JPH11278075A - ドライブシャフトの連結構造 - Google Patents

ドライブシャフトの連結構造

Info

Publication number
JPH11278075A
JPH11278075A JP10087521A JP8752198A JPH11278075A JP H11278075 A JPH11278075 A JP H11278075A JP 10087521 A JP10087521 A JP 10087521A JP 8752198 A JP8752198 A JP 8752198A JP H11278075 A JPH11278075 A JP H11278075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
constant velocity
velocity universal
universal joint
joint member
ball
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10087521A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Hase
陽夫 長谷
Kazuhiko Hozumi
和彦 穂積
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP10087521A priority Critical patent/JPH11278075A/ja
Publication of JPH11278075A publication Critical patent/JPH11278075A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内における異音の発生を抑制する。 【解決手段】 ドライブシャフト20の一端は固定型等
速自在継手23を介してアクスル24に連結され、ドラ
イブシャフト20の他端は摺動型等速自在継手21を介
してデファレンシャル22に連結される。固定型等速自
在継手23、摺動型等速自在継手21は、それぞれ、8
個のトルク伝達ボールを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のエンジン
の動力を車輪に伝達するドライブシャフト(駆動軸)の
連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ドライブシャフトの連結構造は車両懸架
方式によって異なるが、独立懸架方式を採用している車
両ではデファレンシャル(終減速装置)が車体に取付け
られるため、ドライブシャフト(駆動軸)の両端をそれ
ぞれ自在継手を介してデファレンシャルとアクスル(車
軸)に連結している。自在継手としては一般に等速自在
継手が使用され、サスペンションの動きに追随したドラ
イブシャフトの変位を可能にするため、車輪側の連結部
分ではドライブシャフトの角度変位を許容し、車体側の
連結部分ではドライブシャフトの角度変位及び軸方向変
位を許容する構造になっている。自在継手として等速自
在継手を使用する場合、ドライブシャフトの一端をツェ
パー型などの固定型等速自在継手を介してアクスルに連
結し、ドライブシャフトの他端をダブルオフセット型、
クロスグルーブ型などの摺動型等速自在継手を介してデ
ファレンシャルに連結している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】等速自在継手とドライ
ブシャフトとが角度をとりながら回転動力を伝達する
際、ドライブシャフトを曲げようとする曲げモーメント
(2次モーメント)が発生する。この2次モーメントは
等速自在継手の構造と関連した周期的な変動成分をも
ち、ドライブシャフトを振動させる起振力となる。通
常、2次モーメントによるドライブシャフトの振動はエ
ンジンの振動に比較してレベル的にはかなり小さく、そ
れ自体で不快な振動・騒音を生じさせるものではない
が、その周波数がエンジンの振動の周波数と接近してく
ると、車室内で共振(共鳴)現象が起こり、こもり音、
ビート音と呼ばれる異音が発生して、乗員に不快感を与
えるという問題がある。
【0004】例えば、6個のトルク伝達ボールを有する
固定型等速自在継手と摺動型等速自在継手を用いてドラ
イブシャフトの両端を連結した場合、等速自在継手に作
用する2次モーメントは固定型、摺動型ともに、トルク
伝達ボールの個数及び角度位相に関連した6次の変動成
分が主体となり、また、各2次モーメントの変動のピー
ク値(最大値、最小値)も同じジョイント回転角で現わ
れる。そのため、固定型、摺動型等速自在継手の各2次
モーメントを合成した全体の2次モーメント(固定型+
摺動型)は6次変動成分が主体となり、その振幅も増幅
されて大きくなる。
【0005】ここで、2次モーメント(固定型+摺動
型)の6次変動成分の周波数をFD6、ホイール(車輪)
の回転数をFWHEEL 、エンジンの回転数をFENGINE、デ
ファレンシャルの減速比を0.35とすると、FD6はF
WHEEL の6倍になるので、FD6=6×FWHEEL =6×F
ENGINE×0.35=FENGINE×2.1である。一方、エ
ンジンの振動は2次変動成分が主体であるので、FD6
(2×FENGINE)×1.05となり、2次モーメントの
6次変動成分の周波数FD6は、エンジンの2次変動成分
の周波数(2×FENGINE)の1.05倍となる。このよ
うに、両者の周波数が接近してくると、共振(共鳴)現
象によって車室内で異音が発生しやすくなる。
【0006】本発明は、2次モーメントによるドライブ
シャフトの振動とエンジンの振動との共振(共鳴)現象
を回避して、車室内における異音の発生を抑制すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、ドライブシャフトの一端を固定型等速自
在継手を介して車軸に連結し、他端を摺動型等速自在継
手を介して終減速装置に連結したドライブシャフトの連
結構造において、固定型等速自在継手が、球面状の内径
面に軸方向に延びる8本の曲線状の案内溝を形成した外
側継手部材と、球面状の外径面に軸方向に延びる8本の
曲線状の案内溝を形成した内側継手部材と、外側継手部
材の案内溝とこれに対応する内側継手部材の案内溝とが
協働して形成される8本のボールトラックにそれぞれ配
された8個のトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを
保持する保持器とを備え、摺動型等速自在継手が、円筒
状の内径面に軸方向に延びる8本の直線状の案内溝を形
成した外側継手部材と、球面状の外径面に軸方向に延び
る8本の直線状の案内溝を形成した内側継手部材と、外
側継手部材の案内溝とこれに対応する内側継手部材の案
内溝とが協働して形成される8本のボールトラックにそ
れぞれ配された8個のトルク伝達ボールと、トルク伝達
ボールを保持する保持器とを備えた構成を提供する。
【0008】8個のトルク伝達ボールを有する固定型等
速自在継手と摺動型等速自在継手を用いてドライブシャ
フトの両端を連結すると、等速自在継手に作用する2次
モーメントは固定型、摺動型ともに、トルク伝達ボール
の個数及び角度位相に関連した8次の変動成分が主体と
なる(図4〜図7参照)。
【0009】ここで、2次モーメント(固定型+摺動
型)の8次変動成分の周波数をFD8、ホイール(車輪)
の回転数をFWHEEL 、エンジンの回転数をFENGINE、デ
ファレンシャルの減速比を0.35とすると、FD8はF
WHEEL の8倍になるので、 FD8=8×FWHEEL =8×FENGINE×0.35=F
ENGINE×2.8 である。一方、エンジンの振動は2次変動成分が主体で
あるので、 FD8=(2×FENGINE)×1.4 となり、2次モーメントの8次変動成分の周波数F
D8は、エンジンの2次変動成分の周波数(2×
ENGINE)の1.4倍となる。したがって、6個のトル
ク伝達ボールを有する等速自在継手を使用した場合に比
べ、2次モーメントによるドライブシャフトの振動の周
波数とエンジンの振動の周波数とが離れるため、両者の
共振(共鳴)現象が生じにくくなる。これにより、車室
内における異音の発生が抑制される。
【0010】さらに、固定型等速自在継手のトルク伝達
ボールの角度位相と摺動型等速自在継手のトルク伝達ボ
ールの角度位相とを相互にずらすと、2次モーメントの
8次変動成分の振幅を小さくすることができ、これによ
り異音の発生をより一層効果的に抑制することができ
る。
【0011】図4〜図7は、固定型等速自在継手として
ボールフィックスドジョイント(BJ)、摺動型等速自
在継手としてダブルオフセットジョイント(DOJ)を
使用した場合の、角度位相のずれと2次モーメントとの
関係を求めたものである。図4は角度位相のずれがない
場合(0°)、図5は角度位相のずれが10°の場合、
図6は20°の場合、図7は30°の場合をそれぞれ示
している。BJの2次モーメント(細線)とDOJの2
次モーメント(点線)を合成した全体の2次モーメント
(太線)の振幅は、ずれ角0°の場合が一番大きく、3
0°、10°、20°の順に小さくなっている。これ
は、ずれ角を設けることによって、BJとDOJの各2
次モーメントの変動波形がジョイント回転角の方向に相
互にずれ、互いの変動成分が打ち消し合うためである。
全体の2次モーメントの振幅が最も小さくなるのは、各
2次モーメントの変動波形のピークが相互に反転する場
合であり、その時のずれ角は22.5°である。図4〜
図7に示す結果では、ずれ角が22.5°に最も近い2
0°で全体の2次モーメント(太線)の振幅が最も小さ
くなっている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
従って説明する。
【0013】図3は、自動車の動力伝達装置を示してい
る。ドライブシャフト20の一端は固定型等速自在継手
23を介してアクスル(車軸)24に連結され、ドライ
ブシャフト20の他端は摺動型等速自在継手21を介し
てデファレンシャル(終減速装置)22に連結される。
【0014】図1は、図3に示す自動車の動力伝達装置
において、ドライブシャフト20の一端をアクスル24
に連結する固定型等速自在継手23を示している。この
実施形態の固定型等速自在継手はツェパー型等速自在継
手(ボールフィックスドジョイント:BJ)であり、球
面状の内径面1aに8本の曲線状の案内溝1bを軸方向
に形成した外側継手部材1と、球面状の外径面2aに8
本の曲線状の案内溝2bを軸方向に形成し、内径面に歯
型(セレーション又はスプライン)2cを形成した内側
継手部材2と、外側継手部材1の案内溝1bとこれに対
応する内側継手部材2の案内溝2bとが協働して形成さ
れる8本のボールトラックにそれぞれ配された8個のト
ルク伝達ボール3と、トルク伝達ボール3を保持する保
持器4とを備えている。ドライブシャフト20の一端
は、内側継手部材2の歯型2cにセレーション連結等さ
れる。
【0015】この実施形態において、外側継手部材1の
案内溝1bの中心O1は内径面1aの球面中心に対し
て、内側継手部材2の案内溝2bの中心O2は外径面2
aの球面中心に対して、それぞれ、軸方向に等距離
(F)だけ反対側に(中心O1は継手の開口側、中心O
2は継手の奥部側に)オフセットされている。そのた
め、案内溝1bとこれに対応する案内溝2bとが協働し
て形成されるボールトラックは、継手の開口側に向かっ
て楔状に開いた形状になる。
【0016】保持器4の外径面4aの球面中心、およ
び、保持器4の外径面4aの案内面となる外側継手部材
1の内径面1aの球面中心は、いずれも、トルク伝達ボ
ール3の中心O3を含む継手中心面O内にある。また、
保持器4の内径面4bの球面中心、および、保持器4の
内径面4bの案内面となる内側継手部材2の外径面2a
の球面中心は、いずれも、継手中心面O内にある。それ
故、外側継手部材1の上記オフセット量(F)は、案内
溝1bの中心O1と継手中心面Oとの間の軸方向距離、
内側継手部材2の上記オフセット量(F)は、案内溝2
bの中心O2と継手中心面Oとの間の軸方向距離にな
り、両者は等しい。外側継手部材1の案内溝1bの中心
O1と内側継手部材2の案内溝2bの中心O2とは、継
手中心面Oに対して軸方向に等距離(F)だけ反対側
(案内溝1bの中心O1は継手の開口側、案内溝2bの
中心O2は継手の奥部側)にずれた位置にある。
【0017】外側継手部材1と内側継手部材2とが角度
θだけ角度変位すると、保持器4に案内されたトルク伝
達ボール3は常にどの作動角θにおいても、角度θの2
等分面(θ/2)内に維持され、継手の等速性が確保さ
れる。
【0018】トルク伝達ボール3のピッチ円径(PCD
BALL)と直径(DBALL)との比r1(=PCDBALL/D
BALL)は3.3≦r1≦5.0の範囲内の値とすること
ができる。ここで、トルク伝達ボールのピッチ円径(P
CDBALL)は、PCRの2倍の寸法である(PCDBALL
=2×PCR)。外側継手部材1の案内溝1bの中心O
1とトルク伝達ボール3の中心O3を結ぶ線分の長さ、
内側継手部材2の案内溝2bの中心O2とトルク伝達ボ
ール3の中心O3を結ぶ線分の長さが、それぞれPCR
であり、両者は等しい。
【0019】3.3≦r1≦5.0とした理由は、外側
継手部材等の強度、継手の負荷容量および耐久性を比較
品(6個ボールの固定型等速自在継手)と同等以上に確
保するためである。すなわち、等速自在継手において
は、限られたスペースの範囲で、トルク伝達ボールのピ
ッチ円径(PCDBALL)を大幅に変更することは困難で
ある。そのため、r1の値は主にトルク伝達ボールの直
径(DBALL)に依存することになる。r1〈3.3であ
ると(主に直径DBALLが大きい場合)、他の部品(外側
継手部材、内側継手部材等)の肉厚が薄くなりすぎて、
強度の点で懸念が生じる。逆にr1〉5.0であると
(主に直径DBALLが小さい場合)、負荷容量が小さくな
り、耐久性の点で懸念が生じる。また、トルク伝達ボー
ルと案内溝との接触部分の面圧が上昇し(直径DBALL
小さくなると、接触部分の接触楕円が小さくなるた
め)、案内溝の溝肩エッジ部分の欠け等の要因になるこ
とが懸念される。
【0020】3.3≦r1≦5.0とすることにより、
外側継手部材等の強度、継手の負荷容量および耐久性を
比較品(6個ボールの固定型等速自在継手)と同等以上
に確保することができる。より好ましくは、3.5≦r
1≦5.0の範囲、例えば、r1=3.83、又はその
近傍の値に設定するのが良い。
【0021】外側継手部材1の外径(DOUTER )と内側
継手部材2の歯型(セレーション又はスプライン)2c
のピッチ円径(PCDSERR)との比r2(=DOUTER
PCDSERR)は2.5≦r2≦3.5の範囲内の値に設
定することができる。
【0022】2.5≦r2≦3.5とした理由は次にあ
る。すなわち、内側継手部材の歯型2cのピッチ円径
(PCDSERR)は、ドライブシャフトの強度等との関係
で大幅に変更することはできない。そのため、r2の値
は、主に外側継手部材の外径(DOUTER )に依存するこ
とになる。r2〈2.5であると(主に外径DOUTER
小さい場合)、各部品(外側継手部材、内側継手部材
等)の肉厚が薄くなりすぎて、強度の点で懸念が生じ
る。一方、r2〉3.5であると(主に外径DOUTER
大きい場合)、寸法的な面等から実用上の問題が生じる
場合があり、また、コンパクト化という目的も達成でき
ない。2.5≦r2≦3.5とすることにより、外側継
手部材等の強度および継手の耐久性を比較品(6個ボー
ルの等速自在継手)と同等以上に確保することができ、
かつ、実用上の要請も満足できる。好ましくは、2.5
≦r2〈3.2とするのが良い。
【0023】この実施形態の等速自在継手は、トルク伝
達ボール3の個数が8個であり、比較品(6個ボールの
固定型等速自在継手)に比べ、継手の全負荷容量に占め
るトルク伝達ボール1個当りの負荷割合が少ないので、
同じ呼び形式の比較品(6個ボールの固定型等速自在継
手)に対して、トルク伝達ボール3の直径(DBALL)を
小さくし、外側継手部材1の肉厚および内側継手部材2
の肉厚を比較品(6個ボールの固定型等速自在継手)と
同程度に確保することが可能である。また、同じ呼び形
式の比較品(6個ボールの固定型等速自在継手)に対し
て、比r2(=DOUTER /PCDSERR)を小さくして
(6個ボールの固定型等速自在継手におけるr2の一般
的な値はr2≧3.2である。)、比較品と同等以上の
強度、負荷容量および耐久性を確保しつつ、外径寸法
(DOUTER )のより一層のコンパクト化を図ることがで
きる。また、比較品(6個ボールの固定型等速自在継
手)に比べて低発熱であることが実験の結果確認されて
いる。
【0024】図2は、図3に示す自動車の動力伝達装置
において、ドライブシャフト20の他端をデファレンシ
ャル22に連結する摺動型等速自在継手21を示してい
る。この実施形態の摺動型等速自在継手はダブルオフセ
ット型等速自在継手(DOJ)であり、円筒状の内径面
1a’に8本の直線状の案内溝1b’を軸方向に形成し
た外側継手部材1’と、球面状の外径面2a’に8本の
直線状の案内溝2b’を軸方向に形成し、内径面に歯型
(セレーション又はスプライン)2c’を形成した内側
継手部材2’と、外側継手部材1’の案内溝1b’とこ
れに対応する内側継手部材2’の案内溝2b’とが協働
して形成される8本のボールトラックにそれぞれ配され
た8個のトルク伝達ボール3’と、トルク伝達ボール
3’を保持する保持器4’とで構成される。ドライブシ
ャフト20の他端は、内側継手部材2’の歯型2c’に
セレーション連結等される。
【0025】この実施形態において、保持器4’の外径
面4b’の球面中心と内径面4a’の球面中心とは、そ
れぞれ、保持器4’のポケット中心に対して軸方向に等
距離だけ反対側にオフセットされている。
【0026】トルク伝達ボール3’のピッチ円径(PC
BALL)と直径(DBALL)との比r1(=PCDBALL
BALL)は、前述した固定型等速自在継手と同様の理由
から、2.9≦r1≦4.5の範囲、好ましくは、3.
1≦r1≦4.5の範囲内の値とすることができる。こ
こで、トルク伝達ボールのピッチ円径(PCDBALL
は、作動角0°において、180度対向したボールトラ
ック内に位置する2つのトルク伝達ボールの中心間距離
に等しい。図2におけるPCRは、ピッチ円径(PCD
BALL)の1/2の寸法である(PCDBALL=2×PC
R)。
【0027】また、外側継手部材1’の外径
(DOUTER )と内側継手部材2の歯型(セレーション又
はスプライン)2c’のピッチ円径(PCDSERR)との
比r2は、前述した固定型等速自在継手と同様の理由か
ら、2.5≦r2≦3.5、好ましくは、2.5≦r2
〈3.1の範囲内の値に設定する。
【0028】この実施形態の等速自在継手は、前述した
固定型等速自在継手と同様に、トルク伝達ボール3’の
個数が8個であり、比較品(6個ボールの摺動型等速自
在継手)に比べ、継手の全負荷容量に占めるトルク伝達
ボール1個当りの負荷割合が少ないので、同じ呼び形式
の比較品(6個ボールの摺動型等速自在継手)に対し
て、トルク伝達ボール3’の直径(DBALL)を小さく
し、外側継手部材1’の肉厚および内側継手部材2’の
肉厚を比較品(6個ボールの摺動型等速自在継手)と同
程度に確保することが可能である。また、同じ呼び形式
の比較品(6個ボールの摺動型等速自在継手)に対し
て、比r2(=DOUTER /PCDSERR)を小さくして
(6個ボールの摺動型等速自在継手におけるr2の一般
的な値はr2≧3.1である。)、比較品と同等以上の
強度、負荷容量および耐久性を確保しつつ、外径寸法
(DOUTER )のより一層のコンパクト化を図ることがで
きる。また、比較品(6個ボールの摺動型等速自在継
手)に比べて低発熱であることが実験の結果確認されて
いる。
【0029】尚、上述した固定型等速自在継手および摺
動型等速自在継手のうち少なくとも一方の内側継手部材
とドライブシャフトとを一体構造にすることも可能であ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明は以下に示す効果を有する。
【0031】(1)8個のトルク伝達ボールを有する固
定型等速自在継手と摺動型等速自在継手を介してドライ
ブシャフトを車軸と終減速装置に連結する構造としたの
で、2次モーメントによるドライブシャフトの振動の周
波数とエンジンの振動の周波数とが離れ、両者の共振
(共鳴)現象が生じにくくなる。これにより、車室内に
おける異音の発生が抑制される。
【0032】(2)固定型等速自在継手のトルク伝達ボ
ールの角度位相と摺動型等速自在継手のトルク伝達ボー
ルの角度位相とを相互にずらすことにより、2次モーメ
ントの8次変動成分の振幅を小さくすることができ、こ
れにより異音の発生をより一層効果的に抑制することが
できる。特に、角度位相を22.5°ずらした場合に顕
著な効果が得られる。
【0033】(3)固定型等速自在継手、摺動型等速自
在継手について、トルク伝達ボールのピッチ円径(PC
BALL)と直径(DBALL)との比r1(=PCDBALL
BALL)、外側継手部材の外径(DOUTER )と内側継手
部材の歯型のピッチ円径(PCDSERR)との比r2(=
OUTER /PCDSERR)を実施形態に示す範囲内の値に
設定することにより、等速自在継手のサイズダウンを図
ることができるので、連結構造のコンパクト化、それに
よる車体重量の軽量化、低燃費化にとって有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドライブシャフトの一端を車軸に連結する固定
型等速自在継手の縦断面図(図a)、横断面図(図b)
である。
【図2】ドライブシャフトの他端を終減速装置に連結す
る摺動型等速自在継手の縦断面図(図a)、横断面図
(図b)である。
【図3】自動車の動力伝達装置を示す図である。。
【図4】トルク伝達ボールの角度位相のずれと2次モー
メントとの関係を示す図である。
【図5】トルク伝達ボールの角度位相のずれと2次モー
メントとの関係を示す図である。
【図6】トルク伝達ボールの角度位相のずれと2次モー
メントとの関係を示す図である。
【図7】トルク伝達ボールの角度位相のずれと2次モー
メントとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1、1’ 外側継手部材 1a、1a’ 内径面 1b、1b’ 案内溝 2、2’ 内側継手部材 2a、2a’ 外径面 2b、2b’ 案内溝 3、3’ トルク伝達ボール 4、4’ 保持器 20 ドライブシャフト 21 摺動型等速自在継手 22 デファレンシャル(終減速装置) 23 固定型等速自在継手 24 アクスル(車軸)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドライブシャフトの一端を固定型等速自
    在継手を介して車軸に連結し、他端を摺動型等速自在継
    手を介して終減速装置に連結したドライブシャフトの連
    結構造において、 上記固定型等速自在継手が、球面状の内径面に軸方向に
    延びる8本の曲線状の案内溝を形成した外側継手部材
    と、球面状の外径面に軸方向に延びる8本の曲線状の案
    内溝を形成した内側継手部材と、外側継手部材の案内溝
    とこれに対応する内側継手部材の案内溝とが協働して形
    成される8本のボールトラックにそれぞれ配された8個
    のトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持する保
    持器とを備え、 上記摺動型等速自在継手が、円筒状の内径面に軸方向に
    延びる8本の直線状の案内溝を形成した外側継手部材
    と、球面状の外径面に軸方向に延びる8本の直線状の案
    内溝を形成した内側継手部材と、外側継手部材の案内溝
    とこれに対応する内側継手部材の案内溝とが協働して形
    成される8本のボールトラックにそれぞれ配された8個
    のトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持する保
    持器とを備えたものであるドライブシャフトの連結構
    造。
  2. 【請求項2】 前記固定型等速自在継手のトルク伝達ボ
    ールの角度位相と、前記摺動型等速自在継手のトルク伝
    達ボールの角度位相とが相互にずれているドライブシャ
    フトの連結構造。
JP10087521A 1998-03-31 1998-03-31 ドライブシャフトの連結構造 Pending JPH11278075A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10087521A JPH11278075A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 ドライブシャフトの連結構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10087521A JPH11278075A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 ドライブシャフトの連結構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11278075A true JPH11278075A (ja) 1999-10-12

Family

ID=13917308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10087521A Pending JPH11278075A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 ドライブシャフトの連結構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11278075A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006100893A1 (ja) * 2005-03-24 2006-09-28 Ntn Corporation クロスグルーブ型等速自在継手
JP2006266424A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Ntn Corp クロスグルーブ型等速自在継手
US7118485B2 (en) 2000-03-31 2006-10-10 Ntn Corporation Constant velocity universal joint
JP2007064403A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Ntn Corp ステアリングシステム
JP2011184041A (ja) * 2010-02-26 2011-09-22 Dr Ing Hcf Porsche Ag 電気アクスルを有する自動車用シャーシ
WO2018168640A1 (ja) * 2017-03-17 2018-09-20 Ntn株式会社 後輪用ドライブシャフト
JP2018155403A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 Ntn株式会社 後輪用ドライブシャフト
CN110446873A (zh) * 2017-03-17 2019-11-12 Ntn株式会社 用于后轮用驱动轴的固定式等速万向联轴器
CN114454665A (zh) * 2020-11-09 2022-05-10 丰田自动车株式会社 车辆用驱动桥

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6441432U (ja) * 1987-09-07 1989-03-13
JPH0275320U (ja) * 1988-11-30 1990-06-08
JPH03223524A (ja) * 1990-01-30 1991-10-02 Toyoda Mach Works Ltd 等速ジョイントのアッセンブリ
JPH0635021U (ja) * 1992-10-15 1994-05-10 株式会社ユニシアジェックス プロペラシャフトの振動低減構造
JPH09177810A (ja) * 1995-12-28 1997-07-11 Ntn Corp 等速自在継手用保持器及びその組み込み方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6441432U (ja) * 1987-09-07 1989-03-13
JPH0275320U (ja) * 1988-11-30 1990-06-08
JPH03223524A (ja) * 1990-01-30 1991-10-02 Toyoda Mach Works Ltd 等速ジョイントのアッセンブリ
JPH0635021U (ja) * 1992-10-15 1994-05-10 株式会社ユニシアジェックス プロペラシャフトの振動低減構造
JPH09177810A (ja) * 1995-12-28 1997-07-11 Ntn Corp 等速自在継手用保持器及びその組み込み方法

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7118485B2 (en) 2000-03-31 2006-10-10 Ntn Corporation Constant velocity universal joint
US7316620B2 (en) 2000-03-31 2008-01-08 Ntn Corporation Constant velocity universal joint
US7354347B2 (en) 2000-03-31 2008-04-08 Ntn Corporation Constant velocity universal joint
WO2006100893A1 (ja) * 2005-03-24 2006-09-28 Ntn Corporation クロスグルーブ型等速自在継手
JP2006266424A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Ntn Corp クロスグルーブ型等速自在継手
US7785205B2 (en) 2005-03-24 2010-08-31 Ntn Corporation Cross groove constant velocity universal joint
JP2007064403A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Ntn Corp ステアリングシステム
JP2011184041A (ja) * 2010-02-26 2011-09-22 Dr Ing Hcf Porsche Ag 電気アクスルを有する自動車用シャーシ
WO2018168640A1 (ja) * 2017-03-17 2018-09-20 Ntn株式会社 後輪用ドライブシャフト
JP2018155403A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 Ntn株式会社 後輪用ドライブシャフト
CN110446872A (zh) * 2017-03-17 2019-11-12 Ntn株式会社 后轮用驱动轴
CN110446873A (zh) * 2017-03-17 2019-11-12 Ntn株式会社 用于后轮用驱动轴的固定式等速万向联轴器
EP3597949A4 (en) * 2017-03-17 2020-12-09 NTN Corporation REAR WHEEL DRIVE SHAFT
EP3597951A4 (en) * 2017-03-17 2020-12-16 NTN Corporation FIXED BALL JOINT USED IN A REAR WHEEL DRIVE SHAFT
CN110446872B (zh) * 2017-03-17 2022-05-03 Ntn株式会社 后轮用驱动轴
US11326649B2 (en) 2017-03-17 2022-05-10 Ntn Corporation Rear-wheel drive shaft
US11353066B2 (en) 2017-03-17 2022-06-07 Ntn Corporation Fixed type constant velocity universal joint for rear-wheel drive shaft
CN114454665A (zh) * 2020-11-09 2022-05-10 丰田自动车株式会社 车辆用驱动桥
CN114454665B (zh) * 2020-11-09 2024-05-07 丰田自动车株式会社 车辆用驱动桥

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8070611B2 (en) Plunging cross-track constant velocity joint
EP0950824A2 (en) Constant velocity joint and rolling bearing unit for wheel
JPS60189617A (ja) 車両の独立懸架装置
JPH11278075A (ja) ドライブシャフトの連結構造
JPH09317783A (ja) 自動車用固定型等速自在継手
WO2017051710A1 (ja) 固定式等速自在継手
JPH1191307A (ja) ハブユニット
WO2018168622A1 (ja) 後輪用ドライブシャフトに用いられる固定式等速自在継手
JP4037995B2 (ja) ドライブシャフト
JPH0942304A (ja) 等速自在継手
US20110086714A1 (en) Constant velocity joint
JP4133415B2 (ja) 固定型等速自在継手
JP4080036B2 (ja) 固定型等速自在継手
EP1715206A1 (en) Constant velocity universal joint
WO2006030853A1 (ja) クロスグルーブ型ボールスプライン
US20080248884A1 (en) Constant Velocity Universal Joint
JP2018155321A (ja) 固定式等速自在継手
JP2003004062A (ja) 固定型等速自在継手
JPS632665Y2 (ja)
JP4188312B2 (ja) 等速自在継手
JP4188311B2 (ja) 等速自在継手
JP4188310B2 (ja) 等速自在継手
JP2001349333A (ja) 等速自在継手
JPH0217730B2 (ja)
WO2018168629A1 (ja) 後輪用ドライブシャフトに用いられる固定式等速自在継手

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060605