JP2005052919A - ワーク搬送装置の加速度制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 半導体ウエハなどの搬送装置におけるワークの落下を防止すると同時に、高スループット化を行わせる。
【解決手段】 駆動装置6のワーク保持状態を、ワーク保持装置の吸引圧力によって検出する。このワーク保持装置の吸引圧力からワーク保持力検出器1でワークの保持力1dを算出し、この保持力1dを加速度演算処理部2に取得させる。加速度演算処理部2で制御周期T毎に、その時の保持力1dに対する最適な加速度を演算する。この演算した加速度を基に加減速パターンを生成して、駆動装置をワークの保持開始と同時に加減速パターンの加速度で駆動させる、
【選択図】 図1
【解決手段】 駆動装置6のワーク保持状態を、ワーク保持装置の吸引圧力によって検出する。このワーク保持装置の吸引圧力からワーク保持力検出器1でワークの保持力1dを算出し、この保持力1dを加速度演算処理部2に取得させる。加速度演算処理部2で制御周期T毎に、その時の保持力1dに対する最適な加速度を演算する。この演算した加速度を基に加減速パターンを生成して、駆動装置をワークの保持開始と同時に加減速パターンの加速度で駆動させる、
【選択図】 図1
Description
本発明は、被搬送物を保持して搬送するサーボモータやロボットなどからなる搬送装置における加速度の制御方法に関する。
従来、半導体ウエハなどのワークを搬送する搬送装置の制御は、搬送中にワークを落下させず、かつ、搬送時間を短縮するために、あらかじめ搬送ロボットなどにワークを完全に保持させた状態のワーク保持力を検出し、検出された保持力に対して適切な搬送特性(速度、最大加速度、加減速度、速度パターンなど)を算出し、この保持力と搬送特性に基づいて駆動装置を制御するようにしている。(特許文献1、特性文献2参照)
また、前記のように、従来は吸着力や搬送加速度を一定に設定して搬送を行うために、吸着力や搬送時間を小さくできる場合でも、一定の吸着力と搬送時間で制御している無駄を省き、パターン切れをなくして短時間で搬送させる目的で、基板収納部内の基板の有無と、基板収納部の重量に基づいて基板の重量を算出し、この基板重量に基づいて保持部の保持力と搬送特性の少なくとも一方を変更するようにした装置が提案されている。(特許文献3参照)
特開2001−219390号(段落番号0006)
特開2002−246443号(段落番号0007)
特開2001−332603号(段落番号0007、0010)
また、前記のように、従来は吸着力や搬送加速度を一定に設定して搬送を行うために、吸着力や搬送時間を小さくできる場合でも、一定の吸着力と搬送時間で制御している無駄を省き、パターン切れをなくして短時間で搬送させる目的で、基板収納部内の基板の有無と、基板収納部の重量に基づいて基板の重量を算出し、この基板重量に基づいて保持部の保持力と搬送特性の少なくとも一方を変更するようにした装置が提案されている。(特許文献3参照)
なお、ワークを保持して搬送する場合に、搬送中のワークの落下を防止する制御方法としては、必要な保持力と、この保持力によって落下させない加速度で搬送させるため、一般に図8に示すように、ワークの保持が完了した後に、一定の加速度で搬送駆動を開始するようにしている。
また、高スループット化を目的として、図9に示すように、ワークの保持が完了せず保持力が十分でない間は低速駆動し、ワーク保持が完了した後に一定の加速度により、最大速度まで加速させて搬送する方法がある。
この他に、搬送による振動の誘発防止やワークの落下防止を目的にして、図10に示すように、加減速パターンの生成段階で任意の関数を用いて加速度の急激な変化を和らげる方法(通称「S字加減速」や「指数加減速など)がある。
また、高スループット化を目的として、図9に示すように、ワークの保持が完了せず保持力が十分でない間は低速駆動し、ワーク保持が完了した後に一定の加速度により、最大速度まで加速させて搬送する方法がある。
この他に、搬送による振動の誘発防止やワークの落下防止を目的にして、図10に示すように、加減速パターンの生成段階で任意の関数を用いて加速度の急激な変化を和らげる方法(通称「S字加減速」や「指数加減速など)がある。
しかしながら、従来の搬送装置では、搬送を開始する前にあらかじめワークの保持が完了した状態での保持力を計測し、その保持力に応じて搬送特性を決定しているため、搬送中に保持力が変化した場合に、ワークを落下させたり、適切な搬送特性から外れる危険性があった。
また、特許文献1の装置では、最適な搬送速度の選定に着目しているが、本来、ワークを搬送する際のワークの位置ずれや落下の原因は、搬送速度に関係なく加速度とワーク保持力の関係から生じるものであるため、従来のように、この点が考慮されていない制御では、ワークの位置ずれや落下に対する効果が小さかった。
なお、高スループットとワークの位置ずれや落下防止を、同時に実現したい場合は、ワーク保持動作とワーク搬送駆動動作を同時に開始させ、かつ刻々と変化する保持力に搬送加速度を同調させる必要があるが、従来の装置は、その機能を有していないため、ワークの位置ずれや落下防止と高スループット化を、同時に実現することができなかった。
また、特許文献1の装置では、最適な搬送速度の選定に着目しているが、本来、ワークを搬送する際のワークの位置ずれや落下の原因は、搬送速度に関係なく加速度とワーク保持力の関係から生じるものであるため、従来のように、この点が考慮されていない制御では、ワークの位置ずれや落下に対する効果が小さかった。
なお、高スループットとワークの位置ずれや落下防止を、同時に実現したい場合は、ワーク保持動作とワーク搬送駆動動作を同時に開始させ、かつ刻々と変化する保持力に搬送加速度を同調させる必要があるが、従来の装置は、その機能を有していないため、ワークの位置ずれや落下防止と高スループット化を、同時に実現することができなかった。
すなわち、前記の課題をワーク搬送駆動の加減速パターンの観点から見ると、前記特許文献1ないし3に共通している搬送開始前に搬送特性を決定するケースでは、たとえば図8に示すように、ワークの保持が完了するまでは搬送駆動を開始しないので、保持動作開始から搬送駆動開始までの間の無駄な時間が発生し、高スループット化を実現できないという問題があった。
また、図9および図10の方法では、ワークの保持動作を開始すると同時に搬送が始まるので、搬送時間を、たとえば図8における搬送時間t3に対し、図9ではt2、図10ではt1 のように短縮できる効果が得られるが、本来、ワークを落下させる要因である推力は、速度とは無関係に、加速度に比例して発生するものであるから、たとえば図9における低速搬送時の運動エネルギーは小さいものの、搬送駆動の開始直後から低速域に到達するまでの加速度(推力に比例)や、低速域から高速搬送域へ切り替わるときの大きな加速度の変化で、不十分な保持状態にあるワークを落下させる危険性がある。また、図10の方法では、ワークの保持力の状態と加速度の大きさが無関係(同調していない)であるため、保持完了までの間にワークを落下させる危険性があった。
本発明は、このような点にかんがみ、搬送システムの高スループット化とワークの落下防止を同時に実現できる加減速方法を提供する。
また、図9および図10の方法では、ワークの保持動作を開始すると同時に搬送が始まるので、搬送時間を、たとえば図8における搬送時間t3に対し、図9ではt2、図10ではt1 のように短縮できる効果が得られるが、本来、ワークを落下させる要因である推力は、速度とは無関係に、加速度に比例して発生するものであるから、たとえば図9における低速搬送時の運動エネルギーは小さいものの、搬送駆動の開始直後から低速域に到達するまでの加速度(推力に比例)や、低速域から高速搬送域へ切り替わるときの大きな加速度の変化で、不十分な保持状態にあるワークを落下させる危険性がある。また、図10の方法では、ワークの保持力の状態と加速度の大きさが無関係(同調していない)であるため、保持完了までの間にワークを落下させる危険性があった。
本発明は、このような点にかんがみ、搬送システムの高スループット化とワークの落下防止を同時に実現できる加減速方法を提供する。
このため、駆動装置と、ワークを保持する保持機構と、ワークの保持状態を検出する検出器と、前記検出器の出力によりワークの保持力を算出するワーク保持力検出器と、ワーク保持力検出器からの保持力に基づいて最適な加速度を演算する加速度演算処理部をそなえ、制御周期毎に前記検出器から得られる保持力を加速度演算処理部に取り込み、取得した保持力に対してワークを落下させない加速度を演算し、その演算値により生成した加減速パターンに基づいて加速度を制御するようにしている。
なお、前記加速度演算処理部は、保持力0から保持完了状態まで、一定の制御周期で段階的かつ継続的に保持力を取得し、保持完了状態で搬送制御装置の制約加速度を超えない範囲の最大値になるように加速度を演算する。
また、ワーク保持力検出器に保持力を段階値として算出させ、加速度演算処理部に、あらかじめ各段階の保持力に対する最適な加速度を記憶させておき、制御周期毎に取得した保持力に対して、加速度を記憶部から選択し、加減速パターンを生成させるようにすることができる。
なお、前記加速度演算処理部は、保持力0から保持完了状態まで、一定の制御周期で段階的かつ継続的に保持力を取得し、保持完了状態で搬送制御装置の制約加速度を超えない範囲の最大値になるように加速度を演算する。
また、ワーク保持力検出器に保持力を段階値として算出させ、加速度演算処理部に、あらかじめ各段階の保持力に対する最適な加速度を記憶させておき、制御周期毎に取得した保持力に対して、加速度を記憶部から選択し、加減速パターンを生成させるようにすることができる。
なお、前記ワーク保持力検出器の分解能を高くして、保持力を連続値で検出し、その連続値を加速度演算処理部に取り込み、取得した保持力に対してワークを落下させない加速度を算出し、その算出値により生成した加減速パターンに基づいて加速度を制御させ、段階的な制御よりさらに効果的な制御を行わせることができる。
また、加速度演算処理部が、搬送制御装置の制約加速度を超えない範囲で段階値あるいは連続値の保持力と、ワークの重量と、ワークと保持機構との間の摩擦係数と、保持部の姿勢と、搬送方向の要素を加えて、ワークを落下させない最大加速度を演算することにより精密な演算を行わせることができる。
また、加速度演算処理部が、搬送制御装置の制約加速度を超えない範囲で段階値あるいは連続値の保持力と、ワークの重量と、ワークと保持機構との間の摩擦係数と、保持部の姿勢と、搬送方向の要素を加えて、ワークを落下させない最大加速度を演算することにより精密な演算を行わせることができる。
請求項1および2の発明では、ワークの保持動作の開始からサンプリング周期毎にワークの保持力を算出して、算出された保持力に対する最大加速度を演算処理して生成した加減速パターンにより搬送させるので、搬送によるワークの落下や位置ずれを防止できると同時に、ワークの保持が完全でない状態の保持力に対しても最適な加速度で搬送を開始できるので、システムの高スループット化を実現できる効果が得られる。
なお、請求項3の発明では、加速度演算処理部に、各段階の保持力に対する最適な加速度をあらかじめ記憶させ、制御周期毎に取得した保持力に対する加速度を記憶部から選択し、加減速パターンを生成させることで演算処理部を簡単化し、加減速パターンの生成を迅速にすることができ、高スループット化を行うことができる。
なお、請求項3の発明では、加速度演算処理部に、各段階の保持力に対する最適な加速度をあらかじめ記憶させ、制御周期毎に取得した保持力に対する加速度を記憶部から選択し、加減速パターンを生成させることで演算処理部を簡単化し、加減速パターンの生成を迅速にすることができ、高スループット化を行うことができる。
また、請求項4の発明では、ワーク保持力検出器から保持力を連続値として算出させ、その連続値を加速度演算処理部に取得して、加減速パターンを生成するので、加速度の変化がスムーズになり、ワークの落下や位置ずれを確実に防止し、高スループット化を有効に実現できる。
請求項5の発明では、加速度演算処理部が、段階値または連続値である保持力と、ワークの重量と、保持機構との摩擦係数、および、保持部の姿勢や搬送方向を加えて許容される最大加速度を演算することにより、さらに精密な制御を行い得る効果がある。
請求項5の発明では、加速度演算処理部が、段階値または連続値である保持力と、ワークの重量と、保持機構との摩擦係数、および、保持部の姿勢や搬送方向を加えて許容される最大加速度を演算することにより、さらに精密な制御を行い得る効果がある。
サーボモータやロボットなどからなる駆動装置の保持機構に保持されたワークの保持力を算出するワーク保持力検出器と、このワーク保持力検出器の保持力に基づいて最適な加速度を演算する加速度演算処理部をそなえ、ワーク保持力検出器により周期的あるいは連続的に検出する保持力を加速度演算処理部に取得して、ワークを落下させない加速度を演算し、その演算値により生成した加減速パターンに基づいて加速度を制御する。
以下、図に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の加速度制御を行うためのフローチャート、図2はワーク保持状態を検出する装置の例を示している。
ステップ「S」でワーク10がワーク保持盤11の上に置かれると、図2の例に示すように、空気圧縮装置12により、ワーク保持盤11に設けた空気孔13内の圧力を下げ、ワーク10をワーク保持盤11に吸着固定させる。このワーク10とワーク保持盤11を固定できる程度に圧力を下げるためには、一定の時間が必要であり、その間の空気圧を圧力検出器14で検出する。この圧力検出器14の出力によりワーク保持力検出器1で、あらかじめ設定したワーク重量や搬送方向などから保持力1dを算出する。
算出された保持力1dは加速度演算処理部2に取り込まれ、加速度演算処理部2では、与えられた一定の制御周期(T)毎にその時の保持力に対して最適な加速度を演算し、加減速パターン生成処理部3で加減速パターンを生成して、サーボ位相補償処理4を行い、駆動装置6に速度指令を与えるとともに、搬送完了かどうかを判断ステップ5で判断し、搬送が完了するまでステップ2から5を繰り返す。
図3は、周期Tで加速度の演算処理を行った時の、速度変化と加速度のパターン例を示している。
図1は、本発明の加速度制御を行うためのフローチャート、図2はワーク保持状態を検出する装置の例を示している。
ステップ「S」でワーク10がワーク保持盤11の上に置かれると、図2の例に示すように、空気圧縮装置12により、ワーク保持盤11に設けた空気孔13内の圧力を下げ、ワーク10をワーク保持盤11に吸着固定させる。このワーク10とワーク保持盤11を固定できる程度に圧力を下げるためには、一定の時間が必要であり、その間の空気圧を圧力検出器14で検出する。この圧力検出器14の出力によりワーク保持力検出器1で、あらかじめ設定したワーク重量や搬送方向などから保持力1dを算出する。
算出された保持力1dは加速度演算処理部2に取り込まれ、加速度演算処理部2では、与えられた一定の制御周期(T)毎にその時の保持力に対して最適な加速度を演算し、加減速パターン生成処理部3で加減速パターンを生成して、サーボ位相補償処理4を行い、駆動装置6に速度指令を与えるとともに、搬送完了かどうかを判断ステップ5で判断し、搬送が完了するまでステップ2から5を繰り返す。
図3は、周期Tで加速度の演算処理を行った時の、速度変化と加速度のパターン例を示している。
このように、搬送制御装置の制約加速度を超えない範囲で、保持力に比例した加速度を演算処理する場合、保持が完了した時の圧力値をPmax とし、この時のワークを落下させない最大加速度Amax が、あらかじめ算出あるいは計測されているものとすると、加速度演算処理部2では、サンプリング時刻t=kTにおける加速度を次式で算出することができる。
この結果、加減速パターンの加速度は、算出された保持力に比例して増加し、ワーク保持が完了した時点で、システムが取り得る最大加速度となる。
その時の加減速パターンの加速度変化は図3の例に示すように、ワーク保持が完了していない状態、すなわち、ワークの保持状態に応じた小さな保持力であっても、ワークを落下させない加速度が決定され搬送を行うので、無駄な待ち時間がなく、高スループット化ができ、ワーク保持力検出器1の分解能が高くなるにしたがって、加速度も短い間隔で上昇させることができ、より高スループット化が可能になる。
その時の加減速パターンの加速度変化は図3の例に示すように、ワーク保持が完了していない状態、すなわち、ワークの保持状態に応じた小さな保持力であっても、ワークを落下させない加速度が決定され搬送を行うので、無駄な待ち時間がなく、高スループット化ができ、ワーク保持力検出器1の分解能が高くなるにしたがって、加速度も短い間隔で上昇させることができ、より高スループット化が可能になる。
図4は、ワーク保持力検出器1から保持力1dを段階値で取得し、加速度を決定する他の方法を示すフローチャートで、図1と同じ部分に同一の符号を付している。
加速度演算処理部2に、あらかじめ各段階の保持力に対する最適な加速度s1、s2・・・snを設定した記憶部21をそなえ、ワーク保持力検出器1から取得した保持力1dを基に、記憶部21の中からその時の保持力1dに対して最も近い加速度を選択し、これを加減速パターン生成処理部3に送ることにより、加速度演算処理を迅速に行うようにしている。
加速度演算処理部2に、あらかじめ各段階の保持力に対する最適な加速度s1、s2・・・snを設定した記憶部21をそなえ、ワーク保持力検出器1から取得した保持力1dを基に、記憶部21の中からその時の保持力1dに対して最も近い加速度を選択し、これを加減速パターン生成処理部3に送ることにより、加速度演算処理を迅速に行うようにしている。
また、制御周期を無限に小さくした状態で、圧力検出器14から圧力を連続値として検出させ、この圧力検出器の出力によりワーク保持力検出器1から保持力1dを加速度演算部2へ取り込ませ、時々刻々の保持力の変化に対応して加速度を演算することができ、この方法による特性例を図5に示している。この方法では、加速度の変化が円滑になり、ワークの落下を有効に防いで高スループット化をさらに有効にする。
なお、減速時も同様に、保持力に応じたマイナス加速度で減速させることにより、ワークの落下を生じないで停止までの減速時間を短縮させることができる。
なお、減速時も同様に、保持力に応じたマイナス加速度で減速させることにより、ワークの落下を生じないで停止までの減速時間を短縮させることができる。
半導体ウエハなどの搬送では、搬送物の重量も小さく、搬送路の水平維持が容易であるが、一般の産業ロボットなどにおける搬送では、重量の変化や保持姿勢の傾きなどの要素が加わるため、加速度演算処理部にこれらの各要素を考慮する必要がある。
図6に示すように、ワーク10と保持盤11が角度θだけ傾いて吸引力Pで保持され、水平に対して角度α傾いた矢印A方向に搬送される2次元のモデルの場合、サンプリング時刻(t=kT)における最大加速度Amax(kT)は、
で求めることができる。
したがって、サンプリング時刻(t=kT)における加速度A(kT)は、
となる、
図6に示すように、ワーク10と保持盤11が角度θだけ傾いて吸引力Pで保持され、水平に対して角度α傾いた矢印A方向に搬送される2次元のモデルの場合、サンプリング時刻(t=kT)における最大加速度Amax(kT)は、
したがって、サンプリング時刻(t=kT)における加速度A(kT)は、
たとえば、半導体製造装置内において、ウエハをエアバキューム吸盤で保持し、搬送する場合は、θ(kT)=0、α(kT)=0の状態で搬送するのが一般的であり、その時の最大加速度Amax(kT)は、式(2)より、
となる。
ここで、重力加速度Gを無視すると、吸引圧力(保持力)と最大加速度は比例関係にあり、前記の(1)式の方法で簡易的に実施できることが分かる。
ここで、重力加速度Gを無視すると、吸引圧力(保持力)と最大加速度は比例関係にあり、前記の(1)式の方法で簡易的に実施できることが分かる。
図7は、加速度演算方法をさらに厳密にしたときのフローチャートで、保持力1dのほかに、ワーク重量やワーク10と保持盤11の間の摩擦係数等の既定値2d、および駆動方向3d、ワークの傾き(姿勢)4dを基に、各制御周期ごとの最適な加速度を演算するようにしている。
1 ワーク保持力検出器
2 加速度演算処理部
3 加減速パターン生成処理部
4 サーボ位相補償処理
5 搬送完了判断ステップ
10 ワーク
11 保持盤
12 空気圧縮装置
13 空気孔
14 圧力検出器
21 記憶部
1d 保持力
2d 既定値
3d 駆動方向
4d ワークの傾き(姿勢)
T 制御周期
s1、s2、sn 加速度
2 加速度演算処理部
3 加減速パターン生成処理部
4 サーボ位相補償処理
5 搬送完了判断ステップ
10 ワーク
11 保持盤
12 空気圧縮装置
13 空気孔
14 圧力検出器
21 記憶部
1d 保持力
2d 既定値
3d 駆動方向
4d ワークの傾き(姿勢)
T 制御周期
s1、s2、sn 加速度
Claims (5)
- サーボモータやロボットなどからなる駆動装置と、ワークを保持する保持機構と、ワークの保持状態を検出する検出器と、前記検出器の出力によりワークの保持力を算出するワーク保持力検出器と、ワーク保持力検出器からの保持力に基づいて最適な加速度を演算する加速度演算処理部をそなえ、制御周期毎に、前記ワーク保持力検出器から得られる保持力を加速度演算処理部に取得し、取得した保持力に対してワークを落下させない最大加速度を演算し、その演算値により生成した加減速パターンに基づいて加速度を制御することを特徴とするワーク搬送装置の加速度制御方法。
- 前記加速度演算処理部が、保持力0から保持完了状態まで、定められた制御周期で段階的かつ継続的に保持力を取得し、保持完了状態で搬送制御装置の制約加速度を超えない範囲の最大値になるように加速度を演算する請求項1のワーク搬送装置の加速度制御方法。
- 前記ワーク保持力検出器が、保持力を段階値として算出し、加速度演算処理部に、複数段階の保持力に応じた最適な加速度をあらかじめ記憶させ、制御周期毎に取得した保持力に対する加速度を記憶部から選択し、加減速パターンを生成させる請求項1又は2に記載したワーク搬送装置の加速度制御方法。
- サーボモータやロボットなどからなる駆動装置と、ワークを保持する保持機構と、ワークの保持状態を検出する検出器と、前記検出器の出力によりワークの保持力を算出するワーク保持力検出器と、ワーク保持力検出器からの保持力に基づいて最適な加速度を演算する加速度演算処理部をそなえ、前記ワーク保持力検出器が、保持力を連続値で算出し、その連続値を加速度演算処理部に取り込み、取得した保持力によってワークを落下させない加速度を演算し、その演算値により生成した加減速パターンに基づいて加速度を制御することを特徴とするワーク搬送装置の加速度制御方法。
- 前記加速度演算処理部が、搬送制御装置の制約加速度を超えない範囲で段階値または連続値である保持力と、ワークの重量と、ワークと保持機構との間の摩擦係数と、保持部の姿勢と、搬送方向により、ワークを落下させない最大加速度を演算し、加減速パターンを生成する請求項1ないし4のいずれかに記載したワーク搬送装置の加速度制御方法。
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