JP2004518651A - 治療用化合物 - Google Patents

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    • A61P31/22Antivirals for DNA viruses for herpes viruses

Abstract

本発明は式(I):
【化1】
Figure 2004518651

[式中、全ての置換基は本明細書に定義したとおりである。]
の化合物、それを含む医薬組成物、その製造方法及びそれらの薬剤としての使用を提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は新規な化合物、これらの化合物を含む医薬組成物、及び治療におけるこれらの化合物の使用に関する。より詳細には、本発明はヘルペスウイルス感染の予防及び治療のための化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
DNAウイルスのなかで、ヘルペスグループのものはヒトの最も一般的なウイルス性疾患の源である。該グループには単純ヘルペスウイルス1型及び2型(HSV)、帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus:VZV)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタイン・バーウイルス(Epstein−Barr Virus:EBV)、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV−6)、ヒトヘルペスウイルス7(HHV−7)型及びヒトヘルペスウイルス8型(HHV−8)が包含される。HSV−1及びHSV−2はヒトの最も一般的な感染病原体のいくつかのものである。これらのウイルスの多くはホストの神経細胞で持続することができろ。;一旦感染すると、各個体は肉体的及び心理学的な苦悩となり得る再発性の感染の臨床的症候のリスクを負う。
【0003】
単純ヘルペスウイルス (HSV−1 及び −2)は、***ヘルペス及び性器ヘルペスの原因となる病原体である。HSV感染はしばしば皮膚、口及び/又は性器の広範で衰弱した病変により特徴づけられる。最初の感染(Primary infections)は無症状性であることもあるが、以前にウイルスに曝された個体における感染よりも重篤となる傾向がある。HSVによる眼球感染は角膜炎又は白内障となることもあり、それによりホストの視力が危険にさらされる。新骨(new−born)、免疫無防備状態の患者における感染、又は感染の中枢神経系への侵入は致命的である。米国単独では4000万個体がHSV−2に感染し、2007年までには6000万まで増加すると予測されている。HSV−2に感染した個体のうち80%以上は保有していることに気付かず、ウイルスを蔓延させており、診断を受けたそれらの20%未満のものは経口治療を受けている。感染人口のうち5%未満が治療を受けているのが正味の結果である。同様にHSV−1ウイルスを保有している全世界の5億3000万のうち症候性人口の81%が未治療のままである。HSV感染には治療法はなく、一旦感染するとその個体は休眠状態で一生ウイルスを保有する。潜伏期からのウイルスの再活性は定期的に起こり、ストレス、環境的要因、及び/又はホストの免疫系の抑制により引き起こされるかもしれない。現在ではバラシクロビル(valaciclovir;VALTREX(商標))及びアシクロビル(aciclovir;ZOVIRAX(商標))のようなヌクレオシド類縁体の使用が性器ヘルペスウイルスの発生を管理するための標準的な治療である。
【0004】
VZVは水痘及び帯状疱疹を引き起こすヘルペスウイルスである。水痘は免疫のないホストで起こる初期の疾病であり、若い小児では通常小水胞性発疹及び発熱により特徴付けられる穏やかな病気である。帯状疱疹(Shingles又はzoster)は以前にVZVに感染した成人で起こる該疾病の再発形態である。帯状疱疹の臨床的症候は一側性及び皮節分布(dermatomal in distribution)である神経痛及び小水胞性皮膚発疹(vesicular skin rash)により特徴付けられる。炎症の広がりにより麻痺又は痙攣に導かれ得る。髄膜が冒された場合には昏睡となり得る。VZVは、移植目的のために又は悪性新生物の治療のために免疫抑制剤を受けた患者において深刻な懸念であり、障害を受けた免疫系のためにAIDS患者の深刻な合併症である。
【0005】
他のヘルペスウイルスと同じように、CMV感染はウイルスとホストとの生涯にわたる関係となり得る。妊娠中の母体の感染による先天的な感染は死亡又は甚だしい疾病(小頭症、 肝脾腫、黄疸, 精神発達遅滞)、盲目となる網膜炎、それよりは重篤でない形態(発育不全、並びに胸部及び耳感染への感染のしやすさ)のような臨床的作用を生じることがある。例えば、悪性疾患、移植後の免疫抑制剤による治療の結果免疫無防備状態である患者のCMV感染、又はヒト免疫不全症ウイルス感染は網膜炎、間質性肺炎、胃腸障害及び神経性疾患を生じることもある。CMV感染は再狭窄及びアテローム性動脈硬化症を含む心血管性疾患及び症状にも関係する。
【0006】
EBVにより引き起こされる主な疾患は、急性又は慢性の伝染性単核球症 (伝染性単核球症)である。他のEBV又はEBV関連疾患の例としては、先天性又は後天性細胞免疫不全の人間でしばしば起こるリンパ球増殖性疾患、主に若い少年で起こる伴性(X−linked)リンパ球増殖性疾患、EBV−関連B−細胞腫瘍、ホジキン病、上咽頭癌、バーキットリンパ腫(Burkitt lymphoma)、非ホジキンリンパ腫(non−Hodgkin´s lymphoma)、胸腺腫及び口毛髪状白斑(oral hairy leukoplakia)が挙げられる。EBV感染は種々の肺を含む気道上部及び下部の上皮細胞由来腫瘍と関連しても見出される。EBV感染は慢性疲労症候群及び多発性硬化症を含む他の疾患及び症状とも関連している。
【0007】
HHV−6は、それぞれ子供の乳児性発疹(infantum subitum)及び腎臓拒絶反応(kidney rejection)及び腎臓の間質肺炎(interstitial pneumonia in kidney)並びに骨髄移植患者の原因である病原体であることが示されており、多発性硬化症等のほかの疾患と関連しているかもしれない。骨髄移植患者では幹細胞数の抑制の証拠もある。HHV−7は病因学的に未決定のものである。
【0008】
B型肝炎ウイルス(HBV)は世界的に主要な重要度の高いウイルス病原体である。該ウイルスは病原学的に初期の肝臓ガンに関連し、世界の肝臓ガンの80%の原因であると考えられている。HBV感染の臨床的影響は頭痛、発熱、倦怠感、嘔気、嘔吐、摂食障害及び腹痛の範囲にわたる。ウイルスの複製は通常免疫反応により制御される(ヒトにおいて数週間又は数ヶ月続く回復過程とともに)が、感染は上述のような持続的な慢性肝疾患に導くより重大なものになることもある。
【0009】
アストラゼネカ(AstraZeneca AB)のPCT公開番号WO 01/14375は、式(I):
【化12】
Figure 2004518651
[式中、環Aはイミダゾ[1,2−a]ピリジン又はピラゾロ[2,3−a]ピリド−3−イルであり; Rはそこに定義されたとおりであり、mは0−5であり; ここで、Rは同一でも異なっていてもよく; Rはそこに定義されたとおりであり; nは0〜2であり、ここでRは同一でも異なっていてもよく; 環Bはフェニル又はC5−7シクロアルキル環に縮合したフェニルであり; Rはそこに定義されたとおりであり; pは0−4であり; ここで、Rは同一でも異なっていてもよく; Rはそこに定義されたとおりであり; qは0−2であり; ここで、Rは同一でも異なっていてもよく; そして、p+qは5以下である。]
のイミダゾ[1,2−a]ピリジン及びピラゾロ[2,3−a]ピリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはin vivoで加水分解可能なエステルに関する。細胞周期(cell cycle)キナーゼCDK2、CDK4及びCDK6の阻害における式(I)の化合物の使用も記載されている。
【0010】
Mitsuderaらの米国特許第 5,498,774号及び欧州特許第 0 404 190号は、一般式(I):
【化13】
Figure 2004518651
[式中、Qは橋頭位に非置換又は置換窒素原子を有する縮合複素環式基であり、Xは水素原子又はC、O、S又はNを介して結合する基であり、及びYは電子吸引性基である。]
の縮合複素環式化合物又はその農業化学上有用な塩に関する。
【発明の開示】
【0011】
本発明の第1の態様によれば、
式(I):
【化14】
Figure 2004518651
[式中、
sは、0又は1であり;
pは、0、1、2又は3であり;
及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
2つの隣接するR基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、又は、
はC−6位であり、そしてR及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
(ここで、sが0の場合には、pが1、2又は3で、そして少なくとも1つのRが−NR、−NHR10Ay、−NRAy、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択される。);
各R及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
各R及びR11は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10、及び−R10NR1010からなる群より選択され;
各R10は、同一か又は異なっており、独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、及びアルキニルからなる群より選択され;
Ayはアリールであり;
Hetは5−若しくは6−員へテロ環式又はヘテロアリール基であり;
nは0、1又は2であり;
YはN又はCHであり;
及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択され;
は、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
q及びq´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、0、1、2、3、4及び5からなる群より選択され;
各R及びR´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
2つの隣接するR又はR´基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル、アリール、1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成する。]
の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivatives)が提供される。
【0012】
第2の態様によれば、本発明は式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。該医薬組成物は薬学的に許容される担体又は希釈剤をさらに含んでいてもよい。
【0013】
第3の態様によれば、本発明は動物のヘルペスウイルス感染を予防又は治療する方法を提供する。該方法は、式(I):
[式中、
sは、0又は1であり;
pは、0、1、2又は3であり;
及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
2つの隣接するR基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、又は、
はC−6位であり、そしてR及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
各R及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
各R及びR11は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10、及び−R10NR1010からなる群より選択され;
各R10は、同一か又は異なっており、独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、及びアルキニルからなる群より選択され;
Ayはアリールであり;
Hetは5−若しくは6−員へテロ環式又はヘテロアリール基であり;
nは0、1又は2であり;
YはN又はCHであり;
及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択され;
は、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
q及びq´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、0、1、2、3、4及び5からなる群より選択され;
各R及びR´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
2つの隣接するR又はR´基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル、アリール、1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成する。]
の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivatives)の治療上有効な量を該動物に投与することを含む。ヘルペスウイルス感染は単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス(Epstein Barr Virus)、帯状疱疹ウイルス、ヒトヘルペスウイルス6型、ヒトヘルペスウイルス7型及びヒトヘルペスウイルス8型であってもよい。
【0014】
第4の態様によれば、本発明は動物のヘルペスウイルス感染に関連する症状若しくは疾患を予防又は治療する方法であって、式(I)の化合物の治療上有効な量を該動物に投与することを含む前記方法を提供する。
【0015】
第5の態様によれば、本発明は、YがNであり、RがHであり、そしてRがHである式(I)の化合物の製造方法を提供する。該方法は式(IX):
【化15】
Figure 2004518651
の化合物と、式(X):
【化16】
Figure 2004518651
の化合物とを反応させることを含む。
【0016】
別の態様によれば、本発明は、YがNであり; RがH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−R10OR、−NR(ここで、R及びRはHでない)、−R10NR、−C(O)R、−CO、−SONHR、Ay、及びHetからなる群より選択され、そしてRはHである式(I)の化合物の製造方法を提供する。該方法は、式(XV):
【化17】
Figure 2004518651
の化合物と、式(X):
【化18】
Figure 2004518651
の化合物とを反応させることを含む。
【0017】
別の態様によれば、本発明はYがNである式(I)の化合物の製造方法を提供する。該方法は、式(XVIII):
【化19】
Figure 2004518651
の化合物と、式(X):
【化20】
Figure 2004518651
の化合物とを反応させ、次いで酸化的芳香族化(oxidative aromatization)することを含む。
【0018】
別の態様では、本発明は放射能標識した式(I)の化合物、又はその塩、溶媒和物、若しくは生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivatives)を提供する。
【0019】
別の態様では、本発明は治療に使用するための式(I)を提供する。
【0020】
さらに別の態様では、本発明はヘルペスウイルス感染の予防又は治療に使用するための式(I)の化合物を提供する。
【0021】
別の態様では、本発明は、式(I)の化合物を含む、ヘルペスウイルス感染の予防又は治療に使用するための医薬組成物を提供する。
【0022】
さらに別の態様では、本発明は動物のヘルペスウイルス感染に関連する症状若しくは疾患の予防又は治療に使用するための式(I)の化合物を提供する。
【0023】
さらに別の態様では、本発明は、式(I)の化合物を含む、動物のヘルペスウイルス感染に関連する症状若しくは疾患の予防又は治療に使用するための医薬組成物を提供する。
【0024】
さらに別の態様では、本発明は動物のヘルペスウイルス感染の予防又は治療のための医薬を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0025】
さらに別の態様では、本発明は動物(好ましくはヒト)のヘルペスウイルス感染に関連する症状若しくは疾患の治療又は予防のための医薬を製造するための式(I)の化合物使用を提供する。
【0026】
発明の詳細な説明
本明細書で用いられる「本発明の化合物」又は「式(I)の化合物」とは、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivatives)を意味する。同様に、式(IX)、(XV)及び(XVIII)等の単離可能な中間体に関して、フレーズ「式(番号)の化合物」はその式を有する化合物並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivatives)を意味する。
【0027】
本明細書で用いられる、用語“アルキル”及び“アルキレン”は、1〜8炭素原子を含む直鎖又は分枝炭化水素鎖を言う。本明細書で用いられる“アルキル”の例としては、これに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、 n−ペンチル、イソブチル、イソプロピル、及びtert−ブチルが挙げられる。本明細書で用いられる“アルキレン”の例としては、これに限定されないが、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、及びイソブチレンが挙げられる。また“アルキル”は置換アルキルも含む。該アルキル基はメルカプト、ニトロ、シアノ、及びハロで任意に置換されていてもよい。トリフルオロメチル等のトリハロメチルが特に好ましいアルキル基の1つである。
【0028】
本明細書で用いられる用語“シクロアルキル”は3〜8個の炭素原子を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有さない非芳香族カルボ環式環(non−aromatic carbocyclic ring)を言う。“シクロアルキル”の例示としては、シクロプロピル、シクロブチル、 シクロペンチル、 シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルが挙げられる。また“シクロアルキル”は置換シクロアルキルを含む。該シクロアルキルはメルカプト、ニトロ、シアノ、ハロ、及びアルキルからなる群より選択される置換基で任意に置換されていてもよい。
【0029】
本明細書で用いられる用語“アルケニル”は2〜8個の炭素原子及び少なくとも1〜3個までの炭素−炭素二重結合を含む直鎖又は分枝炭化水素鎖を言う。本明細書で用いられる“アルケニル”の例としては、これに限定されないが エテニル及びプロペニルが挙げられる。また“アルケニル”は置換アルケニルも含む。該アルケニル基はメルカプト、ニトロ、シアノ、ハロ、及びアルキルで任意に置換されていてもよい。
【0030】
本明細書で用いられる用語“シクロアルケニル”は3〜8個の炭素原子及び3個までの炭素−炭素二重結合を有する非芳香族カルボ環式環を言う。“シクロアルケニル”の例示としては、シクロブテニル、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルが挙げられる。また“シクロアルケニル”は置換シクロアルケニルも含む。該環はメルカプト、ニトロ、シアノ、ハロ、及びアルキルからなる群より選択される置換基により任意に置換されていてもよい。
【0031】
本明細書で用いられる用語“アルキニル”は2〜8個の炭素原子及び少なくとも1〜3個までの炭素−炭素三重結合を有する直鎖又は分枝炭化水素鎖を言う。本明細書で用いられる“アルキニル”の例としては、これに限定されないが、エチニル及びプロピニルが挙げられる。該アルキニル基は利用可能な炭素においてメルカプト、ニトロ、シアノ、及びハロにより任意に置換されていてもよい。
【0032】
用語“ハロ”又は“ハロゲン”は元素フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を言う。
【0033】
用語“アリール”は5〜12個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1個の芳香環を有する単環式カルボ環式基及び縮合二環式カルボ環式基を言う。アリール基の特定例としては、これに限定されないが、フェニル及びナフチルが挙げられる。また“アリール”は置換アリールも含む。アリール環はハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、パーフルオロアルキル、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、アルキルアミン、アルキルエーテルカルボキシ、カルボキサミド、スルホンアミド、Het、アミジン、シアノ、ニトロ及びアジドからなる群より選択される置換基により任意に置換されていてもよい。本発明による好ましいアリール基は、これに限定されないが、フェニル及び置換フェニルが挙げられる。
【0034】
用語“ヘテロ環式基(heterocyclic)”は、単一環に特定数の員を有し、かつN、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む、単環式の飽和又は不飽和非芳香族カルボ環式基及び縮合二環式非芳香族カルボ環式基を言う。ヘテロ環式基の特定例としては、これに限定されないが、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ピラン、オキセタン、チエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキサラン、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピリミジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン、チアゾリジン、オキサゾリジン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオフェン等が挙げられる。また“ヘテロ環式基”は置換へテロ環式基も含む。該ヘテロ環式基はハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、パーフルオロアルキル、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、アルキルアミン、アルキルエーテル、カルボキシ、カルボキサミド、スルホンアミド、Het、アミジン、シアノ、ニトロ及びアジドからなる群より選択される置換基により任意に置換されていてもよい。 本発明による好ましいヘテロ環式基は、これに限定されないが、置換及び非置換ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン及びピペラジンが挙げられる。
【0035】
用語“ヘテロアリール”は、特定数の員を有し、かつN、O及びSから選択される1、2、3、又は4個のヘテロ原子を含む、芳香族単環式へテロ環式基及び芳香族縮合二環式基を言う。ヘテロアリール基の特定例としては、これに限定されないが、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール及びインダゾールが挙げられる。また“ヘテロアリール”は置換ヘテロアリールも含む。該ヘテロアリール基はハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、パーフルオロアルキル、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、アルキルアミン、アルキルエーテル、カルボキシ、カルボキサミド、スルホンアミド、Het、アミジン、シアノ、ニトロ及びアジドからなる群より選択される置換基により任意に置換されていてもよい。本発明による好ましいヘテロアリール基は、これに限定されないが置換及び非置換の、ピリジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、及びピリミジンが挙げられる。
【0036】
本明細書で用いられる用語“任意に・場合により”とは、その後に記載の事象(event(s))が起こっても、起こらなくてもよいことを意味し、そして起こる事象及び起こらない事象の両方を含む。
本発明は、式(I):
【化21】
Figure 2004518651
[式中、
sは、0又は1であり;
pは、0、1、2又は3であり;
及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
2つの隣接するR基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、又は、
はC−6位であり、そしてR及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
各R及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
各R及びR11は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10、及び−R10NR1010からなる群より選択され;
各R10は、同一か又は異なっており、独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、及びアルキニルからなる群より選択され;
Ayはアリールであり;
Hetは5−若しくは6−員へテロ環式又はヘテロアリール基であり;
nは0、1又は2であり;
YはN又はCHであり;
及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択され;
は、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
q及びq´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、0、1、2、3、4及び5からなる群より選択され;
各R及びR´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
2つの隣接するR又はR´基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル、アリール、1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成する。]
の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivatives)を提供する。
【0037】
式(I)の化合物の1つの好ましい実施態様では、sは1である。
【0038】
式(I)の化合物の1つの好ましい実施態様では、pは0である。別の好ましい実施態様ではpは1である。
【0039】
はピラゾロピリジン環のC−4、C−5及び/又はC−6位であってもよい。
【0040】
1つの実施態様では、式(I)の化合物は、R及びRのうちの1つ又は両方はアリール、ヘテロ環式基又はヘテロアリール部分を含むもの(例えば、R又はRは、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10NRAy、−C(O)Ay、−C(O)Het、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−C(NH)NRAy及びS(O)NRAy、又はそれらのサブセット(subset)からなる群より選択される。)として定義される。別の実施態様では、式(I)の化合物は 、R及びRのうちの1つ又は両方はヘテロ環式基又はヘテロアリール部分を含むもの(例えば、R又はRはHet、−NHHet、−NHR10Het、−R10Het、−OHet、−OR10Het、−C(O)Het及び−C(O)NHR10Het、又はそれらのサブセット(subset)からなる群より選択される。)として定義される。さらに別の実施態様では、式(I)の化合物は、RもRもアリール、ヘテロ環式基又はヘテロアリール部分を含まないもの(例えば、R及びRは、互いに同一か又は異なっており、互いに独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、−OR、−R10OR、−R10NR、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロ、又はそれらのサブセット(subset)からなる群より選択される。)として定義される。別の実施態様では、RもRもヘテロアリール又はヘテロ環式基部分を含まないが、アリール部分を含んでいてもよい(例えば、R又はRは、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、−OR、−R10Ay、−OAy、−OR10Ay、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロ、又はそれらのサブセット(subset)からなる群より選択される。)。
【0041】
式(I)の化合物の1つのクラスは、2つの隣接するR基がそれらが結合する炭素原子と一緒になって5−若しくは6−員シクロアルキルか、或いは1又は2個のヘテロ原子を含む5−若しくは6−員ヘテロ環式基を形成するか;或いはpは1以上で、RはC−6位で、かつR及びRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって5−若しくは6−員シクロアルキルか、又は1又は2個のヘテロ原子を含む5−若しくは6−員ヘテロ環式基を形成するものとして定義される化合物を含む。“2つの隣接する基”とは、2つのR基が隣接する炭素原子に結合していることを意味する。2つの隣接するR基がそれらが結合している炭素原子と一緒になって5−若しくは6−員シクロアルキルか、又は1又は2個のヘテロ原子を含む5−若しくは6−員ヘテロ環式基を形成するか、或いはRとC−6のRとがそれらが結合している炭素原子と一緒になって5−若しくは6−員シクロアルキルか、又は1又は2個のヘテロ原子を含む5−若しくは6−員ヘテロ環式基を形成する場合には、各R基又は各R及びR基は同一か異なっていてもよく、そして好ましくはアルキル、−OR、−NR、及び−S(O)からなる群より選択される。例えば、1つの実施態様では、2つの隣接するR基(又はR及びC−6のR)は−ORで、かつそれらが結合している炭素原子と一緒になって、それらは:
【化22】
Figure 2004518651
のようなヘテロ環式基を形成する。
【0042】
別の実施態様では、2つの隣接するR基(又はR及びC−6 R)はアルキルで、かつそれらが結合している炭素原子と一緒になって、それらは:
【化23】
Figure 2004518651
のようなシクロアルキル基を形成する。
【0043】
別の実施態様では、2つの隣接するR基(又はR及びC−6 R)はそれぞれ−OR及び−NRとして定義され、そしてそれらが結合している炭素原子と一緒になって、それらは:
【化24】
Figure 2004518651
のようなヘテロ環式基を形成する。
【0044】
別の実施態様では、2つの隣接するR基(又はR及びC−6 R)はそれぞれ−S(O)及び−NRとして定義され、そしてそれらが結合している炭素原子と一緒になって、それらは:
【化25】
Figure 2004518651
のようなヘテロ環式基を形成する。
【0045】
これらの例示から、当業者であればさらなる実施態様が容易に確認できる。
【0046】
好ましくは2つの隣接するR基はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5−若しくは6−員シクロアルキル或いは1又は2個のヘテロ原子を含む5−若しくは6−員ヘテロ環式基を形成しない。別の好ましい実施態様では、R及びRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって5−若しくは6−員シクロアルキル或いは1又は2個のヘテロ原子を含む5−若しくは6−員ヘテロ環式基を形成しない。
【0047】
好ましくは、Rは、ハロ、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−C(O)R、−CO、−C(O)NR、−S(O)NR、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロ、又はそれらの任意のサブセット(subset)からなる群より選択される。より好ましくは、Rは、ハロ、アルキル、−NR、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−C(O)NR及びS(O)、又はそれらの任意のサブセット(subset)からなる群より選択される。変数nは好ましくは0である。
【0048】
1つの好ましい実施態様では、Rは、ハロ、アルキル、−NH、−NH−アルキル、−NH−シクロアルキル、−N(アルキル)(アルキル)、Het、−O−アルキル、−N(アルキル)−O−アルキル、−
NHAy、−C(O)NH、−C(O)NH(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アルキル)及び−S−アルキル、又
はそれらの任意のサブセット(subset)からなる群より選択される。より好ましくは、Rは、−NH−アルキル、−NH−シクロアルキル及びピロリドン、又はそれらの任意のサブセット(subset)からなる群より選択される。
【0049】
基のいくつかの好ましい特定例は、Cl、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、−NH、−NH−メチル、−N(CH、−NH−シクロペンチル、−NH−シクロプロピル、−NH−イソプロピル、−NH−ブチル、 −NH−フェニル、−N(CHOCH、ピロリジン、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、チオメトキシ、チオエトキシ、チオイソプロポキシ、及びピロリジン、又はそれらの任意のサブセット(subset)からなる群より選択される。
【0050】
pが1以上の場合、好ましくは、各Rは、同一か又は異なっており、そして独立して、ハロ、アルキル、−OR、−R10OR、−NR、C(O)Het、−CO、−C(O)NR、Ay、−OAy、−NRAy、−NHR10Ay、−C(O)NRAy、Het、−C(O)NHR10Het、−NHHet、−NHR10Het、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される。より好ましくは、各Rは、同一か又は異なっており、そして独立して、ハロ、アルキル、−NR、−NRAy、−NHHet及び−C(O)NRからなる群より選択される。1つの実施態様では、Rはハロである。
【0051】
特に好ましい実施態様によれば、sが0の場合、pが1、2又は3であり、かつ少なくとも1つのRが−NR、−NHR10Ay、−NRAy、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択される。
【0052】
いくつかの好ましいR基の特定例は、F、Cl、Br、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、 イソブチル、 −NH、−NH−メチル、−N(CH、−NHCH(CH、−NH−シクロペンチル、 −NH−シクロプロピル、−NH−イソプロピル、−NH−フェニル、−NH(CHOCH、−NH−SOCH、ピロリジン、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、チオメトキシ、チオエトキシ、−CF、アジド及びニトロ、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。
【0053】
式(I)の化合物の1つのクラスでは、YはCHである。式(I)の化合物の別の好ましいクラスでは、YはNである。
【0054】
好ましくは、R及びRは互いに同一か又は異なっており、そして互いに独立して、H、アルキル、シクロアルキル、−R10−シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−C(O)R、及び−R10CO、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。より好ましくは、R及びRは互いに同一か又は異なっており、そして互いに独立して、H、アルキル、シクロアルキル、及び−R10−シクロアルキル、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。1つの実施態様では、R及びRは互いに同一か又は異なっており、そして互いに独立して、H、アルキル及びシクロアルキルからなる群より選択される。
【0055】
好ましくは、R及びR11は互いに同一か又は異なっており、そして互いに独立して、H、アルキル、シクロアルキル、及び−R10−シクロアルキル、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。特に好ましくは、R及びR11は互いに同一か又は異なっており、そして互いに独立して、H及びアルキルからなる群より選択される。
【0056】
好ましくはR10はアルキル又はシクロアルキルであり; 特に好ましくはアルキルである。
【0057】
別の実施態様では、式(I)の化合物は、R及びRの少なくとも1つがアリール、ヘテロ環式基又はヘテロアリール部分(又は、より好ましくは、ヘテロ環式基若しくはヘテロアリール部分であるが、アリール部分を除く。)を含むものとして定義される化合物が挙げられる。好ましい実施態様では、RもRもアリール、ヘテロ環式基又はヘテロアリール部分を含まない(又は、より好ましくは、ヘテロ環式基もヘテロアリール部分も含まないが、アリール部分を含んでもよい)式(I)の化合物が挙げられる。R及びRのための上述のガイダンスに基づいて、当業者であればアリール、ヘテロ環式基若しくはヘテロアリール部分を含む、又は除いた、R及びRを定義する適切な基の一覧を容易に決定することができる。
【0058】
は好ましくはH、ハロ、アルキル、−OR、−R10OR、−NR、−R10NR、−CO及びAy、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。より好ましくは、Rは H、ハロ、アルキル、−OR、及び−NR、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。最も好ましくは、RはH又はアルキルである。1つの実施態様では、RはHである。
【0059】
は好ましくはH、ハロ、アルキル、−OR、−R10OR、−NR、−R10NR、−CO及びAy、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。より好ましくは、RはH、ハロ、アルキル、−OR、及び−NR、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。最も好ましくは、RはH又はアルキルである。1つの実施態様では、RはHである。
【0060】
好ましくは、qは0、1及び2からなる群より選択される。1つの実施態様では、qは0である。より好ましくは、qは1である。
【0061】
好ましくは、q´は0、1、2及び3からなる群より選択される。より好ましくは、q´は0、1又は2である。1つの実施態様では、q´は1である。
【0062】
及びR´のそれぞれは、独立して、オルト、メタ又はパラ位であってよい。
【0063】
式(I)の化合物の1つのクラスは、R及びR´の少なくとも1つがアリール、ヘテロ環式基又はヘテロアリール部分(好ましくは、ヘテロ環式基又はヘテロアリール部分)を含むものとして定義される化合物を含む。式(I)の化合物の別のクラスは、どのR又はR´もアリール、ヘテロ環式基又はヘテロアリール部分(好ましくは、ヘテロ環式基又はヘテロアリール部分)を含まないものとして定義される化合物を含む。R及びRのための上述のガイダンスに基づいて、当業者であればアリール、ヘテロ環式基若しくはヘテロアリール部分を含む、又は除いた、R及びR´を定義する適切な基の一覧を容易に決定することができる。
【0064】
2つの隣接するR又はR´基のいずれかはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、結合(linked)して5−又は6−員カルボ環式(carbocyclic)、5−又は6−員アリール、1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員ヘテロ環式基、或いは1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員ヘテロアリールを形成してもよい。2つの隣接するR又はR´基がそれらが結合している炭素原子と一緒になって5−又は6−員シクロアルキル、アリール、1又は2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基、或いは1又は2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成する場合には、各R及びR´は、好ましくは、アルキル、アルケニル、−OR、−NR及び−S(O)からなる群より選択される。2つの隣接するR又はR´基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5−又は6−員シクロアルキル或いは1又は2個のヘテロ原子を有する5−又は6−員ヘテロ環式基 (すなわち、シクロアルキル又はヘテロ環式環)を形成する場合の実施態様は、2つのR基又はRとC−6 Rとが、それらが結合している原子と一緒になって、5−又は6−員シクロアルキル或いは1又は2個のヘテロ原子を有する5−又は6−員ヘテロ環式基を形成する場合の化合物について上述したものに類似する。このガイダンスに基づいて、当業者であれば2つの隣接するR又はR´基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5−又は6−員アリール或いは1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員ヘテロアリールを形成する場合の実施態様を容易に確認できる。
【0065】
1つの好ましい実施態様では、2つの隣接するR基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5−又は6−員シクロアルキル、5−又は6−員アリール、1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員ヘテロ環式基、或いは1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員ヘテロアリールを形成しない。別の好ましい実施態様では、2つの隣接するR´基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5−又は6−員シクロアルキル、5−又は6−員アリール、1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員ヘテロ環式基、或いは1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員ヘテロアリールを形成しない。
【0066】
好ましくは、各R及びR´は、互いに同一か又は異なっており、互いに独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、−OR、−CO、−NR、−C(O)NR、Ay、−OAy、−NRAy、−NHR10Ay、−C(O)NRAy、Het、−S(O)NR、シアノ、ニトロ及びアジド、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。より好ましくは、各R基は、同一か又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR、−NR、−C(O)NR、Het、−S(O)NR、シアノ、ニトロ、及びアジド、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。最も好ましくは、各R基は、同一か又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR、−NR、シアノ、ニトロ、及びアジド、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。特には、式(I)の化合物の好ましい実施態様は、Rがハロ (例えば、フルオロ又はクロロ)、アルキル (例えば、メチル)、O−アルキル (例えば、O−メチル、O−イソブチル、及び:
【化26】
Figure 2004518651
)、O−アリル、シアノ、−NH−CH、−N(CH、ニトロ及びアジド、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択されるものとして定義される。
【0067】
より好ましくは、各R´基は、同一か又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR、−NR、−C(O)NR、Het、−S(O)NR、シアノ、ニトロ及びアジド、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。最も好ましくは、各R´基は、同一か又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR、−NR、シアノ、ニトロ、及びアジド、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択される。特には、式(I)の化合物の好ましい実施態様は、are defined where R´が、ハロ (例えば、フルオロ又はクロロ)、アルキル (例えば、メチル)、O−アルキル (例えば、O−メチル、O−イソブチル、及び:
【化27】
Figure 2004518651
)、O−アリル、シアノ、−NH−CH、−N(CH、ニトロ及びアジド、又はそれらの任意のサブセットからなる群より選択されるものとして定義される。
【0068】
好ましくは、Rは、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−C(O)R、−CO、−C(O)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−SO10及び−R10SONHCORからなる群より選択される。より好ましくは、Rは、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル及び−C(O)Rからなる群より選択される。1つの好ましい実施態様では、RはH、アルキル及びシクロアルキルからなる群より選択される。好ましいR基の特定例は、H及び−CHからなる群より選択される。1つの好ましい実施態様では、RはHである。
【0069】
本発明は、先に本明細書で定義した特定の及び好ましい基の全ての組み合わせ並びにサブセットを包含することが理解されなければならない。
【0070】
式(I)の好ましい化合物は、これに限定されないが:
3−(2−アニリノ−4−ピリミジニル)−N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−3−[2−(3,4,5−トリメトキシアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−3−[2−(4−メトキシアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
N−シクロペンチル−3−[2−(4−フルオロアニリノ)−4−ピリミジニル]−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
[3−({4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}アミノ)フェニル](フェニル)メタノン;
N−[3−(2−アニリノ−4−ピリミジニル)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−シクロペンチルアミン;
3−(2−アニリノ−4−ピリミジニル)−5−クロロ−N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
N−{4−[5−クロロ−7−(エチルスルファニル)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}−N−フェニルアミン;
N−シクロペンチル−2−(4−メトキシフェニル)−3−[2−(3−ニトロアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
[3−({4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}アミノ)フェニル]メタノール;
−{4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}−1,3−ベンゼンジアミン; 及び、
3−[2−(3−アジドアニリノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
からなる群より選択される化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体が挙げられる。
【0071】
本発明の化合物はその薬学的に許容される塩又は溶媒和物の形態でも利用できることが当業者には理解できよう。式(I)の化合物の薬学的に許容される塩としては、第四級アンモニウム塩だけでなく、薬学的に許容される無機又は有機の酸若しくは塩基から形成される慣用の塩が挙げられる。好適な酸の塩(acid salts)のより具体的な例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ギ酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、パルモ(palmoic)酸、マロン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシナフトエ酸、ヨウ化水素酸、リンゴ酸、ステロール(steroic)酸、タンニン酸等が挙げられる。シュウ酸等の他の酸(それ自身は薬学的に許容されないが)は、本発明の化合物及びそれらの薬学的に許容される塩を得る際に、中間体として有用な塩の製造において有用である。好適な塩基の塩(basic salts)のより具体的な例としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、亜鉛、N,N´−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン(chloroprocaine)、コリン(choline)、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン(glucamine)及びプロカイン塩が挙げられる。
【0072】
本明細書で用いられる用語“溶媒和物(solvate)”は、溶質(式(I)の化合物)と溶媒とにより形成される不定化学量論的(variable stoichiometry)な複合体を言う。例示のために、溶媒として水、メタノール、エタノール、又は酢酸が挙げられる。
【0073】
本明細書で用いられる用語“生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivative)”とは、本発明の化合物の薬学的に許容される任意の誘導体を言い、例えば式(I)の化合物のエステル又はアミドであり、それは動物(特にはヒト等の哺乳類)に投与されると本発明の化合物又はその活性な代謝産物を(直接的に又は間接的に)供給することができる。バーガーの「メディシナル・ケミストリー、ドラッグ・ディスカバリー、第5版、第1巻:原理と実際」(Burger´s Medicinal Chemistry And Drug Discovery、5th Edition、Vol 1:Principles And Practice)を参照のこと。
【0074】
式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体の製造方法は当技術分野で周知である。例えば、バーガーの「メディシナル・ケミストリー、ドラッグ・ディスカバリー、第5版、第1巻:原理と実際」を参照のこと。
【0075】
当業者には明らかなように、下記の式(I)の化合物の製造方法では、ある中間体は薬学的に許容される塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体の形態であってもよい。式(I)の化合物製造方法で採用される任意の中間体に適用されるそれらの用語は、式(I)の化合物に関して上で述べたのと同じ意味を有する。そのような中間体の薬学的に許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体の製造方法は当技術分野で公知であり、そして式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体の製造方法に類似する。
【0076】
式(I)のある化合物は立体異性体の形で存在するかもしれない(例えば、それらは1つ以上の不斉炭素原子を有するかもしれないし、又はシス−トランス異性を示すかもしれない。)。個々の立体異性体(エナンチオマー及びジアステレオマー)及びこれらの混合物は本発明の範囲内に包含される。また本発明は、1つ以上のキラル中心が反転したそれらの異性体の混合物のように式(I)で表される化合物の個々の異性体も包含する。同様に、式(I)の化合物は式で示されたもの以外に互変異性体の形で存在し得ることが理解されなければならないし、またこれらも本発明の範囲内に包含される。
【0077】
さらに本発明は、薬物療法(medical therapy)、例えば動物(例えばヒト等の哺乳類)のウイルス性疾患の症状の治療又は予防(症状の再発の抑制を含む)、に使用するための式(I)の化合物を提供する。式(I)の化合物は、特にヘルペスウイルス感染(症)等のウイルス性疾患の治療又は予防のために有用である。ヘルペスウイルス感染(症)には、例えば、単純ヘルペスウイルス1型(HSV−1)、単純ヘルペスウイルス2型(HSV−2)、サイトメガロウイルス(CMV)(免疫抑制剤を受けた臓器移植患者でのCMVを含む)、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、帯状疱疹ウイルス(HZV)、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV−6)、ヒトヘルペスウイルス7型(HHV−7)、及びヒトヘルペスウイルス8型(HHV−8)が挙げられる。従って、本発明の化合物はヘルペスウイルス感染(症)の症状又は影響の治療又は予防に有用でもある。
【0078】
本発明の化合物はヘルペスウイルス感染(症)に関連する症状又は疾患、特に動物(例えばヒト等の哺乳類)での潜在性(latent)ヘルペスウイルス感染に関連する症状又は疾患の治療又は予防に有用である。ヘルペスウイルス感染に関連する症状又は疾患とは、ウイルス感染それ自体を除いて、該ウイルス感染の存在に起因する症状又は疾患(EBV感染に関連する慢性疲労症候群;EBV及びHHV−6等のヘルペスウイルス感染に関連する多発性硬化症等、これらはHSV−1感染に関連する)を意味する。そのような症状又は疾患のさらなる例は先の背景技術の章に記載されている。
【0079】
それらの症状及び疾患に加えて、本発明の化合物は、ヘルペスウイルス感染に関連する心血管性疾患及び症状、特にはアテローム性動脈硬化症、冠状動脈疾患及び再狭窄(特に血管形成後の再狭窄(RFA))の治療又は予防のために使用することもできる。再狭窄は血管壁の損傷(例えば、バルーン血管形成術又は他の外科的及び/又は診断技術により引き起こされる損傷)の後に起こり得る血管の狭窄化であり、処置された血管壁における平滑筋細胞の過度の増殖により特徴付けられる。血管形成術後の再狭窄に罹患した多くの患者において、ウイルス感染、特にCMV及び/又はHHV−6によるウイルス感染は、冠状(coronary)血管における平滑筋細胞の増殖に重要な役割を演じると考えられている。再狭窄は多くの外科的及び/又は診断技術(例えば、移植手術、静脈移植、冠状動脈(coronary)バイパス移植)の後、最も一般的には血管形成術後に起こり得る。
【0080】
再狭窄は多因子過程(multifactorial process)であることを示すin vitroとin vivoとでの両方の研究からの証拠がある。いくつかのサイトカイン及び増殖因子は、共同で作用して、血管の平滑筋細胞(SMC)の移動や増殖、及び細胞外マトリックス物質の生産を刺激し、これらは蓄積して血管壁を塞ぐ。さらに、増殖抑制剤(suppressor)は作用してSMCの増殖及び細胞外マトリックス物質の生産を阻害する。
【0081】
さらに、式(I)の化合物はB型肝炎及びC型肝炎ウイルス、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)及びHIVの治療又は予防に有用である。
【0082】
本発明は、哺乳類(例えば、ヒト)等の動物のウイルス感染、特にはヘルペスウイルス感染を治療又は予防する方法であって、治療上有効な量の式(I)の化合物を該動物に投与することを含む前記方法を提供する。
【0083】
本明細書で用いられる用語“予防(prophylaxis)”は、感染の完全な防止、感染した被験体(subject) における症状の発症の防止、感染した被験体における症状の再発の防止、或いは被験体におけるウイルスの感染、症状若しくは疾患の症候の重症度又は頻度の減少を言う。
【0084】
本明細書で用いられる、用語“治療(treatment)”は、被験体におけるウイルスの感染、症状又は疾患の症候の部分的若しくは完全な除去、又は重症度の減少、或いは被験体中のウイルスの存在の排除若しくは減少を言う。
【0085】
本明細書で用いられる用語“治療上有効な量”とは、それが投与される被験体中で、述べたような疾患、症状若しくは感染を治療又は予防するのに十分な式(I)の化合物の量を意味する。例えば、ヘルペスウイルス感染の治療のための式(I)の化合物の治療上有効な量は、被験体のウイルス感染を治療するの十分な量である。
【0086】
本発明は、哺乳類(例えば、ヒト)等の動物のヘルペスウイルス感染に関連する症状若しくは疾患を治療又は予防する方法であって、該動物に治療上有効量の式(I)の化合物を投与することを含む前記方法を提供する。1つの実施態様では、本発明は、哺乳類(例えば、ヒト)等の動物の慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome)及び多発性硬化症を治療又は予防する方法であって、該動物に治療上有効量の式(I)の化合物を投与することを含む前記方法を提供する。前述の方法はヘルペスウイルスの潜在的(latent)感染に関連する慢性疲労症候群及び多発性硬化症の治療又は予防に特に有用である。
【0087】
別の実施態様では、本発明は、アテローム性動脈硬化症, 冠状動脈疾患又は再狭窄(特に、血管形成術等の手術後の再狭窄)等の心血管性疾患を治療又は予防する方法であって、治療上有効な抗ウイルス量の式(I)の化合物を該動物に投与することを含む前記方法を提供する。
【0088】
本発明はさらに哺乳類(例えば、ヒト)等の動物のB型肝炎又はC型肝炎ウイルスを治療又は予防する方法であって、治療上有効な量の式(I)の化合物を該動物に投与することを含む前記方法を提供する。
【0089】
本発明はさらに哺乳類(例えば、ヒト)等の動物のヒト乳頭腫ウイルスを治療又は予防する方法であって、治療上有効な量の式(I)の化合物を該動物に投与することを含む前記方法を提供する。
【0090】
本発明はさらに哺乳類(例えば、ヒト)等の動物のHIVを治療又は予防する方法であって、治療上有効な量の式(I)の化合物を該動物に投与することを含む前記方法を提供する。
【0091】
本発明はまた哺乳類(例えば、ヒト)等の動物のウイルス感染、特にヘルペスウイルス感染の治療又は予防のための医薬の製造における式(I)の化合物の使用;ヘルペスウイルス感染に関連する症状又は疾患の治療のための医薬の製造における式(I)の化合物の使用; 及びB型肝炎又はC型肝炎ウイルス、ヒト乳頭腫ウイルス及びHIVの治療又は予防のための医薬の製造における式(I)の化合物の使用を提供する。特には、本発明はまた慢性疲労症候群又は多発性硬化症の治療又は予防のための医薬の製造における式(I)の化合物の使用を提供する。1つの実施態様では、本発明は、 再狭窄及びアテローム性動脈硬化症等の心血管性疾患の治療又は予防のための医薬の製造における式(I)の化合物の使用を提供する。
【0092】
式(I)の化合物は医薬組成物の形態で投与されることが便利である。そのような組成物は慣用の方法での使用のために便宜上1つ以上の生理学的に許容される担体又は希釈剤との混合物で存在してもよい。
【0093】
本発明の化合物はそのままの(raw)化学物質として治療上投与することもできるが、活性成分を医薬製剤として提供するのが好ましい。該医薬製剤は式(I)の化合物とともに1つ以上の薬学的に許容される担体又は希釈剤を含んでもよい。該担体は製剤の他の成分と両立(compatible)し、そのレシピエントに有害ではないという意味において“許容される(acceptable)”ものでなければならない。
【0094】
従って、本発明はさらに式(I)の化合物を含む医薬組成物又は医薬製剤を提供する。1つの実施態様では、該医薬製剤はさらに1つ以上の薬学的に許容される担体又は希釈剤並びに、任意に、他の治療的及び/又は予防的成分を含む。
該製剤は、経口、非経口(皮下を含む(例えば、注射による又はデポ(depot)錠剤による)、皮内、髄腔内、筋肉内(例えば、デポによる、及び静脈内)、直腸及び局所的(皮膚、頬及び舌下を含む)投与に適した物を含むが、最も好適なルートは、例えば、レシピエントの症状、年齢、及び疾患や治療しているウイルス感染及び疾患に依存する。該製剤は、便宜上、単位投与形態で提供されてもよいし、そして薬学分野で周知の任意の方法により製造することができる。全ての方法は該化合物(“活性成分”)と1つ以上の補助的成分を構成する担体とを組み合わせる工程を含む。一般には、該製剤は活性成分と液体担体若しくは微細に粉砕された固体担体又はその両方と均一且つ十分に混合し、次いで、必要であれば、製品を所望の製剤に成形する。経口投与に好適な製剤は、それぞれ予め決められた量の活性成分を含むカプセル剤、カシェ剤又は錠剤(例えば、咀嚼錠、特には小児投与のための)等の個別単位として; 粉末又は顆粒として; 水性液体又は非水性液体の溶液又は懸濁液として; 或いは水中油型液体エマルジョン又は油中水型液体エマルジョンとして提供してもよい。活性成分はボーラス(bolus)、舐剤又はペーストとして提供されてもよい。錠剤は、場合により1つ以上の補助成分を用いて、圧縮又は成形することにより製造できる。圧縮錠剤は、粉末又は顆粒等の自由流れ形態(free−flowing form)中の活性成分を好適な機械で圧縮することにより製造でき、場合により結合剤(例えば、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、デンプン又はポリビニルピロリドンの漿剤)、充填剤(例えば、ラクトース、糖、微結晶セルロース、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム又はソルビトール)、潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール又はシリカ)、崩壊剤(例えば、馬鈴薯デンプン又はデンプングリコール酸ナトリウム)又はラウリル硫酸ナトリウム等の湿潤剤等の他の慣用の賦形剤と混合する。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化化合物の混合物を好適な機械で成形することにより製造できる。該錠剤は、場合により、被覆されたり印をつけてもよく、そしてそれに含まれる活性成分がゆっくりと又は制御されて放出されるように製剤化してもよい。該錠剤は
当技術分野で周知の方法により被覆することができる。
【0095】
あるいは、本発明の化合物を経口液体製剤、例えば水性又は油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップ又はエリキシル(elixirs)等の経口液体製剤に組み込んでもよい。さらには、これらの化合物を含む製剤は使用前に水又は他の好適な溶媒との構成のために乾燥製品として提供されてもよい。そのような液体製剤はソルビトール、シロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル又は水素添加食用油等の懸濁剤; レシチン、ソルビタンモノオレート又はアカシア等の乳化剤; アーモンド油、分画ココナッツオイル、油性エステル、プロピレングリコール又はエチルアルコール等の非水性溶媒(食用油を含む); 及びメチル若しくはプロピル p−ヒドロキシ安息香酸エステル又はソルビン酸等の保存剤等の慣用の添加剤を含んでいてもよい。そのような製剤は、例えば、ココアバター又は他のグリセリドを含むような慣用の坐剤基材を含む坐剤として製剤化することもできる。
【0096】
非経口投与のための製剤は、抗酸化剤、バッファー、静菌薬及び水性及び非水性滅菌注射溶液、該製剤を対象とするレシピエントの血液と等浸透圧性にする溶質;並びに懸濁剤及び濃厚剤を含んでいてもよい水性及び非水性滅菌懸濁液を含んでいてもよい.
該製剤は単位用量の又は複数用量の容器(例えば、シールしたアンプル及びバイアル)で提供されてもよく、そして使用直前に滅菌液体担体(例えば、注射用水)の添加だけを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存してもよい。即時(extemporaneous)注射溶液及び懸濁液は先に述べた種類の滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製することができる。直腸投与用の製剤はココアバター、硬質脂肪(hard fat)又はポリエチレングリコール等の通常の担体との坐剤として提供できる。
【0097】
口内(例えば、頬又は舌下)の局所投与のための製剤は、スクロース及びアカシア又はトラガカント等の香料基材に活性成分を含むロゼンジ(lozenges)、及びゼラチン、及びグリセリン又はスクロース及びアカシア等の基材に活性成分を含む錠剤(pastilles)を含む。
【0098】
また該化合物はデポ製剤としても製剤化できる。そのような長期作用製剤はインプラント(例えば、皮下又は筋肉内)により、又は筋肉内注射により投与される。従って、例えば、該化合物は好適なポリマー若しくは疎水性の物質(例えば、許容される油中のエマルジョン)、又はイオン交換樹脂を用いて、或いは僅かに可溶性の誘導体として(例えば、僅かに可溶性の塩として)製剤化することができる。
【0099】
特に上述した成分に加えて、該製剤は議論している製剤のタイプに応じて当技術分野で慣用の他の剤を含んでいてもよい(例えば、 経口投与に好適なものは香料を含んでいてもよい)。
【0100】
治療に使用するのに必要な本発明の化合物の量は、治療される症状の性質、患者の年齢及び症状に応じて変化し、究極的には応対する医師又は獣医の自由裁量によることが理解されよう。一般には、しかしながら、成人の治療に用いる用量は、典型的には1日当り0.02−5000 mgであり、好ましくは1日当り100−1500 mgの範囲である。便宜上、所望の投与量は1回での投与量で又は適切な間隔(例えば、1日当り2、3、4又はそれ以上の副投与(sub−doses))で分割した投与量として提供できる。本発明による製剤は活性成分を0.1−99%、便宜上錠剤及びカプセル剤については30−95%、そして液体製剤については3−50%の範囲で含んでもよい。
【0101】
本発明で使用するための式(I)の化合物は、他の治療剤(例えば、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤及び/又は他の抗ウイルス剤と組み合わせて使用してもよい。したがってさらなる形態では、本発明は、ウイルス感染の治療において式(I)の化合物とさらなる治療剤とを含む組み合わせの使用を提供する。特に本発明の化合物と組み合わせることができる抗ウイルス剤としては、アシクロビル(aciclovir)、バラシクロビル(valaciclovir)、ファムシクロビル(famcyclovir)、ガンシクロビル(ganciclovir)、ドコサノール(docosanol)、ミリバビル(miribavir)、アンプレナビル(amprenavir)、ラミブジン(lamivudine)、ジドブジン(zidovudine)、及びアバカビル(abacavir)が挙げられる。本発明の化合物と組み合わせるのに好ましい抗ウイルス剤としては、アシクロビル、ファムシクロビル、及びバラシクロビルが挙げられる。従ってさらなる形態において、本発明は、式(I9)の化合物とアシクロビル又はバラシクロビルからなる群より選択される抗ウイルス剤とを含む組み合わせ;ウイルス感染の治療における、及びウイルス感染の治療のための医薬の製造におけるそのような組み合わせの使用、及び式(I)の化合物及びアシクロビル又はバラシクロビルからなる群より選択される抗ウイルス剤を投与することを含むウイルス感染の治療方法を提供する。
【0102】
式(I)の化合物を他の治療剤と組み合せて使用する場合、該化合物は任意のルートで連続的にか又は同時にかのいずれかで投与することができる。
【0103】
上述の組み合わせは、便宜上、医薬製剤の形態での使用のために提供することができ、したがって、上で定義した組み合わせ(場合により、薬学的に許容される担体又は希釈剤とともに)を含む医薬製剤は本発明のさらなる形態を構成する。そのような組み合わせの個々の成分は、別個で連続的にか又は同時にかのいずれかで、或いは組み合わせ医薬製剤で投与することができる。
【0104】
同一の製剤に組み合わせる場合は、2つの成分は安定で、互いに且つ製剤の他の成分と両立(compatible)しなければならず、そして投与のために製剤化できるということが理解されよう。別々に製剤化する場合は、当技術分野でそのような化合物に関して公知の方法で、任意の便利な製剤で提供することができる。
【0105】
式(I)の化合物(I)をウイルス感染に対して有効な第二の治療剤と組み合わせて使用する場合、各化合物の投与量は化合物を単独で使用する場合と異なっていてもよい。適切な投与量は当業者には容易に理解されるであろう。
【0106】
YがNであり、RおよびRが共にHである式(I)の化合物は、好都合には、下記のスキームIに概略を示した一般的な工程により製造することができる。
【化28】
Figure 2004518651
[式中:
sは0または1であり;
pは0、1、2または3であり;
およびRは、同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立に、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド、およびニトロからなる群から選択される;か、または
2つの隣接するR基は、それらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、または
はC−6位にあり、かつ、RとRとがそれらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
各RおよびRは同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−S(O)NR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCORおよび−R10SONHCORからなる群から選択され;
各RおよびR11は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10および−R10NR1010からなる群から選択され;
各R10は同一であるかまたは異なっており、かつ、独立にアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、およびアルキニルからなる群から選択され;
Ayはアリールであり;
Hetは5−または6−員のヘテロ環式基またはヘテロアリール基であり;
nは0、1または2であり;
はH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCORおよび−R10SONHCORからなる群から選択され;
qおよびq’は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立に、0、1、2、3、4および5からなる群から選択され;
各RおよびR は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド、およびニトロからなる群から選択される;か、または
2つの隣接するRまたはR 基は、それらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基、アリール基、1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基、または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成し;かつ、
Raはアルキルまたはシクロアルキルである。]
一般的に、YがNであり、RおよびRが共にHである式(I)の化合物(全ての化学式および他の全ての置換基はスキーム1に関して先に定義した)の製造方法は、以下のステップ:
(a) 式(III)のピコリン化合物を式(II)のベンゾイル化剤と反応させて式(IV)の化合物を製造するステップ;
(b) 式(IV)の化合物をヒドロキシルアミン供給源と反応させて式(V)の化合物を製造するステップ;
(c) 式(V)の化合物をアシル化剤またはスルホン化剤と反応させて式(VI)の化合物を製造するステップ;
(d) 式(VI)の化合物を転位させて式(VII)の化合物を製造するステップ;
(e) 式(VII)の化合物をアシル化して式(VIII)の化合物を製造するステップ;
(f) 式(VIII)の化合物を式 (CHNCH(ORa)で表されるジメチルホルムアミドジアルキルアセタールと反応させて式(IX)の化合物を製造するステップ;および
(g) 式(IX)の化合物を式(X)の化合物と反応させて、式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を製造するステップ;
を含む。
【0107】
より具体的には、YがNであり、RおよびRが共にHである式(I)の化合物は、式(IX)の化合物を式(X)の化合物と反応させて、式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を製造することにより製造することができる。
【化29】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム1に関して先に定義したとおりである。]
【0108】
この一般的な方法は、式(IX)の化合物を式(X)の化合物と好適な溶媒中で、任意に塩基(アミジンである場合は好ましくは塩の形態)の存在下で混合し、該反応を50〜150℃に加熱することにより容易に実施することができる。典型的な溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールおよびジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリジノンなどが挙げられる。塩基は典型的にはナトリウムアルコキシド、炭酸カリウム、またはトリエチルアミンのようなアミン塩基である。一実施形態では、溶媒がジメチルホルムアミドまたは1−メチル−2−ピロリジノンであり、かつ、塩基が炭酸カリウム、またはトリエチルアミンのようなアミン塩基である。
【0109】
式(X)の化合物は通常の方法により製造することができる。式(X)の化合物を製造するための1つの好ましい方法(国際公開第00/78731号を適用した)は、式(XI)の適当に置換されたアニリンをシアナミドとともにアルコール溶媒中でプロトン酸の存在下にて加熱することを含む。
【化30】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム1に関して先に定義したとおりである。]
【0110】
この方法は、2000年12月28日に刊行された国際公開第00/78731号(その内容の全体は参照することにより本明細書に援用される)に記載された方法を改変したものである。好ましい酸としては塩酸、硝酸および硫酸が挙げられるがこれらには限られない。好適な溶媒は当業者にとって自明であり、例えばエタノールが挙げられる。
【0111】
式(IX)の化合物は、好都合には、式(VIII)の化合物をジメチルホルムアミドジアルキルアセタール(このときRaはアルキルまたはシクロアルキルである)と反応させることにより製造することができる。
【化31】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム1に関して先に定義したとおりである。]
【0112】
この方法に使用するための典型的なジメチルホルムアミドジアルキルアセタール化合物としては、ジメチルホルムアミドジメチルアセタールおよびジメチルホルムアミドジ−tert−ブチルアセタールが挙げられるがこれらに限られない。該反応は、式(VIII)の化合物をジメチルホルムアミドジアルキルアセタールと、任意に加熱しながら混合することにより行う。
【0113】
式(VIII)の化合物は、好都合にはアシル化方法を用いて式(VII)の化合物から製造することができる。
【化32】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム1に関して先に定義したとおりである。]
【0114】
典型的には、該アシル化は、式(VII)の化合物をアシル化剤により、任意に酸触媒またはルイス酸触媒の存在下で、不活性溶媒中にて、任意に加熱しながら処理することにより行う。典型的なアシル化剤は当業者により容易に決定することができるであろう。1つの好ましいアシル化剤は無水酢酸である。ルイス酸触媒もまた当業者に知られている。この反応に用いるための好ましいルイス酸触媒の1つは、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体である。好適な溶媒はトルエンである。
【0115】
が−NR、−NHR10Ay、−NRAy、−NHHet、−NHR10HetおよびHetからなる群から選択される式(I)の化合物が望まれる特定の実施形態では、Rがハロである式(VIII)の化合物(例えば式(VIII−A)の化合物)を、Rがアミンが結合した置換基である式(VIII)の別の化合物(例えば式(VIII−B)の化合物)に変換した後に、式(VIII)の化合物をジメチルホルムアミドジアルキルアセタール化合物と反応させて式(IX)の化合物を製造することが有利であり得る。式(VIII−A)の化合物を式(VIII−B)の化合物に変換する特に有用な方法としては、7−ハロをアミンで置換することが挙げられる。
【化33】
Figure 2004518651
[式中、Rは先に定義した通りであり、かつ、他の全ての置換基はスキーム1に関して先に定義したとおりである。]
【0116】
典型的には、該置換は、式(VIII−A)の化合物を、式Rのアミン求核試薬[式中、Rは−NR、−NHR10Ay、−NRAy、−NHHet、−NHR10HetおよびHetからなる群から選択される]と混合し、任意に反応を加熱することにより行う。
【0117】
該反応は、文献(Wolfe, J. P.; Buchwald, S. L. J. Org. Chem. 2000, 65,1144)に記載された方法を適用することにより行うこともできる。この方法では、一般式(VIII−A)の化合物を、アミン、パラジウム (0)またはニッケル (0)の供給源および塩基により、好適な溶媒中で処理する。パラジウム (0)の好適な供給源としては、酢酸パラジウム(II)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)が挙げられるがこれらに限られない。該反応に使用するための典型的な塩基としては、例えばナトリウム tert−ブトキシドおよび炭酸セシウムが挙げられる。トルエンは好適な溶媒の一例である。
【0118】
式(VII)の化合物は、好都合には式(VI)のアジリン化合物を転位することにより製造する。
【化34】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム1に関して先に定義したとおりである。]
【0119】
式(VI)のアジリンの転位は、好適な溶媒中の式(VI)のアジリンの溶液を約160〜200℃の温度で加熱することにより行うことができる。好適な不活性溶媒としては1−メチル−2−ピロリジノンおよび1,2,4−トリクロロベンゼンが挙げられるがこれらに限られない。式(VI)のアジリンを式(VII)の化合物に転位するためのより好ましい方法としては、式(VI)の化合物を塩化第一鉄(FeCl)または塩化第二鉄(FeCl)と反応させることが挙げられる。この反応は典型的には不活性溶媒中で加熱しながら行う。この反応のための好ましい溶媒は、1,2−ジメトキシエタンなどである。
【0120】
典型的には、式(VI)のアジリンは、塩基の存在下でアシル化剤またはスルホニル化剤により処理することにより式(V)のオキシム化合物から製造する。
【化35】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム1に関して先に定義したとおりである。]
【0121】
典型的なアシル化剤としては無水酢酸、トリフルオロ酢酸無水物、メタンスルホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリドなどが挙げられるがこれらに限られない。典型的な塩基としてはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどが挙げられるがこれらに限られない。該反応は、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、トルエンなどの不活性溶媒中で行うことができる。
【0122】
式(V)のオキシム化合物は、式(IV)のケトン化合物を好適な溶媒中で任意に塩基を用いてヒドロキシルアミン供給源により処理することにより容易に製造することができる。
【化36】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム1に関して先に定義したとおりである。]
【0123】
好ましくは前記ヒドロキシルアミンアミンはヒドロキシルアミンアミン塩酸塩であり、前記塩基は水酸化ナトリウムの水溶液である。好適な溶媒としてはメタノール、エタノールまたはイソプロパノールなどの低級アルコールが挙げられる。
【0124】
式(IV)のケトン化合物は、式(III)のピコリン化合物を塩基の存在下で式(II)のベンゾイル化剤により処理することにより製造することができる。
【化37】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム1に関して先に定義したとおりである。]
【0125】
式(II)のベンゾイル化剤および式(III)のピコリン化合物は市販のものを使用してもよく、または当業者に既知の通常の方法を用いて製造してもよい。好ましい式(II)のベンゾイル化剤としては、ベンゾイルエステルが挙げられるがこれに限られない。好適な塩基の例は、テトラヒドロフランのような不活性溶媒中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミドである。
【0126】
本発明の更なる実施形態では、YがNであり;RがH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−R10OR、−NR(RとRはHではない)、−R10NR、−C(O)R、−CO、−SONHR、AyおよびHetからなる群から選択され;かつRがHである式(I)の化合物、ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体は、好都合には、下記のスキーム2に概略を示した工程により製造することができる。
【化38】
Figure 2004518651
[式中:
sは0または1であり;
pは0、1、2または3であり;
およびRは、同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立に、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド、およびニトロからなる群から選択される;か、または
2つの隣接するR基は、それらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、または
はC−6位にあり、かつ、RとRとがそれらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
各RおよびRは同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−S(O)NR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCORおよび−R10SONHCORからなる群から選択され;
各RおよびR11は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10および−R10NR1010からなる群から選択され;
各R10は同一であるかまたは異なっており、かつ、独立にアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、およびアルキニルからなる群から選択され;
Ayはアリールであり;
Hetは5−または6−員のヘテロ環式基またはヘテロアリール基であり;
nは0、1または2であり;
はH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCORおよび−R10SONHCORからなる群から選択され;
qおよびq’は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立に、0、1、2、3、4および5からなる群から選択され;
各RおよびR は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド、およびニトロからなる群から選択される;か、または
2つの隣接するRまたはR 基は、それらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基、アリール基、1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基、または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成し;かつ、
はLi、Mg−ハライドまたはセリウム−ハライド(ここでハライドはハロである)である。]
一般的に、YがNであり;RがH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−R10OR、−NR(RとRはHではない)、−R10NR、−C(O)R、−CO、−SONHR、AyおよびHetからなる群から選択され;かつRがHである式(I)の化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体の製造方法は、以下のステップ:
(a) 式(VII)の化合物をホルミル化して式(XII)の化合物を製造するステップ;
(b) 式(XII)の化合物を式(XIII)の化合物と反応させて式(XIV)の化合物を製造するステップ;
(c) 式(XIV)の化合物を酸化して式(XV)の化合物を製造するステップ;
(d) 式(XV)の化合物を式(X)の化合物と反応させて式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体を製造するステップ;
を含む。
【0127】
より具体的には、YがNであり;RがH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−R10OR、−NR(RとRはHではない)、−R10NR、−C(O)R、−CO、−SONHR、AyおよびHetからなる群から選択され;かつRがHである式(I)の化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体を製造するために式(XV)の化合物を式(X)の化合物と反応させることにより製造することができる。
【化39】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム2に関して先に定義したとおりである。]
【0128】
この方法は、式(XV)の化合物を式(X)の化合物と好適な溶媒中で任意に塩基の存在下で混合することにより行うことができる。反応温度は50〜150℃に加熱するかまたは室温で行うことができる。典型的な溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコールが挙げられるがこれらに限られない。典型的な塩基としては例えばナトリウムアルコキシド、炭酸カリウム、またはトリエチルアミンなどのアミン塩基が挙げられる。他の実施形態では、典型的な溶媒はN,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリジノンなどであり、塩基は炭酸カリウムまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基である。
【0129】
式(XV)の化合物は、好都合には式(XIV)の化合物を酸化することにより製造することができる。
【化40】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム2に関して先に定義したとおりである。]
【0130】
好ましい酸化剤としては、不活性溶媒中の二酸化マンガンなどが挙げられるがこれに限られない。好適な不活性溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、エーテルなどが挙げられるがこれらに限られない。
【0131】
式(XIV)の化合物は、好都合には式(XII)の化合物を式(XIII)の化合物と反応させることにより製造することができる。
【化41】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム2に関して先に定義したとおりである。]
【0132】
式(XIII)の化合物中の金属(M)として好ましいものとしては、リチウム、マグネシウム(II)ハライド、セリウム(III)ハライドなどが挙げられるがこれらに限られない。一般式(XIII)の化合物は市販のものを使用してもよく、または当業者に既知の方法で製造してもよい。典型的には式(XII)の化合物は、過剰量の式(XIII)の化合物により0℃未満の温度で不活性溶媒中にて処理される。該反応を典型的には−78℃で開始し、数時間かけて室温にする。典型的な溶媒はテトラヒドロフランなどである。
【0133】
式(XII)の化合物は、好都合にはホルミル化により式(VII)の化合物から製造することができる。
【化42】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム2に関して先に定義したとおりである。]
【0134】
典型的には該ホルミル化はVilsmeier−Haack反応により行う。Vilsmeier−Haack試薬は市販のものを購入することができ、またはin situで調製することができる。好ましい条件としては、式(VI)の化合物を、任意に反応を50〜150℃に加熱しながら、予め混合したN,N−ジメチルホルムアミド中のオキシ塩化リンの溶液により処理することが挙げられるがこれに限られない。
【0135】
式(VII)の化合物はスキームIに関して先に記載した方法により製造する。
【0136】
YがNである式(I)の更なる化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体は、好都合には、下記のスキーム3に概略を示した一般的工程により製造することができる。
【化43】
Figure 2004518651
[式中:
sは0または1であり;
pは0、1、2または3であり;
およびRは、同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立に、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド、およびニトロからなる群から選択される;か、または
2つの隣接するR基は、それらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、または
はC−6位にあり、かつ、RとRとがそれらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
各RおよびRは同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−S(O)NR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCORおよび−R10SONHCORからなる群から選択され;
各RおよびR11は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10および−R10NR1010からなる群から選択され;
各R10は同一であるかまたは異なっており、かつ、独立にアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、およびアルキニルからなる群から選択され;
Ayはアリールであり;
Hetは5−または6−員のヘテロ環式基またはヘテロアリール基であり;
nは0、1または2であり;
およびRは同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、−C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHetおよび−NHR10Hetからなる群から選択され;
はH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCORおよび−R10SONHCORからなる群から選択され;
qおよびq’は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立に、0、1、2、3、4および5からなる群から選択され;
各RおよびR は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド、およびニトロからなる群から選択される;か、または
2つの隣接するRまたはR 基は、それらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基、アリール基、1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基、または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成し;かつ、
はLi、Mg−ハライドまたはセリウム−ハライド(ここでハライドはハロである)である。]
一般的に、YがNである式(I)の化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体(全ての化学式および他の全ての置換基はスキーム3に関して先に定義した)を製造するための方法は、
以下のステップ:
(a) 式(XII)の化合物を式(XVI)の化合物と反応させて式(XVII)の化合物を製造するステップ;
(b) 式(XVII)の化合物を酸化して式(XVIII)の化合物を製造するステップ;
(c) 式(XVIII)の化合物を式(X)の化合物と反応させ、続いて酸化的芳香族化を行って、式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を製造するステップ;
を含む。
【0137】
より具体的には、YがNである式(I)の化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を製造するために式(XVIII)の化合物を式(X)の化合物と反応させ、続いて酸化的芳香族化を行うことにより製造することができる。
【化44】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム3に関して先に定義したとおりである。]
【0138】
当該縮合は、好都合には式(XVIII)の化合物を、不活性溶媒中で任意に塩基の存在下で、式(X)の化合物により処理することにより行う。該反応は50〜150℃に加熱するかまたは室温にて行う。好適な溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコールが挙げられる。塩基は典型的にはナトリウムアルコキシド、炭酸カリウム、またはトリエチルアミンのようなアミン塩基である。他の実施形態では、溶媒がN,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリジノンなどであり、かつ、塩基が炭酸カリウム、またはトリエチルアミンなどのアミン塩基である。該反応ではジヒドロピリミジン中間体が生じる。
【0139】
好ましくは同一の反応容器内で、酸化剤を添加することにより該ジヒドロピリミジン中間体を酸化して式(I)の化合物とすることができる。該反応は50〜150℃に加熱するかまたは室温で行うことができる。好ましくは、酸化剤は酸素(O)、パラジウム/カーボン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンなどである。
【0140】
式(XVIII)の化合物は好都合には式(XVII)の化合物を酸化することにより製造することができる。
【化45】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム3に関して先に定義したとおりである。]
【0141】
式(XVII)の化合物の酸化のための好ましい酸化剤としては、二酸化マンガンなどが挙げられるがこれに限られない。該酸化は典型的には例えばジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、エーテルなどの不活性溶媒中で行う。
【0142】
一般式(XVII)の化合物は好都合には一般式(XII)の化合物を式(XVI)の化合物と反応させることにより製造することができる。
【化46】
Figure 2004518651
[式中、Mは例えばリチウム、マグネシウム(II)ハライド、セリウム(III)ハライドなどの金属であり、かつ、全ての置換基はスキーム3に関して先に定義したとおりである。]
【0143】
式(XVI)の化合物は市販品を購入してもよいし、または、当業者に既知の方法により調製してもよい。
【0144】
式(XII)の化合物はスキーム2に関して先に記載した方法を用いて製造することができる。
【0145】
YがCHまたはNである式(I)の化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体は、好都合には、下記のスキーム4に概略を示した一般的工程により製造することができる。
【化47】
Figure 2004518651
[式中:
はハロ、好ましくはブロモまたはヨードであり;
sは0または1であり;
pは0、1、2または3であり;
およびRは、同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立に、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド、およびニトロからなる群から選択される;か、または
2つの隣接するR基は、それらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、または
はC−6位にあり、かつ、RとRとがそれらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
各RおよびRは同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−S(O)NR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCORおよび−R10SONHCORからなる群から選択され;
各RおよびR11は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10および−R10NR1010からなる群から選択され;
各R10は同一であるかまたは異なっており、かつ、独立にアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、およびアルキニルからなる群から選択され;
Ayはアリールであり;
Hetは5−または6−員のヘテロ環式基またはヘテロアリール基であり;
nは0、1または2であり;
YはNまたはCHであり;
およびRは同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にH、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、−C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHetおよび−NHR10Hetからなる群から選択され;
はH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCORおよび−R10SONHCORからなる群から選択され;
qおよびq’は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立に、0、1、2、3、4および5からなる群から選択され;
各RおよびR は同一であるかまたは異なっており、かつ、それぞれ独立にハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド、およびニトロからなる群から選択される;か、または
2つの隣接するRまたはR 基は、それらが結合している原子と一緒に、5もしくは6員のシクロアルキル基、アリール基、1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基、または1もしくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成し;かつ、
は−B(OH)、−B(ORa)、−B(Ra)、−Sn(Ra)、Zn−ハライド、ZnRa、Mg−ハライド(ここでRaはアルキルまたはシクロアルキルであり、ハライドはハロである)である。]
一般的に、式(I)の化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体(全ての化学式および置換基はスキーム4に関して先に定義した)を製造するための方法は、
以下のステップ:
(a) 式(VII)の化合物をハロゲン化して式(XIX)の化合物を製造するステップ;および
(b) 式(XIX)の化合物を式(XX)の化合物と反応させて、式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を製造するステップ;
を含む。
【0146】
より具体的には、式(I)の化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体は、式(XIX)の化合物を式(XX)の化合物と反応させることにより製造することができる。
【化48】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム4に関して先に定義したとおりである。]
【0147】
該反応は不活性溶媒中、パラジウム(0)触媒またはニッケル(0)触媒の存在下で行うことができる。該反応は任意に約50〜150℃に加熱してよい。該反応は、等モル量の式(XIX)の化合物と式(XX)のHet−金属化合物とを反応させることにより行うことが好ましいが、過剰量の式(XX)の化合物の存在下で行うこともできる。パラジウム触媒またはニッケル触媒は、好ましくは式(XIX)の化合物に対して1〜10 mol%で存在することが好ましい。好適なパラジウム触媒の例としてはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、およびビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)パラジウム(II)ジクロリドが挙げられるがこれらに限られない。好適な溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよび1−メチル−2−ピロリジノンが挙げられるがこれらに限られない。式(XX)のHet−金属化合物がボロン酸もしくはエステルまたはボリネート(borinate)である場合は、該反応は、より好都合には、式(XX)の化合物のモル当量と等量またはより多いモル当量の割合で添加することにより行う。式(XX)のHet−金属化合物は市販品を入手してもよく、または当業者に既知の方法を用いて、ある程度分離した(discreet isolated)化合物としてか、もしくはin situ で生成させることにより調製してもよい(Suzuki, A. J. Organomet. Chem. 1999, 576, 147; Stille, J. Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1986, 25, 508; Snieckus, V. J. Org. Chem. 1995, 60, 292.)。
【0148】
式(XIX)の化合物は、式(VII)の化合物をハロゲン化することにより製造することができる。
【化49】
Figure 2004518651
[式中、全ての置換基はスキーム4に関して先に定義したとおりである。]
【0149】
典型的には、該ハロゲン化反応は、式(VII)の化合物を好適な溶媒中でハロゲン化剤にさらすことにより行う。好適なハロゲン化剤としては、N−ブロモスクシンイミド、トリアルキルアンモニウム三臭化物、臭素、N−クロロスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、一塩化ヨウ素などが挙げられるがこれらに限られない。好適な溶媒としては例えばN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1−メチル−2−ピロリジノン、四塩化炭素、トルエン、ジクロロメタン、ジエチルエーテルなどが挙げられる。
【0150】
式(VII)の化合物はスキーム1に関して先に記載した方法を用いて製造することができる。
【0151】
当業者にとって明らかな通り、式(I)の化合物は当業者に既知の技術を用いて式(I)の他の化合物に変換することができる。例えば、式(I−A)の化合物は、2つの方法のいずれかを用いて式(I−B)の化合物に変換することができる。
【化50】
Figure 2004518651
[式中、MはB(OH)、B(ORa)、B(Ra)、Sn(Ra)、Zn−ハライド、Zn−Ra、Mg−ハライド(ここでRaはアルキルまたはシクロアルキルであり、ハライドはハロである)であり、かつ、他の全ての置換基は上記の方法のいずれかに関して定義した通りである。]
【0152】
かかる方法は、スキーム1に関して先に記載した反応および条件、ならびに式(VIII−A)の化合物の式(VIII−B)の化合物への変換を用いて行うことができる。このように、本発明は、式(I−A)の化合物を式(I−B)の化合物に変換する方法であって:(1)式(I−A)の化合物のC−7ハロゲンをアミンに置換すること;または(2)式(I−A)の化合物を式Ay−Mのアリール金属(ここでMはB(OH)、B(ORa)、B(Ra)、Sn(Ra)、Zn−ハライド、Zn−RaまたはMg−ハライドである)とカップリングすること、のいずれかを含む前記方法を提供する。
【0153】
更なる例として、式(I−C)の化合物を、当業者に既知の通常の技術を用いてニトロ基を還元することにより、式(I−D)の化合物に変換することができる。
【化51】
Figure 2004518651
[式中、q”は0、1、2、3または4であり;かつ、他の全ての置換基は上記の方法のいずれかに関して定義した通りである。]
【0154】
該還元は、有機合成の分野の当業者にとって自明である通り、好都合には、亜鉛、スズもしくは鉄と酸とを用いることにより、塩化スズ(II)を用いることにより、または、水素雰囲気下でパラジウム触媒もしくは白金触媒を用いることにより行うことができる。
【0155】
式(I−D)の化合物はさらに、ジアゾ化を行い、続けてSandmeyer反応を行うことにより、式(I−E)の化合物に変換することができる。
【化52】
Figure 2004518651
[式中、q”は0、1、2、3または4であり;かつ、他の全ての置換基は上記の方法のいずれかに関して定義した通りである。]
【0156】
一連のジアゾ化/ザンドマイヤー(Sandmeyer)反応は、典型的には、式(I−D)の化合物を亜硝酸塩(nitrite)供給源で処理し、続いて求核試薬で処理することにより行うことができる。亜硝酸塩供給源としては、亜硝酸ナトリウムおよび亜硝酸tert−ブチルが挙げられるがこれらに限られない。代表的な求核試薬はアジ化ナトリウムである。典型的な溶媒は酢酸水溶液である。他のSandmeyer反応のバリエーションは当業者にとって自明であろう。
【0157】
式(I)の化合物を式(I)の他の化合物に変換する更なる例として、式(I−F)の化合物(例えばqが1以上であり、かつ少なくとも1つのRがO−メチルである)を、通常の脱メチル化技術を用いて式(I−G)の化合物(例えばqが1以上であり、かつ少なくとも1つのRが−OHである)に変換することができる。更に、式(I−G)の化合物を式(I−H)の化合物(例えばqが1以上であり、かつ少なくとも1つのRが−OR10である)に変換することも任意に可能である。例えば、以上の変換は次のように模式的に表される:
【化53】
Figure 2004518651
[式中、q”は0、1、2、3または4であり;かつ、他の全ての置換基は上記の方法のいずれかに関して定義した通りである。]
【0158】
脱メチル化反応は、好適な溶媒中の式(I−F)の化合物を−78℃〜室温の温度でルイス酸により処理して式(I−G)の化合物を得ることにより行うことができる。典型的には、該溶媒はジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、トルエンなどの不活性溶媒である。ルイス酸は三臭化ホウ素、ヨウ化トリメチルシリルなどであってよい。
【0159】
任意に、式(I−G)の化合物をアルキル化反応により式(I−H)の化合物に更に変換することができる。該アルキル化反応は、好適な溶媒中の式(I−G)の化合物を式R10−ハロのハロゲン化アルキル(R10は上記定義の通り)で処理して式(I−H)の別の化合物を生じさせることにより行うことができる。好ましくは該反応は、塩基の存在下で任意に50〜200℃に加熱しながら行う。該反応はN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの溶媒中で行うことができる。典型的には塩基は炭酸カリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウムなどである。当業者にとって自明である通り、アルキル化反応はMitsunobu反応のもとで行うことができる。
【0160】
更に他の例においては、式(I−I)の化合物(即ち、qが1以上であり、かつ少なくとも1つのRがハロである)または式(I−J)の化合物(即ち、qが1以上であり、かつ少なくとも1つのRがニトロである)を、式(I−K)の化合物(即ち、qが1以上であり、かつ少なくとも1つのRがNHである)に変換することができる。任意に、続いて式(I−K)の化合物を式(I−L)の化合物に変換することができる(即ち、qが1以上であり、かつ少なくとも1つのRが−NRである(RおよびRは共にHではない))。例えば、以上の変換は次のように模式的に表される:
【化54】
Figure 2004518651
[式中、q”は0、1、2、3または4であり;かつ、他の全ての置換基は上記の方法のいずれかに関して定義した通りである。]
【0161】
式(I−I)の化合物を式(I−K)の化合物に変換する方法は、一般式(I−I)の化合物を、パラジウム(0)の供給源、塩基および好適なリガンドの存在下でイミンと反応させ、続いて加水分解して式(I−K)の化合物を得ることにより行う。J. Wolfeら、Tetrahedron Letters 38:6367−6370 (1997)を参照されたい。典型的には、イミンはベンゾフェノンイミンであり、パラジウム(0)供給源はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)であり、塩基はナトリウムtert−ブトキシドであり、かつリガンドはラセミ体−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルである。好適な溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
【0162】
式(I−K)の化合物は式(I−J)の化合物を還元することにより得ることもできる。該還元は、有機合成の分野の当業者にとって自明である通り、好都合には、亜鉛、スズもしくは鉄と酸とを用いることにより、塩化スズ(II)を用いることにより、または、水素雰囲気下でパラジウム触媒もしくは白金触媒を用いることにより行うことができる。
【0163】
式(I−L)の化合物は、式(I−K)の化合物を、好適な溶媒中にて塩基の存在下で任意に加熱しながら式R−ハロゲンの化合物と反応させることにより製造することができる。典型的には、塩基はトリエチルアミンまたはピリジンであり、かつ溶媒はN,N−ジメチルホルムアミドなどである。
【0164】
式(I−L)の更なる化合物は、式(I−K)の化合物をケトンまたはアルデヒドにより還元的にアミノ化することにより得ることができる。例えば、A.Abdel−Magidら, J. Org. Chem. 61:3849−3862 (1996)を参照されたい。典型的には式(I−K)の化合物をアルデヒドまたはケトンにより、酸(例えば酢酸)および還元剤(例えばトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなど)の存在下で、ジクロロメタンなどの不活性溶媒中で処理する。
【0165】
アニリンに使用するものとして当業者に周知の他の変換を用いて、式(I−K)の化合物を式(I−L)の化合物に変換することができる。加えて、R置換基に関する上記変換は、式(I)の更なる化合物の合成に使用する目的で、一般式(I)における芳香環の任意の位置にある置換基に対しても同様に適用することができると考えられる。
【0166】
本発明の更なる実施形態において、式(I−M)のある化合物は、脱プロトン化/求電子試薬クエンチ手順により式(I)の他の化合物(即ち、式(I−N)の化合物))に変換することができる。sが0である式(I−M)の化合物がスキーム1〜4に記載の方法により製造することができることは当業者にとって自明である。式(I−M)の化合物は、式(I−M)の化合物を塩基(例えばn−ブチルリチウム)と反応させ、続いて求電子試薬と反応させることにより式(I−N)の化合物に変換することができる。
【化55】
Figure 2004518651
[式中、EはRであり、かつ他の全ての置換基は上記の方法のいずれかに関して定義した通りである。]
【0167】
この方法に使用することができる求電子試薬としては、ハロゲン化アルキル(E=メチル、ベンジルなど);N−ブロモスクシンイミド(E=臭素);N−クロロスクシンイミド(E=塩素);四塩化炭素(E=塩素);N−ヨードスクシンイミド(E=ヨウ素);ヨウ素(E=ヨウ素);アルデヒド(E=CH(OH)R10);ジメチルホルムアミド(E=CHO;ジメチルジスルフィド(E=SMe);ジエチルジスルフィド(E=SEt);二酸化炭素(E=COH);塩化ジメチルカルバモイル(E=C(O)NMe)などが挙げられるがこれらに限らない。
【0168】
以上の方法はそれぞれ更に、式(I)の化合物を、当業者に周知の技術を用いてその塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体に変換するステップを含んでいてもよい。
【0169】
この開示および明細書に含まれる実施例に基づいて、当業者は容易に、式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を、式(I)の他の化合物またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体に変換することができる。
【0170】
本発明はまた、放射標識された式(I)の化合物を提供する。放射標識された式(I)の化合物は通常の技術を用いて調製することができる。例えば式(I)の放射標識化合物は、適当な触媒の存在下で式(I)の化合物をトリチウムガスと反応させて放射標識された式(I)の化合物を生じさせることにより調製することができる。
【0171】
好ましい一実施形態では、式(I)の化合物をトリチウム化する。放射標識された式(I)の化合物は、ヘルペスウイルス感染症などのウイルス感染症の治療および予防のための化合物を同定するためのアッセイにおいて有用である。従って本発明は、ヘルペスウイルス感染症などのウイルス感染症の治療および予防のための活性を有する化合物を同定するためのアッセイ方法を提供する。該方法には放射標識された式(I)の化合物を標的タンパク質に特異的に結合させるステップが含まれる。より具体的には、好適なアッセイ方法として競合結合アッセイが挙げられる。放射標識された式(I)の化合物は当該技術分野において通常の方法によるアッセイに使用することができる。
【0172】
以下の実施例は本発明を説明するための実施例であって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。試薬は市販されているかまたは文献に記載の方法により調製する。実施例の番号は、上記の表に記載された化合物の番号を指す。Hおよび13C NMRスペクトルは、それぞれ300または400 MHzおよび75または100 MHzのVarian Unity Plus NMR分光光度計により得た。19F NMRは282 MHzにて記録した。質量スペクトルは、Micromass PlatformまたはZMD質量分析計(Mircomass Ltd(Altricham, UK)により、大気圧化学イオン化 (APCI)または電子スプレーイオン化 (ESI)のいずれかを用いて得た。分析用薄層クロマトグラフィーを使用して、単離することができないかまたは不安定で十分に特徴分析することができない幾つかの中間体の純度を確認して、反応の進行を追跡した。特に言及しない限り、この薄層クロマトグラフィーはシリカゲル(Merck Silica Gel 60 F254)を用いて行った。特に言及しない限り、化合物を精製するためのカラムクロマトグラフィーには加圧下でMerck Silica gel 60 (230−400 mesh)および記載の溶媒系を使用した。全ての化合物は特に言及しない限り遊離塩基の状態として特徴分析した。対応する塩酸塩が形成されて固体が生じた場合にはその旨を言及した。
【0173】
実施例1: 3−(2− アニリノ −4− ピリミジニル )−N− シクロペンチル −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
【化56】
Figure 2004518651
【0174】
a) 2−(6− クロロ −2− ピリジニル )−1−(4− フルオロフェニル エタノン
テトラヒドロフラン (311 mL)中の6−クロロ−2−ピコリン (21.4 mL, 196.0 mmol)および4−フルオロ安息香酸エチル (57.5 mL, 391.2 mmol) の***液(0℃)に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド (391 mL, テトラヒドロフラン中1.0 M, 391.0 mmol) を、均圧漏斗(pressure equalizing funnel)を用いて1時間かけて滴下して添加した。添加が完了したら冷水浴を外し、得られた溶液を45℃で15時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、水を添加することによりクエンチした。エーテルを添加し、有機層を食塩水で洗浄した。水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過と濃縮により、固型残留物を得て、それを酢酸エチル−ヘキサンから再結晶させることにより精製して、ケト−エノール互変異性体混合物として存在する灰色がかった固形物として2−(6−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(32.2g, 66%)を得た。H NMR (CDCl): ケト互変異性体について δ8.11 (m, 2H), 7.66 (t, 1H), 7.30−7.25 (m, 2H), 7.17 (t, 2H), 4.48 (s, 2H), 19F NMR (CDCl) δ−104.72 (ケト), −111.64 (エノール);MS m/z 250 (M+1)。
【0175】
b) 2−(6− クロロ −2− ピリジニル )−1−(4− フルオロフェニル エタノンオキシム
メタノール (900 mL)中の2−(6−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(74.9 g, 299.8 mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(104g, 1.49 mol)を添加し、続いて水酸化ナトリウム(600 mL, 10% 水溶液, 1.5 mol)を添加した。得られた懸濁液を加熱して2時間還流させた後に室温に冷却した。混合物を真空中で濃縮し残留物をエーテルおよび水に加えた。有機層を食塩水で洗浄した。水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し濃縮して固型残留物を得て、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶させることにより精製して、2−(6−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンオキシム(67.9g, 86%)を白色固形物として得た。H NMR (CDCl): δ8.69 (s, 1H), 7.71 (dd, 2H), 7.53 (t, 1H), 7.18−7.16 (m, 2H), 7.03 (t, 2H), 4.37 (s, 2H); 19F NMR (CDCl) δ−111.77; MS m/z 265 (M+1)。
【0176】
c) 7− クロロ −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン
1,2−ジメトキシエタン (500 mL)中の2−(6−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンオキシム(109.2 g, 414 mmol)の溶液に、温度を10℃未満に維持しながら、0℃でトリフルオロ酢酸無水物(59 mL, 414 mmol)を添加した。添加完結後に反応を15℃にした。続いて該溶液を4℃に冷却し、1,2−ジメトキシエタン (60 mL)中のトリエチルアミン(116 mL, 828 mmol)の溶液を0.5時間かけて添加した。室温にした後に反応液を1.5時間攪拌した。ここに塩化鉄(II)(0.52 g, 4.1 mmol)を加え、反応液を加熱して3時間還流させた。反応液を濃縮し、得られた固形物を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶させて7−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン (69.7 g, 68%)を灰色の針状結晶として得た。H NMR (CDCl): δ8.03 (m, 2H), 7.54 (d, 1H), 7.16 (m, 3H), 6.93 (d, 1H), 6.91 (s, 1H); MS m/z 247 (M+1); 融点 156−157℃。
【0177】
d) 1−[7− クロロ −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル エタノン
トルエン (225 mL) 中の7−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン (10.0 g, 40.5 mmol) の溶液に室温にて無水酢酸 (4.6 mL, 48.6 mmol) を添加した。続いて三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体 (5.6 mL, 44.6 mmol) を滴下して添加し、得られた溶液を加熱して3.5時間還流させた。反応混合物を冷却して室温にし、炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下して添加することによりクエンチした。エーテルを添加し、有機層を食塩水で洗浄した。水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶させることにより精製して、1−[7−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]エタノン (9.0 g, 77 %)を赤色がかった針状結晶として得た。H NMR (CDCl): δ8.41 (d, 1H), 7.59 (m, 2H), 7.45 (dd, 1H), 7.26−7.13 (m, 3H), 2.15 (s, 3H); 19F NMR (CDCl) δ−112.06; MS m/z 289 (M+1)。
【0178】
e) 1−[7−( シクロペンチルアミノ )−2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル エタノン
トルエン (50 mL)中の1−[7−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]エタノン (2.7 g, 9.5 mmol) にラセミ体−BINAP (378 mg, 0.6 mmol)、炭酸セシウム (4.7 g, 14.3 mmol)、シクロペンチルアミン (4.7 mL, 47.5 mmol)、および酢酸パラジウム(II) (86 mg, 0.4 mmol)を順に添加した。得られた混合物を95℃で2.5時間加熱し、その温度で反応の完了を薄層クロマトグラフィーにより判定した。溶液を冷却して室温にし、エーテルを添加した。有機層を水および食塩水で洗浄した。水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し濃縮した後にフラッシュクロマトグラフィー (4:1 ヘキサン−酢酸エチル) を行って、1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]エタノン (3.1 g, 95 %) を黄色固形物として得た。H NMR (CDCl): δ7.62 (d, 1H), 7.55 (dd, 2H), 7.40 (t, 1H), 7.15 (t, 2H), 6.10 (d, 1H), 5.99 (d, 1H), 3.94 (m, 1H), 2.09 (s, 3H), 2.12−2.04 (m, 2H), 1.78−1.58 (m, 6H); 13C NMR (CDCl) δ192.63, 163.28 (d, JCF=247.3 Hz), 154.89, 142.65, 142.38, 131.66 (d, JCF=8.3 Hz), 131.09, 130.03 (d, JCF=3.8 Hz), 115.33 (d, JCF=22.0 Hz), 111.32, 105.41, 91.97, 53.81, 33.21, 30.10, 23.96; 19F NMR (CDCl) δ−112.70; MS m/z 338 (M+1)。
【0179】
f) (2E)−1−[7−( シクロペンチルアミノ )−2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−3−( ジメチルアミノ )−2− プロペン −1− オン
N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール (25 mL)中の1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]エタノン (3.1 g, 9.2 mmol) の溶液を加熱して6日間還流させた。混合物を室温に冷却し、酢酸エチルを添加し次に水を添加した。有機層を食塩水で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し濃縮した後にフラッシュクロマトグラフィー (酢酸エチル) を行って、 (2E)−1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン (3.6 g, 99%)を淡色油状物として得た。H NMR (CDCl): δ7.73−7.61 (m, 4H), 7.32 (t, 1H), 7.14 (t, 2H), 6.03 (d, 1H), 5.96 (d, 1H), 5.05 (d, 1H), 3.99 (m, 1H), 5.15−2.42 (ブロード, 6H), 2.19−2.08 (m, 2H), 1.86−1.62 (m, 6H); 19F NMR (CDCl) δ−113.75; MS m/z 393 (M+1)。
【0180】
g) N− フェニルグアニジン硝酸塩
エタノール (100 mL)中のアニリン (10.0 g, 107 mmol) の室温の溶液にシアナミド (9.6 mL, 水中50重量%, 123 mmol) を添加し、続いて濃硝酸 (7.56 mL) を滴下により添加した。混合物を加熱して3.5時間還流させ、そして放置して室温にした。混合物を真空中で濃縮し、残留物をメタノール/酢酸エチル/ジクロロメタンから結晶させてN−フェニルグアニジン硝酸塩 (6.7 g, 32 %)を白色の結晶固形物として得た。H NMR (DMSO−d): δ9.63 (s, 1H), 7.44 (t, 2H), 7.37 (ブロード s, 3H), 7.29 (t, 1H), 7.23 (d, 2H); 13C NMR (DMSO−d): δ156.36, 135.99, 130.40, 127.19, 125.18; MS m/z 136 (遊離塩基のM+1)。
【0181】
h) 3−(2− アニリノ −4− ピリミジニル )−N− シクロペンチル −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
N,N−ジメチルホルムアミド (5 mL) 中の(2E)−1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン (100 mg, 0.25 mmol)の溶液に、N−フェニルグアニジン硝酸塩 (252 mg, 1.27 mmol)および炭酸カリウム (175 mg, 1.27 mmol)を添加した。該懸濁液を140℃ (浴温) で21時間加熱した。混合物を室温に冷却し、エーテルを添加し続いて水を添加した。有機層を食塩水で洗浄した。水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し濃縮した後にフラッシュクロマトグラフィー (2:1 ヘキサン−酢酸エチル) を行って、3−(2−アニリノ−4−ピリミジニル)−N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミンを得、それをエーテル/ヘキサン (90 mg, 76 %) から再結晶させて白色の結晶固形物を得た。H NMR (CDCl): δ8.15 (d, 1H), 7.69−7.59 (m, 5H), 7.32−7.27 (m, 3H), 7.18−7.13 (m, 3H), 7.02 (t, 1H), 6.49 (d, 1H), 6.06−6.01 (m, 2H), 4.01 (m, 1H), 2.20−2.10 (m, 2H), 1.86−1.64 (m, 6H); 13C NMR (CDCl) δ163.20 (d, JCF=246.6 Hz), 161.55, 160.11, 156.76, 152.27, 142.72, 141.15, 139.74, 131.74 (d, JCF=8.3 Hz), 129.72 (d, JCF=3.4 Hz), 128.82, 128.66, 122.28, 119.52, 115.60 (d, JCF=21.3 Hz), 110.83, 106.91, 105.15, 90.34, 53.86, 33.32, 24.05; MS m/z 465 (M+1)。
【0182】
実施例 2: N− シクロペンチル −2−(4− フルオロフェニル )−3−[2−(3,4,5− トリメトキシアニリノ )−4− ピリミジニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
【化57】
Figure 2004518651
【0183】
a) N−(3,4,5− トリメトキシフェニル グアニジン硝酸塩
エタノール (20 mL)中の3,4,5−トリメトキシアニリン (3.46 g, 18.9 mmol) の室温の溶液にシアナミド (1.68 mL, 水中50重量%, 21.7 mmol) を添加し、続いて濃硝酸 (1.33 mL) を滴下により添加した。混合物を加熱して13時間還流させ、そして放置して室温にした。混合物を真空中で濃縮して、元の体積の約70%にし、エーテルを添加した。得られた沈殿を濾紙上に単離してN−(3,4,5−トリメトキシフェニル)グアニジン硝酸塩 (2.5 g, 46 %)を灰色粉末として得た。H NMR (DMSO−d): δ9.47 (s, 1H), 7.29 (s, 3H), 6.57 (s, 2H), 3.80 (s, 6H), 3.68 (s, 3H); 13C NMR (DMSO−d): δ155.78, 153.33, 136.07, 130.58, 102.90, 59.99, 55.96; MS m/z 226 (遊離塩基のM+1)。
【0184】
b) N− シクロペンチル −2−(4− フルオロフェニル )−3−[2−(3,4,5− トリメトキシアニリノ )−4− ピリミジニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
実施例1に記載したのと同様の方法で、(2E)−1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン (50 mg, 0.13 mmol)とN−(3,4,5−トリメトキシフェニル)グアニジン硝酸塩 (183 mg, 0.64 mmol)とから、N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−3−[2−(3,4,5−トリメトキシアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン (30 mg, 43 %)を黄色固形物として得た。H NMR (CDCl): δ8.10 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.65 (dd, 2H), 7.36 (s, 1H), 7.26 (m, 1H), 7.14 (t, 2H), 6.98 (s, 2H), 6.42 (d, 1H), 6.05−6.01 (m, 2H), 4.00 (m, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.80 (s, 6H), 2.13 (m, 2H), 1.82 (m, 2H), 1.68 (m, 4H); 13C NMR (CDCl) δ163.24 (d, JCF=246.5 Hz), 161.65, 160.17, 156.62, 153.33, 152.24, 142.68, 141.12, 135.99, 133.41, 131.44 (d, JCF=8.4 Hz), 129.68, 128.73, 115.66 (d, JCF=21.2 Hz), 110.79, 106.91, 105.51, 97.52, 90.47, 61.02, 56.11, 53.88, 33.35, 24.05; MS m/z 555 (M+1)。
【0185】
実施例 3: N− シクロペンチル −2−(4− フルオロフェニル )−3−[2−(4− トリメトキシアニリノ )−4− ピリミジニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
【化58】
Figure 2004518651
【0186】
a) N−(4− メトキシフェニル グアニジン硝酸塩
エタノール (100 mL)中の4−メトキシアニリン (10.0 g, 81.19 mmol) の室温の溶液にシアナミド (7.24 mL, 水中50重量%, 93.37 mmol) を添加し、続いて濃硝酸 (5.71 mL) を滴下により添加した。混合物を加熱して3時間還流させ、そして放置して室温にした。得られた結晶を濾紙上に単離してN−(4−メトキシフェニル)グアニジン硝酸塩 (7.1 g, 38 %)をスミレ色結晶として得た。H NMR (DMSO−d): δ9.39 (s, 1H), 7.22 (s, 3H), 7.17 (d, 2H), 6.99 (d, 2H), 3.76 (s, 3H); 13C NMR (DMSO−d): δ158.17, 156.26, 127.48, 127.27, 114.90, 55.40; MS m/z 166 (遊離塩基のM+1)。
【0187】
b) N− シクロペンチル −2−(4− フルオロフェニル )−3−[2−(4− メトキシアニリノ )−4− ピリミジニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
実施例1に記載したのと同様の方法で、(2E)−1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン (58 mg, 0.15 mmol)とN−(4−メトキシフェニル)グアニジン硝酸塩 (168 mg, 0.74 mmol)とから、N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−3−[2−(4−メトキシアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン (44 mg, 61 %)を白色固形物として得た。H NMR (CDCl): δ8.15 (d, 1H), 7.70−7.66 (m, 3H), 7.52−7.49 (d, 2H), 7.33−7.30 (m, 2H), 7.19 (t, 2H), 6.92−6.89 (m, 2H), 6.48 (d, 1H), 6.09−6.04 (m, 2H), 4.03 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 2.13 (m, 2H), 1.90−1.65 (m, 6H); 19F NMR (CDCl) δ−113.17; MS m/z 495 (M+1)。
【0188】
実施例 4: N− シクロペンチル −3−[2−(4− フルオロアニリノ )−4− ピリミジニル ]−2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
【化59】
Figure 2004518651
【0189】
a) N−(4− フルオロフェニル グアニジン硝酸塩
実施例1に記載したのと同様の方法で、4−フルオロアニリン (10 g, 90 mmol)からN−(4−フルオロフェニル)グアニジン硝酸塩 (7.13 g, 37 %)を粉末として得た。H NMR (DO): δ7.23−7.08 (m, 4H); 19F NMR (DO) δ−114.38; 13C NMR (DO): δ161.99 (d, JCF=243.5 Hz), 156.83, 130.18 (d, JCF=3.0 Hz), 128.76 (d, JCF=9.1 Hz), 116.87 (d, JCF=22.8 Hz); MS m/z 154 (遊離塩基のM+1)。
【0190】
b) N− シクロペンチル −3−[2−(4− フルオロアニリノ )−4− ピリミジニル ]−2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
実施例1に記載したのと同様の方法で、(2E)−1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン (250 mg, 0.64 mmol)とN−(4−フルオロフェニル)グアニジン硝酸塩 (685 mg, 3.15 mmol) とから、N−シクロペンチル−3−[2−(4−フルオロアニリノ)−4−ピリミジニル]−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン (250 mg, 81 %)を白色固形物として得た。H NMR (CDCl): δ8.13 (d, 1H), 7.65−7.59 (m, 3H), 7.51 (m, 2H), 7.28 (t, 1H), 7.14 (t, 2H), 6.89 (t, 2H), 6.49 (d, 1H), 6.05−6.01 (m, 2H), 4.00 (m, 1H), 2.18−2.10 (m, 2H), 1.86−1.67 (m, 6H); 13C NMR (CDCl): δ163.21 (d, JCF=246.6 Hz), 161.56, 160.16, 158.46 (d, JCF=239.7 Hz), 156.84, 152.29, 142.75, 141.13, 135.71 (d, JCF=3.1 Hz), 131.6 (d, JCF=8.4 Hz), 129.73 (d, JCF=3.8 Hz), 128.69, 121.50 (d, JCF=8.3 Hz), 115.60 (d, JCF=21.3 Hz), 115.33 (d, JCF=22.0 Hz), 110.79, 106.84, 104.99, 90.35, 53.88, 33.32, 24.05; 19F NMR (CDCl) δ−113.09, −121.26; MS m/z 483 (M+1)。
【0191】
実施例 5: [3−({4−[7−( シクロペンチルアミノ )−2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−2− ピリミジニル アミノ フェニル ]( フェニル メタノン
【化60】
Figure 2004518651
【0192】
a) 2−(6− クロロ −2− ピリジニル )−1−(4− メトキシフェニル エタノン
テトラヒドロフラン (300 mL)中の6−クロロ−2−ピコリン (18.3 mL, 166.5 mmol)および4−メトキシ安息香酸エチル (30.0 mL, 166.5 mmol) の***液(0℃)に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド (333 mL, テトラヒドロフラン中1.0 M, 332.7 mmol) を、均圧漏斗を用いて1時間かけて滴下して添加した。添加が完了したら冷水浴を外し、得られた溶液を45℃で15時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、溶液を濃縮した。メタノールを添加して反応をクエンチしたところ黄色沈殿が生じた。沈殿を濾過により回収し、乾燥させて、2−(6−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−メトキシフェニル)エタノン (37.4 g, 86 %)を黄色固形物として得た。H NMR (CDCl): δ7.99 (d, 2H), 7.57 (t, 1H), 7.22−7.19 (m, 2H), 6.90 (d, 2H), 4.39 (s, 2H), 3.83 (s, 3H); MS m/z 262 (M+1)。
【0193】
b) 2−(6− クロロ −2− ピリジニル )−1−(4− メトキシフェニル エタノンオキシム
メタノール (500 mL)中の2−(6−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(37.4 g, 142.9 mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(49.7g, 714.5 mmol)を添加し、続いて水酸化ナトリウム溶液(28.6 g、水50mL中714.5 mmol)を添加した。得られた懸濁液を加熱して2時間還流させた後に室温に冷却した。混合物を濃縮し、得られたスラリーに水を加えた。白色沈殿が生じた。それを濾過により回収し、水で洗浄し乾燥させて2−(6−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−メトキシフェニル)エタノンオキシム (38.7 g, 97 %)を白色固形物として得た。H NMR (CDCl): δ8.23 (b, 1H), 7.63 (d, 2H), 7.48 (d, 1H), 7.12 (m, 2H), 6.83 (dd, 2H), 4.33 (s, 2H), 3.76 (s, 3H); MS m/z 277 (M+1)。
【0194】
c) 7− クロロ −2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン
1,2−ジメトキシエタン (150 mL)中の2−(6−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンオキシム(38.7 g, 140 mmol)の溶液に0℃でトリフルオロ酢酸無水物(20 mL, 140 mmol)を添加した。添加中は温度を10℃未満に維持した。添加完結後に反応を15℃にした。続いて該溶液を4℃に冷却し、1,2−ジメトキシエタン (15 mL)中のトリエチルアミン(39 mL, 280 mmol)の溶液を0.5時間かけて添加した。混合物を室温にして室温で1.5時間攪拌した。この溶液に塩化鉄(II)(0.18 g, 1.4 mmol)を加え、反応液を75℃で15時間加熱した。反応混合物を水 (300 mL) に注ぎいれた。得られた懸濁液を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、そして固形物になるまで濃縮した。この固形物をメタノールから再結晶させて7−クロロ−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン (18.7 g, 52 %)を淡黄色の針状結晶として得た。H NMR (CDCl): δ7.91 (d, 2H), 7.43 (d, 1H), 7.01 (t, 1H), 6.95 (d, 2H), 6.81 (d, 1H), 6.80(s, 1H), 3.83 (s, 3H); MS m/z 259 (M+1)。
【0195】
d) 1−[7−( クロロ )−2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル エタノン
トルエン (300 mL) 中の7−クロロ−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン (18.7 g, 72.4 mmol) の溶液に室温にて無水酢酸 (8.2 mL, 86.9 mmol) を添加した。続いて三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体 (10.1 mL, 79.6 mmol) を滴下して添加し、得られた溶液を加熱して4時間還流させた。反応混合物を冷却して室温にし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下して添加することによりクエンチした。反応液を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を食塩水で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。残留物を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶させることにより精製して、1−[7−(クロロ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]エタノン (14.2 g, 65 %)を赤色がかった針状結晶として得た。H NMR (CDCl): δ8.37 (dd, 1H), 7.49 (dd, 2H), 7.39 (dd, 1H), 7.10 (dd, 1H), 6.98 (dd, 2H), 3.84 (s, 3H), 2.13 (s, 3H); MS m/z 301 (M+1)。
【0196】
e) 1−[7−( シクロペンチルアミノ )−2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル エタノン
トルエン (100 mL)中の1−[7−(クロロ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]エタノン (5.0 g, 16.6 mmol) の溶液にラセミ体−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル (620 mg, 1.0 mmol)、炭酸セシウム (8.12 g, 24.9 mmol)、シクロペンチルアミン (8.2 mL, 83.1 mmol)、および酢酸パラジウム(II) (150 mg, 0.66 mmol)を順に添加した。得られた混合物を95℃で4時間加熱し、その温度で反応の完了を薄層クロマトグラフィーにより判定した。溶液を冷却して室温にし、ジエチルエーテルおよび水を反応混合物に添加した。層を分離し、水層を再びジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー (4:1 ヘキサン:酢酸エチル)により精製して、1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]エタノン (5.66 g, 97 %) を黄色の泡沫として得た。H NMR (CDCl): δ7.65 (d, 1H), 7.48 (d, 2H), 7.39 (t, 1H), 6.99 (d, 2H), 6.09 (d, 1H), 6.01 (d, 1H), 3.95 (m, 1H), 3.84 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 2.09−2.00 (m, 2H), 1.76−1.22 (m, 6H); MS m/z 350 (M+1)。
【0197】
f) (2E)−1−[7−( シクロペンチルアミノ )−2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−3−( ジメチルアミノ )−2− プロペン −1− オン
N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール (25 mL)中の1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]エタノン (5.56 g, 15.9 mmol) の溶液を加熱して5日間還流させた。混合物を放置して室温にした。水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー (7:3酢酸エチル:アセトン)により精製して、(2E)−1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン (5.97 g, 93 %)を有色のシロップとして得た。H NMR (CDCl): δ7.96−7.59 (m, 3H), 7.53 (d, 1H), 7.23 (dd, 2H), 6.93 (d, 2H), 5.97−5.94 (m, 2H), 5.07 (d, 1H), 3.95 (m, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.0−2.3 (m, 6H), 2.07 (m, 2H), 1.76−1.60 (m, 6H); MS m/z 405 (M+1)。
【0198】
g) N−(3− ベンゾイルフェニル グアニジン硝酸塩
エタノール (50 mL)中の3−アミノベンゾフェノン (4.0 g, 20.2 mmol) の室温の溶液に、シアナミド (1.8 mL, 水中50重量%, 23.3 mmol) を添加し、続いて濃硝酸 (1.42 mL) を滴下により添加した。混合物を加熱して2時間還流させた後に、更なるシアナミド (1.8 mL, 水中50重量%, 23.3 mmol) および硝酸 (1.42 mL)を添加した。混合物を更に1時間加熱した後、放置して室温にした。エーテルを添加し残留物を濾紙上に回収した。これを酢酸エチル/メタノール/エーテルから再結晶させてN−(3−ベンゾイルフェニル)グアニジン硝酸塩 (2.5 g, 41 %)を白色の結晶固形物として得た。H NMR (DMSO−d): δ9.75 (s, 1H), 7.76 (d, 2H), 7.69 (t, 1H), 7.61 (d, 2H), 7.58−7.49 (m, 9H); 13C NMR (DMSO−d): δ195.01, 155.76, 138.31, 136.65, 135.80, 132.99, 130.05, 129.71, 128.67, 128.44, 127.39, 125.34; MS m/z 240 (遊離塩基のM+1)。
【0199】
h) [3−({4−[7−( シクロペンチルアミノ )−2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−2− ピリミジニル アミノ フェニル ]( フェニル メタノン
N,N−ジメチルホルムアミド (5 mL) 中の(2E)−1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン (100 mg, 0.25 mmol)の溶液に、N−(3−ベンゾイルフェニル)グアニジン硝酸塩 (223 mg, 0.74 mmol)および炭酸カリウム (102 mg, 0.74 mmol)を添加した。該懸濁液を140℃ (浴温) で18時間加熱した。混合物を室温に冷却し、エーテルを添加し続いて水を添加した。有機層を食塩水で洗浄した。水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し濃縮した後にフラッシュクロマトグラフィー (ヘキサン−酢酸エチル4:4から2:1) を行って、[3−({4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}アミノ)フェニル](フェニル)メタノン (90 mg, 76 %)を黄色固形物として得た。H NMR (CDCl): δ8.10 (d, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.81 (d, 2H), 7.64 (d, 1H), 7.57 (d, 2H), 7.53−7.38 (m, 6H), 7.22 (t, 1H), 6.98 (d, 2H), 6.53 (d, 1H), 6.04−5.99 (m, 2H); 4.00 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.12 (m, 2H), 1.81−1.67 (m, 6H); MS m/z 581 (M+1)。
【0200】
実施例 6: 4−[5− クロロ −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−N− フェニル −2− ピリミジンアミン
【化61】
Figure 2004518651
【0201】
a) 2−(4− クロロ −2− ピリジニル )−1−(4− フルオロフェニル エタノン
テトラヒドロフラン (100 mL)中の4−クロロ−2−ピコリン (5.0 g, 39 mmol)および4−フルオロ安息香酸エチル (6.6 g, 39 mmol) の***液(0℃)に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド (80 mL, テトラヒドロフラン中1.0 M, 80 mmol) を、均圧漏斗を用いて30分間かけて滴下して添加した。添加が完了したら冷水浴を外し、得られた溶液を室温で15時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、メタノールを反応に加えたところ白色沈殿が生じた。該沈殿を濾過により回収し乾燥させて、2−(4−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン (9.6 g, 99 %)を白色固形物として得た。H NMR (DMSO−d): δ7.90 (m, 3H), 7.11 (t, 2H), 6.56 (s, 1H), 5.67 (s, 1H), 4.14 (m, 2H); 19F NMR (DMSO−d) δ−115.67;MS m/z 250 (M+1)。
【0202】
b) 2−(4− クロロ −2− ピリジニル )−1−(4− フルオロフェニル エタノンオキシム
メタノール (200 mL)中の2−(4−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン(9.6 g, 38 mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(13.5g, 190 mmol)を添加し、続いて水酸化ナトリウム(7.8g, 水50mL中190 mmol)を添加した。得られた懸濁液を加熱して2時間還流させた後に室温に冷却した。混合物を真空中で濃縮し、得られたスラリーに水を添加した。白色沈殿が生じた。それを濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて(硫酸マグネシウム)、2−(4−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンオキシム (8.45 g, 84%)を白色固形物として得た。H NMR (DMSO−d): δ11.56 (s, 1H), 8.44 (d, 1H), 7.80 (m, 2H), 7.40 (m, 2H), 7.22 (m, 2H), 4.29 (s, 2H); 19F NMR (DMSO−d) δ−113.44; MS m/z 265 (M+1)。
【0203】
c) 5− クロロ −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン
1,2−ジメトキシエタン (50 mL)中の2−(4−クロロ−2−ピリジニル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンオキシム(8.0 g, 30 mmol)の溶液に0℃でトリフルオロ酢酸無水物(6.3 g, 30 mmol)を添加した。添加中は温度を10℃未満に維持した。添加完結後に反応液を室温にした。続いて該溶液を4℃に冷却し、1,2−ジメトキシエタン (20 mL)中のトリエチルアミン(8.4 mL, 60 mmol)の溶液を0.5時間かけて添加した。混合物を放置して室温にして1.5時間攪拌した。この混合物に塩化鉄(II)(40 mg)を加え、反応液を75℃で15時間加熱した。該反応混合物を水(300 mL)に注ぎいれた。得られた懸濁液を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して固体残留物を得た。この残留物をフラッシュクロマトグラフィー (1:1 酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン (4.2 g, 57 %)を白色固形物として得た。H NMR (CDCl): δ8.36 (d, 1H), 7.93 (q, 2), 7.49 (d, 1H), 7.15 (t, 2H), 6.70 (dd, 1H), 6.69 (s, 1H); 19F NMR (CDCl) δ−113.30; MS m/z 247 (M+1)。
【0204】
d) 5− クロロ −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− カルボアルデヒド
オキシ塩化リン (0.6 mL, 6.4 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド (10 mL)に添加し、得られた混合物を室温で10分間攪拌した。5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン (1.0 g, 4.1 mmol)を添加し、反応混合物を室温で12時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎいれ、水酸化アンモニウム水溶液によりpH 7に中和した。得られたスラリーをジクロロメタン (3 x 40 mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮し、アセトニトリルから再結晶させた後に、5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−カルボアルデヒド (0.95 g, 85 %)を白色固形物として得た。H NMR (CDCl):δ10.07 (s, 1H), 8.49 (d, 1H), 8.44 (d, 1H), 7.78 (q, 2H), 7.22 (t, 2H), 7.07 (dd, 1H); MS m/z 275 (M+1)。
【0205】
e) 1−[5− クロロ −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−2− ブチン −1− オン
テトラヒドロフラン (20 mL)中の5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−カルボアルデヒド (0.93 g, 3.4 mmol)の溶液に−78℃でエチニルマグネシウムブロミド (16 mL, テトラヒドロフラン中0.5 M, 8.0 mmol)を添加した。該混合物を放置して室温にし、1時間攪拌した。該反応液に水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して固体残留物を得た。この残留物をジクロロメタン (50 mL) に溶解し、二酸化マンガン (5 g) を添加した。このスラリーを室温で二時間攪拌した。二酸化マンガンを濾過により除去し、濾液を濃縮して固形物を得た。この固形物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン)により精製して、1−[5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ブチン−1−オン (0.63 g, 2段階で62 %) を白色固形物として得た。H NMR (CDCl):δ8.52 (d, 2H), 8.47 (d, 1H), 7.69 (q, 2H), 7.18 (t, 2H), 7.07 (dd, 1H), 3.00 (s, 1H); 19F NMR (CDCl) δ−111.69; MS m/z 299 (M+1)。
【0206】
f) 4−[5− クロロ −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−N− フェニル −2− ピリミジンアミン
1−メチル−2−ピロリジノン (4 mL) 中の1−[5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ブチン−1−オン (1.0 g, 3.36 mmol) の溶液に N−フェニルグアニジン硝酸塩 (1.0 g, 5.0 mmol) および無水炭酸カリウム (0.7 g, 5.0 mmol) を添加した。得られた混合物を150℃で12時間加熱し、真空中でシロップに濃縮した。酢酸エチルおよび水を添加し、層を分離した。有機層を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して固形物を得た。この固形物をアセトニトリルから結晶させて500 mg (36 %) の4−[5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジンアミンを黄色固形物として得た。H NMR (CDCl):δ8.48 (d, 1H), 8.45 (d, 1H), 8.23 (d, 1H), 7.64 (m, 4H), 7.42 (t, 2H), 7.1−7.25 (m, 4H), 6.93 (dd, 1H), 6.52 (d, 1H); 19F NMR (CDCl) δ−112.29; MS m/z 416 (M+1)。
【0207】
実施例 7: N−[3−(2− アニリノ −4− ピリミジニル )−2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −5− イル ]−N− シクロペンチルアミン
【化62】
Figure 2004518651
【0208】
シクロペンチルアミン (5 mL) 中の4−[5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジンアミン (100 mg, 0.24 mmol) の溶液に、ラセミ体−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル (72 mg)、炭酸セシウム (200 mg)、および酢酸パラジウム(II) (16 mg)を順に添加した。得られた反応混合物を100℃で24時間攪拌し、続いて更なるラセミ体−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル (72 mg) および酢酸パラジウム(II) (16 mg) を添加し、反応液を100℃で更に24時間攪拌した。この温度で反応の完了を薄層クロマトグラフィーにより判定した。溶液を冷却して室温にし、反応混合物に酢酸エチルと水とを添加した。層を分離し、水層を再び酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。得られた固体残留物をフラッシュクロマトグラフィー (1:1 ヘキサン:酢酸エチル)により精製して、N−[3−(2−アニリノ−4−ピリミジニル)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−シクロペンチルアミン (40 mg, 36 %) を固形物として得た。H NMR (CDCl):δ8.21 (d, 1H), 8.13 (d, 1H), 7.65 (m, 4H), 7.4−7.25 (m, 4H), 7.18 (t, 2H), 7.06 (t, 1H), 6.44 (d, 1H), 6.30 (dd, 1H), 4.16 (d, 1H), 3.68 (m, 1H), 1.4−2.2 (m, 8H); 19F NMR (CDCl) δ−113.32; MS m/z 466 (M+1)。
【0209】
実施例 8: 3−(2− アニリノ −4− ピリミジニル )−5− クロロ −N− シクロペンチル −2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
【化63】
Figure 2004518651
【0210】
無水テトラヒドロフラン (5 mL) 中の4−[5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジンアミン (100 mg, 0.24 mmol) の溶液に、n−ブチルリチウム (0.53 mLのヘキサン中の1.6 M 溶液, 0.84 mmol) を −78℃で添加した。得られた黒色溶液を10分間攪拌し、続いて四塩化炭素 (1 mL) を添加することによりクエンチした。得られた混合物を放置して室温にし、水および酢酸エチルを該混合物に添加した。層を分離し、酢酸エチル層を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して4−[5,7−ジクロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジンアミンを黒色の泡沫として得た。この泡沫をシクロペンチルアミン (5 mL) に溶解し、得られた溶液を100℃で8時間加熱した。過剰のシクロペンチルアミンを減圧下で除去し、得られたシロップを酢酸エチルに溶解させた。酢酸エチル層を水で洗浄して乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー (1:1 ヘキサン:酢酸エチル)により精製して3−(2−アニリノ−4−ピリミジニル)−5−クロロ−N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン (15 mg, 3段階で13 %)を泡沫として得た。H NMR (CDCl):δ8.19 (d, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.65 (4H), 7.39 (t, 2H), 7.2 (m, 2H), 7.10 (t, 1H), 6.48 (d, 1H), 6.12 (d, 1H), 6.06 (d, 1H), 4.00 (m, 1H), 2.1−2.0 (m, 2H), 2.0−1.6 (m, 6H); 19F NMR (CDCl) δ−112.65; MS m/z 499 (M+1)。
【0211】
実施例 9: N−{4−[5− クロロ −7−( エチルスルファニル )−2−(4− フルオロフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−2− ピリミジニル }−N− フェニルアミン
【化64】
Figure 2004518651
【0212】
テトラヒドロフラン (5 mL) 中の4−[5−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジンアミン (80 mg, 0.19 mmol) の溶液に、n−ブチルリチウム (0.43 mLのヘキサン中の1.6 M 溶液, 0.67 mmol) を −78℃で添加した。得られた黒色溶液を10分間攪拌し、続いてエチルジスルフィド (0.08 mL, 6.5 mmol) を添加することによりクエンチした。反応混合物を放置して室温にし、続いて水および酢酸エチルを該混合物に添加した。層を分離し、酢酸エチル層を水で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。得られた残留物をアセトニトリルから結晶させてN−{4−[5−クロロ−7−(エチルスルファニル)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}−N−フェニルアミン (20 mg, 22%) を固形物として得た。H NMR (CDCl):δ8.30 (d, 1H), 8.22 (d, 1H), 7.66 (m, 3H), 7.40 (t, 2H), 7.1−7.24 (m, 4H), 6.75 (d, 1H), 6.52 (d, 1H), 3.20 (q, 2H), 1.54 (t, 3H); 19F NMR (CDCl) δ−112.55; MS m/z 476 (M+1)。
【0213】
実施例 10: N− シクロペンチル −2−(4− メトキシフェニル )−3−[2−(3− ニトロアニリノ )−4− ピリミジニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
【化65】
Figure 2004518651
【0214】
a) N−(3− ニトロフェニル グアニジン硝酸塩
実施例1に記載したのと同様の方法で3−ニトロアニリン (10 g, 72.4 mmol)からN−(3−ニトロフェニル)グアニジン硝酸塩 (5.36 g, 31 %) を白色結晶固形物として得た。H NMR (DMSO−d): δ9.94 (s, 1H), 8.13−8.08 (m, 2H), 7.74−7.66 (m, 5H); 13C NMR (DMSO−d): δ155.66, 148.34, 137.05, 131.05, 130.62, 120.72, 118.99; MS m/z 181 (遊離塩基のM+1)。
【0215】
b) N− シクロペンチル −2−(4− メトキシフェニル )−3−[2−(3− ニトロアニリノ )−4− ピリミジニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
実施例1に記載したのと同様の方法で、(2E)−1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン (200 mg, 0.50 mmol)とN−(3−ニトロフェニル)グアニジン硝酸塩 (360 mg, 1.48 mmol)とから、N−シクロペンチル−2−(4−メトキシフェニル)−3−[2−(3−ニトロアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン (50 mg, 19 %)を黄色固形物として得た。H NMR (CDCl):δ8.68 (s, 1H), 8.18 (d, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.81−7.78 (m, 2H), 7.66 (d, 1H), 7.56 (d, 2H), 7.36 (t, 1H), 7.28 (m, 1H), 6.97 (d, 2H), 6.63 (d, 1H), 6.04−6.02 (m, 2H), 3.99 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.13 (m, 2H), 1.83−1.64 (m, 6H); MS m/z 522 (M+1)。
【0216】
実施例 11: [3−({4−[7−( シクロペンチルアミノ )−2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−2− ピリミジニル アミノ フェニル メタノール
【化66】
Figure 2004518651
【0217】
a) N−[3−( ヒドロキシメチル フェニル グアニジン硝酸塩
実施例1に記載したのと同様の方法で3−(ヒドロキシメチル)アニリン (10 g, 81.3 mmol)から、N−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]グアニジン硝酸塩 (6.0 g, 32 %)を白色固形物として得た。H NMR (DMSO−d): δ9.62 (s, 1H), 7.41−7.32 (m, 4H),7.22 (d, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.09 (d, 1H), 4.52 (s, 2H); MS m/z 166 (遊離塩基のM+1)。
【0218】
b) [3−({4−[7−( シクロペンチルアミノ )−2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−2− ピリミジニル アミノ フェニル メタノール
実施例1に記載したのと同様の方法で、(2E)−1−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン−1−オン (111 mg, 0.27 mmol)とN−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]グアニジン硝酸塩 (313 mg, 1.37 mmol)とから、[3−({4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}アミノ)フェニル]メタノール (101 mg, 71 %)を黄色固形物として得た。H NMR (CDCl):δ8.10 (d, 1H), 7.71−7.69 (m, 2H), 7.57 (d, 2H), 7.47−7.45 (m, 2H), 7.28−7.22 (m, 3H), 6.50 (d, 1H), 6.04−5.99 (m, 2H), 4.63 (s, 2H), 3.98 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 2.40 (ブロード, 1H), 2.12 (m, 2H), 1.85−1.65 (m, 6H); MS m/z 507 (M+1)。
【0219】
実施例 12: N −{4−[7−( シクロペンチルアミノ )−2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −3− イル ]−2− ピリミジニル }−1,3− ベンゼンジアミン
【化67】
Figure 2004518651
【0220】
エタノール (10 mL) 中のN−シクロペンチル−2−(4−メトキシフェニル)−3−[2−(3−ニトロアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン (167 mg, 0.32 mmol) の溶液に、塩化スズ(II)二水和物 (304 mg, 1.60 mmol) を添加した。該混合物を75℃で8時間加熱したのち室温に冷却した。炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を添加し、次にエーテルを添加した。有機層を食塩水で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し濃縮して固体残留物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー (1:1 ヘキサン:酢酸エチルから100%酢酸エチルにした)により精製して、N−{4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}−1,3−ベンゼンジアミン (40 mg, 25 %) を黄色固形物として得た。H NMR (CDCl):δ8.15 (d, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.64 (d, 2H), 7.43 (s, 1H), 7.34 (t, 1H), 7.15−7.10 (m, 2H), 7.03 (d, 2H), 6.86 (d, 1H), 6.55 (d, 1H), 6.40 (d, 1H), 6.11−6.06 (m, 2H), 4.05 (m, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.69 (ブロード, 2H), 2.18 (m, 2H), 1.90−1.66 (m, 6H); MS m/z 492 (M+1)。
【0221】
実施例 13: 3−[2−(3− アジドアニリノ )−4− ピリミジニル ]−N− シクロペンチル −2−(4− メトキシフェニル ピラゾロ [1,5−a] ピリジン −7− アミン
【化68】
Figure 2004518651
【0222】
以下の変換を暗中で行った。酢酸/水 (80/20, 1 mL) 中のN−{4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}−1,3−ベンゼンジアミン (16.5 mg, 0.03 mmol) の***液(0℃)に、硝酸ナトリウム水溶液 (0.32 mL の濃厚溶液 [200 mg の硝酸ナトリウムを25 mL の水に溶解させて調製したもの]、0.04 mmol) を添加した。得られた黒色溶液を0℃で15分間攪拌した。アジ化ナトリウム水溶液 (0.11 mL の濃厚溶液 [200 mg のアジ化ナトリウムを10 mL の水に溶解させて調製したもの]、0.04 mmol) を添加し、得られた溶液を1.5時間攪拌した。その間に温度は室温に上昇した。エーテルを添加し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下により添加することにより該溶液を塩基性にした。有機層を食塩水で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機溶媒を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し濃縮して固体残留物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル4:1から2:1)により精製して、3−[2−(3−アジドアニリノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン (4 mg, 23 %)を淡色固形物として得た。H NMR (CDCl):δ8.12 (d, 1H), 7.71 (d, 1H), 7.60−7.56 (m, 3H), 6.98 (d, 2H), 6.70 (d, 1H), 6.54 (d, 1H), 6.05−6.04 (m, 2H), 4.00 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 2.13 (m, 2H), 1.85−1.58 (m, 6H); MS m/z 518 (M+1)。
【0223】
実施例 14: 生物学的活性
以下の実施例では、“MEM”は基礎培地を意味し;“FBS”はウシ胎児血清を意味し;“NP40”および“Igepal”は界面活性剤(detergent)であり;“MOI”は感染多重度を意味し;“NaOH”は水酸化ナトリウムを意味し;“MgCl”は塩化マグネシウムを意味し;“dATP”はデオキシアデノシン5’−三リン酸を意味し;“dUTP”はデオキシウリジン5’−三リン酸を意味し;“dCTP”はデオキシシチジン5’−三リン酸を意味し;“dGTP”はデオキシグアノシン5’−三リン酸を意味し;“GuSCN”はグアニジンチオシアン酸塩を意味し;“EDTA”はエチレンジアミン四酢酸を意味し;“TE”はtris−EDTAを意味し;“SCC”は塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウムを意味し;“APE”はアンモニア酢酸塩、アンモニアリン酸塩、EDTAを意味し;“PBS”はリン酸緩衝生理食塩水を意味し;そして、“HRP”はセイヨウワサビペルオキシダーゼを意味する。
【0224】
(a) 組織培養および HSV 感染症
vero 76細胞をアール(Earle’s)塩、L−グルタミン、8% FBS (Hyclone, A−111−L) および100単位/mLペニシリン−100μg/mLストレプトマイシンを含むMEM中に維持した。細胞を、HSV−1またはHSV−2(MOI=0.001)の存在下で45分間37℃でインキュベートした後に96ウェル組織培養プレートに5 x 10 細胞/ウェルの密度で播種した。試験化合物をウェルに加え、プレートを37℃で40〜48時間インキュベートした。細胞ライセート(lysate)を次のように調製した:培地を除去し、1 % Igepal CA 630 またはNP−40を含む、150μL/ウェルの0.2 N NaOHで置換した。プレートは最長で14日間、蒸発を防ぐために加湿チャンバー内で室温にてインキュベートした。
【0225】
(b) 検出用 (detection)DNA の調製
検出用プローブとして、ゲル精製したジゴキシゲニン標識した、HSV UL−15配列の710−bp PCR断片を使用した。PCR条件には、0.5μMプライマー、180μM dTTP、20μM dUTP−ジゴキシゲニン (Boehringer Mannheim 1158706)、200μMの各dATP、dCTPおよびdGDP、1X PCRバッファーII (Perkin Elmer)、2.5 mM MgCl、0.025単位/μLのAmpliTaq Gold polymerase (Perkin Elmer)、ならびに100μLあたり5 ngのゲル精製HSV DNA、が含まれる。伸長(extension)条件は、95℃10分間を行った後に、95℃1分間、55℃30秒間、および72℃2分間を30サイクル行うというものである。増幅は72℃で10分間インキュベーションすることにより完結した。プライマーを選択して、HSV UL−15オープンリーディングフレームの一部分(249−977ヌクレオチド)に亘る728 bpのプローブを増幅した。一本鎖転写物をPromega M13 Wizard kitsにより精製した。最終産物を、6 M GuSCN、100 mM EDTAおよび200μg/mL ニシン***DNAの混合物と混同し、4℃で保管した。
【0226】
(c) 捕捉用 (capture) プレートの調製
捕捉用DNAプラスミド (pUCのHSV UL13 領域)をXba Iにより切断することにより直線化し、95℃で15分間変性させ、直ちにReacti−Bind DNA Coaing Solution (Pierce, 17250, TEバッファーと1:1で希釈, pH 8)に 1 ng/μLの濃度で希釈した。これを75μL/ウェルの量だけ、Corning (#3922または9690) 白色96−ウェルプレートに入れ、室温で少なくとも4時間インキュベートした後、300μL/ウェルの0.2X SSC/0.05% Tween−20 (SSC/T バッファー)で2回洗浄した。続いて該プレートを、150μL/ウェルの0.2 N NaOH、1% IGEPALおよび10μg/mL ニシン***DNAとともに室温で終夜インキュベートした。
【0227】
(d) ハイブリダイゼーション
27μLの細胞ライセートを45μLのハイブリダイゼーション溶液と混合した(最終濃度:3 M GuSCN、50 mM EDTA、100μg/mL サケ***DNA、5X デンハルト溶液、0.25X APEおよび5 ngのジゴキシゲニン標識検出用プローブ)。APEは、pH 6.0に調整した1.5 M NH−酢酸塩、0.15 M リン酸二水素アンモニウム、および5 mM EDTAである。鉱油 (50 μL)を添加して蒸発を防いだ。ハイブリダイゼーションプレートを95℃で10分間インキュベートしてDNAを変性させ、続いて42℃で終夜インキュベートした。ウェルを、300μL/ウェルのSSC/Tバッファーで6回洗浄した後、75μL/ウェルの抗ジゴキシゲニン−HRP−コンジュゲート抗体 (Boehringer Mannheim 1207733, TE中1:5000) と30分間室温でインキュベートした。ウェルを、300μL/ウェルのPBS/0.05% Tween−20で6回洗浄した後、75μL/ウェルのSuperSignal LBA 基質 (Pierce) を添加した。プレートを室温で30分間インキュベートし、化学発光をWallac Victor リーダーで測定した。
【0228】
(e) 結果
HSV−1について以下の結果が得られた。
【表1】
Figure 2004518651
Figure 2004518651
この結果は、本発明の化合物がヘルペスウイルス感染(症)の治療および予防に有用であることを示している。

Claims (36)

  1. 式(I):
    Figure 2004518651
    [式中、
    sは、0又は1であり;
    pは、0、1、2又は3であり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、又は、
    はC−6位であり、そしてR及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
    (ここで、sが0の場合には、pが1、2又は3で、そして少なくとも1つのRが−NR、−NHR10Ay、−NRAy、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択される。);
    各R及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    各R及びR11は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10、及び−R10NR1010からなる群より選択され;
    各R10は、同一か又は異なっており、独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、及びアルキニルからなる群より選択され;
    Ayはアリールであり;
    Hetは5−若しくは6−員へテロ環式又はヘテロアリール基であり;
    nは0、1又は2であり;
    YはN又はCHであり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択され;
    は、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    q及びq´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、0、1、2、3、4及び5からなる群より選択され;
    各R及びR´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR又はR´基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル、アリール、1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成する。]
    の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivatives)。
  2. sが1である請求項1記載の化合物。
  3. pが0又は1である請求項1又は2記載の化合物。
  4. が、ハロ、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−C(O)R、−CO、−C(O)NR、−S(O)NR、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
  5. が、ハロ、アルキル、−NR、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−C(O)NR及び−S(O)からなる群より選択される請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
  6. 各Rは、同一か又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR、−R10OR、−NR、C(O)Het、−CO、−C(O)NR、Ay、−OAy、−NRAy、−NHR10Ay、−C(O)NRAy、Het、−C(O)NHR10Het、−NHHet、−NHR10Het、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
  7. 各Rが、同一か又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−NR、−NRAy、−NHHet及び−C(O)NRからなる群より選択される請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
  8. YがNである請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
  9. YがCHである請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
  10. 及びRが、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、−OR、−R10OR、−NR、−R10NR、−CO及びAyからなる群より選択される請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
  11. 及びRがそれぞれHである請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
  12. qが、0、1及び2からなる群より選択される請求項1〜11のいずれか1項記載の化合物。
  13. q´が、0、1、2及び3からなる群より選択される請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物。
  14. qが1である請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物。
  15. 各R及びR´、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、−OR、−CO、−NR、−C(O)NR、Ay、−OAy、−NRAy、−NHR10Ay、−C(O)NRAy、Het、−S(O)NR、シアノ、ニトロ及びアジドからなる群より選択される請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物。
  16. 各R及びR´が、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、−OR、−NR、シアノ、ニトロ及びアジドからなる群より選択される請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物。
  17. が、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−C(O)R、−CO、−C(O)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−SO10及び−R10SONHCORからなる群より選択される請求項1〜16のいずれか1項記載の化合物。
  18. がHである請求項1〜16のいずれか1項記載の化合物。
  19. 3−(2−アニリノ−4−ピリミジニル)−N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
    N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−3−[2−(3,4,5−トリメトキシアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
    N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)−3−[2−(4−メトキシアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
    N−シクロペンチル−3−[2−(4−フルオロアニリノ)−4−ピリミジニル]−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
    [3−({4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}アミノ)フェニル](フェニル)メタノン;
    N−[3−(2−アニリノ−4−ピリミジニル)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−シクロペンチルアミン;
    3−(2−アニリノ−4−ピリミジニル)−5−クロロ−N−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
    N−{4−[5−クロロ−7−(エチルスルファニル)−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}−N−フェニルアミン;
    N−シクロペンチル−2−(4−メトキシフェニル)−3−[2−(3−ニトロアニリノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
    [3−({4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}アミノ)フェニル]メタノール;
    −{4−[7−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}−1,3−ベンゼンジアミン; 及び、
    3−[2−(3−アジドアニリノ)−4−ピリミジニル]−N−シクロペンチル−2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−アミン;
    からなる群より選択される化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物及び生理学的に機能的な誘導体。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物を含む医薬組成物。
  21. 薬学的に許容される担体又は希釈剤をさらに含む請求項20記載の医薬組成物。
  22. アシクロビル(aciclovir)及びバラシクロビル(valaciclovir)からなる群より選択される抗ウイルス剤をさらに含む請求項20記載の医薬組成物。
  23. 動物のヘルペスウイルス感染を予防又は治療する方法であって、式(I):
    Figure 2004518651
    [式中、
    sは、0又は1であり;
    pは、0、1、2又は3であり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、又は、
    はC−6位であり、そしてR及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
    各R及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    各R及びR11は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10、及び−R10NR1010からなる群より選択され;
    各R10は、同一か又は異なっており、独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、及びアルキニルからなる群より選択され;
    Ayはアリールであり;
    Hetは5−若しくは6−員へテロ環式又はヘテロアリール基であり;
    nは0、1又は2であり;
    YはN又はCHであり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択され;
    は、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    q及びq´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、0、1、2、3、4及び5からなる群より選択され;
    各R及びR´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR又はR´基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル、アリール、1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成する。]
    の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivatives)の治療上有効な量を該動物に投与することを含む前記方法。
  24. 前記ヘルペスウイルス感染が、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス(Epstein Barr Virus)、帯状疱疹ウイルス、ヒトヘルペスウイルス6型、ヒトヘルペスウイルス7型及びヒトヘルペスウイルス8型からなる群より選択される請求項23記載の方法。
  25. 動物のヘルペスウイルス感染に関連する症状若しくは疾患を予防又は治療する方法であって、式(I):
    Figure 2004518651
    [式中、
    sは、0又は1であり;
    pは、0、1、2又は3であり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、又は、
    はC−6位であり、そしてR及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
    各R及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    各R及びR11は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10、及び−R10NR1010からなる群より選択され;
    各R10は、同一か又は異なっており、独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、及びアルキニルからなる群より選択され;
    Ayはアリールであり;
    Hetは5−若しくは6−員へテロ環式又はヘテロアリール基であり;
    nは0、1又は2であり;
    YはN又はCHであり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択され;
    は、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    q及びq´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、0、1、2、3、4及び5からなる群より選択され;
    各R及びR´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR又はR´基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル、アリール、1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成する。]
    の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは生理学的に機能的な誘導体の治療上有効な量を該動物に投与することを含む前記方法。
  26. YがNであり、RがHであり、そしてRがHである請求項1記載の化合物の製造方法であって、式(IX):
    Figure 2004518651
    の化合物と、式(X):
    Figure 2004518651
    の化合物とを反応させることを含む前記方法。
  27. YがNであり; RがH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−R10OR、−NR(ここで、R及びRはHでない)、−R10NR、−C(O)R、−CO、−SONHR、Ay、及びHetからなる群より選択され、そしてRはHである請求項1記載の化合物の製造方法であって、式(XV):
    Figure 2004518651
    の化合物と、式(X):
    Figure 2004518651
    の化合物とを反応させることを含む前記方法。
  28. YがNである請求項1記載の化合物の製造方法であって、式(XVIII):
    Figure 2004518651
    の化合物と、式(X):
    Figure 2004518651
    の化合物とを反応させ、次いで酸化的芳香族化(oxidative aromatization)することを含む前記方法。
  29. 式(I)の化合物をその薬学的に許容される塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体に変換する工程をさらに含む請求項26〜28のいずれか1項記載の方法。
  30. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは生理学的に機能的な誘導体を、別の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは生理学的に機能的な誘導体に変換する工程をさらに含む請求項26〜28のいずれか1項記載の方法。
  31. 治療に使用するための請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
  32. 動物のヘルペスウイルス感染の予防又は治療に使用するための請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
  33. 動物のヘルペスウイルス感染に関連する症状若しくは疾患の予防又は治療に使用するための請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
  34. 動物のヘルペスウイルス感染の予防又は治療のための医薬の製造のための式(I):
    Figure 2004518651
    [式中、
    sは、0又は1であり;
    pは、0、1、2又は3であり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、又は、
    はC−6位であり、そしてR及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
    各R及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    各R及びR11は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10、及び−R10NR1010からなる群より選択され;
    各R10は、同一か又は異なっており、独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、及びアルキニルからなる群より選択され;
    Ayはアリールであり;
    Hetは5−若しくは6−員へテロ環式又はヘテロアリール基であり;
    nは0、1又は2であり;
    YはN又はCHであり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択され;
    は、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    q及びq´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、0、1、2、3、4及び5からなる群より選択され;
    各R及びR´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR又はR´基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル、アリール、1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成する。]
    の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは生理学的に機能的な誘導体の使用。
  35. 動物のヘルペスウイルス感染に関連する症状若しくは疾患の予防又は治療のための医薬の製造のための式(I):
    Figure 2004518651
    [式中、
    sは、0又は1であり;
    pは、0、1、2又は3であり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−R10Ay、−R10Het、−OR、−OAy、−OHet、−OR10Ay、−OR10Het、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成する;か、又は、
    はC−6位であり、そしてR及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基を形成し;
    各R及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−OR、−R10OR、−NR11、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    各R及びR11は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、−R10シクロアルキル、−R10OH、−R10OR10、及び−R10NR1010からなる群より選択され;
    各R10は、同一か又は異なっており、独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、及びアルキニルからなる群より選択され;
    Ayはアリールであり;
    Hetは5−若しくは6−員へテロ環式又はヘテロアリール基であり;
    nは0、1又は2であり;
    YはN又はCHであり;
    及びRは、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、−OR、−R10OR、−R10OAy、−NR、−R10NR、−C(O)R、C(O)Ay、−CO、−COAy、−SONHR、Ay、−OAy、−NRAy、−R10NRAy、Het、−NHHet、及び−NHR10Hetからなる群より選択され;
    は、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−R10OR、−R10NR11、−R10C(O)R、−C(O)R、−CO、−R10CO、−C(O)NR11、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−R10C(NH)NR11、−C(NH)NR11、−SONR11、−R10SONR11、−R10NHSO、−SO10、−R10SO10、−R10NHCOR、及び−R10SONHCORからなる群より選択され;
    q及びq´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、0、1、2、3、4及び5からなる群より選択され;
    各R及びR´は、同一か又は異なっており、それぞれ独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−R10シクロアルキル、−NR、Ay、−NHR10Ay、−NRAy、Het、−NHHet、−NHR10Het、−OR、−OAy、−OHet、−R10OR、−R10NR、−R10NRAy、−R10C(O)R、−C(O)R、−C(O)Ay、−C(O)Het、−CO、−R10CO、−C(O)NR、−C(O)NRAy、−C(O)NHR10Het、−R10C(O)NR11、−C(S)NR11、−R10C(S)NR11、−R10NHC(NH)NR11、−C(NH)NR、−C(NH)NRAy、−R10C(NH)NR11、−S(O)NR、−S(O)NRAy、−R10SONHCOR、−R10SONR11、−R10SO、−S(O)、シアノ、アジド及びニトロからなる群より選択される;か、又は、
    2つの隣接するR又はR´基はそれらが結合している原子と一緒になって、5−若しくは6−員の、シクロアルキル、アリール、1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロ環式基又は1若しくは2個のヘテロ原子を含むヘテロアリール基を形成する。]
    の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは生理学的に機能的な誘導体の使用。
  36. ヘルペスウイルス感染の予防又は治療のための医薬の製造に使用するための請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物を含む医薬組成物。
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