JP2005314786A - インジウムの回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 不純物を含有するインジウム含有材料から、不純物の同伴のないインジウムの回収を可能とし、かつ、工程数を簡素なものとし低コストで実施することができるインジウムの回収方法を提示する。
【解決手段】 本発明は、インジウムを含有するインジウム含有溶液からインジウムを回収する方法において、前記インジウム含有溶液と、沈殿剤であるシュウ酸とを混合することによりシュウ酸インジウムの沈殿物を生成する工程と、前記シュウ酸インジウムの沈殿物を固液分離して回収する工程と、を含むことを特徴とするインジウムの回収方法である。そして、本発明では、回収されるインジウムに混入する銅を除去するため、沈殿物と、アンモニア又はアンモニア及び水酸化アルカリと、を接触させる工程を含むものが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明は、インジウムを含有するインジウム含有溶液からインジウムを回収する方法において、前記インジウム含有溶液と、沈殿剤であるシュウ酸とを混合することによりシュウ酸インジウムの沈殿物を生成する工程と、前記シュウ酸インジウムの沈殿物を固液分離して回収する工程と、を含むことを特徴とするインジウムの回収方法である。そして、本発明では、回収されるインジウムに混入する銅を除去するため、沈殿物と、アンモニア又はアンモニア及び水酸化アルカリと、を接触させる工程を含むものが好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インジウムの回収方法に関する。詳しくは、廃棄ITOターゲット、スクラップ等のインジウムを含む廃材、廃液等からインジウムを高純度、且つ効率的に回収するための方法に関する。
インジウムは、光学材料、光電子材料、化合物半導体、ろう材等各種の分野で活用されている金属であり、最近では、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)の電極である透明電極の材料であるITO(インジウム−酸化錫)の原料として広く活用されている。そして、最近のLCD、PDPの普及に伴い、インジウムの効率的な利用の必要性が高くなっている。
例えば、ITO透明電極の製造では、一般的にスパッタリング法が適用されるが、スパッタリングによる薄膜形成で使用されるターゲットにはその利用効率の低さが問題となる。これは、スパッタ時におけるターゲットのスパッタレートに不均一があるため使用に伴いターゲットの消耗に偏りが生じ、レートの高い箇所が摩耗した場合ターゲット全体で交換する必要があり、結果的に部分的な利用しかできないというものである。そして、使用済みのターゲットは大部分が未使用の状態であるにもかかわらず、廃材として取り扱われるため、利用効率の低下を生じさせることとなる。また、スパッタリング時に使用した防着シートや、使用済みの液晶パネル等をそのまま廃棄するのは資源の無駄使いとなる。
そこで、インジウムの効率的な利用として、廃棄されるインジウムからインジウムを回収、再生する技術の開発が望まれる。
インジウム含有材料からのインジウム回収のための方法としては、その出発材料が、使用済みターゲット、洗浄液等の不純物を多く含むものであることが予定されていることから、通常のインジウムの製造・精製方法が応用できないものと考えられる。例えば、特許文献1記載の技術はインジウム金属又はインジウム含有塩又を酸、水等で溶解したインジウム溶液に、アンモニア又は炭酸水素アンモニウム等の塩基性沈殿剤を添加し、水酸化インジウムとして沈殿させ、これを回収して焙焼することで酸化インジウムとする方法であるが、この方法では出発材料中に不純物が存在すると、それが酸化インジウムに同伴して純度を低下させるという問題がある。
特開2003−277052号広報
従って、不純物を含有するものからインジウムを効率的に回収するためには、インジウムに対し選択的に作用し、これを分離可能な方法が必要となり、これまでかかる方法も報告されており、溶媒抽出法、イオン交換法、キレート錯体を形成させた後分離抽出する方法等が知られている(特許文献2〜特許文献4)。
特開平8−91838号公報
特開2002−308622号広報
特開平11−157835号公報
これらの回収方法は、いずれも、スクラップ等のインジウム含有材料からの選択的なインジウム分離能力に優れている。しかしながら、上記回収方法は、いずれも、最終的にインジウム又はインジウム化合物を得るために多数の工程が必要である。例えば、特許文献2記載の溶媒抽出法に基づくインジウム回収法では、インジウム含有物からの抽出工程の後、逆抽出工程、逆抽出液からのインジウム化合物の分離工程と、複数の工程が要求され、実際に応用するとなると回収コストの増大が懸念される。そして、回収コストの増大は、再生インジウム化合物等のコストを上昇させ、リサイクルの意義を失わせる結果となる
本発明は以上のような背景のもとになされたものであり、不純物を含有するインジウム含有材料から不純物の同伴なくインジウムの回収が可能であり、更に、工程数を簡素なものとし低コストで実施することができるインジウムの回収方法を提示することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者等は鋭意検討を行い、工程を簡易なものとするため、上記特許文献2〜4にあるのような複雑な工程を要する方法ではなく、インジウム含有溶液に沈殿剤を混合し、インジウムを沈殿させて回収する方法を選択した。かかる方法であれば、沈殿剤添加、回収の一連の動作のみでインジウム成分の回収が可能となるからである。一方、このような簡易な方法では、このインジウムを沈殿させる際に不純物が沈殿部中に同伴しないようにすることが必要となる。そこで、本発明者等はインジウム含有溶液からインジウムを沈殿させる際に不純物の同伴を極力抑制させることが可能な沈殿剤につき検討を行なったところ、シュウ酸が特にインジウムの分離能に優れていることを見出し、本発明に想到した。
即ち、本発明は、インジウムを含有するインジウム含有溶液からインジウムを回収する方法において、前記インジウム含有溶液と沈殿剤であるシュウ酸と混合することによりシュウ酸インジウムからなる沈殿物を生成する工程と、この沈殿物を固液分離して回収する工程とを含むことを特徴とするインジウムの回収方法である。
以下、本発明につき詳細に説明する。本発明の対象としてはインジウムを含有するインジウム含有溶液である。このインジウム含有溶液としては、ITO、インジウム合金のスクラップやLCD、PDPのスクラップを酸で溶解させた溶液の他、インジウムを含有する半導体を酸洗浄した溶液等、インジウムを含む溶液であれば特に限定されるものではない。尚、このインジウム含有スクラップ等を溶解する酸としては、硝酸、フッ化水素酸、塩酸、硫酸等が考えられ、これらの酸による硝酸系インジウム溶液、フッ酸系インジウム溶液、塩酸系インジウム溶液等が対象となる。
インジウム含有溶液中には不純物が含まれていても良い。このとき不純物の含有量は溶液中のインジウムに対して0.1重量%以上の不純物を含有するものであっても良く、1重量%以上、5重量%以上、10重量以上%、更には20重量%以上と大量に不純物を含有するインジウム水溶液に対しても適用可能である。また、インジウム含有溶液は、上記のように、スクラップ、洗浄液に由来するものであることから、不純物元素としてはアルミニウム、カルシウム、マグネシウム、銅、鉄、ニッケル、錫、クロム、ケイ素が単独又は複数含まれることが考えられるが、これらの元素が含まれていても良い。特に、ターゲットのスクラップには錫が含まれているものが多いと予測されるが、このターゲットから得られるインジウム含有溶液も処理対象とすることができる。
本発明ではインジウムの沈殿剤としてシュウ酸を混合することを特徴とする。シュウ酸を混合させることで、不純物を含有するインジウム溶液から選択的にインジウムをシュウ酸インジウムとして沈殿させることができる。混合させるシュウ酸の形態は、固形状のもの(粉末含む)、水溶液、固形状のものが分散したスラリー等何れの形態でも適用可能である。固形状のシュウ酸を混合する場合には、無水和物を混合しても良いが、コスト面からみれば二水和物の混合が好ましい。
但し、シュウ酸インジウムを均一に沈殿させて不純物の巻き込みを抑制するためには、水溶液の状態での混合がより好ましい。シュウ酸を水溶液で添加の場合、水溶液中のシュウ酸濃度は、飽和濃度より10%以上低い濃度とすることでシュウ酸水溶液の液温変動が生じても固形のシュウ酸沈殿物を発生させ難くなる。また、シュウ酸濃度を余りに低くすると、インジウム回収のためのシュウ酸水溶液量が増大し、排水量が増加する。以上を鑑みれば、シュウ酸水溶液のシュウ酸濃度は0.1mol/l以上が好ましく0.2mol/l以上がより好ましい。
尚、混合するシュウ酸として、シュウ酸アンモニウムやシュウ酸水素アンモニウムを適用することは、両化合物共にシュウ酸を含むことから適用可能ではあるが、本発明者等に検討では、これらの化合物を用いた場合、インジウム含有溶液との混合後にインジウム含有溶液中に残留するインジウムの量が、シュウ酸を用いる場合よりも多くなり、インジウムの回収率が低下することとなるためシュウ酸の適用が好ましい。
インジウム含有溶液と混合するシュウ酸の混合量は、インジウム含有溶液中のインジウムに対する理論量の1.2〜5倍とするのが好ましい。1.2倍未満ではインジウムの溶液中の残留量が増加して回収率が低下し、5倍を超えて混合しても回収率の向上に寄与しないからである。そして、より好ましい混合量としては、インジウムに対する理論量の1.4〜4倍である。尚、シュウ酸のインジウムに対する理論量は、インジウム1mol当たりシュウ酸1.5molである。従って、インジウムに対する理論量の1.2〜5倍とは、インジウム1mol当たりシュウ酸1.8〜7.5molとなる。
本発明においては、回収されるインジウムの純度の観点から、シュウ酸混合前後のインジウム含有溶液のpHの管理を行うことが好ましい。シュウ酸混合前のインジウム含有溶液のpHは2以下とするのが好ましい。pHが2を超えた状態のインジウム含有溶液ではインジウムの一部が不純物を同伴した水酸化物として存在しており、シュウ酸と混合して得られるシュウ酸インジウム中の不純物が多くなるからである。また、シュウ酸混合前のインジウム含有溶液のpHを2以下とすることで、シュウ酸と混合後のpHを後述する好適な範囲にすることができる。このインジウム含有溶液のpHはより低い方が好ましく、1.0以下がより好ましく、0.5以下が特に好ましい。
従って、インジウム含有溶液のpHが上記範囲外にある際には、溶液にpH調整を行うことが好ましい。このpH調整は、インジウム含有溶液に硝酸、塩酸、フッ化水素酸、硫酸等を添加してpHを低下させる方法が好ましい。但し、pHを低下させようとして、あまりに過剰の酸を添加することは好ましくない。過剰の酸濃度が一塩基酸に換算して3mol/lを超えるような多量の酸を添加した場合(硝酸、塩酸、フッ化水素酸等の一塩基酸では3mol/l以上、硫酸等の二塩基酸では1.5mol/l以上の酸を添加した場合)、インジウムの回収率が低下することとなる。従って、pH調整の際には、酸添加量を上記した値を超えないようにして添加するか、これを超えていた場合には、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを添加して酸濃度をこの値以下に調整することが好ましい。
一方、シュウ酸を混合した後のインジウム含有溶液のpHについては、沈殿物中の不純物低減の観点から、1.0以下にすることが好ましく、0.5以下とより低減することが更に好ましい。シュウ酸混合後の溶液のpH範囲をかかる範囲とすることは、混合前のpHを上記した範囲にすることで、容易に達成できる。
インジウム含有溶液と沈殿剤(シュウ酸)との混合の方法については、インジウム含有液を攪拌し、これに沈殿剤を添加する方法の他、水溶液又はスラリー状の沈殿剤を攪拌しつつインジウム含有溶液を添加する方法、1の槽、容体にインジウム含有溶液及び沈殿剤を同時に導入する方法があるが何れによっても良い。
インジウム含有溶液とシュウ酸との混合時間は、5分〜24時間とするのが好ましく、10分〜12時間が特に好ましい。5分未満はシュウ酸インジウムへの不純物の混入量が増加するおそれがあり、また、24時間を超えて混合しても不純物低減効果に差異はなく、効率が低下するだけだからである。
また、インジウム含有溶液とシュウ酸とを混合する際の液温は、0〜90℃の範囲が好ましいが、温度調節を行なわない常温での混合がエネルギーコストの面から好ましい。尚、混合時の液温は、ある程度高いほうが不純物の同伴が少なくなり、また、シュウ酸インジウム及び焙焼後の酸化インジウムの粒度にも影響を与え得るが、液温はさほど重要ではない。不純物同伴の差異はほとんどなく、また、粒度の相違についても、回収される酸化インジウムは更なる高純度化を実施する場合も多いが、このような場合は溶解後更に精製して酸化インジウム等のインジウム化合物又はインジウム金属として用いることが想定されているからである。
以上説明したインジウム含有溶液と沈殿剤との混合によりシュウ酸インジウムが沈殿する。ここで、上述したように、本発明はインジウム含有溶液中にアルミニウム等の不純物が含有している場合にも有用であるが、錫に関しては大部分が沈殿物中に同伴することがある。このシュウ酸インジウムに同伴する錫については、インジウムの用途としてITOがあることから、そのまま回収して最終的に酸化インジウム及び酸化錫として再生することができる。
また、かかる場合、本発明では、錫を分離しインジウムのみ回収することも可能である。本発明における錫の分離法としては、インジウム含有溶液とシュウ酸との混合前に、インジウム含有溶液を酸又はアルカリでpHを0.5〜4.0の範囲に調整し、これをろ過することで錫が除去できる。インジウム含有溶液中の錫は、pH0.5以上であれば水酸化物として沈殿することから、これをろ過することで錫の除去が可能となる。また、pH4.0を超えると、錫に同伴して沈殿するインジウムの量が増大し、インジウムの回収率が低下するため好ましくない。尚、この錫除去のためのpHの調整に際し、使用するアルカリとしては、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの添加が好ましい。同じアルカリであってもアンモニアを添加する場合、シュウ酸添加後のインジウム含有溶液中のインジウム残留量が増大するからである。
そして、回収した沈殿物(シュウ酸インジウム)は、インジウムをより高純度で回収するため洗浄工程により洗浄するのが好ましい。この際の洗浄液としては水又はシュウ酸水溶液が好ましいが、水は純水、超純水を含み、また、シュウ酸水溶液としては0.5mol/l以下の濃度のシュウ酸水溶液が好ましい。
また、インジウム含有溶液の原料となるスクラップの種類及び酸の種類によってはインジウム含有溶液中に比較的高濃度の銅が含まれていることがある。この銅は、シュウ酸インジウムからなる沈殿物中に混入しやすく、この銅は上記した水、シュウ酸水溶液で洗浄しても除去が困難である。そこで、銅が含まれているインジウム含有溶液からの回収工程においては、沈殿物と、アンモニア又はアンモニア及び水酸化アルカリ(以下、アンモニア等と略するときがある)とを接触させて銅を除去することがより好ましい。
沈殿物であるシュウ酸インジウム中に混入している銅は、アンモニアと反応することで銅アンモニア錯イオン(〔Cu(NH3)4〕2+)となり除去可能な状態となる。ここで、この反応はシュウ酸インジウムのままでも生じ得るが、本発明で析出したシュウ酸インジウムは結晶性が高く、その内部に混入する銅に対して反応を進行させることが困難である。この接触処理では、アンモニアと、又は、アンモニアと水酸化アルカリと、とシュウ酸インジウムとを接触させることでシュウ酸インジウムを水酸化インジウムへと変化させて結晶を破壊しつつアンモニアと銅との反応を容易に進行させている。この接触処理は、アンモニアのみを接触させても良く、アンモニアと沈殿物との接触前後、或いは、同時に(混合した状態を含む)水酸化アルカリを接触させてシュウ酸インジウムの水酸化物への転換を促進しつつ銅の反応を進行させても良い。尚、本発明において水酸化アルカリとは、アルカリ金属の水酸化物を意味しアンモニアは含まれない。この水酸化アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、特にコスト面から水酸化ナトリウムの適用が好ましい。
そして、沈殿物に接触させるアンモニアの量又は沈殿物に接触させるアンモニアの量と水酸化アルカリの量の合計量は、少なくとも沈殿物の銅1molあたり4molに相当するモル数以上とするのが好ましい。この量が銅を反応させるための理論的必要量である。そして、好ましくは、沈殿物の銅1molあたり4molに相当するモル数と沈殿物のインジウム1molあたり3molに相当するモル数との合計モル数以上とする。シュウ酸インジウムが十分水酸化インジウム転換され、かつ、銅がアンモニアと反応、除去されやすくなるからである。一方、これらアンモニア等の接触量の上限については、沈殿物の銅1molあたり4molに相当するモル数と沈殿物のインジウム1molあたり3molに相当するモル数との合計モル数の2.5倍のモル数以下とするのが好ましい。この上限値は、銅の除去という観点から限定されるものではないが、余りに多量のアンモニア等を使用するとインジウムの溶出が生じ回収率の低下が生じることを考慮するものである。
ところで、上記したアンモニア等の使用量は、沈殿物(シュウ酸インジウム)の量を基準とするものであるが、沈殿物中の成分を基準としてアンモニア等の使用量を定めるためには、沈殿物の分析を行いその結果に基づいて使用量を算出することが必要となる。この分析のためには多少とも待ち時間が必要となり、効率的な回収作業の妨げとなる。一方、通常の回収作業では、作業前にインジウム含有溶液の成分分析を行うのが一般的である。従って、本発明ではインジウム含有溶液中の成分を基準としてアンモニア等の使用量を定めるのが好ましいといえる。
このインジウム含有溶液中の成分を基準としたアンモニア等の使用量としては、インジウム含有溶液中の銅の大部分が沈殿物に混合する場合を考慮して、インジウム含有溶液中の銅1molあたり4molに相当するモル数以上とするのが好ましい。そして、より好ましくは、インジウム含有溶液中の銅1molあたり4molに相当するモル数とインジウム含有溶液中のインジウム1molあたり3molに相当するモル数との合計モル数以上とする。そして、その上限は、インジウム含有溶液中の銅1molあたり4molに相当するモル数とインジウム含有溶液中のインジウム1molあたり3molに相当するモル数との合計モル数の2倍量以下とするのが好ましい。このように設定することで、アンモニア等の使用量の下限値は、沈殿物を基準とした場合の使用量の下限値よりも小さくはならず、また、上限値も沈殿物を基準とした場合の使用量の上限値よりも大きくはならず銅の除去を確実に行なうことができる。
沈殿物への接触処理は、水溶液の状態で行うことが好ましい。そして、これには、沈殿物と水とを混合してアンモニアガスを吹き込む、アンモニア水溶液を添加する、固体の水酸化アルカリを添加する等、最終的に水溶液の状態となっていることを含む。また、アンモニア水溶液、水酸化アルカリ水溶液を使用する場合の濃度は特に限定はなく、上記した必要量を含有する溶液であれば良い。但し、濃度が低すぎると排水量が増え、濃度が高すぎると沈殿物の量に対する液量が少なくなりすぎて接触が不十分となることから、これらの水溶液濃度は0.5〜15mol/Lとするのが好ましく、1〜10mol/Lとするのがより好ましい。また、処理回数は必要量のアンモニア(水溶液)又はアンモニア(水溶液)及び水酸化アルカリ(水溶液)を複数回に分けて沈殿物と接触させても良いが、効率面等から1回で行うのが好ましい。尚、アンモニア水溶液の温度は、加熱しても良いが常温であっても効率が低下することはなく常温が好ましい。また、アンモニアとの接触処理を行う場合についても、その工程の前及び/又は後、特に前に沈殿物を水又はシュウ酸水溶液で洗浄することが好ましい。これによりきわめて高純度のインジウムを回収することができる。そして、接触処理前に洗浄することで接触処理により水酸化物を生成し得る他の不純物の除去が可能となる。
沈殿物の洗浄方法及びアンモニアとの接触処理の方法としては、インジウム含有溶液中のシュウ酸インジウムを沈降させて上澄み液を抜出し、これに洗浄液又はアンモニア溶液を入れて攪拌する方法、又は、インジウム含有溶液をろ過し、ろ過ケーキを洗浄液又はアンモニア溶液と混合する工程を1回以上行なうリパルプ洗浄法、若しくは、インジウム含有溶液について真空ろ過やフィルタープレス等によるろ過を行いろ過装置に洗浄液又はアンモニア溶液を通液するろ過洗浄法、のいずれかによるものがある。
尚、沈殿剤添加後、洗浄を行なうことなく直ちにシュウ酸インジウムを回収する場合、又は、ろ過洗浄以外の方法で洗浄を行なったときには、シュウ酸インジウムを固液分離することとなるが、これは通常のろ過により可能である。
固液分離した沈殿物(シュウ酸インジウム又は水酸化インジウム)は、焙焼することで酸化インジウムとすることができる。この焙焼は固液分離後の沈殿物を直接加熱することが好ましい。固液分離後乾燥しその後焙焼しても良いが、エネルギーコスト、効率等の観点から直接焙焼した方が好ましい。焙焼温度としては、600〜1200℃が好ましく、700〜1100℃がより好ましい。また、焙焼時間は1〜48時間、より好ましくは2〜24時間が好ましい。焙焼条件については、下限値未満だと完全に酸化物にすることができず、また、上限値を超える温度、時間で焙焼してもエネルギーの無駄になるだけだからである。
以上説明したように、本発明に係るインジウムの回収方法によれば、不純物を含むインジウム含有溶液から、不純物を同伴させることなくインジウムを回収することができる。従って、ITOターゲット等の各種インジウム含有スクラップをインジウム含有溶液とし、或いは、インジウムを含む廃洗浄液を処理することで効率的にインジウムを回収し、資源の有効利用に質する。
特にインジウムは、LCD、PDPの普及に伴いその使用量が増大すると共に、材料コストの高騰化が注目されている材料である。従って、本発明は、インジウムの有効利用を通して、材料コストの低減ひいてはこれらデバイスの低価格化を図ることのできる技術である。
尚、本発明に係るインジウム回収方法により得られた酸化インジウムは高純度のものではあるが、特に、高純度が要求される用途では、酸に溶解して電気分解する等の方法により再精製することで、更に高純度の酸化インジウム等のインジウム化合物又はインジウム金属とすることができる。
以下、本発明の好適な実施形態を比較例と共に説明する。
第1実施形態:下記の2種のインジウム含有溶液を用意し、これらにつきインジウム回収を行なった。これらのインジウム含有溶液は、インジウム含有スクラップを硝酸にて溶解したものである。
上記2種のインジウム含有溶液(A,B)につき、条件を種々変更してインジウム回収を行なった。この工程の基本的な流れを図1を用いつつ説明する。A、Bいずれかのインジウム含有溶液を10l用意し(工程(1))、この溶液のpHを参照しつつ適宜に添加してpHを調整した(工程(2))。そして、場合により60℃で昇温し(工程(3))、インジウム含有溶液と沈殿剤とを混合した(工程(4))。混合工程では、基本的にインジウム含有溶液を攪拌しつつ沈殿剤(実施例ではシュウ酸を比較例ではアンモニア水)を添加したが、一部の実施形態では、沈殿剤を攪拌しこれにインジウム含有溶液を添加する形式を採った。
沈殿剤を添加し沈殿が完全に発生したところで、溶液を真空ろ過し(工程(5))、沈殿物を純水にて洗浄した(工程(6))。この洗浄工程は100mlの水を4回通液することにより行なった。洗浄完了後、得られたシュウ酸インジウム(比較例では水酸化インジウム)は、電気炉中1000℃で5時間加熱することにより焙焼し(工程(7))、酸化インジウムとした。
尚、一部の実施例では、pHの調整前に4mol/lのNaOHをpHが1.8になるまで添加後溶液をろ過し、インジウム含有溶液中の錫を除去する処理を行なっている(工程(8))。
上記工程に従い、本実施形態で行なった複数のインジウム回収の条件は以下のとおりである。
そして、表2の実施例1〜17及び比較例1〜5の条件により回収された酸化インジウムの成分分析値、回収率を表3に示す。
以上の結果から、まず、実施例とアンモニアを沈殿剤とする比較例とを比較すると、比較例で回収される酸化インジウムは何れも不純物の含有量が多く、特にアルミニウムの同伴が顕著である。これに対し実施例では、アルミニウムをわずかに含むものもあるが、概して不純物の少ない高純度の酸化インジウムが回収できたことがわかる。このことは、回収された酸化インジウム中のインジウム含有率が何れも理論値に極めて近いことからも伺える。
また、各実施例の中で回収条件による相違を検討すると、まず、不純物混入の観点から見ると、実施例3〜実施例5ではアルミニウムの混入がわずかにみられた。この点、沈殿剤混合時のインジウム含有溶液のpHの増大に従いアルミニウム含有率が上昇していることから、本発明においてはインジウム含有液のpHをできるだけ低くすることが望ましく、0.5以下とすることが特に好ましいことがわかる。また、インジウム回収率に関しては、実施例8が唯一80%を下回った。この要因としては沈殿剤の混合量にあると思われ、実施例8ではインジウム含有溶液中のインジウム量に対する理論値の当倍量の沈殿剤しか添加していない。従って、80%以上の回収率を量るためには、実施例9〜12のように、1.2倍量以上の沈殿剤の混合が好ましいといえる。但し、実施例11(5倍量添加)と実施例12(6倍量添加)とを比較すると、インジウムの回収率はほとんど変わらないため、沈殿剤の添加量としては5倍量以内が好ましいといえる。
本実施形態で使用した、インジウム含有溶液において、溶液Bは錫を比較的高濃度で含むものである。この溶液Bについて回収を行ったのが実施例16、17である。両者の結果を見るとわかるように、錫を除去する工程((9))を行った実施例17では、回収酸化インジウム中の錫の除去が完全になされていることが確認できる。従って、回収した酸化インジウムから高純度のインジウム単一金属を回収する場合には、錫の除去工程を行うことが好ましい。但し、脱錫工程を行うか否かは、回収される酸化インジウムからその後、どのような目的でインジウムを利用するかによるものであり、脱錫工程を行わない場合であっても、インジウムと錫の双方の回収ができるため、ITOを製造する場合においては便宜であり、脱錫処理の有無は使い分けの問題であり優劣の問題ではない。
第2実施形態:ここでは、下記のインジウム含有溶液(C)を用意し、これらにつきインジウム回収を行なった。このインジウム含有溶液は、液晶基板をフッ化水素酸で洗浄した際の廃液である。
このインジウム含有溶液(C)につき、条件を変更しつつインジウム回収を行なった。本実施形態の工程の基本的な流れを図2を用いつつ説明する。インジウム含有溶液を60l用意し(インジウム含有量3480g(30.3mol)、銅含有量126g(1.98mol):工程(1))、インジウム含有溶液と沈殿剤(シュウ酸)とを混合した(工程(2))。このシュウ酸溶液の混合は、0.5mol/lのシュウ酸水溶液を、シュウ酸量がインジウム含有溶液中のインジウムの理論量に対して2.5倍となる液量を10分間かけて添加した。この際インジウム含有溶液を攪拌しつつシュウ酸水溶液を添加した。
沈殿剤を添加し沈殿が完全に発生したところで、溶液を真空ろ過し(工程(3))、沈殿物を純水にて洗浄した(工程(4))。この洗浄工程は1200mlの水を4回通液することにより行なった。洗浄完了後、得られたシュウ酸インジウム(比較例では水酸化インジウム)について分析を行なったところ、インジウム3228g(28.1mol)、銅108g(1.70mol)含まれていた。
次に、回収したシュウ酸インジウムを12等分し、そのうち9個のシュウ酸インジウムについて条件を変更しつつ接触処理を行なった(以下、条件毎に実施例19〜27とする:工程(5))。接触処理の内容は表5のとおりである。尚、本実施形態では、比較のために沈殿物のアンモニア接触処理を行なわないものについても検討を行っている(参考例)。
接触処理後の沈殿物については、溶液を真空ろ過し(工程(6))、回収した沈殿物を純水にて洗浄した(工程(7))。この洗浄工程は100mlの水を1回通液することにより行なった。そして、洗浄後の沈殿物(水酸化インジウム)を、電気炉中1000℃で5時間加熱することにより焙焼し(工程(8))、酸化インジウムとした。
製造した酸化インジウムについてインジウム回収の効果を確認した。この確認に際しては、この評価は、酸化インジウムの組成分析及びその結果から得られる酸化インジウム中のインジウム重量から算出されるインジウムの回収率を比較することにより行なった。その結果を表5に示す。
表5の結果に関し、まずアンモニアの接触処理の有無について、各実施例と参考例とを比較すると、回収された酸化インジウム中の銅濃度は、アンモニアの接触処理を行うことにより半分以下となっており、その除去の効果が認められる。
一方、接触処理の条件に関し検討するに、アンモニア(アンモニアと水酸化アルカリ)の接触量の範囲について本発明で好適とする範囲(表5の下表参照)内で処理した結果(表5の二重線で囲まれた実施例22〜24、実施例26,27))とそれ以外の実施例の結果を対比すると、接触量が少ない場合(実施例19〜21)においては、酸化インジウム中の銅濃度が比較的高くなった。これは、アンモニア(又はアンモニア及び水酸化アルカリ)の接触量が不足し、シュウ酸インジウムが完全に水酸化インジウムとならず、部分的に残留するシュウ酸インジウムに混入する銅が除去できなかったことによるものと考えられる。また、接触量が多い場合(実施例25)においては、回収された酸化インジウムの純度においては満足できるものであるが、回収率に劣っていた。これは、過剰のアルカリ添加により酸化インジウムの溶解が生じたためと考えられる。以上のことから、アンモニア(又はアンモニア及び水酸化アルカリ)の接触処理は酸化インジウム中の銅の除去において有用であり、更に、その接触量を適正なものとすることでより有効なインジウム回収が可能となることが確認された。
図3は、析出直後の沈殿物(シュウ酸インジウム)及びアンモニア接触処理を行なった沈殿物(水酸化インジウム)について行なったX線回折分析の結果を示す。図3(a)より、析出直後の沈殿物(シュウ酸インジウム)は、鋭いピークを呈する結晶性の強い状態のシュウ酸インジウムである。そして、このシュウ酸インジウム結晶にアンモニアを接触させることにより、沈殿物は比較的ブロードのことなる形状の回折パターンを示す(図3(b):実施例23のものを示した)。この変化は、シュウ酸インジウムからなる沈殿物が、アンモニアと接触することにより、その結晶が壊れ結晶性の弱い水酸化インジウムへと置換されたことによるものと考えられる。そして、このようなシュウ酸インジウム結晶の破壊、水酸化インジウムへの置換の過程において沈殿物に巻き込まれた銅が除去されるものと考えられる。尚、図3(c)には、この水酸化インジウムの焙焼後の酸化インジウムの回折パターンを示した。
Claims (18)
- インジウムを含有するインジウム含有溶液からインジウムを回収する方法において、
前記インジウム含有溶液と、沈殿剤であるシュウ酸とを混合することによりシュウ酸インジウムからなる沈殿物を生成する工程と、
前記沈殿物を固液分離して回収する工程と、
を含むことを特徴とするインジウムの回収方法。 - シュウ酸の混合量は、インジウム含有溶液中のインジウムに対する理論量の1.2〜5倍とする請求項1記載のインジウムの回収方法。
- シュウ酸と混合する前のインジウム含有溶液のpHを2以下として、シュウ酸を混合する請求項1又は請求項2記載のインジウムの回収方法。
- シュウ酸と混合する前のインジウム含有溶液のpHを0.5以下として、シュウ酸を混合する請求項3記載のインジウムの回収方法。
- シュウ酸と混合する後のインジウム含有溶液のpHを1.0以下とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインジウムの回収方法。
- インジウム含有溶液は、含有するインジウムに対して0.1重量%以上の不純物を含有する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインジウムの回収方法。
- 不純物として、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、ケイ素、錫の少なくともいずれか1種を含む請求項6項に記載のインジウムの回収方法。
- 不純物はアルミニウム、銅である請求項7項に記載のインジウムの回収方法。
- 不純物は錫であり、シュウ酸を混合することによりシュウ酸インジウムに錫を含有させて回収する請求項7項に記載のインジウムの回収方法。
- インジウム含有溶液とシュウ酸とを混合する前に、インジウム含有溶液のpHを0.5〜4.0とした後にろ過して錫を除去する請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインジウムの回収方法。
- 沈殿物を水又はシュウ酸水溶液で洗浄する工程を含む請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のインジウムの回収方法。
- 沈殿物と、アンモニア又はアンモニア及び水酸化アルカリと、を接触させる工程を含む請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のインジウムの回収方法。
- アンモニアの接触量又はアンモニアの接触量と水酸化アルカリの接触量との合計量を、インジウム含有溶液中の銅1molあたり4molに相当するモル数以上とする請求項12記載のインジウムの回収方法。
- アンモニアの接触量又はアンモニアの接触量と水酸化アルカリの接触量との合計量を、インジウム含有溶液中の銅1molあたり4molに相当するモル数とインジウム含有溶液中のインジウム1molあたり3molに相当するモル数との合計モル数以上とする請求項12又は請求項13記載のインジウムの回収方法。
- アンモニアの接触量又はアンモニアの接触量と水酸化アルカリの接触量との合計量を、インジウム含有溶液中の銅1molあたり4molに相当するモル数と、インジウム含有溶液中のインジウム1molあたり3molに相当するモル数との合計モル数の2倍量以下とする請求項12〜請求項14のいずれか1項に記載のインジウムの回収方法。
- アンモニア又はアンモニア及び水酸化アルカリと接触前及び/又は接触後の沈殿物を、水又はシュウ酸水溶液で洗浄する請求項12〜請求項15のいずれか1項に記載のインジウムの回収方法。
- 沈殿物を焙焼する工程を含む請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載のインジウムの回収方法。
- 焙焼温度を600〜1200℃とする請求項17記載のインジウムの回収方法。
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