JP2006272069A - 洗浄装置 - Google Patents

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Hideki Kobayashi
秀樹 小林
Hiroshi Morita
博志 森田
Akishi Hori
晃士 堀
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Abstract

【課題】半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの高い清浄度を要求される電子材料の洗浄に適用し、有機物汚染と微粒子汚染を同時に除去することができる洗浄装置を提供する。
【解決手段】被洗浄物を保持する保持部を有し、被洗浄物をガス溶解水と接触させて洗浄する洗浄装置において、保持部に近接して光触媒担持体と光照射装置を有することを特徴とする洗浄装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの高い清浄度を要求される電子材料の洗浄に適用し、有機物汚染と微粒子汚染を同時に除去することができる洗浄装置に関する。
高度に清浄な表面が要求される電子材料の洗浄には、従来から、RCA洗浄と呼ばれる高濃度の薬液を高温で用いる洗浄技術が適用されてきた。また、高濃度の薬液を用いる洗浄において、紫外線照射を併用することにより、洗浄効果を高め得ることも知られていた。例えば、環境汚染の原因となる有機溶媒を用いず、洗浄工程の制御が容易で、高度に洗浄された被洗浄物を得る方法として、硫酸と過酸化水素と水の3:1:1混合液、水酸化アンモニウムと過酸化水素と水の1:1:5混合液などを用い、低圧水銀ランプによる紫外線照射を行いつつ、レジストを塗布した被洗浄物を洗浄する方法が例示されている(特許文献1)。
近年に至り、洗浄工程のコスト低減や、環境負荷低減が求められるようになり、希薄な洗浄液を利用した室温洗浄技術の実用化が検討されるようになった。このような状況の中で、特定の気体を溶解した超純水を用いる超音波洗浄技術が開発され、とりわけ水素ガスを高濃度に溶解したいわゆる水素水は、超音波との併用によって従来の高濃度薬液洗浄をもしのぐ、きわめて高い微粒子除去効果を発揮することが明らかになった。さらに、水素水は、基板表面の自然酸化防止にも効果があり、被洗浄物がベアシリコン基板の場合には、その最表面の水素終端化を促進する効果もあることが判明した。
一方、超音波を洗浄に適用すると、微細加工を施したパターンを損傷する可能性があることが指摘されるようになった。このために、微細加工を施した表面を有する被洗浄物に対しても、損傷を与えるおそれなく水素水による洗浄を行うことができる洗浄装置が求められるようになった。このような状況から、例えば、高い清浄度を要求される電子材料を、表面に損傷を与えるおそれなく洗浄することができる洗浄装置として、ガス溶解水と紫外線、さらには超音波を組み合わせることにより、洗浄効果を向上させながらパターンの損傷をさせない装置が提案されている(特許文献2)。しかしながら、ガス溶解水と紫外線、超音波の組み合せを用いても、被洗浄物に付着した微粒子又は有機物のいずれか一方にしか効果が得られないという課題が残った。
特開平4−179225号公報(第2、3頁) 特開2002−45806号公報(第2頁)
本発明は、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの高い清浄度を要求される電子材料の洗浄に適用し、有機物汚染と微粒子汚染を同時に除去することができる洗浄装置を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、被洗浄物をガス溶解水と接触させて洗浄する際に、被洗浄物の近傍でガス溶解水を光触媒と接触させ、さらに光触媒へ光照射することにより、水分子の一部が分解して水素ラジカルとヒドロキシルラジカルが生成し、微粒子と有機物の双方に対して、きわめて高い洗浄効果が発現することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)被洗浄物を保持する保持部を有し、被洗浄物をガス溶解水と接触させて洗浄する洗浄装置において、保持部に近接して光触媒担持体と光照射装置を有することを特徴とする洗浄装置、
(2)保持部近傍のガス溶解水に振動を付与する振動付与装置を有する(1)記載の洗浄装置、
(3)ガス溶解水が、水素ガス、酸素ガス又は希ガスを溶解した純水である(1)又は(2)記載の洗浄装置、及び、
(4)保持部、光触媒担持体及び光照射装置の少なくとも一つが相対的に可動である(1)、(2)又は(3)記載の洗浄装置、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(5)被洗浄物が、板状物である(1)記載の洗浄装置、
(6)板状物が、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板又はフォトマスク用石英基板である(5)記載の洗浄装置、
(7)保持部に保持された被洗浄物の表面と光触媒担持体の距離が、10mm以下である(1)記載の洗浄装置、
(8)光触媒担持体と光照射装置の照射部との距離が、100mm以下である(1)記載の洗浄装置、
(9)ガス溶解水が、飽和溶解度の30%以上のガスを溶解した純水である(1)記載の洗浄装置、
(10)光触媒が、金属酸化物又は金属硫化物である(1)記載の洗浄装置、
(11)金属酸化物が、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化チタン又は酸化セリウムである(10)記載の洗浄装置、
(12)金属硫化物が、硫化亜鉛、硫化カドミウム又は硫化水銀である(10)記載の洗浄装置、
(13)光触媒が、不純物イオンをドープしてなる(1)記載の洗浄装置、
(14)不純物イオンが、窒素イオン又は硫黄イオンである(13)記載の洗浄装置、
(15)光触媒が、金属酸化物又は金属硫化物に白金を担持してなる(10)記載の洗浄装置、
(16)光照射装置が発する光の波長が、100〜650nmである(1)記載の洗浄装置、及び、
(17)振動付与装置が、超音波発振装置である(2)記載の洗浄装置、
を挙げることができる。
本発明の洗浄装置を用いることにより、従来のメガソニック洗浄に匹敵する高い微粒子除去効果と、メガソニックを使わない洗浄と同様の被洗浄物表面保護を両立することができ、さらに有機物汚染も同時に除去することができる。
本発明の洗浄装置は、被洗浄物を保持する保持部を有し、被洗浄物をガス溶解水と接触させて洗浄する洗浄装置において、保持部に近接して光触媒担持体と光照射装置を有する洗浄装置である。本発明の洗浄装置は、微粒子汚染及び有機物汚染に関して高い清浄度が要求される板状物の洗浄に好適に適用することができ、特に、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの洗浄に好適に用いることができる。
本発明装置に用いる被洗浄物を保持する保持部に特に制限はなく、例えば、枚葉式スピン洗浄装置のチャック、回分式洗浄槽の固定具などを挙げることができる。
本発明装置に用いるガス溶解水に特に制限はないが、水素ガス、酸素ガス又はヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガスを溶解した純水を好適に用いることができ、水素ガスを溶解した水素水を特に好適に用いることができる。本発明装置においては、これらのガスの1種を溶解したガス溶解水を用いることができ、あるいは、これらのガスの2種以上を組み合わせて溶解したガス溶解水を用いることもできる。水素ガス、酸素ガス又は希ガスを溶解したガス溶解水を用いて洗浄することにより、被洗浄物の表面に付着した微粒子を効果的に除去することができる。
本発明装置に用いるガス溶解水の溶存ガス濃度に特に制限はないが、それぞれのガスの飽和溶解度の30%以上の濃度であることが好ましい。例えば、20℃において、水への飽和溶解度は、水素ガス1.63mg/L、酸素ガス44.0mg/L、アルゴン60.8mg/Lなので、飽和溶解度の30%は、水素ガス0.49mg/L、酸素ガス13.2mg/L、アルゴン18.2mg/Lとなる。ガス溶解水の溶存ガス濃度が飽和溶解度の30%未満であると、洗浄効果が不十分となるおそれがある。
本発明装置に用いるガス溶解水は、溶存ガスの濃度を高めるほど洗浄効果が大きくなるが、飽和濃度を超えると気泡が発生し、被洗浄物表面に付着して洗浄むらを起こすおそれがある。そのために、ガス溶解水の溶存ガス濃度は、飽和濃度を超えないことが好ましい。加圧可能な密閉容器を洗浄部として使用する場合には、その容器内圧力での飽和濃度以下になるようなガス溶解水を用いることができる。洗浄に用いるガス溶解水の温度に特に制限はないが、一般に高温であるほど洗浄効果が大きくなる。
本発明装置に用いるガス溶解水には、必要に応じて洗浄効果を高めるための補助物質を微量添加することができる。洗浄効果を高める補助物質としては、例えば、アルカリ性試薬、界面活性剤などを挙げることができる。これらの補助物質を添加することにより、被洗浄物から脱離した異物の再付着を防止するゼータ電位制御効果が発現する。
本発明装置において、被洗浄物をガス溶解水と接触させる方法に特に制限はなく、例えば、枚葉式スピン洗浄装置を用いて、ノズルよりガス溶解水を被洗浄物に噴射して接触させることができ、あるいは、回分式洗浄槽を用いて、ガス溶解水中に被洗浄物を浸漬して接触させることもできる。
本発明の洗浄装置は、被洗浄物を保持する保持部に近接して、光触媒担持体と光照射装置を有する。光照射装置から光触媒担持体に光が照射されると、光触媒表面においてラジカルが発生し、そのラジカルが被洗浄物表面に付着している有機物汚染を攻撃し、ラジカル反応により有機物汚染を分解除去する。本発明装置においては、保持部に保持された被洗浄物の表面と光触媒担持体の距離が、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。保持部に保持された被洗浄物の表面と光触媒担持体の距離が10mmを超えると、光触媒表面において発生したラジカルが、被洗浄物表面に到達する前に、再結合や副反応などにより消滅する割合が大きくなるおそれがある。本発明装置において、光触媒担持体と光照射装置の照射部との距離が、100mm以下であることが好ましく、50mm以下であることがより好ましい。光触媒担持体と光照射装置の照射部との距離が100mmを超えると、光照射装置から照射される光エネルギーがラジカルの発生に十分に利用されないおそれがある。
本発明装置に用いる光触媒は、現象的に光を吸収し、そのエネルギーにより、光を効率的に吸収しない被洗浄物表面の有機性汚染物質を分解除去する触媒である。本発明装置に用いる光触媒としては、例えば、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウムなどの金属酸化物、硫化亜鉛、硫化カドミウム、硫化水銀などの金属硫化物などを挙げることができる。これらの中で、酸化チタンは、構造安定性、光酸化還元反応による有機物汚染除去性能、取り扱い上の安全性などから優れており、本発明装置においても好適に用いることができる。酸化チタンとしては、汎用の二酸化チタンの他に、例えば、メタチタン酸、オルトチタン酸、含水酸化チタン、水和酸化チタン、水酸化チタン、過酸化チタンなどのチタン酸化物や水酸化チタンなどを挙げることができる。これらの中で、アナタースやルチル結晶構造を有する酸化チタンは、比較的安価で性能が優れるので好適に用いることができる。しかし、本発明装置に用いる酸化チタンは、光触媒機能を有するものであれば、結晶構造、結晶性に限定されるものではない。
本発明装置においては、金属酸化物、金属硫化物などの光触媒に対して、窒素イオン、硫黄イオンなどの不純物イオンをドープし、あるいは、白金などを担持して、触媒活性を高めることができる。酸化チタンは波長380nm以下の紫外光領域を吸収し、効果を発揮するものであるが、窒素イオンや硫黄イオンなどの不純物イオンをドープすることにより、波長380〜650nmの可視光領域でも光触媒機能を発揮することができ、紫外線照射装置以外の光照射装置も適用することが可能になる。さらに、白金などの金属を金属酸化物、金属硫化物などに担持することにより、光反応における効率を向上することができる。
本発明装置に用いる光照射装置に特に制限はなく、例えば、水素放電管、キセノン放電管、水銀ランプ、レーザーなどを備えた装置を挙げることができる。光触媒担持体に近接して光照射装置を設け、洗浄中のガス溶解水に浸漬された光触媒担持体に光を照射することにより、洗浄効果を高めることができる。
すでに提案された水素水洗浄では、メガソニックなどの超音波が適用されている。これは、もともと超音波由来の物理的効果による微粒子の脱離促進が期待されたためである。確かに、超音波がもたらすマイクロキャビテーションに起因するマイクロバブルの発生、成長や、加速度の大きな振動などの物理力は、被洗浄物表面からの異物の剥離に効果を発揮する。しかし、水素水が普通の超純水と決定的に異なる点は、効果的に水素ラジカルを発生させ、それが被洗浄物や異物の表面と化学反応を起こすことであり、それによって、きわめて高い洗浄効果が発現する。
水素水でなくても、超音波を照射した水中には水素ラジカルが発生するが、水素水が特に効果的なのは、超音波の作用によって水分子の一部が分解して生成する水素ラジカル(・H)とヒドロキシルラジカル(・OH)のうち、ヒドロキシルラジカルの一部が溶存水素ガスと反応して水になるために、水素ラジカルが相対的に過剰な状態になるためと考えられる。しかし、洗浄水中を強力な超音波が通過すると、水中に超音波キャビテーションが発生し、被洗浄物の表面に損傷を生ずるおそれがある。被洗浄物が、表面に微細なパターン加工を行った半導体用シリコン基板などである場合には、キャビテーションによる損傷の発生が特に大きい問題となる。
本発明装置によれば、被洗浄物をガス溶解水と接触させて洗浄する際に、光触媒担持体を被洗浄物の近傍に設置し、光照射装置を用いて光触媒に光を照射することにより、光エネルギーを吸収した光触媒が電子と正孔に励起して、水分子が水素ラジカルとヒドロキシルラジカルに分解し、超音波を発振した場合と同様に優れた洗浄効果が得られるものと考えられる。しかも、光触媒への光照射による場合は、超音波のような物理的な力が作用しないのでキャビテーションが発生せず、被洗浄物の表面に損傷を生ずるおそれがない。
本発明装置において、光照射装置が発する光の波長は、100〜650nmであることが好ましい。波長100nm未満の極端紫外線は、光源、透過窓、反射鏡などに特殊な材料を用いた紫外線照射装置が必要となり、経済性が損なわれるおそれがある。光の波長が650nmを超えると、光触媒により光を効果的に吸収することができず、光励起反応によるラジカル発生が困難となるおそれがある。
本発明装置においては、保持部近傍のガス溶解水に振動を付与する振動付与装置を設けることが好ましい。設置する振動付与装置に特に制限はなく、例えば、超音波発振装置、ジェット流体用ノズルなどを挙げることができる。超音波発振装置は、例えば、枚葉式スピン洗浄装置のノズルとして、メガソニック照射ノズルを用いてガス溶解水に超音波を伝達することができ、あるいは、回分式洗浄槽の洗浄液に超音波を伝達することもできる。
本発明装置において、超音波の周波数に特に制限はないが、20kHz以上であることが好ましく、400kHz以上であることがより好ましく、800kHz以上であることがさらに好ましい。超音波の周波数を高めることにより、キャビテーションの発生を制御して、被洗浄物の損傷の発生を抑制することができる。また、微細加工表面に損傷を与えないように、超音波の出力を通常の超音波洗浄の場合より抑えて使うことが好ましい。
ジェット流体用ノズルとしては、例えば、枚葉式スピン洗浄装置のノズルとして、高圧で送られるガス溶解水と高圧で送られる気体とを、ノズル中で混合するバブルジェット(登録商標)流体用ノズルや、高圧のガス溶解水をノズル中央の小面積の開口部より噴射し、低圧のガス溶解水をノズル周辺の大面積の開口部より噴射するキャビテーションジェット流体用ノズルなどを用いることができる。超音波の出力とジェット流体の強さは、被洗浄物の表面に損傷を与えない範囲で適宜選択することができる。
本発明の洗浄装置においては、保持部、光触媒担持体及び光照射装置の少なくとも一つが相対的に可動であることが好ましい。保持部、光触媒担持体及び光照射装置を相対的に可動にする方法に特に制限はなく、例えば、固定された光照射装置に対して、被洗浄物を保持する保持具を可動とすることができ、被洗浄物を保持する保持具を固定して、光触媒担持体及び光照射装置を可動とすることもでき、あるいは、被洗浄物を保持する保持具、光触媒部及び光照射装置のすべてを可動とすることもできる。保持部、光触媒担持体及び光照射装置の少なくとも一つを相対的に可動とすることにより、棒状の光源を有する光照射装置を用いて板状の被洗浄物の全面に光照射することができる。また、被洗浄物の表面全体をほぼ均一に光照射して、均一にラジカルを発生させることができ、あるいは、特に洗浄を必要とする部分を重点的に照射してラジカルを発生させることもできる。
図1は、本発明の洗浄装置の一態様の平面図及び側面図である。本態様の洗浄装置においては、半導体用シリコン基板1が3個のチャック2によって保持されている。光触媒担持体3を半導体用シリコン基板に近づけて固定し、その上部に光照射装置4を設置する。光照射装置から光を照射し、半導体用シリコン基板を回転させるとともに、ガス溶解水ノズル5からガス溶解水6を半導体用シリコン基板上に噴射する。光照射と半導体用シリコン基板の回転とガス溶解水の噴射を所定の時間継続して洗浄したのち、ガス溶解水の噴射を止め、光触媒担持体と光照射管を半導体用シリコン基板から離し、半導体用シリコン基板の回転速度を上げて、スピン乾燥することができる。光触媒担持体の形状に特に制限はなく、例えば、石英板の被洗浄物側の面に光触媒を担持させたものや、発泡体や不織布などの三次元構造体に触媒を固定化して担持させものなどを挙げることができる。図2は、本発明装置に用いる光照射装置の他の態様の平面図である。本発明装置において、光照射装置は、図1に示す棒状の形状のほかに、図2に示す屈曲した形状などとすることもできる。
図3は、本発明の洗浄装置の他の態様の平面図及び断面図である。本態様の装置においては、半導体用シリコン基板1が洗浄槽7中に設けられた保持台8により保持され、ガス溶解水6中に浸漬されている。光照射装置4が、図3の実線で示された位置と点線で示された位置の間をスイングし、半導体用シリコン基板の上部に設けられた光触媒担持体3に光を照射する。ガス溶解水中に所定の時間浸漬し、洗浄が終了した半導体用シリコン基板は、洗浄槽から取り出されて乾燥される。
本発明の洗浄装置においては、被洗浄物の表面から脱離した異物が被洗浄物に再付着しないように、ガス溶解水に適当な流れがあることが好ましい。図1に示す態様においては、ノズルから噴射されるガス溶解水が、被洗浄物の表面に接触したのち一過式に系外に排出される。また、図3示す態様においては、ガス溶解水は流入口9から洗浄槽内に流入し、溢流口10から流出する。
本発明の洗浄装置を用いることにより、従来の超音波を用いるメガソニック洗浄に匹敵する高い微粒子除去効果が得られ、超音波を用いない洗浄と同様に被洗浄物の表面の損傷を防ぎ、一工程で微粒子汚染と同時に有機物汚染を除去することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例においては、クリーンルーム内に10日間放置して、クリーンルームエアにより有機物汚染させ、さらに平均粒径0.3μmのアルミナ研磨剤微粒子で強制的に汚染した6インチのシリコンウェハ及び最小線幅0.25μmのパターンをつけた6インチのシリコンウェハを被洗浄物として用いた。
シリコンウェハの洗浄には、スピン洗浄機を用い、シリコンウェハを500rpmで回転し、水素ガス1.2mg/Lを溶解した水素水を1.5L/分ノズルより噴射し、ノズルをシリコンウェハ中心とエッジの間を10秒周期でスイングさせながら、30秒間洗浄した。超音波を発振する場合は、メガソニックノズルを用い、周波数1.0MHzの超音波を水素水に伝達した。洗浄工程終了後、シリコンウェハの回転速度を1,500rpmに上げて、20秒間乾燥した。
有機物汚染の洗浄効果は、シリコンウェハ上に滴下した超純水の接触角を接触角計を用いて測定し、接触角が小さいほど洗浄効果が大きいとして評価した。10日間の放置によって汚染を受けたシリコンウェハの接触角は、51度であった。
微粒子数は、レーザー散乱異物検査装置[トプコン(株)、WM−1500]を用いて測定した。アルミナ研磨剤微粒子で汚染したシリコンウェハの微粒子汚染状態は、粒径0.2μm以上の微粒子が5,000〜7,000個/ウェハであった。洗浄、乾燥後のシリコンウェハ表面の微粒子数と、洗浄前のシリコンウェハ表面の微粒子数から、微粒子除去率を計算した。
パターンをつけたシリコンウェハについて、走査型電子顕微鏡を用いて、パターン損傷の有無を観察した。
比較例1
水素水をノズルを通して噴射し、スピン洗浄を行った。
洗浄後の接触角は40度であり、微粒子除去率は20%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
比較例2
メガソニックノズルを用い、出力15W/cm2の超音波を発振しつつ、水素水をシリコンウェハに噴射する超音波スピン洗浄を行った。
洗浄後の接触角は23度であり、微粒子除去率は99%であった。また、わずかながらパターン倒れを起こしていた。
比較例3
超音波の出力を5W/cm2に下げた以外は、比較例2と同様にして、超音波スピン洗浄を行った。
洗浄後の接触角は31度であり、微粒子除去率は35%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
比較例4
中心波長254nmの紫外線照射管(長さ150mm)を比較例1で用いたノズルに固定して、紫外線を照射しつつ、ノズルと一緒にシリコンウェハ上をスイングさせながら、スピン洗浄を行った。紫外線照射管とシリコンウェハの間隔は、2mmに調整した。
洗浄後の接触角は15度であり、微粒子除去率は96%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
比較例5
比較例4と同じ紫外線照射管を比較例2と同じメガソニックノズルに固定して、紫外線を照射しつつ、メガソニックノズルと一緒にシリコンウェハ上をスイングさせながら、出力5W/cm2の超音波を発振しつつ水素水をシリコンウェハに噴射する超音波スピン洗浄を行った。
洗浄後の接触角は10度であり、微粒子除去率は99%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
実施例1
石英硝子板の片側に酸化チタンをゾルゲル法により担持した光触媒担持体を洗浄されるシリコンウェハの上部2mmの位置に固定し、比較例4で用いた紫外線照射管(長さ150mm)をその上部2mmの位置でスイングさせた。また、比較例1で用いたノズルもシリコンウェハ上をスイングさせながら、スピン洗浄を行った。
接触角は5度以下であり、微粒子除去率は96%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
実施例2
実施例1と同様にして、光触媒担持体をシリコンウェハの上部に固定し、紫外線照射管をスイングさせ、比較例2と同じメガソニックノズルを用いて、出力5W/cm2の超音波を発振しつつ水素水をシリコンウェハに噴射する超音波スピン洗浄を行った。
接触角は5度以下であり、微粒子除去率は99%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
比較例1〜5及び実施例1〜2の結果を、第1表に示す。
Figure 2006272069
第1表に見られるように、水素水を用いてスピン洗浄を行った比較例1では、接触角が大きく、微粒子除去率が低い。強い超音波を照射した比較例2では、微粒子除去率は向上するが、わずかながらパターン倒れを生じてシリコンウェハ表面が損傷する。超音波を弱めた比較例3では、シリコンウェハ表面の損傷はなくなるが、接触角が大きくなり、微粒子除去率も低下する。紫外線を照射しつつスピン洗浄を行った比較例4では、接触角は15度まで低下するが、有機物汚染の除去は不十分である。さらに超音波を併用した比較例5では、接触角が10度まで低下するが、有機物汚染の除去はまだ不十分である。
これに対して、本発明装置を用い、光触媒担持体へ紫外線を照射しながら水素水を用いてスピン洗浄を行った実施例1では、接触角は5度以下となり、微粒子除去率が高く、シリコンウェハ表面の損傷も生じていない。さらに、弱い超音波を伝達し、光触媒担持体に紫外線を照射しながら水素水を用いて超音波スピン洗浄を行った実施例2では、接触角が5度以下となり、微粒子除去率が99%に達し、シリコンウェハ表面の損傷もない。
これらの結果から、シリコンウェハの近傍へ設置した光触媒担持体へ紫外線を照射し、弱い超音波を伝達しつつ、水素水を用いて超音波スピン洗浄すると、強い超音波を伝達しつつ、水素水を用いて超音波スピン洗浄する場合とほぼ同等の微粒子除去効果が得られ、しかも有機物汚染も同時に除去され、シリコンウェハ表面に損傷を生じないことが分かる。
本発明の洗浄装置を用いることにより、従来のメガソニック洗浄に匹敵する高い微粒子除去効果と、メガソニックを使わない洗浄と同様の被洗浄物表面保護を両立することができ、さらに有機物汚染も同時に除去することができる。
本発明の洗浄装置の一態様の平面図及び側面図である。 本発明装置に用いる光照射装置の他の態様の平面図である。 本発明の洗浄装置の他の態様の平面図及び断面図である。
符号の説明
1 半導体用シリコン基板
2 チャック
3 光触媒担持体
4 光照射装置
5 ガス溶解水ノズル
6 ガス溶解水
7 洗浄槽
8 保持台
9 流入口
10 溢流口

Claims (4)

  1. 被洗浄物を保持する保持部を有し、被洗浄物をガス溶解水と接触させて洗浄する洗浄装置において、保持部に近接して光触媒担持体と光照射装置を有することを特徴とする洗浄装置。
  2. 保持部近傍のガス溶解水に振動を付与する振動付与装置を有する請求項1記載の洗浄装置。
  3. ガス溶解水が、水素ガス、酸素ガス又は希ガスを溶解した純水である請求項1又は請求項2記載の洗浄装置。
  4. 保持部、光触媒担持体及び光照射装置の少なくとも一つが相対的に可動である請求項1、請求項2又は請求項3記載の洗浄装置。
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