JP2004536206A - レザー脱脂剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、
少なくとも1種のアルコールROHと、このアルコールROH1モルに対してnモルの少なくとも1種のアルキレンオキシドとの反応よって得られる、アルコールアルコキシレートを含むアルコールアルコキシレート型の非イオン性界面活性剤に基く、ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザーにおける他の中間体及びフュア毛皮製品並びに羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料を処理するための脱脂剤であって、
上記、Rが、5個〜30個の炭素原子のアルキル基で、その主鎖は、主鎖中央に結合した少なくとも1個のC〜C10−アルキル分枝を有する4個〜29個の炭素原子を有し、
アルキレンオキシドが2個〜6個の炭素原子を有し、
及び、
nが1〜100の整数である脱脂剤。
に関する。
本発明は、更に本発明に従った脱脂剤の使用を含む、ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザーにおける他の中間体及びフュア毛皮製品並びに羊毛又は関連する含タンパク質材料用の処理に関し、及び脱脂剤の使用方法に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、アルコールアルコキシレート型の非イオン性界面活性剤に基づく、ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザーにおける他の中間体及びフュア毛皮製品並びに羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料を処理するための脱脂剤(degreaser)、ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザーにおける他の中間体及びフュア毛皮製品並びに羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料を脱脂する方法、及びこの脱脂剤の使用法に関する。
【背景技術】
【0002】
動物のハイド皮から天然脂肪を除去することは、高品質のレザー及びフュア毛皮の製造、特に天然脂肪を中又は高含有量で有する動物のハイド皮の場合においては、本質的なものである。レザー及びフュア毛皮製品の脱脂後における仕上げ化学薬剤の付与処理の分布は実質的に、例えば均一な皮なめし及び染料着色を可能にする脱脂によって改良さる。天然脂肪が除去されなければ、レザーの場合の最終製品は、むらのあるものになり、及び/又は保管中に視覚的及科学的に悪影響を与える脂肪の細菌分解、及び高分子量飽和脂肪酸の結晶化のため脂肪の滲出をもたらす。フュア毛皮の場合、スエード側の色が不均一になり、そして更にヒュアレザー毛皮革に割れの危険性もある局所的な硬いむらができる。
【0003】
更に、羊毛又はこれらの物質(脂肪、特にラノリン)を含む構造的に関連するタンパク質材料からの脂肪、特にラノリンの分離にはできるだけ脱脂を完了させる必要がある。
【0004】
本技術は、本質的に動物のハイド皮脱脂用の2種の方法:溶媒脱脂と乳化剤脱脂を利用するものである。
【0005】
溶媒脱脂は、有機溶媒の手段によって脱脂している。これは、水を加えずに(乾燥脱脂)又は水存在下(ウェット脱脂)のいずれによっても実施され得る。有機溶媒の手段を使用するため、溶媒脱脂は現在においてでさえ、明らかに多くの国でもはや受け入れ難い環境への悪影響をもたらす。
【0006】
過去に有機溶媒の使用は完全に省かれ乳化剤脱脂の避けがたい選択の時期があったが、これはこれらの生態学上の理由が主である。この方法に有用な乳化剤は、ハイド皮又はレザー繊維に対して親和力を有していないので、特に非イオン性界面活性剤を含んでいる。従ってこれらは、動物のハイド皮との相互作用によって害されることなく動物のハイド皮の天然脂肪の最適な溶解を可能にする。知られている非イオン性の乳化剤にはエチレンオキサイドの及びプロピレンオキサイドの、アルキルフェノール、アルコール又は脂肪酸を伴う(付加的な)混合物が含まれる。アルキルフェノールエトキシレート、特に平均10個のEO(エチレオキシド)単位を有するノニルフェノールエトキシレートは、数十年にわたり最も広く使用された界面活性剤である。純粋なノニルフェノルエトキシレートは、動物のハイド皮の脱脂に関し充分な効力を与えるが、アルキルフェノールエトキシレートの界面活性剤の種類(class)に関し、生態学上及び毒物学上の制限があり、ドイツ及び他の数カ国でアルキルフェノールエトキシレートの使用の自主規制がされている。
【0007】
アルキルフェノールエトキシレートに代わるものとして、アルコールエトキシレートが有力である。
【0008】
DE−A4207806及びDE−A4301553は、主に平均して分子中に6個以上のEOを有する、飽和C12〜C18−脂肪性アルコールアルコキシレートの混合物、及び分子中に3個以下のEOを有する短鎖、ファーストカット(first-cut)脂肪性アルコールエトキシレートの少量の混合物を含む脂肪性アルコールアルコキシレート脱脂剤を開示している。開示された脂肪性アルコールアルコキシレートは、好ましくは直鎖である。
【0009】
EP−A0448948は(分子中に3〜10個のEO単位を有する、C10−〜C18−アルキル/アルキレンポリグリコールエーテル、C−〜C18−アルカノール/アルケノール及び陰イオン界面活性剤又は界面活性剤の混合物の混合物を含む)界面活性剤を利用することによる、レザー及びフュア毛皮の製造用処理を開示している。脱脂剤はあったとしても最小限の泡立ちである。
【0010】
WO94/11331及びWO94/11330は、硬い(hard)表面の脱脂用の及び織物クリーニング用の洗浄剤組成中にアルコキシル化の種々の度合いを有する、2−プロピルヘプタノールの使用に関わっている。ここで使用されているアルコキシドは、エチレンオキシド(EO)及びプロピレンオキシド(PO)又はブチレンオキシド(BuO)を伴うEOの混合物でもある。C−〜C11−アルコールに基づくアルコキシレートと異なり、2−プロピルヘプタノールアルコキシレートは、特に泡立ちが少ないことで知られている。
【0011】
Moehle及びOhlerichは、”Effective Alternatives to Nonylphenol Ethoxylates and Isotridecyl Alcohol Ethoxylates”、More Care、More Ingredients−symposium in print;Seifen、Fette、Oele、Wachse(SOeFW−Journal)volume 127、6、2001,26〜31頁に、6〜15特に7のエトキシル化度を有し、主要な異性体、トリメチル−1−オクタノール及びジメチル−1−ノナノールを伴うイソウンデシルアルコール及び5〜12特に8のエトキシル化度を有し、主要な異性体、テトラメチル−1−ノナノール、トリメチル−1−デカノール及びトリメチル−1−ノナノールを伴う、イソトリデシルアルコールに基づくアルコールエトキシレートの界面活性の研究を、6〜12特に9のエトキシル化度を有するノニルフェノールエトキシレートと比較して報告している。彼らは、イソウンデシル及びイソトリデシルアルコールエトキシレートが水溶液の表面張力をノニルフェノールエトキシレートと同じオーダーの大きさ(magnitude)に低くすることができると結論している。しかしながら、レザー脱脂材としてのノニルフェノールエトキシレートの代用材料は現在まで提供されていない。
【0012】
WO94/11331及びWO94/11330及びMoehle等が提案しているアルコールアルコキシレートは、硬い表面及び織物の洗浄に使用されている。この場合の重要な基準は、洗浄剤の濡れがどの程度良好であるかであり、すなわち、使用された界面活性剤が水溶液の表面張力をどの程度良好に低くすることができるかである。レザー、ファット(fat)及び羊毛等の天然材料の脱脂においては、しかしながら、脱脂は2段階処理である:
a) 脂肪を溶解させ、
b) 溶解した脂肪を、レザーのコラーゲン組織(matrix)内部から外部へ、又は羊毛の外部へ移動させる。
【0013】
このため、本発明に従った脱脂に使用される界面活性剤は、a)とb)の両機能を果たさなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、通常、洗浄剤中に使用される多くの界面活性剤は、これらの高度な必要条件にかなうものではない。通常使用されているアルキルフェノールエトキシレート同様、これら必要条件を有する、従来技術に使用されているアルコールアルコキシレートは、アルキルフェノールエトキシレートよりも費用がかかり、及び/又は、しばしば脱脂力が弱い。
【0015】
本発明の目的は、同等の又はより良い脱脂特性を有し、そしてコストが同等か又はより低く、更に最適の生態適合性を有するアルコールフェノールの代用物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
発明者等は、この目的は、少なくとも1種のアルコールROHと、このアルコールROH1モルに対してnモルの少なくとも1種のアルキレンオキシドとの反応よって得られる、アルコールアルコキシレートを含むアルコールアルコキシレート型の非イオン性界面活性剤に基づいた、ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザーにおける他の中間体及びフュア毛皮製品並びに羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料を処理するための脱脂剤であって、
上記、Rが、主鎖中央に結合した少なくとも1個のC〜C10−アルキル分枝を有する4個〜29個の炭素原子を有する主鎖を有する、5個〜30個の炭素原子のアルキル基で、
アルキルオキシドが2個〜6個の炭素原子を有し、及び
nが1〜100の整数である、脱脂剤によって満足されることを見出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
この主鎖中央は、本発明の目的のために、炭素原子C#2(この番号付けは、基Rに隣接する酸素原子に直接結合する炭素原子(C#1)で開始してなされる。)から始まって、炭素原子ω−2(ωは主鎖の最終炭素原子であり、主鎖はC#2と炭素原子ω−2とを含んでいる)で終わる、主鎖即ち基Rの最長アルキル鎖の炭素原子を含んでいる。このことは、基Rの主鎖のC#2,C#3,…〜Cω−2の炭素原子の少なくとも1個がC〜C10アルキル基によって置換されていることを意味する。好ましくは、これは、C−〜C10−アルキル基によって置換された基Rの主鎖の炭素原子C#2である。しかし、主鎖中央の1個以上の炭素原子が2個のC−〜C−アルキル基によって置換され、即ち主鎖中央の1個以上の炭素原子が置換されて第4級の炭素原子になることが同様に可能である。
【0018】
本発明の脱脂剤は、乳化剤脱脂に非常に効果的に作用する。これは、天然脂肪及び特に水性媒体中の油に対し高い乳状化作用を示し及び、動物のハイド皮から水で天然脂肪と油の成分を洗い落とす方法で天然脂肪と油を乳状化する。
【0019】
本発明の脱脂剤は、好ましくは1種〜3種の異なるアルコールROH、より好ましくは、1種又は2種の異なるアルコールROHに基づいたアルコールアルコキシレートの混合物を含む。基Rの炭素原子の数が異なり及び/又は分枝の性質が(異なっても)良い。
【0020】
鎖の長さが、主鎖中央に1個以上の分枝、より好ましくは1〜3個の分枝、最も好ましくは、2個又は3個の分枝を許容すれば、アルコールROHの主鎖の分枝数は好ましくは1〜4である。これらの分枝は、通常それぞれ独立した1個〜10個、好ましくは1個〜6個、より好ましくは2個〜4個及び最も好ましくは2個又は3個の炭素原子を有している。特に好ましい分枝はエチル、n−プロピル又はイソプロピルの基である。
【0021】
アルコールROHの基Rは、5個〜30個の炭素原子を有している。基Rは、少なくとも1個の炭素原子を有する少なくとも1個の分枝を有しているので、主鎖は4〜29の炭素原子の数になる。基Rは好ましくは6個〜25個、より好ましくは10個〜20個の炭素原子を有している。即ち、主鎖は好ましくは5個〜24個より好ましくは9個〜19個の炭素原子を有している。最も好ましくは、主鎖は9個〜15個の炭素原子を有し、及び基Rに残っている炭素原子は1個以上の分枝に含まれる。
【0022】
本発明に従って使用されたアルコールアルコキシレートを調製するのに必要な分枝アルコールは当業者に知られている方法で調合できる。分枝アルコールを合成する一般的な方法では、例えば、アルデヒド又はケトンをグリニャール試薬(グリニャール合成物)と反応させる。グリニャール試薬の代わりに、高い反応性が知られているアリール又はアルキルリチウム合成物を使用することが可能である。分枝アルコールROHは、更にアルドール縮合によっても得ることができ、この場合、反応条件は当業者によって知られている。
【0023】
分枝アルコールROHと反応し、本発明の脱脂剤に使用されたアルコールアルコキシレートを生成するアルキレンオキシドは、好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブチレンオキシドの群から選ばれる。単一のアルコールROHが、既述の種々のアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド及びプロピレンオキシドと反応することも可能であり、この場合は、それぞれが、アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシドの複数のブロックを別のアルキレンオキシド、例えばプロピレンオキシドの複数の単位のブロックと並んで含んでいるアルコールアルコキシレートを得ることができる。本発明に従って使用されたアルコールアルコキシレートは、特に好ましくは、エチレンオキシド単位(EO)を含んでおり;即ち、使用されたアルキレンオキシドが好ましくはエチレンオキシドである。
【0024】
種々のアルキレンオキシド(統計的にアルキレンオキシドが組み入れられているが、)を含むアルコールアルコキシレートを、単一のアルコールROHと既述の種々のアルキレンオキシド、例えば、エチレンオキシド及びプロピレンオキシド、との反応により得ることも可能である。
【0025】
使用されたアルキレンオキシドの量は、アルコール1モルに対し、1〜100モルの範囲、好ましくは1〜25モル、より好ましくは3〜15モル、及び最も好ましくは5〜12モルの範囲である。本発明に従って使用されるアルコールアルコキシレート中において、得られたアルコキシル化度は、広い範囲に分布しており、使用されたアルキレンオキシドの量に依存して、アルコール1モル当たり0〜100モルの範囲で変化することができる。発明者等は、本発明に従って使用されたアルコールがアルキレンオキシドと反応したときに得られ、及びアルコールのアルコキシル化度を反映する分子量分布は、ガウス分布(正規分布:gaussian)ではないことを見出した。このようなガウス分布は、オキソアルコール(約60質量%の直鎖状アルコール及び約40質量%のメチル−分枝アルコールを含む工業用アルコール)が、従来技術のレザー脱脂剤に使用され、及びアルキルフェノールのアルコキシル化に使用される、そのアルコキシル化生成物が従来のレザー脱脂に最も良く行われてきたのだが、アルコールアルコキシレートへとアルコキシル化されるときに得られる。アルコキシル処理の程度及び従って分子量分布は、本発明に従って使用されたアルコールROHのアルコキシル化の場合、実質的に広範囲になる。
【0026】
添付した図1は、C10オキソアルコールを例として、アルキルフェノール(ノニールフェノール)(それぞれが比較例)の、及び本発明に従って分枝したC10アルコールの、エトキシル化度の分布を参照してこのことを説明したものであり、それぞれがアルコール1モルに対し8モルのエチレンオキシドでエトキシル化されている(8EO)。
【0027】
図1の横座標は、エトキシル化度(EO)、すなわちアルコールに組み込まれたエチレンオキシドの単位の数であり、及び縦座標は、エトキシル化のそれぞれの程度の相対割合(fraction)(相対強さ)(Irel)である。
【0028】
図1の図表(diagram)において、左側の欄は本発明に従って使用されたC10アルコールのエトキシル化におけるエトキシル化度であり、中央の欄は、C10オキソアルコールのエトキシル化におけるエトキシル化度を表しており、そして右側の欄はアルキルフェノールのエトキシル化におけるエトキシル化度を表している。
【0029】
オキソアルコールの場合及びアルキルフェノールの場合におけるエトキシル化度の分布はおおよそガウス分布であり、オキソアルコールの場合分布が広くなっていることがわかる。エトキシル化されていないアルコールの部分は、両方の場合において実質的に1質量%以下である。しかしながら、本発明に従って使用された分枝アルコールの場合、結果はガウス分布ではなかった。(アルコール1モル当たり8モルのEOでエトキシル化する場合、)27までのエトキシル化度が達成されているが、同時にアルコールの相当量が全くエトキシル化されていない。
【0030】
本願に記載されている数nは、従って使用されたアルキレンオキシドの量に基づいている。
【0031】
本発明の好ましい実施の形態では、本発明に従って使用された脱脂剤は、アルコキシレートだけでなく、使用されたアルコールアルコキシレートに対して、1質量%を超えて25質量%、及び好ましくは1質量%を超えて10質量%の不転化のアルコールROHを含む。
【0032】
アルコールROHと、このアルコールROH1モルに対してn>6モル、好ましくは7〜50モル、より好ましくは7〜15モルの少なくとも1種のアルキレンオキシドとの反応により得られた少なくとも1種のアルコールアルコキシレート、及びアルコールROHと、このアルコールROH1モルに対してn=1〜6モル、好ましくは3〜6モルの少なくとも1種のアルキレンオキシドとの反応により得られた少なくとも1種の別のアルコールアルコキシレートに基づくアルコールアルコキシレートの混合物であり、少なくとも2種のアルコールアルコキシレート中のアルコールROH及びアルキレンオキシドは同一又は異なっている請求項1〜6の何れかに記載の脱脂剤が更に好ましい。
【0033】
即ち、本発明に従った脱脂剤が、異なるアルコールに基づいて構成され、及び/又は異なる量又は異なるアルキレンオキシドと反応したアルコールアルコキシレートの混合物を含むことについて、これらアルコールアルコキシレートは所望の割合にできる。脱脂剤が、例えば2種の異なるアルコールアルコキシレートを含む場合、これらは20:1〜1:1及び好ましくは9:1〜1:1の割合で存在して良い。3種の異なるアルコールアルコキシレートの場合、同様に成分の1種が他の2成分と比較して過剰に存在することが可能である。同様に、2種の成分が、アルコールアルコキシレートの主要部分を形成し、第3成分が微量しか存在しないことが可能である。更にこれら成分のすべてが、略等しい割合で脱脂剤中に存在することが可能である。
【0034】
本発明に従った脱脂剤中に使用されたアルコールアルコキシレートのHLB値は通常、8〜16の範囲及び好ましくは9〜14の範囲である。
【0035】
アルコールアルコキシレートは、アルキレンオキシドとの反応により分枝アルコールから調製される。反応条件は当業者に知られている。この反応は、一般にアルカリ金属触媒存在下で実施される。NaOH又はKOHが通常使用される。
【0036】
同様に、Ca(OH)、Ba(OH)、Sr(OH)又はヒドロタルサイトを触媒として使用することも可能である。この反応は、水不存在下で実施されることが好ましい。反応温度は、通常70〜180℃の範囲である。
【0037】
アルコールと種々のアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、及びプロピレンオキシド)との反応において、それぞれが、種々のアルキレンオキシドのブロックを含むアルコールアルコキシレートの調製は、アルコールと第1のアルキレンオキシド、例えばプロピレンオキシド、との反応で開始し、つづいて別のアルキレンオキシド、例えば、エチレンオキシドとの反応が行われる。2種以上の異なるアルキレンオキシドとの反応により、他のアルキレンオキシドも続いて加えられる。アルコールと第1及び第2のアルキレンオキシド及び所望により別のアルキレンオキシドとの反応により得られた生成物を、及び所望により第1のアルキレンオキシド(及び引き続き第2のアルキレンオキシド等)と反応させることも可能である。
【0038】
好ましく用いられたアルキレンオキシドである、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの使用により、アルコールを最初にエチレンオキシドと、及び引き続きプロピレンオキシドと、又は、最初にプロピレンオキシドと、及び引き続きエチレンオキシドと反応させることが可能であり、好ましい。ランダムに混合されたアルコールアルコキシレートの調製において、種々のアルキレンオキシドが同時に加えられ、そこに再びエチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合物が用いられるのが好ましい。
【0039】
本発明の脱脂剤は、脱脂剤の使用が賢明であるか又は必要である、レザー又はフュア毛皮の製造の種々の段階で使用可能である。
【0040】
従って、これは、例えば水漬け(soaking)、石灰漬け(liming)、脱灰(deliming)、酵解(bating)、ピッキング(picking)、及び/又は皮なめし(tanning)において、そして、デピッキング(depickling)後の、ウエットブルー(wet blue)、ウエットホワイト(wet white)処理において、及びウエットフィニッシング(wet finishing)処理及びバークレザー(bark leather)処理において、使用して良い。これらの個々の処理段階は当業者に知られている。
【0041】
本発明の脱脂剤が使用される処理段階によっては、本発明の脱脂剤が更なる成分と組み合わされて使用できる。このような成分は、当業者によって知られている。有効な成分は、例えば、濡れ剤等の、更なる調合剤、界面活性効果を有する粗成分、例えばエーテル硫酸塩又は分散剤;パラフィン及びシロキサン等の消泡剤;高アルケン、高芳香植物等の担体油又は合成油、ホワイト油、又は鉱油;他の非イオン性、陰イオン性、陽イオン性及び/又は両性界面活性剤を含む。
【0042】
本発明は、更にハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、又はレザーにおける他の中間体及びフュア毛皮製品並びに羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料の脱脂用処理を提供し、この処理は本発明に従った脱脂剤を使用することを含む。
【0043】
本発明の脱脂処理は浮揚器(float)中又は浮揚器なしで実施できる。処理が浮揚器なしで実施される場合、本発明の脱脂剤は、ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、又は他の中間体に加えられ、脱脂されそしてドラム処理(drummed)される。
【0044】
正確な処理条件は、本発明の脱脂剤が使用される処理段階に依存する。以下の事項(特質)は、従って個々の処理段階においてより詳細に述べられ、考慮されるべき特定の局面を有しない通常の処理条件であり、これらは、当業者に知られている。
【0045】
本発明の脱脂剤中に存在するアルコールアルコキシレートは、(ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、又はレザーにおける他の中間体及びフュア毛皮製品の質量に基づいて、)通常0.5〜5質量%、及び好ましくは1〜3質量%の量で使用される。これは、本発明の脱脂剤中のアルコールアルコキシレートの総含有量に関連している。複数のアルコールアルコキシレートが使用された場合、上記に示した割合は個々のアルコールアルコキシレートの量(fraction)を決定する。脱脂の程度は動物のハイド皮の天然脂肪の含有量に同様に依存するが、通常記載された上限までレベルアップすると共に増加する。脱脂の程度に更なる改良がなく、又は品質が低下するので、更に大量のアルコールアルコキシレートを加えることは賢明ではない。使用されたアルコールアルコキシレートの飽和限界を超えてはいないことが更に考慮されるべきである。
【0046】
本発明の処理(process)は、通常2〜10のpHで実施される。このpHは、酸性から塩基性へと処理段階で異なる。本発明に従って使用された非イオン性界面活性剤によりもたらされる脱脂の程度へのpHの影響は通常低い。
【0047】
脱脂処理中の塩含有量は種々の処理段階における塩含有量に通常、一致(相当)する量になる。浮揚器内の塩含有量は一般に0〜100gNaCl/リットルである。
【0048】
本発明に従った処理の温度は、一般に15〜45℃であり、そして好ましくは28〜34℃の範囲である。同様に、この温度は、種々の処理段階でも異なる。皮なめし以前の過度の温度は製造されるレザー又はフュア毛皮の品質を害するので、例えば、皮なめしの後では、前述よりも高い温度が使用可能である。温度が高いほど脱脂の程度が高くなる。
【0049】
処理時間は順次、本発明の脱脂剤が使用される段階に依存している。通常、脱脂時間は、0.5時間〜10時間、特に0.5〜5時間、更に好ましくは0.5〜3時間の範囲である。通常、脱脂の程度は、時間が増すに従って増加し、最大限まで達する。
【0050】
浮揚器の長さは、脱脂剤がその効果を発揮するように少なくともマイセル(mycelle)形態を確実にするものでなければならない。高能力を得る好ましい方法は、入れ替わる液溶器と結合した非常に短い長さの複数の浮揚器を使用することである。
【0051】
本発明の脱脂剤は、≧50%及び、好ましくは≧55%のレザー脱脂効率((脱脂前後の脂肪含有量差)×100/(脱脂前の脂肪含有量))を提供する。
【0052】
脱脂後、脱脂された材料は、通常水でリンスされる。好ましい乳化剤脱脂処理からの排水は天然脂肪と界面活性剤物質を含むだけである。所望であれば、これらの物質は、水性混合物を加熱することにより水相から除去されて良い。本発明に従った非イオン性界面活性剤は、高温度で溶解性を失う。引き続く乳化効果の消失により、乳化剤が分離される。天然脂肪からの水と界面活性剤の分離処理は、当業者に知られている。
【0053】
本発明は、更に本発明に従って使用されたハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザーにおける他の中間体及びフュア毛皮製品並びに羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料の脱脂用の脱脂剤の使用方法を提供する。
【0054】
以下は本発明を説明する具体例である。
【0055】
[実施例]
1.予備試験
最初の、天然脂肪(豚脂肪、牛獣脂)への種々の界面活性剤の乳化効果の予備試験が実施された。通常のレザー脱脂(NaClの塩含有量0〜100g/リットル及びpH2〜10)用である、純粋ななま水(tap water)(6°ドイツ硬度)、及び浮揚器の状態の条件の両方において、9エチレンオキシド(EO)単位を有するアルキルフェノールエトキシレートで最良の結果が得られ、つづいて、アルコール1モル当たり3、5、7、8、9、10及び14モルのエチレンオキシド(EO)と反応した、10個の炭素原子を有するアルキル基Rを有する分枝アルコールに基づく、本発明の脱脂剤が引き続いた。前のものは、オキソアルコール(12〜13EO単位を有するアルコールエトキシレート)に基づく生成物であった。
【0056】
アルキルフェノールエトキシレートと同様、本発明のアルコールエトキシレートにより、非常に微細に細分(devide)され、安定した乳化剤(良好な脱脂の結果を示す微細化された乳化剤)が最大に得られた。
【0057】
2.実際の施行に近い条件下での皮なめし工場における試験
皮なめし工場において、実際の施行に近い条件で、記載された界面活性材について、単独で及び、純粋な非イオンベースだけでなく、陰イオン界面活性剤(例えば、ジオチルスルホ琥珀酸塩)とのブレンドとしての混合で試験が実施された。
【0058】
このため、酸洗いされたニュージランド産の羊皮が最初に炭酸ナトリウム及び塩化ナトリウムを使用して水性媒体で脱浸酸され、そしてデフレッシュ(肉取り:deflesh)され及び浮揚器なしで種々の界面活性剤がドラム処理された。次に水洗浄及び既述の脱脂処理の更なる繰り返しが続いた。洗浄を介し、その後にペルト毛皮が皮なめしされそして仕上げられた。
【0059】
脱脂の前後で取られたペルト毛皮の試供品が試験室で乾燥され、そしてジクロロメタンで処理された。脱脂効果が初期脂肪含有量及び脱脂後の脂肪含有量から計算された。
【0060】
表1に、オキソアルコールエトキシレート及びアルキルフェノールエトキシレートを使用した、レザー脱脂における効率の比較を、本発明に従って使用された分枝アルコールROHのエトキシレートと比較して示した。
【0061】
【表1】
Figure 2004536206
【0062】
1)比較試験。
2)同一のアルコール(又はアルキルフェノール)とエチレンオキシドの異なる量との反応による2アルコールエトキシレートの混合物。
3)対応するアルコール(又はアルキルフェノール)とエチレンオキシドの対応する量との反応によるアルコールエトキシレート。
【0063】
ノニルフェノールエトキシレート(V1及びV2)に基づいた2種の比較試験の比較に認められるように、ノニルフェノールとエチレンオキシド(9EO)の所定量との反応によって得られたノニルフェノールエトキシレートと比較して、レザー脱脂効率は、(ノニルフェノールと異なる量のエチレンオキシド(3EO/9EO)との反応によって得られた)ノニルフェノールエトキシレートの使用に伴い減少した。従って、分子量の広範囲の分布(即ち、エチレンオキシドの広範囲の分布)では、効率が悪くなるということが予想された。しかしながら、本発明に従って使用されたアルコールアルコキシレートは、非常に広範囲の分子量分布を有するが、レザー脱脂に優秀な効率が得られた。
【0064】
図1に示された分子量分布を参照した場合、このことは驚くべきことであった。図1において、従来技術の中で最良の脱脂特性を有するアルキルフェノールアルコキシレートは最も狭い分子量分布を有している。レザー脱脂において劣る特性を有するオキソアルコールアルコキシレートは、対照的により広い分子量分布を有している。最も広い分子量分布(ガウス分布からはずれている)は、本発明に従って使用されたアルコールアルコキシレートに現れている。これらは、しかしながら、驚くべき事にレザー脱脂に顕著な特性を表している。
【0065】
以下の表2は、本発明に従って使用されたアルコールアルコキシレート及びレザー脱脂における対応する効率を列挙している。
【0066】
【表2】
Figure 2004536206
【0067】
1)同一のアルコールと異なる量のエチレンオキシドとの反応による2アルコールの混合。
2)対応するアルコールとエチレンオキシドの対応する量との反応によるアルコールエトキシレート。
3)それぞれ異なる量のエチレンオキシドと反応した2種の異なるアルコールの混合。
4)アルコールと2種の異なるアルコキシレート(EO=エチレンオキシド及PO=プロピレンオキシド)との反応によるアルコールアルコキシレートであり、アルコールアルコキシレートは異なるアルコキシレートのブロックを含む;界面活性剤におけるPO及びEOの順序(order)は、アルコールアルコキシレートの調製におけるPO及びEOの付加の順序(order)である(これは、次のことである:1PO及び4EOが次の意味を有する:アルコールアルコキシレートの調製においてアルコールアルコキシレートPOが最初に加えられ、そしてEOがその後加えられる。)。
5)アルコールと、異なる2種のアルコキシレートとの反応によるアルコールアルコキシレートであり、アルキレンオキシドが、統計的にこのアルコールアルコキシレートに混合されている(ランダム混合されたアルコールアルコキシレート)もの。
【0068】
3.本発明に従って使用されたアルコールアルコキシレートと従来技術で使用されたアルキルフェノールエトキシレートとの比較。
【0069】
以下の具体例の%は、ペルト毛皮の質量に基づいた質量によるものである。
【0070】
実施例 3a)(比較)
羊の浸酸(pickled)ペルト毛皮(ニュージーランド)が、150%の水中で、10%の塩化ナトリウム及び1.5%の炭酸ナトリウムと約1時間ドラム処理され、そして肉取り(defleshed)された。ペルト毛皮の試供品が、脂肪分析用に切り取られた。そしてペルト毛皮が、1.5%のアルキルフェノールエトキシレート(9EO)でドラム処理され、60分後に30℃100%の水が加えられそしてドラムが30分続けられた。浮揚器が降され、1%のアルキルフェノールエトキシレート(9EO)が加えられ、そして60分ドラム処理された。この間の最後に、更に30℃100%の水が加えられ更に30分ドラム処理された。そして浮揚器内物が捨てられ及びペルト毛皮が3回、それぞれ30℃150%の水で洗浄された。ペルト毛皮から他の試供品が切り取られた。このように脱脂されたペルト毛皮が40%の水と5%の塩化ナトリウムで10分間ドラムされ、そして1%の蟻酸が混合され、次に30分後に0.5%の硫酸が加えられ、そして120分ドラム処理された。これは、次に6%のChromitan FM(登録商標)、120分後のNeutrigan MON(登録商標)での中和が続いた。
【0071】
脂肪含有量は、脱脂前で21%そして脱脂後で7.7%であった。
【0072】
効率は従って:
(21−7.7)×100/21=63%
である。
【0073】
実施例 3b)(本発明)
各場合において、アルキルフェノールエトキシレート(9EO)が分枝C10アルコールエトキシレート(C10アルコールの、アルコール1モル当たりEO9モルとの反応)に代用されたことを除き、実施例1が繰り返された。
【0074】
脂肪含有量は、脱脂前で23.4%そして脱脂後で8.9%である。
【0075】
効率は従って:
(23.4−8.9)×100/23.4=62%
である。
【0076】
実施例 3c)(比較)
各場合において、1.5%及び1%のアルキルフェノールエトキシレート(9EO)が、3%の(40質量部のアルキルフェノールエトキシレート(9EO)、15質量部のアルキルフェノールエトキシレート(3EO)及び40部のジオチルスルホ琥珀酸塩の)混合物に代用されたことを除き、実施例1が繰り返された。
【0077】
脂肪含有量は、脱脂前で25.3%そして脱脂後で11.1%である。
【0078】
効率は従って:
(25.3−11.1)×100/25.3=56.1%
である。
【0079】
実施例 3d)(本発明)
各場合において、アルキルフェノールエトキシレート(9EO)が3%の(40質量部の分枝C10アルコールエトキシレート(C10アルコールの、アルコール1モル当たりEO、9モルとの反応)、15部の分枝C10アルコールエトキシレート(C10アルコールの、アルコール1モル当たりEO、3モルとの反応)及び40部のジオチルスルホ琥珀酸塩の)混合物に代用されたことを除き、実施例1が繰り返された。
【0080】
脂肪含有量は、脱脂前で22.7%そして脱脂後で8.7%である。
【0081】
効率は従って:
(22.7−8.7)×100/22.7=61.7%
である。

Claims (13)

  1. 少なくとも1種のアルコールROHと、このアルコールROH1モルに対してnモルの少なくとも1種のアルキレンオキシドとの反応よって得られる、アルコールアルコキシレートを含むアルコールアルコキシレート型の非イオン性界面活性剤に基づく、ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザーにおける他の中間体及びフュア毛皮製品並びに羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料を処理するための脱脂剤であって、
    上記、Rが、5個〜30個の炭素原子のアルキル基で、その主鎖は、主鎖中央に結合した少なくとも1個のC〜C10−アルキル分枝を有する4個〜29個の炭素原子を有する基Rの最長アルキル鎖であり、
    前記主鎖中央は炭素原子C#2(この番号付けは、基Rに隣接する酸素原子に直接結合する炭素原子(C#1)で開始してなされる。)から始まって、炭素原子ω−2(ωは主鎖の最終炭素原子であり、主鎖はC#2と炭素原子ω−2とを含んでいる)で終わり、
    アルキレンオキシドが2個〜6個の炭素原子を有し、
    nが1〜100の整数であることを特徴とする脱脂剤。
  2. 1個〜3個の異なるアルコールROHに基づくアルコールアルコキシレートの混合物を含む請求項1に記載の脱脂剤。
  3. 主鎖が、鎖の中央に結合した少なくとも1個のC〜C−アルキル基を有する請求項1又は2に記載の脱脂剤。
  4. 基Rが10個〜20個の炭素原子を有し、前記炭素原子の9個〜19個が主鎖を形成する請求項1〜3のいずれかに記載の脱脂剤。
  5. アルキレンオキシドがエチレンオキシドである請求項1〜4の何いずれかに記載の脱脂剤。
  6. nが3〜15の整数である請求項1〜5のいずれかに記載脱脂剤。
  7. アルコールROHと、このアルコールROH1モルに対してn>6モルの少なくとも1種のアルキレンオキシドとの反応により得られた少なくとも1種のアルコールアルコキシレート、及び
    アルコールROHと、このアルコールROH1モルに対してn=1〜6モルの少なくとも1種のアルキレンオキシドとの反応により得られた少なくとも1種の別のアルコールアルコキシレートに基づくアルコールアルコキシレートの混合物であり、
    少なくとも2種のアルコールアルコキシレート中のアルコールROH及びアルキレンオキシドは同一又は異なっている請求項1〜6の何れかに記載の脱脂剤。
  8. アルコールアルコキシレートに加えて使用されたアルコールアルコキシレートに対して、1質量%を超えて25質量%の不転化のアルコールROHを含む、請求項1〜7の何れかに記載の脱脂剤。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の脱脂剤を使用して、ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザー革における他の中間生成物及びフュア毛皮製品及び羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料用の脱脂をする方法。
  10. ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザーにおける他の中間生成物及びフュア毛皮製品、及び羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料の質量に対して、アルコールアルコキシレートが0.5〜5質量%使用されている請求項9に記載の方法。
  11. 更に、15〜45℃に温度設定されていることを含む請求項9又は10に記載の方法。
  12. ハイド皮、スキン皮革、ペルト毛皮、及びレザーにおける他の中間生成物及びフュア毛皮製品、及び羊毛又は羊毛に関連する含タンパク質材料の脱脂のための、請求項1〜8の何れかに記載の脱脂剤の使用方法。
  13. アルコールアルコキシレートが、アルコールとエチレンオキシド及びプロピレンオキシドとの反応によって得られる請求項1〜4、6又は7の何れかに記載の脱脂剤。
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