JP2008022111A - 歪み補償装置、及び無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】直交変調された搬送波信号を増幅する過程で発生する非線形歪みを補償することが可能な、歪み補償装置、及び無線通信装置を提供すること。
【解決手段】アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成される送信希望波信号を増幅することにより、送信希望波信号に発生する非線形歪み成分を補償することが可能な歪み補償装置が提供される。該歪み補償装置は、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成する歪み成分合成部と、歪み成分合成部に対して歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御するための第1スイッチと、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成される送信希望波信号を増幅することにより、送信希望波信号に発生する非線形歪み成分を補償することが可能な歪み補償装置が提供される。該歪み補償装置は、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成する歪み成分合成部と、歪み成分合成部に対して歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御するための第1スイッチと、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、歪み補償装置、及び無線通信装置に関する。
従来、無線通信装置が備える増幅器は、送信電力を増幅する際、搬送波に歪み成分を発生させてしまうという問題があった。この歪み成分は、携帯電話の受信帯域に対する妨害やテレビ等の隣接チャンネルに対する干渉の原因となりうるものである。従って、従来より、搬送波の歪み成分が発生しにくい低歪み特性を有する送信電力増幅器が望まれている。さらに、昨今、第3世代携帯電話システムとして知られるW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式において、同じ帯域幅の搬送波を利用しながら、より高速な通信を可能にするHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やHSUPA(High Speed Uplink Packet Access)といった技術が実施されようとしている。
こうした技術においては、コードの多重化に伴って、クレストファクター(波高率)が大きくなる為、同じ平均パワー送信時においても、従来の技術に比べて、歪み特性が劣化することが知られている。一般に、歪み特性を改善する方法としては、増幅素子の電流値を増加する等の措置が挙げられる。しかし、無線通信装置は、可能な限り小型のバッテリーを利用して十分な駆動時間を確保しなくてはならず、当該無線通信装置を構成する各回路において、低消費電力化が求められている。そこで、消費電力の増加を招くことなく、増幅器の歪み特性を改善する技術として、以下に述べる送信電力増幅器の歪み補償技術が注目されている。
現在、無線通信装置の送信部における歪み補償手段としては、負帰還法、プレディストータ法、又はフィードフォーワード法等が知られており、実用化されているものもある。
負帰還法は、送信電力増幅器の出力信号を、負帰還回路を介して入力側に負帰還させることで、非線形歪を補償する方法である。負帰還法のより具体的な例としては、帰還信号を同相、直交成分に分解して負帰還するカーテシアンループ(Cartesian−loop)法が挙げられる。
プレディストータ法は、送信電力増幅器で発生する歪を打ち消すために、前もって歪ませた信号成分を入力信号に加えることにより、非線形歪を補償する方法である(例えば、特許文献1を参照)。プレディストータ法は、負帰還法とは異なり、開ループ制御であるため安定性に関して優れている。しかし、前もって歪ませた信号(プレディストーション信号)成分は、増幅器の特性パラメータに応じて最適化しなくてはならない点において、技術的な難しさがある。
フィードフォワード法は、送信電力増幅器において発生する歪み成分を検出し、この歪み成分を増幅した後、送信電力増幅器の出力信号から、この増幅された歪み成分を減算する方法である。フィードフォワード法は、プレディストータ法と同様に、開ループ制御である為、安定性に優れている。しかし、歪み成分を増幅する際に発生する非線形歪み成分や電力効率の増加が問題となる。
なお、これらの非線形歪み補償方法のうち、プレディストータ法は、安定性や電力効率が優れてる為、特に注目を集めている。例えば、「2005 IEEE MTT−S International Microwave Symposium Session TH2B−6 『Third and Fifth order Base−Band Component Injection for Linearization of the Power Amplifier in a Cellular Phone』」や特許文献1においては、デジタル領域における送信希望波の直行ベースバンド信号(I信号及びQ信号)から、プレディストーション信号の3次成分又は5次成分を生成する方法が開示されている。
しかし、送信希望波の直交ベースバンド信号から、プレディストーション信号の3次成分又は5次成分を生成する場合、当該プレディストーション信号は、生成元である送信希望波の直交ベースバンド信号の3倍又は5倍の占有帯域を有する。従って、従来の構成により、デジタル領域で5次成分までを含んだプレディストーション信号を生成した場合、デジタル・アナログ変換機(DAC;Digital Analog Converter)には、送信希望波の直交ベースバンド信号の5倍もの帯域を有する信号の処理が要求されることになる。その結果、DACを高速化することに伴う消費電力の増加や従来のデジタル信号処理部の設計変更等が必要となる。
また、上記の特許文献1に記載された歪み補償装置は、送信希望波信号及びプレディストーション信号をそれぞれ異なる直交変調回路にて直交変調した後、直交変調された送信希望波とプレディストーション信号とを合成するように構成されている。かかる構成において、適正な歪み補正が行われる為には、2つの異なる直交変調回路が、等価な特性を有していなくてはならない。しかし、回路配置が同じ2つの直交変調回路であっても、一般に、周波数が高くなるにつれて両者の特性が不均一になるという問題があり、3次成分又は5次成分までを含んだプレディストーション信号を直交変調する際、従来型の歪み補償装置では、好適な歪み補償効果を得られないという技術的な困難があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、電力消費を低減することが可能な、新規かつ改良された歪み補償装置、及び無線通信装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成される送信希望波信号を増幅することにより、送信希望波信号に発生する非線形歪み成分を補償することが可能な歪み補償装置が提供される。当該歪み補償装置は、入力されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限部と、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と、非線形歪み成分の振幅と歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅とが一致するように、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との振幅比を調整する振幅比調整部と、非線形歪み成分と増幅された歪み成分直交ベースバンド信号とが打ち消されるように、歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する位相差調整部と、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成する歪み成分合成部と、歪み成分合成部に対して歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御するための第1スイッチと、を備えることを特徴とする。
上記の歪み補償装置が備える第1帯域制限部は、入力されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。また、上記の歪み成分直交ベースバンド信号生成部は、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する。上記の振幅比調整部は、非線形歪み成分の振幅と歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅とが一致するように、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との振幅比を調整する。上記の位相差調整部は、非線形歪み成分と増幅された歪み成分直交ベースバンド信号とが打ち消されるように、歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する。上記の歪み成分合成部は、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成する。上記の第1スイッチは、歪み成分合成部に対して歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御する。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号をアナログ領域で生成することが可能になり、デジタル信号処理部に従来のIPを流用することが可能になる。また、送信希望波の出力レベルが低く、非線形歪み成分の影響が小さい場合等において、歪み成分直交ベースバンド信号の入力をオフに切り替えることが可能であるため、消費電力を低減することができる。
さらに、振幅比調整部により振幅比が調整され、かつ、位相差調整部により位相が調整された歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第2帯域制限部を備えていてもよい。
上記の第2帯域制限部は、振幅比調整部により振幅比が調整され、かつ、位相差調整部により位相が調整された歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の生成過程で発生した帯域外ノイズを合成前に予め低減することができる。
さらに、歪み成分合成部によりアナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とが合成されて生成された送信希望波の周波数帯域を制限する第3帯域制限部を備えていてもよい。
上記の第3帯域制限部は、歪み成分合成部によりアナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とが合成されて生成された送信希望波の周波数帯域を制限する。かかる構成により、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成する際に発生した帯域外ノイズを低減することが可能になる。
さらに、歪み成分合成部に対して、アナログ直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御するための第2スイッチを備えていてもよい。
上記の第2スイッチは、歪み成分合成部に対して、アナログ直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御する。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号を電力増幅して得られる信号を独立に観測することが可能になり、歪み成分直交ベースバンド信号生成部、位相差調整部、及び振幅比調整部の調整パラメータを容易に設定することができる。
さらに、歪み成分合成部に入力されるアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第4帯域制限部を備えていてもよい。また、上記の歪み補償装置は、上記の第2スイッチに代えて、第4帯域制限部のオン・オフを切り替えることにより、歪み成分合成部に対して、アナログ直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御してもよい。
上記の第4帯域制限部は、歪み成分合成部に入力されるアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。かかる構成により、アナログ直交ベースバンド信号の帯域外ノイズを低減させることが可能になる上、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との位相遅延を補償することもできる。
第2帯域制限部は、通過可能な歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にしてもよい。かかる構成により、マルチバンドに対応する場合等において、帯域外ノイズ特性として許容可能な範囲内での最適な歪補償機能の設定を可能とする。
第3帯域制限部は、通過可能なアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にしてもよい。かかる構成により、マルチバンドに対応する場合等において、帯域外ノイズ特性として許容可能な範囲内での最適な歪補償機能の設定を可能とする。
第4帯域制限部は、通過可能なアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にしてもよい。かかる構成により、マルチバンドに対応する場合等において、帯域外ノイズ特性として許容可能な範囲内での最適な歪補償機能の設定を可能とする。
第3帯域制限部は、第1スイッチのオン・オフに連動して、通過可能な周波数帯域を変更してもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の合成を必要としない出力信号レベルの場合に、第3帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整することが可能になり、帯域外ノイズの影響を好適に低減することが可能になる。
第4帯域制限部は、第1スイッチのオン・オフに連動して、通過可能な周波数帯域を変更してもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の合成を必要としない出力信号レベルの場合に、第4帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整することが可能になり、帯域外ノイズの影響を好適に低減することが可能になる。
第2帯域制限部は、振幅比調整部において調整された振幅比に応じて、通過可能な周波数帯域を変化させてもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の振幅比が小さくて済むような出力信号レベルの場合に、第2帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整し、帯域外ノイズの影響を効果的に低減することが可能になる。
第3帯域制限部は、振幅比調整部において調整された振幅比に応じて、通過可能な周波数帯域を変化させてもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の振幅比が小さくて済むような出力信号レベルの場合に、第3帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整し、帯域外ノイズの影響を効果的に低減することが可能になる。
第4帯域制限部は、振幅比調整部において調整された振幅比に応じて、通過可能な周波数帯域を変化させてもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の振幅比が小さくて済むような出力信号レベルの場合に、第4帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整し、帯域外ノイズの影響を効果的に低減することが可能になる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成される送信希望波信号を増幅することにより、送信希望波信号に発生する非線形歪み成分を補償することが可能な歪み補償装置が提供される。当該歪み補償装置は、入力されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限部と、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と、非線形歪み成分の振幅と歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅とが一致するように、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との振幅比を調整する振幅比調整部と、非線形歪み成分と増幅された歪み成分直交ベースバンド信号とが打ち消されるように、歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する位相差調整部と、振幅比調整部により振幅比が調整され、かつ、位相差調整部により位相が調整された歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第2帯域制限部と、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成する歪み成分合成部と、を備えることを特徴とする。さらに、当該歪み補償装置は、第2帯域制限部のオン・オフを切り替えることにより、歪み成分合成部に対して歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御することを特徴とする。
上記の歪み補償装置が備える第1帯域制限部は、入力されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。また、上記の歪み成分直交ベースバンド信号生成部は、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する。上記の振幅比調整部は、非線形歪み成分の振幅と歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅とが一致するように、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との振幅比を調整する。上記の位相差調整部は、非線形歪み成分と増幅された歪み成分直交ベースバンド信号とが打ち消されるように、歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する。上記の第2帯域制限部は、振幅比調整部により振幅比が調整され、かつ、位相差調整部により位相が調整された歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。上記の歪み成分合成部は、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成する。さらに、上記の歪み補償装置は、第2帯域制限部のオン・オフを切り替えることにより、歪み成分合成部に対して歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御する。かかる構成により、第2帯域制限部のオン・オフ制御による歪み成分直交ベースバンド信号の入力切り替えを実現することが可能になり、当該入力切り替えのために別途のスイッチを設ける必要がなく、回路の簡略化、及び装置の小型化を実現することができる。
さらに、歪み成分合成部により歪み成分直交ベースバンド信号が合成されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第3帯域制限部を備えていてもよい。
上記の第3帯域制限部は、歪み成分合成部により歪み成分直交ベースバンド信号が合成されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。かかる構成により、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成する際に発生した帯域外ノイズを低減することが可能になる。
さらに、歪み成分合成部に対して、アナログ直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御する第2スイッチを備えていてもよい。
上記の第2スイッチは、歪み成分合成部に対して、アナログ直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御する。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号を電力増幅して得られる信号を独立に観測することが可能になり、歪み成分直交ベースバンド信号生成部、位相差調整部及び振幅比調整部の調整パラメータを容易に設定することができる。
さらに、歪み成分合成部に入力されるアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第4帯域制限部を備えていてもよい。
上記の第4帯域制限部は、歪み成分合成部に入力されるアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。かかる構成により、アナログ直交ベースバンド信号の帯域外ノイズを低減させることが可能になる上、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との位相遅延を補償することもできる。
第2帯域制限部は、通過可能な歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にしてもよい。かかる構成により、マルチバンドに対応する場合等において、帯域外ノイズ特性として許容可能な範囲内での最適な歪補償機能の設定を可能とする。
第3帯域制限部は、通過可能なアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にしてもよい。かかる構成により、マルチバンドに対応する場合等において、帯域外ノイズ特性として許容可能な範囲内での最適な歪補償機能の設定を可能とする。
第4帯域制限部は、通過可能なアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にしてもよい。かかる構成により、マルチバンドに対応する場合等において、帯域外ノイズ特性として許容可能な範囲内での最適な歪補償機能の設定を可能とする。
第3帯域制限部は、第2帯域制限部のオン・オフに連動して、通過可能な周波数帯域を変更してもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の合成を必要としない出力信号レベルの場合に、第3帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整することが可能になり、帯域外ノイズの影響を好適に低減することが可能になる。
第4帯域制限部は、第2帯域制限部のオン・オフに連動して、通過可能な周波数帯域を変更してもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の合成を必要としない出力信号レベルの場合に、第4帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整することが可能になり、帯域外ノイズの影響を好適に低減することが可能になる。
第2帯域制限部は、振幅比調整部において調整された振幅比に応じて、通過可能な周波数帯域を変化させてもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の振幅比が小さくて済むような出力信号レベルの場合に、第2帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整し、帯域外ノイズの影響を効果的に低減することが可能になる。
第3帯域制限部は、振幅比調整部において調整された振幅比に応じて、通過可能な周波数帯域を変化させてもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の振幅比が小さくて済むような出力信号レベルの場合に、第3帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整し、帯域外ノイズの影響を効果的に低減することが可能になる。
第4帯域制限部は、振幅比調整部において調整された振幅比に応じて、通過可能な周波数帯域を変化させてもよい。かかる構成により、歪み成分直交ベースバンド信号の振幅比が小さくて済むような出力信号レベルの場合に、第4帯域制限部のカットオフ周波数を好適に調整し、帯域外ノイズの影響を効果的に低減することが可能になる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成された送信希望波信号を増幅することにより、送信希望波信号に発生する非線形歪み成分を補償することが可能な無線通信装置が提供される。当該無線通信装置は、デジタル直交ベースバンド信号を生成するベースバンド信号処理部と、デジタル直交ベースバンド信号をアナログ直交ベースバンド信号に変換するデジタル・アナログ変換部と、入力されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限部と、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と、非線形歪み成分の振幅と歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅とが一致するように、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との振幅比を調整する振幅比調整部と、非線形歪み成分と増幅された歪み成分直交ベースバンド信号とが打ち消されるように、歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する位相差調整部と、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成して送信希望波信号を生成する歪み成分合成部と、歪み成分合成部に対して歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御するための第1スイッチと、送信希望波信号を直交変調する直交変調部と、直交変調された送信希望波信号を電力増幅する信号増幅部と、電力増幅された送信希望波信号を送信する信号送信部と、を備えることを特徴とする。
上記の無線通信装置が備えるベースバンド信号処理部は、デジタル直交ベースバンド信号を生成する。また、上記のデジタル・アナログ変換部は、デジタル直交ベースバンド信号をアナログ直交ベースバンド信号に変換する。上記の第1帯域制限部は、入力されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。上記の歪み成分直交ベースバンド信号生成部は、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する。上記の振幅比調整部は、非線形歪み成分の振幅と歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅とが一致するように、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との振幅比を調整する。上記の位相差調整部は、非線形歪み成分と増幅された歪み成分直交ベースバンド信号とが打ち消されるように、歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する。上記の歪み成分合成部は、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成して送信希望波信号を生成する。上記の第1スイッチは、歪み成分合成部に対して歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御する。上記の直交変調部は、送信希望波信号を直交変調する。上記の信号増幅部は、直交変調された送信希望波信号を電力増幅する。上記の信号送信部は、電力増幅された送信希望波信号を送信する。かかる構成により、出力信号レベルに応じて、歪み成分直交ベースバンド信号の入力を切り替えることが可能になり、消費電力を低減させることができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成された送信希望波信号を増幅することにより、送信希望波信号に発生する非線形歪み成分を補償することが可能な無線通信装置が提供される。当該無線通信装置は、デジタル直交ベースバンド信号を生成するベースバンド信号処理部と、デジタル直交ベースバンド信号をアナログ直交ベースバンド信号に変換するデジタル・アナログ変換部と、入力されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限部と、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と、非線形歪み成分の振幅と歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅とが一致するように、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との振幅比を調整する振幅比調整部と、非線形歪み成分と増幅された歪み成分直交ベースバンド信号とが打ち消されるように、歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する位相差調整部と、振幅比調整部により振幅比が調整され、かつ、位相差調整部により位相が調整された歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第2帯域制限部と、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成して送信希望波信号を生成する歪み成分合成部と、送信希望波信号を直交変調する直交変調部と、直交変調された送信希望波信号を電力増幅する信号増幅部と、電力増幅された送信希望波信号を送信する信号送信部と、を備えることを特徴とする。さらに、当該無線通信装置は、第2帯域制限部のオン・オフを切り替えることにより、歪み成分合成部に対して歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御することを特徴とする。
上記の無線通信装置が備えるベースバンド信号処理部は、デジタル直交ベースバンド信号を生成する。また、上記のデジタル・アナログ変換部は、デジタル直交ベースバンド信号をアナログ直交ベースバンド信号に変換する。上記の第1帯域制限部は、入力されたアナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する。上記の歪み成分直交ベースバンド信号生成部は、アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する。上記の振幅比調整部は、非線形歪み成分の振幅と歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅とが一致するように、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号との振幅比を調整する。上記の位相差調整部は、非線形歪み成分と増幅された歪み成分直交ベースバンド信号とが打ち消されるように、歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する。上記の歪み成分合成部は、アナログ直交ベースバンド信号と歪み成分直交ベースバンド信号とを合成して送信希望波信号を生成する。上記の第2帯域制限部は、振幅比調整部により振幅比が調整され、かつ、位相差調整部により位相が調整された歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限すると共に、オン・オフを切り替えることにより、歪み成分直交ベースバンド信号を上記の歪み成分合成部に入力するか否かを制御する。上記の直交変調部は、送信希望波信号を直交変調する。上記の信号増幅部は、直交変調された送信希望波信号を電力増幅する。上記の信号送信部は、電力増幅された送信希望波信号を送信する。かかる構成により、出力信号レベルに応じて、歪み成分直交ベースバンド信号の入力を切り替えることが可能になり、消費電力を低減させることができる。
以上説明したように本発明によれば、搬送波信号の増幅過程において発生する非線形歪みを補償する際に消費電力を低減することが可能になる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。当該第1の実施形態は、デジタル領域において直交変調されたデジタル直交ベースバンド信号(I信号及びQ信号)が、アナログ領域において、プレディストータ法により歪み補償される点に特徴を有する。また、当該第1の実施形態は、出力信号レベル等に応じて、プレディストーション信号(歪み成分直交ベースバンド信号)を生成及び合成するか否かを選択可能にした点も特徴である。
まず、本発明の第1の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。当該第1の実施形態は、デジタル領域において直交変調されたデジタル直交ベースバンド信号(I信号及びQ信号)が、アナログ領域において、プレディストータ法により歪み補償される点に特徴を有する。また、当該第1の実施形態は、出力信号レベル等に応じて、プレディストーション信号(歪み成分直交ベースバンド信号)を生成及び合成するか否かを選択可能にした点も特徴である。
まず、デジタル領域において直交変調されたデジタル直交ベースバンド信号(デジタルI信号及びQ信号)は、デジタル・アナログ変換機(DAC)102、112により、アナログ直交ベースバンド信号(アナログI信号及びQ信号)に変換される。その後、アナログ直交ベースバンド信号は、帯域制限用フィルタ104、114において帯域外ノイズを取り除かれる。なお、以下の議論では、表記を簡潔にする為、アナログ・ベースバンド信号を、単に、ベースバンド信号と表記する。また、アナログI信号及びQ信号も、単に、I信号及びQ信号と表記する。
(プレディストーション信号生成部の構成)
まず、ベースバンド信号に合成するためのプレディストーション信号を生成するプレディストーション信号生成部の好適な構成について、図1を参照しながら詳細に説明する。
まず、ベースバンド信号に合成するためのプレディストーション信号を生成するプレディストーション信号生成部の好適な構成について、図1を参照しながら詳細に説明する。
プレディストーション信号生成部は、I信号用プレディストーション信号生成部と、Q信号用プレディストーション生成部とにより構成される。I信号に合成されるプレディストーション信号を生成する為のI信号用プレディストーション信号生成部は、I信号用3次歪み成分生成回路138と、移相回路140と、帯域制限用フィルタ142、146と、ゲイン調整回路144と、により構成される。
I信号用3次歪み成分生成回路138は、I信号の3次歪み成分に対応する(I2+Q2−β)*I成分を生成する回路である。なお、I信号用3次歪み成分生成回路138は、歪み成分直交ベースバンド信号生成部の一例である。
ここで、3次歪み成分を発生する電力増幅器の簡単なモデルを例に、上記I信号(及びQ信号)の3次歪み成分に対応する(I2+Q2−β)*I成分(及び(I2+Q2−β)*Q成分)について説明しておく。まず、Voを出力信号電圧、Viを入力信号電圧であると定義すると、3次高調波までを考慮した出力信号電圧Vo(3)は、下式(1)のように簡単なモデルにより表現することができる。
但し、係数k1、k2、k3は任意の実定数である。さらに、入力信号電圧Viは、下式(2)のように、直交するI信号の信号振幅(I)とQ信号との信号振幅(Q)を用いて表現することができる。
但し、上記の出力信号電圧Vo、入力信号電圧Vi、I信号振幅、Q信号振幅、及び位相θは、時間と共に変化する量(=ωct)であるとする。ここで、式(2)を式(1)に代入し、高調波成分を除いた基本波成分(ωc)のみを抽出すると、上記の3次歪み成分を含む出力信号電圧Vo (3)は、下式(3)のようになる。
但し、Cは実定数である。つまり、上式(3)の第2項が3次歪み成分に対応する。従って、k1とk3との振幅比(及び位相差)を考慮して、上記I信号(及びQ信号)の3次歪み成分に対応する(I2+Q2−β)*I成分(及び(I2+Q2−β)*Q成分)を予め発生させて合成することにより、電力増幅後の3次歪み成分を除去することが可能になる。
移相回路140は、I信号の3次歪み成分である上式(3)の第2項を打ち消すように、I信号用プレディストーション信号の位相成分を調整する回路である。移相回路140は、上記のI信号用3次歪み成分生成回路138の後段に設けられ、I信号用プレディストーション信号成分の位相をI信号からθ1だけ移相する。なお、移相回路140は、位相差調整部の一例である。
帯域制限用フィルタ142、146は、I信号用プレディストーション信号の周波数帯域を制限する。特に、帯域制限用フィルタ142は、移相回路140の後段に設けられ、振幅調整を行う前段において、I信号用プレディストーション信号の高周波成分を除去する。また、帯域制限用フィルタ146は、ゲイン調整回路144の後段に設けられ、振幅比が調整されたI信号用プレディストーション信号の高周波成分を除去する。なお、帯域制限用フィルタ146は、第2帯域制限部の一例である。
ゲイン調整回路144は、I信号の振幅とI信号用プレディストーション信号の振幅との比が、上式(3)において示したk1とk3との比に対応するように、I信号用プレディストーション信号の振幅を調整する。つまり、ゲイン調整回路144は、振幅比調整部の一例である。
ゲイン調整回路144は、例えば、図16に示すような一般的なPGA(Programmable Gain Amplifier)により構成されていてもよい。図16を参照すると、当該PGAは、抵抗Rと、スイッチSWと、オペアンプ1306とにより構成される。また、ゲイン調整回路144は、図17に示すようなPGAにより構成されていてもよい。図17を参照すると、当該PGAは、抵抗Rと、スイッチSWと、オペアンプ1306と、コンデンサ1302、1304とにより構成される。図16と図17との相違点は、コンデンサ1302、1304のみである。しかし、コンデンサ1302、1304を設けたことにより、図17のPGAは、帯域制限用フィルタの機能をさらに有する。
また、Q信号に合成されるプレディストーション信号を生成する為のQ信号用プレディストーション信号生成部は、Q信号用3次歪み成分生成回路150と、移相回路152と、帯域制限用フィルタ154、158と、ゲイン調整回路156と、により構成される。
Q信号用3次歪み成分生成回路150は、I信号用3次歪み成分生成回路138と同様、Q信号の3次歪み成分に対応する(I2+Q2−β)*Q成分を生成する回路である。Q信号の3次歪み成分に対応する(I2+Q2−β)*Q成分については、I信号用3次歪み成分生成回路138について述べた際に詳細に説明した。なお、Q信号用3次歪み成分生成回路150は、歪み成分直交ベースバンド信号生成部の一例である。
移相回路152は、上記のI信号用プレディストーション信号生成部に含まれる移相回路140と同様に、3次歪み成分である上式(3)の第2項(Q成分)を打ち消すように、Q信号用プレディストーション信号の位相成分を調整する回路である。移相回路152は、上記のQ信号用3次歪み成分生成回路150の後段に設けられ、Q信号用プレディストーション信号成分の位相をQ信号からθ1だけ移相する。なお、移相回路152は、位相差調整部の一例である。
帯域制限用フィルタ154、158は、上記のI信号用プレディストーション信号生成部に含まれる帯域制限用フィルタ142、146と同様に、Q信号用プレディストーション信号の周波数帯域を制限する。特に、帯域制限用フィルタ154は、移相回路152の後段に設けられ、振幅調整を行う前段において、Q信号用プレディストーション信号の高周波成分を除去する。また、帯域制限用フィルタ158は、ゲイン調整回路156の後段に設けられ、振幅比が調整されたQ信号用プレディストーション信号の高周波成分を除去する。なお、帯域制限用フィルタ158は、第2帯域制限部の一例である。
ゲイン調整回路156は、Q信号の振幅とQ信号用プレディストーション信号の振幅との比が、上式(3)において示したk1とk3との比に対応するように、Q信号用プレディストーション信号の振幅を調整する。つまり、ゲイン調整回路144は、振幅比調整部の一例である。また、ゲイン調整回路156は、上記のI信号用プレディストーション信号生成部に含まれるゲイン調整回路144と同様に、例えば、図16に示すような一般的なPGA(Programmable Gain Amplifier)により構成されていてもよい。また、ゲイン調整回路156は、図17に示すようなPGAにより構成されていてもよい。
以上、プレディストーション信号生成部の構成について説明した。以下では、当該プレディストーション信号生成部におけるプレディストーション信号の生成過程について簡単に説明する。
(プレディストーション信号の生成過程)
次に、プレディストーション信号の生成過程について説明する。帯域制限用フィルタ104を通過したI信号と、帯域制限用フィルタ114を通過したQ信号とは、いずれも、I信号用3次歪み成分生成回路138に入力され、(I2+Q2−β)*I成分(以下、I信号用3次歪み成分と呼ぶ)が生成される。I信号用3次歪み成分生成回路138により生成されたI信号用3次歪み成分は、移相回路140に入力され、I−Q平面上においてθ1だけ位相遷移される。さらに、位相遷移されたI信号用3次歪み成分は、帯域制限用フィルタ142において帯域外ノイズが取り除かれる。その後、I信号用3次歪み成分は、ゲイン調整回路144に入力され、プレディストーション信号とI信号との振幅比が所定の比率になるようにゲイン調整が行われる。また、ゲイン調整が行われたI信号用3次歪み成分は、帯域制限用フィルタ146によって帯域外ノイズが取り除かれる。上記の過程により、I信号に合成されるプレディストーション信号が生成される。
次に、プレディストーション信号の生成過程について説明する。帯域制限用フィルタ104を通過したI信号と、帯域制限用フィルタ114を通過したQ信号とは、いずれも、I信号用3次歪み成分生成回路138に入力され、(I2+Q2−β)*I成分(以下、I信号用3次歪み成分と呼ぶ)が生成される。I信号用3次歪み成分生成回路138により生成されたI信号用3次歪み成分は、移相回路140に入力され、I−Q平面上においてθ1だけ位相遷移される。さらに、位相遷移されたI信号用3次歪み成分は、帯域制限用フィルタ142において帯域外ノイズが取り除かれる。その後、I信号用3次歪み成分は、ゲイン調整回路144に入力され、プレディストーション信号とI信号との振幅比が所定の比率になるようにゲイン調整が行われる。また、ゲイン調整が行われたI信号用3次歪み成分は、帯域制限用フィルタ146によって帯域外ノイズが取り除かれる。上記の過程により、I信号に合成されるプレディストーション信号が生成される。
同様に、帯域制限用フィルタ104を通過したI信号と、帯域制限用フィルタ114を通過したQ信号とは、いずれも、Q信号用3次歪み成分生成回路150に入力され、(I2+Q2−β)*Q成分(以下、Q信号用3次歪み成分と呼ぶ)が生成される。Q信号用3次歪み成分生成回路150により生成されたQ信号用3次歪み成分は、移相回路152に入力され、I−Q平面上においてθ1だけ位相遷移される。さらに、位相遷移されたQ信号用3次歪み成分は、帯域制限用フィルタ154において帯域外ノイズが取り除かれる。その後、Q信号用3次歪み成分は、ゲイン調整回路156に入力され、プレディストーション信号とQ信号との振幅比が所定の比率になるようにゲイン調整が行われる。また、ゲイン調整が行われたQ信号用3次歪み成分は、帯域制限用フィルタ158によって帯域外ノイズが取り除かれる。上記の過程により、Q信号に合成されるプレディストーション信号が生成される。
なお、I信号及びQ信号に合成されるプレディストーション信号は、下式(4)及び(5)のように表現される。
但し、IはI信号の強度、QはQ信号の強度、βは調整用の実定数、a1は振幅比を調整するためのゲイン値、jは虚数単位、θ1は位相差を示す。
なお、式(4)を参照すると明らかなように、I信号用3次歪み成分、I信号成分、ゲイン調整a1、及び位相遷移θ1、の乗算結果は、その順序に依存しない。同様に、式(5)を参照すると、Q信号用3次歪み成分、Q信号成分、ゲイン調整a1、及び位相遷移θ1、の乗算結果は、その順序に依存しない。このことから、上記の回路構成においても、その順序を変更した構成が可能であることが示唆される。
以上、プレディストーション信号の生成過程について説明した。このように、当該第1の実施形態に係る歪み補償装置は、アナログ領域に設けられたプレディストーション信号生成部によりプレディストーション信号を生成する点に特徴を有する。かかる構成により、プレディストーション信号の生成、振幅比の調整、及び位相差の調整がアナログ領域で行われるため、DAC102、112の前段に設置されるデジタル信号処理部に従来のIPを流用することが可能となる。
(その他の構成)
ここで、プレディストーション信号生成部を除く、本実施形態に係る歪み補償装置の他の構成について説明する。
ここで、プレディストーション信号生成部を除く、本実施形態に係る歪み補償装置の他の構成について説明する。
(プレディストーション信号の入力切替)
まず、I信号用及びQ信号用プレディストーション信号生成部の後段にそれぞれ設けられたスイッチ148、160について説明する。
まず、I信号用及びQ信号用プレディストーション信号生成部の後段にそれぞれ設けられたスイッチ148、160について説明する。
上記のI信号用プレディストーション信号生成部により生成されたI信号用3次歪み成分は、合成回路108によりI信号と合成される。但し、合成回路108は、例えば、図18に示すような構成を有する合成回路である。図18を参照すると、当該合成回路は、コンデンサCと、抵抗Rと、トランジスタTrと、により構成される。
しかし、当該第1の実施形態において、I信号用プレディストーション信号生成部が含む帯域制限用フィルタ146と、合成回路108との間には、スイッチ148が設置されている。スイッチ148は、I信号用3次歪み成分をI信号に合成するか否かを制御することを可能にする。例えば、搬送波の出力が低い場合等においては、3次以上の高次歪み成分がノイズ成分として、他の周波数帯域に影響を及ぼす影響が小さい為、当該高次歪み成分を除去する為のプレディストータ信号は合成される必要がない。また、プレディストータ信号の生成には、当然、電力消費が伴う為、高次歪み成分の影響が小さいケースにおいては、スイッチ148をオフにして消費電力を低減することが望ましい。
同様に、上記のQ信号用プレディストーション信号生成部により生成されたQ信号用3次歪み成分は、合成回路118によりQ信号と合成される。しかし、当該第1の実施形態において、Q信号用プレディストーション信号生成部が含む帯域制限用フィルタ158と、合成回路118との間には、スイッチ160が設置されている。スイッチ160は、Q信号用3次歪み成分をQ信号に合成するか否かを制御することを可能にする。従って、スイッチ148について説明したのと同様に、出力信号の強度に応じてオン/オフを切り替えることにより、消費電力を低減することが可能になる。
以上、プレディストーション信号の入力切り替えを可能にするスイッチ148、160について説明した。かかる構成により、プレディストーション信号による高次の歪み補償が不要なケースにおいて、プレディストーション信号の生成をオフにすることが可能になり、余分な消費電力を抑制することができる。この点は、当該第1の実施形態における特徴であり、スイッチ148、160は、消費電力を低減させるという目的を達成する為の主要な構成要素である。
(直交変調器の構成)
次に、直交変調器の構成について簡単に説明する。当該直交変調器は、乗算回路122、126と、合成回路124と、二分周回路128とにより構成される。ここで、当該二分周回路は、直交変調される信号のキャリア周波数が局部発振周波数と同一の場合に変調度を劣化させるPullingという問題を回避するために設けられている。よって、Pullingが問題にならない用途には、二分周回路を用いずに、局部発振周波数を当該直交変調器に直接入力する構成も可能である。また、当該直交変調器は、局部発振器130に接続されている。二分周回路128は、局部発振器130が発信した発信周波数を二分周し、直交変調用のローカル信号を生成する。二分周された当該直交変調用のローカル信号は、乗算回路122、126にそれぞれ入力され、I信号及びQ信号に乗算される。さらに、直交変調用ローカル信号が乗算されたI信号とQ信号とは、合成回路124において合成され、可変ゲイン調整回路132に入力される。
次に、直交変調器の構成について簡単に説明する。当該直交変調器は、乗算回路122、126と、合成回路124と、二分周回路128とにより構成される。ここで、当該二分周回路は、直交変調される信号のキャリア周波数が局部発振周波数と同一の場合に変調度を劣化させるPullingという問題を回避するために設けられている。よって、Pullingが問題にならない用途には、二分周回路を用いずに、局部発振周波数を当該直交変調器に直接入力する構成も可能である。また、当該直交変調器は、局部発振器130に接続されている。二分周回路128は、局部発振器130が発信した発信周波数を二分周し、直交変調用のローカル信号を生成する。二分周された当該直交変調用のローカル信号は、乗算回路122、126にそれぞれ入力され、I信号及びQ信号に乗算される。さらに、直交変調用ローカル信号が乗算されたI信号とQ信号とは、合成回路124において合成され、可変ゲイン調整回路132に入力される。
該I信号とQ信号とが合成されて生成された送信希望波信号は、可変ゲイン調整回路132により、パワー調整が行われた後、段間バンドパス・フィルタ(BPF)134に入力される。そして、当該送信希望波信号は、BPF134により帯域外ノイズを除去された後、パワーアンプ136に入力される。パワーアンプ136において、該送信希望波信号は、そのプレディストーション信号成分と、パワーアンプ136で発生する歪み成分とが相殺されることにより、歪み成分の低減された送信希望波となる。このように、プレディストーション信号を合成したベースバンド信号を直交変調し、パワーアンプ136にて増幅することにより、送信希望波の歪み成分を低減することが可能になる。なお、パワーアンプ136は、信号増幅部の一例である。
(プレディストーション信号調整用スイッチ)
次に、帯域制限用フィルタ104と合成回路108との間に設置されたスイッチ106と、帯域制限用フィルタ114と合成回路118との間に設置されたスイッチ116と、について説明する。なお、スイッチ106、116は、第2スイッチの一例である。
次に、帯域制限用フィルタ104と合成回路108との間に設置されたスイッチ106と、帯域制限用フィルタ114と合成回路118との間に設置されたスイッチ116と、について説明する。なお、スイッチ106、116は、第2スイッチの一例である。
本実施形態に係る歪み補償装置は、スイッチ106を合成回路108の前段に、スイッチ116を合成回路118の前段に設けたことにより、プレディストーション信号のみを独立に観測することが可能であり、プレディストーション信号生成部に含まれる各構成要素の設定を容易にしている。例えば、当該歪み補償装置に対して、2トーンのI信号及びQ信号を入力し、電力増幅された出力信号の3次歪み成分レベルP3を測定することができる。その後、スイッチ106、116をオフにし、上記の3次歪み成分レベルP3とプレディストーション信号レベルとが等しくなるように、プレディストーション信号の位相及び振幅を調整することができる。
以上、本発明の第1の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明した。上述した第1の実施形態によれば、DACの後段(アナログ領域)にプレディストーション信号生成部を配置することにより、DACの前段に設けられたデジタル信号処理部には、従来のIPを流用することが可能になる。また、歪み成分合成部(合成回路108、118)を直交変調部の前段に配置したことにより、アナログ直交ベースバンド信号とプレディストーション信号とが合成された送信希望波信号は、一つの直交変調部により直交変調することが可能になる。その結果、複数の直交変調部を設けた場合に生じうる直交変調部の特性ばらつきに起因した歪み補償効果の劣化を回避することができる。
さらに、プレディストーション信号の入力を制御するスイッチ148、160を、合成回路108、118の前段に配置したことにより、当該歪み補償装置は、例えば、搬送波の出力が低い場合等に、スイッチ148、160をオフにしてプレディストーション信号の生成を停止することにより、消費電力を低減させることが可能になる。また、アナログ直交ベースバンド信号の入力を制限し、プレディストーション信号のみを出力するためのスイッチ106、116を設けたことによって、送信希望波信号の出力とプレディストーション信号の出力とを独立して観測することが可能になり、プレディストーション信号生成部の調整が容易になる。
なお、上記の構成は本発明の好適な一実施形態を示したものに過ぎず、多様な変形が可能である。例えば、帯域制限用フィルタ110、120は、それぞれ、合成回路108、118の負荷に容量成分を与えて構成することも可能である。また、帯域制限用フィルタ142、154は、それぞれ、移相回路140、152の負荷に容量成分を与えて構成することも可能である。さらに、帯域制限用フィルタ146、158は、それぞれ、ゲイン調整回路144、156の負荷に容量成分を与えて構成することも可能である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第1の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第2の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図2は、第2の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第2の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第1の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第2の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図2は、第2の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
上記の第1の実施形態は、3次の歪み成分のみを補償することが可能な歪み補償装置の構成例であった。しかし、以下で説明する第2の実施形態は、3次の歪み成分に加えて、5次の歪み成分をも補償することが可能な歪み補償装置の構成例を示すものである。かかる構成により、送信希望波信号の信号強度が大きい場合等において、より精度の高い歪み補償効果を期待することができる。
(プレディストーション信号生成部の構成)
そこで、図2を参照しながら、第2の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。上記のように、第1の実施形態との相違点は、5次の歪み成分を補償することが可能なプレディストーション信号生成部の構成が追加された点にある。
そこで、図2を参照しながら、第2の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。上記のように、第1の実施形態との相違点は、5次の歪み成分を補償することが可能なプレディストーション信号生成部の構成が追加された点にある。
図2を参照すると、プレディストーション信号生成部に新たに追加された構成要素は、I信号用5次歪み成分生成回路202と、Q信号用5次歪み成分生成回路214と、移相回路204、216と、帯域制限用フィルタ206、210、218、222と、ゲイン調整回路208、220と、である。特に、第2の実施形態は、I信号用5次歪み成分生成回路202と、Q信号用5次歪み成分生成回路214と、に特徴を有する。
I信号用5次歪み成分生成回路202は、I信号の5次歪み成分に対応する(I2+Q2−β)2*I成分を生成する回路である。同様に、Q信号用5次歪み成分生成回路214は、Q信号の5次歪み成分に対応する(I2+Q2−β)2*Q成分を生成する回路である。
ここで、5次歪み成分を発生する電力増幅器の簡単なモデルを例に、上記I信号及びQ信号の5次歪み成分に対応する(I2+Q2−β)2*I成分及び(I2+Q2−β)2*Q成分について説明する。なお、以下の説明は、第1の実施形態において、3次歪み成分を発生する電力増幅器のモデルを5次まで拡張したものである。まず、Voを出力信号電圧、Viを入力信号電圧であると定義すると、5次高調波までを考慮した出力信号電圧Vo(5)は、下式(6)のように簡単なモデルにより表現することができる。
但し、係数k1、k2、k3、k4、k5は任意の実定数である。ここで、アナログ直交ベースバンド信号を示す式(2)を、上式(6)に代入し、高調波成分を除いた基本波成分のみを抽出すると、上記の5次歪み成分を含む出力信号電圧Vo (5)は、下式(7)のようになる。
但し、C’は実定数である。つまり、上式(7)の第2項が5次歪み成分に対応する。従って、k1とk5との振幅比(及び位相差)を考慮して、上記I信号及びQ信号の5次歪み成分に対応する(I2+Q2−β)2*I成分、及び(I2+Q2−β)2*Q成分を予め発生させて合成することにより、電力増幅後の5次歪み成分を除去することが可能になる。
移相回路204は、I信号の5次歪み成分である上式(7)の第2項を打ち消すように、I信号用プレディストーション信号の位相成分を調整する回路である。また、移相回路204は、上記のI信号用5次歪み成分生成回路202の後段に設けられ、I信号用プレディストーション信号成分の位相をI信号からθ2だけ移相する。なお、移相回路204は、位相差調整部の一例である。
帯域制限用フィルタ206、210は、I信号用プレディストーション信号の周波数帯域を制限する。特に、帯域制限用フィルタ206は、移相回路204の後段に設けられ、振幅調整を行う前段において、I信号用プレディストーション信号の高周波成分を除去する。また、帯域制限用フィルタ210は、ゲイン調整回路208の後段に設けられ、振幅比が調整されたI信号用プレディストーション信号の高周波成分を除去する。なお、帯域制限用フィルタ210は、第2帯域制限部の一例である。
ゲイン調整回路208は、I信号の振幅とI信号用プレディストーション信号の振幅との比が、上式(7)において示したk1とk5との比に対応するように、I信号用プレディストーション信号の振幅を調整する。つまり、ゲイン調整回路208は、振幅比調整部の一例である。なお、ゲイン調整回路208は、例えば、図16又は図17に示すような一般的なPGA(Programmable Gain Amplifier)により構成されていてもよい。
移相回路216は、Q信号の5次歪み成分である上式(7)の第2項を打ち消すように、Q信号用プレディストーション信号の位相成分を調整する回路である。また、移相回路216は、上記のQ信号用5次歪み成分生成回路214の後段に設けられ、Q信号用プレディストーション信号成分の位相をQ信号からθ2だけ移相する。なお、移相回路216は、位相差調整部の一例である。
帯域制限用フィルタ218、222は、Q信号用プレディストーション信号の周波数帯域を制限する。特に、帯域制限用フィルタ218は、移相回路216の後段に設けられ、振幅調整を行う前段において、Q信号用プレディストーション信号の高周波成分を除去する。また、帯域制限用フィルタ222は、ゲイン調整回路220の後段に設けられ、振幅比が調整されたQ信号用プレディストーション信号の高周波成分を除去する。なお、帯域制限用フィルタ222は、第2帯域制限部の一例である。
ゲイン調整回路220は、Q信号の振幅とQ信号用プレディストーション信号の振幅との比が、上式(7)において示したk1とk5との比に対応するように、Q信号用プレディストーション信号の振幅を調整する。つまり、ゲイン調整回路220は、振幅比調整部の一例である。なお、ゲイン調整回路220は、例えば、図16又は図17に示すような一般的なPGA(Programmable Gain Amplifier)により構成されていてもよい。
(プレディストーション信号の生成過程)
ここで、5次歪み成分を補償する為のプレディストーション信号の生成過程について簡単に説明する。なお、3次歪み成分を補償する為のプレディストーション信号の生成過程については、第1の実施形態と同様であるから、ここでは説明を省略する。
ここで、5次歪み成分を補償する為のプレディストーション信号の生成過程について簡単に説明する。なお、3次歪み成分を補償する為のプレディストーション信号の生成過程については、第1の実施形態と同様であるから、ここでは説明を省略する。
帯域制限用フィルタ104を通過したI信号と、帯域制限用フィルタ114を通過したQ信号とは、いずれも、I信号用5次歪み成分生成回路202に入力され、(I2+Q2−β)2*I成分(以下、I信号用5次歪み成分と呼ぶ)が生成される。I信号用5次歪み成分生成回路202により生成されたI信号用5次歪み成分は、移相回路204に入力され、I−Q平面上においてθ2だけ位相遷移される。さらに、位相遷移されたI信号用5次歪み成分は、帯域制限用フィルタ206において帯域外ノイズが取り除かれる。その後、I信号用5次歪み成分は、ゲイン調整回路208に入力され、プレディストーション信号とI信号との振幅比が所定の比率になるようにゲイン調整が行われる。また、ゲイン調整が行われたI信号用5次歪み成分は、帯域制限用フィルタ210によって帯域外ノイズが取り除かれる。上記の過程により、I信号に合成される5次歪み成分補償用のプレディストーション信号が生成される。
同様に、帯域制限用フィルタ104を通過したI信号と、帯域制限用フィルタ114を通過したQ信号とは、いずれも、Q信号用5次歪み成分生成回路214に入力され、(I2+Q2−β)2*Q成分(以下、Q信号用5次歪み成分と呼ぶ)が生成される。Q信号用5次歪み成分生成回路214により生成されたQ信号用5次歪み成分は、移相回路216に入力され、I−Q平面上においてθ2だけ位相遷移される。さらに、位相遷移されたQ信号用5次歪み成分は、帯域制限用フィルタ218において帯域外ノイズが取り除かれる。その後、Q信号用5次歪み成分は、ゲイン調整回路220に入力され、プレディストーション信号とQ信号との振幅比が所定の比率になるようにゲイン調整が行われる。また、ゲイン調整が行われたQ信号用5次歪み成分は、帯域制限用フィルタ222によって帯域外ノイズが取り除かれる。上記の過程により、Q信号に合成される5次歪み成分補償用のプレディストーション信号が生成される。
なお、I信号及びQ信号に合成される5次歪み成分補償用のプレディストーション信号は、下式のように表現される。
但し、IはI信号の強度、QはQ信号の強度、βは調整用の実定数、a2は振幅比を調整するためのゲイン値、jは虚数単位、θ2は位相差を示す。
以上、第2の実施形態に係る歪み補償装置の特徴である5次歪み補償用のプレディストーション信号生成部の構成と、当該プレディストーション信号の生成過程について説明した。上記の第1の実施形態と同様に、第2の実施形態に係る歪み補償装置の構成においても多様な変形が可能である。例えば、帯域制限用フィルタ206、218は、それぞれ、移相回路204、216の負荷に容量成分を与えて構成することも可能である。さらに、帯域制限用フィルタ210、222は、それぞれ、ゲイン調整回路208、220の負荷に容量成分を与えて構成することも可能である。また、式(8)を参照すると明らかなように、I信号用5次歪み成分、I信号成分、ゲイン調整a2、及び位相遷移θ2の乗算結果は、その順序に依存しない。同様に、式(9)を参照すると、Q信号用5次歪み成分、Q信号成分、ゲイン調整a2、及び位相遷移θ2の乗算結果は、その順序に依存しない。このことから、上記の回路構成においても、これらの演算処理の順序を変更した改変が可能である。
(プレディストーション信号の入力切替)
ここで、I信号用及びQ信号用プレディストーション信号生成部の後段にそれぞれ設けられたスイッチ212、224について説明する。
ここで、I信号用及びQ信号用プレディストーション信号生成部の後段にそれぞれ設けられたスイッチ212、224について説明する。
上記のI信号用プレディストーション信号生成部により生成されたI信号用5次歪み成分は、合成回路108によりI信号と合成される。しかし、当該第2の実施形態において、I信号用プレディストーション信号生成部が含む帯域制限用フィルタ210と、合成回路108との間には、スイッチ212が設置されている。スイッチ212は、I信号用5次歪み成分をI信号に合成するか否かを制御することを可能にする。例えば、搬送波の出力が低い場合等においては、5次以上の高次歪み成分がノイズ成分として、他の周波数帯域に影響を及ぼす影響が小さい為、当該高次歪み成分を除去する為のプレディストータ信号は合成される必要がない。また、プレディストータ信号の生成には、当然、電力消費が伴う為、高次歪み成分の影響が小さいケースにおいては、スイッチ212をオフにして消費電力を低減することが望ましい。
同様に、上記のQ信号用プレディストーション信号生成部により生成されたQ信号用5次歪み成分は、合成回路118によりQ信号と合成される。しかし、当該第2の実施形態において、Q信号用プレディストーション信号生成部が含む帯域制限用フィルタ222と、合成回路118との間には、スイッチ224が設置されている。スイッチ224は、Q信号用5次歪み成分をQ信号に合成するか否かを制御することを可能にする。従って、スイッチ212について説明したのと同様に、出力信号の強度に応じてオン/オフを切り替えることにより、消費電力を低減することが可能になる。
以上、プレディストーション信号の入力切り替えを可能にするスイッチ212、224について説明した。かかる構成により、プレディストーション信号による高次の歪み補償が不要なケースにおいて、プレディストーション信号の生成をオフにすることが可能になり、余分な消費電力を抑制することができる。この点は、当該第2の実施形態における特徴の一つであり、スイッチ212、224は、消費電力を低減させるという目的を達成する為の主要な構成要素である。
以上、本発明の第2の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明した。上述した第2の実施形態によれば、上記の第1の実施形態に係る歪み補償装置の構成により得られる歪み補償効果に加え、より高次の歪み補償を可能とする歪み補償装置が提供される。また、当該歪み補償装置は、電力増幅された送信希望波信号が含む5次の歪み成分を相殺するプレディストーション信号の入力切り替えが可能である。かかる構成により、出力信号の信号レベルに応じて、当該プレディストーション信号の入力をオフにすることにより、当該歪み補償装置の消費電力を低減することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第1の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第3の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図3は、第3の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第3の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第1の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第3の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図3は、第3の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
上記の第1の実施形態に係る歪み補償装置は、その特徴の一つとして、プレディストーション信号の入力制御を行うスイッチ148、160を備えていた。また、他の特徴として、当該歪み補償装置は、アナログ直交ベースバンド信号の入力制御を行うスイッチ106、116を備え、プレディストーション信号のみを電力増幅して得られる出力信号を独立に観測することが可能な構成を有していた。しかし、本発明の第3の実施形態に係る歪み補償装置は、当該第1の実施形態の特徴であったスイッチ148、160、106、116に代えて、オン/オフ制御が可能な帯域制限用アクティブフィルタを配置する構成を有する。
そこで、図3を参照すると、第1の実施形態に係る歪み補償装置(図1を参照)が備えていたスイッチ106、116に代えて、それぞれ、帯域制限用フィルタ302、304が設置されており、同様に、スイッチ148、160に代えて、それぞれ、帯域制限用フィルタ310、312が設置されている。
帯域制限用フィルタ302、304は、そのオン/オフを制御するための制御手段306を備えており、制御信号PD1に応じて当該オン/オフを切り替える構成を有している。制御手段306は、制御信号(PD1)に応じて、帯域制限用フィルタ302、304がオフの場合に、帯域制限用フィルタ302、304を流れるバイアス電流がゼロになるような制御を行う。従って、帯域制限用フィルタ302、304は、スイッチ106、116のオン/オフと等価な動作を実現することができる。同様に、帯域制限用フィルタ310、312は、制御信号(PD2)に応じて、バイアス電流を制御することにより、スイッチ148、160のオン/オフと等価な動作を実現することが可能になる。
上記の構成を採用することにより、第3の実施形態に係る歪み補償装置は、帯域制限用フィルタ302、304、310、312を用いて、プレディストーション信号の入力制御と、アナログ直交ベースバンド信号の入力制御と、を実現することが可能になり、第1の実施形態に係る歪み補償装置と同等の機能を提供することが可能になる。従って、スイッチ回路を省略することが可能になり、回路構成の簡略化、及び当該歪み補償装置の小型化を実現することができる。なお、第3の実施形態に係る歪み補償装置の構成は、単に第1の実施形態に係る歪み補償装置の代替構成を提供するだけではない。例えば、第3の実施形態に係る歪み補償装置は、帯域制限用フィルタ302、304、310、312の位相遅延を利用して、合成回路108、118の前段におけるアナログ直交ベースバンド信号とプレディストーション信号との位相遅延を等しく調整することが可能になる。その結果、プレディストーション信号生成部において生じる位相遅延を補償することが可能になり、より好適な歪み補償機能を実現することができるようになる。
以上、第3の実施形態に係る歪み補償装置の構成について、第1の実施形態に係る歪み補償装置との相違点を中心に説明した。特に、合成回路108、118の前段に設けられた、プレディストーション信号の入力制御を行うスイッチ148、160と、アナログ直交ベースバンド信号の入力制御を行うスイッチ106、116と、を帯域制限用アクティブフィルタにより代替する構成について説明した。しかし、第3の実施形態に係る歪み補償装置の構成は、かかる例に限定されず、例えば、オペアンプ等を利用したバッファ回路により帯域制限用アクティブフィルタを代替することも可能である。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第2及び第3の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第4の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図4は、第4の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第4の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第2及び第3の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第4の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図4は、第4の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
上記の第2の実施形態に係る歪み補償装置は、その特徴の一つとして、電力増幅したアナログ直交ベースバンド信号に現れる5次歪み成分を相殺するためのプレディストーション信号の入力制御を行うスイッチ212、224を備えていた。また、上記の第3の実施形態に係る歪み補償装置は、その特徴として、スイッチ回路を帯域制限用アクティブフィルタにより代替する構成を有していた。以下で説明する本発明の第4の実施形態に係る歪み補償装置は、当該第2の実施形態の特徴の一つであったスイッチ212、224、148、160に代えて、帯域制限用フィルタ406、410、402、408を配置する構成に特徴を有する。
そこで、図4を参照すると、第2の実施形態に係る歪み補償装置(図2を参照)が備えていたスイッチ212、224に代えて、それぞれ、帯域制限用フィルタ406、410が設置されている。
帯域制限用フィルタ402、408は、そのオン/オフを制御するための制御手段412を備えており、制御信号(PD2)に応じて当該オン/オフを切り替える構成を有している。同様に、帯域制限用フィルタ406、410は、そのオン/オフを制御するための制御手段414を備えており、制御信号(PD3)に応じて当該オン/オフを切り替える構成を有している。制御手段414は、制御信号(PD3)に応じて、帯域制限用フィルタ406、410がオフの場合に、帯域制限用フィルタ406、410を流れるバイアス電流がゼロになるような制御を行う。従って、帯域制限用フィルタ406、410は、スイッチ212、224のオン/オフと等価な動作を実現することができる。このような構成により、第2の実施形態と同様に、5次の歪み成分を考慮したプレディストーション信号の選択的な入力制御を可能にし、出力信号レベルに応じて、プレディストーション信号の入力切替えを行うことができる。また、第3の実施形態と同様に、5次の歪み成分を補償するプレディストーション信号生成部において発生する位相遅延を補償することが可能になる。
以上、第4の実施形態に係る歪み補償装置の構成について、第2及び第3の実施形態に係る歪み補償装置との相違点を中心に説明した。特に、合成回路108、118の前段に設けられた、プレディストーション信号の入力制御を行うスイッチ212、224、148、160を帯域制限用アクティブフィルタ406、410、402、408により代替する構成について説明した。しかし、第4の実施形態に係る歪み補償装置の構成は、かかる例に限定されず、例えば、オペアンプ等を利用したバッファ回路により帯域制限用アクティブフィルタを代替することも可能である。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第3の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第5の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図5は、第5の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第5の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第3の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第5の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図5は、第5の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
図5を参照すると、本発明の第5の実施形態に係る歪み補償装置の特徴は、上記の第3の実施形態に係る歪み補償装置が含む帯域制限用フィルタ302、304、310、312(図3を参照)の通過帯域(カットオフ周波数)を可変にした点である。なお、第5の実施形態として、図5には、帯域制限用フィルタ110、120、142、154についても、それぞれ、通過帯域を可変にした帯域制限用アクティブフィルタ530、532、512、514に変更した構成が示されている。
帯域制限用アクティブフィルタ502、504は、制御信号(PD1)に応じて、制御手段506により、そのオン/オフが制御される。また、帯域制限用アクティブフィルタ502、504は、制御信号(BW1)に応じて、制御手段508により、そのカットオフ周波数が制御される。同様に、帯域制限用アクティブフィルタ530、532は、制御信号(BW2)に応じて、制御手段536により、そのカットオフ周波数が制御される。同様に、帯域制限用アクティブフィルタ520、522は、制御信号(PD2)に応じて、制御手段524により、そのオン/オフが制御される。また、帯域制限用アクティブフィルタ520、522は、制御信号(BW4)に応じて、制御手段528により、そのカットオフ周波数が制御される。なお、各帯域制限用アクティブフィルタは、制御信号に応じて、それぞれが独立に制御されてもよいし、複数の帯域制限用アクティブフィルタが連動するように構成されていてもよい。
以上のような構成により、送信希望波信号の周波数帯域を、帯域外ノイズとして許容可能な範囲の限界値付近までカットオフ周波数を高めるような調整が可能になるため、マルチバンドに対応する場合等の制約の厳しい場面においても、最適な歪み補償機能の設定が可能になる。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第4及び第5の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第6の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図6は、第6の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第6の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第4及び第5の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第6の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図6は、第6の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
図6を参照すると、本発明の第6の実施形態に係る歪み補償装置の特徴は、上記の第5の実施形態に係る歪み補償装置の特徴に加え、上記の第4の実施形態に係る歪み補償装置が含む帯域制限用フィルタ402、406、408、410(図4を参照)の通過帯域(カットオフ周波数)を可変にした点である。つまり、上記の第5の実施形態に係る歪み補償装置が、3次歪み成分までを考慮した構成であったのに対して、第6の実施形態に係る歪み補償装置は、5次歪み成分までを考慮した構成になっている。
帯域制限用アクティブフィルタ602、606は、制御信号(BW3)に応じて、制御手段612により、そのカットオフ周波数が制御される。同様に、帯域制限用アクティブフィルタ604、608は、制御信号(BW5)に応じて、制御手段614により、そのカットオフ周波数が制御される。同様に、帯域制限用アクティブフィルタ616、620は、制御信号(PD2)に応じて、制御手段624により、そのオン/オフが制御される。また、帯域制限用アクティブフィルタ618、622は、制御信号(PD3)に応じて、制御手段626により、そのオン/オフが制御される。なお、当該歪み補償装置が備える帯域制限用アクティブフィルタは、制御信号に応じて、各々が独立に通過帯域を変化させるように構成されていてもよいし、複数が連動するように構成されていてもよい。
以上のような構成により、送信希望波信号の周波数帯域を、帯域外ノイズとして許容可能な範囲の限界値付近までカットオフ周波数を高めるような調整が可能になるため、マルチバンドに対応する場合等の制約の厳しい場面においても、最適な歪み補償機能の設定が可能になる。また、5次歪み成分を考慮することにより、第5の実施形態よりも高い精度の歪み補償効果を得ることが可能になる。
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第5の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第7の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図7は、第7の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第7の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第5の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第7の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図7は、第7の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
第7の実施形態に係る歪み補償装置は、帯域制限用アクティブフィルタ702、704、712、714の通過帯域制御と、オン/オフ制御が可能な帯域制限用アクティブフィルタ720、722のオン/オフ制御を連動して実行する点に特徴を有する。なお、上記の通過帯域制御とオン/オフ制御とは、制御信号(PD2)を通じて実行される。
一例として、帯域制限用アクティブフィルタ720、722のオン/オフに応じて、帯域制限用アクティブフィルタ702、704の通過帯域が変化する様子を図11に示し、帯域制限用アクティブフィルタ712、714の通過帯域が変化する様子を図12に示した。
まず、図11を参照すると、帯域制限用アクティブフィルタ702、704は、プレディストーション信号の入力をオンにする場合(PD2:ON)、プレディストーション信号の位相とアナログ直交ベースバンド信号の位相とが揃うように、カットオフ周波数を引き下げる。これは、帯域制限用アクティブフィルタ512、514において発生する位相遅延を補償するためである。一方、帯域制限用アクティブフィルタ702、704は、プレディストーション信号の入力をオフにする場合(PD2:OFF)、帯域制限用アクティブフィルタ512、514において発生する位相遅延を補償する必要がないため、カットオフ周波数を引き上げる。また、プレディストーション信号の入力をオフにする場合(PD2:OFF)、図12に示すように、帯域制限用アクティブフィルタ712、714は、合成回路108、118において発生するノイズ成分の除去を目的として、カットオフ周波数を引き下げる。なお、帯域制限用アクティブフィルタ512、514、720、722のカットオフ周波数は、移相回路140、152、及びゲイン調整回路144、156において発生するノイズレベルに応じて制御される。
以上、本発明の第7の実施形態に係る歪み補償装置の構成について、その特徴点を中心に説明した。当該歪み補償装置は、プレディストーション信号の入力制御と、アナログ直交ベースバンド信号の帯域制限処理と、送信希望波信号の帯域制限処理と、を連動させる点に特徴を有する。このような構成により、プレディストーション信号の入力制御による低消費電力化を図ると同時に、帯域外ノイズを低減するように送信希望波信号の周波数帯域を好適に調整することが可能となる。
<第8の実施形態>
次に、本発明の第8の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第6及び第7の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第8の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図8は、第8の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第8の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第6及び第7の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第8の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図8は、第8の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
第8の実施形態に係る歪み補償装置は、帯域制限用アクティブフィルタ502、508、530、532の通過帯域制御と、オン/オフ制御が可能な帯域制限用アクティブフィルタ616、618、620、622のオン/オフ制御を連動して実行する点に特徴を有する。なお、上記の通過帯域制御とオン/オフ制御とは、制御信号(PD2、PD3)を通じて実行される。
第8の実施形態に係る歪み補償装置は、第6の実施形態に係る歪み補償装置と実質的に同様の構成を有するが、各帯域制限用アクティブフィルタを制御する制御信号(PD1、PD2;BW1、BW2、BW3、BW4、BW5、BW6)を介して、帯域制限用アクティブフィルタ502、508、530、532の通過帯域制御と、オン/オフ制御が可能な帯域制限用アクティブフィルタ616、618、620、622のオン/オフ制御を連動させるデコーダ802を備える点で相違する。また、第7の実施形態に係る歪み補償装置と対比すると、第8の実施形態に係る歪み補償装置は、5次歪み成分を考慮したプレディストーション信号を生成する点に特徴を有する。なお、制御信号PD2と制御信号PD3とは相互に独立して制御される信号であるため、デコーダ802は、PD2とPD3との組合せに応じて、帯域制限用アクティブフィルタ502、508、530、532の通過帯域を制御することが可能になる。
以上、本発明の第8の実施形態に係る歪み補償装置の構成について、その特徴点を中心に説明した。当該歪み補償装置は、プレディストーション信号の入力制御と、アナログ直交ベースバンド信号の帯域制限処理と、送信希望波信号の帯域制限処理と、を連動させる点に特徴を有する。このような構成により、プレディストーション信号の入力制御による低消費電力化を図ると同時に、帯域外ノイズを低減するように送信希望波信号の周波数帯域を好適に調整することが可能となる。
<第9の実施形態>
次に、本発明の第9の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第5の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第9の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図9は、第9の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第9の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第5の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第9の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図9は、第9の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
第9の実施形態に係る歪み補償装置は、第5の実施形態に係る歪み補償装置が備えるゲイン調整回路144、156に代えて、制御信号(LV1)に応じたゲイン制御が可能なゲイン調整回路902、904を備えることを特徴とする。また、当該歪み補償装置は、当該制御信号LV1に応じて、ゲイン調整回路902、904を制御する制御手段906を備える。さらに、当該歪み補償装置は、ゲイン調整回路902、904のゲイン値に連動して、帯域制限用アクティブフィルタ502、504、512、514、520、522、530、532のカットオフ周波数を変化させるように、制御信号BW1、BW2、BW3、BW4を調整するデコーダ908を備えている。
一例として、ゲイン調整回路902、904のゲイン値に応じて、帯域制限用アクティブフィルタ530、532の通過帯域が変化する様子を図13及び図14に示した。図13は、ゲイン調整回路902、904のゲイン値a1が大きくなった場合に、帯域制限用アクティブフィルタ530、532のカットオフ周波数が減少する例である。一方、図14は、ゲイン調整回路902、904のゲイン値a1が−10dB以下の場合と、当該ゲイン値a1が−10dBを超過し、かつ、0dB以下である場合とで、帯域制限用アクティブフィルタ530、532のカットオフ周波数を切り替える一例を示している。ここで挙げた例のように、デコーダ908は、ゲイン調整回路902、904のゲイン値に応じて、連続的又は段階的に各帯域制限用アクティブフィルタのカットオフ周波数を変化させることができる。
以上、本発明の第9の実施形態に係る歪み補償装置の構成について、その特徴点を中心に説明した。かかる構成により、当該歪み補償装置は、電力増幅後の送信希望波信号における3次歪み成分の振幅が相対的に大きい場合、各帯域制限用アクティブフィルタのカットオフ周波数を引き下げて、帯域外ノイズの影響を好適に低減することができる。
<第10の実施形態>
次に、本発明の第10の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第6の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第10の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図10は、第10の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第10の実施形態に係る歪み補償装置の構成について説明する。ここでは、上記の第6の実施形態に係る歪み補償装置と重複する構成要素については同一の符号を付することにより説明を省略し、第10の実施形態に特徴的な構成要素についてのみ詳細に説明する。図10は、第10の実施形態に係る歪み補償装置の構成を示すブロック図である。
第10の実施形態に係る歪み補償装置は、第6の実施形態に係る歪み補償装置が備えるゲイン調整回路144、156、208、220に代えて、制御信号(LV1、LV2)に応じたゲイン制御が可能なゲイン調整回路1002、1004、1006、1008を備えることを特徴とする。また、当該歪み補償装置は、制御信号LV1に応じて、ゲイン調整回路1002、1006を制御する制御手段1010と、制御信号LV2に応じて、ゲイン調整回路1004、1008を制御する制御手段1012と、を備える。さらに、当該歪み補償装置は、ゲイン調整回路1002、1004、1006、1008のゲイン値に連動して、帯域制限用アクティブフィルタ502、504、530、532、602、604、606、608、616、618、620、622のカットオフ周波数を変化させるように、制御信号BW1、BW2、BW3、BW4、BW5、BW6を調整するデコーダ1014を備えている。
第10の実施形態に係る歪み補償装置の構成は、第9の実施形態に係る歪み補償装置が備えるプレディストーション信号生成部の構成を5次歪み成分に対応可能なように拡張したものである。従って、第10の実施形態に係る歪み補償装置は、第9の実施形態に係る歪み補償装置と同様に、電力増幅した送信希望波信号に含まれる高次歪み成分の相対的な振幅比率に応じて、各帯域制限用アクティブフィルタのカットオフ周波数を変化することが可能である。また、第10の実施形態に係る歪み補償装置は、5次歪み成分を考慮した構成となっているため、第9の実施形態に係る歪み補償装置に比べて、より高い精度の歪み補償が可能である。
以上、本発明の第10の実施形態に係る歪み補償装置の構成について、その特徴点を中心に説明した。かかる構成により、当該歪み補償装置は、電力増幅後の送信希望波信号における3次歪み成分、あるいは、5次歪み成分の振幅が相対的に大きい場合、各帯域制限用アクティブフィルタのカットオフ周波数を引き下げて、帯域外ノイズの影響を好適に低減することができる。
<無線通信装置の構成>
以上、本発明の歪み補償装置に係る好適な実施形態を開示し、各実施形態の構成について詳細に説明した。上記の各実施形態に係る歪み補償装置は、以下で説明するような無線通信装置に搭載して利用することが可能であり、その利用形態に応じて、上記の実施形態又はその変形例を選択的に適用することができる。
以上、本発明の歪み補償装置に係る好適な実施形態を開示し、各実施形態の構成について詳細に説明した。上記の各実施形態に係る歪み補償装置は、以下で説明するような無線通信装置に搭載して利用することが可能であり、その利用形態に応じて、上記の実施形態又はその変形例を選択的に適用することができる。
図15を参照しながら、本発明の歪み補償装置を適用可能な無線通信装置の一構成例について説明する。
上記の無線通信装置は、アンテナ1102と、アンテナ共用器1104と、受信部1106と、アナログ・デジタル変換機(ADC)1108と、ベースバンド信号処理部1110と、デジタル・アナログ変換機(DAC)1112と、送信部1114と、により構成される。また、送信部1114は、歪み成分生成回路1116と、合成回路1118と、直交変調器1120と、可変利得増幅器1122と、バンドパスフィルタ1124と、送信電力増幅器1126と、により構成される。なお、上記の歪み補償装置は、DAC1112と送信部1114とを含む部分に該当し、上記のプレディストーション信号生成部は、歪み生成回路1116に該当する。
アンテナ1102は、他の無線通信装置が発信した高周波信号を受信し、又は送信部1114により生成された送信希望波信号をアンテナ共用器1104を介して取得し、他の無線通信装置に対して送信する。アンテナ共用器1104は、送信部1114と受信部1106とを一のアンテナ1102に接続するための空中線共用器である。受信部1106は、アンテナ共用器1104を介して受信したアナログ受信信号をADC1108に伝送する。ベースバンド信号処理部1110は、ADC1108を介してデジタル変換された受信信号からベースバンド信号を復調する。
また、ベースバンド信号処理部1110は、送信用のデジタル直交ベースバンド信号を生成し、DAC1112を介して送信部1114に伝送する。送信部1114は、DAC1112によりアナログ変換されたアナログ直交ベースバンド信号を分岐させ、一方を合成回路1118に入力し、他方を歪み成分生成回路1116に入力する。歪み成分生成回路1116は、入力されたアナログ直交ベースバンド信号に基づいてプレディストーション信号を生成し、当該プレディストーション信号を合成回路1118に入力する。合成回路1118は、DAC1112から直接入力されたアナログ直交ベースバンド信号と、上記のプレディストーション信号とを合成し、送信希望波信号を生成して直交変調器1120に入力する。直交変調器1120は、送信希望波信号を直交変調して可変利得増幅器1122に入力する。可変利得増幅器1122は、送信希望波信号のゲイン調整を行い、バンドパスフィルタ1124に入力する。バンドパスフィルタ1124は、送信希望波信号から所定の帯域外周波数成分を除去した後、送信電力増幅器1126に入力する。送信電力増幅器1126は、送信希望波信号を電力増幅し、アンテナ共用器1104に入力する。送信希望波信号は、アンテナ共用器1104とアンテナ1102とを介して他の無線通信装置に送信される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
102、112、1112 DAC
104、110、114、120、146、158、210、222、302、304、310、312、402、406、408、410 帯域制限用フィルタ
106、116、148、160、212、224 スイッチ
108、118、1118 合成回路
136 パワーアンプ
138 I信号用3次歪み成分生成回路
140、152、204、216 移相回路
144、156、208、220、902、904、1002、1004、1006、1008 ゲイン調整回路
150 Q信号用3次歪み成分生成回路
202 I信号用5次歪み成分生成回路
214 Q信号用5次歪み成分生成回路
502、504、512、514、520、522、530、532、602、604、606、608、616、618、620、622、702、704、712、714、720、722 帯域制限用アクティブフィルタ
1110 ベースバンド信号処理部
1114 送信部
1116 歪み成分生成回路
1120 直交変調器
1126 送信電力増幅器
104、110、114、120、146、158、210、222、302、304、310、312、402、406、408、410 帯域制限用フィルタ
106、116、148、160、212、224 スイッチ
108、118、1118 合成回路
136 パワーアンプ
138 I信号用3次歪み成分生成回路
140、152、204、216 移相回路
144、156、208、220、902、904、1002、1004、1006、1008 ゲイン調整回路
150 Q信号用3次歪み成分生成回路
202 I信号用5次歪み成分生成回路
214 Q信号用5次歪み成分生成回路
502、504、512、514、520、522、530、532、602、604、606、608、616、618、620、622、702、704、712、714、720、722 帯域制限用アクティブフィルタ
1110 ベースバンド信号処理部
1114 送信部
1116 歪み成分生成回路
1120 直交変調器
1126 送信電力増幅器
Claims (27)
- アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成される送信希望波信号を増幅することにより発生する非線形歪み成分を補償することが可能な歪み補償装置において:
入力された前記アナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限部と;
前記第1帯域制限部を通過した前記アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、前記非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と;
前記非線形歪み成分の振幅と、前記歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅と、が一致するように、前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅を調整する振幅比調整部と;
前記非線形歪み成分と、前記歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号と、が打ち消されるように、前記歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する位相差調整部と;
前記第1帯域制限部を通過した前記アナログ直交ベースバンド信号と、前記振幅比調整部及び前記位相差調整部を通過した前記歪み成分直交ベースバンド信号とを合成して、前記送信希望波信号を生成する歪み成分合成部と;
前記歪み成分合成部に対して前記歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御するための第1スイッチと;
を含むことを特徴とする、歪み補償装置。 - さらに、前記振幅比調整部により振幅が調整され、かつ、前記位相差調整部により位相が調整された前記歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第2帯域制限部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の歪み補償装置。
- さらに、前記歪み成分合成部により生成された前記送信希望波の周波数帯域を制限する第3帯域制限部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の歪み補償装置。
- さらに、前記歪み成分合成部に対して、前記アナログ直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御するための第2スイッチを備えることを特徴とする、請求項1に記載の歪み補償装置。
- さらに、前記歪み成分合成部に入力される前記アナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第4帯域制限部を備え、
前記歪み補償装置は、
前記第4帯域制限部のオン・オフを切り替えることにより、前記第4帯域制限部を前記第1スイッチとして機能させることを特徴とする、請求項1に記載の歪み補償装置。 - 前記第2帯域制限部は、
通過可能な前記歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にすることを特徴とする、請求項2に記載の歪み補償装置。 - 前記第3帯域制限部は、
通過可能な前記送信希望波信号の周波数帯域を可変にすることを特徴とする、請求項3に記載の歪み補償装置。 - 前記第4帯域制限部は、
通過可能な前記アナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にすることを特徴とする、請求項5に記載の歪み補償装置。 - 前記第3帯域制限部は、
前記第1スイッチのオン・オフに連動して、通過可能な前記周波数帯域を変更することを特徴とする、請求項7に記載の歪み補償装置。 - 前記第4帯域制限部は、
前記第1スイッチのオン・オフに連動して、通過可能な前記周波数帯域を変更することを特徴とする、請求項8に記載の歪み補償装置。 - 前記第2帯域制限部は、
前記振幅比調整部において調整された前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅に応じて、通過可能な前記周波数帯域を変化させることを特徴とする、請求項6に記載の歪み補償装置。 - 前記第3帯域制限部は、
前記振幅比調整部において調整された前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅に応じて、通過可能な前記周波数帯域を変化させることを特徴とする、請求項7に記載の歪み補償装置。 - 前記第4帯域制限部は、
前記振幅比調整部において調整された前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅に応じて、通過可能な前記周波数帯域を変化させることを特徴とする、請求項8に記載の歪み補償装置。 - アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成される送信希望波信号を増幅することにより発生する非線形歪み成分を補償することが可能な歪み補償装置において:
入力された前記アナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限部と;
前記第1帯域制限部を通過した前記アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、前記非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と;
前記非線形歪み成分の振幅と、前記歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅と、が一致するように、前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅を調整する振幅比調整部と;
前記非線形歪み成分と、前記歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号と、が打ち消されるように、前記歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する位相差調整部と;
前記振幅比調整部により振幅比が調整され、かつ、前記位相差調整部により位相が調整された前記歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第2帯域制限部と;
前記第1帯域制限部を通過した前記アナログ直交ベースバンド信号と、前記振幅比調整部及び前記位相差調整部を通過した前記歪み成分直交ベースバンド信号とを合成して、前記送信希望波信号を生成する歪み成分合成部と;
を備え、
前記歪み補償装置は、
前記第2帯域制限部のオン・オフを切り替えることにより、前記歪み成分合成部に対して前記歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御することを特徴とする、歪み補償装置。 - さらに、前記歪み成分合成部により生成された前記送信希望波の周波数帯域を制限する第3帯域制限部を備えることを特徴とする、請求項14に記載の歪み補償装置。
- さらに、前記歪み成分合成部に対して、前記アナログ直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御するためのスイッチを備えることを特徴とする、請求項14に記載の歪み補償装置。
- さらに、前記歪み成分合成部に入力される前記アナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第4帯域制限部を備え、
前記歪み補償装置は、
前記第4帯域制限部のオン・オフを切り替えることにより、前記歪み成分合成部に対して前記アナログ直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御することを特徴とする、請求項14に記載の歪み補償装置。 - 前記第2帯域制限部は、
通過可能な前記歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にすることを特徴とする、請求項14に記載の歪み補償装置。 - 前記第3帯域制限部は、
通過可能な前記送信希望波信号の周波数帯域を可変にすることを特徴とする、請求項15に記載の歪み補償装置。 - 前記第4帯域制限部は、
通過可能な前記アナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を可変にすることを特徴とする、請求項17に記載の歪み補償装置。 - 前記第3帯域制限部は、
前記第2帯域制限部のオン・オフに連動して、通過可能な前記周波数帯域を変更することを特徴とする、請求項19に記載の歪み補償装置。 - 前記第4帯域制限部は、
前記第2帯域制限部のオン・オフに連動して、通過可能な前記周波数帯域を変更することを特徴とする、請求項20に記載の歪み補償装置。 - 前記第2帯域制限部は、
前記振幅比調整部において調整された前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅に応じて、通過可能な前記周波数帯域を変化させることを特徴とする、請求項18に記載の歪み補償装置。 - 前記第3帯域制限部は、
前記振幅比調整部において調整された前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅に応じて、通過可能な前記周波数帯域を変化させることを特徴とする、請求項19に記載の歪み補償装置。 - 前記第4帯域制限部は、
前記振幅比調整部において調整された前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅に応じて、通過可能な前記周波数帯域を変化させることを特徴とする、請求項20に記載の歪み補償装置。 - アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成される送信希望波信号を増幅することにより発生する非線形歪み成分を補償することが可能な無線通信装置において:
デジタル直交ベースバンド信号を生成するベースバンド信号処理部と;
前記デジタル直交ベースバンド信号をアナログ直交ベースバンド信号に変換するデジタル・アナログ変換部と;
入力された前記アナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限部と;
前記第1帯域制限部を通過した前記アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、前記非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と;
前記非線形歪み成分の振幅と、前記歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅と、が一致するように、前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅を調整する振幅比調整部と;
前記非線形歪み成分と、前記歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号と、が打ち消されるように、前記歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する位相差調整部と;
前記第1帯域制限部を通過した前記アナログ直交ベースバンド信号と、前記振幅比調整部及び前記位相差調整部を通過した前記歪み成分直交ベースバンド信号とを合成して、前記送信希望波信号を生成する歪み成分合成部と;
前記歪み成分合成部に対して前記歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御するための第1スイッチと;
前記送信希望波信号を直交変調する直交変調部と;
前記直交変調された送信希望波信号を電力増幅する信号増幅部と;
前記電力増幅された送信希望波信号を送信する信号送信部と;
を備えることを特徴とする、無線通信装置。 - アナログ直交ベースバンド信号に基づいて生成される送信希望波信号を増幅することにより発生する非線形歪み成分を補償することが可能な無線通信装置において:
デジタル直交ベースバンド信号を生成するベースバンド信号処理部と;
前記デジタル直交ベースバンド信号をアナログ直交ベースバンド信号に変換するデジタル・アナログ変換部と;
入力された前記アナログ直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限部と;
前記第1帯域制限部を通過した前記アナログ直交ベースバンド信号に基づいて、前記非線形歪み成分に対応した歪み成分直交ベースバンド信号を生成する歪み成分直交ベースバンド信号生成部と;
前記非線形歪み成分の振幅と、前記歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号の振幅と、が一致するように、前記歪み成分直交ベースバンド信号の振幅を調整する振幅比調整部と;
前記非線形歪み成分と、前記歪み成分直交ベースバンド信号を増幅して得られる信号と、が打ち消されるように、前記歪み成分直交ベースバンド信号の位相を調整する位相差調整部と;
前記振幅比調整部により振幅比が調整され、かつ、前記位相差調整部により位相が調整された前記歪み成分直交ベースバンド信号の周波数帯域を制限する第2帯域制限部と;
前記第1帯域制限部を通過した前記アナログ直交ベースバンド信号と、前記振幅比調整部及び前記位相差調整部を通過した前記歪み成分直交ベースバンド信号とを合成して、前記送信希望波信号を生成する歪み成分合成部と;
前記送信希望波信号を直交変調する直交変調部と;
前記直交変調された送信希望波信号を電力増幅する信号増幅部と;
前記電力増幅された送信希望波信号を送信する信号送信部と;
を備え、
前記無線通信装置は、
前記第2帯域制限部のオン・オフを切り替えることにより、前記歪み成分合成部に対して前記歪み成分直交ベースバンド信号を入力するか否かを制御することを特徴とする、無線通信装置。
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