JP2009085326A - 等速自在継手 - Google Patents

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起佐雄 山崎
Minoru Ishijima
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【課題】作動性を保ちつつ、かつ高角時の強度も向上させることが可能な等速自在継手を提供する。
【解決手段】外側継手部材の第1外側トラック溝21aと内側継手部材の第1内側トラック溝23aとで第1ボールトラック31を構成する。外側継手部材の第2外側トラック溝21bと内側継手部材の第2内側トラック溝23bとで第2ボールトラック32を構成する。トラック31,32において、外側継手部材のトラック溝21a、21bの曲率中心と内側継手部材のトラック溝23a、23bの曲率中心とを、継手中心に対してオフセットさせる。トラック31のオフセット量をFAとし、トラック32のオフセット量をFBとしたときに、0≦FB<FAとなる。ケージ18の外球面18aの曲率中心とケージ18の内球面18bの曲率中心とを、継手中心に対して等距離だけ軸方向に逆向きにオフセットさせた。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車や各種産業機械の動力伝達系において使用される等速自在継手に関する。
例えば、自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達する手段として使用される等速自在継手の一種に固定式等速自在継手がある。この固定式等速自在継手は、駆動側と従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達し得る構造を備えている。一般的に、前述した等速自在継手としては、バーフィールド型(BJ)やアンダーカットフリー型(UJ)が広く知られている。
例えば、BJタイプの等速自在継手は、図9に示すように内球面1に複数のトラック溝2が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された外方部材としての外輪3と、外球面4に外輪3のトラック溝2と対をなす複数のトラック溝5が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された内方部材としての内輪6と、外輪3のトラック溝2と内輪6のトラック溝5との間に介在してトルクを伝達する複数のボール7と、外輪3の内球面1と内輪6の外球面4との間に介在してボール7を保持するケージ8とを備えている。ケージ8には、ボール7が収容されるポケット9が周方向に沿って複数配設されている。
内輪6のトラック溝5の曲率中心Oaおよび外輪3のトラック溝2の曲率中心Obは、継手中心Oに対して等距離F、Fだけ軸方向に逆向きにオフセットされている(トラックオフセット)。このように、オフセットさせることにより、内輪6、外輪3間のトラック溝5,2にくさび角(内外輪のトラック溝5,2がボール7を挟む角度)を形成させ、ボール7を角の二等分面上に安定して位置させることが可能となる。
しかしながら、トラックオフセットを付けると、ボールトラック(内輪6のトラック溝5と外輪3のトラック溝2とで構成される)がトラックオフセットの量だけ端部で浅くなり、トラックオフセット量が大きいほどボールトラックがトラック奥側で浅くなる。このように、ボールトラックがトラック奥側で浅くなっている場合、ジョイント(継手)が大きな角度(作動角)を取ったときは、このトラックの浅い部分にボールが位置することとなる。この際、大きなトルクがかかるとボールがトラックに乗り上がることになる。このため、高角時の強度がトラック溝の深さによって支配的となっていた。
ところが、トラックオフセット量を減らすと、トラック溝の深さは確保できる(=高角時の強度には有利)が、くさび角が小さくなり、作動性が悪化する。すなわち、内輪6のトラック溝5と外輪3のトラック溝2がボールを拘束する力が小さくなり、折り曲げ時に引っかかり等が発生し易くなる。このため、トラックオフセット量はトラック溝の深さとくさび角との両者のバランスがとれるように決定する必要があった。
そこで、従来において、前記問題を解決する手段として、異なるトラックオフセット量を交互につける方法がある(特許文献1)。また、高角時のトラック奥側でのトラック溝深さの不足を補う手段として、トラック溝を曲線と直線の組合わせてトラック溝の深さを確保するようにしたもの(特許文献2)、接触角をトラック入口側から奥側で値を変化させたもの(特許文献3)、接触率をトラック入口側から奥側で値を変化させたもの(特許文献4)等がある。
特許3475484号 特開2004−156699号 実公平8−3712号 実公昭64−6412号
特許文献1に記載のものでは、トラックオフセットが小さいトラックにおいて、くさび角が小さくなるが、トラックオフセットの大きいトラックでくさび角が大きいため、作動性が確保できる。しかしながら、ボール個数および2種類のトラックオフセットの配置によっては作動性が悪い場合がある。すなわち、8個ボールでオフセット量が0もしくは僅かである小さいボールトラックを4つとして90°ピッチで並べた場合、シャフトをトラックオフセットが小さいトラック側に曲げたときの作動性が悪化する。
また、特許文献2に記載のようにトラック溝を曲線と直線を組合わせてトラック溝の深さを確保したり、特許文献3に記載のように接触角をトラック入口側から奥側で値を変化させたり、特許文献4に記載のように接触率をトラック入口側から奥側で値を変化させたりした場合、1つのトラック内で複数のトラック形状を形成するため、高い製造技術が必要となる。
本発明は、上記課題に鑑みて、作動性を保ちつつ、かつ高角時の強度も向上させることが可能な等速自在継手を提供する。
本発明の等速自在継手は、第1外側トラック溝と第2外側トラック溝とを周方向に沿って交互に所定ピッチで配設される外側継手部材と、第1内側トラック溝と第2内側トラック溝とを周方向に沿って交互に所定ピッチで配設される内側継手部材と、外側継手部材の第1外側トラック溝とこれに対応する内側継手部材の第1内側トラック溝とで構成される第1ボールトラック内を転動する第1ボールと、外側継手部材の第2外側トラック溝とこれに対応する内側継手部材の第2内側トラック溝とで構成される第2ボールトラックを転動する第2ボールと、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されて前記第1ボール及び第2ボールを保持するケージとを備えた等速自在継手であって、各ボールトラックにおいて、外側継手部材のトラック溝の曲率中心と内側継手部材のトラック溝の曲率中心とを、継手中心に対して等距離だけ軸方向に逆向きにオフセットさせるとともに、第1ボールトラックのオフセット量をFAとし、第2ボールトラックのオフセット量をFBとしたときに、0≦FB<FAとなり、かつ、ケージの外球面の曲率中心とケージの内球面の曲率中心とを、継手中心に対して等距離だけ軸方向に逆向きにオフセットさせたものである。
本発明の等速自在継手では、第1ボールトラックのオフセット量が第2ボールトラックのオフセット量よりも大きく設定される。このため、トラックオフセット量の小さいトラック(第2ボールトラック)において、外輪(外側継手部材)および内輪(内側継手部材)ともに、トラック奥側でのトラック溝の深さを確保できる。
また、外輪の継手開口側の肉厚に関しては、第1ボールトラック側が薄く、第2ボールトラック側が厚くなる。さらに、第2ボールトラックはくさび角が小さくなるため、ボールトラック間の摩擦力が小さくなり、発熱量が減少する。
ところで、トラックオフセット量が小さい場合、溝の深さは確保できるが、例えば、45°ピッチで第1ボールと第2ボールとが交互に配置された場合、90°ピッチでトラックオフセットが小さいトラックが配置されることになり、その作動性は悪化する。そこで本発明では、ケージの外球面の曲率中心とケージの内球面の曲率中心とを、継手中心に対して等距離だけ軸方向に逆向きにオフセットさせることによって、くさび角を確保することにより作動性を改善できる。
トルク伝達ボールを第1ボールの4個と第2ボールの4個の合計8個とすることができる。また、各ボールトラックにおいて、外側継手部材のトラック溝および内側継手部材のトラック溝の溝底にストレート部を有するものであっても、オフセットされた円弧部の溝底と相違する曲率中心の溝底の曲線の円弧部を有するものであっても、外側継手部材のトラック溝および内側継手部材のトラック溝の溝底に継手奥部から継手開口部に向かって外径側へ傾斜するテーパ部を備えたものであってもよい。さらには、外側継手部材のトラック溝の曲率中心および内側継手部材のトラック溝の曲率中心をそれぞれ継手軸線よりも径方向にオフセットさせてもよい。
トラック溝の配設ピッチとしての前記所定ピッチは等ピッチであっても、不等ピッチであってもよい。トラック溝を円周方向に不等ピッチで配設すれば、これに対応してケージのポケットも円周方向に不等ピッチで配設される。このため、周方向間隔が大の長ポケットが形成される。これによって、周方向長さが大となるポケットを有し、保持器に内輪を組み込む際に、この組立時に周方向長さが大となるポケットを利用することができる。
自動車のプロペラシャフトに用いることができ、自動車のドライブシャフトに用いることができる。
本発明では、トラックオフセット量の小さいトラック(第2ボールトラック)において、外輪(外側継手部材)および内輪(内側継手部材)ともに、トラック奥側でのトラック溝の深さを確保できる。このため、トラック奥側にボールが位置した状態において大きなトルクが作用しても、ボールの乗り上げを回避することができる。また、第2ボールトラックはくさび角が小さくなるため、ボールトラック間の摩擦力が小さくなり、発熱量が減少する。つまり、伝達効率が上昇することから、車両搭載時の燃費に関して従来品よりも有利である。しかも、ボールトラックのトラック形状は比較的単純であるので、高い製造技術を必要とせず、低コストにてこの等速自在継手を製造することができる。
ボールを8個とすることによって、ボール数がそれ未満のものと比べて、各ボールに作用する負荷が小さくなるため許容負荷トルクが大きく、許容負荷トルクを同じとすれば、小型化を図ることができる。
トラック溝底が円弧部とストレート部とを備えたアンダーカットフリー型を採用することによって、継手作動角の高角化を図ることができる。また、トラック溝底が円弧部とテーパ部とを備えたものであれば、より一層の高角化が可能である。
トラック溝底に複数の円弧部を有するようにしたり、外側継手部材のトラック溝の曲率中心および内側継手部材のトラック溝の曲率中心をそれぞれ継手軸線よりも径方向にオフセットさせることによって、トラック溝の継手奥側を深くしたり、トラック溝の継手開口側を深くしたりすることができる。このため、高角時の強度に関係するトラック溝の深さと継手の作動性に関係するくさび角との関係とをより最適にバランスさせることができる。すなわち、作動性を保ちつつ、かつ高角時の強度も向上させた継手をより安定して実現することができる。
トラック溝の配設ピッチを等ピッチとすれば、バランス性に優れる。また、内方部材のトラック溝及び外方部材のトラック溝を円周方向に不等ピッチで配設したものであれば、保持器のポケットも円周方向に不等ピッチで配設される。これによって、保持器に内輪を組み込む際に、この組立時に周方向長さが大となるポケットを利用することができ、組立性の向上を図ることができる。
以下本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
この等速自在継手は、図1に示すように、外側継手部材としての外輪13と、外輪13の内側に配された内側継手部材としての内輪16と、外輪13と内輪16との間に介在してトルクを伝達する複数のボール17a、17b(図5参照)と、外輪13と内輪16との間に介在してボール17a、17bを保持するケージ18とを主要な部材として構成される。内輪16はその孔部内径に図示省略のシャフトの端部を圧入することによりスプライン嵌合してシャフトとトルク伝達可能に結合されている。
外輪13は、図5に示すように、その内球面20に、周方向に沿って所定ピッチ(この場合、45°の定ピッチ)に第1外側トラック溝21aと第2外側トラック溝21bとが、交互にそれぞれ4個ずつ配設されている。内輪16は、その外球面22に、周方向に沿って所定ピッチ(この場合、45°の定ピッチ)に第1内側トラック溝23aと第2内側トラック溝23bとが交互に配設されている。
図2に示すように、外輪13の第1外側トラック溝21aの曲率中心O1を継手中心Oを含む平面に対して軸方向に継手開口側へFAだけオフセットさせている。また、外輪13の第2外側トラック溝21bの曲率中心O2を継手中心Oを含む平面に対して軸方向に継手開口側へFBだけオフセットさせている。この場合、FB<FAであるが、第2外側トラック溝21bの曲率中心O2をオフセットさせなくてもよい。このため、0≦FB<FAとなる。第1外側トラック溝21aの曲率半径RoAであり、第2外側トラック溝21bの曲率半径RoBである。
図3に示すように、内輪16の第1内側トラック溝23aの曲率中心O3を、継手中心Oを含む平面に対して軸方向に継手奥側へFAだけオフセットさせている。また、内輪16の第2内側トラック溝23bの曲率中心O4を、継手中心Oを含む平面に対して軸方向に継手開口側へFBだけオフセットさせている。第1内側トラック溝23aの曲率半径RiAであり、第2内側トラック溝23bの曲率半径RiBである。
すなわち、この等速自在継手は、外輪13の第1外側トラック溝21aとこれに対応する内輪16の第1内側トラック溝23aとで構成される第1ボールトラック31と、外輪13の第2外側トラック溝21bとこれに対応する内輪16の第2内側トラック溝23bとで構成される第2ボールトラック32とが構成される。このため、第1ボールトラック31のオフセット量がFAであり、第2ボールトラックのオフセット量がFBであり、0≦FB<FAとなっている。
このため、図2に示すように、第1外側トラック溝21aにおける奥側の溝深さをH1とし、第2外側トラック溝21bの奥側の溝深さをH2としたときには、H1<H2となる。また、第1外側トラック溝21aにおける開口側の肉厚をt1とし、第2外側トラック溝21bにおける開口側の肉厚をt2としときには、t1<t2となる。
また、図4に示すように、ケージ18の外球面18aの曲率中心O5とケージ18の内球面18bの曲率中心O6とを、継手中心Oを含む平面に対して軸方向に等距離cだけオフセットさせている。ケージ18の外球面18aの曲率半径はRoCであり、ケージ18の内球面18bの曲率半径はRiCである。
本発明では、第1ボールトラック31のオフセット量が第2ボールトラック32のオフセット量よりも大きく設定される。このため、トラックオフセット量の小さいトラック(第2ボールトラック)において、外輪13および内輪16ともに、トラック奥側でのトラック溝の深さを確保できる。すなわち、トラック奥側にボール17bが位置した状態において大きなトルクが作用しても、ボール17bの乗り上げを回避することができる、また、外輪13の継手開口側の肉厚に関しては、第1ボールトラック側が薄く、第2ボールトラック側が厚くなる。第2ボールトラック32はくさび角が小さくなるため、ボールトラック間の摩擦力が小さくなり、発熱量が減少する。つまり、伝達効率が上昇することから、車両搭載時の燃費に関して従来品よりも有利である。しかも、ボールトラック31、32のトラック形状は比較的単純であるので、高い製造技術を必要とせず、低コストにてこの等速自在継手を製造することができる。
ところで、トラックオフセット量が小さい場合、溝の深さは確保できるが、45°ピッチで第1ボール17aと第2ボール17bとが交互に配置された場合、90°ピッチでトラックオフセットが小さいトラックが配置されることになり、その作動性は悪化する。そこで本発明では、ケージ18の外球面18aの曲率中心とケージ18の内球面18bの曲率中心とを、継手中心Oに対して等距離だけ軸方向に逆向きにオフセットさせることによって、くさび角を確保することにより作動性を改善できる。
ボール17a、17bを8個とすることによって、ボール数がそれ未満のものと比べて、各ボール17a、17bに作用する負荷が小さくため許容負荷トルクが大きく、許容負荷トルクを同じとすれば、小型化を図ることができる。
図6に示す等速自在継手では、各ボールトラック31、32において、外輪13のトラック溝21a、21bの曲率中心O1、O2および内輪16のトラック溝23a、23bの曲率中心O3、O4をそれぞれ継手軸線よりも径方向にδ1、δ2だけそれぞれオフセットさせている。なお、δ1=δ2である。
このように、外輪13のトラック溝21a、21bの曲率中心O1、O2および内輪16のトラック溝23a、23bの曲率中心O3、O4をそれぞれ継手軸線よりも径方向にオフセットさせることによって、トラック溝の継手奥側を深くしたり、トラック溝の継手開口側を深くしたりすることができる。このため、高角時の強度に関係するトラック溝の深さと継手の作動性に関係するくさび角との関係とをより最適にバランスさせることができる。すなわち、作動性を保ちつつ、かつ高角時の強度も向上させた継手をより安定して実現することができる。
また、図7は、トラック溝底が円弧部とストレート部とを備えたアンダーカットフリー型である。すなわち、外輪13のトラック溝21a、21bは、それぞれ、奥側の円弧部41a,41bと、開口側のストレート部42a、42bとからなる。また、内輪16の内輪16のトラック溝23a、23bは、それぞれ、奥側のストレート部43a、43bと、開口側の円弧部44a、44bとからなる。
この場合も、第1ボールトラック31のオフセット量がFAであり、第2ボールトラック32のオフセット量がFBであり、0≦FB<FAとなっている。また、ケージ18の外球面18aの曲率中心O5とケージ18の内球面18bの曲率中心O6とを、継手中心Oを含む平面に対して軸方向に等距離cだけオフセットさせている。
このため、図7に示す等速自在継手であっても、前記図1等に示す等速自在継手と同様の作用効果を奏することができる。しかも、継手作動角の高角化を図ることができる。
次に図8に示す等速自在継手では、内輪16および外輪13のトラック溝底が円弧部とテーパ部とを備えたものである。すなわち、外輪13のトラック溝21a、21bは、それぞれ、奥側の円弧部51a,51bと、開口側のテーパ部52a、52bとからなる。また、内輪16の内輪16のトラック溝23a、23bは、それぞれ、奥側のテーパ部53a、53bと、開口側の円弧部54a、54bとからなる。外輪13のテーパ部52a、52bは継手奥部から継手開口部に向かって外径側へ傾斜する。内輪16のトラック溝23a、23bは継手開口部側から継手奥部に向かって外径側へ傾斜する。
この場合も、第1ボールトラック31のオフセット量がFAであり、第2ボールトラックのオフセット量がFBであり、0≦FB<FAとなっている。また、ケージ18の外球面18aの曲率中心O5とケージ18の内球面18bの曲率中心O6とを、継手中心Oを含む平面に対して軸方向に等距離cだけオフセットさせている。
このため、図8に示す等速自在継手であっても、前記図1等に示す等速自在継手と同様の作用効果を奏することができる。しかも、図7に示すものより、一層の高角化が可能である。
各ボールトラック31,32において、外輪13のトラック溝21a、21bおよび内輪16のトラック溝23a,23bは、オフセットされた円弧部のトラック溝底と相違する曲率中心Oの溝底の曲線の円弧部を有するものであってもよい。
トラック溝底に複数の円弧部を有することによって、トラック溝の継手奥側を深くしたり、トラック溝の継手開口側を深くしたりすることができる。このため、高角時の強度に関係するトラック溝の深さと継手の作動性に関係するくさび角との関係とをより最適にバランスさせることができる。すなわち、作動性を保ちつつ、かつ高角時の強度も向上させた継手をより安定して実現することができる。
前記実施形態では、トラック溝の配設ピッチを等ピッチとしているが、不等ピッチであってもよい。等ピッチとすれば、バランス性に優れる。また、トラック溝を円周方向に不等ピッチで配設すれば、これに対応してケージのポケットも円周方向に不等ピッチで配設される。このため、周方向間隔が大の長ポケットが形成される。これによって、周方向長さが大となるポケットを有し、保持器に内輪を組み込む際に、この組立時に周方向長さが大となるポケットを利用することができ、組立性の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、各曲率中心O1、O2、O3、O4、O5、O6のオフセット量は、作動性を保ちつつ、かつ高角時の強度も向上させることが可能となる範囲で任意に変更することができる。また、ボール17の数は8個に限るものではなく、8個未満の6個や4個であっても、さらには、8個を越えて10個や12個等であってもよい。
本発明の実施形態を示す等速自在継手の縦断面図である。 前記等速自在継手の外輪の縦断面図である。 前記等速自在継手の内輪の縦断面図である。 前記等速自在継手のケージの縦断面図である。 前記等速自在継手の要部横断面図である。 本発明の他の実施形態を示す等速自在継手の縦断面図である。 本発明の別の実施形態を示す等速自在継手の縦断面図である。 本発明のさらに別の実施形態を示す等速自在継手の縦断面図である。 従来の等速自在継手の縦断面図である。
符号の説明
17a、17b ボール
18 ケージ
18a 外球面
18b 内球面
21a 第1外側トラック溝
21b 第2外側トラック溝
23a 第1内側トラック溝
23b 第2内側トラック溝
31,32 ボールトラック
41a,41b 円弧部
42a、42b ストレート部
43a、43b ストレート部
44a、44b 円弧部
51a、51b 円弧部
52a、52b テーパ部
53a、53b テーパ部
54a、54b 円弧部
19 ケージポケット

Claims (10)

  1. 第1外側トラック溝と第2外側トラック溝とを周方向に沿って交互に所定ピッチで配設される外側継手部材と、第1内側トラック溝と第2内側トラック溝とを周方向に沿って交互に所定ピッチで配設される内側継手部材と、外側継手部材の第1外側トラック溝とこれに対応する内側継手部材の第1内側トラック溝とで構成される第1ボールトラック内を転動する第1ボールと、外側継手部材の第2外側トラック溝とこれに対応する内側継手部材の第2内側トラック溝とで構成される第2ボールトラックを転動する第2ボールと、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されて前記第1ボール及び第2ボールを保持するケージとを備えた等速自在継手であって、
    各ボールトラックにおいて、外側継手部材のトラック溝の曲率中心と内側継手部材のトラック溝の曲率中心とを、継手中心に対して等距離だけ軸方向に逆向きにオフセットさせるとともに、第1ボールトラックのオフセット量をFAとし、第2ボールトラックのオフセット量をFBとしたときに、0≦FB<FAとなり、かつ、ケージの外球面の曲率中心とケージの内球面の曲率中心とを、継手中心に対して等距離だけ軸方向に逆向きにオフセットさせたことを特徴とする等速自在継手。
  2. トルク伝達ボールを第1ボールの4個と第2ボールの4個の合計8個としたことを特徴とする請求項1に記載の等速自在継手。
  3. 各ボールトラックにおいて、外側継手部材のトラック溝および内側継手部材のトラック溝の溝底にストレート部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の等速自在継手。
  4. 各ボールトラックにおいて、外側継手部材のトラック溝および内側継手部材のトラック溝は、オフセットされた円弧部の溝底と相違する曲率中心の溝底の曲線の円弧部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の等速自在継手。
  5. 各ボールトラックにおいて、外側継手部材のトラック溝の溝底に継手奥部から継手開口部に向かって外径側へ傾斜するテーパ部を備えるとともに、内側継手部材のトラック溝の溝底に継手開口部側から継手奥部に向かって外径側へ傾斜するテーパ部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の等速自在継手。
  6. 各ボールトラックにおいて、外側継手部材のトラック溝の曲率中心および内側継手部材のトラック溝の曲率中心をそれぞれ継手軸線よりも径方向にオフセットさせたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の等速自在継手。
  7. トラック溝の配設ピッチとしての前記所定ピッチは等ピッチであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の等速自在継手。
  8. トラック溝の配設ピッチとしての前記所定ピッチは不等ピッチであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の等速自在継手。
  9. 自動車のプロペラシャフトに用いることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の等速自在継手。
  10. 自動車のドライブシャフトに用いることを特徴とする請求項1項1から請求項8のいずれかに記載の等速自在継手。
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