JPH0375224A - インジウム水溶液の精製方法 - Google Patents

インジウム水溶液の精製方法

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JPH0375224A
JPH0375224A JP1206655A JP20665589A JPH0375224A JP H0375224 A JPH0375224 A JP H0375224A JP 1206655 A JP1206655 A JP 1206655A JP 20665589 A JP20665589 A JP 20665589A JP H0375224 A JPH0375224 A JP H0375224A
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aqueous solution
concentration
acid
tin
ions
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JP1206655A
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Ryoji Yoshimura
吉村 了治
Nobuhiro Ogawa
小川 展弘
Takashi Mori
隆 毛利
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はインジウムと錫を含む水溶液から有価物である
インジウムを回収する方法に関するものである。
[従来の技術] インジウム(1n〉と錫を含む水溶液としては、例えば
、錫をドープした酸化In(以下ITOと記載)スパッ
タリングターゲットのスクラップを酸に溶解したものが
挙げられる。
現在、Inは、InP 5InAs等の金属間化合物や
ITO等の透明導電性薄膜として利用されており、今後
、益々Inの需要は伸長するものと期待される。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕[TO
等のターゲットの製造時の不良品、例えば、焼結体製造
時クラックが入ったもの、焼結密度が不充分なもの又、
ITOターゲットを用いた透明導電性薄膜製造工程で発
生するスクラップ等から有価物であるInの回収が期待
されており種々の方法が提案されているが未だ経済的な
方法が確立されていない状況にある。
一般に、Inと錫を含む水溶液から錫とInを分離する
方法としては、これらを含む水溶液のpHを12以上に
し、Inを水酸化物として沈殿させ、一方錫は水溶液中
に溶解させてこれらを固液分離する方法がある。しかし
、この方法では、生成するInの水酸化物が極めて濾過
性が悪く、濾過操作に長時間必要とするなど経済性の面
で問題がある。
また、大型の装置を利用したイオン交換法、溶媒抽出法
等の方法もあるが、これらの方法は、生産効率を上昇さ
せるため化学精製による粗分離が必要であるなど工程が
繁雑となる。
[発明の目的コ 本発明は、従来技術のもつ前記課題を解決すべく為され
たものであって、Inと錫を含む水溶液から錫を分離し
、In水溶液を回収する方法を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、Inと錫を含む水溶液からこれらを分離
する方法を鋭意検討した結果、水溶液中で共存する錫を
ハロゲノ錫酸塩とすることにより、錫だけを選択的に分
離できる事を見出し本発明を完成した。即ち、本発明は
、強酸及びハロゲンイオンが共存するインジウムと錫を
含む水溶液に、ハロゲノ錫酸イオンの対イオンを添加し
、ハロゲノ錫酸塩を分離する事を特徴とするインジウム
水溶液の精製方法である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の出発原料は1nと錫を含む水溶液であれば広く
採用できるが、ここでは、IToスクラップの塩酸冶解
液を用いた場合について説明する。
ITOスクラップを酸に溶解する場合、用いる酸は塩酸
、硝酸、硫酸等の酸が考えられるが、塩酸を使用した場
合、最も速く溶解する事ができ好ましい。硝酸を用いる
場合は、錫をメタ錫酸として分離できるが、極めて溶解
速度が遅く、硫酸の場合も溶解速度は塩酸に劣る。また
、ITOスクラップの塩酸への溶解速度は、高温で行な
う場合顕著に速くなり5〜95℃で行なうのが好ましい
本発明では、このようなInと錫を含む水溶液から、錫
をハロゲノ錫酸塩として分離する。水溶液中の錫は、ハ
ロゲノ錫酸イオンとその対イオンの存在でハロゲノ錫酸
塩として生成させる事ができるが、その精製効率は、該
水溶液中の酸濃度、ハロゲンイオン濃度、ハロゲノ錫酸
塩の対イオンとなる陽イオンの濃度に依存する。Inと
錫を含む水溶液の酸濃度に相当するプロトン濃度は、0
.5mm。
1/1以上が好ましく、更には3moJ!/j!以上が
特に好ましい。このプロトン濃度が低い場合は、ハロゲ
ンイオンの必要量、ハロゲノ錫酸塩の対イオンとなる陽
イオンの必要量が増大し、不経済であるばかりか、錫化
合物の生成量も減少し本発明の効果が減少する。更に、
前記プロトン濃度が低過ぎると溶液中の各種金属イオン
が水酸化物となると同時にinも水酸化物となるため、
錫の選択的分離が困難となり、又、生成物の濾過性を悪
くし、本発明の効果を著しく低下させる。プロトン濃度
を調整する酸の種類としては、特に限定しないが、塩酸
、硝酸、硫酸等の強酸が好ましく、更に、フッ酸、塩酸
、臭素酸等のハロゲンを含む酸が好ましい。ハロゲンを
含む酸を使用した場合、酸の濃度とハロゲンイオン濃度
を同時に調整できる。
又、本発明に於いてハロゲノ錫酸塩を生成させる際、I
nと錫とを含む強酸性水溶液のハロゲンイオン濃度は、
ハロゲンイオンの種類にもよるが錫に対して50倍モル
以上が好ましく、特に、80倍モル以上が好ましい。こ
の際のハロゲンイオンの調整方法としてはハロゲンイオ
ンを含む酸、例えば塩酸等を添加して調整してもよいが
、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム等のハロゲンイオ
ンを含む塩を添加して調整してもよい。
このように本発明でInと錫を含む水溶液は、ハロゲン
イオンが存在し、強酸性下であることが必須条件である
ため、必然的に錫を含む溶液が塩酸水溶液、臭化水素酸
水溶液等のハロゲンイオンを含む強酸性溶液である場合
が最も経済的でかつ操作を簡略化でき好ましいが、錫を
含む硫酸水溶液等のハロゲンイオンを含まない強酸性水
溶液に、塩化アンモニウム等のハロゲンイオン源を添加
する事によっても上記必須条件を達成でき、又、ハロゲ
ンイオンと錫とを含む溶液に硫酸を添加する事によって
も達成できる。
本発明における錫とは、Sn2+、Sn4+のいずれで
もよい。このどちらのイオンに対しても、本発明の効果
は顕著である。また、本発明で処理する水溶液の錫の濃
度は、0.5mmoi/ 1以上であることが好ましい
。この際、錫の濃度が低い場合は本発明の効果が減少す
る。
このようなinと錫を含む溶液の調整方法としては、例
えば、スクラップITOターゲットを濃塩酸に溶解する
場合、すでにハロゲンイオンが存在し、強酸性下にある
ため、塩酸濃度を1moJ!/J!以上、好ましくは3
IIIOili以上になるようにターゲットを溶解し、
ハロゲンイオン濃度と酸濃度を調整する方法等が挙げら
れる。
このような強酸及びハロゲンイオンが共存する1nと錫
を含む水溶液にハロゲノ錫酸イオンの対イオンを供給し
、ハロゲノ錫酸塩を生成させる。ノ\ロゲノ錫酸塩の対
イオンとなる陽イオンの添加量は、ハロゲンイオン濃度
、酸濃度にもよるが、錫に対してハロゲノ錫酸塩の対イ
オンが等モル以上になるように添加する事が好ましい。
この対イオンの添加量が少ない場合、ハロゲノ錫酸塩の
生成効率が悪くなり、必要以上に多過ぎると不経済でも
ある。この際の陽イオンの添加方法としては、水溶液中
で電解質として作用するものであれば良く、無機質物で
も有機質物でも良い。無機質物としては、アンモニア水
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム等の塩基、及びこれらの塩酸塩
、硝酸塩、硫酸塩等が挙げられる。有機質物としては、
メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ピリジ
ン等の塩基及びこれらの塩酸塩等が挙げられる。
本発明では、ハロゲノ錫酸塩はアンモニウム塩及び/又
はアミン類の塩として生成させる事が好ましく、この際
、溶液中へのナトリウムイオン、カルシウムイオン等の
無機金属イオンの混入が避けられ、本発明の効果も著し
い。しかし経済性を考えるとアンモニウム塩として生成
させる事が特に好ましい。水酸化ナトリウムのような塩
基を添加する場合は、溶液中のプロトン濃度が減少する
事になるため、プロトン濃度の調節に注意する必要があ
る。これらの添加方法としては粉状、スラリ、水溶液等
で添加する方法があるが、液量の増加が予想される場合
は粉状がよく、錫の分離生成効果も向上する。
このようにして、錫を選択的に生成させるが、この際の
反応温度は、特に制限はなく5〜60℃が好ましい。こ
の温度が高過ぎると生成物の溶解度が大きくなるためか
生成量が低下する。
次に、得られたハロゲノ錫酸塩の生成物を含むスラリー
からハロゲノ錫酸塩を分離する。この分離には、通常の
装置、例えば、遠心分離器、ベルトフィルター、ドラム
フィルター等を用いる事が出来る。本発明ではこの際の
生成物の分離性は極めて良く、短時間で容易に固液分離
できる。ここで得られた分離生成物は、錫イオンにハロ
ゲンイオンが配位した陰イオン錯体が、添加した電解質
のアンモニウムイオン、ナトリウムイオン等を対イオン
として生成したハロゲノ錫酸塩、例えば、クロル錫酸ア
ンモニウム、ブロム錫酸アンモニウム、クロル錫酸ナト
リウム等である。これらの錫の塩は、水に対する溶解度
が大きく、一般には溶液の蒸発乾固等の方法ではじめて
得られるものと考えられていたが、本発明のように、ノ
\ロゲンイオン濃度、酸濃度、ハロゲノ錫酸イオンの対
イオンとなる陽イオンの濃度を調整する事によりを容易
に分離する事ができる。
このようにして、inと錫を含む水溶液から錫を分離し
たinの酸性水溶液を得る事ができる。しかし、この溶
液には、錫以外の不純物、例えば、鉄、カルシウム、ナ
トリウム、ジルコニウム等が混入している場合があり、
このような場合には、電解析出、イオン交換法、化学精
製等の方法で高純度のIn水溶液とすることができる。
ここで、電解析出により溶液を精製する場合は、Inよ
り責な析出電位を持つ錫が本発明により除去されている
ので、Inの水溶液中にInより責な析出電位を持つ金
属が多量に混入していない限り、そのまま電解析出によ
りinを金属として回収する事ができる。この時、例え
ば、Inの水溶液の酸濃度が高い場合は、inの電解析
出と同時に水素発生が起こるため電流効率が低くなる。
又、酸濃度が低過ぎると1nの水酸化物が生成するので
、本発明で処理したInを含む溶液をpHO〜3,5、
好ましくは1〜3.5に調整し、該溶液から電解法によ
りInを回収するのが好ましい。
又、イオン交換法による精製の場合は、例えばエチレン
ジアミンテトラ酢酸(EDTA)等の溶離剤を使用して
分離する場合、Inと溶出順序が隣り合わせである錫が
本発明で除去されているため、容易にInを他の金属と
分離し、高純度Inを回収する事ができる。
又、化学精製で錫以外の金属不純物を除去し、インジウ
ムを回収する方法としては、蓚酸塩として回収する方法
、水酸化物として回収する方法、ギ酸塩等の有機酸塩と
して回収する方法等がある。
蓚酸塩としてInを回収する方法は、本発明で処理した
Inを含む酸性水溶液に酸又はアルカリを添加しp11
調整を行ない、蓚酸及び/又は蓚酸塩を添加し1nを蓚
酸塩として回収する方法である。この際のpH調整の最
適範囲は、Inの濃度、温度、添加する蓚酸及び/又は
蓚酸塩の量によるが、pHO〜2の範囲に調整する事が
好ましい。このpHが低過ぎるとIn蓚酸塩の溶解度が
大きくなり回収率が低下する。又このpHが高過ぎると
得られたIn蓚酸塩の中にIn以外の金属が多量に混入
し、精製効果が小さくなる。添加する酸の種類は特に限
定はなく、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸が挙げられる。添
加するアルカリの種類にも制限はないが、アルカリ金属
の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア
等が挙げられる。
本発明で処理したInを含む酸性水溶液から蓚酸塩とし
てInを生成させる際、蓚酸及び/又は蓚酸塩を添加す
るが、用いる蓚酸塩としてはアルカリ金属の塩、アルカ
リ土類金属の塩、アンモニウム塩等が挙げられるが、金
属イオンを含まない塩を用いることが高純度のinを回
収するためには好ましく、アンモニウム塩が特に好まし
い。蓚酸及び/又は蓚酸塩の添加量は温度、pHs I
n濃度、In以外の金属イオンの濃度等によるが、In
に対して0゜5〜2.5倍等量が好ましい。この量が少
ないとinの回収率が低下し、又多いとIn以外の金属
イオンが共に生成するので好ましくない。
次に、得られたInの蓚酸塩を含むスラリーからInの
蓚酸塩を分離回収する。得られたInの蓚酸塩は純水、
希酸の水溶液又は希蓚酸水溶液を用いて洗浄し、Inの
蓚酸塩に付着したIn以外の金属塩を除去する事が好ま
しい。
一方、水酸化物としてinを回収する場合は、本発明で
処理したInを含む酸性水溶液を還元剤の存在下、アル
カリでpH3〜5に中和し、Inを水酸化物として回収
する。この際、還元剤を存在させる事により、鉄、亜鉛
、テルル等の不純物金属イオンを還元し、これらの水酸
化物が生威しにくいpHにする事により、inの水酸化
物を選択的に生成させる事ができる。ここで添加するア
ルカリの種類には制限はないが、アルカリ金属の水酸化
物、アルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア等が挙げ
られる。アンモニアを用いる場合、本発明で処理したI
nを含む酸性水溶液中にナトリウムイオンやカリウムイ
オン等の金属イオンが混入しないため、高純度のinを
回収する場合は特に好ましい。
本発明で処理したInを含む酸性水溶液から水酸化物と
してInを生成させる際、還元剤例えば、ヒドラジン、
アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、二酸化イオウ等を
使用するが、ナ゛トリウム、硫黄等を含まないヒドラジ
ンやアスコルビン酸が好ましい。還元剤の添加量は還元
剤の種類により異なるが、例えば不純物が鉄で、還元剤
がアスコルビン酸の場合、鉄に対して2倍モル添加すれ
ば十分である。このようにして鉄をPe”からFe2+
に変化させることにより、比較的溶解度の大きい水酸化
第一鉄とすることができる。
本発明で処理したInを含む酸性水溶液の中和方法は、
特に限定しないが、酸の中和、及びInの水酸化物析出
のための中和とに分けて行なうことが好ましい。酸の中
和は高濃度のアルカリでも、低濃度のアルカリでも良い
が、液量の増加を防止し、生産効率を良くするには、高
濃度のアルカリを用いることが好ましい。ここで言う高
濃度のアルカリは特に限定はしないが、5規定以上の濃
度であることが好ましい。この酸の中和は、pHO〜3
の範囲で終了とする。前記酸の中和を終了した時点のp
HからI)H5までのアルカリの添加工程をInの水酸
化物析出のための中和という。
酸の中和の際、中和熱により液温の上昇が起こるため、
Inの水酸化物析出のための中和に移る前に、液温を下
げる事が好ましい。高温のままInの水酸化物析出のた
めの中和を行なうと生成したInの水酸化物がゲル状に
なり、濾過性を極めて悪くスル。したがって、Inの水
酸化物析出のための中和は、5〜60℃で行なう事が好
ましく、特に5〜35℃で行なう事が好ましい。
また、還元剤の添加は、酸の中和が終了し、Inの水酸
化物析出のための中和を行なう前が好ましい。還元剤を
添加してから、長時間経過すると、還元された金属イオ
ンが水溶液中の溶存酸素により酸化されるため、還完剤
添加の効果が減少する。
還元剤を添加した後、再びアルカリを添加し、Inの水
酸化物の生成を行なう。アルカリの添加は、本発明で処
理したInを含む酸性水溶液のpHが3〜5の範囲にな
るようにする事が好ましい。pHが高過ぎると、鉄等の
不純物がinと共生成し、pHが低過ぎるとインジウム
の水酸化物生成効率が低くなる。添加するアルカリの濃
度は、低濃度が好ましく、5規定以下が好ましい。アル
カリの濃度が高過ぎると、生成するInの水酸化物中に
不純物が包含され得られるIn純度の低下を招く。
次に、得られたInの水酸化物を含むスラリーから1n
の水酸化物を分離回収する。この分離には、通常の装置
、例えば、遠心分離器、ベルトフィルター ドラムフィ
ルター等を用いる事ができる。
Inの水酸化物の濾過性は極めて良く、短時間で容易に
固液分離できる。
得られたInの水酸化物は、純水、希酸の水溶液又はア
スコルビン酸等の還元剤を含む水溶液を用いて洗浄し、
Inの水酸化物に付着したIn以外の金属塩を除去する
ことが好ましい。
このようにして得られたInの水酸化物は、乾燥、焼成
して酸化Inとする事もできる。又、更に高純度のIn
を回収するには、得られた水酸化物を酸に溶解して電解
析出法によりIn金属として回収しても良いし、イオン
交換法や溶媒抽出法によっても良い。
例えば、In金属として回収する場合、まず、Inの水
酸化物を酸に溶解する。ここで使用する酸は、塩酸、硝
酸、硫酸等の無機酸でも良いし、ギ酸、クエン酸、酒石
酸等の有機酸でも良い。このようなInを含む酸水溶液
を電解液としてInを電解採取する。この電解液のpH
は高い程、水素発生を抑制する事ができ、電流効率を向
上させる事ができるが、pHが高過ぎるとinの加水分
解が起こる。この際の電解液のpHは、In以外の金属
イオン濃度にもよるが、O〜3.5が好ましい。又、電
解温度は室温から使用する電解液の沸点以下の範囲で行
なう事ができるが、一般に金属の酸に対する溶解速度は
温度が高いほど速いため、低い温度で電解を行なう方が
効率的である。好ましくは、室温から60℃の範囲で電
解を行なうのがよい。
Inの回収が行なわれる陰極はIn金属が好ましく、1
nが電着した陰極は、そのままインゴットとする事がで
きる。また、陽極は、電解液に侵されないものであれば
いずれも使用できるが、耐久性の面から、pt、黒鉛等
の使用が考えられる。しかし、電解槽がアニオン交換膜
で仕切られている場合、陽極から溶解した金属イオンの
影響を受けないため、陽極は、溶解性のものでもよい。
しかし、電解液中の陰イオンは、アニオン交換膜を通過
して陽極から陰極へ移動するため、陽極室の電解液は陰
極室の電解液と同じ陰イオンである事が好ましい。たと
えば、陰極の電解液がギ酸1n溶液の場合は、陽極の電
解液はギ酸溶液やギ酸アンモニウム溶液である。また、
陰極の電解液が塩化Inの塩酸溶液の場合、陽極の電解
液は塩酸水溶液や塩化アンモニウム溶液、塩化ナトリウ
ム溶酸である。陽極の電解液がギ酸溶液の場合、陽極を
In金属にする事により、陰極室でインジウムの電解析
出回収を行ないながら、陽極室でinのギ酸溶液を生成
できる。このようにする事により1.電流を効率良く使
用する事ができ、陽極室で得られたInのギ酸溶液はI
TOターゲットの製造原料とする事ができる。
[発明の効果コ 次に、本発明の効果を列記する。
(1)従来、溶解度が大きく酸性溶液中で生成しにくい
とされていたハロゲノ錫酸塩を、生成条件を選ぶ事によ
り、容易に生成させる事ができる。
(2)本発明は、強酸性領域で錫のみを分離でき、In
の共生成がないため、錫と有価物であるInの混合水溶
液からInの割合の大きい水溶液を容易に得る事ができ
る。
(3)ハロゲノ錫酸塩の生成物が結晶性であるため、濾
過性が極めてよく、濾過操作も容易で、操作が短時間で
済む。
(4)本発明で処理したIn水溶液と、イオン交換法、
電解析出法、化学精製法等を組合せることにより高純度
(99,9%以上)金属In及び/又はIn化合物を容
易に得る事ができる。
[実施例コ 以下本発明の実施例、比較例及び参考例を示すが、本発
明はこれらに限定されるものでない。
実施例1 撹拌機を備えた21のセパラブルフラスコに36%塩酸
水溶液tgとスクラップITOターゲット200gを入
れ、80℃で3時間撹拌しターゲットを溶解した。得ら
れた溶解液を濾過し、残留物を取除き、組成を分析した
結果、 塩酸濃度   :   6.5moJ / l11nイ
オン濃度 :   1.25filo 1 / Rスズ
イオン濃度:  102 mmoぶlオ鉄イオン濃度 
:   2 mmoJ! / 1ジルコニウムイオン濃
度: 1.1mmoj! / J!であった。
このターゲット溶解液200IIl、gを撹拌機を備え
た300m1のセパラブルフラスコにとり、撹拌しなが
ら28%アンモニア水をlO+nJ添加し、ハロゲノ錫
酸塩の沈澱物を生成させ、1時間撹拌した。この時の水
溶液の温度は25℃であった。次に、該スラリーをNO
,5Cの濾紙で吸引濾過した。濾過性は非常によく、得
られた濾液をIPCにより分析したところ、 In濃度    :  1.2moぶ/オスズ濃度  
 :  10.8 tn mol / 1鉄イオン濃度
 :  1.9m但oR/ぶジルコニウムイオン濃度:
 1.I IIlmoJ / 、!!であった。
実施例2 実施例1のターゲット溶解液をLOOmJ!を撹拌機を
備えた200+J!のセパラブルフラスコにとり、撹拌
しながら14Nの水酸化ナトリウム水溶液を10m1添
加し、ハロゲノ錫酸塩の沈澱物を生成させ、1時間撹拌
した。この時の温度は25℃であった。
次に、該スラリーをNO,5Gの濾紙で吸引濾過した。
濾過性は非常によく、得られた濾液をIPCにより分析
したところ、In濃度が1.1 moJ! / 1 、
スズ濃度が58 mmoj / J!であった。
実施例3 実施例1のターゲット溶解液LooIII、eを撹拌機
を備えた200IIl、eのセパラブルフラスコにとり
、撹拌しながら塩化アンモニウム3.9gを添加し、ハ
ロゲノ錫酸塩の沈澱物を生成させ、1時間撹拌した。こ
の時の温度は25℃であった。次に、該スラリーをNO
,5Gの濾紙で吸引濾過した。濾過性は非常によく、得
られた濾液をIPCにより分析したところ、In濃度が
1.2 moi/ J! 、スズ濃度が15.1 mm
oJ! / 1であった。
実施例4 実施例1のターゲット溶解液100m、eを撹拌機を備
えた200I!liのセパラブルフラスコにとり、撹拌
しながら硝酸アンモニウム5.8gを添加し、ハロゲノ
錫酸塩Ω沈澱物を生成させ、1時間撹拌した。この時の
温度は25℃であった。次に、該スラリーを、NO,5
Cの濾紙で吸引濾過した。濾過性は非常によく、得られ
た濾液をIPCにより分析したところ、In濃度が1.
2 tnol / 1 、スズ濃度が20.511II
IIOjl、eテアツタ。
比較例1 実施例1のターゲット溶解液100nlを撹拌機を備え
た200ra、i!のセパラブルフラスコにとり、撹拌
しながら28%アンモニア水を40 m A添加し、1
時間撹拌したがアンモニアの添加量が多過ぎ、水溶液が
強酸性下でなくなったため沈澱物は生成しなかった。
比較例2 撹拌機を備えた11のセパラブルフラスコに12規定の
硫酸水溶液500IIIJ!とスクラップITOターゲ
ット100gを入れ、80℃で3時間撹拌し、ターゲッ
トを溶解した。得られた溶解液を濾過し、残留物を取除
き組成を分析した結果、 硫酸濃度   :  7.5 ioJ / 1inイオ
ン濃度 :  1.05moj / jスズイオン濃度
:  92 rmoj / jであった。
このターゲット溶解液の100mJ!を撹拌機を備えた
200+nJのセパラブルフラスコにとり、撹拌しなが
ら28%アンモニア水を5  mfl添加し、1時間撹
拌したが、ハロゲンイオンが存在しないため、沈澱物は
生成しなかった。この時の水溶液の温度は25℃であっ
た。
参考例1 実施例1で錫を分離した溶液100n+、eを、撹拌機
を備えた500rAiのセパラブルフラスコにとり、撹
拌しながら28%アンモニア水を添加し、溶液のpHを
2に調整し25℃まで放冷した。その後、アスコルビン
酸440 mgを添加し撹拌した後、2.8%アンモニ
ア水を添加してInの水酸化物を生成させた。
該スラリーのpHは4,2、温度は28℃であった。次
に、該スラリーをNO,5Cの濾紙で吸引濾過した。
濾過性は非常によく得られたケーキを塩酸に溶解しIC
Pにより分析したところ、Inに対して錫が40oo 
ppm1鉄が110 ppm 、ジルコニウムが500
ppmであった。
参考例2 実施例1で錫を分離した溶液100+n1を、撹拌機を
備えた500mj!のセパラブルフラスコにとり、撹拌
しながら28%アンモニア水を添加し、溶液のpHを2
に調整し、25℃まで放冷した。その後、2゜8%アン
モニア水を添加してInの水酸化物を生成させた。該ス
ラリーのpHは4.2、温度は28℃であった。次に、
該スラリーをNO,5Cの濾紙で吸引濾過した。濾過性
は非常によく得られたケーキを塩酸に溶解しICPによ
り分析したところ、Inに対して錫が4000 ppm
、鉄が780ppm、ジルコニウムが300ppffl
であり還元剤の添加がなかったため実施例5に比べ鉄の
含有量が多かった。
参考例3 実施例1のターゲット溶解液toomjを、撹拌機を備
えた500mJのセパラブルフラスコにとり、撹拌しな
がら28%アンモニア水を添加し溶液のpHを2に調整
し25℃まで放冷した。その後、2.8%アンモニア水
を添加して1nの水酸化物を生成させた。
該スラリーのpl(は4.2、温度は28℃であった。
次に、該スラリーをNo、5Cの濾紙で吸引濾過した。
得られたケーキを塩酸に溶解しICPにより分析したと
ころ、Inに対して錫が80200ppm、鉄が500
 ppm1ジルコニウムが300ppmであり、錫の分
離を行なっていないため、錫の含有量が極めて多かった
参考例4 陽極も陰極も金属1nを電極とし、隔膜として東ソー株
式会社製のフッ素系アニオン交換膜5F−34を配した
電解槽において、陽極側の電解液を20%ギ酸水溶液、
陰極側の電解液を、実施例5と同様の操作を行なってI
nの水酸化物ケーキを生成させ、該ケーキを20%ギ酸
水溶液に溶解して得られたものを使用して電解を行なっ
た。
電解温度は25℃で、電流密度は20IIIAlcfl
12とした。電解中、極間電圧は安定しており、陽極側
の電流効率は105%、陰極側の電流効率は98%であ
った。陽極側の電流効率が1(IOX以上になるのは金
属1nの自然溶解の為である。
次に、陰極に析出した金属Inを塩酸に溶解し、不純物
の含有量をICPで調べたところ、Inに対して錫が3
401)pm 、鉄が10 ppm以下、ジルコニウム
が10 ppm以下であり、3NのIn金属の回収が可
能であった。一方、陽極室の電解液を加熱濃縮し、In
のギ酸塩を生成し、次いで、得られたInのギ酸塩を7
00℃、5時間焼成することにより平均粒径0.2μm
の酸化Inが得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 強酸及びハロゲンイオンが共存するインジウムと錫を含
    む水溶液に、ハロゲノ錫酸イオンの対イオンを添加し、
    ハロゲノ錫酸塩を分離する事を特徴とするインジウム水
    溶液の精製方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5543031A (en) * 1994-08-19 1996-08-06 Nippon Mining & Metals Co., Ltd. Method for recovering indium by electrowinning and apparatus therefor
US6846470B2 (en) 2001-02-06 2005-01-25 Sumitomo Chemical Company, Limited Methods for producing indium-containing aqueous solutions containing reduced amounts of metal impurities
JP2005314786A (ja) * 2004-03-31 2005-11-10 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd インジウムの回収方法
JP2006241479A (ja) * 2005-02-28 2006-09-14 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd インジウム含有メタルの製造方法
JP2008240090A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Dowa Metals & Mining Co Ltd インジウムの回収方法

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