JP2001140866A - 流体動圧軸受及びスピンドルモータ - Google Patents

流体動圧軸受及びスピンドルモータ

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JP2001140866A
JP2001140866A JP32725599A JP32725599A JP2001140866A JP 2001140866 A JP2001140866 A JP 2001140866A JP 32725599 A JP32725599 A JP 32725599A JP 32725599 A JP32725599 A JP 32725599A JP 2001140866 A JP2001140866 A JP 2001140866A
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ring
thrust
bearing
groove
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JP32725599A
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Kazuaki Oguchi
和明 小口
Haruo Kitahara
治夫 北原
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Seiko Instruments Inc
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Seiko Instruments Inc
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    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/10Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load
    • F16C17/102Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure
    • F16C17/107Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure with at least one surface for radial load and at least one surface for axial load
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    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラスト動圧溝がその上面と下面に且つラジ
アル動圧溝がその外周面にそれぞれ形成されたリング部
材と円柱部材とからなるフランジ付シャフトを有する流
体動圧軸受において、前記リング部材の動圧溝形成工程
を短縮し、製品コストの低減を図ること。 【解決手段】 準備工程(a)ではエッジ部に環状切り
欠きWを形成したブランクリング3aを準備する。ラジ
アル動圧溝形成工程(b)ではブランクリング3aにラ
ジアル動圧溝G1を形成する。スラスト動圧溝形成工程
(c)では、半加工リング3bに円柱部材2を挿入し、
半加工リング3bをサイジングリングH内に配置し、ス
ラスト溝加工用ダイスをセットする準備段階を経た後
に、プレス機によってスラスト溝加工用ダイスを押圧し
半加工リング3bの上面と下面にスラスト動圧溝を形成
し、同時に円柱部材2の圧入を完了する。なお、半加工
リング3bのエッジ部分のプレス圧による膨らみは、環
状切り欠きWによって吸収し、従来の後工程をなくし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラスト動圧溝が
その上面と下面に且つラジアル動圧溝がその外周面にそ
れぞれ形成されたリング部材とこのリング部材に圧入さ
れた円柱部材とからなるフランジ付シャフトと、このフ
ランジ付シャフトが回転自在に嵌合するスリーブとを基
本構成部材とする流体動圧軸受であって、改良した動圧
溝加工工程によってスラスト動圧溝及びラジアル動圧溝
が形成されたリング部材を備えた流体動圧軸受に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図7に示す従来の流体動圧軸受は、円柱
部材2にスラスト部材であるリング部材3が圧入されて
形成されたフランジ付シャフト1と、このフランジ付シ
ャフト1が回転自在に嵌合する段付円筒状スリーブ4
と、スラスト押さえ部材としても機能する環状蓋部材5
とから構成されている。これらの軸受構成部材間に形成
された微小隙間R1、R2、R3、R4及びR5には潤
滑油Fが充填されている。円柱部材2の上側の外周面と
環状蓋部材5の内周面との間に形成されたテーパー状微
小隙間Sは、毛細管現象と表面張力を利用して潤滑油F
が外部に漏出しないように機能するキャピラリーシール
である。円柱部材2の下側の外周面にはヘリングボーン
溝の如きラジアル動圧溝G1が形成され、リング部材3
の上面と下面にはヘリングボーン溝の如きスパイラルの
スラスト動圧溝G2がそれぞれ形成されている。
【0003】携帯型電子機器の急速な普及に伴って、そ
の回転駆動源であるスピンドルモータに小型化と軽量化
の要求がなされてきた。その結果、スピンドルモータの
軸受に広く採用されている流体動圧軸受には更なる小型
化と軽量化が要求されるようになった。そこで、図6に
示す如く、リング部材3と円柱部材2からなるフランジ
付シャフト1と、このフランジ付シャフト1を受けるス
リーブ4と、スラスト押さえ部材としても機能する環状
蓋部材5とからなる流体動圧軸受において、ヘリングボ
ーン溝の如きスパイラルのスラスト動圧溝G2をリング
部材3の上面と下面に且つヘリングボーン溝の如きラジ
アル動圧溝G1をリング部材3の外周面にそれぞれ形成
し、更にこれらの軸受構成部材間に形成された微小隙間
R1、R2、R3及びR5、並びにリング部材3に設け
られたスラスト方向循環孔Qに潤滑油Fを充填して構成
された薄形の流体動圧軸受が開発された。
【0004】従来、リング部材3にスラスト動圧溝G2
とラジアル動圧溝G1を形成する溝加工には、表面が平
坦な所定サイズのブランクリングの外周面にラジアル動
圧溝を転造やエッチングにより形成するラジアル動圧溝
形成工程、ラジアル動圧溝が形成された半加工リングの
両面に溝加工用ダイスを押圧してスラスト動圧溝を形成
するスラスト動圧溝形成工程、及びラジアル動圧溝とス
ラスト動圧溝が形成された加工済リングのエッジ部分の
膨らみを切除する膨らみ調整工程の3つの工程が必要で
あった。ラジアル動圧溝形成工程とスラスト動圧溝形成
工程は自動化できるが、膨らみ調整工程は人手に頼らざ
るをえない。このため、従来はリング部材3を安く大量
に加工できず、薄形の流体動圧軸受のコスト低減ができ
ないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、スラスト動圧溝がその上面と下面に且つラ
ジアル動圧溝がその外周面にそれぞれ形成されたリング
部材とこのリング部材に圧入された円柱部材とからなる
フランジ付シャフトと、このフランジ付シャフトが回転
自在に嵌合するスリーブとを基本構成部材とする流体動
圧軸受において、前記リング部材にスラスト動圧溝とラ
ジアル動圧溝とを形成する溝形成工程を短縮すると共に
自動化できるようにして、製品コストの低減を図ること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、スラスト動圧溝がその上面と下面に且つラジアル動
圧溝がその外周面にそれぞれ形成されたリング部材とこ
のリング部材に圧入された円柱部材とからなるフランジ
付シャフトと、このフランジ付シャフトが回転自在に嵌
合するスリーブとを基本構成部材として構成された流体
動圧軸受において、その外周面に転造やエッチングによ
りラジアル動圧溝が形成された半加工リングをサイジン
グリング内に配置してその両面に溝加工用ダイスを押圧
してスラスト動圧溝を形成し前記リング部材を加工する
ようにした。
【0007】また、スラスト動圧溝がその上面と下面に
且つラジアル動圧溝がその外周面にそれぞれ形成された
リング部材とこのリング部材に圧入された円柱部材とか
らなるフランジ付シャフトと、このフランジ付シャフト
が回転自在に嵌合するスリーブとを基本構成部材として
構成され、且つスラスト軸受隙間とラジアル軸受隙間の
境界部分にエアポケットがそれぞれ形成された流体動圧
軸受の製造工程において、そのエッジ部に断面が直角又
は鋭角の環状切り込みが形成され且つその外周面に転造
やエッチングによりラジアル動圧溝が形成された半加工
リングをサイジングリング内に配置してその両面に溝加
工用ダイスを押圧してスラスト動圧溝を形成し前記リン
グ部材を加工した。
【0008】更に、前記ラジアル動圧溝が形成された半
加工リングは前記フランジ付シャフトを構成する円柱部
材が挿入された後にスラスト動圧溝を形成して、円柱部
材を圧入する工程をなくした。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に縦断面図で示す本発明の一
実施例の流体動圧軸受は、リング部材3と円柱部材2か
らなるフランジ付シャフト1と、このフランジ付シャフ
ト1を受けるスリーブ4と、スラスト押さえ部材として
も機能する環状蓋部材5とから構成されている。そし
て、リング部材3の上面と下面にはヘリングボーン溝の
如きスパイラルのスラスト動圧溝G2が形成され且つそ
の外周面にはヘリングボーン溝の如きラジアル動圧溝G
1がそれぞれ形成されている。更に、これらの軸受構成
部材間に形成された微小隙間R1、R2、R3及びR
5、並びにリング部材3に設けられた複数のスラスト方
向循環孔Qには潤滑油Fが充填されている。円柱部材2
の上側の外周面と環状蓋部材5の内周面との間に形成さ
れたテーパー状微小隙間Sは、毛細管現象と表面張力を
利用して潤滑油Fが外部に漏出しないように機能するキ
ャピラリーシールである。
【0010】リング部材3の上下のエッジ部には、エア
ポケット用の環状切り欠きWがそれぞれ形成されてい
る。この環状切り欠きWは、図2(a)に示す如く断面
が直角、又は図2(b)に示す如く断面が鋭角である。
【0011】ところで、スラスト動圧溝がリング部材3
に形成され且つラジアル動圧溝が円柱部材2に形成され
た図7に示す従来の流体動圧軸受の動圧分布は、図5
(a)に示す如く、スラスト動圧はリング部材3の上面
と下面に発生し、ラジアル動圧は円柱部材2の下側の外
周面に発生している。
【0012】これに対し、スラスト動圧溝もラジアル動
圧溝も共にリング部材3に形成された図1に示す本発明
に係る流体動圧軸受と図6に示す従来の流体動圧軸受の
動圧分布は、図5(b)に示す如く、スラスト動圧はリ
ング部材3の上面と下面に発生し、ラジアル動圧はリン
グ部材3の外周面に発生している。このためスラスト軸
受隙間R1とラジアル軸受隙間R2との境界部分と、ス
ラスト軸受隙間R3とラジアル軸受隙間R2との境界部
分は負圧(大気圧以下の圧力)の発生やオイル切れが起
き易い。もしも、負圧の発生やオイル切れが起きると、
流体動圧軸受は円滑な回転が維持できなくなり、場合に
よってはシャフトがスリーブに接触し焼き付いてしまう
危険もある。ところで、潤滑油Fには僅かではあるが気
泡が含まれている。この気泡は高速回転中に圧縮され、
エアポケットに捕らえられる。すると、この圧縮性の空
気がダンパーの役目をするので、これらの軸受隙間の境
界部分には負圧を生じない。このように、エアポケット
は微小隙間に存在している気泡を捕らえて、移動中の潤
滑油内に気泡が含まれないようにし、軸受隙間内でオイ
ル切れが生じないように機能するものである。なお、環
状切り欠きWの表面には発油剤が塗布されており、エア
ポケットに気泡が容易に捕らえられるようになってい
る。
【0013】従来、スラスト動圧溝とラジアル動圧溝が
共にリング部材3に形成されたフランジ付シャフトを備
えた流体動圧軸受において、エアポケットを形成するこ
とは困難であったが、図3を参照して説明するリング部
材3の加工方法を採用することによって、図1の流体動
圧軸受では有効なエアポケットが形成されている。
【0014】図3は、本発明に係る流体動圧軸受に採用
されているリング部材3にスラスト動圧溝とラジアル動
圧溝を形成する動圧溝形成工程を含むフランジ付シャフ
ト1の加工工程であって、円柱部材2の圧入工程を必要
としないフランジ付シャフト1の加工工程を示す。動圧
溝形成工程は、準備工程(a)、ラジアル動圧溝形成工
程(b)及びスラスト動圧溝形成工程(c)の3つの工
程からなる。準備工程(a)では、その上下のエッジに
図2に示す如き環状切り欠きW(図示しない)を切削に
よって形成したブランクリング3aを準備する。次に、
ラジアル動圧溝形成工程(b)では、ブランクリング3
aの外周面に転造又はエッチングによってラジアル動圧
溝G1を形成する。続いて、スラスト動圧溝形成工程
(c)では、スラスト動圧溝形成段階の前に準備段階が
ある。即ち、ラジアル動圧溝G1が形成された半加工リ
ング3bのリング孔に円柱部材2を挿入する段階、円柱
部材2が挿入された半加工リング3bをサイジングリン
グH内に配置する段階、更にその上面と下面に図示しな
い一対のスラスト溝加工用ダイスをセットする段階であ
る。この準備段階を経た後に、図示しないプレス機によ
ってスラスト溝加工用ダイスを矢印方向に押圧し半加工
リング3bの上面と下面にスラスト動圧溝を形成する。
【0015】押圧によって半加工リング3bは半径方向
に広がる。しかしながら、サイジングリングHによって
外径方向が、且つ円柱部材2によって内径方向がそれぞ
れ制約されている。そこで、半加工リング3bの上下の
エッジ部分に圧力が逃げることになり、この部分が僅か
ながら膨らむ。ところが、このエッジ部分には環状切り
欠きWが形成されているから、これがプレス圧力による
膨らみを吸収する。この膨らみを吸収することによって
環状切り欠きWの大きさがその分だけ減少するが、最初
からこの膨らみを予定した大きさに形成されているの
で、エアポケットの機能が損なわれることはない。円柱
部材2は半加工リング3bから半径方向に押圧されるか
ら、円柱部材2は半加工リング3bに圧入された状態に
なる。この場合、円柱部材2はリング部材3に直角度良
く圧入されるというメリットもある。
【0016】上述の説明から明らかな如く、サイジング
リングHはプレス圧力を加えても被加工物のリングの外
径が変化しないようにリングを保護する金属製の保護リ
ングである。従って、図3のスラスト動圧溝形成工程
(c)で用いられているサイジングリングHは、その内
径は半加工リング3bの外径よりも僅かに大きく、且つ
その厚みは半加工リング3bと同じものである。また、
スラスト溝加工用ダイスは、その表面にスラスト溝と同
じパターンの突起が形成されているものであり、一般的
なダイスである。更に、プレス機も一般的なものであ
る。
【0017】上述の工程を経てスラスト動圧溝G2とラ
ジアル動圧溝G1が形成されたリング部材3と、このリ
ング部材3に圧入された円柱部材2とからなるフランジ
付シャフト1が、図4に斜視図で示す通りのものとな
る。
【0018】図3の動圧溝形成工程によれば、円柱部材
を半加工リングに挿入しなくてもブランクリングにラジ
アル動圧溝とスラスト動圧溝を形成することができる。
この場合、準備工程(a)では所定の寸法のブランクリ
ング3aを準備する。この場合、ブランクリングは環状
切り欠きWの有無は問わない。次に、ラジアル動圧溝形
成工程(b)ではブランクリング3aの外周面に転造又
はエッチングによってラジアル動圧溝G1を形成する。
続いて、スラスト動圧溝形成工程(c)ではスラスト動
圧溝形成段階の前に準備段階がある。即ち、半加工リン
グ3bをサイジングリングH内に配置する段階、及びそ
の上面と下面に図示しない一対のスラスト溝加工用ダイ
スをセットする段階である。この準備段階を経た後に、
図示しないプレス機によってスラスト溝加工用ダイスを
矢印方向に押圧し半加工リング3bの上面と下面にスラ
スト動圧溝G2を形成する。押圧によって半加工リング
3bは半径方向に広がる。しかしながら、サイジングリ
ングHによって外径方向が制約されている。そこで、半
加工リング3bは制約のない内径方向に僅かながら膨ら
む。従って、サイジングリングを用いない従来の動圧溝
形成工程で生じていた半加工リング3bのエッジ部分の
膨らみがなくなった。なお、内径方向が僅かながら膨ら
むが、この膨らみによる内径の減少はこれを予定してブ
ランクリングの内径即ちリング孔のサイズを決めておく
ことで、円柱部材2の圧入の支障とはならない。
【0019】上述の流体動圧軸受によってロータをステ
ータに回転自在に支持した薄形の小型スピンドルモータ
は、カップ状ハブ6をロータの一部とし、且つスリーブ
4をステータの一部として構成されている。即ちモータ
基板の所定の位置に固定されたスリーブ4の外周面には
ステータコイルが配置され、且つカップ状ハブ6の内周
面にはロータ磁石が配置されている。このように構成さ
れた小型スピンドルモータは、励磁電流が前記ステータ
コイルに供給されると、この励磁電流と前記ロータ磁石
の磁界との電磁相互作用によって前記流体動圧軸受に支
持されたロータが回転する。なお、磁気ディスク等の回
転体が載架されるカップ状ハブ6は、図1ではフランジ
付シャフト1の円柱部材2と一体に形成されているが、
これらは別体に製作してもかまわない。
【0020】
【発明の効果】本発明においては、サイジングリングを
用い、その外周面に転造やエッチングによりラジアル動
圧溝が形成された半加工リングを前記サイジングリング
内に配置し、その両面に溝加工用ダイスを押圧してスラ
スト動圧溝が形成される。従って、スラスト動圧溝形成
後に半加工リングのエッジが膨らむことがなく、後加工
工程を要しないので、リング部材の製造工程を短縮でき
た。このため、従来の手作業の後工程が無くなったの
で、製造工程の自動化が図られ、流体動圧軸受を安く大
量に提供できるようになった。
【0021】また、本発明に係る流体動圧軸受は、ブラ
ンクリングの上下のエッジ部に断面が直角又は鋭角の環
状切り欠きを設けて、上述の工程でスラスト動圧溝を形
成するので、所望のエアポケットが簡単に形成でき、従
ってエアポケットを有する流体動圧軸受の製造コストを
低減できた。この場合、ラジアル動圧溝が形成された半
加工リングに円柱部材が挿入された後に、スラスト動圧
溝がその両面に形成されるので、半加工リングへのスラ
スト動圧溝の形成とフランジ付シャフトの形成が同時に
行える。従って、円柱部材をリング部材に圧入する工程
が不要となり、製造工程が更に短縮できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流体動圧軸受の一実施例の縦断面
図である。
【図2】環状切り欠きを有するリング部材の一部の断面
図であり、(a)は断面直角の環状切り欠きを、(b)
は断面鋭角の環状切り欠きをそれぞれ示す。
【図3】動圧溝加工工程を示す図である。
【図4】スラスト動圧溝とラジアル動圧溝がそれぞれ形
成されたリング部材を有するフランジ付シャフトの斜視
図である。
【図5】流体動圧軸受の動圧分布を示す図で、(a)は
スラスト動圧溝がリング部材に形成され且つラジアル動
圧溝が円柱部材に形成された流体動圧軸受の動圧分布
を、(b)はスラスト動圧溝とラジアル動圧溝が共にリ
ング部材に形成された流体動圧軸受の動圧分布をそれぞ
れ示す。
【図6】スラスト動圧溝とラジアル動圧溝が共にリング
部材に形成された従来の流体動圧軸受の縦断面図であ
る。
【図7】スラスト動圧溝がリング部材に形成され且つラ
ジアル動圧溝が円柱部材に形成された従来の流体動圧軸
受の縦断面図である。
【符号の説明】
1 フランジ付シャフト 2 円柱部材 3 リング部材 4 スリーブ 5 環状蓋部材 6 カップ状ハブ F 潤滑油 G1 ラジアル動圧溝 G2 スラスト動圧溝 H サイジングリング Q1、Q2 潤滑油の循環孔 R1、R2、R3、R4、R5 微小隙間 S テーパー状微小隙間(キャピラリーシール) W 環状切り欠き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA20 BA04 BA08 CA02 DA02 JA02 KA02 KA03 LA05 MA12 PA03 SB01 5H607 BB01 CC01 FF12 GG01 GG02 GG09 GG12 GG14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラスト動圧溝がその上面と下面に且つ
    ラジアル動圧溝がその外周面にそれぞれ形成されたリン
    グ部材とこのリング部材に圧入された円柱部材とからな
    るフランジ付シャフトと、このフランジ付シャフトが回
    転自在に嵌合するスリーブとを基本構成部材として構成
    された流体動圧軸受において、前記リング部材は、その
    外周面に転造やエッチングによりラジアル動圧溝が形成
    された半加工リングをサイジングリング内に配置しその
    両面に溝加工用ダイスを押圧してスラスト動圧溝が形成
    されたものであることを特徴とする流体動圧軸受。
  2. 【請求項2】 スラスト動圧溝がその上面と下面に且つ
    ラジアル動圧溝がその外周面にそれぞれ形成されたリン
    グ部材とこのリング部材に圧入された円柱部材とからな
    るフランジ付シャフトと、このフランジ付シャフトが回
    転自在に嵌合するスリーブとを基本構成部材として構成
    され、且つスラスト軸受隙間とラジアル軸受隙間の境界
    部分にエアポケットがそれぞれ形成された流体動圧軸受
    において、前記リング部材は、そのエッジ部に断面が直
    角又は鋭角の環状切り込みが形成され且つその外周面に
    転造やエッチングによりラジアル動圧溝が形成された半
    加工リングをサイジングリング内に配置しその両面に溝
    加工用ダイスを押圧してスラスト動圧溝が形成されたも
    のであることを特徴とする流体動圧軸受。
  3. 【請求項3】前記ラジアル動圧溝が形成された半加工リ
    ングは、前記円柱部材が挿入された後にサイジングリン
    グ内に配置され、その両面に溝加工用ダイスが押圧され
    てスラスト動圧溝が形成されたものであることを特徴と
    する請求項1又は2の流体動圧軸受。
  4. 【請求項4】請求項1又は2の流体動圧軸受によってロ
    ータがステータに回転自在に支持されたスピンドルモー
    タ。
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