JP2005179282A - 歯科用接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】酸性基含有重合性単量体(a)と、水溶性の(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)と、水(c)と、硬化剤(d)と、分子内に、少なくとも3個の重合性基と、少なくとも6個の炭素原子が直鎖状又は環状に連続して結合した炭化水素基とを有する架橋性重合性単量体(e)とを含有する。
【効果】歯牙、特にエナメル質又は象牙質と、歯科用修復材、特にレジン材料との接着において、優れた接着力および接着耐久性を発現する歯科用接着剤組成物が提供される。本発明に係る歯科用接着剤組成物は、エッチング処理及びプライミング処理のいずれの前処理も行わなくても優れた接着力及び接着耐久性を発現するので、1ステップ型の歯科用接着剤組成物として好適に用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、歯科用接着剤組成物に係わり、詳しくは、歯牙の硬質組織(歯質)と歯科用コンポジットレジン、歯科用コンポマー、歯科用レジンセメント等の歯科用修復材料とを接着するために用いる歯科用接着剤組成物に関する。
齲蝕等により損傷した歯質(エナメル質、象牙質及びセメント質)の修復には、通常、充填用コンポジットレジン、充填用コンポマー等の充填修復材料や、金属合金、陶材、レジン材料等の歯冠修復材料が用いられる。しかし、充填修復材料及び歯冠修復材料(この明細書においては、両者を「歯科用修復材料」と総称することがある)自体には歯質に対する接着性がない。このため、従来、歯質と歯科用修復材料との接着には、接着剤を用いる様々な接着システムが用いられている。従来汎用されている接着システムとしては、歯質の表面に、リン酸水溶液等の酸エッチング剤を用いてエッチング処理を施した後に、接着剤であるボンディング剤を塗布して、歯質と歯科用修復材料とを接着する、いわゆる酸エッチング型の接着システムがある。
近年、酸エッチング剤を用いない接着システムとして、いわゆるセルフエッチング型の接着システムが提案されている(例えば、下記の特許文献1、2参照)。この接着システムは、歯質の表面に、酸性モノマーと親水性モノマーとを含有するセルフエッチングプライマーを塗布した後、水洗することなく、ボンディング剤を塗布する接着システムである。
最近、ボンディング剤としての本来の機能に加えて、セルフエッチングプライマーとしての機能を併せ持つ歯科用接着剤組成物(以下において、前処理(エッチング処理及びプライミング処理)を必要としないこの種の歯科用接着剤組成物を1ステップ型の歯科用接着剤組成物と称することがある)を用いた接着システムが提案されている(例えば、下記の特許文献3参照)。特許文献3に記載されている1ステップ型の歯科用接着剤組成物は、リン酸基を有する重合性モノマーと、1分子中にカルボキシル基を複数個有する重合性モノマー又は水と反応して1分子中にカルボキシル基を複数個生じる重合性モノマーと、20°Cにおける水の溶解度が25重量%以下である酸基(酸性基)を有しない重合性モノマーと、水と、光重合開始剤と、粘度調整剤とが、所定の割合で配合された歯科用接着剤組成物である。
特開昭62−223289号公報(第8頁、表1) 特開平3−240712号公報(第8頁、表1) 特開2003−73218号公報(第7頁、表1)
一般に、歯科治療は、唾液や血液による汚染を受けやすい環境下でなされることから、接着操作を簡便、且つ迅速に行う必要がある。
しかるに、酸エッチング型の接着システムでは、エッチング処理とボンディング剤塗布処理という2つの処理が必要である。また、エッチング処理後に、使用した酸エッチング剤を取り除くための水洗及び乾燥の各工程が別途必要である。このため、接着操作を簡便、且つ迅速に行うことが困難である。また、この接着システムでは、エナメル質に対しては十分な接着性が得られるものの、象牙質に対しては十分な接着性が得られない。
特許文献1及び2に記載されているセルフエッチング型の接着システムによれば、酸エッチング剤を使用しないので、水洗及び乾燥の各工程は不要である。また、エナメル質のみならず、象牙質に対しても十分な接着性が得られる。しかし、この接着システムでは、セルフエッチングプライミング処理(エッチングとプライミングの同時処理)とボンディング剤塗布処理という2つの処理が必要である。このため、接着操作を簡便、且つ迅速に行うことが困難である。
特許文献3に記載されている歯科用接着剤組成物によれば、1ステップ型ゆえに、接着操作を簡便、且つ迅速に行うことができる。しかしながら、この歯科用接着剤組成物には、現在市販されているこの種の歯科用接着剤組成物が抱える課題と同じ課題、すなわち十分な接着性及び接着耐久性(接着状態の持続性)が得られないばかりでなく、僅かな接着操作の相違によっても接着性にばらつきが生じ易いという課題がある。これは、脱灰力、浸透性、硬化性(重合硬化後の機械的強度、耐水性など)が不十分であるためと考えられる。酸基を有しない重合性モノマーとして、特に特許文献3第4頁〔0012〕第23〜24行に記載されているトリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等の重合性基(重合可能な不飽和基)を3個以上有する架橋性重合性単量体を使用すれば、硬化時間は短縮される。しかし、硬化性はさほど改善されないために、接着力及び接着耐久性は十分には改善されない。このため、歯科医師などから、実用上十分満足のいく接着力及び接着耐久性を発現する歯科用接着剤組成物の開発が要望されていた。
本発明は上記の要望に応えるべくなされたものであって、その目的とするところは、歯牙、特にエナメル質及び象牙質と、歯科用修復材料、特にレジン材料との接着において、優れた接着力及び接着耐久性を発現する歯科用接着剤組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するためになされた本発明に係る歯科用接着剤組成物は、酸性基含有重合性単量体(a)と、水溶性(親水性)の(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)と、水(c)と、硬化剤(d)と、分子内に、少なくとも3個の重合性基と少なくとも6個の炭素原子が直鎖状又は環状に連続して結合した炭化水素基とを有する架橋性重合性単量体(e)とを含有する。
歯牙、特にエナメル質又は象牙質と、歯科用修復材料、特にレジン材料との接着において、優れた接着力及び接着耐久性を発現する歯科用接着剤組成物が提供される。本発明に係る歯科用接着剤組成物は、前処理(エッチング処理及びプライミング処理)を行わなくても優れた接着力及び接着耐久性を発現するので、歯牙の修復治療における接着操作を1つの処理で行うための1ステップ型の歯科用接着剤組成物として好適に用いることができる。
本発明における酸性基含有重合性単量体(a)は、歯質を脱灰しながら浸透して歯質と結合する。酸性基含有重合性単量体(a)は、1価のリン酸基〔ホスフィニコ基:=P(=O)OH〕、2価のリン酸基〔ホスホノ基:−P(=O)(OH)2〕、ピロリン酸基〔−P(=O)(OH)−O−P(=O)(OH)−〕、カルボン酸基〔カルボキシル基:−C(=O)OH、酸無水物基:−C(=O)−O−C(=O)−〕、スルホン酸基〔スルホ基:−SO3H、−OSO3H〕等の酸性基を少なくとも一個有し、且つアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、ビニルベンジル基等の重合性基(重合可能な不飽和基)を少なくとも一個有する重合性単量体である。具体例としては、下記のものが挙げられる。なお、以下においては、メタクリロイルとアクリロイルとを(メタ)アクリロイルと総称することがある。
リン酸基含有重合性単量体(a−1)としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジハイドロジェンホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルジハイドロジェンホスフェート、5−(メタ)アクリロイルオキシペンチルジハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート、7−(メタ)アクリロイルオキシヘプチルジハイドロジェンホスフェート、8−(メタ)アクリロイルオキシオクチルジハイドロジェンホスフェート、9−(メタ)アクリロイルオキシノニルジハイドロジェンホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート、11−(メタ)アクリロイルオキシウンデシルジハイドロジェンホスフェート、12−(メタ)アクリロイルオキシドデシルジハイドロジェンホスフェート、16−(メタ)アクリロイルオキシヘキサデシルジハイドロジェンホスフェート、20−(メタ)アクリロイルオキシイコシルジハイドロジェンホスフェート、ビス〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシブチル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔8−(メタ)アクリロイルオキシオクチル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔9−(メタ)アクリロイルオキシノニル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔10−(メタ)アクリロイルオキシデシル〕ハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロピルジハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル2−ブロモエチルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルホスホネート、(5−メタクリロキシ)ペンチル−3−ホスホノプロピオネート、(6−メタクリロキシ)ヘキシル−3−ホスホノプロピオネート、(10−メタクリロキシ)デシル−3−ホスホノプロピオネート、(6−メタクリロキシ)ヘキシル−3−ホスホノアセテート、(10−メタクリロキシ)デシル−3−ホスホノアセテート、2−メタクリロイルオキシエチル−(4−メトキシフェニル)ハイドロジェンホスフェート、2−メタクリロイルオキシプロピル−(4−メトキシフェニル)ハイドロジェンホスフェート、これらの酸塩化物、アルカリ金属塩、アミン塩が例示される。
ピロリン酸基含有重合性単量体(a−2)としては、ピロリン酸ビス〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、ピロリン酸ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシブチル〕、ピロリン酸ビス〔6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル〕、ピロリン酸ビス〔8−(メタ)アクリロイルオキシオクチル〕、ピロリン酸ビス〔10−(メタ)アクリロイルオキシデシル〕、これらの酸塩化物、アルカリ金属塩、アミン塩が例示される。
カルボン酸基含有重合性単量体(a−3)としては、マレイン酸、メタクリル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニルフタル酸;4−(メタ)アクリロキシエチルトリメット酸、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルオキシカルボニルフタル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシカルボニルフタル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシオクチルオキシカルボニルフタル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシデシルオキシカルボニルフタル酸及びこれらの酸無水物;5−(メタ)アクリロイルアミノペンチルカルボン酸、6−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ヘキサンジカルボン酸、8−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−オクタンジカルボン酸、10−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−デカンジカルボン酸、11−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、これらの酸塩化物、アルカリ金属塩、アミン塩が例示される。
スルホン酸基含有重合性単量体(a−4)としては、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、これらの酸塩化物、アルカリ金属塩、アミン塩が例示される。
上記の酸性基含有重合性単量体(a−1)〜(a−4)の中では、リン酸基又はピロリン酸基を有する重合性単量体が歯牙に対して優れた接着力を発現するので好ましく、特に、2価のリン酸基〔ホスホノ基:−P(=O)(OH)2 〕を有する重合性単量体が好ましい。その中でも、分子内に主鎖の炭素数が6〜20のアルキル基又はアルキレン基を有する2価のリン酸基含有重合性単量体がより好ましく、10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート等の分子内に主鎖の炭素数が8〜12のアルキレン基を有する2価のリン酸基含有重合性単量体が最も好ましい。
酸性基含有重合性単量体(a)は、1種単独を配合してもよく、複数種類を組み合わせて配合してもよい。酸性基含有重合性単量体(a)の配合量が過多及び過少いずれの場合も接着力が低下することがある。酸性基含有重合性単量体(a)の配合量は、歯科用接着剤組成物の全重量に基づいて、1〜50重量%の範囲が好ましく、1〜40重量%の範囲がより好ましく、5〜30重量%の範囲が最も好ましい。
本発明における水溶性の(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)は、酸性基を有さず、水溶性、すなわち25°Cにおける水に対する溶解度が10重量%以上のものである。同溶解度が30重量%以上のものが好ましく、25°Cにおいて任意の割合で水に溶解可能なものがより好ましい。(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)は、酸性基含有重合性単量体(a)、硬化剤(d)及び架橋性重合性単量体(e)の歯質への浸透性を促進するとともに、自らも歯質に浸透して歯質中の有機成分(コラーゲン)に接着する。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの総称である。(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート(オキシエチレン基の数が9以上のもの)が例示される。
(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)は、1種単独を配合してもよく、複数種類を組み合わせて配合してもよい。(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)の配合量が過多及び過少いずれの場合も接着力が低下することがある。(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)の配合量は、歯科用接着剤組成物の全重量に基づいて、1〜60重量%の範囲が好ましく、5〜50重量の範囲がより好ましく、10〜40重量%の範囲が最も好ましい。
本発明における水(c)は、歯質に対する酸性基含有重合性単量体(a)の脱灰作用を促進する。接着性に悪影響を及ぼす不純物を実質的に含有しないものを使用する必要がある。蒸留水又はイオン交換水が好ましい。水(c)の配合量が過多及び過少いずれの場合も接着力が低下することがある。水(c)の配合量は、歯科用接着剤組成物の全重量に基づいて、1〜50重量%の範囲が好ましく、5〜30重量%の範囲がより好ましく、10〜20重量%の範囲が最も好ましい。
本発明における硬化剤(d)としては、公知の硬化剤を使用することができる。具体例としては、α−ジケトン類(d−1)、ケタール類(d−2)、チオキサントン類(d−3)、アシルホスフィンオキサイド類(d−4)、クマリン類(d−5)、ハロメチル基置換−s−トリアジン誘導体(d−6)、過酸化物(d−7)等の重合開始剤や、芳香族第3級アミン(d−8)、脂肪族第3級アミン(d−9)、スルフィン酸及びその塩(d−10)、アルデヒド類(d−11)、チオール基を有する化合物(d−12)等の重合促進剤が挙げられる。中でも、α−ジケトン類(d−1)、ケタール類(d−2)、チオキサントン類(d−3)、アシルホスフィンオキサイド類(d−4)等の光重合型の重合開始剤(光重合開始剤)が優れた硬化性を歯科用接着剤組成物に与えるので好ましく、特に1ステップ型の歯科用接着剤組成物とする場合は、アシルホスフィンオキサイド類(d−4)が極めて優れた表面硬化性を歯科用接着剤組成物に与えるのでより好ましく、アシルホスフィンオキサイド類(d−4)とα−ジケトン類(d−1)と芳香族第3級アミン(d−8)との3種類の併用が、優れた表面硬化性を歯科用接着剤組成物に与えるのみならず、歯質に浸透した歯科用接着剤組成物を強固に硬化させるので最も好ましい。
α−ジケトン類(d−1)としては、カンファーキノン、ベンジル、2,3−ペンタンジオンが例示される。
ケタール類(d−2)としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタールが例示される。
チオキサントン類(d−3)としては、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンが例示される。
アシルホスフィンオキサイド類(d−4)としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ジベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、トリス(2,4−ジメチルベンゾイル)ホスフィンオキサイド、トリス(2−メトキシベンゾイル)ホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,3,5,6−テトラメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイル−ビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスホネート、2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキサイドが例示される。
クマリン類(d−5)としては、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、3−(4−メトキシベンゾイル)クマリン、3−チェノイルクマリンが例示される。
ハロメチル基置換−s−トリアジン誘導体(d−6)としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンが例示される。
過酸化物(d−7)としては、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ケトンパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類が例示される。ジアシルパーオキサイド類の具体例としてはベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイドが挙げられる。パーオキシエステル類の具体例としては、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートが挙げられる。ジアルキルパーオキサイド類の具体例としては、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドが挙げられる。パーオキシケタール類の具体例としては、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが挙げられる。ケトンパーオキサイド類の具体例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド等が挙げられる。ハイドロパーオキサイド類の具体例としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、p−ジイソプロピルベンゼンパーオキサイドが挙げられる。
芳香族第3級アミン(d−8)としては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−m−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−3,5−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−3,4−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−4−エチルアニリン、N,N−ジメチル−4−イソプロピルアニリン、N,N−ジメチル−4−t−ブチルアニリン、N,N−ジメチル−3,5−ジ−t−ブチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,5−ジメチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,4−ジメチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4−エチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4−イソプロピルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,5−ジ−イソプロピルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,5−ジ−t−ブチルアニリン、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−N,N―ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸n−ブトキシエチル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸2−(メタクリロイルオキシ)エチル、4−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノンが例示される。
脂肪族第3級アミン(d−9)としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−ラウリルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、N−メチルジエタノールアミンジメタクリレート、N−エチルジエタノールアミンジメタクリレート、トリエタノールアミンモノメタクリレート、トリエタノールアミンジメタクリレート、トリエタノールアミントリメタクリレートが例示される。
スルフィン酸及びその塩(d−10)としては、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、ベンゼンスルフィン酸カリウム、ベンゼンスルフィン酸カルシウム、ベンゼンスルフィン酸リチウム、トルエンスルフィン酸、トルエンスルフィン酸ナトリウム、トルエンスルフィン酸カリウム、トルエンスルフィン酸カルシウム、トルエンスルフィン酸リチウム、2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸ナトリウム、2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸カリウム、2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸カルシウム、2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸リチウム、2,4,6−トリエチルベンゼンスルフィン酸、2,4,6−トリエチルベンゼンスルフィン酸ナトリウム、2,4,6−トリエチルベンゼンスルフィン酸カリウム、2,4,6−トリエチルベンゼンスルフィン酸カルシウム、2,4,6−イソプロピルベンゼンスルフィン酸、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルフィン酸ナトリウム、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルフィン酸カリウム、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルフィン酸カルシウムが例示される。
アルデヒド類(d−11)としては、ジメチルアミノベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒドが例示される。
チオール基を有する化合物(d−12)としては、2−メルカプトベンゾオキサゾール、デカンチオール、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、チオ安息香酸が例示される。
硬化剤(d)は、1種単独を配合してもよく、複数種類を組み合わせて配合してもよい。硬化剤(d)の配合量は、歯科用接着剤組成物の全重量に基づいて、0.01〜10重量%の範囲が好ましく、0.05〜7重量%の範囲がより好ましく、0.1〜5重量%の範囲が最も好ましい。
本発明における架橋性重合性単量体(e)は、分子内に、少なくとも3個の重合性基と、少なくとも6個の炭素原子が直鎖状又は環状に連続して結合した炭化水素基とを有し、酸性基を有さず、疎水性、すなわち25°Cにおける水に対する溶解度が10重量%未満の重合性単量体である。架橋性重合性単量体(e)は、重合硬化性に劣る酸性基含有重合性単量体(a)及び(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)と強固に重合して、優れた硬化性(特に、機械的強度及び耐水性)を硬化物に付与する。架橋性重合性単量体(e)の具体例としては、下記の化4、化5又は化6で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005179282
Figure 2005179282
Figure 2005179282
架橋性重合性単量体(e)は、1種単独を配合してもよく、複数種類を組み合わせて配合してもよい。架橋性重合性単量体(e)の配合量が過多な場合は、酸性基含有重合性単量体(a)の歯質への浸透性が低下して接着力が低下することがあり、一方同配合量が過少な場合は、組成物の硬化性が低下して接着力が低下することがある。架橋性重合性単量体(e)の配合量は、歯科用接着剤組成物の全重量に基づいて、5〜60重量%の範囲が好ましく、10〜50重量%の範囲がより好ましく、20〜40重量%の範囲が最も好ましい。
組成物の親水性/疎水性バランス、粘度の調整、機械的強度又は接着力の向上のために、酸性基含有重合性単量体(a)、(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)及び架橋性重合性単量体(e)以外の重合性単量体を配合してもよい。
かかる重合性単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、11−メタクリロイルオキシウンデシルトリメトキシシラン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス[4−〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕フェニル]プロパン、1,2−ビス〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕エタン、[2,2,4−トリメチルヘキサメチレンビス(2−カルバモイルオキシエチル)ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレートが例示される。
これらの重合性単量体は、1種単独を配合してもよく、複数種類を組み合わせて配合してもよい。これらの重合性単量体の配合量が過多な場合は、歯質への浸透性が低下して接着力が低下することがある。通常、これらの重合性単量体の配合量は、歯科用接着剤組成物の全重量に基づいて、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下が最も好ましい。
接着力、塗布性、歯質への浸透性、並びに、酸性基含有重合性単量体(a)、硬化剤(d)及び架橋性重合性単量体(e)の水(c)に対する溶解性を向上させるために、水溶性揮発性有機溶剤(f)を配合してもよい。水溶性揮発性有機溶剤(f)としては、通常、常圧下における沸点が150°C以下であり、且つ25°Cにおける水に対する溶解度が5重量%以上、より好ましくは30重量%以上、最も好ましくは任意の割合で水に溶解可能な有機溶剤が使用される。中でも、常圧下における沸点が100°C以下の水溶性揮発性有機溶剤が好ましく、その具体例としては、エタノール、メタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフランが挙げられる。
水溶性揮発性有機溶剤(f)は、1種単独を配合してもよく、複数種類を組み合わせて配合してもよい。水溶性揮発性有機溶剤(f)の配合量が過多な場合は接着力が低下することがある。水溶性揮発性有機溶剤(f)の配合量は、歯科用接着剤組成物の全重量に基づいて、1〜70重量%の範囲が好ましく、5〜50重量の範囲がより好ましく、10〜30重量%の範囲が最も好ましい。
接着力、塗布性、流動性、X線不透過性及び機械的強度を向上させるために、フィラー(g)を配合してもよい。フィラー(g)は、1種単独を配合してもよく、複数種類を組み合わせて配合してもよい。フィラー(g)としては、無機系フィラー、有機系フィラー及び無機系フィラーと有機系フィラーとの複合体フィラーが挙げられる。
無機系フィラーとしては、シリカ;カオリン、クレー、雲母、マイカ等のシリカを基材とする鉱物;シリカを基材とし、Al23、B23、TiO2、ZrO2、BaO、La23、SrO2、CaO、P25などを含有する、セラミックス及びガラス類が例示される。ガラス類としては、ランタンガラス、バリウムガラス、ストロンチウムガラス、ソーダガラス、リチウムボロシリケートガラス、亜鉛ガラス、フルオロアルミノシリケートガラス、ホウ珪酸ガラス、バイオガラスが好適に用いられる。結晶石英、ヒドロキシアパタイト、アルミナ、酸化チタン、酸化イットリウム、ジルコニア、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化イッテルビウムも好適に用いられる。
有機系フィラーとしては、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、多官能メタクリレートの重合体、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴムが例示される。
無機系フィラーと有機系フィラーとの複合体フィラーとしては、有機系フィラーに無機系フィラーを分散させたもの、無機系フィラーを種々の重合性単量体にてコーティングした無機/有機複合フィラーが例示される。
硬化性、塗布性等を向上させるために、フィラー(g)をシランカップリング剤等の公知の表面処理剤で予め表面処理してから用いてもよい。表面処理剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランが例示される。
フィラー(g)としては、接着力、塗布性などの点で、一次粒子径が0.001〜0.1μmの微粒子フィラーが好ましく使用される。具体例としては、「アエロジルOX50」、「アエロジル50」、「アエロジル200」、「アエロジル380」、「アエロジルR972」、「アエロジル130」(以上、いずれも日本アエロジル社製、商品名)が挙げられる。
フィラー(g)の配合量は、歯科用接着剤組成物の全重量に基づいて、0.1〜30重量%の範囲が好ましく、0.5〜20重量%の範囲がより好ましく、1〜10重量%の範囲が最も好ましい。
歯質に耐酸性を付与するために、フッ素イオン放出性物質を配合してもよい。フッ素イオン放出性物質としては、フルオロアルミノシリケートガラス等のフッ素ガラス類;フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化イッテルビウム等の金属フッ化物;メタクリル酸メチルとメタクリル酸フルオライドとの共重合体等のフッ素イオン放出性ポリマー;セチルアミンフッ化水素酸塩等のフッ素イオン放出性物質が例示される。
安定剤(重合禁止剤)、着色剤、蛍光剤、紫外線吸収剤を配合してもよい。また、セチルピリジニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、(メタ)アクリロイルオキシドデシルピリジニウムブロマイド、(メタ)アクリロイルオキシヘキサデシルピリジニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシデシルアンモニウムクロライド、トリクロサン等の抗菌性物質を配合してもよい。
次に、本発明に係る歯科用接着剤組成物の使用方法の一例を説明する。先ず、本発明に係る歯科用接着剤組成物をスポンジ又はブラシを用いて治療すべき歯牙に塗布し、その状態で0秒(すなわち塗布後すぐに下記のエアーブローを行う)〜120秒間、好ましくは1〜60秒間、より好ましくは5〜30秒間、最も好ましくは10〜20秒間、静置するか、或いは、歯質表面上でスポンジ等を用いて60秒以内の範囲で擦り続ける。次いで、歯科用エアーシリンジを用いてエアーブローを行った後に、コンポジットレジン、セメント、小窩裂溝填塞材料等の充填修復材料を歯科用接着剤組成物の塗布面に塗布して、両者を同時に硬化させる。尤も、本発明に係る歯科用接着剤組成物が、硬化剤(d)として、光照射によってラジカルを発生する光重合開始剤を含有する場合は、充填修復材料を塗布する前に、歯質表面に塗布した歯科用接着剤組成物に歯科用可視光線照射器などを用いて光照射してこれを硬化させる方が、より優れた接着力が得られるので、好ましい。本発明に係る歯科用接着剤組成物によれば、歯牙に適用する前に、リン酸エッチング剤やセルフエチングプライマーによる前処理を行う必要がない。
本発明に係る歯科用接着剤組成物は、歯質だけでなく、口腔内で破折した歯冠修復材料(金属、陶材、セラミックス、コンポジット硬化物など)に対しても優れた接着力を発現する。本発明に係る歯科用接着剤組成物を歯冠修復材料の接着に用いる場合は、本発明に係る歯科用接着剤組成物を、市販の金属接着用プライマー、陶材接着用のプライマー等のプライマーや次塩素酸塩、過酸化水素水等の歯面清掃剤と組み合わせて用いてもよい。
実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明は下記の実施例に限定されるものではない。以下で用いる略記号は次の通りである。
〔酸性基含有重合性単量体(a)〕
MDP:10−メタクリロリルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート
PDP:ピロリン酸ビス(10−メタクリロイルオキシデシル)
4−MET:4−メタクリロキシエチルトリメリット酸
〔水溶性の(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)〕
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
9G:ノナエチレングルコールジメタアクリレート
〔硬化剤(d)〕
CQ:dl−カンファーキノン
TMDPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
DABE:4−N,N―ジメチルアミノ安息香酸エチル
〔架橋性重合性単量体〕
UDMA:〔2,2,4−トリメチルヘキサメチレンビス(2−カルバモイルオキシエチル)〕ジメタクリレート
PETM:ペンタエリスリトールテトラメタクリレート
Bis4:下記化7で表される架橋性重合性単量体(e)
Figure 2005179282
Bis−M3:下記化8で表される架橋性重合性単量体(e)
Figure 2005179282
Bis−M4:下記化9で表される架橋性重合性単量体(e)
Figure 2005179282
U4TH:下記化10で表される架橋性重合性単量体(e)
Figure 2005179282
〔フィラー(g)〕
R972:アエロジル社製の微粒子シリカ
〔その他〕
BHT:2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(安定剤(重合禁止剤))
(実施例1)
MDP(10重量部)と、HEMA(40重量部)と、蒸留水(10重量部)と、Bis4(40重量部)と、TMDPO(2重量部)と、CQ(1重量部)と、DABE(1重量部)と、BHT(0.05重量部)とを混合して、歯科用接着剤組成物を調製した。次いで、この歯科用接着剤組成物について、下記の接着力試験方法及び接着耐久性試験方法により、それぞれ接着力及び接着耐久性を調べた。以下の実施例及び比較例で調べた接着力及び接着耐久性も、それぞれ同じ接着力試験方法及び接着耐久性試験方法により調べたものである。表1に、この歯科用接着剤組成物の配合比(重量部)及び試験結果を示す。表1に示す接着強度(MPa)の数値は、いずれも8個の試験片についての測定値の平均値である。
〔接着力試験方法及び接着耐久性試験方法〕
牛の前歯を#1000シリコン・カーバイド紙(日本研紙社製)で平滑に湿潤研磨してエナメル質表面又は象牙質表面を露出させた後、表面の水を歯科用エアーシリンジを用いて吹き飛ばす。露出したエナメル質表面又は象牙質表面に、直径3mmの丸穴を有する厚さ約150μmの粘着テープを貼着し、丸穴に歯科用接着剤組成物を筆を用いて塗布し、20秒間放置した後、歯科用エアーシリンジを用いて当該歯科用接着剤組成物の流動性が無くなるまで乾燥する。次いで、歯科用光照射器(モリタ社製、商品名「JETLITE3000」)を用いて10秒間光照射を行う。次いで、その歯科用接着剤組成物の上に光重合型コンポジットレジン(クラレ社製、商品名「クリアフィルAP−X」)を載置し、離型フィルム(クラレ社製、商品名「エバール」)を被せた後、その離型フィルムの上にスライドガラスを載置して押しつけ、歯科用光照射器「JETLITE3000」を用いて20秒間光照射して、硬化させる。次いで、この硬化面に対して、歯科用レジンセメント(クラレ社製、商品名「パナビア21」)を用いて、直径5mm、長さ1.5cmのステンレス製の円柱棒の一方の端面(円形断面)を接着し、30分間静置して、試験片とする。試験片は、全部で32個(エナメル質表面を露出させたもの16個、象牙質表面を露出させたもの16個)作製する。次いで、試験片を、サンプル容器内の蒸留水に浸漬した状態で、37°Cに設定した恒温器内に24時間放置する。32個のうち16個(エナメル質表面を露出させたもの8個、象牙質表面を露出させたもの8個)については、24時間放置後に試験片を取り出してただちに接着強度を測定し、接着力を調べる。残りの16個(エナメル質表面を露出させたもの8個、象牙質表面を露出させたもの8個)については、24時間放置後さらに、4°Cの冷水(蒸留水)と60°Cの温水(蒸留水)に交互に各1分間ずつ浸漬する熱サイクルを3000回行った後に、接着強度を測定して、接着耐久性を調べる。接着強度(引張接着強度)の測定には万能試験機(インストロン社製)を用い、クロスヘッドスピードを2mm/分に設定して測定する。
(実施例2〜4及び比較例1、2)
Bis4(40重量部)に代えて、Bis−M3、Bis−M4、U4TH、UDMA又はPETM(40重量部)を配合したこと以外は実施例1と同様にして5種の歯科用接着剤組成物を調製し、それぞれの接着力及び接着耐久性を調べた。表1に、各歯科用接着剤組成物の配合比(重量部)及び試験結果を示す。
Figure 2005179282
表1に示すように、本発明に係る歯科用接着剤組成物(実施例1〜4)は、接着力試験及び接着耐久性試験での接着強度がいずれも高い。このことから、本発明に係る歯科用接着剤組成物は、エナメル質及び象牙質のいずれに対しても、優れた接着力及び接着耐久性を有することが分かる。一方、重合性基を2個しか有しない架橋性重合性単量体(UDMA)を配合した歯科用接着剤組成物(比較例1)及び少なくとも6個の炭素原子が直鎖状又は環状に連続して結合した炭化水素基を有しない架橋性重合性単量体(PETM)を配合した歯科用接着剤組成物(比較例2)は、硬化物の機械的強度及び耐水性が良くないために、いずれも、接着力試験での接着強度が低く、特に、接着耐久性試験での接着強度が極めて低い。このことから、比較例1、2の歯科用接着剤組成物は、エナメル質及び象牙質のいずれに対しても、接着力及び接着耐久性が良くないことが分かる。
(実施例5〜8)
エタノール(水溶性揮発性有機溶剤(f))を配合した4種の歯科用接着剤組成物を調製し、それぞれの接着力及び接着耐久性を調べた。表2に、各歯科用接着剤組成物の配合比(重量部)及び試験結果を示す。
Figure 2005179282
表2より、本発明に係る歯科用接着剤組成物にエタノール(水溶性揮発性有機溶剤(f))を配合することにより、エナメル質及び象牙質のいずれに対しても、接着力及び接着耐久性がさらに向上することが分かる。
(実施例9〜13)
R972(フィラー(g))を配合した5種の歯科用接着剤組成物を調製し、それぞれの接着力及び接着耐久性を調べた。表3に、各歯科用接着剤組成物の配合比(重量部)及び試験結果を示す。
Figure 2005179282
表3より、本発明に係る歯科用接着剤組成物にR972(フィラー(g))を配合することにより、エナメル質及び象牙質のいずれに対しても、接着力及び接着耐久性がさらに向上することが分かる。
(実施例14〜17及び比較例3、4)
表4に示す6種の歯科用接着剤組成物を調製し、それぞれの接着力及び接着耐久性を調べた。表4に、各歯科用接着剤組成物の配合比(重量部)及び試験結果を示す。
Figure 2005179282
表4に示すように、実施例14〜17の歯科用接着剤組成物は、比較例3、4の歯科用接着剤組成物に比べて、エナメル質及び象牙質のいずれに対しても、接着力及び接着耐久性が良いことが分かる。特に、実施例14の歯科用接着剤組成物の接着強度と比較例3の歯科用接着剤組成物の接着強度の比較及び実施例15の歯科用接着剤組成物の接着強度と比較例7の歯科用接着剤組成物の接着強度の比較から、本発明に係る歯科用接着剤組成物が発現する優れた接着力及び接着耐久性に、Bis−M4、U4TH等の、分子内に、少なくとも3個の重合性基と少なくとも6個の炭素原子が直鎖状又は環状に連続して結合した炭化水素基とを有する架橋性重合性単量体(e)が大きく寄与していることが分かる。
(比較例5〜8)
MDP、HEMA、蒸留水及びBis4のうちのいずれか一つを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、4種の歯科用接着剤組成物を調製し、それぞれの接着力及び接着耐久性を調べた。表5に、各歯科用接着剤組成物の配合比(重量部)及び試験結果を示す。
(比較例9)
MDP(3重量部)と、4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸(4−MET)(24重量部)と、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロイルオキシプロパン(GDMA)(24重量部)と、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)(5重量部)と、UDMA(10重量部)と、蒸留水(34重量部)と、CQ(0.5重量部)と、TMDPO(2重量部)と、アエロジル50(日本アエロジル社製、商品名)(A50)(3重量部)とを混合して、歯科用接着剤組成物を調製し、接着力及び接着耐久性を調べた。この歯科用接着剤組成物は、特開2003−73218号公報(先の背景技術の欄に挙げた特許文献3)の実施例13に記載の歯科用接着剤組成物である。表5に、試験結果を示す。
Figure 2005179282
表5に記載の比較例5〜8の歯科用接着剤組成物の接着強度は、実施例1の歯科用接着剤組成物の接着強度(表1参照)に比べて、総じて低い。このことから、本発明における必須成分である(a)、(b)、(c)又は(e)のうちのいずれか一つでも欠けた場合には、優れた接着力及び接着耐久性を有する歯科用接着剤組成物を得ることができなくなることが分かる。また、表5に記載の比較例9の歯科用接着剤組成物の接着強度は、実施例1〜17の歯科用接着剤組成物の接着強度(表1〜表4参照)に比べて低い。比較例9の歯科用接着剤組成物の硬化性(硬化物の機械的強度及び耐水性)が、実施例1〜17の歯科用接着剤組成物の硬化性に比べて良くないからである。
本発明に係る歯科用接着剤組成物は、エッチング処理やプライミング処理を行わなくても優れた接着力及び接着耐久性を発現するので、1ステップ型の歯科用接着剤組成物として特に有用である。

Claims (8)

  1. 酸性基含有重合性単量体(a)と、水溶性の(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)と、水(c)と、硬化剤(d)と、分子内に、少なくとも3個の重合性基と、少なくとも6個の炭素原子が直鎖状又は環状に連続して結合した炭化水素基とを有する架橋性重合性単量体(e)とを含有する歯科用接着剤組成物。
  2. 酸性基含有重合性単量体(a)1〜50重量%と、水溶性の(メタ)アクリレート系重合性単量体(b)1〜60重量%と、水(c)1〜50重量%と、硬化剤(d)0.01〜10重量%と、分子内に、少なくとも3個の重合性基と、少なくとも6個の炭素原子が直鎖状又は環状に連続して結合した炭化水素基とを有する架橋性重合性単量体(e)5〜60重量%とを含有する歯科用接着剤組成物。
  3. 前記酸性基含有重合性単量体(a)が、2価のリン酸基含有重合性単量体である請求項1又は2記載の歯科用接着剤組成物。
  4. 前記2価のリン酸基含有重合性単量体が、分子内に、主鎖の炭素数が8〜12のアルキレン基を有する請求項3記載の歯科用接着剤組成物。
  5. 前記架橋性重合性単量体(e)が、下記化1又は化2で表される請求項1〜4のいずれかに記載の歯科用接着剤組成物。
    Figure 2005179282
    Figure 2005179282
  6. 前記架橋性重合性単量体(e)が、下記化3で表される請求項1〜4のいずれかに記載の歯科用接着剤組成物。
    Figure 2005179282
  7. 水溶性揮発性有機溶剤(f)をさらに含有する請求項1〜6のいずれかに記載の歯科用接着剤組成物。
  8. フィラー(g)をさらに含有する請求項1〜7のいずれかに記載の歯科用接着剤組成物。
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