JP2004221876A - 光モジュール及びその製造方法並びに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】光モジュールの高信頼性化、小型化及び高集積化を図ることにある。
【解決手段】光モジュールは、基板32と基板32に形成された配線パターン34とを含み、第1及び第2の部分40,42を有する配線基板30と、光学的部分12を有し、配線パターン34に電気的に接続されるとともに、第1の部分40に搭載された光学チップ10と、内部空間78,80が形成され、光学的部分から間隔をあけて内部空間78に設けられたレンズ72を保持する基材70と、を含む。配線基板30は、第1及び第2の部分40,42が相互に平面的に重ねられ、第1及び第2の部分40,42の間に屈曲部44を有する。屈曲部44は、基材70の内部空間80に配置されてなる。
【選択図】 図1
【解決手段】光モジュールは、基板32と基板32に形成された配線パターン34とを含み、第1及び第2の部分40,42を有する配線基板30と、光学的部分12を有し、配線パターン34に電気的に接続されるとともに、第1の部分40に搭載された光学チップ10と、内部空間78,80が形成され、光学的部分から間隔をあけて内部空間78に設けられたレンズ72を保持する基材70と、を含む。配線基板30は、第1及び第2の部分40,42が相互に平面的に重ねられ、第1及び第2の部分40,42の間に屈曲部44を有する。屈曲部44は、基材70の内部空間80に配置されてなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光モジュール及びその製造方法並びに電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【特許文献1】
特開平7−99214号公報
【0004】
【発明の背景】
CCDやCMOSセンサなどの撮像系の光モジュールでは、光学チップ及び筐体が基板に設けられている。光学チップの表面には、光及び電気信号の相互変換を可能にする光学的部分が形成されている。筐体は、光学的部分に対応する位置にレンズを保持する。また、筐体は、光学チップを囲むように設けられ、これによって、光学的部分に入射する不要な光をカットすることができる。
【0005】
しかしながら、筐体は光学チップの表面側のみに設けられるので、光学チップの裏面から不要な光が入射する場合があった。詳しくは、撮像系の光モジュールの場合、画像が認識できなくなり、その信頼性が低下することがあった。一方、カメラ付き携帯電話をはじめとして、近年の撮像系の光モジュールを含む電子機器では、小型化・高集積化が望まれている。
【0006】
本発明の目的は、光モジュールの高信頼性化、小型化及び高集積化を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る光モジュールは、基板と前記基板に形成された配線パターンとを含み、第1及び第2の部分を有する配線基板と、光学的部分を有し、前記配線パターンに電気的に接続されるとともに、前記第1の部分に搭載された光学チップと、内部空間が形成され、前記光学的部分から間隔をあけて前記内部空間に設けられたレンズを保持する基材と、を含み、前記配線基板は、前記第1及び第2の部分が相互に平面的に重ねられ、前記第1及び第2の部分の間に屈曲部を有し、前記屈曲部は、前記基材の前記内部空間に配置されてなる。本発明によれば、配線基板のうち、光学チップが搭載された第1の部分と、第2の部分とが相互に平面的に重ねられている。これによれば、配線基板は、屈曲構造を有するので、電子部品(光学チップなど)を立体的に設けることが可能になり、光モジュールの小型化及び高集積化を図ることができる。また、光学チップの裏面に配線基板の一部を配置すれば、光学チップの裏面への不要な光の入射をカットし、光モジュールの信頼性を高めることができる。
(2)この光モジュールにおいて、前記第1の部分は、透光部を含み、前記光学チップは、前記第1及び第2の部分で挟まれた空間に設けられ、前記光学的部分が前記透光部を向いていてもよい。
(3)この光モジュールにおいて、前記透光部は、前記基板に形成された開口部を含んでもよい。
(4)この光モジュールにおいて、前記透光部は、前記開口部を覆うように取り付けられた透光基板をさらに含んでもよい。
(5)この光モジュールにおいて、前記第1及び第2の部分で挟まれた空間であって、前記光学チップの外側に設けられたスペーサをさらに含んでもよい。これによって、平面的に重ねられた第1及び第2の部分の間に所定の空間を設けることができる。
(6)この光モジュールにおいて、前記スペーサは、前記光学チップを囲む形状に形成されていてもよい。
(7)この光モジュールにおいて、前記配線パターンに電気的に接続されるとともに、前記第2の部分に搭載された集積回路チップをさらに含んでもよい。さらに高集積化を図ることができる。
(8)この光モジュールにおいて、前記集積回路チップは、前記第1及び第2の部分で挟まれた空間に設けられていてもよい。さらに小型化を図ることができる。
(9)この光モジュールにおいて、前記集積回路チップは、前記光学チップの少なくとも一部に平面的に重なるように設けられていてもよい。これによれば、例えば、集積回路チップによって、光学チップの裏面への光の入射をカットすることができる。
(10)この光モジュールにおいて、前記配線基板は、前記基材に接着されていてもよい。これによって、レンズ及び光学的部分の相互の位置を固定することができる。
(11)この光モジュールにおいて、前記基材は、第1及び第2の基材を含み、前記第1の基材は、第1の穴を有し、前記第1の穴内に前記レンズを保持してなり、前記第2の基材は、第2の穴を有し、前記第2の穴内に前記第1の基材を保持していてもよい。
(12)この光モジュールにおいて、前記第1の基材は、前記第2の基材における前記第2の穴の軸方向に沿って位置調整が可能であってもよい。これによって、レンズの焦点を調整することができる。
(13)この光モジュールにおいて、前記内部空間は、前記第1及び第2の穴が連通して構成され、前記屈曲部は、前記第2の穴内に配置されていてもよい。
(14)この光モジュールにおいて、前記基材は、プレート部を有する第3の基材をさらに含み、前記第3の基材は、前記内部空間を塞ぐように設けられていてもよい。これによって、第3の基材によって、配線基板30を第2の穴の内面に押し付けることができる。したがって、配線基板の屈曲状態を維持しやすくすることができる。
(15)この光モジュールにおいて、前記基材は、凹部を有する第3の基材をさらに含み、前記内部空間は、前記第1及び第2の穴が連通する空間と、前記凹部の内側の空間と、を含み、前記屈曲部は、前記凹部の内側の空間に配置されていてもよい。
(16)この光モジュールにおいて、前記配線基板の一部は、前記内部空間の外側に延出していてもよい。
(17)本発明に係る電子機器は、上記光モジュールを含む。
(18)本発明に係る光モジュールの製造方法は、(a)基板と前記基板に形成された配線パターンとを含むとともに第1及び第2の部分を有する配線基板の、前記第1の部分に、光学的部分を有する光学チップを、前記配線パターンに電気的に接続するように搭載すること、(b)前記配線基板を、前記第1及び第2の部分が相互に平面的に重なるように屈曲させること、(c)内部空間が形成されるとともに前記内部空間にレンズを保持する基材を、前記レンズが前記光学的部分から間隔をあけて配置されるように設けること、を含み、前記(c)工程で、前記基材の前記内部空間に、前記配線基板の屈曲部を配置する。本発明によれば、配線基板のうち、光学チップが搭載された第1の部分と、第2の部分とを相互に平面的に重ねる。これによれば、配線基板は、屈曲構造を有するので、電子部品(光学チップなど)を立体的に設けることが可能になり、光モジュールの小型化及び高集積化を図ることができる。また、光学チップの裏面に配線基板の一部を配置すれば、光学チップの裏面への不要な光の入射をカットし、光モジュールの信頼性を高めることができる。
(19)この光モジュールの製造方法において、前記(b)工程前に、集積回路チップを、前記配線パターンに電気的に接続するように、前記第2の部分に搭載することをさらに含んでもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
図1〜図5は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを説明する図である。図1は光モジュールの断面図であり、図2は光モジュールの側面図であり、図3は光学チップの断面図である。図4及び図5は、光モジュールの製造方法を示す図である。本実施の形態に係る光モジュールは、光学チップ10と、配線基板30と、基材70と、を含む。
【0010】
光学チップ10の形状は、直方体であることが多い。光学チップ10は、半導体チップであってもよい。図2に示すように、光学チップ10は、光学的部分12を有する。光学的部分12は、光が入射又は出射する部分である。また、光学的部分12は、光エネルギーと他のエネルギー(例えば電気)を変換する。すなわち、光学的部分12は、複数のエネルギー変換素子(受光素子・発光素子)14を有する。本実施の形態では、光学的部分12は受光部である。この場合、光学チップ10は、受光チップ(例えば撮像チップ)である。複数のエネルギー変換素子(受光素子又はイメージセンサ素子)14は、二次元的に並べられて、画像センシングを行えるようになっている。すなわち、本実施の形態では、光モジュールは、イメージセンサ(例えばCCD、CMOSセンサ)である。エネルギー変換素子14は、パッシベーション膜16で覆われている。パッシベーション膜16は、光透過性を有する。光学チップ10を、半導体基板(例えば半導体ウエハ)から製造する場合、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜などでパッシベーション膜16が形成されてもよい。
【0011】
光学的部分12は、カラーフィルタ18を有していてもよい。カラーフィルタ18は、パッシベーション膜16上に形成されている。また、カラーフィルタ18上に平坦化層20が設けられ、その上にマイクロレンズアレイ22が設けられていてもよい。
【0012】
光学チップ10には、複数の電極24が形成されている。電極24は、光学的部分12に電気的に接続されている。電極24は、パッド上に形成されたバンプを有するが、パッドのみであってもよい。電極24は、光学的部分12の外側に形成されている。光学チップ10の複数辺(例えば対向する2辺又は4辺)又は1辺に沿って電極24を配置してもよい。
【0013】
配線基板30は、基板(ベース基板又は基材)32と、基板32上に形成された配線パターン34と、を含む。基板32は、屈曲可能な材料で形成されてもよい。すなわち、基板32は、フレキシブル基板(例えばポリイミド基板)であってもよい。配線パターン34は、基板32の一方の面に形成されてもよいし、両方の面に形成されてもよい。配線パターン34は、メッキ技術、露光技術などの周知技術を適用して形成することができる。配線パターン34は、複数の配線から構成されている。配線パターン34は、電気的な接続部となる複数の端子(第1及び第2の端子36,38)を含む。第1及び第2の端子36,38は、配線の端部であってもよく、ランドであってもよい。第1及び第2の端子36,38は、相互に電気的に接続されている。図1に示す例では、第1の端子36が後述の第1の部分40に形成され、第2の端子38が後述の第2の部分42に形成されている。配線パターン34には、図示しない第3の端子(例えば光モジュールの外部端子)が形成されてもよい。
【0014】
配線基板30は、第1及び第2の部分40,42を有する。例えば、配線基板30は、平面的に展開した状態で長方形の平面形状をなし、第1及び第2の部分40,42は配線基板30の長さ方向に配列されてもよい。第1の部分40は、光学チップ10の搭載領域を有する。第2の部分42は、第1の部分40に平面的に重ねられる部分であり、図1に示す例では集積回路チップ60の搭載領域を有する。図1に示すように、第1及び第2の部分40,42は、少なくとも一部同士が平面的に重ねられる。図1に示す例では、配線パターン34が形成された面が谷として、配線基板30が屈曲している。配線基板30の屈曲部44は、第1及び第2の部分40,42の境界を含む部分である。配線基板30の屈曲部44には、基板32の図示しない穴(例えばスリット)が形成されてもよい。こうすることで、配線基板30を曲げやすくすることができる。第1及び第2の部分40,42の境界は明確に存在する必要はなく、図1に示す例の場合、光学チップ10の搭載領域と、集積回路チップ60の搭載領域との間で、配線基板30が屈曲している。平面的に重ねられた第1及び第2の部分40,42で挟まれた間には、所定の空間が設けられてもよい。
【0015】
なお、配線基板30の屈曲構造は、上述に限定されず、第1の部分40に複数の第2の部分42が平面的に重ねられてもよい。例えば、配線基板30を平面的に展開したときに、第1の部分40に対して、異なる方向にそれぞれ第2の部分42が配置されてもよい。
【0016】
配線基板30の第1の部分40は、透光部50を含む。図1に示す例では、透光部50は、第1の部分40に形成された開口部52と、開口部52を覆うように第1の部分40に取り付けられた透光基板54と、を含む。透光基板54は、第1の部分40に接着固定してもよい。
【0017】
開口部52は、基板32の貫通穴である。開口部52の外形は、光学的部分12の外形よりも大きい。こうすることで、光学的部分12に対する光路を確保することができる。
【0018】
透光基板54は、光透過性を有し、例えば、ガラス基板などの透明基板であってもよい。透光基板54は、光学的部分12の上方に配置され、開口部52の周囲にオーバーラップする形状を有する。透光基板54は、配線基板30の開口部52を内側に含む大きさの外形を有してもよい。透光基板54には、光学機能膜が形成されてもよい。光学機能膜は、光学的部分12の上方に形成され、例えば、透光基板54のいずれかの表面に形成される。光学機能膜は、反射防止膜(ARコート)、赤外線遮蔽膜(IRコート)などであってもよい。光学機能膜を透光基板54に形成することで、このような光学機能を有する装置を設けなくて済むので、光モジュールの小型化を図ることができる。
【0019】
変形例として、透光部50は、第1の部分40の開口部52のみであってもよい。あるいは、配線基板30の一部が透光部50であってもよい。詳しくは、基板32の少なくとも光学的部分12に対応する部分が、光透過性を有していてもよい。基板32の全体が透光基板(例えばポリエステル系基板)であってもよい。
【0020】
図1に示すように、光学チップ10は、光学的部分12が透光部50を向くように、第1の部分40に搭載されてもよい。光学チップ10は、電極24を介して、配線パターン34(詳しくは第1の端子36)に電気的に接続されている。
図1に示す例では、透光基板54によって、光学的部分12が覆われている。これによって、光学的部分12にゴミが付着するのを防止でき、光モジュールの信頼性を高めることができる。電極24と第1の端子36との電気的な接続として、異方性導電膜(ACF)や異方性導電ペースト(ACP)等の異方性導電材料26を使用して、導電粒子を電極24と第1の端子36の間に介在させてもよい。その場合、異方性導電材料26によって、光学的部分12を覆わないようにする。あるいは、両者間の電気的接続を、Au−Au、Au−Sn、ハンダなどによる金属接合によって達成してもよい。電気的な接続部は、アンダーフィル材によって封止することが好ましい。この場合もアンダーフィル材によって、光学的部分12を覆わないようにする。
【0021】
図1に示すように、光学チップ10は、第1及び第2の部分40,42で挟まれた空間に設けられている。図1に示す例では、第1及び第2の部分40,42で挟まれた空間には、光学チップ10及び集積回路チップ60が設けられている。この場合、光モジュールは、集積回路チップ60を含む。これによれば、光モジュールの更なる高集積化及び小型化を図ることができる。
【0022】
集積回路チップ(例えば半導体チップ)60は、基材(チップ)に集積回路が形成されたものであり、光学チップ10に電気的に接続されている。集積回路チップ60は、マイクロプロセッサであってもよい。集積回路チップ60は、第2の部分42に搭載され、電極62を介して、配線パターン34(詳しくは第2の端子38)に電気的に接続されている。集積回路チップ60は、フェースダウン実装されてもよい。電極62と第2の端子38との電気的な接続は、異方性導電材料64など、上述の光学チップ10と配線パターン34との電気的な接続形態を適用することができる。図1に示すように、光学チップ10及び集積回路チップ60は、互いに非接触となっていることが好ましい。これによって、光学チップ10及び集積回路チップ60の一方が他方に接触することで両者の電位が変化するのを回避することができる。あるいは、光学チップ10及び集積回路チップ60の間に絶縁性の接着材料が介在してもよい。変形例として、集積回路チップ60は、フェースアップ実装しても構わない。
【0023】
集積回路チップ60は、光学チップ10の少なくとも一部に平面的に重なっていてもよい。例えば、集積回路チップ60は、光学チップ10の外形を含むように平面的に重なっていてもよい。これによれば、集積回路チップ60によって、光学チップ10における光学的部分12とは反対の面を覆うことができる。すなわち、光学チップ10の裏面への光の入射をカットすることができる。特に、配線基板30の第2の部分42が、光の入射を十分にカットできない程度に薄い場合に効果的である。この場合、集積回路チップ60は、遮光層と呼ぶこともできる。また、光学チップ10及び集積回路チップ60の一体化が図れるので、平面形状の拡大を防止することができ、光モジュールの高集積化及び小型化が図れる。
【0024】
図1に示す例では、光モジュールは、スペーサ(又は補強部材)56を含む。
スペーサ56は、第1及び第2の部分40,42で挟まれた空間に設けられている。スペーサ56は、光学チップ10の外側に配置されている。集積回路チップ60が設けられる場合、スペーサ56は、光学チップ10及び集積回路チップ60の外側に配置される。スペーサ56を設けることで、第1及び第2の部分40,42の間に所定の空間を確保することができる。スペーサ56の高さは、少なくとも光学チップ10(図1では光学チップ10及び集積回路チップ60の合計)の高さよりも高い。スペーサ56は、あらかじめ形状が決定された基材(例えばガラスエポキシ基材又はPET基材など)で形成することが好ましい。あるいは、スペーサ56の材料は限定されず、例えばゴムなどの弾性体であってもよい。これによれば、外部からの衝撃を吸収できる。スペーサ56は、光学チップ10を囲む形状に形成してもよい。詳しくは、スペーサ56は、配線基板30(例えば第1の部分40)の平面視において、光学チップ10を囲む枠状に形成されてもよい。スペーサ56は、第1及び第2の部分40,42に接着されている。
変形例として、第1及び第2の部分40,42の間にスペーサ56が介在しなくてもよい。
【0025】
図1に示すように、光モジュールは、基材70を含む。基材70は、光学チップ10の外装(ケース)であり、筐体と呼ぶこともできる。基材70は、光を透過しない又は透過しにくい材料で形成されることが好ましい。基材70は、樹脂で形成してもよいし、導電部材(例えば金属)で形成してもよい。後述のように基材70は、光学チップ10などを取り囲むように設けられるので、基材70が導電部材であれば、シールド効果を得ることができる。また、外部からのノイズを遮断できるので、光学チップ10又は集積回路チップ60の誤動作(例えば画像の乱れ)を防止することができる。基材70には、内部空間(図1では第1及び第2の穴78,80)が形成されている。内部空間は、光路となる空間と、光学チップ10を配置する空間と、を含む。内部空間は、貫通穴であってもよい。
基材70は、レンズ72を保持している。レンズ72は、内部空間に設けられている。基材70及びレンズ72が撮像のために使用される場合、それらを撮像光学系と呼ぶことができる。基材70は、後述のように相互に分離できる複数の部材で構成してもよいし、1つの部材で一体的に構成してもよい。
【0026】
図1に示すように、基材70は、第1及び第2の基材74,76を含んでもよい。第1の基材74には、レンズ72が取り付けられている。すなわち、第1の基材74は、レンズフォルダである。詳しくは、第1の基材74は、第1の穴78を有し、第1の穴78内にレンズ72を保持している。レンズ72は、第1の基材74の内側に形成されたねじ(図示せず)を用いて第1の穴78の軸方向に移動させることができる押さえ具を含む押え構造(図示せず)により、第1の穴78内に固定されてもよい。レンズ72は、光学チップ10の光学的部分12から間隔をあけて保持されている。
【0027】
図1に示すように、第2の基材76は、第2の穴80を有し、第2の穴80内に第1の基材74を保持している。第1及び第2の穴78,80は、相互に連通して1つの貫通穴を構成しており、図1に示すように内部空間を構成する。すなわち、内部空間は、第1及び第2の穴78,80を含む。第1の基材74の外側と第2の基材76の第2の穴80の内側には、第1及び第2のネジ82,84が形成され、これらによって、第1及び第2の基材74,76が連結されている。
そして、第1及び第2のネジ82,84によって、第1の基材74は、第2の基材76における第2の穴80の軸方向に沿って位置調整可能になっている。こうして、レンズ72の焦点を調整することができる。図1に示す例では、第2の穴80は、部分的に幅が異なっており、第2の穴80の内面には段が形成されている。
【0028】
基材70の内部空間(図1では第2の穴80内)には、配線基板30の屈曲部44が配置されている。図1に示すように、基材70の内部空間に、配線基板30のうち、第1及び第2の部分40,42の相互に平面的に重ねられた部分の全部が配置されてもよい。図1に示す例では、配線基板30は、基材70に接着されている。詳しくは、基材70の第2の穴80の内面と、配線基板30の第1の部分40との両者が接着材料58によって接着されてもよい。これによって、レンズ72及び光学的部分12の相互の位置を固定することができる。
【0029】
図1に示す例では、基材70は、第3の基材90をさらに含む。第3の基材90は、プレート部92を有し、プレート部92上に第2の基材76が載せられている。詳しくは、第3の基材90のプレート部92は、内部空間(図1では第2の穴)を塞ぐように設けられている。こうすることで、光学チップ10への不要な光の入射をカットすることができる。プレート部92は、少なくとも配線基板30よりも遮光性の優れる部材(例えば金属プレート)であることが好ましい。
あるいは、プレート部92に、少なくとも配線基板30よりも遮光性の優れる層(例えば樹脂層)を形成してもよい。図1に示す例では、第3の基材90は、プレート部92の周囲で立ち上げ形成された壁部94を有し、壁部94は、第2の基材76の外周を囲むように設けられている。そして、壁部94に設けられた締結具(例えばリベット)96によって、第2及び第3の基材76,90が固定されている。壁部94は、例えば、四辺形をなすプレート部92の3辺に設けられてもよい。
【0030】
図1に示すように、配線基板30の一部は、内部空間(図1では第1及び第2の穴78,80)の外側に延出してもよい。配線基板30は、図1に示すように集積回路チップ60が搭載された側の部分から延出してもよいし、あるいは、光学チップ10が搭載された側の部分から延出してもよい。図1に示す例では、プレート部92の残りの1辺側において、第2及び第3の基材76,90の間に隙間98が形成され、その隙間98から配線基板30の一部が延出している。そして、配線基板30の上述の延出部分には、配線パターン34(詳しくは上述の第3の端子)が形成され、これによって、外部との電気的な接続を図ればよい。
【0031】
なお、配線基板30には、他の電子部品(図示しない)が搭載されてもよい。
電子部品として、能動部品(集積回路を内蔵した半導体チップ等)、受動部品(抵抗器、コンデンサ等)、機能部品(フィルタ等の入力信号特性を変化させる部品)、接続部品(フレキシブル基板、コネクタ、スイッチ等)、変換部品(センサ等の入力信号を異なるエネルギー系に変換する部品)等がある。
【0032】
本実施の形態に係る光モジュールによれば、配線基板30のうち、光学チップ10が搭載された第1の部分40と、第2の部分42とが相互に平面的に重ねられている。これによれば、配線基板30は、屈曲構造を有するので、電子部品(例えば光学チップ10及び集積回路チップ60)を立体的に設けることが可能になり、光モジュールの小型化及び高集積化を図ることができる。また、光学チップ10の裏面に配線基板30の一部を配置すれば、光学チップ10の裏面への不要な光の入射をカットし、光モジュールの信頼性を高めることができる。
【0033】
配線基板30の屈曲部44は、基材70の内部空間に配置されている。これによって、例えば、第3の基材90によって、配線基板30を第2の穴80の内面に押し付けることができる。すなわち、配線基板30の屈曲状態を維持しやすくすることができる。したがって、配線基板30が平面に広がるのを回避して、光モジュールの信頼性を高めることができる。
【0034】
次に、本実施の形態に係る光モジュールの製造方法について説明する。光モジュールの製造方法は、配線基板30の第1の部分40に光学チップ10を搭載すること、配線基板30を第1及び第2の部分40,42が相互に平面的に重なるように屈曲させること、基材70を設けること、を含む。
【0035】
図4に示すように、配線基板30を平面的に展開した状態で、光学チップ10を第1の部分40に搭載する。透光基板54は、あらかじめ第1の部分40に取り付けておいてもよいし、光学チップ10の実装後に取り付けてもよい。スペーサ56は、図4に示すように第1の部分40に固定してもよいし、あるいは第2の部分42に固定してもよい。集積回路チップ60は、第2の部分42に搭載する。また、必要に応じて、その他の電子部品を配線基板30に搭載してもよい。
これによれば、配線基板30を平面的に展開した状態で、光学チップ10及び集積回路チップ60などの各部品を実装できるので、光モジュールの取り扱いに優れる。
【0036】
その後、図5に示すように、配線基板30を、第1及び第2の部分40,42が平面的に重なるように屈曲させる。詳しくは、配線基板30を、第2の部分42が第1の部分40上の光学チップ10に平面的に重なるように屈曲させる。その場合、あらかじめ屈曲ラインをマークしていると、屈曲工程を簡単かつ正確に行うことができる。その後、図5に示すように、基材70を、屈曲構造を有する配線基板30に取り付ける。詳しくは、基材70の内部空間(図4では第1及び第2の穴78,80)に、配線基板30の屈曲部44を配置する。なお、その他の事項及び効果は、上述の光モジュールにおいて説明した内容から導くことができるので省略する。
【0037】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0038】
図6及び図7は、本実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。
図6の光モジュールの変形例では、基材170は、第1〜第3の基材74,176,190を含み、第3の基材190は、凹部192を有する。基材170の内部空間は、第1及び第2の穴78,180が連通する空間と、凹部192の内側の空間と、を含む。そして、図6に示す例では、配線基板30の屈曲部44は、凹部192の内側の空間に配置されている。図6に示すように、第2及び第3の基材176,190は、接着固定してもよい。なお、その他の事項及び効果は、上述の光モジュールにおいて説明した内容から導くことができるので省略する。
【0039】
図7の光モジュールの変形例では、基材270は、第1〜第3の基材74,276,290を含み、第3の基材290は、回路基板(例えばマザーボード)であってもよい。第3の基材290には、配線パターン292が形成されている。
配線基板30には、第2の部分42の外側の面に配線パターン34(詳しくは第3の端子)が形成され、配線基板30及び第3の基材290の間に導電部材300が介在している。導電部材300は、ハンダ(例えばハンダボール)であってもよく、配線基板30側に設けてもよいし、第3の基材290側に設けてもよい。本変形例によれば、基材270の内部空間に、配線基板30の全部を収容できるので、より一層、光モジュールの小型化を図ることができる。第2及び第3の基材276,290の相互の固定は、着脱可能な手段で行われてもよい。これによれば、光モジュールのリワークがしやすくなる。着脱可能な手段として、例えば、図7に示すように、第2の基材276には、つめ部277が設けられ、つめ部277を第3の基材290の穴に装着してもよい。なお、回路基板としての第3の基材290は、プレート部を有する。なお、その他の事項及び効果は、上述の光モジュールにおいて説明した内容から導くことができるので省略する。
【0040】
本発明の実施の形態に係る電子機器として、図8に示すノート型パーソナルコンピュータ1000は、光モジュールが組み込まれたカメラ1100を有する。
また、図9に示すデジタルカメラ2000は光モジュールを有する。さらに、図10(A)及び図10(B)に示す携帯電話3000は、光モジュールが組み込まれたカメラ3100を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る光モジュールの光学チップを示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態に係る光モジュールの製造方法を示す図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態に係る光モジュールの製造方法を示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。
【図7】図6は、本発明の実施の形態の他の変形例に係る光モジュールを示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【図10】図10(A)及び図10(B)は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【符号の説明】
10 光学チップ、 12 光学的部分、 24 電極、 30 配線基板、32 基板、 34 配線パターン、 40 第1の部分、 42 第2の部分、 44 屈曲部、 50 透光部、 52 開口部、 54 透光基板、
56 スペーサ、 60 集積回路チップ、 70 基材、 72 レンズ、74 第1の基材、 76 第2の基材、 90 第3の基材、 92 プレート部、 170 基材、 190 第3の基材、 192 凹部、 270 基材、 276 第2の基材、 290 第3の基材
【発明の属する技術分野】
本発明は、光モジュール及びその製造方法並びに電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【特許文献1】
特開平7−99214号公報
【0004】
【発明の背景】
CCDやCMOSセンサなどの撮像系の光モジュールでは、光学チップ及び筐体が基板に設けられている。光学チップの表面には、光及び電気信号の相互変換を可能にする光学的部分が形成されている。筐体は、光学的部分に対応する位置にレンズを保持する。また、筐体は、光学チップを囲むように設けられ、これによって、光学的部分に入射する不要な光をカットすることができる。
【0005】
しかしながら、筐体は光学チップの表面側のみに設けられるので、光学チップの裏面から不要な光が入射する場合があった。詳しくは、撮像系の光モジュールの場合、画像が認識できなくなり、その信頼性が低下することがあった。一方、カメラ付き携帯電話をはじめとして、近年の撮像系の光モジュールを含む電子機器では、小型化・高集積化が望まれている。
【0006】
本発明の目的は、光モジュールの高信頼性化、小型化及び高集積化を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る光モジュールは、基板と前記基板に形成された配線パターンとを含み、第1及び第2の部分を有する配線基板と、光学的部分を有し、前記配線パターンに電気的に接続されるとともに、前記第1の部分に搭載された光学チップと、内部空間が形成され、前記光学的部分から間隔をあけて前記内部空間に設けられたレンズを保持する基材と、を含み、前記配線基板は、前記第1及び第2の部分が相互に平面的に重ねられ、前記第1及び第2の部分の間に屈曲部を有し、前記屈曲部は、前記基材の前記内部空間に配置されてなる。本発明によれば、配線基板のうち、光学チップが搭載された第1の部分と、第2の部分とが相互に平面的に重ねられている。これによれば、配線基板は、屈曲構造を有するので、電子部品(光学チップなど)を立体的に設けることが可能になり、光モジュールの小型化及び高集積化を図ることができる。また、光学チップの裏面に配線基板の一部を配置すれば、光学チップの裏面への不要な光の入射をカットし、光モジュールの信頼性を高めることができる。
(2)この光モジュールにおいて、前記第1の部分は、透光部を含み、前記光学チップは、前記第1及び第2の部分で挟まれた空間に設けられ、前記光学的部分が前記透光部を向いていてもよい。
(3)この光モジュールにおいて、前記透光部は、前記基板に形成された開口部を含んでもよい。
(4)この光モジュールにおいて、前記透光部は、前記開口部を覆うように取り付けられた透光基板をさらに含んでもよい。
(5)この光モジュールにおいて、前記第1及び第2の部分で挟まれた空間であって、前記光学チップの外側に設けられたスペーサをさらに含んでもよい。これによって、平面的に重ねられた第1及び第2の部分の間に所定の空間を設けることができる。
(6)この光モジュールにおいて、前記スペーサは、前記光学チップを囲む形状に形成されていてもよい。
(7)この光モジュールにおいて、前記配線パターンに電気的に接続されるとともに、前記第2の部分に搭載された集積回路チップをさらに含んでもよい。さらに高集積化を図ることができる。
(8)この光モジュールにおいて、前記集積回路チップは、前記第1及び第2の部分で挟まれた空間に設けられていてもよい。さらに小型化を図ることができる。
(9)この光モジュールにおいて、前記集積回路チップは、前記光学チップの少なくとも一部に平面的に重なるように設けられていてもよい。これによれば、例えば、集積回路チップによって、光学チップの裏面への光の入射をカットすることができる。
(10)この光モジュールにおいて、前記配線基板は、前記基材に接着されていてもよい。これによって、レンズ及び光学的部分の相互の位置を固定することができる。
(11)この光モジュールにおいて、前記基材は、第1及び第2の基材を含み、前記第1の基材は、第1の穴を有し、前記第1の穴内に前記レンズを保持してなり、前記第2の基材は、第2の穴を有し、前記第2の穴内に前記第1の基材を保持していてもよい。
(12)この光モジュールにおいて、前記第1の基材は、前記第2の基材における前記第2の穴の軸方向に沿って位置調整が可能であってもよい。これによって、レンズの焦点を調整することができる。
(13)この光モジュールにおいて、前記内部空間は、前記第1及び第2の穴が連通して構成され、前記屈曲部は、前記第2の穴内に配置されていてもよい。
(14)この光モジュールにおいて、前記基材は、プレート部を有する第3の基材をさらに含み、前記第3の基材は、前記内部空間を塞ぐように設けられていてもよい。これによって、第3の基材によって、配線基板30を第2の穴の内面に押し付けることができる。したがって、配線基板の屈曲状態を維持しやすくすることができる。
(15)この光モジュールにおいて、前記基材は、凹部を有する第3の基材をさらに含み、前記内部空間は、前記第1及び第2の穴が連通する空間と、前記凹部の内側の空間と、を含み、前記屈曲部は、前記凹部の内側の空間に配置されていてもよい。
(16)この光モジュールにおいて、前記配線基板の一部は、前記内部空間の外側に延出していてもよい。
(17)本発明に係る電子機器は、上記光モジュールを含む。
(18)本発明に係る光モジュールの製造方法は、(a)基板と前記基板に形成された配線パターンとを含むとともに第1及び第2の部分を有する配線基板の、前記第1の部分に、光学的部分を有する光学チップを、前記配線パターンに電気的に接続するように搭載すること、(b)前記配線基板を、前記第1及び第2の部分が相互に平面的に重なるように屈曲させること、(c)内部空間が形成されるとともに前記内部空間にレンズを保持する基材を、前記レンズが前記光学的部分から間隔をあけて配置されるように設けること、を含み、前記(c)工程で、前記基材の前記内部空間に、前記配線基板の屈曲部を配置する。本発明によれば、配線基板のうち、光学チップが搭載された第1の部分と、第2の部分とを相互に平面的に重ねる。これによれば、配線基板は、屈曲構造を有するので、電子部品(光学チップなど)を立体的に設けることが可能になり、光モジュールの小型化及び高集積化を図ることができる。また、光学チップの裏面に配線基板の一部を配置すれば、光学チップの裏面への不要な光の入射をカットし、光モジュールの信頼性を高めることができる。
(19)この光モジュールの製造方法において、前記(b)工程前に、集積回路チップを、前記配線パターンに電気的に接続するように、前記第2の部分に搭載することをさらに含んでもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
図1〜図5は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを説明する図である。図1は光モジュールの断面図であり、図2は光モジュールの側面図であり、図3は光学チップの断面図である。図4及び図5は、光モジュールの製造方法を示す図である。本実施の形態に係る光モジュールは、光学チップ10と、配線基板30と、基材70と、を含む。
【0010】
光学チップ10の形状は、直方体であることが多い。光学チップ10は、半導体チップであってもよい。図2に示すように、光学チップ10は、光学的部分12を有する。光学的部分12は、光が入射又は出射する部分である。また、光学的部分12は、光エネルギーと他のエネルギー(例えば電気)を変換する。すなわち、光学的部分12は、複数のエネルギー変換素子(受光素子・発光素子)14を有する。本実施の形態では、光学的部分12は受光部である。この場合、光学チップ10は、受光チップ(例えば撮像チップ)である。複数のエネルギー変換素子(受光素子又はイメージセンサ素子)14は、二次元的に並べられて、画像センシングを行えるようになっている。すなわち、本実施の形態では、光モジュールは、イメージセンサ(例えばCCD、CMOSセンサ)である。エネルギー変換素子14は、パッシベーション膜16で覆われている。パッシベーション膜16は、光透過性を有する。光学チップ10を、半導体基板(例えば半導体ウエハ)から製造する場合、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜などでパッシベーション膜16が形成されてもよい。
【0011】
光学的部分12は、カラーフィルタ18を有していてもよい。カラーフィルタ18は、パッシベーション膜16上に形成されている。また、カラーフィルタ18上に平坦化層20が設けられ、その上にマイクロレンズアレイ22が設けられていてもよい。
【0012】
光学チップ10には、複数の電極24が形成されている。電極24は、光学的部分12に電気的に接続されている。電極24は、パッド上に形成されたバンプを有するが、パッドのみであってもよい。電極24は、光学的部分12の外側に形成されている。光学チップ10の複数辺(例えば対向する2辺又は4辺)又は1辺に沿って電極24を配置してもよい。
【0013】
配線基板30は、基板(ベース基板又は基材)32と、基板32上に形成された配線パターン34と、を含む。基板32は、屈曲可能な材料で形成されてもよい。すなわち、基板32は、フレキシブル基板(例えばポリイミド基板)であってもよい。配線パターン34は、基板32の一方の面に形成されてもよいし、両方の面に形成されてもよい。配線パターン34は、メッキ技術、露光技術などの周知技術を適用して形成することができる。配線パターン34は、複数の配線から構成されている。配線パターン34は、電気的な接続部となる複数の端子(第1及び第2の端子36,38)を含む。第1及び第2の端子36,38は、配線の端部であってもよく、ランドであってもよい。第1及び第2の端子36,38は、相互に電気的に接続されている。図1に示す例では、第1の端子36が後述の第1の部分40に形成され、第2の端子38が後述の第2の部分42に形成されている。配線パターン34には、図示しない第3の端子(例えば光モジュールの外部端子)が形成されてもよい。
【0014】
配線基板30は、第1及び第2の部分40,42を有する。例えば、配線基板30は、平面的に展開した状態で長方形の平面形状をなし、第1及び第2の部分40,42は配線基板30の長さ方向に配列されてもよい。第1の部分40は、光学チップ10の搭載領域を有する。第2の部分42は、第1の部分40に平面的に重ねられる部分であり、図1に示す例では集積回路チップ60の搭載領域を有する。図1に示すように、第1及び第2の部分40,42は、少なくとも一部同士が平面的に重ねられる。図1に示す例では、配線パターン34が形成された面が谷として、配線基板30が屈曲している。配線基板30の屈曲部44は、第1及び第2の部分40,42の境界を含む部分である。配線基板30の屈曲部44には、基板32の図示しない穴(例えばスリット)が形成されてもよい。こうすることで、配線基板30を曲げやすくすることができる。第1及び第2の部分40,42の境界は明確に存在する必要はなく、図1に示す例の場合、光学チップ10の搭載領域と、集積回路チップ60の搭載領域との間で、配線基板30が屈曲している。平面的に重ねられた第1及び第2の部分40,42で挟まれた間には、所定の空間が設けられてもよい。
【0015】
なお、配線基板30の屈曲構造は、上述に限定されず、第1の部分40に複数の第2の部分42が平面的に重ねられてもよい。例えば、配線基板30を平面的に展開したときに、第1の部分40に対して、異なる方向にそれぞれ第2の部分42が配置されてもよい。
【0016】
配線基板30の第1の部分40は、透光部50を含む。図1に示す例では、透光部50は、第1の部分40に形成された開口部52と、開口部52を覆うように第1の部分40に取り付けられた透光基板54と、を含む。透光基板54は、第1の部分40に接着固定してもよい。
【0017】
開口部52は、基板32の貫通穴である。開口部52の外形は、光学的部分12の外形よりも大きい。こうすることで、光学的部分12に対する光路を確保することができる。
【0018】
透光基板54は、光透過性を有し、例えば、ガラス基板などの透明基板であってもよい。透光基板54は、光学的部分12の上方に配置され、開口部52の周囲にオーバーラップする形状を有する。透光基板54は、配線基板30の開口部52を内側に含む大きさの外形を有してもよい。透光基板54には、光学機能膜が形成されてもよい。光学機能膜は、光学的部分12の上方に形成され、例えば、透光基板54のいずれかの表面に形成される。光学機能膜は、反射防止膜(ARコート)、赤外線遮蔽膜(IRコート)などであってもよい。光学機能膜を透光基板54に形成することで、このような光学機能を有する装置を設けなくて済むので、光モジュールの小型化を図ることができる。
【0019】
変形例として、透光部50は、第1の部分40の開口部52のみであってもよい。あるいは、配線基板30の一部が透光部50であってもよい。詳しくは、基板32の少なくとも光学的部分12に対応する部分が、光透過性を有していてもよい。基板32の全体が透光基板(例えばポリエステル系基板)であってもよい。
【0020】
図1に示すように、光学チップ10は、光学的部分12が透光部50を向くように、第1の部分40に搭載されてもよい。光学チップ10は、電極24を介して、配線パターン34(詳しくは第1の端子36)に電気的に接続されている。
図1に示す例では、透光基板54によって、光学的部分12が覆われている。これによって、光学的部分12にゴミが付着するのを防止でき、光モジュールの信頼性を高めることができる。電極24と第1の端子36との電気的な接続として、異方性導電膜(ACF)や異方性導電ペースト(ACP)等の異方性導電材料26を使用して、導電粒子を電極24と第1の端子36の間に介在させてもよい。その場合、異方性導電材料26によって、光学的部分12を覆わないようにする。あるいは、両者間の電気的接続を、Au−Au、Au−Sn、ハンダなどによる金属接合によって達成してもよい。電気的な接続部は、アンダーフィル材によって封止することが好ましい。この場合もアンダーフィル材によって、光学的部分12を覆わないようにする。
【0021】
図1に示すように、光学チップ10は、第1及び第2の部分40,42で挟まれた空間に設けられている。図1に示す例では、第1及び第2の部分40,42で挟まれた空間には、光学チップ10及び集積回路チップ60が設けられている。この場合、光モジュールは、集積回路チップ60を含む。これによれば、光モジュールの更なる高集積化及び小型化を図ることができる。
【0022】
集積回路チップ(例えば半導体チップ)60は、基材(チップ)に集積回路が形成されたものであり、光学チップ10に電気的に接続されている。集積回路チップ60は、マイクロプロセッサであってもよい。集積回路チップ60は、第2の部分42に搭載され、電極62を介して、配線パターン34(詳しくは第2の端子38)に電気的に接続されている。集積回路チップ60は、フェースダウン実装されてもよい。電極62と第2の端子38との電気的な接続は、異方性導電材料64など、上述の光学チップ10と配線パターン34との電気的な接続形態を適用することができる。図1に示すように、光学チップ10及び集積回路チップ60は、互いに非接触となっていることが好ましい。これによって、光学チップ10及び集積回路チップ60の一方が他方に接触することで両者の電位が変化するのを回避することができる。あるいは、光学チップ10及び集積回路チップ60の間に絶縁性の接着材料が介在してもよい。変形例として、集積回路チップ60は、フェースアップ実装しても構わない。
【0023】
集積回路チップ60は、光学チップ10の少なくとも一部に平面的に重なっていてもよい。例えば、集積回路チップ60は、光学チップ10の外形を含むように平面的に重なっていてもよい。これによれば、集積回路チップ60によって、光学チップ10における光学的部分12とは反対の面を覆うことができる。すなわち、光学チップ10の裏面への光の入射をカットすることができる。特に、配線基板30の第2の部分42が、光の入射を十分にカットできない程度に薄い場合に効果的である。この場合、集積回路チップ60は、遮光層と呼ぶこともできる。また、光学チップ10及び集積回路チップ60の一体化が図れるので、平面形状の拡大を防止することができ、光モジュールの高集積化及び小型化が図れる。
【0024】
図1に示す例では、光モジュールは、スペーサ(又は補強部材)56を含む。
スペーサ56は、第1及び第2の部分40,42で挟まれた空間に設けられている。スペーサ56は、光学チップ10の外側に配置されている。集積回路チップ60が設けられる場合、スペーサ56は、光学チップ10及び集積回路チップ60の外側に配置される。スペーサ56を設けることで、第1及び第2の部分40,42の間に所定の空間を確保することができる。スペーサ56の高さは、少なくとも光学チップ10(図1では光学チップ10及び集積回路チップ60の合計)の高さよりも高い。スペーサ56は、あらかじめ形状が決定された基材(例えばガラスエポキシ基材又はPET基材など)で形成することが好ましい。あるいは、スペーサ56の材料は限定されず、例えばゴムなどの弾性体であってもよい。これによれば、外部からの衝撃を吸収できる。スペーサ56は、光学チップ10を囲む形状に形成してもよい。詳しくは、スペーサ56は、配線基板30(例えば第1の部分40)の平面視において、光学チップ10を囲む枠状に形成されてもよい。スペーサ56は、第1及び第2の部分40,42に接着されている。
変形例として、第1及び第2の部分40,42の間にスペーサ56が介在しなくてもよい。
【0025】
図1に示すように、光モジュールは、基材70を含む。基材70は、光学チップ10の外装(ケース)であり、筐体と呼ぶこともできる。基材70は、光を透過しない又は透過しにくい材料で形成されることが好ましい。基材70は、樹脂で形成してもよいし、導電部材(例えば金属)で形成してもよい。後述のように基材70は、光学チップ10などを取り囲むように設けられるので、基材70が導電部材であれば、シールド効果を得ることができる。また、外部からのノイズを遮断できるので、光学チップ10又は集積回路チップ60の誤動作(例えば画像の乱れ)を防止することができる。基材70には、内部空間(図1では第1及び第2の穴78,80)が形成されている。内部空間は、光路となる空間と、光学チップ10を配置する空間と、を含む。内部空間は、貫通穴であってもよい。
基材70は、レンズ72を保持している。レンズ72は、内部空間に設けられている。基材70及びレンズ72が撮像のために使用される場合、それらを撮像光学系と呼ぶことができる。基材70は、後述のように相互に分離できる複数の部材で構成してもよいし、1つの部材で一体的に構成してもよい。
【0026】
図1に示すように、基材70は、第1及び第2の基材74,76を含んでもよい。第1の基材74には、レンズ72が取り付けられている。すなわち、第1の基材74は、レンズフォルダである。詳しくは、第1の基材74は、第1の穴78を有し、第1の穴78内にレンズ72を保持している。レンズ72は、第1の基材74の内側に形成されたねじ(図示せず)を用いて第1の穴78の軸方向に移動させることができる押さえ具を含む押え構造(図示せず)により、第1の穴78内に固定されてもよい。レンズ72は、光学チップ10の光学的部分12から間隔をあけて保持されている。
【0027】
図1に示すように、第2の基材76は、第2の穴80を有し、第2の穴80内に第1の基材74を保持している。第1及び第2の穴78,80は、相互に連通して1つの貫通穴を構成しており、図1に示すように内部空間を構成する。すなわち、内部空間は、第1及び第2の穴78,80を含む。第1の基材74の外側と第2の基材76の第2の穴80の内側には、第1及び第2のネジ82,84が形成され、これらによって、第1及び第2の基材74,76が連結されている。
そして、第1及び第2のネジ82,84によって、第1の基材74は、第2の基材76における第2の穴80の軸方向に沿って位置調整可能になっている。こうして、レンズ72の焦点を調整することができる。図1に示す例では、第2の穴80は、部分的に幅が異なっており、第2の穴80の内面には段が形成されている。
【0028】
基材70の内部空間(図1では第2の穴80内)には、配線基板30の屈曲部44が配置されている。図1に示すように、基材70の内部空間に、配線基板30のうち、第1及び第2の部分40,42の相互に平面的に重ねられた部分の全部が配置されてもよい。図1に示す例では、配線基板30は、基材70に接着されている。詳しくは、基材70の第2の穴80の内面と、配線基板30の第1の部分40との両者が接着材料58によって接着されてもよい。これによって、レンズ72及び光学的部分12の相互の位置を固定することができる。
【0029】
図1に示す例では、基材70は、第3の基材90をさらに含む。第3の基材90は、プレート部92を有し、プレート部92上に第2の基材76が載せられている。詳しくは、第3の基材90のプレート部92は、内部空間(図1では第2の穴)を塞ぐように設けられている。こうすることで、光学チップ10への不要な光の入射をカットすることができる。プレート部92は、少なくとも配線基板30よりも遮光性の優れる部材(例えば金属プレート)であることが好ましい。
あるいは、プレート部92に、少なくとも配線基板30よりも遮光性の優れる層(例えば樹脂層)を形成してもよい。図1に示す例では、第3の基材90は、プレート部92の周囲で立ち上げ形成された壁部94を有し、壁部94は、第2の基材76の外周を囲むように設けられている。そして、壁部94に設けられた締結具(例えばリベット)96によって、第2及び第3の基材76,90が固定されている。壁部94は、例えば、四辺形をなすプレート部92の3辺に設けられてもよい。
【0030】
図1に示すように、配線基板30の一部は、内部空間(図1では第1及び第2の穴78,80)の外側に延出してもよい。配線基板30は、図1に示すように集積回路チップ60が搭載された側の部分から延出してもよいし、あるいは、光学チップ10が搭載された側の部分から延出してもよい。図1に示す例では、プレート部92の残りの1辺側において、第2及び第3の基材76,90の間に隙間98が形成され、その隙間98から配線基板30の一部が延出している。そして、配線基板30の上述の延出部分には、配線パターン34(詳しくは上述の第3の端子)が形成され、これによって、外部との電気的な接続を図ればよい。
【0031】
なお、配線基板30には、他の電子部品(図示しない)が搭載されてもよい。
電子部品として、能動部品(集積回路を内蔵した半導体チップ等)、受動部品(抵抗器、コンデンサ等)、機能部品(フィルタ等の入力信号特性を変化させる部品)、接続部品(フレキシブル基板、コネクタ、スイッチ等)、変換部品(センサ等の入力信号を異なるエネルギー系に変換する部品)等がある。
【0032】
本実施の形態に係る光モジュールによれば、配線基板30のうち、光学チップ10が搭載された第1の部分40と、第2の部分42とが相互に平面的に重ねられている。これによれば、配線基板30は、屈曲構造を有するので、電子部品(例えば光学チップ10及び集積回路チップ60)を立体的に設けることが可能になり、光モジュールの小型化及び高集積化を図ることができる。また、光学チップ10の裏面に配線基板30の一部を配置すれば、光学チップ10の裏面への不要な光の入射をカットし、光モジュールの信頼性を高めることができる。
【0033】
配線基板30の屈曲部44は、基材70の内部空間に配置されている。これによって、例えば、第3の基材90によって、配線基板30を第2の穴80の内面に押し付けることができる。すなわち、配線基板30の屈曲状態を維持しやすくすることができる。したがって、配線基板30が平面に広がるのを回避して、光モジュールの信頼性を高めることができる。
【0034】
次に、本実施の形態に係る光モジュールの製造方法について説明する。光モジュールの製造方法は、配線基板30の第1の部分40に光学チップ10を搭載すること、配線基板30を第1及び第2の部分40,42が相互に平面的に重なるように屈曲させること、基材70を設けること、を含む。
【0035】
図4に示すように、配線基板30を平面的に展開した状態で、光学チップ10を第1の部分40に搭載する。透光基板54は、あらかじめ第1の部分40に取り付けておいてもよいし、光学チップ10の実装後に取り付けてもよい。スペーサ56は、図4に示すように第1の部分40に固定してもよいし、あるいは第2の部分42に固定してもよい。集積回路チップ60は、第2の部分42に搭載する。また、必要に応じて、その他の電子部品を配線基板30に搭載してもよい。
これによれば、配線基板30を平面的に展開した状態で、光学チップ10及び集積回路チップ60などの各部品を実装できるので、光モジュールの取り扱いに優れる。
【0036】
その後、図5に示すように、配線基板30を、第1及び第2の部分40,42が平面的に重なるように屈曲させる。詳しくは、配線基板30を、第2の部分42が第1の部分40上の光学チップ10に平面的に重なるように屈曲させる。その場合、あらかじめ屈曲ラインをマークしていると、屈曲工程を簡単かつ正確に行うことができる。その後、図5に示すように、基材70を、屈曲構造を有する配線基板30に取り付ける。詳しくは、基材70の内部空間(図4では第1及び第2の穴78,80)に、配線基板30の屈曲部44を配置する。なお、その他の事項及び効果は、上述の光モジュールにおいて説明した内容から導くことができるので省略する。
【0037】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0038】
図6及び図7は、本実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。
図6の光モジュールの変形例では、基材170は、第1〜第3の基材74,176,190を含み、第3の基材190は、凹部192を有する。基材170の内部空間は、第1及び第2の穴78,180が連通する空間と、凹部192の内側の空間と、を含む。そして、図6に示す例では、配線基板30の屈曲部44は、凹部192の内側の空間に配置されている。図6に示すように、第2及び第3の基材176,190は、接着固定してもよい。なお、その他の事項及び効果は、上述の光モジュールにおいて説明した内容から導くことができるので省略する。
【0039】
図7の光モジュールの変形例では、基材270は、第1〜第3の基材74,276,290を含み、第3の基材290は、回路基板(例えばマザーボード)であってもよい。第3の基材290には、配線パターン292が形成されている。
配線基板30には、第2の部分42の外側の面に配線パターン34(詳しくは第3の端子)が形成され、配線基板30及び第3の基材290の間に導電部材300が介在している。導電部材300は、ハンダ(例えばハンダボール)であってもよく、配線基板30側に設けてもよいし、第3の基材290側に設けてもよい。本変形例によれば、基材270の内部空間に、配線基板30の全部を収容できるので、より一層、光モジュールの小型化を図ることができる。第2及び第3の基材276,290の相互の固定は、着脱可能な手段で行われてもよい。これによれば、光モジュールのリワークがしやすくなる。着脱可能な手段として、例えば、図7に示すように、第2の基材276には、つめ部277が設けられ、つめ部277を第3の基材290の穴に装着してもよい。なお、回路基板としての第3の基材290は、プレート部を有する。なお、その他の事項及び効果は、上述の光モジュールにおいて説明した内容から導くことができるので省略する。
【0040】
本発明の実施の形態に係る電子機器として、図8に示すノート型パーソナルコンピュータ1000は、光モジュールが組み込まれたカメラ1100を有する。
また、図9に示すデジタルカメラ2000は光モジュールを有する。さらに、図10(A)及び図10(B)に示す携帯電話3000は、光モジュールが組み込まれたカメラ3100を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る光モジュールの光学チップを示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態に係る光モジュールの製造方法を示す図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態に係る光モジュールの製造方法を示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。
【図7】図6は、本発明の実施の形態の他の変形例に係る光モジュールを示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【図10】図10(A)及び図10(B)は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【符号の説明】
10 光学チップ、 12 光学的部分、 24 電極、 30 配線基板、32 基板、 34 配線パターン、 40 第1の部分、 42 第2の部分、 44 屈曲部、 50 透光部、 52 開口部、 54 透光基板、
56 スペーサ、 60 集積回路チップ、 70 基材、 72 レンズ、74 第1の基材、 76 第2の基材、 90 第3の基材、 92 プレート部、 170 基材、 190 第3の基材、 192 凹部、 270 基材、 276 第2の基材、 290 第3の基材
Claims (19)
- 基板と前記基板に形成された配線パターンとを含み、第1及び第2の部分を有する配線基板と、
光学的部分を有し、前記配線パターンに電気的に接続されるとともに、前記第1の部分に搭載された光学チップと、
内部空間が形成され、前記光学的部分から間隔をあけて前記内部空間に設けられたレンズを保持する基材と、
を含み、
前記配線基板は、前記第1及び第2の部分が相互に平面的に重ねられ、前記第1及び第2の部分の間に屈曲部を有し、
前記屈曲部は、前記基材の前記内部空間に配置されてなる光モジュール。 - 請求項1記載の光モジュールにおいて、
前記第1の部分は、透光部を含み、
前記光学チップは、前記第1及び第2の部分で挟まれた空間に設けられ、前記光学的部分が前記透光部を向いてなる光モジュール。 - 請求項2記載の光モジュールにおいて、
前記透光部は、前記基板に形成された開口部を含む光モジュール。 - 請求項3記載の光モジュールにおいて、
前記透光部は、前記開口部を覆うように取り付けられた透光基板をさらに含む光モジュール。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
前記第1及び第2の部分で挟まれた空間であって、前記光学チップの外側に設けられたスペーサをさらに含む光モジュール。 - 請求項5記載の光モジュールにおいて、
前記スペーサは、前記光学チップを囲む形状に形成されてなる光モジュール。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
前記配線パターンに電気的に接続されるとともに、前記第2の部分に搭載された集積回路チップをさらに含む光モジュール。 - 請求項7記載の光モジュールにおいて、
前記集積回路チップは、前記第1及び第2の部分で挟まれた空間に設けられてなる光モジュール。 - 請求項7又は請求項8記載の光モジュールにおいて、
前記集積回路チップは、前記光学チップの少なくとも一部に平面的に重なるように設けられてなる光モジュール。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
前記配線基板は、前記基材に接着されてなる光モジュール。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
前記基材は、第1及び第2の基材を含み、
前記第1の基材は、第1の穴を有し、前記第1の穴内に前記レンズを保持してなり、
前記第2の基材は、第2の穴を有し、前記第2の穴内に前記第1の基材を保持してなる光モジュール。 - 請求項11記載の光モジュールにおいて、
前記第1の基材は、前記第2の基材における前記第2の穴の軸方向に沿って位置調整が可能である光モジュール。 - 請求項11又は請求項12記載の光モジュールにおいて、
前記内部空間は、前記第1及び第2の穴が連通して構成され、
前記屈曲部は、前記第2の穴内に配置されてなる光モジュール。 - 請求項13記載の光モジュールにおいて、
前記基材は、プレート部を有する第3の基材をさらに含み、
前記第3の基材は、前記内部空間を塞ぐように設けられてなる光モジュール。 - 請求項11又は請求項12記載の光モジュールにおいて、
前記基材は、凹部を有する第3の基材をさらに含み、
前記内部空間は、前記第1及び第2の穴が連通する空間と、前記凹部の内側の空間と、を含み、
前記屈曲部は、前記凹部の内側の空間に配置されてなる光モジュール。 - 請求項1から請求項15のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
前記配線基板の一部は、前記内部空間の外側に延出してなる光モジュール。 - 請求項1から請求項16のいずれかに記載の光モジュールを含む電子機器。
- (a)基板と前記基板に形成された配線パターンとを含むとともに第1及び第2の部分を有する配線基板の、前記第1の部分に、光学的部分を有する光学チップを、前記配線パターンに電気的に接続するように搭載すること、
(b)前記配線基板を、前記第1及び第2の部分が相互に平面的に重なるように屈曲させること、
(c)内部空間が形成されるとともに前記内部空間にレンズを保持する基材を、前記レンズが前記光学的部分から間隔をあけて配置されるように設けること、
を含み、
前記(c)工程で、前記基材の前記内部空間に、前記配線基板の屈曲部を配置する光モジュールの製造方法。 - 請求項18記載の光モジュールの製造方法において、
前記(b)工程前に、集積回路チップを、前記配線パターンに電気的に接続するように、前記第2の部分に搭載することをさらに含む光モジュールの製造方法。
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JP2006339950A (ja) * | 2005-06-01 | 2006-12-14 | Sony Corp | 固体撮像装置及びその製造方法、並びにカメラモジュール |
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-
2003
- 2003-01-14 JP JP2003005971A patent/JP2004221876A/ja not_active Withdrawn
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