JP2006193345A - セラミックス微小球およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的はリサイクル性があり、産業廃棄物が少なく、繰り返して使用しても、安定した粉砕効率や被処理材に対して一定の投射加工を維持することができるセラミックス微小球およびその製造方法を提供することにある。
【解決手段】平均円相当径が10μm以上76μm以下の範囲内にあり、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下であり、平均円形度が0.9〜1の範囲内にあり、その標準偏差値が0.025以下であり、かつ焼結後の表面の算術平均線粗さが4μm以下であるセラミックス微小球を用いる。
【選択図】 選択図なし

Description

本発明は、湿式攪拌ミルなどの粉砕機における分散あるいは粉砕メディア、金属・電子・樹脂製品などの表面に噴射し、研掃、研削加工をするための投射材、液体ホーニングにおける研磨材や焼成時の敷粉やガラス、金属、ゴム、樹脂などの耐磨耗性を向上させるための充填材として用いるのに好適なセラミックス微小球とその製造方法に関する。
近年、積層コンデンサやIC基板材など電子部品を代表とするセラミックス分野や食品、製紙、顔料・塗料、インキ、医薬品・化粧品、農薬、フェライトなど各種分野において、素材を微粉砕し、その性能を向上させる目的で、湿式攪拌ミル用の分散・粉砕メディアとして用いられているセラミックス微小球が更に微小化傾向にある。粉砕機の容量とメディアの充填量が変わらない場合、メディアの直径が半分になれば空隙率は同一でも、メディアの数は約8倍になり、単一の隙間容量が小さくなるので、素材とメディアの接触点が増えて粉砕効率が向上する。市販のナノ粒子用粉砕機としては、平均円相当径が100μmの微小球が使用できる機種が実用化され、更に小さいサイズの検討も行われている。
また、液体ホーニングによる研掃、研削に使用される研磨材や乾式ブラストによる研掃、研削使用される投射材としても、被処理材サイズの微小化や加工形状の複雑化により、投射材として用いられるセラミックス微小球のサイズも小さくなる傾向にある。
更に、ガラス、金属、ゴム、樹脂などの耐磨耗性などを向上させる充填材についても、サイズの小さい微小粒子を母材中に分散させた方が、特性が向上する傾向にある。
これらいずれの用途においても、圧壊強度や硬度など機械的特性に優れ、衝撃で破砕し難く、耐摩耗性のある微小球が求められている。
セラミックス微小球の製法としては、セラミックス粉末を湿式粉砕したスラリーを調製し、このスラリーを加熱空間で噴霧造粒し、分級した後、焼結させる方法(例えば、特許文献1参照)が知られている。しかし、この方法では、乾燥の際に空気を巻き込み易く、内部に欠陥のあるものとなり易かった。また、外圧のない状態で造粒されるため、強度や硬度が上り難く、粉砕メディアとして使用した場合に割れ欠けが起こり易かった。また、乾燥の際に大きい粒子の周りに小さい粒子が付着したサテライト粒子になり易いという課題があった。
一方、噴霧造粒法を用いて、セラミックス噴霧球を得、攪拌造粒法を用い、セラミックス粉末と造粒剤とを添加しながら核として投入した噴霧球を造粒成長させ、得られた造粒球を乾燥、分級、焼結する方法(例えば、特許文献2参照)、噴霧造粒法を用いてセラミックス噴霧球を得た後、転動造粒法を用い、セラミックス粉末と造粒剤とを添加しながら核として投入した噴霧球を造粒成長させ、得られた造粒球を乾燥、分級、焼結する方法(例えば、特許文献3参照)等が知られている。
しかし、これらの方法では、乾式造粒のために200μmよりサイズが小さくなると核の数が膨大になり、造粒中の核の動きが極端に悪くなり、楕円形状となり易かった。また、被着粉末が核に均一に付着し難く、更には造粒後の表面粗さが粗くなり易かった。
一方、噴霧造粒法を用いて、セラミックス噴霧球を得た後、液中造粒法を用い、セラミックススラリーを添加しながら、核として投入した噴霧球を成長させ、得られた造粒球を乾燥、分級、焼結する方法が知られている(例えば、特許文献4参照)。しかし、この造粒法においても、サイズが100μmより小さくなると初期核の影響を受け易かった。特にサイズが小さくなるほど同重量の核投入量でも核の数が多くなり、液中で分散し難いので、異形状の凝集物ができ易かった。また、核の投入量を少なくすると、液中で浮遊し易くなり、造粒時に圧密され難くなり、機械的強度の低下につながった。
一方、平均円相当径が100μmより小さいセラミックス造粒球は、球同士が付着焼結し、サテライト状の凝集物となり、凝集物を分離するのが難しくなるため、より低い温度で造粒球を焼結させる必要があった。例えば、ジルコニアの場合、一般に1450℃以上の温度で焼成されるが、特に安定化ジルコニアの場合、このような高い温度で焼成させると造粒球の焼結が始まると同時に粒成長し、グレンサイズが大きくなり、球同士が付着焼結したものになった。これを防止するために、1300〜1350℃で焼成すると焼結不十分となり、平均対理論密度が低いものしか得られていなかった。
これまで100μm以下のジルコニア微小球としては、30〜50μmのジルコニア微小球が開示されている(例えば、特許文献5及び特許文献6)。しか
しそれらは平均粒径に対する標準偏差が8%を超えており、粒径のバラツキが大きく、分散・粉砕メディアとして用いた場合、原料とメディアの分離が難しく、原料側にメディアが混入するという課題があった。
特開2002−104874号公報 特開平8−48560号公報 特開2004−269348号公報 特開平8−26729号公報 特開平4−092818号公報 特開平5−178620号公報
以上説明した通り、従来のセラミックス微小球は、内部欠陥が生成し易く、焼結後の強度や硬度などの機械的特性に問題があった。また、高温で焼結されるため、サテライト形状となり易く、分布や形状に問題があった。更には、その表面の算術平均線粗さも大きく粗いものであったため、耐摩耗性に問題があり、焼結後にバレル研磨などの研磨処理が必要であった。この様なセラミックス微小球を高速攪拌ミル用の分散・粉砕メディアや噴射加工用の投射材などに用いた場合、破損あるいは摩耗し易く、繰り返しの使用に問題があった。
本発明では、平均円相当径が10μm以上76μm以下、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下、平均円形度が0.9以上1以下、その標準偏差値が0.025以下、かつ焼結後の表面の算術平均線粗さが4μm以下であるセラミックス微小球およびその製造方法を提供するものである。本発明のセラミックス微小球では、安定した粉砕効率や被処理材に対して一定の投射加工を維持することができる。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明のセラミックス微小球は、平均円相当径が10μm以上76μm以下、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下、平均円形度が0.9以上1以下、その標準偏差値が0.025以下、かつ焼結後の表面の算術平均線粗さが4μm以下のものである。
本発明のセラミックス微小球の平均円相当径は、10μm以上76μm以下であり、より好ましくは、平均円相当径が16〜60μmである。更に、好ましくは、平均円相当径が、20〜53μmの範囲内にあることがよい。更に、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下である。
セラミックス微小球の平均円相当径とその標準偏差は、例えば光学顕微鏡により、各焼結球の100個以上の画像を20倍〜80倍で撮影し、画像処理解析ソフト(三谷商事社製 Win ROOF等)を用いて、撮影した1個の物体の面積と同じ面積の等価円の直径として次式で求めることができる。
円相当径=2(面積/π)1/2
本発明のセラミックス微小球の平均円形度は、0.9〜1の範囲内にあり、その標準偏差は0.025以下である。
セラミックス微小球の平均円形度およびその標準偏差は、円相当径と同じ画像を用いて、例えば画像処理解析ソフト(三谷商事社製 Win ROOF等)により次式で算出できる。
円形度=4π(面積/(周囲長)) (0<円形度≦1)
平均円形度が、0.9未満の場合は楕円形状のものが多くなり、セラミックス微小球を焼結して、高速攪拌ミル用の粉砕メディアやブラストなどの投射材に使用した場合、原料とメディアの分離セパレータへの噛み込みや割れ欠けの要因となり、粉砕した原料側に割れ欠け品が混入し、原料の特性に大きな影響を及ぼしたり、ブラストした被処理材の表面に突き刺さるという品質上の問題につながる。
本発明のセラミックス微小球は、焼結後の表面の算術平均線粗さが4μm以下である。
セラミックス微小球の表面の算術平均線粗さ(Ra)は、例えば超深度カラー3D形状測定顕微鏡(KEYENCE社製 VK−9500)等を用いて、JIS B 0601−1994表面粗さの定義に準じ、粗さ曲線からその平均線の方向の基準長さ(L)だけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、X軸と直交する方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表わしたときに次式によって求められる。
Figure 2006193345
従来、攪拌造粒法や転動造粒法などの乾式造粒は、サイズが小さくなるほど造粒中の核の動きが極端に悪くなり、被着粉末が核に均一に付き難いので、楕円形状のものができ易くなり、造粒後の表面粗さは粗いものしか得られなかった。
本発明のセラミックス微小球は、内部に存在する年輪状あるいは空孔として5μm以上の欠陥が存在する内部欠陥保有率が3%以下であることが好ましい。
セラミックス微小球の内部欠陥保有率は、造粒球を焼結した後、樹脂に埋め込み半分を研磨し、0.3μmのダイヤモンドペーストで鏡面仕上げした後、光学顕微鏡の20倍〜80倍でその100個以上撮影し、画像処理解析ソフト(Win ROOF等)を用いて、年輪状の欠陥および5μm以上の空孔が存在する微小球の数を測定することができる。
内部欠陥保有率=(欠陥が存在する微小球数/測定した微小球数)×100
平均円相当径が50μm以下のセラミックス微小球では、内部欠陥が多いと高速攪拌ミル用の粉砕メディアやブラストなどの投射材に使用した場合、割れ欠けの要因となり、粉砕した原料側に割れ欠け品が混入し、原料の特性に大きな影響を及ぼし、ブラストした被処理材の表面に突き刺さるという品質上の問題につながる。
本発明のセラミックス微小球の平均対理論密度は、97%以上であることが好ましい。
焼結後のセラミックス微小球の密度は、JIS R 6125に規定されている人造研削材の比重の測定方法によって測定することができる。
粉砕用メディアや投射材あるいは焼成時の敷粉に用いられた場合、平均対理論密度が97%より小さいと、耐摩耗性や硬度など機械的特性が劣り、高速攪拌ミル内で研磨されたり破砕し、異物として混入したり、対象となる被処理材表面に噴射された時に破砕し、繰り返し使用すると破砕した部分のエッジで、被処理材表面が傷ついたり、焼成物に付着することがある。
本発明のセラミックス微小球の材質は限定されるものではなく、これを用いる目的や条件によって選定すればよいが、用途により、ジルコニア、アルミナ、ジルコン、ムライト、シリカ、チタニアの1種、あるいはこれらを主成分とする複合材料の中から選択することができる。
例えば、粉砕メディアや投射材あるいは充填材として使用されるセラミックス微小球では、特に機械的強度が要求され、例えばジルコニアを用いることが好ましい。ジルコニアの機械強度を高める安定化剤としては、MgO、CaO、Y、CeOなどの酸化物が用いられ、正方晶系の結晶構造のジルコニア相を多く含む部分安定化ジルコニア焼結体であることが好ましい。本発明では用いる安定化剤は限定されないが、用いる核と該核を液中造粒により成長させる際に用いるジルコニアスラリーの組成は同一であることが好ましい。
ジルコニア微小球に用いる安定化剤としては、例えばYが例示でき、Y/ZrOのモル比で1.5/98.5〜5/95の範囲内にあることが好ましい。1.5/98.5未満では、単斜晶系の結晶構造のジルコニア相が多くなり、強度や硬度が低下し、また、5/95を越えた場合は、強度が低下する。
一方、焼成時の際の敷粉として用いる場合には、機械的特性よりも熱的特性の方が要求されるので、Y/ZrOのモル比で8/92〜12/88の安定化ジルコニアを用いる方が好ましい。
次に本発明のセラミックス微小球の製造法について説明する。
本発明のセラミックス微小球は、平均中心粒径が0.3μm以下のセラミックススラリーを噴霧造粒し、平均円相当径が10〜53μm、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下の噴霧球に分級する工程、得られた噴霧球を初期核とし、同じ組成の平均中心粒径が0.3μm以下のセラミックススラリーをアルカリ液中で該初期核に被着造粒し(液中造粒)、乾燥させ造粒球とする工程、必要に応じて得られた造粒球を目開きが16〜100μmの範囲内の分級網を用いて、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下に分級する工程(造粒球(1))、更には、該分級造粒球(1)を核とし、同じ組成の平均中心粒径が0.3μm以下のセラミックススラリーをアルカリ液中で該核に被着造粒することで成長させ、乾燥する工程、必要に応じて得られた造粒球を目開きが16〜100μmの範囲内の分級網を用いて、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下に分級する工程を目標サイズになるまで繰り返し、最後にこれらの造粒球を焼結する工程によって製造することができる。
本発明の製法で用いる噴霧造粒するセラミックススラリー、即ち噴霧造粒法により得られる初期核および該初期核の周囲に被着造粒あるいは該造粒球を成長させるために用いるセラミックススラリーの平均中心粒径は、0.3μm以下であり、好ましくは、0.25μm以下、より好ましくは、0.2μm以下である。また、特に1μm以上の粗粒が含まれない方がよい。
平均中心粒径が0.3μm以下のスラリーを用いた場合、噴霧造粒法により、
核となる噴霧球を得る工程や該核を液中造粒により成長させる工程において、より緻密な微小球を得ることができると共に、この微小球を焼結する際の温度を下げることができるので、焼結時において、球同士が付着焼結し、凝集物となることがない。
平均中心粒径が0.3μm以下のスラリーを得るためには、原料として一次粒子の小さいものを選択し、これを粗粉砕し得たスラリーを更に平均円相当径が250μm以下、更に好ましくは、150μm以下の同材質に近い粉砕メディアで粉砕すればよい。
粉砕スラリーの平均中心粒径や分布の測定は、レーザー回折法による粒度分布測定装置を用いればよく、例えば、平均中心粒径が0.35μmまでは、日機装(株)製レーザー回折式粒度分析計マイクロトラックMKII SPA型、それ以下は、同社製マイクロトラックMKII UPA型で測定することができる。
原料の粗粉砕に平均円相当径が500μmより大きいセラミックスボールで粉砕あるいは分散した場合、長時間処理しても、平均中心粒径が0.5μm以上となり易く、セラミックススラリー中に1μm以上の粗粒が残存し易いため、造粒後の表面が滑らかではなく、焼結時に緻密になり難い。
本発明では、上記のスラリーを噴霧して、初期核を得る。
上記のセラミックススラリーを噴霧して得られる噴霧球(初期核)は、平均円相当径が10〜53μm、標準偏差値が平均円相当径の8%以下の噴霧球に分級したものを用いる。
次に初期核と同じ組成の平均中心粒径が0.3μm以下のセラミックススラリーをアルカリ液中で該初期核に被着造粒することで初期核を成長させて造粒球を得る。
ここで初期核に付着させるセラミックススラリーの固形分濃度は、核分散濃度に近いことが好ましい。濃度が高すぎると2〜3個の核を包み込んだ異形状のものができやすく、低すぎるとスラリー供給に時間がかかり、生産効率が悪くなる。
液中で初期核を成長させる際は、段階的に成長させた方がよい。その際の、初期核重量に対して、固形分換算で1.5〜5重量倍のセラミックススラリーを連続的に供給する方法が好ましく、更に好ましくは、2〜4重量倍がよい。倍率が低すぎると生産効率が悪く、初期核の径に対して造粒層が薄いので、分級時に割れ易く、高すぎると造粒層が厚くなり、緻密質な造粒球になり難くなる。
次に本発明の方法で得られた造粒球は、16〜100μmの範囲の分級網を用いて分級する。
一般に、粉砕メディアに使用される微小球の分級は、網などを使用した傾斜式や円形式あるいはロール式などの機械式分級装置で行うことができる。焼結後に分級する場合と焼成前の造粒球において、収縮率を加味したサイズで分級する場合があるが、一般的には、造粒球で収縮率を加味したサイズで精密分級を行い、焼結後にもう一度精密分級を行うことが好ましい。
その平均円相当径に対する標準偏差値は、小さい方が原料とメディアの分離が容易であり、その値は焼結前後に関係なく、平均円相当径の8%以下が好ましい。8%を越えると分布幅が広くなるので、原料とメディアの分離が難しくなり、高速攪拌ミル用の粉砕メディアとして使用し難い。
本発明では、初期核の成長によって得られる造粒球をそのまま乾燥、分級、焼結しても良いが、乾燥後の造粒球を核として更に同様のスラリー中での成長と乾燥、分級を繰り返しても良い。初期核サイズを小さくし、この操作を繰り返すことによってより均一性の高い、耐摩耗性や耐久性に優れたセラミックス微小球が得られる。
本発明のセラミックス微小球は、造粒前の初期核の段階から、精度よく狭い範囲に分級された核を使用するので、造粒後の分布幅も狭く、平均円相当径に対する標準偏差値も小さいので、焼結前後の分級も容易であり、焼結した後、そのまま高速攪拌ミル用の粉砕メディアや投射材などとして使用できる。
本発明の方法で得られたセラミックス微小球を、高速攪拌ミル用の粉砕メディアに使用する場合、残存した原料とメディアの分離が重要である。原料側にメディアが混入した場合は、原料の特性に大きな影響を及ぼすという品質上の問題につながる。スクリーンや網目などを利用し原料とメディアの分離を行う際に、平均円相当径が小さくなるほど分離方法が難しくなるため、遠心力のみで原料とメディアの分離を行うためには平均円形度がよく、平均円相当径に対する標準偏差値の小さい方が好ましい。
本発明のセラミックス微小球は、表面が滑らかであり、緻密質であるため、耐摩耗性や耐久性に優れている。
本発明のセラミックス微小球は、セラミックス、食品、製紙、顔料・塗料、インキ、医薬品・化粧品、農薬、フェライトなど各種分野において用いられる湿式攪拌ミル用の分散・粉砕メディア、電子関係部品を代表とするガラスやセラミックスあるいは金属部品や樹脂、木材、石材部品などの表面研掃によるクリーニングや梨地、研磨、研削加工を目的とした乾式ブラストの投射材や液体ホーニング用の研磨材、焼成時の敷粉、ガラス、金属、ゴム、樹脂などへの充填材などとして用いることができる。
以下、本発明を実施例及び、比較例により具体的に説明するが、これに限定されるものではない。
実施例1
市販の東ソー製ZrO粉末(TZ−3Y−E)をφ10mmジルコニアボールが充填された粗粉砕機を用いて同量の水に分散させ、平均中心粒径0.57μm、1μm以上の粗粒の比率が30%のスラリーとした。次に、該スラリーをφ0.2mmジルコニアビーズが充填された高速攪拌ミルを用いて循環粉砕し、平均中心粒径0.25μm、1μm以上の粗粒の比率が0%のジルコニア粉砕スラリーを得た。該粉砕スラリーの一部をアトマイザー方式により噴霧乾燥し、超音波式篩で分級した。
次に、攪拌機付きの造粒槽に、アンモニア水でpHをアルカリ性に調整した50℃の温水2リットルを入れ、初期核として分級した45〜53μmの噴霧球(画像解析による平均円相当径が49.1μmであり、その標準偏差が平均円相当径の7.1%、)を2kg投入し、攪拌しながら平均中心粒径0.25μm、スラリー濃度50%のジルコニア粉砕スラリー8kgを液のpHと温度を保ちながら、連続的に添加し、該核に被着させた。その後、オーブン乾燥機に入れ、120℃で乾燥した後、目開き63μmで分級した。篩上として画像解析による平均円相当径が67.1μm、であり、その標準偏差が平均円相当径の4.96%ジルコニア造粒球を約6kg得た。
次に、この造粒球2kgをそのまま核として用いて、再び、同じ条件で液中造粒を行い、120℃で乾燥した後目開き90μmと106μmで分級し、分級後の造粒球は、画像解析による平均円相当径が96.1μmであり、その標準偏差が平均円相当径の3.83%のジルコニア造粒球を約6kg得、大気雰囲気下の電気炉で1300℃、保持4時間の条件で焼結した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が75.1μmであり、その標準偏差が平均円相当径の3.88%、平均円形度が0.935であり、その標準偏差が0.014、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが3.21μm、平均対理論密度が98.5%のジルコニア焼結球であった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、186個の内部欠陥を観察したところ、2個に年輪状の欠陥があり、その保有率は約1.1%であった。
実施例2
実施例1で得た平均中心粒径0.25μmの粉砕スラリーを更に、実施例1で得た平均円相当径が75.1μmのジルコニア焼結球が充填された高速攪拌ミルを用いて循環粉砕し、平均中心粒径0.12μm、1μm以上の粗粒の比率が、0%のジルコニア粉砕スラリーを得た。
粉砕終了後のジルコニア焼結球に割れ欠けや摩耗は確認されなかった。
次に、実施例1と同じ造粒槽に、アンモニア水で液のpHをアルカリ性に調整した50℃の温水4.5リットル投入し、初期核として25〜34μmの噴霧核(画像解析による平均円相当径が31.5μmであり、その標準偏差が平均円相当径の7.88%)を2kg投入し、攪拌しながら平均中心粒径0.12μm、スラリー濃度50%のジルコニア粉砕スラリー6kgを水で30%に希釈し、液のpHと温度を保ちながら、連続的に添加し、該核に被着させた。その後、オーブン乾燥機に入れ、120℃で乾燥した後目開き34μmと45μmで分級し、画像解析による平均円相当径が42.5μm、その標準偏差が平均円相当径の7.08%のジルコニア造粒球を約5kg得、大気雰囲気下で電気炉により、1300℃、保持4時間の条件で焼結した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が33.7μmであり、その標準偏差が平均円相当径の7.03%、平均円形度が0.926であり、その標準偏差が0.017、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが2.41μm、平均対理論密度が98.5%のジルコニア焼結球であった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、120個の内部欠陥を観察したところ、1個に5μmのポアがあり、その保有率は約0.8%だった。
また、本実施例で得られたジルコニア焼結球が充填された縦型攪拌ミルを用いて、平均中心粒径0.12μm、スラリー濃度50%のジルコニアスラリーをバッチ粉砕し、平均中心粒径0.08μmのジルコニアスラリーを得た。
粉砕終了後のジルコニア焼結球に割れ欠けや摩耗は確認されなかった。
実施例3
核として実施例2で得られたジルコニア造粒球(画像解析による平均円相当径が42.5μmであり、その標準偏差が平均円相当径の7.08%)を使用する以外は実施例2と同じ条件で造粒と乾燥を2回繰り返し、オーブン乾燥機に入れ、120℃で乾燥した後、目開き63μmと77μmで分級し、画像解析による平均円相当径が66.5μmであり、その標準偏差が平均円相当径の3.12%のジルコニア造粒球を約5kg得、大気雰囲気下で電気炉により、1275℃、保持4時間の条件で焼結した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が51.8μmであり、その標準偏差が平均円相当径の3.98%、平均円形度が0.932であり、その標準偏差が0.018、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが2.41μm、平均対理論密度が98%のジルコニア焼結球であった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、100個の内部欠陥を観察したところ、1個に年輪状のポアがあり、その保有率は1%だった。
また、本実施例で得られたジルコニア焼結球が充填された縦型攪拌ミルを用いて、平均中心粒径0.12μm、スラリー濃度50%のジルコニアスラリーをバッチ粉砕し、平均中心粒径0.10μmのジルコニアスラリーを得た。
粉砕終了後のジルコニア焼結球に割れ欠けや摩耗は確認されなかった。
実施例4
初期核として20〜25μmのジルコニア噴霧球(画像解析による平均円相当径が24.1μmであり、その標準偏差が平均円相当径の7.55%)を使用する以外は実施例2と同じ条件で造粒を行い、オーブン乾燥機に入れ、120℃で乾燥した後、目開き25μmと34μmで分級し、画像解析による平均円相当径が32.7μmであり、その標準偏差が平均円相当径の6.48%のジルコニア造粒球を約5kg得、大気雰囲気下で電気炉により、1275℃、保持4時間の条件で焼結した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が24.4μmであり、その標準偏差が平均円相当径の7.65%、平均円形度が0.912であり、その標準偏差が0.022、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが2.42μm、平均対理論密度が98.5%のジルコニア焼結球であった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、100個の内部欠陥を観察したところ、1個に5μmのポアがあり、その保有率は1%だった。
また、本実施例で得られたジルコニア焼結球を用いて、内径φ6mmのセラミックノズルを用いて、圧力0.25MPa、噴射距離100mmの条件で表面に錆びが発生した鋼板(SS41)にサクション方式により噴射し、錆を除去した。噴射後の鋼板表面に焼結球の突き刺さりはなく、焼結球に割れ欠けや摩耗は確認されなかった。
実施例5
平均中心粒径0.12μmのジルコニア粉砕スラリーを液中造粒に使用する以外は、実施例1と同じ条件で造粒と乾燥および分級を行い、画像解析による平均円相当径が95.3μmであり、その標準偏差が平均円相当径の3.24%のジルコニア造粒球を約6kg得、大気雰囲気下で電気炉により、1250℃、保持4時間の条件で焼結した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が74.5μmであり、その標準偏差が平均円相当径の3.02%、平均円形度が0.936であり、その標準偏差が0.013、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが2.79μm、平均対理論密度が98%のジルコニア焼結球であった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、212個の内部欠陥を観察したところ、1個に年輪状の欠陥があり、その保有率は約0.5%だった。
実施例6
市販の東ソー社製ZrO粉末(TZ−8Y)を実施例1と同じ粗粉砕機で同量の水に分散させ、平均中心粒径0.58μm、1μm以上の粗粒の比率が28%のスラリーとした後、実施例5で得たジルコニア焼結球が充填された高速攪拌ミルを用いて循環粉砕し、平均中心粒径0.12μm、1μm以上の粗粒の比率が0%のジルコニア粉砕スラリーを得た。
粉砕終了後のジルコニア焼結球に割れ欠けや摩耗は確認されなかった。
次に、該粉砕スラリーの一部を実施例1と同じ条件で噴霧乾燥し、超音波式篩で分級した。
次に、実施例1と同じ造粒槽にアンモニア水でpHをアルカリ性に調整した50℃の温水4.5リットルを入れ、初期核として38〜45μmの安定化ジルコニア噴霧核(画像解析による平均円相当径が40.7μmであり、その標準偏差が平均円相当径の6.66%)を2kg投入し、攪拌しながら、該核と同じ組成の平均中心粒径0.12μm、スラリー濃度50%のジルコニア粉砕スラリー10kgを液のpHと温度を保ちながら、連続的に添加し、該核に被着させた。その後、オーブン乾燥機に入れ、120℃で乾燥し、目開き63μmと75μmで分級し、画像解析による平均円相当径が61.1μmであり、その標準偏差が平均円相当径の3.81%のジルコニア造粒球を約7kg得、大気雰囲気下で電気炉により、1300℃、保持4時間の条件で焼結した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が47.2μmであり、その標準偏差が平均円相当径の4.83%、平均円形度が0.921であり、その標準偏差が0.019、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが3.21μm、平均対理論密度が98.5%のジルコニア焼結球だった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、440個の内部欠陥を観察したところ、2個に5μmのポアがあり、その保有率は約0.5%だった。
本実施例で噴霧乾燥した粉末を用い、金型成形でジルコニア成形体を作製し、電融アルミナ匣鉢の中に本実施例で得られたジルコニア焼結球を敷粉として入れ、その焼結球の中に該成形体を埋め込み、大気雰囲気下で電気炉により、1275℃、保持4時間の条件で焼成した。
得られた焼結体の密度は理論密度に近く、焼結体表面に敷粉の付着は見られなかった。
実施例7
市販の東ソー社製ZrO粉末(TZ−0)と日産化学社製コロイダルシリカ(スノーテックスN:SiO20%)を実施例1と同じ粗粉砕機を用いて混合し、セラミックススラリーとし、アトマイザー方式で噴霧乾燥し、ZrO65%−SiO35%のジルコン組成の粉末(理論密度:4.7g/cm)を得た。
得られた該ジルコン組成の粉末を実施例1と同じ粗粉砕機を用いて同量の水に分散させスラリーとした後、該スラリーを実施例6と同じ条件で高速攪拌ミルにより循環粉砕し、平均中心粒径0.18μm、1μm以上の粗粒の比率が0%の粉砕スラリーを得た。
次に、該粉砕スラリーの一部を実施例1と同じ条件で噴霧乾燥し、超音波式篩で分級した。
次に、初期核として38〜45μmのジルコン組成の噴霧核(画像解析による平均円相当径が40.2μmであり、その標準偏差が平均円相当径の6.34%)および平均中心粒径0.18μm、スラリー濃度50%のジルコン組成の粉砕スラリーを使用する以外は、実施例6と同じ条件で造粒乾燥と分級を行い、画像解析による平均円相当径が60.5μmであり、その標準偏差が3.50%のジルコン組成の造粒球を約7kg得、大気雰囲気下で電気炉により、1300℃、保持4時間の条件で焼結した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が47.8μmであり、その標準偏差が平均円相当径の4.41%、平均円形度が0.934であり、その標準偏差が0.015、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが2.11μm、平均対理論密度が98.5%のジルコン組成の焼結球だった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、435個の内部欠陥を観察したところ、3個に中心核の抜けたポアがあり、その保有率は約0.7%だった。
また、得られたジルコン組成の焼結球を用いて、実施例4と同じ条件で表面に錆びが発生した鋼板にサクション方式により焼結球を噴射し、錆を除去した。噴射後の鋼板表面に焼結球の突き刺さりはなく、焼結球に割れ欠けや摩耗は確認されなかった。
実施例8
市販の大明化学社製Al粉末(TM−D:理論密度:3.98g/cm)に東ソー製ZrO粉末(TZ−3Y−E)を4.2重量%添加し、実施例7と同じ条件で粉砕し、平均中心粒径0.12μm、1μm以上の粗粒の比率が0%のアルミナ粉砕スラリーを得た。
粉砕終了後のジルコニア焼結球に割れ欠けや摩耗は確認されなかった。
次に、この粉砕スラリーの一部を実施例1と同じ条件で噴霧乾燥し、超音波式篩で分級した。
次に、初期核として38〜45μmのアルミナ噴霧核(画像解析による325個の平均円相当径が40.7μmであり、その標準偏差が平均円相当径の6.44%)および平均中心粒径0.12μm、スラリー濃度50%のアルミナ粉砕スラリーを使用する以外は、実施例6と同じ条件で造粒乾燥と分級を行い、画像解析による平均円相当径が60.5μmであり、その標準偏差が平均円相当径の3.67%のアルミナ造粒球を約7kg得、大気雰囲気下で電気炉により、1290℃、保持4時間の条件で焼結した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が46.5μmであり、その標準偏差が平均円相当径の4.90%、平均円形度が0.921であり、その標準偏差が0.019、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが3.21μm、平均対理論密度が98.5%のアルミナ焼結球だった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、420個の内部欠陥を観察したところ、5個に3μmのポアがあり、その保有率は約1.2%だった。
また、本実施例で噴霧乾燥した粉末を用い、金型成形で成形体を作製し、電融アルミナ匣鉢の中に本実施例で得られたアルミナ焼結球を敷粉として入れ、その焼結球の中に該成形体を埋め込み、大気雰囲気下で電気炉により、1275℃、保持4時間の条件で焼成した。
得られた焼結体の密度は理論密度に近く、焼結体表面に敷粉の付着は見られなかった。
比較例1
実施例1と同じ平均中心粒径0.57μm、1μm以上の粗粒の比率が、30%のスラリーをφ0.8mmジルコニアビーズが充填された高速攪拌ミルを用いて循環粉砕し、平均中心粒径0.45μm、1μm以上の粗粒の比率が、2%のジルコニア粉砕スラリーを得た。
液中造粒に、この平均中心粒径0.45μmの粉砕スラリーを使う以外は、実施例1と同じ条件で、液中造粒を行い、120℃で乾燥した後、目開き90μmと106μmで分級し、画像解析による平均円相当径が96.7μmであり、その標準偏差が平均円相当径の4.45%のジルコニア造粒球を約6kg得、大気雰囲気下で電気炉により、1300℃、保持4時間の条件で焼結した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が75.5μmであり、その標準偏差が平均円相当径の4.57%、平均円形度が0.907であり、その標準偏差が0.021、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが5.75μm、平均対理論密度が96.5%のジルコニア焼結球だった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、420個の内部欠陥を観察したところ、15個に年輪状の欠陥があり、その保有率は約3.6%だった。
また、本比較例で得られたジルコニア焼結球が充填された縦型攪拌ミルを用いて、スラリー濃度50%のジルコニアスラリーをバッチ粉砕した。
粉砕終了後にジルコニア焼結球の割れ欠けを確認したところ、100個中に2個の割合で割れ欠けが確認された。また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが3.17μmと滑らかになり、摩耗が確認された。
比較例2
液中造粒に用いる平均中心粒径0.25μmのジルコニア粉砕スラリーを8kg、初期核として同じスラリーで噴霧乾燥し、分級した目開き53μm以下のジルコニア噴霧球(画像解析による平均円相当径が35.1μmであり、その標準偏差が平均円相当径の12.56%)を2kg使用する以外は、実施例2と同じ条件で、該核に被着させた後、オーブン乾燥機に入れ、120℃で乾燥し、目開き25μmと63μmで分級し、画像解析による平均円相当径が47.7μmであり、その標準偏差が平均円相当径の13.52%のジルコニア造粒球を約5kg得、大気雰囲気下で電気炉により、1300℃、保持4時間の条件で焼結した後、目開き20μmと45μmで分級した。得られた微小球は、画像解析による平均円相当径が37.7μmであり、その標準偏差が平均円相当径の11.8%、平均円形度が0.897であり、その標準偏差が0.033、また、撮影倍率1000倍における表面の算術平均線粗さが2.90μm、平均対理論密度が98%のジルコニア焼結球だった。
焼結球を樹脂に埋め込み半分に研削し、132個の内部欠陥を観察したところ、7個に年輪状の欠陥および5μmのポアがあり、その保有率は約5%だった。
また、本比較例で得られたジルコニア焼結球を用いて、実施例4と同じ条件で表面に錆びが発生した鋼板にサクション方式により噴射し、錆を除去した。噴射後の鋼板表面に焼結球の突き刺さりはなかったが、焼結球に数%の割れ欠けが確認された。
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
Figure 2006193345

Claims (6)

  1. 平均円相当径が10μm以上76μm以下、その標準偏差が平均円相当径の8%以下、平均円形度が0.9以上1以下、その標準偏差値が0.025以下、かつ焼結後の表面の算術平均線粗さが4μm以下であることを特徴とするセラミックス微小球。
  2. 年輪状あるいは空孔として5μm以上の欠陥が存在する内部欠陥保有率が3%以下、平均対理論密度が97%以上である請求項1記載のセラミックス微小球。
  3. セラミックスが、ジルコニア、アルミナ、ジルコン、ムライト、シリカ、チタニアの1種、またはこれらを主成分とする複合材料のいずれかであることを特徴とする請求項1〜2に記載のセラミックス微小球。
  4. セラミックス微小球が、噴霧球を液中造粒した造粒球を焼結した焼結球であることを特徴とする請求項1〜3に記載のセラミックス微小球。
  5. 平均粒径が0.3μm以下のセラミックススラリーを噴霧造粒し、平均円相当径が10〜53μmの範囲内、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下の噴霧球に分級し、該噴霧球の初期核上に同組成の平均中心粒径が0.3μm以下のセラミックススラリーをアルカリ液中で該初期核に被着した造粒球とし、該造粒球を乾燥後、目開きが16〜100μmの範囲内、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下に分級し、焼結することを特徴とする請求項1〜4に記載のセラミックス微小球の製造方法。
  6. 平均中心粒径が0.3μm以下のセラミックススラリーをアルカリ液中で核に被着して造粒球とし、該造粒球を乾燥後、目開きが16〜100μmの範囲内、その標準偏差値が平均円相当径の8%以下に分級する工程を2回以上繰り返すことを特徴とする請求項5に記載のセラミックス微小球の製造方法。
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