JP2006266424A - クロスグルーブ型等速自在継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動車のプロペラシャフト用のクロスグルーブ型等速自在継手である。ボール溝の交差角を小さくして摺動ストロークを稼いでも最大作動角が小さくならず、折曲げ時に引っ掛かりの少ない優れた折曲げ特性が得られ、車両組み立て時の組立性に優れたものを提供する。
【解決手段】 互いに逆方向にねじれたボール溝2a,2bを円周方向に交互に形成した内輪2と、互いに逆方向にねじれたボール溝4a,4bを円周方向に交互に形成した外輪4とを備える。これらの互いに逆方向にねじれた内輪2と外輪4のボール溝2a,2b,4a,4bの交差部にトルク伝達ボール6を組み込み、これらトルク伝達ボール6を保持するケージ8を設ける。互いに逆方向にねじれた内輪2のボール溝2a,2bと外輪4のボール溝4a,4bが、それぞれの内輪2または外輪4の軸線との交差角を6°以上9°以下とし、トルク伝達ボール6の数を10とする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、自動車のプロペラシャフトに用いられるクロスグルーブ型等速自在継手に関する。
クロスグルーブ型等速自在継手は、対を成す内輪のボール溝と外輪のボール溝が軸線に対して互いに逆方向にねじれており、両ボール溝の交差部にトルク伝達ボールを保持するようになっている。このような構造であるため、トルク伝達ボールとボール溝との間のがたつきを少なくすることができ、特に、がたつきを嫌う自動車のプロペラシャフトに用いられる。
非特許文献1には最も基本的なクロスグルーブ型等速自在継手が示されている。非特許文献1では、転動体の数は4個以上、一般的には6個で、ボール溝間の交差角は、等速自在継手が最大作動角をとった状態で、内輪と外輪の対向するボール溝が平行にならないような角度に設計するものとされ、それぞれの内輪または外輪の軸線との交差角βは、一般的には13〜19°であると記載されている。
特許文献1には、軸線に対するボール溝の交差角を小さくしたときに最大作動角が小さくなってしまうことを避けるために、ボール溝を軸線に対してねじるだけでなく、軸線を含む平面内においても傾斜させることが提案されている。
クロスグルーブ型等速自在継手は基本的には作動角を大きくとることができないとされている。それは、内・外輪のボール溝で構成されるくさび角が、継手が作動角をとることによって、反転する角度(限界角度)があるからである。継手の作動角が限界角度を超えると、ケージは力の釣り合いが保てなくなって不安定となり、等速自在継手の機能を失ってしまうと考えられている。この現象は、一般的な6個のトルク伝達ボールを持つものでは確認されており、限界角度がボール溝の接触角αと交差角βで決定されることも知られている。
特許文献1においては、軸線を含む平面内でもボール溝を傾けることによって、限界角度を大きくすることができることを定式化している。ただし、製造および品質管理上、非常に難しい形状となる。
特開平5−231435号公報 E.R.Wagner,"Universal Joint and Driveshaft Design Manual",SAE,1991, p.163 -166
クロスグルーブ型等速自在継手では、トルク伝達時に対を成す内輪のボール溝と外輪のボール溝との交差部にくさび角(=交差角)が形成され、このくさび角の作用でトルク伝達ボールが溝の交差部から飛び出そうとし、ケージのポケット面に押しやられる。内輪および外輪は、軸線に対して互いに逆方向にねじれた溝が円周方向に交互に配置されるため、隣合うボールは溝の交差部から逆方向に飛び出そうとする。このため、ケージはボールにより位置決めされる。溝の交差部は、常に作動角の二等分面を構成する。従って、トルク伝達ボールは常にボール溝の交差部に保持され、内・外輪間に角度変位が生じたときでも常に作動角の二等分面内に維持される。このようにクロスグルーブ型等速自在継手は、等速性があり、しかも、ガタツキの少ない優れたものである。
しかしながら、クロスグルーブ型等速自在継手には、内・外輪に軸方向に形成した円弧状ボール溝の中心をオフセットさせることによってトルク伝達ボールを制御するタイプの等速自在継手に比べて、作動角をあまり大きくとることができない。これは、作動角を大きくとると上記くさび角が反転してしまい、トルク伝達ボールからケージに作用する力のバランスが崩れてしまうからである。その結果、ケージは力の釣り合いが保てなくなって不安定になる。
なお、内・外輪のボール溝がそれぞれの内輪または外輪の軸線との交差角βを大きくとることによってくさび角の反転を防止することが考えられる。しかし、内輪および外輪は、軸線に対して互いに逆方向にねじれたボール溝が円周方向に交互に配列されるため、隣合うボール溝どうしの干渉を避ける必要上、公差角βを大きくすることには限界がある。
クロスグルーブ型等速自在継手の内輪および外輪ボール溝と、それぞれの内輪または外輪の軸線との交差角βは、また、継手の摺動ストロークにも関係しており、ストローク量をかせぐためには交差角βを小さくして行くことが有効となる。
ところが、継手の摺動ストロークをかせぐために交差角βを小さくすると、等速自在継手としての最大作動角が小さくなってしまう。この最大作動角とは、回転しない状態で、継手を折曲げてさらに戻す操作を行ったときに、極大なトルクが作用してしまう状況が現れる角度である。最悪の場合、角度が付いたまま戻らなくなる、つまり引っ掛かる現象が起きる。このような折曲げ時の引っ掛かりは、等速自在継手の自動車への組み付け時に問題となる。
等速自在継手を自動車に組み付けるときには、一旦、折曲げた後に戻す作業が必要になる。そのため作動角が小さく、折曲げ時に引っ掛かりが生じると、等速自在継手の自動車への組み付け作業の作業性が悪い。
この発明の目的は、ボール溝の軸線との交差角βを小さくして摺動ストロークを稼いでも最大作動角が小さくならず、折曲げ時に引っ掛かりの少ない優れた折曲げ特性が得られて、車両組み立て時の組立性を向上させることができ、かつ、等速性にも優れたものとできるプロペラシャフト用のクロスグルーブ型等速自在継手を提供することである。
この発明のクロスグルーブ型等速自在継手は、自動車のプロペラシャフトに用いられる等速自在継手であって、軸線に対して互いに逆方向にねじれたボール溝を円周方向に交互に形成した外周面を有する内輪と、軸線に対して互いに逆方向にねじれたボール溝を円周方向に交互に形成した内周面を有する外輪と、軸線に対して互いに逆方向にねじれた内輪のボール溝と外輪のボール溝との交差部に組み込んだトルク伝達ボールと、内輪の外周面と外輪の内周面との間に介在してトルク伝達ボールを円周方向で所定間隔に保持するケージとを有し、内輪および外輪のボール溝がそれぞれの内輪または外輪の軸線との交差角βが6°以上9°以下で、トルク伝達ボールの数が10であることを特徴とする。
プロペラシャフトに用いられるクロスグルーブ型等速自在継手では、内輪および外輪のボール溝がそれぞれの内輪または外輪の軸線との交差角βを6°以上9°以下とし、トルク伝達ボールの個数を10とすることにより、継手の最大作動角が小さくならず、また、摺動ストロークを稼ぐことができる。既に述べたように、クロスグルーブ型等速自在継手では、ある位相にトルク伝達ボールが存在し、作動角を大きくすると、くさび角が反転してしまい、トルク伝達ボールから保持器に使用する力のバランスが崩れ、保持器が不安定になる。内輪のボール溝と外輪のボール溝がそれぞれの内輪または外輪の軸線との交差角βが小さくなって来ると、トルク伝達ボールの個数が6個までの場合は、この現象が顕著に現れる。しかしながら、トルク伝達ボールを10個とした場合、内輪のボール溝と外輪のボール溝がそれぞれの内輪または外輪の軸線との交差角βが小さくなっても、ある値までは保持器の駆動が安定する。これは、くさび角が反転してしまったトルク伝達ボールの駆動力を、他のトルク伝達ボールが分担して、保持器の駆動を安定させることによる。
プロペラシャフトに用いられるクロスグルーブ型等速自在継手では、要求される作動角は10°程度であるため、15°までの作動角の場合を解析した結果、ボール溝の交差角が5°以上であれば、従来のトルク伝達ボールが6個のタイプのものよりも折曲げ特性に優れることが確認された。
等速自在継手の重要機能である等速性に対してボール溝の交差角βを小さくすることは、悪化する傾向になることが知られている。しかしながら、トルク伝達ボールの個数を10個とすることにより、ボール溝の交差角βを小さくしても等速性を悪化させないことを解析により確認した。プロペラシャフトに用いられるクロスグルーブ型等速自在継手に要求される作動角10°での等速性を、トルク伝達ボール個数が6個でかつボール溝の交差角β=10°と解析により比較した結果、トルク伝達ボール個数10個でかつボール溝の交差角部βが6°以上であれば、等速性の優れたクロスグルーブ型等速自在継手を提供できる。
折曲げ特性及び等速性を両立するためには、ボール溝の交差角βの下限値は6°とすることが望ましい。
内輪および外輪のボール溝は、その周面上にとなりどうし逆方向に配置されるため、交差角βが大きくなりすぎるととなりあう溝が干渉してしまう。トルク伝達ボール個数が増加するとその傾向は顕著になる。このため、プロペラシャフトに用いられる実用上、ボール溝の交差角βの上限値は9°以下であることが望ましい。
このように、ボール溝の交差角βを小さくして摺動ストロークを稼いでも最大作動角が小さくならず、折曲げ時に引っ掛かりの少ない優れた折曲げ特性が得られる。そのため車両組み立て時の組立性を向上させることができる。また等速性にも優れたものとできる。
なお、クロスグルーブ型等速自在継手において、トルク伝達ボールの個数を8個としても、従来の6個の継手よりは折曲げトルク特性に優れたものとなる。しかし、8個とすると、外輪あるいは内輪に設けられる直径方向に対応した一対のボール溝のねじれ方向が互いに逆方向となるため、これら一対のボール溝を同時加工することができなくて、加工性が悪く、生産性の低下、コスト増を招く。これに対してトルク伝達ボールが10個であると、外輪あるいは内輪に設けられる直径方向に対応した一対のボール溝のねじれ方向が同じ方向となる。そのため、これら一対のボール溝を同時加工することができて、ボール溝の加工性が良く、生産性に優れ、コスト低下が図れる。
この発明において、溝接触角を30〜50°としても良い。より好ましくは、40〜50°である。溝接触角を大きくした場合、接触率(=ボール溝径/ボール径)が大きくても、折曲げ時の引っ掛かり現象が生じ易くなることが回避される。
この発明のクロスグルーブ型等速自在継手は、プロペラシャフトに用いられる継手であって、ボール溝の交差角βが6°以上、9°以下で、トルク伝達ボールの数を10としたため、ボール溝の交差角を小さくして摺動ストロークを稼いでも最大作動角が小さくならない。そのため、折曲げ時に引っ掛かりの少ない優れた折曲げ特性が得られて、車両組み立て時の組立性を向上させることができる。また、等速性にも優れたものとできる。
この発明の一実施形態を図面と共に説明する。このクロスグルーブ型等速自在継手は、内輪2と外輪4とトルク伝達ボール6とケージ8とを主要な構成要素として成り立っている。
内輪2は、リング状で外周面にボール溝2a,2bが形成してある。これと同様に、外輪4もリング状で内周面にボール溝4a,4bが形成してある。図3はボール溝の展開図であって、同図に実線で示すように、内輪2の軸線に対して互いに逆方向にねじれたボール溝2a,2bが円周方向に交互に位置している。また、二点鎖線で示すように、外輪4の軸線に対して互いに逆方向にねじれたボール溝4a,4bが円周方向に交互に位置している。
軸線に対する各ボール溝2a,2b,4a,4bの交差角を符号βで表してある。交差角βは5°以上、9°以下の範囲としてある。
対を成すボール溝2aとボール溝4a、またはボール溝2bとボール溝4bの交差部にトルク伝達ボール6が組み込まれる。図4に示すように、ここでは内輪2のボール溝2a,2bと、外輪4のボール溝4a,4bがそれぞれ10本あり、トルク伝達ボール6も10個ある。
図5に示すように、内輪2および外輪4のボール溝2a,2b,4a,4bは一般的にゴシックアーチまたは楕円の断面形状をしており、トルク伝達ボール6とボール溝2a,2b,4a,4bとの関係は、アンギュラコンタクトとなっている。アンギュラコンタクトの接触角αは、例示するなら30〜50°の範囲である。
つぎに、クロスグルーブ型等速自在継手の折曲げ時の引っ掛かりにつき、解析結果に基づいて説明する。
引っ掛かりは、継手が作動角を取って戻そうとするときに、過大なトルクが必要となる現象である。図7は、トルク伝達ボールが6個の場合の折曲げ角と折曲げトルクの関係を示す。トルク曲線は、引っ掛かりが生じる位相における折曲げトルクを示す。引っ掛かりが生じる場合は、ある折曲げ角度でトルクのピークが生じる。
解析モデルの主要寸法を説明すると、トルク伝達ボールが6個のモデルは、交差角βが10°、図8で使用するトルク伝達ボールが10個のモデルは、交差角βが5°である。
図8は、上記実施形態に示す10個のボールのクロスグルーブ型等速自在継手の場合の折曲げ角度と折曲げトルクの関係を示す。同図に示されるように、トルク伝達ボールを10と多くした場合、引っ掛かり時の折曲げトルクが軽減される。
トルク伝達ボールを10とした場合、6個の場合に比べて、同じ隙間設定で、引っ掛かり時の折曲げトルクは約1/3となる。
交差角βと作動角の関係を説明する。図9は、トルク伝達ボールを10個とし、交差角βを種々変えた場合の作動角と折曲げトルクの関係の解析結果を示す。同図に、トルク伝達ボールを6個として交差角を10°とした場合の曲線を併せて示す。図中の交差角の単位は度である。
同図によると、交差角が5°以上の各例では、作動角が8〜15°に渡り折曲げトルクは低い値を保っている。これに対しトルク伝達ボールが6個の継手では、交差角が10°と大きなものであっても、作動角が12°付近から大きくなるに従って、折曲げトルクが急激に上昇している。これより、トルク伝達ボールを10個とした継手は、交差角が5°以上であれば、トルク伝達ボールが6個のものより折曲げ特性が改善されることがわかる。
プロペラシャフト用のクロスグルーブ型等速自在継手の場合は、要求される作動角は一般的に10°程度であるため、作動角が15°までの範囲で見て折曲げトルクが小さければ良い。
接触角αおよび接触率D/dと折曲げトルクの関係を説明する。図10は、トルク伝達ボールを10個とした継手のボール接触率を1.06と1.02との2種類とした場合の、接触角αと折曲げトルクの関係を示す。ボール接触率は、(溝径D/ボール径d)で示される値である。
10個の継手の場合、接触角40°で接触率の影響はほぼなくなる。
トルク伝達ボールを10個とした場合、ボール接触率が1.02では、接触角が30°であっても折曲げトルクは低い値となる。そのため、接触角は30〜50°の範囲で適用可能である。しかし、ボール接触率を1.02よりも大きな値、例えば1.06以上と高くする場合は、ボール接触率が折曲げトルクに影響しなくなる値である40°以上の接触角とすることが好ましい。
等速性につき説明する。図11は、トルク伝達ボールが10個のクロスグルーブ型等速自在継手において、横軸に交差角、縦軸に等速性をとり、各種の作動角の場合の交差角の違いによる等速性の変化を示したものである。
等速性は、(入力回転数−出力回転数)/(入力回転数)で示される値である。
一般的に、作動角が小さいほど、また交差角が大きくなるほど、等速性が優れた値となる。図11の曲線はトルク伝達ボールが6個、交差角が10°のものにおいて、作動角をプロペラシャフト用として要求される性能である10°とした場合の等速性の解析結果を示す。
作動角が10°の場合、トルク伝達ボール6が10個の継手では、交差角βを6°とすると、等速性は上記従来品と同等となり、交差角βを6°より大きくすると、等速性は上記従来品と同等以上となる。
このように、トルク伝達ボールを10個とすると、プロペラシャフト用の継手として要求される作動角10°の場合に、交差角を6°まで小さくしても、従来品と同程度の等速性であり、等速性の観点からも、トルク伝達ボールを10個とした継手は、交差角を小さくして摺動ストロークを稼ぐことが可能である。折曲げ特性および等速性を両立するには、交差角の下限値は6°とするのが望ましい。
交差角が大きい場合は、折曲げ特性上は有利であるが、前述したように、交差角が大きくなると、実用的な範囲で考慮すると、プロペラシャフト用のクロスグルーブ型等速自在継手の場合、トルク伝達ボールが10個では交差角の最大は9°である。
したがって、交差角βは、6°以上、9°以下の範囲であることが好ましい。
なお、トルク伝達ボール6を10個とすると、トルク伝達ボール6が小さくなるため、個々のトルク伝達ボール6に負荷される荷重が同じであれば、トルク伝達ボールが6個の継手に比べて、ボール溝2a,2b,4a,4bとの接触部における面圧が高くなる。しかし、10個とすると、ボール個数が増えることで、個々のトルク伝達ボール6に負荷される荷重が小さくなるため、面圧の問題も解消した設計が可能である。
また、トルク伝達ボール6を10個としたクロスグルーブ型等速自在継手は、生産性にも優れたものとなる。すなわち、クロスグルーブ型等速自在継手において、トルク伝達ボール6の個数を8個としても、従来の6個の継手よりは折曲げトルク特性に優れたものとなる。しかし、8個とすると、外輪4あるいは内輪2に設けられる直径方向に対応した一対のボール溝のねじれ方向が互いに逆方向となるため、これら一対のボール溝を同時加工することができなくて、加工性が悪く、生産性の低下、コスト増を招く。これに対してトルク伝達ボール6が10個であると、外輪4あるいは内輪2に設けられる直径方向に対応した一対のボール溝4a,4a,4b,4b;2a,2a,2b,2bのねじれ方向が同じ方向となる。そのため、これら一対のボール溝を同時加工することができて、ボール溝2a,2b,4a,4bの加工性が良く、生産性に優れ、コスト低下が図れる。
この発明の一実施形態にかかるクロスグルーブ型等速自在継手の一部切欠斜視図である。 同クロスグルーブ型等速自在継手の断面図である。 同クロスグルーブ型等速自在継手のボール溝の展開図である。 同クロスグルーブ型等速自在継手のボール省略状態の正面図である。 同クロスグルーブ型等速自在継手のボール溝の断面図である。 そのボール溝とボールの関係を示す説明図である。 従来のクロスグルーブ型等速自在継手における折曲げ角と折曲げトルクの関係を示すグラフである。 従来品および実施形態における作動角と折曲げトルクの関係を示すグラフである。 交差角を種々異ならせたモデルの作動角と折曲げトルクの関係を示すグラフである。 トルク伝達ボールの個数10個でボール接触率を種々異ならせたモデルにおける接触角と折曲げトルクの関係を示すグラフである。 作動角10°における交差角と等速性の関係を示すグラフである。
符号の説明
2…内輪
2a,2b…ボール溝
4…外輪
4a,4b…ボール溝
6…トルク伝達ボール
8…ケージ
α…接触角
β…交差角
θ…折曲げ角度
d…ボール径
D…溝径

Claims (3)

  1. 自動車のプロペラシャフトに用いられる等速自在継手であって、軸線に対して互いに逆方向にねじれたボール溝を円周方向に交互に形成した外周面を有する内輪と、軸線に対して互いに逆方向にねじれたボール溝を円周方向に交互に形成した内周面を有する外輪と、軸線に対して互いに逆方向にねじれた内輪のボール溝と外輪のボール溝との交差部に組み込んだトルク伝達ボールと、内輪の外周面と外輪の内周面との間に介在してトルク伝達ボールを円周方向で所定間隔に保持するケージとを有し、互いに逆方向にねじれた内輪のボール溝と外輪のボール溝が、それぞれの内輪または外輪の軸線との交差角が6°以上9°以下で、トルク伝達ボールの数が10であることを特徴とするクロスグルーブ型等速自在継手。
  2. 請求項1において、溝接触角が30〜50°であるクロスグルーブ型等速自在継手。
  3. 請求項2において、溝接触角が40〜50°であるクロスグルーブ型等速自在継手。
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