JP2005163927A - 変速機 - Google Patents

変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP2005163927A
JP2005163927A JP2003404432A JP2003404432A JP2005163927A JP 2005163927 A JP2005163927 A JP 2005163927A JP 2003404432 A JP2003404432 A JP 2003404432A JP 2003404432 A JP2003404432 A JP 2003404432A JP 2005163927 A JP2005163927 A JP 2005163927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
shaft
transmission
integrated
driving force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003404432A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriaki Saito
憲明 斉藤
Toshiji Kumagai
利治 熊谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2003404432A priority Critical patent/JP2005163927A/ja
Publication of JP2005163927A publication Critical patent/JP2005163927A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/02Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion
    • F16H3/08Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts
    • F16H3/087Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts characterised by the disposition of the gears
    • F16H3/093Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts characterised by the disposition of the gears with two or more countershafts
    • F16H2003/0931Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts characterised by the disposition of the gears with two or more countershafts each countershaft having an output gear meshing with a single common gear on the output shaft
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/02Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion
    • F16H3/08Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts
    • F16H3/087Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts characterised by the disposition of the gears
    • F16H3/093Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts characterised by the disposition of the gears with two or more countershafts

Landscapes

  • Structure Of Transmissions (AREA)

Abstract


【課題】 ギヤなどの構成部品を増やすことなく、より多くの変速段を設定することができる変速機を提供する。
【解決手段】 動力源2からの駆動力を、互いに異なる複数の所定の変速比により、有段で変速するための変速機1であって、駆動力が入力される第1軸21と、第1軸21に平行に配置された第2,第3軸22,23、ならびに両者22,23に連結され、駆動力を出力するための第4軸24と、両軸22,23との間に第1,第3ギヤ対a,c、および第2,第4ギヤ対b,dをそれぞれ有し、第1軸21に設けられた第1一体ギヤGI1と、これに入力される駆動力を変速するために第1一体ギヤGI1を第1軸21に選択的に接続・遮断する第1クラッチS1と、第1〜第4ギヤ対a〜dのいずれかを選択的に第2,第3軸22,23に接続・遮断する第2,第3クラッチS2,S3と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両などの駆動系に用いられ、動力源からの駆動力を、互いに異なる所定の複数の変速比により有段で変速する変速機に関する。
従来の変速機として、通常よりも多くの変速段数を設定したものが知られており、例えば特許文献1に開示されている。この従来の変速機は、エンジンの駆動力が入力される駆動軸と、この駆動軸にそれぞれ平行に配置された第1および第2中間軸と、第1および第2中間軸に連結され、駆動力を出力する被動軸とを備えている。また、駆動軸と第1および第2中間軸との間には、互いにギヤ比の異なる6つのギヤ対が、第1および第2中間軸には、3つの前進用の変速スリーブが、それぞれ設けられている。
このような構成によれば、3つの変速スリーブのうちの1つによって、6つのギヤ対のうちのいずれか1つを選択的に接続することにより、駆動軸と被動軸の間に駆動力の伝達経路が設定される。それにより、駆動力は、接続されたギヤ対のギヤ比に応じて変速された状態で、第1および第2中間軸の一方を介して被動軸に伝達され、出力される。
以上のように、この従来の変速機では、3つの変速スリーブが設けられた第1および第2中間軸と、両軸と駆動軸との間に6つのギヤ対を設け、3つの変速スリーブのうちの1つにより、6つのギヤ対のうちの1つを選択的に接続することによって、変速比が互いに異なる6つの伝達経路が、第1および第2中間軸に振り分けて設定される。これにより、変速機の特に各軸の軸線方向のサイズを大きくすることなく、6段の前進用の変速段を実現している。このように、通常よりも多くの変速段を有することにより、エンジンの回転数を、各変速段ごとに最適な値によりきめ細かく制御することができ、燃費を向上させることができる。
上述した特許文献1の変速機には、以下のような問題がある。すなわち、この従来の変速機では、第1および第2中間軸に伝達経路を振り分けて設定することによって変速段を多段化している。このため、このような手段によってさらに変速段数を増やしたい場合には、駆動軸、および第1または第2中間軸を延長し、これらにギヤおよび変速スリーブをさらに設けたり、別の中間軸をさらに設け、それにギヤおよび変速スリーブを設けたりすることにより、新たな伝達経路を設定する必要がある。その場合、各軸の延長や、ギヤおよび変速スリーブなどの追加により、変速機全体のサイズおよび重量が増加してしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、ギヤなどの構成部品を増やすことなく、より多くの変速段を設定することができる変速機を提供することを目的としている。
特開平6−74305号公報 (第4,5頁、第1図)
この目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、動力源(実施形態における(以下、本項において同じ)エンジン2)からの駆動力を、互いに異なる複数の所定の変速比により、有段で変速するための変速機1であって、動力源に連結され、駆動力が入力される第1軸21と、第1軸21にそれぞれ平行に配置された第2軸22および第3軸23と、第1軸21と平行に設けられ、駆動力を出力するための第4軸24と、第1軸21にそれぞれ同軸状かつ回転自在に設けられ、第1および第2ギヤG1,G2を一体に有する第1一体ギヤGI1、ならびに第3ギヤG3と、第2軸22にそれぞれ同軸状かつ回転自在に設けられ、第3ギヤG3に噛み合う第4ギヤG4および第2ギヤG2に噛み合う第5ギヤG5を一体に有する第2一体ギヤGI2、ならびに第1ギヤG1に噛み合う第6ギヤG6と、第3軸23にそれぞれ同軸状かつ回転自在に設けられ、第1ギヤG1に噛み合う第7ギヤG7、および第2ギヤG2に噛み合う第8ギヤG8と、第2軸22に同軸状かつ一体に設けられた第9ギヤG9と、第3軸23に同軸状かつ一体に設けられた第10ギヤG10と、第9および第10ギヤG9,G10の双方に噛み合う第11ギヤG11と、駆動力を、所定の複数の変速比のいずれか1つで変速するために、第1一体ギヤGI1および第3ギヤG3の一方を第1軸21に、第2一体ギヤGI2および第6ギヤG6の一方を第2軸22に、第7ギヤG7および第8ギヤG8の一方を第3軸23に、それぞれ選択的に接続・遮断する第1〜第3クラッチ(第1〜第3シンクロメッシュS1〜S3)と、を備えている。
この変速機では、例えば内燃機関などの動力源からの駆動力は、まず、動力源に連結された第1軸に入力される。その際、第1〜第3クラッチにより、第1〜第3軸に回転自在に設けられたいずれかのギヤまたは一体ギヤを、これらが設けられた軸に選択的に接続・遮断することによって、変速比が互いに異なる複数の伝達経路のうちのいずれか1つが設定される。それにより、駆動力は、第1軸から、第2および第3軸の一方または双方を介して、設定された伝達経路の変速比に応じて変速された状態で、第9ギヤおよび第10ギヤの双方に噛み合う第11ギヤを介し、これと同軸状の第4軸から出力される。
第1〜第3クラッチによる各ギヤおよび一体ギヤの接続・遮断状態と、それにより設定される駆動力の伝達経路との関係は、次のとおりである。
(1)第1クラッチにより、第3ギヤを第1軸に接続
第2クラッチにより、第6ギヤを第2軸に接続
第1軸→第3ギヤ→第2一体ギヤ(第4ギヤ→第5ギヤ)→第1一体ギヤ(第2ギヤ→第1ギヤ)→第6ギヤ→第2軸→第9ギヤ→第11ギヤ→第4軸
(2)第1クラッチにより、第3ギヤを第1軸に接続
第3クラッチにより、第7ギヤを第3軸に接続
第1軸→第3ギヤ→第2一体ギヤ(第4ギヤ→第5ギヤ)→第1一体ギヤ(第2ギヤ→第1ギヤ)→第7ギヤ→第3軸→第10ギヤ→第11ギヤ→第4軸
(3)第1クラッチにより、第3ギヤを第1軸に接続
第2クラッチにより、第2一体ギヤを第2軸に接続
第1軸→第3ギヤ→第2一体ギヤ(第4ギヤ)→第2軸→第9ギヤ→第11ギヤ→第4軸
(4)第1クラッチにより、第3ギヤを第1軸に接続
第3クラッチにより、第8ギヤを第3軸に接続
第1軸→第3ギヤ→第2一体ギヤ(第4ギヤ→第5ギヤ)→第1一体ギヤ(第2ギヤ)→第8ギヤ→第3軸→第10ギヤ→第11ギヤ→第4軸
(5)第1クラッチにより、第1一体ギヤを第1軸に接続
第2クラッチにより、第6ギヤを第2軸に接続
第1軸→第1一体ギヤ(第1ギヤ)→第6ギヤ→第2軸→第9ギヤ→第11ギヤ→第4軸
(6)第1クラッチにより、第1一体ギヤを第1軸に接続
第3クラッチにより、第7ギヤを第3軸に接続
第1軸→第1一体ギヤ(第1ギヤ)→第7ギヤ→第3軸→第10ギヤ→第11ギヤ→第4軸
(7)第1クラッチにより、第1一体ギヤを第1軸に接続
第2クラッチにより、第2一体ギヤを第2軸に接続
第1軸→第1一体ギヤ(第2ギヤ)→第2一体ギヤ(第5ギヤ)→第2軸→第9ギヤ→第11ギヤ→第4軸
(8)第1クラッチにより、第1一体ギヤを第1軸に接続
第3クラッチにより、第8ギヤを第3軸に接続
第1軸→第1一体ギヤ(第2ギヤ)→第8ギヤ→第3軸→第10ギヤ→第11ギヤ→第4軸
以上から明らかなように、計9個のギヤと一体ギヤ、および3つのクラッチにより、変速比が互いに異なる計8つの駆動力の伝達経路を、第1軸と第4軸の間に設定することができる。すなわち、従来では、駆動軸と中間軸の間に、変速段数分のギヤ対を設け、駆動力を伝達させるギヤ対を、変速段ごとに切り換えることのみによって、変速段を多段化している。これに対し、請求項1の変速機では、基本的には、複数のギヤが一体に設けられた第1一体ギヤと、第2および第3軸との間に複数のギヤ対を設け、駆動力を伝達させるギヤ対を、変速段ごとに切り換えることと、第1一体ギヤに入力される駆動力を、設定すべき変速段に応じて、あらかじめ変速するか否かを切り換えることを、組み合わせることによって、変速段を多段化している。それにより、最小限の構成で、変速段を従来よりも多段化できるので、サイズおよび重量を増加させることなく、また、コストを増加させることなく、8段以上の変速段を有する変速機を得ることができる。また、この変速機では、駆動力を、前述した従来の変速機よりも多くの8段以上の変速比で変速できるので、動力源が、例えば内燃機関である場合、その回転数を、各変速段ごとに最適な値によりきめ細かく制御することができ、それにより、燃費をより向上させることができる。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の変速機1において、第3軸23に同軸状かつ回転自在に設けられた第12ギヤG12と、第2一体ギヤGI2に一体に設けられ、第12ギヤG12に噛み合う第13ギヤG13と、第12ギヤG12を、第3軸23に接続・遮断する後進用の第4クラッチ(第4シンクロメッシュS4)と、をさらに備えていることを特徴とする。
この変速機によれば、前述した請求項1の変速機に第12ギヤなどが付加されているので、次に示すような駆動力の新たな伝達経路が設定される。その場合の各ギヤおよび一体ギヤの接続・遮断状態と、それにより設定される駆動力の伝達経路との関係は、次のとおりである。
第1クラッチにより、第3ギヤを第1軸に接続
第4クラッチにより、第12ギヤを第3軸に接続
第1軸→第3ギヤ→第2一体ギヤ(第4ギヤ→第13ギヤ)→第12ギヤ→第3軸→第10ギヤ→第11ギヤ→第4軸
このような伝達経路によって伝達される駆動力は、前述した8段の変速段とは逆の回転方向で出力される。したがって、前述した請求項1の変速機に、2つのギヤおよび1つのクラッチを追加するだけで、例えば車両に搭載した場合、サイズおよび重量を大きく増加させることなく、出力される駆動力の回転方向が、前述した8段の変速段とは逆の後進用の変速段を設定することができる。
本発明による変速機を含む車両の動力伝達系の概略構成を示す図である。 図1の変速機の各ギヤ対のギヤ比の一例を示す表である。 図1の変速機のシンクロメッシュの構成を示す部分縦断面図である。 シンクロメッシュの動作を説明するための図である。 図1の変速機の変速段を、第1速に設定したときの駆動力の伝達経路を示す図である。 図1の変速機の変速段を、第2速に設定したときの駆動力の伝達経路を示す図である。 図1の変速機の変速段を、第3速に設定したときの駆動力の伝達経路を示す図である。 図1の変速機の変速段を、第4速に設定したときの駆動力の伝達経路を示す図である。 図1の変速機の変速段を、第5速に設定したときの駆動力の伝達経路を示す図である。 図1の変速機の変速段を、第6速に設定したときの駆動力の伝達経路を示す図である。 図1の変速機の変速段を、第7速に設定したときの駆動力の伝達経路を示す図である。 図1の変速機の変速段を、第8速に設定したときの駆動力の伝達経路を示す図である。 図1の変速機の変速段を、後進に設定したときの駆動力の伝達経路を示す図である。 図1の変速機の各変速段の変速比および公比の一例を示す表である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る変速機1について説明する。図1は、変速機1を含む車両の動力伝達系の概略構成を示している。この車両は、運転者がシフトレバー(図示せず)を操作することによって変速段を設定するMT車である。また、この車両の動力伝達系は、エンジン2(動力源)、メインクラッチ5および変速機1などによって構成されていて、エンジン2は、そのクランクシャフト2aを介してメインクラッチ5に連結されている。
メインクラッチ5は、エンジン2のクランクシャフト2aに連結されたフライホイール2bと変速機1との間に配置されており、エンジン2側から順に、フリクションディスク7、プレッシャディスク8およびダイヤフラムスプリング9を備えている。フリクションディスク7は、後述する変速機1の第1軸21に摺動自在に支持されている。ダイヤフラムスプリング9の中央部はクラッチカバー10に支持され、内端部はレリーズベアリング11に連結されている。また、ダイヤフラムスプリング9の外端部は、プレッシャディスク8に当接し、これをフリクションディスク7側に付勢している。レリーズベアリング11には、レリーズフォーク12が連結され、このレリーズフォーク12は、その中間部で支点12aに回動自在に支持されるとともに、他端部には、メインアクチュエータ13が連結されている。このメインアクチュエータ13は、油圧式または電気式のものであり、その動作は、運転者によるクラッチペダル(図示せず)の踏込みなどに応じて制御される。
以上の構成により、メインアクチュエータ13が作動していない状態では、ダイヤフラムスプリング9の付勢力により、フリクションディスク7がプレッシャディスク8とフライホイール2bとの間に挟持される。これにより、変速機1の第1軸21がフリクションディスク7およびフライホイール2bを介して、エンジン2のクランク軸2aに接続され、メインクラッチ5は接続状態となる。一方、メインアクチュエータ13が作動すると、レリーズフォーク12が支点12aを中心として、同図の反時計方向に回動するのに伴い、レリーズベアリング11がダイヤフラムスプリング9を押圧し、プレッシャディスク8から離れるように弾性変形させる。これにより、フリクションディスク7の挟持が解かれることで、変速機1の入力軸21とエンジン2のクランク軸2aとの間が遮断され、メインクラッチ5は遮断状態になる。
次いで、変速機1の構成について説明する。この変速機1は、メインクラッチ5を介して入力されたエンジン2の駆動力を、互いに異なる所定の変速比を有する複数の変速段のうちのいずれかによって変速して出力するものである。また、この変速機1は、自動変速機タイプのものであり、運転者によって操作されるシフトレバーのシフト位置などに応じて、後述する第1〜第4シンクロメッシュS1〜S4に連結された油圧式または電気式の変速アクチュエータ(図示せず)を制御することによって、変速段が設定される。
この変速機1は、エンジン2からの駆動力が入力される前記第1軸21、駆動力を出力する第4軸24、および第2軸22と第3軸23を備えており、これらの第1〜第4軸21〜24は、互いに平行に設けられている。また、第2および第3軸22,23は、それぞれの両端部において、軸受け(図示せず)を介して回転自在に支持されている。
第1軸21には、エンジン2側から順に、第1一体ギヤGI1および第3ギヤG3が、それぞれ同軸状かつ回転自在に設けられている。第1一体ギヤGI1には、第1軸21に通された管状の軸部と、この軸部に同軸状かつ一体に設けられた第1および第2ギヤG1,G2を有しており、両ギヤG1、G2は、エンジン2側から順に第1軸21の軸線方向(以下、単に「軸線方向」という)に所定の間隔を隔てて配置されている。第1一体ギヤGI1は、その軸部に第1軸21が通されていることにより、第1軸21に対して回転自在になっている。
第2軸22には、エンジン2側から順に、第9ギヤG9、第6ギヤG6、および第2一体ギヤGI2が、それぞれ同軸状に設けられている。これらは、第2軸22に対し、第9ギヤG9は一体になっており、第6ギヤG6および第2一体ギヤGI2は、それぞれ回転自在になっている。また、第2一体ギヤGI2は、第2軸22に通された管状の軸部と、この軸部に互いに同軸状かつ一体に設けられた第5ギヤG5、第13ギヤG13および第4ギヤG4を有しており、これら3つのギヤG5、G13、G4は、エンジン2側から順に軸線方向に所定の間隔を隔てて配置されている。第2一体ギヤGI2は、その軸部に第2軸22が通されていることにより、第2軸22に対して回転自在になっている。
また、第6ギヤG6は、第1一体ギヤGI1の第1ギヤG1に噛み合っており、両ギヤG1,G6によって、第1ギヤ対aが構成されている。また、第5ギヤG5は、同じく第1一体ギヤGI1の第2ギヤG2に噛み合っており、両ギヤG2,G5によって、第3ギヤ対cが構成されている。また、第4ギヤG4は、第1軸21の第3ギヤG3に噛み合っており、両ギヤG3,G4によって、第5ギヤ対eが構成されている。
第3軸23には、エンジン2側から順に、第10ギヤG10、第7ギヤG7、第8ギヤG8および第12ギヤG12が、それぞれ同軸状に設けられている。第10ギヤG10は、第3軸23に一体になっており、他の3つのギヤG7、G8、G12はそれぞれ、第3軸23に対して回転自在になっている。また、第7ギヤG7は、第1一体ギヤGI1の第1ギヤG1に噛み合っており、両ギヤG1,G7によって第2ギヤ対bが構成されている。また、第8ギヤG8は同じく第1一体ギヤGI1の第2ギヤG2に噛み合っており、両ギヤG2,G8によって、第4ギヤ対dが構成されている。また、第12ギヤG12は、第2一体ギヤGI2の第13ギヤG13に噛み合っており、両ギヤG12,G13によって、第8ギヤ対hが構成されている。
一方、第4軸24には、ディファレンシャル27が設けられており、このディファレンシャル27は、第4軸24と同軸状の第11ギヤG11を有している。前述した第1軸21の第9ギヤG9および第2軸22の第10ギヤG10は、ともに第11ギヤG11に噛み合っており、第10および第11ギヤG10,G11によって第6ギヤ対fが、第9および第11ギヤG9,G11によって第7ギヤ対gが、それぞれ構成されている。また、前述したように、変速機1によって変速された駆動力は、この第4軸24から出力され、最終的には、これに連結された駆動輪W,Wに伝達される。
第1〜第8ギヤ対a〜hのギヤ比は、図2の表に示すように設定されている。例えば、第1ギヤ対aにおいては、駆動力が第1ギヤG1から第6ギヤG6に、伝達される際の両ギヤG1,G6の回転数の比(G1の回転数/G6の回転数)は、約1.32である。第2〜第8ギヤ対b〜hのギヤ比は、それぞれ、0.9、0.8、0.55、2.1、4.5、3.93、1.4に設定されている。
なお、図1においては、図示の便宜上、第10ギヤG10と第11ギヤG11、および第12ギヤG12と第13ギヤG13は、それぞれ互いに離れた状態で描かれているが、実際は、前述したように互いに噛み合っている(図1においては破線により図示)。
第1軸21の第1一体ギヤGI1と第3ギヤG3の間には、第1シンクロメッシュS1(第1クラッチ)が、第2軸22の第6ギヤG6と第2一体ギヤGI2の間には、第2シンクロメッシュS2(第2クラッチ)が、第3軸23の第7ギヤG7と第8ギヤG8の間には、第3シンクロメッシュS3(第3クラッチ)が、それぞれ設けられている。これらの第1〜第3シンクロメッシュS1〜S3は、互いに変速比が異なる前進用の複数の伝達経路のいずれか1つを選択的に設定するためのものである。また、第3軸23の第12ギヤG12のエンジン2と反対側には、後進用の変速段を設定するための第4シンクロメッシュS4(第4クラッチ)が設けられている。
これらの第1〜第4シンクロメッシュS1〜S4は、周知のものであり、互いに同じ構成を有している。また、第1〜第3シンクロメッシュS1〜S3は、各2つのギヤの間で左右対称に構成されており、第4シンクロメッシュS4は、エンジン2側のみの構成である。以下、これらを代表して、第1シンクロメッシュS1の第1一体ギヤGI1側の構成および動作を中心として、図3および図4を参照しながら説明する。
図3に示すように、第1シンクロメッシュS1は、第1軸21にスプライン結合され、外周面に軸線方向に延びる多数のスプライン歯51aを有するハブ51と、内周面に多数のスプライン歯52aを有し、スプライン歯51aとの噛合いによって、ハブ51に対して軸線方向に摺動自在の環状のスリーブ52と、ハブ51の軸線方向の端面に形成された凹部51bに収容されたブロッキングリング53と、ブロッキングリング53の外周面に配置されたシンクロスプリング54などを備えている。
スリーブ52の外周面には、シフトフォーク55が嵌合しており、このシフトフォーク55を、これに連結された変速アクチュエータで駆動することによって、スリーブ52がハブ51に対して軸線方向に駆動される。スリーブ52の一部のスプライン歯52aの軸線方向端部には、半径方向内方に突出する凸部52bが形成されており、凸部52bの下面には、第1および第2傾斜面52c、52dが、外側から順に連続するように形成されている。
ブロッキングリング53は、半径方向外側および内側に配置されたアウターリング56およびインナーリング57と、両リング56、57間に配置されたテーパコーン58で構成されている。アウターリング56およびインナーリング57は、それぞれに形成した係止片56a、57a同士の係合によって、相対回転不能に係止されている。テーパコーン58の外周面および内周面はそれぞれテーパ面58a、58bになっており、アウターリング56の内周面およびインナーリング57の外周面にそれぞれ回転自在に接している。
アウターリング56の軸線方向端部には、半径方向外方に突出する多数のドグ歯56b(図4参照)が形成され、これらのドグ歯56bに臨む第1一体ギヤGI1の端部にも、多数のドグ歯59a(図4参照)が形成されていて、これらのドグ歯56b、59aにスリーブ52のスプライン歯52aが噛合い可能になっている。また、図4に示すように、スリーブ52のスプライン歯52aの端部には斜面部52eが形成されており、アウターリング56のドグ歯56bおよび第1一体ギヤGI1のドグ歯59aの端部には、斜面部52eが当接可能な斜面部56c、59bがそれぞれ形成されている。さらに、テーパコーン58には軸線方向外方に突出する凸部58cが形成されており、この凸部58cが、第1一体ギヤGI1に形成された凹部59cに緩く係合している。
シンクロスプリング54は、アウターリング56の外周面に周方向に間隔を隔てて形成した複数のスプリング支持部(図示せず)に支持されている。図3に示すように、スリーブ52がニュートラル位置にあるときには、シンクロスプリング54は、アウターリング56のドグ歯56bと、ハブ51の軸線方向の端面と、スリーブ52のスプライン歯52aの軸線方向端部とに取り囲まれた状態になっている。
以上の構成によれば、スリーブ52が図3に示すニュートラル位置にあるときには、そのスプライン歯52aの凸部52bがシンクロスプリング54に接していない状態にあることで、シンクロスプリング54のばね力がアウターリング56に作用しないため、ブロッキングリング53のアウターリング56およびインナーリング57とテーパコーン58とは、相対回転可能な状態にある。したがって、アウターリング56およびインナーリング57はハブ51と一体に回転する一方、テーパコーン58は第1一体ギヤGI1と一体に回転するため、スリーブ52にしたがって第1軸21と第1一体ギヤGI1との同期動作は生じない(図4(a))。
この状態から、スリーブ52を、変速アクチュエータによりシフトフォーク55を介して第1一体ギヤGI1側へ摺動させると、スリーブ52の第1斜面部52cが、シンクロスプリング54を介して、ブロッキングリング53のアウターリング56を第1一体ギヤGI1側に押圧し、移動させる。また、スリーブ52のスプライン歯52aの斜面部52eが、アウターリング56のドグ歯56bの斜面部56cに押圧された状態になる(同図(b))ことで、ブロッキングリング53のアウターリング56およびインナーリング57と、テーパコーン58との間に大きな摩擦力が発生する。この状態で、第1軸21と第1一体ギヤGI1との同期動作がなされる。
そして、この同期動作が終了すると、両者21,GI1の回転差が無くなることで、両者21,GI1が同期し、ブロッキングリング53がスリーブ52の移動に抵抗する力が減少しまたは無くなり、スリーブ52のスプライン歯52aはアウターリング56のドグ歯56b、56b間に移動し(同図(b)破線)、さらに第1一体ギヤGI1のドグ歯59aの斜面部59bに当たった(同図(c))後、ドグ歯59a、59a間に噛み合う(同図(d))。これにより、第1一体ギヤGI1が第1軸21と完全に一体化される。
一方、図示しないが、スリーブ52を第3ギヤG3側(図3の左側)へ摺動させると、上記とまったく同じ動作により、スリーブ52のスプライン歯52aが、同期動作の後、第3ギヤG3のドグ歯59aに噛み合う。これにより、第3ギヤG3が第1軸21と完全に一体化される。また、スリーブ52がニュートラル位置に位置しているときには、第1一体ギヤGI1および第3ギヤG3と、第1軸21とは、いずれも遮断状態になる。
次いで、上記構成の変速機1の変速動作について説明する。図5〜13に示すように、上述した第1〜第4シンクロメッシュS1〜S4によって設定される変速段ごとの各ギヤおよび一体ギヤの接続・遮断状態と、それにより設定される駆動力の伝達経路との関係は、次のとおりである。
第1速(図5)
第1シンクロメッシュS1により、第3ギヤG3を第1軸21に接続
第2シンクロメッシュS2により、第6ギヤG6を第2軸22に接続
第1軸21→第3ギヤG3→第2一体ギヤGI2(第4ギヤG4→第5ギヤG5)→第
1一体ギヤGI1(第2ギヤG2→第1ギヤG1)→第6ギヤG6→第2軸22→第9
ギヤG9→第11ギヤG11→第4軸24
第2速(図6)
第1シンクロメッシュS1により、第3ギヤG3を第1軸21に接続
第3シンクロメッシュS3により、第7ギヤG7を第3軸23に接続
第1軸21→第3ギヤG3→第2一体ギヤGI2(第4ギヤG4→第5ギヤG5)→第
1一体ギヤGI1(第2ギヤG2→第1ギヤG1)→第7ギヤG7→第3軸23→第1
0ギヤG10→第11ギヤG11→第4軸24
第3速(図7)
第1シンクロメッシュS1により、第3ギヤG3を第1軸21に接続
第2シンクロメッシュS2により、第2一体ギヤGI2を第2軸22に接続
第1軸21→第3ギヤG3→第2一体ギヤGI2(第4ギヤG4)→第2軸22→第9
ギヤG9→第11ギヤG11→第4軸24
第4速(図8)
第1シンクロメッシュS1により、第3ギヤG3を第1軸21に接続
第3シンクロメッシュS3により、第8ギヤG8を第3軸23に接続
第1軸21→第3ギヤG3→第2一体ギヤGI2(第4ギヤG4→第5ギヤG5)→第
1一体ギヤGI1(第2ギヤG2)→第8ギヤG8→第3軸23→第10ギヤG10→ 第11ギヤG11→第4軸24
第5速(図9)
第1シンクロメッシュS1により、第1一体ギヤGI1を第1軸21に接続
第2シンクロメッシュS2により、第6ギヤG6を第2軸22に接続
第1軸21→第1一体ギヤGI1(第1ギヤG1)→第6ギヤG6→第2軸22→第9
ギヤG9→第11ギヤG11→第4軸24
第6速(図10)
第1シンクロメッシュS1により、第1一体ギヤGI1を第1軸21に接続
第3シンクロメッシュS3により、第7ギヤG7を第3軸23に接続
第1軸21→第1一体ギヤGI1(第1ギヤG1)→第7ギヤG7→第3軸23→第1
0ギヤG10→第11ギヤG11→第4軸24
第7速(図11)
第1シンクロメッシュS1により、第1一体ギヤGI1を第1軸21に接続
第2シンクロメッシュS2により、第2一体ギヤGI2を第2軸22に接続
第1軸21→第1一体ギヤGI1(第2ギヤG2)→第2一体ギヤGI2(第5ギヤG
5)→第2軸22→第9ギヤG9→第11ギヤG11→第4軸24
第8速(図12)
第1シンクロメッシュS1により、第1一体ギヤGI1を第1軸21に接続
第3シンクロメッシュS3により、第8ギヤG8を第3軸23に接続
第1軸21→第1一体ギヤGI1(第2ギヤG2)→第8ギヤG8→第3軸23→第1
0ギヤG10→第11ギヤG11→第4軸24
後進(図13)
第1シンクロメッシュS1により、第3ギヤG3を第1軸21に接続
第4シンクロメッシュS4により、第12ギヤG12を第3軸23に接続
第1軸21→第3ギヤG3→第2一体ギヤGI2(第4ギヤG4→第13ギヤG13)
→第12ギヤG12→第3軸23→第10ギヤG10→第11ギヤG11→第4軸24
図14の表は、各変速段の第1軸21と第4軸24の間の変速比(R1)、および、各変速段ごとの変速比(R1n)と、それよりも一段階低い変速段の変速比(R1n-1)との比(R2(R1n-1/R1n))(以下「公比」という)の一例を示しており、例えば、変速段が第2速に設定された場合、その変速比は、約10.631で、公比は1.281である。具体的には、第2速に設定した場合の前述した伝達経路に存在するギヤ対は、エンジン2側から順にギヤ対e、c、bおよびfであり、駆動力が伝達される際、ギヤ対cにおいては、入出力の向きが前述した図2の表の場合(G2→G5)と逆になる(図6参照(G5→G2))ことから、第2速における第1軸21と第4軸24の間の変速比は、e/c・bf=10.631になる。同様にして、第1速と第3〜第8速、および後進の場合の変速比も求めることができ、それぞれ同図の表に示すように設定されている。
上述した変速機1の各ギヤおよび一体ギヤの配置と、各ギヤ対のギヤ比は、次のようにして定められている。前述したように、この変速機1では、第1軸21の第1一体ギヤGI1と、第2軸22および第3軸23との間に、第1〜第4ギヤ対a〜dが設けられている。また、基本的には、第2または第3シンクロメッシュS2,S3により、第1〜第4ギヤ対a〜dのいずれか1つを駆動力の伝達経路に設定することと、第1シンクロメッシュS1により、駆動力を第1一体ギヤGI1に入力される前の段階で減速する場合(第1〜第4速(以下「低速段」という))と減速しない場合(第5〜第8速(以下「高速段」という))とを切り換えることの組み合わせによって、計8段の変速段を実現している。
低速側の変速段においては、高速側の変速段と比較して、第2〜第4軸22〜24全体として回転数が低く、伝達される駆動力は大きい。このため、駆動力が伝達される際、各ギヤを介して各軸に作用する負荷がより大きいので、低速側の変速段において伝達経路に設定されるギヤは、各軸を支持する軸受けにより近い位置に配置するのが望ましい。したがって、第1および第5速用の第1ギヤ対aと、第2および第6速用の第2ギヤ対bは、第2および第3軸22,23の端部により近いエンジン2側にそれぞれ配置されている。
また、第1ギヤ対aと第2ギヤ対bのギヤ比の比(以下「レシオ比」という)は、第1軸21と、第2軸22および第3軸23との間の距離の比(以下「軸間比」という)によってほぼ定まる。これは、第1ギヤG1が、第1および第2ギヤ対a,bに共用されているため、レシオ比は、第6ギヤG6と第7ギヤG7の径の比によって決定されるためである。第3ギヤ対cおよび第4ギヤ対dもまた同様であり、すなわち、第1ギヤ対aと第2ギヤ対bのレシオ比は、第3ギヤ対cと第4ギヤ対dのレシオ比とほぼ等しい(a/b=c/d)。
したがって、例えば第1ギヤ対aを第1および第5速の伝達経路に設定するとした場合、第2〜第4ギヤ対b〜dは、第2および第6速、第3および第7速、第4および第8速の伝達経路としてそれぞれ設定される。この場合、前述したように、第5速はagによって、第6速はbfによって変速比がそれぞれ設定されるので、第5速の変速比agに両変速段の間の公比を乗算した値が、第6速の変速比bfになる。この関係を満たすように、第1および第2ギヤ対a,bのレシオ比と、第7および第6ギヤ対g,fのレシオ比が定められる。
また、低速段の各変速段の変速比は、第3速を除いて、対応する高速段の変速比にe/cを乗算したものであるので、e/cにより低速段の変速比を設定できるように、すなわち高速段の各変速段の変速比を4段分、低くできるように、e/cが設定される(e/c=R24)。また、前述したように、第2〜第4ギヤ対b〜dは、第2および第6速、第3および第7速、第4および第8速の伝達経路としてそれぞれ設定されるので、第1および第2ギヤ対a,bのギヤ比は、それぞれ第3および第4ギヤ対c,dのギヤ比に2段分の公比を乗算した値になる(c/a=d/b=R22)。
さらに、第6および第7ギヤ対f,gのギヤ比は、ギヤ強度の観点から極端に大きなギヤ比に設定することはできないので、両ギヤ対f,gのギヤ比の範囲は、ある程度、限定される。このため、第1〜第5ギヤ対a〜eのギヤ比の範囲もまた、第6および第7ギヤ対f,gのギヤ比の範囲に応じて、ある程度、限定される。以上により、公比と、軸間比および第1〜第5ギヤ対a〜eのいずれか1つのギヤ比とをまず設定することにより、他のギヤ対のギヤ比は、上述した関係を満たすように設定される。
以上のように、本実施形態の変速機1によれば、前進用の計9個のギヤおよび一体ギヤと、第1〜第3シンクロメッシュS1〜S3により、変速比が互いに異なる計8つの駆動力の伝達経路を、第1軸21と第4軸24の間に設定することができる。すなわち、この変速機1では、基本的には、2つのギヤG1およびG2が一体に設けられた第1一体ギヤGI1と、第2および第3軸22,23との間に第1〜第4ギヤ対a〜dを設け、駆動力を伝達させるギヤ対を、変速段ごとに切り換えることと、第1一体ギヤGI1に入力される駆動力を、設定すべき変速段に応じて、第1シンクロメッシュS1によってあらかじめ変速するか否かを切り換えることを、組み合わせることによって、変速段を多段化している。それにより、最小限の構成で、変速段を従来よりも多段化できるので、サイズおよび重量を増加させることなく、また、コストを増加させることなく、8段の変速段を有する変速機1を得ることができる。また、この変速機1では、駆動力を、前述した従来の変速機よりも多くの計8段の変速比で変速できるので、エンジン2の回転数を、各変速段ごとに最適な値によりきめ細かく制御することができ、それにより、燃費を向上させることができる。
また、上述した前進用の構成に、第12および第13ギヤG12,G13と、第4シンクロメッシュS4とが付加されていることにより、後進用の駆動力の伝達経路が設定され、その伝達経路によって伝達される駆動力は、前述した8段の変速段とは逆の回転方向で第4軸24から出力される。したがって、前述した前進用の構成に2つのギヤG12,G13および1つのクラッチS4を追加するだけで、変速機1全体のサイズおよび重量を大きく増大させることなく、後進用の変速段を設定することができる。
なお、本実施形態は、変速機1を、MT車の駆動力の伝達系に適用した例であるが、これに限定されることなく、AT車の伝達系に適用し、第1〜第4シンクロメッシュS1〜S4に代えて、例えば湿式多板クラッチを用いてもよい。また、実施形態は、本発明の変速機1を、車両の駆動系に適用した例であるが、これに限定されることなく、他の産業用機械、例えば、クランクシャフトを鉛直方向に配置した船外機などのような船舶推進機の駆動系にも適用可能である。その他、細部の構成を、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することが可能である。
符号の説明
1 変速機
2 エンジン(動力源)
21 第1軸
22 第2軸
23 第3軸
24 第4軸
G1〜G13 第1〜第13ギヤ
GI1 第1一体ギヤ
GI2 第2一体ギヤ
S1〜S4 第1〜第4シンクロメッシュ(第1〜第4クラッチ)

Claims (2)

  1. 動力源からの駆動力を、互いに異なる複数の所定の変速比により、有段で変速するための変速機であって、
    前記動力源に連結され、前記駆動力が入力される第1軸と、
    当該第1軸にそれぞれ平行に配置された第2軸および第3軸と、
    前記第1軸と平行に設けられ、前記駆動力を出力するための第4軸と、
    前記第1軸にそれぞれ同軸状かつ回転自在に設けられ、第1および第2ギヤを一体に有する第1一体ギヤ、ならびに第3ギヤと、
    前記第2軸にそれぞれ同軸状かつ回転自在に設けられ、前記第3ギヤに噛み合う第4ギヤ、および前記第2ギヤに噛み合う第5ギヤを一体に有する第2一体ギヤ、ならびに前記第1ギヤに噛み合う第6ギヤと、
    前記第3軸にそれぞれ同軸状かつ回転自在に設けられ、前記第1ギヤに噛み合う第7ギヤ、および前記第2ギヤに噛み合う第8ギヤと、
    前記第2軸に同軸状かつ一体に設けられた第9ギヤと、
    前記第3軸に同軸状かつ一体に設けられた第10ギヤと、
    前記第9および第10ギヤの双方に噛み合う第11ギヤと、
    前記駆動力を、前記所定の複数の変速比のいずれか1つで変速するために、前記第1一体ギヤおよび前記第3ギヤの一方を前記第1軸に、前記第2一体ギヤおよび前記第6ギヤの一方を前記第2軸に、前記第7ギヤおよび前記第8ギヤの一方を前記第3軸に、それぞれ選択的に接続・遮断する第1〜第3クラッチと、
    を備えていることを特徴とする変速機。
  2. 前記第3軸に同軸状かつ回転自在に設けられた第12ギヤと、
    前記第2一体ギヤに一体に設けられ、前記第12ギヤに噛み合う第13ギヤと、
    前記第12ギヤを、前記第3軸に接続・遮断する後進用の第4クラッチと、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の変速機。
JP2003404432A 2003-12-03 2003-12-03 変速機 Withdrawn JP2005163927A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003404432A JP2005163927A (ja) 2003-12-03 2003-12-03 変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003404432A JP2005163927A (ja) 2003-12-03 2003-12-03 変速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005163927A true JP2005163927A (ja) 2005-06-23

Family

ID=34727425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003404432A Withdrawn JP2005163927A (ja) 2003-12-03 2003-12-03 変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005163927A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007031076A1 (de) * 2007-07-04 2009-01-08 GM Global Technology Operations, Inc., Detroit Stufengetriebe mit parallelen Nebenwellen
KR100897106B1 (ko) 2007-12-13 2009-05-14 현대자동차주식회사 전륜구동형 3축 8속 수동변속기의 기어 트레인
KR100902718B1 (ko) 2007-07-20 2009-06-15 지엠대우오토앤테크놀로지주식회사 전륜 구동형 전진 7속 및 후진 1속 수동 변속기
CN102135160A (zh) * 2011-03-21 2011-07-27 浙江吉利汽车研究院有限公司 一种电动汽车驱动变速机构
US9114700B2 (en) 2013-11-25 2015-08-25 Hyundai Motor Company Hybrid transmission for vehicle
US9581227B2 (en) 2013-12-13 2017-02-28 Hyundai Motor Company Transmission for vehicle

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007031076A1 (de) * 2007-07-04 2009-01-08 GM Global Technology Operations, Inc., Detroit Stufengetriebe mit parallelen Nebenwellen
EP2012046A3 (de) * 2007-07-04 2009-09-02 GM Global Technology Operations, Inc. Stufengetriebe mit parallelen Nebenwellen
KR100902718B1 (ko) 2007-07-20 2009-06-15 지엠대우오토앤테크놀로지주식회사 전륜 구동형 전진 7속 및 후진 1속 수동 변속기
KR100897106B1 (ko) 2007-12-13 2009-05-14 현대자동차주식회사 전륜구동형 3축 8속 수동변속기의 기어 트레인
CN102135160A (zh) * 2011-03-21 2011-07-27 浙江吉利汽车研究院有限公司 一种电动汽车驱动变速机构
US9114700B2 (en) 2013-11-25 2015-08-25 Hyundai Motor Company Hybrid transmission for vehicle
US9581227B2 (en) 2013-12-13 2017-02-28 Hyundai Motor Company Transmission for vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8201469B2 (en) Output shaft reduction-type dual clutch transmission
JP4973487B2 (ja) 複数クラッチ式変速機
JP6137809B2 (ja) デュアルクラッチ式自動変速機
JP2007332991A (ja) 歯車変速装置
US10830323B2 (en) Gearbox for vehicles
US11193568B2 (en) Gearbox for vehicles
JP2009036325A (ja) 6組の前進変速ギヤ対を有する変速機
KR20130114816A (ko) 자동화 수동 변속기
JP2003120764A (ja) ツインクラッチ変速機
JP2010203605A (ja) トランスミッション
JP4260522B2 (ja) 動力伝達装置
WO2018163949A1 (ja) ハイブリッド車両用トランスミッション
JP5276272B2 (ja) 産業車両用変速機
JP2005163927A (ja) 変速機
US20180266553A1 (en) A method for controlling a gearbox, a gearbox and a vehicle provided with such a gearbox
US10871212B2 (en) Gearbox for vehicles
JP2010151303A (ja) トランスミッション
JP6665567B2 (ja) 多段変速機
JP2013160282A (ja) ツインクラッチ式変速機
JP2006132572A (ja) 変速装置
JP5804293B2 (ja) 変速装置
JP4032794B2 (ja) 自動変速機
JP2918395B2 (ja) 車輌の変速装置
JP6588051B2 (ja) 変速機構
JP2020050249A (ja) 動力取出し装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070206