JP2004500531A - クラッチ装置 - Google Patents
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Abstract
摩耗を後調整するクラッチ装置、ならびにそのための摩耗検出および摩耗調整。
Description
【0001】
本発明は、入力部および2つのクラッチ板を有するクラッチ装置に関する。ここで入力部は、機関、とりわけ自動車に内燃機関により駆動されるシャフトと結合可能であり、2つのクラッチ板はそれぞれ駆動すべきシャフトと結合可能である。
【0002】
さらに本発明は、このようなクラッチ装置の操作方法に関する。
【0003】
この種のクラッチ装置はすでに公知である。この種の駆動シャフトを被駆動シャフトの1つと接続するためのクラッチ装置のクラッチ板により形成されたクラッチは、例えば別個にそれぞれ1つのクラッチペダルを介して、または制御装置により自動的に操作される。
【0004】
この公知のクラッチ装置の欠点は、クラッチ板が摩耗するとクラッチの動作点がずれ、そのためクラッチを操作するために必要な押圧力が相応に変化することである。このことは操作特性に不利に作用する。
【0005】
本発明の課題は、申し分なく機能し、かつ同時に構造が簡単であり、安価に製造することのできるクラッチ装置並びにそのための操作方法を提供することである。また全寿命を通じて、高い操作精度と改善されたレリーズ特性、とりわけ一定のレリーズ特性が達成されるようにする。
【0006】
本発明のよればこの課題は、2つのクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整部を設けることにより解決される。さらに課題を解決するために、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を検出し、および/または場合により調整する。
【0007】
本発明の有利な改善形態は従属請求項に記載されている。
【0008】
有利には第1ないし第2のプレッシャプレートを軸方向にシフト可能に限定してクラッチケーシングと結合する。とりわけ第1および第2の圧力板に対して相対的に結合する。これにより第1ないし第2のクラッチ板を、それぞれに配属された圧力板とプレッシャプレートとの間で軸方向に固定ないし解除することができる。
【0009】
本発明の有利な構成によれば、クラッチ装置は二重クラッチとして構成されている。第1および第2のクラッチ板により2つのクラッチが形成され、これらはその操作の点で平行して切り換えられ、これによりクラッチを独立して操作することが例えばシフト移行時に可能である。
【0010】
有利な実施例では、クラッチが有利には制御装置によって自動的に操作される。
【0011】
第1のクラッチのが第1の操作素子によって、第2のクラッチの操作が第2の操作素子によって行われると有利である。各クラッチには1つの固有の操作素子が配属されている。
【0012】
操作素子は有利には皿ばね状またはダイヤフラム状の構成部材として構成されている。この種の構成部材は、ディスク状またはリング状に構成することができ、内側を指すばね状の突出部を有する。これによりこの種の構成部材は、軸方向にばね力を形成することができ、このばね力がクラッチのかみ合いに作用する。またクラッチを外すために操作するには操作素子に対抗して作用する操作力が必要である。
【0013】
第1の操作素子は有利には、その半径方向で外側の領域を以て第1のプレッシャプレートに力を印加し、半径方向でさらに内側にある領域を以てリング状間隔素子を介して第2の操作素子に旋回可能に支持される。支持点は操作の際に回転点として作用する。
【0014】
有利にはリング状間隔素子はこの実施例では第1と第2の操作素子に軸方向に支持される。このとき第1の操作素子での支持直径は第2の操作素子での支持直径とは異なっている。有利には第1の操作素子での支持直径はこの実施例の場合、第2の支持素子での支持直径よりも大きい。支持直径は操作素子に相応する力特性および距離特性に適合している。従って他の実施例でも、第1の操作素子での支持直径と、第2の操作素子での支持直径との比が例えば1以下であると有利である。
【0015】
この実施例では第2の操作素子が特に有利には半径方向で外側の領域を以て第2のプレッシャプレートに力を及ぼし、半径方向でさらに内側にある領域を以てリング状中間素子を介して、皿ばね状またはダイヤフラム状の機能素子に旋回可能に支持される。第2の操作素子を操作する際に、この支持点はリング状中間素子において回転点を形成する。第2の操作素子は中間素子および間隔素子によって半径方向にほぼ同じ間隔で支持される。
【0016】
この実施例が示すように、操作素子がエラスティックに変形可能なリング状の基体を有していると特に有利である。この基体からは半径方向で内側を指すレバー状の操作領域が伸長する。
【0017】
操作素子の操作はそれぞれその半径方向で内側にある領域を介して、第1および第2の操作装置によって行われる。この操作は例えば、それぞれの操作装置が軸方向に圧力板の方向に運動し、配属された操作素子がその回転点を中心に旋回し、接触圧力が相応のプレッシャプレートにより引き取られることにより行われる。
【0018】
ここでは、操作装置が軸方向でクラッチ板とは反対側の操作素子の側に配置されており、その静的な部分領域を以てトランスミッションケーシングに支持されると有利である。
【0019】
ここでは2つの操作装置は同軸に配置されており、第1の操作装置は半径方向で第2の操作装置の外側に配置されている。相応して第1の操作素子の半径方向で内側の領域は、第2の操作素子の半径方向で内側の領域よりも大きな直径を有する。この内側の領域を介してそれぞれ第1および第2の操作素子の操作が行われる。
【0020】
この実施例で有利には、機能素子は半径方向で外側に領域を以て、支持部として構成されたマウントにばね力によって力を及ぼす。このマウントは第2の操作素子に対するものであり、ここまではリング状中間素子として示されていた。そして機能素子は半径方向でさらに内側にある領域を介して旋回可能に、しかし軸方向には不動にクラッチカバーに支持される。
【0021】
特に有利には機能素子は、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整部の構成部材を形成する。この後調整部は、プレッシャプレートの力印加がとりわけクラッチライニングが摩耗した場合でも実質的に一定に留まるように操作素子によって作用する。
【0022】
この実施例によれば、第2の操作素子に対する支持部を支持する機能素子の半径方向領域はクラッチライニングの摩耗に依存して軸方向に移動する。
【0023】
特に有利には、第1および/または第2の操作素子を操作する際に力が形成され、この力は支持部に力を印加する機能素子によって形成された支持力に対して平衡状態を形成するように対抗する。
【0024】
ここで非常に有利には、ライニングが摩耗した場合、第1および/または第2の操作素子によりこれの操作の際に機能素子に作用される力を増大し、これにより形成される支持力(対抗力)を高める。
【0025】
有利には2つのクラッチの操作力は加算的に機能素子に作用する。従ってクラッチの操作素子はこの点に関して機能素子と直列に接続される。
【0026】
ライニングの摩耗、すなわちクラッチの摩耗は、それぞれの操作装置の出力位置が変化することにより、支持部を支持する機能素子の領域に作用する操作力の上昇を引き起こす。この場合本発明の特に有利な構成によれば、支持部を支持する機能素子の領域が軸方向に、圧力板の方向に移動される。この領域は高められた操作力を緩和する。このとき機能素子はその半径方向で内側の領域を中心に旋回される。
【0027】
特に有利にはこの移動によって、第1および/または第2の操作素子を操作するための操作力が減少する。
【0028】
実施例には、支持部を形成する機能素子の領域が、第1および/または第2の操作素子を操作するための操作力と、機能素子によって形成された対抗力との間で力平衡状態が新たに調整されるまで移動されると有利であることが示されている。有利には第1および第2の操作素子は少なくとも運動領域の一部にわたって下降する力特性曲線を有する。
【0029】
対抗力を形成するための機能素子は有利には力蓄積器を形成し、この力蓄積器は実質的に一定の力を所定の後調整領域にわたって有している。
【0030】
本発明の有利な構成によれば、機能素子は力センサとして用いる皿ばねにより構成される。この皿ばねは、軸方向に可撓性であり、かつクラッチカバーの方向にばね負荷される支持部を形成し、他方では軸方向に不動にクラッチカバーと結合されている。
【0031】
本発明の特に有利な構成では、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整部が、クラッチカバーと第1の操作素子との間で作用する調整装置を含む。
【0032】
ここでは、調整装置が構成部材を有し、この構成部材が第1の操作フィールドに向いた側を以て対向マウントを支持し、この対向マウントが軸方向に圧力板の方向に移動可能であり、しかし反対方向には固定可能であると有利である。
【0033】
クラッチカバーと第1の操作素子との間に存在するこの対向マウントは有利には圧力板の方向にばね負荷されている。
【0034】
有利にはクラッチ装置は対向マウントが、第2の操作素子に対する支持部を形成し、かつばね負荷されるマウントの移動に相応して調整されるように構成される。
【0035】
第1の操作素子は一方では対向マウントにより、他方ではリング状間隔素子により、半径方向でほぼ同じ高さに支持される。
【0036】
有利には後調整はリング状構成部材によって行われる。このリング状構成部材は第1および第2の操作素子により、少なくともこれらが操作されないときに軸方向に力を受ける。
【0037】
有利な実施例では、調整装置は軸方向に上昇する後調整ランプを有する。この後調整ランプは、リング状構成部材に設けられており、リング状構成部材は同時に対向マウントも支持する。
【0038】
特に有利には傾斜ランプは相応する対向傾斜マウントと共働して、この傾斜ランプと対向傾斜ランプとが相互に相対的に回転されるように作用する。ここではランプに基づいてそれらの軸方向相対位置が変化する。
【0039】
対向傾斜ランプは有利にはリング状構成部材によって支持され、このリング状構成部材は傾斜ランプを支持する構成部材とクラッチカバーとの間に配置されている。
【0040】
対向傾斜ランプは有利には、ケーシングの半径方向に延在する領域に直接取り付けられる。
【0041】
本発明の有利な構成によれば調整装置は、摩擦クラッチの断ち方向で見て、ワンウェイクラッチに類似する。しかし断ち方向とは反対の方向では、セルフロック式である。
【0042】
有利には少なくとも1つの傾斜ランプは、5゜から20゜の間、有利には8゜から12゜のオーダーの上昇角を有する。
【0043】
傾斜ランプが、この傾斜ランプと別の構成部材の対向傾斜領域との摩擦かみ合いのセルフロックに作用する上昇角を有すると有利である。これにより後調整が首尾良く行われれば、傾斜ランプないし対向傾斜ランプまたは対向傾斜領域を支持する素子の(今や拡大された)軸方向相対間隔が保持される。
【0044】
傾斜ランプを支持する少なくとも1つの構成部材および/または対向傾斜ランプないし対向傾斜領域を支持する構成部材に後調整方向でばね負荷され、ばねによって所定の条件下では、傾斜ランプないし対向傾斜ランプまたは対向傾斜領域を支持する素子が、この素子の軸間隔が拡大する方向で回転するようにすると有利である。
【0045】
有利には調整装置は少なくとも1つの移動可能な後調整素子を有する。
【0046】
調整装置が回転数に依存して作用すると有利である。
【0047】
有利には調整装置は回転数に依存してロックする。
【0048】
このために調整装置が1000rpm以上の回転数ではロックし、アイドリング回転数またはアイドリング回転数以下で作用すると有利であり、とりわけ調整装置が実質的に回転数ゼロの時にアクティブであると有利である。
【0049】
本発明の有利な構成によれば、傾斜ランプおよび/または対向傾斜ランプないし対向傾斜領域を有し、かつケーシングに対して相対的に移動する調整装置の部分がばね状に負荷されると有利である。有利にはばね負荷は力を周方向に形成する。
【0050】
対抗力をもたらす機能素子は本発明により有利には、支持部として構成されたマウントを第2の操作素子に対して形成する。
【0051】
クラッチライニングとクラッチ板の少なくとも1つとの間にライニングばねが存在すると有利である。
【0052】
さらにクラッチ板のクラッチライニング間に設けられたライニングばねが距離/力特性を有すると有利である。この距離/力特性は、ライニングばねのばね距離を介して、操作素子から圧力板に及ぼされる力の距離/力特性に近似する。
【0053】
本発明の複数のクラッチ板を有するクラッチ装置の操作方法並びにクラッチ装置を損傷または破壊から保護する方法に対する実施例によれば、クラッチ装置はクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整装置を、自己調整型二重クラッチのように有する。ここでクラッチ板により形成されたクラッチは制御装置によって自動的に操作され、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗が検出され、および/または場合により調整される。
【0054】
本発明の技術思想に相応して、クラッチライニングの少なくとも同様の大きさの摩耗を達成すると有利である。
【0055】
このためにクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を、特に有利には個々のクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を個別に少なくとも代表として検出する。この検出は、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を計算することにより行う。
【0056】
しかし別の実施例では、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を測定すると有利である。
【0057】
クラッチ板のクラッチライニングの摩耗の計算は、本発明では特に有利にはエネルギー入力に基づき、および/または特性曲線パラメータの静的評価によって行う。
【0058】
エネルギー入力が少なくとも例えばクラッチの滑り回転数および/またはクラッチの摩擦トルクおよび/またはクラッチ温度および/または場合により温度に依存する摩耗係数の関数であると特に有利である。
【0059】
エネルギー入力を検出するためのパラメータとしてのクラッチ温度は特に有利には温度モデルによって計算される。しかし別の実施例では、温度を測定すると有利である。
【0060】
クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を検出するための特性パラメータの静的評価は、本発明の方法の実施例では特に有利には特性曲線パラメータに基づいて行う。この特性曲線パラメータは、クラッチの走査点および/または最大摩擦トルクおよび/またはクラッチの操作力である。
【0061】
クラッチの操作力は有利には最大アクチュエータ速度および/またはアクチュエータ動作の関数として検出される。
【0062】
とりわけ特性曲線パラメータを静的評価する際には、短期間の影響が計算結果にほとんど影響を及ぼさないか、または全く影響を及ぼさないと非常に有利である。
【0063】
短期間の影響を除去することは、新たな値を反復的に、瞬時値および先行して検出された比較的に古い値からそれぞれの値を重み付けして計算するか、および/または新たな値を計算するために検出された複数の値を平均して行う。
【0064】
本発明の特に有利な構成では、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗の計算の基礎となるパラメータは基準値と比較される。ここで結果パラメータが形成され、この結果パラメータに少なくとも摩耗を表す関数が依存する。
【0065】
本発明では、クラッチ板のクラッチライニングの個々の摩耗値の平均値が所定値に達した時にクラッチ装置の後調整が行われる。
【0066】
後調整が首尾良く行われた後、有利には場合により基準値の少なくともいくつかがクラッチ特性に相応して更新される。
【0067】
本発明の非常に有利な構成では、クラッチ板のクラッチライニングの検出された摩耗値が相互に比較され、場合により存在する摩耗値の差が検出される。
【0068】
摩耗値の差が検出された場合、これを相互に適合させる。
【0069】
本発明の技術思想によれば、摩耗値の適合を次のようにして行うと有利である。すなわち、比較的に摩耗の少ないクラッチでのクラッチライニングを比較的に強く負荷するか、および/または比較的に強く摩耗したクラッチのクラッチライニングの負荷を軽減するのである。
【0070】
そのために部分負荷走行時には、要求される特るをクラッチライニングの摩耗に相応して分散すると有利である。
【0071】
二重クラッチトランスミッションを使用する場合、二重クラッチトランスミッションの原理に相応して、クラッチに配属された変速段に異なる変速比が設定される。
【0072】
クラッチが駆動機関回転数の上昇と共にさらに閉鎖され、並びにクラッチの異なる急速な摩耗が可能になると有利である。
【0073】
有利には閉鎖過程の速度を負荷レバー位置(トルク要求)に依存して、異なるクラッチに対して、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗に相応する異なる速度係数により行う。
【0074】
有利には摩耗の少ないクラッチが走行時に、少なくとも所定時間、滑りながら駆動トルクを伝達し、他方のクラッチはトルクを伝達しないと有利である。
【0075】
さらに摩耗値を適合するため、摩耗の少ないクラッチを走行時に少なくとも所定時間、滑らせながら駆動し、他方のクラッチを閉鎖し、駆動トルクの大部分を伝達させると有利である。
【0076】
本実施例では、惰走走行時に摩耗の少ないクラッチをかみ合わせ、それに配属された変速段の変速比が、他方の閉鎖されたクラッチの変速段の変速比よりも高くなるように設定すると有利である。
【0077】
ブレーキ操作時にはクラッチをさらにかみ合わせ状態にもたらすと有利である。
【0078】
本発明の方法によりさらに、意図しないスリップ状態が識別される場合、クラッチ装置を損傷または破壊から保護するための手段を開始すると有利である。
【0079】
有利にはこのことは、クラッチ装置へのエネルギー入力の制限によって行われる。この制限は、駆動機関のトルクおよび/または回転数を絞ることにより、および/またはスリップがクラッチ装置により形成されるクラッチにおいて制限されることにより行われr。
【0080】
本発明の方法を以下、図に示された実施例に基づき詳細に説明する。
【0081】
図1は、ドライブレーン、クラッチ装置、操作装置、および制御装置を有する車両を概略的に示す図である。
【0082】
図2aは、クラッチ装置を示す。
【0083】
図2bは、クラッチ装置のトランスミッションを示す。
【0084】
図3は、摩耗特性量に基づき、摩耗適合ストラテジーの開始についての判断を行うための線図である。
【0085】
図4aは、クラッチを機関回転数の上昇と共に、発進時にクラッチ1を介して負荷レバー位置に依存してかみ合わせるための重み付け係数の線図である。
【0086】
図4bは、クラッチを機関回転数の上昇と共に、発進時にクラッチ2を介して負荷レバー位置に依存してかみ合わせるための重み付け係数の線図である。
【0087】
図5は、摩耗適合のための制動トルク特性曲線である。
【0088】
図6は、牽引走行時での摩耗適合のための線図である。
【0089】
図7は、減速シフトダウン時の再かみ合わせの際の拡大したスリップ低減のための線図である。
【0090】
図1は、ドライブトレーンを有する自動車1を概略的に示す。このドライブトレーンは、内燃機関として構成された駆動区間2,クラッチ装置4およびトランスミッション6を含む。カルダンシャフト8とディファレンシャル10を介して車両1の車輪12が駆動される。もちろん1つまたは複数の他の駆動軸を有する車両であっても良い。
【0091】
変速比選択装置60、例えばセンサ61を備えるシフトレバーと制御装置18,44はブロック回路図として示されている。制御装置18,44はユニットとして、または構造的および/または機能的に別個の部分領域として構成することができる。制御装置18,44が構造的および/または機能的に別個の部分領域として構成されている場合には、これらを例えばCAN−Bus54を介して、または他の電気接続を介してデータ交換のために相互に接続することができる。制御装置18,44は例えばトランスミッション6および/またはクラッチ装置4を形成するクラッチ70,71の自動操作、または機関2、例えば機関トルク、トランスミッション変速比の選択、トランスミッションのP位置、N位置、またはクラッチにより伝達されるトルクを制御する。
【0092】
クラッチ70,71はアクチュエータ46によって自動的に操作可能であり、ここでクラッチ70,71は相互に独立して操作することができる。クラッチ70,71をクラッチ操作するためのアクチュエータ46は、構造的および/または機能的に1つの構成ユニットに、または例えばクラッチに配属された部分領域に実現することができる。
【0093】
トランスミッションの変速比を変化するための装置は少なくともトランスミッション操作装置48,50を有し、各トランスミッション操作装置48,50は変速段の群を操作するために設けられている。これらの変速段の群はクラッチ70,71の一方にそれぞれ配属されている。とりわけ変速段の群は、変速段がその変速比に関してシーケンスを形成し、隣接する変速段はそれぞれ異なるクラッチ70,71に配属されているように構成されている。クラッチ装置4によって、負荷時シフト駆動に対してクラッチ70,71の操作が可能となり、牽引力中断がなくなる。
【0094】
さらに装置は制御装置44を有しており、ここで変速比は操作装置48,50んほ制御によって変更可能である。操作装置48,50は例えばそれぞれ2つの駆動部をシフト運動ないし選択運動の形成ために有している。
【0095】
クラッチ装置4もまた制御装置44によりアクチュエータ46を介して自動的に操作される。
【0096】
制御装置の領域44は信号を受信する。これらの信号は、クラッチ70および/または71の伝達状態と、トランスミッション6で調整された変速比とを少なくとも表す信号と、被駆動回転数に対するセンサ52からの信号と、変速比選択装置60のセンサ61からの信号である。これらの信号は、例えばギヤ識別センサまたはクラッチ距離センサのようなセンサにより検出される。
【0097】
制御装置の領域18は内燃機関2をスロットルバルブ30の位置および/または噴射を介して制御する。吸気管圧に対するセンサ24,冷却水温度に対するセンサ28,機関回転数に対するセンサ20、スロットルバルブ22の位置に対するセンサ、およびガスペダル操作に対するセンサ14の信号が受信される。本発明はもちろんすべての駆動機関形式で適用することができる。
【0098】
トランスミッション操作装置48,50は例えばそれぞれ2つの電気モータを有し、ここで第1の電気モータは選択過程の操作のために制御され、第2の電気モータはシフト過程の操作のために制御される。このために電気モータによって選択区間ないしシフト区間に沿って、少なくとも1つの被駆動側切換素子の調整装置が操作される。
【0099】
図2aには、本発明のクラッチ装置201の実施例が示されている。このクラッチ装置は2つの摩擦クラッチ201aと201bを有する。
【0100】
摩擦クラッチ201aは図示の実施例ではクラッチ板204を有し、このクラッチ板204はトランスミッション入力軸213と結合されており、また機関、例えば内燃機関の被駆動シャフト202と結合可能である。摩擦クラッチ201bはクラッチ板207を有し、このクラッチ板207はトランスミッション入力軸212と結合されており、機関、例えば内燃機関の被駆動シャフト202と結合可能である。
【0101】
クラッチ板204はそのクラッチライニング205と共に軸方向で圧力板203とプレッシャプレート208との間に配置されている。クラッチ板207はそのクラッチライニング206と共に軸方向で圧力板209とプレッシャプレート210との間に配置されている。
【0102】
圧力板203と209は軸方向不動かつ回動不動に機関の被駆動軸202と結合されている。プレッシャプレート208と210は回動不能に、しかし軸方向にはある程度の領域に分かって移動可能にクラッチカバー211と結合されている。このクラッチカバーも同様に機関の被駆動軸202と結合されている。圧力板203,209と機関の被駆動軸202との結合は、この実施例では例えば慣性質量を形成する構成部材226を介して行われる。この構成部材226は例えばばね状かつ制動されて相互に結合された2つの部分慣性質量を有することができる。
【0103】
機関の被駆動軸202を、ここに詳細に図示しないトランスミッションのトランスミッション入力軸213と結合するために、クラッチ板204はそのクラッチライニング205と共に、プレッシャプレート208の軸方向の移動によって、圧力板203とプレッシャプレート208との間で軸方向に締め付けることができる。このとき締め付けの増大と共に摩擦も増大し、従ってプレート203および208とクラッチ板204のクラッチライニング205との間の連動も増大する。クラッチ板207はそのクラッチライニング206と共に、プレッシャプレート210の軸方向移動によって、圧力板209とプレッシャプレート210との間で締め付けられ、機関の被駆動軸202とトランスミッション入力軸212との間の接続を行う。このとき締め付けの増大とと共に摩擦も増大し、従ってプレート209,210とクラッチ板204のクラッチライニングとの間の連動も増大する。
【0104】
プレッシャプレート208の軸方向移動によるクラッチ201aの操作は駆動部216によって行われる。この駆動部216は、ここでは皿ばね218により形成された操作素子を介してプレッシャプレート208の軸方向運動を行う。
【0105】
駆動部216はここで皿ばね218の半径方向で内側に存在する領域218iに介入する。皿ばね218はリング状間隔素子220の領域220aに支持されている。この領域220aは同時に回転点としても作用し、これを中心にして皿ばね218は操作の際に旋回可能である。半径方向で外側の領域218aを介して中間素子223により、プレッシャプレート208の操作、従ってクラッチ201aの操作が行われる。皿ばね218はリング状間隔素子220の領域220aに軸方向で対向する領域に、後調整装置227のマウント225によって支持されている。
【0106】
皿ばね218はプレッシャプレート208にかみ合うように圧力を印加する。駆動部216による操作によって、皿ばね力に抗してプレッシャプレート208の軸方向運動が可能であり、従ってクラッチ201aの解除に作用する。
【0107】
クラッチ201bの操作は駆動部215によって行われる。駆動部215の運動は、皿ばね217として構成された操作装置を介して、軸方向に運動するプレッシャプレートに伝達される。ここで皿ばね217はリング状中間素子219に支持されている。皿ばね217の軸方向に対向する側には対向マウントがあり、この対向マウントはリング状間隔素子220の領域220bによって形成される。駆動部215は半径方向で内側にある皿ばね217の領域217iに介入する。リング状中間素子219は回転点を形成し、この回転点を中心に皿ばね217は操作の際に旋回可能である。皿ばね217の半径方向で外側の領域217aはプレッシャプレート210のマウント領域224に当接する。
【0108】
皿ばね217はプレッシャプレート210にかみ合うよう力を印加する。駆動部215による操作によって、皿ばね力に抗してプレッシャプレート210の軸方向運動が可能であり、クラッチ210bの解除に作用する。
【0109】
リング状素子219は、皿ばね221として構成された機能素子の半径方向で外側の領域221aに支持される。皿ばね221の半径方向で外側の領域221aは軸方向に制限されて移動可能である。ここで皿ばね221は半径方向で内側の領域221iを以て、この実施例では複数のボルトまたはリベット素子222によってクラッチカバー211と固定的に結合されている。
【0110】
クラッチ201aおよび/または201bの操作の際に、リング状中間素子219およびリング状間隔素子220の領域220aによって形成される旋回点において皿ばね217ないし218に対して負荷される力は、リング状中間素子219を介して皿ばね221の半径方向で外側の領域221aに支持される。皿ばね221の力はこのようにして、皿ばね217ないし218の旋回点において操作の際に作用する力に対して平衡状態にある。
【0111】
クラッチ201aないし201bのクラッチライニング205および/または206が摩耗すると、皿ばね217ないし218の初期位置が変化する。これにより操作の行われる運動領域がずれ、ばね特性曲線に起因して操作力が増大する。皿ばね221の半径方向で外側領域221aに作用する力は増大し、領域221aは軸方向に、増大した操作力に相応して撓む。この撓みは、皿ばね217ないし218の操作領域がその特性曲線の点で再び平衡状態に対応し、力平衡状態が形成されるまで続く。
【0112】
皿ばね221の領域221aの撓みによって、皿ばね218とクラッチカバー211との間にある中間空間が増大する。調整装置227は、マウント領域225が皿ばね221の領域221aの移動に相応して皿ばね218に追従し、この追従が首尾良く行われた後にセルフロックによって固定されるのに適する。
【0113】
さらに本発明は出願済みの特許願DE4239291.8−12,DE10011412.1,DE10013576.5,およびDE10015205.8に関連するものであり、それらの内容は本発明の開示に属する。
【0114】
とりわけクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整部、例えば227のような調整装置について、並びにセンサ皿ばねとして構成された機能素子、例えば221と操作の際に発生する力との間での力平衡状態によって後調整を行うという基本については詳細が特許願DE4239291.8−12に記載されている。
【0115】
この関連から、特許願DE4239291.8−12の図1,3,4,5,6,7,7a,8,9,10,11,12,14,18,19,20,25とそれらに関連する既述を参照されたい。ここで本実施例では2つの皿ばね217,218の操作力が機能素子221に作用し、これによって後調整に関与するすべての素子の相応に適合された構成が必要であることに考慮すべきである。
【0116】
図2bは、皿ばね298ないし299を操作するための2つの駆動部250ち270を示す。
【0117】
2つの駆動部250,270は回転駆動部であり、本実施例では駆動部250が多極インナロータモータとして、駆動部270が多極アウタロータモータとして構成されている。
【0118】
電気駆動部270はステータ280を有し、このステータは回動不能に例えばプレスばめを介して、スリーブ状の突起274を有する支持フランジ282と結合されている。支持フランジ282はここではトランスミッションケーシング294ないしクラッチキャップにより支持される。
【0119】
電気駆動部250はステータ258を有し、このステータは回動不能に例えばプレスばめを介して、支持フランジ262の半径方向で外側のスリーブ状突起286と結合されている。この支持フランジ262は内側スリーブ状突起254と外側スリーブ状突起286を有する。支持フランジ262はここでは溝付きボールベアリングとして構成された支承部295により支持され、この支承部295は回転スリーブ279と結合している。
【0120】
駆動部250のロータ259はステータ258に対向し、ここでは溝付きボールベアリングとして構成された支承部264に支承されている。図示の実施例でロータ295のケーシング260は支承に直接使用される。
【0121】
ステータ258とロータ259との間で申し分のない同心位置を補償するために、支承部264から軸方向に間隔をおいた支承個所284が設けられており、この支承個所はここでは滑り支承部として構成されている。しかし支承個所284は有利にはニードルベアリングまたはボールベアリングを有することもできる。2つの支承個所264と284によって、ローラ264とステータ258との間で所定の半径方向遊びの調整が保証される。さらに支承個所264と284によって、汚染物質がロータ259とステータ258との間の領域に侵入するのが阻止される。有利には支承264に用いる転がり軸受けは少なくとも1つの軸方向パッキンを有し、このパッキンは汚染物質が支承部ないしロータ259とステータ258との間の内側領域に侵入するのを阻止する。
【0122】
駆動部270のロータ281はステータ280に対向し、この実施例では滑り支承部として構成された支承個所285と、これから軸方向に間隔をおいた支承個所265によって支承される。しかし支承個所285および/または265は有利には、ニードルベアリングまたはボールベアリングにより構成することもできる。2つの支承個所265と285によって、ロータ281とステータ280との間の所定の半径方向遊びの調整が保証される。さらに支承個所265と285によって、汚染物質がロータ281とステータ280の間の領域に侵入することが阻止される。
【0123】
駆動部250のスプリングバンド257は、構成部材253と261によって形成されるリング状の切欠ないし収容部に収容される。駆動部270のスプリングバンド275は、構成部材278と273によって形成される切欠ないし収容部に配置されている。
【0124】
スプリングベルト257ないし275とは、ニードルベアリング255ないし276を介して駆動部270のピン277および駆動部250のピン256がかみ合っている。これらはそれぞれ駆動部250ないし270のロータと結合しており、これにより駆動時には軸293を中心に回転する。この回転運動によって、スパイラル状のスプリングベルト257ないし275は軸方向に運動され、これによって軸方向駆動が実現される。
【0125】
駆動部250の構成部材253と駆動部270の構成部材273は、皿ばね299および298に向いた端部領域にそれぞれフランジ状の領域を有する。このフランジ状領域はレリーズベアリングの回転しない支承リング252ないし272を支持する。レリーズベアリングの回転する支承リング251ないし271が適切に皿ばね298ないし299と結合されている。
【0126】
第2の駆動部270は第1の駆動部250に対して半径方向で内側かつ同心に配置されている。ここで駆動部270は、駆動部250より比較的に大きな軸方向広がりを有する。このことはとりわけ、第2の駆動部270でスプリングベルト275ちステータ280ないしロータ281が軸方向で順次配置され、これに対して第1の駆動部250のスプリングベルト257とステータ258ないしロータ259は同心に入り込むように配置され、スプリングベルト257はステータ258ないしロータ259の半径方向で内側に存在するようにして達成される。駆動部250と270は軸方向で相互に、それらの軸中心がほぼ一つの面になるよう配置される。しかし別の実施例では、駆動部250と270とが、トランスミッションケーシング270に向いたそれらの端部領域を以てほぼ同一平面で終端すると有利である。
【0127】
第1の駆動部250では、ステータ258がロータ259の半径方向で外側に配置されている。第2の駆動部270では、ステータ270はロータ281の半径方向で内側に配置されている。必要な他の電気素子は簡単にするためここには図示されていない。
【0128】
しかし別の実施例では、第1の駆動部250のスプリングバンド257とステータ258ないしロータ259が同様に軸方向に順次配置され、ステータ258ないしロータ259がトランスミッションケーシングに向くと有利である。これによりとりわけ駆動アグリゲートの構造寸法が小さくなる。
【0129】
別の実施例によれば、スプリングベルト275とステータ280ないしロータ281が半径方向に入り組んで配置され、このようにして駆動アグリゲート全体で小さな軸方向構造寸法が達成される。
【0130】
2つの駆動部150と270において、スプリングベルト257,275とステータ258,280ないしロータ259,281が半径方向で入り組んで配置されていれば、別の実施例では、スプリングベルト257と275が半径方向でそれらの間に、相応の電気駆動部に対して必要なステータ素子およびロータ素子を収容すると有利である。従って例えばスプリングベルト257と275は次のような直径差を有することができる。すなわちこれら2つのスプリングベルト257と275の間に形成されるリング状の構造空間が共通のステータを収容するのに十分であるような直径差を有することができる。このこときこのステータの半径方向で内側と外側にはそれぞれリング状のロータが配置される。相応の電流印加によって、第1および/または第2のロータを駆動することができる。場合によってはブレーキを設けることができ、ブレーキによって第1および/または第2のロータを制動ないし保持することができる。この種のブレーキは有利には電磁操作可能なブレーキないしは電磁ブレーキによって形成される。
【0131】
この駆動部についての詳細は特許願DE10015205.8を参照されたい。特にここに図16から19により示された発明と説明に注意すべきである。
【0132】
前記の駆動部は有利な実施例である。別の実施例では、皿ばね289および/または299の操作を別に構成された駆動部により行うと有利である。例えば他の電動式または液圧式駆動部を使用することができる。
【0133】
クラッチ201aおよび/または201bは引っ張りクラッチとすることができる。操作素子217および/または218によりもたらされるばね力は場合により有利にはクラッチ201aおよび/または201bを解除するように印加することができる。相応して駆動部250ないし270はこの構成の場合、引っ張るように作用する。ここでは操作素子217ないし218への接続個所の相応の構成が引っ張り運動を伝達するために必要である。
【0134】
別の実施例では、操作素子217および/または218の操作は開放方向および/または閉鎖方向で組み合わされて行われ、駆動部250ないし270とばね力により支援される。ここでばね力の割合は0から100%の間とすることができる。組み合わされた操作は引っ張りクラッチに対して、押し合いクラッチに対しても適用することができる。クラッチ201aおよび/または201bの操作は有利には強制制御で行うことができる。この場合、駆動部の力の割合は100%であり、ばねは必要ない。この場合も、駆動部と皿ばねとの間に適切な結合を設ける必要があり、これを介して引っ張り運動が伝達できなければならない。
【0135】
以下の図面に基づいて、複数のクラッチを有するクラッチ装置の操作方法の実施例を説明する。このクラッチ装置では、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗が検出され、および/または場合により摩耗差適合が行われる。
【0136】
クラッチ201aおよび/または201bの操作の際に発生する力は共通に機能素子221に作用し、どのような割合で所定のクラッチ201aまたは201bの力が全体力に関与するかは区別できないから、操作の際に2つのクラッチの発生する力、従って摩耗値は少なくともほぼ同じ大きさであることが保証されなければならない。
【0137】
図3には、どのように摩耗適合ストラテジーの開始を摩耗特性量に基づい判断するかが示されている。
【0138】
ブロック302で開始し、ブロック303で2つのクラッチの一方の摩耗値V1の計算が行われ、ブロック304で2つのクラッチの他方の摩耗値V2が計算される。
【0139】
2つの摩耗値V1ないしV2を計算するために、(計算された)エネルギー入力および/または特性曲線パラメータの静的評価が所定のライニング摩耗に相応して利用される。
【0140】
クラッチへのエネルギー入力は例えばクラッチの滑りおよび/またはクラッチの摩擦トルクから、並びに場合により補充的にクラッチ温度および/または温度に依存する後の規則(1)による摩耗係数に依存して計算される。クラッチ温度は測定されるか、または有利には温度モデルによって計算される。
【0141】
【数1】
【0142】
摩擦トルクMReibはここで例えば制御特性曲線から取り出すことができ、またはセンサによって検出することもできる。摩擦回転数は有利には、回転数検出装置によって検出され、例えば機関回転数および車輪回転数との比較によって、シフトされている走行段とその変速比が既知である場合、またはトランスミッション入力回転数が既知である場合に計算される。
【0143】
クラッチ摩耗を計算するために特性曲線パラメータに基づいて、クラッチの走査点および/または最大摩擦トルクおよび/またはクラッチの操作力に関する特性パラメータを使用することができる。とりわけクラッチの走査点とクラッチの摩擦トルクに関する特性パラメータはトルク特性曲線の短時間の一時的変化に強く依存し、トルク特性曲線は例えば駆動に起因する影響、例えば温度、エネルギー入力、湿度等により生じるから、静的評価を行うとが推奨される。例えば後で示される計算規則(2.1)は走査点に対して、また同様に最大摩擦トルク(2,2)に対して反復的に適用することができる。ここでは瞬時の個別値および前もって検出された古い値からそれぞれの値の重み付けによって新たな値が計算される。静的評価の他の形式、例えば多数の個別値にわたる平均値形成も有利に適用することができる。
【0144】
【数2】
【0145】
特に有利にはこの計算規則(2.1)ないし(2,2)は非常に僅かなメモリスペースしか必要としない。なぜなら計算が非常に簡単だからである。重み付け係数cないしその逆数1−cによって、瞬時の個別値の影響を新たに計算される値に係数に従って重み付けすることができる。
【0146】
クラッチ板のクラッチライニングの摩耗値が、クラッチ操作に該当する特性パラメータの静的評価によって検出されたならば、操作素子としてアクチュエータを使用する場合、最大アクチュエータ速度および/または実施されるアクチュエータ動作ないしアクチュエータにより消費される電力に基づいて計算が(3.1)および(3.2)に示すように行われる。
【0147】
クラッチの解除力はそのクラッチライニングの摩耗の増大と共に上昇し、アクチュエータはさらに多くのエネルギーを消費するから、この大きさに基づいて摩耗値の計算を行うことができる。
【0148】
最大アクチュエータ速度は、クラッチが急速に比較的に大きな距離にわたって解除される状況、すなわち完全に閉鎖された位置から完全に解放された位置へ移行する状況において相応の値が存在する場合、有利には入力量として使用することができる。クラッチのクラッチライニングの摩耗の増大と共に、対抗力の増大に基づいて、最大解除速度も相応に小さくなる。必要な値を求めるためクラッチを所期のように断ち継ぎすることは、クラッチのいずれもが所属のギヤにシフトされていない限りいつでも開始することができる。
【0149】
【数3】
【0150】
ここでも上記(2.1)ないし(2.2)により形成された規則を、予測力のある平均比較値の生成のために利用し、それらパラメータの影響を適切に重み付けして、全体結果へ影響させると有利である。
【0151】
クラッチの摩耗値を計算するための前記基準は、それぞれ基礎となる基準値と比較される。そして比較から得られた中間値を、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を表す間のうちの計算に使用する。
【0152】
次ぎに(4)により関数関係が示されている。算出された摩耗値は、基準値を基準にした上記判断基準の関数である。関係は一般的に線形ではない。従って例えば上限を設定するか、または個々のパラメータ、例えばアクチュエータ動作が強い正の影響を有すると有利である。
【0153】
【数4】
【0154】
上記のようにして検出された摩耗値V1,V2は相互に比較される(ブロック305参照)。一方のクラッチの摩耗値V1が他方のクラッチの摩耗値より大きければ、ブロック306に示されているように、摩耗値V1が値ΔVAktivierungだけ高められた摩耗値V2と比較される。それでもなお摩耗値V1が大きいか、または等しければ、両方のクラッチのクラッチライニングの摩耗を適合するための手段が開始される(ブロック311参照)。
【0155】
摩耗値V1が摩耗値V2とΔVAktivierungの和よりも小さければ、ブロック308に示すように、摩耗値V1に配属されたクラッチの摩耗適合に対する手段がすでにアクティブであるか否か、そして同時に摩耗値V1が値ΔVdDeaktivierungだけ高められた摩耗値V2より小さいか、または等しいか否かが検査される。
【0156】
ブロック308に示したこの条件が満たされると、摩擦値V1に配属されたクラッチの摩耗適合のための手段がデアクティベートにされる。ブロック308に示された判断基準が満たされなければ、本発明によりクラッチ装置201の後調整が上記のようにブロック315で実行される。クラッチ201aおよび/または201bの操作の際に機能素子221に作用する力が機能素子により形成される対抗力よりも大きい場合は、ブロック314を参照されたい。
【0157】
このようにして有利にはΔVAktivierungとΔVDeaktivi erungによって、摩耗適合ストラテジーを作用させるためのオン・オフヒステリシスが定義される。
【0158】
同様のことが摩耗値V2に配属されたクラッチに対してもブロック307,309,312および313に示されている。ここでは摩耗値V1が摩耗値V2より小さい場合に摩耗適合ストラテジーが開始される。
【0159】
摩耗後調整に対する前記前提が満たされると(ブロック314参照)、後調整(ブロック315参照)を所期のように制御によって開始すると有利である。このことは適切な時点で、例えば車両の静止状態および/または駆動機関回転数が所定値以下の時に、有利にはアイドリング回転数の時、またはアイドリング回転数以下の時に、2つのクラッチを完全に断つことにより行われる。
【0160】
比較的に摩耗の少ないクラッチの摩耗適合は例えば以下の手段によって行われる。
【0161】
一般的に摩耗適合は、比較的に摩耗の少ないクラッチのクラッチライニングを比較的に強く負荷すること、および/または摩耗の多いクラッチのクラッチライニングの負荷を軽減することにより行われる。
【0162】
このために例えば部分負荷走行時に、要求されるトルクが2つのクラッチ間で、クラッチライニングの摩耗に相応して分散される。二重クラッチトランスミッションの構造に従い、異なるクラッチに配属され、シフトされた変速段は異なる変速比を有する。部分負荷走行時には1つまたは両方のクラッチを滑らせて駆動することができる。ここでの制御は、クラッチライニングの摩耗が比較的少ないクラッチに比較的に多くのエネルギーが入力されるように行う。
【0163】
クラッチが駆動機関回転数の上昇と共にさらに閉じられる発進機能を使用する場合、この発進機能を、重み付け係数を考慮して、2つのクラッチに同時に適用することができる。
【0164】
図4aと4bに示すように、この重み付け係数は、本実施例では(5.1)と(5.2)によって、摩耗値の差およびスリップの他に、負荷レバー位置、すなわちアクセルペダル位置により要求されるトルクに依存する。この実施例では、クラッチ2を比較的に強く摩耗すべきものと仮定して、クラッチ1に対する重み付け係数401が図4aに示されるように負荷レバー位置の増大と共に増大する。これに対してクラッチ2に対する重み付け係数402は図4bに示すように、負荷レバー位置の増大と共に減少する。すなわちこのクラッチは比較的に長く滑り状態で駆動される。
【0165】
このこの係数の影響は実質的に負荷レバー位置が約40%以下のときに作用し、線形に上昇ないし下降する。
【0166】
【数5】
【0167】
図4a、4bには、重み付け係数のスリップ依存性は示されていない。このスリップ依存性は、発進後にクラッチの一方へ切り換えるために使用することができる。
【0168】
2つのクラッチへの全体トルクの分散が偶然的に発生する回転数特性および/または加速度特性の原因とならないようにするため、本実施例では、トルクおよび/または回転数が全体トルクの分散に依存して適合される。場合により、運転者および/または制御装置により要求されたトルクに対して付加的トルクが要求される。
【0169】
ここでは例としてクラッチ2に対する重み付け係数が以下の計算規則(6.1),(6.2)により達成される。
【0170】
【数6】
【0171】
比較的に摩耗の少ないクラッチを摩耗適合するための別の手段は、走行を持続的スリップの下で行うことである。ここではクラッチライニングの摩耗の少ないクラッチが走行時に少なくとも所定時間の間、滑らせながら駆動される。他方のクラッチは開放されるか、ないしはこのドライブトレーンは駆動トルクを伝達しない。
【0172】
さらに摩耗適合は次のようにして行うことができる。すなわちライニングの摩耗の少ないクラッチが走行時に少なくとも所定時間の間、滑りながら駆動トルクを伝達する。そして他方のクラッチは完全に閉鎖され、所属のドライブトレーンを介して駆動トルクの大部分を伝達する。
【0173】
特に有利には本発明の技術思想は、駆動トルクの惰走走行時に、すでに比較的に強く摩耗したクラッチを完全に閉じ、ライニングの摩耗の少ないクラッチをある程度かみ合わせ状態にもたらし、このときこのクラッチに配属され、シフトされた変速段の変速比を、他方の閉じられたクラッチに配属され、シフトされた変速段の変速比よりもとりわけ高くするのである。これにより有利には摩耗すべきクラッチにおいて高いスリップ回転数が形成される。
【0174】
特に有利にはこのようにして、摩耗適合のために駆動トルクに付加的な駆動エネルギーを必要としない。同時に車両ブレーキもこれが操作される場合に有利に負荷軽減される。本発明は有利には、車両ブレーキの操作時に、摩耗の比較的に少ないクラッチをさらにかみ合わせ、これにより一方では比較的高い制動トルクを達成し、他方ではエネルギー入力および引いては摩耗適合率を付加的に高める。
【0175】
スリップ回転数およびスリップトルクに依存する、摩耗適合のためのエネルギー入力側このようにして調整される。
【0176】
駆動トルクの惰走モードでの制動トルク支援による摩耗適合が図5に示されている。付加的エネルギー入力により摩耗すべきクラッチの摩擦トルク501がここでは駆動トルクのトルクに対してプロットされている。
【0177】
駆動トルクの牽引モード502のときにクラッチは完全に開放されるが、このクラッチは惰走モード503へ移行すると直ちにかみ合い状態にもたらされ、この経過はとりわけ最初は急速に、次ぎに負の機関トルクの上昇と共に緩慢になる。制動操作時505にクラッチはさらにかみ合わされる。これにより領域504ではクラッチでの摩擦トルクが相応の上昇する。クラッチでの摩擦トルクに相応して、車両ブレーキは負荷軽減される。
【0178】
場合により付加的に摩耗すべきクラッチを、僅かな牽引力が存在する場合、または牽引モードから惰走モードへの移行時にすでにかみ合い状態にもたらすこともできる。
【0179】
図6は、本発明による方法に対する実施例を示しており、ここではクラッチ1により示されたクラッチのクラッチライニングが比較的に強く摩耗していると仮定する。すなわち、クラッチ2により示したクラッチのクラッチライニングを比較的に強く摩耗させることにより適合を行うものである。
【0180】
クラッチ2のクラッチライニングの摩耗をクラッチ1の摩耗に適合すべきものとし、同時に閉じたクラッチ1を介して走行すると仮定すれば(ブロック602参照)、ブロック603で、クラッチ2が開放しているか否かと、同時にこれに配属されたギヤ段がシフトされているか否かが検査される。この条件が満たされ、同時に駆動トルクのトルクが≦0であると、すなわち駆動機関が惰走モードにあると、クラッチ2が図5に示した特性曲線に従い継がれる(ブロック607参照)。
【0181】
ここでブロック603に示した条件が満たされなければ、ブロック604に示すようにクラッチ2が開放され、これに配属されたギヤ段にシフトされ、さらに走行されることが保証される(ブロック605参照)。
【0182】
ブロック602および/またはブロック605に示した条件の1つが満たされなければ、摩耗適合は行われない。クラッチ2は分離されるか、または分離されたままとなる。
【0183】
惰走モードでの摩耗適合では有利には比較的に高いギヤ段が使用される。なぜなら、変速比に起因してとりわけトランスミッション入力側でのトルク変化が車両加速度に作用する程度が小さく、相応してクラッチの制御をさほど精密に行う必要がないからである。従ってセカンドギヤ段での走行時には制動支援をアクティベーしないのが有利である。
【0184】
惰走シフトダウン時の摩耗適合ストラテジーの過程が、所定のパラメータに基づいて図7に示されている。ここで曲線701は古いギヤ段に配属されたクラッチの摩擦トルクである。曲線702は新たなギヤ段に配属されたクラッチの摩擦トルクを示し、このクラッチの摩耗が比較的に少なく、その摩耗を適合すべきものである。駆動機関のトルクは曲線705により示されている。内燃機関の回転数経過は曲線704に示されており、曲線703は新たなギヤ段での目標回転数を表す。
【0185】
シフトダウン時に駆動機関は新たな、比較的に高いギヤ段の新たな比較的高い回転数にもたらされる。新たなギヤ段のクラッチを摩耗適合のため付加的に摩耗すべき場合、このクラッチを706により示したフェーズで長期間、スリップ状態に保持し、これにより摩耗を高めることができる。
【0186】
さらに高いエネルギーを摩耗すべきクラッチに入力することによる比較的高速な摩耗が、比較的に走行速度の高いときに、ないし機関回転数が比較的高いときにすでにシフトダウンすることによって達成される。その結果、駆動機関の比較的に高い惰走トトルク、並びに比較的高い同期すべき回転数差が生じ、これによりクラッチへのエネルギー入力が増大する。
【0187】
本発明の技術思想によればさらに、既存のトランスミッションと関連して電動機が設けられる。この電動機のロータは例えば自由回転可能な振動質量と結合されているか、またはこれを形成する。この構成によってハイブリッド駆動が可能である。この振動質量は少なくともクラッチによって、例えば内燃機関である駆動ユニットおよび例えばトランスミッションである駆動ユニットから、振動の利用のため分離可能である。
【0188】
このトランスミッションにより、電動機を内燃機関に対するスタータユニット、発電機、部分駆動部、全駆動部として、並びに運動エネルギーを電気エネルギーに変換するユニットとして、または内燃機関の切り離された車両の減速過程時にロータを振動質量として使用して運動エネルギーを運動回転エネルギーに変換するユニット(レキュペレーション)として包括的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、ドライブレーン、クラッチ装置、操作装置、および制御装置を有する車両を概略的に示す図である。
【図2a】
図2aは、クラッチ装置を示す。
【図2b】
図2bは、クラッチ装置のトランスミッションを示す。
【図3】
図3は、摩耗特性量に基づき、摩耗適合ストラテジーの開始についての判断を行うための線図である。
【図4a】
図4aは、クラッチを機関回転数の上昇と共に、発進時にクラッチ1を介して負荷レバー位置に依存してかみ合わせるための重み付け係数の線図である。
【図4b】
図4bは、クラッチを機関回転数の上昇と共に、発進時にクラッチ2を介して負荷レバー位置に依存してかみ合わせるための重み付け係数の線図である。
【図5】
図5は、摩耗適合のための制動トルク特性曲線である。
【図6】
図6は、牽引走行時での摩耗適合のための線図である。
【図7】
図7は、減速シフトダウン時の再かみ合わせの際の拡大したスリップ低減のための線図である。
本発明は、入力部および2つのクラッチ板を有するクラッチ装置に関する。ここで入力部は、機関、とりわけ自動車に内燃機関により駆動されるシャフトと結合可能であり、2つのクラッチ板はそれぞれ駆動すべきシャフトと結合可能である。
【0002】
さらに本発明は、このようなクラッチ装置の操作方法に関する。
【0003】
この種のクラッチ装置はすでに公知である。この種の駆動シャフトを被駆動シャフトの1つと接続するためのクラッチ装置のクラッチ板により形成されたクラッチは、例えば別個にそれぞれ1つのクラッチペダルを介して、または制御装置により自動的に操作される。
【0004】
この公知のクラッチ装置の欠点は、クラッチ板が摩耗するとクラッチの動作点がずれ、そのためクラッチを操作するために必要な押圧力が相応に変化することである。このことは操作特性に不利に作用する。
【0005】
本発明の課題は、申し分なく機能し、かつ同時に構造が簡単であり、安価に製造することのできるクラッチ装置並びにそのための操作方法を提供することである。また全寿命を通じて、高い操作精度と改善されたレリーズ特性、とりわけ一定のレリーズ特性が達成されるようにする。
【0006】
本発明のよればこの課題は、2つのクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整部を設けることにより解決される。さらに課題を解決するために、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を検出し、および/または場合により調整する。
【0007】
本発明の有利な改善形態は従属請求項に記載されている。
【0008】
有利には第1ないし第2のプレッシャプレートを軸方向にシフト可能に限定してクラッチケーシングと結合する。とりわけ第1および第2の圧力板に対して相対的に結合する。これにより第1ないし第2のクラッチ板を、それぞれに配属された圧力板とプレッシャプレートとの間で軸方向に固定ないし解除することができる。
【0009】
本発明の有利な構成によれば、クラッチ装置は二重クラッチとして構成されている。第1および第2のクラッチ板により2つのクラッチが形成され、これらはその操作の点で平行して切り換えられ、これによりクラッチを独立して操作することが例えばシフト移行時に可能である。
【0010】
有利な実施例では、クラッチが有利には制御装置によって自動的に操作される。
【0011】
第1のクラッチのが第1の操作素子によって、第2のクラッチの操作が第2の操作素子によって行われると有利である。各クラッチには1つの固有の操作素子が配属されている。
【0012】
操作素子は有利には皿ばね状またはダイヤフラム状の構成部材として構成されている。この種の構成部材は、ディスク状またはリング状に構成することができ、内側を指すばね状の突出部を有する。これによりこの種の構成部材は、軸方向にばね力を形成することができ、このばね力がクラッチのかみ合いに作用する。またクラッチを外すために操作するには操作素子に対抗して作用する操作力が必要である。
【0013】
第1の操作素子は有利には、その半径方向で外側の領域を以て第1のプレッシャプレートに力を印加し、半径方向でさらに内側にある領域を以てリング状間隔素子を介して第2の操作素子に旋回可能に支持される。支持点は操作の際に回転点として作用する。
【0014】
有利にはリング状間隔素子はこの実施例では第1と第2の操作素子に軸方向に支持される。このとき第1の操作素子での支持直径は第2の操作素子での支持直径とは異なっている。有利には第1の操作素子での支持直径はこの実施例の場合、第2の支持素子での支持直径よりも大きい。支持直径は操作素子に相応する力特性および距離特性に適合している。従って他の実施例でも、第1の操作素子での支持直径と、第2の操作素子での支持直径との比が例えば1以下であると有利である。
【0015】
この実施例では第2の操作素子が特に有利には半径方向で外側の領域を以て第2のプレッシャプレートに力を及ぼし、半径方向でさらに内側にある領域を以てリング状中間素子を介して、皿ばね状またはダイヤフラム状の機能素子に旋回可能に支持される。第2の操作素子を操作する際に、この支持点はリング状中間素子において回転点を形成する。第2の操作素子は中間素子および間隔素子によって半径方向にほぼ同じ間隔で支持される。
【0016】
この実施例が示すように、操作素子がエラスティックに変形可能なリング状の基体を有していると特に有利である。この基体からは半径方向で内側を指すレバー状の操作領域が伸長する。
【0017】
操作素子の操作はそれぞれその半径方向で内側にある領域を介して、第1および第2の操作装置によって行われる。この操作は例えば、それぞれの操作装置が軸方向に圧力板の方向に運動し、配属された操作素子がその回転点を中心に旋回し、接触圧力が相応のプレッシャプレートにより引き取られることにより行われる。
【0018】
ここでは、操作装置が軸方向でクラッチ板とは反対側の操作素子の側に配置されており、その静的な部分領域を以てトランスミッションケーシングに支持されると有利である。
【0019】
ここでは2つの操作装置は同軸に配置されており、第1の操作装置は半径方向で第2の操作装置の外側に配置されている。相応して第1の操作素子の半径方向で内側の領域は、第2の操作素子の半径方向で内側の領域よりも大きな直径を有する。この内側の領域を介してそれぞれ第1および第2の操作素子の操作が行われる。
【0020】
この実施例で有利には、機能素子は半径方向で外側に領域を以て、支持部として構成されたマウントにばね力によって力を及ぼす。このマウントは第2の操作素子に対するものであり、ここまではリング状中間素子として示されていた。そして機能素子は半径方向でさらに内側にある領域を介して旋回可能に、しかし軸方向には不動にクラッチカバーに支持される。
【0021】
特に有利には機能素子は、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整部の構成部材を形成する。この後調整部は、プレッシャプレートの力印加がとりわけクラッチライニングが摩耗した場合でも実質的に一定に留まるように操作素子によって作用する。
【0022】
この実施例によれば、第2の操作素子に対する支持部を支持する機能素子の半径方向領域はクラッチライニングの摩耗に依存して軸方向に移動する。
【0023】
特に有利には、第1および/または第2の操作素子を操作する際に力が形成され、この力は支持部に力を印加する機能素子によって形成された支持力に対して平衡状態を形成するように対抗する。
【0024】
ここで非常に有利には、ライニングが摩耗した場合、第1および/または第2の操作素子によりこれの操作の際に機能素子に作用される力を増大し、これにより形成される支持力(対抗力)を高める。
【0025】
有利には2つのクラッチの操作力は加算的に機能素子に作用する。従ってクラッチの操作素子はこの点に関して機能素子と直列に接続される。
【0026】
ライニングの摩耗、すなわちクラッチの摩耗は、それぞれの操作装置の出力位置が変化することにより、支持部を支持する機能素子の領域に作用する操作力の上昇を引き起こす。この場合本発明の特に有利な構成によれば、支持部を支持する機能素子の領域が軸方向に、圧力板の方向に移動される。この領域は高められた操作力を緩和する。このとき機能素子はその半径方向で内側の領域を中心に旋回される。
【0027】
特に有利にはこの移動によって、第1および/または第2の操作素子を操作するための操作力が減少する。
【0028】
実施例には、支持部を形成する機能素子の領域が、第1および/または第2の操作素子を操作するための操作力と、機能素子によって形成された対抗力との間で力平衡状態が新たに調整されるまで移動されると有利であることが示されている。有利には第1および第2の操作素子は少なくとも運動領域の一部にわたって下降する力特性曲線を有する。
【0029】
対抗力を形成するための機能素子は有利には力蓄積器を形成し、この力蓄積器は実質的に一定の力を所定の後調整領域にわたって有している。
【0030】
本発明の有利な構成によれば、機能素子は力センサとして用いる皿ばねにより構成される。この皿ばねは、軸方向に可撓性であり、かつクラッチカバーの方向にばね負荷される支持部を形成し、他方では軸方向に不動にクラッチカバーと結合されている。
【0031】
本発明の特に有利な構成では、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整部が、クラッチカバーと第1の操作素子との間で作用する調整装置を含む。
【0032】
ここでは、調整装置が構成部材を有し、この構成部材が第1の操作フィールドに向いた側を以て対向マウントを支持し、この対向マウントが軸方向に圧力板の方向に移動可能であり、しかし反対方向には固定可能であると有利である。
【0033】
クラッチカバーと第1の操作素子との間に存在するこの対向マウントは有利には圧力板の方向にばね負荷されている。
【0034】
有利にはクラッチ装置は対向マウントが、第2の操作素子に対する支持部を形成し、かつばね負荷されるマウントの移動に相応して調整されるように構成される。
【0035】
第1の操作素子は一方では対向マウントにより、他方ではリング状間隔素子により、半径方向でほぼ同じ高さに支持される。
【0036】
有利には後調整はリング状構成部材によって行われる。このリング状構成部材は第1および第2の操作素子により、少なくともこれらが操作されないときに軸方向に力を受ける。
【0037】
有利な実施例では、調整装置は軸方向に上昇する後調整ランプを有する。この後調整ランプは、リング状構成部材に設けられており、リング状構成部材は同時に対向マウントも支持する。
【0038】
特に有利には傾斜ランプは相応する対向傾斜マウントと共働して、この傾斜ランプと対向傾斜ランプとが相互に相対的に回転されるように作用する。ここではランプに基づいてそれらの軸方向相対位置が変化する。
【0039】
対向傾斜ランプは有利にはリング状構成部材によって支持され、このリング状構成部材は傾斜ランプを支持する構成部材とクラッチカバーとの間に配置されている。
【0040】
対向傾斜ランプは有利には、ケーシングの半径方向に延在する領域に直接取り付けられる。
【0041】
本発明の有利な構成によれば調整装置は、摩擦クラッチの断ち方向で見て、ワンウェイクラッチに類似する。しかし断ち方向とは反対の方向では、セルフロック式である。
【0042】
有利には少なくとも1つの傾斜ランプは、5゜から20゜の間、有利には8゜から12゜のオーダーの上昇角を有する。
【0043】
傾斜ランプが、この傾斜ランプと別の構成部材の対向傾斜領域との摩擦かみ合いのセルフロックに作用する上昇角を有すると有利である。これにより後調整が首尾良く行われれば、傾斜ランプないし対向傾斜ランプまたは対向傾斜領域を支持する素子の(今や拡大された)軸方向相対間隔が保持される。
【0044】
傾斜ランプを支持する少なくとも1つの構成部材および/または対向傾斜ランプないし対向傾斜領域を支持する構成部材に後調整方向でばね負荷され、ばねによって所定の条件下では、傾斜ランプないし対向傾斜ランプまたは対向傾斜領域を支持する素子が、この素子の軸間隔が拡大する方向で回転するようにすると有利である。
【0045】
有利には調整装置は少なくとも1つの移動可能な後調整素子を有する。
【0046】
調整装置が回転数に依存して作用すると有利である。
【0047】
有利には調整装置は回転数に依存してロックする。
【0048】
このために調整装置が1000rpm以上の回転数ではロックし、アイドリング回転数またはアイドリング回転数以下で作用すると有利であり、とりわけ調整装置が実質的に回転数ゼロの時にアクティブであると有利である。
【0049】
本発明の有利な構成によれば、傾斜ランプおよび/または対向傾斜ランプないし対向傾斜領域を有し、かつケーシングに対して相対的に移動する調整装置の部分がばね状に負荷されると有利である。有利にはばね負荷は力を周方向に形成する。
【0050】
対抗力をもたらす機能素子は本発明により有利には、支持部として構成されたマウントを第2の操作素子に対して形成する。
【0051】
クラッチライニングとクラッチ板の少なくとも1つとの間にライニングばねが存在すると有利である。
【0052】
さらにクラッチ板のクラッチライニング間に設けられたライニングばねが距離/力特性を有すると有利である。この距離/力特性は、ライニングばねのばね距離を介して、操作素子から圧力板に及ぼされる力の距離/力特性に近似する。
【0053】
本発明の複数のクラッチ板を有するクラッチ装置の操作方法並びにクラッチ装置を損傷または破壊から保護する方法に対する実施例によれば、クラッチ装置はクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整装置を、自己調整型二重クラッチのように有する。ここでクラッチ板により形成されたクラッチは制御装置によって自動的に操作され、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗が検出され、および/または場合により調整される。
【0054】
本発明の技術思想に相応して、クラッチライニングの少なくとも同様の大きさの摩耗を達成すると有利である。
【0055】
このためにクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を、特に有利には個々のクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を個別に少なくとも代表として検出する。この検出は、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を計算することにより行う。
【0056】
しかし別の実施例では、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を測定すると有利である。
【0057】
クラッチ板のクラッチライニングの摩耗の計算は、本発明では特に有利にはエネルギー入力に基づき、および/または特性曲線パラメータの静的評価によって行う。
【0058】
エネルギー入力が少なくとも例えばクラッチの滑り回転数および/またはクラッチの摩擦トルクおよび/またはクラッチ温度および/または場合により温度に依存する摩耗係数の関数であると特に有利である。
【0059】
エネルギー入力を検出するためのパラメータとしてのクラッチ温度は特に有利には温度モデルによって計算される。しかし別の実施例では、温度を測定すると有利である。
【0060】
クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を検出するための特性パラメータの静的評価は、本発明の方法の実施例では特に有利には特性曲線パラメータに基づいて行う。この特性曲線パラメータは、クラッチの走査点および/または最大摩擦トルクおよび/またはクラッチの操作力である。
【0061】
クラッチの操作力は有利には最大アクチュエータ速度および/またはアクチュエータ動作の関数として検出される。
【0062】
とりわけ特性曲線パラメータを静的評価する際には、短期間の影響が計算結果にほとんど影響を及ぼさないか、または全く影響を及ぼさないと非常に有利である。
【0063】
短期間の影響を除去することは、新たな値を反復的に、瞬時値および先行して検出された比較的に古い値からそれぞれの値を重み付けして計算するか、および/または新たな値を計算するために検出された複数の値を平均して行う。
【0064】
本発明の特に有利な構成では、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗の計算の基礎となるパラメータは基準値と比較される。ここで結果パラメータが形成され、この結果パラメータに少なくとも摩耗を表す関数が依存する。
【0065】
本発明では、クラッチ板のクラッチライニングの個々の摩耗値の平均値が所定値に達した時にクラッチ装置の後調整が行われる。
【0066】
後調整が首尾良く行われた後、有利には場合により基準値の少なくともいくつかがクラッチ特性に相応して更新される。
【0067】
本発明の非常に有利な構成では、クラッチ板のクラッチライニングの検出された摩耗値が相互に比較され、場合により存在する摩耗値の差が検出される。
【0068】
摩耗値の差が検出された場合、これを相互に適合させる。
【0069】
本発明の技術思想によれば、摩耗値の適合を次のようにして行うと有利である。すなわち、比較的に摩耗の少ないクラッチでのクラッチライニングを比較的に強く負荷するか、および/または比較的に強く摩耗したクラッチのクラッチライニングの負荷を軽減するのである。
【0070】
そのために部分負荷走行時には、要求される特るをクラッチライニングの摩耗に相応して分散すると有利である。
【0071】
二重クラッチトランスミッションを使用する場合、二重クラッチトランスミッションの原理に相応して、クラッチに配属された変速段に異なる変速比が設定される。
【0072】
クラッチが駆動機関回転数の上昇と共にさらに閉鎖され、並びにクラッチの異なる急速な摩耗が可能になると有利である。
【0073】
有利には閉鎖過程の速度を負荷レバー位置(トルク要求)に依存して、異なるクラッチに対して、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗に相応する異なる速度係数により行う。
【0074】
有利には摩耗の少ないクラッチが走行時に、少なくとも所定時間、滑りながら駆動トルクを伝達し、他方のクラッチはトルクを伝達しないと有利である。
【0075】
さらに摩耗値を適合するため、摩耗の少ないクラッチを走行時に少なくとも所定時間、滑らせながら駆動し、他方のクラッチを閉鎖し、駆動トルクの大部分を伝達させると有利である。
【0076】
本実施例では、惰走走行時に摩耗の少ないクラッチをかみ合わせ、それに配属された変速段の変速比が、他方の閉鎖されたクラッチの変速段の変速比よりも高くなるように設定すると有利である。
【0077】
ブレーキ操作時にはクラッチをさらにかみ合わせ状態にもたらすと有利である。
【0078】
本発明の方法によりさらに、意図しないスリップ状態が識別される場合、クラッチ装置を損傷または破壊から保護するための手段を開始すると有利である。
【0079】
有利にはこのことは、クラッチ装置へのエネルギー入力の制限によって行われる。この制限は、駆動機関のトルクおよび/または回転数を絞ることにより、および/またはスリップがクラッチ装置により形成されるクラッチにおいて制限されることにより行われr。
【0080】
本発明の方法を以下、図に示された実施例に基づき詳細に説明する。
【0081】
図1は、ドライブレーン、クラッチ装置、操作装置、および制御装置を有する車両を概略的に示す図である。
【0082】
図2aは、クラッチ装置を示す。
【0083】
図2bは、クラッチ装置のトランスミッションを示す。
【0084】
図3は、摩耗特性量に基づき、摩耗適合ストラテジーの開始についての判断を行うための線図である。
【0085】
図4aは、クラッチを機関回転数の上昇と共に、発進時にクラッチ1を介して負荷レバー位置に依存してかみ合わせるための重み付け係数の線図である。
【0086】
図4bは、クラッチを機関回転数の上昇と共に、発進時にクラッチ2を介して負荷レバー位置に依存してかみ合わせるための重み付け係数の線図である。
【0087】
図5は、摩耗適合のための制動トルク特性曲線である。
【0088】
図6は、牽引走行時での摩耗適合のための線図である。
【0089】
図7は、減速シフトダウン時の再かみ合わせの際の拡大したスリップ低減のための線図である。
【0090】
図1は、ドライブトレーンを有する自動車1を概略的に示す。このドライブトレーンは、内燃機関として構成された駆動区間2,クラッチ装置4およびトランスミッション6を含む。カルダンシャフト8とディファレンシャル10を介して車両1の車輪12が駆動される。もちろん1つまたは複数の他の駆動軸を有する車両であっても良い。
【0091】
変速比選択装置60、例えばセンサ61を備えるシフトレバーと制御装置18,44はブロック回路図として示されている。制御装置18,44はユニットとして、または構造的および/または機能的に別個の部分領域として構成することができる。制御装置18,44が構造的および/または機能的に別個の部分領域として構成されている場合には、これらを例えばCAN−Bus54を介して、または他の電気接続を介してデータ交換のために相互に接続することができる。制御装置18,44は例えばトランスミッション6および/またはクラッチ装置4を形成するクラッチ70,71の自動操作、または機関2、例えば機関トルク、トランスミッション変速比の選択、トランスミッションのP位置、N位置、またはクラッチにより伝達されるトルクを制御する。
【0092】
クラッチ70,71はアクチュエータ46によって自動的に操作可能であり、ここでクラッチ70,71は相互に独立して操作することができる。クラッチ70,71をクラッチ操作するためのアクチュエータ46は、構造的および/または機能的に1つの構成ユニットに、または例えばクラッチに配属された部分領域に実現することができる。
【0093】
トランスミッションの変速比を変化するための装置は少なくともトランスミッション操作装置48,50を有し、各トランスミッション操作装置48,50は変速段の群を操作するために設けられている。これらの変速段の群はクラッチ70,71の一方にそれぞれ配属されている。とりわけ変速段の群は、変速段がその変速比に関してシーケンスを形成し、隣接する変速段はそれぞれ異なるクラッチ70,71に配属されているように構成されている。クラッチ装置4によって、負荷時シフト駆動に対してクラッチ70,71の操作が可能となり、牽引力中断がなくなる。
【0094】
さらに装置は制御装置44を有しており、ここで変速比は操作装置48,50んほ制御によって変更可能である。操作装置48,50は例えばそれぞれ2つの駆動部をシフト運動ないし選択運動の形成ために有している。
【0095】
クラッチ装置4もまた制御装置44によりアクチュエータ46を介して自動的に操作される。
【0096】
制御装置の領域44は信号を受信する。これらの信号は、クラッチ70および/または71の伝達状態と、トランスミッション6で調整された変速比とを少なくとも表す信号と、被駆動回転数に対するセンサ52からの信号と、変速比選択装置60のセンサ61からの信号である。これらの信号は、例えばギヤ識別センサまたはクラッチ距離センサのようなセンサにより検出される。
【0097】
制御装置の領域18は内燃機関2をスロットルバルブ30の位置および/または噴射を介して制御する。吸気管圧に対するセンサ24,冷却水温度に対するセンサ28,機関回転数に対するセンサ20、スロットルバルブ22の位置に対するセンサ、およびガスペダル操作に対するセンサ14の信号が受信される。本発明はもちろんすべての駆動機関形式で適用することができる。
【0098】
トランスミッション操作装置48,50は例えばそれぞれ2つの電気モータを有し、ここで第1の電気モータは選択過程の操作のために制御され、第2の電気モータはシフト過程の操作のために制御される。このために電気モータによって選択区間ないしシフト区間に沿って、少なくとも1つの被駆動側切換素子の調整装置が操作される。
【0099】
図2aには、本発明のクラッチ装置201の実施例が示されている。このクラッチ装置は2つの摩擦クラッチ201aと201bを有する。
【0100】
摩擦クラッチ201aは図示の実施例ではクラッチ板204を有し、このクラッチ板204はトランスミッション入力軸213と結合されており、また機関、例えば内燃機関の被駆動シャフト202と結合可能である。摩擦クラッチ201bはクラッチ板207を有し、このクラッチ板207はトランスミッション入力軸212と結合されており、機関、例えば内燃機関の被駆動シャフト202と結合可能である。
【0101】
クラッチ板204はそのクラッチライニング205と共に軸方向で圧力板203とプレッシャプレート208との間に配置されている。クラッチ板207はそのクラッチライニング206と共に軸方向で圧力板209とプレッシャプレート210との間に配置されている。
【0102】
圧力板203と209は軸方向不動かつ回動不動に機関の被駆動軸202と結合されている。プレッシャプレート208と210は回動不能に、しかし軸方向にはある程度の領域に分かって移動可能にクラッチカバー211と結合されている。このクラッチカバーも同様に機関の被駆動軸202と結合されている。圧力板203,209と機関の被駆動軸202との結合は、この実施例では例えば慣性質量を形成する構成部材226を介して行われる。この構成部材226は例えばばね状かつ制動されて相互に結合された2つの部分慣性質量を有することができる。
【0103】
機関の被駆動軸202を、ここに詳細に図示しないトランスミッションのトランスミッション入力軸213と結合するために、クラッチ板204はそのクラッチライニング205と共に、プレッシャプレート208の軸方向の移動によって、圧力板203とプレッシャプレート208との間で軸方向に締め付けることができる。このとき締め付けの増大と共に摩擦も増大し、従ってプレート203および208とクラッチ板204のクラッチライニング205との間の連動も増大する。クラッチ板207はそのクラッチライニング206と共に、プレッシャプレート210の軸方向移動によって、圧力板209とプレッシャプレート210との間で締め付けられ、機関の被駆動軸202とトランスミッション入力軸212との間の接続を行う。このとき締め付けの増大とと共に摩擦も増大し、従ってプレート209,210とクラッチ板204のクラッチライニングとの間の連動も増大する。
【0104】
プレッシャプレート208の軸方向移動によるクラッチ201aの操作は駆動部216によって行われる。この駆動部216は、ここでは皿ばね218により形成された操作素子を介してプレッシャプレート208の軸方向運動を行う。
【0105】
駆動部216はここで皿ばね218の半径方向で内側に存在する領域218iに介入する。皿ばね218はリング状間隔素子220の領域220aに支持されている。この領域220aは同時に回転点としても作用し、これを中心にして皿ばね218は操作の際に旋回可能である。半径方向で外側の領域218aを介して中間素子223により、プレッシャプレート208の操作、従ってクラッチ201aの操作が行われる。皿ばね218はリング状間隔素子220の領域220aに軸方向で対向する領域に、後調整装置227のマウント225によって支持されている。
【0106】
皿ばね218はプレッシャプレート208にかみ合うように圧力を印加する。駆動部216による操作によって、皿ばね力に抗してプレッシャプレート208の軸方向運動が可能であり、従ってクラッチ201aの解除に作用する。
【0107】
クラッチ201bの操作は駆動部215によって行われる。駆動部215の運動は、皿ばね217として構成された操作装置を介して、軸方向に運動するプレッシャプレートに伝達される。ここで皿ばね217はリング状中間素子219に支持されている。皿ばね217の軸方向に対向する側には対向マウントがあり、この対向マウントはリング状間隔素子220の領域220bによって形成される。駆動部215は半径方向で内側にある皿ばね217の領域217iに介入する。リング状中間素子219は回転点を形成し、この回転点を中心に皿ばね217は操作の際に旋回可能である。皿ばね217の半径方向で外側の領域217aはプレッシャプレート210のマウント領域224に当接する。
【0108】
皿ばね217はプレッシャプレート210にかみ合うよう力を印加する。駆動部215による操作によって、皿ばね力に抗してプレッシャプレート210の軸方向運動が可能であり、クラッチ210bの解除に作用する。
【0109】
リング状素子219は、皿ばね221として構成された機能素子の半径方向で外側の領域221aに支持される。皿ばね221の半径方向で外側の領域221aは軸方向に制限されて移動可能である。ここで皿ばね221は半径方向で内側の領域221iを以て、この実施例では複数のボルトまたはリベット素子222によってクラッチカバー211と固定的に結合されている。
【0110】
クラッチ201aおよび/または201bの操作の際に、リング状中間素子219およびリング状間隔素子220の領域220aによって形成される旋回点において皿ばね217ないし218に対して負荷される力は、リング状中間素子219を介して皿ばね221の半径方向で外側の領域221aに支持される。皿ばね221の力はこのようにして、皿ばね217ないし218の旋回点において操作の際に作用する力に対して平衡状態にある。
【0111】
クラッチ201aないし201bのクラッチライニング205および/または206が摩耗すると、皿ばね217ないし218の初期位置が変化する。これにより操作の行われる運動領域がずれ、ばね特性曲線に起因して操作力が増大する。皿ばね221の半径方向で外側領域221aに作用する力は増大し、領域221aは軸方向に、増大した操作力に相応して撓む。この撓みは、皿ばね217ないし218の操作領域がその特性曲線の点で再び平衡状態に対応し、力平衡状態が形成されるまで続く。
【0112】
皿ばね221の領域221aの撓みによって、皿ばね218とクラッチカバー211との間にある中間空間が増大する。調整装置227は、マウント領域225が皿ばね221の領域221aの移動に相応して皿ばね218に追従し、この追従が首尾良く行われた後にセルフロックによって固定されるのに適する。
【0113】
さらに本発明は出願済みの特許願DE4239291.8−12,DE10011412.1,DE10013576.5,およびDE10015205.8に関連するものであり、それらの内容は本発明の開示に属する。
【0114】
とりわけクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整部、例えば227のような調整装置について、並びにセンサ皿ばねとして構成された機能素子、例えば221と操作の際に発生する力との間での力平衡状態によって後調整を行うという基本については詳細が特許願DE4239291.8−12に記載されている。
【0115】
この関連から、特許願DE4239291.8−12の図1,3,4,5,6,7,7a,8,9,10,11,12,14,18,19,20,25とそれらに関連する既述を参照されたい。ここで本実施例では2つの皿ばね217,218の操作力が機能素子221に作用し、これによって後調整に関与するすべての素子の相応に適合された構成が必要であることに考慮すべきである。
【0116】
図2bは、皿ばね298ないし299を操作するための2つの駆動部250ち270を示す。
【0117】
2つの駆動部250,270は回転駆動部であり、本実施例では駆動部250が多極インナロータモータとして、駆動部270が多極アウタロータモータとして構成されている。
【0118】
電気駆動部270はステータ280を有し、このステータは回動不能に例えばプレスばめを介して、スリーブ状の突起274を有する支持フランジ282と結合されている。支持フランジ282はここではトランスミッションケーシング294ないしクラッチキャップにより支持される。
【0119】
電気駆動部250はステータ258を有し、このステータは回動不能に例えばプレスばめを介して、支持フランジ262の半径方向で外側のスリーブ状突起286と結合されている。この支持フランジ262は内側スリーブ状突起254と外側スリーブ状突起286を有する。支持フランジ262はここでは溝付きボールベアリングとして構成された支承部295により支持され、この支承部295は回転スリーブ279と結合している。
【0120】
駆動部250のロータ259はステータ258に対向し、ここでは溝付きボールベアリングとして構成された支承部264に支承されている。図示の実施例でロータ295のケーシング260は支承に直接使用される。
【0121】
ステータ258とロータ259との間で申し分のない同心位置を補償するために、支承部264から軸方向に間隔をおいた支承個所284が設けられており、この支承個所はここでは滑り支承部として構成されている。しかし支承個所284は有利にはニードルベアリングまたはボールベアリングを有することもできる。2つの支承個所264と284によって、ローラ264とステータ258との間で所定の半径方向遊びの調整が保証される。さらに支承個所264と284によって、汚染物質がロータ259とステータ258との間の領域に侵入するのが阻止される。有利には支承264に用いる転がり軸受けは少なくとも1つの軸方向パッキンを有し、このパッキンは汚染物質が支承部ないしロータ259とステータ258との間の内側領域に侵入するのを阻止する。
【0122】
駆動部270のロータ281はステータ280に対向し、この実施例では滑り支承部として構成された支承個所285と、これから軸方向に間隔をおいた支承個所265によって支承される。しかし支承個所285および/または265は有利には、ニードルベアリングまたはボールベアリングにより構成することもできる。2つの支承個所265と285によって、ロータ281とステータ280との間の所定の半径方向遊びの調整が保証される。さらに支承個所265と285によって、汚染物質がロータ281とステータ280の間の領域に侵入することが阻止される。
【0123】
駆動部250のスプリングバンド257は、構成部材253と261によって形成されるリング状の切欠ないし収容部に収容される。駆動部270のスプリングバンド275は、構成部材278と273によって形成される切欠ないし収容部に配置されている。
【0124】
スプリングベルト257ないし275とは、ニードルベアリング255ないし276を介して駆動部270のピン277および駆動部250のピン256がかみ合っている。これらはそれぞれ駆動部250ないし270のロータと結合しており、これにより駆動時には軸293を中心に回転する。この回転運動によって、スパイラル状のスプリングベルト257ないし275は軸方向に運動され、これによって軸方向駆動が実現される。
【0125】
駆動部250の構成部材253と駆動部270の構成部材273は、皿ばね299および298に向いた端部領域にそれぞれフランジ状の領域を有する。このフランジ状領域はレリーズベアリングの回転しない支承リング252ないし272を支持する。レリーズベアリングの回転する支承リング251ないし271が適切に皿ばね298ないし299と結合されている。
【0126】
第2の駆動部270は第1の駆動部250に対して半径方向で内側かつ同心に配置されている。ここで駆動部270は、駆動部250より比較的に大きな軸方向広がりを有する。このことはとりわけ、第2の駆動部270でスプリングベルト275ちステータ280ないしロータ281が軸方向で順次配置され、これに対して第1の駆動部250のスプリングベルト257とステータ258ないしロータ259は同心に入り込むように配置され、スプリングベルト257はステータ258ないしロータ259の半径方向で内側に存在するようにして達成される。駆動部250と270は軸方向で相互に、それらの軸中心がほぼ一つの面になるよう配置される。しかし別の実施例では、駆動部250と270とが、トランスミッションケーシング270に向いたそれらの端部領域を以てほぼ同一平面で終端すると有利である。
【0127】
第1の駆動部250では、ステータ258がロータ259の半径方向で外側に配置されている。第2の駆動部270では、ステータ270はロータ281の半径方向で内側に配置されている。必要な他の電気素子は簡単にするためここには図示されていない。
【0128】
しかし別の実施例では、第1の駆動部250のスプリングバンド257とステータ258ないしロータ259が同様に軸方向に順次配置され、ステータ258ないしロータ259がトランスミッションケーシングに向くと有利である。これによりとりわけ駆動アグリゲートの構造寸法が小さくなる。
【0129】
別の実施例によれば、スプリングベルト275とステータ280ないしロータ281が半径方向に入り組んで配置され、このようにして駆動アグリゲート全体で小さな軸方向構造寸法が達成される。
【0130】
2つの駆動部150と270において、スプリングベルト257,275とステータ258,280ないしロータ259,281が半径方向で入り組んで配置されていれば、別の実施例では、スプリングベルト257と275が半径方向でそれらの間に、相応の電気駆動部に対して必要なステータ素子およびロータ素子を収容すると有利である。従って例えばスプリングベルト257と275は次のような直径差を有することができる。すなわちこれら2つのスプリングベルト257と275の間に形成されるリング状の構造空間が共通のステータを収容するのに十分であるような直径差を有することができる。このこときこのステータの半径方向で内側と外側にはそれぞれリング状のロータが配置される。相応の電流印加によって、第1および/または第2のロータを駆動することができる。場合によってはブレーキを設けることができ、ブレーキによって第1および/または第2のロータを制動ないし保持することができる。この種のブレーキは有利には電磁操作可能なブレーキないしは電磁ブレーキによって形成される。
【0131】
この駆動部についての詳細は特許願DE10015205.8を参照されたい。特にここに図16から19により示された発明と説明に注意すべきである。
【0132】
前記の駆動部は有利な実施例である。別の実施例では、皿ばね289および/または299の操作を別に構成された駆動部により行うと有利である。例えば他の電動式または液圧式駆動部を使用することができる。
【0133】
クラッチ201aおよび/または201bは引っ張りクラッチとすることができる。操作素子217および/または218によりもたらされるばね力は場合により有利にはクラッチ201aおよび/または201bを解除するように印加することができる。相応して駆動部250ないし270はこの構成の場合、引っ張るように作用する。ここでは操作素子217ないし218への接続個所の相応の構成が引っ張り運動を伝達するために必要である。
【0134】
別の実施例では、操作素子217および/または218の操作は開放方向および/または閉鎖方向で組み合わされて行われ、駆動部250ないし270とばね力により支援される。ここでばね力の割合は0から100%の間とすることができる。組み合わされた操作は引っ張りクラッチに対して、押し合いクラッチに対しても適用することができる。クラッチ201aおよび/または201bの操作は有利には強制制御で行うことができる。この場合、駆動部の力の割合は100%であり、ばねは必要ない。この場合も、駆動部と皿ばねとの間に適切な結合を設ける必要があり、これを介して引っ張り運動が伝達できなければならない。
【0135】
以下の図面に基づいて、複数のクラッチを有するクラッチ装置の操作方法の実施例を説明する。このクラッチ装置では、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗が検出され、および/または場合により摩耗差適合が行われる。
【0136】
クラッチ201aおよび/または201bの操作の際に発生する力は共通に機能素子221に作用し、どのような割合で所定のクラッチ201aまたは201bの力が全体力に関与するかは区別できないから、操作の際に2つのクラッチの発生する力、従って摩耗値は少なくともほぼ同じ大きさであることが保証されなければならない。
【0137】
図3には、どのように摩耗適合ストラテジーの開始を摩耗特性量に基づい判断するかが示されている。
【0138】
ブロック302で開始し、ブロック303で2つのクラッチの一方の摩耗値V1の計算が行われ、ブロック304で2つのクラッチの他方の摩耗値V2が計算される。
【0139】
2つの摩耗値V1ないしV2を計算するために、(計算された)エネルギー入力および/または特性曲線パラメータの静的評価が所定のライニング摩耗に相応して利用される。
【0140】
クラッチへのエネルギー入力は例えばクラッチの滑りおよび/またはクラッチの摩擦トルクから、並びに場合により補充的にクラッチ温度および/または温度に依存する後の規則(1)による摩耗係数に依存して計算される。クラッチ温度は測定されるか、または有利には温度モデルによって計算される。
【0141】
【数1】
【0142】
摩擦トルクMReibはここで例えば制御特性曲線から取り出すことができ、またはセンサによって検出することもできる。摩擦回転数は有利には、回転数検出装置によって検出され、例えば機関回転数および車輪回転数との比較によって、シフトされている走行段とその変速比が既知である場合、またはトランスミッション入力回転数が既知である場合に計算される。
【0143】
クラッチ摩耗を計算するために特性曲線パラメータに基づいて、クラッチの走査点および/または最大摩擦トルクおよび/またはクラッチの操作力に関する特性パラメータを使用することができる。とりわけクラッチの走査点とクラッチの摩擦トルクに関する特性パラメータはトルク特性曲線の短時間の一時的変化に強く依存し、トルク特性曲線は例えば駆動に起因する影響、例えば温度、エネルギー入力、湿度等により生じるから、静的評価を行うとが推奨される。例えば後で示される計算規則(2.1)は走査点に対して、また同様に最大摩擦トルク(2,2)に対して反復的に適用することができる。ここでは瞬時の個別値および前もって検出された古い値からそれぞれの値の重み付けによって新たな値が計算される。静的評価の他の形式、例えば多数の個別値にわたる平均値形成も有利に適用することができる。
【0144】
【数2】
【0145】
特に有利にはこの計算規則(2.1)ないし(2,2)は非常に僅かなメモリスペースしか必要としない。なぜなら計算が非常に簡単だからである。重み付け係数cないしその逆数1−cによって、瞬時の個別値の影響を新たに計算される値に係数に従って重み付けすることができる。
【0146】
クラッチ板のクラッチライニングの摩耗値が、クラッチ操作に該当する特性パラメータの静的評価によって検出されたならば、操作素子としてアクチュエータを使用する場合、最大アクチュエータ速度および/または実施されるアクチュエータ動作ないしアクチュエータにより消費される電力に基づいて計算が(3.1)および(3.2)に示すように行われる。
【0147】
クラッチの解除力はそのクラッチライニングの摩耗の増大と共に上昇し、アクチュエータはさらに多くのエネルギーを消費するから、この大きさに基づいて摩耗値の計算を行うことができる。
【0148】
最大アクチュエータ速度は、クラッチが急速に比較的に大きな距離にわたって解除される状況、すなわち完全に閉鎖された位置から完全に解放された位置へ移行する状況において相応の値が存在する場合、有利には入力量として使用することができる。クラッチのクラッチライニングの摩耗の増大と共に、対抗力の増大に基づいて、最大解除速度も相応に小さくなる。必要な値を求めるためクラッチを所期のように断ち継ぎすることは、クラッチのいずれもが所属のギヤにシフトされていない限りいつでも開始することができる。
【0149】
【数3】
【0150】
ここでも上記(2.1)ないし(2.2)により形成された規則を、予測力のある平均比較値の生成のために利用し、それらパラメータの影響を適切に重み付けして、全体結果へ影響させると有利である。
【0151】
クラッチの摩耗値を計算するための前記基準は、それぞれ基礎となる基準値と比較される。そして比較から得られた中間値を、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を表す間のうちの計算に使用する。
【0152】
次ぎに(4)により関数関係が示されている。算出された摩耗値は、基準値を基準にした上記判断基準の関数である。関係は一般的に線形ではない。従って例えば上限を設定するか、または個々のパラメータ、例えばアクチュエータ動作が強い正の影響を有すると有利である。
【0153】
【数4】
【0154】
上記のようにして検出された摩耗値V1,V2は相互に比較される(ブロック305参照)。一方のクラッチの摩耗値V1が他方のクラッチの摩耗値より大きければ、ブロック306に示されているように、摩耗値V1が値ΔVAktivierungだけ高められた摩耗値V2と比較される。それでもなお摩耗値V1が大きいか、または等しければ、両方のクラッチのクラッチライニングの摩耗を適合するための手段が開始される(ブロック311参照)。
【0155】
摩耗値V1が摩耗値V2とΔVAktivierungの和よりも小さければ、ブロック308に示すように、摩耗値V1に配属されたクラッチの摩耗適合に対する手段がすでにアクティブであるか否か、そして同時に摩耗値V1が値ΔVdDeaktivierungだけ高められた摩耗値V2より小さいか、または等しいか否かが検査される。
【0156】
ブロック308に示したこの条件が満たされると、摩擦値V1に配属されたクラッチの摩耗適合のための手段がデアクティベートにされる。ブロック308に示された判断基準が満たされなければ、本発明によりクラッチ装置201の後調整が上記のようにブロック315で実行される。クラッチ201aおよび/または201bの操作の際に機能素子221に作用する力が機能素子により形成される対抗力よりも大きい場合は、ブロック314を参照されたい。
【0157】
このようにして有利にはΔVAktivierungとΔVDeaktivi erungによって、摩耗適合ストラテジーを作用させるためのオン・オフヒステリシスが定義される。
【0158】
同様のことが摩耗値V2に配属されたクラッチに対してもブロック307,309,312および313に示されている。ここでは摩耗値V1が摩耗値V2より小さい場合に摩耗適合ストラテジーが開始される。
【0159】
摩耗後調整に対する前記前提が満たされると(ブロック314参照)、後調整(ブロック315参照)を所期のように制御によって開始すると有利である。このことは適切な時点で、例えば車両の静止状態および/または駆動機関回転数が所定値以下の時に、有利にはアイドリング回転数の時、またはアイドリング回転数以下の時に、2つのクラッチを完全に断つことにより行われる。
【0160】
比較的に摩耗の少ないクラッチの摩耗適合は例えば以下の手段によって行われる。
【0161】
一般的に摩耗適合は、比較的に摩耗の少ないクラッチのクラッチライニングを比較的に強く負荷すること、および/または摩耗の多いクラッチのクラッチライニングの負荷を軽減することにより行われる。
【0162】
このために例えば部分負荷走行時に、要求されるトルクが2つのクラッチ間で、クラッチライニングの摩耗に相応して分散される。二重クラッチトランスミッションの構造に従い、異なるクラッチに配属され、シフトされた変速段は異なる変速比を有する。部分負荷走行時には1つまたは両方のクラッチを滑らせて駆動することができる。ここでの制御は、クラッチライニングの摩耗が比較的少ないクラッチに比較的に多くのエネルギーが入力されるように行う。
【0163】
クラッチが駆動機関回転数の上昇と共にさらに閉じられる発進機能を使用する場合、この発進機能を、重み付け係数を考慮して、2つのクラッチに同時に適用することができる。
【0164】
図4aと4bに示すように、この重み付け係数は、本実施例では(5.1)と(5.2)によって、摩耗値の差およびスリップの他に、負荷レバー位置、すなわちアクセルペダル位置により要求されるトルクに依存する。この実施例では、クラッチ2を比較的に強く摩耗すべきものと仮定して、クラッチ1に対する重み付け係数401が図4aに示されるように負荷レバー位置の増大と共に増大する。これに対してクラッチ2に対する重み付け係数402は図4bに示すように、負荷レバー位置の増大と共に減少する。すなわちこのクラッチは比較的に長く滑り状態で駆動される。
【0165】
このこの係数の影響は実質的に負荷レバー位置が約40%以下のときに作用し、線形に上昇ないし下降する。
【0166】
【数5】
【0167】
図4a、4bには、重み付け係数のスリップ依存性は示されていない。このスリップ依存性は、発進後にクラッチの一方へ切り換えるために使用することができる。
【0168】
2つのクラッチへの全体トルクの分散が偶然的に発生する回転数特性および/または加速度特性の原因とならないようにするため、本実施例では、トルクおよび/または回転数が全体トルクの分散に依存して適合される。場合により、運転者および/または制御装置により要求されたトルクに対して付加的トルクが要求される。
【0169】
ここでは例としてクラッチ2に対する重み付け係数が以下の計算規則(6.1),(6.2)により達成される。
【0170】
【数6】
【0171】
比較的に摩耗の少ないクラッチを摩耗適合するための別の手段は、走行を持続的スリップの下で行うことである。ここではクラッチライニングの摩耗の少ないクラッチが走行時に少なくとも所定時間の間、滑らせながら駆動される。他方のクラッチは開放されるか、ないしはこのドライブトレーンは駆動トルクを伝達しない。
【0172】
さらに摩耗適合は次のようにして行うことができる。すなわちライニングの摩耗の少ないクラッチが走行時に少なくとも所定時間の間、滑りながら駆動トルクを伝達する。そして他方のクラッチは完全に閉鎖され、所属のドライブトレーンを介して駆動トルクの大部分を伝達する。
【0173】
特に有利には本発明の技術思想は、駆動トルクの惰走走行時に、すでに比較的に強く摩耗したクラッチを完全に閉じ、ライニングの摩耗の少ないクラッチをある程度かみ合わせ状態にもたらし、このときこのクラッチに配属され、シフトされた変速段の変速比を、他方の閉じられたクラッチに配属され、シフトされた変速段の変速比よりもとりわけ高くするのである。これにより有利には摩耗すべきクラッチにおいて高いスリップ回転数が形成される。
【0174】
特に有利にはこのようにして、摩耗適合のために駆動トルクに付加的な駆動エネルギーを必要としない。同時に車両ブレーキもこれが操作される場合に有利に負荷軽減される。本発明は有利には、車両ブレーキの操作時に、摩耗の比較的に少ないクラッチをさらにかみ合わせ、これにより一方では比較的高い制動トルクを達成し、他方ではエネルギー入力および引いては摩耗適合率を付加的に高める。
【0175】
スリップ回転数およびスリップトルクに依存する、摩耗適合のためのエネルギー入力側このようにして調整される。
【0176】
駆動トルクの惰走モードでの制動トルク支援による摩耗適合が図5に示されている。付加的エネルギー入力により摩耗すべきクラッチの摩擦トルク501がここでは駆動トルクのトルクに対してプロットされている。
【0177】
駆動トルクの牽引モード502のときにクラッチは完全に開放されるが、このクラッチは惰走モード503へ移行すると直ちにかみ合い状態にもたらされ、この経過はとりわけ最初は急速に、次ぎに負の機関トルクの上昇と共に緩慢になる。制動操作時505にクラッチはさらにかみ合わされる。これにより領域504ではクラッチでの摩擦トルクが相応の上昇する。クラッチでの摩擦トルクに相応して、車両ブレーキは負荷軽減される。
【0178】
場合により付加的に摩耗すべきクラッチを、僅かな牽引力が存在する場合、または牽引モードから惰走モードへの移行時にすでにかみ合い状態にもたらすこともできる。
【0179】
図6は、本発明による方法に対する実施例を示しており、ここではクラッチ1により示されたクラッチのクラッチライニングが比較的に強く摩耗していると仮定する。すなわち、クラッチ2により示したクラッチのクラッチライニングを比較的に強く摩耗させることにより適合を行うものである。
【0180】
クラッチ2のクラッチライニングの摩耗をクラッチ1の摩耗に適合すべきものとし、同時に閉じたクラッチ1を介して走行すると仮定すれば(ブロック602参照)、ブロック603で、クラッチ2が開放しているか否かと、同時にこれに配属されたギヤ段がシフトされているか否かが検査される。この条件が満たされ、同時に駆動トルクのトルクが≦0であると、すなわち駆動機関が惰走モードにあると、クラッチ2が図5に示した特性曲線に従い継がれる(ブロック607参照)。
【0181】
ここでブロック603に示した条件が満たされなければ、ブロック604に示すようにクラッチ2が開放され、これに配属されたギヤ段にシフトされ、さらに走行されることが保証される(ブロック605参照)。
【0182】
ブロック602および/またはブロック605に示した条件の1つが満たされなければ、摩耗適合は行われない。クラッチ2は分離されるか、または分離されたままとなる。
【0183】
惰走モードでの摩耗適合では有利には比較的に高いギヤ段が使用される。なぜなら、変速比に起因してとりわけトランスミッション入力側でのトルク変化が車両加速度に作用する程度が小さく、相応してクラッチの制御をさほど精密に行う必要がないからである。従ってセカンドギヤ段での走行時には制動支援をアクティベーしないのが有利である。
【0184】
惰走シフトダウン時の摩耗適合ストラテジーの過程が、所定のパラメータに基づいて図7に示されている。ここで曲線701は古いギヤ段に配属されたクラッチの摩擦トルクである。曲線702は新たなギヤ段に配属されたクラッチの摩擦トルクを示し、このクラッチの摩耗が比較的に少なく、その摩耗を適合すべきものである。駆動機関のトルクは曲線705により示されている。内燃機関の回転数経過は曲線704に示されており、曲線703は新たなギヤ段での目標回転数を表す。
【0185】
シフトダウン時に駆動機関は新たな、比較的に高いギヤ段の新たな比較的高い回転数にもたらされる。新たなギヤ段のクラッチを摩耗適合のため付加的に摩耗すべき場合、このクラッチを706により示したフェーズで長期間、スリップ状態に保持し、これにより摩耗を高めることができる。
【0186】
さらに高いエネルギーを摩耗すべきクラッチに入力することによる比較的高速な摩耗が、比較的に走行速度の高いときに、ないし機関回転数が比較的高いときにすでにシフトダウンすることによって達成される。その結果、駆動機関の比較的に高い惰走トトルク、並びに比較的高い同期すべき回転数差が生じ、これによりクラッチへのエネルギー入力が増大する。
【0187】
本発明の技術思想によればさらに、既存のトランスミッションと関連して電動機が設けられる。この電動機のロータは例えば自由回転可能な振動質量と結合されているか、またはこれを形成する。この構成によってハイブリッド駆動が可能である。この振動質量は少なくともクラッチによって、例えば内燃機関である駆動ユニットおよび例えばトランスミッションである駆動ユニットから、振動の利用のため分離可能である。
【0188】
このトランスミッションにより、電動機を内燃機関に対するスタータユニット、発電機、部分駆動部、全駆動部として、並びに運動エネルギーを電気エネルギーに変換するユニットとして、または内燃機関の切り離された車両の減速過程時にロータを振動質量として使用して運動エネルギーを運動回転エネルギーに変換するユニット(レキュペレーション)として包括的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、ドライブレーン、クラッチ装置、操作装置、および制御装置を有する車両を概略的に示す図である。
【図2a】
図2aは、クラッチ装置を示す。
【図2b】
図2bは、クラッチ装置のトランスミッションを示す。
【図3】
図3は、摩耗特性量に基づき、摩耗適合ストラテジーの開始についての判断を行うための線図である。
【図4a】
図4aは、クラッチを機関回転数の上昇と共に、発進時にクラッチ1を介して負荷レバー位置に依存してかみ合わせるための重み付け係数の線図である。
【図4b】
図4bは、クラッチを機関回転数の上昇と共に、発進時にクラッチ2を介して負荷レバー位置に依存してかみ合わせるための重み付け係数の線図である。
【図5】
図5は、摩耗適合のための制動トルク特性曲線である。
【図6】
図6は、牽引走行時での摩耗適合のための線図である。
【図7】
図7は、減速シフトダウン時の再かみ合わせの際の拡大したスリップ低減のための線図である。
Claims (100)
- 機関と接続可能な入力部と、それぞれ被駆動シャフト接続可能な2つのクラッチ板とを有するクラッチ装置であって、
第1のクラッチ板がそのクラッチライニングと共に、前記入力部と回動不能に結合された第1の圧力板と、クラッチケーシングと回動不能に結合された第1のプレッシャプレートとの間に軸方向に締め付け可能であり、
第2のクラッチ板がそのクラッチライニングと共に、前記入力部と回動不能に結合された第2の圧力板と、クラッチケーシングと回動不能に結合された第2のプレッシャプレートとの間に軸方向に締め付け可能であり、
前記第2のプレッシャプレートは軸方向に、第2のクラッチ板とケーシング底部との間に設けられている形式のクラッチ装置において、
2つのクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整装置が設けられている、
ことを特徴とするクラッチ装置。 - 第1のプレッシャプレートは制限的に軸方向に移動可能なようにクラッチケーシングと結合されている、請求項1記載のクラッチ装置。
- 第2のプレッシャプレートは制限的に軸方向に移動可能なようにクラッチケーシングと結合されている、請求項1または2記載のクラッチ装置。
- 2つのクラッチが形成されており、それクラッチはそれらのクラッチライニングを基準にして並列に接続されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- クラッチは制御装置によって自動的に操作される、請求項1から4までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 二重クラッチとして構成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 第1のクラッチは第1の操作素子によって操作され、第2のクラッチは第2の操作素子によって操作される、請求項1から6までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 第1と第2の操作素子は、皿ばね状構成部材またはダイヤフラム状構成部材として構成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 第1と第2の操作素子は、第1と第2のクラッチをかみ合わせるようなプレロードを形成し、
- 第1の操作素子は半径方向で外側の領域を以て第1のプレッシャプレートに力を印加し、かつ半径方向でさらに内側にある領域を以てリング状間隔素子を介して第2の操作素子に旋回可能に支持されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 前記リング状間隔素子は第1および第2の操作素子に軸方向で支持されており、
第1の操作素子における支持直径は、第2の操作素子における支持直径とは異なる、請求項1から10までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 前記リング状間隔素子は第1おyび第2の操作素子に軸方向で支持されており、
第1の操作素子における支持直径は、第2の操作素子における支持直径よりも大きい、請求項1から11までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 第2の操作素子は半径方向で外側の領域を以て第2のプレッシャプレートに力を印加し、かつ半径方向でさらに内側にある領域を以てリング状中間素子を介して皿ばね状機能素子またはダイヤフラム状機能素子に旋回可能に支持されている、請求項1から12までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 第1と第2の操作素子はリング状のエラスティックに変形可能な基体を有しており、
該基体から半径方向に内側を指すレバー状の操作領域が伸長している、請求項1から13までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 第1と第2の操作素子は半径方向で内側の領域を介して、第1と第2の操作装置によって操作される、請求項1から14までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 第1と第2の操作装置は、クラッチ板とは反対の、操作素子の側に軸方向に配置されている、請求項1から15までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 機能素子は半径方向で外側の領域を以て、支持部として構成された、第2の操作素子に対するマウントに力を印加し、かつ半径方向でさらに内側の領域を介して旋回可能に、しかし軸方向には固定されてクラッチカバーに支持されている、請求項1から16までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 機能素子は、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整装置の構成部材を形成し、
前記後調整装置は、操作素子によるプレッシャプレートの力印加が実質的に平衡状態に留まるよう作用する、請求項1から17までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 第2の操作素子に対する支持部を支持する、機能素子の半径方向領域はクラッチライニング摩耗に依存して軸方向に移動する、請求項1から18までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 後調整装置によって、2つのクラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する、請求項1から19までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 第1および/または第2の操作素子を操作する際に力が形成され、該力は支持部に力を印加する機能素子によって形成される支持力に対向する方向である、請求項1から20までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- クラッチライニングの摩耗の際には、第1および/または第2の操作素子から当該操作素子の操作の際に機能素子に及ぼされる力が増大し、該機能素子により形成される支持力(対抗力)を上回る、請求項1から21までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 2つのクラッチの操作力は、機能素子に加算的に作用する、請求項1から22までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- クラッチライニングの摩耗に起因する操作力の上昇の際に、支持部に支持される機能素子の領域は圧力板の方向で軸方向に移送される、請求項1から23までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 支持部を形成する機能素子の領域が移動する際には、第1および/または第2の操作素子を操作するための操作力が減少する、請求項1から24までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 支持部を形成する機能素子の領域は、第1および/または第2の操作素子を操作するための操作力と、機能素子により形成される対抗力との間に力平衡状態が調整されるまで移動される、請求項1から25までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 第1と第2の操作素子は、少なくとも操作距離領域の一部にわたって下降する力特性曲線を有する、請求項1から26までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 対抗力を形成するための機能素子は力蓄積器を形成し、
該力形成器は実質的に一定の力を所定の後調整領域にわたって有している、請求項1から27までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 機能素子は、力センサとして使用される皿ばねによって形成され、
該皿ばねは、軸方向に撓み、かつクラッチカバーの方向にばね負荷される支持部を形成する、請求項1から28までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整装置は、クラッチカバーと第1の操作素子との間に作用する調整装置を有する、請求項1から29までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 調整装置は構成部材を有しており、
該構成部材は第1の操作素子に向いた側を以て対向マウントを支持し、
該対向マウントは軸方向に圧力板の方向に移動可能であり、しかし反対方向には固定可能である。請求項1から30までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - クラッチkばーと第1の操作素子との間に存在する対向マウントは圧力板の方向にばね負荷されている、請求項1から31までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 対向マウントは、マウントの移動に相応して後調整され、
該マウントは、ばね負荷され、かつ第2の操作素子に対する支持部を形成する、請求項1から32までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 後調整はリング状の構成部材によって行われ、
該リング状構成部材は、第1および第2の操作素子から少なくともこれが操作されないときに軸方向に力が印加される、請求項1から33までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 調整装置は軸方向に上昇する後調整ランプを有している、請求項1から34までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 後調整ランプはリング状構成部材に設けられている、請求項1から35までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- リング状構成部材は対向マウントを支持する、請求項1から36までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 傾斜ランプは相応する対向傾斜ランプと共働する、請求項1から37までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 対向傾斜ランプはリング状構成部材により支持されており、
該リング状構成部材は、傾斜ランプを支持する構成部材とクラッチカバーとの間に配置されている、請求項1から38までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 対向傾斜ランプは、ケーシングの半径方向に延在する領域に直接取り付けられている、請求項1から39までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 調整装置は、摩擦クラッチの断ち方向で見て、ワンウェイクラッチのように作用し、しかし断ち方向とは反対の方向ではセルフロック式である、請求項1から40までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 少なくとも1つの傾斜ランプは上昇角を有し、
該上昇角は5゜から20゜の間、有利には8゜から12゜のオーダーである、請求項1から41までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 傾斜ランプは上昇角を有し、
該上昇角は、傾斜ランプと別の構成部材の対向傾斜ランプ領域との摩擦係合によるセルフロックに作用する、請求項1から42までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 傾斜ランプを支持する少なくとも1つの構成部材および/または対向傾斜ランプないし対向傾斜領域を支持する構成部材は後調整方向にばね負荷されている、請求項1から43までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 調整装置は少なくとも1つの移動可能な後調整素子を有する、請求項1から44までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 調整装置は回転数に依存する、請求項1から45までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 調整装置は回転数に依存してロックされる、請求項1から46までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 調整装置は回転数が1000rpmより高いときにロックされる、請求項1から47までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 調整装置は、アイドル回転数またはアイドル回転数以下のときに作用する、請求項1から48までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 調整装置は実質的に回転数がゼロのときにアクティベートされる、請求項1から49までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 傾斜ランプおよび/または対向傾斜ランプないし対向傾斜領域を有し、ケーシングに対して相対的に移動可能な調整装置の部分はばね負荷されている、請求項1から50までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- ばね負荷は周方向の力を形成する、請求項1から51までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- 対抗力をもたらす機能素子は、支持部として構成されたマウントを第2の操作素子に対して形成する、請求項1から52までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- クラッチ板の少なくとも一方のクラッチライニング間には設けられたライニングばねが設けられている、請求項1から53までのいずれか1項記載のクラッチ装置。
- クラッチ板のクラッチライニング間に設けられたライニングばねは距離/力特性を有し、
該距離/力特性はライニングばねのばね距離にわたって、操作素子から圧力板に作用する力の距離/力特性に近似する、請求項1から54までのいずれか1項記載のクラッチ装置。 - 複数のクラッチ板を有するクラッチ装置の操作方法であって、
該クラッチ装置は、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整装置を自己調整型二重クラッチのように有し、
クラッチ板により形成されたクラッチは制御装置により自動的に操作される形式の方法において、
クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を検出し、および/または場合により調整する、
ことを特徴とする方法。 - クラッチライニングの摩耗を少なくとも同じ大きさにする、請求項56記載の方法。
- クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を少なくとも代表的に検出する、請求項56または57記載の方法。
- 各クラッチ板に対してクラッチライニングの摩耗を検出する、請求項58記載の方法。
- クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を測定する、請求項58記載の方法。
- クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を計算する、請求項58記載の方法。
- クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を、入力されたエネルギーに基づいて計算する、請求項61記載の方法。
- 算出されたエネルギー入力は少なくともクラッチのスリップ回転数に依存する、請求項62記載の方法。
- 算出されたエネルギー入力は少なくともクラッチの摩擦トルクに依存する、請求項62記載の方法。
- 算出されたエネルギー入力は摩耗係数に依存する、請求項62記載の方法。
- 摩耗係数は温度に依存する、請求項65記載の方法。
- 算出されたエネルギー入力はクラッチ温度に依存する、請求項62記載の方法。
- クラッチ温度を測定する、請求項67記載の方法。
- クラッチ温度を温度モデルによって計算する、請求項67記載の方法。
- クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を特性曲線パラメータの静的評価によって検出する、請求項61記載の方法。
- 少なくとも1つの特性曲線パラメータはクラッチの走査点である、請求項70記載の方法。
- 少なくとも1つの特性曲線パラメータはクラッチの最大摩擦トルクである、請求項70記載の方法。
- 少なくとも1つの特性曲線パラメータはクラッチの操作力である、請求項70記載の方法。
- クラッチの操作力の計算は少なくとも最大アクチュエータ速度に依存する、請求項73記載の方法。
- クラッチの操作力の計算は少なくともアクチュエータ動作に依存する、請求項73記載の方法。
- 短時間の影響は、計算結果に少なくとも僅かな影響を及ぼす、請求項70から75までのいずれか1項記載の方法。
- 新たな値を反復的に、瞬時値および先行して検出された比較的古い値からそれぞれの値を重み付けして計算する、請求項76記載の方法。
- 新たな値を計算するために、検出された複数の値を平均する、請求項76記載の方法。
- クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を計算する基礎となるパラメータを基準値と比較し、少なくとも摩耗を表す関数が依存する結果パラメータを形成する、請求項61から78までにずれか1項記載の方法。
- クラッチ板のクラッチライニングの個々の摩耗値の平均値が所定の値に達するとき、クラッチ装置の後調整を開始する、請求項58から79までのいずれか1項記載の方法。
- 後調整が首尾良く実行された後、場合により少なくとも複数の基準値をクラッチ特性に相応して更新する、請求項80記載の方法。
- クラッチ板のクラッチライニングの検出された摩耗値を相互に比較する、請求項58から79までのいずれか1項記載の方法。
- 摩耗値の差を検出する、請求項82記載の方法。
- 差が検出された場合、摩耗値を適合する、請求項83記載の方法。
- 摩耗の比較的に少ないクラッチのクラッチライニングを比較的に強く負荷するか、および/または摩耗の比較的に多いクラッチのクラッチライニングを負荷軽減する、請求項84記載の方法。
- 部分負荷走行時に、要求されるトルクを複数のクラッチにクラッチライニングの摩耗に相応して分散する、請求項85記載の方法。
- トルクの分散の際に、クラッチに配属された異なる変速段を使用する、請求項86記載の方法。
- クラッチを駆動機関回転数の上昇と共にさらに閉じる、請求項85記載の方法。
- クラッチを異なる速度で急速にさらに閉じる、請求項88記載の方法。
- 閉鎖過程の速度には負荷レバー位置(トルク要求)に依存して、異なるクラッチに対し、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗に相応する異なる重み付け係数が印加される、請求項88または89記載の方法。
- クラッチライニングの摩耗の少ないクラッチは、走行時に少なくとも所定時間、スリップ下で駆動トルクを伝達し、他方のクラッチはトルクを伝達しない、請求項85記載の方法。
- クラッチライニングの摩耗の少ないクラッチは、走行時に少なくとも所定時間、スリップ下で駆動され、他方のクラッチは完全に閉鎖され、駆動トルクの大部分を伝達する、請求項85記載の方法。
- クラッチライニングの摩耗の少ないクラッチを、走行時に、とりわけ駆動区間の惰走モードでかみ合わせる、請求項85記載の方法。
- 前記クラッチに配属された変速段をシフトし、該変速段の変速比は他方の閉鎖されたクラッチに配属されていて、シフトされた変速段の変速比よりも格段に高い、請求項93記載の方法。
- 制動操作の際に、クラッチをさらにかみ合わせ状態にもたらす、請求項93または94記載の方法。
- 複数のクラッチ板を有するクラッチ装置を損傷または破壊から保護するための方法であって、
該クラッチ装置は、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償するための後調整装置を有しており、かつ自己調整型二重クラッチのように作用し、
クラッチ板により形成されるクラッチは制御装置によって自動的に操作される形式の方法において、
意図しないスリップ状態を識別し、クラッチ装置を保護するための措置を開始する、
ことを特徴とする方法。 - クラッチ装置が意図せずにスリップしている場合、クラッチ装置へのエネルギー入力を制限する、請求項96記載の方法。
- 駆動機関のトルクおよび/または回転数を絞る、請求項97記載の方法。
- スリップを、クラッチ装置により形成されたクラッチで制限する、請求項97記載の方法。
- 機関と接続可能な入力部と、それぞれ被駆動シャフト接続可能な2つのクラッチ板とを有するクラッチ装置であって、
第1のクラッチ板がそのクラッチライニングと共に、前記入力部と回動不能に結合された第1の圧力板と、クラッチケーシングと回動不能に結合された第1のプレッシャプレートとの間に軸方向に締め付け可能であり、
第2のクラッチ板がそのクラッチライニングと共に、前記入力部と回動不能に結合された第2の圧力板と、クラッチケーシングと回動不能に結合された第2のプレッシャプレートとの間に軸方向に締め付け可能であり、
前記第2のプレッシャプレートは軸方向に、第2のクラッチ板とケーシング底部との間に設けられており、
並びに複数のクラッチ板を有するクラッチ装置の操作並びに保護方法であって、
該クラッチ装置は、クラッチ板のクラッチライニングの摩耗を補償する後調整装置を有し、自己調整型二重クラッチのように作用し、
クラッチ板により形成されたクラッチは制御装置によって自動的に操作されるものにおいて、
前記請求項1から99までのいずれか1項記載の構成を特徴とする。
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