は約０．０００３７５であった。

５ガロンの70％ＩＰＡ（１６．６４ｋｇ）を５ガロンのカーボイ容器に添加した。６２．４ｇのＣＡＳ Ｎｏ．２３５３−４５−９ＦＤ＆Ｃ緑No.3染料を５ガロンの70％ＩＰＡに添加した。カーボイ容器は、空気モータ取付け具を含有するカート上に置いた。空気モータを降下して取付け具に固定した、一方シャフト及びプロペラはカーボイの開口を通して中心に合わせた。その溶液は５００ｒｐｍのシャフト回転で３０分間混合して染料の70％ＩＰＡへの全溶解を確実にした。

染料を70％ＩＰＡに完全に溶解させた後、安全分配水差しを混合装置から外して、閉鎖キャップを締めた。その溶液は対応する浸漬バスケットでタンクに注入した。多孔質プラグを浸漬バスケットに入れてタンク中に下げた。溶液は、多孔質プラグが完全に染色溶液中で飽和されるまで必要なだけ添加した。タンクから浸漬バスケットを取り出して、過剰溶液を流出させた。濡れた多孔質プラグはプラスチックを被覆した表面上において２４時間乾燥した。

３０個の多孔質プラグのランダム試料を得た、そしてそれらの個々の湿量を記録し、ＭＩＮＩＴＡＢ統計分析ソフトウェア・パッケージを使って分析した。以下の結果からわかるように、平均湿量は約２ｇであった、測定された最小重量は１．８ｇで最高重量は２．１ｇであった。次の表１は本試料の染色した多孔質プラグの性質を列挙する。

前記のように構成及び操作される本発明は、液体塗布器及び液体の着色法を提供する。さらに詳しくは、本発明は中に液体が充てんされるガラス製のアンプルが入る柔軟性の中空本体を有する液体塗布器に関する。その液体塗布器は、本体の開口端を閉鎖して着色剤を有する多孔質要素も有する。そのアンプルが破砕されると、液体が着色剤を有する多孔質要素を流通する。着色剤は、着色剤を有する多孔質要素を流通する際に液体に移動される。得られた着色溶液が必要な表面に塗布される。

以上のことから、本発明は明白でその構造に固有である他の利点と共に前記した結果及び目的を得るのに適したものであることがわかる。ある特徴及びサブの組合せが有用であって、他の特徴及びサブの組合せを参照することなく使用できることが理解される。これは請求項の範囲内にあるものである。多くの可能な本発明の実施態様が請求項の範囲を逸脱することなく可能であるから、ここに記載した又は添付図面に示した事項は全て説明のためのものであって限定を意図するものではない。

本発明の実施態様に従って組立てた液体塗布器の斜視図である。 本発明による液体塗布器の側面図であって、アンプル及び多孔質プラグを露出するために塗布器本体の一部を除去している。 本発明による液体塗布器の側面図であって、破砕されたアンプル及び多孔質プラグを流通する液体を示している。 図３の横断線についての部分横断面図である。 本発明による液体塗布器の斜視図である。 本発明による側面図であって、破砕されたアンプル及び多孔質プラグを流通する液体を示している。 図５の線に囲まれた本発明による液体塗布器の端部に配置されたベントの分解組立図である。

符号の説明

１０ 塗布器
１２ 本体
１４ アンプル
１５ 多孔質プラグ
１６ 多孔質パッド
１９ 着色液体
２４ フランジ
２６，２８ 把持部材
３６，３８ タブ

Claims (19)

1. 破砕しやすい材料製であって塗布する液体を含有するのに適した少なくとも一つのアンプル；該少なくとも一つのアンプルを入れるのに適した内室を画定する少なくとも一つの中空本体；及び着色剤を含有する少なくとも一つの多孔質要素からなり、該多孔質要素は、少なくとも一つのアンプルが破砕されて着色剤が塗布される液体に移動されるときに、液体が前記多孔質要素を流通するように配置されることを特徴とする、必要な液体を表面に塗布する液体塗布器。
2. 前記多孔質要素が多孔質パッドである請求項１記載の液体塗布器。
3. 前記多孔質要素が多孔質プラグである請求項１記載の液体塗布器。
4. さらに、少なくとも一つのアンプルを破砕する機構からなる請求項１記載の液体塗布器。
5. 少なくとも一つのアンプルがガラス製である請求項１記載の液体塗布器。
6. 少なくとも一つのアンプルがバイアル型のアンプルである請求項１記載の液体塗布器。
7. 少なくとも一つのアンプルが細長のガラスアンプルである請求項１記載の液体塗布器。
8. 前記中空体は、２つのアンプルを入れるのに適している請求項１記載の液体塗布器。
9. 前記多孔質要素は発泡及びフェルト材料の一つである請求項１記載の液体塗布器。
10. 前記着色剤は液体の色を変える請求項１記載の液体塗布器。
11. 前記着色剤は液体の色を加える請求項１記載の液体塗布器。
12. 前記着色剤はチント、染料、顔料及び塗料の一つである請求項１記載の液体塗布器。
13. 前記着色剤は染料である請求項１記載の液体塗布器。
14. 前記着色剤はＦＤ＆Ｃ緑No.３染料である請求項１記載の液体塗布器。
15. 前記多孔質要素は着色剤を吸収する請求項１記載の液体塗布器。
16. 前記着色剤は多孔質要素の表面に配置される請求項１記載の液体塗布器。
17. 破砕しやすい材料製であって塗布する液体を含有するのに適した少なくとも一つのアンプル；該少なくとも一つのアンプルを入れるのに適した内室を画定する少なくとも一つの中空本体；アンプルが破砕されて着色剤が塗布される液体に移動されるときに液体が多孔質プラグを流通するように配置される着色剤を含有する多孔質プラグ；及び着色された液体が前記多孔質パッドを流通するように前記中空本体に固定されて中空本体の開口端を閉鎖する多孔質パッドからなることを特徴とする、必要な液体を表面に塗布する液体塗布器。
18. イソプロピルアルコール、水及び染料を混合し；多孔質プラグに前記混合体を飽和させ；そして該多孔質プラグを乾燥させることからなることを特徴とする多孔質プラグの製造法。
19. 前記着色剤がＦＤ＆Ｃ緑No.３である請求項１８記載の方法。

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