JP2005298707A - 含フッ素ポリマーおよびレジスト組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】250nm以下の紫外線を使用するフォトリソグラフィー用レジスト組成物および該組成物用ポリマーを与えること。
【解決手段】式(1)で表される含フッ素ジエンおよび式(2)で表される含フッ素ジエンから選ばれる少なくとも1種の含フッ素ジエンの環化重合に由来する単位と、式(3)で表される含フッ素ジエンの環化重合に由来する単位とを有する含フッ素ポリマー(A)、および、当該含フッ素ポリマー(A)を含むレジスト組成物(Rは水素原子やブロック化基等、Rは炭化水素基、nは0または1、を表す。)。
CF=CFCF−C(CF)(OR)−CHCH=CH(1)
CF=CFCH−CH((CH)C(CF)(OR))−CHCH=CH(2)
CF=CFCH−CH(COOR)−CHCH=CH(3)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な含フッ素ポリマーおよびレジスト組成物に関する。さらに詳しくはKrF、ArFエキシマレーザー等の遠紫外線やFエキシマレーザー等の真空紫外線を用いる微細加工に有用な化学増幅型レジスト用含フッ素ポリマーおよびレジスト組成物に関する。
近年、半導体集積回路の製造工程において、回路パターンの細密化に伴い高解像度でしかも高感度の光レジスト材料が求められている。回路パターンが微細になればなるほど露光装置の光源の短波長化が必須である。250nm以下のエキシマレーザーを用いるリソグラフィー用途にポリビニルフェノール系樹脂、脂環式アクリル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂(例えば、特許文献1など)、フッ素系樹脂(例えば、特許文献2など)等が提案されているが、十分なる解像度、感度を有し、同時に高いドライエッチング耐性を有するには至っていないのが現状である。
WO01/63362号明細書 WO00/17712号明細書
本発明が解決しようとする課題は、化学増幅型レジストとして、特にKrF、ArFエキシマレーザー等の遠紫外線やFエキシマレーザー等の真空紫外線に対する透明性、ドライエッチング性に優れ、さらに感度、解像度、溶解速度、平坦性、耐熱性等に優れたレジストパターンを与える新規含フッ素ポリマーおよびレジスト組成物を提供することである。
本発明は前述の課題を解決すべくなされた以下の含フッ素ポリマー(A)およびレジスト組成物の発明である。
<1>:式(1)で表される含フッ素ジエンおよび式(2)で表される含フッ素ジエンから選ばれる少なくとも1種の含フッ素ジエンが環化重合したモノマー単位に由来する単位と、式(3)で表される含フッ素ジエンが環化重合したモノマー単位に由来する単位とを有する含フッ素ポリマー(A)。
CF=CFCF−C(CF)(OR)−CHCH=CH(1)
CF=CFCH−CH((CH)C(CF)(OR))−CHCH=CH(2)
CF=CFCH−CH(COOR)−CHCH=CH(3)
(ただし、Rは水素原子、酸により水素原子に変換されうる水酸基のブロック化基、または、酸によりカルボキシル基含有有機基に変換されうるブロック化カルボキシル基含有有機基を、Rは炭素数20以下の炭化水素基を、nは0または1を、表す。)。
<2>:含フッ素ポリマー(A)が、酸により水素原子に変換されうる水酸基のブロック化基および酸によりカルボキシル基含有有機基に変換されうるブロック化カルボキシル基含有有機基から選ばれる少なくとも1種のブロック化酸性基を有する、<1>に記載の含フッ素ポリマー(A)。
<3>:含フッ素ポリマー(A)が、さらに酸性水酸基を有する<2>に記載の含フッ素ポリマー(A)。
<4>:<1>、<2>または<3>:に記載された含フッ素ポリマー(A)であってブロック化酸性基を有するもの、光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(B)および有機溶媒(C)を含むことを特徴とするレジスト組成物。
本発明の含フッ素ポリマー(A)は、主鎖に脂肪族環構造を有し、側鎖に官能基を有する含フッ素ポリマーである。本発明の含フッ素ポリマー(A)は高い化学安定性や耐熱性を備えている。しかも側鎖に官能基が導入されているため、従来の含フッ素ポリマーでは達成困難であった、Tgの低下をおこさずに、充分な官能基特性の発現が可能である。さらに幅広い波長領域において高い透明性を有するものである。本発明のレジスト組成物は化学増幅型レジストとして用いることができ、特にKrF、ArFエキシマレーザー等の遠紫外線やFエキシマレーザー等の真空紫外線に対する透明性、ドライエッチング性に優れ、さらに感度、解像度、平坦性、耐熱性等に優れたレジストパターンを容易に形成できる。
前記式(1)で表される含フッ素ジエン(以下、含フッ素ジエン(1)という。)および前記式(2)で表される含フッ素ジエン(以下、含フッ素ジエン(2)という。)におけるRは、水素原子、酸により水素原子に変換されうる水酸基のブロック化基、または、酸によりカルボキシル基含有有機基に変換されうるブロック化カルボキシル基含有有機基を表す。また、含フッ素ジエン(2)におけるnは0または1を表す。なお、含フッ素ジエン(1)におけるRと含フッ素ジエン(2)におけるRは互いに異なる基であってもよい。
本発明において酸性基とは酸性を示す水酸基(フェノール性水酸基など)やカルボキシル基などの酸性を示す官能基をいう。含フッ素ジエン(1)、同(2)におけるRが水素原子である水酸基は酸性の水酸基である。酸性基の酸性を一時的に封鎖した酸性基をブロック化酸性基という。ブロック化酸性基は条件によって酸性基に変換する。本発明におけるブロック化酸性基は酸の存在する条件下で脱ブロック化し酸性基となる。
が酸により水素原子に変換されうる水酸基のブロック化基である場合、そのRとしては、アリール基やシクロアルキル基で置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アシル基、環状エーテル基等が挙げられる。ここにおけるシクロアルキル基は、アダマンチル基などの有橋ポリシクロアルキル基、ビシクロヘキシル基などの連結ポリシクロアルキル基などの多環シクロアルキル基であってもよく、また、上記アルコキシメチル基などにおけるアルコキシ基のアルキル基部分は上記のようなシクロアルキル基であってもよい。また、上記アルキル基は炭素原子間にエーテル性酸素原子を有していてもよい(ただし、アルコキシメチル基はその1種)。さらに、上記アリール基やシクロアルキル基にはアルキル基、アルコキシ基などの置換基が存在していてもよい。なお、このようなブロック化基の炭素数は1〜30が好ましく、特に2〜20が好ましい。
上記アリール基で置換されていてもよいアルキル基としては、たとえば、tert−ブチル基(t−C)、ベンジル基、トリフェニルメチル基、p−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基などがある。アルコキシメチル基としては、たとえば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、(2−メトキシエトキシ)メチル基、ベンジルオキシメチル基などがあり、環状エーテル基としては、たとえばテトラヒドロピラニル基(THP)などがある。下記アルコキシメチル基を含め、これらのブロック化基の炭素数は2〜20が好ましい。
さらに、アルコキシメチル基のアルコキシ基のアルキル基部分がシクロアルキル基やシクロアルキル置換アルキル基であるブロック化基としては、下記に示すものが挙げられる。ただし、Rと酸素との結合位置を明確にするために、−ORの形で例示する。
Figure 2005298707
前記ブロック化基としてのアルコキシカルボニル基としては、tert−ブトキシカルボニル基(−COO(t−C))などが挙げられる。前記アルコキシカルボニルアルキル基としては、tert−ブトキシカルボニルメチル基(−CHCOO(t−C))などが挙げられる。前記アシル基としては、ピバロイル基、ベンゾイル基、アセチル基などが挙げられる。これらの基の炭素数としては2〜20、特に2〜10が好ましい。
式(1)および式(2)におけるRは、また、酸によりカルボキシル基含有有機基に変換されうるブロック化カルボキシル基含有有機基であってもよい。カルボキシル基含有有機基としては、−R−COOHで表される基が好ましい。Rは炭素原子間にエーテル性酸素原子を有していてもよいアルキレン基を表し、その炭素数は1〜10が好ましく、特に1〜4が好ましい。最も好ましいRはメチレン基である。このカルボキシル基のブロック化基としては炭化水素基が好ましく、この炭化水素基は炭素原子間にエーテル性酸素原子を有していてもよい。このブロック化基としては、前記の、アリール基やシクロアルキル基で置換されていてもよいアルキル基やシクロアルキル基が好ましい。ブロック化基である炭化水素基の炭素数は1〜20が好ましく、特に2〜15が好ましい。
ブロック化カルボキシル基含有有機基としてはアルコキシカルボニルアルキル基が好ましく、この基のアルコキシ基のアルキル基部分は前記のようなシクロアルキル基であってもよい。特に好ましいアルコキシカルボニルアルキル基は、アルコキシカルボニルメチル基であり、そのアルコキシ基のアルキル基部分は炭素数3〜8の鎖状アルキル基が好ましい。
なお、アルコキシカルボニルメチル基は脱ブロック化条件により、脱ブロック化してRが水素原子となる場合と、脱ブロック化してRがヒドロキシカルボニルメチル基(−CH−COOH)となる場合がある。前者の場合はアルコキシカルボニルメチル基全体を水酸基のブロック化基とみなすことができる。
としては、水素原子、炭素数15以下のアルキル基、炭素数15以下のアルコキシメチル基、炭素数8以下のアルコキシカルボニルメチル基およびテトラヒドロピラニル基であることが好ましい(ただし、これらのアルキル基やアルキル基部分は前記のシクロアルキル基である場合を含む)。さらに、水素原子、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−シクロヘキシルシクロヘキシルオキシメチル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基およびテトラヒドロピラニル基であることが好ましい。
含フッ素ジエン(1)のモノマー単位を含む重合体においてはそのモノマー単位が2種以上含まれていてもよく、含フッ素ジエン(2)や含フッ素ジエン(3)においても同様である。すなわち、含フッ素ジエン(1)の2種以上を使用して重合体を製造することができる。たとえば、含フッ素ジエン(1)としてRの異なる2種以上を使用する場合、具体的には、Rがメトキシメチル基(−CHOCH)である含フッ素ジエン(1)とRがtert−ブトキシカルボニル基(−C(O)O(t−C))である含フッ素ジエン(1)、Rがメトキシメチル基である含フッ素ジエン(1)とRがtert−ブトキシカルボニルメチル基(−CHC(O)O(t−C))である含フッ素ジエン(1)、Rがエトキシメチル基(−CHOCHCH)である含フッ素ジエン(1)とRがtert−ブトキシカルボニル基である含フッ素ジエン(1)、Rがエトキシメチル基である含フッ素ジエン(1)とRがtert−ブトキシカルボニルメチル基である含フッ素ジエン(1)の組合せなどがあげられる。
水酸基やカルボキシ基をブロック化してブロック化水酸基やブロック化カルボキシ基とするためには、水酸基やカルボキシ基にブロック化剤を反応させる。ブロック化剤やその反応方法としては公知のものを使用できる。また、ブロック化カルボキシル基含有有機基を有する活性誘導体を水酸基のブロック化剤として水酸基に反応させることができる。この反応で生じたRがブロック化カルボキシル基含有有機基である化合物であっても、脱ブロック化でRがカルボキシル基含有有機基となる場合もある。
たとえば水酸基をブロック化する場合、水酸基にカルボン酸またはこれらの活性誘導体などのブロック化剤を反応させる。これらの活性誘導体としては、アルキルハライド、酸塩化物、酸無水物、クロル炭酸エステル類、ブロモ炭酸エステル類、ジアルキルジカーボネート(ジ−tert−ブチルジカーボネートなど)、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどが挙げられる。水酸基をブロック化するのに有用なブロック化剤の具体例は、A. J. PearsonおよびW. R. Roush編、Handbook of Reagents for Organic Synthesis: Activating Agents and Protecting Groups, John Wiley & Sons (1999)に記載されている。
さらに、ブロック化は重合体形成後に行うこともできる。Rが水素原子である含フッ素ジエン(1)や同(2)を環化重合してポリマーとした後、ポリマー側鎖の水酸基やカルボキシル基を上記のようなブロック化剤を使用してブロック化してもよい。ただし、フリーのカルボキシル基を有する重合体は、アルカリに対する溶解性が高く、またそのカルボキシル基を十分高い割合でブロック化してアルカリに対する溶解性を低くすることが通常困難であることより、フリーのカルボキシ基を有するモノマーを重合して重合後にフリーのカルボキシ基をブロック化することは好ましくない。したがって、含フッ素ジエン(1)、同(2)としては実質的にフリーのカルボキシル基を有しない化合物をモノマーとして使用する。含フッ素ジエン(3)もまた実質的にフリーのカルボキシル基を有しないブロック化カルボキシル基含有化合物とみなすことができる。
また、場合により、重合体形成後ブロック化酸性基の一部を脱ブロック化してフリーの酸性基を有する重合体を製造することができる。この脱ブロック化は後述のブロック化酸性基と酸性基の割合を調整するため、重合体中のブロック化基を他のブロック化基に変換するため(脱ブロック化後にさらにブロック化する)、などの目的で行うことができる。この脱ブロック化はブロック化酸性水酸基に対して行うことが好ましい。酸性水酸基の脱ブロック化は公知の方法で行うことができる。
前記式(3)で表される含フッ素ジエン(3)において、Rは炭素数20以下の炭化水素基を表す。炭素数20以下の炭化水素基としては、前記のようなエーテル性酸素原子、アリール基、シクロアルキル基などを有していてもよいアルキル基、前記のようなシクロアルキル基などが好ましい。これらの基の水素原子の一部はフッ素原子に置換されていてもよい。環を有しないアルキル基としては炭素数6以下のアルキル基が好ましく、環を有するアルキル基としては炭素数6〜20のアルキル基が好ましい。シクロアルキル基としては炭素数20以下のシクロアルキル基が好ましい。アルキル基としては置換基を有しない鎖状アルキル基が好ましく、この鎖状アルキル基としては直鎖状アルキル基と分岐状アルキル基がある。シクロアルキル基としては環員数5〜6の単環シクロアルキル基、有橋ビシクロアルキル基、有橋トリシクロアルキル基、連結ビシクロアルキル基などが好ましく、これらのシクロアルキル基はアルキル基が結合していてもよい。これらシクロアルキル基の炭素数は5〜15が好ましい。
上記環を有しないアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの直鎖状アルキル基、イソプロピル基、tert−ブチル基などの分岐状アルキル基などが挙げられる。上記シクロアルキル基としては下記に示すものが挙げられる。ただし、Rと酸素との結合位置を明確にするために、−ORの形で例示する。
Figure 2005298707
Figure 2005298707
において、酸素に結合している炭素原子は2級炭素原子(シクロアルキル基の環を構成する炭素原子を含む)または3級炭素原子(ポリシクロアルキル基の環を構成する炭素原子を含む))であることが、酸によりRが水素原子に変換され易いことより好ましい。特に、酸素に結合している炭素原子がtert−ブチル基などの3級炭素原子であることが好ましい。酸素に結合している炭素原子が3級炭素原子であるRとしては、特にtert−ブチル基、1−エチルシクロペンチル−1−イル基、1−メチルシクロヘキシル−1−イル基、2−メチルアダマンチル−2−イル基が好ましい。
含フッ素ジエン(1)の環化重合により、以下の(a)、(b)、(c)のモノマー単位が生成すると考えられ、分光学的分析の結果等より含フッ素ジエン(1)の環化重合体は、モノマー単位(a)、モノマー単位(b)またはその両者を主たるモノマー単位として含む構造を有する重合体と考えられる。なお、この環化重合体の主鎖とは重合性不飽和結合を構成する炭素原子(含フッ素ジエン(1)の場合は重合性不飽和結合を構成する4個の炭素原子)から構成される炭素連鎖をいう。
Figure 2005298707
含フッ素ジエン(2)の環化重合により、以下の(d)、(e)、(f)のモノマー単位が生成すると考えられ、分光学的分析の結果等より含フッ素ジエン(2)の環化重合体は、モノマー単位(e)、モノマー単位(f)またはその両者を主たるモノマー単位として含む構造を有する重合体と考えられる。なお、この環化重合体の主鎖とは重合性不飽和結合を構成する炭素原子(含フッ素ジエン(2)の場合は重合性不飽和結合を構成する4個の炭素原子)から構成される炭素連鎖をいう。
Figure 2005298707
含フッ素ジエン(3)の環化重合により、以下の(g)、(h)、(i)のモノマー単位が生成すると考えられ、分光学的分析の結果等より含フッ素ジエン(3)の環化重合体は、モノマー単位(h)、モノマー単位(i)またはその両者を主たるモノマー単位として含む構造を有する重合体と考えられる。なお、この環化重合体の主鎖とは重合性不飽和結合を構成する炭素原子(含フッ素ジエン(3)の場合は重合性不飽和結合を構成する4個の炭素原子)から構成される炭素連鎖をいう。
Figure 2005298707
本発明の含フッ素ポリマー(A)は、含フッ素ジエン(1)および含フッ素ジエン(2)から選ばれる少なくとも1種の含フッ素ジエンが環化重合してなるモノマー単位に由来する単位と、含フッ素ジエン(3)が環化重合してなるモノマー単位に由来する単位とを有する含フッ素ポリマーである。本発明において、モノマー単位に由来する単位とは、モノマー単位そのもの、および、重合後にモノマー単位が化学的変換された単位、を意味する。たとえば、Rが水素原子である含フッ素ジエン(1)や同(2)が環化重合してなるモノマー単位の水酸基を重合後にブロック化してRが水酸基のブロック化基である単位に変換できる。同様に、Rが水酸基のブロック化基であるモノマー単位をRが水素原子である単位に変換できる。モノマー単位に由来する単位はこれらに限られず、カルボキシル基等の酸性基のブロック化やブロック化酸性基の脱ブロック化、その他のモノマー単位の化学的変換により生成する単位を意味する。
以下、含フッ素ジエン(1)が環化重合してなるモノマー単位に由来する単位を単位(1)、含フッ素ジエン(2)が環化重合してなるモノマー単位に由来する単位を単位(2)、含フッ素ジエン(3)が環化重合してなるモノマー単位に由来する単位を単位(3)という。上記のようにこれら単位はモノマー単位そのものも意味する。
本発明の含フッ素ポリマー(A)としては、たとえば、単位(1)と単位(3)を含む共重合体(単位(1)/単位(3)共重合体と表現する、以下同様)、単位(2)/単位(3)共重合体、単位(1)/単位(2)/単位(3)共重合体などがある。また、含フッ素ポリマー(A)は、その特性を損なわない範囲で他のラジカル重合性モノマー(以下、他のモノマーと記す。)に由来するモノマー単位に由来する単位(以下、単位(4)という)を含んでもよい。単位(4)は2種以上存在していてもよい。この含フッ素ポリマー(A)としては、たとえば、単位(1)/単位(3)/単位(4)共重合体、単位(2)/単位(3)/単位(4)共重合体などがある。
本発明の含フッ素ポリマー(A)において、単位(1)と単位(2)と単位(3)の合計に対する単位(1)と単位(2)の合計の割合は、特に限定されるものではないが、50〜95モル%が好ましい。単位(1)と単位(2)の合計の割合が50%以上であることより、特に短波長の紫外線(波長250nm以下のエキシマレーザー光)の透過性が大きいポリマーとなり、単位(3)の割合が5モル%以上であることにより、レジスト組成物に使用した場合現像性が向上する。なお、含フッ素ポリマー(A)における単位(1)と単位(2)は上記のようにいずれか一方のみでよいことより、両単位を含む含フッ素ポリマー(A)における両単位間の比は限定されない。
前記のように、含フッ素ポリマー(A)は、その特性を損なわない範囲で単位(4)を含んでもよい。単位(4)の割合は全単位に対して30モル%以下が好ましく、特に15モル%以下が好ましい。
例示しうる他のモノマーとして、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のα−オレフィン類、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等の含フッ素オレフィン、パーフルオロプロピルビニルエーテル等の含フッ素ビニルエーテル類、パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールなどの含フッ素環状モノマー、パーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)などの環化重合しうるパーフルオロジエン、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、アダマンチル酸ビニル等のビニルエステル類、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類、シクロヘキセン、ノルボルネン、ノルボルナジエン等の環状オレフィン類、クロトン酸メチル等のクロトン酸エステル類、けい皮酸メチル等のけい皮酸エステル類、無水マレイン酸、塩化ビニル、スチレンなどのモノマーが挙げられる。
本発明における含フッ素ポリマー(A)は、単位(4)に酸性基やブロック化酸性基を有していてもよい。その酸性基としては酸性水酸基であることが好ましい。酸性基やブロック化酸性基を有していることにより、レジスト材料の溶解性制御の幅を広げることができる。酸性基またはブロック化酸性基を有する単位(4)は、例えば、含フッ素ジエン(1)や同(2)と含フッ素ジエン(3)とともに酸性基またはブロック化酸性基を有する他のモノマーを共重合することにより得られる。また、共重合体中のこれらのモノマー単位を変換して形成することもできる。
レジスト用樹脂材料としての本発明の含フッ素ポリマー(A)においては、ブロック化酸性基とブロック化されていない酸性基(フリーの酸性基)とが共存していることが好ましい。ブロック化酸性基とは、単位(1)、同(2)、同(4)におけるブロック化水酸基、ブロック化カルボキシル基などとともに、単位(3)における−COORをも意味する。含フッ素ポリマー(A)におけるブロック化酸性基とフリーの酸性基の比率を変えることにより、含フッ素ポリマー(A)をレジスト組成物に使用した場合、該レジスト組成物から形成されるレジスト膜のアルカリ性現像液に対する溶解性を制御することができる。含フッ素ポリマー(A)におけるブロック化酸性基とフリーの酸性基の合計に対するブロック化酸性基の割合(以下、ブロック化率という)は、5〜95モル%が好ましく、特に10〜60モル%が好ましい。この含フッ素ポリマー(A)中のフリーの酸性基としては酸性水酸基を主とすることが好ましく、特に実質的に全てのフリーの酸性基は酸性水酸基であることが好ましい。
一方、含フッ素ジエン(1)、同(2)、同(3)等を使用して重合体を形成する場合、モノマー全体におけるブロック化酸性基とフリーの酸性基の割合は上記範囲以外であってもよい。たとえば、全モノマーにおけるブロック化酸性基とフリーの酸性基の合計に対するブロック化酸性基の割合が100モル%であっても、重合後にブロック化酸性基の一部を脱ブロック化することにより上記範囲の割合のブロック化酸性基を有する含フッ素ポリマー(A)を得ることができる。酸性基を有するモノマーの割合が高いと重合後に所定のブロック化率に調整することが困難な場合があることより、全モノマーにおけるブロック化酸性基の割合は高いほうが好ましい。
全モノマーにおけるブロック化酸性基とフリーの酸性基の合計に対するブロック化酸性基の割合は5〜100モル%が好ましく、特に10〜90モル%が好ましい。モノマーのいずれかが酸性基を有する場合、その酸性基は酸性水酸基であることが好ましい。酸性水酸基含有モノマーとブロック化酸性水酸基含有モノマーを含むモノマーを重合する場合、両モノマーの合計に対するブロック化酸性水酸基含有モノマーの割合は5〜100モル%が好ましく、特に10〜90モル%が好ましい。一方、フリーのカルボキシル基を有するモノマーの使用は好ましいとはいえず、たとえ使用する場合であってもそのモノマーの全モノマーに対する割合は15モル%以下が好ましい。
本発明の含フッ素ポリマー(A)の分子量は、後述する有機溶媒(C)に均一に溶解し、基材に均一に塗布できる限り特に限定されないが、通常そのポリスチレン換算数平均分子量は1000〜10万が適当であり、好ましくは2000〜5万である。数平均分子量を1000以上とすることで、レジスト組成物に使用した場合、より良好なレジストパターンが得られ、現像後の残膜率が充分であり、パターン熱処理時の形状安定性もより良好となる。また数平均分子量を10万以下とすることで、レジスト組成物の塗布性がより良好であり、また充分な現像性を保つことができる。
含フッ素ジエン(1)と含フッ素ジエン(2)の少なくともいずれかおよび含フッ素ジエン(3)を、またはさらに任意に他のモノマーを、重合開始源の下で共重合させることにより含フッ素ポリマー(A)やその前駆体(化学的変換前の重合体)が得られる。重合開始源としては、重合反応をラジカル的に進行させるものであればなんら限定されないが、例えばラジカル発生剤、光、電離放射線などが挙げられる。特にラジカル発生剤が好ましく、過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩などが例示される。なかでも以下に示す過酸化物が好ましい。
−C(O)O−OC(O)−C
−C(O)O−OC(O)−C
−C(O)O−OC(O)−C
(CHC−C(O)O−OC(O)−C(CH
(CHCH−C(O)O−OC(O)−CH(CH
(CH3C−C10−C(O)O−OC(O)−C10-C(CH
ここで、C10はシクロヘキシレン基を表す。
重合の方法もまた特に限定されるものではなく、モノマーをそのまま重合に供するいわゆるバルク重合、モノマーを溶解するフッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素、その他の有機溶剤中で行う溶液重合、水性媒体中で適当な有機溶剤存在下あるいは非存在下に行う懸濁重合、水性媒体に乳化剤を添加して行う乳化重合などが例示される。
本発明のレジスト組成物における含フッ素ポリマー(A)は、ブロック化酸性基を必須とする。即ち、単位(1)または同(2)の少なくとも一部としてとして、Rが水酸基のブロック化基またはブロック化カルボキシル基含有有機基であるモノマー単位を有する、単位(3)の少なくとも一部としてとしてRが炭素数20以下の炭化水素基であるモノマー単位を有する、重合後のブロック化などで生成したブロック化酸性基を有する、などのブロック化酸性基を有する含フッ素ポリマー(A)がレジスト組成物に使用される。レジスト組成物に使用される含フッ素ポリマー(A)におけるブロック化酸性基の種類、ブロック化酸性基の含有量、ブロック化酸性基とフリーの酸性基の割合などは前記したものであることが好ましい。
本発明のレジスト組成物における光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(B)は露光により酸を発生する。この酸によって、含フッ素ポリマー(A)中のブロック化酸性基が酸性基に変換される。その結果レジスト膜の露光部がアルカリ性現像液に易溶性となり、アルカリ性現像液によってポジ型のレジストパターンが形成される。このような光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(B)としては、通常の化学増幅型レジスト材に使用されている酸発生化合物が採用可能であり、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。これらの酸発生化合物(B)の例としては、下記のものを挙げることができる。
オニウム塩としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。好ましいオニウム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムノナネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−(ナフチルアセトメチル)チオラニウムトリフレート、シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフレート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフレート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムトシレート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、(4−ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート等を挙げられる。
ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。具体例としては、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリアジン誘導体や、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン等を挙げられる。
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができる。スルホン酸化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、アルキルスルホン酸イミド、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。具体例としては、ベンゾイントシレート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフレート等を挙げることができる。本発明において、酸発生化合物(B)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明レジスト組成物における有機溶媒(C)は(A)、(B)両成分を溶解するものであれば特に限定されるものではない。メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等のグリコールモノアルキルエーテルエステル類などが挙げられる。
本発明レジスト組成物における各成分の割合は、通常含フッ素ポリマー(A)100質量部に対し酸発生化合物(B)0.1〜20質量部および有機溶媒(C)50〜2000質量部が適当である。好ましくは、含フッ素ポリマー(A)100質量部に対し酸発生化合物(B)0.1〜10質量部および有機溶媒(C)100〜1000質量部である。
酸発生化合物(B)の使用量を0.1質量部以上とすることで、充分な感度および現像性を与えることができ、また10質量部以下とすることで、放射線に対する透明性が充分に保たれ、より正確なレジストパターンを得ることができる。
本発明レジスト組成物にはパターンコントラスト向上のための酸開裂性添加剤、塗布性の改善のために界面活性剤、酸発生パターンの調整のために含窒素塩基性化合物、基材との密着性を向上させるために接着助剤、組成物の保存性を高めるために保存安定剤等を目的に応じ適宜配合できる。また本発明のレジスト組成物は、各成分を均一に混合した後0.1〜2μmのフィルターによってろ過して用いることが好ましい。
本発明レジスト組成物をシリコーンウエハなどの基板上に塗布乾燥することによりレジスト膜が形成される。塗布方法には回転塗布、流し塗布、ロール塗布等が採用される。形成されたレジスト膜上にパターンが描かれたマスクを介して光照射が行われ、その後現像処理がなされパターンが形成される。
照射される光としては、波長436nmのg線、波長365nmのi線等の紫外線、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザー、波長157nmのFエキシマレーザー等の遠紫外線や真空紫外線が挙げられる。本発明のレジスト組成物は、波長250nm以下の紫外線、特に波長200nm以下の紫外線(ArFエキシマレーザー光やFエキシマレーザー光)が光源として使用される用途に有用なレジスト組成物である。加えて、水、その他フッ素原子を含有する有機化合物等の屈折率の大きさを利用して解像度の向上を図る、いわゆる液浸技術を用いた露光に対しても利用可能なレジスト組成物である。
現像処理液としては、各種アルカリ水溶液が適用される。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミン等が例示可能である。
次に、本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
下記例に用いられた略称は以下のとおりである。
THF;テトラヒドロフラン、AIBN;アゾビスイソブチロニトリル、BPO;ベンゾイルパーオキシド、PSt;ポリスチレン、R225;ジクロロペンタフルオロプロパン(溶媒)、IPP;ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、2−MeAd;2−メチルアダマンチル−2−イル基。
(合成例1−1)
[CF=CFCFC(CF)(OH)CHCH=CHの合成]
2Lのガラス製反応器にCFClCFClCFC(O)CFの108gと脱水THF500mlを入れ、0℃に冷却した。そこに窒素雰囲気下で CH=CHCHMgClの2MのTHF溶液200mlをさらに200mlの脱水THFで希釈したものを約5.5時間かけて滴下した。滴下終了後0℃で30分、室温で17時間撹拌し、2N塩酸200mlを滴下した。水200mlとジエチルエーテル300mlを加え分液し、ジエチルエーテル層を有機層として得た。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過し粗液を得た。粗液をエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して、85gのCFClCFClCFC(CF)(OH)CHCH=CH(60〜66℃/0.7kPa)を得た。
次いで500mlのガラス製反応器に亜鉛81gとジオキサン170mlを入れ、ヨウ素で亜鉛の活性化を行った。その後100℃に加熱し、上記で合成したCFClCFClCFC(CF)(OH)CHCH=CHの84gをジオキサン50mlで希釈したものを1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃で40時間撹拌した。反応液をろ過し、少量のジオキサンで洗浄した。ろ液を減圧蒸留し、30gのCF=CFCFC(CF)(OH)CHCH=CH(36〜37℃/1kPa、以下モノマー1−1という)を得た。
モノマー1−1のNMRスペクトル
1H−NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):2.74(d,J=7.3,2H),3.54(broad s,1H),5.34(m,2H),5.86(m,1H)。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−75.7(m,3F),−92.2(m,1F),−106.57(m,1F),−112.6(m,2F), −183.5(m,1F)。
(合成例1−2)
[CF=CFCFC(CF)(OCHOCH)CHCH=CHの合成]
10Lのガラス製反応器にCFClCFClCFC(O)CFの758gと脱水THF4.5Lを入れ、0℃に冷却した。そこに窒素雰囲気下でCH=CHCHMgClの2MのTHF溶液1.4Lを約10.5時間かけて滴下した。滴下終了後0℃で30分、室温で12時間撹拌した後、クロロメチルメチルエーテル350gを滴下し、さらに室温で92時間撹拌した。水1.5Lを添加、分液し、有機層をエバポレーターで濃縮し得られた粗液を1.5Lの水で2回水洗した。次いで減圧蒸留して、677gのCFClCFClCFC(CF)(OCHOCH)CHCH=CH(53〜55℃/0.17kPa)を得た。
次いで3Lのガラス製反応器に亜鉛577gとジオキサン1.3Lを入れ、ヨウ素で亜鉛の活性化をおこなった。その後100℃に加熱し、上記で合成したCFClCFClCFC(CF)(OCHOCH)CHCH=CHの677gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃で47時間撹拌した。反応液をろ過し、少量のジオキサンで洗浄した。ろ液に水2.5Lとエーテル1.5Lを加えて分液した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過して粗液を得た。粗液をエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留し、177gのCF=CFCFC(CF)(OCHOCH)CHCH=CH(43〜45℃/0.6kPa、以下モノマー1−2という)を得た。
モノマー1−2のNMRスペクトル
H−NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):3.16(broad,2H),3.44(s,3H),4.95(m,2H),5.22(m,2H),5.92(m,1H)。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−72.5(m,3F),−92.9(m,1F),−106.8(m,1F),−109.7(m,2F),−183.0(m,1F)。
(合成例2−1)
[CF=CFCHC(C(O)OC(CH)CHCH=CHの合成]
200mLのガラス反応器にCFClCFClIの91.8gとBPOの0.75gを入れ、85℃に加熱した。そこにCH=CHC(O)OC(CHの30gを0.5時間かけて滴下し,滴下終了後85℃で7時間撹拌した。減圧蒸留して56gのCFClCFClCHCHI(C(O)OC(CH)(80−85℃/0.2KPa)を得た。
1Lのガラス反応器に上記で合成したCFClCFClCHCHI(C(O)OC(CH))の50gと脱水THFの360mLを入れ、−75℃に冷却した。そこにn−BuLiの1.6Mのヘキサン溶液80mLを1.5時間かけて滴下した。−75℃で1時間撹拌した後、アリルブロミドの22gをTHFの50mlに希釈した溶液を1時間かけて滴下した。さらに3時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液200mLを添加して室温まで昇温した。反応液を分液し、有機層をエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して22gのCFClCFClCHC(C(O)OC(CH)CHCH=CH(70−75℃/0.2kPa)を得た。200mLのガラス反応器に亜鉛22gと水80gを入れ、90℃に加熱した。そこに上記で合成したCFClCFClCHC(C(O) OC(CH) )CHCH=CHの22gを滴下し、10時間撹拌した。反応液をろ過し、有機層を減圧蒸留して2.5gのCF=CFCHC(C(O)OC(CH)CHCH=CH(50−55℃/0.8kPa、以下モノマー2−1という)を得た。
モノマー2−1のNMRスペクトル
H−NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):1.37(s,9H),2.39(m,5H),5.02(m,2H),5.65(m,1H)。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−104.7(dd,J=32.7,85.0Hz,1F),−123.5(m,1F),−171.4(m,1F)。
(合成例2−2)
[CF=CFCHC(C(O)O(2−MeAd))CHCH=CHの合成]
合成例2−1において、CH=CHC(O)OC(CHの代わりにCH=CHC(O)O(2−MeAd)を用いることによって、CF=CFCHC(C(O)O(2−MeAd))CHCH=CH(モノマー2−2)を得ることができる。
(合成例3−1)
[CF=CFCHCH(CHC(CFOH)CHCH=CHの合成]
200mLのガラス製反応器にCFClCFClIの118gとAIBNの1.1gを入れ、75℃に加熱した。そこにCH=CHCHC(CF) OCHOCHの75.8gを1時間かけて滴下し、滴下終了後75℃で7時間撹拌した。次いで減圧蒸留して、144gのCFClCFClCHCHI(CHC(CFOCHOCH)(80−85℃/0.16kPa)を得た。
2Lのガラス製反応器に上記で合成したCFClCFClCHCHI(CHC(CF)OCHOCH)の144gと脱水THFの550mLを入れ、−75℃に冷却した。そこにCH=CHCHMgClの2M THF溶液220mlを2時間かけて滴下した。
−75℃で3時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液の400mLを添加して室温まで昇温した。反応液を分液し、有機層をエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して66.3gのCFClCFClCHCH(CHC(CFOCHOCH)CHCH=CH(54−56℃/0.08kPa)を得た。
500mLのガラス製反応器に上記で合成したCFClCFClCHCH(CHC(CFOCHOCH)CHCH=CHの66.3gとメタノールの200mLを入れ、触媒量の濃塩酸を添加して60℃で19時間加熱した。反応液を室温に冷却して、水30mLを添加し分液した。有機層をさらに150mlの水で洗浄して63gの粗液を得た。次いで200mLのガラス製反応器に亜鉛の30g、ジオキサンの78gおよび水の22gを入れ、85℃に加熱した。そこに上記の粗液63gを滴下し、24時間撹拌した。反応液をろ過して希塩酸を添加して分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、減圧蒸留して23.6gのCF=CFCHCH(CHC(CFOH)CHCH=CH(54−56℃/0.5kPa、以下モノマー3−1という。)を得た。
モノマー3−1のNMRスペクトル
H−NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):1.92(m,2H),2.33(m,5H),3.74(br,1H),5.12(m,2H),5.75(m,1H)。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−77.3(m,3F),−77.8(m,3F),−92.9(m,1F),−104.2(dd,J=32.24,85.97Hz,1F),−123.5(dd,J=85.97,113.9Hz,1F),−171.9(m,1F)。
(合成例3−2)
[CF=CFCHCH(CHC(CFOCHOCH)CHCH=CHの合成]
200mLのガラス反応器にCFClCFClIの118gとAIBNの1.1gを入れ、75℃に加熱した。そこにCH=CHCHC(CFOCHOCHの75.8gを1時間かけて滴下し、滴下終了後75℃で7時間撹拌した。減圧蒸留して、144gのCFClCFClCHCHI(CHC(CFOCHOCH) (80−85℃/0.16kPa)を得た。
2Lのガラス反応器に上記で合成したCFClCFClCHCHI(CHC(CFOCHOCH)の144gと脱水THFの550mlを入れ、−75℃に冷却した。そこにCH=CHCHMgClの2M−THF溶液220mlを2時間かけて滴下した。
−75℃で3時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液400mlを添加して室温まで昇温した。反応液を分液し、有機層をエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して66.3gのCFClCFClCHCH(CHC(CFOCHOCH) CHCH=CH(54−56℃/0.08kPa)を得た。200mlのガラス反応器に亜鉛30gと水100gを入れ、85℃に加熱した。そこに上記で合成したCFClCFClCHCH(CHC(CFOCHOCH)CHCH=CHの66.3gを滴下し、24時間撹拌した。反応液をろ過して分液し、減圧蒸留して23.6gのCF=CFCHCH(CHC(CFOCHOCH)CHCH=CH(54−56℃/0.5kPa、以下モノマー3−2という)を得た。
モノマー3−2のNMRスペクトル
H−NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):1.92(m,2H),2.33(m,5H),3.44(s,3H),3.74(br,1H),4.95(m,2H),5.12(m,2H),5.75(m,1H)。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−77.3(m,3F),−77.8(m,3F),−92.9(m,1F),−104.2(dd,J=33.24,85.97Hz,1F),−123.5(dd,J=85.97,113.9Hz,1F),−171.9(m,1F)。
(合成例3−3)
[CF=CFCHCH(C(CFOH)CHCH=CHの合成]
1Lのガラス反応器にCFClCFClIの500g、CH=CHC(CF)OHの344gとBPOの32.6gを入れ、95℃で71時間加熱した。反応粗液を減圧蒸留して、544gのCFClCFClCHCHI(C(CF)OH) (55−58℃/0.2kPa)を得た。
5Lのガラス反応器に上記で合成したCFClCFClCHCHI(C(CF)OH)の344gと脱水THFの1.7Lを入れ、−70℃に冷却した。そこにCH=CHCHMgClの2M−THF溶液1.8Lを4時間かけて滴下した。
0℃まで昇温し、16時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液1.6Lを添加して室温まで昇温した。反応液を分液し、有機層をエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して287gのCFClCFClCHCH(C(CFOH)CHCH=CH(62−66℃/0.2kPa)を得た。1Lのガラス反応器に亜鉛97gと水300gを入れ、90℃に加熱した。そこに上記で合成したCFClCFClCHCH(C(CFOH)CHCH=CHの287gを滴下し、24時間撹拌した。反応液に塩酸70mLを滴下して2時間撹拌した後、ろ過して分液し、減圧蒸留して115gのCF=CFCHCH(C(CFOH)CHCH=CH(53−54℃/1kPa、以下モノマー3−3という)を得た。
モノマー3−3のNMRスペクトル
H−NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):2.53(m, 5H), 3.49(m, 1H), 5.15(m, 2H) ,5.79(m, 2H。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−73.6(m,6F),−104.1(m,1F),−123.1(m,1F),−175.4(m,1F)。
(合成例3−4)
[CF=CFCHCH(C(CFOCHOCH)CHCH=CHの合成]
合成例3−2において、CH=CHCHC(CFOCHOCHの代わりにCH=CHC(CFOCHOCHを用いることによって、CF=CFCHCH(C(CFOCHOCH)CHCH=CHを得ることができる(以下モノマー3−4という)。
[含フッ素ポリマー(X)の合成例]
(合成例4)
モノマー1−1を7.50g、1,4−ジオキサン3.66gおよび酢酸メチル16.6gを、内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてパーフルオロベンゾイルパーオキシド0.22gを添加した。系内を凍結脱気した後、恒温振とう槽内(70℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、150℃で15時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素脂肪族環構造のモノマー単位を有する白色粉末状の非結晶性ポリマー(X)5.40gを得た。
この含フッ素ポリマー(X)の分子量をGPC(THF溶媒)にて測定したところ、ポリスチレン換算で、数平均分子量(Mn)は7,600、重量平均分子量(Mw)は15,000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.99であった。示差走査熱分析(DSC)により測定したガラス転移温度は152℃であった。
[含フッ素ポリマー(A)の合成例]
(実施例1)
モノマー1−1の3.74g、モノマー2−1の1.0g、および酢酸エチルの4.61gを内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてPFBPOの0.14gを添加した。系内を凍結脱気した後、封管し、恒温振とう槽内(70℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、115℃で17時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環構造を有する非結晶性ポリマー(以下、ポリマーA1という)3.83gを得た。THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)17600、重量平均分子量(Mw)44700であり、Mw/Mn=2.54であった。示差走査熱分析(DSC)により測定を行ったところ、Tgは139℃であり、室温で白色粉末状のポリマーであった。19F−NMRおよびH−NMR測定により計算されたポリマー組成は、モノマー1−1からなる繰り返し単位/モノマー2−1からなる繰り返し単位=74/26モル%であった。
得られたポリマーはアセトン、THF、酢酸エチル、メタノール、2−パーフルオロヘキシルエタノールには可溶であり、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)、パーフルオロ−n−オクタンには不溶であった。
(実施例2)
実施例1において、モノマー2−1の代わりにモノマー2−2を用いることによって、モノマー1−1からなる繰り返し単位/モノマー2−2からなる繰り返し単位を有するポリマー(A2)を得ることができる。
(実施例3)
実施例1において、モノマー1−1とモノマー2−1にさらにモノマー1−2を加えて重合反応を行うことによって、モノマー1−1からなる繰り返し単位/モノマー1−2からなる繰り返し単位/モノマー2−1からなる繰り返し単位を有するポリマー(A3)を得ることができる。
(実施例4)
実施例1で得られたポリマー(A1)の水酸基を水酸化ナトリウムの7.7wt%メタノール溶液にてNa塩化した後、脱水THFに溶解し、次いでCHBrCOO(t−C)を添加して反応させることによって、ポリマー(A1)の水酸基の一部がCHCOO(t−C)基にて保護されたポリマー(A4)を得ることができる。
[含フッ素ポリマー(B)の合成例]
(実施例5)
モノマー3−1の4.48g、モノマー2−1の0.6g、および酢酸エチルの7.63gを内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてPFBPOの0.191gを添加した。系内を凍結脱気した後、封管し、恒温振とう槽内(70℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、100℃で17時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環構造を有する非結晶性ポリマー(以下、ポリマーB1という)4.01gを得た。THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)10700、重量平均分子量(Mw)20500であり、Mw/Mn=1.91であった。示差走査熱分析(DSC)により測定を行ったところ、Tgは100℃であり、室温で白色粉末状のポリマーであった。19F−NMRおよびH−NMR測定により計算されたポリマー組成は、モノマー3−1からなる繰り返し単位/モノマー2−1からなる繰り返し単位=81/19モル%であった。
得られたポリマーはアセトン、THF、酢酸エチル、メタノール、2−パーフルオロヘキシルエタノールには可溶であり、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)、パーフルオロ−n−オクタンには不溶であった。
(実施例6)
実施例5において、モノマー2−1の代わりにモノマー2−2を用いることによって、モノマー3−1からなる繰り返し単位/モノマー2−2からなる繰り返し単位を有するポリマー(B2)を得ることができる。
(実施例7)
実施例5において、モノマー3−1とモノマー2−1にさらにモノマー3−2を加えて重合反応を行うことによって、モノマー3−1からなる繰り返し単位/モノマー3−2からなる繰り返し単位/モノマー2−1からなる繰り返し単位を有するポリマー(B3)を得ることができる。
(実施例8)
実施例5で得られたポリマー(B1)の水酸基を水酸化ナトリウムの7.7wt%メタノール溶液にてNa塩化した後、脱水THFに溶解し、次いでCHBrCOO(t−C)を添加して反応させることによって、ポリマー(B1)の水酸基の一部がCHCOO(t−C)基にて保護されたポリマー(B4)を得ることができる。
(実施例9)
モノマー3−3の1.5g、モノマー2−1の0.4g、酢酸エチルの0.10g、およびR225の3.45gを内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてPFBの0.075gをR225の2.49gに溶解した溶液を添加した。系内を凍結脱気した後、封管し、恒温振とう槽内(20℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をR225に希釈後、ヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、100℃で20時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環構造を有する非結晶性ポリマー(以下、ポリマーB5という)1.75gを得た。THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)13300、重量平均分子量(Mw)25600であり、Mw/Mn=1.93であった。示差走査熱分析(DSC)により測定を行ったところ、Tgは124℃であり、室温で白色粉末状のポリマーであった。19F−NMRおよびH−NMR測定により計算されたポリマー組成は、モノマー3−3からなる繰り返し単位/モノマー2−1からなる繰り返し単位=72/28モル%であった。
得られたポリマーはアセトン、THF、酢酸エチル、メタノール、2−パーフルオロヘキシルエタノールには可溶であり、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)、パーフルオロ−n−オクタンには不溶であった。
(実施例10)
実施例9において、モノマー2−1の代わりにモノマー2−2を用いることによって、モノマー3−3からなる繰り返し単位/モノマー2−2からなる繰り返し単位を有するポリマー(B6)を得ることができる。
(実施例11)
実施例9において、モノマー3−3とモノマー2−1にさらにモノマー3−4を加えて重合反応を行うことによって、モノマー3−3からなる繰り返し単位/モノマー3−4からなる繰り返し単位/モノマー2−1からなる繰り返し単位を有するポリマー(B7)を得ることができる。
(実施例12)
実施例9で得られたポリマー(B5)の水酸基を水酸化ナトリウムの7.7wt%メタノール溶液にてNa塩化した後、脱水THFに溶解し、次いでCHBrCOO(t−C)を添加して反応させることによって、ポリマー(B5)の水酸基の一部がCHCOO(t−C)基にて保護されたポリマー(B8)を得ることができる。
(実施例13〜15)
[含フッ素ポリマーの透明性の評価]
実施例1、実施例5、実施例9で合成した含フッ素ポリマー(A1、B1、B5)の波長157nmのレーザー光に対する吸収係数をそれぞれ算出した。その結果、ポリマー(A1)の吸収係数は1.45/μm、ポリマー(B1)の吸収係数は0.97/μm、ポリマー(B5)の吸収係数は1.02/μmであった。
該結果により、本発明の含フッ素ポリマー(A1、B1、B5)を用いて形成されるレジスト膜は、いずれも波長157nmのレーザー光に対する吸収係数が小さいため、単層レジスト膜として充分な透明性を示すことが確認できた。
(実施例16〜18)
[ドライエッチング耐性の評価]
実施例1、実施例5、実施例9で合成したフッ素含有ポリマー(A1、B1、B5)について、ドライエッチング速度比を求めてドライエッチング耐性を評価した。窒化シリコン膜をエッチングすることを想定したドライエッチング条件において、これらのフッ素含有ポリマーとKrFレジストであるXP−2332C(Shipley社製)とのドライエッチング速度比(フッ素含有ポリマーのエッチング速度/KrFレジストのエッチング速度)を求めた。
ドライエッチング速度比は、ポリマー(A1)が1.56、ポリマー(B1)が1.44、ポリマー(B5)が1.50、ポリマー(X)が2.00であり、ポリマーA1、A2、2B、いずれもポリマー(X)と比較してエッチング速度比が小さくなっており、ドライエッチング耐性が向上していることを確認した。
(実施例19〜21)
実施例1、実施例5、実施例9で合成したポリマーA1、B1、B5のそれぞれ0.7gとトリフェニルスルホニウムトリフレートの0.035gとを2−ヘプタノンの10gに溶解させ、孔径0.2μmのPTFE製フィルターを用いてろ過し、レジスト組成物を製造した。
ヘキサメチルジシラザンで処理したシリコン基板上に、上記のレジスト組成物を回転塗布し、塗布後100℃で90秒加熱処理して、膜厚0.15μmのレジスト膜を形成した。このようにして得られたレジスト膜の光線透過率を表1に示す。
Figure 2005298707
本発明の含フッ素ポリマーは、レジスト組成物としての応用以外にも、例えばイオン交換樹脂、イオン交換膜、燃料電池、各種電池材料、光ファイバー、電子用部材、透明フィルム材、濃ビ用フィルム、接着剤、繊維材、耐候性塗料などに利用可能である。

Claims (4)

  1. 式(1)で表される含フッ素ジエンおよび式(2)で表される含フッ素ジエンから選ばれる少なくとも1種の含フッ素ジエンが環化重合したモノマー単位に由来する単位と、式(3)で表される含フッ素ジエンが環化重合したモノマー単位に由来する単位とを有する含フッ素ポリマー(A)。
    CF=CFCF−C(CF)(OR)−CHCH=CH(1)
    CF=CFCH−CH((CH)C(CF)(OR))−CHCH=CH(2)
    CF=CFCH−CH(COOR)−CHCH=CH(3)
    (ただし、Rは水素原子、酸により水素原子に変換されうる水酸基のブロック化基、または、酸によりカルボキシル基含有有機基に変換されうるブロック化カルボキシル基含有有機基を、Rは炭素数20以下の炭化水素基を、nは0または1を、表す。)
  2. 含フッ素ポリマー(A)が、酸により水素原子に変換されうる水酸基のブロック化基および酸によりカルボキシル基含有有機基に変換されうるブロック化カルボキシル基含有有機基から選ばれる少なくとも1種のブロック化酸性基を有する、請求項1に記載の含フッ素ポリマー(A)。
  3. 含フッ素ポリマー(A)が、さらに酸性水酸基を有する請求項2に記載の含フッ素ポリマー(A)。
  4. 請求項1、2または3に記載された含フッ素ポリマー(A)であってブロック化酸性基を有するもの、光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(B)および有機溶媒(C)を含むことを特徴とするレジスト組成物。
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