JP2005037830A - サンドブラスト用感光性樹脂積層体 - Google Patents

サンドブラスト用感光性樹脂積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】現像スカムの発生が少なく、感度、解像度、密着性に優れ、サンドブラスト用のマスク材として被加工基材に微細なパターンを歩留まりよく加工できる耐サンドブラスト性に優れた感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性樹脂積層体、ならびにそれらを用いた表面加工方法、特にプラズマディスプレイの基材の表面加工方法を提供する。
【解決手段】 プロピレンオキシド基を有するポリウレタンプレポリマーとアルカリ可溶性高分子とエチレン性不飽和付加重合性モノマーと光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物を用いて、レジストパターンを形成した後サンドブラスト処理を行う。
【選択図】 選択図なし

Description

本発明は新規なサンドブラスト用感光性樹脂積層体に関する。また、ガラス、低融点ガラス、セラミック、半導体化合物、PZT等の被加工基材の表面加工、さらに、プラズマディスプレイパネルに用いられる基材の表面加工方法に関する。
近年フォトリソグラフィー技術及びサンドブラスト技術の進歩に伴い、ガラスや低融点ガラス、セラミックを微細なパターンに加工することが可能になってきた。特にガラスや低融点ガラスをサンドブラストで加工して、格子状やストライプ状、ワッフル形状に隔壁を形成することが必要なプラズマディスプレイパネルの製造においては、画素ピッチの狭幅化に伴い、最近150μmピッチ以下のパターン形成が要求されるようになってきた。
このような微細な隔壁パターンを歩留り良く製造する為に、支持体となるフィルム上に感光性樹脂層を積層し、更に必要に応じ保護層を積層したサンドブラスト用の感光性樹脂積層体が用いられている。
サンドブラスト用の感光性樹脂積層体を用いて、プラズマディスプレイパネルの隔壁を形成する方法を説明する。(a)感光性樹脂積層体の保護層を剥がしながら、ガラス基板または低融点ガラス基板(以下単純に基板と略記する)上にホットロールラミネーターを用いて密着させるラミネート工程、(b)所望の微細パターンを有するフォトマスクを支持体上に密着させた状態で、或いは数十〜数百μm離した状態で、活性光線源を用いて露光を施す露光工程、(c)支持体を剥離した後アルカリ現像液を用いて感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去し、微細なレジストパターンを基板上に形成する現像工程、(d)形成されたレジストパターン上からブラスト材を吹き付け、基板を目的の深さに切削するサンドブラスト処理工程、(e)レジストパターンをアルカリ剥離液を用いて基板から除去する剥離工程の各工程を経て、プラズマディスプレイパネルの隔壁を形成することができる。
最近では、プラズマディスプレイパネルの生産性を向上させる為に、サンドブラスト処理工程の処理速度を向上させることが求められている。この為、サンドブラストの工程条件においては、ブラスト材を吹き付ける速度を上げたり、単位時間当たりのブラスト材の吹き付け量を増やしたり、切削能力の高いより硬いブラスト材を使用するなど、より加工エネルギーの高い苛酷な条件に移行しつつある。
感光性樹脂積層体においては、上記のような苛酷なサンドブラスト処理条件にあっても、加工中に微細なレジストパターンが基板から剥がれたり、レジストパターン自体が欠損しないこと、すなわち優れた耐サンドブラスト性が求められる。
また、前記現像工程においては、基板へのアルカリによりダメージをできるかぎり低減させる為に比較的低濃度のアルカリ現像液が使用されることが多い。このような場合、現像液中に存在する感光性樹脂組成物の割合が増加すると、感光性樹脂組成物がアルカリ現像液に分散しにくくなりスカム(以下現像スカムという)となって現像槽の底部に沈殿したり、現像液を噴射するスプレーノズルを詰まらせることがある。また、ガラス基板や低融点ガラス基板にスカムが付着し、隔壁の製造歩留りを低下させることもある。
従来、サンドブラスト用の感光性樹脂組成物や感光性樹脂積層体が多数開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、これらの感光性樹脂組成物や感光性樹脂積層体を用いた場合には、前述した耐サンドブラスト性と現像スカムの発生などの要望には十分に応えられないのが現状である。
特開平8−54734号公報(「特許請求の範囲」など) 特開平10−138142号公報(「特許請求の範囲」など)
本発明の目的は、上記問題点を克服し、現像スカムの発生が少なく、感度、解像度、密着性に優れ、サンドブラスト用のマスク材として被加工基材に微細なパターンを歩留まりよく加工できる耐サンドブラスト性に優れた感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性樹脂積層体を提供し、上記感光性樹脂組成物または感光性樹脂積層体を用いたサンドブラスト処理による表面加工方法、ならびに、プラズマディスプレイパネルに用いられる基材の表面加工方法を提供することにある。
上記目的は、本発明の次の構成によって達成することができる。
(1)(i)末端に水酸基を有するポリマーまたはモノマーと、ポリイソシアネートと、活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有する化合物より得られるポリウレタンプレポリマーと、(ii)アルカリ可溶性高分子と、(iii)光重合開始剤と、(iv)エチレン性不飽和付加重合性モノマーより成る感光性樹脂組成物において、前記活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有する化合物が、プロピレンオキシド基を有することを特徴とするサンドブラスト用感光性樹脂組成物。
(2)支持体上に、上記(1)記載の感光性樹脂組成物を積層したサンドブラスト用感光性樹脂積層体。
(3)被加工基材上に上記(1)記載の感光性樹脂組成物または上記(2)記載の感光性樹脂積層体を用いて感光性樹脂層を形成し、露光工程、現像工程によりレジストパターンを形成した後、サンドブラスト処理を行うことを特徴とする表面加工方法。
(4)前記被加工基材がプラズマディスプレイパネルである上記(3)記載の表面加工方法。
本発明によれば、ガラス、低融点ガラス、セラミック、半導体化合物、PZT等の被加工基材、特にプラズマディスプレイパネルに適用する際に、感度、解像度、密着性に優れ、サンドブラスト用のマスク材として被加工基材に微細なパターンを歩留まりよく加工でき、且つ現像工程においてスカムの発生を少なくできるという効果を有する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の(i)成分のポリウレタンプレポリマーは、末端に水酸基を有するポリマーまたはモノマーとポリイソシアネートから誘導されたポリウレタンの末端イソシアネート基に対して、活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有する化合物を反応させることによって得られる。
末端に水酸基を有するポリマーとしては、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオールなどのポリオールや、末端水酸基を有する1、4−ポリブタジエン、水添または非水添1、2−ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、末端に水酸基を有するモノマーとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのグリコール類や、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等の分子内にカルボキシル基を有するジオール等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、O−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、α、α’−ジメチル−O−キシリレンジイソシアネート、α、α’−ジメチル−m−キシリレンジイソシアネート、α、α’−ジメチル−p−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’−トリメチル−O−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’−トリメチル−m−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’−トリメチル−p−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’、α’−テトラメチル−O−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’、α’−テトラメチル−m−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’、α’−テトラメチル−p−キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。ジイソシアネート化合物の芳香環を水添化した化合物、例えばm−キシリレンジイソシアネートの水添化物(三井武田ケミカル製タケネート600(登録商標名))なども挙げられる。
本発明の、活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有する化合物は、プロピレンオキシド基を含有することが必須である。プロピレンオキシド基を含有することで、現像スカムが発生しづらくなる。プロピレンオキシド基としては、下記式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)が挙げられるが、その中でも式(1)または(2)で示されるプロピレンオキシド基が特に好ましい。
Figure 2005037830
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上記の活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有し、かつプロピレンオキシド基を含有する化合物の中には、下記一般式(6)で示される化合物が挙げられ、その具体的な例としては、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。(メタ)アクリレートとはメタクリレートおよび/又はアクリレートを意味する。
Figure 2005037830
1は水素原子またはメチル基、nは1以上の整数である。
上記の活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有し、かつプロピレンオキシド基を含有する化合物は、プロピレンオキシド基以外に、エチレンオキシド基やブチレンオキシド基などのアルキレンオキシド基が含まれていてもよいが、プロピレンオキシド基以外の基が含まれていないことが現像スカムを低減できる点で、より好ましい。
また、レジストの良好な剥離性を得るという点から、一般式(6)中のnが1以上13以下であることが好ましい。より好ましくは、nが1以上8以下である。
(i)成分のポリウレタンプレポリマーのエチレン性不飽和結合濃度は、2×10−4mol/g以上10−2mol/g以下が好ましい。十分に架橋させて耐サンドブラスト性を確保する点から2×10−4mol/g以上が好ましく、硬化膜を柔らかく保ち耐サンドブラスト性を確保する点から10−2mol/g以下が好ましい。
エチレン性不飽和結合濃度は、ポリウレタンプレポリマーが含有する不飽和結合数をポリウレタンプレポリマーの総質量で除することにより算出できる。また、エチレン性不飽和結合濃度は下記の方法により定量することもできる。すなわち、ポリウレタンプレポリマーを溶剤に溶解し、過剰のウイス試薬を加えてエチレン性不飽和結合を臭素化する。未反応のウイス試薬にヨウ化カリウムを加え遊離したヨウ素を、チオ硫酸ナトリウムを用いて滴定することにより、エチレン性不飽和結合濃度を求めることができる。
(i)成分のポリウレタンプレポリマーの数平均分子量は1,500以上50,000以下が好ましい。耐サンドブラスト性を維持する点から1,500以上が好ましく、現像性を維持する点から50,000以下が好ましい。より好ましくは2,000以上30,000以下である。ここでいう数平均分子量とはGPC法(カラム:昭和電工(株)製
Shodex(登録商標)(KF−807、KF−806M、KF−806M、KF−802.5)4本直列、移動層溶媒:テトラヒドロフラン)によるポリスチレン換算数平均分子量のことである。
(i)成分のポリウレタンプレポリマーの含有量は感光性樹脂組成物の全質量基準で10質量%以上70質量%以下が好ましく、より好ましくは20質量%以上65質量%以下、更に好ましくは25質量%以上60質量%以下である。十分な耐サンドブラスト性を確保する点から10質量%以上であり、現像性を確保する点から70質量%以下が好ましい。
(i)成分のポリウレタンプレポリマーはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の(ii)成分のアルカリ可溶性高分子としてはカルボン酸含有ビニル共重合体やカルボン酸含有セルロース等が挙げられる。
カルボン酸含有ビニル共重合体とは、α、β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の第1単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素をアルキル基またはアルコキシ基に置換した化合物、スチレン及びスチレン誘導体、(メタ)アクリロニトリル、及び(メタ)アクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の第2単量体をビニル共重合して得られる化合物である。
カルボン酸含有ビニル共重合体に用いられる第1単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸半エステル等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせてもよい。カルボン酸含有ビニル共重合体における第1単量体の割合は、15質量%以上40質量%以下が好ましく、より好ましくは20質量%以上35質量%以下が好ましい。アルカリ現像性を保持させる為、15質量%以上が好ましく、カルボン酸含有ビニル共重合体の溶解度の観点から40質量%以下が好ましい。
カルボン酸含有ビニル共重合体に用いられる第2単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カルボン酸含有ビニル共重合体における第2単量体の割合は、60質量%以上85質量%以下が好ましく、より好ましくは65質量%以上80質量%以下である。
カルボン酸含有ビニル共重合体の重量平均分子量は、2万以上30万以上が好ましく、より好ましくは3万以上15万以下である。この場合の重量平均分子量とはGPC法によるポリスチレン換算重量平均分子量のことである。硬化膜の強度を維持する為2万以上が好ましく、感光性樹脂組成物を積層して感光性樹脂層を形成する際の安定性の観点から、30万以下であることが好ましい。
カルボン酸含有セルロースとしては、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシエチル・カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
アルカリ可溶性高分子の含有量は感光性樹脂組成物の全質量基準で10質量%以上70質量%以下が好ましく、より好ましくは20質量%以上65質量%以下、さらに好ましくは25質量%以上60質量%以下である。アルカリ現像液に対する分散性を維持する点から10質量%以上が好ましい。十分な耐サンドブラスト性を得る点から70質量%以下が好ましい。
本発明の(iii)成分の、光重合開始剤としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジプロピルケタール、ベンジルジフェニルケタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−フルオロチオキサントン、4−フルオロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどの芳香族ケトン類、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体等のビイミダゾール化合物、9−フェニルアクリジン等のアクリジン類、α、α−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、フェニルグリシン、N−フェニルグリシンさらに1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、2,3−ジオキソ−3−フェニルプロピオン酸エチル−2−(o−ベンゾイルカルボニル)−オキシム等のオキシムエステル類、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸及びp−ジイソプロピルアミノ安息香酸及びこれらのアルコールとのエステル化物、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールなどのトリアゾール類、テトラゾール類が挙げられる。その中でも特に2−(o−クロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミダゾリル二量体とミヒラーズケトン若しくは4,4’−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンの組み合わせが好ましい。
(iii)成分の光重合開始剤の含有量は感光性樹脂組成物の全質量基準で0.01以上20質量%以下含まれることが好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量以下である。十分な感度を得る点から0.01%以上が好ましく、感光性樹脂層の底の部分を十分に硬化させる為に、20質量%以下であることが好ましい。
本発明の(iv)成分のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルオキシ)プロピルフタレート、1,4−テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ノナプロピレングリコール、ビス(テトラエチレングリコールメタクリレート)ポリプロピレングリコール、ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ポリプロピレングリコール、ビス(ジエチレングリコールアクリレート)ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にエチレンオキシド鎖とプロピレンオキシド鎖の双方を含む化合物などが挙げられる。
また、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネートなどの多価イソシアネート化合物と、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアクリレート化合物とのウレタン化化合物なども用いることができる。この場合のウレタン化化合物はGPCによるポリスチレン換算数平均分子量で1,500未満のものである。これらのエチレン性不飽和付加重合性モノマーはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(iv)成分のエチレン性不飽和付加重合性モノマーの含有量は感光性樹脂組成物の全質量基準で5〜40質量%が好ましく、より好ましくは10〜35質量%である。十分に架橋させ耐サンドブラスト性を発揮するため5質量%以上が好ましい。であると十分に架橋せず耐サンドブラスト性が低下する。その割合が硬化膜を柔らかく保ち耐サンドブラスト性を発揮する為に40質量%以下が好ましい。
感光性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させる為に本発明の感光性樹脂組成物にラジカル重合禁止剤を含有させることは好ましい。このようなラジカル重合禁止剤としては、例えばp−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、t−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2’メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物には染料、顔料等の着色物質が含有されていてもよい。このような着色物質としては、例えばフクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、カラーインデックス(CI、Color Index)分類でベイシックグリーン1(Basic Green1)と呼ばれる化合物(ダイヤモンドグリーン(商品名))等が挙げられる。
また、本発明の感光性樹脂組成物に光照射により発色する発色系染料を含有させてもよい。このような発色系染料としては、ロイコ染料とハロゲン化合物の組み合わせが良く知られている。ロイコ染料としては、例えばトリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリーン]等が挙げられる。一方ハロゲン化合物としては臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン等が挙げられる。
さらに本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて可塑剤等の添加剤を含有させてもよい。このような添加剤としては、例えばジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物のエチレン性不飽和結合濃度は5.0×10−4mol/g以上3.0×10−3mol/g以下が好ましい。十分な解像度を得る点から5.0×10−4mol/gが好ましく、硬化膜を柔らかく保ち耐サンドブラスト性を発揮する為に3.0×10−3mol/g以下が好ましい。より好ましいエチレン性不飽和結合濃度の範囲は8.0×10−4mol/g以上2.5×10−3mol/g以下である。
この場合のエチレン性不飽和結合濃度は、感光性樹脂組成物中のエチレン性不飽和付加重合性モノマー及びポリウレタンプレポリマーが含有する不飽和結合数を感光性樹脂組成物の総質量で除することにより算出できる。また、エチレン性不飽和結合濃度は下記の方法により定量することもできる。すなわち、感光性樹脂組成物を溶剤に溶解し、過剰のウイス試薬を加えてエチレン性不飽和結合を臭素化する。未反応のウイス試薬にヨウ化カリウムを加え遊離したヨウ素をチオ硫酸ナトリウムを用いて滴定することにより、エチレン性不飽和結合濃度を求めることができる。
本発明の支持体(A)は、本発明の感光性樹脂層を支持する為のフィルムであり、活性光線を透過させる透明な基材フィルムからなるものが好ましい。このような基材フィルムとしては10〜100μm厚程度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂フィルムがあるが、通常適度な可とう性と強度を有するポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。また、感光性樹脂層からの剥離性を向上させる為に、活性光線を透過させる透明な基材フィルムの片方の表面または両方の表面に剥離剤を形成したものを用いることもできる。ここでいう剥離剤は、基材フィルムを感光性樹脂層から容易に剥離させる性能を有する化合物であり、公知のものを使用することができるが、シリコーンを含有する剥離剤やアルキッド樹脂などが挙げられる。
本発明の感光性樹脂積層体には必要に応じて保護層(C)を積層する。感光性樹脂層との密着力において、感光性樹脂層と支持体との密着力よりも感光性樹脂層と保護層の密着力が充分小さいことがこの保護層に必要な特性であり、これにより保護層が容易に剥離できる。このようなフィルムとしては、例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム等がある。
支持体(A)、感光性樹脂層(B)、及び保護層(C)を順次積層して感光性樹脂積層体を作成する方法は、従来知られている方法で行うことができる。例えば感光性樹脂層に用いる感光性樹脂組成物を、これらを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な溶液にしておき、まず支持体(A)の予め剥離剤を形成した表面上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥し、支持体上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層(B)を積層する。次に感光性樹脂層(B)上に保護層(C)をラミネートすることにより感光性樹脂積層体を作成することができる。
前記感光性樹脂積層体の感光性樹脂層(B)の365nmにおける光透過率は2%以上30%以下であることが好ましい。感光性樹脂層の底の部分を十分に硬化させる為に2%以上が好ましく、十分な解像度を得る点から30%以下が好ましい。より好ましい光透過率の範囲は3%以上25%以下である。光透過率は365nmに吸収波長を有する化合物、例えば光重合開始剤、染料、顔料、色素、紫外線吸収剤等を配合し、その配合量を変化させることにより制御することができる。光透過率は可視紫外分光光度計を用いて容易に測定することができる。
次に、本発明の感光性樹脂積層体を用いて被加工基材上に微細なパターンを加工する方法の1例について説明する。
感光性樹脂積層体の保護層を剥がしながら被加工基材上にホットロールラミネーターを用いて密着させるラミネート工程、所望の微細パターンを有するフォトマスクを支持体上に密着させ活性光線源を用いて露光を施す露光工程、支持体を剥離した後アルカリ現像液を用いて感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去、微細なレジストパターンを被加工基材上に形成する現像工程、形成されたレジストパターン上からブラスト材を吹き付け被加工基材を目的の深さに切削するサンドブラスト処理工程、レジストパターンをアルカリ剥離液を用いて被加工基材から除去する剥離工程を経て、被加工基材上に微細なパターンを加工することができる。
前記露光工程において用いられる活性光線源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどが挙げられる。また、より微細なレジストパターンを得るためには平行光光源を用いるのがより好ましい。ゴミや異物の影響を極力少なくしたい場合には、フォトマスクを支持体上から数十〜数百μm浮かせた状態で露光(プロキシミティー露光)する場合もある。
前記現像工程において用いられるアルカリ現像液としては通常炭酸ナトリウム水溶液や界面活性剤水溶液等が用いられる。
前記サンドブラスト処理工程に用いるブラスト材は公知のものが用いられ、例えばSiC,SiO、Al、CaCO、ZrO、ガラス、ステンレス等の2〜100μm程度の微粒子が用いられる。
前記剥離工程に用いる剥離液としては通常水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの水溶液等が用いられる。なお、剥離工程の代わりに高温でレジストパターンを焼き飛ばす工程を設けることも可能である。
以下、実施例により本発明の実施の形態をさらに詳しく説明する。
以下に、実施例及び比較例の評価用サンプルの作製方法並びに得られたサンプルについての評価方法及び評価結果について示す。
1.評価用サンプルの作製
実施例及び比較例における感光性樹脂積層体は次の様にして作製した。
<感光性樹脂積層体の作製>
表1に示す組成の感光性樹脂組成物をよく攪拌、混合し、感光性樹脂組成物の溶液を厚さ19μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにバーコーターを用いて均一に塗布し、90℃の乾燥機中で4分間乾燥して40μm厚みの感光性樹脂層を形成した。次に、感光性樹脂層の表面上に30μm厚みのポリエチレンフィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
なお、表1に示す組成の略号は、以下に示すものである。
P−1:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン/アクリロニトリル(質量比が30/25/25/20)の組成を有し重量平均分子量が8万である共重合体の35%メチルエチルケトン溶液。
U−1:ウレタンプレポリマーA
(ウレタンプレポリマーAの製造)
ポリ(1,4−ブタンジオールアジペート)ジオール(水酸基価112.2)200質量部と触媒としてジブチル錫ジラウレート(以下BTLと略記する)0.01gを反応容器に入れよく混合した。そこにイソホロンジイソシアネート51.4質量部を添加し、良く撹拌してから外温を40℃から80℃に昇温し、そのまま約5時間反応させた後2−ヒドロキシエチルアクリレート(分子量116)を8質量部添加しよく撹拌した。約2時間反応させたところで反応を止め、ウレタンプレポリマーAを得た。ウレタンプレポリマーAの数平均分子量は15,000であった。
U−2:ウレタンプレポリマーB
(ウレタンプレポリマーBの製造)
ポリ(1,4−ブタンジオールアジペート)ジオール(水酸基価112.2)200質量部と触媒としてジブチル錫ジラウレート(以下BTLと略記する)0.01gを反応容器に入れよく混合した。そこにイソホロンジイソシアネート51.4質量部を添加し、良く撹拌してから外温を40℃から80℃に昇温し、そのまま約5時間反応させた後2−ヒドロキシプロピルアクリレート(共栄社化学(株)製HOP−A、分子量130)を9質量部添加しよく撹拌した。約2時間反応させたところで反応を止め、ウレタンプレポリマーBを得た。ウレタンプレポリマーBの数平均分子量は15,000であった。
U−3:ウレタンプレポリマーC
(ウレタンプレポリマーCの製造)
ポリ(1,4−ブタンジオールアジペート)ジオール(水酸基価112.2)200質量部と触媒としてジブチル錫ジラウレート(以下BTLと略記する)0.01gを反応容器に入れよく混合した。そこにイソホロンジイソシアネート51.4質量部を添加し、良く撹拌してから外温を40℃から80℃に昇温し、そのまま約5時間反応させた後オリゴプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製、PP−1000、分子量約380、一般式5でn=5〜6)を25質量部添加しよく撹拌した。約2時間反応させたところで反応を止め、ウレタンプレポリマーCを得た。ウレタンプレポリマーCの数平均分子量は15,000であった。
U−4:ウレタンプレポリマーD
(ウレタンプレポリマーDの製造)
ポリ(1,4−ブタンジオールアジペート)ジオール(水酸基価112.2)200質量部と触媒としてジブチル錫ジラウレート(以下BTLと略記する)0.01gを反応容器に入れよく混合した。そこにイソホロンジイソシアネート51.4質量部を添加し、良く撹拌してから外温を40℃から80℃に昇温し、そのまま約5時間反応させた後オリゴプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製、PP−800、分子量約800、一般式5でn=13)を101質量部添加しよく撹拌した。約2時間反応させたところで反応を止め、ウレタンプレポリマーDを得た。ウレタンプレポリマーDの数平均分子量は15,000であった。
U−5:ウレタンプレポリマーE
(ウレタンプレポリマーEの製造)
ポリ(1,4−ブタンジオールアジペート)ジオール(水酸基価112.2)200質量部と触媒としてジブチル錫ジラウレート(以下BTLと略記する)0.01gを反応容器に入れよく混合した。そこにイソホロンジイソシアネート51.4質量部を添加し、良く撹拌してから外温を40℃から80℃に昇温し、そのまま約5時間反応させた後1,4−ブタンジオールモノアクリレート(分子量144)を10質量部添加しよく撹拌した。約2時間反応させたところで反応を止め、ウレタンプレポリマーEを得た。ウレタンプレポリマーEの数平均分子量は15,000であった。
M−1:トリエトキシトリメチロールプロパントリアクリレート
M−2:ヘキサメチレンジイソシアネートとトリプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン化物
I−1:ベンジルジメチルケタール
I−2:ベンゾフェノン
I−3:2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体
I−4:ミヒラーズケトン
D−1:ロイコクリスタルバイオレット
D−2:ダイヤモンドグリーン(商品名)
<被加工基材の準備>
被加工基材は3mm厚みのソーダガラス及び以下の方法で作成したガラスペースト塗工済みソーダガラスの2種類を用いた。3mm厚みのソーダガラス上に、プラズマディスプレイ用ガラスペースト(日本電気硝子(株)製 PLS−3553)をスクリーン印刷法を用いて、ガラスペーストの乾燥後の厚みが150μmとなるようにソーダガラス上に塗布、乾燥しガラスペースト塗工済みソーダガラスを作成した。
<ラミネート>
感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、被加工基材にホットロールラミネーター(旭化成(株)製「AL−70」)により105℃でラミネートした。エア圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.0m/minとした。
<露光>
支持体越しに感光性樹脂層にフォトマスク無しあるいは評価に必要なフォトマスクを通して、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製HMW−801)により200mJ/cmで露光した。
<現像>
支持体を剥離した後、30℃の0.4%炭酸ナトリウム水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去した。
<サンドブラスト>
被加工基材上に形成されたレジストパターンに対し、Xハイパーブラスト装置HCH−3X7BBART−411M(不二製作所(株)製)を用いて、サンドブラスト加工を施した。研磨剤にS9#1200(不二製作所(株)製)を使用し、ホース内圧0.08MPa、ガン移動速度20m/min.,コンベア移動速度100mm/min.、研磨剤噴射量500g/min.とした。
2.評価方法
(1)最小現像時間
ソーダガラス上に感光性樹脂層を形成し、30℃の0.4%炭酸ナトリウム水溶液をスプレーし、未露光の感光性樹脂層が溶解するのに要する時間を測定し、これを最小現像時間とした。
(2)レジストライン密着性
露光の際の露光部と未露光部の幅が1:100の比率のラインパターンを通して、露光した。最小現像時間の1.5倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスク幅をレジストライン密着性の値とした。この密着性により次の様にランク分けした。
70μm以下:○
70μmを越え100μm以下:△
100μmを越える:×
(3)レジストライン解像性
露光の際の露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンを通して、露光した。最小現像時間の1.5倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスク幅をレジストライン密着性の値とした。この密着性により次の様にランク分けした。
70μm以下:○
70μmを越え100μm以下:△
100μmを越える:×
(4)耐サンドブラスト密着性
露光の際の露光部と未露光部の幅が1:2の比率のラインパターンを通して、露光し、最小現像時間の1.5倍の現像時間で現像した。次いで、サンドブラスト加工を行い、硬化レジストラインが欠けたり剥がれたりせずに正常に形成されている最小マスク幅を耐サンドブラスト密着性の値とした。この耐サンドブラスト密着性により次の様にランク分けした。
80μm以下:○
80μmを越え100μm以下:△
100μmを越える:×
(5)現像スカムの発生量
現像スカムの発生量は次の様に測定した。得られた感光性樹脂層を0.2m2取り出し、0.4質量% 炭酸ナトリウム水溶液に加え、撹拌器で常温で2時間撹拌し、得られた現像液を一昼夜放置した後ろ紙でろ過し、充分に乾燥した後ろ紙上に残留するスカムの質量を秤量した。評価結果については、比較例の現像スカムの質量を1.0とした時の相対的な値により、次の様にランク分けした。
0.5以上1.0以下:×
0.3以上0.5未満:○
0.3未満:◎
3.評価結果
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2005037830
本発明は新規なサンドブラスト用感光性樹脂積層体を提供することができる。また、サンドブラスト用のマスク材として、ガラス、低融点ガラス、セラミック、半導体化合物、PZT等の被加工基材の表面加工に用いることが出来、特に好適には、プラズマディスプレイパネルに用いられる基材の表面加工に用いることが出来る。更に詳しくはガラス、低融点ガラス、セラミック、半導体化合物、PZT等の被加工基材、特にプラズマディスプレイパネルに適用する際に、感度、解像度、密着性に優れ、サンドブラスト用のマスク材として被加工基材に微細なパターンを歩留まりよく加工でき、且つ現像工程においてスカムの発生が少ないため非常に有用である。

Claims (4)

  1. (i)末端に水酸基を有するポリマーまたはモノマーと、ポリイソシアネートと、活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有する化合物より得られるポリウレタンプレポリマーと、(ii)アルカリ可溶性高分子と、(iii)光重合開始剤と、(iv)エチレン性不飽和付加重合性モノマーより成る感光性樹脂組成物において、前記活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有する化合物が、プロピレンオキシド基を有することを特徴とするサンドブラスト用感光性樹脂組成物。
  2. 支持体上に、請求項1記載の感光性樹脂組成物を積層したサンドブラスト用感光性樹脂積層体。
  3. 被加工基材上に請求項1記載の感光性樹脂組成物または請求項2記載の感光性樹脂積層体を用いて感光性樹脂層を形成し、露光工程、現像工程によりレジストパターンを形成した後、サンドブラスト処理を行うことを特徴とする表面加工方法。
  4. 前記被加工基材がプラズマディスプレイパネルに用いられる基材である請求項3記載の表面加工方法。
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