JP4138436B2 - 光モジュール、回路基板及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光モジュール及びその製造方法、回路基板並びに電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【特許文献1】
特開2001−333332号公報
【0004】
【発明の背景】
光学チップが基板に実装され、筐体が取り付けられた撮像装置が知られている。筐体は、光学チップを囲むように設けられ、光学チップの上方にレンズが固定されている。一般的に、撮像装置は1つの光学チップを備えている。したがって、複数方向の被写体を同時に撮像することができないだけでなく、被写体ごとに頻繁にカメラの角度を調整しなければならないという課題があった。一方、撮像装置が複数の光学チップを備える場合には、光学チップ及び筐体のスペースを抑えて、製品の小型化を図ることが重要である。
【0005】
本発明の目的は、複数の光学チップを備え、かつ、製品の小型化を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る光モジュールは、開口部及び配線パターンが設けられた第1の筐体と、
開口部及び配線パターンが設けられた第2の筐体と、
前記第1の筐体の前記開口部内に、前記配線パターンに電気的に接続するように実装された第1の光学チップと、
前記第2の筐体の前記開口部内に、前記配線パターンに電気的に接続するように実装された第2の光学チップと、
前記第1の光学チップの前記光学的部分に対応してなり、前記第1の筐体によって保持された第1のレンズと、
前記第2の光学チップの前記光学的部分に対応してなり、前記第2の筐体によって保持された第2のレンズと、
を含み、
前記第1及び第2の筐体は、前記開口部同士が連通するように相互に固定され、
前記第1及び第2の光学チップは、それぞれの前記光学的部分が相互に反対方向を向くように配置されている。
【0007】
本発明によれば、第1及び第2の光学チップは、それぞれの光学的部分が相互に反対方向を向くように配置されているので、例えば、第1及び第2の光学チップを相互に重なるように配置することができ、装置を小型化することができる。
【0008】
(2)この光モジュールにおいて、
前記第1及び第2の光学チップは、少なくとも一部が相互に重なるように配置されてもよい。
【0009】
これによれば、第1及び第2の光学チップは、少なくとも一部が相互に重なるように配置されている。したがって、第1及び第2の光学チップの占有面積を小さくすることができる。
【0010】
(3)この光モジュールにおいて、
前記第1の光学チップは、前記光学的部分が前記第2の筐体とは反対方向を向くように配置され、
前記第2の光学チップは、前記光学的部分が前記第1の筐体とは反対方向を向くように配置されてもよい。
【0011】
(4)この光モジュールにおいて、
前記第1及び第2の筐体のいずれかの前記開口部内に配置され、前記第1及び第2の光学チップの少なくとも1つに電気的に接続される回路チップをさらに含んでもよい。
【0012】
(5)この光モジュールにおいて、
前記回路チップは、
前記第1の光学チップが積層される第1の回路チップと、
前記第2の光学チップが積層される第2の回路チップと、
を含んでもよい。
【0013】
これによれば、光学チップ及び回路チップの一体化が図れるので、さらに装置を小型化することができる。
【0014】
(6)この光モジュールにおいて、
前記第1及び第2の光学チップのそれぞれの前記光学的部分は、画像センシング用に並べられた複数の受光部を有してもよい。
【0015】
(7)この光モジュールにおいて、
前記第1及び第2の光学チップのそれぞれの前記光学的部分は、カラーフィルタを有してもよい。
【0016】
(8)この光モジュールにおいて、
前記第1及び第2の光学チップのそれぞれの前記光学的部分は、マイクロレンズアレイを有してもよい。
【0017】
(9)本発明に係る回路基板には、上記光モジュールが実装されている。
【0018】
(10)本発明に係る電子機器は、上記電子機器を有する。
【0019】
(11)本発明に係る光モジュールの製造方法は、(a)開口部及び配線パターンが設けられた第1の筐体の前記開口部内に、第1の光学チップを、前記配線パターンに電気的に接続するように実装すること、
(b)開口部及び配線パターンが設けられた第2の筐体の前記開口部内に、第2の光学チップを、前記配線パターンに電気的に接続するように実装すること、(c)前記第1の光学チップの前記光学的部分に対応するように第1のレンズを設けること、
(d)前記第2の光学チップの前記光学的部分に対応するように第2のレンズを設けること、
(e)少なくとも前記(a)及び(b)工程後に、前記第1及び第2の筐体を、前記開口部同士が連通するように相互に固定すること、
を含み、
前記(a)及び(b)工程で、前記第1及び第2の光学チップを、それぞれの前記光学的部分が相互に反対方向を向くように配置する。
【0020】
本発明によれば、第1及び第2の光学チップを、それぞれの光学的部分が相互に反対方向を向くように配置するので、例えば、第1及び第2の光学チップを相互に重ねて配置することができ、装置を小型化することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明を適用した実施の形態に係る光モジュールを示す図である。この光モジュールは、複数の光学チップ(図1では第1及び第2の光学チップ10,11)を有する。図2は、光学チップの断面図である。
【0022】
図2に示すように、第1の光学チップ10は、光学的部分12を有する。光学的部分12は、光が入射又は出射する部分である。また、光学的部分12は、光エネルギーと他のエネルギー(例えば電気)を変換する。すなわち、光学的部分12は、複数のエネルギー変換素子(受光素子・発光素子)14を有する。本実施の形態では、光学的部分12は受光部である。複数のエネルギー変換素子(受光素子又はイメージセンサ素子)14は、二次元的に並べられて、画像センシングを行えるようになっている。すなわち、本実施の形態では、光モジュールは、イメージセンサ(例えばCCD、CMOSセンサ)である。エネルギー変換素子14は、パッシベーション膜16で覆われている。パッシベーション膜16は、光透過性を有する。第1の光学チップ10を、半導体基板(例えば半導体ウエハ)から製造する場合、SiO2、SiNでパッシベーション膜16が形成されてもよい。
【0023】
光学的部分12は、カラーフィルタ18を有していてもよい。カラーフィルタ18は、パッシベーション膜16上に形成されている。また、カラーフィルタ18上に平坦化層20が設けられ、その上にマイクロレンズアレイ22が設けられていてもよい。
【0024】
第1の光学チップ10には、複数の電極24が形成されている。電極24は、パッド上に形成されたバンプを有するが、パッドのみであってもよい。電極24は、光学的部分12の外側に形成されている。第1の光学チップ10の複数辺(例えば対向する二辺又は四辺)又は一辺に沿って電極24を配置してもよい。
【0025】
光学的部分12は、封止部30によって封止されていることが好ましい。こうすることで、光学的部分12を湿気から保護し、また、光学的部分12にゴミが入るのを防止することができる。封止部30は、光透過性を有し、電極24を避けて設けられる。例えば、封止部30は、光学的部分12の上方に配置されるプレート部32と、光学的部分12の周囲に連続的に形成されるスペーサ部34と、を有する。プレート部32は、特定の波長の光のみを透過するもの、例えば、可視光を通過させるが赤外線領域の光を通過させないものであってもよい。プレート部32と光学的部分12との間には、密閉された空間が形成される。この空間は、大気圧よりも減圧されていてもよいし、真空になっていてもよいし、窒素やドライエアで満たされていてもよい。
【0026】
第2の光学チップ11の構成は、第1の光学チップ10の内容を適用することができる。第1及び第2の光学チップ10,11の外形は、それぞれ、同じ大きさでもよいし、異なる大きさでもよい。
【0027】
図1に示すように、光モジュール1は、第1及び第2の筐体40,41を含む。第1及び第2の筐体40,41は、第1及び第2の光学チップ10,11のケースである。第1及び第2の筐体40,41は、筒状の鏡筒であってもよい。第1及び第2の筐体40,41は、立体的形状をなし、例えば、樹脂の射出成形で形成することができる。第1及び第2の筐体40,41は、MID(Molded Interconnect Device)であってもよい。
【0028】
第1の筐体40は、第1のレンズ42を保持している。筐体及びレンズが撮像のために使用される場合、それらを撮像光学系と呼ぶことができる。第1のレンズ42は、第1の光学チップ10の光学的部分12に対応する位置に配置されている。第1の筐体40は、レンズホルダとなる第1の部分44と、第2の筐体41との取付部となる第2の部分46と、を有する。第1の部分44に第1のレンズ42が取り付けられている。第1及び第2の部分44,46には、光学的部分12の上方において、第1及び第2の穴48,50が形成されている。第1及び第2の穴48,50は、連通する。そして、第1の部分44の第1の開口部48内に第1のレンズ42が取り付けられている。第1のレンズ42は、第1の部分44の内側に形成されたねじ(図示せず)を用いて第1の穴48の軸に沿った方向に移動させることができる押さえ具を含む押え構造(図示せず)により、第1の穴48内に固定されていてもよい。第1のレンズ42は、第1の光学チップ10の光学的部分12から間隔をあけて保持されている。第1の部分44の外側と第2の部分46の第2の穴50の内側には第1及び第2のねじ52,54が形成されており、これらによって第1及び第2の部分44,46は結合されている。したがって、第1及び第2のねじ52,54によって、第1及び第2の部分44,46は、第1及び第2の開口部48,50の軸に沿った方向に移動する。これにより、第1のレンズ42の焦点を調整することができる。なお、第1の筐体40の第2の部分46には、第2の開口部50を塞ぐようにフィルタ56が設けられてもよい。フィルタ56は、特定の波長の光のみを透過させるもの、例えば、可視光を通過させるが赤外線領域の光を通過させないものであってもよい。
【0029】
第1の筐体40には、開口部60が設けられている。開口部60は、第1の光学チップ10の外形よりも大きく形成され、第1の光学チップ10を収容できるようになっている。開口部60は、第2の部分46に形成されている。開口部60と第2の穴50との間に、上述のフィルタ56が介在する。開口部60は、その内周に第1の光学チップ10を支持する支持面(底面)62を有する。支持面62は、光軸に対して垂直な面であることが好ましい。
【0030】
第1の筐体40には、配線パターン64が形成されている。配線パターン64は、複数の配線を有する。各配線を、少なくとも開口部60の内面(詳しくは支持面62)に至るように形成する。各配線を、開口部60の内面から、開口端部を通過して、第1の筐体40の外面に至るように延長させてもよい。こうすることで、配線パターン64を介して、第1の筐体40の外部から電気的な導通を図ることができる。配線パターン64は、例えば、スパッタリングによって第1の筐体40に導電層を形成し、レーザによってパターニングして一部を除去し、残りの部分にメッキ処理を施すことで形成することができる。
【0031】
第2の筐体41には、第2のレンズ43が固定されている。第2の筐体41の構成は、第1の筐体40の内容を適用することができる。第1及び第2の筐体40,41の形状は同一であってもよい。
【0032】
第1の光学チップ10は、第1の筐体40の開口部60内に実装されている。言い換えれば、第1の筐体40は、第1の光学チップ10を囲むように設けられている。第1の光学チップ10は、配線パターン64に電気的に接続されている。詳しくは、第1の光学チップ10は、電極24の形成面が支持面62を向くように配置され、電極24と支持面62上の配線パターン64の一部とが電気的に接続されている。それらの電気的な接続は、金属接合などで達成することができる。あるいは、電気的な接続を、ワイヤを使用したワイヤボンディングを適用して達成してもよい。
【0033】
第2の光学チップ11は、第2の筐体40の開口部60内に実装され、上述の第1の光学チップ10及び第1の筐体40の説明を適用することができる。なお、電気的な接続部は、樹脂などの封止部(図示しない)で封止してもよい。
【0034】
第1及び第2の筐体40,41は、それぞれの開口部60同士が連通するように相互に固定されている。すなわち、第1の筐体40の開口部60の開口端部と、第2の筐体41の開口部60の開口端部とを接続する。その場合、第1及び第2の筐体40,41のそれぞれの開口端部が一致すれば、第1及び第2の筐体40,41が接続しやすいので好ましい。第1及び第2の筐体40,41は、接着剤で接着してもよいし、機械的に固定してもよい。第1及び第2の筐体40,41の開口部60同士が連通することで形成される空間に、第1及び第2の光学チップ10,11が収容されている。
【0035】
第1及び第2の光学チップ10,11は、それぞれの光学的部分12が相互に反対方向を向くように配置されている。言い換えれば、第1の光学チップ10の光学的部分12の形成面と、第2の光学チップ11の光学的部分12の形成面とは反対方向を向いている。図1に示す例では、第1及び第2の光学チップ10,11は、両者の光学的部分12同士が対向しない向き(外方向の向き)に実装されている。詳しくは、第1の光学チップ10は、その光学的部分12が第2の筐体41とは反対方向を向くように配置され、第2の光学チップ11は、その光学的部分12が第1の筐体40とは反対方向を向くように配置されている。これによって、光学的部分12に対する光の入射又は出射する通路を外方向に確保することができる。
【0036】
第1及び第2の光学チップ10,11は、少なくとも一部が相互に重なるように配置されてもよい。第1及び第2の光学チップ10,11は、全部同士、全部と一部、一部同士が重なってもよい。こうすることで、第1及び第2の光学チップ10,11の占有面積を小さくすることができる。
【0037】
第1及び第2の光学チップ10,11は、接着剤などで接着してもよい。詳しくは、第1の光学チップ10の光学的部分12とは反対の面と、第2の光学チップ11の光学的部分12とは反対の面とを接着してもよい。これによれば、第1及び第2の光学チップ10,11を直接的に固定するので、装置の薄型化を図ることができる。あるいは、第1及び第2の光学チップ10,11の間に基板(例えばフレキシブル基板又はリジッド基板)を介在させても構わない。
【0038】
本実施の形成に係る光モジュールによれば、第1及び第2の光学チップ10,11は、それぞれの光学的部分12が相互に反対方向を向くように配置されている。したがって、例えば、第1及び第2の光学チップ10,11を相互に重なるように配置することができ、装置を小型化することができる。
【0039】
図3は、本実施の形態に係る光モジュールを有する回路基板を示す図である。図3に示す例では、光モジュール1には、第1及び第2の筐体40,41のいずれかの配線パターン64に電気的に接続された複数のリード70が取り付けられている。リード70は、挿入実装用であってもよく、光軸と平行に延びている。リード70は、光モジュール1の外部端子となる。リード70は、回路基板(例えばマザーボード)72に電気的に接続されている。詳しくは、回路基板72には、銅などの配線パターン74が形成され、配線パターン74の一部と重なるスルーホール76にリード70が挿入されている。リード70を、ハンダなどのろう材78によって、配線パターン74に電気的に接続してもよい。なお、回路基板72には、光の通路となる貫通穴80が形成され、貫通穴80に光モジュール1のいずれか一方のレンズが位置合わせされている。あるいは、貫通穴80の代わりに、光透過性の部材(例えばガラス)を設けてもよい。なお、図3に示すように、回路基板72及び光モジュール1を厚み方向に重複させることで、製品の小型化を図ることができる。
【0040】
上述とは別に、光モジュール1と回路基板72とを、配線が形成されたテープ(又はフィルム)によって電気的に接続してもよい。なお、回路基板72には、光モジュール1以外の電子部品等が実装されてもよい。
【0041】
図4は、本実施の形態に係る光モジュールの製造方法を示す図である。この光モジュールの製造方法は、第1及び第2の光学チップ10,11を実装すること、第1及び第2のレンズ42,43を設けること、及び、第1及び第2の筐体40,41を相互に固定することを含む。
【0042】
まず、第1の光学チップ10を第1の筐体40の開口部60内に実装する。そして、第1の光学チップ10の実装工程の前後のいずれかに、第1の部分44に第1のレンズ42を取り付け、第1及び第2の部分44,46を結合する。一方、図4に示すように、第2の光学チップ11及び第2の筐体41についても上述と同様の工程を行う。その後、第1及び第2の筐体40,41を、開口部60同士が連通するように相互に固定する。なお、その他の内容は、光モジュールの説明を適用することができるので省略する。
【0043】
図5〜図8は、本実施の形態の変形例を示す図である。以下の説明では、他の実施例との共通及び想定可能な事項(構成、作用、機能及び効果)は省略する。なお、本発明は、複数の実施例を組み合わせることで達成される事項を含む。
【0044】
図5は、本実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。本変形例では、回路チップ(半導体チップ)90が実装されている。回路チップ90には、所望の集積回路が形成されている。回路チップ90は、エネルギー変換前後の信号処理等(例えばA/D変換)に使用される。回路チップ90は、第1及び第2の筐体40,41のいずれかの開口部60内に配置され、第1及び第2の光学チップ10,11のいずれか一方又は両方に配線パターン64を介して電気的に接続されている。回路チップ90は、第1及び第2の筐体40,41で囲まれている。
【0045】
図5に示すように、回路チップ90は、第1の光学チップ10とともに、第1の筐体40の開口部60内に配置されている。第1の筐体40の開口部60は、内周に複数段が形成されるように複数の支持面を有し、いずれかの支持面によって、第1の光学チップ10又は回路チップ90を支持してもよい。図5に示す例では、第1の支持面62で第1の光学チップ10を支持し、第1の支持面62よりも第2の筐体41に近い側の第2の支持面63で回路チップ90を支持している。第1の光学チップ10は、回路チップ90よりも第1のレンズ42に近い側に配置されている。図5に示す例では、回路チップ90は、電極(例えばバンプ)92の形成された面を第2の支持面63の方向に向けて配置され、電極92と第2の支持面63上の配線パターン64の一部とが電気的に接続されている。また、回路チップ90の電極92よりも内側の領域に、第1の光学チップ10を積層してもよい。すなわち、光学チップ及び回路チップによって、スタック構造を形成してもよい。こうすることで、光学チップ及び回路チップの一体化が図れるので、さらに装置を小型化することができる。
【0046】
図5に示すように、第2の筐体41の開口部60内に基板94を配置してもよい。詳しくは、第1の光学チップ10が積層された回路チップ90と、第2の光学チップ11と、の間に基板94を介在させてもよい。基板94によって、第1及び第2の光学チップ10,11、回路チップ90の一体化が図れる。
【0047】
図6は、本実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。本変形例では、複数の回路チップ(図6では第1及び第2の回路チップ90,96)が実装されている。図6に示すように、第1の回路チップ90に第1の光学チップ10が積層され、第2の回路チップ96に第1の光学チップ11が積層されてもよい。その他の構成は、すでに説明した内容を適用することができる。本変形例では、1つの光学チップに対して1つの回路チップが対応するので、例えば、第1及び第2の光学チップ10,11からの信号を同時に処理することが可能になる。
【0048】
図7は、本実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。本変形例では、第1及び第2の光学チップ10,11の電気的な接続に、ワイヤ100を使用するワイヤボンディングを適用している。第1の回路チップ90上に電極92に電気的に接続された配線93を形成し、第1の光学チップ10の電極24と、第1の回路チップ90の配線93とをワイヤ100で電気的に接続してもよい。電気的な接続部は、樹脂などの封止部102で封止されていることが好ましい。封止部102は、光学的部分12を封止する封止部30の側面に付着してもよい。第1の光学チップ10を第1の回路チップ90に電気的に接続した後、第1の回路チップ90を配線パターン64に電気的に接続する。なお、第2の光学チップ11及び第2の回路チップ96の電気的な接続は、第1の光学チップ10及び第1の回路チップ90の内容を適用することができる。
【0049】
図8は、本実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。本変形例では、第1及び第2の光学チップ10,11は、少なくとも側面に電極104を有する。電極104は、第1及び第2の光学チップ10,11の角部を覆うL字形状をなしてもよい。第1及び第2の光学チップ10,11を、表面実装用にパッケージングすることで電極104を形成してもよい。第1及び第2の光学チップ10,11は、半導体チップのLCC(Leadless chip carrier)と呼ばれる形態と同様の機能を有する。第1及び第2の光学チップ10,11は、電極104を介して、配線パターン64に電気的に接続する。図8に示すように、第1及び第2の光学チップ10,11の角部に電極104が形成される場合、電極104と開口部60の角部とを位置合わせすれば、凹凸で両者がかみ合うので、簡単かつ確実に電気的な接続を図ることができる。なお、図8に示す例では、第1及び第2の回路チップ90,96も同様に、電極104を有している。第1及び第2の回路チップ90,96は、LCC(Leadless chip carrier)型にパッケージングされたものであってもよい。
【0050】
本発明の実施の形態に係る光モジュールを有する電子機器として、図9(A)及び図9(B)には、携帯電話1000が示されている。携帯電話1000は、上述の光モジュールが組み込まれたカメラ1100を有する。カメラ1100は、例えば、携帯電話の前面及び背面の両方から被写体を撮像できるようになっている。
【0051】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る光モジュールを示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係る光モジュールに組み込まれる光学チップを示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る回路基板を示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態に係る光モジュールの製造方法を示す図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態の変形例に係る光モジュールを示す図である。
【図9】図9(A)及び図9(B)は、本発明の実施の形態に係る電子機器を示す図である。
【符号の説明】
10 第1の光学チップ、11 第2の光学チップ、12 光学的部分、18カラーフィルタ、22 マイクロレンズアレイ、40 第1の筐体、41 第2の筐体、42 第1のレンズ、43 第2のレンズ、60 開口部、64 配線パターン、90 第1の回路チップ、96 第2の回路チップ
Claims (10)
- 第1の開口部が形成され、第1の配線パターンが設けられた第1の筐体と、
第2の開口部が形成され、第2の配線パターンが設けられた第2の筐体と、
第1の電極及び第1の光学的部分を有し、前記第1の筐体の前記第1の開口部内に、前記第1の配線パターンに電気的に接続するように実装された第1の光学チップと、
第2の電極及び第2の光学的部分を有し、前記第2の筐体の前記第2の開口部内に、前記第2の配線パターンに電気的に接続するように実装された第2の光学チップと、
前記第1の光学チップの前記第1の光学的部分に対応してなり、前記第1の筐体によって保持された第1のレンズと、
前記第2の光学チップの前記第2の光学的部分に対応してなり、前記第2の筐体によって保持された第2のレンズと、
を含み、
前記第1及び第2の筐体は、同一形状であって、前記第1及び第2の開口部が連通するように相互に固定され、
前記第1の光学チップは、前記第1の光学的部分が前記第2の筐体とは反対方向を向くように配置され、
前記第2の光学チップは、前記第2の光学的部分が前記第1の筐体とは反対方向を向くように配置され、
前記第1及び第2の光学チップは、前記第1及び第2の光学的部分とは反対の面同士が対向してなる光モジュール。 - 請求項1記載の光モジュールにおいて、
前記第1の光学チップは、前記第1の筐体の前記第1の光学チップを支持する支持面に、前記第1の電極の形成面が向くように配置され、
前記第2の光学チップは、前記第2の筐体の前記第2の光学チップを支持する支持面に、前記第2の電極の形成面が向くように配置されてなる光モジュール。 - 請求項1又は請求項2に記載の光モジュールにおいて、
前記第1及び第2の光学チップの間に接着剤が介在してなる光モジュール。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
前記第1又は第2の開口部内に配置され、前記第1又は第2の配線パターンに電気的に接続される回路チップをさらに含む光モジュール。 - 請求項4記載の光モジュールにおいて、
前記回路チップは、
前記第1の光学チップに対応する第1の回路チップと、
前記第2の光学チップに対応する第2の回路チップと、
を含む光モジュール。 - 請求項4又は請求項5に記載の光モジュールにおいて、
前記回路チップは、前記第1及び第2の光学チップと積層されている光モジュール。 - 請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の光モジュールにおいて、
前記第1及び第2の光学チップの前記第1及び第2の電極は、パッド及び前記パッド上のバンプを有し、
前記回路チップは、バンプ電極を有する光モジュール。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の光モジュールが実装されてなる回路基板。
- 請求項1から請求項7のいずれかに記載の光モジュールを有する電子機器。
- 請求項1から請求項7のいずれかに記載の光モジュールと、
貫通穴が形成された回路基板と、
を有し、
前記貫通穴が光の通路となるように、前記第1又は第2のレンズが位置合わせされてなる回路基板。
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