JP2004002789A - 離型フィルム、積層離型フィルム及び基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】極性基を有する樹脂を主成分とし、かつ、ハロゲンの含有率が5重量%以下である樹脂組成物からなる離型フィルムであって、熱機械分析により測定される針入温度が200℃以上である離型フィルム。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性、離型性、非汚染性に優れ、かつ、使用後の廃棄が容易な離型フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線基板、フレキシブルプリント配線基板、多層プリント配線基板等の製造工程において、プリプレグ又は耐熱フィルムを介して銅張積層板又は銅箔を熱プレスする際に離型フィルムが使用されている。また、フレキシブルプリント基板の製造工程において、電気回路を形成したフレキシブルプリント基板本体に、熱硬化型接着剤によってカバーレイフィルムを熱プレス接着する際に、カバーレイフィルムとプレス熱板とが接着するのを防止するために、離型フィルムを用いる方法が広く行われている。
【0003】
これらの用途に用いられる離型フィルムとしては、特許文献1や特許文献2に開示されているような、フッ素系フィルム、シリコン塗布ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が用いられてきた。
【0004】
近年、環境問題や安全性に対する社会的要請の高まりから、これらの離型フィルムに対しては、熱プレス成形に耐える耐熱性、プリント配線基板や熱プレス板に対する離型性といった機能に加えて、廃棄処理の容易性が求められるようになってきた。更に、熱プレス成形時の製品歩留まり向上のため、銅回路に対する非汚染性も重要となってきている。
【0005】
しかしながら、従来から離型フィルムとして用いられているフッ素系フィルムは耐熱性、離型性、非汚染性には優れているが、高価である上、使用後の廃棄焼却処理において燃焼しにくく、かつ、有毒ガスを発生するという問題点があった。また、シリコン塗布ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリメチルペンテンフィルムは、シリコンや構成成分である低分子量体の移行によってプリント配線基板、とりわけ銅回路の汚染を引き起こし、品質を損なうおそれがあった。また、ポリプロピレンフィルムは耐熱性に劣り離型性が不充分であった。
【0006】
【特許文献1】
特開平2−175247号公報
【特許文献2】
特開平5−283862号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、耐熱性、離型性、非汚染性に優れ、かつ、使用後の廃棄が容易な離型フィルムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、極性基を有する樹脂を主成分とし、かつ、ハロゲンの含有率が5重量%以下である樹脂組成物からなる離型フィルムであって、熱機械分析により測定される針入温度が200℃以上である離型フィルムである。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明の離型フィルムは、極性基を有する樹脂を主成分とし、かつ、ハロゲンの含有率が5重量%以下である樹脂組成物からなる。
上記極性基を有する樹脂を主成分とする樹脂組成物かからなることにより、本発明の離型フィルムの機械特性は優れたものとなる。また、樹脂組成物におけるハロゲンの含有率が5重量%以下であることにより、焼却してもハロゲンを含む有害な物質を生成することがない。好ましくは3重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下である。1重量%未満であると、欧州での実質的なノンハロゲン物質認定が得られる。
【0010】
本明細書において極性基を有するとは、エステル基、アミド基、イミド基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等が樹脂の一部を構成していることを意味する。
上記極性基を有する樹脂は、極性基を主鎖中に有していることが好ましい。極性基を主鎖中に有する樹脂を用いることにより、得られる本発明の離型フィルムは、機械特性が優れたものとなる。
【0011】
上記極性基を有する樹脂としては特に限定されず、例えば、芳香族ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリアミド等が挙げられる。なかでも、ヘテロ原子を分子中に含まないため焼却処理時の環境負荷が軽減され、経済的にも有利であることから以下に述べる結晶性芳香族ポリエステル混合物が好適である。
【0012】
上記結晶性芳香族ポリエステル混合物は、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と低分子量脂肪族ジオールとを反応させて得られる結晶性芳香族ポリエステルと、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と低分子量脂肪族ジオール及び高分子量ジオールとを反応させて得られる結晶性芳香族ポリエステルを混合してなるものである。
このような結晶性芳香族ポリエステル混合物は、高分子量ジオール成分を含有しない結晶性芳香族ポリエステルからなるマトリックス中に、高分子量ジオール成分を含有する結晶性芳香族ポリエステルが微小に分散することにより、耐熱性及び離型性を維持しながら、柔軟性を得ることができる。このような結晶性芳香族ポリエステル混合物を主成分とする樹脂組成物からなる本発明の離型フィルムは、耐熱性及び離型性と、回路パターンやスルーホール等の基板上の凹凸形状への追従性とのバランスが非常に優れる。
【0013】
上記結晶性芳香族ポリエステル混合物における混合比としては、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と低分子量脂肪族ジオールとを反応させて得られる結晶性芳香族ポリエステルの含有量の好ましい下限が50重量%、好ましい上限が100重量%であり、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と低分子量脂肪族ジオール及び高分子量ジオールとを反応させて得られる結晶性芳香族ポリエステルの含有量の好ましい下限が0重量%、好ましい上限が50重量%である。
【0014】
上記芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタリンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、オルトフタル酸ジメチル、ナフタリンジカルボン酸ジメチル、パラフェニレンジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0015】
上記低分子量脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0016】
上記高分子量ジオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0017】
上記構成成分からなる結晶性芳香族ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、テレフタル酸ブタンジオールポリテトラメチレングリコール共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0018】
また、上記結晶性芳香族ポリエステルとしては、結晶成分として少なくともブチレンテレフタレートを含有することが好ましい。ブチレンテレフタレート成分を含有することにより、得られる本発明の離型フィルムは、非汚染性及び結晶性に優れる。
【0019】
上記結晶性芳香族ポリエステルがブチレンテレフタレート成分を結晶成分として含有するものである場合には、本発明の離型フィルムは、結晶融解熱量が40J/g以上であることが好ましい。40J/g未満であると、熱プレス成形に耐え得る耐熱性を発現することができないことがあり、また、170℃における寸法変化率も大きくなり、熱プレス成形時に回避パターンを損なうおそれがある。より好ましくは50J/g以上である。
結晶性を向上させ高い結晶融解熱量とするためには、結晶核剤等の結晶化を促進する添加剤を上記樹脂組成物に加えてもよい。また、離型フィルムの溶融成形時の冷却温度を、上記芳香族ポリエステルのガラス転移温度以上、好ましくは70〜150℃に設定することにより高い結晶融解熱量とすることができる。
なお、上記結晶融解熱量は、示差走査熱量測定により測定することができる。
【0020】
上記結晶性芳香族ポリエステルは、また、ポリエーテル骨格を主鎖中に有するポリエステルを含有することが好ましい。これにより、本発明の離型フィルムは、高温における柔軟性が向上し、高強度と高温柔軟性とのバランスが向上する。
上記ポリエーテル骨格を主鎖中に有するポリエステルは、融点か200℃以上であることが好ましい。200℃未満であると、離型フィルムとして用いた場合に剥離しにくくなることがある。
【0021】
このようなポリエーテル骨格を主鎖中に有するポリエステルとしては特に限定されず、例えば、テレフタル酸ブタンジオールポリテトラメチレングリコール共重合体、テレフタル酸ブタンジオールポリプロピレングリコール共重合体等が挙げられる。
【0022】
上記ポリエーテル骨格を主鎖中に有するポリエステルの上記結晶性芳香族ポリエステル中における含有量としては、50重量%以下であることが好ましい。50重量%を超えると、得られる離型フィルムの剥離性が劣ることがある。
【0023】
上記樹脂組成物は、更に、層状珪酸塩を含有することが好ましい。
上記層状珪酸塩とは、層間に交換性金属カチオンを有する珪酸塩鉱物を意味する。上記層状珪酸塩としては特に限定されず、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト等のスメクタイト系粘土鉱物;バーミキュライト、ハロイサイト、膨潤性マイカ等が挙げられる。なかでも、モンモリロナイト及び/又は膨潤性マイカ及び/又はヘクトライトが好適に用いられる。上記層状珪酸塩は、天然物であってもよいし、合成物であってもよい。これらの層状珪酸塩は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0024】
上記層状珪酸塩としては、下記式(1)で定義される形状異方性効果の大きいことが好ましい。具体的には、スメクタイト系粘土鉱物や膨潤性マイカを用いることが好ましい。形状異方性効果の大きい層状珪酸塩を用いることにより、本発明の離型フィルムはより優れた耐熱性や機械強度を有するものとなる。
形状異方性効果=結晶表面(A)の面積/結晶表面(B)の面積 (1)
式中、結晶表面(A)は層表面を意味し、結晶表面(B)は層側面を意味する。
【0025】
上記層状珪酸塩の形状としては特に限定されるものではないが、平均長さの好ましい下限は0.01μm、上限は3μm、厚さの好ましい下限は0.001μm、上限は1μm、アスペクト比の好ましい下限は20、上限は500であり、平均長さのより好ましい下限は0.05μm、上限は2μm、厚さのより好ましい下限は0.01μm、上限は0.5μm、アスペクト比のより好ましい下限は50、上限は200である。
【0026】
上記層状珪酸塩の層間に存在する交換性金属カチオンとは、層状珪酸塩の結晶表面上に存在するナトリウムやカルシウム等の金属イオンのことであり、これらの金属イオンは、カチオン性物質とカチオン交換性を有するため、カチオン性を有する種々の物質を上記層状珪酸塩の結晶層間に挿入(インターカレート)することができる。
【0027】
上記層状珪酸塩のカチオン交換容量は、特に限定されるものではないが、好ましい下限が50ミリ等量/100g、上限が200ミリ等量/100gである。50ミリ等量/100g未満であると、カチオン交換により層状珪酸塩の結晶層間にインターカレートされるカチオン性物質の量が少なくなるために、結晶層間が充分に非極性化(疎水化)されないことがあり、200ミリ等量/100gを超えると、層状珪酸塩の結晶層間の結合力が強固になりすぎて、結晶薄片が剥離し難くなることがある。
【0028】
上記樹脂組成物において、上記極性基を有する樹脂として、例えば、低極性樹脂を用いる場合には、予め層状珪酸塩の層間をカチオン性界面活性剤でカチオン交換して疎水化しておくことが好ましい。予め層状珪酸塩の層間を疎水化しておくことにより、層状珪酸塩と低極性樹脂との親和性が高まり、層状珪酸塩を芳香環構造を主鎖中に有する非ハロゲン系の結晶性樹脂中により均一に微分散させることができる。
【0029】
上記カチオン性界面活性剤としては特に限定されず、例えば、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等が挙げられる。なかでも、層状珪酸塩の結晶層間を充分に非極性化(疎水化)し得ることから、炭素数6以上のアルキル鎖を有する4級アンモニウム塩(炭素数6以上のアルキルアンモニウム塩)や複素環4級アンモニウム塩が好適に用いられる。
【0030】
上記4級アンモニウム塩としては特に限定されず、例えば、トリメチルアルキルアンモニウム塩、トリエチルアルキルアンモニウム塩、トリブチルアルキルアンモニウム塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、ジブチルジアルキルアンモニウム塩、メチルベンジルジアルキルアンモニウム塩、ジベンジルジアルキルアンモニウム塩、トリアルキルメチルアンモニウム塩、トリアルキルエチルアンモニウム塩、トリアルキルブチルアンモニウム塩、ベンジルメチル〔2−(p−1,1,3,3−テトラメチルブチルフェノキシ)エトキシ〕エチル−3−アンモニウムクロライド等の芳香環を有する4級アンモニウム塩、トリメチルフェニルアンモニウム塩等の芳香族アミン由来の4級アンモニウム塩、アルキルピリジウム塩やイミダゾリウム塩等の複素環を有する4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール鎖を2つ有するジアルキル4級アンモニウム塩、ポリプロピレングリコール鎖を2つ有するジアルキル4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール鎖を1つ有するトリアルキル4級アンモニウム塩、ポリプロピレングリコール鎖を1つ有するトリアルキル4級アンモニウム塩が挙げられる。なかでも、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウム塩、ジステアリルジベンジルアンモニウム塩、N−ポリオキシエチレン−N−ラウリル−N,N−ジメチルアンモニウム塩等が好適である。これらの4級アンモニウム塩は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0031】
上記4級ホスホニウム塩としては特に限定されず、例えば、ドデシルトリフェニルホスホニウム塩、メチルトリフェニルホスホニウム塩、ラウリルトリメチルホスホニウム塩、ステアリルトリメチルホスホニウム塩、トリオクチルホスホニウム塩、トリオクチルメチルホスホニウム塩、ジステアリルジメチルホスホニウム塩、ジステアリルジベンジルホスホニウム塩等が挙げられる。これらの4級ホスホニウム塩は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0032】
上記層状珪酸塩は、上述のような化学処理によって、極性基を有する樹脂を主成分とし、かつ、ハロゲンの含有率が5重量%以下である樹脂組成物中への分散性を向上させることができる。
上記化学処理は、カチオン性界面活性剤によるカチオン交換法(以下、化学修飾(1)法ともいう)に限定されるものではなく、例えば、以下に示す化学修飾(2)〜化学修飾(6)法の各種化学処理法によっても実施することができる。これらの化学修飾法は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。なお、化学修飾(1)法を含め、以下に示す各種化学処理法によって樹脂中への分散性を向上させた層状珪酸塩を、以下、「有機化層状珪酸塩」ともいう。
【0033】
化学修飾(2)法は、化学修飾(1)法で化学処理された有機化層状珪酸塩の結晶表面に存在する水酸基を、これと化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性の大きい官能基を分子末端に1個以上有する化合物で化学処理する方法である。
【0034】
化学修飾(3)法は、化学修飾(1)法で化学処理された有機化層状珪酸塩の結晶表面に存在する水酸基を、これと化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性の大きい官能基及び反応性官能基を分子末端に1個以上有する化合物で化学処理する方法である。
【0035】
化学修飾(4)法は、化学修飾(1)法で化学処理された有機化層状珪酸塩の結晶表面を、アニオン性界面活性を有する化合物で化学処理する方法である。
化学修飾(5)法は、化学修飾(4)法において、アニオン性界面活性を有する化合物の分子鎖中のアニオン部位以外に反応性官能基を1個以上有する化合物で化学処理する方法である。
化学修飾(6)法は、上記化学修飾(1)法〜化学修飾(5)法のいずれかの方法で化学処理された有機化層状珪酸塩に、更に、例えば、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル系樹脂のような層状珪酸塩と反応可能な官能基を有する樹脂を添加した組成物を用いる方法である。
【0036】
上記化学修飾(2)法における、水酸基と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性の大きい官能基としては特に限定されず、例えば、アルコキシ基、グリシジル基、カルボキシル基(二塩基性酸無水物も包含する)、水酸基、イソシアネート基、アルデヒド基等の官能基や、水酸基との化学的親和性が高いその他の官能基等が挙げられる。また、上記水酸基と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性の大きい官能基を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、上記に例示した官能基を有するシラン化合物、チタネート化合物、グリシジル化合物、カルボン酸類、アルコール類等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0037】
上記シラン化合物としては特に限定されず、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらのシラン化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0038】
化学修飾(4)法及び化学修飾(5)法における、アニオン性界面活性を有する化合物、アニオン性界面活性を有し分子鎖中のアニオン部位以外に反応性官能基を1個以上有する化合物としては、イオン相互作用により層状珪酸塩を化学処理できるものであれば特に限定されず、例えば、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、不飽和アルコール硫酸エステル塩等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0039】
上記層状珪酸塩は上記樹脂組成物中において、広角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、かつ、一部又は全部が5層以下に分散していることが好ましく、より好ましくは上記平均層間距離が3nm以上、5nm以下であり、かつ、一部又は全部が5層以下に分散していることである。
なお、本明細書において、層状珪酸塩の平均層間距離とは、層状珪酸塩の微細薄片状結晶を層とした場合の平均の層間距離を意味し、X線回折ピーク及び透過型電子顕微鏡撮影、すなわち広角X線回折測定法により算出することができる。
【0040】
上記層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上であるということは、層状珪酸塩の層間が3nm以上開裂していることを意味しており、また、層状珪酸塩の一部又は全部が5層以下に分散しているということは、層状珪酸塩の積層体の一部又は全部が分散していることを意味する。これらはいずれも層状珪酸塩の層間の相互作用が弱まっていることを意味する。
【0041】
層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上であり、かつ、一部又は全部が5層以上に分散していると、得られる本発明の離型フィルムは、優れた力学的物性、高温物性、耐熱性、寸法安定性等の諸性能を発現するものとなる。平均層間距離が3nm未満であると、層状珪酸塩のナノメートルスケールでの分散による効果が充分に得られず、力学的性能、高温物性の改善は通常の無機充填材を複合した場合と同じ範囲に留まる。平均層間距離の好ましい上限は5nmである。平均層間距離が5nmを超えると、層状珪酸塩の結晶薄片が層毎に分離し、層状珪酸塩の相互作用が無視できるほど弱まるので、燃焼時の被膜形成速度が遅くなり、難燃性の向上が充分に得られないことがある。
【0042】
本発明の離型シートでは、上記樹脂組成物中に、広角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、かつ、一部又は全部の積層体が5層以下である層状珪酸塩が分散していることにより、樹脂と層状珪酸塩との界面面積が充分に大きくなって、樹脂と層状珪酸塩の表面との相互作用が大きくなり、溶融粘度が高まり熱プレス等の熱成形性が向上することに加え、シボ、エンボス等賦形した形状も保持しやすく、また、常温から高温までの広い温度領域で弾性率等の力学的物性が向上し、樹脂のTg又は融点以上の高温でも力学的物性を保持することができ、高温時の線膨張率も低く抑えることができる。かかる理由は明らかではないが、Tg又は融点以上の温度領域においても、微分散状態の層状珪酸塩が一種の擬似架橋点として作用しているためにこれらの物性が発現すると考えられる。一方、層状珪酸塩の薄片状結晶間の距離も適度なものとなるので、燃焼時に、層状珪酸塩の薄片状結晶が移動して難燃被膜となる焼結体を形成しやすくなる。この焼結体は、燃焼時の早い段階で形成されるので、外界からの酸素の供給を遮断するのみならず、燃焼により発生する可燃性ガスをも遮断することができ、本発明の離型シートは優れた難燃性を発現する。
【0043】
層状珪酸塩の一部又は全部が5層以下に分散しているということは、具体的には、層状珪酸塩の10%以上が5層以下に分散している状態にあることが好ましいことを意味し、より好ましくは層状珪酸塩の20%以上が5層以下に分散している状態である。
なお、層状珪酸塩の分散状態は、透過型電子顕微鏡を用いて5万〜10万倍で観察して、一定面積中において観察できる層状珪酸塩の積層集合体の全層数(X)のうち5層以下で分散している積層集合体の層数(Y)を計測し、下記式(2)により算出することができる。
5層以下に分散している層状珪酸塩の割合(%)=(Y/X)×100 (2)
【0044】
上記層状珪酸塩の積層数は、5層以下に分層していることが好ましく、そのことにより、上記効果を得ることができるが、より好ましくは3層以下に分層していることであり、更に好ましくは単層状に薄片化していることである。
【0045】
上記樹脂組成物中において層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上であり、かつ、層状珪酸塩の一部又は全部が5層以下に分散している状態、すなわち、上記樹脂組成物中に層状珪酸塩が高分散している状態であれば、上記極性基を有する樹脂と層状珪酸塩との界面面積が増大し、層状珪酸塩の結晶薄片間の平均距離が小さくなる。
【0046】
極性基を有する樹脂と層状珪酸塩との界面面積が増大すると、層状珪酸塩の表面における樹脂の拘束の度合いが高まり、得られる離型フィルムの高温における離型性も向上する。また、層状珪酸塩の表面における樹脂の拘束の度合いが高まると、溶融粘度が高まり、成形性も向上する。更に、ポリマー中では無機物に比べてガス分子の方がはるかに拡散しやすいので、樹脂組成物中をガス分子が拡散する際には、無機物を迂回しながら拡散するため、ガスバリア性の発現も可能になる。
【0047】
また、層状珪酸塩が高分散することにより、ガス分子以外の物質のバリア性も発現する。離型フィルムにおいては、材料に添加された微量成分が表面にブリードアウトすることで、回路汚染等の不具合を発生することがあるが、層状珪酸塩が高分散することによりこれら添加物のブリードアウトも起こりにくくなる。
【0048】
更に詳しくは、層状珪酸塩の表面における樹脂の拘束の度合いが高まると、常温から高温までの広い温度領域で力学物性が向上する。驚くべきことには、樹脂のガラス転移点、融点以上の高温領域でも力学物性を保持することができる。このことにより、高温時の寸法変化率も低く抑えることができる。かかる理由は明らかではないが、ガラス転移点、融点以上の温度領域においても、微分散状態の層状珪酸塩が一種の擬似架橋点として作用しているためにこれら物性が発現していると考えられる。
【0049】
上記層状珪酸塩の配合量としては、上記極性基を有する樹脂100重量部に対して好ましい下限が0.1重量部、上限が100重量部である。0.1重量部未満であると、上述の効果が充分に得られないことがあり、100重量部を超えると、得られる離型フィルムが脆くなり実用に耐えられなくなることがある。
【0050】
上記樹脂組成物は、安定剤を含有してもよい。上記安定剤としては、例えば、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等のヒンダードフェノール系酸化防止剤;トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、2−t−ブチル−α−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−クメニルビス(p−ノニルフェニル)ホスファイト、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスチリルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル3,3’−チオジプロピオネート等の熱安定剤等が挙げられる。
【0051】
上記樹脂組成物は、更に、実用性を損なわない範囲で繊維、無機充填剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、無機物、高級脂肪酸塩等の添加剤を含有してもよい。
【0052】上記繊維としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、アモルファス繊維、シリコン・チタン・炭素系繊維等の無機繊維;アラミド繊維等の有機繊維等が挙げられる。
上記無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、マイカ、タルク等が挙げられる。
上記難燃剤としては、例えば、ヘキサブロモシクロドデカン、トリス−(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、ペンタブロモフェニルアリルエーテル等が挙げられる。
【0053】
上記紫外線吸収剤としては、例えば、p−t−ブチルフェニルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン等が挙げられる。上記帯電防止剤としては、例えば、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルアリルスルホネート、アルキルスルファネート等が挙げられる。
上記無機物としては、例えば、硫酸バリウム、アルミナ、酸化珪素等が挙げられる。
上記高級脂肪酸塩としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸バリウム、パルミチン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0054】
上記樹脂組成物は、その性質を改質するために、熱可塑性樹脂、ゴム成分を含有してもよい。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエステル等が挙げられる。
上記ゴム成分としては、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体(EPM、EPDM)、ブチルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0055】
上記樹脂組成物を製造する方法としては特に限定されず、例えば、樹脂と層状珪酸塩の各所定量と、必要に応じて配合される1種又は2種以上の添加剤の各所定量とを、常温下又は加熱下で、直接配合して混練する直接混練法、及び、溶媒中で混合した後、溶媒を除去する方法:予め上記樹脂又は上記樹脂以外の樹脂に所定量以上の層状珪酸塩を配合して混練したマスターバッチを作製しておき、このマスターバッチ、樹脂の所定量の残部、及び、必要に応じて配合される1種又は2種以上の添加剤の各所定量を、常温下又は加熱下で、混練又は溶媒中で混合するマスターバッチ法等が挙げられる。
【0056】
上記マスターバッチ法において、上記樹脂又は上記樹脂以外の樹脂に層状珪酸塩を配合したマスターバッチとマスターバッチを稀釈して所定の層状珪酸塩濃度とする際に用いる上記樹脂を含有するマスターバッチ稀釈用樹脂組成物は同一の組成であっても、異なる組成であってもよい。
【0057】
上記マスターバッチとしては、特に限定されないが、例えば、層状珪酸塩の分散が容易であるポリアミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、及びポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を含有することが好ましい。上記マスターバッチ稀釈用樹脂組成物としては特に限定されないが、例えば、高温物性に優れた熱硬化性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を含有することが好ましい。
【0058】
上記マスターバッチにおける層状珪酸塩の配合量は特に限定されないが、樹脂100重量部に対する好ましい下限は1重量部、上限は500重量部である。1重量部未満であると、任意の濃度に稀釈可能なマスターバッチとしての利便性が薄れる。500重量部を超えると、マスターバッチ自体における分散性や、特にマスターバッチ稀釈用樹脂組成物によって所定の配合量に稀釈する際の層状珪酸塩の分散性が悪くなることがある。より好ましい下限は5重量部、上限は300重量部である。
【0059】
また、例えば、遷移金属錯体類のような重合触媒(重合開始剤)を含有する層状珪酸塩を用い、樹脂のモノマーと層状珪酸塩とを混練し、上記モノマーを重合させることにより、樹脂の重合と樹脂組成物の製造とを同時に一括して行う方法を用いてもよい。
【0060】
本発明の離型フィルムは、熱機械分析により測定される針入温度が200℃以上である。200℃未満であると、熱プレス成形に耐えうる耐熱性を発現することができない。好ましくは210℃以上である。
なお、上記針入温度は、JIS K 7196に準拠した方法により測定することができる。
【0061】
本発明の離型シートは、室温及び高温において優れた物理的性質を有する。
本発明の離型フィルムは、200℃における貯蔵弾性率の好ましい下限が20MPa、好ましい上限が200MPaである。20MPa未満であると、熱プレス成形に耐えうる耐熱性を発現することができないことがあり、200MPaを超えると、熱プレス時に離型フィルムが充分変形しないため、回路パターン、スルーホール等の基板上の凹凸形状への追随性が低下することがある。より好ましい上限は150MPaである。
また、本発明の離型シートは、23℃における貯蔵弾性率の好ましい下限が1000MPa、好ましい上限が5000MPaである。1000MPa未満であると、室温における機械強度が低下するため、プレス成形後の引き剥がし工程において強度が不足したり、室温におけるハンドリング性が低下したりすることがある。5000MPaを超えると、プレス成形時の凹凸形状への追従性に悪影響を与えることがある。
なお、上記貯蔵弾性率は、通常行われる動的粘弾性測定により測定でき、粘弾性スペクトロメーターによって測定することができる。
【0062】
本発明の離型シートは、200℃における引張破断伸びが500%以上であることが好ましい。500%未満であると、熱プレス成形時に基板上の凹凸形状への追従時に裂けてしまうことがあり、基板を汚染する恐れがある。より好ましくは800%以上である。なお、上記引張破断伸びはJIS K 7127に準拠した方法により測定することができる。
【0063】
本発明の離型フィルムは、単一の層からなるものであってもよいし、複数の層からなるものであってもよい。複数の層からなる離型フィルムとしては、例えば、中間層と中間層を挟む表面層とからなる多層構造を有するもの等が好ましい。
本発明の離型フィルムに要求される耐熱性、離型性と柔軟性とは、一般に相反する性質である。しかしながら、本発明の離型フィルムを中間層と中間層を挟む表面層からなる多層構造にすると、表面層でプレス成形時の耐熱性、離型性を発現させ、中間層で柔軟性を高め、回路パターン、スルーホール等基板上の凹凸形状への追従性を発現させるというように、各層で発現機能を分担させ、耐熱性、離型性と柔軟性とのバランスをきわめて優れたものとすることができる。
【0064】
本発明の離型フィルムが、中間層と中間層を挟む表面層とからなる多層構造を有する場合にあっては、層状珪酸塩は表面層を構成する樹脂組成物に含有されることが好ましい。
【0065】
本発明の離型フィルムの厚さの好ましい下限は5μm、好ましい上限は300μmである。5μm未満であると、強度が不足しがちであり、300μmを超えると、熱プレス成形時の熱伝導率が悪くなることがある。また、熱プレス成形時の回路パターンへの影響は、離型フィルムの寸法変化率に加えて離型フィルムの収縮力の影響も大きい。更に収縮力はフィルムの断面積との相関が大きいことから、収縮力を低減させ、熱プレス成形時の回路パターンへの影響を少なくするためには、離型フィルムの厚さは100μm以下であることがより好ましい。より好ましい下限は10μm、更に好ましい上限は50μmである。
なお、本発明の離型フィルムが、中間層と中間層を挟む表面層とからなる多層構造を有する場合にあっては、全体の厚みを1としたときの中間層の占める割合が0.5以下であることが好ましい。
【0066】
本発明の離型フィルムの表面は、平滑性を有することが好ましいが、ハンドリングに必要なスリップ性、アンチブロッキング性等が付与されていてもよく、また、熱プレス成形時の空気抜けを目的として、少なくとも片面に適度のエンボス模様が設けられてもよい。
【0067】
本発明の離型フィルムは、溶融成形法により作製することができる。
上記溶融成形法としては特に限定されず、例えば、空冷又は水冷インフレーション押出法、Tダイ押出法等の従来公知の樹脂フィルムの成膜方法が挙げられる。
【0068】
本発明の離型フィルムは、耐熱性、離型性、寸法安定性を向上させるために、成形後に熱処理を行っても良い。処理温度としてはフィルムを構成する樹脂組成物の融点よりも低い温度であれば高温であるほど効果的であり、170℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましい。また、耐熱性、離型性、寸法安定性を向上させる他の方法としては、離型フィルムを一軸又は二軸方向に延伸する方法、離型フィルムの表面をバフロール等でこする方法等も挙げられる。
【0069】
本発明の離型フィルムは、特定の針入温度、貯蔵弾性率及び引張破断伸びを有しているため、熱プレス成形温度における易変形性と強度とを兼ね備えており、回路パターン、スルーホール等への凹凸への優れた追随性を発現しすることができる。とりわけ、本発明の離型フィルムを中間層と中間層を挟む表面層からなる多層構造にすると、耐熱性、離型性と柔軟性とのバランスをきわめて優れたものとすることができる。
【0070】
本発明の離型フィルムを樹脂フィルムの少なくとも片面に積層した積層体は、熱プレス成形の際に圧力を均一にかけるためのクッション性や強度を有しており、例えば、フレキシブルプリント基板におけるカバーレイフィルムの回路パターンへの均一な密着性に優れる。
このような、樹脂フィルムの少なくとも片面に、本発明の離型フィルムが積層された積層体からなる積層離型フィルムもまた、本発明の1つである。
【0071】
上記樹脂フィルムとしては特に限定されないが、使用後の廃棄の容易さから、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂からなるものが好ましい。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されても良い。
また、本発明の離型フィルムとの接着性を向上させるために、酸変性ポリオレフィン、グリシジル変性ポリオレフィン等の変性ポリオレフィンや、本発明の離型フィルムを構成する樹脂組成物を樹脂フィルム中にブレンドしても良い。
【0072】
上記樹脂フィルムの融点は、プリプレグや熱硬化性接着剤のスルーホールへのしみだしを抑制するために、また回路パターンへの均一な密着性を得るために、好ましい下限が50℃、好ましい上限が130℃である。
【0073】
上記樹脂フィルムを構成する組成物の170℃における複素粘性率は、回路パターンへの均一な密着性を得るため、好ましい下限が100Pa・s、好ましい上限が10000Pa・sである。
【0074】
本発明の積層離型フィルムの軟化温度は、プリプレグや熱硬化性接着剤のスルーホールへのしみだしを抑制するために、また、回路パターンへの均一な密着性を得るため、好ましい下限が40℃、好ましい上限が120℃である。
なお、上記フィルムの軟化温度は、JIS K 7196に準拠した方法により測定することができる。
【0075】
本発明の積層離型フィルムにおいては、本発明の離型フィルムと上記樹脂フィルムとの接着性を向上させるために、離型フィルムと樹脂フィルムとの間に変性ポリオレフィン、又は、離型フィルムを構成する樹脂組成物と樹脂フィルムを構成する樹脂組成物とのブレンドからなる接着樹脂層を設けてもよい。
【0076】
本発明の積層離型フィルムの厚さの好ましい下限は5μm、好ましい上限は300μmである。5μm未満であると、強度が不足しがちであり、300μmを超えると、熱プレス成形時の熱伝導率が悪くなることがある。より好ましい下限は25μm、より好ましい上限は200μmである。
また、本発明の積層離型フィルムにおいて、上記樹脂フィルム上に積層される本発明の離型フィルムの厚さの好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は100μmである。0.5μm未満であると、強度が不足しがちであり、100μmを超えると、熱伝導率が低下することがあり、コストも高くなる。
【0077】
本発明の積層離型フィルムを作製する方法としては特に限定されず、例えば、水冷式又は空冷式共押出インフレーション法、共押出Tダイ法で製膜する方法、本発明の離型フィルムに樹脂フィルム構成樹脂組成物を押出ラミネーション法にて積層する方法、本発明の離型フィルムと樹脂フィルムとをドライラミネーションする方法、溶剤キャスティング法、熱プレス成形法等が挙げられる。なかでも、共押出Tダイ法で製膜する方法が各層の厚み制御に優れる点から好適である。
【0078】
上記溶剤キャスティング法では、例えば、上記樹脂フィルム上にアンカー層を下塗り処理した後、アンカー層上に溶剤に溶解した本発明の離型フィルムを構成する樹脂組成物を塗工し、塗膜を均一に加熱し乾燥させてフィルムを形成させる。また、上記熱プレス成形では、例えば、上記樹脂フィルムと本発明の離型フィルムとを重ね合わせて熱プレス成形する。熱プレス成形の前に予め共押出、貼合わせ等公知の方法で、本発明の離型フィルム上に樹脂フィルム層を設けてもよい。
【0079】
本発明の積層離型フィルムは、耐熱性、離型性、寸法安定性を向上させるために、成形後に熱処理を行っても良い。処理温度は本発明の離型フィルムを構成する樹脂組成物の融点よりも低い温度であれば高温であるほど効果的であり、170℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましい。耐熱性、離型性、寸法安定性を向上させる方法としては、本発明の積層離型フィルムの表面をバフロール等でこする方法も挙げられる。
【0080】
本発明の離型フィルム及び積層離型フィルムは、耐熱性、離型性、非汚染性に優れ、安全かつ容易に廃棄処理できることから、プリント配線基板、フレキシブルプリント配線基板、多層プリント配線基板等の基板の製造工程において、プリプレグ又は耐熱フィルムを介して銅張積層板又は銅箔を熱プレスする際に、基板とプレス熱板との接着を防ぐ離型フィルムとして好適に用いられる。
基板の製造方法であって、プリプレグ又は耐熱フィルムを介して銅張積層板又は銅箔を熱プレス成形する工程において、本発明の離型フィルム又は積層離型フィルムをプレス熱板と基板との間に挟むことにより、プリント熱板と基板との接着を防ぐ基板の製造方法もまた、本発明の1つである。
【0081】
本発明の離型フィルム又は積層離型フィルムは、また、フレキシブルプリント基板の製造工程において、熱プレスによりカバーレイフィルムを熱硬化性接着剤で接着する際に、カバーレイフィルムと熱プレス板、又は、カバーレイフィルム同士の接着を防ぐ離型フィルムとしても好適に用いられる。
更に、ガラスクロス、炭素繊維、又は、アラミド繊維とエポキシ樹脂とからなるプリプレグをオートクレーブ中で硬化させて製造される釣竿、ゴルフクラブ・シャフト等のスポーツ用品や航空機の部品の製造時の離型フィルム、ポリウレタンフォーム、セラミックシート、電気絶縁板等の製造時の離型フィルムとしても有用である。
【0082】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0083】
(実施例1)
(1)離型フィルムの作製
ポリエステル系樹脂(東洋紡績社製、ペルプレン P150B)100重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理が施された天然モンモリロナイト(豊順洋行社製、NewS−BenD)7.7重量部を押出機で230℃で溶融可塑化しTダイスより押出成形して厚さ50μmのフィルムを得た。これを離型フィルムとした。
【0084】
(2)樹脂フィルムの作製
低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリケム製、ノバテックLDLE425)を押出機で230℃に加熱して溶融可塑化しTダイスより押出成形して厚さ100μmの樹脂フィルムを得た。
【0085】
(3)多層プリント配線基板の作製
離型フィルムの離型性、スルーホールの埋込性を評価するために、三菱ガス化学製銅張積層板CCL−EL170に直径1mmのスルーホール加工を施した積層板を作製した。
この積層板をエポキシプリプレグ(三菱ガス化学社製、GEPL−170)を介して3枚重ね合わせ、離型フィルムで挟み、更にこれを樹脂フィルム及び鏡板で挟み込み、プレス成形を行った。プレスは、予備加熱を3MPaの圧力で130℃、30分間行った後、更に3MPaの圧力を維持したまま180℃で90分間の加熱行った。プレス成形が終了した後、冷却、プレス圧を解放し、樹脂フィルムを取り除き、離型フィルムを引き剥がして、多層プリント配線基板を得た。
得られた多層プリント配線基板の銅張積層板は完全に密着しており、またスルーホールからの樹脂のしみ出しもほとんど無かった。最外層の銅箔からなる電極部分からも離型フィルムは完全に剥離しており、電極部分の銅箔の導電性は充分であり、有機物の付着による汚染も認められなかった。
【0086】
(実施例2)
ポリエステル系樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、ノバデュラン5020S)100重量部にジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理が施された天然モンモリロナイト(豊順洋行社製、NewS−BenD)5.0重量部を配合した樹脂組成物を押出機で250℃で溶融可塑化し、また、ポリエステル系樹脂(東洋紡績社製、ペルプレン P150B)を用い同じく押出機で230℃で溶融可塑化し、これらをフィードブロック式の多層Tダイスにより押出成形して、厚さ50μmの多層フィルムを得た。得られた多層フィルムは、ポリエステル系樹脂(東洋紡績社製、ペルプレン P150B)からなる厚さ30μmの中間層と、中間層を挟むポリエステル系樹脂(ノバデュラン 5020S)と有機化処理天然モンモリロナイト(豊順洋行社製、NewS−BenD)からなる厚さ10μmの表面層からなる構造を有するものであった。この多層フィルムを離型フィルムとしたこと以外、実施例1と同様の方法により多層プリント配線基板を作製した。
【0087】
(実施例3)
ポリエステル系樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、ノバデュラン5040ZS)70重量部とポリエーテル骨格を主鎖中に有するポリエステル系樹脂(東洋紡績社製、ペルプレンP150B)30重量部にジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理が施された天然モンモリロナイト(豊順洋行社製、New S−BenD)5.0重量部を配合した樹脂組成物を押出機で250℃で溶融可塑化しTダイスにより押出成形して厚さ50μmのフィルムを得、これを離型フィルムとしたこと以外、実施例1と同様の方法により多層プリント配線基板を作製した。
【0088】
(比較例1)
非ハロゲン系結晶性樹脂組成物としてポリエステル系樹脂(東洋紡績社製、ペルプレン P90B)を用い、天然モンモリロナイト(豊順洋行社製、NewS−BenD)を添加せずに、押出機で220℃で溶融可塑化し、Tダイスより押出成形して厚さ50μmのフィルムを得、これを離型フィルムとしたこと以外、実施例1と同様の方法により多層プリント配線基板を作製した。
【0089】
(比較例2)
非ハロゲン系結晶性樹脂組成物として、主鎖中に芳香環構造を持たないポリメチルペンテンからなるフィルム(三井化学製、オピュラン X−88)を離型フィルムとして用いたこと以外、実施例1と同様の方法により多層プリント配線基板を作製した。
【0090】
実施例1〜3及び比較例1、2で作製した離型フィルムについて、下記の方法により、針入温度、貯蔵弾性率、引張破断伸びを測定した。
また、これらの離型フィルムを用いた多層プリント配線基板の作製において、離型フィルムの剥離性、密着性と、作製後の多層プリント配線基板の電極汚染を目視により評価した。
これらの結果を表1に示した。
【0091】
(針入温度の測定)
JISK 7196に準拠し、熱機械分析装置(セイコーインスツルメント社製TMA/SS6100)を用いて、圧子の直径を1mm、荷重0.5N、昇温速度5℃/分の条件で測定を行った。
【0092】
(貯蔵弾性率の測定)
粘弾性スペクトロメーター(レオメトリックサイエンティフィックエフイー社製、RSA−11)を用い、昇温速度5℃/分、周波数10Hz、ひずみ0.05%で測定を行い、23℃及び200℃における貯蔵弾性率を測定した。
【0093】
(引張破断伸びの測定)
JIS K 7127に準拠し、試験片タイプ5の打ち抜き試験片について、200℃、試験速度500mm毎分で測定した。
【0094】
【表1】
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、耐熱性、離型性、非汚染性に優れ、かつ、使用後の廃棄が容易な離型フィルムを提供することができる。
Claims (12)
- 極性基を有する樹脂を主成分とし、かつ、ハロゲンの含有率が5重量%以下である樹脂組成物からなる離型フィルムであって、熱機械分析により測定される針入温度が200℃以上であることを特徴とする離型フィルム。
- 200℃における貯蔵弾性率が20〜200MPaであり、かつ、200℃における引張破断伸びが500%以上であることを特徴とする請求項1記載の離型フィルム。
- 23℃における貯蔵弾性率が1000〜5000MPaであり、かつ、200℃での貯蔵弾性率が20〜200MPaであることを特徴とする請求項1記載の離型フィルム。
- 樹脂組成物は、極性基を有する樹脂100重量部に対して、層状珪酸塩0.1〜100重量部を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の離型フィルム。
- 極性基を有する樹脂は、前記極性基を主鎖中に有していることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の離型フィルム。
- 極性基を有する樹脂は、結晶性芳香族ポリエステルであることを特徴とする請求項5記載の離型フィルム。
- 結晶性芳香族ポリエステルは、結晶成分として少なくともブチレンテレフタレートを含有することを特徴とする請求項6記載の離型フィルム。
- 結晶性芳香族ポリエステルは、ポリエーテル骨格を主鎖中に有するポリエステルを50重量%以下含有することを特徴とする請求項6又は7記載の離型フィルム。
- ポリエーテル骨格を主鎖中に有するポリエステルは、融点が200℃以上であることを特徴とする請求項8記載の離型フィルム。
- 中間層と中間層を挟む表面層とからなる多層構造を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の離型フィルム。
- 樹脂フィルムの少なくとも片面に、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の離型フィルムが積層された積層体からなることを特徴とする積層離型フィルム。
- プリプレグ又は耐熱フィルムを介して銅張積層板又は銅箔を熱プレス成形する工程において、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の離型フィルム又は請求項11記載の積層離型フィルムをプレス熱板と基板との間に挟むことにより、プリント熱板と基板との接着を防ぐことを特徴とする基板の製造方法。
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