JP2005314658A - カーボンナノチューブ含有重合体、これからなる塗膜を有する複合体、およびそれらの製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ含有重合体、これからなる塗膜を有する複合体、およびそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 カーボンナノチューブ自体の特性を損なわずに重合性モノマー中への分散・可溶化が可能であり、その重合性モノマーを重合することより長期間カーボンナノチューブが分離、凝集せず、導電性等に優れ、簡便な方法で基材へ塗布、被覆可能で、その塗膜が耐水性等に優れているカーボンナノチューブ含有重合体、これからなる塗膜を有する複合体、それらの製造方法と該組成物を用いたカーボンナノチューブの物性評価方法を提供する。
【解決手段】 導電性ポリマー(a)、重合性モノマー(i)、カーボンナノチューブ(c)を含有し、さらに必要に応じて溶媒(b)、高分子化合物(d)、塩基性化合物(e)、界面活性剤(f)、シランカップリング剤(g)、コロイダルシリカ(h)を含むカーボンナノチューブ含有組成物において、重合性モノマー(i)を重合反応させるカーボンナノチューブ含有重合体、これからなる塗膜を有する複合体およびそれらの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カーボンナノチューブ含有重合体、これからなる塗膜を有する複合体、およびそれらの製造方法に関する。
カーボンナノチューブが1991年に飯島等によってはじめて発見されて以来(S.Iijima,Nature,354,56(1991))(非特許文献1)、その物性評価、機能解明が行われており、その応用に関する研究開発も盛んに実施されている。しかしながら、カーボンナノチューブは、絡まった状態で製造されるため、取り扱いが非常に煩雑になるという問題がある。樹脂や溶液に混合した場合は、カーボンナノチューブはさらに凝集し、カーボンナノチューブ本来の特性が発揮できないという問題もある。
この為、カーボンナノチューブを物理的に処理したり、化学的に修飾したりして、溶媒や樹脂に均一に分散又は溶解する試みがなされている。
例えば、単層カーボンナノチューブを強酸中で超音波処理することにより単層カーボンナノチューブを短く切断して分散する方法が提案されている(R.E.Smalley等,Science,280,1253(1998))(非特許文献2)。しかしながら、強酸中で処理を実施するため、操作が煩雑となり、工業的には適した方法ではなく、その分散化の効果も十分とはいえない。
そこで、上記提案のように切断された単層カーボンナノチューブは、その両末端が開いており、カルボン酸基等の含酸素官能基で終端されていることに着目し、カルボン酸基を酸塩化物にした後、アミン化合物と反応させ長鎖アルキル基を導入し、溶媒に可溶化することが提案されている(J.Chen等,Science,282,95(1998))(非特許文献3)。しかしながら、本方法では単層カーボンナノチューブに共有結合によって長鎖アルキル基を導入しているため、カーボンナノチューブのグラフェンシート構造の損傷やカーボンナノチューブ自体の特性に影響を与えるなどの問題点が残されている。
他の試みとしては、ピレン分子が強い相互作用によってカーボンナノチューブ表面上に吸着することを利用して、ピレン分子にアンモニウムイオンを含有する置換基を導入し、これを単層カーボンナノチューブとともに水中で超音波処理し、単層カーボンナノチューブに非共有結合的に吸着させることにより水溶性の単層カーボンナノチューブを製造する方法が報告されている(Nakajima等,Chem.Lett.,638(2002))(非特許文献4)。この方法によれば、非共有結合型の化学修飾のためグラフェンシートの損傷などは抑制されるが、非導電性のピレン化合物が存在するため、カーボンナノチューブの導電性能を低下させるという課題がある。
また、カーボンナノチューブを含有したメチルメタクリレートを重合する試みが報告されている(Zhijie Jia等,Materials Science and Engineering A271,395(1999))(非特許文献5)。この方法では単にメチルメタクリレート中にカーボンナノチューブを混合して重合反応を実施しているが、カーボンナノチューブの分散が不十分であるため、カーボンナノチューブの特性十分に発現していないという課題がある。
S.Iijima,Nature,354,56(1991) R.E.Smalley等,Science,280,1253(1998) J.Chen等,Science,282,95(1998) Nakajima等,Chem.Lett.,638(2002) Zhijie Jia等,Materials Science and Engineering A271,395(1999)
よって、本発明の目的は、カーボンナノチューブ自体の特性を損なうことなく、カーボンナノチューブを重合性モノマー中に分散化あるいは可溶化することが可能であり、その重合性モノマーを重合させることのより長期保存においてもカーボンナノチューブが分離、凝集せず、導電性、成膜性、成形性に優れ、簡便な方法で基材へ塗布、被覆可能で、しかもその塗膜が耐水性、耐候性、機械強度および硬度に優れているカーボンナノチューブ含有重合体、これからなる塗膜を有する複合体、およびそれらの製造方法を提供することにある。
本発明者は、これらの課題を解決するため鋭意研究をした結果、導電性ポリマーを共存させることにより、カーボンナノチューブが重合性モノマーに分散化あるいは可溶化することを見出して、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1は、導電性ポリマー(a)、重合性モノマー(i)、およびカーボンナノチューブ(c)を含有するカーボンナノチューブ含有組成物中において、重合性モノマー(i)を重合反応させることを特徴とするカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法である。本発明のカーボンナノチューブ含有組成物に、さらに溶媒(b)、高分子化合物(d)、塩基性化合物(e)、界面活性剤(f)、シランカップリング剤(g)および/またはコロイダルシリカ(h)を含有することで、その性能の向上をはかることができる。
また、導電性ポリマー(a)は、スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーであることが好ましく、または水溶性導電性ポリマーであることが望ましく、さらに水溶性導電性ポリマーの中では、スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーであることが望ましい。
さらに、導電性ポリマー(a)、重合性モノマー(i)、およびカーボンナノチューブ(c)を含有するカーボンナノチューブ含有組成物に超音波を照射することを特徴とするカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法である。この超音波の処理によって効率よくカーボンナノチューブが重合性モノマーに分散化あるいは可溶化することができ、それによって得られた重合体中にもカーボンナノチューブが重合性モノマーに分散化あるいは可溶化することができる。
本発明の第2は、導電性ポリマー(a)、重合性モノマー(i)、およびカーボンナノチューブ(c)を含有するカーボンナノチューブ含有組成物中において、重合性モノマー(i)を重合反応させることによるカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法によって製造されたカーボンナノチューブ含有重合体である。
本発明の第3は、基材の少なくとも一つの面上に、本発明のカーボンナノチューブ含有重合体からなる塗膜を有することを特徴とする複合体である。
本発明の第4は、基材の少なくとも一つの面上に、本発明のカーボンナノチューブ含有重合体を塗工し、常温で放置あるいは加熱処理を行って塗膜を形成することを特徴とする複合体の製造方法である。
また、本発明の第5は、基材の少なくとも一つの面上に、本発明のカーボンナノチューブ含有重合体を塗工し、常温で放置あるいは加熱処理を行って塗膜を形成することを特徴とするカーボンナノチューブの導電性や分散化あるいは可溶化等の物性評価方法である。
本発明のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法およびそれから製造されるカーボンナノチューブ含有重合体は、カーボンナノチューブ自体の特性を損なうことなく、カーボンナノチューブを重合性モノマー中に分散化あるいは可溶化することが可能であり、その重合性モノマーを重合させることより、長期保存においても分離、凝集しない。また、本発明のカーボンナノチューブ含有重合体によれば、該重合体を基材に塗工することで、導電性ポリマーおよびカーボンナノチューブ自体の特性を発揮させて、湿度依存性がなく導電性、成膜性に優れた塗膜を得ることができる。しかも、その塗膜は、耐水性、耐候性、機械強度および硬度に優れている。
以下、本発明について詳細に説明する。
<導電性ポリマー(a)>
本発明における導電性ポリマー(a)は、スルホン酸基のアンモニウム塩(−SO )および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩(−COO)を有するπ共役系高分子、或いはスルホン酸基および/またはカルボキシル基を有するπ共役系高分子が挙げられる。ここで、前記アンモニウム塩のアンモニウムイオン(M)は、下記式(2)で示されるものである。
Figure 2005314658
(式(2)中、R48〜R51は各々独立に水素、炭素数1〜24(C〜C24)のアルキル、アリールまたはアラルキル基、フェニル基、ベンジル基、R35OH、CONHまたはNHであり、R48〜R51のうち少なくとも一つが炭素数5以上の基である。なお、R35は炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基である。)
好ましいスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーは、下記式(3)〜(11)から選ばれた少なくとも一種以上の繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含有する導電性ポリマーである。
導電性ポリマー(a)は、フェニレンビニレン、ビニレン、チエニレン、ピロリレン、フェニレン、イミノフェニレン、イソチアナフテン、フリレン、カルバゾリレン等を繰り返し単位として含むπ共役系高分子である。
中でも、有機溶剤等への溶媒への溶解性が特段に向上および導電性、成膜性の点で、スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーが用いられ、水等への溶媒への溶解性が特段に向上および導電性、成膜性の点で、水溶性導電性ポリマーが本発明では好ましく用いられる。ここで、スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーとは、π共役系高分子の骨格または該高分子中の窒素原子上に、スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩、あるいはスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩で置換されたアルキル基またはエーテル結合を含むアルキル基を有している導電性ポリマーが挙げられる。この中でも特にチエニレン、ピロリレン、イミノフェニレン、フェニレンビニレン、カルバゾリレン、イソチアナフテンを含む骨格を有する導電性ポリマーが好ましく用いられる。また、水溶性導電性ポリマーとは、π共役系高分子の骨格または該高分子中の窒素原子上に、酸性基で置換されたアルキル基またはエーテル結合を含むアルキル基を有している導電性ポリマーである。
好ましいスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーは、下記式(3)〜(11)から選ばれた少なくとも一種以上の繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含有する導電性ポリマーである。
Figure 2005314658
(式(3)中、R1 、R2 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR1 、R2 のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
Figure 2005314658
(式(4)中、R3 、R4 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR3 、R4 のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
Figure 2005314658
(式(5)中、R5 〜R8 は各々独立にH、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR5 〜R8のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
Figure 2005314658
(式(6)中、R9 〜R13は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR9 〜R13のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
Figure 2005314658
(式(7)中、R14は、−SO3 、−R83SO3 、−COOおよび−R83COOからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R83は炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基である。)
Figure 2005314658
(式(8)中、R52〜R57は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR52 〜R57のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基であり、Htは、NR82、S、O、SeおよびTeよりなる群から選ばれたヘテロ原子基であり、R82は水素および炭素数1〜24の直鎖または分岐のアルキル基、もしくは置換、非置換のアリール基を表し、R52〜R57の炭化水素鎖は互いに任意の位置で結合して、かかる基により置換を受けている炭素原子と共に少なくとも1つ以上の3〜7員環の飽和または不飽和炭化水素の環状構造を形成する二価鎖を形成してもよく、このように形成される環状結合鎖にはカルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノの結合を任意の位置に含んでもよく、nはヘテロ環と置換基R53〜R56を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
Figure 2005314658
(式(9)中、R58〜R66は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR58〜R66のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R58およびR59を有するベンゼン環と置換基R61〜R64を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
Figure 2005314658
(式(10)中、R67〜R76は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR67〜R76のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R67〜R69を有するベンゼン環とベンゾキノン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
Figure 2005314658
(式(11)中、R77〜R81は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR77〜R81のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基であり、Xa-は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、フッ素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、リン酸イオン、ほうフッ化イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、およびトリフルオロメタンスルホン酸イオンよりなる1〜3価の陰イオン群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンであり、aはXのイオン価数を表し、1〜3の整数であり、pはドープ率であり、その値は0.001〜1である。)
また、好ましいスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーとして、ポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸アンモニウムまたは/および置換アンモニウムも用いられる。この導電性ポリマーは、導電性ポリマーの骨格にはスルホン酸基のアンモニウム塩は導入されていないが、ドーパントとしてポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩が付与している構造を有している。このポリマーは、3,4−エチレンジオキシチオフェン(バイエル社製 Baytron M)をトルエンスルホン酸鉄(バイエル社製 Baytron C)などの酸化剤で重合することにより製造されるポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルフェートをアミン類または/およびアンモニウム類と反応させることにより製造することが可能である。また、このポリマーは、バイエル社製 Baytron Pとアミン類または/およびアンモニウム類とを反応させることにより製造することが可能である。
以上のスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーのうち、下記式(12)で表される繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含む導電性ポリマーが更に好ましく用いられる。
Figure 2005314658
(式(12)中、yは0<y<1の任意の数を示し、R15〜R32は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R15〜R32のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
ここで、ポリマーの繰り返し単位の総数に対するスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する繰り返し単位の含有量が50%以上の導電性ポリマーは、有機溶媒、含水有機溶媒等の溶媒への溶解性が非常に良好なため、好ましく用
いられる。スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する繰り返し単位の含有量は、より好ましくは70%以上、更に好ましくは90%以上、特
に好ましくは100%である。
また、芳香環に付加する置換基は、導電性および溶解性の面からアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等が好ましく、特にアルコキシ基を有する導電性ポリマーが最も好ましい。これらの組み合わせの中で最も好ましい水溶性導電性ポリマーを下記式(13)に示す。
Figure 2005314658
(式(13)中、R33は、スルホン酸基、カルボキシル基、およびこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた1つの基であり、そのうち少なくとも一つがスルホン酸基のアンモニウム塩、カルボン酸基のアンモニウム塩からなる群より選ばれた基である。R34は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基、テトラコシル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘプトキシ基、ヘクソオキシ基、オクトキシ基、ドデコキシ基、テトラコソキシ基、フルオロ基、クロロ基およびブロモ基からなる群より選ばれた1つの基を示し、Xは0<X<1の任意の数を示し、nは重合度を示し3以上である。)
本発明における導電性ポリマーとしては、化学重合または電解重合などの各種合成法によって得られるポリマーを用いることができる。例えば、下記式(14)で表される酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた1つの化合物を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた導電性ポリマーである。
Figure 2005314658
(式(14)中、R36〜R41は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R36〜R41のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
好ましいスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーとしては、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩からなる群より選ばれ、そのうち少なくとも一つがスルホン酸基置換アニリンのアンモニウム塩、カルボン酸基置換アニリンのアンモニウム塩である化合物を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた導電性ポリマーが用いられる。
また、特に好ましい合成方法としては、下記式(15)で示されるアンモニウム塩類および/または下記式(16)で示されるアミン類とスルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーとを、溶液中で反応させることにより得られた導電性ポリマーが用いられる。
Figure 2005314658
(式(15)中、R148〜R151は各々独立に水素、R35OH、炭素数1〜24(C〜C24)のアルキル、アリールまたはアラルキル基、フェニル基、ベンジル基、CONHまたはNHであり、かつR148〜R151のうち少なくとも一つが炭素数5以上の基であり、R35は、炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、X Z- は水酸化物イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、フッ素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アミド硫酸イオン、亜硫酸イオン、ホスフィン酸イオン、リン酸イオン、ピロリン酸イオン、トリポリリン酸イオン、ほうフッ化イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、吉草酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、カンファースルホン酸イオン、酪酸イオン、蟻酸イオン、トリメチル酢酸イオン、ブロモ酢酸イオン、乳酸イオン、クエン酸イオン、コハク酸イオン、シュウ酸イオン、酒石酸イオン、フマル酸イオン、マレイン酸イオン、マロン酸イオン、アスコルビン酸イオン、アニス酸イオン、アントラニル酸イオン、安息香酸イオン、ケイ皮酸イオン、フェニル酢酸イオン、フタル酸イオン、アニリンスルホン酸イオン、チオカルボン酸イオン、メチルスルフィン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、およびトリフルオロメタンスルホン酸イオンよりなる1〜3価の陰イオン群より選ばれた少なくとも1種の陰イオンを示す。また、ZはXのイオン価数であり、1〜3の整数を示し、jは1〜3の整数を示す。)
Figure 2005314658
(式(16)中、R145〜R147は各々独立に水素、炭素数1〜24(C〜C24)のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはフェニル基、ベンジル基、R35OH、CONHまたはNHであり、かつR145〜R147のうち少なくとも一つが炭素数5以上の基である。なお、R35は炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基である。)
好ましいアンモニウム塩類としては塩化ベンザルコニウム、塩化トリメチルベンジルアンモニウム等のハロゲン化化アルキルジメチルベンジルアンモニウム、塩化アルキルジエチルベンジルアンモニウム、臭化トリエチルベンジルアンモニウム等のハロゲン化アルキルジエチルベンジルアンモニウム、塩化トリオクチルメチルアンモニウム等のハロゲン化テトラアルキルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウムが用いられる。
また、好ましいアミン類としては、ベンジルアミン、トリ−n−オクチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、アニリン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、ジ−n−プロピルアニリン、ジ−iso−プロピルアニリン等のアニリン類が用いられる。
本発明においては、水溶性導電性ポリマーの中でも、水等の溶媒への溶解性、導電性、成膜性の点で、スルホン酸および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーが好適に用いられる。
また、スルホン酸および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーは、アンモニウム塩類および/またはアミン類と反応させることにより、本発明に用いられるスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーを合成する際の原料として用いることができる。
スルホン酸および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーとしては、例えば、特開昭61−197633号公報、特開昭63−39916号公報、特開平01−301714号公報、特開平05−504153号公報、特開平05−503953号公報、特開平04−32848号公報、特開平04−328181号公報、特開平06−145386号公報、特開平06−56987号公報、特開平05−226238号公報、特開平05−178989号公報、特開平06−293828号公報、特開平07−118524号公報、特開平06−32845号公報、特開平06−87949号公報、特開平06−256516号公報、特開平07−41756号公報、特開平07−48436号公報、特開平04−268331号公報、特開平09−59376号公報、特開2000−172384号公報、特開平06−49183号公報、特開平10−60108号公報に示された水溶性導電性ポリマーが好ましく用いられる。
スルホン酸および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーとしては、具体的には、無置換および置換されたフェニレンビニレン、ビニレン、チエニレン、ピロリレン、フェニレン、イミノフェニレン、イソチアナフテン、フリレンおよびカルバゾリレンからなる群より選ばれた少なくとも1種以上を繰り返し単位として含むπ共役系高分子の骨格または該高分子中の窒素原子上に、スルホン酸基および/またはカルボキシル基、あるいはスルホン酸基および/またはカルボキシル基で置換されたアルキル基またはエーテル結合を含むアルキル基を有している水溶性導電性ポリマーが挙げられる。この中でも特にチエニレン、ピロリレン、イミノフェニレン、フェニレンビニレン、カルバゾリレン、イソチアナフテンを含む骨格を有する水溶性導電性ポリマーが好ましく用いられる。
好ましいスルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーが、下記式(17)〜(25)から選ばれた少なくとも一種以上の繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含有する水溶性導電性ポリマーである。
Figure 2005314658
(式(17)中、R101 、R102 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR101 、R102のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
Figure 2005314658
(式(18)中、R103 、R104 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR103 、R104のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
Figure 2005314658
(式(19)中、R105 〜R108 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR105 〜R108のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
Figure 2005314658
(式(20)中、R109 〜R113は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR109 〜R113のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
Figure 2005314658
(式(21)中、R114は、−SO3 -、−SO3 H、−R42SO3 -、−R42SO3 H、−COOHおよび−R42COOHからなる群より選ばれ、ここで、R42は炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基である。)
Figure 2005314658
(式(22)中、R152〜R157は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR152〜R157のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基であり、Htは、NR82、S、O、SeおよびTeよりなる群から選ばれたヘテロ原子基であり、R82は水素および炭素数1〜24の直鎖または分岐のアルキル基、もしくは置換、非置換のアリール基を表し、R152〜R157の炭化水素鎖は互いに任意の位置で結合して、かかる基により置換を受けている炭素原子と共に少なくとも1つ以上の3〜7員環の飽和または不飽和炭化水素の環状構造を形成する二価鎖を形成してもよく、このように形成される環状結合鎖にはカルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノの結合を任意の位置に含んでもよく、nはヘテロ環と置換基R53〜R56を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
Figure 2005314658
(式(23)中、R158〜R166は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR158〜R166のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R158およびR159を有するベンゼン環と置換基R161〜R164を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
Figure 2005314658
(式(24)中、R167〜R176は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR167〜R176のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R167〜R169を有するベンゼン環とベンゾキノン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
Figure 2005314658
(式(25)中、R177〜R181は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR177〜R181のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基であり、Xa-は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、フッ素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、リン酸イオン、ほうフッ化イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、およびトリフルオロメタンスルホン酸イオンよりなる1〜3価の陰イオン群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンであり、aはXのイオン価数を表し、1〜3の整数であり、pはドープ率であり、その値はその値は0.001〜1である。)
以上のスルホン酸および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーのうち、下記式(26)で表される繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含む水溶性導電性ポリマーが更に好ましく用いられる。
Figure 2005314658
(式(26)中、yは0<y<1の任意の数を示し、R115〜R132は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R115〜R132のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
ここで、ポリマーの繰り返し単位の総数に対するスルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する繰り返し単位の含有量が50%以上の水溶性導電性ポリマーは、水、含水有機溶媒等の溶媒への溶解性が非常に良好なため、好ましく用いられる。スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する繰り返し単位の含有量は、より好ましくは70%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは100%である。
また、芳香環に付加する置換基は、導電性および溶解性の面からアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等が好ましく、特にアルコキシ基を有する水溶性導電性ポリマーが最も好ましい。これらの組み合わせの中で最も好ましい水溶性導電性ポリマーを下記式(27)に示す。
Figure 2005314658
(式(27)中、R133は、スルホン酸基、カルボキシル基、およびこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた1つの基であり、R34は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基、テトラコシル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘプトキシ基、ヘクソオキシ基、オクトキシ基、ドデコキシ基、テトラコソキシ基、フルオロ基、クロロ基およびブロモ基からなる群より選ばれた1つの基を示し、Xは0<X<1の任意の数を示し、nは重合度を示し3以上である。)
ここで、R133は、少なくともその一部が、遊離酸型のスルホン酸基および/またはカルボキシル基であることが導電性向上の点から好ましい。
本発明における水溶性導電性ポリマーとしては、化学重合または電解重合などの各種合成法によって得られるポリマーを用いることができる。例えば、本発明者らが提案した特開平7−196791号公報、特開平7−324132号公報に記載の合成方法が適用される。すなわち、下記式(28)で表される酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた水溶性導電性ポリマーである。
Figure 2005314658
(式(28)中、R136〜R141は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R136〜R141のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
特に好ましい水溶性導電性ポリマーとしては、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた水溶性導電性ポリマーが用いられる。
本発明における導電性ポリマーとしては、その質量平均分子量が、GPCのポリエチレングリコール換算で、2000以上、300万以下のものが導電性、成膜性および膜強度に優れており好ましく用いられ、質量平均分子量3000以上、100万以下のものがより好ましく、5000以上、50万以下のものが最も好ましい。
導電性ポリマー(a)はこのままでも使用できるが、公知の方法によって酸によるドーピング処理方法を実施して、外部ドーパントを付与したものを用いることができる。例えば、酸性溶液中に、導電性ポリマー(a)を含む導電体を浸漬させるなどの処理をすることによりドーピング処理を行うことができる。ドーピング処理に用いる酸性溶液は、具体的には、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸;p−トルエンスルホン酸、カンファスルホン酸、安息香酸およびこれらの骨格を有する誘導体などの有機酸;ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパン)スルホン酸、ポリビニル硫酸およびこれらの骨格を有する誘導体などの高分子酸を含む水溶液、あるいは、水−有機溶媒の混合溶液である。これらの無機酸、有機酸、高分子酸はそれぞれ単独で用いても、また2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
<重合性モノマー(i)>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物の必須構成成分である重合性モノマー(i)はラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、イオン重合、開環重合、脱離重合、重付加反応、重縮合反応等による重合反応に用いられる重合性モノマーなら特に限定されるものではない。
本発明に用いられる重合性モノマー(i)は、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアルコール類;ポリアクリルアマイド、ポリ(N−t−ブチルアクリルアマイド)、ポリアクリルアマイドメチルプロパンスルホン酸などのポリアクリルアマイド類;ポリビニルピロリドン類、ポリスチレンスルホン酸およびそのソーダ塩類、セルロース、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、マレイン酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、スチレン樹脂、アクリル/スチレン共重合樹脂、酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合樹脂、フッ素樹脂およびこれらの共重合体を構成する重合性モノマー(i)である。
これら重合性モノマー(i)の中でもアルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、マレイン酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン樹脂、アクリル/スチレン共重合樹脂、酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合樹脂が溶媒への溶解性、組成物の安定性、導電性の点で、好ましく用いられ、その中でも特に好ましくはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル/スチレン共重合樹脂、酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂を構成する重合性モノマー(i)が好ましく用いられる。
この重合性モノマー(i)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、メトキシメチル(メタ)アクリレート、n−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、iso−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、iso−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、tert−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−n−プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−n−プロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ−n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、1−エトキシエチル(メタ)アクリレート、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロ−n−プロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートメチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート2−エチルヘキシルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−n−プロピルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−iso−プロピルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−n−ブチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−iso−ブチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−tert−ブチルエステル、α−(トリ)
フルオロメチルアクリレートメトキシメチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートエトキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−n−プロポキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−iso−プロポキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートn−ブトキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−iso−ブトキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートtert−ブトキシエチルエステル等の直鎖または分岐骨格構造を持つ(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシスチレン、p−tert−パーフルオロブチルスチレン、p−(2−ヒドロキシ−iso−プロピル)スチレン等の芳香族アルケニル化合物;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸;(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、酢酸ビニル、エチレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ビニルピロリドン等が挙げられる。これらは、必要に応じて1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、本発明において「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの総称
である。
<カーボンナノチューブ(c)>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物のもう一つの必須構成成分であるカーボンナノチューブ(c)は、特に限定されるものではなく、カーボンナノチューブ(c)としては、単層カーボンナノチューブ、何層かが同心円状に重なった多層カーボンナノチューブ、これらがコイル状になったものを用いることができる。
カーボンナノチューブ(c)について更に詳しく説明すると、厚さ数原子層のグラファイト状炭素原子面を丸めた円筒が、複数個入れ子構造になったものであり、nmオーダーの外径が極めて微小な物質が例示される。また、カーボンナノチューブの片側が閉じた形をしたカーボンナノホーンやその頭部に穴があいたコップ型のナノカーボン物質なども用いることができる。
また、カーボンナノチューブ(c)の類縁体であるフラーレン、カーボンナノファイバーなども用いることができる。
本発明におけるカーボンナノチューブ(c)の製造方法は、特に限定されるものではない。具体的には、二酸化炭素の接触水素還元、アーク放電法、レーザー蒸発法、CVD法、気相成長法、一酸化炭素を高温高圧化で鉄触媒と共に反応させて気相で成長させるHiPco法等が挙げられる。
以上の製造方法によって得られるカーボンナノチューブ(c)としては、好ましくは単層カーボンナノチューブであり、更に洗浄法、遠心分離法、ろ過法、酸化法、クロマトグラフ法等の種々の精製法によって、より高純度化されたカーボンナノチューブの方が、各種機能を十分に発現することから、好ましく用いられる。
また、カーボンナノチューブ(c)としては、ボールミル、振動ミル、サンドミル、ロールミルなどのボール型混練装置等を用いて粉砕しているものや、化学的、物理的処理によって短く切断されているものも用いることができる。
<溶媒(b)>
本発明のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法においては、重合性モノマー(i)だけども重合反応を実施することができるが、溶媒(b)を加えることにより、カーボンナノチューブ(c)の分散性あるは可溶化が向上したり、重合性モノマー(i)の重合性が向上したりする。
溶媒(b)は、導電性ポリマー(a)、重合性モノマー(i)、カーボンナノチューブ(c)、高分子化合物(d)、塩基性化合物(e)、界面活性剤(f)、シランカップリング剤(g)、およびコロイダルシリカ(h)を溶解または分散するものであれば特に限定されない。また、重合反応に用いられる重合開始剤と連鎖移動剤が溶解するものが好ましく用いられる。
溶媒(b)としては、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、エチルイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、 N−エチルピロリドン等のピロリドン類;ジメチルスルオキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル類等;アニリン、N−メチルアニリン等のアニリン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、m−クレゾール、アセトニトリル、テトラハイドロフラン、1,4−ジオキサンが好ましく用いられる。
導電性ポリマー(a)としてスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーを用いる場合の好ましい溶媒(b)として、は溶解性、カーボンナノチューブ(c)の分散性の点で、有機溶媒または含水有機溶剤が好ましく用いられる。
また、導電性ポリマー(a)としてスルホン酸および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーを用いる場合の好ましい溶媒(b)として、溶解性、カーボンナノチューブ(c)の分散性の点で、溶媒(b)としては、水または含水有機溶剤が好ましく用いられる。
<高分子化合物(d)>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物において、高分子化合物(d)を用いることにより塗膜の基材密着性、強度は更に向上する。
本発明における高分子化合物(d)としては、本発明に用いる溶媒(b)に溶解または分散(エマルション形成)可能であれば特に限定されるものではなく、具体的にはポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアルコール類;ポリアクリルアマイド、ポリ(N−t−ブチルアクリルアマイド)、ポリアクリルアマイドメチルプロパンスルホン酸などのポリアクリルアマイド類;ポリビニルピロリドン類、ポリスチレンスルホン酸およびそのソーダ塩類、セルロース、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、マレイン酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、スチレン樹脂、アクリル/スチレン共重合樹脂、酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合樹脂、フッ素樹脂およびこれらの共重合体などが用いられる。また、これらの高分子化合物(d)は2種以上を任意の割合で混合したものであってもよい。
これら高分子化合物(d)の中でも、導電性ポリマー(a)としてスルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーを用いる場合は、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、マレイン酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン樹脂、アクリル/スチレン共重合樹脂、酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合樹脂が溶媒への溶解性、組成物の安定性、導電性の点で、好ましく用いられ、その中でも特に好ましくはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル/スチレン共重合樹脂、酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂のうちの1種または2種以上を混合して使用することが溶媒への溶解性、組成物の安定性、導電性の点で、好ましい。
これら高分子化合物(d)の中でも、スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーを用いる場合は、水溶性高分子化合物または水系でエマルジョンを形成する高分子化合物が溶媒への溶解性、組成物の安定性、導電性の点で、好ましく用いられ、特に好ましくはアニオン基を有する高分子化合物が用いられる。また、その中でも、水系アクリル樹脂、水系ポリエステル樹脂、水系ウレタン樹脂および水系塩素化ポリオレフィン樹脂のうちの1種または2種以上を混合して使用することが好ましい。
<塩基性化合物(e)>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物を構成する塩基性化合物(e)は、カーボンナノチューブ含有組成物中に添加することにより導電性ポリマーを脱ドープし、溶媒(b)への溶解性をより向上させる効果がある。また、フリーのスルホン酸基およびカルボキシル基と塩を形成することにより溶媒への溶解性が特段に向上するとともに、カーボンナノチューブ(c)の溶媒(b)への可溶化あるいは分散化が促進される。
塩基性化合物(e)としては、特に限定されるものではないが、例えば、アンモニア、脂式アミン類、環式飽和アミン類、環式不飽和アミン類やアンモニウム塩類、無機塩基などが好ましく用いられる。
塩基性化合物(e)として用いられるアミン類の構造式を下記式(29)に示す。
Figure 2005314658
(式(29)中、R245〜R246は各々互いに独立に、水素、炭素数1〜4(C1 〜C4 )のアルキル基、CH2OH 、CH2CH2OH、CONH2 またはNH2 を表す。)
塩基性化合物(e)として用いられるアンモニウム塩類の構造式を下記式(30)に示す。
Figure 2005314658
(式(30)中、R248〜R251は各々互いに独立に、水素、炭素数1〜4(C1 〜C4 )のアルキル基、CH2OH 、CH2CH2OH、CONH2 またはNH2 を表し、X- はOH- 、1/2・SO4 2-、NO3 -、1/2CO3 2-、HCO3 -、1/2・(COO)2 2-、またはR’COO- を表し、R’は炭素数1〜3(C1 〜C3 )のアルキル基である。)
環式飽和アミン類としては、ピペリジン、ピロリジン、モリホリン、ピペラジンおよびこれらの骨格を有する誘導体およびこれらのアンモニウムヒドロキシド化合物などが好ましく用いられる。
環式不飽和アミン類としては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリン、イソキノリン、ピロリンおよびこれらの骨格を有する誘導体およびこれらのアンモニウムヒドロキシド化合物などが好ましく用いられる。
無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの水酸化物塩が好ましく用いられる。
塩基性化合物(e)は2種以上を混合して用いても良い。例えば、アミン類とアンモニウム塩類を混合して用いることにより更に導電性を向上させることができる。具体的には、NH3 /(NH42CO3 、NH3 /(NH4)HCO3、NH3 /CH3COONH4 、NH3 /(NH42SO4 、N(CH33/CH3COONH4、N(CH33/(NH42SO4 などが挙げられる。またこれらの混合比は任意の割合で用いることができるが、アミン類/アンモニウム塩類=1/10〜10/0が好ましい。
<界面活性剤(f)>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物は、前記導電性ポリマー(a)、溶媒(b)、カーボンナノチューブ(c)、高分子化合物(d)および塩基性化合物(e)のみでもカーボンナノチューブ(c)が可溶化あるは分散化して、重合性モノマー(i)の重合反応後の重合体中に、長期保存においても分離や凝集せず、性能の良い膜、複合体を形成することが可能であるが、界面活性剤(f)を加えると更に可溶化あるは分散化が促進するとともに、平坦性、塗布性および導電性などが向上する。
界面活性剤(f)の具体例としては、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルカルボン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、ジアルキルスルホコハク酸、α−スルホン化脂肪酸、N−メチル−N−オレイルタウリン、石油スルホン酸、アルキル硫酸、硫酸化油脂、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸、アルキルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物およびこれらの塩などのアニオン系界面活性剤;第一〜第三脂肪アミン、四級アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルベンジルアンモニウムアルキルピリジニウム、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム、N,N−ジアルキルモルホリニウム、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミドの尿素縮合物、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミドの尿素縮合物の第四級アンモニウムおよびこれらの塩などのカチオン系界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−スルホアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビスポリオキシエチレンアンモニウム硫酸エステルベタイン、2−アルキル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどのベタイン類、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸塩などのアミノカルボン酸類などの両性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン化ヒマシ油、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸部分エステル、トリアルキルアミンオキサイドなどの非イオン系界面活性剤;およびフルオロアルキルカル
ボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルベンゼンスルホン酸、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノールなどのフッ素系界面活性剤が用いられる。ここで、アルキル基は炭素数1〜24が好ましく、炭素数3〜18がより好ましい。なお、界面活性剤は二種以上用いても何らさしつかえない。
<シランカップリング剤(g)>
本発明においては、導電性ポリマー(a)、溶媒(b)、カーボンナノチューブ(c)、高分子化合物(d)、塩基性化合物(e)、界面活性剤(f)の成分を含むカーボンナノチューブ含有組成物に、更にシランカップリング剤(g)を併用することができる。シランカップリング剤(g)を併用したカーボンナノチューブ含有重合体から得られる塗膜の耐水性は著しく向上する。シランカップリング剤(g)としては、下記式(1)で示されるシランカップリング剤(g)が用いられる。
Figure 2005314658
(式(1)中、R42、R43、R44は各々独立に、水素、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルコキシ基、アミノ基、アセチル基、フェニル基、ハロゲン基よりなる群から選ばれた基であり、Xは、
Figure 2005314658
を示し、lおよびmは0〜6までの数であり、Yは、水酸基、チオール基、アミノ基、エポキシ基およびエポキシシクロヘキシル基よりなる群から選ばれた基である。)
具体的に、エポキシ基を持つものとしては、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
アミノ基を持つものとしては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、β−アミノエチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロポキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
チオール基を持つものとしては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、β−メルカプトエチルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
水酸基を持つものとしてはβ−ヒドロキシエトキシエチルトリエトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
エポキシシクロヘキシル基を持つものとしては、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
<コロイダルシリカ(h)>
本発明においては、導電性ポリマー(a)、溶媒(b)、カーボンナノチューブ(c)、高分子化合物(d)、塩基性化合物(e)、界面活性剤(f)、シランカップリング剤(g)の成分を含む架橋性カーボンナノチューブ含有組成物に、更にコロイダルシリカ(h)を併用することができる。コロイダルシリカ(h)を併用したカーボンナノチューブ含有重合体から得られる塗膜は、表面硬度や耐候性が著しく向上する。
本発明におけるコロイダルシリカ(h)は、特に限定されないが、水、有機溶剤または水と有機溶剤との混合溶媒に分散されているものが好ましく用いられる。有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、ペンタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、エチルイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類等が好ましく用いられる。
また、コロイダルシリカ(h)としては、粒子径が1nm〜300nmのものが用いられ、好ましくは1nm〜150nm、更に好ましくは1nm〜50nmの範囲のものが用いられる。ここで粒子径が大きすぎると硬度が不足し、またコロイダルシリカ自体の溶液安定性も低下してしまう。
<カーボンナノチューブ含有組成物>
前記導電性ポリマー(a)と重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計との使用割合は、重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計100質量部に対して導電性ポリマー(a)が0.001〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜30質量部である。導電性ポリマー(a)が0.001質量部未満では、導電性が劣ったり、カーボンナノチューブ(c)の可溶化あるは分散化の効率が低くなったりする。一方、50質量部を超えると導電性はピークに達して大きく増加しないし、高粘度化して、カーボンナノチューブ(c)の可溶化あるは分散化の効率が低くなったりする。
また、前記カーボンナノチューブ(c)と重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計との使用割合は、重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計100質量部に対してカーボンナノチューブ(c)が0.0001〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは0.001〜10質量部である。カーボンナノチューブ(c)が0.0001質量部未満では、導電性等のカーボンナノチューブ(c)による性能が低下する。一方、20質量部を超えると、カーボンナノチューブ(c)の可溶化あるは分散化の効率が低下する。
前記高分子化合物(d)と重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計との使用割合は、重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計100質量部に対して高分子化合物(d)が0.1〜400質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜300質量部である。高分子化合物(d)が0.1質量部以上であれば成膜性、成形性、強度がより向上し、一方、400質量部以下の時、導電性ポリマー(a)やカーボンナノチューブ(c)の溶解性の低下が少なく、高い導電性が維持される。
前記塩基性化合物(e)と重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計との使用割合は、重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計100質量部に対して塩基性化合物(e)が0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5質量部である。
塩基性化合物(e)がこの範囲にあるとき、水溶性導電性ポリマーの溶解性が良くなり、カーボンナノチューブ(c)の溶媒(b)への可溶化あるいは分散化が促進され、導電性が向上する。
前記界面活性剤(f)と重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計との使用割合は、重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計100質量部に対して界面活性剤(f)が0.0001〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5質量部である。界面活性剤(f)が10質量部を超えると、塗布性は向上するが、導電性が劣るなどの現象が生じるとともに、カーボンナノチューブ(c)の可溶化あるいは分散化の効率が低下する。
前記シランカップリング剤(g)と重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計との使用割合は、重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計100質量部に対してシランカップリング剤(g)が0.001〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜15質量部である。シランカップリング剤(g)0.001質量部未満では、耐水性および/または耐溶剤性の向上幅が比較的小さく、一方、20質量部を超えると溶解性、平坦性、透明性、および導電性が悪化することがある。
前記コロイダルシリカ(h)と重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計との使用割合は、重合性モノマー(i)と溶媒(b)との合計との100質量部に対してコロイダルシリカ(h)が0.001〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜50質量部である。コロイダルシリカ(h)が0.001質量部以上であれば、耐水性、耐侯性および硬度の向上幅が大きくなる。一方、100質量部を超えると溶解性、平坦性、透明性、および導電性が悪化することがある。
前記溶媒(b)と重合性モノマー(i)の使用割合は、重合性モノマー(i)100質量部に対して溶媒(b)が0〜2000質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜1000質量部である。溶媒(b)を加えることによりカーボンナノチューブ(c)の可溶化あるは分散化の効率が向上したり、重合性モノマー(i)の重合性が向上したりする。一方、2000質量部を超えるとカーボンナノチューブ含有重合体の生成率が低下する。
更に本発明のカーボンナノチューブ含有組成物およびカーボンナノチューブ含有重合体には、必要に応じて、可塑剤、分散剤、塗面調整剤、流動性調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、保存安定剤、接着助剤、増粘剤などの公知の各種物質を添加して用いることができる。
また、本発明のカーボンナノチューブ含有組成物およびカーボンナノチューブ含有重合体には、その導電性を更に向上させるために導電性物質を含有させることができる。導電性物質としては、炭素繊維、導電性カーボンブラック、黒鉛等の炭素系物質、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物、銀、ニッケル、銅等の金属が挙げられる
<カーボンナノチューブ含有組成物の製造方法>
これらの構成成分を混合する際、超音波、ホモジナイザー、スパイラルミキサー、プラネタリーミキサー、ディスパーサー、ハイブリットミキサーなどの撹拌又は混練装置が用いられる。特に、スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマー(a)、溶媒(b)、カーボンナノチューブ(c)、および他の成分を混合し、これに超音波を照射することが好ましく、この際、超音波照射とホモジナイザーを併用(超音波ホモジナイザー)して処理をすることが好ましい。
超音波照射処理の条件は、特に限定されるものではないが、カーボンナノチューブ(c)を溶媒(b)中に均一に分散あるいは溶解させるだけの十分な超音波の強度と処理時間があればよい。例えば、超音波発振機における定格出力は、超音波発振機の単位底面積当たり0.1〜2.0ワット/cm2 が好ましく 、より好ましくは0.3〜1.5ワット/cm2 の範囲であり、発振周波数は、10〜200KHzが好ましく、より好ましくは20〜100KHzの範囲である。また、超音波照射処理の時間は、1分〜48時間が好ましく、より好ましくは5分から48時間である。この後、更にボールミル、振動ミル、サンドミル、ロールミルなどのボール型混練装置を用いて分散あるいは溶解を徹底化することが望ましい。
<重合反応>
重合開始剤を使用する重合では、重合開始剤のラジカル体が反応溶液中に生じ、このラジカル体を起点として重合性モノマー(i)の逐次重合が進行する。本発明のカーボンナノチューブ含有重合体の製造に用いられる重合開始剤は、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。このような重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−t−ブチル等の有機化酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
カーボンナノチューブ含有重合体を製造する際には連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤を用いると、低分子量の共重合体を製造する際に重合開始剤の量を少なくすることができる、共重合体の分子量分布を小さくすることができる等の利点がある。好適な連鎖移動剤としては、例えば、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−テトラデカンチオール、シクロヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン等が挙げられる。
本発明のカーボンナノチューブ含有重合体を製造する方法としては、一般に溶液重合と言われる重合方法が好ましい。溶液重合では重合性モノマー、開始剤、場合によって連鎖移動剤を一括して重合反応容器に仕込んで重合反応を実施してもいいし、各々の重合性モノマーの共重合反応性比、各々の重合性モノマーの単独重合および共重合の場合の重合速度定数を考慮した上で、各重合性モノマーや開始剤、場合によっては連鎖移動剤を個別の速度および/または濃度で独立して滴下する方法も用いることができる。溶液重合法における重合温度は、特に限定されないが、50〜150℃の範囲内であることが好ましい。
溶液重合法に用いる溶媒は、重合性モノマー(i)、重合開始剤と、連鎖移動剤を併用する場合はその連鎖移動剤、および得られる共重合体のいずれも溶解できる溶剤が好ましい。
<複合体>
本発明において、カーボンナノチューブ含有重合体を塗工し塗膜を形成する基材としては、高分子化合物、プラスチック、木材、紙材、セラミックス、繊維、不織布、炭素繊維、炭素繊維紙、およびこれらのフィルム、発泡体、多孔質膜、エラストマー、そしてガラス板などが用いられる。
例えば、高分子化合物、プラスチックおよびフィルムとしては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアラミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルニトリル、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルホン、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、これらのフィルム、発泡体およびエラストマーなどが挙げられる。これらのフィルムは、少なくともその一つの面上に塗膜を形成させるため、該塗膜の密着性を向上させる目的で、その表面をコロナ表面処理またはプラズマ処理することが好ましい。
本発明における塗膜は、一般の塗工に用いられる方法によって基材の表面に形成される。例えば、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等の塗布方法、エアスプレー、エアレススプレー等のスプレーコーティング等の噴霧方法、ディップ等の浸漬方法等が用いられる。
基材の表面にカーボンナノチューブ含有重合体を塗工した後は、常温で放置することもできるが、塗膜を加熱処理することもできる。加熱処理によりカーボンナノチューブ(c)、高分子化合物(d)、塩基性化合物(e)と、導電性ポリマー(a)との架橋反応が更に促進して、耐水性をより短時間で付与でき、また残留する溶媒(b)の量をより低下することができ、導電性がさらに向上するため好ましい。加熱処理温度は、20℃以上、250℃以下が好ましく、特に40℃〜200℃の加熱が好ましい。250℃より高いと導電性ポリマー(a)自体が分解してしまい導電性が著しく低下することがある。
塗膜の膜厚は、0.01〜100μmの範囲が好ましく、更に好ましくは0.1〜50μmの範囲である。
本発明の複合体は、このままでも優れた導電性を有するものであるが、基材の少なくとも一つの面上に、カーボンナノチューブ含有重合体を塗工して塗膜を形成した後に、酸によりドーピング処理を行い、次いで常温で放置あるいは加熱処理をすることにより、さらに導電性を向上させることができる。
酸によるドーピング処理方法は、特に限定されるものではなく公知の方法を用いることができる。例えば、酸性溶液中に導電体を浸漬させるなどの処理をすることによりドーピング処理を行うことができる。酸性溶液は、具体的には、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸や、p−トルエンスルホン酸、カンファスルホン酸、安息香酸およびこれらの骨格を有する誘導体などの有機酸や、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパン)スルホン酸、ポリビニル硫酸およびこれらの骨格を有する誘導体などの高分子酸を含む水溶液、あるいは、水−有機溶媒の混合溶液である。なお、これらの無機酸、有機酸、高分子酸はそれぞれ単独で用いても、また2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
以上説明した本発明のカーボンナノチューブ含有重合体にあっては、カーボンナノチューブ(c)を導電性ポリマー(a)とともに重合性モノマー(i)および/または溶剤(b)に加えているので、カーボンナノチューブ(c)自体の特性を損なうことなく、カーボンナノチューブ(c)が重合性モノマー(i)および/または溶媒(b)に分散化あるいは可溶化することが可能であり、長期保存においても分離、凝集しない。この理由ははっきりわかっていないが、導電性ポリマー(a)がカーボンナノチューブ(c)に吸着もしくはらせん状にラッピングすることにより、カーボンナノチューブ(c)が導電性ポリマー(a)とともに分散化あるいは可溶化してるものと推測される。
また、本発明のカーボンナノチューブ含有重合体にあっては、導電性ポリマー(a)とカーボンナノチューブ(c)とを併用しているので、導電性、成膜性、成形性に優れている。
<カーボンナノチューブの物性評価方法>
基材の少なくとも一つの面上に、本発明のカーボンナノチューブ含有重合体を塗工し、常温で放置あるいは加熱処理を行って塗膜を形成した後、塗膜の導電性を公知の方法で測定することによって使用したカーボンナノチューブ自体の導電性、凝集の度合い、バンドル化の度合いを簡易に評価することが可能である。
(実施例)
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
<導電性ポリマーの製造>
(製造例1、水溶性導電性ポリマー(A−1))
ポリ(2−スルホ−5−メトキシ−1,4−イミノフェニレン)の合成:
2−アミノアニソール−4−スルホン酸100mmolを25℃で4mol/Lのトリエチルアミン水溶液に攪拌溶解し、これにペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後、25℃で12時間更に攪拌した後に反応生成物を濾別洗浄後乾燥し、ポリマー粉末15gを得た。この導電性ポリマー(A−1)の体積抵抗値は9.0Ω・cmであった。
(製造例2、水溶性導電性ポリマー(A−1)と塩化ベンザルコニウムとの反応によって得られる導電性ポリマー(A−2))
水溶性導電性ポリマー(A−1)5gを水95gに攪拌溶解し、水溶性導電性ポリマー
水溶液を調製した。得られた水溶性導電性ポリマー水溶液に塩化ベンザルコニウム 10gを水95に攪拌溶解した塩化ベンザルコニウム水溶液を滴下した。滴下終了後、25℃で1時間更に攪拌した後に反応生成物を濾別洗浄後乾燥し、スルホン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマー(A−2)10gを得た。
<カーボンナノチューブ含有組成物の調製>
カーボンナノチューブ含有組成物1:
上記製造例1の導電性ポリマー(A−1)5質量部、ビニルピロリドン 20質量部、カーボンナノチューブ(ILJIN社製、CVD法により製造された多層カーボンナノチューブ)1.0質量部を水80質量部に室温にて混合してカーボンナノチューブ含有組成物1を調製した。
カーボンナノチューブ含有組成物2:
上記製造例1の導電性ポリマー(A−1)5質量部、ビニルピロリドン 20質量部、カーボンナノチューブ1.0質量部、アンモニア0.1質量部を水80質量部に室温にて混合してカーボンナノチューブ含有組成物2を調製した。
カーボンナノチューブ含有組成物3:
上記製造例1の導電性ポリマー(A−1)5質量部、ビニルピロリドン 20質量部、カーボンナノチューブ1.0質量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.5質量部を水80質量部に室温にて混合してカーボンナノチューブ含有組成物3を調製した。
カーボンナノチューブ含有組成物4:
上記製造例1の導電性ポリマー(A−1)5質量部、ビニルピロリドン 10質量部、カーボンナノチューブ1.0質量部、ポリビニルアルコール10質量部を水80質量部に室温にて混合してカーボンナノチューブ含有組成物4を調製した。
カーボンナノチューブ含有組成物5:
上記製造例2の導電性ポリマー(A−2)5質量部、メチルメタアクリレート25質量部、カーボンナノチューブ0.4質量部をジメチルアセトアミド75質量部に室温にて混合してカーボンナノチューブ含有組成物5を調製した。
カーボンナノチューブ含有組成物6:
上記製造例2の導電性ポリマー(A−2)5質量部、メチルメタアクリレート25質量部、カーボンナノチューブ0.4質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1質量部をジメチルアセトアミド75質量部に室温にて混合してカーボンナノチューブ含有組成物6を調製した。
カーボンナノチューブ含有組成物7:
上記製造例2の導電性ポリマー(A−2)5質量部、メチルメタアクリレート25質量部、カーボンナノチューブ0.4質量部、コロイダルシリカ(粒子径:10nm)5質量部をジメチルアセトアミド75質量部に室温にて混合してカーボンナノチューブ含有組成物7を調製した。
カーボンナノチューブ含有組成物8:
ビニルピロリドン 20質量部、カーボンナノチューブ1.0質量部を水80質量部に室温にて混合してカーボンナノチューブ含有組成物8を調製した。
カーボンナノチューブ含有組成物9:
メチルメタアクリレート25質量部、カーボンナノチューブ0.4質量部をジメチルアセトアミド75質量部に室温にて混合してカーボンナノチューブ含有組成物9を調製した。
導電性組成物1:
上記製造例2の導電性ポリマー(A−2)5質量部、メチルメタアクリレート25質量部をジメチルアセトアミド100質量部に室温にて混合して導電性組成物1を調製した。
<重合反応>
実施例1〜4、比較例1
(超音波処理なし)
上記カーボンナノチューブ含有組成物1〜4、8の5gに窒素バブリング(200cc、1Hr)を実施した後、100℃で10時間重合反応を実施し、カーボンナノチューブ含有重合体を得た。
(超音波処理あり)
上記カーボンナノチューブ含有組成物1〜4、8の5gに超音波ホモジナイザー処理(SONICS社製 vibra cell 20KHz)を1時間実施した。該組成物に窒素バブリング(200cc、1Hr)を実施した後、100℃で10時間重合反応を実施し、カーボンナノチューブ含有重合体を得た。
実施例5〜7、比較例2
(超音波処理なし)
上記カーボンナノチューブ含有組成物5〜7、9の5gに2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)0.1025gを添加して攪拌溶解した。その後、該組成物に窒素バブリング(200cc、1.5min)を実施した後、80℃で6時間重合反応を実施し、重合体を得た。
(超音波処理あり)
上記カーボンナノチューブ含有組成物5〜7、9の5gに超音波ホモジナイザー処理(SONICS社製 vibra cell 20KHz)を1時間実施した。該組成物に2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)0.1025gを添加して攪拌溶解した。その後、該組成物に窒素バブリング(200cc、1.5min)を実施した後、80℃で6時間重合反応を実施し、カーボンナノチューブ含有重合体を得た。
比較例3
(超音波処理なし)
上記導電性組成物1の5gに2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)0.1025gを添加して攪拌溶解した。その後、該組成物に窒素バブリング(200cc、1.5min)を実施した後、80℃で6時間重合反応を実施し、カーボンナノチューブ含有重合体を得た。
(超音波処理あり)
上記導電性組成物1の5gに超音波ホモジナイザー処理(SONICS社製 vibra cell 20KHz)を1時間実施した。該組成物に2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.1025gを添加して攪拌溶解した。その後、該組成物に窒素バブリング(200cc、1.5min)を実施した後、80℃で6時間重合反応を実施し重合体を得た。
<評価方法>
上記実施例1〜7、比較例1,2で得られたカーボンナノチューブ含有重合体の溶液の状態を目視で観察した後、該重合体をガラス基板にバーコーター法(バーコートNo.5使用)により塗布し、150℃で5分間乾燥させ、塗膜を形成し、外観観察後、表面抵抗値を測定した。結果を表1に示す。
上記比較例3で得られた重合体の溶液の状態を目視で観察した後、該重合体をガラス基板にバーコーター法(バーコートNo.5使用)により塗布し、150℃で5分間乾燥させ、塗膜を形成し、外観観察後、表面抵抗値を測定した。結果を表1に示す。
(溶液状態)
カーボンナノチューブ含有重合体の調製後、24時間経過した溶液状態を目視により観察した。
○:均一に分散あるいは溶解
×:不均一に分散
(表面抵抗値)
25℃、15%RHの条件下で表面抵抗値の測定には、表面抵抗値が10Ω以上の場合は二探針法(電極間距離:20mm)を用い、表面抵抗値が10Ω以下の場合は四探針法(各電極間距離:5mm)を用いた。
(塗膜面外観)
目視により塗膜の状態を観察した。
○:均一な塗膜が形成された。
×:カーボンナノチューブが不均一に存在する塗膜が観察された。
Figure 2005314658
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物は、塗布、スプレー、キャスト、ディップ等の簡便な塗工手法を用いることにより各種帯電防止剤、コンデンサー、電池、燃料電池およびその高分子電解質膜、電極層、触媒層、ガス拡散層、ガス拡散電極層、セパレーターなどの部材、EMIシールド、化学センサー、表示素子、非線形材料、防食剤、接着剤、繊維、紡糸用材料、帯電防止塗料、防食塗料、電着塗料、メッキプライマー、静電塗装用導電性プライマー、電気防食、電池の蓄電能力向上などの用途に適用可能である。また、本発明の複合体は、半導体、電器電子部品などの工業用包装材料、オーバーヘッドプロジェクタ用フィルム、スライドフィルムなどの電子写真記録材料等の帯電防止フィルム、オーディオテープ、ビデオテープ、コンピュータ用テープ、フロッピィディスクなどの磁気記録用テープの帯電防止、電子デバイスのLSI配線、フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)の電子銃(源)および電極、水素貯蔵剤、更に透明タッチパネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、液晶ディスプレイなどの入力および表示デバイス表面の帯電防止や透明電極、有機エレクトロルミネッセンス素子を形成する発光材料、バッファ材料、電子輸送材料、正孔輸送材料および蛍光材料、熱転写シート、転写シート、熱転写受像シート、受像シートとして利用される。

Claims (29)

  1. 導電性ポリマー(a)、重合性モノマー(i)、およびカーボンナノチューブ(c)を含有するカーボンナノチューブ含有組成物中において、重合性モノマー(i)を重合反応させることを特徴とするカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  2. カーボンナノチューブ含有組成物が、溶媒(b)をさらに含有することを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  3. カーボンナノチューブ含有組成物が、高分子化合物(d)をさらに含有することを特徴とする請求項1または請求項2記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  4. カーボンナノチューブ含有組成物が、塩基性化合物(e)をさらに含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  5. カーボンナノチューブ含有組成物が、界面活性剤(f)をさらに含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  6. カーボンナノチューブ含有組成物が、下記式(1)で示されるシランカップリング剤(g)をさらに含有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(1)中、R42、R43、R44は各々独立に、水素、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルコキシ基、アミノ基、アセチル基、フェニル基、ハロゲン基よりなる群から選ばれた基であり、Xは、
    Figure 2005314658
    を示し、lおよびmは0〜6までの数であり、Yは、水酸基、チオール基、アミノ基、エポキシ基およびエポキシシクロヘキシル基よりなる群から選ばれた基である。)
  7. カーボンナノチューブ含有組成物が、コロイダルシリカ(h)をさらに含有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  8. 導電性ポリマー(a)が、スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマー(a)であり、前記アンモニウム塩のアンモニウムイオンが下記式(2)であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(2)中、R48〜R51は各々独立に水素、炭素数1〜24(C〜C24)のアルキル、アリールまたはアラルキル基、フェニル基、ベンジル基、R35OH、CONHまたはNHであり、R48〜R51のうち少なくとも一つが炭素数5以上の基である。なお、R35は炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基である。)
  9. スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーが、下記式(3)〜(11)から選ばれた少なくとも一種以上の繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含有する導電性ポリマーであることを特徴とする請求項8記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(3)中、R1 、R2 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR1 、R2 のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
    Figure 2005314658
    (式(4)中、R3 、R4 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR3 、R4 のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
    Figure 2005314658
    (式(5)中、R5 〜R8 は各々独立にH、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR5 〜R8のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
    Figure 2005314658
    (式(6)中、R9 〜R13は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR9 〜R13のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
    Figure 2005314658
    (式(7)中、R14は、−SO3 、−R83SO3 、−COOおよび−R83COOからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R83は炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基である。)
    Figure 2005314658
    (式(8)中、R52〜R57は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR52 〜R57のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基であり、Htは、NR82、S、O、SeおよびTeよりなる群から選ばれたヘテロ原子基であり、R82は水素および炭素数1〜24の直鎖または分岐のアルキル基、もしくは置換、非置換のアリール基を表し、R52〜R57の炭化水素鎖は互いに任意の位置で結合して、かかる基により置換を受けている炭素原子と共に少なくとも1つ以上の3〜7員環の飽和または不飽和炭化水素の環状構造を形成する二価鎖を形成してもよく、このように形成される環状結合鎖にはカルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノの結合を任意の位置に含んでもよく、nはヘテロ環と置換基R53〜R56を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
    Figure 2005314658
    (式(9)中、R58〜R66は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R3
    5SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR58〜R66のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R58およびR59を有するベンゼン環と置換基R61〜R64を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
    Figure 2005314658
    (式(10)中、R67〜R76は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR67〜R76のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R67〜R69を有するベンゼン環とベンゾキノン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
    Figure 2005314658
    (式(11)中、R77〜R81は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR77〜R81のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基であり、Xa-は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、フッ素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、リン酸イオン、ほうフッ化イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、およびトリフルオロメタンスルホン酸イオンよりなる1〜3価の陰イオン群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンであり、aはXのイオン価数を表し、1〜3の整数であり、pはドープ率であり、その値は0.001〜1である。)
  10. スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーが、下記式(12)で表される繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含むことを特徴とする請求項8記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(12)中、yは0<y<1の任意の数を示し、R15〜R32は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R15〜R32のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
  11. スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーが、下記式(13)で表されるものであることを特徴とする請求項8記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(13)中、R33は、スルホン酸基、カルボキシル基、およびこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた1つの基であり、そのうち少なくとも一つがスルホン酸基のアンモニウム塩、カルボン酸基のアンモニウム塩からなる群より選ばれた基である。R34は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基、テトラコシル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘプトキシ基、ヘクソオキシ基、オクトキシ基、ドデコキシ基、テトラコソキシ基、フルオロ基、クロロ基およびブロモ基からなる群より選ばれた1つの基を示し、Xは0<X<1の任意の数を示し、nは重合度を示し3以上である。)
  12. スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンニウム塩を有する導電性ポリマーが、下記式(14)で表される酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた1つの化合物を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた導電性ポリマーであることを特徴とする請求項8記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(14)中、R36〜R41は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−COO、−COOH、−R35COOH、−R35COO、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、Mはアンモニウムイオンであり、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R36〜R41のうち少なくとも一つが−SO3 、−R35SO3 、−COO、−R35COOからなる群より選ばれた基である。)
  13. スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンニウム塩を有する導電性ポリマーが、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩からなる群より選ばれ、そのうち少なくとも一つがスルホン酸基置換アニリンのアンモニウム塩、カルボン酸基置換アニリンのアンモニウム塩である化合物を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた導電性ポリマーであることを特徴とする請求項8記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  14. スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマーが、下記式(15)で示されるアンモニウム塩類および/または下記式(16)で示されるアミン類とスルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーとを、溶液中で反応させることにより得られた導電性ポリマーであることを特徴とする請求項8記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(15)中、R148〜R151は各々独立に水素、R35OH、炭素数1〜24(C〜C24)のアルキル、アリールまたはアラルキル基、フェニル基、ベンジル基、CONHまたはNHであり、かつR148〜R151のうち少なくとも一つが炭素数5以上の基であり、R35は、炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、X Z- は水酸化物イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、フッ素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アミド硫酸イオン、亜硫酸イオン、ホスフィン酸イオン、リン酸イオン、ピロリン酸イオン、トリポリリン酸イオン、ほうフッ化イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、吉草酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、カンファースルホン酸イオン、酪酸イオン、蟻酸イオン、トリメチル酢酸イオン、ブロモ酢酸イオン、乳酸イオン、クエン酸イオン、コハク酸イオン、シュウ酸イオン、酒石酸イオン、フマル酸イオン、マレイン酸イオン、マロン酸イオン、アスコルビン酸イオン、アニス酸イオン、アントラニル酸イオン、安息香酸イオン、ケイ皮酸イオン、フェニル酢酸イオン、フタル酸イオン、アニリンスルホン酸イオン、チオカルボン酸イオン、メチルスルフィン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、およびトリフルオロメタンスルホン酸イオンよりなる1〜3価の陰イオン群より選ばれた少なくとも1種の陰イオンを示す。また、ZはXのイオン価数であり、1〜3の整数を示し、jは1〜3の整数を示す。)
    Figure 2005314658
    (式(16)中、R145〜R147は各々独立に水素、炭素数1〜24(C〜C24)のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはフェニル基、ベンジル基、R35OH、CONHまたはNHであり、かつR145〜R147のうち少なくとも一つが炭素数5以上の基である。なお、R35は炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基である。)
  15. スルホン酸基のアンモニウム塩および/またはカルボン酸基のアンモニウム塩を有する導電性ポリマー(a)が、ポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸アンモニウムおよび/または置換アンモニウムであることを特徴とする請求項8記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法
  16. 導電性ポリマー(a)が、水溶性導電性ポリマーであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  17. 水溶性導電性ポリマーが、スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーであることを特徴とする請求項16記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  18. スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーが、下記式(17)〜(25)から選ばれた少なくとも一種以上の繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含有する水溶性導電性ポリマーであることを特徴とする請求項14または請求項17記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(17)中、R101 、R102 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR101 、R102のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
    Figure 2005314658
    (式(18)中、R103 、R104 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR103 、R104のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
    Figure 2005314658
    (式(19)中、R105 〜R108 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR105 〜R108のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
    Figure 2005314658
    (式(20)中、R109 〜R113は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR109 〜R113のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
    Figure 2005314658
    (式(21)中、R114は、−SO3 -、−SO3 H、−R42SO3 -、−R42SO3 H、−COOHおよび−R42COOHからなる群より選ばれ、ここで、R42は炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基である。)
    Figure 2005314658
    (式(22)中、R152〜R157は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR152〜R157のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基であり、Htは、NR82、S、O、SeおよびTeよりなる群から選ばれたヘテロ原子基であり、R82は水素および炭素数1〜24の直鎖または分岐のアルキル基、もしくは置換、非置換のアリール基を表し、R152〜R157の炭化水素鎖は互いに任意の位置で結合して、かかる基により置換を受けている炭素原子と共に少なくとも1つ以上の3〜7員環の飽和または不飽和炭化水素の環状構造を形成する二価鎖を形成してもよく、このように形成される環状結合鎖にはカルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノの結合を任意の位置に含んでもよく、nはヘテロ環と置換基R53〜R56を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
    Figure 2005314658
    (式(23)中、R158〜R166は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR158〜R166のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R158およびR159を有するベンゼン環と置換基R161〜R164を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
    Figure 2005314658
    (式(24)中、R167〜R176は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR167〜R176のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R167〜R169を有するベンゼン環とベンゾキノン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
    Figure 2005314658
    (式(25)中、R177〜R181は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR177〜R181のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基であり、Xa-は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、フッ素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、リン酸イオン、ほうフッ化イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、およびトリフルオロメタンスルホン酸イオンよりなる1〜3価の陰イオン群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンであり、aはXのイオン価数を表し、1〜3の整数であり、pはドープ率であり、その値はその値は0.001〜1である。)
  19. スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーが、下記式(26)で表される繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含むことを特徴とする請求項14または請求項17記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(26)中、yは0<y<1の任意の数を示し、R115〜R132は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R115〜R132のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
  20. スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーが、下記式(27)で表されるものであることを特徴とする請求項14または請求項17記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(27)中、R133は、スルホン酸基、カルボキシル基、およびこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた1つの基であり、R34は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基、テトラコシル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘプトキシ基、ヘクソオキシ基、オクトキシ基、ドデコキシ基、テトラコソキシ基、フルオロ基、クロロ基およびブロモ基からなる群より選ばれた1つの基を示し、Xは0<X<1の任意の数を示し、nは重合度を示し3以上である。)
  21. スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーが、下記式(28)で表される酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた水溶性導電性ポリマーであることを特徴とする請求項14または請求項17記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
    Figure 2005314658
    (式(28)中、R136〜R141は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352 、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2 、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHOおよび−CNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R136〜R141のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3 H、−COOHおよび−R35COOHからなる群より選ばれた基である。)
  22. スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーが、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた水溶性導電性ポリマーであることを特徴とする請求項14または請求項16記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  23. スルホン酸基および/またはカルボキシル基を有する水溶性導電性ポリマーが、ポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルフェートであることを特徴とする請求項14または請求項16記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  24. カーボンナノチューブ含有組成物に超音波を照射することを特徴とする請求項1ないし23のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法。
  25. 請求項1ないし24のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ含有重合体の製造方法によって製造されたカーボンナノチューブ含有重合体。
  26. 基材の少なくとも一つの面上に、請求項25に記載のカーボンナノチューブ含有重合体からなる塗膜を有することを特徴とする複合体。
  27. 基材の少なくとも一つの面上に、請求項25に記載のカーボンナノチューブ含有重合体を塗工し、常温で放置あるいは加熱処理を行って塗膜を形成することを特徴とする複合体の製造方法。
  28. 加熱処理を常温から250℃の温度範囲で行うことを特徴とする請求項27記載の複合体の製造方法。
  29. 基材の少なくとも一つの面上に、請求項25に記載のカーボンナノチューブ含有重合体を塗工し、常温で放置あるいは加熱処理を行って塗膜を形成することを特徴とするカーボンナノチューブの物性評価方法。
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