JP4048690B2 - 光ディスク傾き検出方法、光学ピックアップ装置および光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク傾き検出方法、光学ピックアップ装置および光ディスク装置に関し、例えば円盤状記録媒体としての光ディスク(MO)、コンパクトディスク(CD)、追記型コンパクトディスク(CD−R)、ディジタルビデオディスク(DVD)に記録された情報の記録または再生を行う際の、ディスクの傾き検出に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
近年の光ディスクの分野においては、従来のCDフォーマットに加え、有機色素系の色素膜を塗布した追記型光ディスク(CD−R)、磁気ディスク(MO),相変化光ディスク(DVD−RAM)などのさまざまなフォーマットの光ディスクが存在している。
【0003】
このような光ディスクの記録再生装置において、光学ピックアップから照射される光スポットに対する光ディスクの半径方向の傾きを示すラジアルチルト角の制御を行うことが行われている。記録密度の向上に伴い、光ディスクのラジアルチルトを精度良く検出して、光ディスクのラジアルチルト制御により信頼性を確保したいという要求が多い。
【0004】
このような光ディスクの記録再生装置において、光ディスクに対してラジアルチルト検出を行う場合、光学ピックアップ上に例えば反射型センサを用いたチルトセンサを搭載して、光学ピックアップを光ディスクの半径方向に移動させたときにおける反射光量の差からラジアルチルトを検出していた。
【0005】
また、特開平8−255360号公報には、光ディスクからの反射光を2つの光検出素子で検出して差信号を生成させると共にその検出信号のエンベロープを検波して差動成分を検出し、さらにそれらの差からトラッキング制御を行うことによりDCオフセットが除去できる光ディスク装置が開示されている。
【0006】
また、特開平9−212891号公報には、レーザ光を主光束と副光束とに分割し、それらからプッシュプル信号を個々に生成し、これらプッシュプル信号からディスクチルトに対応したチルト信号を生成する光学ヘッド装置が開示されている。また、特開平9−245357号公報には、プッシュプル信号及び位相差検出信号からデトラッキング信号とラジアルチルト信号を換算してトラッキングサーボとスレッドサーボを制御する光ディスク記録再生装置のサーボ制御装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のチルトセンサを用いる光ディスク記録再生装置では、光学ピックアップとチルトセンサを光ディスク半径方向の同じ位置に置くことができないため、チルトセンサが検出している光ディスクの半径方向の位置と光学ピックアップの焦点位置とが異なり、光学ピックアップに対する正しいディスクのチルト角が得られないという不都合があった。また、光学ピックアップ上にチルトセンサを搭載するために、光学ピックアップが大型化するという不都合があった。
【0008】
また、特開平8−255360号公報では、DCオフセットの成分を除去するために1ビームのプッシュプル信号の減算の際のゲインを微調整することによりバランス調整する必要があるため、調整が煩雑であり調整が適正でないと精度が低下するという不都合があった。また、特開平9−212891号公報では、副光束の2つのプッシュプル信号を加算してから利得を調整し、これを主光束のプッシュプル信号に加算してオフセット信号を生成しているので、利得の調整が煩雑であり調整が適正でないと精度が低下するという不都合があった。また、特開平9−245357号公報では、1ビームのプッシュプル信号と位相差検出信号とをそれぞれ所定レベルに増幅してラジアルチルト信号を換算しているので、利得の調整が煩雑であり調整が適正でないと精度が低下するという不都合があった。
【0009】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、一個の光ビームを使うためにビームを複数個に分けるという処理も必要でないため光パワーの利用率が高い利点に加え、全く同じ一個のビームからの戻り光を分割したデテクターで受光し、各分割デテクターからの検出出力の演算によりチルト信号を得ることができるので、ディスク面上に傷や塵埃等が存在しても、同じ光スポットからの信号を処理するため、それらの影響を受けないという利点と同時に、簡易な構成で精度の高いディスクのラジアルチルトを検出することができるという利点を有する光ディスク傾き検出方法、光学ピックアップ装置および光ディスク装置を提案しようとするものである。
【0010】
さらに、偏心の多いディスクの記録・再生において、あるいは光学ピックアップの信号記録トラックに対する追従が悪い場合も、誤差を生じることなく精度の高いディスクのラジアルチルトを検出することができる光ディスクの傾き検出方法、光学ピックアップ装置および光ディスク装置を提案しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明の光ディスク傾き検出方法は、光ディスク上に、対物レンズを設けた光学ピックアップを用いて光スポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の検出を行う光ディスク傾き検出方法において、上記光ディスクからの反射光に対して、上記光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号を減算演算することにより第1の信号を生成し、上記光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較により第2の信号を生成し、上記対物レンズのトラック横断方向の変位に応じた第3の信号を生成し、上記第1の信号乃至上記第3の信号の演算結果に基づいて上記光ディスクの傾き角の検出を行うようにしたものである。
【0016】
また、別の本発明の光学ピックアップ装置は、光ディスク上にレーザースポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の検出を行う対物レンズを設けた光学ピックアップ装置において、上記光ディスクからの反射光に対して、上記光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号の減算演算により第1の信号を生成する第1信号生成手段と、上記光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較より第2の信号を生成する第2信号生成手段と、上記対物レンズのトラック横断方向の変位に応じた第3の信号を生成する第3信号生成手段と、上記第1の信号乃至上記第3の信号を演算する演算手段と、上記演算値に基づいて上記光ディスクの傾き角の検出を行うことにより上記傾き角を検出する傾き角検出部と、上記傾き角に応じて上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の補正を行う補正部とを備えるものである。
【0018】
また、別の本発明の光ディスク装置は、光ディスク上に光学ピックアップによりレーザースポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の検出を行う光ディスク装置において、上記光学ピックアップは相対位置関係が固定された対物レンズと分割受光部を有し、上記光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号の減算演算により第1の信号を生成する第1信号生成手段と、上記光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較により第2の信号を生成する第2信号生成手段と、上記対物レンズのトラック横断方向の変位に応じた第3の信号を生成する第3信号生成手段と、上記第1の信号乃至上記第3の信号を演算する演算手段と、上記演算値に基づいて上記光ディスクの傾き角の検出を行うことにより上記傾き角を検出する傾き角検出部と、上記傾き角に応じて上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の補正を行う補正部とを備えるようにしたものである。
【0020】
本発明の光ディスク装置によれば、以下の作用をする。
スピンドルサーボ系により回転制御される光ディスクに光学系の光学ピックアップからレーザービームが照射される。また、フォーカスサーボ系により制御される光学系の2軸アクチュエータのフォーカスコイルによりフォーカスサーボが行われる。また、2軸アクチュエータのトラッキングコイルによりトラッキングサーボが行われる。
【0021】
光ディスクからの反射光をサーボ信号検出系の各分割受光部で検出し、各分割受光部からの検出信号を用いて第1の信号と第2の信号を生成し、第1の信号と第2の信号の差を演算して、ディスクの傾き角を計算する。そして、補正部により、検出されたディスクの傾き角の補正が行われる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態の光ディスク装置を詳述する。
【0023】
図1は、本実施の形態に係る光ディスク装置の光学ピックアップの光学系の構成を示す図である。
図1において、レーザー1から出射された光はコリメータレンズ2により平行光となり、アナモプリズム3により楕円形の光束が円形光束に整形されると共に、非点収差も同時に補正される。さらに、ビームスプリッター(1)5を透過した後に対物レンズ6で集光されて光ディスク7に入射される。
【0024】
また、光ディスク7で反射された光の光路は、ビームスプリッター(1)5で反射された後にビームスプリッター(2)8で反射によるサーボ信号検出系9と透過によるRF信号検出系10とに分けられる。サーボ信号検出系9では、光束は集光レンズ11により集光され、さらにマルチレンズ12によりフォトディテクタ13上に集光される。なお、RF信号検出系10でも、同様に、光束は集光レンズ14により集光され、さらに凹レンズ15によりフォトディテクタ16上に集光される。
【0025】
図2に、本実施の形態のディテクタパターンとスポットを示す。図2において、トラック横断方向はラジアル(Radial)方向、トラック横断方向に直交する方向はタンジェンシャル(Tangential)方向である。図2において、ディテクタは、ディテクタA23,B24,C25,D26の4分割受光部からなる。ディテクタA23,B24,C25,D26の4分割受光部には光スポット27が入射される。
【0026】
図3は、本実施の形態のワンスポットプッシュプル信号(以下PP信号と略す)およびDPD信号の生成を示す図である。
まず、PP信号の生成について説明する。ディスクにエンボスのグルーブやピットが記録されたマークがある場合、PP信号は以下のようにして生成される。
【0027】
ディテクタA23,B24,C25,D26の4分割受光部のディテクタA23,D26の出力が加算器32の加算入力端子に入力され、加算器32により(A+D)の演算が行われる。ディテクタB24,C25の出力が加算器33の加算入力端子に入力され、加算器33により(B+C)の演算が行われる。(A+D)は減算器34の非反転入力端子に入力され、(B+C)は減算器34の反転入力端子に入力され、減算器34により{(A+D)−(B+C)}の演算が行われる。この減算器34から端子105に出力される信号がPP信号である。
【0028】
次に、DPD信号の生成について説明する。ディスクにエンボスのピットや記録されたマークがある場合、DPD信号は以下のようにして生成される。
図3において、ディテクタA23,B24,C25,D26の4分割受光部の出力A,B,C,Dがそれぞれ等化回路44A,44B,44C,44Dに入力され、等化処理された後に、2値化回路45A,45B,45C,45Dにより2値化される。2値化回路45A,45Bの出力を位相比較回路46で比較してパルス列P(A−B)を生成し、LPF(ローパスフィルタ)48により整形して、加算器50の一方の入力端子に入力する。また、2値化回路45D,45Cの出力を位相比較回路47で比較してパルス列P(D−C)を生成し、LPF(ローパスフィルタ)49により整形して、加算器50の他方の入力端子に入力する。加算器50により{P(A−B)+P(D−C)}の演算が行われ、端子51にDPD信号={P(A−B)+P(D−C)}が出力される。
【0029】
又、別のDPD信号の生成の方法とには、図13に示すように、4分割受光部A23,B24,C25,D26からの信号を、A+C,B+Dと別個に加算器200,201により加算し、等価器202,203により等価処理された後に、2値化回路204,205により2値化される。2値化回路204,205の出力を位相比較回路206で位相比較して、位相比較の正相成分と逆相成分を各々LPF(ローパスフィルタ)207,208に印加する。LFP207,LPF208からの出力信号を加算器209により減算することにより、端子210からDPD信号を得ることができる。
【0030】
図4は、本実施の形態の光スポットの位置に対するPP信号レベルを示す図である。図4に示した図は、実線で示すディスクチルトがない場合と点線で示すある場合の、光スポットの位置に対するPP信号の計算値を示したものである。図4において、実線で示すディスクにラジアルチルトがない場合は、横軸に示すように光スポットがトラック中心の真上を示す0の位置にあるときに縦軸に示すようにPP信号は0となる。しかし、点線で示すラジアルチルトがある場合はオフセットが生じ、光スポットがトラック中心の真上にあるときにPP信号は0.4となり0にならず、光スポットがトラック中心の真上から0.05um程度ずれた位置でPP信号は0となる。
【0031】
図5は、本実施の形態の光スポットの位置に対するDPD信号レベルを示す図である。図5に示した図は、実線で示すディスクチルトがない場合と点線で示すある場合の、光スポットの位置に対するDPD信号の計算値を示したものである。図5において、実線で示すディスクにラジアルチルトがない場合は、横軸に示すように光スポットがトラック中心の真上を示す0の位置にあるときに縦軸に示すようにDPD信号は0となる。しかし、点線で示すラジアルチルトがある場合はオフセットが生じ、光スポットがトラック中心の真上にあるときにDPD信号は0.09となり0にならず、光スポットがトラック中心の真上から0.02um程度ずれた位置でDPD信号は0となる。このように、DPD信号の場合は、ディスクのチルトによるオフセット量はPP信号の場合に比べるとかなり小さいことがわかる。
【0032】
例えば、波長650nm、NA(開口率)0.7の光学ピックアップで、ディスク厚み0.6mm、トラックピッチ0.8μmでマーク長が0.5μmの場合、ディスクのラジアルチルトが0.5度であると、光スポットがトラック中心の真上にあるとき、PP信号およびDPD信号のそれぞれのオフセット量は各々の振幅を1とすると、PP信号は0.40,DPD信号は0.09となる。
【0033】
従って、ディスクにラジアルチルトがある場合、それぞれの振幅で規格化したPP信号とDPD信号の間に差が生じる。ディスクのチルト角が大きいほどPP信号とDPD信号の差は大きくなるので、この差を光学ピックアップに対するディスクのラジアルチルト角の検出に用いることができる。
【0034】
図6は、本実施の形態のラジアルチルトに対するPP信号とDPD信号の差を示す図である。図6に示した図は、ディスクのラジアルチルトに対するPP信号とDPD信号の差の実験値を示したものである。図6において、横軸に示すディスクのラジアルチルトが大きくなるにつれて、縦軸に示すPP信号とDPD信号の差もほぼ比例するように大きくなっている。なお、ここでは、DPD信号を用いてトラッキングをかけている。
【0035】
図7は、本実施の形態の再生専用ディスクにおけるディスクチルトの検出を示す図である。図7に示すような全面ピット列73でできた再生専用ディスクを再生する場合、光スポット70から得られるDPD信号と、光スポット70から得られるPP信号との差を検出することにより光学ピックアップに対するディスクのチルトを検出することができる。
【0036】
図8は、本実施の形態のグルーブディスクにおけるディスクチルトの検出を示す図である。図8に示すようなグルーブ83にのみ情報信号を記録する記録部80、82と、エンボスピットのピット列84のアドレス部81からなるグルーブディスクに対して、光スポット85を用いてグルーブ83部分よりPP信号を検出し、光スポット85を用いてアドレス部81よりDPD信号を検出する。そして、PP信号とDPD信号の差を検出することにより光学ピックアップに対するディスクのチルトを検出することができる。
【0037】
図9は、本実施の形態のランドグルーブディスクにおけるディスクチルトの検出を示す図である。図9に示すようなランド95とグルーブ94の両方に情報信号を記録する記録部90、93とエンボスのピット列96のアドレス部A91,B92からなるランドグルーブディスクに対して、情報信号を記録する場合、ランド95を記録または再生する場合、光スポット100がトラック(1)97のアドレス部B92を通過したときのDPD信号及びPP信号{(A+D)−(B+C)}を検出して、PP信号とDPD信号の差を検出することにより光学ピックアップに対するディスクのチルトを検出することができる。また、グルーブ94を記録または再生する場合、スポット100がトラック(2)98のアドレス部A91を通過したときのDPD信号及びPP信号{(A+D)−(B+C)}を検出して、PP信号とDPD信号の差を検出することにより光学ピックアップに対するディスクのチルトを検出することができる。
【0038】
上述した本実施の形態においては、PP信号とDPD信号との差を求めることにより、ディスクのラジアルチルトを検出する例について説明した。
【0039】
なお、光ディスク装置における通常再生動作は、以下のように行われる。
サーボ回路のスピンドルサーボ系によりサーボ制御されたスピンドルモーター2により回転される光ディスク7に光学系の光学ピックアップからレーザービームが照射される。図示しないフォーカスサーボ系により制御されるフォーカスサーボをオンにした後に、サーボ回路のトラッキングサーボ系からの駆動信号をアンプにより増幅して光学系の光学ピックアップの2軸アクチュエータのトラッキングコイルに印加して、アクチュエータがトラック方向に移動しているとき、光ディスク7からの反射光により光学系のフォトディテクタ13から検出信号が検出される。
【0040】
サーボ回路により生成されたトラッキングエラー信号はアンプにより増幅されてトラッキングアクチュエータドライブ信号とされ、光学系の光学ピックアップの2軸アクチュエータのトラッキングコイルに印加される。
【0041】
なお、光学系の光学ピックアップにおいては、対物レンズは、電磁力を用いた2軸アクチュエータによりフォーカス方向(光ディスク7に近接または離隔する方向)およびトラッキング方向(光ディスクのトラックを横断する方向)に独立に移動される。
【0042】
また、この光学系の光学ピックアップは、図示しないスライド(スレッド)モータにより、光ディスク7の回転に同期して光ディスク7の外周方向に順次移動し、これによりレーザービームによる照射位置を順次光ディスク7の外周方向に変位させる。
【0043】
なお、RFアンプは光ディスク7からの反射光から再生RF信号を生成する。なお、再生RF信号はデータ信号処理部において復調処理され、誤り訂正符号を検出して誤り訂正処理を施した後、デインターリーブ処理、EFM−PLUS復調処理され、そして、復調信号は、出力可能なレベルまで増幅されて、出力される。
【0044】
ここで、本実施の形態においては、光学系には、図示はしないが光学ピックアップからの光スポットに対する光ディスク7のチルト角の制御を行うチルト角補正部が設けられている。
【0045】
また、コントロール部は、RFアンプからのRF信号に基づいてサーボ回路に送る制御信号、サーボ回路のゲイン設定部に送るゲイン設定の制御信号等を生成する他、データ信号処理部の信号処理や、各部の動作を制御する。
【0046】
また、ディスクチルト検出の動作は、以下のように行われる。
まず、コントロール部は、光ディスク7が装置の所定位置に挿入されたことを認識すると、フォーカスサーボ、スピンドルサーボの開始を指示する。具体的には、サーボ回路のスピンドルサーボ系によりサーボ制御されたスピンドルモーターにより回転される光ディスク7に光学系の光学ピックアップからレーザービームが照射される。また、サーボ回路のフォーカスサーボ系により制御される光学系の2軸アクチュエータのフォーカスコイルによりフォーカスサーボが行われる。
【0047】
コントロール部は、ディスクのラジアルチルトを検出する。具体的には、光ディスクからの反射光をサーボ信号検出系9のディテクタ13で検出し、各ディテクタA〜Dからの検出信号を用いてPP信号とDPD信号を生成し、PP信号とDPD信号の差を演算して、ディスクチルトを計算する。
【0048】
コントロール部は、サーボ回路のチルト角補正部にチルト角を補正させる。具体的には、光ディスクドライブシステムが対応している各メディアについて、チルト角の補正が行われる。
【0049】
なお、ディスクのラジアルチルトの検出の際には、スレッドの位置を変化させる。具体的には、光学系の光学ピックアップを、図示しないスライド(スレッド)モータにより、光ディスク7の回転に同期して光ディスク7の外周方向に順次移動し、これによりレーザービームによる照射位置を順次光ディスク7の外周方向に変位させる。
【0050】
本実施の形態の光ディスク傾き検出方法は、光ディスク7上に、光学ピックアップにより光スポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、光スポットに対する光ディスク7の傾き角の検出を行う光ディスク傾き検出方法において、光スポット27からの反射光に対して、光スポット27のトラック横断方向の各分割受光部A〜Dからの検出信号の減算演算より第1の信号としてのPP信号を生成し、光スポット27のトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の各分割受光部A〜Dの検出信号の位相比較より第2の信号としてのDPD信号を生成し、第1の信号と第2の信号との差分演算値を求め、差分演算値に基づいて光ディスクの傾き角の検出を行うようにしたので、何等調整を行うことなく、第1の信号と第2の信号の差を求めることにより自動的に、光学ピックアップに対する光ディスクのラジアルチルト角度を検出することができるので、ラジアルチルトサーボを用いて光学ピックアップまたはディスクの傾きを補正する場合、光学ピックアップまたは光ディスクを最適な角度に補正することができる。
【0051】
また、本実施の形態の光ディスク傾き検出方法は、上述において、全面ピット列からなる光ディスクに対して、光スポット70を用いて情報の記録再生を行うとき、光スポット70から得られる第1の信号としてのPP信号と、第2の信号としてのDPD信号との差を検出するするようにしたので、全面ピット列でできた再生専用のディスクの再生において、ディスクチルトの検出を容易且つ確実に行うことができる。
【0052】
また、本実施の形態の光ディスク傾き検出方法は、グルーブ83にのみ情報を記録できる記録部80、82と、エンボスのピット列84のアドレス部81からなる光ディスクに対して、光スポット85を用いて情報の記録再生を行うとき、記録部80、82より第1の信号としてのPP信号を検出し、アドレス部81より第2の信号としてのDPD信号を検出するようにしたので、グルーブにのみ情報信号を記録する記録部と、エンボスピットのピット列のアドレス部からなるグルーブディスクにおいて1スポットを用いて情報の記録再生を行う場合において、ディスクチルトの検出を容易且つ確実に行うことができる。
【0053】
また、本実施の形態の光ディスク傾き検出方法は、ランド95とグルーブ94の両方に情報を記録できる記録部90、93と、エンボスのピット列96のアドレス部A91,B92からなる光ディスクに対して、光スポット100のみを用いて情報の記録再生を行うとき、所定トラックの第1のアドレス部としてのアドレス部A91を通過したときの第2の信号としてのDPD信号および第1の信号としてのPP信号の生成に用いる光スポット100のPP信号{(A+D)−(B+C)}を検出し、第1の信号と第2の信号との差を検出するようにしたので、ランドとグルーブの両方に情報信号を記録する記録部とエンボスのピット列のアドレス部A,Bからなるランドグルーブディスクに対して、1スポットを用いて情報信号を記録する場合において、ディスクチルトの検出を容易且つ確実に行うことができる。
【0054】
また、本実施の形態の光ディスク傾き検出方法は、ディスクの偏心が大きい場合においても精度良くラジアルチルト角が検出できる検出方法である。本実施の形態は上述した欠点を改善することができる。
【0055】
PP信号(ワンスポットプッシュプル信号)は対物レンズとフォトデテクタの位置関係に伴いオフセット信号が発生することが知られている。例えば、図12A,B,Cに示すように、光ディスクの偏心を対物レンズが追従するとデテクタ上の光スポットの位置が偏心に伴い移動し、このような場合、無視できないオフセットが生じラジアルチルト検出の精度が大幅に落ちることとなる。
【0056】
従って、このような場合は偏心等が有ってもオフセットが生じないように対物レンズとデテクタの構成を考慮するか、または偏心により発生したオフセット分を取り除く処理を行わなければ、十分にラジアルチルト検出の性能を発揮することができない。
【0057】
そこで、本実施の形態においては、偏心等が大きくてもそのラジアルチルトを検出することができるという利点を有する光ディスク傾き検出方法、光学ピックアップ装置および光ディスク装置を提案しようとするものである。
【0058】
図10に本実施の形態に係る光学ピックアップの構成を示す。
図10において、対物レンズ101は図中の矢印の方向へ移動することによりトラッキング動作を行う。対物レンズ101は光学ブロック108内に設けられた図示しないアクチュエータに取り付けられ、このアクチュエータによりトラッキング方向に移動させられる。対物レンズ101はアクチュエータによりフォーカス方向にも移動させられ、フォーカスサーボが行われる。
【0059】
また、対物レンズ101の動きは中点センサ103で検出される。図10においては中点センサ103は光学ブロック108上に設けられている。
【0060】
対物レンズ101は光ディスク102の偏心に応じて、または光学ブロック108の移動に応じて、光ディスク102のトラック横断方向(ラジアル方向)に移動することにより、トラッキング動作を行う。
【0061】
トラッキング動作により、対物レンズ101とフォトデテクタ114の相対的な位置関係が移動し、これに伴い、図12B,Cに示すようにフォトデテクタ114上の光スポット位置も移動し、PP信号S1にこの移動に伴うオフセットが生じる。
【0062】
中点センサ103からのレンズシフト量S2をアンプ104で増幅したものがオフセット量S3となる。このオフセット量S3は中点センサ103からの検出信号であるレンズシフト量S2に対応するので、PP信号S1からオフセット量S3を減算器106で減算することにより、PP信号S1に含まれる上述したオフセット信号を取り除き、チルト成分と本来のトラッキングエラーとの和成分S4のみを取り出すことができる。
【0063】
減算器107によりDPD信号S5から上述した和成分S4を減算すればラジアルチルト信号S6のみを得ることができ、何等調整を行うことなく、DPD信号S5からPP信号S1と中点センサ103からの検出信号の差を求めることにより、自動的に光学ピックアップに対する光ディスクのラジアルチルト角度を検出することができる。
【0064】
従って、ラジアルチルトサーボを用いて光学ピックアップまたはディスクの傾きを補正する場合、光学ピックアップを最適な角度に補正することができる。
【0065】
また、本実施の形態の光学ピックアップ装置は、光ディスク7上にレーザースポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、光スポットに対する光ディスクの傾き角の検出を行う光学ピックアップ装置において、光ディスクからの反射光に対して、光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号の減算演算より第1の信号を生成し、光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較より第2の信号を生成し、第1の信号と第2の信号との差分演算値を求め、差分演算値に基づいて光ディスクの傾き角の検出を行うことにより傾き角を検出する傾き角検出部と、傾き角に応じて上記光スポットに対する光ディスクの傾き角の補正を行う補正部と、を備えるようにしたので、何等調整を行うことなく、第1の信号と第2の信号の差を求めることにより自動的に、光学ピックアップに対する光ディスクのラジアルチルト角度を検出することができるので、ラジアルチルトサーボを用いて光学ピックアップまたはディスクの傾きを補正する場合、光学ピックアップまたは光ディスクを最適な角度に補正することができると共に、ラジアルチルトセンサーが不要となるので、光学ピックアップを小型化することができる。
【0066】
また、本実施の形態の光学ピックアップは、中点センサを設けることにより、偏心の大きいディスクや光学ピックアップの追従特性の悪さにも対応可能とし、精度良くラジアルチルトを検出することができる。
【0067】
また、本実施の形態の光ディスク装置は、光ディスク上に光学ピックアップによりレーザースポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、光スポットに対する光ディスクの傾き角の検出を行う光ディスク装置において、光ディスクからの反射光に対して、光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号の減算演算より第1の信号を生成し、光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較より第2の信号を生成し、第1の信号と第2の信号との差分演算値を求め、差分演算値に基づいて光ディスクの傾き角の検出を行うことにより傾き角を検出する傾き角検出部と、傾き角に応じて光スポットに対する光ディスクの傾き角の補正を行う補正部と、を備えるようにしたので、ラジアルチルトサーボを用いて光学ピックアップまたはディスクの傾きを補正する場合、光学ピックアップまたは光ディスクを最適な角度に補正することができると共に、ラジアルチルトセンサーが不要となるので、光学ピックアップを小型化し、光ディスク装置を小型化することができる。
【0068】
また、本実施の形態の光ディスク装置は、中点センサを設けることにより、偏心の大きいディスクや光学ピックアップの追従特性の悪さにも対応可能とし、精度良くラジアルチルトを検出することができ、ラジアルチルトサーボを用いて光学ピックアップまたはディスクの傾きを補正する場合、光学ピックアップまたは光ディスクを最適な角度に補正することができると共に、ラジアルチルトセンサーが不要となるので、光学ピックアップを小型化し、光ディスク装置を小型化することができる。
【0069】
また、本実施の形態の光ディスク装置は、図11に示すように、光学ブロック112上において、対物レンズ109と光学デテクタ111の相対的な位置が固定され、スライド機構113を用いて光学ブロック112全体を矢印で示すラジアル方向に移動させる、いわゆる一軸送りの構造を有する。これによれば、上述したようにオフセットが生じることなく精度良くラジアルチルトを検出することができ、ラジアルチルトサーボを用いて光学ピックアップまたはディスクの傾きを補正する場合、光学ピックアップまたは光ディスクを最適な角度に補正することができると共に、ラジアルチルトセンサーが不要となるので、光学ピックアップを小型化し、光ディスク装置を小型化することができる。
【0070】
なお、上述した本実施の形態では、光ディスク装置のラジアルチルトの検出に適用する例のみを示したが、カード読み取り装置や、ハードディスク等の板状記録媒体を有する他の電子機器のラジアルチルト検出装置に適用してもよいことはいうまでもない。
【0071】
【発明の効果】
本発明の光ディスク傾き検出方法は、光ディスク上に、対物レンズを設けた光学ピックアップを用いて光スポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の検出を行う光ディスク傾き検出方法において、上記光ディスクからの反射光に対して、上記光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号を減算演算することにより第1の信号を生成し、上記光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較により第2の信号を生成し、上記対物レンズのトラック横断方向の変位に応じた第3の信号を生成し、上記第1の信号乃至上記第3の信号の演算結果に基づいて上記光ディスクの傾き角の検出を行うようにしたうようにしたので、偏心の大きい光ディスク等に対しても精度の良いディスクチルトの検出を容易且つ確実に行うことができるという効果を奏する。
【0077】
また、本発明の光学ピックアップ装置は、光ディスク上にレーザースポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の検出を行う対物レンズを設けた光学ピックアップ装置において、上記光ディスクからの反射光に対して、上記光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号の減算演算により第1の信号を生成する第1信号生成手段と、上記光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較より第2の信号を生成する第2信号生成手段と、上記対物レンズのトラック横断方向の変位に応じた第3の信号を生成する第3信号生成手段と、上記第1の信号乃至上記第3の信号を演算する演算手段と、上記演算値に基づいて上記光ディスクの傾き角の検出を行うことにより上記傾き角を検出する傾き角検出部と、上記傾き角に応じて上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の補正を行う補正部とを備えるので、ラジアルチルトサーボを用いて光学ピックアップまたはディスクの傾きを補正する場合、偏心の大きい光ディスクを装着しても、光学ピックアップまたは光ディスクを最適な角度に補正することができると共に、ラジアルチルトセンサーが不要となるので、光学ピックアップを小型化することができるという効果を奏する。
【0079】
また、本発明の光ディスク装置は、光ディスク上に光学ピックアップによりレーザースポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の検出を行う光ディスク装置において、上記光学ピックアップは相対位置関係が固定された対物レンズと分割受光部を有し、上記光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号の減算演算により第1の信号を生成する第1信号生成手段と、上記光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較により第2の信号を生成する第2信号生成手段と、上記対物レンズのトラック横断方向の変位に応じた第3の信号を生成する第3信号生成手段と、上記第1の信号乃至上記第3の信号を演算する演算手段と、上記演算値に基づいて上記光ディスクの傾き角の検出を行うことにより上記傾き角を検出する傾き角検出部と、上記傾き角に応じて上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の補正を行う補正部とを備えるので、ラジアルチルトサーボを用いて光学ピックアップまたはディスクの傾きを補正する場合、偏心の大きい光ディスクを装着しても、光学ピックアップまたは光ディスクを最適な角度に補正することができると共に、ラジアルチルトセンサーが不要となるので、光学ピックアップを小型化し、光ディスク装置を小型化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の光学系の構成を示す図である。
【図2】本実施の形態のディテクタパターンとスポットを示す図である。
【図3】本実施の形態のPP信号およびDPD信号の生成を示す図である。
【図4】本実施の形態の光スポットの位置に対するPP信号レベルを示す図である。
【図5】本実施の形態の光スポットの位置に対するDPD信号レベルを示す図である。
【図6】本実施の形態のラジアルチルトに対するPP信号とDPD信号の差を示す図である。
【図7】本実施の形態の再生専用ディスクにおけるディスクチルトの検出を示す図である。
【図8】本実施の形態のグルーブディスクにおけるディスクチルトの検出を示す図である。
【図9】本実施の形態のランドグルーブディスクにおけるディスクチルトの検出を示す図である。
【図10】本実施の形態の中点センサを用いた光学ピックアップを示す図である。
【図11】本実施の形態の一軸送りの光学ピックアップを示す図である。
【図12】光ディスクの偏心によるスポットのフォトディテクタ上での移動を示す図である。
【図13】他のDPD信号の生成を示す図である。
【符号の説明】
1……レーザー、2……コリメータレンズ、3……アナモプリズム、5……ビームスプリッター1、6……対物レンズ、7……ディスク、8……ビームスプリッター2、9……サーボ信号検出系、10……RF信号検出系、11……集光レンズ、12……マルチレンズ、13……フォトディテクタ、23……ディテクタA、24……ディテクタB、25……ディテクタC、26……ディテクタD、27……光スポット1、32、33……加算器、44A,44B,44C,44D……等化回路、45A,45B,45C,45D……2値化回路、46,47……位相比較回路、48,49……LPF、50……加算器、51……端子、70……光スポット、73……ピット列、80,82……記録部、81……アドレス部、83……グルーブ、84……ピット列、85……光スポット、90,93……記録部、91……アドレス部A、92……アドレス部B、94……グルーブ、95……ランド、96……ピット列、97……トラック1、98……トラック2、99……トラック3、100……光スポット、101……対物レンズ、102……ディスク、103……中点センサ、104……アンプ、106,107……減算器、108……光学ブロック、109……対物レンズ、110……ディスク、111……ディテクタ、112……光学ブロック、113……スライド機構、200,201……加算器、202,203……等化器、204,205……2値化回路、206……位相比較回路、207,208……LPF、209……加算器、210……端子、
Claims (3)
- 光ディスク上に、対物レンズを設けた光学ピックアップを用いて光スポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の検出を行う光ディスク傾き検出方法において、
上記光ディスクからの反射光に対して、
上記光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号を減算演算することにより第1の信号を生成し、
上記光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較により第2の信号を生成し、
上記対物レンズのトラック横断方向の変位に応じた第3の信号を生成し、
上記第1の信号乃至上記第3の信号の演算結果に基づいて上記光ディスクの傾き角の検出を行うようにしたことを特徴とする光ディスク傾き検出方法。 - 光ディスク上にレーザースポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の検出を行う対物レンズを設けた光学ピックアップ装置において、
上記光ディスクからの反射光に対して、
上記光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号の減算演算により第1の信号を生成する第1信号生成手段と、
上記光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較より第2の信号を生成する第2信号生成手段と、
上記対物レンズのトラック横断方向の変位に応じた第3の信号を生成する第3信号生成手段と、
上記第1の信号乃至上記第3の信号を演算する演算手段と、
上記演算値に基づいて上記光ディスクの傾き角の検出を行うことにより上記傾き角を検出する傾き角検出部と、
上記傾き角に応じて上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の補正を行う補正部と、
を備えるようにしたことを特徴とする光学ピックアップ装置。 - 光ディスク上に光学ピックアップによりレーザースポットを照射することにより、情報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の検出を行う光ディスク装置において、
上記光学ピックアップは相対位置関係が固定された対物レンズと分割受光部を有し、
上記光スポットのトラック横断方向の分割受光部からの検出信号の減算演算により第1の信号を生成する第1信号生成手段と、
上記光スポットのトラック横断方向及びトラック横断方向と直交する方向の分割受光部からの検出信号の位相比較により第2の信号を生成する第2信号生成手段と、
上記対物レンズのトラック横断方向の変位に応じた第3の信号を生成する第3信号生成手段と、
上記第1の信号乃至上記第3の信号を演算する演算手段と、
上記演算値に基づいて上記光ディスクの傾き角の検出を行うことにより上記傾き角を検出する傾き角検出部と、
上記傾き角に応じて上記光スポットに対する上記光ディスクの傾き角の補正を行う補正部と、
を備えるようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
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