JP2016191414A - トルクリミッタ及びその製造方法 - Google Patents

トルクリミッタ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルばねの内径を拡径するための特殊な治具を用いることなく内輪の外周面にコイルばねを装着することができるトルクリミッタを提供する。【解決手段】軸状の内輪と、内輪の外周面に接触して装着されるコイルばねと、コイルばねの装着された内輪が挿入される筒状の外輪とを備える。内輪と外輪とは共通の中心軸を有し、コイルばねは外輪と相対回転不能に係合する。内輪は、コイルばねが装着される大径部と、この大径部の先端側に形成された小径部と、大径部と小径部の中間にテーパー部とを有する。大径部の径は自由状態のコイルばねの内径よりも大きくすると共に、小径部の径は自由状態のコイルばねの内径よりも小さくする。テーパー部については、その最小径を自由状態のコイルばねの内径よりも小さく、その最大径を大径部の径と等しく設定するようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、相対的に回転可能な内輪及び外輪と、両者の間に装着されるコイルばねとを備え、内輪と外輪とを相対的に回転させる回転トルクが所定値より大きいと、コイルばねによる摩擦力に打ち勝って外輪と内輪とが相対的に回転するトルクリミッタ及びその製造方法に関するものである。
プリンタや複写機においては、上下方向に積層された用紙群から用紙を一枚ずつ給紙するための給紙装置が使用される。このような給紙装置にあっては、静電気のような微小相互吸着力によって複数の用紙が上下に吸着した重層状態で用紙群から用紙が取り出され、重層状態のまま用紙がプリンタや複写機の本体部に給紙されてしまうことがあり、これを回避するため、給紙装置には通常トルクリミッタが装着されている。
トルクリミッタを用いる給紙装置の一例として、特許文献1に開示されたものを図7に示す。給紙装置Sは、モーターのような適宜の駆動源に接続されて回転する駆動ローラーKRと、この駆動ローラーKRの回転軸と平行であって且つこの駆動ローラーKRの回転に従動して回転する従動ローラーJRと、用紙群を支持する用紙トレーPTとを有する。駆動ローラーKRと従動ローラーJRの表面は共に比較的摩擦係数が高く弾力性のある樹脂製素材で覆われており、駆動ローラーKRと従動ローラーJRとは、ばねのような適宜の付勢手段によって密着されている。そして、従動ローラーJRにはトルクリミッタTLが組み込まれている。
積層された用紙群から給紙装置に用紙が一枚のみ給紙される場合においては、図7(a)に示すとおり、積層された用紙群の上面に位置する用紙と駆動ローラーKRとの表面摩擦力によって送り出された一枚の用紙Pが給紙装置Sに給紙され、駆動ローラーKRと従動ローラーJRに密接される。そして、反時計方向に回転する駆動ローラーKRと用紙Pの上面との摩擦力によって、用紙Pは駆動ローラーKRの回転方向に送り出され、従動ローラーJRは用紙Pを介して伝達される上記摩擦力によって時計方向に所定値より大きい回転トルクが付加されて従動回転する。
一方、用紙群から給紙装置に用紙が上下に重層された状態で給紙される場合においては、図7(b)に示すとおり、重層された用紙P1及びP2は重層状態のまま駆動ローラーKRの摩擦力によって給紙装置Sに給紙され、上側の用紙P1の上面には駆動ローラーKRが密接されると共に下側の用紙P2の下面には従動ローラーJRが密接される。そして、反時計方向に回転する駆動ローラーKRと上側の用紙P1との摩擦力によって上側の用紙P1は駆動ローラーKRの回転方向に送り出されようとする。しかしながら、上側の用紙P1と下側の用紙P2とは上記摩擦力に比べて小さい微小相互吸着力によって吸着しているにすぎず、上側の用紙P1に上記摩擦力が付加されると上側の用紙P1は下側の用紙P2から剥離され、上側の用紙P1と下側の用紙P2との間には滑りが生じる。そのため、従動ローラーJRには下側の用紙P2を介して所定値以下の比較的小さい回転トルクが付加されることとなる。かかる場合にあっては、従動ローラーJRはトルクリミッタTLによってその回転がロックされる。従動ローラーJRがロックすると、プリンタや複写機はこれに基づいて使用者に用紙が重層状態であることを報知し、重層した用紙の除去を使用者に促す。
トルクリミッタは、給紙装置に限らず、駆動源のモーター等に過負荷が掛かったときに負荷を切り離してモーターを保護する部品としても用いられる。トルクリミッタとしては、例えば、特許文献2に記載された摩擦式のものが知られており、これについて図8を参照して説明する。摩擦式のトルクリミッタは、軸状の内輪Nと、この内輪Nの外周面に接触して装着され、摩擦力を付与するコイルばねBと、このコイルばねBが装着された上記内輪Nが挿入される筒状の外輪Gとを備えている。内輪Nは円柱形状であって、その外径は自由状態(ばねに力が作用していない状態)のコイルばねBの径よりも大きい。コイルばねBの中心軸方向の先端には法線方向に延びる係合部K1が形成されていると共に、外輪Gの内周面にはこの係合部K1と係合する被係合部K2が形成されている。
このようなトルクリミッタTLの組み立ては、通常、以下のようにして行われる。まず、コイルばねBにペースト状の潤滑剤を塗布する。次いで、コイルばねBを固定した状態で、専用のテーパー治具を備えた組み付け装置を用いて、コイルばねBの内径を拡径しながら内輪NをコイルばねBに挿入し、コイルばねBを内輪Nの所定位置に位置させる。こうしてコイルばねBを内輪Nの外周面に接触させて装着した後、これを組み付け装置から外す。そして、コイルばねBが装着された内輪Nを、コイルばねBの係合部K1を被係合部K2に係合させて、外輪Gに挿入する。
特開2008−274979号公報 特開2006−307934号公報
上述のとおり、摩擦式のトルクリミッタにおいては、内輪Nは円柱形状であって、その外径が自由状態のコイルばねBの径よりも大きいことから、以下のような問題点がある。
即ち、内輪NにコイルばねBを装着させる際には、まず、コイルばねBを固定した状態で、専用のテーパー治具を備えた組み付け装置を用いて、コイルばねBの内径を拡径しながらコイルばねBを内輪Nの外周面に装着する。つまり、コイルばねBの装着には、特殊な治具を備えた組み付け装置を用いる必要があると共に、この治具を組み付け装置に設置したり、コイルばねBや内輪Nを組み付け装置にセットする作業には手間を要する。この作業は、通常、作業者によって1つずつ手作業により行われ、製造工程の複雑化による製造コストの増加及び製造効率の低下などを招く。
本発明は、コイルばねを有する摩擦式のトルクリミッタにおける、このような組み立て方法の問題点を解決することを課題とする。
上記の課題に鑑み、本発明は、コイルばねが装着される内輪に、大径部と、その先端側に形成された小径部と、大径部と小径部の中間にテーパー部とを形成し、テーパー部については、その最小径を自由状態のコイルばねの内径よりも小さく、その最大径を大径部の径と等しく設定するようにしたものである。すなわち、本発明は、
「軸状の内輪と、前記内輪の外周面に接触して装着されるコイルばねと、前記コイルばねの装着された前記内輪が挿入される筒状の外輪とを備え、
前記内輪と前記外輪とは共通の中心軸を有し、前記コイルばねが前記外輪に相対回転不能に係合されており、
前記内輪と前記外輪とを相対的に回転させる前記中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、前記回転トルクが所定値より大きい場合に、前記コイルばねと前記内輪との間の摩擦力に打ち勝って前記外輪と前記内輪とが相対的に回転するトルクリミッタであって、
前記内輪は、前記コイルばねが装着される大径部と、前記大径部の先端側に形成された小径部と、前記大径部及び前記小径部の中間に形成されたテーパー部とを有しており、
前記大径部の径は、自由状態の前記コイルばねの内径よりも大きいと共に、前記小径部の径は、自由状態の前記コイルばねの内径よりも小さく、且つ、前記テーパー部は、その最小径が自由状態の前記コイルばねの内径よりも小さく、その最大径が前記大径部の径と等しく設定される」
ことを特徴とするトルクリミッタとなっている。
本発明のトルクリミッタは、軸状の内輪と、内輪の外周面に接触して装着されるコイルばねと、コイルばねの装着された内輪が挿入される筒状の外輪とを備える。内輪と外輪とは共通の中心軸を有し、コイルばねは外輪と相対回転不能に係合されており、内輪と外輪との間の回転トルクが所定値より大きい場合に、コイルばねと内輪との間の摩擦力に打ち勝って外輪と内輪とが相対的に回転する。これらは従来のトルクリミッタと同じであるが、本発明のものでは、内輪が、コイルばねが装着される大径部と、その先端側に形成された小径部と、大径部及び小径部の中間に形成されたテーパー部とを有し、テーパー部は、その最小径が自由状態のコイルばねの内径よりも小さく、その最大径が大径部の径と等しく設定されている。
このように構成された本発明のトルクリミッタにあっては、コイルばねを内輪に装着する際には、内輪の小径部にコイルばねを嵌め合わせた後、内輪を小径部の方向に押圧することで、コイルばねは、内輪のテーパー部によってその内径が漸次拡径されて内輪の大径部で装着される。そのため、コイルばねを内輪に装着するにあたり、コイルばねを拡径させる特殊な治具を備えた組み付け装置を用いることなく、コイルばねを容易に内輪へ装着することができる。更には、コイルばねの内輪への装着を、手作業によらず機械による自動化させることも可能となり、製造コストを低減させることができると共に製造効率を飛躍的に上昇させることができる。
本発明のトルクリミッタの実施例を示す構造図である。 図1に示すトルクリミッタの内輪の単体図である。 図1に示すトルクリミッタの外輪の単体図である。 図1に示すトルクリミッタのコイルばねの単体図である。 図1に示すトルクリミッタを組み立てる工程において、内輪にコイルばねを装着する工程を説明する図である。 図1に示すトルクリミッタを組み立てる工程において、コイルばねが装着された内輪と外輪とを組み立てる工程を説明する図である。 トルクリミッタを備えた給紙装置の作動を説明する図である。 従来の摩擦式のトルクリミッタの一例を示す図である。
以下、図面に基づいて、本発明のトルクリミッタについて説明する。図1には、本発明のトルクリミッタの実施例の全体構造を示し、その部品図を図2乃至図4に示す。図5、図6は本発明のトルクリミッタを組み立てる工程を説明する図である。
図1に示すように、番号1で示す本実施例のトルクリミッタは、内輪2と外輪3とコイルばね4とを備えている。内輪2は、コイルばね4を外周に装着した状態で外輪3に挿入されており、内輪2と外輪3は共通の中心軸oを有している。
図1と共に図2を参照して説明すると、内輪2は、中心軸oを中心とする軸状であって、コイルばね4が装着される大径部21と、この大径部21の先端側に形成された小径部22と、大径部21及び小径部22の中間に形成されたテーパー部23とを有する。本実施例では、内輪2は鍛造により成形されている。
大径部21は円柱形状であり、小径部22も全体として円柱形状である。テーパー部23は、その断面の径が後方端から前方端に向かって次第に小さくなる円錐台形状であって、その後方端は大径部21と連続的に接続されている。所望ならば、テーパー部23は、中心軸oを含む縦断面形状の上下の辺が、直線ではなく曲線としてもよい。大径部21の径は自由状態のコイルばね4の内径よりも大きく、小径部22の径は自由状態のコイルばねの内径よりも小さい。そして、テーパー部23は、その最小径が自由状態のコイルばね4の内径よりも小さく、その最大径が大径部21の径と等しい。
図示の実施形態においては、小径部22の径はテーパー部23の最小径よりも小さく、テーパー部23と小径部22とはステップ部24を介して接続されている。小径部22の先端部には、後述する外輪3に形成される内向き突起部が嵌まり込む段付き溝部25が形成されている。段付き溝部25は小径部22の外周面に全周に亘り形成される。大径部21の後端には円環形鍔部26が形成され、その後端面には、円柱形状の一部が切り欠かれた連結部27が形成されている。
図1と共に図3を参照して説明すると、外輪3は、中心軸oを中心とする筒状部材であって、比較的外径の大きい後方部31と比較的外径の小さい前方部32とを有する。本実施例では、外輪3は、例えばポリアセタールなどの熱可塑性樹脂を射出成型することにより成形される。
後方部31の内側には、第1の空洞部311が形成されている。第1の空洞部311の内径は上記した内輪2の円環形状鍔部26が収容される程度に大きい。第1の空洞部311の前方には、第2の空洞部312が形成されている。第2の空洞部312の内径は第1の空洞部311の直径よりも小さく、そして、第2の空洞部312の上側には、中心軸oの軸方向に延びる突条空洞部313が付設されている。
外輪3の前方部32の内側には、第3の空洞部314が形成されるとともに、第3の空洞部314の前方には、第4の空洞部315が形成されている。第3の空洞部314及び第4の空洞部315は円柱形状であって、第3の空洞部314の内径は内輪2の大径部21と等しく、また、第4の空洞部315の内径は内輪2の小径部22と等しく設定される。したがって、これらの空洞部には、内輪2の大径部21及び小径部22を隙間なく嵌め込むことができる。そして、第4の空洞部315の前方端部における内周面には、上記した内輪2の段付き溝部25に嵌まり込む内向き突起部316が形成されている。
図1と共に図4を参照して説明すると、金属製のコイルばね4は、中心軸oの周りに螺旋状に巻かれており、その先端部には中心軸oに対して(即ち巻き方向に対して)実質状垂直方向であって且つ中心軸oから離隔する方向に延びる係合部41が形成されている。コイルばね4には、グリースなどの潤滑剤が予め塗布されていることが好ましい。
上記した本発明のトルクリミッタ1の組立方法について、図1と共に図5及び図6を参照して以下に説明する。
まず、コイルばね挿入治具5を使用して、コイルばね4を内輪2へ装着する。図5に示すとおり、コイルばね挿入治具5は、内輪2の小径部22が挿入可能な多数の内輪挿入孔51を有し、この内輪挿入孔51の上部には、下方よりも少し内径が大きいコイルばね設置部52が同軸状に形成されている。コイルばね4を内輪2に装着する際には、初めに、コイルばね4を係合部41が下方に位置するようにしてコイルばね設置部52に設置する(図5(a))。図示は省略するが、コイルばね4を設置するときには、内輪挿入孔51と対応する位置に上下に貫通する案内孔を形成した別の案内治具(パレット)を使用し、これに細かな振動を与え、コイルばね4を整列させてコイルばね設置部52に落とし込むようにするとよい。
コイルばね4には、予め潤滑剤が塗布されるが、そのための潤滑剤としては溶剤で希釈したグリースが採用される。この潤滑剤は液状であって、これを満たした容器等にコイルばね4を投入することで、一回の作業で多数のコイルばね4に所要量の潤滑剤を塗布することができる。そのため、ペースト状の潤滑剤を一つずつ手作業でコイルばね4に塗布する従来の場合と比べて、作業効率を大幅に向上することができると共に、潤滑剤の過剰な塗布を防止することができ、材料コストの低減にも寄与することとなる。
次いで、内輪2を、小径部22の先端を下方にして、コイルばね4の上方から内輪挿入孔51に挿入する。図5(b)に示すとおり、このときも、内輪挿入孔51と対応する位置に上下に貫通する案内孔を形成した別の案内治具を使用し、これに細かな振動を与え、内輪2を整列させて内輪挿入孔51に落とし込むようにするとよい。内輪2をコイルばね4の上方から内輪挿入孔51に挿入した状態にあっては、コイルばね4は自由状態のコイルばね4の内径よりも小径である小径部22において、内輪2と遊嵌状態(隙間のある状態)で嵌合される。
そして、プレス機など適宜の押圧機によって内輪2を上方から押圧する(図5(c))。コイルばね4が内輪2の小径部において内輪2と遊嵌状態で嵌合されている状態から、内輪2を上方から押圧することで、コイルばね4は、内輪2のテーパー部23によって漸次拡径されつつ自由状態のコイルばね4の内径よりも大径である大径部21に移動し、内輪2の大径部21の外周面に接触して装着される。
本発明のトルクリミッタ1にあっては、コイルばね挿入孔51の上部にコイルばね4を設置し、内輪2をコイルばね4の上方より内輪挿入孔51に挿入した後に、内輪2を上方から押圧することで内輪2の外周面に接触してコイルばね4を装着させることができる。コイルばね4を内輪2に装着する際に、コイルばね4を拡径する特殊な治具を用いる必要がなく、従来は手作業で行っていた治具の着脱作業が不要となる。そのため、内輪2の外周面へのコイルばね4の装着を、同時に多数の装着ができるよう機械による自動化で実行することができ、製造効率を飛躍的に上昇させることができる。
このようにしてコイルばね4を内輪2へ装着した後、内輪挿入治具6を使用して、コイルばね4の装着された内輪2と外輪3とを組み立てる。図6に示すとおり、内輪挿入治具6は、外輪3が挿入可能な多数の外輪挿入孔61を備えている。コイルばね4の装着された内輪2と外輪3を組み立てる際には、まず、外輪3を、前方部32の先端を先頭にして、外輪挿入孔61に挿入する(図6(a))。次いで、外輪挿入孔61に挿入された外輪3にコイルばね4の装着された内輪2を、小径部22の先端を下方にして挿入する(図6(b))。このときには、上記の図5(b)に示す場合と同様に、外輪挿入孔61と対応する位置に上下に貫通する案内孔を形成した図示しない別の案内治具を使用して、コイルばね4の装着された内輪2を落とし込む。外輪3にコイルばね4の装着された内輪2を挿入する際には、コイルばね4の係合部41を外輪3の第2の空洞部312に形成された突条空洞部313に整合させる必要があるが、本実施例においては、外輪3にコイルばね4の装着された内輪2を挿入した後に、外輪3が挿入された外輪挿入孔61を適宜の加振機によって水平方向の振動を加えることで、係合部41と突条空洞部313との相対的位置合わせを行っている。
コイルばね4の装着された内輪2の外輪3への挿入が終了すると、プレス機などの適宜の押圧機によって内輪2を上方から押圧する(図6(c))。これにより、コイルばね4の係合部41を突条空洞部313に押し込み、また、内輪2の段付き溝部25を外輪3の内向き突起部316に嵌め込んで、コイルばね4を外輪3に固定するとともに、内輪2を外輪3に対して軸方向に位置決めする。
上述のように組み立てられた本発明のトルクリミッタ1の作動について、図1を参照して説明する。
内輪2と外輪3とを相対的に回転させる中心軸oの軸周りに所定値よりも大きい回転トルク(コイルばね4の締付力を緩和する方向のトルク)が付加されると、コイルばね4の締付力によるコイルばね4と内輪2との間の摩擦力に打ち勝ち、外輪3と内輪2とが相対的に回転する。このとき、第3の空洞部314の内径は内輪2の大径部21と等しく、また、第4の空洞部315の内径は内輪2の小径部22と等しく設定されていて、内輪2と外輪3の回転軸がぶれることが防止される。また、内輪2における小径部21の先端部には段付き溝部25が形成され、且つ、外輪3には段付き溝部25に嵌まり込む内向き突起部316が形成されていることで、回転する外輪3が中心軸oの軸方向へ移動することが防止され、両者の相対的な回転が安定する。
一方、内輪2と外輪3とを相対的に回転させる回転トルクが所定値以下であれば、内輪2とコイルばね4との間の摩擦力により、相対的な回転は生じない。また、その回転トルクがコイルばね4の締付力を増加させる方向のトルクである場合にも、それにより摩擦力が増加するので、内輪2と外輪3とは相対的に回転することはない。
以上詳述したように、本発明のトルクリミッタは、内輪が、コイルばねが装着される大径部と、大径部の先端側に形成された小径部と、大径部及び小径部の中間に形成されたテーパー部とを有しており、テーパー部は、その最小径が自由状態のコイルばねの内径よりも小さく、その最大径が大径部の径と等しく設定されている。そのため、コイルばねを拡径する治具を用いることなく、コイルばねを内輪へ容易に装着させることができる。上記の実施例においては、内輪を鍛造により製作しているが、焼結やプレス等で製造できるのは言うまでもない。また、トルクリミッタを組み立てる際に多数のトルクリミッタを一時に組み立てる方法について説明したが、1本ずつ組み立てるようにする、など、上記の実施例を適宜変更することができるのは明らかである。
1:トルクリミッタ
2:内輪
21:大径部
22:小径部
23:テーパー部
24:ステップ部
25:段付き溝部
3:外輪
314:第3の空洞部(後方空洞部)
315:第4の空洞部(前方空洞部)
316:内向き突起部
4:コイルばね
5:コイルばね挿入治具
51:内輪挿入孔
6:内輪挿入治具
61:外輪挿入孔
上記の課題に鑑み、本発明は、コイルばねが装着される内輪に、大径部と、その先端側に形成された小径部と、大径部と小径部の中間にテーパー部とを形成し、テーパー部については、その最小径を自由状態のコイルばねの内径よりも小さく、その最大径を大径部の径と等しく設定するようにしたものである。すなわち、本発明は、
「軸状の内輪と、前記内輪の外周面に接触して装着されるコイルばねと、前記コイルばねの装着された前記内輪が挿入される筒状の外輪とを備え、
前記内輪と前記外輪とは共通の中心軸を有し、前記コイルばねが前記外輪に相対回転不能に係合されており、
前記内輪と前記外輪とを相対的に回転させる前記中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、前記回転トルクが所定値より大きい場合に、前記コイルばねと前記内輪との間の摩擦力に打ち勝って前記外輪と前記内輪とが相対的に回転するトルクリミッタであって、
前記内輪は、前記コイルばねが装着される大径部と、前記大径部の先端側に形成された小径部と、前記大径部及び前記小径部の中間に形成されたテーパー部とを有しており、
前記大径部の径は、自由状態の前記コイルばねの内径よりも大きいと共に、前記小径部の径は、自由状態の前記コイルばねの内径よりも小さく、且つ、前記テーパー部は、その最小径が自由状態の前記コイルばねの内径よりも小さく、その最大径が前記大径部の径と等しく設定され
前記内輪の大径部の後端には鍔部が形成されていると共に、前記外輪には前記鍔部を受ける肩部が形成されている」
ことを特徴とするトルクリミッタとなっている。
後方部31の内側には、第1の空洞部311が形成されている。第1の空洞部311の内径は上記した内輪2の円環形状鍔部26が収容される程度に大きい。第1の空洞部311の前方には、第2の空洞部312が形成されている。第2の空洞部312の内径は第1の空洞部311の直径よりも小さく、軸方向に見て第2の空洞部312と第1の空洞部311との間には、第1の空洞部311側を向く略円環状の肩面311aが形成されている。第2の空洞部312の上側には、中心軸oの軸方向に延びる突条空洞部313が付設されている。
このようにしてコイルばね4を内輪2へ装着した後、内輪挿入治具6を使用して、コイルばね4の装着された内輪2と外輪3とを組み立てる。図6に示すとおり、内輪挿入治具6は、外輪3が挿入可能な多数の外輪挿入孔61を備えている。コイルばね4の装着された内輪2と外輪3を組み立てる際には、まず、外輪3を、前方部32の先端を先頭にして、外輪挿入孔61に挿入する(図6(a))。次いで、外輪挿入孔61に挿入された外輪3にコイルばね4の装着された内輪2を、小径部22の先端を下方にして挿入する(図6(b))。このときには、上記の図5(b)に示す場合と同様に、外輪挿入孔61と対応する位置に上下に貫通する案内孔を形成した図示しない別の案内治具を使用して、コイルばね4の装着された内輪2を落とし込む。外輪3にコイルばね4の装着された内輪2を挿入する際には、コイルばね4の係合部41を外輪3の第2の空洞部312に形成された突条空洞部313に整合させる必要があるが、本実施例においては、外輪3にコイルばね4の装着された内輪2を挿入した後に、外輪3が挿入された外輪挿入孔61を適宜の加振機によって水平方向の振動を加えることで、係合部41と突条空洞部313との相対的位置合わせを行っている。
コイルばね4の装着された内輪2の外輪3への挿入が終了すると、プレス機などの適宜の押圧機によって内輪2を上方から押圧する(図6(c))。これにより、内輪2の段付き溝部25が外輪3の内向き突起部316に嵌め込まれると共に内輪2の鍔部26が外輪3の肩部311aと軸方向に係合することで、内輪2が外輪3に対して軸方向に位置決めされる。さらに、コイルばね4の係合部41が突条空洞部313に押し込まれ、コイルばね4が外輪3に固定される。

Claims (7)

  1. 軸状の内輪と、前記内輪の外周面に接触して装着されるコイルばねと、前記コイルばねの装着された前記内輪が挿入される筒状の外輪とを備え、
    前記内輪と前記外輪とは共通の中心軸を有し、前記コイルばねが前記外輪に相対回転不能に係合されており、
    前記内輪と前記外輪とを相対的に回転させる前記中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、前記回転トルクが所定値より大きい場合に、前記コイルばねと前記内輪との間の摩擦力に打ち勝って前記外輪と前記内輪とが相対的に回転するトルクリミッタであって、
    前記内輪は、前記コイルばねが装着される大径部と、前記大径部の先端側に形成された小径部と、前記大径部及び前記小径部の中間に形成されたテーパー部とを有しており、
    前記大径部の径は、自由状態の前記コイルばねの内径よりも大きいと共に、前記小径部の径は、自由状態の前記コイルばねの内径よりも小さく、且つ、前記テーパー部は、その最小径が自由状態の前記コイルばねの内径よりも小さく、その最大径が前記大径部の径と等しく設定される、ことを特徴とするトルクリミッタ。
  2. 前記内輪の前記小径部の径は前記テーパー部の最小径よりも小さく、前記テーパー部と前記小径部とはステップ部を介して接続されている、請求項1に記載のトルクリミッタ。
  3. 前記外輪は、前記内輪の大径部の外径と等しい内径を有する後方空洞部と、前記内輪の小径部の外径と等しい内径を有する前方空洞部とを有する、請求項1又は2に記載のトルクリミッタ。
  4. 前記コイルばねには溶剤で希釈したグリースが塗布される、請求項1乃至3のいずれかに記載のトルクリミッタ。
  5. 前記内輪における小径部の先端部には段付き溝部が形成され、且つ、前記外輪には前記段付き溝部に嵌まり込む内向き突起部が形成されている、請求項1乃至4のいずれかに記載のトルクリミッタ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のトルクリミッタにおける、前記コイルばねの前記内輪への装着方法であって、
    前記内輪の小径部が挿入可能な内輪挿入孔を備えたコイルばね挿入治具の上部に前記コイルばねを設置し、前記内輪を前記コイルばねの上方より前記内輪挿入孔に挿入した後、前記内輪を上方から押圧し、前記内輪のテーパー部により前記コイルばねを漸次拡径しつつ前記コイルばねを前記内輪の大径部に装着することを特徴とする装着方法。
  7. 請求項5に記載のトルクリミッタにおける、前記コイルばねの装着された前記内輪と前記外輪との組立方法であって、
    前記外輪が挿入可能な外輪挿入孔を備えた内輪挿入治具の前記外輪挿入孔に前記外輪を挿入し、前記コイルばねが装着された前記内輪を前記外輪に挿入した後、前記内輪を前記中心軸方向に押圧し、前記内輪の段付き溝部を前記外輪の内向き突起部に嵌め込むことを特徴とする組立方法。
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