JP2004032609A - 非線形歪み補償回路 - Google Patents

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    • H03F1/32Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
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Abstract

【課題】非線形歪み補償動作に係るメモリ容量を削減した小回路規模の非線形歪み補償回路を提供する。
【解決手段】入力信号の振幅に応じた歪み補償値で入力信号を歪ませた補償信号を電力増幅器へ出力するプリディストーション型非線形歪み補償回路において、入力信号の振幅を表現するデジタルの値を上位ビットと下位ビットに分割し、上位ビットに基づく信号を第1メモリおよび第2メモリのアドレスに入力し、第1メモリと第2メモリのそれぞれの出力に対し、下位ビットが示す値で重みを付けをして入力信号に乗算する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばCDMA通信方式等用いられる送信機のベースバンド部等においてAMPの非線形特性に対する逆特性を入力信号に対し乗算することにより非線形歪みの補償を行うプリディストーション型非線形歪み補償回路(プリディストータ)に関する。
【0002】
【従来の技術】
〔発明の背景〕近年のディジタル移動体通信においては、対干渉能力を高めるためCDMA通信方式が用いられることが多くなってきている。CDMA通信方式では、平均電力に比して瞬時電力が高くなるため、隣接チャネル漏洩電力を低減するためには、非常に高い出力レベルまで送信側高出力電力アンプの線型性を保つことが必要となる。このため、出力アンプの構成が大きくなり、高価で消費電力も大きくなってしまっている。そこで、高効率・低歪の送信部を実現するため前段のベースバンド部で非線形の逆特性を加えることにより、出力アンプとして非線形なものを使用可能とする、プリディストーション技術が盛んに検討されている。同技術は、歪補償処理をベースバンド部のデジタル信号処理で行うことができ、安定性・省スペース性に優れている。
【0003】
このプリディストーション技術に関する技術は、例えば特開2000−31869号公報(プリディストーション歪補償機能付送信装置及び方法)、特開2001−268149号公報(アダプティブプリディストーション歪補償装置及びアダプティブプリディストーション歪補償方法)、特開2001−268150号公報(リニアライザ)にも開示されている。
【0004】
この種の非線形歪み補償回路を備えた送信装置では、入力信号はプリディストータで非線形の逆特性を加えられた後、直交変調されAMPで増幅されて出力される。一方、プリディストータの入力とAMP出力を直交復調した信号の比較を行うことによりAMPの非線形特性を推定し、その逆特性をプリディストータのメモリに設定するのが一般的である。
【0005】
図5は、同技術の核となる、非線形歪み補償回路(プリディストータ)200の従来の構成の一例を含んだ送信装置の関連要部の構成を示すブロック図である。図5の送信装置100は、図示しない信号源からの送信IQ信号(同相成分と直交成分が複素数で表現される)の2つの入力端子すなわち、Ti(I成分入力端子),Tq(Q成分入力端子)と、後述の複素乗算器10と振幅変換器20およびメモリ40等から構成される非線形歪み補償回路主部300、そして、非線形歪み補償回路主部300が出力する送信すべきデジタル信号SiおよびSqをそれぞれアナログ信号に変換する2つのD/A(デジタル/アナログ)変換器101a,101bと、局部発振器102、局部発振器からの発振信号を用いて前記両D/A変換器の出力を直交変調する直交変調器103、直交変調器103の出力を電力増幅する電力増幅器104および電力増幅器104の出力を電波として送信するアンテナ105を含み構成されている。
【0006】
電力増幅器104とアンテナ105の間には、電力増幅器104の出力を取り出すカプラ201が挿入されている。カプラ201の結合出力には、減衰器202、直交復調器203および一対のA/D(アナログ/ディジタル)変換器204a、204bが直列に接続され電力増幅器104の出力信号の帰還路を形成しており、両A/D変換器それぞれの出力はメモリ修正演算部30に入力され、メモリ修正演算部30の出力が前記非線形歪み補償回路主部のメモリ40に接続されている。
【0007】
メモリ修正演算部30は、当該送信装置100への入力信号(送信IQ信号)および前記A/D変換器204a,204bの出力(帰還信号)の振幅・位相に対応する歪み補償値を基にメモリ40に記憶されるひずみ補償値の更新値を計算する歪み補償値計算器31、および帰還信号の振幅yを計算する振幅変換器32を備える。
【0008】
非線形歪み補償回路主部300は、端子TiおよびTqと2つのD/A変換器101a,101bとの間に挿入された複素乗算器10と、入力端子TiおよびTqから入力される信号の振幅Xを計算する振幅変換器20、および振幅Xに対応する歪み補償値を記憶していて複素乗算器10に供給するメモリ部40から構成される。メモリ部40は、アドレス生成部41と、補償データテーブル(メモリ)42とを含む。これら各部は図示を省略した歪み補償制御部により制御される。この非線形歪み補償回路主部300は、例えばプログラムを格納したROM(図示せず)およびRAM(図示せず)などを備えた周知のマイクロコンピュータ回路で構成する。
【0009】
メモリ部40は、予測される入力信号の振幅Xにそれぞれ関係付けて歪み補償に使用する補償値を記憶した補償データテーブル42を書き換え可能なメモリ上に格納している。なお、入力信号の振幅Xは、正規化により最大でも1を超えないように表現されているものとする。補償データテーブル42には、電力増幅器14の予め求めた非線形特性に対する逆特性を入力振幅に対し複素数で表現した補償データ群が初期値として設定されている。あるいは、振幅Xの値に関わりなく、各補償データを一律に例えばSi=1、Sq=0と設定しておき、徐々に学習させるようにすることができる。
【0010】
例示送信装置の非線形歪み補償動作を説明する。非線形歪み補償回路主部では、前段信号源から入力端子Ti,Tqに入力された送信IQ信号(同相成分と直交成分が複素数で表現される)の振幅(複素数の絶対値)が振幅変換器20で計算され、メモリ部40に出力される。メモリ部40の前記アドレス生成部41ではそれに対応した補償データテーブル42のアドレスを出力する。補償データテーブル42にはアンプの非線形特性に対する逆特性を入力振幅に対し複素数で表現した補償データが記憶されており、指定されたアドレスの補償データ(非線形逆特性)がメモリ部40から複素乗算部10に出力される。
【0011】
複素乗算部10では、送信IQ信号に上記補償データ出力を複素乗算することにより、入力された送信IQ信号に非線形の逆特性が加えられ、歪み補償された信号がD/A変換器101a,101bおよび直交変調器103を介して電力増幅器104へと出力される。電力増幅器104がらの出力は、カプラ201を介してアンテナ105から出力される。
【0012】
これと同時に、電力増幅器104の出力に設けられたカプラ201で検出・取り出された送信信号は、周知のように前記減衰器202、直交復調器203およびD/A変換器204a,204bからなる帰還路を通って帰還する。すなわち、カプラ201で送信信号の一部を検出し、減衰器202を通して減衰させ、直交検波器203でIQ信号(以下、検出IQ信号という)に検波したのち、A/Dコンバータ204a,204bによりディジタル信号に変換して、メモリ修正演算部30に入力されて歪み補償値計算器31で送信IQ信号との誤差が検出されメモリ40の補償データテーブル42の対応歪み補償値が更新される。
【0013】
すなわち、メモリ修正演算部30は、歪み補償データテーブル42のXの値が振幅変換器32の出力値Yに等しいレコードの歪み補償値をメモリ修正演算部30から得た更新歪み補償値で置き換える。このように歪み補償データテーブル42を必要に応じて更新することにより適切な動作が可能となる。なお、動作開始後、歪み補償データテーブル31が適切な値に設定されるまで、ある程度時間を要する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述した方式においては、入力信号を振幅変換器で変換した結果をNビットのデジタルデータとして出力する場合、非線形の逆特性を記憶する歪み補償データテーブル(メモリ)42の容量として2ワード分が必要となる。ここで、メモリの容量は回路の規模に大きく影響するので、メモリ容量を削減することが大きな課題となる。
【0015】
従って、本発明は上述課題を解決し、非線形歪み補償動作に係るメモリ容量を削減して回路規模を減じることができるプリディストーション技術を提案し小回路規模の非線形歪み補償回路を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、歪み特性を有する電力増幅器の前に配置され、入力信号の振幅に応じた歪み補償値で入力信号を歪ませた補償信号を前記電力増幅器へ出力するプリディストーション型非線形歪み補償回路において、入力信号の振幅値を算出しNビットのデジタルデータに変換するとともに、このNビットのデジタルデータの上位Mビットと、残る下位のLビットとをそれぞれ出力する振幅変換器と、入力信号を一方の入力とし補間データを他方の入力として複素乗算を実行して結果を前記電力増幅器に出力する複素乗算器と、前記電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットの出力データが入力され、この上位Mビットの値をアドレスとする第1対応値を出力する第1メモリと、同じ電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットの出力データが1を加算されて入力され、この上位Mビットの値+1をアドレスとする第2対応値を出力する第2メモリと、前記第1メモリからの出力と前記第2メモリからの出力および前記下位Lビットの出力データとがそれぞれ入力されるとともにこれらに基づき前記複素乗算器に入力信号に対応した補間データを出力する補間回路とを含む構成とする。請求項2に記載の発明では、請求項1の回路において前記補間回路が提示式に従って演算を行い補間した値を出力する。
【0017】
請求項3に記載の発明は、歪み特性を有する電力増幅器の前に配置され、入力信号の振幅に応じた歪み補償値で入力信号を歪ませた補償信号を前記電力増幅器へ出力するプリディストーション型非線形歪み補償回路において、入力信号の振幅値を算出しNビットのデジタルデータに変換するとともに、このNビットのデジタルデータの上位Mビットと、残る下位のLビットとをそれぞれ出力する振幅変換器と、一対の入力信号のそれぞれを一方の入力とする2つの乗算器と、前記2つの乗算器のそれぞれの出力を一方の入力とし補間データを他方の入力として複素乗算を実行して結果を前記電力増幅器に出力する複素乗算器と、前記電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットの出力データが入力され、この上位Mビットの値をアドレスとする第1対応値を出力する第1メモリと、同じ電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットの出力データが1を加算されて入力され、この上位Mビットの値+1をアドレスとする第2対応値を出力する第2メモリと、前記第1メモリからの出力と前記第2メモリからの出力および前記下位Lビットの出力データとがそれぞれ入力されるとともにこれらに基づき入力信号に対応した補間データの振幅成分出力を前記乗算器それぞれに入力するとともに補間データの位相成分を出力する補間回路と、前記補間回路からの位相成分出力を変換して前記複素乗算器の前記他方の入力として出力するcos変換器およびsin変換器とを含む構成とする。請求項4に記載の発明では、請求項3の回路において前記補間回路が提示式に従って演算を行い補間した値を出力する。
【0018】
請求項1〜請求項4の発明では、入力信号の振幅を表現するデジタルの値を上位ビットと下位ビットに分割し、上位ビットのみを第1メモリのアドレスに入力し、この上位ビットに1を加えた値を第2メモリに入力する。そして第1メモリと第2メモリのそれぞれの出力に対し、下位ビットで表現された値に従った重みを付けて加算することによって補間し、その値を入力信号に乗算するようにしている。これにより、振幅を表現するために2ワードが必要な入力信号に対して上位Mビットと下位Lビットに分割して、2*2=2N−M+1ワードのメモリ容量で非線形歪み補償が行える。
【0019】
請求項5に記載の発明は、歪み特性を有する電力増幅器の前に配置され、入力信号の振幅に応じた歪み補償値で入力信号を歪ませた補償信号を前記電力増幅器へ出力するプリディストーション型非線形歪み補償回路において、入力信号の振幅値を算出しNビットのデジタルデータに変換するとともに、このNビットのデジタルデータの上位Mビットと、残る下位のLビットとをそれぞれ出力する振幅変換器と、入力信号を一方の入力とし補間データを他方の入力として複素乗算を実行して結果を前記電力増幅器に出力する複素乗算器と、前記振幅変換器からの前記上位Mビットの出力データと前記上位Mビットの出力データに1を加算したデータとが入力され、前記上位Mビットの上位M−1ビットを、前記上位Mビットが偶数か奇数かに応じて区分して出力する選択回路と、前記電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットのデータが偶数である場合に前記振幅変換器から入力される上位M−1ビットの値をアドレスとする第1対応値を出力する第1メモリと、同じ電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットのデータが奇数である場合に前記振幅変換器から入力される上位M−1ビットの値をアドレスとする第2対応値を出力する第2メモリと、前記第1メモリからの出力と前記第2メモリからの出力と前記下位Lビットの出力データと前記上位Mビットの最下位1ビットとがそれぞれ入力されるとともにこれらに基づき前記複素乗算器に入力信号に対応した補間データを出力する補間回路と、を含む構成とする。請求項6に記載の発明では、請求項5の回路において前記補間回路が提示式に従って演算を行い補間した値を出力する。
【0020】
請求項7の発明は、歪み特性を有する電力増幅器の前に配置され、入力信号の振幅に応じた歪み補償値で入力信号を歪ませた補償信号を前記電力増幅器へ出力するプリディストーション型非線形歪み補償回路において、入力信号の振幅値を算出しNビットのデジタルデータに変換するとともに、このNビットのデジタルデータの上位Mビットと、残る下位のLビットとをそれぞれ出力する振幅変換器と、一対の入力信号のそれぞれを一方の入力とする2つの乗算器と、前記2つの乗算器のそれぞれの出力を一方の入力とし補間データを他方の入力として複素乗算を実行して結果を前記電力増幅器に出力する複素乗算器と、前記振幅変換器からの前記上位Mビットの出力データと前記上位Mビットの出力データに1を加算したデータとが入力され、前記上位Mビットの上位M−1ビットを、前記上位Mビットが偶数か奇数かに応じて区分して出力する選択回路と、前記電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットのデータが偶数である場合に前記振幅変換器から入力される上位M−1ビットの値をアドレスとする第1対応値を出力する第1メモリと、同じ電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットのデータが奇数である場合に前記振幅変換器から入力される上位M−1ビットの値をアドレスとする第2対応値を出力する第2メモリと、前記第1メモリからの出力と前記第2メモリからの出力と前記下位Lビットの出力データと前記上位Mビットの最下位1ビットとがそれぞれ入力されるとともにこれらに基づき前記複素乗算器に入力信号に対応した補間データの振幅成分出力を前記乗算器それぞれに入力するとともに補間データの位相成分を出力する補間回路と、前記補間回路からの位相成分出力を変換して前記複素乗算器の前記他方の入力として出力するcos変換器およびsin変換器とを含む構成とする。請求項8に記載の発明では、請求項7の回路において前記補間回路が提示式に従って演算を行い補間した値を出力する。
【0021】
請求項5〜請求項8の発明によれば、第1メモリに上位アドレスのうち偶数アドレスに対応するデータを、第2メモリに上位アドレスのうち奇数アドレスに対応するデータをそれぞれ記憶し、残りの下位ビットで表現された値を反映させて補間し、その値を入力信号に乗算するようにしている。これにより、請求項1〜請求項4の場合よりも更に少ないメモリ容量で非線形歪み補償が行える。
【0022】
請求項9に記載の発明では、請求項1〜8のいずれか1項に記載の非線形歪み補償回路において、前記電力増幅器の出力から帰還用の信号を取り出して前記入力信号と同種の帰還信号として出力する帰還手段と、この帰還信号、前記入力信号および前記入力信号の歪み補償に用いた非線形逆特性の歪み補償値を基に新たな歪み補償値を算出する演算手段と、算出された新たな歪み補償値で非線形逆特性の対応する歪み補償値を更新する更新手段と、を更に備えた構成とする。歪み補償値を必要に応じて更新するのでより適切な動作が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に係る非線形歪み補償回路(プリディストータ)においても、入力信号の振幅(複素数の絶対値)をメモリのアドレスに入力し、メモリに記憶されたアンプの非線形特性が補償値として出力される。特に、本発明では、入力信号の振幅を表現するデジタルの値を上位ビットと下位ビットに分割し、上位ビットのみを第1メモリのアドレスに入力し、この上位ビットに1を加えた値を第2メモリのアドレスに入力する。そして第1メモリと第2メモリのそれぞれの出力に対し、下位ビットで表現された値に従った重みを付けて加算することによって補間し、その値を入力信号に乗算するように構成する。
【0024】
あるいは、入力信号の振幅を表現するデジタルの値を上位ビットと下位ビットに分割し、上位ビットが入力された補間回路で、偶数アドレスに対応するデータを記憶した第1メモリおよび奇数アドレスに対応するデータを記憶した第2メモリそれぞれのアドレスに入力し、第1メモリと第2メモリのそれぞれの出力に対し、下位ビットで表現された値に従った重みを付けて加算することによって補間し、その値を入力信号に乗算するように構成する。上記それぞれの構成において、第1メモリおよび第2メモリの両メモリからの出力に基づく補間回路の出力は直交座標表現(実数部と虚数部の組合せ)としても良く、極座標表現(振幅と位相の組合せ)であっても良い。
【0025】
〔第1実施例〕以下、実施例を挙げ図面を用いて本発明について説明する。図1は本発明に係る非線形歪み補償回路の一実施例の要部構成を示すブロック図である。この図示部分は、例えば図2にブロック図で示す先の図5に示した送信機と類似の送信器の中に、非線形歪み補償回路主部(プリディストータ)として組み込まれて使用される。図2中で、図5と同一符号を付した部分は同等部分である。図5の送信機と、共通する部分およびその動作については説明を省略する。
【0026】
図1に示すように、実施例の非線形歪み補償回路主部300Aは、入力端子Ti,Tqに接続され入力信号が入力される複素乗算器10および振幅変換器20、振幅変換器20の第1の出力に接続された第1メモリ50A、第1の出力に加算器11を介して接続された第2メモリ60A、振幅変換器10の第2の出力に接続された補間回路70Aで構成されている。第1メモリ50Aの出力および第2メモリ60Aの出力はそれぞれ補間回路70Aに接続されている。補間回路70Aの出力は複素乗算器10に入力される。
【0027】
振幅変換器20では、入力信号の振幅値を算出しNビットのデジタルデータに変換するとともに、このNビットのデジタルデータの上位Mビットを第1メモリ50Aに、また“1”を加算する加算器11を介して第2メモリ60Aに出力し、Nビットのうち残る下位のLビットを補間回路70Aに出力する。
【0028】
第1メモリ50Aは、電力増幅器104の非線形逆特性(下位Lビットが全て“0”とした場合の上位Mビットが表す全ての値に対応したNビットの振幅に対応する後段アンプの逆特性)を記憶しており前記上位Mビットの出力データが入力されると、この上位Mビットの値をアドレスとする第1対応値を出力する。第2メモリ60Aは、同じく電力増幅器104の上記非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットの出力データが1を加算されて入力されると、この上位Mビットの値+1をアドレスとする第2対応値を出力する。
【0029】
補間回路70Aは、前記第1メモリからの出力と前記第2メモリからの出力および前記下位Lビットの出力データとがそれぞれ入力され、これらに基づき前記複素乗算器10に入力信号の振幅に対応した補間データを出力する。複素乗算器10は、入力信号を一方の入力とし補間回路70Aからの補間データを他方の入力として複素乗算を実行する。
【0030】
上記構成の実施例回路においては、入力信号は、振幅変換器20で振幅値に変換された後、上位ビットと下位ビットに分離され出力される。上位ビット出力は2つに分けられ、一方はそのまま第1メモリ50Aのアドレスに入力され、もう一方は1を加えられた後に第2メモリ60Aのアドレスに入力される。第1メモリと第2メモリからの補間回路70Aへの出力はそれぞれが実数部と虚数部からなる複素数(直交座標表現)で、補間回路70Aで振幅の下位ビットによる重み付けを行われて相互に加算される。最後に複素乗算器10において、補間回路70Aの出力を入力信号と複素乗算し、結果が非線形歪み補償回路の出力信号として出力される。
【0031】
続いて、実施例の動作について更に詳細に説明する。振幅変換器20への入力をP+jQと表すと、振幅A はA=(P+Q1/2と表される。振幅変換器20ではこの振幅AをNビットで表現し、これを上位Mビットと下位L( =N−M)ビットに分け、次式(1)が成り立つようにそれぞれをA、Aとして出力する。
A=2*A+A ……(1)
【0032】
第1メモリ50A,第2メモリ60Aにはそれぞれ同じ電力増幅器104の非線形逆特性が補償データテーブルとして記憶されており、第1メモリ50Aのアドレス指定にはAが、第2メモリ60Aのアドレス指定にはA+1がそれぞれ入力される。第1メモリの対応出力をX+jY、第2メモリの対応出力をX+jとしたとき、補間回路70Aではこれらの対応出力と前記振幅の下位ビット出力Aを用いて次式(2)に示す演算を行い補間した値を出力する。
X+jY=(X+jY)*(1−A/2)+(X+jY)*A/2 …(2)
これは、第1メモリ出力と第2メモリ出力を直線で結び下位ビットに比例した重みをつけて補間したことに相当する。
【0033】
複素乗算器10では、次式(3)に示すように入力信号と補間回路出力を複素乗算した結果、P’+jQ’を出力する。
P’+jQ’=(P+jQ)*(X+jY)=(PX−QY)+j(PY+QX) …(3)
【0034】
前述した従来方式の場合はメモリの容量として2ワードが必要であったのに対し、本実施例によれば必要とするメモリ容量を2*2=2N−M+1ワードに減少できる。つまり、本方式を採用することによりメモリ容量を1/2M−1へと削減することができ回路規模が縮小できる、という効果がある。
【0035】
〔第2実施例〕非線形歪み補償回路の第2の実施例を図3のブロック図に示す。なお、図3において図1と同一符号を付した部分は同等部分であることを示す。この非線形歪み補償回路300Bでは、第1メモリおよび第2メモリの両メモリからの出力に基づく補間回路の出力の複素数表現が、第1実施例における直交座標表現(実数部と虚数部の組合せ)から、極座標表現(振幅と位相の組合せ)に変わっている。第1メモリ50B,第2メモリ60Bから補間回路70Bまでの構成は実施例1と略同様で、補間回路出力と入力信号の演算部分が異なる。
【0036】
本実施例は、入力端子Ti,Tq−複素乗算器10間に挿入された乗算器81,82、および補間回路70Bに接続されたcos変換器83とsin変換器84を含み構成される。補間回路70Bからは位相信号が出力されてcos変換器83とsin変換器84それぞれに入力され、変換された信号それぞれが複素乗算器10に入力される。
【0037】
本実施例では、まず補間回路70Bにおいて補間出力を求め、この補間回路70Bの振幅出力を乗算器81,82を用いて入力信号の実数部信号と虚数部信号それぞれに乗算し、また、補間回路70Bの位相出力をcos変換器83とsin変換器84を用いてそれぞれcosとsinに変換して複素数表現とし、複素乗算器10において先の乗算器出力と複素乗算する。
【0038】
補間回路70Bでは、第1メモリ50Bの出力をR,θ、第2メモリ60Bの出力をR,θとしたとき、振幅値の下位ビットAを用いて以下の式(4)および式(5)で示す演算を行い補間した値を出力する。
R=R*(1−A/2)+R*A/2 …(4)
θ=θ*(1−A/2)+θ*A/2 …(5)
【0039】
乗算器81,82および複素乗算器10では、入力信号と補間回路出力とを次式(6)に従って演算した結果、P’+jQ’を出力する。
P’+jQ’ = (P+jQ)*R*(cosθ+jsinθ) = R[(Pcosθ−Qsinθ)+j(Psinθ+Qcosθ)]… (6)
【0040】
本実施例においても必要とするメモリ容量は2*2=2N−M+1ワードで、前実施例同様にメモリ容量を1/2M−1へと削減することができ回路規模が縮小できる。
【0041】
〔第3実施例〕次に、非線形歪み補償回路の第3の実施例を図4のブロック図に示す。この第3実施例では、前述第1実施例に比してメモリ容量を更に半減させることができる。本実施例の非線形歪み補償回路300Cは、第1実施例の回路と同等の複素乗算器10および振幅変換器20、そして第1メモリ50Cと第2メモリ60Cと補間回路70Cおよび選択回路90により構成されている。
【0042】
本実施例の第1メモリ50CにはアドレスMビットのうち偶数アドレスに対応するデータが、そして第2メモリ60CにはアドレスMビットのうち奇数アドレスに対応するデータがそれぞれ記憶されている。すなわち、第1メモリには下位Lビットが全て0とした場合の上位Mビットが表す全ての値に対応したNビットの振幅に対応する後段アンプの逆特性のうち、上位Mビットの値が偶数のものが、第2メモリには下位Lビットが全て0とした場合の上位Mビットが表す全ての値に対応したNビットの振幅に対応する後段アンプの逆特性のうち、上位Mビットの値が奇数のものがそれぞれ記憶されている。
【0043】
選択回路90には振幅変換器20が出力する上位MビットAとそれに“1”を加えた値A+1が選択回路90に入力される。選択回路90では入力された両信号のうち偶数の値の上位M−1ビットが第1メモリに、奇数の値の上位M−1ビットが第2メモリに出力されるように選択される。また、選択回路90から上位MビットAの最下位ビットが出力され補間回路に入力される。
【0044】
補間回路70Cには、第1メモリ50Cと第2メモリ60Cの出力、選択回路90からの前記Aの最下位ビット出力、および振幅変換器20からの下位Lビットの出力データがそれぞれ入力される。補間回路70Cは、各入力から決まる補間データを複素乗算器10に出力する。
【0045】
第3実施例においても、振幅変換器20は、入力信号を振幅値に変換し、上位ビットと下位ビットに分離して出力する。上位ビット出力は2つに分けられ、一方はそのまま、もう一方は1を加えられた後に選択回路90に入力される。下位ビットは補間回路70Cに入力される。
【0046】
選択回路90では、上位Mビットの最下位1ビットを補間回路70Cに出力するとともに、上位Mビットが偶数か奇数かに応じて第1メモリ50Cまたは第2メモリ60Cに上位M−1ビットを出力する。第1メモリ50Cまたは第2メモリ60Cからは対応アドレスのデータが補間回路70Cに出力される。
【0047】
補間回路70Cでは、前記Aの最下位ビットが“0”の場合は、第1メモリのアドレスの方が第2メモリのアドレスよりも小さいはずなので、次式(7)に従って補間演算を行い、複素乗算器10に補間データを出力する(X+jY:第1メモリの対応出力、第2メモリの対応出力をX+jY:第2メモリの対応出力、A:下位Lビット出力)。
X+jY = (X+jY)*(1−A/2)+(X+jY)*A/2 …(7)
【0048】
一方、前記Aの最下位ビットが“1”の場合は、第1メモリのアドレスの方が第2メモリのアドレスよりも大きいはずなので、補間回路70Cでは、次式(8)に従って補間演算を行い複素乗算器10に補間データを出力する。
X+jY = (X+jY)*(1−A/2)+(X+jY)*A/2 …(8)
【0049】
以上の処理を行うことにより、補間演算の結果は第1実施例と全く同じでありながら、第3実施例の非線形歪み補償回路はメモリの容量を更に半分にすることができる。
【0050】
上述第3実施例に、第2実施例で説明したと同様に、第1メモリおよび第2メモリの両メモリからの出力に基づく補間回路出力の複素数表現を極座標表現(振幅と位相の組合せ)に変えた構成を適用することも可能である。
【0051】
この場合、補間回路では、前記AUの最下位ビットが“0”の場合は、第1メモリのアドレスの方が第2メモリのアドレスよりも小さいはずなので、次式(9)(10)に従って補間演算を行い複素乗算器に補間データを出力する。
R=R*(1−A/2)+R*A/2 …(9)
θ=θ*(1−A/2)+θ*A/2 …(10)
一方、前記AUの最下位ビットが“1”の場合は、第1メモリのアドレスの方が第2メモリのアドレスよりも大きいはずなので、補間回路では、次式(11)(12)に従って補間演算を行い複素乗算器に補間データを出力する。
R=R*(1−A/2)+ R*A/2 …(11)
θ=θ*(1−A/2)+θ*A/2 …(12)
【0052】
説明を省略したが、以上の各実施例では既に説明したのと同様に各メモリが記憶する補償値(補償データテーブル)の更新動作を行うものとする。すなわち、各実施例は、図2に示すように、電力増幅器104の出力から帰還用の信号を取り出して前記入力信号と同種の帰還信号として出力する図5のものと同等の帰還手段を備え、また、この帰還信号と前記入力信号および同入力信号の歪み補償に用いた非線形逆特性の歪み補償値を基に新たな歪み補償値を算出する演算手段ならびに算出された新たな歪み補償値で非線形逆特性の対応する歪み補償値を更新する更新手段を含み構成された適宜のメモリ補正演算部30とを備えることで、歪み補償値を必要に応じて更新して適切な非線形歪み補償動作が可能となっている。メモリ補正演算部30は、例えば図5に示したものでも良くその他の類似する回路を用いることができる。なお、この補償値更新動作は本発明の非線形歪み補償回路として必須ではない。
【0053】
以上、実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は各実施例に限定されることなくその趣旨の範囲で変形して実施することが可能である。実施例では上位Mビット+1の値を加算器11を用いて生成しているが、振幅変換器あるいは第2メモリがこの機能を備えるようにしても良い。また、実施例では、第1メモリと第2メモリを別個なものとして説明したが、適宜のメモリ管理回路を用いて上述説明に相当する補償データを同一メモリ上に配置することもできる。
【0054】
【発明の効果】
本発明の効果は、従来方式の場合は後段増幅器の非線形逆特性を記憶するメモリの容量として2ワード必要であったのに対し、本方式を採用することにより2*2=2N−M+1ワードとなり、メモリ容量を1/2M−1に削減することができることである。また、別の本発明によればメモリ容量を更に半分にできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非線形歪み補償回路の第1実施例の要部構成を示すブロック図である。
【図2】実施例の非線形歪み補償回路を組み込んだ送信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の非線形歪み補償回路の第2実施例を示すブロック図である。
【図4】本発明の非線形歪み補償回路の第3実施例を示すブロック図である。
【図5】非線形歪み補償回路の従来の構成を含んだ送信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…複素乗算器
11…加算器
20…振幅変換器
30…メモリ修正演算部
31…歪み補償値計算器
32…振幅変換器
40…メモリ
41…アドレス生成部
42…補償データテーブル(メモリ)
50A,50B,50C…第1メモリ
60A,60B,60C…第2メモリ
70A,70B,70C…補間回路
81,82…乗算器
83…cos 変換器
84…sin 変換器84
90…選択回路
100,100A…送信装置
101a,101b…D/A(デジタル/アナログ)変換器
102…局部発振器
103…直交変調器
104…電力増幅器
105…アンテナ
200,200A…非線形歪み補償回路(プリディストータ)
300,300A,300B,300C…非線形歪み補償回路主部
201…カプラ
202…減衰器
203…直交復調器
204a、204b…A/D(アナログ/ディジタル)変換器
Ti…(I成分)入力端子
Tq…(Q成分)入力端子

Claims (9)

  1. 歪み特性を有する電力増幅器の前に配置され、入力信号の振幅に応じた歪み補償値で入力信号を歪ませた補償信号を前記電力増幅器へ出力するプリディストーション型非線形歪み補償回路であって、
    入力信号の振幅値を算出しNビットのデジタルデータに変換するとともに、このNビットのデジタルデータの上位Mビットと、残る下位のLビットとをそれぞれ出力する振幅変換器と、
    入力信号を一方の入力とし補間データを他方の入力として複素乗算を実行して結果を前記電力増幅器に出力する複素乗算器と、
    前記電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットの出力データが入力され、この上位Mビットの値をアドレスとする第1対応値を出力する第1メモリと、
    同じ電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットの出力データが1を加算されて入力され、この上位Mビットの値+1をアドレスとする第2対応値を出力する第2メモリと、
    前記第1メモリからの出力と前記第2メモリからの出力および前記下位Lビットの出力データとがそれぞれ入力されるとともにこれらに基づき前記複素乗算器に入力信号に対応した補間データを出力する補間回路と、を含み構成された非線形歪み補償回路。
  2. 前記補間回路が、前記第1メモリの対応出力をX+jY、第2メモリの対応出力をX+jY、前記振幅値の下位Lビット出力Aとしたとき、これらを用いて次式、
    X+jY=(X+jY)*(1−A/2)+(X+jY)*A/2 …(2)
    に示す演算を行い、値(X,Y)を出力する請求項1に記載の非線形歪み補償回路。
  3. 歪み特性を有する電力増幅器の前に配置され、入力信号の振幅に応じた歪み補償値で入力信号を歪ませた補償信号を前記電力増幅器へ出力するプリディストーション型非線形歪み補償回路であって、
    入力信号の振幅値を算出しNビットのデジタルデータに変換するとともに、このNビットのデジタルデータの上位Mビットと、残る下位のLビットとをそれぞれ出力する振幅変換器と、
    一対の入力信号のそれぞれを一方の入力とする2つの乗算器と、
    前記2つの乗算器のそれぞれの出力を一方の入力とし補間データを他方の入力として複素乗算を実行して結果を前記電力増幅器に出力する複素乗算器と、
    前記電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットの出力データが入力され、この上位Mビットの値をアドレスとする第1対応値を出力する第1メモリと、
    同じ電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットの出力データが1を加算されて入力され、この上位Mビットの値+1をアドレスとする第2対応値を出力する第2メモリと、
    前記第1メモリからの出力と前記第2メモリからの出力および前記下位Lビットの出力データとがそれぞれ入力されるとともにこれらに基づき入力信号に対応した補間データの振幅成分出力を前記乗算器それぞれに入力するとともに補間データの位相成分を出力する補間回路と、
    前記補間回路からの位相成分出力を変換して前記複素乗算器の前記他方の入力として出力するcos変換器およびsin変換器と、を含み構成された非線形歪み補償回路。
  4. 前記補間回路が、前記第1メモリの出力をR,θ、第2メモリの出力をR,θ、前記振幅値の下位Lビット出力Aとしたとき、これらを用いて次式、
    R=R*(1−A/2)+R*A/2 …(4)
    θ=θ*(1−A/2)+θ*A/2 …(5)
    に示す演算を行い、値(R,θ)を出力する請求項3に記載の非線形歪み補償回路。
  5. 歪み特性を有する電力増幅器の前に配置され、入力信号の振幅に応じた歪み補償値で入力信号を歪ませた補償信号を前記電力増幅器へ出力するプリディストーション型非線形歪み補償回路であって、
    入力信号の振幅値を算出しNビットのデジタルデータに変換するとともに、このNビットのデジタルデータの上位Mビットと、残る下位のLビットとをそれぞれ出力する振幅変換器と、
    入力信号を一方の入力とし補間データを他方の入力として複素乗算を実行して結果を前記電力増幅器に出力する複素乗算器と、
    前記振幅変換器からの前記上位Mビットの出力データと前記上位Mビットの出力データに1を加算したデータとが入力され、前記上位Mビットの上位M−1ビットを、前記上位Mビットが偶数か奇数かに応じて区分して出力する選択回路と、
    前記電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットのデータが偶数である場合に前記振幅変換器から入力される上位M−1ビットの値をアドレスとする第1対応値を出力する第1メモリと、
    同じ電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットのデータが奇数である場合に前記振幅変換器から入力される上位M−1ビットの値をアドレスとする第2対応値を出力する第2メモリと、
    前記第1メモリからの出力と前記第2メモリからの出力と前記下位Lビットの出力データと前記上位Mビットの最下位1ビットとがそれぞれ入力されるとともにこれらに基づき前記複素乗算器に入力信号に対応した補間データを出力する補間回路と、を含み構成された非線形歪み補償回路。
  6. 前記補間回路が、前記第1メモリの対応出力をX+jY、第2メモリの対応出力をX+jY、前記振幅値の下位Lビット出力Aとしたとき、
    前記Aの最下位ビットが0 の場合には、
    X+jY=(X+jY)*(1−A/2)+(X+jY)*A/2 …(7)
    前記Aの最下位ビットが1 の場合には、
    X+jY=(X+jY)*(1−A/2)+(X+jY)*A/2 …(8)
    に示す演算を行い、値(X,Y)を出力する請求項5に記載の非線形歪み補償回路。
  7. 歪み特性を有する電力増幅器の前に配置され、入力信号の振幅に応じた歪み補償値で入力信号を歪ませた補償信号を前記電力増幅器へ出力するプリディストーション型非線形歪み補償回路であって、
    入力信号の振幅値を算出しNビットのデジタルデータに変換するとともに、このNビットのデジタルデータの上位Mビットと、残る下位のLビットとをそれぞれ出力する振幅変換器と、
    一対の入力信号のそれぞれを一方の入力とする2つの乗算器と、
    前記2つの乗算器のそれぞれの出力を一方の入力とし補間データを他方の入力として複素乗算を実行して結果を前記電力増幅器に出力する複素乗算器と、
    前記振幅変換器からの前記上位Mビットの出力データと前記上位Mビットの出力データに1を加算したデータとが入力され、前記上位Mビットの上位M−1ビットを、前記上位Mビットが偶数か奇数かに応じて区分して出力する選択回路と、
    前記電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットのデータが偶数である場合に前記振幅変換器から入力される上位M−1ビットの値をアドレスとする第1対応値を出力する第1メモリと、
    同じ電力増幅器の非線形逆特性を記憶しており前記上位Mビットのデータが奇数である場合に前記振幅変換器から入力される上位M−1ビットの値をアドレスとする第2対応値を出力する第2メモリと、
    前記第1メモリからの出力と前記第2メモリからの出力と前記下位Lビットの出力データと前記上位Mビットの最下位1ビットとがそれぞれ入力されるとともにこれらに基づき前記複素乗算器に入力信号に対応した補間データの振幅成分出力を前記乗算器それぞれに入力するとともに補間データの位相成分を出力する補間回路と、
    前記補間回路からの位相成分出力を変換して前記複素乗算器の前記他方の入力として出力するcos変換器およびsin変換器と、を含み構成された非線形歪み補償回路。
  8. 前記補間回路が、前記第1メモリの出力をR,θ、第2メモリの出力をR,θ、前記振幅値の下位Lビット出力Aとしたとき、
    前記Aの最下位ビットが0 の場合には次式、
    R=R*(1−A/2)+R*A/2 …(9)
    θ=θ*(1−A/2)+θ*A/2 …(10)
    前記Aの最下位ビットが1 の場合には次式、
    R=R*(1−A/2)+ R*A/2 …(11)
    θ=θ*(1−A/2)+θ*A/2 …(12)
    に示す演算を行い、値(R,θ)を出力する請求項7に記載の非線形歪み補償回路。
  9. 前記電力増幅器の出力から帰還用の信号を取り出して前記入力信号と同種の帰還信号として出力する帰還手段と、
    この帰還信号、前記入力信号および前記入力信号の歪み補償に用いた非線形逆特性の歪み補償値を基に新たな歪み補償値を算出する演算手段と、
    算出された新たな歪み補償値で非線形逆特性の対応する歪み補償値を更新する更新手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の非線形歪み補償回路。
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