JP2006160502A - 作業車の安全制御装置 - Google Patents

作業車の安全制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006160502A
JP2006160502A JP2004358055A JP2004358055A JP2006160502A JP 2006160502 A JP2006160502 A JP 2006160502A JP 2004358055 A JP2004358055 A JP 2004358055A JP 2004358055 A JP2004358055 A JP 2004358055A JP 2006160502 A JP2006160502 A JP 2006160502A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boom
restriction
reaction force
unit
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004358055A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kagata
武志 加賀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Corp
Original Assignee
Aichi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Corp filed Critical Aichi Corp
Priority to JP2004358055A priority Critical patent/JP2006160502A/ja
Publication of JP2006160502A publication Critical patent/JP2006160502A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Cleaning, Maintenance, Repair, Refitting, And Outriggers (AREA)
  • Jib Cranes (AREA)
  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】安全制御装置を構成する機器等の異常発生時等に、ブームを安全に作動することができる安全制御装置を提供する。
【解決手段】車体と、車体上に設けられるブームとを有する作業車に搭載され、それぞれに定められた所定の条件下でブームの作動を規制する第1および第2の作動規制手段98,99を有して構成される作業車の安全制御装置90であって、第1および第2の作動規制手段98,99が異常か否かを検知する異常検知手段89と、異常検知手段89により第1および第2の作動規制手段98,99のいずれか一方が異常と検知されたときに、当該異常と検知された作動規制手段の作動を停止させ、第1および第2の作動規制手段98,99の他方に定められた所定の条件下でブームの作動規制を継続して行わせる規制切換手段96とを備えて構成している。
【選択図】図3

Description

本発明は、ブームを備えて構成される作業車の安全制御装置に関し、さらに詳しくは、ブームの作動を規制するための作動規制手段を2つ備えた安全制御装置に関する。
上記ジャッキを備えた作業車として、例えば高所作業車がある。高所作業車は、クローラ装置あるいはタイヤ車輪等を備える走行体上に旋回、伸縮、起伏可能なブームを設け、ブーム先端に作業者搭乗用の作業台を取り付けて構成されており、ブームの作動により所望高所に移動させた作業台上で作業できるようになっている。このブーム作動時には、車両の重心が移動して車両が不安定な状態となるため、走行体の左右側部に下端部を接地させて走行体を持上支持するジャッキが複数(例えば4本)備えられる。ジャッキによる支持のもとであってもブームの作動姿勢によっては車両が転倒する危険があり、このような危険回避のため、所定の条件になればブームの作動を規制する安全制御装置が備えられる。
このような安全制御装置には、ブームに作用する転倒モーメントを検出し、この検出転倒モーメントが予め定めた許容転倒モーメントにまで上昇したときに作動規制する手段(モーメント規制)、ブームの先端部の位置を逐次検出し、検出位置が予め定めた許容作業範囲の限界に到達したときに作動規制する手段(作業範囲規制)、ジャッキに作用する接地反力を検出し、検出接地反力が予め定めた許容接地反力にまで低下したときに作動規制する手段(ジャッキ反力規制)等がある。また、モーメント規制とジャッキ反力規制との双方を備えた2重の作動規制を行うとする構成、モーメント規制を2重に行うとする構成等により、より安全性の高い高所作業車の提供を図るとする提案もなされている(例えば、特許文献1)。
特開2003−238092号公報
安全制御装置にはブームの作動規制を行わない状態とするように指令を行うための操作手段が備えられており、例えば、ブームの作動中において作動規制のための検出手段等に断線等の異常が生じた場合、操作手段を操作して作動規制が行われない状態とすることでブームの作動操作が行われるようにしている。しかしながら、従来においてはこのような指令操作があれば、ブームの作動規制が全く行われない状態となり、指令操作後にブームの作動操作方向を誤ると、車両が転倒する危険があるという問題があった。
上記問題に鑑み、本発明は、安全制御装置を構成する機器等の異常発生時、作動規制状態の解除時に、ブームを安全に作動制御することができる安全制御装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明に係る作業車の安全制御装置は、走行体と、走行体上に設けられるブームとを有する作業車に搭載され、それぞれに定められた所定の条件下でブームの作動を規制する第1および第2の作動規制手段を有して構成される作業車の安全制御装置であって、第1および第2の作動規制手段が異常か否かを検知する異常検知手段と、異常検知手段により第1および第2の作動規制手段のいずれか一方が異常であると検知されたときに、当該異常と検知された作動規制手段の作動を停止させ、第1および第2の作動規制手段の他方に定められた所定の条件下でブームの作動規制を継続して行わせる規制切換手段とを備えて構成している。
また、規制切換手段により、上記異常と検知された作動規制手段の作動停止とともにブームの作動を停止させ、規制切換手段によりブームの作動が停止されたときに、規制切換手段によるブームの作動の停止を解除する指令を行う規制解除操作手段(例えば、実施形態における解除ボタン53)を備えて構成してもよい。
また、走行体の側部に下端部を接地させて走行体を支持する複数のジャッキを設け、第1の作動規制手段に、ブームに作用する転倒モーメントを検出するモーメント検出手段(例えば、実施形態における軸力センサ84、負荷算出部93)を備え、所定の条件としてモーメント検出手段により検出される転倒モーメントが予め設定された許容転倒モーメントにまで到達したときにブームの作動を規制するように構成し、第2の作動規制手段に、ジャッキに作用する接地反力を複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段(例えば、実施形態における反力検出スイッチ71)を備え、反力検出手段により検出されるジャッキの接地反力が所定の条件下となったときにブームの作動を規制するように構成している。
なお、走行体の側部に下端部を接地させて走行体を支持する複数のジャッキが設けられており、第1の作動規制手段に、ブームの先端部の位置を検出する位置検出手段(例えば、実施形態における旋回角センサ81、伸長量センサ82、起伏角センサ83、位置算出部92)を備え、所定の条件として位置検出手段により検出されるブームの先端部の位置が予め設定された許容範囲の限界に到達したときにブームの作動を規制するように構成し、第2の作動規制手段は、ジャッキに作用する接地反力を複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段(例えば、実施形態における反力検出スイッチ71)を備え、反力検出手段により検出されるジャッキの接地反力が所定の条件下となったときにブームの作動を規制するように構成している。
また、第1および第2の作動規制手段を、常には第1の作動規制手段による作動規制が行われるように設定構成し、第1の作動規制手段に定められた所定の条件下であってもブームの作動を規制させず、第2の作動規制手段に定められた所定の条件下となったときにブームの作動を規制させるように指令する逸脱操作手段(例えば、実施形態における逸脱ボタン54)を備えて構成している。
本発明に係る作業車の安全制御装置は、規制切換手段により、一方の作動規制手段が異常であるときに作動を停止させ、他方の作動規制手段による作動規制を継続した状態でブームの作動を行わせるように構成されている。このように、一方の作動規制手段の構成機器等に異常が発生しても、これを停止させて正常な状態である他方の作動規制手段によるブームの作動規制が行われた状態でブームの作動が許可されるため、異常発生後に車両転倒を招く危険のある方向への作動操作が行われたとしてもこの他方の作動規制手段による作動規制が行われることとなり、作動規制手段の異常時においても安全性の高い安全制御装置を提供することができる。
また、規制切換手段による異常の作動規制手段の作動停止とともにブームの作動を停止させ、規制解除操作手段の操作によりこのブームの作動停止状態が解除されるように構成されている。これにより規制解除操作手段の操作がなければ正常である作動規制手段による作動制御が行われるもとで作業装置を作動させることができないため、作業者はこのような状態に鑑みて作動規制手段が異常であることを知ることができ、車両の安全確保に寄与する。
なお、第1の作動規制手段をモーメント検出手段を備えて構成し、第2の作動規制手段を反力検出手段を備えて構成している。このように、第1および第2の作動規制手段が、それぞれ相違する検出手段を備えて構成されるため、例えば一方の作動規制手段における検出手段が異常でも、この検出手段は他方の作動規制手段における制御とは独立するもので、他方の作動規制手段に影響しない。このため、一方の作動規制手段を作動停止して他方の作動規制手段による作動規制を継続しても正常に機能させることができ、安全を確保することができる。また、第1の作動規制手段を位置検出手段を備えて構成し、第2の作動規制手段を反力検出手段を備えて構成する場合においても同様の効果を得ることができる。
また、常には第1の作動規制手段によるブームの作動規制が行われるように設定構成し、第1の作動規制手段に定められた所定条件を満たしてもブームの作動規制を行わず、第2の作動規制手段に定められた所定条件を満たしたときに作動規制を行うように指令操作するための逸脱操作手段が備えられている。このような逸脱操作手段を操作すると、作動規制の厳しい第1の作動規制手段により規定される作業範囲を逸脱してブームを作動させ、作動規制の緩やかな第2の作動規制手段により規定される作業範囲までブームを作動できるようになる。これにより、常には比較的厳しい設定での作動規制が行われることにより車両転倒の回避が図られて安全性が確保されているとともに、作業者の所望高所作業位置が第1の作動規制手段が規定する作業範囲を逸脱した位置にある場合においても逸脱操作手段を指令操作することで柔軟に対応させることができる。このとき、第1の作業規制手段により規定される作業範囲を逸脱しても第2の作業規制手段による作動規制は継続して行われており、車両転倒を回避できる。このように、車両転倒の回避とブーム操作の柔軟性確保の両立を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1には本発明に係る安全制御装置を搭載した作業車の一例として示す高所作業車1の斜視図を示している。この高所作業車1は、タイヤ車輪11、11を備えて運転キャビン12から走行運転操作が可能なトラック式の車体10、車体10上に設けられた作業装置2、車体10の側部に設けられたジャッキ60,60,…等から構成されている。作業装置2は、旋回体20、旋回体20の上方に延びて設けられた支持ブラケット29に基端部が枢結されたブーム30、ブーム30の先端部に取り付けられた作業者搭乗用の作業台40等から構成されている。
旋回台20は、車体10の後部に上下軸回りに回動自在に取り付けられており、車体10に内蔵された旋回モータ21を油圧駆動することにより水平旋回させることができる。ブーム30は、基端ブーム30a、中間ブーム30b、先端ブーム30cを入れ子式に組み合わせて構成されており、内部に設けた伸縮シリンダ31を油圧駆動することによりブーム全体を伸縮させることができるとともに、基端ブーム30aと支持ブラケット29との間に跨設された起伏シリンダ32を油圧駆動することにより上下面で起伏させることができる。また、先端ブーム30cの先端部には垂直ポスト33が取り付けられており、垂直ポスト33は図示しないレベリング装置によりブーム30の起伏角度によらず常時垂直姿勢が保持される構成となっている。
作業台40は、作業者が搭乗する箱状のバケット41、バケット41に取り付けられた作業台保持ブラケット42等を有して構成されており、作業台保持ブラケット42は垂直ポスト33に垂直ポスト33の周りに首振り動自在に取り付けられている。作業台保持ブラケット42の内部には首振りモータ43が設けられており、この首振りモータ43を油圧駆動することにより作業台40を垂直ポスト33まわりに首振り動させることができるようになっている。なお、上記のように垂直ポスト33は常時垂直姿勢が保持されるため、結果としてバケット41の床面は常時水平に保持される。
バケット41には、旋回台20、ブーム30、作業台40等を作動操作するための操作部50が設けられている。図2に示すように操作部50には、ブーム30の旋回操作、起伏操作、伸縮操作を行うためのブーム操作レバー51、作業台40の首振り操作を行うための首振り操作レバー52が設けられており、図示各矢印方向へのレバー傾動操作、レバー捻動操作によりブーム30、作業台40が所望の作動を行うように操作できるようになっている。また、操作部50には、両操作レバー51,52に近接して、本発明に係る安全制御装置によりブーム作動規制が行われたときに操作される解除ボタン53および逸脱ボタン54のほか、警報音を放音するための警報ブザー57、警告点灯するための警報ランプ58のほか、ブーム30等の作動状態に応じてその状態を表示可能な表示パネル59が設けられている。
ブーム操作レバー51の基部には、ブーム旋回操作を検出する旋回ポテンショメータ51a、ブーム伸縮操作を検出する伸縮ポテンショメータ51b、ブーム起伏操作を検出する起伏ポテンショメータ51cが設けられており、首振り操作レバー52の基部には、首振り操作を検出する首振りポテンショメータ52aが設けられており、操作に応じて操作検出信号が出力されるようになっている。また、解除ボタン53および逸脱ボタン54には、ボタン操作を検出する解除スイッチ53a、逸脱スイッチ54aがそれぞれ対応して設けられている。なお、首振り操作レバー52は、中立起立位置でオフ、左右傾動位置でそれぞれオンとなるようなスイッチにより構成してもよい。
車体10の側部には作業中の車両を安定状態に支持する4本のジャッキ60,60,…が設けられている。各ジャッキ60は、上下方向に延びるアウタポスト61、アウタポスト61に上下方向に伸縮自在に挿入されたインナポスト62、インナポスト62の下端部に揺動自在に取り付けられたジャッキパッド63等からなり、アウタポスト61とインナポスト62との間に跨設されたジャッキシリンダ64を油圧駆動することによりインナポスト62を上下方向に伸縮させることができ、各ジャッキ60,60,…のインナポスト62を下方伸長してジャッキパッド63を接地し、車体10を持上状態で支持することができる。また、各ジャッキ60,60,…は車体10の側方への張出を可能に構成されており、側方張出した状態での接地により車体10をより安定して支持できるようになっている。各ジャッキ60,60,…の側方への張出格納操作および各インナポスト62,62,…の上下方向への伸縮操作は、車体10の後部に設けられたジャッキ操作レバー13の操作により行われる。
各ジャッキ60,60,…のアウタポスト61の内部には、接地反力を検出する反力検出装置70がそれぞれ配設されており、この反力検出装置70のそれぞれには、リミットスイッチからなり、ジャッキ60に作用する接地反力が所定の接地反力にまで低下したときにオンとなって検出信号を出力する反力検出スイッチ71を設けて構成されている。
さて、図3に示すように両操作レバー51,52に設けられる各ポテンショメータ51a〜51c,52aからの操作信号はそれぞれ、コントローラ90のバルブ制御部91に出力されるようになっている。バルブ制御部91は、旋回ポテンショメータ51aからの旋回操作信号に基づいて旋回モータ21に対応する第1制御バルブV1を電磁駆動し、伸縮ポテンショメータ51bからの旋回操作信号に基づいて伸縮シリンダ31に対応する第2制御バルブV2を電磁駆動し、起伏ポテンショメータ51cからの起伏操作信号に基づいて起伏シリンダ32に対応する第3制御バルブV3を電磁駆動するように構成されている。また、首振りポテンショメータ52aからの首振り操作信号に基づいて首振りモータ43に対応する第4制御バルブV4を電磁駆動するように構成されている。
車体10に設けられた油圧ポンプPより吐出される作動油は、第1〜4制御バルブV1〜V4を介して上記各油圧アクチュエータ21,31,32,43に供給されるようになっており、作業者のレバー操作に従ったブーム30、作業台40の作動が行われる。
コントローラ90には、位置算出部92、負荷算出部93、記憶部94、第1作動規制部98、第2作動規制部99が設けられている。位置算出部92は、車体10に設けられてブーム30の旋回角度を検出する旋回角センサ81、基端ブーム30aの先端部に設けられてブーム30の長さを検出する伸縮量センサ82、基端ブーム30aに設けられてブーム30の起伏角度を検出する起伏角センサ83からそれぞれ出力される検出信号に基づいてブーム30の先端部の位置を逐次算出するようになっている。負荷算出部93は、起伏シリンダ32に設けられて起伏シリンダ32の軸力を検出する軸力センサ84から出力される検出信号に基づいてブーム30に作用する転倒モーメントを逐次算出するようになっている。また、負荷算出部93で逐次算出される転倒モーメントは、第1作動規制部98に出力されるようになっている。
記憶部94には、ブーム30の旋回位置およびジャッキ60の張出量に対応付けた許容転倒モーメントが記憶されている。位置算出部92の算出結果にブーム30の先端部の位置、およびジャッキ60に設けられてジャッキ60の張出量を検出するジャッキ張出センサ85から出力される検出信号に基づくジャッキ張出量に対応する許容転倒モーメントを第1作動規制部98に逐次読み出されるように構成されている。
第1作動規制部98は、負荷算出部93により算出された転倒モーメントと記憶部94に記憶された許容転倒モーメントとの比較を行うようになっている。ここで、転倒モーメントが許容転倒モーメントを下回っていれば、高所作業車1が安定して支持されている状態であるとしてブーム30の作動を継続して行えるようになっている。転倒モーメントが許容転倒モーメントに到達すれば高所作業車1が転倒するおそれがあるとして第1ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力される。
第1ブーム作動規制信号を受けたバルブ制御部91は、転倒モーメントが許容転倒モーメントを上回るような方向への作動(例えば、旋回動、伸長動、倒伏動)を規制するようにし、ブーム操作レバー51の旋回ポテンショメータ51a、伸縮ポテンショメータ51b、起伏ポテンショメータ51cからこのような方向へ作動させるための操作信号がバルブ制御部91に出力されてもこの信号に基づくような第1〜3制御バルブV1〜V3の電磁駆動を行わないように構成されている。このようにブーム30の作動方向を規制することにより、車両転倒の回避が図られる。
なお、コントローラ90には操作部50に設けられた警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59が接続されており、第1作動規制部98からバルブ制御部91への第1ブーム作動規制信号の出力と同期して、これらを作動させるように構成されている。なお、このとき表示パネル59には、ブーム30に作用する転倒モーメントが許容転倒モーメントに到達したことによりブーム30の作動規制が行われている旨が表示される。
また、第2作動規制部99には、反力検出装置70に設けられる反力検出スイッチ71の検出信号が出力されるようになっており、ジャッキ60に作用する接地反力が所定の接地反力を上回っていれば、スイッチがオフとなって検出信号の出力はなく、ジャッキ60に作用する接地反力が所定の接地反力にまで低下するとリミットスイッチがオンとなり、検出信号が第2作動規制部99に出力されるようになっている。
ここで、各ジャッキ60,60,…に備えられる反力検出スイッチ71がいずれもオフとなって検出信号が出力されていない場合においては、4本のジャッキ60,60,…により安定して高所作業車1が支持されているとして継続してブーム30の作動が行われるようになっている。また、各ジャッキ60,60,…に備えられる反力検出スイッチ71のうち、隣り合う2つのジャッキ60,60に備えられる反力検出スイッチ71がオンとなって検出信号が第2作動規制部99に出力された場合、ジャッキ60,60,…による安定支持が行われていないとして、第2ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力されるようになっている。
そして、第2作動規制部99から第2ブーム作動規制信号を受けたバルブ制御部91は、オンとなった圧力検出スイッチ71,71を備えるジャッキ60,60に作用する接地反力を低下させるような方向への作動(例えば、旋回動、伸長動、倒伏動)が規制されるようにし、上記と同様に、第1〜3制御バルブV1〜V3の電磁駆動を行わないように構成されている。このようなブーム30の作動方向の規制により車両転倒の回避が図られる。
また、第2作動規制部99から第2ブーム作動制御信号がバルブ制御部91に出力されたときにおいてもこれと同期して、コントローラ90に接続される警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59を作動させるように構成されている。なお、このとき表示パネル59には、ジャッキ60に作用する接地反力が設定された所定の接地反力にまで低下したことによりブーム30の作動規制が行われている旨が表示されるようになっている。なお、このとき、どのジャッキ60の接地反力の低下により作動規制が行われたのかについての表示も併せてできるように構成してよい。
このようにして、図4に示すように、記憶部94に記憶される許容転倒モーメントの設定により、第1作動規制部98においてブーム30を作動可能とする第1作業範囲R1の限界線L1を便宜的に規定することができることとなる。また、ジャッキ60に作用する接地反力がどの程度まで低下したときに反力検出スイッチを作動させるかを設定することにより、第2作動規制部99においてブーム30を作動可能な第2作業範囲R2の限界線L2を便宜的に規定することができることとなる。
ここで、本実施例では、ブーム30を作動させるにあたっては、反力検出スイッチ71の作動時にジャッキ60に作用する接地反力の設定により規定される第2作業範囲R2の限界線L2が、常には許容転倒モーメントの設定により規定される第1作業範囲R1の限界線L1の外側に位置するように設定が行われている。
このような高所作業車1においては、バケット41に搭乗した作業者によりブーム操作レバー51、首振り操作レバー52がレバー傾動操作、レバー捻動操作されてブーム30の旋回、伸長、起伏動、および作業台40の首振り動がなされ、作業者が所望する高所作業位置に向けてブーム30が作動する。ここで、所望高所作業位置に向けての作動中、あるいはブーム30の格納作動中においてブームの作動規制が行われるとすると、上記設定により、ブーム30に作用する転倒モーメントがブーム30の旋回位置およびジャッキ60の側方張出量に対応して定められた許容転倒モーメントにまで到達し、第1ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力されたことに因るものとなる。また、このようなブーム30の作動規制が行われると、上記の通り警報ブザー57による警報放音、警報ランプ58による警告灯の点灯がなされるとともに、表示パネル59にブーム30に作用する転倒モーメントが許容転倒モーメントに到達したことによりブーム30の作動規制が行われている旨が表示される。
次いで、ブーム30の作動中に第1および第2作動規制部98,99の構成機器であるセンサ類に異常等が発生した際における作動について説明する。第1作動規制部98を機能させるための構成機器として、旋回角センサ81、伸長量センサ82、起伏角センサ83、軸力センサ84、張出量センサ85がそれぞれ設けられており、これらセンサ81〜85とコントローラ90との間には、それぞれのセンサ81〜85に対応して異常検出器89,89,…が設けられている。また、第2作動規制部99を機能させるための構成機器として各ジャッキ60,60,…にそれぞれ反力検出スイッチ71,71,…が設けられており、これらスイッチ71,71,…とコントローラ90との間には、それぞれのスイッチ71,71,…に対応して異常検出器89,89,…が設けられている。
まず、上記センサ類の異常がない場合においては、各センサ類とコントローラ90との間に設けられる異常検知部89,89,…からは異常を検出したことを示す異常検出信号が出力されず、第1および第2作動規制部98,99によるブーム30の作動規制が行われる。ここで、例えばブーム30が第1作業範囲R1内を作動中に旋回角センサ81が断線したとすると、旋回角センサ81とコントローラとの間に設けられた異常検知部89がこの断線を検知し、旋回角センサ81が異常であるとして異常検知部89から異常検出信号がコントローラ90の規制切換部96に出力される。
異常検出信号が規制切換部96に出力されると、規制切換部96よりブーム停止信号がバルブ制御部91に出力され、ブーム操作レバー51および首振り操作レバー52の各ポテンショメータ51a〜51c,52aからの操作検出信号に基づいた第1〜第4制御バルブV1〜V4の電磁駆動が行われなくなるようになっており、これらバルブに繋がる各油圧アクチュエータ21,31,32,43の油圧駆動が停止し、作業者によるレバー操作が一切反映されなくなる。また、旋回角センサ81の異常検出部89からの異常検出信号が出力されていることにより、規制切換部96から第1作動規制部98に規制停止信号が出力されて第1作動規制部は作動を停止され、第1バルブ制御信号の出力が行われないようになっている。さらに、これら停止信号の出力に同期して警報ブザー57,警報ランプ58が作動して警報放音および警告点灯がなされるとともに、表示パネル59において、第1作動制御部98の構成機器が異常であり第1作動制御部98によるブーム30の作動規制が正常に機能しなくなった旨の表示が行われるようになっている。このように、ブーム30の停止、警報ブザー57および警報ランプ58の作動、表示パネル59の表示内容から、作業者は作動規制部が異常であることを知るところとなる。
ここで、操作部50には、両操作レバー51,52、表示パネル59に近接して解除ボタン53が配設されている。解除ボタン53を操作することにより、解除ボタン53の基部に配設されている解除スイッチ53aがオンとなって規制解除指令信号が規制切換部96に出力される。規制解除指令信号が規制切換部96に出力されると、規制切換部96からバルブ制御部91へのブーム停止信号の出力を解除し、両操作レバー51,52の各ポテンショメータ51a〜51c,52aからの操作検出信号に基づいた第1〜第4制御バルブV1〜V4の電磁駆動が行われ、作業者が所望するブーム30の作動が許可されることとなる。なお、上記の表示パネル59におけるブーム30の作動規制が正常に機能しなくなった旨の表示とともに、解除ボタン53の押圧操作によりブーム30を始動可能になるとのチュートリアル表示を行うようになっている。
このようにしてブーム30の作動が始動することにより、第1作動規制部は規制停止信号により作動しない状態である一方で、第2作動規制部99は構成機器も正常であり、解除ボタン操作後においては第2作動規制部99による作動規制が行われた状態でブーム30の作動操作を行えるようになる。
また、ブーム30を第1作業範囲R1内で作動させていたときに、第2作動規制部99を構成する反力検出スイッチ71,71,…のいずれかが断線した場合においても同様に、反力検出スイッチとコントローラ90との間の異常検出部89から異常検出信号が規制切換部96に出力され、バルブ制御部91にブーム停止信号が出力されるとともに第2作動規制部99に規制停止信号が出力される。これにより、第2作動規制部99は作動が停止した状態とされて第2ブーム作動規制信号の出力が行われないようになる。また、これら停止信号の出力と同期して、警報ブザー57、警報ランプ58の作動制御とともに、表示パネル59において第2作動規制部99の構成機器が異常である旨の表示がなされる。そして、解除ボタン53の操作により、解除スイッチ53aがオンとなって規制解除指令信号が規制切換部96に出力され、規制切換部96からのブーム停止信号の出力が解除され、両操作レバー51,52によるブームの作動操作が作業者の所望通りに行われることとなる。なお、このブーム30の作動においては正常である第1作動規制部98によるブーム30の作動規制は行われており、第1作業範囲R1内に限りブーム30の作動が許可されることとなる。
また、本実施例の操作部50には解除ボタン53に隣接して逸脱ボタン54が配設されており、以下、この逸脱ボタン54に係る構成および作用ついて説明する。
第1および第2作動規制部98,99がともに正常に機能した状態でブーム30を作動させており、ブーム30に作用する転倒モーメントが許容転倒モーメントにまで到達すると、即ち、許容転倒モーメントにより便宜的に規定される第1作業範囲R1の限界線L1にブーム30の先端部が到達すると、上記のように、第1作動規制部98によるブーム30の作動規制が行われ、第1作動規制部98から第1ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力され、表示パネル59に第1作動規制部98によるブーム30の作動規制が行われている状態である旨が表示される。
ここで、操作部50に配設されている逸脱ボタン54を操作することにより、逸脱ボタン54の基部に配設される逸脱スイッチ54aがオンとなって逸脱指令信号が規制解除部97に出力され、逸脱指令信号を受けた規制解除部97により第1作動規制部98に規制停止信号が出力される。第1作動規制部98は、規制停止信号が第1作動規制部98に出力されている間、上記と同様にして第1ブーム作動規制信号の出力を行わないようになっている。一方、正常に機能している第2作動規制部99は、反力検出スイッチ71,71,…の検出信号に基づいたブーム30の作動規制を継続して行うようになっている。
これにより、作業者は第1作動規制部98の第1作業範囲R1を逸脱して第2作業範囲R2までブーム30を作動させることができるようになる。なお、表示パネル59における第1作動規制部98によるブーム30の作動規制が行われている状態である旨の表示とともに、第2作動規制部99が正常に機能しており、逸脱ボタン54を押圧操作すればブーム30を第2作動規制部99が便宜的に規定する第2作業範囲R2の限界線L2までブーム30を作動させることができるとのチュートリアル表示を行うようになっている。さらに、逸脱ボタン54の押圧操作により、第1作動規制部98によるブーム30の作動規制が行われていない状態である旨が表示される。
そして、第1作動規制部98が作動停止されてブーム30が第1作業範囲R1を逸脱して作動させており、第2作業範囲R2の限界線L2に到達すると、第2作動規制部99から第2ブーム作動規制信号が出力されてブーム30の作動規制が行われ、警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59が同期して上記のように作動することとなる。
この逸脱スイッチ54aの作動により行われる第1作動規制部98の作動停止は、ブーム30の先端部が第1作業範囲R1まで復帰して一定時間経過することにより、即ち、点灯モーメントが許容転倒モーメント以下になって一定時間経過することにより、規制解除部97からの規制停止信号の出力が自動的に解除されるようになっている。このように、規制解除部97からの規制停止信号の出力が解除されると、これに同期して逸脱ボタン54の操作による第1作動規制部98の作動停止状態が解除されて再び第1作動規制部98によるブーム30の作動規制が行われる状態となった旨の表示がなされるようになっている。なお、上記規制停止信号の出力の自動解除をするために経時計測を行うタイマーをコントローラ90に備えて構成してもよい。
ところで、異常検出器89,89,…を用いた第1および第2作動規制部98,99が異常か否かの判定については、逸脱ボタン54の操作有無の如何に関わらずブーム30の作動中には常に行われるようになっている。ここで、逸脱ボタン54を操作することにより第1作動規制部98に規制停止信号が出力されて第1作動規制部98によるブーム30の作動規制が行われない状態とし、第1作業範囲R1を逸脱してブーム30を作動させているときに、異常検知器89により第2作動制御部99に係る構成機器の異常が認められたとする。このとき、異常検出信号を受けた規制切換部96により第2作動規制部99に規制停止信号が出力されて第2作動規制部99の作動が停止されるとともに、バルブ制御部91にブーム停止信号が出力される。ここで、解除ボタン53の操作により解除スイッチ53aがオンとされて規制解除指令信号が規制切換部96に出力され、第1作動規制部98が機能しているもとでブーム30の作動が許可されるが、このときブーム30は第1作業範囲R1を逸脱した状態となっている。ここで、本実施例においては、ブーム30が第1作業範囲R1内に復帰するまでブーム30に作用する転倒モーメントが増加する方向への作動(例えば、旋回動、伸長動、倒伏動)が規制されるようになっており、ブーム30の第1作業範囲R1内への復帰後は、第1作動規制部98による転倒モーメントと許容転倒モーメントとの比較判断によるブーム30の作動規制が通常通り行われるようになっている。
このような本実施例においては、第1および第2の作動規制部98、99のいずれか一方の構成機器が異常検出器89により異常であると検出されたときに、規制切換部96により異常の作動規制部の作動を停止させ、他方の作動規制部による作動規制を継続した状態でブーム30の作動を行わせるように構成されている。このように、一方の作動規制部の構成機器等が異常であっても、これを停止させて正常な状態である他方の作動規制部による作動規制が行われた状態でブーム30の作動が許可されるため、異常発生後に車両転倒を招く危険のある方向へのブーム30の作動操作が行われたとしてもこの他方の作動規制部による作動規制が行われることとなり、安全性を確保した作業車の安全制御装置を提供することができる。
また、規制切換部96による異常である作動規制部の作動停止とともにブーム30の作動を停止させ、解除ボタン53の押圧操作によりこのブーム30の作動停止状態が解除されるように構成されている。これにより、解除ボタン53の操作がなければ正常な作動規制部によるブーム30を始動させることができず、作業者はこのような状態に鑑みて作動規制部が異常であることを知ることができる。
なお、第1作動規制部98にモーメント規制を行わせるとして転倒モーメントを算出するために軸力センサ84を備え、第2作動規制部99にジャッキ反力規制を行わせるとしてジャッキ60に作用する接地反力を検出する反力検出スイッチ71,71,…を備えて構成している。このように、第1および第2作動規制部98,99がそれぞれ相違するセンサ、スイッチからの検出信号に基づいて作動規制を行っていることから、一方の作動規制部におけるセンサ類が異常となっても、これらセンサ類が他方の作動規制部の正常性に影響を及ぼさない。このため、異常時に他方の作動規制部による作動規制を継続しても正常に機能させることができ、安全性を確保することができる。
また、常には第1作動規制部98によるブーム30の作動規制が行われるように設定構成し、第1作動規制部98に定められた所定条件を満たしてもブームの作動規制を行わず、第2の作動規制手段に定められた所定条件を満たしたときに、作動規制を行うように指令操作するための逸脱ボタン54が備えられている。これにより、作動規制が厳しく設定構成される第1作動規制部98により規定される第1作業範囲R1を逸脱してブーム30を作動させ、作動規制が緩やかに設定構成される第2作動規制部99により規定される第2作業範囲R2までブーム30を作動できるようになる。このため、常には第1作動規制部98の第1作業範囲R1により車両転倒の回避が図られて安全性が確保されているとともに、作業者の所望高所作業位置が第1作動規制部98により規定される第1作業範囲R1を逸脱した位置にある場合においても逸脱ボタン54を押圧操作することで柔軟に対応させることができる。また、第1作業規制部98により規定される第1作業範囲R1を逸脱しても第2作業規制部99による作動規制が行われるため、車両転倒からの安全性は確保されている。このように、車両転倒の回避とブーム操作の柔軟性確保の両立を図ることができる。
そして、第1および第2作動規制部98,99によるブーム30の作動規制が行われたときに、それと同期して作動する警報ブザー57、警報ランプ58、および表示パネル59が設けられている。これにより、作業者にブームが作動規制状態にあることを注意喚起することができ、車両の安全確保に寄与する。
なお、上記実施例においては、記憶部94に許容転倒モーメントを記憶させ、軸力センサ84から得られる転倒モーメントとの比較によりブーム30の作動規制を行うように構成されたが、これをブーム30の先端部の位置が予め定めた許容作業範囲にあるか否かの判断に基づいてブーム30の作動規制を行うように構成してもよい。以下、この変更構成形態について、図1〜4を参照して簡単に説明する。なお、上記実施例と同一の態様については同一符号を付して重複説明を省略する。
コントローラ90の位置算出部92により、ブーム30の旋回角、伸長量、起伏角に基づいてブーム30の先端部の位置が逐次検出され、この位置検出信号が作動規制判断部95に逐次出力される。一方、記憶部94においては、作業台40が位置しても車両が安定して支持されるとする許容作業範囲R1’が記憶されている。ここで、図4に示すように記憶される許容作業範囲R1’の限界線L1’は、常には上記の反力検出スイッチ71の作動時にジャッキ60に作用する接地反力の設定により規定される作業範囲R2の限界線L2の内側に位置するように設定されている。
そして位置検出信号が出力される第1作動規制部98’において、逐次出力されるブーム30の先端部の位置が、記憶部94に記憶されている許容作業範囲内にあるか否かの判断が行われる。ここで、第1作動規制部98’により、ブーム30の先端部が許容作業範囲内にあると判断されれば、高所作業車1が安定支持状態であるとしてブーム30の作動が継続して行われるようになっており、許容作業範囲の限界線L1’に到達していると判断されれば、第1ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力されるようになっている。なお、上記実施例においてコントローラ90を構成した負荷算出部93は省略して構成してもよい。
そして、バルブ制御部91により許容作業範囲R1’を逸脱する方向へのブーム30の作動を規制するように第1〜第3制御バルブV1〜V3の電磁駆動が行われ、この第1ブーム作動規制信号の出力と同期して警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59の作動が行われるように制御される。なお、表示パネル59には、ブーム30の先端部の位置が許容作業範囲R1’の限界線L1’に到達したことによりブーム30の作動規制が行われている旨が表示される。
このような高所作業車1においても、第1作動規制部98の構成機器である各センサ81〜85の異常がそれぞれのセンサに対応して設けられる異常検出器89,89,…により検出され、異常検出信号が規制切換部96に出力されると、バルブ制御部91にブーム停止信号が出力されるとともに第1作動規制部98に規制停止信号が出力される。そして、表示パネル59におけるチュートリアル表示にしたがって解除ボタン53を押圧操作することにより解除スイッチ53aがオンとなって作業者は第2作動規制部によるブーム30の作動規制を継続して行われる状態でブーム30を始動させることができる。
また、ブーム30の先端部が許容範囲R1’の限界線L1’に到達したときに、逸脱ボタン54を押圧操作することにより、第1作動規制部98から第1ブーム作動規制信号が出力されないようにすることができ、作業者は第2作動規制部99による第2作業範囲R2までブーム30を作動させることができるようになる。
このように、第1作動規制部98をブーム30の先端部の位置に基づいてブームの作動規制を行う形態についても、上記と同様の効果を得ることができる。なお、ブーム30の先端部の位置を検出するにあたっては、旋回角センサ81、伸長量センサ82、起伏角センサ83を備えて第1作動規制部98におけるブーム30の作動規制が行われており、上記と同様にして第1および第2作動規制部98,99がそれぞれ相違するセンサ、スイッチからの検出信号に基づいて作動規制を行うように構成されている。このため、上記と同様にして、一方の作動規制部が作動停止しても他方の作動規制部を継続して機能させることに対して安全性が確保されたものとなっている。
また、上記各実施例においては、異常検出器89から規制切換部96に異常検出信号が出力されると、異常が検出されたセンサを構成機器として有する作動規制部の作動を規制する規制停止信号の出力とともに、バルブ制御部91にブーム停止信号を出力してブームの作動を停止させるようになっている。また、このようなブームの作動停止状態を解除するための解除ボタン53を操作部50に設けて構成している。しかしながら、必ずしも異常検出信号を受けたときに規制切換部96からブーム停止信号を出力する構成に限られず、そのまま継続して自動的に第2作動規制部99によるブーム30の作動規制を行わせる状態に自動的に移行させるようにしてもよい。このとき、解除ボタン53に係る構成を省略することができる。
また、逸脱ボタン54を押圧操作することによる第1作動規制部98の作動を停止させて第1作業範囲R1を逸脱してブーム30を作動可能とする操作タイミングとしてブーム30が第1作業範囲R1の限界線L1に到達して第1ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力されるときとしたが、必ずしもこれに限られず、第1作業範囲R1内にいてブーム30の作動規制が行われていない安全な状態においても操作することにより第1作動規制部98に規制解除部97から規制停止信号を出力されるように構成してもよい。これにより、所望高所作業位置が第1作業範囲R1を逸脱した位置にあると予測される場合等における作動操作性を向上させることができる。
また、上記各実施例においては、接地反力を検出する反力検出装置70をリミットスイッチからなる反力検出スイッチ71を備えて構成し、この反力検出スイッチの作動状態により各ジャッキ60,60,…が許容接地反力にまで低下しているか否かを判断する構成としたが、必ずしもこの形態に限られない。例えば、ジャッキ60の作動油給排を制御するためのジャッキ制御バルブを介して油圧ポンプPから作動油が供給されるジャッキシリンダ64のチューブ側油室内およびロッド側油室内の圧力を検出する圧力センサを油路中に配設し、圧力センサにより検出される油室内の圧力からジャッキ60に作用する接地反力をコントローラで演算して得る構成とし、第2規制部99において演算で得られた接地反力とコントローラに予め記憶させておいた許容接地反力との比較判断を行い、許容接地反力にまで低下したと判断したときに第2ブーム作動規制信号をバルブ制御部91に出力するようにしてもよい。
また、位置算出部で算出される位置をブーム30の先端部であるとして説明しているが、より具体的には、先端ブーム30cの先端の位置を算出するようにしてもよいし、先端ブーム30cの先端に垂直ポスト33を介して取り付けられる作業台40の位置を算出するようにしてもよい。
また、本発明に係る安全制御装置を搭載した作業車の一例として、車体10の前後左右の4箇所にジャッキ60,60,…を設ける形態の高所作業車1を例示したが、本発明においては、車体10の左右2箇所にジャッキを設ける形態の作業車、あるいは車体の前部および前後左右の5箇所にジャッキを設ける形態の作業車であっても同様に適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
また、本発明に係る安全制御装置を搭載した作業車の一例として、タイヤ車輪11,11,…を備える車体10をベースとし、旋回、伸縮、起伏可能なブーム30および作業台40を作業装置2として架装した高所作業車1を例示したが、ジャッキを備えて構成される作業車であれば、車体10として例えばクローラ装置を備えた車両をベースとするものでもよく、伸縮あるいは起伏動可能なブームを備えた作業装置2として例えばクレーン装置等を架装したものであってもよく、同様に実施可能であるとともに同様の効果を得ることができる。
本発明に係る作業車の安全制御装置を搭載した作業車の一例として示す高所作業車の側面図である。 上記高所作業車の操作部を示す斜視図である。 上記高所作業車のコントローラに係る構成を示すブロック図である。 本発明に係る作業車の安全制御装置により規定される作業範囲を示す模式図である。
符号の説明
1 高所作業車
2 作業装置
10 走行体
20 旋回台
30 ブーム
40 作業台
53 解除ボタン(53a 解除スイッチ)
54 解除ボタン(54a 解除スイッチ)
57 警報ブザー
58 警報ランプ
59 表示パネル
60 ジャッキ
64 ジャッキシリンダ
71 反力検出スイッチ
81 旋回角センサ
82 伸長量センサ
83 起伏角センサ
84 軸力センサ
90 コントローラ
91 バルブ制御部
92 位置算出部
93 負荷算出部
94 記憶部
96 規制切換部
97 規制解除部
98 第1作動規制部
99 第2作動規制部

Claims (5)

  1. 走行体と、前記走行体上に設けられるブームとを有する作業車に搭載され、
    それぞれに定められた所定の条件下で前記ブームの作動を規制する第1および第2の作動規制手段を有して構成される作業車の安全制御装置であって、
    前記第1および第2の作動規制手段が異常か否かを検知する異常検知手段と、
    前記異常検知手段により前記第1および第2の作動規制手段のいずれか一方が異常と検知されたときに、当該異常と検知された作動規制手段の作動を停止させ、前記第1および第2の作動規制手段の他方に定められた所定の条件下で前記ブームの作動規制を継続して行わせる規制切換手段とを備えて構成されることを特徴とする作業車の安全制御装置。
  2. 前記規制切換手段は、前記異常と検知された作動規制手段の作動停止とともに前記ブームの作動を停止させ、
    前記規制切換手段により前記ブームの作動が停止されたときに、前記規制切換手段による前記ブームの作動の停止を解除する指令を行う規制解除操作手段を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の作業車の安全制御装置。
  3. 前記走行体の側部に下端部を接地させて前記走行体を支持する複数のジャッキが設けられており、
    前記第1の作動規制手段は、前記ブームに作用する転倒モーメントを検出するモーメント検出手段を備え、前記所定の条件として前記モーメント検出手段により検出される転倒モーメントが予め設定された許容転倒モーメントにまで到達したときに前記ブームの作動を規制するように構成され、
    前記第2の作動規制手段は、前記ジャッキに作用する接地反力を前記複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段を備え、前記反力検出手段により検出される前記ジャッキの接地反力が所定の条件下となったときに前記ブームの作動を規制するように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の作業車の安全制御装置。
  4. 前記走行体の側部に下端部を接地させて前記走行体を支持する複数のジャッキが設けられており、
    前記第1の作動規制手段は、前記ブームの先端部の位置を検出する位置検出手段を備え、前記所定の条件として前記位置検出手段により検出される前記ブームの先端部の位置が予め設定された許容範囲の限界に到達したときに前記ブームの作動を規制するように構成され、
    前記第2の作動規制手段は、前記ジャッキに作用する接地反力を前記複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段を備え、前記反力検出手段により検出される前記ジャッキの接地反力が所定の条件下となったときに前記ブームの作動を規制するように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の作業車の安全制御装置。
  5. 前記第1および第2の作動規制手段は、常には前記第1の作動規制手段による作動規制が行われるように設定構成されており、
    前記第1の作動規制手段に定められた所定の条件下であっても前記ブームの作動を規制させず、前記第2の作動規制手段に定められた所定の条件下となったときに前記ブームの作動を規制させるように指令する逸脱操作手段を備えて構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の作業車の安全制御装置。
JP2004358055A 2004-12-10 2004-12-10 作業車の安全制御装置 Pending JP2006160502A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004358055A JP2006160502A (ja) 2004-12-10 2004-12-10 作業車の安全制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004358055A JP2006160502A (ja) 2004-12-10 2004-12-10 作業車の安全制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006160502A true JP2006160502A (ja) 2006-06-22

Family

ID=36662945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004358055A Pending JP2006160502A (ja) 2004-12-10 2004-12-10 作業車の安全制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006160502A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009126652A (ja) * 2007-11-26 2009-06-11 Tadano Ltd トラック搭載型クレーンの安全装置
WO2012035324A1 (en) * 2010-09-14 2012-03-22 J.C. Bamford Excavators Limited A machine, controller, and control method
JP2013185622A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Unicarriers Corp 産業車両の安全装置
CN113110020A (zh) * 2021-05-14 2021-07-13 湖北省专用汽车研究院 一种随车吊力矩保护冗余***及方法
KR102346818B1 (ko) * 2020-08-12 2022-01-03 오철규 크레인의 안전 규제 시스템

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009126652A (ja) * 2007-11-26 2009-06-11 Tadano Ltd トラック搭載型クレーンの安全装置
WO2012035324A1 (en) * 2010-09-14 2012-03-22 J.C. Bamford Excavators Limited A machine, controller, and control method
CN103097279A (zh) * 2010-09-14 2013-05-08 J.C.班福德挖掘机有限公司 机器、控制器以及控制方法
US9073739B2 (en) 2010-09-14 2015-07-07 J.C. Bamford Excavators Limited Controller for restricting movement of a load handling apparatus
JP2013185622A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Unicarriers Corp 産業車両の安全装置
KR102346818B1 (ko) * 2020-08-12 2022-01-03 오철규 크레인의 안전 규제 시스템
CN113110020A (zh) * 2021-05-14 2021-07-13 湖北省专用汽车研究院 一种随车吊力矩保护冗余***及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013052948A (ja) 高所作業車の安全装置
JP4388738B2 (ja) 高所作業車のブーム作動制御装置
JP2006160502A (ja) 作業車の安全制御装置
JP4625686B2 (ja) 作業車の安全制御装置
JP4854342B2 (ja) 高所作業車の地上乗込制御装置
JP4865209B2 (ja) 作業車の安全制御装置
JP5086032B2 (ja) 高所作業車のブーム自動格納装置
JP2006168925A (ja) 作業車の安全制御装置
JP4528688B2 (ja) 作業用車両
JP4538309B2 (ja) 軌陸作業車
JP4878767B2 (ja) 高所作業車
JP2001233587A (ja) 車載式作業機のブーム倒伏規制装置
JP4199468B2 (ja) クレーン車の安全装置
JP2005289528A (ja) 作業車の安全装置
JP4039819B2 (ja) 屈伸ブーム式高所作業車
JP2006036525A (ja) ブーム作業車の安全装置
JP4991132B2 (ja) 作業車の安全装置
JP3886093B2 (ja) ブーム作業車の安全装置
JP2000086194A (ja) ジャッキ自動張出装置
JP2004262629A (ja) 作動制御装置
JP2007099434A (ja) 作業車のブーム自動格納装置
JP2010150029A (ja) 車体支持装置の異常検出装置
JP3749387B2 (ja) ジャッキ自動張出装置
JP4890890B2 (ja) 高所作業車の制御装置
JP3558112B2 (ja) 高所作業車の安全装置