JP2004358669A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Toshiro Sugiyama
敏郎 杉山
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Abstract

【課題】装置の待機中はもとより、印字中に自由にメインタンクの交換が可能なインクジェット記録装置を提供することである。
【解決手段】印字ヘッドとメインタンク間のインク供給路の途中にインク溜め部を設け、メインタンクと接続される接続部からインク溜め部までのインク供給路の重力方向位置は、印字ヘッドを印字可能状態にする負圧力を発生させるのに適正な範囲になる位置に配置するとともに、その全容積は最大印字画像を印字した場合のインク消費量以上のインクが収納できる容積になるよう構成したものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録紙などの記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情報に基づいて記録用紙やプラスチック薄板等の記録媒体に画像(文字や記号等を含む)を記録していくように構成されている。前記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
記録媒体の搬送方向(紙送り方向、副走査方向)と交叉する方向に主走査しながら記録するシリアルタイプの記録装置においては、記録媒体に沿って移動する記録手段(記録ヘッド)によって画像を記録(主走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(副走査としてのピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した記録媒体に対して次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返すことにより、記録媒体の所望範囲に記録が行われる。一方、記録媒体の搬送方向の副走査のみで記録するラインタイプの記録装置においては、記録媒体を所定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行ない、記録媒体の所望範囲に画像が記録される。
【0004】
そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から記録媒体へインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
【0005】
特に、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット式の記録手段(印字ヘッド)は、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造することができ、一層のコンパクト化を図ることができる。また、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用することにより記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易であり、記録手段のフルマルチ化及び高密度実装化も容易である。
【0006】
また、記録媒体の材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が進み、通常の記録媒体である紙(薄紙や加工紙を含む)や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織布、さらには金属等を記録媒体として用いる記録装置も使用されるようになっている。
【0007】
図7はインクジェット記録装置の外観斜視図であり、図8はインクジェット記録装置のアッパーカバー121を取り外した状態を示す斜視図である。
【0008】
図8において、インクジェット記録装置の前面に、前面へ開閉可能なロールホルダーユニット122が設けられており、記録紙等の記録媒体はロールホルダーユニット122から記録部へ供給される。インクジェット装置は、2個の脚部180に支持された装置本体190、排紙された記録紙等の記録媒体を積載するスタッカ123、内部が透視可能な透明で開閉可能なアッパーカバー121を備えている。装置本体100の図示右側には、回復ユニット300、メインタンク130を保持する供給ユニット320が配設されている。
【0009】
図8において、インクジェット記録装置は、さらに、記録紙等の記録媒体を矢印A方向(副走査方向)に搬送するための搬送ローラ対110と、記録媒体の幅方向(矢印B方向、主走査方向)に往復移動可能に案内支持されたキャリッジ200と、キャリッジ200を矢印A方向に往復移動させるためのキャリッジモータ(不図示)及びベルト伝動手段270と、キャリッジ200に装着された記録手段としての印字ヘッド201と、印字ヘッド201のノズル口(不図示)のメニスカスを保持するために適正な負圧力(印字ヘッド201と供給ユニット320の液面の水頭差による負圧力)を与えかつ、インクタンク130を保持する供給ユニット320を備え、印字ヘッド201の吐出口の目詰まりなどによるインク吐出不良を解消させるための吸引式のヘッドクリーニングを行う回復ユニット300とを備えている。
【0010】
図示のインクジェット記録装置の場合、キャリッジ200には、記録媒体にカラー記録を行うための複数の印字ヘッド201が装着されている。この複数の印字ヘッド201は、例えば、それぞれ異なった色のインクに対応した6つの印字ヘッド201{例えば、Y(イエロー)用ヘッド、M(マゼンタ)用ヘッド、C(シアン)用ヘッド、Bk(ブラック)用ヘッド、淡C(淡色シアン)用ヘッド、淡M(淡色マゼンタ)用ヘッド、}で構成されている。そして、前記印字ヘッド201は、供給チューブ335(各色別々)により供給ユニット320と接続されており、インクが印字ヘッド201に送られると印字可能となる。また、前記供給チューブ335はキャリッジ200の往復移動の際に暴れることのないように、キャタピラ260によってそれらの全てが束ねられている。
【0011】
以上の構成で記録紙等の記録媒体に記録を行う場合、搬送ローラ対110によって記録媒体を所定の記録開始位置まで搬送した後、ここから印字ヘッド201による主走査及び搬送ローラ110による副走査を繰り返すことにより、記録媒体全体に対する記録が行われる。
【0012】
すなわち、キャリッジベルト270およびキャリッジモータ(不図示)によってキャリッジ200が図8中の矢印B方向に移動することにより、記録媒体に記録が行われる。キャリッジ200が主走査される前の位置に戻されると、搬送ローラ対110によって記録媒体が副走査方向(図8中の矢印A方向)に搬送され、その後再び図8中の矢印B方向にキャリッジ200の主走査が行なわれることにより、記録媒体に対する画像や文字等の記録が行なわれる。上記の動作を繰り返し、記録媒体の1枚分の記録が終了すると、該記録媒体はスタッカ123内に排紙され、1枚分の記録が完了する。なお、以下の説明における「記録紙」は、プラスチック薄板や布等を含む記録媒体の一例を指すものである。
【0013】
次に、このインクジェット記録装置のインク供給系の構成について図9を参照して説明する。図9は、図8に示すインクジェット記録装置のインク流路図を表し、説明を簡単にするため、1色分の流路についてのみ示している。
【0014】
201は印字ヘッド201であり、供給チューブ335の先端に設けられたヘッド接続部が、挿入口201aに接続される。その挿入口201aは、後述する液室201fに接続されている。上記した液室201fは複数のノズル201gを有するノズル部につながっておりノズル201gにインクに直接供給している。それゆえ、挿入口201aからのインクはノズル201gに供給される。また、挿入口201aからノズル201gまでの間は大気に対して気密な状態に保たれていることは言うまでもない。
【0015】
ノズル201gは、インクを吐出する先端(吐出口)を下向きにして配列されており、インクは吐出口にてメニスカスを形成した状態でノズル201g内を満たしている。そのため、印字ヘッド201の内部、特に液室201f内は大気圧に対して負圧の状態に保たれている。ただし、負圧が小さすぎると、ノズル201gの先端に異物やインクが付着した場合、インクの吐出口におけるメニスカスが破れてインクがノズル201gから漏れ出てしまうことがある。またこの逆に負圧が大きすぎると、吐出時にインクに与えられるエネルギーよりもノズル201g内(液室201f内)にインクを引き戻す力が強くなってしまい、吐出不良となってしまう。よって、液室201f内における負圧は、大気圧よりも若干低い一定の範囲に保たれる。この負圧の範囲は、ノズル201gの数、断面積、発熱抵抗素子の性能等により異なるが、一般的に−20mmAq〜−200mmAqの範囲が好ましいとされる。
【0016】
印字ヘッド201内を上記した負圧にする方法としては、印字ヘッド201を供給ユニット320よりも高い位置に配置するとともに両者を供給チューブ335で接続し、その水頭差により負圧を発生させている。
【0017】
次に、上記供給ユニット320およびメインタンク130について説明する。メインタンク130は、供給ユニット320に対して着脱可能な構成であり、その底部に、ゴム栓130bで密封されたインク供給口と、ゴム栓130cで密封された空気導入口とを有する。
【0018】
一方、供給ユニット320は、メインタンク130からインクを取り出すためのインク供給針321と、メインタンク130内へ空気を導入させるための空気導入針322とを有する。インク供給針321および空気導入針322はともに中空の針であり、メインタンク130のインク供給口および空気導入口の位置に対応させて針先を上方に向けて配置されており、メインタンク130が供給ユニット320に装着されることで、インク供給針321および空気導入針322がそれぞれゴム栓130b,130cを貫通し、メインタンク130の内部に侵入する構成となっている。
【0019】
インク供給針321は、液路323、供給弁325、および液路327という経路を経て、供給チューブ335と接続される。空気導入針322は、液路328、バッファ室330、大気連通口329を経て大気と連通する。
【0020】
供給弁325は、ゴム材からなるダイアフラム325aを有し、このダイアフラム325aを変位させることにより2つの液路327,323間の遮蔽、開放を行う。ダイアフラム325aの上面には、押圧ばね325cを保持するばねホルダ325bが取り付けられており、この押圧ばね325cによりダイアフラム325aを押し潰すことにより、液路327,323間が遮蔽される。
【0021】
その供給弁325の作動は、モータ325eの駆動力を不図示のギヤトレインを介して、カム325fに伝達(回転)することで行う。そのカム325fの回転によりレバー325dを動作させて、押圧ばね325cのばね力に抗してばねホルダ325bを持ち上げることで、液路327,323間が連通する。供給弁325は、印字ヘッド201がインクを吐出している状態では開放され、待機中および休止中は遮蔽される。
【0022】
また、上述した供給ユニット320の構成は、インクの色ごとに設けられている。
【0023】
以上の構成により、印字ヘッド201内のインクが消費されると、その負圧により、インクが随時メインタンク130から供給ユニット320および供給チューブ335を介して印字ヘッド201へ供給される。その際、メインタンク130から供給されたインクと同量の空気が、大気連通口329からバッファ室330、空気導入針322を経て、メインタンク130内に導入される。(例えば,特許文献1参照)
【特許文献1】
特開2002−234180号公報
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したインクジェット記録装置のインク供給系構成においては、印字中に自由にメインタンク130を交換できないという不都合がある。なぜなら、メインタンク130を外してしまうと、印字ヘッド201に適正な負圧を与える上記したバッファタンク330との接続(インク的接続)が切れてしまい、印字ヘッド201に適正な負圧を与えられなくなるからである。
【0025】
したがって、メインタンク130を交換する場合は、印字が終了して、待機状態になるまで待つしかない。この待ち時間(印字時間)は、印字面積、印字密度、印字モードなどによって当然異なるが、特に、大判用インクジェット記録装置(約A2サイズ〜)においては、その印字面積が小判用インクジェット記録装置(約〜A3サイズ)に比較して、数倍〜数十倍になり、印字時間も印字面積に比例して数倍〜数十倍になってしまう。
【0026】
したがって、大判用インクジェット記録装置においては、その印字時間が数十分をゆうに越えてしてしまうことがまれではない。特に、長尺印字を行った場合、最も印字時間が長くなる。
【0027】
つまり、印字中に自由にメインタンク130を交換できないということは、ユーザーはこの印字時間分だけ待たなければならないということになり、煩わしさがつきまとう。
【0028】
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、印字ヘッド201と前記印字ヘッド201にインクを供給する供給ユニット320を備え、前記印字ヘッド201と前記供給ユニット320とは供給チューブ335により接続された、いわゆるチュービング インク供給型のインクジェット記録装置であって、前記印字ヘッド201を印字可能状態にする負圧力は、前記供給ユニット320の重力方向の位置を前記印字ヘッド201より低い位置に配置することで発生させ、前記印字ヘッド201−供給ユニット320間のインク供給路の途中に交換可能なメインタンク130を備えるインクジェット記録装置において、装置の待機中はもとより、印字中に自由にメインタンク130の交換が可能なインクジェット記録装置を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、印字ヘッドと前記印字ヘッドにインクを供給するインク供給手段を備え、前記印字ヘッドと前記インク供給手段とはインク供給チューブにより接続されたインクジェット記録装置であって、前記印字ヘッドを印字可能状態にする負圧力は、前記インク供給手段の重力方向の位置を前記印字ヘッドより低い位置に配置することで発生させ、前記印字ヘッド−インク供給手段間のインク供給路の途中に交換可能なメインタンクを備えるインクジェット記録装置において、前記印字ヘッドと前記メインタンク間のインク供給路の途中にインク溜め部を設け、前記メインタンクと接続されるインク供給針からインク溜め部までのインク供給路の重力方向 位置は、前記印字ヘッドを印字可能状態にする負圧力を発生させるのに適正な範囲になる位置に配置するとともに、その全容積は最大印字画像を印字した場合のインク消費量以上のインクが収納できる容積になるよう構成したものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明のインクジェット記録装置の一実施形態を説明する。なお、従来例と同様部分は、番号を同じくし、説明を割愛する。
【0031】
図1は、インクジェット記録装置を示す斜視図を示す。
【0032】
図1において、インクジェット記録装置1は、内部に種々の部品や部材が収納されている筐体4を有する。この筺体4は、互いに向き合って配置された2つの架台180,180それぞれの上端部に跨がるように固定されている。筺体4の内部には、所定間隔離れて向き合う2枚の支持板(側板)が固定されている。それぞれの支持板 同志の間には、記録媒体が搬送される搬送方向(矢印A方向であり副走査方向)に直交する主走査方向(矢印B方向)に延びる円柱状のキャリッジレール16を備える上筐体15が配置されている。その上筐体15の長手方向両端部はそれぞれ支持板に固定されている。
【0033】
キャリッジ200には、略C型の摺動溝(不図示)を有しており、その摺動溝は、図1の矢印B方向に往復動可能なようキャリッジレール16を嵌め込んでいる。
【0034】
また、その往復動の駆動として、インクジェット記録装置1には駆動モータ(不図示)と、キャリッジレール16の長手方向両端部にはそれぞれプーリ(不図示)が配置されており、これら2つのプーリには無端ベルト270が掛け渡されている。この無端ベルト270の一部分にキャリッジ200が固定されている。
【0035】
駆動モータは、キャリッジ搬送駆動制御部(不図示)から送信されてきた駆動制御パルス信号に基づいて制御される。従って、駆動モータが所定のタイミングで駆動してプーリが回転すると無端ベルト270と共にキャリッジ200が図1の矢印B方向に往復動する。この往復動の際、キャリッジ200は、キャリッジレール16によって案内される。
【0036】
それから、キャリッジ200には、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック、淡シアン、淡マゼンタなどの各色ごとの印字ヘッド201が搭載され、従来例と同様に、供給チューブ335(各色別々)により供給ユニット320と接続されており、インクが印字ヘッド201に送られると印字可能となる。また、前記供給チューブ335はキャリッジ200の往復移動の際に暴れることのないように、キャタピラ260によってそれらの全てが束ねられている。
【0037】
印字ヘッド201には、印字ヘッド201を制御する印字ヘッド制御部(不図示)から駆動パルス信号が送られてくる。この駆動パルス信号は画像データに基づいて形成されたものであり、印字ヘッド201は、この駆動パルス信号に基づいて所定のタイミングでインクを吐出するように制御される。
【0038】
次に、本発明のインク供給系について説明する。
【0039】
図2、6は、本発明のインク流路図を示し、図3は図2の要部(インク溜め部70)拡大図、図4、5は、メインタンク130を外した状態の本発明のインク流路図を示している。また、図2〜6は従来例と同様に1色分だけ模式的に示している。また、従来例と同様部分は番号を同じくして表し説明を割愛する。
【0040】
図2〜6において、60はインク溜め部を表し、供給ユニット320の液路327と接続されるとともに、後述するインク溜め遮蔽弁70と液路61により接続されている。
【0041】
インク溜め部60には、密閉された箱状のインク溜め60a、そのインク溜め60aの上部に接続されたエアーチューブ60b、そのエアーチューブ60bを介してインク溜め60aの液面調整(後述する)をするチューブポンプであるエアー抜きポンプ60c、そのエアー抜きポンプ60cの駆動源であるポンプ駆動モータ60d、上記インク溜め60aの液面を検出するインク溜め液面検知針60eを有している。上記インク溜め液面検知針60eは、2種類の長さの金属棒であり、その先端(上端)はインクの電気抵抗を測定する不図示の回路と接続されている。そして、もう一方の先端(下端)がインクと接触するとインクを介して回路に電流が流れるため液面を検知することができる。つまり、インク溜め60a内の液面が所定の位置に以上になっているかどうかを検出できるようになっている。
【0042】
それから、供給ユニット320内インク供給針321の先端からインク溜め60a内までのインク供給路の印字ヘッド201との重力方向の位置は、印字ヘッド201を印字可能状態にする負圧力を発生させる適正範囲に配置されている。つまり、従来例で説明したように、印字ヘッド201に対して−20mmAq〜−200mmAqになる位置の範囲に配置されている。それから、その容積は最大印字画像を印字した場合のインク消費量以上のインクが蓄積できる容積にあらかじめ設定されている。
【0043】
ここで、最大印字画像を印字した場合のインク消費量について説明する。
例えば、最大印字幅42インチ(約1067mm)、最大印字長さ200インチ(約5m)、印字密度600dpi(主走査)×600dpi(副走査)の仕様の装置を例にとって説明する。
【0044】
印字ヘッド201の1滴あたりのインク容積は8pl(ピコリットル)、最大印字dutyは1色あたり100%とする。そうすると、最大インク消費量は42(インチ)×600(dpi)×200(インチ)×600(dpi)×8(pl)×10^−9=24.192(ml)印字ヘッド201の吸引回復時、予備吐時のインク消費量をそれぞれ1ml、0.5mlとすると、24.192+1+0.5=25.692mlとなる。
【0045】
したがって、本実施例の場合は、インク供給針321の先端からインク溜め60a内までの容積を30ml(インク溜め60a容積:27ml、その他液路容積:3ml)とした。ただし、インク溜め60a容積は液面検知針60eにより検知される下限の容積である。
【0046】
図2〜6にもどって、70はインク溜め遮蔽弁を示し、上述した液路61によりインク溜め部60と、液路71により供給チューブ335と、にそれぞれ接続されている。内部の構造については従来例で示した供給弁325と同一構造であるため説明を割愛する。
【0047】
80はエアー遮蔽弁を示し、上述したエアー抜きポンプ60cの排出口に接続され、反対側は大気開放されている。また、エアー遮蔽弁80も内部の構造については従来例で示した供給弁325と同一構造であるため説明を割愛する。
【0048】
90は、インク溜め遮蔽弁70とエアー遮蔽弁80の共通の駆動源である遮蔽弁駆動部を示し、駆動モーターにより不図示ギアトレインを介して、カムを回転させるよう構成されている。このカムの回転制御は、不図示のフォトセンサーとセンサーフラグによりカムのホームポジション(以下H.P.)を検知し、そのH.P.から所定の角度 回転させることで行われる。その所定の角度というのは、各モード(弁の遮蔽or開放)のカム(センサーフラグ)とレバーの機械的な位相により、あらかじめ決められている。
【0049】
つまり、例えばH.P.から90°の回転位置でインク溜め遮蔽弁70が開放されるとあらかじめ設定されているとするならば、駆動モータを回転させフォトセンサーとセンサーフラグによりH.P.を検知した後、90°の回転位置で止めるよう制御すればよいことになる。本実施例の場合、インク溜め遮蔽弁70とエアー遮蔽弁80の共通の駆動源で駆動させており、そのモードは表1のようになる。
【0050】
【表1】
Figure 2004358669
【0051】
それから、供給チューブ335とキャリッジ200内 印字ヘッド201の接続は従来例と同様の構成である。
【0052】
また、上述したインク供給系の構成は、インクの色ごとに設けられている。
【0053】
このような構成において、印字中におけるメインタンク130の交換について説明する。
【0054】
図4、5は、メインタンク130を外した際の流路図、図6はその後メインタンク130を装着した流路図である。
【0055】
メインタンク130を外すと大気と接する液面は、インク供給針321の開口部321aになる。したがって、その開口部321aと印字ヘッド201との重力方向の差(水頭差)により、印字ヘッド201に負圧力が与えられる。この時、開口部321aは印字ヘッド201への負圧の適性範囲に配置されているため印字に影響を与えることはない。
【0056】
そして、印字が続けられインク供給針321から、インクをどんどん消費し、インク溜め60aの直下までの消費すると、今度はインク溜め60aのインクが消費され始め、そのインク消費量分の空気(インク供給針321の開口部から入ってくる)がインク溜め60aに入り、図5のようにインク溜め60aの液面が下がっていく。この時、大気と接する液面はインク溜め60aの直下であり、この位置も印字ヘッド201への負圧の適性範囲に配置されているため印字に影響を与えることはない。そして印字が終了する。
【0057】
また、上述したように、インク供給針321の先端からインク溜め60a内までのインク供給路の容積は30mlであり、最大印字画像を印字した場合のインク消費量(25.692ml)以上に設定されているので、印字が終了するまでにインク溜め60aのインクを使いきることはない。したがって、印字が終了するまでに、たとえメインタンク130が挿入されなくても、印字は保証される。次に、メインタンク130が外され、直ぐに新しいメインタンク130が挿入された場合について説明する。例えば、図5のようにインク溜め60aのインクを約半分消費した時点でメインタンク130が挿入された場合を例にとって説明する。
【0058】
図5の状態では、インク溜め60aの直下の液面が大気と接している液面であるため、この液面と印字ヘッド201との重力方向の差(水頭差)により、印字ヘッド201に負圧力が与えられている。上述したように、この液面は印字ヘッド201への負圧の適性範囲に配置されているため印字に影響を与えることはない。この状態で、図6のようにメインタンク130が挿入されると、空気導入針322の開口部322aを通じて、空気導入針322−液路328間に残っているインクとメインタンク130内のインクがつながり、空気導入針322−液路328間のインクの液面328aが印字ヘッド201に負圧力を与える液面になる。また、この時、空気導入針322−液路328間にインクがない場合は、その液面328aがメインタンク130の直下となる。それゆえ、空気導入針322−液路328間のインクの有り無しにかかわらず、上記液面328aの位置は印字ヘッド201への負圧の適性範囲になる。よって、印字に悪影響を与えることはない。
【0059】
それから、この状態では、インク供給針321−液路327(インク溜め60aの直下まで)間にはインクはなく空気が入っているが、印字が進むと消費した分のインクがインク溜め60aから印字ヘッド201へ供給されることで、インク溜め60aが負圧になり、供給された分の空気が液路327からインク溜め60aに入り、インク溜め60aの液面が下がってくる。それと同時に、インク供給針321−液路327間でも同様にインク溜め60aに入った空気分だけ負圧になり、上記消費分のインクがメインタンク130から供給針321へ入り、インク供給針321−液路327間がインクで満たされていく。メインタンク130内でも同様に消費分の空気が空気導入針322から入る。
【0060】
このようにして、印字中にメインタンク130を交換した場合でも、印字ヘッド201への負圧の適性範囲に保たれ、インクも導入されていくので、印字に悪影響を与えることはない。
【0061】
そして、印字が終了すると、今度はインク溜め60aの下がった液面を復活させるインク溜め60a液面調整処理を行う。次に、その処理について説明する。
【0062】
まず、遮蔽弁駆動部90により、インク溜め遮蔽弁70を遮蔽し、エアー遮蔽弁を開放させる。その動作は上記した通りであり、表1のモード2の状態にする。それから、供給弁325を開放させ、この状態で、エアー抜きポンプ60cを駆動しインク溜め60aの空気を抜く。そうすると、その抜いた分のインクがメインタンク130からインク供給針321→液路323→遮蔽弁325→液路327と移動し、インク溜め60aに入る。
【0063】
この時、インク溜め遮蔽弁70は遮蔽されているため、印字ヘッド201からインクを引いてくることはない。また、インク供給針321−液路327間がインクで満たされていなく空気が存在している場合でも、インク溜め60aの空気を抜くことで、インクで満たされていき、その空気はインク溜め60aの空気と一緒になり、エアー抜きポンプ60cによって抜かれていく。
【0064】
そして、インク溜め液面検知針60eにより液面が検知された時点でエアー抜きポンプ60cを止め、その後、インク溜め60a内の圧力が制定する時間を待って、供給弁325とエアー遮蔽弁を遮蔽し、インク溜め遮蔽弁70を開放させる(モード1、図2の状態)。
【0065】
このようにして、インク溜め60aの液面を復活させれば印字可能となり、印字命令待ちの待機状態となる。
【0066】
このようにして、印字中であっても、メインタンク130を自由に交換できるため、ユーザーは印字が終了するまでメインタンク130交換作業を待たなければならないという煩わしさが解消できる。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなごとく、本発明では、印字ヘッドと前記印字ヘッドにインクを供給するインク供給手段を備え、前記印字ヘッドと前記インク供給手段とはインク供給チューブにより接続されたインクジェット記録装置であって、前記印字ヘッドを印字可能状態にする負圧力は、前記インク供給手段の重力方向の位置を前記印字ヘッドより低い位置に配置することで発生させ、前記印字ヘッド−インク供給手段間のインク供給路の途中に交換可能なメインタンクを備えるインクジェット記録装置において、前記印字ヘッドと前記メインタンク間のインク供給路の途中にインク溜め部を設け、前記メインタンクと接続されるインク供給針からインク溜め部までのインク供給路の重力方向位置は、前記印字ヘッドを印字可能状態にする負圧力を発生させる適正範囲になる位置に配置するとともに、その全容積は最大印字画像印字時のインク消費量以上のインクが収納できる容積になるよう構成することで、印字中におけるメインタンク交換が可能となり、ユーザーは印字が終了するまで待たなければならないという煩わしさを解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の模式図
【図2】本発明のインク流路図
【図3】本発明のインク流路図
【図4】本発明のインク流路図
【図5】本発明のインク流路図
【図6】本発明のインク流路図
【図7】従来のインクジェット記録装置の模式図
【図8】従来のインクジェット記録装置の模式図
【図9】従来のインク流路図
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置
60 インク溜め部
60a インク溜め
60b エアーチューブ
60c エアー抜きポンプ
60d ポンプ駆動モータ
60e インク溜め液面検知針
61 液路
70 インク溜め遮蔽弁
71 液路
80 エアー遮蔽弁
90 遮蔽弁駆動部

Claims (3)

  1. 印字ヘッドと前記印字ヘッドにインクを供給するインク供給手段を備え、前記印字ヘッドと前記インク供給手段とはインク供給チューブにより接続されたインクジェット記録装置であって、
    前記印字ヘッドを印字可能状態にする負圧力は、前記インク供給手段の重力方向の位置を前記印字ヘッドより低い位置に配置することで発生させ、前記印字ヘッド−インク供給手段間のインク供給路の途中に交換可能なメインタンクを備えるインクジェット記録装置において、
    前記印字ヘッド−前記メインタンク間のインク供給路の途中にインク溜め部を設け、前記メインタンクとの接続部から前記インク溜め部までのインク供給路の重力方向位置は、前記印字ヘッドを印字可能状態にする負圧力を発生させる適正範囲になる位置に配置し、前記接続部から前記インク溜め部までの容積は最大印字画像印字時のインク消費量以上のインクが収納できる容積にしたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インク溜め部の内部空気を抜くエアー抜き手段を有したことを特徴とする請求項1に示すインクジェット記録装置。
  3. 前記インク溜め部と印字ヘッドのインク供給路間にそのインク供給路の遮蔽、開放を行う遮蔽手段を有したことを特徴とする請求項1に示すインクジェット記録装置。
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