JP2004290607A - 放射線画像処理装置及び放射線画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線画像処理装置において、副走査方向の読取機構を変更せずに放射線画像から折り返しノイズを除去又は低減してモアレの発生を防ぎ、画質の良い放射線画像を出力するとともに、コストを抑え、ノイズの除去又は低減に要する処理時間を短縮する。
【解決手段】放射線画像処理装置10のCPU11は、ナイキスト周波数以上の高周波成分を完全に遮断するフィルタによりデジタル画像データを処理するノイズ完全遮断処理、ナイキスト周波数までは信号を透過させるがナイキスト周波数よりも高周波域の信号を急峻に遮断するフィルタによりデジタル画像データを処理するノイズ低減処理を実行する。また、高周波域の周波数成分を遮断するフィルタによってデジタル画像データを処理する高周波ノイズ遮断処理と、特定の周波数成分を遮断するフィルタによりデジタル画像データを処理する特定周波数遮断処理を実行する。
【選択図】 図2
【解決手段】放射線画像処理装置10のCPU11は、ナイキスト周波数以上の高周波成分を完全に遮断するフィルタによりデジタル画像データを処理するノイズ完全遮断処理、ナイキスト周波数までは信号を透過させるがナイキスト周波数よりも高周波域の信号を急峻に遮断するフィルタによりデジタル画像データを処理するノイズ低減処理を実行する。また、高周波域の周波数成分を遮断するフィルタによってデジタル画像データを処理する高周波ノイズ遮断処理と、特定の周波数成分を遮断するフィルタによりデジタル画像データを処理する特定周波数遮断処理を実行する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線を利用して画像を読み取って処理する放射線画像処理装置及び放射線画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、病院で発生する患者の放射線画像情報をデジタル化して保存・伝送することにより、診断の効率化・迅速化を図ろうとする気運が高まりつつある。このため、直接撮影の分野においても、これまでのスクリーン/フィルム系に代わり、輝尽性蛍光体を利用したデジタルデータを出力する放射線画像撮影システムが多く用いられるようになってきた。
【0003】
この輝尽性蛍光体を利用した放射線画像撮影システムは、通称コンピューテッドラジオグラフィー(CR)と呼ばれる。このシステムでは、被写体を透過した放射線エネルギーの一部を輝尽性蛍光体の内部に一旦蓄積する。輝尽性蛍光体中に蓄積されたエネルギーは、所定の波長のレーザ光で励起することにより輝尽光として取り出すことができる。この輝尽光をフォトマルチプライヤー等の光電変換素子を用いてアナログの電気信号として取り出し、A/D変換することによりデジタル画像データが得られるものである。
【0004】
アナログ画像信号をデジタルデータに変換する際に、表現したい周波数の2倍の周波数でアナログ画像信号をサンプリングすることが必要であり、この周波数は一般的にナイキスト周波数と呼ばれている。従来の放射線画像処理装置では、上記A/D変換前に、高周波成分をカットするアナログフィルタでアナログ画像信号を処理してからA/D変換を行うことで、折り返しノイズの影響を防いでいる。ナイキスト周波数以上の高周波成分は、ナイキスト周波数を境に低周波側に折り返し、ノイズとなって現れる。これを折り返しノイズ又はエリアシングという。
【0005】
ところで、人体等の被写体に放射線を照射すると、被写体に照射された放射線の一部は被写体で散乱される。そして、この散乱された散乱放射線は、被写体を透過した放射線と同様に輝尽性蛍光体プレートに入射するので、放射線のエネルギーによる輝尽発光に寄与し、このような輝尽性蛍光体プレートを読み取ると、得られた放射線画像にノイズとして現れ、コントラストや鮮明度が著しく低下してしまうことがある。そこで、この散乱放射線を除去するために、輝尽性蛍光体プレートの放射線源側に、鉛等の放射線吸収性物質とアルミニウム等の放射線吸収が少なく強度を維持できる物質とから成る縦縞状のグリッドを設置することが知られている。
【0006】
しかし、放射線画像とともにグリッドが読み取られると、デジタル画像データにグリッド縞として現れる。アナログ画像信号の読取間隔のナイキスト周波数以下の低周波なグリッドについては、実際に存在するグリッドがノイズとして放射線画像に写りこむだけであるが、ナイキスト周波数より高周波なグリッドについては、グリッドのノイズが折り返してノイズが発生し、実際にはグリッドのノイズが存在しない周波数帯にノイズが発生して放射線画像にモアレが生じる。特にナイキスト周波数近傍の周波数成分を持つグリッドについては、グリッド自体の周波数と折り返しノイズが干渉し合い、モアレが目立つ。
【0007】
以下、図を参照して折り返しノイズについて具体的に説明する。
図10(a)は、125μm間隔で画像信号を読み取った場合のナイキスト周波数及びノイズ値を示す図である。図10(a)に示すように、125μm間隔で読み取った場合のナイキスト周波数は4cycle/mmであるが、画像信号の5cycle/mmの周波数付近にノイズが存在する場合、ナイキスト周波数で折り返して原画像を復元すると、3cycle/mmの周波数付近に折り返しノイズが生じる。即ち、実際には高周波域に存在するノイズが、あたかも低周波域に存在するかのように見える。
【0008】
また、図10(b)は、250μm間隔で画像信号を読み取った場合のナイキスト周波数及びノイズ値を示す図である。図10(b)に示すように、250μm間隔で読み取った画像信号のナイキスト周波数は2cycle/mmであるが、画像信号の3cycle/mm付近にノイズが存在する場合、ナイキスト周波数により折り返して原画像を復元すると、1cycle/mmの周波数付近に折り返しノイズが生じる。
【0009】
人間の目は、1〜2cycle/mmの以下の周波数帯域を認識しやすいが、高周波成分は認識しにくい。よって、図10(a)に示すように125μm間隔で読み取った画像信号の5cycle/mm付近にノイズが存在する場合に発生する折り返しノイズは、認識しやすい周波数帯域よりも高周波側に生じており、目につきにくい。ところが、図10(b)に示すように250μm間隔で読み取った画像信号の3cycle/mm付近にノイズが存在する場合に、折り返しノイズは人間の目で認識しやすい1cycle/mm付近に発生するため、図10(a)に示す例よりも問題となる。
【0010】
従来の放射線画像処理装置におけるアナログフィルタによる処理だけでは、ナイキスト成分周辺の高周波成分を放射線画像から除去しきれず、折り返しノイズが発生する場合があった。特に人間の目が認識できるレベルの周波数帯域にグリッド等が原因となって生じるノイズが折り返すと、モアレや、画像のざらつき、放射線画像処理装置の構造上実際には存在しないノイズ等の原因となる。そこで、画像信号の主走査方向を通常のN倍の精度で読み取る読取機構を備えた放射線画像処理装置や、主走査方向及び副走査方向の各々において通常のN倍の読取精度で読み取る読取機構を備えた放射線画像処理装置が考案されており、この様な放射線画像処理装置によれば出力画像の画質を向上させることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−88765号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の放射線画像処理装置においては、主走査方向における読取精度を通常のN倍にしても、例えばグリッドが原因となって副走査方向に生じる折り返しノイズが発生した場合、ノイズを除去できないことがあった。一方、主走査方向及び副走査方向の各々において画像信号をN倍の精度で読み取る放射線画像処理装置は、専用の読取機構を備えるためのコストが高いことや、処理時間が増加すること等が問題となっていた。
【0013】
本発明の課題は、放射線画像処理装置において、副走査方向の読取機構を変更せずに放射線画像から折り返しノイズを除去又は低減してモアレの発生を防ぎ、画質の良い放射線画像を出力するとともに、コストを抑え、ノイズの除去又は低減に要する処理時間を短縮することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下のような特徴を備えている。
【0015】
請求項1記載の発明は、
放射線源から照射された放射線により潜像が形成された輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理装置において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたアナログ画像信号をサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりサンプリングされたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する変換手段と、
記読取手段により副走査方向において所定間隔で読み取られたアナログ画像信号のナイキスト周波数に基づき、前記デジタル画像データの副走査方向において所定の周波数成分を遮断するフィルタを記憶する記憶手段と、
前記デジタル画像データを前記フィルタにより処理して出力データを生成するフィルタ処理手段と、
を備えることを特徴としている。
【0016】
請求項8記載の発明は、
放射線源から照射された放射線により潜像が形成された輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理方法において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る工程と、
前記アナログ画像信号をサンプリングする工程と、
前記サンプリングにより得られたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する工程と、
前記副走査方向において所定間隔で読み取られたアナログ画像信号のナイキスト周波数に基づき、前記デジタル画像データの副走査方向において所定の周波数成分を遮断して出力データを生成する工程と、
を含むことを特徴としている。
【0017】
請求項1及び8記載の発明によれば、画像信号を副走査方向において高精度で読み取る専用の読取機構を設けることなく、副走査方向における折り返しノイズを除去又は低減してモアレの発生を防ぎ、画質の良い放射線画像を出力することができる。また、製造コストを抑えるともに、ノイズを除去又は低減する処理に要する時間を短縮することができる。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記サンプリング手段は、前記読取手段により読み取られたアナログ画像信号をサンプリングする第1のサンプリング系と、該第1のサンプリング系よりも高精度で前記アナログ信号をサンプリングする第2のサンプリング系とを備え、
前記サンプリング手段を制御して前記第1のサンプリング系又は前記第2のサンプリング系により前記アナログ信号をサンプリングさせる制御手段を備えることを特徴としている。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、デジタル画像データから所定の周波数成分を除去しても、画質の良い出力データを生成することができる。
【0020】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記記憶手段は、前記ナイキスト周波数以上の周波数帯域において、前記デジタル画像データの副走査方向における信号の透過を完全に遮断するフィルタを記憶することを特徴としている。
【0021】
請求項3記載の発明によれば、放射線画像の副走査方向における折り返しノイズを完全に除去して出力データを生成することができる。
【0022】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記記憶手段は、前記ナイキスト周波数未満の所定の周波数において、前記デジタル画像データの副走査方向における信号の透過の制限を開始し、前記ナイキスト周波数を超える前記ナイキスト周波数近傍の所定の周波数以上の周波数帯域において前記デジタル画像データの副走査方向における信号の透過を完全に遮断するフィルタを記憶することを特徴としている。
【0023】
請求項4記載の発明によれば、放射線画像の解像度の低下を抑えて折り返しノイズを提言することができる。
【0024】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記記憶手段は、前記デジタル画像データの副走査方向において、前記ナイキスト周波数を含む特定の周波数帯域の信号を遮断するフィルタを記憶することを特徴としている。
【0025】
請求項5記載の発明によれば、ナイキスト周波数付近に生じるノイズを遮断して折り返しノイズの発生を防止することができる。
【0026】
請求項6記載の発明は、
輝尽性蛍光体プレートの表面にグリッドを設置し、放射線源から照射された放射線により前記輝尽性蛍光体プレートに潜像を形成して前記輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理装置において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたアナログ画像信号をサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりサンプリングされたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する変換手段と、
前記グリッドのグリッド線の本数に応じて特定の周波数帯域に生じるノイズを遮断するフィルタを記憶する記憶手段と、
前記デジタル画像データを前記フィルタにより処理して出力データを生成するフィルタ処理手段と、
を備えることを特徴としている。
【0027】
請求項9記載の発明は、
輝尽性蛍光体プレートの表面にグリッドを設置し、放射線源から照射された放射線により前記輝尽性蛍光体プレートに潜像を形成して前記輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理方法において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る工程と、
前アナログ画像信号をサンプリングする工程と、
前記サンプリングにより得られたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する工程と、
前記デジタル画像データの副走査方向において、前記グリッドのグリッド線の本数に応じて特定の周波数帯域に生じるノイズを遮断して出力データを生成する工程と、
を含むことを特徴としている。
【0028】
請求項6又は9記載の発明によれば、グリッドが原因となって生じるノイズを放射線画像から除去し、折り返しノイズの発生を防止して画質の良い放射線画像を生成することができる。
【0029】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明において、
前記フィルタを算出して前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段を備えることを特徴としている。
【0030】
請求項7記載の発明によれば、必要なフィルタを算出し、算出したフィルタを利用してノイズを遮断又は低減して画質の良い放射線画像を出力することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ここで、以下の実施の形態における放射線画像撮影装置10は、以上の請求項に記載の放射線画像処理装置としての機能を有し、CPU11は、以上の請求項に記載の制御手段、記憶制御手段としての機能を有し、記憶部17は記憶手段としての機能を有し、読取制御部21は読取手段、サンプリング手段、変換手段、フィルタ処理手段としての機能を有する。
【0032】
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態における放射線画像撮影装置10の機能的構成を示すブロック図である。図1において、放射線画像撮影装置10は、CPU11、入力部12、表示部13、通信制御部14、画像処理部15、RAM16、記憶部17、撮影制御部18、画像読取部20、放射線源30から構成され、更に画像読取部20は、読取制御部21、撮影パネル22から構成される。
【0033】
CPU(Central Processing Unit)11は、記憶部17に格納されているシステムプログラムや各種制御プログラムを読み出してRAM16に展開し、該制御プログラムに従って各部の動作を集中制御する。また、CPU11は、RAM16に展開したプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM16に格納するとともに、表示部13に表示させる。そして、RAM16に格納した処理結果を記憶部17の所定の保存先に保存させる。
【0034】
具体的には、CPU11は、入力部12から入力される指示内容に従って、記憶部17に記憶されたノイズ完全遮断処理プログラム、ノイズ低減処理プログラム、高周波ノイズ遮断処理プログラム、特定周波数遮断処理プログラムを読み出して、後述するノイズ完全遮断処理、ノイズ低減処理、高周波ノイズ遮断処理、特定周波数遮断処理を実行する。また、CPU11は、画像処理部15において上記各処理において生成された出力データに適宜画像処理を施し、表示部13に表示させたり、通信制御部14を介して外部に伝送するとともに、出力データを記憶部17内に保存する。
【0035】
なお、放射線画像処理装置10は、撮影パネル22から放射される輝尽光を副走査方向において250μm間隔又は175μm間隔で読み取る読取機構を備えている。CPU11は、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、撮影パネル22から放射される輝尽光を副走査方向において250μm間隔又は175μm間隔で読み取る読取機構により読み取らせて、アナログ画像信号を生成させる。また、CPU11は、読取制御部21を制御して、輝尽光から得られたアナログ画像信号を副走査方向において125μm間隔又は175μm間隔でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。
【0036】
CPU11は、ノイズ完全遮断処理において、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して、撮影パネル22から放射された輝尽光を250μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる。CPU11は、読取制御部21によって上記アナログ画像信号の副走査方向を125μm間隔でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。次いで、CPU11は、デジタル画像データにフィルタ処理を施す。具体的には、デジタル画像データの画素を1/2の解像度に間引きして折り返しノイズを完全遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出し、このフィルタ係数とサンプリング結果を使用して積和演算することによって、250μm間隔で読み取って間引き処理を施さない画像と同精度の出力データを生成し、通信制御部14を介して外部に、もしくは放射線画像処理装置10内の表示部13や画像処理部15に出力する。
【0037】
ここで、ノイズ完全遮断処理においてCPU11により使用されるフィルタ形状を図2(a)に示し、サンプリングタイミング毎のフィルタ係数を図2(b)及び図2(c)に示す。なお、250μm間隔で読み取られた画像信号のナイキスト周波数は2.0cycle/mmである。図2(a)に示すように、3.0cycle/mm付近をピークとするノイズ(例えば、34本/cmのグリッドが原因で生じるノイズ)があると、このノイズは250μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数2.0cycle/mmで折り返し、本来ノイズが存在しない低周波帯域に折り返しノイズが生じる。そこで、ノイズ完全遮断処理において、図2(a)に示すフィルタで1.5cycle/mm付近から2.0cycle/mmにかけて信号透過率を1.0から0へ急峻に低下させて、2.0cycle/mm以上の高周波成分の透過を遮断する。したがって、放射線画像における折り返しノイズを完全に遮断して、折り返しノイズの発生を防止できる。
【0038】
なお、デジタル画像データのダイナミックレンジが4桁ある場合は、ナイキスト周波数以上の高周波帯域における信号透過率を0とするため、−80dB以下を達成するフィルタ形状(図2(b)参照)を予め算出して記憶部17に記憶させておく。但し、ここでは−80dBとしているが、他にアナログフィルタや他要因により画像信号が減衰することを考慮すると、−60dBや−50dB程度でもノイズを遮断することは可能である。
【0039】
ここで、デジタル画像データの副走査方向において、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きする方法について簡単に説明する。
例えば、アナログ画像信号を副走査方向において一定間隔でサンプリングして、X1,X2、X3,X4,X5,X6,…というサンプリング値が得られ、4タップ(以下、フィルタ係数の総数をタップという)のフィルタ係数A,B,C,Dを用いて以下の計算を行うことによって、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きした、Y1,Y2,Y3,…という値が求められる。ただし、全フィルタ係数を合計した値は1(A+B+C+D=1)とする。
Y1=X1・A+X2・B+X3・C+X4・D
Y2=X3・A+X4・B+X5・C+X6・D
Y3=X5・C+X6・D+X7・A+X8・B
【0040】
CPU11は、ノイズ低減処理において、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して撮影パネル22から放射される輝尽光を250μm間隔で読み取らせ、アナログ画像信号を生成させる。CPU11は、読取制御部21によって、上記アナログ画像信号の副走査方向を第1の読取間隔(125μm間隔)でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。次いで、CPU11は、デジタル画像データにフィルタ処理を施す。具体的には、デジタル画像データの画素を1/2の解像度に間引きして折り返しノイズを低減するフィルタ係数を記憶部17から読み出し、このフィルタ係数をサンプリング結果に積和演算することで250μm間隔で読み取った場合と同精度の出力データを生成し、通信制御部14を介して外部に、もしくは放射線画像処理装置10内の表示部13や画像処理部15に出力する。
【0041】
ノイズ低減処理においてCPU11により使用されるフィルタ形状を図3(a)に示し、サンプリングタイミング毎のフィルタ係数を図3(b)及び図3(c)に示す。250μm間隔で読み取られた画像の副走査方向において、図3(a)に示すように3.0cycle/mm付近にノイズ(例えば34本/cmのグリッドが原因のノイズ)があると、250μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数2.0cycle/mmでこのノイズが折り返して折り返しノイズが発生する。そこで、図3(a)に示すフィルタで、2.0cycle/mm付近から2.8cycle/mmにかけて信号透過率を1.0から0に急峻に低下させ、2.8cycle/mm以上の高周波成分を遮断する。
【0042】
ノイズ低減処理のフィルタは、図3に示すようなノイズが存在する場合、ノイズ成分を若干通してしまうが、フィルタ処理非実行時の10%以下程度であり、折り返しノイズもほとんど目立たない程度に抑えられる。即ち、ノイズ低減処理によれば、折り返しノイズの原因となるノイズの大部分をカットすることができるため、折り返しノイズを低減できる。
【0043】
ノイズ完全遮断処理ではナイキスト周波数よりも低い帯域のノイズではない周波数成分も一部除去されるため画質が低下するが、ノイズ低減処理では、フィルタ処理により除去されるノイズ以外の成分も抑えられるため、若干のノイズ成分は残るが、画質を大幅に下げることなくノイズ成分の大半を除去する。なお、ノイズ低減処理により得られる出力データの解像度は、250μm間隔でアナログ画像信号を読み取ってフィルタ処理を行わずに得られるデータと同等になる。
【0044】
なお、デジタル画像データのダイナミックレンジが4桁ある場合は、ナイキスト周波数以上の高周波帯域における信号透過率を0とするため、−80dB以下を達成するフィルタ形状(図3(b)参照)を予め記憶部17に記憶させておく。但し、ここでは−80dBとしているが、他にアナログフィルタや他要因により画像信号が減衰することを考慮すると、−60dBや−50dB程度でもノイズの低減を図ることは可能である。
【0045】
CPU11は、高周波ノイズ遮断処理において、上述したノイズ完全遮断処理やノイズ低減処理のようなアナログ画像信号を目標とする出力データの2倍の精度でサンプリングしてフィルタ処理により1/2の解像度に間引きする処理を行わず、読取間隔と同間隔でサンプリングを行い、フィルタ形状を工夫することによってノイズを遮断する。
【0046】
CPU11は、高周波ノイズ遮断処理において、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を175μm間隔で読み取らせ、アナログ画像信号を生成させる。CPU11は、読取制御部21によって上記アナログ画像信号を副走査方向において175μm間隔でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。次いで、CPU11は、デジタル画像データから175μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数(2.8cycle/mm)を含む一定帯域の周波数成分を除去するフィルタのフィルタ係数を記憶部17から読み出し、この読み出したフィルタ係数とサンプリング結果を使用して積和演算することでデジタル画像データの副走査方向にフィルタ処理を施す。
【0047】
高周波ノイズ遮断処理においてCPU11により使用されるフィルタ形状を図4(a)に示し、サンプリングタイミング毎のフィルタ係数を図4(b)及び図4(c)に示す。図4のフィルタは、175μm間隔で読み取られた画像において、40本のグリッドによるノイズを低減し、かつナイキスト周波数付近の折り返しノイズを抑えるフィルタ形状である。図4に示すように、高周波ノイズ遮断処理では、175μm間隔で画像を読み取った場合に表現可能な2.8cycle/mmまでの周波数成分をできる限り残し、かつ40本のグリッドを除去(4.0cycle/mm付近の周波数成分を除去)し、かつ175μmのナイキスト周波数(2.8cycle/mm)付近の周波数成分を除去するフィルタ形状となっている。これによって、ナイキスト周波数近傍の高周波成分を除去するとともに、40本グリッドの折り返しノイズも除去し、ナイキスト周波数以下のノイズ以外の成分をできるだけ残すことが可能となる。
【0048】
図4のフィルタで処理された出力データの存在周波数領域は1.8cycle/mmまでとなるため、出力データは250μmで読み取った場合と略同等の解像度となるが、この処理を施すことによって目に付きやすい周波数帯域の折り返しノイズやグリッドによるノイズを除去できるため、高品質な出力データが得られる。
【0049】
CPU11は、特定周波数遮断処理において、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、アナログ画像信号の副走査方向を175μm間隔で読み取った後、175μm間隔でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。次いで、CPU11は、特定の周波数成分を除去するフィルタのフィルタ係数を記憶部17から読み出し、この読み出したフィルタ係数とサンプリング結果を使用して積和演算を行うことでデジタル画像データの副走査方向にフィルタ処理を施す。
【0050】
例えば、40本グリッドを使用して撮影を実行して175μm間隔でアナログ画像信号を読み取った場合に、40本グリッドによるノイズはナイキスト周波数2.8cycle/mmで折り返し、低周波側に折り返しノイズが発生する。そこで、特定周波数遮断処理において、40本グリッドのノイズが現れる4.0cycle/mm以上の高周波成分を完全遮断するフィルタを使用することで、グリッドが原因となって発生する折り返しノイズを除去する。
【0051】
図5(a)はデジタル画像データから副走査方向における40本グリッドのノイズの周波数成分を遮断するフィルタ形状を示す図であり、図5(b)は(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図5(c)は(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【0052】
特定周波数遮断処理においては、CPU11は、図5に示すように175μm間隔で読み取られた画像データのナイキスト周波数2.8cycle/mm付近に発生するノイズを遮断せず、グリッドが原因となって生じるノイズを完全に除去するフィルタ形状を使用している。この処理は、ノイズが現れる周波数帯域が予め特定できる場合に有効である。なお、特定周波数遮断処理では、読取時と比べて出力時の画像データの解像度が低下せず、175μm間隔で読み取られた画像と同じ解像度を有する出力データが得られる。
【0053】
入力部12は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードを含み、このキーボードで押下されたキーに対応する押下信号をCPU11に出力する。なお、入力部12は、必要に応じてマウス、タッチパネルなどのポインティングディバイスや、その他の入力装置を備えることとしてもよい。
【0054】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等により構成され、CPU11から入力される表示信号の指示に従って、通信制御部14から入力された各種情報や入力部12からの入力指示、撮影された画像、画像処理された処理画像等を表示画面上に表示させる。
【0055】
通信制御部14は、LANやWAN、或いはインターネットなどのネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスであり、モデム又はターミナルアダプタ等によって構成される。通信制御部14は、電話回線、ISDN回線、無線通信回線、専用線、CATV回線等の通信回線を介してフィルム出力装置、表示装置、診療端末、ファイリング装置、ホストサーバ等の外部機器との通信を行うための制御を行う。また、通信制御部14は、CPU11からの入力指示に応じて、画像読取部20から入力された画像データを患者情報や撮影情報とともに画像表示部13、画像処理部15、記憶部17等に出力したり、CPU11により指示された転送先へ転送する。
【0056】
画像処理部15は、CPU11からの画像処理指示に従って、読取制御部21から入力されたデジタル画像データに、画像の鮮鋭度を調整する周波数処理、適切なコントラストに画像変換する階調処理、ダイナミックレンジの広い画像を被写体の細部のコントラストを低下させることなく見やすい濃度範囲に納めるためのダイナミックレンジ圧縮処理、デジタル画像データを所定の圧縮化方式で圧縮する圧縮処理等の各種画像信号処理を施す
【0057】
RAM(Random Access Memory)16は、CPU11によって実行される各種プログラムやこれら各種プログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0058】
記憶部17は、プログラムやデータ等が予め記憶されている記録媒体(図示省略)を有しており、この記録媒体は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記録媒体は記憶部17に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記録媒体には、システムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム、及び各種処理プログラムで処理されたデータ等を記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読取可能なプログラムコードの形態で格納され、CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0059】
具体的には、記憶部17は、CPU11によるノイズ完全遮断処理、ノイズ低減処理、高周波ノイズ遮断処理、特定周波数遮断処理において使用される、ノイズ完全遮断処理プログラム、ノイズ低減処理プログラム、高周波ノイズ遮断処理プログラム、特定周波数遮断処理プログラムを記憶する。また、記憶部17は、上記のCPU11による各処理において使用される各種フィルタ係数(図2〜図5参照)を記憶している。なお、このフィルタ係数は、予め記憶部17に記憶されたものであってもよいし、CPU11が各処理を実行する度に算出して記憶部17に記憶させることとしてもよい。
【0060】
撮影制御部18は、CPU11からの撮影指示に従って放射線源30、及び画像読取制御部21を制御し、その撮影動作を制御する。撮影制御部18は、撮影指示を受けると、放射線源30に放射線を発生させ、被写体Mの放射線画像の撮影を行わせる一方、被写体Mを透過した放射線を読取制御部21に読み取らせる。また、撮影制御部18は、CPU11からの入力指示に従って、読取制御部21によりアナログ画像信号を175μm間隔又は250μm間隔で読み取らせたり、読み取ったアナログ画像信号を125μm間隔又は175μm間隔でサンプリングさせる。
【0061】
読取制御部21は、励起光発生器や光電変換素子、A/D変換器等から構成され、撮影制御部18からの画像読取指示に従って、輝尽性蛍光体層を形成した撮影パネル22に励起光を照射して走査し、撮影パネル22から放射された輝尽光を光電変換して250μm間隔又は175μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成する。読取制御部21は、アナログ画像信号を125μm間隔又は175μm間隔でサンプリングしてA/D変換し、変換後のデジタル画像データを画像処理部15に出力する。
【0062】
また、読取制御部21は、撮影制御部18からの画像読取指示に従って、CPU11により記憶部17から読み出されたフィルタ係数を利用してデジタル画像データにフィルタ処理を施して出力データを生成し、画像処理部15に出力する。
【0063】
次に、動作を説明する。
まず、CPU11によるノイズ完全遮断処理を説明する。図6は、ノイズ完全遮断処理を示すフローチャートである。ノイズ完全遮断処理において、CPU11は、撮影を実行すると(ステップS1;YES)、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して、撮影パネル22から放射された輝尽光を250μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる(ステップS2)。次いで、CPU11は、読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を125μm間隔でサンプリングしてデジタル画像データを生成させる(ステップS3)。
【0064】
次いで、CPU11は、250μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数以上の高周波成分を完全に遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出して、読取制御部21に出力する(ステップS4)。次に、CPU11は、制御部21により上記フィルタ係数を使用してデジタル画像データの副走査方向においてフィルタ処理を施して、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きし、250μmで読み取られた画像と同等の解像度を有する出力データを生成させる(ステップS5)。
【0065】
続いて、CPU11は、出力データを読取制御部21から画像処理部15に出力させて画像処理を施し、表示部13に表示させ、通信制御部14により出力データを外部に出力させて(ステップS6)、ノイズ完全遮断処理を終了する。
【0066】
以下、CPU11によるノイズ低減処理を説明する。図7は、ノイズ低減処理を示すフローチャートである。ノイズ低減処理において、CPU11は、撮影を実行すると(ステップS11;YES)、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、撮影パネル22から放射された輝尽光を250μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる(ステップS12)。次いで、CPU11は、読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を125μm間隔でサンプリングしてデジタル画像データを生成させる(ステップS13)。
【0067】
次いで、CPU11は、250μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数において全信号を透過させ、ナイキスト周波数以上の高周波成分を急峻に遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出し、読取制御部21に出力する(ステップS14)。続いて、CPU11は、読取制御部21によって、上記フィルタを利用してデジタル画像データの副走査方向にフィルタ処理を施し、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きして250μm間隔で読み取られた画像と同等の解像度を有する出力データを生成させる(ステップS15)。
【0068】
続いて、CPU11は、出力データを読取制御部21から画像処理部15に出力させて画像処理を施した後、表示部13に表示させ、通信制御部14により出力データを外部に出力させて(ステップS16)、ノイズ低減処理を終了する。
【0069】
以下、CPU11による高周波ノイズ遮断処理を説明する。図8は、高周波ノイズ遮断処理を示すフローチャートである。高周波ノイズ遮断処理において、CPU11は、撮影を実行すると(ステップS21;YES)、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、撮影パネル22から放射された輝尽光を175μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる(ステップS22)。次いで、CPU11は、読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を175μm間隔でサンプリングしてデジタル画像データを生成させる(ステップS23)。
【0070】
次いで、CPU11は、40本グリッドが原因となって生じるノイズの周波数及び175μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数付近の周波数成分を遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出して、読取制御部21に出力する(ステップS24)続いて、CPU11は、読取制御部21により上記フィルタ係数を利用してデジタル画像データの副走査方向においてフィルタ処理を施し、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きして250μm間隔で読み取られた画像と同等の解像度を有する出力データを生成させる(ステップS25)。
【0071】
続いて、CPU11は、出力データを読取制御部21から画像処理部15に出力させて画像処理を施した後、表示部13に表示させ、通信制御部14により出力データを外部に出力させて(ステップS26)、高周波ノイズ遮断処理を終了する。
【0072】
以下、CPU11による特定周波数遮断処理を説明する。図9は、特定周波数遮断処理を示すフローチャートである。特定周波数遮断処理において、CPU11は、撮影を実行すると(ステップS31;YES)、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、撮影パネル22から放射された輝尽光を175μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる(ステップS32)。次いで、CPU11は、読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を175μm間隔でサンプリングしてデジタル画像データを生成させる(ステップS33)。
【0073】
次に、CPU11は、40本グリッドのノイズの周波数帯域の成分を遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出して、読取制御部21に出力する(ステップS34)。続いて、CPU11は、読取制御部21により上記フィルタを利用してデジタル画像データの副走査方向における特定の周波数成分を除去して175μm間隔で読み取られた画像と同等の解像度を有する出力データを生成させる(ステップS35)。
【0074】
次いで、CPU11は、出力データを読取制御部21から画像処理部15に出力させて画像処理を施した後、表示部13に表示させ、通信制御部14により出力データを外部に出力させて(ステップS36)、特定周波数遮断処理を終了する。
【0075】
以上のように、放射線画像処理装置10は、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して、アナログ画像信号のサンプリング間隔を制御するとともにフィルタ処理を施すことにより折り返しノイズを除去又は低減した出力データを生成する。
【0076】
したがって、放射線画像処理装置10によれば、サンプリング間隔とフィルタ形状を工夫することによってノイズを除去又は低減して、折り返しノイズやモアレの発生を防止して画質の良い放射線画像を出力することができる。また、アナログ画像信号の副走査方向を高精度で読み取る読取機構を設ける必要がないため、装置の製造コストを抑えることができる。
【0077】
なお、上記実施の形態では、CPU11は、ノイズ完全遮断処理、ノイズ低減処理、高周波ノイズ遮断処理、特定周波数遮断処理の各処理において使用するフィルタ係数を記憶部17から読み出すこととしたが、各処理中にCPU11がフィルタ係数を算出することも可能である。但し、この場合には、使用することが予め予測可能なフィルタ係数については、CPU11の処理負担を軽減するために、予め算出して記憶部17に記憶させておくことが望ましい。
【0078】
また、上記実施の形態においては、放射線画像処理装置10CPU11は、デジタル画像データのダイナミックレンジが4桁の場合に、−80dB以下を達成するフィルタを使用することとしたが、A/D変換前に画像信号の周波数成分を減衰する他要因がある場合には(例えば、アナログフィルタ等)、減衰量に基づいて上記実施の形態のフィルタの減衰量を変更してもよい。例えば、−20dBのアナログフィルタを使用する場合は、−60dBを達成するデジタル画像データ用フィルタを使用してフィルタ処理を実行すればよい。
【0079】
更に、上記実施の形態においては、ノイズ完全遮断処理、ノイズ低減処理、高周波ノイズ遮断処理、特定周波数遮断処理の各処理において、CPU11がフィルタ係数を読取制御部に出力してフィルタ処理を実行することとしたが、フィルタにおいて必要な演算処理を実行するための専用回路を放射線画像処理装置10内に設け、CPU11がこの専用回路を制御して上記各処理を実行することとしてもよい。専用回路としては、例えばDSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を用いることができる。具体的には、CPU11が設定したフィルタ係数を読取制御部21によって読み取られたデジタル画像データとともに専用回路に入力し、専用回路はCPU11から入力されたフィルタ係数と処理の種類に応じた演算式を利用して、デジタル画像データにフィルタ処理を施して出力データを生成する。このように、演算処理用回路を利用すれば、CPU11の処理負担を軽減し、放射線画像処理装置10の処理速度を向上させることができる。
【0080】
また、上記実施の形態において、放射線画像撮影装置10の細部構成、及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0081】
【発明の効果】
請求項1及び8記載の発明によれば、画像信号を副走査方向において高精度で読み取る専用の読取機構を設けることなく、副走査方向における折り返しノイズを除去又は低減してモアレの発生を防ぎ、画質の良い放射線画像を出力することができる。また、製造コストを抑えるともに、ノイズを除去又は低減する処理に要する時間を短縮することができる。
【0082】
請求項2記載の発明によれば、デジタル画像データから所定の周波数成分を除去しても、画質の良い出力データを生成することができる。
【0083】
請求項3記載の発明によれば、放射線画像の副走査方向における折り返しノイズを完全に除去して出力データを生成することができる。
【0084】
請求項4記載の発明によれば、放射線画像の解像度の低下を抑えて折り返しノイズを提言することができる。
【0085】
請求項5記載の発明によれば、ナイキスト周波数付近に生じるノイズを遮断して折り返しノイズの発生を防止することができる。
【0086】
請求項6又は9記載の発明によれば、グリッドが原因となって生じるノイズを放射線画像から除去し、折り返しノイズの発生を防止して画質の良い放射線画像を生成することができる。
【0087】
請求項7記載の発明によれば、必要なフィルタを算出し、算出したフィルタを利用してノイズを遮断又は低減して画質の良い放射線画像を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射線画像撮影装置10の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図2(a)はノイズ完全遮断処理においてCPU11により使用されるフィルタ形状を示す図であり、図2(b)は図2(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図2(c)は図2(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【図3】図3(a)はノイズ低減処理において図1のCPU11により使用されるフィルタ形状を図であり、図3(b)は図3(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図3(c)は図3(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【図4】図4(a)は高周波ノイズ遮断処理において図1のCPU11により使用されるフィルタの形状の一例を示す図であり、図4(b)は(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図4(c)は(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【図5】図5(a)は特定周波数遮断処理において図1のCPU11により使用されるフィルタの形状の一例を示す図であり、図4(b)は(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図4(c)は(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【図6】図1のCPU11によるノイズ完全遮断処理を示すフローチャートである。
【図7】図1のCPU11によるノイズ低減処理を示すフローチャートである。
【図8】図1のCPU11による高周波ノイズ遮断処理を示すフローチャートである。
【図9】図1のCPU11による特定周波数遮断処理を示すフローチャートである。
【図10】図10(a)は、従来の放射線画像処理装置において、アナログ画像信号の副走査方向を125μm間隔で読み取った場合に発生する折り返しノイズを示す図であり、図10(b)は、画像信号を250μm間隔で読み取った場合に発生する折り返しノイズを示す図である。
【符号の説明】
10 放射線画像撮影装置
11 CPU
12 入力部
13 表示部
14 通信制御部
15 画像処理部
16 RAM
17 記憶部
18 撮影制御部
20 画像読取部
21 読取制御部
22 撮影パネル
30 放射線源
M 被写体
R1,R2 読取系
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線を利用して画像を読み取って処理する放射線画像処理装置及び放射線画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、病院で発生する患者の放射線画像情報をデジタル化して保存・伝送することにより、診断の効率化・迅速化を図ろうとする気運が高まりつつある。このため、直接撮影の分野においても、これまでのスクリーン/フィルム系に代わり、輝尽性蛍光体を利用したデジタルデータを出力する放射線画像撮影システムが多く用いられるようになってきた。
【0003】
この輝尽性蛍光体を利用した放射線画像撮影システムは、通称コンピューテッドラジオグラフィー(CR)と呼ばれる。このシステムでは、被写体を透過した放射線エネルギーの一部を輝尽性蛍光体の内部に一旦蓄積する。輝尽性蛍光体中に蓄積されたエネルギーは、所定の波長のレーザ光で励起することにより輝尽光として取り出すことができる。この輝尽光をフォトマルチプライヤー等の光電変換素子を用いてアナログの電気信号として取り出し、A/D変換することによりデジタル画像データが得られるものである。
【0004】
アナログ画像信号をデジタルデータに変換する際に、表現したい周波数の2倍の周波数でアナログ画像信号をサンプリングすることが必要であり、この周波数は一般的にナイキスト周波数と呼ばれている。従来の放射線画像処理装置では、上記A/D変換前に、高周波成分をカットするアナログフィルタでアナログ画像信号を処理してからA/D変換を行うことで、折り返しノイズの影響を防いでいる。ナイキスト周波数以上の高周波成分は、ナイキスト周波数を境に低周波側に折り返し、ノイズとなって現れる。これを折り返しノイズ又はエリアシングという。
【0005】
ところで、人体等の被写体に放射線を照射すると、被写体に照射された放射線の一部は被写体で散乱される。そして、この散乱された散乱放射線は、被写体を透過した放射線と同様に輝尽性蛍光体プレートに入射するので、放射線のエネルギーによる輝尽発光に寄与し、このような輝尽性蛍光体プレートを読み取ると、得られた放射線画像にノイズとして現れ、コントラストや鮮明度が著しく低下してしまうことがある。そこで、この散乱放射線を除去するために、輝尽性蛍光体プレートの放射線源側に、鉛等の放射線吸収性物質とアルミニウム等の放射線吸収が少なく強度を維持できる物質とから成る縦縞状のグリッドを設置することが知られている。
【0006】
しかし、放射線画像とともにグリッドが読み取られると、デジタル画像データにグリッド縞として現れる。アナログ画像信号の読取間隔のナイキスト周波数以下の低周波なグリッドについては、実際に存在するグリッドがノイズとして放射線画像に写りこむだけであるが、ナイキスト周波数より高周波なグリッドについては、グリッドのノイズが折り返してノイズが発生し、実際にはグリッドのノイズが存在しない周波数帯にノイズが発生して放射線画像にモアレが生じる。特にナイキスト周波数近傍の周波数成分を持つグリッドについては、グリッド自体の周波数と折り返しノイズが干渉し合い、モアレが目立つ。
【0007】
以下、図を参照して折り返しノイズについて具体的に説明する。
図10(a)は、125μm間隔で画像信号を読み取った場合のナイキスト周波数及びノイズ値を示す図である。図10(a)に示すように、125μm間隔で読み取った場合のナイキスト周波数は4cycle/mmであるが、画像信号の5cycle/mmの周波数付近にノイズが存在する場合、ナイキスト周波数で折り返して原画像を復元すると、3cycle/mmの周波数付近に折り返しノイズが生じる。即ち、実際には高周波域に存在するノイズが、あたかも低周波域に存在するかのように見える。
【0008】
また、図10(b)は、250μm間隔で画像信号を読み取った場合のナイキスト周波数及びノイズ値を示す図である。図10(b)に示すように、250μm間隔で読み取った画像信号のナイキスト周波数は2cycle/mmであるが、画像信号の3cycle/mm付近にノイズが存在する場合、ナイキスト周波数により折り返して原画像を復元すると、1cycle/mmの周波数付近に折り返しノイズが生じる。
【0009】
人間の目は、1〜2cycle/mmの以下の周波数帯域を認識しやすいが、高周波成分は認識しにくい。よって、図10(a)に示すように125μm間隔で読み取った画像信号の5cycle/mm付近にノイズが存在する場合に発生する折り返しノイズは、認識しやすい周波数帯域よりも高周波側に生じており、目につきにくい。ところが、図10(b)に示すように250μm間隔で読み取った画像信号の3cycle/mm付近にノイズが存在する場合に、折り返しノイズは人間の目で認識しやすい1cycle/mm付近に発生するため、図10(a)に示す例よりも問題となる。
【0010】
従来の放射線画像処理装置におけるアナログフィルタによる処理だけでは、ナイキスト成分周辺の高周波成分を放射線画像から除去しきれず、折り返しノイズが発生する場合があった。特に人間の目が認識できるレベルの周波数帯域にグリッド等が原因となって生じるノイズが折り返すと、モアレや、画像のざらつき、放射線画像処理装置の構造上実際には存在しないノイズ等の原因となる。そこで、画像信号の主走査方向を通常のN倍の精度で読み取る読取機構を備えた放射線画像処理装置や、主走査方向及び副走査方向の各々において通常のN倍の読取精度で読み取る読取機構を備えた放射線画像処理装置が考案されており、この様な放射線画像処理装置によれば出力画像の画質を向上させることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−88765号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の放射線画像処理装置においては、主走査方向における読取精度を通常のN倍にしても、例えばグリッドが原因となって副走査方向に生じる折り返しノイズが発生した場合、ノイズを除去できないことがあった。一方、主走査方向及び副走査方向の各々において画像信号をN倍の精度で読み取る放射線画像処理装置は、専用の読取機構を備えるためのコストが高いことや、処理時間が増加すること等が問題となっていた。
【0013】
本発明の課題は、放射線画像処理装置において、副走査方向の読取機構を変更せずに放射線画像から折り返しノイズを除去又は低減してモアレの発生を防ぎ、画質の良い放射線画像を出力するとともに、コストを抑え、ノイズの除去又は低減に要する処理時間を短縮することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下のような特徴を備えている。
【0015】
請求項1記載の発明は、
放射線源から照射された放射線により潜像が形成された輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理装置において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたアナログ画像信号をサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりサンプリングされたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する変換手段と、
記読取手段により副走査方向において所定間隔で読み取られたアナログ画像信号のナイキスト周波数に基づき、前記デジタル画像データの副走査方向において所定の周波数成分を遮断するフィルタを記憶する記憶手段と、
前記デジタル画像データを前記フィルタにより処理して出力データを生成するフィルタ処理手段と、
を備えることを特徴としている。
【0016】
請求項8記載の発明は、
放射線源から照射された放射線により潜像が形成された輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理方法において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る工程と、
前記アナログ画像信号をサンプリングする工程と、
前記サンプリングにより得られたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する工程と、
前記副走査方向において所定間隔で読み取られたアナログ画像信号のナイキスト周波数に基づき、前記デジタル画像データの副走査方向において所定の周波数成分を遮断して出力データを生成する工程と、
を含むことを特徴としている。
【0017】
請求項1及び8記載の発明によれば、画像信号を副走査方向において高精度で読み取る専用の読取機構を設けることなく、副走査方向における折り返しノイズを除去又は低減してモアレの発生を防ぎ、画質の良い放射線画像を出力することができる。また、製造コストを抑えるともに、ノイズを除去又は低減する処理に要する時間を短縮することができる。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記サンプリング手段は、前記読取手段により読み取られたアナログ画像信号をサンプリングする第1のサンプリング系と、該第1のサンプリング系よりも高精度で前記アナログ信号をサンプリングする第2のサンプリング系とを備え、
前記サンプリング手段を制御して前記第1のサンプリング系又は前記第2のサンプリング系により前記アナログ信号をサンプリングさせる制御手段を備えることを特徴としている。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、デジタル画像データから所定の周波数成分を除去しても、画質の良い出力データを生成することができる。
【0020】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記記憶手段は、前記ナイキスト周波数以上の周波数帯域において、前記デジタル画像データの副走査方向における信号の透過を完全に遮断するフィルタを記憶することを特徴としている。
【0021】
請求項3記載の発明によれば、放射線画像の副走査方向における折り返しノイズを完全に除去して出力データを生成することができる。
【0022】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記記憶手段は、前記ナイキスト周波数未満の所定の周波数において、前記デジタル画像データの副走査方向における信号の透過の制限を開始し、前記ナイキスト周波数を超える前記ナイキスト周波数近傍の所定の周波数以上の周波数帯域において前記デジタル画像データの副走査方向における信号の透過を完全に遮断するフィルタを記憶することを特徴としている。
【0023】
請求項4記載の発明によれば、放射線画像の解像度の低下を抑えて折り返しノイズを提言することができる。
【0024】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記記憶手段は、前記デジタル画像データの副走査方向において、前記ナイキスト周波数を含む特定の周波数帯域の信号を遮断するフィルタを記憶することを特徴としている。
【0025】
請求項5記載の発明によれば、ナイキスト周波数付近に生じるノイズを遮断して折り返しノイズの発生を防止することができる。
【0026】
請求項6記載の発明は、
輝尽性蛍光体プレートの表面にグリッドを設置し、放射線源から照射された放射線により前記輝尽性蛍光体プレートに潜像を形成して前記輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理装置において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたアナログ画像信号をサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりサンプリングされたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する変換手段と、
前記グリッドのグリッド線の本数に応じて特定の周波数帯域に生じるノイズを遮断するフィルタを記憶する記憶手段と、
前記デジタル画像データを前記フィルタにより処理して出力データを生成するフィルタ処理手段と、
を備えることを特徴としている。
【0027】
請求項9記載の発明は、
輝尽性蛍光体プレートの表面にグリッドを設置し、放射線源から照射された放射線により前記輝尽性蛍光体プレートに潜像を形成して前記輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理方法において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る工程と、
前アナログ画像信号をサンプリングする工程と、
前記サンプリングにより得られたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する工程と、
前記デジタル画像データの副走査方向において、前記グリッドのグリッド線の本数に応じて特定の周波数帯域に生じるノイズを遮断して出力データを生成する工程と、
を含むことを特徴としている。
【0028】
請求項6又は9記載の発明によれば、グリッドが原因となって生じるノイズを放射線画像から除去し、折り返しノイズの発生を防止して画質の良い放射線画像を生成することができる。
【0029】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明において、
前記フィルタを算出して前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段を備えることを特徴としている。
【0030】
請求項7記載の発明によれば、必要なフィルタを算出し、算出したフィルタを利用してノイズを遮断又は低減して画質の良い放射線画像を出力することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ここで、以下の実施の形態における放射線画像撮影装置10は、以上の請求項に記載の放射線画像処理装置としての機能を有し、CPU11は、以上の請求項に記載の制御手段、記憶制御手段としての機能を有し、記憶部17は記憶手段としての機能を有し、読取制御部21は読取手段、サンプリング手段、変換手段、フィルタ処理手段としての機能を有する。
【0032】
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態における放射線画像撮影装置10の機能的構成を示すブロック図である。図1において、放射線画像撮影装置10は、CPU11、入力部12、表示部13、通信制御部14、画像処理部15、RAM16、記憶部17、撮影制御部18、画像読取部20、放射線源30から構成され、更に画像読取部20は、読取制御部21、撮影パネル22から構成される。
【0033】
CPU(Central Processing Unit)11は、記憶部17に格納されているシステムプログラムや各種制御プログラムを読み出してRAM16に展開し、該制御プログラムに従って各部の動作を集中制御する。また、CPU11は、RAM16に展開したプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM16に格納するとともに、表示部13に表示させる。そして、RAM16に格納した処理結果を記憶部17の所定の保存先に保存させる。
【0034】
具体的には、CPU11は、入力部12から入力される指示内容に従って、記憶部17に記憶されたノイズ完全遮断処理プログラム、ノイズ低減処理プログラム、高周波ノイズ遮断処理プログラム、特定周波数遮断処理プログラムを読み出して、後述するノイズ完全遮断処理、ノイズ低減処理、高周波ノイズ遮断処理、特定周波数遮断処理を実行する。また、CPU11は、画像処理部15において上記各処理において生成された出力データに適宜画像処理を施し、表示部13に表示させたり、通信制御部14を介して外部に伝送するとともに、出力データを記憶部17内に保存する。
【0035】
なお、放射線画像処理装置10は、撮影パネル22から放射される輝尽光を副走査方向において250μm間隔又は175μm間隔で読み取る読取機構を備えている。CPU11は、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、撮影パネル22から放射される輝尽光を副走査方向において250μm間隔又は175μm間隔で読み取る読取機構により読み取らせて、アナログ画像信号を生成させる。また、CPU11は、読取制御部21を制御して、輝尽光から得られたアナログ画像信号を副走査方向において125μm間隔又は175μm間隔でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。
【0036】
CPU11は、ノイズ完全遮断処理において、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して、撮影パネル22から放射された輝尽光を250μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる。CPU11は、読取制御部21によって上記アナログ画像信号の副走査方向を125μm間隔でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。次いで、CPU11は、デジタル画像データにフィルタ処理を施す。具体的には、デジタル画像データの画素を1/2の解像度に間引きして折り返しノイズを完全遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出し、このフィルタ係数とサンプリング結果を使用して積和演算することによって、250μm間隔で読み取って間引き処理を施さない画像と同精度の出力データを生成し、通信制御部14を介して外部に、もしくは放射線画像処理装置10内の表示部13や画像処理部15に出力する。
【0037】
ここで、ノイズ完全遮断処理においてCPU11により使用されるフィルタ形状を図2(a)に示し、サンプリングタイミング毎のフィルタ係数を図2(b)及び図2(c)に示す。なお、250μm間隔で読み取られた画像信号のナイキスト周波数は2.0cycle/mmである。図2(a)に示すように、3.0cycle/mm付近をピークとするノイズ(例えば、34本/cmのグリッドが原因で生じるノイズ)があると、このノイズは250μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数2.0cycle/mmで折り返し、本来ノイズが存在しない低周波帯域に折り返しノイズが生じる。そこで、ノイズ完全遮断処理において、図2(a)に示すフィルタで1.5cycle/mm付近から2.0cycle/mmにかけて信号透過率を1.0から0へ急峻に低下させて、2.0cycle/mm以上の高周波成分の透過を遮断する。したがって、放射線画像における折り返しノイズを完全に遮断して、折り返しノイズの発生を防止できる。
【0038】
なお、デジタル画像データのダイナミックレンジが4桁ある場合は、ナイキスト周波数以上の高周波帯域における信号透過率を0とするため、−80dB以下を達成するフィルタ形状(図2(b)参照)を予め算出して記憶部17に記憶させておく。但し、ここでは−80dBとしているが、他にアナログフィルタや他要因により画像信号が減衰することを考慮すると、−60dBや−50dB程度でもノイズを遮断することは可能である。
【0039】
ここで、デジタル画像データの副走査方向において、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きする方法について簡単に説明する。
例えば、アナログ画像信号を副走査方向において一定間隔でサンプリングして、X1,X2、X3,X4,X5,X6,…というサンプリング値が得られ、4タップ(以下、フィルタ係数の総数をタップという)のフィルタ係数A,B,C,Dを用いて以下の計算を行うことによって、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きした、Y1,Y2,Y3,…という値が求められる。ただし、全フィルタ係数を合計した値は1(A+B+C+D=1)とする。
Y1=X1・A+X2・B+X3・C+X4・D
Y2=X3・A+X4・B+X5・C+X6・D
Y3=X5・C+X6・D+X7・A+X8・B
【0040】
CPU11は、ノイズ低減処理において、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して撮影パネル22から放射される輝尽光を250μm間隔で読み取らせ、アナログ画像信号を生成させる。CPU11は、読取制御部21によって、上記アナログ画像信号の副走査方向を第1の読取間隔(125μm間隔)でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。次いで、CPU11は、デジタル画像データにフィルタ処理を施す。具体的には、デジタル画像データの画素を1/2の解像度に間引きして折り返しノイズを低減するフィルタ係数を記憶部17から読み出し、このフィルタ係数をサンプリング結果に積和演算することで250μm間隔で読み取った場合と同精度の出力データを生成し、通信制御部14を介して外部に、もしくは放射線画像処理装置10内の表示部13や画像処理部15に出力する。
【0041】
ノイズ低減処理においてCPU11により使用されるフィルタ形状を図3(a)に示し、サンプリングタイミング毎のフィルタ係数を図3(b)及び図3(c)に示す。250μm間隔で読み取られた画像の副走査方向において、図3(a)に示すように3.0cycle/mm付近にノイズ(例えば34本/cmのグリッドが原因のノイズ)があると、250μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数2.0cycle/mmでこのノイズが折り返して折り返しノイズが発生する。そこで、図3(a)に示すフィルタで、2.0cycle/mm付近から2.8cycle/mmにかけて信号透過率を1.0から0に急峻に低下させ、2.8cycle/mm以上の高周波成分を遮断する。
【0042】
ノイズ低減処理のフィルタは、図3に示すようなノイズが存在する場合、ノイズ成分を若干通してしまうが、フィルタ処理非実行時の10%以下程度であり、折り返しノイズもほとんど目立たない程度に抑えられる。即ち、ノイズ低減処理によれば、折り返しノイズの原因となるノイズの大部分をカットすることができるため、折り返しノイズを低減できる。
【0043】
ノイズ完全遮断処理ではナイキスト周波数よりも低い帯域のノイズではない周波数成分も一部除去されるため画質が低下するが、ノイズ低減処理では、フィルタ処理により除去されるノイズ以外の成分も抑えられるため、若干のノイズ成分は残るが、画質を大幅に下げることなくノイズ成分の大半を除去する。なお、ノイズ低減処理により得られる出力データの解像度は、250μm間隔でアナログ画像信号を読み取ってフィルタ処理を行わずに得られるデータと同等になる。
【0044】
なお、デジタル画像データのダイナミックレンジが4桁ある場合は、ナイキスト周波数以上の高周波帯域における信号透過率を0とするため、−80dB以下を達成するフィルタ形状(図3(b)参照)を予め記憶部17に記憶させておく。但し、ここでは−80dBとしているが、他にアナログフィルタや他要因により画像信号が減衰することを考慮すると、−60dBや−50dB程度でもノイズの低減を図ることは可能である。
【0045】
CPU11は、高周波ノイズ遮断処理において、上述したノイズ完全遮断処理やノイズ低減処理のようなアナログ画像信号を目標とする出力データの2倍の精度でサンプリングしてフィルタ処理により1/2の解像度に間引きする処理を行わず、読取間隔と同間隔でサンプリングを行い、フィルタ形状を工夫することによってノイズを遮断する。
【0046】
CPU11は、高周波ノイズ遮断処理において、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を175μm間隔で読み取らせ、アナログ画像信号を生成させる。CPU11は、読取制御部21によって上記アナログ画像信号を副走査方向において175μm間隔でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。次いで、CPU11は、デジタル画像データから175μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数(2.8cycle/mm)を含む一定帯域の周波数成分を除去するフィルタのフィルタ係数を記憶部17から読み出し、この読み出したフィルタ係数とサンプリング結果を使用して積和演算することでデジタル画像データの副走査方向にフィルタ処理を施す。
【0047】
高周波ノイズ遮断処理においてCPU11により使用されるフィルタ形状を図4(a)に示し、サンプリングタイミング毎のフィルタ係数を図4(b)及び図4(c)に示す。図4のフィルタは、175μm間隔で読み取られた画像において、40本のグリッドによるノイズを低減し、かつナイキスト周波数付近の折り返しノイズを抑えるフィルタ形状である。図4に示すように、高周波ノイズ遮断処理では、175μm間隔で画像を読み取った場合に表現可能な2.8cycle/mmまでの周波数成分をできる限り残し、かつ40本のグリッドを除去(4.0cycle/mm付近の周波数成分を除去)し、かつ175μmのナイキスト周波数(2.8cycle/mm)付近の周波数成分を除去するフィルタ形状となっている。これによって、ナイキスト周波数近傍の高周波成分を除去するとともに、40本グリッドの折り返しノイズも除去し、ナイキスト周波数以下のノイズ以外の成分をできるだけ残すことが可能となる。
【0048】
図4のフィルタで処理された出力データの存在周波数領域は1.8cycle/mmまでとなるため、出力データは250μmで読み取った場合と略同等の解像度となるが、この処理を施すことによって目に付きやすい周波数帯域の折り返しノイズやグリッドによるノイズを除去できるため、高品質な出力データが得られる。
【0049】
CPU11は、特定周波数遮断処理において、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、アナログ画像信号の副走査方向を175μm間隔で読み取った後、175μm間隔でサンプリングさせて、デジタル画像データを生成させる。次いで、CPU11は、特定の周波数成分を除去するフィルタのフィルタ係数を記憶部17から読み出し、この読み出したフィルタ係数とサンプリング結果を使用して積和演算を行うことでデジタル画像データの副走査方向にフィルタ処理を施す。
【0050】
例えば、40本グリッドを使用して撮影を実行して175μm間隔でアナログ画像信号を読み取った場合に、40本グリッドによるノイズはナイキスト周波数2.8cycle/mmで折り返し、低周波側に折り返しノイズが発生する。そこで、特定周波数遮断処理において、40本グリッドのノイズが現れる4.0cycle/mm以上の高周波成分を完全遮断するフィルタを使用することで、グリッドが原因となって発生する折り返しノイズを除去する。
【0051】
図5(a)はデジタル画像データから副走査方向における40本グリッドのノイズの周波数成分を遮断するフィルタ形状を示す図であり、図5(b)は(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図5(c)は(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【0052】
特定周波数遮断処理においては、CPU11は、図5に示すように175μm間隔で読み取られた画像データのナイキスト周波数2.8cycle/mm付近に発生するノイズを遮断せず、グリッドが原因となって生じるノイズを完全に除去するフィルタ形状を使用している。この処理は、ノイズが現れる周波数帯域が予め特定できる場合に有効である。なお、特定周波数遮断処理では、読取時と比べて出力時の画像データの解像度が低下せず、175μm間隔で読み取られた画像と同じ解像度を有する出力データが得られる。
【0053】
入力部12は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードを含み、このキーボードで押下されたキーに対応する押下信号をCPU11に出力する。なお、入力部12は、必要に応じてマウス、タッチパネルなどのポインティングディバイスや、その他の入力装置を備えることとしてもよい。
【0054】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等により構成され、CPU11から入力される表示信号の指示に従って、通信制御部14から入力された各種情報や入力部12からの入力指示、撮影された画像、画像処理された処理画像等を表示画面上に表示させる。
【0055】
通信制御部14は、LANやWAN、或いはインターネットなどのネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスであり、モデム又はターミナルアダプタ等によって構成される。通信制御部14は、電話回線、ISDN回線、無線通信回線、専用線、CATV回線等の通信回線を介してフィルム出力装置、表示装置、診療端末、ファイリング装置、ホストサーバ等の外部機器との通信を行うための制御を行う。また、通信制御部14は、CPU11からの入力指示に応じて、画像読取部20から入力された画像データを患者情報や撮影情報とともに画像表示部13、画像処理部15、記憶部17等に出力したり、CPU11により指示された転送先へ転送する。
【0056】
画像処理部15は、CPU11からの画像処理指示に従って、読取制御部21から入力されたデジタル画像データに、画像の鮮鋭度を調整する周波数処理、適切なコントラストに画像変換する階調処理、ダイナミックレンジの広い画像を被写体の細部のコントラストを低下させることなく見やすい濃度範囲に納めるためのダイナミックレンジ圧縮処理、デジタル画像データを所定の圧縮化方式で圧縮する圧縮処理等の各種画像信号処理を施す
【0057】
RAM(Random Access Memory)16は、CPU11によって実行される各種プログラムやこれら各種プログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0058】
記憶部17は、プログラムやデータ等が予め記憶されている記録媒体(図示省略)を有しており、この記録媒体は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記録媒体は記憶部17に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記録媒体には、システムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム、及び各種処理プログラムで処理されたデータ等を記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読取可能なプログラムコードの形態で格納され、CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0059】
具体的には、記憶部17は、CPU11によるノイズ完全遮断処理、ノイズ低減処理、高周波ノイズ遮断処理、特定周波数遮断処理において使用される、ノイズ完全遮断処理プログラム、ノイズ低減処理プログラム、高周波ノイズ遮断処理プログラム、特定周波数遮断処理プログラムを記憶する。また、記憶部17は、上記のCPU11による各処理において使用される各種フィルタ係数(図2〜図5参照)を記憶している。なお、このフィルタ係数は、予め記憶部17に記憶されたものであってもよいし、CPU11が各処理を実行する度に算出して記憶部17に記憶させることとしてもよい。
【0060】
撮影制御部18は、CPU11からの撮影指示に従って放射線源30、及び画像読取制御部21を制御し、その撮影動作を制御する。撮影制御部18は、撮影指示を受けると、放射線源30に放射線を発生させ、被写体Mの放射線画像の撮影を行わせる一方、被写体Mを透過した放射線を読取制御部21に読み取らせる。また、撮影制御部18は、CPU11からの入力指示に従って、読取制御部21によりアナログ画像信号を175μm間隔又は250μm間隔で読み取らせたり、読み取ったアナログ画像信号を125μm間隔又は175μm間隔でサンプリングさせる。
【0061】
読取制御部21は、励起光発生器や光電変換素子、A/D変換器等から構成され、撮影制御部18からの画像読取指示に従って、輝尽性蛍光体層を形成した撮影パネル22に励起光を照射して走査し、撮影パネル22から放射された輝尽光を光電変換して250μm間隔又は175μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成する。読取制御部21は、アナログ画像信号を125μm間隔又は175μm間隔でサンプリングしてA/D変換し、変換後のデジタル画像データを画像処理部15に出力する。
【0062】
また、読取制御部21は、撮影制御部18からの画像読取指示に従って、CPU11により記憶部17から読み出されたフィルタ係数を利用してデジタル画像データにフィルタ処理を施して出力データを生成し、画像処理部15に出力する。
【0063】
次に、動作を説明する。
まず、CPU11によるノイズ完全遮断処理を説明する。図6は、ノイズ完全遮断処理を示すフローチャートである。ノイズ完全遮断処理において、CPU11は、撮影を実行すると(ステップS1;YES)、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して、撮影パネル22から放射された輝尽光を250μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる(ステップS2)。次いで、CPU11は、読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を125μm間隔でサンプリングしてデジタル画像データを生成させる(ステップS3)。
【0064】
次いで、CPU11は、250μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数以上の高周波成分を完全に遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出して、読取制御部21に出力する(ステップS4)。次に、CPU11は、制御部21により上記フィルタ係数を使用してデジタル画像データの副走査方向においてフィルタ処理を施して、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きし、250μmで読み取られた画像と同等の解像度を有する出力データを生成させる(ステップS5)。
【0065】
続いて、CPU11は、出力データを読取制御部21から画像処理部15に出力させて画像処理を施し、表示部13に表示させ、通信制御部14により出力データを外部に出力させて(ステップS6)、ノイズ完全遮断処理を終了する。
【0066】
以下、CPU11によるノイズ低減処理を説明する。図7は、ノイズ低減処理を示すフローチャートである。ノイズ低減処理において、CPU11は、撮影を実行すると(ステップS11;YES)、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、撮影パネル22から放射された輝尽光を250μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる(ステップS12)。次いで、CPU11は、読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を125μm間隔でサンプリングしてデジタル画像データを生成させる(ステップS13)。
【0067】
次いで、CPU11は、250μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数において全信号を透過させ、ナイキスト周波数以上の高周波成分を急峻に遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出し、読取制御部21に出力する(ステップS14)。続いて、CPU11は、読取制御部21によって、上記フィルタを利用してデジタル画像データの副走査方向にフィルタ処理を施し、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きして250μm間隔で読み取られた画像と同等の解像度を有する出力データを生成させる(ステップS15)。
【0068】
続いて、CPU11は、出力データを読取制御部21から画像処理部15に出力させて画像処理を施した後、表示部13に表示させ、通信制御部14により出力データを外部に出力させて(ステップS16)、ノイズ低減処理を終了する。
【0069】
以下、CPU11による高周波ノイズ遮断処理を説明する。図8は、高周波ノイズ遮断処理を示すフローチャートである。高周波ノイズ遮断処理において、CPU11は、撮影を実行すると(ステップS21;YES)、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、撮影パネル22から放射された輝尽光を175μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる(ステップS22)。次いで、CPU11は、読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を175μm間隔でサンプリングしてデジタル画像データを生成させる(ステップS23)。
【0070】
次いで、CPU11は、40本グリッドが原因となって生じるノイズの周波数及び175μm間隔で読み取られた画像のナイキスト周波数付近の周波数成分を遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出して、読取制御部21に出力する(ステップS24)続いて、CPU11は、読取制御部21により上記フィルタ係数を利用してデジタル画像データの副走査方向においてフィルタ処理を施し、デジタル画像データを1/2の解像度に間引きして250μm間隔で読み取られた画像と同等の解像度を有する出力データを生成させる(ステップS25)。
【0071】
続いて、CPU11は、出力データを読取制御部21から画像処理部15に出力させて画像処理を施した後、表示部13に表示させ、通信制御部14により出力データを外部に出力させて(ステップS26)、高周波ノイズ遮断処理を終了する。
【0072】
以下、CPU11による特定周波数遮断処理を説明する。図9は、特定周波数遮断処理を示すフローチャートである。特定周波数遮断処理において、CPU11は、撮影を実行すると(ステップS31;YES)、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御し、撮影パネル22から放射された輝尽光を175μm間隔で読み取ってアナログ画像信号を生成させる(ステップS32)。次いで、CPU11は、読取制御部21を制御して、アナログ画像信号の副走査方向を175μm間隔でサンプリングしてデジタル画像データを生成させる(ステップS33)。
【0073】
次に、CPU11は、40本グリッドのノイズの周波数帯域の成分を遮断するフィルタ係数を記憶部17から読み出して、読取制御部21に出力する(ステップS34)。続いて、CPU11は、読取制御部21により上記フィルタを利用してデジタル画像データの副走査方向における特定の周波数成分を除去して175μm間隔で読み取られた画像と同等の解像度を有する出力データを生成させる(ステップS35)。
【0074】
次いで、CPU11は、出力データを読取制御部21から画像処理部15に出力させて画像処理を施した後、表示部13に表示させ、通信制御部14により出力データを外部に出力させて(ステップS36)、特定周波数遮断処理を終了する。
【0075】
以上のように、放射線画像処理装置10は、撮影制御部18を介して読取制御部21を制御して、アナログ画像信号のサンプリング間隔を制御するとともにフィルタ処理を施すことにより折り返しノイズを除去又は低減した出力データを生成する。
【0076】
したがって、放射線画像処理装置10によれば、サンプリング間隔とフィルタ形状を工夫することによってノイズを除去又は低減して、折り返しノイズやモアレの発生を防止して画質の良い放射線画像を出力することができる。また、アナログ画像信号の副走査方向を高精度で読み取る読取機構を設ける必要がないため、装置の製造コストを抑えることができる。
【0077】
なお、上記実施の形態では、CPU11は、ノイズ完全遮断処理、ノイズ低減処理、高周波ノイズ遮断処理、特定周波数遮断処理の各処理において使用するフィルタ係数を記憶部17から読み出すこととしたが、各処理中にCPU11がフィルタ係数を算出することも可能である。但し、この場合には、使用することが予め予測可能なフィルタ係数については、CPU11の処理負担を軽減するために、予め算出して記憶部17に記憶させておくことが望ましい。
【0078】
また、上記実施の形態においては、放射線画像処理装置10CPU11は、デジタル画像データのダイナミックレンジが4桁の場合に、−80dB以下を達成するフィルタを使用することとしたが、A/D変換前に画像信号の周波数成分を減衰する他要因がある場合には(例えば、アナログフィルタ等)、減衰量に基づいて上記実施の形態のフィルタの減衰量を変更してもよい。例えば、−20dBのアナログフィルタを使用する場合は、−60dBを達成するデジタル画像データ用フィルタを使用してフィルタ処理を実行すればよい。
【0079】
更に、上記実施の形態においては、ノイズ完全遮断処理、ノイズ低減処理、高周波ノイズ遮断処理、特定周波数遮断処理の各処理において、CPU11がフィルタ係数を読取制御部に出力してフィルタ処理を実行することとしたが、フィルタにおいて必要な演算処理を実行するための専用回路を放射線画像処理装置10内に設け、CPU11がこの専用回路を制御して上記各処理を実行することとしてもよい。専用回路としては、例えばDSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を用いることができる。具体的には、CPU11が設定したフィルタ係数を読取制御部21によって読み取られたデジタル画像データとともに専用回路に入力し、専用回路はCPU11から入力されたフィルタ係数と処理の種類に応じた演算式を利用して、デジタル画像データにフィルタ処理を施して出力データを生成する。このように、演算処理用回路を利用すれば、CPU11の処理負担を軽減し、放射線画像処理装置10の処理速度を向上させることができる。
【0080】
また、上記実施の形態において、放射線画像撮影装置10の細部構成、及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0081】
【発明の効果】
請求項1及び8記載の発明によれば、画像信号を副走査方向において高精度で読み取る専用の読取機構を設けることなく、副走査方向における折り返しノイズを除去又は低減してモアレの発生を防ぎ、画質の良い放射線画像を出力することができる。また、製造コストを抑えるともに、ノイズを除去又は低減する処理に要する時間を短縮することができる。
【0082】
請求項2記載の発明によれば、デジタル画像データから所定の周波数成分を除去しても、画質の良い出力データを生成することができる。
【0083】
請求項3記載の発明によれば、放射線画像の副走査方向における折り返しノイズを完全に除去して出力データを生成することができる。
【0084】
請求項4記載の発明によれば、放射線画像の解像度の低下を抑えて折り返しノイズを提言することができる。
【0085】
請求項5記載の発明によれば、ナイキスト周波数付近に生じるノイズを遮断して折り返しノイズの発生を防止することができる。
【0086】
請求項6又は9記載の発明によれば、グリッドが原因となって生じるノイズを放射線画像から除去し、折り返しノイズの発生を防止して画質の良い放射線画像を生成することができる。
【0087】
請求項7記載の発明によれば、必要なフィルタを算出し、算出したフィルタを利用してノイズを遮断又は低減して画質の良い放射線画像を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射線画像撮影装置10の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図2(a)はノイズ完全遮断処理においてCPU11により使用されるフィルタ形状を示す図であり、図2(b)は図2(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図2(c)は図2(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【図3】図3(a)はノイズ低減処理において図1のCPU11により使用されるフィルタ形状を図であり、図3(b)は図3(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図3(c)は図3(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【図4】図4(a)は高周波ノイズ遮断処理において図1のCPU11により使用されるフィルタの形状の一例を示す図であり、図4(b)は(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図4(c)は(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【図5】図5(a)は特定周波数遮断処理において図1のCPU11により使用されるフィルタの形状の一例を示す図であり、図4(b)は(a)に示すフィルタが64タップ構成である場合のフィルタ係数を示すグラフであり、図4(c)は(b)のフィルタ係数の数値を示す表である。
【図6】図1のCPU11によるノイズ完全遮断処理を示すフローチャートである。
【図7】図1のCPU11によるノイズ低減処理を示すフローチャートである。
【図8】図1のCPU11による高周波ノイズ遮断処理を示すフローチャートである。
【図9】図1のCPU11による特定周波数遮断処理を示すフローチャートである。
【図10】図10(a)は、従来の放射線画像処理装置において、アナログ画像信号の副走査方向を125μm間隔で読み取った場合に発生する折り返しノイズを示す図であり、図10(b)は、画像信号を250μm間隔で読み取った場合に発生する折り返しノイズを示す図である。
【符号の説明】
10 放射線画像撮影装置
11 CPU
12 入力部
13 表示部
14 通信制御部
15 画像処理部
16 RAM
17 記憶部
18 撮影制御部
20 画像読取部
21 読取制御部
22 撮影パネル
30 放射線源
M 被写体
R1,R2 読取系
Claims (9)
- 放射線源から照射された放射線により潜像が形成された輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理装置において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたアナログ画像信号をサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりサンプリングされたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する変換手段と、
前記読取手段により副走査方向において所定間隔で読み取られたアナログ画像信号のナイキスト周波数に基づき、前記デジタル画像データの副走査方向において所定の周波数成分を遮断するフィルタを記憶する記憶手段と、
前記デジタル画像データを前記フィルタにより処理して出力データを生成するフィルタ処理手段と、
を備えることを特徴とする放射線画像処理装置。 - 前記サンプリング手段は、前記読取手段により読み取られたアナログ画像信号をサンプリングする第1のサンプリング系と、該第1のサンプリング系よりも高精度で前記アナログ信号をサンプリングする第2のサンプリング系とを備え、
前記サンプリング手段を制御して前記第1のサンプリング系又は前記第2のサンプリング系により前記アナログ信号をサンプリングさせる制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載の放射線画像処理装置。 - 前記記憶手段は、前記ナイキスト周波数以上の周波数帯域において、前記デジタル画像データの副走査方向における信号の透過を完全に遮断するフィルタを記憶することを特徴とする請求項1記載の放射線画像処理装置。
- 前記記憶手段は、前記ナイキスト周波数未満の所定の周波数において、前記デジタル画像データの副走査方向における信号の透過の制限を開始し、前記ナイキスト周波数を超える前記ナイキスト周波数近傍の所定の周波数以上の周波数帯域において前記デジタル画像データの副走査方向における信号の透過を完全に遮断するフィルタを記憶することを特徴とする請求項1記載の放射線画像処理装置。
- 前記記憶手段は、前記デジタル画像データの副走査方向において、前記ナイキスト周波数を含む特定の周波数帯域の信号を遮断するフィルタを記憶することを特徴とする請求項1記載の放射線画像処理装置。
- 輝尽性蛍光体プレートの表面にグリッドを設置し、放射線源から照射された放射線により前記輝尽性蛍光体プレートに潜像を形成して前記輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理装置において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたアナログ画像信号をサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりサンプリングされたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する変換手段と、
前記グリッドのグリッド線の本数に応じて特定の周波数帯域に生じるノイズを遮断するフィルタを記憶する記憶手段と、
前記デジタル画像データを前記フィルタにより処理して出力データを生成するフィルタ処理手段と、
を備えることを特徴とする放射線画像処理装置。 - 前記フィルタを算出して前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段を備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の放射線画像処理装置。
- 放射線源から照射された放射線により潜像が形成された輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理方法において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る工程と、
前記アナログ画像信号をサンプリングする工程と、
前記サンプリングにより得られたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する工程と、
前記副走査方向において所定間隔で読み取られたアナログ画像信号のナイキスト周波数に基づき、前記デジタル画像データの副走査方向において所定の周波数成分を遮断して出力データを生成する工程と、
を含むことを特徴とする放射線画像処理方法。 - 輝尽性蛍光体プレートの表面にグリッドを設置し、放射線源から照射された放射線により前記輝尽性蛍光体プレートに潜像を形成して前記輝尽性蛍光体プレートに励起光を照射することによって輝尽光を放出させ、該輝尽光に基づいて放射線画像を読み取り、画像処理を施して出力する放射線画像処理方法において、
前記輝尽光に基づいてアナログ画像信号を副走査方向において所定間隔で読み取る工程と、
前アナログ画像信号をサンプリングする工程と、
前記サンプリングにより得られたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する工程と、
前記デジタル画像データの副走査方向において、前記グリッドのグリッド線の本数に応じて特定の周波数帯域に生じるノイズを遮断して出力データを生成する工程と、
を含むことを特徴とする放射線画像処理方法。
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JP2003090816A JP2004290607A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 放射線画像処理装置及び放射線画像処理方法 |
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JP2010240259A (ja) * | 2009-04-08 | 2010-10-28 | Shimadzu Corp | 放射線撮像装置 |
JP2012517168A (ja) * | 2009-02-06 | 2012-07-26 | トリクセル エス.アー.エス. | 感光点のアレイによって取得される画像の補正方法 |
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