JP2005196896A - 光ディスク装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高記録密度光ディスクにおけるチルト制御(チルト補償)の改善。
【解決手段】トラッキング制御を行う前に、例えば4分割フォトディテクタからの出力を信号処理して得た位相差トラック誤差信号のオフセット値を用いて、チルト制御を行なう。その際、位相差トラック誤差信号のセンター値が「プラスにオフセットしているのかマイナスにオフセットしているのか」という情報から、チルト制御の傾き角度をどちらに補正するのが良いのかが分かる。そこで、位相差トラック誤差信号の振幅を見ながら、オフセットの極性の情報を用いて、最適点を目指すチルトサーボを行なう。
【選択図】 図3

Description

この発明は、例えばデジタルハイビジョン映像に代表される高密度情報の記録または再生を行う光ディスク装置、およびその制御方法に関する。特に、装置に装填された光ディスクの傾き状態に応じた傾斜制御(チルト制御)の改善に関する。さらには、チルト制御におけるチルト誤差信号の検出方法に関する。
近年、短波長レーザを用いた光ディスクの高密度化に伴い、ディスクドライブに装填されたディスクの記録面に対する光学ヘッド(その対物レンズ)の傾斜を、ディスクの内周から外周までの全面に渡り適正に補償することが求められている。この傾斜の補償を行なう手段として、チルト制御(チルト補償)がある。このチルト制御を、光学ヘッドに対するフォーカス制御およびトラッキング制御と併用することで、高密度光ディスクの記録再生を可能にしている。
上記チルト制御に関する従来技術として、トラッキングをする前にチルト補償(チルト調整)を行うものがある(特許文献1の図13参照)。この特許文献1では、チルト補償にプッシュプルトラッキングエラー信号を用いている(この文献の図11参照)。この場合、例えばブルーレーザを用いたハイビジョン記録対応の12cm光ディスクのディメンジョンでは、チルト量をレンズシフト要因から切り分けることが困難であり、プッシュプル信号からチルト量を検出することは、非現実的なものとなっている。
上記チルト制御において、チルト(傾き角度)に応じて「どちらの傾き方向に補正すると再生信号(検出信号)の振幅が大きくなるのか」が分からないといけない。この点に関しては、傾きをプラス・マイナス両方の角度に振ってみて良い方を選択するという、いわゆる山登り法が知られている(特許文献2参照)。なお、この特許文献2では、特許文献1と異なり、トラッキングをかけてから得られる再生信号(情報)の振幅を利用している(この文献の図4参照)。
さらに、上記チルト制御において、 DPD信号とプッシュプル信号の差分からチルト誤差信号を生成する従来技術がある(特許文献3参照)。(ここで、DPD信号は、対角配置されたフォトディテクタの信号をそれぞれ加算処理した後、得られた2つの信号の位相差を比較して、位相差分を位置決め誤差信号としたものをいう。) DPD信号とプッシュプル信号の差分からチルト誤差信号を生成する場合、DPDとプッシュプルは両方ともチルトの影響でオフセットする。また対物レンズのシフト影響もある。この特許文献3では、DPD信号がチルトの影響を受けるものの影響は小さいとして、両者の差分をとることでレンズシフトの影響を相殺して、両者で影響の異なるチルトの成分だけ検出している。ただ、実際には、両方の信号を同時に検出しなければならず、それを実現するには回路構成がかなり複雑になる。
特開2003−217153号公報 特開2000−311368号公報 特開2001−307359号公報
高密度情報記録を目指した光ディスク(例えばブルーレーザを用いたハイビジョン映像記録対応の12cm光ディスク)のディメンジョンでは、チルト量の検出が困難であり、良好なチルト制御(チルト補償)を行なうことが難しい。これは片面1記録層タイプのディスクだけの問題ではなく、レーザ反射率が低くなる片面多記録層タイプのディスクではより深刻な問題となる。
この発明は上記事情に鑑みなされたもので、高記録密度光ディスクにおけるチルト制御の改善を目的とする。
この発明の一実施の形態では、トラッキング制御をかけない状態で、トラック誤差信号のセンター値(具体例としては、4分割フォトディテクタからの出力を信号処理して得た位相差トラック誤差信号センターのオフセット値)を用いてチルト制御(チルト補償)を行なっている。
この発明の一実施の形態によれば、位相差トラック誤差信号のセンター値が「プラスにオフセットしているのかマイナスにオフセットしているのか」という情報から、チルト制御の傾き角度をどちらに補正するのが良いのかが分かる。そこで、このオフセットの極性の情報を用いて、位相差トラック誤差信号の振幅を見ながら、チルト補償の最適点を目指すチルトサーボが可能になる。
また、装置(ディスクドライブ)が認識したディスク毎に個別に得られる情報(ディスクの実装状態およびその半径位置により変わり得る、トラック誤差信号から抽出した情報)を用いて、チルト補償のシーケンスを変えることができる。そのため、個々のディスクの実装状態に応じた適正なチルト補償(チルト制御)を実現できる。
図1は、この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置(情報記録/再生システム)の構成を説明する図である。この図は、片面に単層または複数層の情報記録層を有する光ディスクを用いて情報の記録または再生を行なうシステムの概要を例示している。
図1の光ディスク装置は、螺旋状あるいは同心円状のトラックを持つ情報記録層を有した光ディスクに対して情報の記録または再生を行なう装置であって、対物レンズ5を通して光ディスク1の情報記録層にレーザ光を集光してディスク上に情報を記録または再生する光学ヘッド(10)と;前記レーザ光の光学スポットが光ディスク1の情報記録層に合焦するように対物レンズ5を変位させるフォーカス制御部(22)と;光学ヘッド10を目標トラックに位置決めする位置決め部(12)と;光学ヘッド10に搭載され光ディスク1で反射した反射光(の一部)を受光する(複数に分割された)光検出器(9:後述する図7等では102)と;光検出器9の出力を信号処理して光学ヘッド10で集光される光学スポットと前記目標トラックとの位置誤差を検出する位置誤差検出部(19)と;対物レンズ5で集光される光学スポットの品位が向上するように対物レンズ5を傾斜させるチルトアクチュエータ(6)と;チルトアクチュエータ6を位置誤差検出部19からの信号を用いて傾斜制御するチルト制御部(24、25、30〜32)と;チルト制御部(24、25、30〜32)でチルトアクチュエータ6の傾斜制御を行ってから、位置誤差検出部19の検出結果に基づいて位置決め部12を変位させる位置決め制御部(20、17、23)とを備えている。
以下、図1の装置(システム)における情報の記録/再生の様態を説明する。光ディスク1は、情報記録層として相変化記録層を備えた書き換え型の媒体(あるいはピットによる情報記録層を備えた再生専用媒体)であり、対物レンズ5によって集光される光学ビームでもって情報の記録または再生が行われる(以下では、主に書き換え型の記録媒体を想定して説明を続ける)。
この光ディスク1は、スピンドルモータ2によって回転駆動される。特に、情報記録が行われる際には、回転線速を一定に保つようなZCLV(Zoned Constant Linear Velocity)方式が採用されるが、一般的な再生時には回転数一定、あるいはディスク1の半径位置に応じて線速が一定となるように回転駆動される。この回転駆動の制御は、スピンドルモータ回転制御回路29により行われる。回転制御回路29は、モータ2の回転角速度をエンコーダ8で検出し、その検出結果に応じてモータ2の回転をサーボコントロールするように構成されている。
記録/再生手段の一部として用いる光学ヘッド(光ピックアップPUH;Pick Up Head)10は、所定の波長(例えば650nmや405nm)のレーザ光を光ディスク1の所定の情報記録層に照射することにより、記録(マーク形成)あるいは情報の再生を行う。この記録は、例えば記録マークのエッジに情報を持たせたマーク長記録方式により行われる。
光学ヘッド10に設けられたレーザ光源から出射されたレーザ光は、コリメートされて平行光となった後、図示しない光学素子を介して光学補正機構8に入射される。この光学補正機構8では、例えば情報記録層に形成される光学スポットが球面収差をもたないように、図示しないリレーレンズや液晶素子によって収差の補正を行う。この光学収差補正機構8で補正された光学ビームは、さらに立上げミラー7を介して対物レンズ5に入射され、光ディスク1の所定の情報記録面に光学スポットを形成する。
一方、光ディスク1の情報記録面で反射された光は、再び立上げミラー7を介して、その一部が光検出器9に入射される。この光検出器9は、複数に分割された光検出セル(例えば4分割セル)を持ち、それらの光電変換により、情報記録面に集光された光学スポットの目標位置に対する位置誤差の検出を行う。この位置誤差としては、情報記録面に対して焦点のあった光学スポットを形成するためのフォーカス位置誤差、後述するトラック位置誤差、さらに対物レンズ5の光軸に対するディスク面の傾き誤差などがある。
光ディスク1の情報記録面には、情報記録/再生を行うための情報トラックあるいは再生専用型ディスクではピット列が形成されており、この目標トラックあるいはピット列に対する光学スポットのディスク半径方向の位置ずれが、トラック位置誤差である。傾き誤差は、対物レンズ5によって照射される光学ビームの光軸と光ディスク1の法線とのずれ角であり、この角度が大きいと光学スポットにコマ収差が発生し、スポット品位が下がることになる。
情報記録/再生システムでは、上記の各種位置誤差を、光検出器10と差分回路(演算増幅回路)11などを用いて位置決め誤差検出回路19によって検出する。そして、光ディスク1の情報記録面に適正な光学スポットが形成されるように、補償制御器20、31などによって、それぞれの位置決め誤差に対応する制御操作量を算出する。算出された制御操作量は、フォーカス機構制御回路22、精位置決め機構制御回路23、粗位置決め機構制御回路17、傾き調整機構制御回路24に入力される。各制御回路は、入力された制御操作量に基づき、光学スポットが光ディスク1の目標位置に適正に形成されるように、レンズアクチュエータ6および送りモータ12を駆動制御する。
[粗アクセス動作]
現在光学スポットが形成されている同一情報記録層内で記録または再生を開始するための、光ディスク1のデータ領域内所定位置へのアクセスは、以下のようにして行なうことができる。
まず、アクセス動作は、位置決め誤差検出回路19によって検出されたトラック位置誤差信号に基づいて位置決め制御が行われるトラック位置決め制御を、アクセス制御回路18によって一時開放して、開始される。このトラック位置決め制御が開放され、粗位置決め機構(送りモータ)12または精位置決め機構(レンズアクチュエータ)6にそれぞれの制御回路17、23から制御操作量が入力されると、光学スポットは光ディスク1の半径方向に(アクセス目標のトラックに向かって)移動を始める。この移動によって、トラック位置誤差(トラッキングエラー:TE)が発生するが、この位置誤差信号を用いて、アクセス動作は制御される。
相対変位算出器(カウント回路)13において2値化されたトラック位置誤差信号をカウントすることで、アクセス制御回路18は、アクセスによって移動した情報トラックの本数を知ることができる。アクセス制御回路18では、あらかじめアクセスの目標とすべき情報トラック(目標トラック)のアドレスとアクセス開始する情報トラック(現在トラック)のアドレスから、アクセスすべき情報トラックの本数を算出してある。この目標アクセス本数から、通過したトラックの本数を減算し、残りのトラック数を算出することができる。アクセス制御回路18は、このようにして算出された残りのトラック数に対して、目標とすべき移動速度を参照値として既定した基準速度発生回路14から目標速度を発生させる。
一方、2値化されたトラック位置誤差信号の立ち上がりパルスの時間間隔で情報トラックの間隔を除算すると、各トラック通過時の移動速度が検出できる。この検出は速度検出器15で行われ、前述の目標速度に検出された速度が追従するように両者が比較回路145で比較され、両者の差分値が増幅器16により適宜増幅されて、粗位置決め機構制御回路17に入力される。さらに、目標トラックと光学スポットの位置関係によっては、上記差分値がアクセス制御回路18を介して、精位置決め機構制御回路23に入力されて、精位置決め機構(レンズアクチュエータ)6を駆動する。
光学スポットが目標トラックの直前に到達すると、アクセス制御回路18は、再びトラック位置誤差制御系を閉じて(トラッキングサーボオン)、トラック位置誤差を除去するように精位置決め機構6を駆動する制御操作量を補償制御器20で算出し、精位置決め機構制御回路23に与える。この後に、実際に到達した目標トラックのアドレスがシステム(システムコントローラ25)の信号処理系によって読取られるが、このアドレスが目標としていた情報トラックのアドレスとほぼ同一であった場合、アクセス動作は終了することになる。
図1のシステム構成において、チルト信号検出部30は、位置決め誤差検出回路19で検出されるトラック誤差信号から(対物レンズ5の光軸がディスク1の情報記録面に対してどれくらい傾斜しているかを示す)チルト誤差信号を検出するものである。この検出器30で検出されたチルト誤差信号は、チルト補償量記憶回路32に記憶される。この記憶回路32に記憶されたチルト誤差信号の情報(該当ディスク1の半径位置に応じて変化し得るチルト量のプロファイル情報)は、実際の情報記録または再生を行なう際に読み出され、それが補償制御器31を介して傾き調整機構制御回路24に転送されて、図1の装置に実装されたディスク1毎に適したチルト補償がなされる。なお、トラック誤差信号からのチルト誤差信号検出の詳細については、後述する。また、図1の装置に実装されたディスク1の偏芯状態は、偏芯状態判断回路33により検出されるが、これについても後述する。
図2は、光ディスク1の偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号の一例(光学スポットがデータ領域の情報ピット上をトレースするとき)を説明する図である。図1の構成による信号処理によってサーボ信号処理回路系(位置決め誤差検出回路19)から得られた位置決め誤差信号は、ディスク1のシステムリードイン領域(図11参照)の情報記録面に光学スポットが合焦している状態で光ディスク1がスピンドルモータ2によって回転されると、図2(a)のような波形として観測される。これは光ディスク1がスピンドルモータ2に実装されたときのディスク偏芯の影響で発生するものである。図2(b)は、光学スポットのディスク1に対する相対変位を模式的に図示したものである。偏芯の影響によって、光ディスク1から光学スポットの変位を見ると図2(b)のように表現できる。この結果得られる位相差トラック誤差信号は、図2(a)(b)のように、光ディスク回転周期で繰り返される周期的な信号となる。
[チルトと位相差トラック誤差信号の関係]
図3は、光ディスクのラジアルチルト(半径方向の傾き)と位相差トラック誤差信号との関係の一例を説明する図である。図3(a3)(c3)に示すように対物レンズ5の光軸に対して光ディスク面が傾斜(チルト)していると、図2(a)のような位相差トラック誤差信号は振幅が変動し、図3(a1)(c1)に示すように(信号波形センター値が)オフセットをもった信号として観測される。こうしたトラック誤差信号がチルトの影響でオフセットすること自体は以前から知られていたが、トラッキングをかけた状態で観測されていたため、実装されたディスク1の偏芯に対して対物レンズ5が追従することによって発生するオフセット量と、チルトの影響で発生するオフセット量との切り分けが困難であった。また、従来の光ディスク(この発明がターゲットとする高密度ディスクより以前の世代の光ディスク)では、位相差トラック誤差信号は光ディスクの傾きによってオフセットする量が少なく、位相差トラック誤差信号のみのオフセット量によるチルト量の検出は行われていなかった。
近年進んでいる光ディスクの高密度化に伴い、情報の記録再生に用いられるレーザの波長は短くなり、対物レンズの開口数NA(絞り角)も大きな値となっている。例えば、対物レンズ5のNAが0.65で、光ディスクの表面から情報記録面までの距離が0.6mm、レーザの波長λが約400nmの光ディスク1では、情報記録面に形成される光学スポット(図3の100)の直径は0.5μm以下となり、位相差トラック誤差信号は、光ディスク1の傾きの影響を受けて、図3(a1)(c1)のように顕著にオフセットする。
このようにオフセットの影響が位相差トラック誤差信号に現れるのは、λ/NAに比例する光学スポットの直径と、光ディスク表面から情報記録面までの距離dを用いて、以下の式で算出されるKが600を超える条件を満足したとき、に顕著となることがわかった。
K=d/(λ/NA)=(d/λ)NA ---(式1)
距離dは、長くなるほどディスク傾きによる戻り光がオフセットする量が大きくなるため、Kと比例関係にある。また、(λ/NA)は小さくなるほど情報記録面上の光学スポットが小さくなり、また同時に情報記録面の情報トラックのピッチが狭くなって、ディスク傾きによって発生するオフセットの影響が大きくなる。このため、(λ/NA)はKと反比例の関係となる。この発明の一実施の形態では、式1の条件(k>600)を満足する光ディスク1を対象に、チルト制御方法を提案している。
図4は、光ディスクの傾きと位相差トラック誤差信号との相関の一例を説明する図である。また、図5は、光ディスクの傾き量に応じて位相差トラック誤差信号がどのような波形を持つかを例示する図である。図4(a)に例示されるように対物レンズ5の光軸に対して光ディスク1の面が±α(度)傾く(チルトする)と、チルト角αの大きさに対応して、位相差トラック誤差信号の信号レベルは、図4(b)あるいは図5(a)〜(d)に示されるように変化する。この信号変化は、信号のピーク〜ピーク間(P-P)で見ても、信号の平均値(Ave)で見ても、信号のセンター値(Center)で見ても、同様に認められる。
図5(a)〜(d)は、対物レンズ5のNAが0.65で、光ディスク1の表面から情報記録面までの距離が0.6mmで、レーザの波長λが約400nmの場合において、位相差トラック誤差信号とディスク1の傾きとの関係を求めた実験結果を示す。この実験結果をグラフ化したものが図4(b)に対応している。図4(b)からわかるように、(αが0.4以内の比較的小さなチルト量でも)傾き角αに応じて、位相差トラック誤差信号の中心値は明確に変位する。また傾き角αが図5(d)のように大きくなりすぎる(α=0.8)と、位相差トラック誤差信号の振幅も小さくなることがわかる。
すなわち、チルト量の変化範囲をある程度以上の範囲まで広げて考えると、位相差トラック誤差信号の中心値だけでなく振幅も変化を伴う。この場合、振幅変化分がない状態に補正してから中心値の変化を見た方が、実際のチルト量をより正確に把握できる。そこで、位相差トラック誤差信号の振幅については(傾き角α=0の場合を基準にして)正規化した後、その中心値を求める処理によって、より正確にチルト補償量を求めることが可能となる。
[フォーカス制御をかけたらチルト制御を行うシーケンス]
前述したようにディスク1の傾きによってオフセットが発生する位相差トラック誤差信号は、光学ヘッド(PUH)10に搭載された対物レンズ5がフォーカス制御のみかけられた状態で検出される。この場合、対物レンズ5はトラッキング方向には中立位置、あるいは自由位置に位置していることになる。
この発明の一実施の形態では、この状態(対物レンズ5がトラッキング方向に中立位置あるいは自由位置にある)で、トラッキング制御を行わず(トラッキングサーボオフ)に、先にチルト制御を行なう。そして、対物レンズ5を保持するレンズアクチュエータ6をチルト回転方向に制御をかけた状態(チルト補償をした状態)にしてから、トラッキング制御を行う。
前述したように、位相差トラック誤差信号は、光学スポット形成位置での光ディスク1と対物レンズ5の相対傾き量に応じて、オフセットする。また、対物レンズ5が入射光軸の中心からシフトすると、同様のオフセットが発生する。このため、トラッキング制御をかけた状態では、トラック誤差信号のオフセット量から、光ディスクと対物レンズの相対傾き量の影響のみを抽出することが困難となる。そこで、この発明の一実施の形態では、対物レンズシフトの影響を取り除くため、トラッキング制御をかける前のトラック誤差信号から、相対傾き量と相関の高い信号成分を抽出するようにしている。
以下、図1の光ディスク装置(システム)における、この発明の一実施の形態に係るチルト誤差信号検出方法およびチルト制御方法の様態について、説明する。
[内周側システムリードイン領域でのトラック誤差信号取得]
まず、光ディスク1がスピンドルモータ2で回転されると、送りモータ12で光学ヘッド10が内周方向に移送され、光学ヘッド10が到達可能な最内周位置に到着する。この位置で、光学ヘッド10上で対物レンズ5を保持するレンズアクチュエータ6を、光ディスク鉛直方向に変位させ、対物レンズ5によって集光される光学スポットが光ディスク1の情報記録面に合焦するように位置決め制御される。続いて、送りモータ12あるいは対物レンズ5を保持するレンズアクチュエータ6が、対物レンズ5を外周側、あるいは内周側にやや変位させるように駆動され、対物レンズ5によって集光される光学スポットが光ディスク1の情報記録面上を外周側、あるいは内周側に変位する。このように光学スポットが変位することで、光ディスク1の最内周付近に設けられたシステムリードイン領域(図11参照)に光学スポットを到達させることができる。なお、このシステムリードイン領域は、ピット列で構成されている。
以上のシーケンスで、光学スポットがシステムリードイン領域に到達すると、光学スポットからの戻り光を処理する信号処理回路において、システムリードイン領域の情報が再生される。この信号処理回路のうち、サーボ信号処理回路は、光学スポットからの戻り光を4分割のフォトディテクタ(光検出器9の一部)で受光し、4つのフォトディテクタそれぞれからの信号出力を位置決め誤差検出回路19で処理して、トラッキングサーボ用の位相差トラック誤差信号を検出する。
図6は、光学スポットがオントラックしたときに、4分割光検出器の位相差によって検出される位相差トラック誤差信号の一例を説明する図である。図7は、位相差トラック誤差信号の検出回路の構成を例示する図である。図8は、図7の検出回路により検出される位相差トラック誤差信号を例示する図である。そして、図9は、位相差トラック誤差信号の検出回路の他例を示す図である。
この位相差トラック誤差信号は、情報ピット101の中心を光学スポット100が通過するときには、図6中央に示すようにフォトディテクタ102上の戻り光の強度分布は対称となる。しかし、光学スポット100が情報ピット101の中心からずれて通過すると、図6中央の左右図示のように、対角配置されたフォトディテクタ102(A〜D)上の戻り光強度分布が変化して、非対称となる。このことを利用して、位相差トラック誤差信号を検出できる。この検出処理は、具体的には、 DPD方式で行なうことができる。
このDPD方式では、例えば対角配置されたフォトディテクタ(A〜D)の信号をそれぞれ加算処理した後、得られた2つの信号の位相差を比較して、位相差分を位置決め誤差信号としている。このDPD信号は図7に示すような処理回路によって処理できる。すなわち、対角配置されたフォトディテクタAとCが加算された信号と、BとDが加算された信号とが位相比較器CMPにおいて位相比較される。この位相比較結果が位相差トラック誤差信号となる。より具体的には、位相差トラック誤差信号は、図8のように(A+C)信号と(B+D)信号の位相差を例えばキャパシタにチャージして検出する回路(いわゆるチャージポンプ回路)などで処理されている。
なお、図7とは別の方法として、フォトディテクタの対角要素の加算をする代わりに、図9のように隣接するフォトディテクタ(AとD、BとC)それぞれの検出信号を位相比較した後に、その比較結果を加算する方式も可能である。
[システムリードアウト領域の位相差トラック誤差信号からチルト誤差信号を得る方法]
図10は、光ディスクの偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号の他例(光学スポットがデータ領域外をトレースするとき)を説明する図である。光ディスク1のシステムリードアウト領域(図10(b)参照)が存在する半径位置に光学ヘッド10が到達すると、そのままでディスク1の回転周期分待機する。この場合、図1の装置(ディスクドライブ)に装填された光ディスク1が偏芯していて、光学スポットがシステムリードアウト領域を通過すれば、位置決め誤差検出回路19で検出されるトラック誤差信号は図10(a)のようになる。図10(a)の信号は、ディスク回転周期の一部だけでも光学スポットがシステムリードアウト領域を横切ることによって発生する信号だが、中心値を求めるのに十分な信号であれば、このような信号であっても構わない。図10(a)のようなトラック誤差信号であれば、チルト信号検出器30でサンプリングし、最大値と最小値からオフセット量を求めることが可能であり、求めたオフセット量をチルト誤差信号として用いて、チルト制御を行うことができる。
なお、図10(c)では再生専用型光ディスクの構造(情報がピットで記録されている)を例示したが、データリードアウト領域およびデータ領域がランドグルーブ構造で形成される書き換え型光ディスクでも、この「チルト制御あるいはチルト補償用の」信号検出は、同様に行なうことができる。
上述したチルト制御用の信号検出シーケンスは、光ディスク1の全面が「位相差トラック誤差信号を検出可能なピット列」によって形成されているディスクの場合は、半径位置に依らず全ての半径位置で実施が可能である。また一部の領域のみピット列が形成されている光ディスクの場合は、ピット列が形成されている領域で、上記チルト制御用の信号検出シーケンスを実行して、該当する半径位置でのチルト補償量をチルト補償量記憶回路32に記憶できる。そうした上で、チルト制御およびチルト補償量の検出が行えなかったディスク1上の特定領域でのチルト補償量を、その他の手段と併用して推定(半径位置に対するチルト補正量プロファイルの推定など)して補償するのが望ましい(これについては、図31等を参照して後述する)。
次に、この発明の一実施の形態に係るチルト制御を行う対象ディスクの構造について説明する。
図11はこの発明で利用可能な光ディスクの一例(片面1層タイプ)を示す図である。片面1層ディスクでは、図11に例示されるように、内周から、システムリードイン領域が形成されその外側にコネクション領域が形成され、その外側にデータリードイン領域が形成される。データリードイン領域の外側には広範囲にデータ領域が設けられ、その外側にデータリードアウト領域が形成される。データリードアウト領域の外側には、コネクション領域が形成され、その外側にシステムリードアウト領域が形成されている。
図12はこの発明で利用可能な光ディスクの他例(片面2層タイプ)を示す図である。片面2層ディスクでは、光学ヘッドに近い側にくる第1層(L0層)は、図12(b)に例示されるように、内周から、システムリードイン領域が形成されその外側にコネクション領域が形成され、その外側にデータリードイン領域が形成される。データリードイン領域の外側には広範囲に第1層のデータ領域が設けられ、その外側にデータミドル領域が形成される。データミドルの外側には、コネクション領域が形成され、その外側にシステムミドル領域が形成されている。
片面2層ディスクの第2層(L1層)は、、図12(a)に例示されるように、外周から、システムミドル領域が形成されその内側にコネクション領域が形成され、その内側にデータミドル領域が形成される。データミドル領域の内側には広範囲に第2層のデータ領域が設けられ、その内側にデータリードアウト領域が形成される。データリードアウト領域の内側には、コネクション領域が形成され、その内側にシステムリードアウト領域が形成されている。
図12の例では、L1層は0.1〜0.6mm程度の保護層(または基板)を介してディスク内部側に設けられ、L0層は数μm〜数10μmオーダの厚みの図示しない透明接着層を介してL1層の下に設けられる。そして、合計のディスク厚が1.2mm程度となるように、L0層の下には所定厚の基板が設けられる。
なお、図12の構造が0.6mm程度の透明基板に2層形成され、同じ構造の0.6mm基板がもう1枚用意され、両者をさらに張り合わせて1.2mm厚の貼り合わせとすることもできる。この場合は、両面2層(記録層は合計4つ)のディスクとすることができる。
さらに、図12の構造の延長として、例えば1つの基板に3層以上の記録層を重ねて形成する「片面n層ディスク」を構成することもできる。
[ディスクの構造とシーケンス]
図13は、片面1層タイプの再生専用光ディスクについて、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。前記したように、ディスク情報記録面の全面がピット列で形成されている光ディスク1(再生専用型の情報記憶媒体)であれば、どの半径位置でも上記チルト制御による傾き補償を行うことが可能である。図13はこのような再生専用型の情報記憶媒体の構造を示している。最内周にシステムリードイン領域が設けられ、その外周にコネクション領域を介してデータリードイン領域を持つ。さらにその外周部にデータ領域を有する構成となっている。再生専用型光ディスクでは、データ領域はピット列で形成されるため、上記したチルト制御のシーケンスは、システムリードイン領域のみでなく、図13に示すデータ領域でも行うことが可能である。
なおこのデータ領域の物理セクターアドレスは、内周から順次単調増加するように番号が振られており、システムリードイン領域からデータ領域にかけての単調増加性と、データ領域からシステムリードアウト領域にかけての単調増加性が、いずれも満たされるように割り振られている。なお、論理セクタ番号は、データ領域にのみ振られ、内周から外周へ単調増加するように番号が与えられる構造となっている。
図13に示す再生専用型の光ディスクの構造では、データ領域の外周にデータリードアウト領域を有し、そのさらに外周部にはコネクション領域を介してシステムリードアウト領域を有している。この外周部のコネクション領域とシステムリードアウト領域は、特に再生専用型の光ディスクにおいてはチルト制御のために必要なものではないが、後述する書き換え型光ディスクとのフォーマットの一元性の観点からは、必要な構造である。
このシステムリードアウト領域は、図11に示すように半径位置R-LO-I〜R-LO-Oまでの領域に形成され、特にR-LO-Iはデータ容量の関係から58.0mm以上となるように形成される。また外周部のコネクション領域の幅は、R-DO-OとR-LO-Oの間隔で規定されるが、後述するシステムリードアウト領域へのアクセスを容易とするため、具体的には0.3mm以下となることが望ましい。
図14は、片面2層タイプ(パラレル配置)の再生専用光ディスクについて、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。また、図15は、片面2層タイプ(オポジット配置)の再生専用光ディスクについて、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。
片面2層タイプの再生専用型光ディスクでは、図14または図15に示すように、光学スポットの入射面に近いLO層と、奥のL1層が、それぞれ同様な構造となっている。ここで、図13の単層ディスク構造と同様なアドレス配置となっているのが図14の構成である。一方、L0層は図13と同様な構造でありながら、L1層は内周と外周が逆転したアドレス配置となっているのが図15の構成である。
この片面2層タイプの構成では、図12に例示されるように、LO層の外周部にデータミドル領域を有し、その外周にはコネクション領域をはさんでLO層のシステムミドル領域を有している。L1層では、データ領域の外周にL1層のデータミドル領域を有して、さらに外周にはコネクション領域を介してシステムミドル領域が存在する。また、L1層では、データ領域の内周部にデータリードアウト領域を有し、コネクション領域を介してさらに内周部にL1層のシステムリードアウト領域を有している。
このような構造の2層の再生専用型光ディスクであれば、ディスク1の全面に渡って、任意の半径位置でチルト制御が可能である。またLO層とL1層で異なるチルト補償量となっても、それぞれの層について、何点かの半径位置と層番号の組み合わせでチルト補償量をチルト補償量記憶回路32に記憶することで、任意の半径位置のチルト補償量を推定計算して求めることが可能である。この推定計算処理の概要は、単層光ディスクを例にとって、図25を参照して後述する。
図16は、片面1層タイプの書替型光ディスク(ランド・グルーブを持つ)について、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。また、図17は、片面2層タイプ(パラレル配置)の書替型光ディスク(ランド・グルーブを持つ)について、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。
書き換え型光ディスクの構造は、1層の場合と2層の場合で、図16および図17に示すような構造となっている。再生専用型光ディスクと異なるのは、データリードイン領域、データ領域、データリードアウト領域が、物理的にはランド領域とグルーブ領域で形成されていることである。この領域(ランド領域あるいはグルーブ領域)では、前記の位相差トラック誤差信号が検出できない。そこで、後述する図35に示すような検出系により、2分割フォトディテクタの出力の差分としてプッシュプルトラック誤差信号を得て、トラッキング制御がかけられる。
このプッシュプルトラック誤差信号も、位相差トラック誤差信号と同様に、ディスクの傾きに応じて(後述する図37に示すように)オフセットが発生するが、その値は微弱であり、実際の制御に使用するにはS/Nが悪い(安定な制御を行なうに必要なS/Nを確保し難い)。そこで、書き換え型の光ディスクでは、位相差トラック誤差信号が検出可能な「システムリードイン領域およびシステムリードアウト領域」でのみチルト補償量を求め、半径位置に応じて少なくとも2点記憶されたチルト補償量から、図31に例示されるような関係(プロファイル)を用いて、任意の半径位置のチルト補償量を推定する。
[オフセット量を用いたチルト誤差信号検出]
この発明の一実施の形態では、相対傾き量(チルト量)と相関の高い信号成分として、トラック誤差信号のオフセット量を用いる。フォーカス制御のみかけた状態で、ディスクの偏芯の影響で得られるトラック誤差信号を、ディスク一周分サンプリングして、その中心値を求める。そうすれば、光ディスク1と対物レンズ5の相対傾き量(チルト量)と相関の高いオフセット量が求まる。より具体的には、ディスク1周の周期間隔だけトラック誤差信号をサンプリングし、そのサンプル値から最大値と最小値を求めて、その中間値をチルト誤差信号とする。そうすれば、チルト制御(チルト補償)のための信号を容易に求めることができる。
このようにして求めたチルト誤差信号は、光ディスク1の傾きに対して、図3〜図5のような相関を持った信号である。そこで、このチルト誤差信号がゼロとなるようにレンズアクチュエータ6をチルト傾き方向に変位させ、チルト制御をかける。なお、このチルト制御の制御帯域は、検出されるチルト誤差信号の検出周期がディスクの回転周期であれば、この回転周波数の1/10程度となることが望ましい。
具体的なチルト誤差信号検出のシーケンスと、チルト制御のシーケンスについて、図1を用いて説明する。まず、光ディスク1は、スピンドルモータ2によって、エンコーダ28で検出される回転角速度信号をもとに、スピンドルモータ回転制御回路29によって所定の回転数で回転制御されている。この状態で、システムリードイン領域において、フォーカス機構制御回路22によってフォーカス制御をかけられた対物レンズ5を介して得られる再生光は、フォトディテクタ9に入射され、演算増幅回路11を介して位置決め誤差検出回路19に入力される。
この位置決め誤差検出回路19では、フォーカス誤差、トラック誤差が演算検出される。この位置決め誤差量は、離散時間間隔、例えば200kHzのサンプリング間隔で補償制御器20に入力され、フォーカス誤差をもとに位相補償した信号をフォーカス機構制御回路22に入力している。この状態で得られた位相差トラック誤差信号は、偏芯状態判断回路33に入力され、光ディスク1が偏芯してスピンドルモータ2に取り付けられていることがわかったときは、チルト信号検出器30でトラック誤差信号をディスク1周分の周期分取得する。ディスク回転数が約20Hzの場合は、200kHzでサンプリングされるトラック誤差信号を10000個サンプリングすることになる。
このように得られたトラック誤差信号に、多少のノイズ要素を除去するLPF(Low Pass Filter)などのフィルタ処理を施した上で、トラック誤差信号の最大値と最小値を求め、その中間値を求める。この中間値を、チルト誤差信号として補償制御器31へ出力し、位相補償とゲイン増幅を施して傾き調整機構制御回路24に出力する。すなわち、この中間値がゼロとなるようにチルトサーボがかけられる。このときの制御帯域は、ディスク回転周期が20Hzであれば、チルト誤差信号の取得間隔も20Hzとなるので、制御帯域は2Hz程度となる。すなわち、ここで実現されるチルト制御は、制御帯域が回転周波数に対してほぼ1/10以下となる低い帯域の制御である。
このように傾き調整機構制御回路24に入力されたチルト操作量は、3軸レンズアクチュエータ6のチルト補償コイルに入力され、対物レンズ5をラジアルチルト回転方向に傾けることになる。
[サンプル点の最適化]
前述した「オフセット量を用いたチルト誤差信号検出」のシーケンスでは、チルト誤差信号の獲得のために10000点のサンプリングを要したが、光ディスク1の偏芯量が大きければ、フォーカス制御のみかけられた状態の光学スポットが多くのトラックを横切ることになる。トラック誤差信号のオフセット値(ここでは中間値)は、トラックを1本でも横切れば原理的には検出可能であるので、サンプル点数は10000点も必要なく、例えば、ディスク回転周期の1/Nの時間間隔だけサンプリングして中間値を得ることが可能である。ただし、少なくとも50点程度のサンプル点から中心値が演算されるように、このNは、2〜50程度の値が望ましい。このように、サンプル点数は偏芯状態に依存して変化し測定される。この動作を図18、図19、図20を用いて説明する。
図18は、光ディスクの偏芯に応じた波形成分(図2等)を含む位相差トラック誤差信号を検出する構成(チルト信号検出器30およびその周辺構成)を例示する図である。図19は、光ディスクの偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号と、図18のチルト信号検出器30でサンプリングされるトラック誤差信号との関係を例示する図である。そして、図20は、光ディスクの偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号(トラック横断時に観測される波形)を説明する図である。
位相差トラック誤差信号は、図18の位置決め誤差検出回路19で検出されるが、その信号はチルト信号検出器30と偏芯状態判断回路33に入力される。偏芯状態判断回路33では、スピンドルモータ回転制御回路29からの回転同期信号をもとに偏芯状態を判断し、所定量以上の偏芯があるときには、ディスク回転周期より短い周期のサンプルを行ってチルト誤差信号の検出を行うようにチルト信号検出器30に指示を出す。
チルト信号検出器30の内部では、偏芯状態判断回路33の指示を受けて、サンプル点数がサンプル点数決定回路30aで決定されて、所定の回数だけ位置決め誤差検出回路19の出力のトラック誤差信号がサンプルホールド回路30bにてサンプリングされる。サンプリングされたデータは、所定のLPFなどでフィルタリングをされた後に、最大値・最小値検出回路30cに入力され、最大値と最小値が検出される。続いて、この最大値・最小値から中心値が中心値検出回路30dにて検出される。
このようにして検出される中心値は、補償制御器31を介して傾き調整機構制御回路24に入力されてチルトサーボが実現される。その際のサンプリングは、ディスク回転周期一周期分サンプリングされる場合、図19のように位相差トラック誤差信号がサンプリングされることになる。図19に示すようにディスク回転周期一周分サンプリングすれば、位相差トラック誤差信号のセンター値の検出は可能だが、偏芯量が大きい場合は図20に示すように、ディスク回転周期の一部だけサンプリングできれば、最大値と最小値をサンプリングできる。偏芯が大きいか小さいかは、偏芯状態判断回路33にて判断され、ディスクの偏芯が大きい場合は、上記のようにサンプリングがディスク回転周期の一部のデータに対して行われ、チルト量検出のためのサンプリング時間の短縮が実現される。(なお、偏芯が大きいか小さいかは、位相差トラック誤差信号の変動の大小から、あるいはディスク回転周期内で位相差トラック誤差信号がゼロクロスする<中心値をクロスする>回数をカウントすることで、判定できる。)
[偏芯が小さい場合]
一方、偏芯状態判断回路33にて偏芯量が小さいと判断されたときは、システムコントローラ25にその情報が報告され、補償制御器20を介して精位置決め制御回路23に振動操作量が出力される。
図21は、光ディスクの偏芯に応じた波形成分を含む位相差トラック誤差信号を検出する他の構成例を示すとともに、この構成により検出される位相差トラック誤差信号を例示する図である。また、図22は、図21の構成例において、光ディスクの偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号と、精位置決め機構駆動信号との関係を例示する図である。図21(a)に示すように、ディスク回転周期のタイミングが過ぎても、位相差トラック誤差信号が所定量以下の変動しかしていない場合、偏芯量が小さいと偏芯状態判断回路33にて判断し、精位置決め機構を積極的に振動させるように精位置決め機構を駆動する駆動信号を加える。図22(a)に示すような駆動信号を精位置決め機構駆動制御回路23に加えることで、精位置決め駆動機構である対物レンズアクチュエータ6はトラッキング方向に変位して、結果として図22(b)に示すような位相差トラック誤差信号が得られることになる。
具体的には、スピンドルモータ2のエンコーダ28の出力をもとにディスク回転周期分待機しても、トラック誤差信号が得られない、あるいはトラック誤差信号の変動量が小さい場合は、対物レンズ5を例えばレンズアクチュエータ6のトラッキング方向の固有振動数で振動させる。このとき、すでに光ディスク1の偏芯量、あるいは偏芯位相がスピンドルモータ2のエンコーダ28のタイミングをベースとしてわかっている場合は、この偏芯位相と逆の位相で対物レンズ5が変位するように、精位置決め機構制御回路23に操作量を加えて、レンズアクチュエータ6をトラッキング方向に変位させれば、容易に位相差トラック誤差信号を得ることができ、結果としてチルト誤差信号を得ることができる。
[チルト誤差信号をトラック誤差信号振幅で正規化してから取得]
上記のようにして得られる位相差トラック誤差信号のセンター値をチルト誤差信号とするが、トラック誤差信号の振幅値を正規化してから得るオフセット信号をチルト誤差信号として用いることが望ましい。振幅で正規化した後でオフセット値を得ることで、S/Nのよいチルト誤差信号を検出することができる。
図4(b)に示したように、光ディスク1と対物レンズ5の相対傾きが大きくなると、トラック誤差信号の振幅は小さくなる傾向がある。すなわち、トラック誤差信号は、相対傾きが大きくなるとオフセットしながら振幅が小さくなる。そこで、チルト信号検出器30によって取得したトラック誤差信号の振幅を正規化することによって、より適切なオフセット値を得ることができる。また、このオフセット値を用いてチルト制御を行うことで、より的確な傾き調整が可能となる。
図23は、この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置のサーボ手順を説明するフローチャート図である。このサーボ手順は、フォーカス制御とトラッキング制御とチルト制御を含む制御系で制御される光学ヘッド10を用いて光ディスク1に対して情報の記録または再生を行なう際に用いる制御方法で用いられる。この方法では、光学ヘッド10から送出されたレーザ光のスポット100を光ディスク1のトラック上に集光させるフォーカス制御を行い(ステップST102〜ST104);集光された光学スポット100と目標トラックとの位置的ずれ(位置誤差)に対応したトラック誤差信号(図3の位相差トラック誤差信号等)を検出し(ステップST105);前記トラック誤差信号の検出結果に基づいて(図24のステップST204〜ST206等)、光ディスク1と前記対物レンズ5との相対的な傾きであるチルトを変位させるチルト制御を行い(ステップST106〜ST107);しかる後に、前記トラック誤差信号の検出結果に基づいてトラッキング制御を行なう(ステップST108)ようにしている。
光ディスク1のシステムリードイン領域でのフォーカス制御、チルト制御、トラッキング制御を含めた図23のシーケンスをまとめると、次のようになる。まず、対象とするディスク(装置に装填された個別のディスク)1の判別が行われる。あるいは、装填されたディスク1の判別を行うのに必要な情報を再生するために、情報の再生・記録要求がシステムコントローラ25によって発信される(ステップST101)。図1のフォーカス機構制御回路22がこの要求の発信を受けると、フォーカス誤差信号が検出されて(ステップST102)電気的オフセットの調整がなされ(ステップST103)、その後、フォーカス制御が実現される(ステップST104)。続いて、トラック誤差信号がシステムリードイン領域での位相差トラック誤差信号として検出され(ステップST105)、この信号からチルト誤差信号が算出されてチルトサーボがかけられる(ステップST106)。続いて、このチルトサーボで得られたチルト補償量が出力値として確定され(ステップST107)、このチルト補償量の出力値が、図1のチルト補償量記憶回路32に格納される。その後、トラッキングサーボがかけられて(ステップST108)、トラッキングが安定した状態で、情報信号の再生もしくは記録が行われる(ステップST109)。
図24は、この発明の一実施の形態に係るチルト調整シーケンス(ディスクの半径位置に応じてチルトサーボをかけてその調整値を記憶する例)を説明するフローチャート図である。図24は、光学ヘッド10の移動に伴うチルトサーボからチルト補償量を記憶するまでのシーケンスの詳細を示している。
チルト調整の開始命令は、ディスク1を図1の装置に装填した後初めてチルトサーボを行う(図23のステップST106)ときに発行される。この命令により図24の処理が開始される(ステップST201)。この処理が開始されると、光学ヘッド10の半径位置が送りモータ12のエンコーダ21から読み取られる(ステップST202)。そして、フォーカスサーボがかけられた後(ステップST203)に得られる位相差トラック誤差信号から、その位相差トラック誤差信号の中心値が図1のチルト信号検出器30にて検出される(ステップST204)。この中心値をチルト誤差信号とし、この誤差信号がゼロとなるように3軸対物レンズアクチュエータ6のチルトコイル(図示せず)に操作量が出力される(ステップST205)。この結果、位相差トラック誤差信号の中心値がゼロ近傍の値になれば(ステップST206イエス)、そのときの出力値がチルト補償量としてホールドされる(ステップST207)。同時に、送りモータ12のエンコーダ21出力との組み合わせで、ホールドされたチルト補償量が、図1のチルト補償量記憶制御回路32に記憶される(ステップST208)。
一方、位相差トラック誤差信号の中心値が上記ゼロ近傍の値とならないときは(ステップST206ノー)、位相差トラック誤差信号を取得して調整する動作が不可欠な状態である。この場合は、位相差トラック誤差信号の検出ステップ(ステップST204)に戻り、再度チルト誤差信号の取得が行なわれる。以後、位相差トラック誤差信号の中心値がゼロ近傍の値になるまでステップST204〜ST206の処理が反復され、位相差トラック誤差信号の中心値がゼロ近傍の値になればその時のチルトサーボ出力値を用いて(ステップST207)、現在装置に実装された状態のディスク1に対するチルト補償の情報が、チルト補償量記憶制御回路32に記憶される(ステップST208)。
ところで、この発明の一実施の形態に係る書き換え型光ディスク1は、1層の場合と2層の場合で、図16および図17に示すような構造となっている。再生専用型光ディスクと異なるのは、データリードイン領域、データ領域、データリードアウト領域が、物理的にはランド領域とグルーブ領域で形成されていることである。このランド/グルーブ領域では、前記の位相差トラック誤差信号が検出できず、図35に示すような検出系により、2分割されたフォトディテクタの出力の差分としてプッシュプルトラック誤差信号を得て、トラッキング制御がかけられる。このプッシュプルトラック誤差信号も、位相差トラック誤差信号と同様に、ディスクの傾きに応じて図37に示すようにオフセットが発生するが、この値は微弱であり、実際の制御に使用するにはS/Nが悪い。
そこで、書き換え型の光ディスク1に対しては、比較的良好なS/Nで位相差トラック誤差信号が検出可能な「システムリードイン領域およびシステムリードアウト領域」でのみチルト補償量を求め、ディスクの半径位置に応じて少なくとも2点記憶されたチルト補償量から、図31に示す関係(プロファイル)を用いて任意の半径位置のチルト補償量を推定する。この推定のための計算処理の概要を、単層光ディスクに対する処理を例にとって、図25を用いて説明する。
図25は、この発明の他の実施の形態に係るチルト調整シーケンス(ディスクのリードインおよびリードアウトにおけるチルトサーボ調整値を記憶し、リードイン〜リードアウト間のデータ領域のチルトサーボには記憶した調整値からの算出値を利用する例)を説明するフローチャート図である。
チルト調整開始の指令を図1のシステムコントローラ25が受け取ると、内周のシステムリードイン領域に光学スポットが形成されるように光学ヘッド10が移動する(ステップST302)。この光学スポットのディスク半径上の位置は、送りモータ12のエンコーダ21出力から大まかに推定し(ステップST303)、スピンドルモータ2で回転制御された光ディスク1の情報記録面に対してフォーカス制御を開始する(ステップST304)。この結果、位相差トラック誤差信号が得られる。しかる後、得られた位相差トラック誤差信号の中心値を用いてチルトサーボをかけ(ステップST305〜ST307)、出力をホールドし(ステップST308)、チルト補償量記憶回路に記憶する(ステップST308a)。
続いて、システムリードアウト領域に光学スポットが形成されるように光学ヘッド10を移動する(ステップST309)。ここで、システムリードイン領域と同様にして位相差トラック誤差信号を得て(ステップST310〜ST311)、チルトサーボをかけて出力をホールドし(ステップST312〜ST315)、チルト補償量記憶回路に記憶する(ステップST316)。
このように、少なくともディスク半径位置の2点でのチルト補償量を記憶(ステップST308a、ST316)すれば、情報を記録/再生する任意の半径位置でのチルト補償量は、送りモータエンコーダ21から読み取られた半径位置を用いて(ステップST317〜ST319)、ステップST320の処理で適切なチルト補償量を推定できる。こうして得られたチルト補償量に基づいてトラッキングサーボをかければ(ステップST321〜322)、装置に実装された個々の高密度ディスクに対してその傾きの影響を避けつつ正確な記録または再生を行なえるようになる。
なお、あらかじめ行うチルト補償量記憶(ステップST308a、ST316)は、システムリードイン領域とシステムリードアウト領域の2点ではなく、その他の2点以上で行われればよい。また、再生専用型光ディスクの場合と同様に、対象とするディスク1が2層のディスクの場合は、それぞれの層に対するチルト補償量記憶回路において、ディスク半径位置と層番号との組み合わせでチルト補償量を記憶することで、任意のディスク半径位置でのチルト補償量を推定計算して求めることが可能である。
図26は、この発明のさらに他の実施の形態に係るチルト調整シーケンス(ディスクのリードインおよび外周におけるチルトサーボ調整値を記憶し、リードイン〜外周間のデータ領域のチルトサーボには記憶した調整値からの算出値を利用する例)を説明するフローチャート図である。以下、任意の半径位置のチルト補償量を推定計算して求める処理の概要を、単層光ディスク1を例にとって説明する。
チルト調整開始の指令をシステムコントローラ25が受け取ると、ディスク1の内周のシステムリードイン領域に光学スポットが形成されるように光学ヘッド10が移動する(ステップST402)。光学スポットのディスク上半径位置を送りモータ12のエンコーダ21から大まかに推定し(ステップST403)、スピンドルモータ2で回転制御された光ディスク1の情報記録面に対してフォーカス制御を開始する(ステップST404)。この結果、位相差トラック誤差信号が得られる。こうして得られた信号の中心値を用いてチルトサーボをかけ(ステップST405〜ST407)、このチルトサーボが安定してから得られた出力をホールドし(ステップST408)、チルト補償量記憶回路に記憶する(ステップST409)。
続いて、光学スポットをディスク1の外周側(まだ最外周ではない)に移動させる(ステップST410ノー)。ここでは、ディスク外周側へ光学スポットが例えば1mmづつ変位するように光学ヘッド10を移動させ(ステップST411)、前述と同様なチルト補償量記憶動作を行う(ステップST412〜ST417)。
なお、光学スポットが少しずつディスク外周へ移動することで、光学スポットはシステムリードイン領域より外周に設けられるデータリードイン領域に移動するが、再生専用型光ディスクでは、システムリードイン領域と同様にデータ領域でも位相差トラック誤差信号が得られ、同様のシーケンスでチルト補償量を求めることができる。(ただし、検出極性はシステムリードイン領域とデータ領域では逆であるので、その補正は必要。)
1mmずつ順次光学ヘッド10がディスク外周側へ移動されて最外周のシステムリードアウト領域近傍に光学スポットが移動したことが判断されると(ステップST410イエス)、チルト補償量記憶回路32での学習動作を完了し(ステップST418)、本来情報の再生を行う位置へ光学スポットを移動させる(ステップST419)。目標位置に光学スポットが到着したら、送りモータ12のエンコーダ21の値を読み出した上で(ステップST420)、フォーカス制御をかけ(ステップST421)、この送りモータエンコーダ21の値あるいはその近傍の値に相当する「チルト補償量」をチルト補償量記憶回路32から算出して(ステップST422)、チルト補償を行う。そしてこのチルト補償量の出力動作後に(ステップST423)、トラッキング制御が開始される(ステップST424)。以上が再生専用型光ディスクにおけるチルト制御のシーケンスの一例である。
[チルトサーボと補償量記憶後のDC補償]
前述のようにして得られたチルト誤差信号を用いて、トラッキング動作の前にチルトサーボがかけられる。このチルトサーボのシーケンスについて、図27の構成を用いて説明する。
図27は、図24〜図26などの手順で記憶したチルト調整値を用いてチルト調整を行う構成例を示す図である。フォトディテクタ(例えば図7の102相当)の検出出力から、トラック誤差検出器E(例えば図7のA1、A2、CMP相当)により、位相差トラック誤差信号としてのDPD信号が検出される。このDPD信号は、A/D変換器Fにより、例えばサンプリング周波数200kHz、量子化ビット数8〜16程度でデジタル化される。
A/D変換器Fでデジタル化された位相差トラック誤差信号からは、中心値検出回路Gにより、例えば10ミリ秒毎に、信号振幅がサンプリングされる。サンプリングされた振幅データの最大値と最小値からその中間値が「チルト誤差」として検出される。このチルト誤差信号は、比較器Aにおいてチルトサーボの目標値Ei(ここではゼロ)と比較され、目標値Eiとチルト誤差(検出された位相差トラック誤差信号の中心値)との差分がゲイン要素Bによって増幅されて、3軸対物レンズアクチュエータ6のチルトコイルに入力される。このようなチルトサーボの閉ループ動作により、位相差トラック誤差信号の中心値がゼロとなるように(チルトサーボの目標値Ei=0に収束するように)サーボがかけられる。
このチルト誤差信号(位相差トラック誤差信号の中心値)がゼロ近傍になるように「低い制御帯域のチルト制御」が実現されて、チルト誤差信号がゼロ近傍の値となると、3軸対物レンズアクチュエータ6に入力されるチルト制御信号は、その操作量をホールドする。すなわち、中心値検出回路Gで中心値の変動が小さくなったことから「チルトサーボ動作が一通り安定したこと」を判断すると、そのときゲイン要素Bの後段で出力していた操作量(一定値)を、出力値記憶回路Cにて記憶しホールドする。このホールド処理によって、このチルト制御を行った所定の半径位置でのチルト補償量が確定したことになる。現在実装されている光ディスク1が装置(ディスクドライブ)から取り外されることがない限り、この半径位置では確定したチルト補償量がチルト操作量として3軸対物レンズアクチュエータ6に入力される。
なお、この確定したチルト補償量がシステムリードイン領域に対する補償量であるときは、極性を反転して、システムリードイン領域の半径位置の補償量として、送りモータ12のエンコーダ21の出力に対応する値としてチルト補償量記憶回路32に格納される。
このようにチルトサーボが実現された後は、再びこの半径位置に光学ヘッド10が移動してチルトサーボをかける必要が発生したときには、光学ヘッド10の半径位置に応じてチルト補償量記憶回路32に記憶された上記操作量(出力記憶回路Cに記憶されたもの)がスイッチSWによって切り替え選択されて、チルトアクチュエータ6に出力されることになる。
[トラッキング制御の開始とシーケンス]
上記した図27の構成の制御シーケンスによって、図1の対物レンズ5は、フォーカス制御とチルト制御が実現された状態となる。この状態で、図1の位置決め誤差検出回路19で検出されたトラック誤差信号は、補償制御器20に入力される。すると、補償制御器20は、トラック方向の位置決めを行う精位置決め機構制御回路23と粗位置決め機構制御回路17にそれぞれ操作量を出力する。こうして、トラッキング制御に好適なタイミングでトラック引込み制御が行われ、トラッキング制御が開始される。
なお、3軸レンズアクチューエタ6によるトラッキング制御中は、上記チルト制御のチルト補償量の調整を行った半径位置から対物レンズ5が大きく変位しない限りにおいて、前記チルト補償量がチルト制御のチルト操作量としてチルト補償量記憶回路32にホールドされ出力される。
以上が、光ディスク1の最内周近傍に設けられたシステムリードイン領域でのフォーカス制御、チルト制御、トラッキング制御のシーケンスである。このシーケンスをまとめたのが、前述した図23である。
[システムリードアウト領域への到達方法]
前述した例では、チルト補償量を求めるために、システムリードアウト領域へ光学スポットを位置決めすることが求められる。システムリードアウト領域へ光学スポットを変位させる場合の、システムリードアウト領域への到達シーケンスの一例について、図1および図28を参照しながら説明する。
図28は、ディスク最外周のシステムリードアウト領域へのアクセス手順の一例を説明するフローチャート図である。まず、システムリードアウト領域が存在する半径位置を目指して、送りモータ12で光学ヘッド10を変位させる粗いアクセスを行う。この粗いアクセス動作においては、送りモータ12に設けられたエンコーダ21で位置を管理しながら、ゆっくり光学ヘッド10を移動させ、システムリードアウト領域よりやや内周側のデータ領域、もしくはデータリードアウト領域を目標に、光学スポットを移動させる(ステップST502)。このとき、フォーカス制御はかけたままで、トラッキング制御はシーク中であるのでオフされる。
システムリードアウト領域よりやや内周側のデータ領域に光学スポットが形成されるような位置に、送りモータ12により光学ヘッド10が変位されると、位置決め誤差検出回路19で検出されるトラック誤差信号を観測しながら、適切なタイミングでトラック誤差信号を補償制御器20に入力し、精位置決め機構制御回路22と粗位置決め機構制御回路17に操作量を入力してトラック引込み制御を開始し、トラッキング制御をかける。
このとき、チルト制御の操作量は、既に対象ディスクの半径位置におけるチルト補償量がチルト補償量記憶回路32に格納されているときは、この補償量をチルト出力検出器30から補償制御回路31に出力する。この補償量が補償制御器31で位相補償されて傾き調整機構制御回路24に入力され、レンズアクチュエータ6によって対物レンズ5がラジアルチルト方向に回転位置決めされる。チルト補償記憶回路32に、対象ディスクに対する補償量が格納されていないときは、システムリードイン領域での補償量を仮出力として出力する。
トラッキング制御がかけられると、光学スポットが形成された位置の物理アドレスが判明するので、この物理アドレス情報を用いて、データ領域の最外周あるいは最外周より1本手前のトラックに光学スポットが形成されるように、アクセス制御回路18は補償制御器20を介して精位置決め機構制御回路23によってレンズアクチュエータ6を変位させる。これにより、1本ごとのトラックジャンプによって光学スポットが移動する(ステップST503)。
データ領域の最外周あるいは最外周より1本手前のトラックに光学スポットが到達すると、トラッキング制御をかけた状態で、送りモータ12のみをさらに外周側に変位させるようにDC的な入力を粗位置決め機構制御回路17に加える(ステップST504)。これによって、対物レンズ5は、送りモータ12による光学ヘッド10の移動と逆に、トラッキング方向の中立位置よりもやや内周側にシフトするように変位する。送りモータ12へのDC出力値は、対物レンズ5が中立位置よりも内周側にシフトするシフト量を観測しながら調整されるが、このシフト量は、レンズアクチュエータ6に入力される精位置決め機構制御回路23の出力量、すなわちトラッキング操作量のDC成分を用いて推定観測することが可能である。
このように、対物レンズ5が中立位置よりもやや内周側にシフトしている状態を実現してから、送りモータ12のDC出力を止めて送りモータ12を停止させ(ステップST505)、さらにトラッキング制御をオフする(ステップST506)。さらに、このトラッキング制御オフと同時に、位置決め誤差検出回路19でのトラック誤差検出方法として、前記のDPD信号検出方式の検出を開始する(ステップST507)。このとき、対物レンズ5は、レンズアクチュエータ6の固有振動数で中立位置に戻ろうとしながら、外周側に変位する。すなわち、この調整された変位量分、データ領域の最外周よりも外周側に存在するシステムリードアウト領域に光学スポットが移動することになる。このときの変位量は、対物レンズアクチュエータ6のトラッキング方向の最大変位量以上にはなりえない。
一般的には、再生信号の品位を落とさずに対物レンズアクチュエータ6の稼動範囲として補償されている変位量は、高々0.3mm程度である。この変位量以内でコネクション領域を通過してシステムリードアウト領域に到達することを可能とするため、コネクション領域(図10〜図12参照)は0.3mm以下であることが望ましい。
光学スポットがシステムリードアウト領域に到達すると、このシステムリードアウト領域はピット列で形成されるので、システムリードイン領域と同様にDPD信号によって検出されるトラック誤差信号が、位置決め誤差検出回路19で得られる。このトラック誤差信号は、光ディスク1と対物レンズ5の相対傾きと相関を持ってオフセットする信号である。そこで、前述したと同様のシーケンスによって、チルト信号検出回路30で位相差トラック誤差信号をサンプリングし、オフセット中心値を測定することによって(ステップST508)、チルト誤差信号を得る。このチルト誤差信号が得られれば、この信号をもとに、前述したと同様のシーケンスによって、傾き調整機構制御回路24によりチルト制御を実現し(ステップST508〜ST510)、チルト補償量をシステムリードアウト領域でのチルト補償量としてホールドし(ステップST511)、システムリードイン領域と同様に極性を反転させてチルト補償量記憶回路32に格納する(ステップST512)。
なお、システムリードアウト領域の情報の再生を行わず、システムリードアウト領域でのチルト補償量獲得のみを行えばよい場合は、以下のシステムリードアウト領域でのトラック誤差信号のオフセット量を取得するシーケンスを実行するだけでも構わない。
[システムリードアウト領域でチルト調整のみ行う場合のシステムリードアウト領域への到達方法]
図29は、ディスク最外周のシステムリードアウト領域へのアクセス手順の他例を説明するフローチャート図である。図29に示すシーケンスでは、トラッキング制御をオフし、対物レンズをトラッキング方向に中立位置としたまま、フォーカス制御だけかけた状態で、光学ヘッド10を送りモータ12で外周側にゆっくり移動させる(ステップST602)。このとき、光ディスク1の存在しない半径位置に対物レンズ5を移動させてしまうと、対物レンズ5が光ディスク1に衝突してしまう可能性があるので、送りモータ12のエンコーダ21で与えられる目標位置は、到達可能な最外周位置よりも、やや内周側に設定されることが望ましい。
送りモータ12で光学ヘッド10は外周側へ変位させられ、ミラー領域であるコネクション領域を通過しながらこの領域を検出し(ステップST603)、トラック誤差信号検出方式を、前記DPD方式に切換える(ステップST604)。位相差トラック誤差信号が検出できたなら(ステップST605イエス)、送りモータ12の動作を停止させ(ステップST606)、検出した位相差トラック誤差信号からチルト補償量を求めてチルト制御を開始し、チルト補償量をシステムリードアウト領域でのチルト補償量としてホールドしてシステムリードイン領域と同様に極性を反転させてチルト補償量記憶回路32に格納する(ステップST607)。
[システムリードアウト領域でトラッキング制御]
その後、システムリードアウト領域でトラック誤差信号が検出できたとき、適切なタイミングで補償制御器20と精位置決め機構制御回路23、粗位置決め機構制御回路17を用いてトラック引込み制御を開始して(ステップST608)、トラッキング制御(ステップST609)を行っても構わない。このときは、再び送りモータ12も駆動させ、対物レンズ5のシフト量がトラッキング位置で小さくなるように制御してから、トラッキング制御をオフし、上記したチルト調整シーケンスによってチルト補償量を求めても構わない。
[書き換え型光ディスクの場合のシステムリードアウト領域への到達処理詳細]
上記したシステムリードアウト領域へのアクセス制御は、図32のような処理回路によって実現できる。特に、書き換え型光ディスクの場合の「システムリードアウト領域へのアクセス制御」の処理手順は、例えば以下のようになる。
図30は、ディスク最外周のシステムリードアウト領域へのアクセス過程における、位相差トラック誤差信号などの信号変化を例示する図である。また、図32は、ディスク最外周のシステムリードアウト領域へアクセスする制御系の構成を例示する図である。
書き換え型光ディスクの場合は、データ領域、あるいはデータリードイン領域、データリードアウト領域では、プッシュプルトラック誤差信号を用いてトラッキング制御がかけられている。データリードアウト領域の外側のコネクション領域には、凹凸がなく、いわゆるミラー領域となっているため、システムリードアウト領域へのアクセス方法において光学スポットがコネクション領域を横切ると、フォトディテクタからの信号の差分から算出しているプッシュプルトラック誤差信号、および位相差トラック誤差信号は、それぞれゼロを出力する(図30(b)(e)で振幅がフラットになっている部分参照)。
このプッシュプルトラック誤差信号(図30(b))は、図32の切替回路50により切替選択されて、トラック誤差振幅検出回路52に送られる。この回路52により、光学スポットがミラー領域を通過中はトラック誤差信号の振幅ゼロが検出される。このゼロの検出からミラー領域(コネクション領域)通過中であることをコネクション領域検出回路54で検出する(図30(c))。同時に、フォーカス制御がかけられた状態(図30(a))でありながらトラック誤差信号がゼロとなっている(図30(b))ことを確認するフォーカス状態判断回路56の出力と併せて、位相差トラック誤差信号検出切換え判断回路58は、トラック誤差信号の検出を位相差トラック誤差方式に切り替える指令(図30(d))を切替回路50に送る。その後、コネクション領域を通過した(つまりシステムリードアウト領域へアクセスできた)ことが図30(c)の信号末尾から分かると、図32の構成は位相差トラック誤差信号による動作状態に入る。
図31は、チルト補償量記憶回路32により求められるチルト補正量のプロファイルの一例を説明する図である。書き換え型の光ディスクでは、位相差トラック誤差信号が検出可能な「システムリードイン領域(ディスク半径位置Ri)およびシステムリードアウト領域(ディスク半径位置Ro)」でのみチルト補償量を求める。そして、ディスク半径位置に応じて少なくとも2点記憶されたチルト補償量(チルト補正量)から、図31に例示されるような、ディスク半径位置とチルト補正量との関係(プロファイル)を求める。このプロファイルが求まれば、ディスク半径位置Riとディスク半径位置Roとの間におけるチルト補正量を、推測算出できる(図25のステップST320参照)。
図33は、光ディスク装置のドライブに実装された光ディスクのチルト(ディスクの反りおよび/または回転軸からの傾き)を検出する方法の一例を説明する図である。また、図34は、チルト補償量記憶回路32により求められるチルト補正量のプロファイルの他例(図31とはチルト補正量のプロファイルが異なる)を説明する図である。
図33は、ディスク自体のそりと相関のある信号を検出する方法を説明するもので、フォーカス制御をかけた状態で対物レンズ5をディスクの半径方向に移動させながらフォーカス駆動信号を記憶し、ディスクの半径位置に応じた値としてディスク1の「そりプロファイル」を獲得する。この結果、図34(a)のようなプロファイル信号が得られるが、このようにして得られるプロファイルには、光ディスク装置の3軸アクチュエータ(チルトアクチュエータ)6の駆動感度の情報が入っていないため、チルト補償量としては誤差を含んだものになっている。このプロファイル信号を、図34(b)のようにシステムリードイン領域の半径位置Riでのチルト補償量とシステムリードアウト領域の半径位置Roでのチルト補償量でそれぞれ補正した後、チルト補償量として用いることで、より正確なチルト制御が実現できる(図33の構成では、補償チルト角の開ループ制御出力240において補正されたチルト補償量が用いられる)。なお、この補正は、内周のシステムリードイン領域でのみ行っても構わない。
上記のチルト補償量の補正は、例えば次のようにして行なってもよい。すなわち、図34(a)の破線プロファイル上の何点かの縦軸値に、図31のプロファイルの対応半径位置における値(算出値)を掛けることで、図34(b)の下側矢印方向に多少「おじぎ」した破線カーブのような、「補正されたチルト補正量のプロファイル」を得ることができる。
[再生信号を用いてチルト補償量を微調整]
ディスクの半径位置に応じて図1のチルト補償記憶回路32に格納されたチルト補償量を、さらに精度のよい補償量とするために、データ領域でデータの記録再生を行う際には、再生信号の品位を用いた以下のシーケンスによって微調整する。再生専用型の光ディスクであれば、再生信号をそのまま用いるが、書き換え型の光ディスクを対象とするときは、一時的な試し記録を行って、その結果を再生し再生信号を得ることで調整を行う。
上述したチルト調整シーケンスでは、トラック誤差信号からオフセット量であるチルト誤差信号を得て、チルト制御を行っている。しかし、チルト誤差信号は、ラジアルチルトの影響だけでなく、タンジェンシャルチルトの影響も受ける。またチルト制御のサーボ目標は、本来再生信号の品位が最もよくなる点であるべきである。そこで、タンジェンシャルチルトの影響を補正し、再生信号品位が最適となる点にチルト制御をかけるため、信号品位を用いて微調整を行う。
光学スポットが送りモータ12によって変位されて所定の半径位置に形成されると、チルト補償量記憶回路32に格納されたチルト補償量は、送りモータのエンコーダ21(TAC:エンコーダ)から半径位置に応じた値としてチルト信号検出器30に出力され、チルト操作量として傾き調整機構制御回路24を介してレンズアクチュエータ6に入力される。すなわち、フォーカス制御がかけられた状態で、さらにDC的なチルト制御がかけられる。この状態で、トラッキング制御が開始されて、再生信号が得られる。この再生信号を、後述する図38の信号処理回路によって処理することで、実質的なエラーレート、あるいは推定される概略エラーレートを得ることができる。
このエラーレート(第1のエラーレートER1とする)が得られる状態で、システムコントローラ25からの指示で、以下の操作が行われる。すなわち、図1のチルト補償記憶回路32に記憶されたチルト補償量Vd[V]を中心に、+α度分だけ対物レンズ5がラジアル方向に回転するように、チルト信号検出器30から補償制御器31に出力されるチルト補償量に+Vo[V]の電圧が加算印加される。
この状態でエラーレート(第2のエラーレートER2とする)を測定する。そして、今度は−α度分だけ対物レンズ5がラジアル方向に回転するように、記憶されたチルト補償量に−Vo[V]の電圧が加算印加される。これによって、対物レンズ5は、+Vo[V]加算印加したときと逆方向に回転する。この状態でもエラーレート(第3のエラーレートER3とする)を所定時間測定する。
上記プロセスにおいて、図38に示すような信号処理回路によって計測されたエラーレートER1、ER2、ER3を、システムコントローラ25はそれぞれ比較する。そして、ER1よりもER2またはER3が小さい値であれば、記憶すべきチルト補償量をVd+Vo[V]、あるいはVd−Vo[V]とする。なお、ER2、ER3ともにER1よりも大きい値であれば、ER1が得られたときのチルト補償量を最適量と判断し、調整を終了する。
図35は、プッシュプル法によりトラック誤差検出を行う場合の一例を説明する図である。これは、図7あるいは図9のような構成で位相差トラック誤差信号が検出できない状況下において、トラッキング制御用のプッシュプルトラック誤差信号を得る場合に採用できる。
またこのVoは、最適点の良好な探索のために、精位置決め機構制御回路の出力としての最大印可電圧の1/10程度であることが望ましく、具体的には0.2V以下程度であることが望ましい。
[チルト調整シーケンスをディスクに応じて変更]
以上説明したように、チルト制御は位相差トラック誤差信号のオフセットの中心値を用いて行われる。なお、対象となるディスク1によっては、データ領域では上記したトラック誤差信号からチルト誤差信号を得ることができない場合がある。その場合は、スピンドルモータ2で回転されている光ディスク1の種類を判別して、ディスクの種類に応じて異なるチルト制御のシーケンスを採用する(後述する図36の処理参照)。
対象となる光ディスク1が再生専用型ディスクである場合、上記したチルト誤差信号は、ディスク1の全面に渡って取得が可能である。しかし、書き換え型ディスクの場合、トラック構造が前述したピット列による構造ではない。このため、ディスク1の全領域に渡って上記したチルト誤差信号の検出をS/Nよく行うことはできず、システムリードイン領域で獲得したチルト補償量を参考に、別系の検出方法によって検出したディスク自身のそりと相関のある情報信号(図34(a)参照)を用い、上述のチルト誤差信号で校正を行って(図34(b)参照)使用する。
図36は、この発明の一実施の形態に係るチルト調整を含む処理の流れ(ROMディスクまたはRAMディスクが装填されてから再生および/または記録が開始されるまでの処理の流れ)を説明するフローチャート図である。
まず、ROMディスクまたはRAMディスクが装置(ディスクドライブ)に装填されると(ステップST1001)、フォーカスサーボがオンされ(ステップST1002)、光学スポットが内周リードインに来るように光学ヘッド10が移動される(ステップST1003)。このリードイン領域において、DPD信号のオフセットを利用した閉ループのラフチルト調整が実行される(ステップST1004)。このラフチルト調整の結果、ディスク内周での相対チルト量が学習され、図1のチルト補償量記憶回路32に記憶される。記憶された相対チルト量は、後に、開ループのチルト補償において用いられる。ディスク内周での相対チルト量が記憶されたあとトラッキングサーボがオンされ(ステップST1005)、現在実装されているディスク1の種類(ROMディスクかRAMディスクかなど)が判別される(ステップST1006)。この判別は、現在実装されているディスク1のリードインの情報を読み取ることで判定できる。
現在実装されているディスク1がROMディスクであれば(ステップST1007イエス)、光学スポットを目標トラックに移動させ(ステップST1008)、DPD信号のオフセットを利用した閉ループのラフチルト調整が実行される(ステップST1009)。このラフチルト調整は、TAC(図1のエンコーダ21)シーク中(レンズシフト小)あるいはトラック引き込み前に実行される。その後トラッキングサーボがオンされ(ステップST1010)、ファインチルト調整がなされて(ステップST1011)、ROMディスク1の情報再生が開始される(ステップST1012)。
なお、ステップST1011のファインチルト調整は、再生RF信号のエラーレート(SbER)を観測しながら、チルトアクチュエータ6にDC駆動信号を与えつつ図39のような山登り調整を行なうことで、実行できる。
現在実装されているディスク1がRAMディスクであれば(ステップST1007ノー)、TAC(エンコーダ21)送りで、ディスク傾き形状(ディスク半径方向のチルト補正量の平均的なプロファイル)を獲得する(ステップST1013)。あるいは、RAMディスクの外周ドライブテストゾーンのグルーブで試し記録を行い、その再生RF信号の振幅(ピーク・ツー・ピーク:PP)を観測し、そのエラーレート(SbER)を観測しながら、チルトアクチュエータ6にDC駆動信号を与えつつ前述した山登り調整を行なう。こうしてディスク外周での相対チルト値が学習され、この学習結果が図1のチルト補償量記憶回路32に記憶される(ステップST1019)。
ディスク傾き形状(平均的なディスクプロファイル)が獲得され(ステップST1013)、あるいはディスク外周での相対チルト値が学習されると(ステップST1019)、光学スポットを目標トラックに移動させ(ステップST1014)、ラフチルト調整が実行される(ステップST1015)。このラフチルト調整では、ステップST1013で獲得したディスクプロファイルが、ステップST1004で学習したリードインでのチルト情報および/またはステップST1019で学習したディスク外周でのチルト情報で、補正される(図34(b)参照)。
こうして種々なラフチルト調整が済んだあと、現在装填されているRAMディスク1が未記録のブランクディスクであるときは(ステップST1016イエス)、トラッキングサーボがオンされ(ステップST1017)、記録が開始される(ステップST1018)。一方、現在装填されているRAMディスク1が部分的に記録済みのディスクであるときは(ステップST1016ノー)、ファインチルト調整がなされ(ステップST1020)、トラッキングサーボがオンされて(ステップST1021)、RAMディスク1の記録または再生が開始される(ステップST1022)。なお、ステップST1020のファインチルト調整は、トラッキングエラー(TE)信号の振幅値を観測しながら、チルトアクチュエータ6にDC駆動信号を与えつつ前述した山登り調整を行なうことで、実行できる。
[書き換え型光ディスクでのチルト微調整]
図36に示したように、書き換え型のディスクの場合は、情報の記録を行う目標トラックが、未記録の領域か記録済みの領域かによって、微調整の方法が異なる。また情報の記録によってディスクの反射率が増大するディスクであるか、反射率が減少するディスクであるかによっても微調整の方法が異なる。
情報の記録によって反射率が増大するディスクであって、目標とするトラック位置がすでに情報が記録されている位置である場合、プッシュプルトラック誤差信号のS/Nは比較的良くなる。このため、プッシュプルトラック誤差信号の振幅値を用いて、記憶されたチルト補償量Vd[V]を中心に、+α度分だけ対物レンズがラジアル方向に回転するように、チルト信号検出器30から補償制御器31に出力されるチルト補償量に+Vo[V]の電圧を加算印加して、振幅が最大となるように微調整を行うことが有効である。
また図36のステップST1019に示すように、書き換え型ディスク1の場合、ディスクの外周付近に存在するデータリードアウト領域に設けられたドライブテストゾーンなどで情報の記録を行って再生し、再生信号を得て微調整することも有効である。この場合、ランドグルーブ構造で形成されるデータリードアウト領域のランド部かグルーブ部のうち、再生信号が強く出るトラックにおいて記録動作を行い信号を再生することが好ましい。具体的にはグルーブ部のほうが再生信号が強く出るため、図36ではグルーブ部において試し記録による微調整を行うシーケンスとしている。
上述したように、この発明のチルト制御信号取得方法およびチルト制御方法では、フォーカス制御をかけた状態で、得られるトラック誤差信号からオフセットの中心値を求めてチルト誤差信号とし、このチルト誤差信号を用いてチルト制御をかける。このチルト制御の制御帯域は、高くても回転周波数の1/10程度の低い帯域であり、チルト制御信号であるチルト誤差信号が得られるたびに、補正量を加算して対物レンズをラジアルチルト方向に回転させるようレンズアクチュエータに操作量を入力する。そして、その結果得られたチルト補償の操作量を、ディスク半径位置に応じたチルト補償量としてチルト補償量記憶回路に格納する。格納されたチルト補償量は、光学スポットが所定の半径位置に形成されたことを送りモータ12のエンコーダ21によって概略推定して取り出され、レンズアクチュエータ6に操作量が入力される。
[移動中のトラック誤差信号からチルト誤差信号検出]
システムリードイン領域でトラッキング制御される光学スポットから、所定の情報が読み出されると、光学スポットは、システムリードイン領域より外周に設けられるデータリードイン領域に移動する。データリードイン領域への移動は、光学スポットが外周方向に移動するように対物レンズ5を変位させ、横切るトラックをカウントしながら制御するシーク制御によって実現する。このシーク制御中は、トラッキング制御は一時オフされるため、フォーカス制御とチルト制御がかけられた状態で、対物レンズ5が外周方向に変位する。
例えば、再生系ディスクがスピンドルモータ2に取り付けられている場合、このデータリードイン領域もピット列で形成されている。このためこの移動を、レンズアクチュエータ6で実現するのではなく、送りモータ12を変位させることで実現すれば、レンズアクチュエータ6が光学ヘッド10上でトラック方向にほぼ中立位置にいることになり、トラック誤差信号のオフセット成分がディスク1と対物レンズ5の相対傾き量と相関をもった信号となる。移動動作中には、光学スポットは自ずとトラックを横切るため、トラック誤差信号の最大値と最小値を得ることができる。このため、システムリードイン領域でのチルト調整シーケンスと同様のシーケンスによって、トラック誤差信号のオフセットから、データリードイン領域でのチルト誤差信号を得ることが可能である。移動しながら、目標位置が近づいてきた時点で、このチルト誤差信号がゼロとなるように、チルト制御をかけ、チルト操作量を求める。このチルト操作量を傾き調整機構制御回路24に出力した状態で、引き続きトラッキング制御を開始するシーケンスである。
ただし、システムリードイン領域とデータリードイン領域では、光ディスクと対物レンズの相対傾きに対する相関の極性が反転する。このため、データ領域でのチルト補償量は、システムリードイン領域でのチルト操作量と極性が異なる。システムリードイン領域では、チルト操作量の極性を反転して、システムリードイン領域の半径位置の補償量としてチルト補償量記憶回路に格納しておけば、データリードイン領域では、チルト操作量をそのままの極性として、ディスク全面に渡ってチルト補償量を管理できる。
図37は、プッシュプル法によるトラック誤差信号とディスクの傾き(ラジアルチルト)との関係の一例を説明する図である(図37のa、b、cの傾きの方向は、それぞれ、図3のA、B、Cに対応)。プッシュプルトラック誤差信号は、位相差トラック誤差信号と同様に、ディスクの傾きに応じて、図37に示すように(微弱ではあるが)オフセットが発生する。
図38は、再生信号エラー率を推定する構成を例示する図である。フォドディテクタからの再生信号は、再生信号波形等化回路70によりイコライズされてから、再生信号エラー率推定回路74に入力される。この再生信号エラー率推定回路74は、後の複号器(図示せず)で発生する可能性のあるエラーレートを、入力された信号から事前に推定するように構成されている。この推定は、例えば次のようにして実現することができる。すなわち、回路74内に、複号される信号の期待値を確率的に(事前に調べて)持っておき、この期待値と実際の信号との誤差分を誤差パワーとして出力する。特に、エラーが発生しやすいパターンについて、誤差パワーの増幅率が高くなるように重み付けされて、誤差の検出感度が高くなるように設定されている。この回路74により、前述した「再生信号を用いてチルト補償量を微調整」の項で述べたエラーレートER1、ER2、ER3を、大まかではあっても推定できる。
図39は、チルト調整シーケンスの変形例を説明するフローチャート図である。このチルト調整の処理ルーチンは、例えばフォーカスサーボがオンした後、トラッキングサーボがオンする前に実行される。まず、トラック誤差信号が検出され(ステップST805)、トラック誤差信号の振幅値が検出される(ステップST806)。その後チルト補正量を±Voだけ振ってみて(ステップST807)、トラック誤差信号の振幅がどう変化するかチェックする。チルト補正量を±Voだけ振った結果トラック誤差信号の振幅が大きくなった場合は(ステップST810イエス)、その「振幅が大きくなったチルト補正量(+Voまたは−Voのどちらか)」を選択し(ステップST808)、トラック誤差信号の振幅値検出に戻る(ステップST806)。
以上のステップST806〜ST810の処理を反復し、チルト補正量を±Vo振ってみてもトラック誤差信号の振幅が大きくならなくなったら(ステップST810ノー)、それまでのトラック誤差信号振幅値検出(ステップST806)においてトラック誤差信号が最大となったチルト補正量を選択し(ステップST811)、選択されたチルト補正量をもってチルト調整を決定する(ステップST812)。こうして、図39のチルト調整シーケンスは終了する。
この発明の一実施の形態では、ランドグルーブ構造の光ディスクで得られるプッシュプル信号ではなく、ピット領域でのみ発生する位相差トラック誤差信号を用いて、チルトサーボを行うようにしている。ここに、この発明の一実施の形態の特徴がある。あるいは、(S/Nなどの問題で)傾き検出が困難なプッシュプル法を用いずに、位相差トラック誤差信号を用いて、調整すべき極性を判断しながらチルト補償(補正)を行うところに、この発明の一実施の形態の特徴がある。その際、位相差トラック誤差信号の振幅が最大となるように調整を行う(図39など)ことでS/Nがより改善され、とくに信号レベルが小さくなりがちな片面多層ディスクにおいて、より確実なチルト制御を実現できる。
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。例えば、チルト検出に利用するトラック誤差信号は、DPD方式だけに限らず、必要十分な信号S/Nを確保できるなら、図35を参照して説明したプッシュプル方式で得ても構わない。チルト信号検出器での検出処理は、位相差トラック誤差信号のPV(Peak-to-peak Voltage)センター値を求める処理であっても構わないし、平均値(Average)を求める処理であっても構わない。ただし、サンプル点数が十分でないと正確なオフセット量が得られない。サンプル点数は、偏芯が大きければ一本のトラック横切りがモニタできればよいので、少なくても構わない。システムリードイン領域からデータリードイン領域への移動方法は、トラックカウントしながらレンズアクチュエータ6によって対物レンズ5を変位させる方法でも構わないし、レンズアクチュエータ6を用いずに送りモータ12のみでアクセスする方法でも構わない。チルト用アクチュエータは、3軸レンズアクチュエータ6を用いる構成に限らず、ディスクドライブ部のシャーシを傾けるアクチュエータであっても構わないし、光ディスク1をスピンドルモータ2ごと傾けるアクチュエータであっても構わない。
また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置の構成を説明する図である。 光ディスクの偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号の一例(光学スポットがデータ領域の情報ピット上をトレースするとき)を説明する図である。 光ディスクのラジアルチルト(半径方向の傾き)と位相差トラック誤差信号との関係の一例を説明する図である。 光ディスクの傾きと位相差トラック誤差信号との相関の一例を説明する図である。 光ディスクの傾き量に応じて位相差トラック誤差信号がどのような波形を持つかを例示する図である。 光学スポットがオントラックしたときに、4分割光検出器の位相差によって検出される位相差トラック誤差信号の一例を説明する図である。 位相差トラック誤差信号の検出回路の構成を例示する図である。 図7の検出回路により検出される位相差トラック誤差信号を例示する図である。 位相差トラック誤差信号の検出回路の他例を示す図である。 光ディスクの偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号の他例(光学スポットがデータ領域外をトレースするとき)を説明する図である。 この発明で利用可能な光ディスクの一例(片面1層タイプ)を示す図である。 この発明で利用可能な光ディスクの他例(片面2層タイプ)を示す図である。 片面1層タイプの再生専用光ディスクについて、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。 片面2層タイプ(パラレル配置)の再生専用光ディスクについて、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。 片面2層タイプ(オポジット配置)の再生専用光ディスクについて、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。 片面1層タイプの書替型光ディスク(ランド・グルーブを持つ)について、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。 片面2層タイプ(パラレル配置)の書替型光ディスク(ランド・グルーブを持つ)について、その記録領域の構成と物理セクタ番号と論理セクタ番号との関係を例示する図である。 光ディスクの偏芯に応じた波形成分(図2等)を含む位相差トラック誤差信号を検出する構成(チルト信号検出器30およびその周辺構成)を例示する図である。 光ディスクの偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号と、図18のチルト信号検出器30でサンプリングされるトラック誤差信号との関係を例示する図である。 光ディスクの偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号(トラック横断時に観測される波形)を説明する図である。 光ディスクの偏芯に応じた波形成分を含む位相差トラック誤差信号を検出する他の構成例を示すとともに、この構成により検出される位相差トラック誤差信号を例示する図である。 図21の構成例において、光ディスクの偏芯によって検出される位相差トラック誤差信号と、精位置決め機構駆動信号との関係を例示する図である。 この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置のサーボ手順を説明するフローチャート図である。 この発明の一実施の形態に係るチルト調整シーケンス(ディスクの半径位置に応じてチルトサーボをかけてその調整値を記憶する例)を説明するフローチャート図である。 この発明の他の実施の形態に係るチルト調整シーケンス(ディスクのリードインおよびリードアウトにおけるチルトサーボ調整値を記憶し、リードイン〜リードアウト間のデータ領域のチルトサーボには記憶した調整値からの算出値を利用する例)を説明するフローチャート図である。 この発明のさらに他の実施の形態に係るチルト調整シーケンス(ディスクのリードインおよび外周におけるチルトサーボ調整値を記憶し、リードイン〜外周間のデータ領域のチルトサーボには記憶した調整値からの算出値を利用する例)を説明するフローチャート図である。 図24〜図26などの手順で記憶したチルト調整値を用いてチルト調整を行う構成例を示す図である。 ディスク最外周のシステムリードアウト領域へのアクセス手順の一例を説明するフローチャート図である。 ディスク最外周のシステムリードアウト領域へのアクセス手順の他例を説明するフローチャート図である。 ディスク最外周のシステムリードアウト領域へのアクセス過程における、位相差トラック誤差信号などの信号変化を例示する図である。 チルト補償量記憶回路32により求められるチルト補正量のプロファイルの一例を説明する図である。 ディスク最外周のシステムリードアウト領域へアクセスする制御系の構成を例示する図である。 光ディスク装置のドライブに実装された光ディスクのチルト(ディスクの反りおよび/または回転軸からの傾き)を検出する方法の一例を説明する図である。 チルト補償量記憶回路32により求められるチルト補正量のプロファイルの他例(図31とはチルト補正量のプロファイルが異なる)を説明する図である。 プッシュプル法によりトラック誤差検出を行う場合の一例を説明する図である。 この発明の一実施の形態に係るチルト調整を含む処理の流れ(ROMディスクまたはRAMディスクが装填されてから再生および/または記録が開始されるまでの処理の流れ)を説明するフローチャート図である。 プッシュプル法によるトラック誤差信号とディスクの傾き(ラジアルチルト)との関係の一例を説明する図である(図37のa、b、cの傾きの方向は、それぞれ、図3のA、B、Cに対応)。 再生信号エラー率を推定する構成を例示する図である。 チルト調整シーケンスの変形例を説明するフローチャート図である。
符号の説明
1…光ディスク(再生専用または記録再生可能ディスク);2…スピンドルモータ;3、4…情報記録層;5…対物レンズ;6…レンズアクチュエータ(チルトアクチュエータ);7…立上げミラー;8…光学補正機構;9…光検出器;10…光学ヘッド(光ピックアップヘッドPUH);11…差分回路;12…送りモータ;13…相対変位算出器(カウンタ);14…基準速度発生回路;145…比較回路;15…速度検出器;16…増幅器;17…粗位置決め機構制御回路;18…アクセス制御回路;19…位置決め誤差検出回路;20…補償制御器;21、28…エンコーダ;22…フォーカス機構制御回路;23…精位置決め機構制御回路;24…傾き調整機構制御回路;240…補償チルトアングル制御出力回路(開ループ制御);25…システムコントローラ;29…スピンドルモータ回転制御回路;30…チルト信号検出器;30a…サンプル点決定回路;30b…サンプル/ホールド回路;30c…最大値/最小値検出回路;30d…中心値検出回路;31…補償制御器;32…チルト補償量記憶回路;33…偏芯状態判断回路;50…スイッチ回路;52…トラック誤差振幅検出回路;54…コネクション領域検出回路;56…フォーカス状態判断回路;58…位相差トラック誤差信号検出切り替え判断回路;70…再生信号波形等化回路;72…再生信号同期復調回路;74…再生信号エラー率推定回路;100…光学スポット;101…情報ピット;102…光検出器を構成する4分割フォトディテクタ;A1〜A3…所定利得を持つ増幅器;CMP、CMP1、CMP2…位相比較器;A…比較器;B…増幅器;C…一定値生成器(メモリ);SW…スイッチ;E…トラック誤差検出器;F…AD変換器;G…中心値検出回路。

Claims (13)

  1. 螺旋状あるいは同心円状のトラックを持つ情報記録層を有した光ディスクに対して情報の記録または再生を行なう装置において、
    対物レンズを通して前記光ディスクの情報記録層にレーザ光を集光してディスク上に情報を記録または再生する光学ヘッドと、
    前記レーザ光の光学スポットが前記光ディスクの情報記録層に合焦するように前記対物レンズを変位させるフォーカス制御部と、
    前記光学ヘッドを目標トラックに位置決めする位置決め部と、
    前記光学ヘッドに搭載され前記光ディスクで反射した反射光を受光する光検出器と、
    前記光学ヘッドで集光される光学スポットと前記目標トラックとの位置誤差を検出する位置誤差検出部と、
    前記対物レンズを傾斜させるチルトアクチュエータと、
    前記チルトアクチュエータを前記位置誤差検出部からの信号を用いて傾斜制御するチルト制御部と、
    前記チルト制御部で前記チルトアクチュエータの傾斜制御を行ってから、前記位置誤差検出部の検出結果に基づいて前記位置決め部を変位させる位置決め制御部と
    を備えた光ディスク装置。
  2. 前記チルト制御部で使用する前記位置誤差検出部からの位置誤差の信号が、オフセット量を含む請求項1に記載の装置。
  3. 前記位置誤差の信号のオフセット量は、信号振幅が同一となるよう正規化してから求めたオフセット値である請求項2に記載の装置。
  4. 前記複数に分割された光検出器は4分割の光検出器であって、前記位置誤差信号は、前記4分割の光検出器の対角に配置された検出器の信号を加算した2つの信号を位相比較して得られる位相差信号である請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記複数に分割された光検出器は4分割の光検出器であって、前記位置誤差信号は、前記4分割の光検出器の隣接した検出器の信号を位相比較して得られる2つの位相差信号をお互いに加減算して得られる位相差信号である請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記位置決め制御部の制御ループが開となった状態で前記チルト制御部の制御ループを閉じ、所定の操作量でチルトサーボがかかることを確認したあと前記チルト制御部の制御ループを開き、前記所定の操作量が前記チルト制御部に開ループで加えられた状態で、前記位置決め制御部の制御ループを閉じるように構成された請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の装置。
  7. フォーカス制御とトラッキング制御とチルト制御を含む制御系で制御され、対物レンズを通してレーザ光を送受する光学ヘッドを用いて、螺旋状あるいは同心円状のトラックを持つ情報記録層を有した光ディスクに対して情報の記録または再生を行なう際に用いる方法であって、
    前記光学ヘッドから送出されたレーザ光のスポットを前記光ディスクのトラック上に集光させるフォーカス制御を行い、
    集光された前記光学スポットと目標トラックとの位置的ずれに対応したトラック誤差信号を検出し、
    前記トラック誤差信号の検出結果に基づいて、前記光ディスクと前記対物レンズとの相対的な傾きであるチルトを変位させる前記チルト制御を行い、
    しかる後に、前記トラック誤差信号の検出結果に基づいて前記トラッキング制御を行なう
    ように構成した制御方法。
  8. 前記チルト制御で用いる前記トラック誤差信号の検出結果は前記チルトに対応したオフセットを持ち、このオフセットが前記チルト制御に用いられる請求項7に記載の方法。
  9. 前記オフセットがないときの前記トラック誤差信号で、前記オフセットがあるときの前記トラック誤差信号を、信号振幅が同一となるように正規化し、
    前記オフセットがないときの正規化されたトラック誤差信号中心値に対する、前記オフセットがあるときの正規化されたトラック誤差信号中心値のオフセットが、前記チルト制御に用いられる請求項8に記載の方法。
  10. 前記光学ヘッドは2組の対角配置検出器を持つ4分割光検出器を含み、この4分割光検出器の一方対角配置検出器からの加算信号と、この4分割光検出器の他方対角配置検出器からの加算信号との位相を比較することで得られる位相差信号が、前記トラック誤差信号として用いられる請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記光学ヘッドは2組の隣接検出器を持つ4分割光検出器を含み、この4分割光検出器の一方隣接配置検出器からの2つ信号の位相比較結果と、この4分割光検出器の他方隣接配置検出器からの2つ信号の位相比較結果とを加算することで得られる信号が、前記トラック誤差信号として用いられる請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記トラッキング制御が非動作時に前記チルト制御を動作させてチルトサーボ量をホールドし、
    前記フォーカス制御および前記トラッキング制御のサーボがかかる状況で、前記ホールドしたチルトサーボ量を所定の操作量として前記チルト制御を開ループで動作させ、
    しかる後に、前記トラッキング制御を動作させる請求項7ないし請求項11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 対物レンズを通してレーザ光を送受する光学ヘッドを用いて、所定の内周領域と所定の最外周領域の間に螺旋状あるいは同心円状のトラックを含むデータ領域持つ光ディスクに対して情報の記録または再生を行なう際に用いる方法であって、
    前記最外周領域よりやや内側の前記データ領域に前記光学ヘッドを移動させ、
    集光された前記光学スポットと目標トラックとの位置的ずれに対応したトラック誤差信号を前記データ領域に適合した検出方法で検出し、続いて前記所定の最外周領域へ向けて光学スポットを移動させながら、光学スポットが前記データ領域と前記所定の最外周領域の間に設けられたコネクション領域を通過してから、前記トラック誤差信号の検出方法を前記最外周領域での検出方法に切換えたのち、
    集光された前記光学スポットと目標トラックとの位置的ずれに対応したトラック誤差信号を検出し、
    前記トラック誤差信号の検出結果に基づいて、前記光ディスクと前記対物レンズとの相対的な傾きであるチルトを変位させる前記チルト制御を行い、
    しかる後に、前記光学ヘッドが前記光ディスク半径位置の何処にいるかとの組み合わせで、前記チルト制御の制御結果を、前記チルトの補償値として記憶する
    ように構成したチルト補償値記憶方法。
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