JP2005331002A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】密封装置における取付環1の外周部の嵌合力及び密封性を、密封装置の寸法拡大を来さずに確保する。
【解決手段】軸受110の外輪111の内周面111aに嵌着される外周筒部11を有する取付環1と、この取付環1に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるシールリップ22,23とを備え、外周筒部11の軸方向一部に、その肉厚を内周側へ減少させた薄肉部13が形成され、この薄肉部13の外周面に、ゴム状弾性材料からなり前記外輪111の内周面111aに適当なつぶし代hをもって密接されるシール突条24を形成する。また、シール突条24の裾部26の外径が、取付環1の外周筒部11の外径よりも小径に形成されることにより、シール突条24のつぶしによる逃げ変形を許容する隙間δを確保する。
【選択図】図1
【解決手段】軸受110の外輪111の内周面111aに嵌着される外周筒部11を有する取付環1と、この取付環1に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるシールリップ22,23とを備え、外周筒部11の軸方向一部に、その肉厚を内周側へ減少させた薄肉部13が形成され、この薄肉部13の外周面に、ゴム状弾性材料からなり前記外輪111の内周面111aに適当なつぶし代hをもって密接されるシール突条24を形成する。また、シール突条24の裾部26の外径が、取付環1の外周筒部11の外径よりも小径に形成されることにより、シール突条24のつぶしによる逃げ変形を許容する隙間δを確保する。
【選択図】図1
Description
本発明は、シールリップにより機器の回転部分を密封する密封装置に関するものである。
自動車の懸架装置に車輪を回転自在に支持する軸受は、密封装置によって泥水や塵埃から保護されており、このような密封装置としては、従来から、例えば下記の特許文献1に記載されたものが知られている。そして図5は、特許文献1に記載された従来技術による密封装置を、その軸心Oを通る平面で切断して示す装着状態の半断面図、図6は、特許文献1に記載された他の密封装置の一部を、軸心を通る平面で切断して示す部分断面図である。
特開2004−19865
まず図5において、参照符号110は、外輪111及び内輪112とその間に配置された鋼球113からなる軸受である。密封装置100は、外輪111の内周面に圧入嵌着される金属製の取付環101にゴム状弾性材料で一体成形されたサイドリップ102及びラジアルリップ103と、内輪112の外周面に装着されるスリンガ104との組み合わせ構造であって、サイドリップ102がスリンガ104のシールフランジ104aの内側面と摺動可能に密接され、ラジアルリップ103がスリンガ104のスリーブ104bの外周面と摺動可能に密接されることによって、軸受外部SOから軸受内部SIへの泥水や塵埃等の侵入を防止している。
また、この種の密封装置100には、図5に二点鎖線で示されるように、スリンガ104のシールフランジ104aの外側面に、磁性粉体を混入したゴム状弾性材料で円盤状に成形され円周方向交互に異なる磁極が着磁されたパルサーリング105が一体的に接着されたものがある。この場合、パルサーリング105の外側には、その外側面に近接対向させて磁気センサ106が配置される。したがって、不図示の車輪の回転によって、内輪112と共にスリンガ104と一体のパルサーリング105が回転すると、磁気センサ106から、その検出面の正面を交互に通過する磁極に応じてパルス信号が出力され、これによって車輪の回転速度等を検出することができるようになっている。
ここで、図5に示される構造では、サイドリップ102及びラジアルリップ103を一体に保持している取付環101の外周筒部101aが、外輪111の内周面に金属嵌合しているのみであるため、この部分の密封性は充分ではない。そこで、外輪111に対する取付環101の嵌合力を確保すると共に、外輪111と取付環101との間の密封性を向上させるためには、図6に示されるように、取付環101における外周筒部101aの先端側に、内周側へテーパ状に屈曲した絞り部101bを形成し、サイドリップ102から取付環101の内側面を覆うように延びるゴム層107の外周部を、前記絞り部101bの外周面に廻してシール突条108を一体的に成形し、外輪111の内周面に、取付環101の外周筒部101aを金属嵌合させると共に、シール突条108を適当なつぶし代をもって密接させることが知られている。
ところが、図6のような構成においては、シール突条108を内周側からバックアップする絞り部101bが、内周側への屈曲形状であるため、その内周を包囲するように成形されたゴム層107の内周面と、外輪111の内周面との間の径方向厚さt’が、図5に示される密封装置100における同部分の径方向厚さtよりも著しく大きくなってしまう。そしてこの種の密封装置100の場合、スリンガ104の存在により、径方向厚さt’を内周側へ拡大することはできないので、密封装置100の径方向取付スペースを大きくする必要があった。
また、絞り部101bの外周側に形成されたシール突条108のボリュームが比較的大きいものとなるので、密封装置100を外輪111の内周に圧入する際に、シール突条108が外輪111の内周の開口縁によってしごかれて損傷するおそれがあった。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、密封装置における取付環外周部の嵌合力及び密封性を、密封装置の寸法拡大を来さずに確保することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る密封装置は、外周部材の内周面に嵌着される外周筒部を有する取付環と、この取付環に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるシールリップとを備え、前記外周筒部の軸方向一部に、その肉厚を内周側へ減少させた薄肉部が形成され、この薄肉部の外周面に、ゴム状弾性材料からなり前記外周部材の内周面に適当なつぶし代をもって密接されるシール突条を形成してなるものである。
すなわち請求項1に記載された構成においては、取付環における外周筒部の一部を薄肉とすることによって、シール突条の形成スペースを確保しているものである。
請求項2の発明に係る密封装置は、シール突条の裾部の外径が、取付環の外周筒部の外径よりも小径に形成されたものである。
すなわち請求項2に記載された構成においては、シール突条の裾部が、取付環の外周筒部の外径よりも小径であることによって、外周部材の内周面との間に、シール突条の逃げ変形を許容する隙間が形成されるので、シール突条が径方向のつぶしを受けることによる応力が、前記逃げ変形により吸収される。
請求項1の発明に係る密封装置によれば、取付環の外周筒部が、外周部材の内周面に嵌着されることによって固定されると共に、シール突条によって外周部材の内周面との間の密封性が確保される。そして、取付環における外周筒部の一部を薄肉とすることによって、シール突条の形成スペースを確保しているので、シール突条による径寸法の増大を来さない。
請求項2の発明に係る密封装置によれば、外周部材の内周面にシール突条が圧縮状態に密接されることによる応力が有効に吸収されるので、シール突条のはみ出しや、応力緩和(ヘタリ)による密封性の低下を防止することができる。
以下、本発明に係る密封装置を、自動車用車輪懸架装置に車輪を回転自在に支持する軸受部を密封する密封手段について実施した好ましい形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第一の形態を、その軸心Oを通る平面で切断して示す装着状態の半断面図、図2は、要部断面図である。
図1における参照符号110は、自動車の懸架装置において、車輪を回転自在に支持するための軸受であって、外輪111及び内輪112と、その間に配置され円周方向に並んだ多数の鋼球113(図1には1個のみ示される)からなる。外輪111は非回転であって、懸架装置における不図示のナックルに固定され、内輪112は車輪側の不図示のハブに一体的に嵌着されている。
本発明に係る密封装置は、軸受110の内部SIへ、外部SOからの泥水や塵埃等が侵入するのを防止すると共に、鋼球113を潤滑するグリースが軸受外部SOへ流出するのを防止するもので、外輪111の内周面に圧入嵌着される取付環1と、この取付環1に一体的に設けられたシールリング2と、内輪112の外周面に装着されるスリンガ3とを備える。
取付環1は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、軸心Oを通る平面で切断した形状(図1の断面形状)が略L字形をなし、すなわち軸受110の外輪111の内周面111aに圧入嵌着される外周筒部11と、その軸受110の内部SI側の端部から内周側へ延びる内周鍔部12からなる。
シールリング2は、所定のゴム加硫成形用金型(不図示)内に、予め加硫接着剤を塗布した取付環1を位置決めセットして型締めし、前記金型と取付環1との間に画成された成形用キャビティ内に、未加硫ゴム材料を充填し、加熱・加圧することによって、加硫成形と取付環1への加硫接着を同時に行ったものである。このシールリング2は、取付環1における外周筒部11の内周面から内周鍔部12の内側面にかけて一体的に加硫接着された基部ゴム層21と、その内周部から延びるサイドリップ22及びラジアルリップ23からなる。サイドリップ22及びラジアルリップ23は、請求項1に記載されたシールリップに相当する。
スリンガ3は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、軸心Oを通る平面で切断した形状(図1の断面形状)が略L字形をなす。すなわち軸受110の内輪112の外周面112aに圧入嵌着される内周筒部31と、その軸受外部SO側の端部から外周側へ軸心と直交する平面状に展開した円盤状のシールフランジ32とからなる。シールフランジ32の外径は、取付環1における外周筒部11の内周面に形成された基部ゴム層21の外端部21aの内周面よりも小径であり、したがって両者21a,32の間には、環状の隙間Gが存在する。
シールリング2におけるサイドリップ22は、先端部側が大径となるように開いた円錐状に展開した形状に成形されたものであって、スリンガ3のシールフランジ32との間で適当に軸方向変形を受けた状態で、先端近傍が、軸心Oに対して略垂直な平面状をなすシールフランジ32の内側面32aに、摺動可能に密接される。
シールリング2におけるラジアルリップ23は、基部ゴム層21の内周端であってサイドリップ22の根元22aよりも内周側の位置から、軸受内部SIと反対側へ向けて突出している。このラジアルリップ23における先端部の内周に略V字形の突出形状に形成されたシールエッジの内径は、スリンガ3の内周筒部31の外径よりも小径に成形されており、したがって図1に示される装着状態では、スリンガ3の内周筒部31の外周面31aに、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
取付環1における外周筒部11は、軸受110の外輪111の内周面111aに適当な締め代をもって圧入されるように、外径が、前記外輪111の内周面111aより僅かに大径に形成されており、その先端寄りの部分には、肉厚を内周側へ減少させた薄肉部13が形成されている。言い換えれば、この薄肉部13は、外周筒部11における先端寄りの外周面に、円周方向へ連続した凹部を加工することによって形成されたもので、すなわち図2に示されるように、薄肉部13の肉厚t13は、外周筒部11の肉厚t11よりも内周側へdだけ小さいものとなっている。なお薄肉部13の肉厚t13は、外周筒部11の肉厚t11にもよるが、好ましくは、肉厚t11の50〜80%とする。
取付環1における薄肉部13の外周面には、ゴム状弾性材料からなり円周方向へ連続したシール突条24が形成されている。詳しくは、シールリング2における基部ゴム層21の外端部21aからは、取付環1の薄肉部13の先端面を覆う端面ゴム層25及び前記薄肉部13の外周面を覆う外周ゴム層26が、連続して形成されており、シール突条24は、前記外周ゴム層26に、略V字の山形の断面形状をなすように形成されている。
取付環1の外周筒部11の外周面に対するシール突条24の突出高さhは、図1に示される装着状態において、軸受110の外輪111の内周面111aに密接した時のつぶし代に相当するものである。そしてこの突出高さhは、つぶしによる密封面圧と、外輪111の内周面111aへの圧入過程での抵抗によるむしれなどを考慮して、適切に決定される。
シール突条24が形成された外周ゴム層26は、請求項2に記載された裾部に相当する部分であって、その外径は、取付環1の外周筒部11の外径よりも小さく、言い換えれば、前記外周ゴム層26の径方向肉厚t26は、取付環1における外周筒部11と薄肉部13の肉厚t11,t13の差dよりも適宜小さく形成されている。そして、前記外周筒部11の外径と外周ゴム層26の外径との差、すなわちd−t26は、シール突条24が外輪111の内周面111aにhだけつぶされた状態で密接された時の逃げ変形を許容する隙間δとなるものである。
なお、外周ゴム層26におけるシール突条24の形成位置は、外輪111の面取り部111bの大きさのばらつきや、取付環1の圧入位置のばらつき等を考慮して、シール突条24が外輪111の内周面111aから外れることのない位置とすることは当然であり、シール突条24の本数も1本には限定されない。また、外輪111への取付環1の圧入は、端面ゴム層25を軸方向へ押すことにより行われる。したがって、この端面ゴム層25の肉厚t25は、厚すぎると圧入不足や端面ゴム層25の破損を来すので、好ましくは、例えば0.1〜0.5mm程度の適切な大きさに設定される。
以上の構成を備える密封装置は、図1に示されるように、取付環1の外周筒部11において軸受110の外輪111の内周面111aに圧入嵌着され、この取付環1に一体に設けられたゴム状弾性材料からなるシールリング2のサイドリップ22及びラジアルリップ23が、軸受110の内輪112と一体的に回転するスリンガ3のシールフランジ32及び内周筒部31に、摺動可能に密接されることによって、軸受110の外部SOから内部SIへ塵埃や泥水等が侵入するのを防止すると共に、軸受110の内部SIで鋼球113を潤滑している不図示のグリースの流出を防止するものである。
スリンガ3のシールフランジ32は、回転によって、これと接触する流体や異物に対して遠心力を与えるので、軸受外部SO側から、シールフランジ32の外周の隙間Gを通じてサイドリップ22とシールフランジ32の摺動部へ介入しようとする泥水等は、前記遠心力によって振り切られ、外周側へ排除される。また、僅かな泥水等が、サイドリップ22とシールフランジ32との摺動部を内周側へ通過したとしても、この泥水等は、ラジアルリップ23とスリンガ3の内周筒部31との摺動部において封止されるので、シールフランジ32の振り切り作用によって、このシールフランジ32とサイドリップ22との摺動部へ押し戻され、更にその外周から軸受外部SO側へ排出される。
また、この形態によれば、取付環1の外周筒部11が、外輪111の内周面111aに圧入嵌着されることにより、取付環1及びこれと一体のシールリング2が所要の抜け抵抗をもって固定されると共に、シール突条24によって外輪111の内周面111aとの間の密封性が確保される。
しかも、取付環1における外周筒部11の一部を、肉厚を内周側へ減少させた薄肉部13とすることによって、シール突条24の形成スペースを確保しているので、取付環1の外周筒部11の外周面から基部ゴム層21の外端部21aの内周面間の肉厚tが、先に説明した図6の従来構造に比較して、著しく小さく抑えることができる。このため、密封装置の径寸法の増大を来さない。
ここで図3は、外周ゴム層26と外輪111の内周面111aとの間に、図2のような隙間δを設けなかった場合の比較例を示す要部断面図である。すなわちこの比較例の構成によれば、取付環1を外輪111に圧入する際に、つぶされるシール突条24の逃げによって外周ゴム層26が膨らむので、圧入過程で外輪111の面取り部111bにしごかれて、図3に示されるように外周ゴム層26のはみ出し26aが発生したり、シール突条24が面取り部111bに強くしごかれてちぎれるなど損傷の発生が懸念される。しかも、シール突条24のつぶれによる応力が大きくなって、経時的な応力緩和(ヘタリ)が起こりやすくなることが懸念される。
これに対し、図1及び図2に示される形態では、上述のように、隙間δの存在によってシール突条24のつぶれによる容易な逃げ変形が許容され、かつシール突条24が略V字の山形断面をなすことによって、径方向のつぶしに対する剛性が比較的低くなっているので、シール突条24のヘタリによる密封性の低下や、外周ゴム層26のはみ出し等が有効に防止される。また、シール突条24は、図1の装着状態では完全につぶされた状態となるが、つぶれによる面圧の極大部がほぼ線状に分布することになるので、優れた密封性を奏する。しかも当該密封装置を外輪111の内周に圧入する際に、シール突条24が柔軟に変形するので、外輪111の面取り部111bにしごかれて損傷するのを有効に防止することができる。
次に図4は、本発明の第二の形態を示す要部断面図である。この形態において、上述した第一の形態と異なるところは、シール突条24が略台形の断面形状、すなわち軸受の外輪111の内周面111aに対する密接面24aが軸方向に適当な幅をもった平面状をなし、その両側が斜面をなす形状に形成されたことにある。その他の部分は、図示が省略されているが、基本的に図1と略同様の構成を備える。
この形態においても、シール突条24が形成された外周ゴム層26の外径は、取付環1の外周筒部11の外径よりも小さく、すなわち、前記外周ゴム層26の径方向肉厚t26は、取付環1における外周筒部11と薄肉部13の肉厚t11,t13の差dよりも適宜小さく、このため、シール突条24が外輪111の内周面111aにhだけつぶされた状態で密接された時の逃げ変形を許容する隙間δ
(=d−t26)を有する。
(=d−t26)を有する。
したがって、この構成によれば、シール突条24の軸方向幅が図2のものに比較して大きいため、径方向のつぶしに対する剛性は大きくなるが、隙間δへの逃げ変形によって、圧縮応力がある程度吸収されるので、シール突条24のヘタリによる密封性の低下や、外周ゴム層26のはみ出し等が有効に防止される。また、外輪111の内周面111aに対する密接面24aが軸方向に適当な幅を有する帯状に延びるため、優れた密封性を確保することができる。
なお、図1に二点鎖線で示されるように、スリンガ3のシールフランジ32の外側面に、磁性粉体を混入したゴム状弾性材料で円盤状に成形され円周方向交互に異なる磁極が着磁されたパルサーリング4が一体的に接着されると共に、このパルサーリング4に磁気センサ5を対向配置することによって、車輪の回転速度等を検出可能とした密封装置についても、本発明を、上述の形態と同様に実施することができる。
110 軸受
111 外輪(外周部材)
111a 内周面
112 内輪
113 鋼球
1 取付環
11 外周筒部
12 内周鍔部
13 薄肉部
2 シールリング
21 基部ゴム層
21a 外端部
22 サイドリップ(シールリップ)
23 ラジアルリップ(シールリップ)
24 シール突条
24a 密接面
25 端面ゴム層
26 外周ゴム層(裾部)
3 スリンガ
31 内周筒部
32 シールフランジ
4 パルサーリング
5 磁気センサ
G,δ 隙間
111 外輪(外周部材)
111a 内周面
112 内輪
113 鋼球
1 取付環
11 外周筒部
12 内周鍔部
13 薄肉部
2 シールリング
21 基部ゴム層
21a 外端部
22 サイドリップ(シールリップ)
23 ラジアルリップ(シールリップ)
24 シール突条
24a 密接面
25 端面ゴム層
26 外周ゴム層(裾部)
3 スリンガ
31 内周筒部
32 シールフランジ
4 パルサーリング
5 磁気センサ
G,δ 隙間
Claims (2)
- 外周部材(111)の内周面(111a)に嵌着される外周筒部(11)を有する取付環(1)と、この取付環(1)に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるシールリップ(22,23)とを備え、前記外周筒部(11)の軸方向一部に、その肉厚を内周側へ減少させた薄肉部(13)が形成され、この薄肉部(13)の外周面に、ゴム状弾性材料からなり前記外周部材(111)の内周面(111a)に適当なつぶし代(h)をもって密接されるシール突条(24)を形成してなることを特徴とする密封装置。
- シール突条(24)の裾部(26)の外径が、取付環(1)の外周筒部(11)の外径よりも小径に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
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---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
JP2004148596A Pending JP2005331002A (ja) | 2004-05-19 | 2004-05-19 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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