JP2008002650A - 動圧軸受ユニット及びその製造方法並びにスピンドルモータ - Google Patents

動圧軸受ユニット及びその製造方法並びにスピンドルモータ Download PDF

Info

Publication number
JP2008002650A
JP2008002650A JP2006175033A JP2006175033A JP2008002650A JP 2008002650 A JP2008002650 A JP 2008002650A JP 2006175033 A JP2006175033 A JP 2006175033A JP 2006175033 A JP2006175033 A JP 2006175033A JP 2008002650 A JP2008002650 A JP 2008002650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
housing
gap
bearing unit
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006175033A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsutoshi Arai
勝敏 新居
Takashi Matsumura
隆志 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Powdered Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Powdered Metals Co Ltd filed Critical Hitachi Powdered Metals Co Ltd
Priority to JP2006175033A priority Critical patent/JP2008002650A/ja
Publication of JP2008002650A publication Critical patent/JP2008002650A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C35/00Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers
    • F16C35/02Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers in the case of sliding-contact bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/10Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load
    • F16C17/102Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure
    • F16C17/107Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure with at least one surface for radial load and at least one surface for axial load
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2226/00Joining parts; Fastening; Assembling or mounting parts
    • F16C2226/30Material joints
    • F16C2226/40Material joints with adhesive
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2370/00Apparatus relating to physics, e.g. instruments
    • F16C2370/12Hard disk drives or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Mounting Of Bearings Or Others (AREA)

Abstract

【課題】簡明な構成及び製法によって軸受精度を維持しながら所定の固定強度をより安定かつ確実に得られ、それによりスピンドルモータの耐久性や耐衝撃性を向上する。
【解決手段】ハウジング2と、軸孔内周30及び軸受端面32に動圧発生用溝を有しハウジング内に固定された軸受3と、軸受3の軸孔に挿入された回転軸4と、ハウジング内に封入された潤滑油とを備え、回転軸4の回転時に前記動圧発生用溝で生じる動圧作用によって該回転軸4をラジアル方向及びスラスト方向に非接触状態で支持可能な動圧軸受ユニット1において、ハウジング2内周に対して軸受3を締め代を与えた圧入により結合するとともに、ハウジング2内周と軸受3外周との間にあって上下何れかの端部側周方向に形成された隙間25を有し、該隙間に配された接着剤Pにより該ハウジングと該軸受とを接着していることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、磁気ディスク装置や光ディスク装置のディスクドライブモータに必要とされる高回転精度や高速安定性などに優れた動圧軸受ユニット及びその製造方法並びにスピンドルモータに関するものである。
磁気ディスク装置のハートディスクドライブに使用されるスピンドルモータは、特に記録の高密度化や情報の高速処理の面から高い回転精度が要求される。このため、最近のスピンドルモータは、特許文献1や2に開示されているように、軸体(回転軸)の回転を利用して摺動面に油膜圧力を発生させ、軸体をスラスト方向及びラジアル方向に非接触状態で支持可能な動圧式の軸受ユニットが使用されるようになった。ところで、この動圧軸受ユニットでは、例えば、ノートパソコン等の情報機器に適用される場合、軸受精度が過大な衝撃を受けても維持されるようにする上で、耐久性や耐衝撃性としてハウジングに対する軸受の固定強度を向上しなければならない。このような背景から、従来は、ハウジングに対する軸受の固定強度、すなわち抜去力を十分確保するためハウジング内周に対して軸受を圧入や焼き嵌めで固定していたが、ハウジングと軸受との締め代を大きくすると、軸孔内径が必要以上に収縮されたり変形し高回転精度や高速安定性が損なわれる。そこで、特許文献1や2では接着剤を用いて接合強度を増大する上での工夫を提案している。
特開2006−17299号公報 特開2005−163903号公報
すなわち、特許文献1の動圧軸受ユニットでは、軸受の外周に接着剤用凹溝を全周に亘って設けるとともに、前記凹溝に対向する注入用孔をハウジングの周囲に貫通形成している。そして、この構造では、接着前工程で、軸受をハウジングに対して位置決めを確実に行うためにすきま嵌めないしは軽圧力(締め代2〜3μm)により嵌合した後、嫌気性の接着剤を前記孔から凹溝に注入し、毛細管現象を利用して接着剤を嵌合面に浸透させる方法をとっている。この構造では、軸受とハウジングの位置決めは問題ないが、毛細管現象を利用して接着剤を嵌合面に浸透させる場合、嵌合面の全域に対して接着剤の均一な広がりが期待できず、接着強度のばらつきが避けられない。また、軸受とハウジングをすきま嵌めで嵌合する構成だと、封入される潤滑油が軸受とハウジングの嵌合面に浸透するため軸受面の潤滑油不足を招く虞もある。
これに対し、特許文献2の動圧軸受ユニットでは、軸受とハウジングを軽圧入で嵌合する方法をとり、ハウジング内周面の周方向ないしは軸方向に複数の接着剤用溜まり部を設けておき、予めハウジング内周に接着剤を塗布してから、軸受を該ハウジング内に圧入している。軸受の圧入時に掻き出された余剰の接着剤は、接着剤溜まり部に捕捉されると共に、軸受端面には別のヌスミ部を設けておきこの部分に捕捉させる手段も採用している。この構造では、接着剤をハウジング内周に塗布するため作業性が悪く、軸受に焼結軸受を使用すると、接着剤が軸受に吸収されるので接着力の低下や、封入される潤滑油が軸受の気孔から接着剤溜まり部に浸透し、特許文献1と同様に軸受面の潤滑油不足を招く虞がある。
そこで、本発明は、簡明な構成及び製法によって軸受精度を維持しながら所定の固定強度をより安定かつ確実に得られ、それによりスピンドルモータの耐久性や耐衝撃性などを向上することを目的としている。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、ハウジングと、軸孔内周及び軸受端面に動圧発生用溝を有し前記ハウジング内に固定された軸受と、前記軸受の軸孔に挿入された回転軸と、前記ハウジング内に封入された潤滑油とを備え、前記回転軸の回転時に前記動圧発生用溝で生じる動圧作用によって該回転軸をラジアル方向及びスラスト方向に非接触状態で支持可能な動圧軸受ユニットにおいて、前記ハウジング内周に対して前記軸受を締め代を与えた圧入により結合するとともに、前記ハウジングの内周と前記軸受の外周との間にあって上下何れかの端部側周方向に形成された隙間を有し、該隙間に配された接着剤により該ハウジングと該軸受とを接着していることを特徴としている。
以上の動圧軸受ユニットにおいては次のように具体化されることがより好ましい。
(ア)前記軸受は気孔を樹脂で封孔した焼結軸受であり、前記焼結軸受の締め代が1μmから10μmに形成されるとともに、前記隙間が0を超え、かつ20μmに形成されていること(請求項2)。
(イ)前記隙間が、端部側に拡径するテーパー形状となっていること(請求項3)。
(ウ)前記隙間の端部外側(接着剤を供給する側)に一段大径となる接着剤用供給部を有していること(請求項4)。
(エ)前記軸受の外周面には軸方向に延びる複数の溝が設けられているとともに、前記ハウジングの内周面には前記軸受側の溝に連通し、かつこの溝よりも深い周方向の溝が設けられていること(請求項5)。
また、請求項6の発明は、以上の動圧軸受ユニットを製造方法から特定したものであり、前記軸受を前記ハウジング内に圧入により結合した後、前記接着剤を対応する端部側から前記隙間に供給して毛細管現象で該隙間のほぼ全域に行き渡らせることを特徴としている。これに対し、請求項7の発明は、用途から特定したもので、以上の動圧軸受ユニットを備えているスピンドルモータである。
請求項1の動圧軸受ユニットでは、締め代を与えて圧入するため軸受の位置決めを確実に行え、その上で、締め代に応じた圧入強度及び隙間に応じた接着強度によりハウジングと軸受との固定強度のばらつきを抑え、かつ軸受精度を維持して固定強度を増大可能にする。そして、この構造では、請求項6の製造方法、つまり軸受をハウジング内に圧入により結合した後、接着剤を隙間に毛細管現象により隙間全域に行き渡らせる。
換言すると、請求項1と6の発明は、締め代を与えて圧入だけで結合する従来技術に比べ要求される抜け強度を圧入強度と接着強度とにより精度を維持して付与でき、また、軸受を接着力で専ら固定する従来構造(特許文献1など)に比べ端部側の局部接着であるため接着強度のばらつきを抑えることができ、接着剤を予め塗布した状態から軸受をハウジングに圧入する従来構造(特許文献2など)に比べ圧入力と接着力とが明確に区分けされているため目的の固定強度をばらつきを抑えて確実に付与できる。
請求項2〜6の発明では、まず、焼結軸受の気孔を樹脂で封孔しているため接着強度の低下を防止できる。請求項2の発明では、例えば、締め代の上限値(10μm)は軸受精度が収縮変形で低下する虞を解消し、隙間の上限値(20μm)は接着剤が厚くなって接着力が低下する虞を防ぐ。これに対し、請求項3の発明では、隙間をテーパー状として接着剤を毛細管現象により隙間全域に効率よく行き渡るようにする。これに対し、請求項4の発明では、隙間の外側に接着剤の供給部を設けて、接着剤を滴下し易くするとともに、該隙間に接着剤を確実に供給する。
これに対し、請求項5の発明において、軸受外周面の軸方向の溝は、ハウジングに軸受を固定した後、真空含浸法により潤滑剤を封入する際、溝を通じて空気を抜いて潤滑剤の入りを良好にする。ハウジング内周面の周方向の溝は、軸方向の溝同士を連通するとともに軸方向の溝が接着剤で塞がれないようにする。
請求項7の発明では、以上の動圧軸受ユニット、つまり軸受内周及び軸受端面に動圧発生用溝を有し、該溝の動圧作用によって回転軸を精度よく支持するとともに、ハウジングと軸受が強固に固定されて耐衝撃性に優れていることから、例えばスピンドルモータを組み込んでいるディスク装置等を落下させても、回転精度が損なわれずそれにより品質及び信頼性を向上できる。
次に、本発明形態を図面を参照しながら説明する。図1は形態例の動圧軸受ユニット(以下、軸受ユニットと略す)を示し、図2は軸受ユニットの要部断面を示し、図3は軸受け単品を示し、図4は軸受ユニットの変形例を示し、図5はスピンドルモータを示している。なお、図1(a)及び図4(a)、図5では接着剤を省略し、また、要部の隙間や溝などは実際よりも大きく誇張して図示している。以下の説明では、軸受構造、組立、変形例、スピンドルモータの順に言及する。
(軸受構造)図1の軸受ユニット1は、有底筒形のハウジング2と、動圧発生用溝を形成している軸孔内周30及び上側の軸受端面32を有してハウジング2の内周20に圧入及び接着で固定される軸受3と、軸受3の軸孔に挿入された回転軸4と、ハウジング2内に封入される不図示の潤滑油などを備えている。なお、この軸受ユニット1は、スラスト軸受部S(SFDB)が軸受3の上側軸受端面32と回転軸4に設けられたフランジ41との間に設定され、ラジアル軸受部R(RFDB)が軸受3の軸孔内周30と回転軸4の外周との間に設定されている。但し、構造的には、スラスト軸受部S(SFDB)が特許文献1のように軸受の下側軸受面と回転軸の対応部との間に設定されるタイプでもよい。
ここで、ハウジング2は、内周20に軸受3の全体がほぼ入る筒形で、内周20の下側が底板21で閉じられている。底板21は、ハウジング2に対し溶接などで機密性を保って固定されている。ハウジング内周20と軸受3の外周31との間には、上端部側周方向に隙間25が設けられている。なお、回転軸4は、軸受3の軸孔に挿入される軸部40と、軸部40の上側に設けられて軸受3の上側の軸受端面32に対向するフランジ41と、フランジ41の中央部から突出している軸部42と、軸部40の外周に設けられている周方向の溝43とを備えている。
前記隙間25は、接着剤を配置する空間であり、外側(上側)に一段大きい接着剤用供給部25aを有している。この隙間25は、使用する接着剤Pの粘性等によって0を超えて20μm以下の範囲に形成される。この値は、接着剤Pが供給部25aに滴下されたとき、毛細管現象により隙間25の全域に行き渡るようにする上で好ましい大きさである。また、隙間25及び供給部25aは、ハウジング内周20の対応部に設けられたテーパー22、つまり奥側の滑らかなテーパー22a、及び端側の鋭角なテーパー22bにより区画されている。但し、形状は、この例で示したV形以外でもよく、また図1(c)に例示したように軸受外周30にもテーパー22a等に対応するテーパー30aなどを形成したり、同図のごとく軸受外周30とハウジング内周20との両方に形成するようにしてもよい。このような隙間を形成すると、テーパーの先端部で隙間がより狭くなって毛細管力によって接着剤が吸引され接着力が向上する。
軸受3は、量産性やコスト的に好ましい焼結軸受であり、焼結体の気孔に樹脂を含浸している。また、軸受30は、ハウジング内周20に対して締め代を与えた圧入力と、隙間25に配置される接着剤Pを介した接着力とにより固定される。なお、圧入で固定される軸部分は、接着される軸部分より大きく設定されることが好ましい。圧入力を主とし、接着力を副とすることで固定強度のばらつきを抑えるためである。また、締め代は1μm〜10μmに設定され、より好ましくは3μm〜10μmに設定することである。これは、内径が直径3mm程度の軸受の場合、実験結果から、締め代が2μmぐらいだとハウジング2と軸受3との位置決めが維持されない場合があり、締め代が10μmを超えると軸受内径が収縮変形するためである。
なお、ディスクドライブ用スピンドルモータの場合、ディスク径2.5インチのクラスでは1000G〜1500Gの耐衝撃性が要求されており、これを軸受の抜け強度に換算すると概略400N程度の荷重になる。前記締め代(ハウジングと軸受の圧入代)が11μm以上にすると、この程度の抜け強度は得られるが、これ以下の締め代では接着剤を併用しないと抜け強度が充足されなくなる。本発明は、そのような知見を基にし、特に接着力のばらつきを如何に抑えるかの点から工夫されたものである。
軸孔内周30には、図3(b)に示されるように、動圧発生用溝として断面が略半円弧状で、軸方向に連続して真っ直ぐ延び、かつ軸孔内周を周方向に等分する複数の分離溝35が設けられている。各分離溝35の深さは0.05〜0.15mmに設定されることが好ましい。隣接する分離溝35同士の間には、水平断面において軸芯を支点とした円に対し偏芯し、かつ逆時計回り方向に向かうにしたがって内周側に縮径していく形状の円弧面36が形成されている。各円弧面36は、回転軸4の対応軸部40の外周との間の微少すきまが回転軸の回転方向に向かうにしたがって次第に狭小となる断面くさび状に形成される。
上側の軸受端面32には、逆時計回り方向に向かうにしたがって内周側に湾曲しながら延びる複数の動圧発生用スパイラル溝37(図面上、この溝には分かり易くするためハッチングした)が周方向に等間隔に設けられている。各スパイラル溝37は、例えば、内周側の端部が軸孔に開放されておらず閉塞されているのに対し、外周側の端部が軸受外周に開放されている構成、内周側及び外周側の各端部が軸孔や軸受外周に共に開放されている構成というように種々工夫される。
なお、以上の軸受3は圧粉、焼結、再圧縮、封孔処理である樹脂含浸を経て作製される。圧粉では、原料粉末が成形金型により圧粉体として圧縮形成される。焼結では、前記圧粉体が焼結処理により多孔質の焼結体として形成される。再圧縮では、前記焼結体がサイジング等の塑性加工により設計軸受形状として分離溝35及び円弧面36、スパイラル溝37が金型の転写方式でそれぞれ形成される。樹脂含浸では、再圧縮後の焼結体、つまり軸受気孔が樹脂で封孔処理される。この処理では、樹脂含浸した状態で固化させると軸受3の表面に薄い樹脂の膜が残る。これを放置すると、軸受表面に残った樹脂の膜の上に接着剤を塗布しても接着力がほとんど得られない。このため、この作業では、樹脂を含浸した後、固化する前に軸受表面を水洗浄し、表面の樹脂を完全に除去する。
(組立)組立作業では、まず、軸受3がハウジング2内に圧入されながら位置決め固定される。この構造では、軸受3がハウジング2内に位置決めされた状態において、底板21と軸受3の下端面との間に所定の隙間26が形成される。後述する潤滑剤は隙間26にも溜められる。底板21は、ハウジング2に対し軸受3を圧入する前に固着しておく方法、ハウジング2に底板21を固着した後、軸受3をハウジング2に圧入する方法の何れでもよい。
次に、接着剤Pが隙間25に配置される。この操作では、接着剤が供給部25aに適量だけ滴下される。すると、接着剤Pは、供給部25aから毛細管現象により隙間25の全域に広がって均一に行き渡る。このため、軸受3は、ハウジング2の内周20に対し略中間より下側が締め代を付与した圧入で結合され、上側が接着剤Pの薄い膜を介して接合される。以上の構造において、供給部25aは、接着剤の使用量を受け入れる大きさに設定され、受け入れた接着剤をここから毛細管現象で隙間25内へ効率よく導出可能にしたり、余分な接着剤がハウジングや軸受の端面側にはみ出さないようにする。以上のようにして、軸受3がハウジング2内に圧入力及び接着力により固定された後、回転軸4が軸受3の軸孔内周30に対し軸部4aを挿入するが、その際に潤滑剤が前記した分離溝35等からハウジング2内に封入操作されるとともに、フランジ41が軸受端面32に対向配置されることになる。
(変形例)図4は以上の軸受ユニット1の変形例であり、(a)は図1(a)対応させて示す断面図、(b)は(a)のD−D線断面図である。この変形例では、上記形態と同じ部材や部位に同じ符号を付して重複説明を省き、変更点だけを詳述する。すなわち、この変形例では、軸受外周31に設けられて軸方向に連続している溝38と、ハウジング2の内周20に設けられている周方向の溝23とを有している。溝23は、ハウジング内周面にあって溝38に連通し、かつこの溝38よりも深い周方向の溝形状となっている。
溝38は、軸受周方向に等分する箇所で、それぞれ軸方向に真っ直ぐ延びている複数(この例では3つ)設けられている。この各溝38は、ハウジング2内の脱気用の溝であり、ハウジング内周20に設けられた周方向の溝23によって連通されている。すなわち、この構造は、ハウジング2と底板21及び軸受3の内周面などで構成される潤滑剤用の隙間がきわめて狭くなっているので、軸受ユニット1に潤滑剤を封入する場合、予め軸受ユニット1内を真空引きしておき、その状態で設計量の潤滑剤を例えば回転軸4のフランジ41の外周部や溝38に沿って注油し、その後、大気圧に開放することで、潤滑剤を軸受ユニット1内の各部の隙間に引き込み封入可能にする。なお、各溝38は、前工程の接着剤Pを毛管現象により隙間25に配置するときに、隙間25が狭隘であるため、接着剤は隙間25に毛細管力により吸引されてこの溝38に広がらない。また、溝38に接着剤が進入したとしても、周方向の溝23が接着剤のポケットとなり溝38が接着剤で塞がれることはない。
(スピンドルモータ)図5のスピンドルモータ10は、ディスク駆動用のモータであり、上記した軸受ユニット(以下、軸受ユニットと略称する)1と、該軸受ユニット1を保持しているベース5と、ディスクハブ6と、ローター7と、コアにコイルを巻回したステータ8などを備えている。ここで、ベース5は、筒形の保持部50を有し、該保持部50の筒内に軸受ユニット1を装着している。保持部50の外周には、外部電源に不図示の配線基板などを介して接続されているステータ8が装着されている。なお、ディスクハブ6は、不図示のディスクを保持するもので、軸受ユニット1の回転軸4に支持されて一体的に回転される。ローター7は、ディスクハブ6の内周に取り付けられてステータ8に対向されている。
そして、以上のスピンドルモータ10では、ステータ8に通電すると、ステータ8とローター7との間の励磁力によりローター7がステータ8に対しディスクハブ6及び回転軸4と共に回転される。ディスクハブ6は、回転軸4が回転すると、上記した軸受ユニット1の動圧発生用溝であるスパイラル溝37と分離溝32などによりラジアル及びスラスト方向の動圧が発生し、回転軸4が軸受3に対し非接触状態で精度よく支持される。また、このスピンドルモータ10では、上記軸受ユニット1において、ハウジング2と軸受3とが圧入力と接着力で強固に固定されているため耐衝撃性に優れており、スピンドルモータ10を採用しているディスク装置が不用意に落下されても、回転精度が損なわれることなく、それにより信頼性を向上できる。
なお、本発明は、以上の形態例に何ら制約されるものではなく、各請求項で特定される要件を除いて種々変形可能なものである。
(a)は発明形態の軸受ユニットを示す縦断面図、(b)は(a)のC部拡大図、(c)は変形例である。 (a),(b)は図1のA−A線とB−B線断面図である。 (a),(b)は図1の軸受単品を示す側面図と上面図である。 (a)と(b)は変形例を示す模式断面図である。 上記軸受ユニットを使用したスピンドルモータを示す模式断面図である。
符号の説明
1…軸受ユニット
2…ハウジング(20は内周、21は底板、23は周方向の溝)
3…軸受(30は軸孔内周、31は外周、32は軸受端面)
4…回転軸
10…スピンドルモータ(5はベース、6はハブ、7はローター、8はステータ)
25…隙間(25aは供給部)
35…分離溝
36…円弧面
37…スパイラル溝
38…軸方向の溝
P…接着剤
S…スラスト軸受部
R…ラジアル軸受部

Claims (7)

  1. ハウジングと、軸孔内周及び軸受端面に動圧発生用溝を有し前記ハウジング内に固定された軸受と、前記軸受の軸孔に挿入された回転軸と、前記ハウジング内に封入された潤滑油とを備え、前記回転軸の回転時に前記動圧発生用溝で生じる動圧作用によって該回転軸をラジアル方向及びスラスト方向に非接触状態で支持可能な動圧軸受ユニットにおいて、
    前記ハウジング内周に対して前記軸受を締め代を与えた圧入により結合するとともに、前記ハウジングの内周と前記軸受の外周との間にあって上下何れかの端部側周方向に形成された隙間を有し、該隙間に配された接着剤により該ハウジングと該軸受とを接着していることを特徴とする動圧軸受ユニット。
  2. 前記軸受は気孔を樹脂で封孔した焼結軸受であり、前記焼結軸受の締め代が1μmから10μmに形成されているとともに、前記隙間が0を超え、かつ20μm以下に形成されている請求項1に記載の動圧軸受ユニット。
  3. 前記隙間が、端部側に拡径するテーパー形状を呈する請求項1又は2に記載の動圧軸受ユニット。
  4. 前記隙間の端部外側に大径の接着剤用供給部が形成されている請求項1から3の何れかに記載の動圧軸受ユニット。
  5. 前記軸受の外周面には軸方向に延びる複数の溝が設けられているとともに、前記ハウジングの内周面には前記軸受側の溝に連通し、かつこの溝よりも深い周方向の溝が設けられている請求項1から4の何れかに記載の動圧軸受ユニット。
  6. 請求項1から5の何れかに記載の動圧軸受ユニットの製造方法であって、前記軸受を前記ハウジング内に圧入により結合した後、前記接着剤を対応する端部側から前記隙間に供給して毛細管現象により該隙間のほぼ全域に行き渡らせることを特徴とする軸受ユニットの製造方法。
  7. 請求項1から5の何れかに記載の動圧軸受ユニットを備えていることを特徴とするスピンドルモータ。











JP2006175033A 2006-06-26 2006-06-26 動圧軸受ユニット及びその製造方法並びにスピンドルモータ Pending JP2008002650A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006175033A JP2008002650A (ja) 2006-06-26 2006-06-26 動圧軸受ユニット及びその製造方法並びにスピンドルモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006175033A JP2008002650A (ja) 2006-06-26 2006-06-26 動圧軸受ユニット及びその製造方法並びにスピンドルモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008002650A true JP2008002650A (ja) 2008-01-10

Family

ID=39007191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006175033A Pending JP2008002650A (ja) 2006-06-26 2006-06-26 動圧軸受ユニット及びその製造方法並びにスピンドルモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008002650A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2467969A (en) * 2009-02-24 2010-08-25 Dyson Technology Ltd Bearing support
JP2011040596A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Tdk Corp コイル部品の製造方法
US20110044810A1 (en) * 2009-02-24 2011-02-24 Dyson Technology Limited Bearing support
US20120162818A1 (en) * 2010-12-27 2012-06-28 Nidec Corporation Spindle motor, and disk drive apparatus including the spindle motor
JP2013155865A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 軸受アセンブリ及びそれを含むスピンドルモータ
JP2014020631A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Hoshizaki Electric Co Ltd 自動製氷機の製氷部
US20140369831A1 (en) * 2007-01-29 2014-12-18 Edward Limited Vacuum Pump
US20150228300A1 (en) * 2010-12-27 2015-08-13 Nidec Corporation Spindle motor, and disk drive apparatus including the spindle motor

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9759256B2 (en) * 2007-01-29 2017-09-12 Edwards Limited Vacuum pump
US20140369831A1 (en) * 2007-01-29 2014-12-18 Edward Limited Vacuum Pump
JP2014142071A (ja) * 2009-02-24 2014-08-07 Dyson Technology Ltd 軸受を有する組立体、圧縮機、及び軸受を固定する方法
US20110044810A1 (en) * 2009-02-24 2011-02-24 Dyson Technology Limited Bearing support
GB2467969A (en) * 2009-02-24 2010-08-25 Dyson Technology Ltd Bearing support
JP2012518769A (ja) * 2009-02-24 2012-08-16 ダイソン テクノロジー リミテッド 軸受支持体
GB2467969B (en) * 2009-02-24 2013-06-12 Dyson Technology Ltd Bearing support
US9109626B2 (en) 2009-02-24 2015-08-18 Dyson Technology Limited Bearing support
JP2011040596A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Tdk Corp コイル部品の製造方法
JP2012152098A (ja) * 2010-12-27 2012-08-09 Nippon Densan Corp スピンドルモータ、ディスク駆動装置およびスピンドルモータの製造方法
CN103929004A (zh) * 2010-12-27 2014-07-16 日本电产株式会社 盘驱动用的主轴马达及盘驱动装置
CN103929003A (zh) * 2010-12-27 2014-07-16 日本电产株式会社 盘驱动用的主轴马达及盘驱动装置
US8593756B2 (en) * 2010-12-27 2013-11-26 Nidec Corporation Spindle motor, and disk drive apparatus including the spindle motor
US20150228300A1 (en) * 2010-12-27 2015-08-13 Nidec Corporation Spindle motor, and disk drive apparatus including the spindle motor
US9190880B2 (en) * 2010-12-27 2015-11-17 Nidec Corporation Spindle motor, and disk drive apparatus including the spindle motor
US20120162818A1 (en) * 2010-12-27 2012-06-28 Nidec Corporation Spindle motor, and disk drive apparatus including the spindle motor
JP2013155865A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 軸受アセンブリ及びそれを含むスピンドルモータ
JP2014020631A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Hoshizaki Electric Co Ltd 自動製氷機の製氷部

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008002650A (ja) 動圧軸受ユニット及びその製造方法並びにスピンドルモータ
USRE46300E1 (en) Spindle motor having a fluid dynamic bearing system and a stationary shaft
CN1807908B (zh) 流体润滑轴承装置
JP2007107622A (ja) 動圧軸受装置およびそれを用いたスピンドルモータ
US7251891B2 (en) Production method for sintered bearing member, fluid dynamic pressure bearing device, and spindle motor
WO2011145426A1 (ja) 軸受部材及びこれを用いた流体動圧軸受装置
JPH10306827A (ja) 動圧型多孔質含油軸受およびその製造方法
JP2007211960A (ja) 軸受ユニット及びその製造方法
JP2002206534A (ja) 動圧型多孔質含油軸受およびその製造方法
JPH11182533A (ja) 動圧型多孔質含油軸受ユニット
US7789565B2 (en) Fluid dynamic bearing apparatus
JP2006038185A (ja) 複合焼結軸受
JP2011021649A (ja) 流体軸受装置
JP2005163903A (ja) 動圧軸受装置
JP2004316926A (ja) 動圧型軸受ユニット及びその製造方法
JP5606831B2 (ja) 軸受部材及びその製造方法
JP2010091004A (ja) 流体動圧軸受装置及びその製造方法
JP4381545B2 (ja) 焼結含油軸受及びスピンドルモータ
JP2010091002A (ja) 焼結軸受及びその製造方法
JP3784690B2 (ja) 動圧型多孔質含油軸受およびその製造方法
JP2007051782A (ja) 動圧型軸受ユニットおよびその製造方法
JP2005180707A (ja) 動圧型焼結含油軸受ユニット
JP2005265180A (ja) 動圧軸受装置
JP2004176778A (ja) 動圧軸受装置、その製造方法及びそれを用いたモータ
JP2010091001A (ja) 焼結軸受及びその製造方法