JP2006102671A - 塗装基材の製造方法 - Google Patents

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JP2006102671A JP2004294286A JP2004294286A JP2006102671A JP 2006102671 A JP2006102671 A JP 2006102671A JP 2004294286 A JP2004294286 A JP 2004294286A JP 2004294286 A JP2004294286 A JP 2004294286A JP 2006102671 A JP2006102671 A JP 2006102671A
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Abstract

【課題】基材上の塗膜が有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料のいずれで形成されていても耐雨垂れ汚染性を高めることができる塗装基材の製造方法を提供する。
【解決手段】ケイ酸を含む無機化合物及び/又は加水分解性シリル基を有する化合物を有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料に配合する。次いでこの塗料を基材に塗布して乾燥させることによって塗膜を形成する。その後、この塗膜に加熱処理を行う。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築物の外壁や屋根、シャッター、その他の構造物等を形成する際に好適に用いることができる塗装基材の製造方法に関するものである。
近年、建築物の外壁や屋根、シャッター、その他の構造物等を形成するための基材には、都市外観重視の観点から、耐雨垂れ汚染性を付与する処理が行われている。例えば、耐雨垂れ汚染性が付与された塗膜を基材に形成するにあたって、シリケート変性エポキシ基含有ポリエステル樹脂と、所定の反応性官能基を有する化合物とを含有するプレコートメタル用耐汚染性塗料組成物が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。また、これとは異なる方法として、所定量のワックスを含有するベース塗料を基材に塗布した後、シリケート変性アクリルシリコン樹脂組成物を含有するクリヤー塗料を上記ベース塗料に塗布する方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、フッ素化オレフィン系重合体、所定の共重合体、加水分解性シリル基を有する化合物を含有する被覆組成物を用いて、耐雨垂れ汚染性を付与することも行われている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2004−43559号公報 特開2001−334200号公報 特開平10−36754号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、ポリエステル樹脂を主成分とする塗膜の耐雨垂れ汚染性を向上させるのは容易であっても、フッ素樹脂を主成分とする塗膜については困難である。また、特許文献2に記載された方法は、有機クリヤー塗料で形成された塗膜に対しては有効であるものの、有機エナメル塗料で形成された塗膜に対しては有効であるとはいえない。さらに、特許文献3に記載された方法では、フッ素樹脂を必須成分としており、フッ素樹脂以外の樹脂を主成分とする塗膜の耐雨垂れ汚染性を向上させるのは困難である。このように、従来の方法はいずれも、耐雨垂れ汚染性の付与という面では、汎用性のあるものではなかった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、基材上の塗膜が有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料のいずれで形成されていても耐雨垂れ汚染性を高めることができる塗装基材の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る塗装基材の製造方法は、ケイ酸を含む無機化合物及び/又は加水分解性シリル基を有する化合物を有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料に配合し、次いでこの塗料を基材に塗布して乾燥させることによって塗膜を形成した後、この塗膜に加熱処理を行うことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、ケイ酸を含む無機化合物として、コロイダルシリカを用いることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、アクリル樹脂及び/又はポリエステル樹脂を主成分とするものを用いることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1又は2において、有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、フッ素樹脂を主成分とするものを用いることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1又は2において、有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、シリケート変性アクリル樹脂及び/又はシリケート変性ポリエステル樹脂を主成分とするものを用いることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1又は2において、有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、親水基を有するフッ素樹脂を主成分とするものを用いることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、加熱処理として、フレーム処理、プラズマ処理、コロナ放電処理の中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の処理を行うことを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、加熱処理として、300kJ/m/minを超えるフレーム処理を行うことを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれかにおいて、基材として、金属材、プラスチック材、木材、モルタル、石材のいずれかを用いることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る塗装基材の製造方法によれば、基材上の塗膜が有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料のいずれで形成されていても耐雨垂れ汚染性を高めることができるものである。
請求項2の発明によれば、耐雨垂れ汚染性をさらに高めることができるものである。
請求項3の発明によれば、耐雨垂れ汚染性をさらに高めることができるものである。また、塗料の主成分であるポリエステル樹脂は一般に低価格であるため、耐雨垂れ汚染性に優れた塗装基材を安価に製造することができるものである。
請求項4の発明によれば、耐雨垂れ汚染性をさらに高めることができるものである。また、塗料の主成分であるフッ素樹脂は耐蝕性及び耐候性に優れているので、塗装基材にこれらの特性を付与することもできるものである。
請求項5の発明によれば、耐雨垂れ汚染性をさらに高めることができるものである。また、塗料の主成分であるシリケート変性ポリエステル樹脂は安価に製造することができるため、耐雨垂れ汚染性に優れた塗装基材も安価に製造することができるものである。
請求項6の発明によれば、フッ素樹脂が有する親水基によって、耐雨垂れ汚染性をさらに高めることができるものである。また、塗料の主成分であるフッ素樹脂は耐蝕性及び耐候性に優れているので、塗装基材にこれらの特性を付与することもできるものである。
請求項7の発明によれば、塗膜の表面に容易に親水性を付与することができるものである。
請求項8の発明によれば、塗膜の表面にさらに容易に親水性を付与することができるものである。
請求項9の発明によれば、基材の種類は豊富であるため、用途に応じて好適な塗装基材を得ることができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る塗装基材の製造方法は、まず、ケイ酸を含む無機化合物及び/又は加水分解性シリル基を有する化合物を有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料に配合する。次いで、この塗料を基材に塗布して乾燥させることによって塗膜を形成する。その後、この塗膜に加熱処理を行うものである。この方法によれば、基材上の塗膜が有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料のいずれで形成されていても耐雨垂れ汚染性を高めることができるものである。なお、基材上の塗膜は、単一の層からなるものであっても複数の層からなるものであってもよい。以下においては、まず、塗料について説明した後、加熱処理について説明する。
<ケイ酸を含む無機化合物>
ケイ酸を含む無機化合物としては、二酸化ケイ素(SiO)、別名無水ケイ酸、シリカとも呼ばれるもの、オルソケイ酸、メタケイ酸、シリカゲル等のケイ素、酸素、水素からなる化合物及びアルミニウム、マグネシウム、鉄等と化合したケイ酸塩化合物、例えば、長石類、雲母等の天然に存在する化合物、さらにセメント、ガラス、ホウロウなど人為的に造られる化合物等を用いることができる。用いられるケイ酸としては、シリカ粉末、シリカ繊維等があり、一般にはコロイダルシリカ、例えば、日産化学工業(株)製「スノーテックス」等がある。また、ケイ酸塩化合物として最も一般的な化合物がケイ酸塩ガラスであり、この微細粉末状、ガラス繊維として用いることができる。
<コロイダルシリカ>
ケイ酸を含む無機化合物として、特にコロイダルシリカを用いると、塗装基材の耐雨垂れ汚染性をさらに高めることができるものである。コロイダルシリカとしては、一般に粒子径が2〜100nmであるものが市販されている。このようなコロイダルシリカは必要に応じて粒子径を選んで使用することができるが、表面被覆の観点からは微粒のコロイダルシリカを選ぶことが望ましい。また、粒子径の異なるものを混合して用いることもできる。
<加水分解性シリル基を有する化合物>
加水分解性のシリル基を有するものであれば、特に限定されるものではないが、具体例として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ジメチルシクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルビニルトリエトキシシラン及びこれらをフッ素変性した化合物又はその縮合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びそのフッ素変性した化合物等のシランカップリング剤、さらにはその縮合物等を挙げることができる。これらは1種類のみを用いても2種類以上を混合して用いても良い。
上記の加水分解性シリル基を有する化合物は単独で添加剤として用いてもよいが、塗料の骨格樹脂に組み込んで用いても良い。すなわち、シリケート変性樹脂を骨格樹脂又は副骨格樹脂として用いても良い。例えば、カルボキシル基含有ポリエステル樹脂、上記の加水分解性シラン単量体及び/又はその縮合物、有機溶剤の存在下で、エポキシ基を有するビニル系単量体をラジカル重合開始剤により重合させることによって、シリケート変性エポキシ基含有ポリエステル樹脂を製造することができる。同様にして種々の樹脂をシリケート変性することができる。そして、このシリケート変性樹脂を塗料として用いる場合には、加水分解反応を促進させるために、水と共に塩酸、硫酸、燐酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸等の酸性触媒を用いても良い。特に、後述する有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、シリケート変性アクリル樹脂及び/又はシリケート変性ポリエステル樹脂を主成分(ベース)とするものを用いると、塗装基材の耐雨垂れ汚染性をさらに高めることができるものである。また、塗料の主成分であるシリケート変性ポリエステル樹脂は安価に製造することができるため、耐雨垂れ汚染性に優れた塗装基材も安価に製造することができるものである。
<有機クリヤー塗料及び有機エナメル塗料>
有機クリヤー塗料及び有機エナメル塗料の主成分としては、工業的には合成樹脂塗料が一般的であり、例えば、アルキド樹脂塗料、フェノール樹脂塗料、アミノ樹脂塗料、アミノアルキド樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、塩化ビニル樹脂塗料、フッ素樹脂塗料等を挙げることができる。さらに天然素材を化学処理したラッカー等のセルローズ系塗料等も挙げることができる。これらは1種類のみを用いても2種類以上を混合して用いても良い。特に、低価格なポリエステル樹脂塗料や、耐蝕性及び耐候性に優れたフッ素樹脂塗料を用いるのが好ましい。そして、上記の各種有機塗料に顔料を配合しないことによって、有機クリヤー塗料として用いることができ、また、上記の各種有機塗料に不活性酸化チタン顔料や着色顔料等の顔料を配合することによって、有機エナメル塗料として用いることができる。有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、アクリル樹脂及び/又はポリエステル樹脂を主成分とするものを用いると、耐雨垂れ汚染性をさらに高めることができるものである。また、ポリエステル樹脂を用いる場合、塗料の主成分となるポリエステル樹脂は一般に低価格であるため、耐雨垂れ汚染性に優れた塗装基材を安価に製造することができるものである。また、有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、フッ素樹脂を主成分とするものを用いても、耐雨垂れ汚染性をさらに高めることができるものである。また、フッ素樹脂を用いる場合、塗料の主成分となるフッ素樹脂は耐蝕性及び耐候性に優れているので、塗装基材にこれらの特性を付与することもできるものである。
<ポリエステル樹脂塗料>
一般にポリエステル樹脂はジカルボン酸とジオールを化合させた樹脂である。
ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸等の炭素数2〜22の脂肪酸ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸等を挙げることができる。これらのジカルボン酸は1種類のみを用いても2種類以上を組み合わせて用いても良い。
ジオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ペンタンジオール等の炭素数2〜22の脂肪酸ジオール等を挙げることができる。これらのジオールは1種類のみを用いても2種類以上を組み合わせて用いても良い。
ジカルボン酸とジオールの構成単位からなる線状ポリエステル樹脂としては、ジカルボン酸とジオールを重縮合することにより得られる線状ポリエステル樹脂、ジカルボン酸無水物とジオールの付加反応により得られる線状ポリエステル樹脂、さらにエステル交換反応により得られる線状ポリエステル樹脂等を挙げることができ、原料がジカルボン酸とジオールである線状ポリエステル樹脂のみをいうのではなく、線状ポリエステル樹脂における構成単位がジカルボン酸から誘導される構成単位とジオールから誘導される構成単位と同じ構造であるものも含まれる。
このような線状ポリエステル樹脂は、結晶性を落とす目的や、カルボキシル基を導入する等の目的で、線状ポリエステル樹脂としての性質を損なわない範囲内であれば、若干量の3官能基以上のカルボキシル基を有する化合物、ヒドロキシル基を有する化合物等から誘導される構成成分を含んでいても差し支えない。この具体例としては、末端に水酸基を有する線状ポリエステル樹脂にトリメリット酸を付加反応させることによってカルボキシル基を導入した線状ポリエステル樹脂や、分子鎖内にトリメチロールプロパン、1,2,3−ヘキサントリオール、トリメリット酸、ピロメリット酸等を若干含有させることによって分岐させた線状ポリエステル樹脂や、結晶性を落とすために分子骨格中にトリメリット酸やトリメチロールプロパン等の3官能の構造を有する化合物を若干導入したもの等を挙げることができる。3官能基以上のカルボキシル基を有する化合物、ヒドロキシル基を有する化合物は、1種類のみを用いても2種類以上を組み合わせて用いても良い。
通常の塗料として用いられるポリエステル樹脂に、上述したケイ酸を含む無機化合物及び/又は加水分解性シリル基を有する化合物を添加すると、耐雨垂れ汚染性を確保することができるが、より高い耐雨垂れ汚染性を確保するには、このポリエステル樹脂の一部又は全部の分子内に水酸基やオルガノシリケートを導入して塗膜の親水化を一層向上させる必要がある。例えば、特開2004−43559号公報(特許文献1)に開示されている樹脂を用いることができる。すなわち、(A)(a)数平均分子量が1,500〜50,000であり、且つ樹脂酸価が2〜30mgKOH/gであるカルボキシル基含有ポリエステル樹脂と、(b)エポキシ基を有するビニル系重合体を構成成分として含有し、(a)/(b)の質量比が、1/99〜80/20であり、かつ(b)のエポキシ基の一部と(a)のカルボキシル基が当量比で0.1以下の割合で反応されている、水酸基を含有するエポキシ基含有ポリエステル樹脂に、一般式(1):
(R−Si−(OR4−m(1)
(式中のRおよびRはそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基であり、mは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物が結合されている、エポキシ当量が200〜2,000g/molであるシリケート変性エポキシ基含有ポリエステル樹脂と、(B)一分子中にカルボキシル基、カルボン酸無水物基及びアルキルビニルエーテル化合物でブロックされたカルボキシル基の反応性官能基から選ばれる少なくとも1種を有する化合物を含有するものを、本発明においてポリエステル樹脂として用いることができる。このような樹脂は単独で用いても良いが、その他のポリエステル樹脂と混合して用いても良い。なお、特開2004−43559号公報(特許文献1)には、上記(A)(B)のほか、(C)一般式(2):
(R−Si−(OR4−n(2)
(式中のR及びRはそれぞれ水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、nは0又は1である。)で表されるオルガノシリケート及び/又はその縮合物を、さらに含有するものが開示されている。
ここで、ポリエステル樹脂をシリケート変性することについて若干触れる。
通常の線状ポリエステル樹脂をシリケート変性することには難点があるので、水酸基を有するエポキシ基含有ビニル系重合体を用いるのが好ましい。カルボキシル基含有ポリエステル樹脂のカルボキシル基と、水酸基を有するエポキシ基含有ビニル系重合体のエポキシ基の一部とが反応して結合する。これにより2種の異なった重合体の相溶性を著しく改善することができる。また、水酸基を有するエポキシ基含有ポリエステル樹脂の水酸基とオルガノシリケート及び/又はその縮合物とが反応することにより、オルガノシリケート等がエポキシ基含有ポリエステル樹脂に結合される。
上記のエポキシ基含有ビニル系重合体は、エポキシ基を有するビニル系単量体の重合体、又はエポキシ基を有するビニル系単量体と他のビニル系単量体との重合体である。エポキシ基を有するビニル系単量体の具体例としては、グリシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、グリジル(メタ)アリルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アリルエーテル等を挙げることができる。このうちラジカル重合及びエポキシ基/カルボキシル基間の反応性がより高い、(メタ)アクリル酸エステル体であるグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートがより好ましい例として挙げられる。エポキシ基を有するビニル系単量体は1種類のみを用いても2種類以上を組み合わせて用いても良い。
上記のエポキシ基含有ビニル系重合体は、エポキシ基を有するビニル系単量体と他のビニル系単量体とを共重合させることによって得られた共重合体であることが好ましい。エポキシ基含有ビニル系単量体と共重合させる他のビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができる。その有機基としては、飽和炭化水素基のほか、水酸基、アセタール基、シクロカーボネート基、又はブロック化カルボキシル基のような反応性官能基を有する有機基等を挙げることができるが、このような反応性官能基を選択する際には、エポキシ基を有するビニル系単量体との共重合条件下において、エポキシ基と強い反応性を示さないものを選択する必要がある。
上記の(メタ)アクリル酸エステル類の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等を挙げることができる。その他のビニル系単量体で好ましいものとしては、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のエステル類、スチレン、ビニルトルエン、ジメチルスチレン、エチルスチレン等の核置換スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル等を挙げることができる。これらは1種類のみを用いても2種類以上を混合して用いても良い。
次に、ポリエステル樹脂を主成分とする有機塗料の一例について説明する。この塗料は、下記(A成分)〜(C成分)等を配合することによって、製造することができる。アクリル樹脂を主成分とする有機塗料は、ポリエステル樹脂をアクリル樹脂に置き換えることによって、同様に製造することができる。
(A成分:シリケート変性エポキシ基含有ポリエステル樹脂)
カルボキシル基含有ポリエステル樹脂、水酸基を有するエポキシ基含有ポリエステル樹脂、及びオルガノシリケート等を適正量反応させると、カルボキシル基含有ポリエステル樹脂のカルボキシル基と、水酸基を有するエポキシ基含有ポリエステル樹脂のエポキシ基とが反応することにより、水酸基を有しつつエステル結合が形成される。オルガノシリケート及びその縮合物は、エポキシ基含有ポリエステル樹脂の水酸基と反応することによりエポキシ基含有ポリエステル樹脂に取り込まれ、シリケート変性エポキシ基含有ポリエステル樹脂が得られる。なお、上述した一般式(1)で示されるオルガノシリケートは上記のシラン類に代表される物質であり、その縮合物とは上記のシラン類の1種又は2種以上の分岐状若しくは直鎖状縮合物をいい、重量平均分子量が200〜2,000の範囲のものが好ましい。
(B成分)
焼き付け塗料には(B成分)として熱硬化反応する成分が必要である。この成分は、上記(A成分)であるシリケート変性エポキシ基含有ポリエステル樹脂と熱硬化反応する化合物であり、一分子中にカルボキシル基、カルボン酸無水物基及びアルキルビニルエーテル化合物でブロック化されたカルボキシル基の反応性官能基から選ばれる少なくとも1種を有する化合物(以下単に「硬化剤」ともいう。)である。このような硬化剤のうち一分子中にカルボキシル基を有する化合物としては、例えば、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ダイマー酸、フタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等を挙げることができる。
(C成分)
上記のように、ポリエステル樹脂をシリケート変性した上で、さらにオルガノシリケート及びその縮合物を(C成分)として添加すると、これらが塗膜の表面に浮上して濃縮層を形成することによって、塗膜が硬化した後に短時間で高度な耐雨垂れ汚染性を発揮させることができ、効果的である。なお、オルガノシリケートはシラン類で代表される。
(その他の成分)
上記(A成分)〜(C成分)のほか、必要に応じて次のような添加物を加えることができる。すなわち、不活性酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、クロム酸塩、カルシウムカーボネート等の無機顔料、シアニングリーン、シアニンブルー等の有機顔料、アルミニウム粉、銅粉、ニッケル粉等の金属粉末、抗菌剤、消臭剤、帯電防止剤、シリコンオイル、フッ素樹脂パウダー、シリコンパウダー、タルク等の体質顔料、消泡剤、防錆剤、レヴェリング剤、ワックス、紫外線吸収剤、カップリング剤、界面活性剤、可塑剤、乾燥促進剤、硬化触媒等の添加剤、キシレン、シロキサン等の有機溶剤等である。すでに説明したように、(その他の成分)として顔料を用いない場合には、有機クリヤー塗料を製造することができ、また、(その他の成分)として顔料を用いる場合には、有機エナメル塗料を製造することができる。
<フッ素樹脂塗料>
次に、フッ素樹脂を主成分とする有機塗料の一例について説明する。この塗料は、下記(I成分)〜(IV成分)等を配合することによって、製造することができる。フッ素樹脂の中でも特に親水基を有するものが、耐雨垂れ汚染性に優れた塗膜を形成する上で好ましいので、以下では、親水基を有するフッ素樹脂を主成分とする有機塗料の一例について説明する。なお、親水基を有するフッ素樹脂と通常のフッ素樹脂(親水基を有しないフッ素樹脂)とを主成分とする有機塗料も好ましい。
(I成分)
ベース樹脂であるフッ素樹脂としては、フッ素化オレフィン系重合体単独でも耐候性を確保できるため差し支えないが、フッ素化オレフィン系重合体との相溶性、基材との密着性等の観点からアクリル樹脂、すなわち、後述する(IV成分)として(メタ)アクリロイル基を有する単量体の重合体を併用することが望ましい。
フッ素化オレフィン系重合体とは、フッ素化オレフィンモノマーを含む重合体をいい、有機溶剤に分散又は溶解するものである。その具体例として、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、(エチレン・テトラフロロエチレン)共重合体、(フッ化ビニリデン・テトラフロロエチレン)共重合体、(テトラフロロエチレン・ヘキサフロロプロピレン)共重合体、ポリフッ化ビニルエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、(エチレン・クロロトリフルオロエチレン)共重合体、(フッ化ビニルエーテル・テトラフロロエチレン)共重合体等を挙げることができる。これらは、旭ガラス(株)製「ルミフロン」、大日本インキ化学工業(株)製「フルオネート」、東亜合成(株)製「ザフロン」、ダイキン工業(株)製「ゼッフル」等の塗料用樹脂として販売されている。フッ素化オレフィン系重合体は1種の重合体のみを使用しても2種以上の重合体を併用しても良いが、他のアクリル系成分との相溶性、溶剤に対する溶解性等の加工性と耐雨垂れ汚染性を兼備するという点でフッ化ビニリデン系重合体を含有することが望ましい。
(II成分)
この成分は、下記(II−A成分)フッ素化(メタ)アクリレートと、(II−B成分)親水性構造単位含有エチレン性不飽和単量体と、(II−C成分)上記2成分以外のエチレン性不飽和単量体とを重合させることによって得られる共重合体である。この共重合体は、疎水性セグメントと親水性セグメントが同一鎖内に共重合された重合体であるが、このような構造を持つ共重合体が欠如すると、耐雨垂れ汚染性が低下するおそれがある。なお、親水性セグメントとは、分子中にポリアルキレンオキシド、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホニル基、燐酸塩、アミノ基、イソシアネート基、グリシジル基、アンモニウム塩、各種金属塩等の親水基を有するものをいい、これにより耐雨垂れ汚染性がより向上する。
(II−A成分)
フッ素化(メタ)アクリレートとしては、アクリルエステル基及びその類縁基を有するものを用いることができる。具体例としては、次のようなものを挙げることができる。
CH=CHCOOCHCH17
CH=CHCOOCHCH1225
CH=CHCOOCHCH1021
CH=CHCOOCHCH13
CH=CHCOOCHCH
CH=CFCOOCHCH13
CH=CHCOOCHCF
CH=CHCOOCH17
CH=CHCOOCH2041
CH=CFCOOCH
CH=CHCOOCH(CHCF(CF
CH=CHCOOCH(CF
CH=CHCOOCH(CF
CH=CHCOOCHCF
CH=CHCOOCHCH(OH)CH17
CH=CHCOOCHCHN(C)SO17
CH=CHCOOCHCHN(C)COC15
CH=CHCOO(CHN(CH)COC1225
CH=CHCOO(CHN(CFCF(CF
CH=C(CH)COOCHCH17
CH=C(CH)COOCHCH1225
CH=C(CH)COOCHCH1021
CH=C(CH)COOCHCH13
CH=C(CH)COOCHCH2041
CH=C(CH)COOCHCH
CH=C(CH)COO(CH1021
CH=C(CH)COOCHCF
CH=C(CH)COOCH17
CH=C(CH)COOCH2041
CH=C(CH)COOCHCF(CF
CH=C(CH)COOCHCFHCF
CH=C(CH)COOCHCFCFHCF
CH=C(CH)COOCH(CF
CH=C(CH)COO(CF
CH=C(CH)COO(CF
CH=C(CH)COOCHCH(OH)(CH1837
CH=C(CH)COOCHCHN(CH)SO13
CH=C(Cl)COO(CHNHSO1225
なお、これらは1種類のみを用いても2種類以上を混合して用いても良い。
(II−B成分)
親水性構造単位含有エチレン性不飽和単量体の具体例としては、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸、すなわち、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の一価ないし二価のカルボン酸、また、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のヒドロキシルアルキルエステル、すなわち、2−ヒドロキシエチルエステル、2−ヒドロキシプロピルエステル、4−ヒドロキシブチルエステル等、(メタ)アクリル酸のグリシジルエステル、すなわち、グリシジル(メタ)クリレート等、また、側鎖にエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の繰り返し単位、すなわち、ポリアルキレンオキシドを含有するモノマー等を挙げることができる。
(II−C成分)
上記2成分以外のエチレン性不飽和単量体としては、特に制限されるものではないが、具体例として、スチレン、核置換スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピリジン、酢酸ビニル等の脂肪酸ビニル、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アルキルエステル、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のアミノアルキルエステル、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のエーテル酸素含有アルキルエステル、また、アルキル炭素数が1〜18のアルキルビニルエーテル等を挙げることができる。
上述した(II−A成分)〜(II−C成分)を重合させて、(II成分)である共重合体を製造するにあたって、その製造方法は何ら制限されるものではなく、公知の方法、すなわち、ラジカル重合法、カチオン重合法、アニオン重合法等の重合機構に基づき、溶液重合法、塊状重合法、さらにエマルジョン重合法等を使用することができるが、特に簡便であるラジカル重合法が好ましい。
(III成分)
さらに、オルガノシリケート及びその縮合物を(III成分)として添加すると、これらが塗膜の表面に浮上して濃縮層を形成することによって、塗膜が硬化した後に短時間で高度な耐雨垂れ汚染性を発揮させることができ、効果的である。なお、オルガノシリケートはシラン類で代表される。
(IV成分)
フッ素化オレフィン系重合体との相溶性、耐雨垂れ汚染性と基材密着性とを両立させるという観点からは、アクリル樹脂、すなわち、(メタ)アクリロイル基を有する単量体の重合体を(IV成分)として併用するのが好ましい。この(メタ)アクリロイル基を有する単量体の重合体としては、特に制限されるものではない。具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、オクテル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アクリルニトリル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジブチルフマル酸エステル、ジメチルフマル酸エステル、(メタ)アクリル酸等の単独又は共重合体等を挙げることができる。
(その他の成分)
上記(I成分)〜(IV成分)のほか、必要に応じて次のような添加物を加えることができる。すなわち、不活性酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、クロム酸塩、カルシウムカーボネート等の無機顔料、シアニングリーン、シアニンブルー等の有機顔料、アルミニウム粉、銅粉、ニッケル粉等の金属粉末、抗菌剤、消臭剤、帯電防止剤、シリコンオイル、フッ素樹脂パウダー、シリコンパウダー、タルク等の体質顔料、消泡剤、防錆剤、レヴェリング剤、ワックス、紫外線吸収剤、カップリング剤、界面活性剤、可塑剤、乾燥促進剤、硬化触媒等の添加剤、キシレン、シロキサン等の有機溶剤等である。すでに説明したように、(その他の成分)として顔料を用いない場合には、有機クリヤー塗料を製造することができ、また、(その他の成分)として顔料を用いる場合には、有機エナメル塗料を製造することができる。
(その他のベース樹脂)
ベース樹脂であるフッ素化オレフィン系重合体に要求される物性、例えば、各種基材に対する密着性、耐擦り傷性等は用途によって異なるため、これらの特性を満足するように、必要に応じてその他のベース樹脂となり得る公知の重合体を併用することも可能である。このような重合体としては、特に制限されるものではないが、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂及びその変性体等を挙げることができる。
<塗膜が形成される基材>
本発明において基材としては、種々の材質のものを用いることができる。例えば、基材としては、金属材、プラスチック材、木材、モルタル、石材等を挙げることができる。より具体的には、金属材としては、鋼板、メッキ鋼板、塗装鋼板(例えば、フッ素樹脂塗装鋼板、ポリエステル塗装鋼板等)、アルミニウム板、アルミニウム塗装板、チタン板、ニッケル板、コバルト板、銅板等を例示することができる。また、プラスチック材としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル等に代表される熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル類、ゴム類、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等で成形されたものを例示することができる。また、木材としては、ベニヤ板等を例示することができる。また、石材としては、石英、ガラス、シリカ、石灰石、大理石等の天然石を例示することができる。このように、基材の種類は豊富であるため、用途に応じて好適な塗装基材を得ることができるものである。なお、基材としては、板状のもののみならず、種々の形状に加工されたものも用いることができる。
そして、塗装基材は次のようにして製造することができる。まず基材の表面に有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料を塗布してこれを硬化させることによって塗膜を形成する。その後、後述する加熱処理を塗膜の表面に行うことによって、塗装基材を製造することができる。このように加熱処理を行うと、塗膜の表面には多くのOH基が導入されて親水性が付与され、常に塗膜の表面全体が分子レベルの水膜で被覆されることとなるので、たとえ汚れが付着してもこの汚れは強固に付着しておらず容易に洗い流すことができ、塗膜の耐雨垂れ汚染性を長期に亘って良好に維持することができるものである。
上記のような塗装基材は、連続方式でもバッチ方式でも製造することができる。図1は連続方式による塗装基材の製造設備の一例を示すものである。この製造設備を用いると、例えば、板状の基材3を用いる場合には、次のようにして塗装基材を製造することができる。基材3として長尺の鋼板(例えば、板厚:0.16〜3.00mm、板幅:610〜1219mm)を用い、この鋼板を長手方向に搬送しながら(例えば、搬送速度:20〜130m/min)、まず、塗工機6であるコーターで有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料5を鋼板の表面に塗布する。次に、乾燥機7であるオーブンに上記のような有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料5が塗布された鋼板を通すことによって、有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料5を硬化させて塗膜を形成する。オーブンによる鋼板の最高到達温度は例えば224℃に設定する。その後、このように塗膜が形成された鋼板を長手方向に搬送しながら、加熱手段8で塗膜の表面に加熱処理を行う。このようにして連続方式で塗装基材を製造することができるものである。なお、図1中、9は搬送ロールである。
本発明において加熱処理としては、フレーム処理(火炎処理、F処理ともいう)、プラズマ処理、コロナ放電処理の中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の処理を行うことができる。いずれの処理を行う場合であっても、塗膜の表面を加熱することができ、これにより塗膜の表面に容易に親水性を付与することができるものである。フレーム処理は、加熱手段としてカーテンバーナーやスリットバーナー等のバーナーを用いて行うことができる。すなわち、図1に示すように、オーブンの下流側にバーナーを配置し、加熱手段8であるバーナーの開口を基材3の塗膜に向けて、基材3を搬送しながらフレーム(火炎)を塗膜の表面に当てることによって、フレーム処理を行うことができるものである。また、プラズマ処理は、加熱手段8としてプラズマジェットガンを用いて行うことができる。すなわち、図1に示すように、オーブンの下流側にプラズマジェットガンを配置し、このノズルを基材3の塗膜に向けて、基材3を搬送しながらプラズマを塗膜の表面に吹き付けることによって、プラズマ処理を行うことができるものである。
ここで、単位時間に加熱手段が塗膜に与える熱量を一定とすると、連続方式においては、基材の搬送速度を速くすれば、基材の塗膜に与えられる熱量を小さくすることができ、逆に基材の搬送速度を遅くすれば、基材の塗膜に与えられる熱量を大きくすることができる。
加熱処理としては、300kJ/m/minを超えるフレーム処理を行うのが好ましい。このようにフレーム処理の強度(加熱エネルギー)を設定すると、塗膜の表面にさらに容易に親水性を付与することができるものである。しかし、フレーム処理の強度が300kJ/m/minより小さいと、上記のような効果を十分に得ることができないおそれがある。なお、フレーム処理の強度があまりに大きいと、塗膜が炭化したり、エネルギーコストが増加することにより塗装基材の製造コストが増加したりするおそれがあるので、上記強度の上限は1200kJ/m/minである。
一方、バッチ方式によれば、例えば、次のようにして塗装基材を製造することができる。基材としてあらかじめ所定の形状に切断された鋼板(例えば、板厚:0.16〜3.00mm、板幅:610〜1219mm)を用い、まず、塗工機であるバーコーターやスプレーで有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料を鋼板の表面に吹き付けて塗布する。次に、乾燥機であるオーブンで鋼板に塗布された有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料を硬化させて塗膜を形成する。このときオーブンによる鋼板の最高到達温度は例えば224℃に設定する。その後、このように鋼板に形成された塗膜の表面にハンドバーナー等の加熱手段で加熱処理を行う。このようにしてバッチ方式で塗装基材を製造することができるものである。
そして、上記のようにして製造される塗装基材は、塗膜の耐雨垂れ汚染性が長期に亘って良好であるため、建築物の外壁や屋根、シャッター、その他の構造物等を形成する際に好適に用いることができるものである。例えば、従来の巻き上げ型のシャッターにおいては、耐雨垂れ汚染性があまり良くないため、シャッターを巻き上げると、シャッター表面上の汚れを含む水滴等も巻き込まれる。そして、このようにシャッター内に閉じ込められた水滴等は蒸発しにくいので、シャッターの腐食が促進されるのである。しかしながら、本発明により得られる塗装基材でシャッターを製造すれば、このシャッターは耐雨垂れ汚染性に優れているため、シャッター表面上の汚れを含む水滴等が巻き込まれるようなことはなく、シャッターの腐食を防止することができるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
<ポリエステル樹脂・アクリル樹脂塗料系>
まず、ポリエステル樹脂・アクリル樹脂を主成分とする有機塗料について説明する。
(ポリエステル樹脂)
市販のポリエステル樹脂「GK150」(東洋紡績(株)製、カルボキシル基含有ポリエステル樹脂、水酸基価:6.0mgKOH/g、酸価6.0mgKOH/g、数平均分子量:12000、以下「ポリエステルGK150」という。)
(A成分の合成例)
温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、下記[表1]に示す配合量で、キシレン、シクロヘキサノン、ポリエステルGK150及びメチルシリケート51(商品名、コルコート(株)製、メチルシリケート低縮合物、重量平均分子量:500〜900、以下「メチルシリケート51」という。)を仕込み、撹拌下で加熱して120℃を保った。次に120℃の温度で、下記[表1]に示す単量体として、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、また、重合開始触媒として、t−ブチルパーオキシラウレートを2時間かけて滴下ロートより等速で滴下した。滴下が終了してから120℃の温度を1時間保った後、反応温度を100℃に下げた。その後、下記[表1]に示す追加触媒溶液として、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、シクロヘキサノンを添加し、さらに100℃の温度を2時間保った。そして、(A成分)として、不揮発分を有する変性樹脂溶液Aを得た。この樹脂において、カルボキシル基/エポキシ基の当量比は0.013、不揮発分(質量%)は60.4%、エポキシ当量は762g/molであった。
(B成分の合成例)
温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコにトリメチロールプロパン:134質量部及びシクロヘキサノン:425.3質量部を仕込み、撹拌下で120℃に加熱した。次いで、120℃の温度を保ちながらメチルヘキサヒドロフタル酸無水物:504質量部を2時間かけて滴下し、混合物の酸価(ピリジン/水=9/1(質量比)混合液で約50質量倍に希釈し、90℃で30分間加熱処理した溶液を水酸化カリウム標準溶液で滴定)が、160以下になるまで加熱撹拌を継続することで、(B成分)として、不揮発分60質量%、溶液としてのカルボン酸当量355の硬化剤溶液Bを得た。
(アクリル樹脂の合成例)
温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、キシレン:35質量部、シクロヘキサノン:20質量部、及びメチルシリケート51:12質量部を仕込み、撹拌下で加熱して120℃を保った。次に120℃の温度で、メタクリル酸グリシジル:28.4質量部、メタクリル酸n−ブチル:10.0質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル:11.6質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル:3.0質量部、t−ブチルパーオキシラウレート:1.0質量部を2時間かけて滴下ロートより等速で滴下した。滴下が終了してから120℃の温度を1時間保った後、反応温度を100℃に下げた。その後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル:0.5質量部及びシクロヘキサノン:8.5質量部を添加し、さらに100℃の温度を2時間保って反応を終了し、不揮発分:50.7%、溶液としてのエポキシ当量648のエポキシ基を有するアクリル樹脂溶液Eを得た。
(有機エナメル塗料の製造例)
上記のようにして合成した(A成分)あるいはアクリル樹脂溶液Eと不活性酸化チタンをサンドミルに入れて、粒度が10μm以下になるまで分散した。その後、下記[表2]に示す残りの成分をそれぞれ添加混合することによって、有機エナメル塗料である塗料1〜塗料6を得た。
(有機クリヤー塗料の製造例)
不活性酸化チタンを入れないようにして、下記[表2]に示す配合量で各成分を添加混合することによって、有機クリヤー塗料である塗料7を得た。
なお、上記[表2]中、(1)〜(9)の物質は以下のものを示す。
(1):上記の合成例の変性樹脂溶液Aを示す。
(2):上記の合成例の硬化剤溶液Bを示す。
(3):シリケートC:MKCシリケートMS57(商品名、三菱化学(株)製、テトラメトキシシランの部分加水分解縮合物、重量平均分子量:1400)
(4):スノーテックスXBA−ST(商品名、日産化学工業(株)製、コロイダルシリカ)
(5):上記の合成例のエポキシ基を有するアクリル樹脂溶液Eを示す。
(6):オクチル酸亜鉛
(7):塗料用の不活性酸化チタン
(8):ネオスタンU−340(商品名、日東化成(株)製、ジブチルスズビスイソノニル−3−メルカプトプロピオネート)
(9):モダフロー(商品名、日本モンサント(株)製、アクリル樹脂系のレベリング剤)
(エナメル塗装板の製造例)
塗装用基材としては、板厚:0.3mm、板幅:250mmの溶融55%Al−亜鉛メッキ鋼板(ガルバリウム鋼板)を用い、脱脂後、塗布型クロメート処理を行った。下塗りはエポキシ塗料で200℃、40秒の乾燥焼き付けを行い、5μmの膜厚を得た。そして、この基材に上記の塗料1〜6を塗布し、230℃で50秒乾燥焼き付けを行うことによって、膜厚15μmの塗膜1〜6及び塗膜8〜13を得た(下記[表3]参照)。なお、ここに示す乾燥焼き付け温度はPMT(塗装板の最高到達温度)である。
(クリヤー塗装板の製造例)
塗装用基材としては、板厚:0.3mm、板幅:250mmの溶融55%Al−亜鉛メッキ鋼板(ガルバリウム鋼板)を用い、脱脂後、塗布型クロメート処理を行った。下塗りはエポキシ塗料で200℃、40秒の乾燥焼き付けを行い、5μmの膜厚を得た。これにさらに上記の塗料3を塗布し、220℃で50秒乾燥焼き付けを行い、15μmの塗膜を得た。そして、この基材に塗料7を塗布し、230℃で50秒乾燥焼き付けを行うことによって、5μmの塗膜7及び塗膜14を得た(下記[表3]参照)。なお、ここに示す乾燥焼き付け温度はPMT(塗装板の最高到達温度)である。
(フレーム処理)
表面に塗膜1〜7が形成された7種の塗装鋼板について、ハンドバーナーでフレーム処理を行った。フレーム処理は、塗装鋼板を長手方向に30m/minで移動させながら、ブタンガスを200kJ/m/minの割合で燃焼させることによって行った。なお、バーナー先端から塗装鋼板までの距離は30mmとした。一方、表面に塗膜8〜14が形成された7種の塗装鋼板については、フレーム処理は行わなかった。
(特性測定法)
上記のようにして得られた14種の塗装鋼板について、以下のような試験を行った。
<屋外曝露試験>
各塗装鋼板から曝露試験片(幅145mm×長さ200mm)及び曝露基板(幅145mm×長さ100mm)を切り出した。次に、千葉県船橋市西浦1丁目1番1号日鉄鋼板船橋製造所内の屋外において南を向いて45°傾斜している曝露台の傾斜面に曝露試験片を取り付けて3ヶ月の間曝露する一方、曝露基板は同期間屋内の保管庫に保管した。曝露開始から3ヶ月後、曝露台から曝露試験片を取り外すと共に、保管庫から曝露基板を取り出した。そして、曝露試験片の表面は払拭しないで、日本工業規格(JIS):Z−8729に基づいてスガ試験機株式会社製SMカラーコンピューター「SM−5」で曝露基板と曝露試験片とのL値の差(ΔL)を測定することにより、汚れ具合を調査した。なお、曝露試験片の表面の任意の5箇所を測定部位として選び、中央値を代表値とした。結果を下記[表3]に示す。
<耐雨垂れ汚染性>
耐雨垂れ汚染性を評価する試験(促進試験)の概要を以下に示す。
1.試験片
各塗装鋼板から大きさが約50mm×300mmの試験片を切り出した。
2.汚染液
(1)汚染粉
関東ローム:35g、タール:6.5g、カーボンブラック:8.5gを汚染粉として使用した。
(2)汚染液
上記の汚染粉を水道水に0.5g/lの割合で添加し、これを混合撹拌することによって、汚染液を調製した。
3.試験法
(1)汚染液の滴下(雨垂れに相当)
上記のようにして得た試験片を傾斜させ、この試験片の上部の一定箇所(場所)に200ml/Hrの割合で、上記の汚染液を6時間滴下する。
(2)清浄水による洗浄
汚染液の滴下を終了した段階で試験片に清浄水をシャワーする。
(3)乾燥
シャワー後の試験片を常温で室内乾燥させた。
4.評価方法
上記のようにして乾燥させた後の試験片と基板(汚染液を滴下しなかったもの)とを目視により対比し、次のような基準で耐雨垂れ汚染性を評価した。結果を下記[表3]に示す。
◎:雨筋(汚染液による筋)が残らない。
○:雨筋が微かに認められる。
△:雨筋が明確に認められる。
×:雨筋の黒さが目立つ。
※:雨筋を作らないで水滴が通った跡がきわめて黒く汚れるか、雨筋を作る場合にはきわめて黒い筋を作る。
<水接触角>
各塗装鋼板から試験片を切り出し、この試験片を水中に1時間浸漬させた。そして、水中から取り出した試験片の表面の水をエアーブローで除去し、さらに1時間乾燥させた後、協和界面科学(株)製FACE自動接触角測定器(CA−Z型)を用いて、水の接触角の測定を行った。結果を下記[表3]に示す。
上記[表3]から、加熱処理としてフレーム処理を行うと耐雨垂れ汚染性が向上することが確認される。また、ケイ酸を含む無機化合物と加水分解性シリル基を有する化合物のいずれか一方又は両方が必須成分であることが確認される。また、エナメルとクリヤーの両方に効果があることが確認される。また、シリケート変性ポリエステル樹脂やシリケート変性アクリル樹脂を主成分とするものは特に優れていることが確認される。
<フレーム処理強度>
次に、フレーム処理の強度(加熱エネルギー)を高めに設定した方が水の接触角が小さくなって耐雨垂れ汚染性が向上することを実証する。
板幅1000mm、板厚0.30mmの塗装鋼板コイルを上記[表3]中の実施例5と同様の塗装鋼鈑(ポリエステル系で最表層がクリヤーであるもの)で製造した。次に、幅1100mmのブタンガスバーナーを有するフレーム処理装置を実ライン設置し(図1参照)、上記コイルから繰り出した塗装鋼板を通板した。ブタンガスの流量を一定(11.8Nm/H)とし、ライン通板速度(Ls)を130,90,70,40,20m/minと変化させ、それぞれサンプルを採取し、上述した耐雨垂れ汚染性試験及び水接触角の測定を行った。耐雨垂れ汚染性試験の結果を図2に、水接触角の測定結果を図3に示す。また、図2に対応するものとして、フレーム処理なしのサンプル及びフレーム処理ありのサンプル(Ls=130,90,70,40,20m/min)のカラー写真を図5に示す。なお、図2中、雨垂れ評点「5」「4」「3」「2」「1」はそれぞれ上述した「◎」「○」「△」「×」「※」に対応する。
<フレーム処理による耐雨垂れ汚染性向上機構>
上記[表3]中の実施例5と同様の塗装鋼鈑(ポリエステル系で最表層がクリヤーであるもの)のフレーム処理前後の最表層についてXPS(X線光電子分光分析)による測定を行った。塗膜の最表面から15nmまで深さ方向に元素分析した結果を図4に示す。この図から、最表層のC(炭素)がフレーム処理で減少すると共に、O(酸素)及びSi(珪素)が上昇していることが分かる。Cの減少は、有機物(塗料中の有機物)の減少を意味し、Oの増加は、SiO(シリカ)の露出及び水酸基(−OH)の増加を意味する。Siの増加も同様である。よって、これらの現象は、塗膜の最表層がフレーム処理により親水化されたことを意味する。
なお、XPS分析装置及び分析条件は次の通りである。
(XPS分析装置)
PHI社製5500型XPS分析装置
(分析条件)
X線源:MgKα(1486.6eV)
X線出力:14kV×28.6mA(400W)
測定深さ:0nm(最表面)、5nm、10nm、15nm
測定領域:800μmφ
分析室真空度:1.0×10−7Pa
<フッ素樹脂塗料系>
次に、フッ素樹脂塗料を主成分とする有機塗料について説明する。
(II成分:フッ素化(メタ)アクリレート、親水性構造単位含有エチレン性不飽和単量体及び上記2成分以外のエチレン性不飽和単量体を重合させて得られる共重合体の合成例)
撹拌装置、コンデンサー 、温度計を備えたガラスフラスコに、(II−A成分)としてフッ素系単量体:CH=CHCOOCHCH13:16質量部、(II−B成分)としてポリエチレンオキシド鎖含有メタクリレートM−230G(新中村化学工業(株)製):71質量部、2−ヒドロキシルエチルメタアクリレート:5質量部、(III−C成分)としてメチルメタクリレート:8質量部、そしてメチルイソブチルケトン:233質量部を仕込み、窒素ガス気流中、還流下に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル:1質量部と、分子量調整剤として、2−メルカプトエタノール:7.5質量部を添加した後、8時間還流することによって重合させた。このようにして得られた(II成分)である共重合体を以下において「共重合体1」という。
(エナメル塗料の製造例)
(塗料1)
(I成分)であるフッ素化オレフィン系重合体としてハイラー5000(商品名:アウジモント社製:ポリフッ化ビニリデン、以下「ハイラー5000」という。)(12.9質量部)をイソホロン(65質量部)中に部分溶解・分散させたものに、(IV成分)である(メタ)アクリロイル基を有する単量体の重合体としてパラロイドB−44(商品名:ローム・アンド・ハース社製:アクリル樹脂、以下「パラロイドB−44」という。)(5.7質量部)のキシレン溶液(キシレン:5質量部)及び(III成分)である加水分解性シリル基を有するエチルシリケート40(商品名:コルコート(株)製、以下「エチルシリケート40」という。)(1.5質量部)、白色顔料(不活性塗料用酸化チタン)(9.9質量部)を配合することによって、固形分濃度:30%の塗料1を調製した。
(塗料2)
ハイラー5000(12.6質量部)をイソホロン(65質量部)中に部分溶解・分散させたものに、パラロイドB−44(5.4質量部)のキシレン溶液(キシレン:5質量部)と共重合体1(0.6質量部)及びエチルシリケート40(1.5質量部)、白色顔料(不活性塗料用酸化チタン)(9.9質量部)を配合することによって、固形分濃度:30%の塗料2を調製した。
(塗料3)
ハイラー5000(12.9質量部)をイソホロン(65質量部)中に部分溶解・分散させたものに、パラロイドB−44(5.7質量部)のキシレン溶液(キシレン:5質量部)及び(III成分)であるケイ酸塩を含むコロイダルシリカとしてスノーテックスXBA−ST(商品名、日産化学工業(株)製:コロイダルシリカ、以下「コロイダルシリカXBA−ST」という。)(1.5質量部)、白色顔料(不活性塗料用酸化チタン)(9.9質量部)を配合することによって、固形分濃度:30%の塗料3を調製した。
(塗料4)
ハイラー5000(12.6質量部)をイソホロン(65質量部)中に部分溶解・分散させたものに、パラロイドB−44(5.4質量部)のキシレン溶液(キシレン:5質量部)と共重合体1(0.6質量部)及びコロイダルシリカXBA−ST(1.5質量部)、白色顔料(不活性塗料用酸化チタン)(9.9質量部)を配合することによって、固形分濃度:30%の塗料4を調製した。
(塗料5)
ハイラー5000(14.1質量部)をイソホロン(65質量部)中に部分溶解・分散させたものに、パラロイドB−44(6質量部)のキシレン溶液(キシレン:5質量部)、白色顔料(不活性塗料用酸化チタン)(9.9質量部)を配合することによって、固形分濃度:30%の塗料5を調製した。
(塗料6)
ハイラー5000(13.5質量部)をイソホロン(65質量部)中に部分溶解・分散させたものに、パラロイドB−44(6質量部)のキシレン溶液(キシレン:5質量部)と共重合体1(0.6質量部)、白色顔料(不活性塗料用酸化チタン)(9.9質量部)を配合することによって、固形分濃度:30%の塗料6を調製した。
(クリヤー塗料の製造例)
(塗料7)
ハイラー5000(15質量部)をイソホロン(65質量部)中に部分溶解・分散させたものに、パラロイドB−44(9質量部)のキシレン溶液(キシレン:5質量部)と共重合体1(2.1質量部)及びエチルシリケート40(3.9質量部)を配合することによって、固形分濃度:30%の塗料7を調製した。白色顔料(不活性塗料用酸化チタン)等の顔料は添加しなかった。
上記の塗料1〜7の固形分(不揮発分)中の割合(質量%)は下記[表4]の通りである。
(エナメル塗装板の製造例)
塗料1〜6については、次の方法で塗装鋼板の試料を得た。すなわち、エポキシ樹脂でプライマー処理(膜厚:5μm)した亜鉛メッキ鋼板上に上記の各塗料をバーコーターにて塗布(乾燥膜厚:20μm)し、PMT(最高到達素材温度)で250℃にて1分間焼き付けた後、急冷したものを試料とした。各試料の表面には塗膜1〜6及び塗膜8〜13が形成されている(下記[表5]参照)。
(クリヤー塗装板の製造例)
塗料7については、次の方法で塗装鋼板の試料を得た。すなわち、エポキシ樹脂でプライマー処理(膜厚:5μm)した亜鉛メッキ鋼板上に上記の塗料5をバーコーターにて塗布(乾燥膜厚:20μm)し、PMT(最高到達素材温度)で240℃にて1分間焼き付けた後、急冷した。さらに上記の塗料7をバーコーターにて塗布(乾燥膜厚:3μm)し、PMT(最高到達素材温度)で250℃にて1分間焼き付けた後、急冷したものを試料とした。各試料の表面には塗膜7及び塗膜14が形成されている(下記[表5]参照)。
(フレーム処理)
表面に塗膜1〜7が形成された7種の塗装鋼板の試料について、ハンドバーナーでフレーム処理を行った。フレーム処理は、塗装鋼板を30m/minで移動させながら、ブタンガスを250kJ/m/minの割合で燃焼させることによって行った。なお、バーナー先端から塗装鋼板までの距離は30mmとした。
上記のようにして得られた14種の塗装鋼板について、ポリエステル樹脂・アクリル樹脂系塗料の場合と同様な試験を行った。結果を下記[表5]に示す。
上記[表5]から、フレーム処理を行うと耐雨垂れ汚染性が向上することが確認される。また、ケイ酸を含む無機化合物と加水分解性シリル基を有する化合物のいずれか一方又は両方が必須成分であることが確認される。また、エナメルとクリヤーの両方に効果があることが確認される。また、親水基を有するフッ素樹脂を主成分とするものは特に優れていることが確認される。
<コロナ放電処理及びプラズマ放電処理>
(コロナ放電処理)
エポキシ樹脂でプライマー処理(膜厚:5μm)した亜鉛メッキ鋼板上に、フッ素樹脂塗料として上記[表4]中の塗料2をバーコーターにて塗布(乾燥膜厚:20μm)し、PMT(最高到達素材温度)で250℃にて1分間焼き付けた後、急冷したものを試料とした。この試料は2枚用意し、いずれも大きさが100mm×100mmとなるように切断した。そして、一方の試料(1)には下記の条件でコロナ放電処理による加熱処理を行い、他方の試料(2)には加熱処理を行わなかった。コロナ放電処理は、13.3hPa(10mmHg)まで真空ポンプで減圧した空気中において、電極と上記の試料(1)との距離を50mmに設定して、これらの間に20秒間、40000Vの電圧を印加することにより行った。
その後、試料(1)(2)について、上記と同様の屋外曝露試験を行った。これにより下記のような結果が得られた。
3ヶ月後の汚れ(ΔL)
試料(1)コロナ放電処理による加熱処理を行ったもの:−0.62
試料(2)加熱処理を行わなかったもの :−2.31
(プラズマ放電処理)
エポキシ樹脂でプライマー処理(膜厚:5μm)した亜鉛メッキ鋼板上に、フッ素樹脂塗料として上記[表4]中の塗料2をバーコーターにて塗布(乾燥膜厚:20μm)し、PMT(最高到達素材温度)で250℃にて1分間焼き付けた後、急冷したものを試料とした。この試料は2枚用意し、いずれも大きさが150mm×200mmとなるように切断した。そして、一方の試料(1)には下記の条件でプラズマ放電処理による加熱処理を行い、他方の試料(2)には加熱処理を行わなかった。プラズマ放電処理は、ノズル径:4mm、電極間距離:5mm、アルゴン流量:40L/min、電流:100Aに設定したプラズマジェットガンのノズルの先端を上記試料(1)から20〜30mm離した上で、上記のプラズマジェットガンのノズルからプラズマを吹き付けることにより行った。なお、プラズマジェットは約15mmあった。
その後、試料(1)(2)について、上記と同様の屋外曝露試験を行った。これにより下記のような結果が得られた。
3ヶ月後の汚れ(ΔL)
試料(1)プラズマ放電処理による加熱処理を行ったもの:−0.55
試料(2)加熱処理を行わなかったもの :−2.33
連続方式による耐雨垂れ汚染性塗装基材の製造設備の一例を示す概略図である。 加熱エネルギーと雨垂れ汚染性試験結果との関係を示すグラフである。 加熱エネルギーと水接触角との関係を示すグラフである。 フレーム処理による表面改質の効果を示すグラフである。 フレーム処理なしのサンプル及びフレーム処理ありのサンプル(Ls=130,90,70,40,20m/min)を示すカラー写真である。
符号の説明
3 基材
5 有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料

Claims (9)

  1. ケイ酸を含む無機化合物及び/又は加水分解性シリル基を有する化合物を有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料に配合し、次いでこの塗料を基材に塗布して乾燥させることによって塗膜を形成した後、この塗膜に加熱処理を行うことを特徴とする塗装基材の製造方法。
  2. ケイ酸を含む無機化合物として、コロイダルシリカを用いることを特徴とする請求項1に記載の塗装基材の製造方法。
  3. 有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、アクリル樹脂及び/又はポリエステル樹脂を主成分とするものを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装基材の製造方法。
  4. 有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、フッ素樹脂を主成分とするものを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装基材の製造方法。
  5. 有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、シリケート変性アクリル樹脂及び/又はシリケート変性ポリエステル樹脂を主成分とするものを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装基材の製造方法。
  6. 有機クリヤー塗料又は有機エナメル塗料として、親水基を有するフッ素樹脂を主成分とするものを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装基材の製造方法。
  7. 加熱処理として、フレーム処理、プラズマ処理、コロナ放電処理の中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の処理を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の塗装基材の製造方法。
  8. 加熱処理として、300kJ/m/minを超えるフレーム処理を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の塗装基材の製造方法。
  9. 基材として、金属材、プラスチック材、木材、モルタル、石材のいずれかを用いることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の塗装基材の製造方法。
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