JP2017158055A - 歪補償装置及び歪補償方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模の増大を抑えつつ、歪補償性能を向上すること。
【解決手段】歪補償装置12は、PD部21と、係数更新部24とを有する。PD部21は、送信信号の電力を増幅するPA16の非線形歪を、歪補償テーブルに格納され且つ送信信号の振幅値に応じた歪補償係数を用いて、補償する。係数更新部24は、送信信号の電力値とPA16からのフィードバック信号の電力値との差分を算出する。そして、係数更新部24は、直交座標系における送信信号とフィードバック信号との誤差に応じた第1の複素ベクトルの虚部を算出する。そして、係数更新部24は、実部が差分であり且つ虚部が第1の複素ベクトルの虚部である第2の複素ベクトルを用いて、歪補償テーブルに格納された歪補償係数を更新する。
【選択図】図2

Description

本発明は、歪補償装置及び歪補償方法に関する。
例えば無線通信システムにおける基地局及びユーザ端末等の無線装置には、送信信号の電力を増幅する増幅器(Power Amplifier;以下では「PA」と呼ぶことがある)が備えられている。無線装置では、一般的に、PAの電力効率を高めるために、PAの飽和領域付近でPAを動作させる。しかし、PAを飽和領域付近で動作させると非線形歪が増大する。そこで、PAでの非線形歪を抑えてACP(Adjacent Channel leakage Power:隣接チャネル漏洩電力)を低減するために、無線装置には、PAでの非線形歪を補償する歪補償装置が備えられる。
歪補償装置で用いられる歪補償方式の一つに「プリディストーション(Pre-Distortion;以下では「PD」と呼ぶことがある)方式」がある。PD方式の歪補償装置は、PAでの非線形歪の逆特性を有する歪補償係数をPAへの入力前の送信信号に予め乗算することで、PAの出力信号の線形性を高めてPAの出力信号に生じる歪を抑圧する。送信信号に対する歪補償係数の乗算により、送信信号の振幅成分に対する歪と送信信号の位相成分に対する歪の双方が補償される。以下では、送信信号に歪補償係数を乗算した後の信号を「プリディストーション信号(PD信号)」と呼ぶことがある。よって、PD信号は、PAへの入力前に、PAでの非線形歪の逆特性に従って予め歪んだ信号となる。また、以下では、送信信号の振幅成分に対するPAでの歪を「振幅歪」と呼び、送信信号の位相成分に対するPAでの歪を「位相歪」と呼ぶことがある。
例えば、PD方式の歪補償装置として、複数の歪補償係数が格納されたルックアップテーブル(以下では「歪補償テーブル」と呼ぶことがある)を有するものがある。歪補償テーブルを有する歪補償装置は、歪補償装置へ入力された送信信号の振幅値に応じた歪補償係数を歪補償テーブルから読み出して送信信号に乗算する。歪補償テーブルに格納された歪補償係数は、参照信号としての送信信号と、PAから出力されて歪補償部へフィードバックされた信号(以下では「フィードバック信号」と呼ぶことがある)との誤差が最小になるように逐次更新される。送信信号と、フィードバック信号との誤差は、直交座標において送信信号とフィードバック信号とを結ぶ複素ベクトルによって表される。送信信号と、フィードバック信号との誤差を、直交座標において送信信号とフィードバック信号とを結ぶ複素ベクトルによって表す方式を、以下では「直交座標方式」と呼ぶ。
特開2006−121408号公報 特開2006−270638号公報
ここで、送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)との誤差e(t)と、フィードバック信号y(t)の振幅ずれとの関係の一例を図1に示す。図1は、課題の説明に供する図である。図1の上側では、時刻t0において、送信信号x(t0)とフィードバック信号y(t0)との間の振幅差が存在せず、且つ、送信信号x(t0)とフィードバック信号y(t0)との間の位相差のみが存在する状態を示している。例えば、図1の上側に示すように、送信信号x(t0)とフィードバック信号y(t0)との誤差e(t0)は、直交座標において、送信信号とフィードバック信号とを結ぶ複素ベクトルによって表される。時刻t0の後の時刻t1において、誤差e(t1)が誤差e(t0)よりも小さくなるように、歪補償係数h0が歪補償係数h1へ更新される。すると、フィードバック信号y(t1)の振幅は、図1の下側に示すように、フィードバック信号y(t0)の振幅よりも小さくなり、結果として、フィードバック信号y(t)の振幅ずれが発生する。フィードバック信号y(t)の振幅ずれが発生すると、本来存在しなかった、送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)との間の振幅差が発生してしまう。この振幅差は、送信信号x(t0)とフィードバック信号y(t0)との間の位相差が増大するに従って、増大する。また、振幅差の増大に伴って、上記の「振幅歪」も増大し、歪補償性能が低下してしまう。
このように、直交座標方式では、歪補償性能が低下する恐れがある。
これに対し、送信信号とフィードバック信号との誤差を極座標により表す方式(以下「極座標方式」と呼ぶことがある)を採用することが考えられる。極座標方式では、送信信号とフィードバック信号との誤差が振幅及び位相により表現されるので、「振幅歪」の増大の問題が回避され、歪補償性能を向上することが可能となる。
しかしながら、極座標変換方式では、直交座標を極座標に変換する演算、及び極座標を直交座標に戻す演算を行うので、回路規模が増大してしまう。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、回路規模の増大を抑えつつ、歪補償性能を向上することができる歪補償装置及び歪補償方法を提供することを目的とする。
本願の開示する歪補償装置は、一つの態様において、歪補償部と、更新部とを有する。前記歪補償部は、送信信号の電力を増幅する増幅器の非線形歪を、歪補償テーブルに格納され且つ前記送信信号の振幅値に応じた歪補償係数を用いて、補償する。前記更新部は、前記送信信号の電力値と前記増幅器からのフィードバック信号の電力値との差分を算出する。そして、前記更新部は、直交座標系における前記送信信号と前記フィードバック信号との誤差に応じた第1の複素ベクトルの虚部を算出する。そして、前記更新部は、実部が前記差分であり且つ虚部が前記第1の複素ベクトルの虚部である第2の複素ベクトルを用いて、前記歪補償テーブルに格納された歪補償係数を更新する。
本願の開示する歪補償装置の一つの態様によれば、回路規模の増大を抑えつつ、歪補償性能を向上することができるという効果を奏する。
図1は、課題の説明に供する図である。 図2は、本実施例の無線装置の一例を示すブロック図である。 図3は、本実施例の係数更新部の一例を示す図である。 図4は、本実施例の第2の複素ベクトルの説明に供する図である。 図5は、本実施例の歪補償装置の処理動作の一例を示すフローチャートである。 図6は、本実施例の歪補償装置による効果を説明するための図である。
以下に、本願の開示する歪補償装置及び歪補償方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により開示技術が限定されるものではない。また、実施例において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
[無線装置の構成例]
図2は、本実施例の無線装置の一例を示すブロック図である。図2において、無線装置10は、ベースバンドユニット11と、歪補償装置12と、デジタルアナログ変換部(DAC)13と、直交変調器14と、搬送波生成器15と、PA16と、カプラ17と、アンテナ18とを有する。また、無線装置10は、直交復調器19と、アナログデジタル変換部(ADC)20とを有する。また、歪補償装置12は、プリディストーション(PD)部21と、アドレス生成部22と、ルックアップテーブル(LUT:Look Up Table)記憶部23と、係数更新部24とを有する。
ベースバンドユニット11は、入力される送信データに対して符号化処理及び変調処理等のベースバンド処理を行ってベースバンドの送信信号を生成し、生成した送信信号をPD部21、アドレス生成部22及び係数更新部24へ出力する。ベースバンドユニット11によって生成される送信信号は、同相成分信号(I信号:In-Phase component)と直交成分信号(Q信号:Quadrature component)を含む。
PD部21は、LUT記憶部23から出力された歪補償係数の実部及び虚部を送信信号のI信号及びQ信号にそれぞれに乗算して、PA16の歪特性を打ち消すような逆特性を持つPD信号を生成し、生成したPD信号をDAC13へ出力する。すなわち、PD部21は、PA16の非線形歪を歪補償係数を用いて補償する。
DAC13は、I信号及びQ信号のそれぞれに対応するPD信号をデジタル信号からアナログ信号に変換して直交変調器14へ出力する。
搬送波生成器15は、基準搬送波を生成し、生成した基準搬送波を直交変調器14及び直交復調器19へ出力する。
直交変調器14は、PD信号のI信号に基準搬送波を乗算し、PD信号のQ信号に基準搬送波を90°移相した搬送波を乗算する。そして、直交変調器14は、2つの乗算結果を加算することでPD信号に対して直交変調及びアップコンバートを施し、直交変調及びアップコンバート後のPD信号をPA16へ出力する。
PA16は、直交変調器14から入力されるPD信号の電力を増幅し、電力増幅後の信号をカプラ17へ出力する。
カプラ17は、電力増幅後の信号を、アンテナ18と、直交復調器19とに分配する。これにより、PA16から出力された信号が、直交復調器19及びADC20を介して歪補償装置12へフィードバックされる。
アンテナ18は、電力増幅後の信号を送信する。
直交復調器19は、カプラ17から入力される信号に対し、搬送波生成器15で生成された基準搬送波と、基準搬送波を90°移相した搬送波とをそれぞれ乗算してダウンコンバート及び直交復調を行う。そして、直交復調器19は、直交復調により得られたフィードバック信号をADC20へ出力する。直交復調により得られたフィードバック信号は、I信号及びQ信号を含む。
ADC20は、フィードバック信号をアナログ信号からデジタル信号に変換して係数更新部24へ出力する。
アドレス生成部22は、ベースバンドユニット11から入力される送信信号x(t)のパワーpを求め、求めたパワーpに応じたアドレスを生成し、生成したアドレスをLUT記憶部23に対して指定する。
LUT記憶部23は、歪補償テーブルであるLUTを保持する。LUTは、複数のアドレスと、それら複数のアドレスのそれぞれに対応する複数の歪補償係数とを格納する。すなわち、LUT記憶部23は、LUTを用いて、送信信号x(t)の離散的な各パワーpに対応するアドレス位置に、PA16の非線形歪を打ち消すための歪補償係数を記憶している。LUTに格納された歪補償係数は、振幅成分係数及び位相成分係数を含む。LUT記憶部23は、アドレス生成部22から指定されたアドレスに対応する歪補償係数をPD部21及び係数更新部24へ出力する。
係数更新部24は、ベースバンドユニット11から入力される送信信号の電力と、ADC20から入力されるフィードバック信号の電力との差分(以下単に「差分」と呼ぶことがある)を算出する。そして、係数更新部24は、直交座標系における送信信号とフィードバック信号との誤差に応じた「第1の複素ベクトルの虚部」を算出する。そして、係数更新部24は、実部が「差分」であり且つ虚部が「第1の複素ベクトルの虚部」である「第2の複素ベクトル」を用いて、LUT記憶部23のLUTに格納された歪補償係数を更新する。
例えば、係数更新部24は、図3に示すように、電力算出部31と、電力算出部32と、減算部33と、共役複素信号出力部(Conj)34と、複素乗算部35とを有する。また、係数更新部24は、図3に示すように、減算部36,37と、複素乗算部38と、乗算部39,40と、加算部41,42とを有する。図3は、本実施例の係数更新部の一例を示す図である。
電力算出部31は、ベースバンドユニット11から入力される送信信号x(t)の電力値|x(t)|(=xre(t)+xim(t))を算出し、算出した電力値|x(t)|を減算部33へ出力する。ただし、xre(t)は、送信信号x(t)の実部を示し、送信信号x(t)のI信号に相当する。また、xim(t)は、送信信号x(t)の虚部を示し、送信信号x(t)のQ信号に相当する。
電力算出部32は、ベースバンドユニット11から入力されるフィードバック信号y(t)の電力値|y(t)|(=yre(t)+yim(t))を算出し、算出した電力値|y(t)|を減算部33へ出力する。ただし、yre(t)は、フィードバック信号y(t)の実部を示し、フィードバック信号y(t)のI信号に相当する。また、yim(t)は、フィードバック信号y(t)の虚部を示し、フィードバック信号y(t)のQ信号に相当する。
減算部33は、電力算出部31から入力される電力値|x(t)|と、電力算出部32から入力される電力値|y(t)|との差分(|x(t)|−|y(t)|)を算出して乗算部39へ出力する。
共役複素信号出力部34は、フィードバック信号y(t)の共役複素信号y(t)を複素乗算部35へ出力する。
複素乗算部35は、歪補償係数hn−1(p)と共役複素信号y*(t)との複素乗算を行い、複素乗算結果rot(t)(=hn−1(p)y*(t))を得る。
減算部36,37は、直交座標系における送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)との誤差e(t)を算出して複素乗算部38へ出力する。すなわち、減算部36は、送信信号x(t)のI信号xre(t)と、フィードバック信号y(t)のI信号yre(t)との差分(xre(t)−yre(t))を誤差e(t)の実部として出力する。また、減算部37は、送信信号x(t)のQ信号xim(t)と、フィードバック信号y(t)のQ信号yim(t)との差分(xim(t)−yim(t))を誤差e(t)の虚部として出力する。
複素乗算部38は、減算部36,37から出力される誤差e(t)と、複素乗算部35により得られた複素乗算結果rot(t)との複素乗算結果e(t)rot(t)の虚部のみを算出して乗算部40へ出力する。複素乗算結果e(t)rot(t)は、誤差e(t)に応じた「第1の複素ベクトル」の一例であり、複素乗算結果e(t)rot(t)の虚部は、「第1の複素ベクトルの虚部」の一例である。複素乗算結果e(t)rot(t)の虚部は、(xre(t)−yre(t))rotim(t)+(xim(t)−yim(t))rotre(t)により表される。ただし、rotre(t)は、複素乗算結果rot(t)の実部であり、rotim(t)は、複素乗算結果rot(t)の虚部である。
ここで、減算部33により算出された差分(|x(t)|−|y(t)|)と、複素乗算部38により算出された複素乗算結果e(t)rot(t)の虚部とは、「第2の複素ベクトル」δh(t)を形成する。図4は、本実施例の第2の複素ベクトルの説明に供する図である。図4に示すように、「第2の複素ベクトル」δh(t)は、実部δhre(t)が差分(|x(t)|−|y(t)|)であり、虚部δhim(t)が複素乗算結果e(t)rot(t)の虚部である複素ベクトルである。「第2の複素ベクトル」δh(t)の実部δhre(t)は、送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)との間の位相差とは無関係である。このため、送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)との間の位相差が増大した場合であっても、図1で説明した直交座標方式における「振幅歪」が増大する事態が回避される。結果として、歪補償精度の低下が回避される。
図3の説明に戻る。乗算部39は、ステップサイズパラメータμと、減算部33により算出された差分(|x(t)|−|y(t)|)(つまり、「第2の複素ベクトル」δh(t)の実部δhre(t))とを乗算する。乗算部40は、ステップサイズパラメータμと、複素乗算部38により算出された複素乗算結果e(t)rot(t)の虚部(つまり、「第2の複素ベクトル」δh(t)の虚部δhim(t))とを乗算する。
加算部41は、乗算部39の出力μ(|x(t)|−|y(t)|)と、歪補償係数hn−1(p)の実部と加算して、新たな歪補償係数h(p)の実部を算出する。加算部42は、乗算部40の出力μ{(xre(t)−yre(t))rotim(t)+(xim(t)−yim(t))rotre(t))}と、歪補償係数hn−1(p)の虚部と加算して、新たな歪補償係数h(p)の虚部を算出する。これにより、新たな歪補償係数h(p)が算出される。係数更新部24は、LUT記憶部23のLUTに格納された歪補償係数を新たな歪補償係数h(p)に更新する。
これらの構成により、係数更新部24では、以下に示す演算処理が行われる。
(p)=hn−1(p)+μδh(t)
δh(t)=δhre(t)+jδhim(t)
δhre(t)=|x(t)|−|y(t)|
=xre(t)+xim(t)−(yre(t)+yim(t)
δhim(t)=(xre(t)−yre(t))rotim(t)
+(xim(t)−yim(t))rotre(t)
e(t)=x(t)−y(t)
=xre(t)−yre(t)+j(xim(t)−yim(t))
rot(t)=hn−1(p)y*(t)
p=|x(t)|
ただし、x,y,f,h,u,eは複素数、*は共役複素数である。係数更新部24は、上記演算処理を繰り替えすことによって、「第2の複素ベクトル」δh(t)の大きさが最小となるように、歪補償係数h(p)を更新する。
[歪補償装置の動作例]
以上の構成を有する無線装置10に含まれる歪補償装置12の処理動作の一例について説明する。図5は、本実施例の歪補償装置の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、歪補償装置12の係数更新部24は、ベースバンドユニット11から入力される送信信号、及びADC20から入力されるフィードバック信号を取得する(ステップS101)。
係数更新部24は、送信信号の電力と、フィードバック信号の電力との「差分」を算出する(ステップS102)。
係数更新部24は、直交座標系における送信信号とフィードバック信号との誤差に応じた「第1の複素ベクトルの虚部」を算出する(ステップS103)。
係数更新部24は、実部が「差分」であり且つ虚部が「第1の複素ベクトルの虚部」である「第2の複素ベクトル」を用いて、LUT記憶部23のLUTに格納された歪補償係数を更新する(ステップS104)。そして、PD部21は、係数更新部24により更新された歪補償係数の実部及び虚部を送信信号のI信号及びQ信号にそれぞれに乗算して、PA16の歪特性を打ち消すような逆特性を持つPD信号を生成し、生成したPD信号をDAC13へ出力する。
図6は、本実施例の歪補償装置による効果を説明するための図である。図6では、送信信号とフィードバック信号との間の位相差が存在する場合のPAでの「振幅歪」の時間変動の一例を示すシミュレーション結果が示されている。図6において、グラフ51は、極座標方式が適用された歪補償装置を用いた場合のPAでの「振幅歪」の時間変動を示すグラフである。グラフ52は、本実施例の歪補償装置12を用いた場合のPA16での「振幅歪」の時間変動を示すグラフである。グラフ53は、直交座標方式が適用された歪補償装置を用いた場合のPAでの「振幅歪」の時間変動を示すグラフである。
図6に示すように、直交座標方式が適用された歪補償装置では、シミュレーションが開始されてからPAでの「振幅歪」が0に収束するまでの時間は、約3000msであった。この時間は、予め許容されたスペックを満たすものではなかった。
これに対して、本実施例の歪補償装置12では、シミュレーションが開始されてからPA16での「振幅歪」が0に収束するまでの時間は、約2000msであった。この時間は、予め許容されたスペックを満たすものであった。すなわち、本実施例の歪補償装置12では、直交座標方式が適用された歪補償装置と比較して、歪補償性能が改善された。
以上のように本実施例によれば、歪補償装置12において、係数更新部24は、送信信号の電力と、フィードバック信号の電力との「差分」を算出する。そして、係数更新部24は、直交座標系における送信信号とフィードバック信号との誤差に応じた「第1の複素ベクトルの虚部」を算出する。そして、係数更新部24は、実部が「差分」であり且つ虚部が「第1の複素ベクトルの虚部」である「第2の複素ベクトル」を用いて、LUT記憶部23のLUTに格納された歪補償係数を更新する。
この歪補償装置12の構成により、実部が送信信号とフィードバック信号との位相差は無関係である「第2の複素ベクトル」を用いて歪補償係数を更新することができる。このため、送信信号とフィードバック信号との位相差が増大した場合であっても、歪補償係数を適正値に近づけることができ、PA16での「振幅歪」が増大する事態が回避される。また、歪補償装置12は、直交座標を極座標に変換する演算、及び極座標を直交座標に戻す演算を行わないので、「極座標方式」が適用された歪補償装置と比較して、演算量を低減することが可能である。結果として、本実施例によれば、回路規模の増大を抑えつつ、歪補償性能を向上することができる。
また、歪補償装置12において、係数更新部24は、「第2の複素ベクトル」の大きさが最小となるように、LUT記憶部23のLUTに格納された歪補償係数を更新する。
この歪補償装置12の構成により、送信信号とフィードバック信号との位相差が増大した場合であっても、歪補償係数を迅速に適正値に近づけることができ、PA16での「振幅歪」の増大をより安定的に回避することができる。
[他の実施例]
歪補償装置12は、ハードウェアとして、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、LSI(Large Scale Integrated circuit)またはプロセッサ等により実現される。さらに、ベースバンドユニット11も、ハードウェアとして、FPGA、LSIまたはプロセッサ等により実現される。プロセッサの一例として、CPU(Central Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor)等が挙げられる。また、DAC13,直交変調器14,搬送波生成器15,PA16,カプラ17,アンテナ18,直交復調器19,ADC20は、ハードウェアとして、無線通信モジュールにより実現される。また、無線装置10及び歪補償装置12は、メモリを有してもよい。例えば、
メモリには、歪補償係数が格納されたテーブルが記憶される。
10 無線装置
11 ベースバンドユニット
12 歪補償装置
14 直交変調器
15 搬送波生成器
16 PA
17 カプラ
18 アンテナ
19 直交復調器
20 ADC
21 PD部
22 アドレス生成部
23 LUT記憶部
24 係数更新部
31,32 電力算出部
33,36,37 減算部
34 共役複素信号出力部
35,38 複素乗算部
39,40 乗算部
41,42 加算部

Claims (3)

  1. 送信信号の電力を増幅する増幅器の非線形歪を、歪補償テーブルに格納され且つ前記送信信号の振幅値に応じた歪補償係数を用いて、補償する歪補償部と、
    前記送信信号の電力値と前記増幅器からのフィードバック信号の電力値との差分を算出し、直交座標系における前記送信信号と前記フィードバック信号との誤差に応じた第1の複素ベクトルの虚部を算出し、実部が前記差分であり且つ虚部が前記第1の複素ベクトルの虚部である第2の複素ベクトルを用いて、前記歪補償テーブルに格納された歪補償係数を更新する更新部と
    を有することを特徴とする歪補償装置。
  2. 前記更新部は、前記第2の複素ベクトルの大きさが最小になるように、前記歪補償テーブルに保持された歪補償係数を更新することを特徴とする請求項1に記載の歪補償装置。
  3. 送信信号の電力を増幅する増幅器の非線形歪を、歪補償テーブルに保持され且つ前記送信信号の振幅値に応じた歪補償係数を用いて、補償し、
    前記送信信号の電力値と前記増幅器からのフィードバック信号の電力値との差分を算出し、直交座標系における前記送信信号と前記フィードバック信号との誤差に応じた第1の複素ベクトルの虚部を算出し、実部が前記差分であり且つ虚部が前記第1の複素ベクトルの虚部である第2の複素ベクトルを用いて、前記歪補償テーブルに格納された歪補償係数を更新する
    ことを特徴とする歪補償方法。
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