JP2002068778A - ガラス用エッチング剤 - Google Patents

ガラス用エッチング剤

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JP2002068778A
JP2002068778A JP2000253566A JP2000253566A JP2002068778A JP 2002068778 A JP2002068778 A JP 2002068778A JP 2000253566 A JP2000253566 A JP 2000253566A JP 2000253566 A JP2000253566 A JP 2000253566A JP 2002068778 A JP2002068778 A JP 2002068778A
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acid
etching agent
glass
ammonium fluoride
etching
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JP2000253566A
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Tsunehiko Masatomi
恒彦 正富
Shoji Hikita
章二 引田
Shuichi Kijima
秀一 木島
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り扱いが容易で、かつ廃液処理の際にも環
境への負荷が小さいガラス用エッチング剤を得る。 【解決手段】 フッ化アンモニウムに、ギ酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、シュウ酸、及びクエン酸からなる
群より選ばれる少なくとも1種の有機酸を添加したこと
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス用エッチン
グ剤に関するものであり、特にブラウン管ガラスパネル
用エッチング剤として適したガラス用エッチング剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にカラーブラウン管は、ガラス製パ
ネル上に、赤、緑、青に発色する3色蛍光体層の形成さ
れた蛍光体スクリーンが設けられている。電子銃により
放たれた電子ビームは、蛍光体スクリーン上の蛍光体を
発光させることによりブラウン管上に映像が映し出され
る。
【0003】蛍光体スクリーンは、写真印刷法等により
ガラス製パネルに形成されるが、このときエッチング剤
でガラス製パネルをエッチングすることにより、蛍光体
スクリーンのガラス製パネルへの接着性を向上させてい
る。従来より、このようなエッチングに用いるエッチン
グ剤としては、ガラスを溶解するフッ化水素、酸性フッ
化アンモニウムなどの水溶液が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のエッチング剤は、それ自体が腐食性物質であり人体に
有害であり、使用時には防具を必要とするなど取り扱い
が難しいという問題があった。また、有害物質であるた
め、使用後に廃棄処理する際にも、環境への負荷が大き
く、処理コストがかかる等の問題があった。本発明の目
的は、取り扱いが容易で、かつ廃液処理の際にも環境へ
の負荷が小さいガラス用エッチング剤を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のガラス用エッチ
ング剤は、フッ化アンモニウムにギ酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、シュウ酸、及びクエン酸からなる群より
選ばれる少なくとも1種の有機酸を添加したことを特徴
としている。
【0006】フッ化アンモニウムは、フッ化水素や酸性
フッ化アンモニウムのような腐食性物質ではないので、
取り扱いが容易であり、廃液処理の際にも環境への負荷
が小さい。さらに、驚くべきことに、本願発明のガラス
用エッチング剤は、従来のガラス用エッチング剤である
フッ化水素や酸性フッ化アンモニウムよりも優れたエッ
チング能力を有している。
【0007】本発明において有機酸の添加量は、有機酸
がギ酸、マレイン酸、無水マレイン酸、及びシュウ酸の
場合、フッ化アンモニウムに対して1/4〜2当量であ
ることが好ましく、さらに好ましくは3/8〜3/2当
量であり、さらに好ましくは1/2〜1当量である。ク
エン酸は三塩基酸であり、無水マレイン酸やシュウ酸な
どの他の有機酸に比べ、当量としてより多くの量を添加
することが好ましいことがわかっている。従って、有機
酸がクエン酸の場合には、フッ化アンモニウムに対して
1/3〜2モル(1〜6当量)であることが好ましく、
さらに好ましくは1/3〜3/2モル(1〜9/2当
量)であり、さらに好ましくは1/3〜1モル(1〜3
当量)である。
【0008】本発明のガラス用エッチング剤は、例え
ば、フッ化アンモニウム水溶液に、有機酸を添加するこ
とにより調製することができる。このときのフッ化アン
モニウム水溶液の濃度は、適宜調製することができる
が、10重量%以下であることが好ましく、さらに好ま
しくは7.5〜3重量%であり、さらに好ましくは5〜
4重量%である。
【0009】本発明のガラス用エッチング剤を用いてエ
ッチングする際の温度は、特に限定されるものではない
が、一般には20〜40℃程度であることが好ましい。
通常、温度を上げることによりエッチング速度を高める
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う実施例を示し
本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。なお、以下に説明する実施例
及び比較例のいずれにおいても、全体として250gの
水溶液となるようにエッチング剤水溶液を調製してい
る。
【0011】(実施例1)表1に示すように、フッ化ア
ンモニウム1モルに対し1当量(0.5モル)の無水マ
レイン酸を添加してエッチング剤水溶液を調製した。具
体的には、5重量%のフッ化アンモニウム水溶液を用い
て表1に示す量のフッ化アンモニウムに対し、表1に示
す量となるように無水マレイン酸を添加し、総フッ素量
が6.41gとなるエッチング剤水溶液を調製した。こ
のエッチング剤水溶液のpH及び温度を表1に示す。こ
のエッチング剤水溶液中に、ガラス板を所定時間浸漬
し、エッチング前とエッチング後の重量変化からエッチ
ング量を求め、表1に示した。
【0012】(比較例1)表1に示すような量となるよ
うに、50%HFを用いてエッチング剤水溶液を調製し
た。エッチング剤水溶液中の総フッ素量が、6.41g
となるように調製した。エッチング剤水溶液のpH及び
温度を表1に示す。実施例1と同様にして、ガラス板に
対するエッチング量を求め、表1に示した。
【0013】(比較例2)表1に示すような量となるよ
うに、フッ化アンモニウムと50%HFを用いてエッチ
ング剤水溶液を調製した。エッチング剤水溶液中の総フ
ッ素量が、6.41gとなるように調製した。エッチン
グ剤水溶液のpH及び温度を表1に示す。実施例1と同
様にして、ガラス板に対するエッチング量を求め、表1
に示した。
【0014】(比較例3〜5)無水マレイン酸に代え
て、酢酸、プロピオン酸、及びコハク酸を、フッ化アン
モニウム1モルに対し1当量(酢酸及びプロピオン酸の
場合1モル、コハク酸の場合0.5モル)となるように
添加する以外は、上記実施例1と同様にしてエッチング
剤水溶液を調製した。エッチング剤水溶液のpH及び温
度を表1に示す。実施例1と同様にして、ガラス板に対
するエッチング量を求め、表1に示した。
【0015】
【表1】
【0016】表1に示す結果から明らかなように、フッ
化アンモニウムと無水マレイン酸を混合して用いた本発
明に従う実施例1のエッチング剤は、比較例1〜5のエ
ッチング剤と比べ、大きなエッチング量を示しており、
優れたエッチング能力を有していることがわかる。特
に、フッ化水素を用いた比較例1よりも良好なエッチン
グ性能を示していることは、注目に値する。
【0017】また、実施例1のエッチング剤水溶液のp
Hは、比較例1のフッ化水素のエッチング剤水溶液のp
Hよりも高く、酸性が強くないことがわかる。従って、
取り扱いが容易であり、また廃液処理も容易であること
がわかる。
【0018】(実施例2〜6)表2に示すように、フッ
化アンモニウムに対する無水マレイン酸の添加量を変化
させ、エッチング剤水溶液を調製した。各エッチング剤
水溶液のpH及び温度を表2に示す。実施例1と同様に
して、ガラス板に対するエッチング量を測定し、表2に
示した。
【0019】
【表2】
【0020】表2に示す結果から、フッ化アンモニウム
に対する無水マレイン酸の添加量が、フッ化アンモニウ
ムに対して1/4〜2当量の範囲で、無水マレイン酸の
添加量が多いほどエッチング速度は高くなることがわか
る。また、実施例1及び3の比較で、温度が高くなると
エッチング速度が高くなることがわかる。
【0021】(実施例7〜11)表3に示すように、フ
ッ化アンモニウムに対して、ギ酸、マレイン酸、シュウ
酸、またはクエン酸を有機酸として添加し、エッチング
剤水溶液を調製した。各エッチング剤水溶液のpH及び
温度を表3に示す。
【0022】実施例7〜10においては、フッ化アンモ
ニウムに対し、有機酸の添加量が1当量となるように添
加している。ギ酸は一塩基酸であるので、フッ化アンモ
ニウム1モルに対し、1モルとなるように添加してい
る。マレイン酸、及びシュウ酸は二塩基酸であるので、
フッ化アンモニウム1モルに対して、1/2モルとなる
ように添加している。クエン酸は三塩基酸であるので、
フッ化アンモニウム1モルに対し、1/3モルとなるよ
うに添加している。
【0023】実施例11では、フッ化アンモニウムに対
し3当量のクエン酸を添加している。従って、実施例1
1では、フッ化アンモニウム1モルに対しクエン酸1モ
ルを添加している。実施例12では、フッ化アンモニウ
ムに対し6当量のクエン酸を添加しており、フッ化アン
モニウム1モルに対しクエン酸2モルを添加している。
実施例1と同様にして、ガラス板に対するエッチング量
を求め、表3に示した。
【0024】
【表3】
【0025】表3に示す結果から、有機酸としてギ酸、
マレイン酸、シュウ酸、及びクエン酸をフッ化アンモニ
ウムに添加した場合にも、フッ化アンモニウムに無水マ
レイン酸を添加した場合と同様に、優れたエッチング能
力の得られることがわかる。また、実施例10と実施例
11及び12との比較から明らかなように、クエン酸の
場合は、フッ化アンモニウムに対する当量で添加する場
合、他の有機酸よりも多くの量を添加した方が良いこと
がわかる。これは、クエン酸が三塩基酸であり、酸性度
が低いためと思われる。従って、クエン酸を有機酸とし
て用いる場合、フッ化アンモニウムに対して1/3〜2
モル(1〜6当量)の量で添加することが好ましいこと
がわかる。
【0026】本発明のガラス用エッチング剤は、ブラウ
ン管の部品であるガラスパネルをエッチングするのに好
適なエッチング剤であるが、その他の用途のガラス用エ
ッチング剤としても有用なものである。
【0027】本発明のガラス用エッチング剤は、フッ化
アンモニウムに、ギ酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
シュウ酸、及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種の
有機酸を添加したのもであるが、本発明の効果を損なわ
ない範囲であれば、その他の添加剤を添加してもよい。
また、本発明の効果を損なわない範囲であれば、フッ化
水素や酸性フッ化アンモニウムを添加してもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、取り扱いが容易で、か
つ廃液処理の際にも環境への負荷が小さいガラス用エッ
チング剤とすることができる。
フロントページの続き (72)発明者 木島 秀一 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内 Fターム(参考) 4G059 AA07 AC24 BB04 BB14 BB17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ化アンモニウムにギ酸、マレイン酸、
    無水マレイン酸、シュウ酸、及びクエン酸からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種の有機酸を添加したことを特
    徴とするガラス用エッチング剤。
  2. 【請求項2】有機酸の添加量が、ギ酸、マレイン酸、無
    水マレイン酸、及びシュウ酸の場合、フッ化アンモニウ
    ムに対して1/4〜2当量であり、クエン酸の場合、フ
    ッ化アンモニウムに対して1/3〜2モル(1〜6当
    量)であることを特徴とする請求項1に記載のガラス用
    エッチング剤。
  3. 【請求項3】ブラウン管ガラスパネル用エッチング剤で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載のガラス
    用エッチング剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006268904A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Konica Minolta Opto Inc 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
KR101344629B1 (ko) * 2007-03-09 2013-12-26 동우 화인켐 주식회사 실리콘 산화막에 대한 선택적 에칭액 조성물
JP2014507273A (ja) * 2011-02-03 2014-03-27 シュテアグ エナジー サーヴィシィズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 蓄積した鉄化合物を持つscr触媒を処理するための方法
CN113480183A (zh) * 2021-06-28 2021-10-08 江西沃格光电股份有限公司 高铝玻璃蒙砂粉、高铝玻璃的蒙砂方法和蒙砂玻璃及应用

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JP2014507273A (ja) * 2011-02-03 2014-03-27 シュテアグ エナジー サーヴィシィズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 蓄積した鉄化合物を持つscr触媒を処理するための方法
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