JP2006307934A - トルクリミッタの組み立て方法 - Google Patents

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声一 高田
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Abstract

【課題】この発明は、油切り処理工程が実施され、内輪が常温に冷却された後には、内輪表面に潤滑油が残存しない状態となるようにし、その後の工程において、他の部材や作業者の手に潤滑油が付着することを防止する一方、組み立て完了後には、内輪の外径面とコイルばねとの接触部分に潤滑油が存在する状態となるようにすることである。
【解決手段】焼結金属で形成した内輪1を潤滑油に浸漬するとともに、この潤滑油を所定の温度で加熱し前記内輪1の内部に潤滑油を含侵させる含油処理工程10を60℃〜150℃の加熱温度で実施することにより、油切り処理工程11後に、常温に冷却した内輪1の表面に潤滑油が残存しないようにし、コイルばね装着工程12と内輪嵌合工程14との間に、内輪1の外径面とコイルばね3との接触部分に潤滑油7を補充する潤滑油補充工程13を実施する。
【選択図】図2

Description

この発明は、焼結含油内輪を用いた摩擦式トルクリミッタの組み立て方法に関するものである。
焼結含油内輪は、その表面に滲出する潤滑油によって長期間にわたり潤滑することができるため、プリンタや複写機の給紙部等に使用される摩擦式トルクリミッタに適用される。
摩擦式のトルクリミッタの一般的な構造は、図3に示すように、焼結含油金属で形成した内輪1と、この内輪1を内側に回転可能に嵌め合わせる外輪2と、この内輪1と外輪2の間に組み込まれるコイルばね3とを有するものである。
このコイルばね3には内輪1の外径面を締め付ける小径コイル部3aと、前記内輪1および外輪2に対して非接触の大径コイル部3bが設けられる。前記コイルばね3の小径コイル部3aの端部にはフック4が設けられ、このフック4が外輪2の閉塞端部に係止される。一方、大径コイル部3bの端部にはフック5が設けられ、このフック5が外輪2の開口端部に嵌合される蓋6に係止される。
この摩擦式トルクリミッタは、内輪1がコイルばね3の巻き方向と同じ方向に回転すると、コイルばね3の小径コイル部3aに拡径作用が働き内輪1に一定のトルクが発生する。また、内輪1がコイルばね3の巻き方向と逆方向に回転すると、コイルばね3の小径コイル部3aに縮径作用が働き内輪1がロックされ、トルクリミッタとしての機能を失う。
前述のように内輪がコイルばねと接触するとともに、一定のトルクを発生させながら回転する際に、内輪に含侵させた潤滑油が表面に滲出して内輪の外径面とコイルばねとの接触部分の潤滑が行われる。
前記の潤滑油を内輪に含侵させるために、従来、組み立て工程の含油処理工程において、焼結金属で形成した内輪を浸漬した潤滑油を65℃〜75℃の範囲で加熱することにより、潤滑油の粘度を低下させて、内輪内部に潤滑油が含侵し易くすることが知られている(特許文献1)。
前記の加熱温度で含油処理工程が実施され、油切り処理工程を経た前記内輪が常温まで冷却されると、内輪表面に付着した潤滑油が熱収縮する。このとき、潤滑油と内輪を形成する焼結金属との熱収縮率の差が大きく(焼結金属の熱収縮率は潤滑油の熱収縮率の約100分の1)、また前記内輪が焼結金属で形成された多孔質であるため、熱収縮した潤滑油が毛細管力により内輪内部に引き込まれる。この場合、潤滑油の一部を内輪表面に残存させるように潤滑油の加熱温度が選定されていた。
これは、内輪表面に潤滑油を積極的に残存させるとこにより、組み立て後に内輪表面に潤滑油を滲出させるなじみ運転を省略することができるからであり、たとえなじみ運転を実施するとしてもその運転時間を短縮することができるからである。
特開2004−292854号公報(段落0009〜0012)
しかし、前記のように内輪表面に潤滑油が残存した状態にあると、組み立て工程の途中において、他の部材や作業者の手に潤滑油が付着して作業性が悪くなり、また手などに付着した分だけ潤滑油の量が減少するという不具合があった。
そこで、この発明は、油切り処理工程が実施され、内輪が常温に冷却された後には、内輪表面に潤滑油が残存しない状態となるようにして作業性を改善する一方、組み立て完了時には内輪の外径面とコイルばねとの接触部分に十分な潤滑油が存在する状態となるようにしたトルクリミッタの組み立て方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明にかかるトルクリミッタの組み立て方法は、焼結金属で形成した内輪を潤滑油に浸漬するとともに、この潤滑油を所定の温度で加熱して前記内輪の内部に潤滑油を含侵させる含油処理工程と、油切り処理工程と、前記内輪の外径面にコイルばねを装着するコイルばね装着工程と、前記内輪を外輪の内側に回転可能に嵌め合わせる内輪嵌合工程と、前記外輪の開口端部にリング状の蓋を嵌め合わせる蓋嵌合工程とをこの順に実施する摩擦式トルクリミッタの組み立て方法において、前記含油処理工程における潤滑油の加熱温度が60℃〜150℃、好ましくは80℃〜150℃に設定され、前記コイルばね装着工程と前記内輪嵌合工程との間に前記内輪の外径面と前記コイルばねとの接触部分に潤滑油を補充する潤滑油補充工程を実施するようにしたものである。
この発明の摩擦式トルクリミッタの組み立て方法によれば、従来の場合よりも潤滑油を相対的に高い温度で加熱することにより、また、相対的に低い温度で加熱する場合は、含油処理工程から次の油切り処理工程に移行する間における温度低下を防止すべく移行時間をできるだけ短縮することにより、油切り処理工程後、常温まで冷却させた際に、潤滑油が内輪のより深い位置にまで引き込まれ、内輪表面に潤滑油が残存しない状態となる。このため、組み立て工程を実施する際に、他の部材や作業者の手に潤滑油が付着することがなく、組み立て作業が容易になる。
また、潤滑油が作業者の手などに付着することがないので潤滑油量の減少が防止される。このため内輪に含侵された潤滑油量が安定し、トルクリミッタの駆動に必要な潤滑油量が確保されて、寿命が従来のものと同等となる。
さらに、潤滑油補充工程を実施することにより、内輪の外径面とコイルばねとの接触部分に潤滑油が存在する状態となり、作動初期から内輪とコイルばねとの接触部分に潤滑性を得ることができる。
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
実施形態のトルクリミッタの組み立て方法は、図1に示す工程を順次実施するものである。
すなわち、最初の工程である含油処理工程10においては、あらかじめ焼結金属で形成した内輪1(図2(a)参照)を潤滑油に浸漬するとともに、この潤滑油を60℃〜150℃、好ましくは80℃〜150℃の温度で加熱し、この内輪1内部に潤滑油を含侵させる。
前記含油処理工程10に続いて実施される油切り処理工程11においては、内輪1表面に付着した余分な潤滑油を除去する。この油切り処理工程11は、遠心分離機により実施される。油切り処理工程11の開始後、次のコイルばね装着工程12までの間に内輪1が常温まで冷却される。
前記含油処理工程10において、潤滑油の加熱温度を60℃〜150℃の温度範囲の中で低温域(例えば、60℃〜80℃)に選定した場合は、含油処理工程10の完了後、直ちに(即ち、実質的に内輪1の温度が低下しない短時間のうちに)次の油切り処理工程11に移行する。
前述のように、従来においては潤滑油の加熱温度を65℃〜75℃に設定することが行われていたが、含油処理工程から次の油切り処理工程への移行時間に特別の考慮が払われていなかったので移行中に温度低下が生じ、潤滑油を加熱する意味が失われていたが、この発明においては前記のように含油処理工程10の完了後、直ちに油切り処理工程11に移行することによって温度低下を防ぐようにしている。このため、前記のような低温域における加熱温度であっても、常温まで冷却される際、毛細管力により潤滑油が内輪1の内部へ引き込まれ、その表面は潤滑油が残存しない状態となる。
また、前記含油処理工程10において高温域の80℃以上の温度で潤滑油を加熱する場合は、含油処理工程10後、特に急がなくても(即ち通常の速さで油切り処理工程11に移行されても)常温に冷却される際、潤滑油が毛細管力により内輪1内部に引き込まれ、内輪1表面に潤滑油が残存しない状態となる。
次に、前記の油切り処理工程11を経た内輪1に、コイルばね3を装着するコイルばね装着工程12を実施する。このコイルばね装着工程12においては、図2(b)に示すように、前記内輪1をコイルばね3に貫通し、この内輪1の外径面にコイルばね3の小径コイル部3aを接触させる。
前記コイルばね3を表面に潤滑油が残存しない状態の内輪1に装着するため、コイルばね3や作業者の手に潤滑油が付着することがなく、コイルばね装着工程12を容易に実施することができる。
前記コイルばね装着工程12の後に実施される潤滑油補充工程13においては、図2(c)に示すように、前記内輪1の外径面と前記コイルばね3の小径コイル部3aとの接触部分に潤滑油7を補充する。これにより、組み立て後に内輪1と小径コイル部3aとの接触部分に潤滑油7を介在させた状態となり、納入前のなじみ運転を省略またはその運転時間を短縮することができる。
前記潤滑油補充工程13後に、図2(d)に示すように、内輪1を前記外輪2の内側に回転可能に嵌合する内輪嵌合工程14を実施する。この内輪嵌合工程14に続いて前記外輪2の開口端にリング状の蓋6を嵌合する蓋嵌合工程15(図2(e)参照)を実施することにより、基本的構造が図3に示した従来のものと同様の摩擦式トルクリミッタ8が組み立てられ、その後、適宜トルク調整を行い、必要に応じてなじみ運転を行う。
実施形態の組み立て方法の工程を示すフローチャート (a)同上の含油処理工程および油切り処理工程における組み立て途中のトルクリミッタの縦断面図、(b)同上のコイルばね装着工程における組み立て途中のトルクリミッタの縦断面図、(c)同上の潤滑油補充工程における組み立て途中のトルクリミッタの縦断面図、(d)同上の内輪嵌合工程における組み立て途中のトルクリミッタの縦断面図、(e)同上の蓋嵌合工程における組み立て途中のトルクリミッタの縦断面図 従来の摩擦式トルクリミッタの縦断面図
符号の説明
1 内輪
2 外輪
3 コイルばね
3a 小径コイル部
3b 大径コイル部
4 フック
5 フック
6 蓋
7 潤滑油
8 摩擦式トルクリミッタ
10 含油処理工程
11 油切り処理工程
12 コイルばね装着工程
13 潤滑油補充工程
14 内輪嵌合工程
15 蓋嵌合工程

Claims (1)

  1. 焼結金属で形成した内輪を潤滑油に浸漬するとともに、この潤滑油を所定の温度で加熱して前記内輪の内部に潤滑油を含侵させる含油処理工程と、油切り処理工程と、前記内輪の外径面にコイルばねを装着するコイルばね装着工程と、前記内輪を外輪の内側に回転可能に嵌め合わせる内輪嵌合工程と、前記外輪の開口端部にリング状の蓋を嵌め合わせる蓋嵌合工程とをこの順に実施する摩擦式トルクリミッタの組み立て方法において、前記含油処理工程における潤滑油の加熱温度が60℃〜150℃に設定され、前記コイルばね装着工程と前記内輪嵌合工程との間に前記内輪の外径面と前記コイルばねとの接触部分に潤滑油を補充する潤滑油補充工程を実施することを特徴とする摩擦式トルクリミッタの組み立て方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016191414A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 オリジン電気株式会社 トルクリミッタ及びその製造方法
JP2020085083A (ja) * 2018-11-20 2020-06-04 株式会社オリジン 回転許容装置
CN117696894A (zh) * 2024-02-05 2024-03-15 中威建设集团有限公司 一种粉末冶金零件的烧结后处理设备

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