JP4702788B2 - 離型フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線基板、多層プリント配線板、またはフレキシブルプリント基板(以下「FPC」と称す)を成形する場合において用いられる離型フィルム、および離型フィルムの製造方法に関するものである。
FPCなどの製造工程において、離型フィルムを使用することにより、電子機器などに要求される、高精度、高密度、高信頼性に応えられるようになってきた。
しかしながら、従来、離型フィルムとして使用されている、ポリメチルペンテンフィルム(TPX)、シリコン塗布ポリエステルフィルム、フッ素フィルム(PTFE)などは、離型フィルムとして具備すべき諸条件(加熱密着、追随性、離型性、剛性、強靱性、汚染性、耐熱性および価格など)をすべて満足しているわけではなく、性能と価格のバランスがとれ、環境適性、安全性に富んだ離型フィルムが求められている。
例えば、上記ポリメチルペンテンフィルムは、構成成分に含まれるオリゴマーがFPCに移行し、プリント配線基板が汚染される。また、フッ素フィルムは、耐熱性、離型性、汚染性には優れるが、高価な上、廃棄燃焼時に有毒ガスを発生するなどの問題点がある。
特に、FPCなどを成形するための離型フィルムとして、プレス熱板との融着性や流出した接着剤が他の部材を接着するのを防止するような、加熱密着、追随機能と剥離機能を兼ね備えた工程フィルムが要望されている。
本発明は、熱プレス成形の際に使用される工程フィルムとプレス熱板との融着や、流れ出した接着剤と工程フィルムの接着を防止すると共に、FPCなどを汚染しない離型性に優れた単層および多層フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記ニーズを勘案し、加熱密着性に優れ、追随性と剥離性を兼ね備え、かつ剛性、強靱性などのフィルム特性を有する離型フィルムにつき検討を加えた結果、ポリブチレンテレフタレート系樹脂を主体とする組成物で構成されるフィルムが上記ニーズを満足することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂60〜98重量部、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂1〜40重量部、および(C)JIS K6922−1(1998年)で測定した密度が880〜930kg/mの範囲であり、JIS K6922−1(1998年)によるメルトマスフローレートが20〜100g/10分の範囲で、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下であり、示差走査型熱量計において、200℃で5分間溶融し、その後10℃/分で30℃まで冷却したものを再度10℃/分で昇温させた時に得られる吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))と、赤外線スペクトルの測定から求められる炭素数1,000個当たりの短鎖分岐数(SCB)が下式(1)で示される関係を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体(以下、「エチレンα−オレフィン共重合体」ともいう)1〜40重量部(ただし、(A)+(B)+(C)=100重量部)を主成分とする樹脂組成物で構成される離型フィルムに関するものである。
Tm<−1.8×SCB+140 (1)
本発明に用いられる樹脂組成物には、(D)ワックスおよび/または(E)微粉末シリカを(A)成分と(B)成分および(C)成分の合計100重量部に対し、0.5〜5重量部添加することが好ましい。
上記(D)ワックスとしては、ポリオレフィンワックス、ステアリン酸ブチル、モンタン酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどの滑剤が挙げられる。
また、上記(E)微粉末シリカとしては、粒子形状1〜5ミクロンに調整されたヒュームドシリカあるいは沈降シリカであることが好ましい。
次に、本発明は、(A)成分と(B)成分および(C)成分を主成分とし、(D)ワックスおよび/または(E)微粉末シリカを添加し、混合されたコンパウンドをインフレーション成形又は押出成形する上記離型フィルムの製造方法に関する。
本発明の離型フィルムは、離型フィルムとして具備すべき諸条件(加熱密着性、追随性、離型性、剛性、強靱性、汚染性、耐熱性)を満たし、FPC製造に用いられる離型フィルムとして有効であると同時に、フッ素フィルムなどと同様に離型性を必要とする、セラミックシート製造用、熱硬化性樹脂積層板用などの用途にも有効である。
本発明は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂60〜98重量部、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂1〜40重量部、および(C)エチレン・α−オレフィン共重合体1〜40重量部(ただし、(A)+(B)+(C)=100重量部)を主成分とする樹脂組成物で構成される離型フィルムに関するものである。
以下、本発明について具体的に説明する。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂
本発明の離型フィルムに含有される(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、エンジニアリング樹脂として知られるポリエステル樹脂である。
ここで、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂とは、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体を主体とするジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主体とするジオール成分を重縮合して得られる主としてブチレンテレフタレート繰り返し単位からなるポリエステルであって、その30モル%以内、好ましくは20モル%以内で、第三成分を共重合させたコポリエステルであってもよい。かかる共重合成分としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、エトキシ化ビスフェノールAなどのジオール成分、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン酸、オキシ安息香酸、オキシナフタレン酸などのオキシ酸、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの多官能性化合物或いはこれらのジオール、ジカルボン酸、オキシ酸、多官能性化合物のハロゲン化物や誘導体が挙げられる。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂としては、ポリブチレンテレフタレートホモポリマーより縮合重合時に第三成分を共重合して、結晶化度や、剛性をコントロールしたポリブチレンテレフタレートコポリマーが良い結果を与える。
また、ホモポリマーとコポリマーを任意の比率に混合させても良い。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、結晶性樹脂のため、その加工方法が難しく、ポリブチレンテレフタレート系樹脂100%であっても離型フィルムのベース材としては使用可能だが、ポリエステル系樹脂の中でも、著しく結晶性の低い下記(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を任意の割合に混合することにより、加工温度範囲が広がり加工性を大幅に改善することができる。
(A)成分の具体例としては、三菱エンジニアリングプラスチック社製のノバデュラン5020F、5026F、5505S、5510Sなどが挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせても用いることができる。
(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレート
グリコール変性ポリエチレンテレフタレートは、通常、PETGとして知られ、ポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)に数モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)をコモノマーとして共重合し、結晶速度をコントロールしたものであり、結晶性は著しく低い。
(B)成分の具体例としては、イーストマンケミカル社製のGN071、6763あるいは、SKケミカル社製のS2008、K2012などが挙げられる。
(C)エチレン・α−オレフィン共重合体
(C)エチレン・α−オレフィン共重合体は、JIS K6922−1(1998年)で測定した密度が880〜930kg/mの範囲であり、JIS K6922−1(1998年)によるメルトマスフローレートが20〜100g/10分の範囲である。
また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下であり、示差走査型熱量計において、200℃で5分間溶融し、その後10℃/分で30℃まで冷却したものを再度10℃/分で昇温させた時に得られる吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))と赤外線吸収スペクトルの測定から求められる炭素数1,000個当たりの短鎖分岐数(SCB)とが下記式(1)で示される関係を満たす。
Tm<−1.8×SCB+140 (1)
さらに好ましくは、該エチレン・α−オレフィン共重合体の5℃におけるキシレン可溶成分率〔Sx(wt%)〕と密度(D)が(2)式で示される関係を満たすことが好ましい。
Sx<250×(D−880)−1.5+0.5×log10MFR (2)
上記(C)エチレン・α−オレフィン共重合体は、メタロセン触媒系によって製造される。このメタロセン触媒系による(C)エチレン・α−オレフィン共重合体は、以下のような特徴を持っている。
1.側鎖の分岐が少なく、分子量、コモノマーの分布が均一である。
2.低分子量成分やベタツキ成分が少ない。
3.成分溶出が少ない。
4.ブロッキングしにくく、すべり性がよい。
この(C)エチレン・α−オレフィン共重合体を本発明の離型フィルムを構成する樹脂組成物に含ませることにより、FPCからの離型性が良くなり、成分溶出がすくないため汚染もされにくくなる。さらに、ポリエチレンの特徴である柔軟性を付与できるなどの効果がある。
(C)エチレン・α−オレフィン共重合体は、例えば、シクロペンタジエニル誘導体を含有する有機遷移金属化合物と、これと反応してイオン性の錯体を形成する化合物および/または有機金属化合物からなる触媒の存在下で、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンを共重合することにより、好適に製造することができる。
炭素数3〜12のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどを挙げることができる。
重合方法としては、溶液重合法、高圧重合法、気相重合法などが挙げられる。
(C)成分の具体例としては、エクソンモービル社製の4006、4044、あるいはダウケミカル社のPL1845などが挙げられる。
(D)ワックス
(D)ワックスとしては、通常、知られている滑剤で良いが、ポリオレフィンワックス、ステアリン酸ブチル、モンタン酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどから適宜選択される。好ましくは、ポリオレフィンワックスまたは脂肪酸エステル系である。
(D)成分の具体例としては、理研ビタミン社製のS−100、H−100、M−100、S−200などが挙げられる。
(E)微粉末シリカ
(E)微粉末シリカは、一次粒子径がナノメーターレベルのものや、1〜5ミクロン程度に調整された粒子形状をもつヒュームドシリカあるいは沈降シリカが挙げられる。
(E)微粉末シリカのフィルムへの均一分散はきわめて重要であり、あらかじめ微粉末シリカのマスターバッチを作製し、フィルム成形時に用いても良い。
(E)成分の具体例としては、東ソーシリカ社製のAZ−360、AY−200、AZ−201、AZ−204,CX−200、SS−70などが挙げられる。
本発明の離型フィルムを構成する樹脂組成物中において、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂は60〜98重量部、好ましくは、70〜95重量部、さらに好ましくは、70〜80重量部であり、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG)は1〜40重量部、好ましくは、5〜30重量部、さらに好ましくは5〜10重量部である(C)エチレン・αオレフィン共重合体は、1〜40重量部、好ましくは10〜30重量部、さらに好ましくは15〜25重量部(ただし、(A)+(B)+(C)=100重量部)である。(A)成分が60重量部未満〔(B)成分が39重量部を超える場合〕では、離型性が逆に悪く接着性が発現してしまい、(A)成分が60重量部未満[(C)成分が39重量部を超える場合]では、耐熱性が低下する。一方、(A)成分が98重量部を超える〔(B)成分が1重量部および/または(C)成分が1重量部未満〕と、フィルム加工性および離型性が低下してしまい好ましくない。
さらに、上記樹脂組成物には、(D)ワックスおよび/または(E)微粉末シリカを(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計100重量部に対して0.5〜5重量部含むことが好ましい。ここで、さらに好ましくは、(D)ワックスが0.5〜1.5重量部、(E)微粉末シリカを2〜5重量部を上記範囲内で含むことが好ましい。(D)ワックスおよび/または(E)微粉末シリカが少なすぎると、離型性の発現が劣り、一方、多すぎると、フィルムからのブルーミングが起こりFPC成形時に表面汚染が発生する。
本発明において、上記樹脂組成物の構成比は、加熱密着性と剥離性の効果発現に極めて重要であり、上記構成比を超えた組成のものは加熱密着と剥離性のバランスを著しく損なう。
ただし、離型性を発現させる、(D)ワックス、(E)微粉末シリカはすべて併用する必要はなく、(C)エチレン・αオレフィン共重合体は必須であるが、微粉末シリカとワックスの少なくとも1種を添加すれば良い。この詳細な組み合わせの例は以下の(1)および(2)のとおりである。
(1)(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂 70〜95重量部、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG) 5〜30重量部、(C)エチレン・α−オレフィン共重合体 10〜30重量部、(E)微粉末シリカ 2〜5重量部、
(2)(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂 70〜95重量部、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG) 5〜30重量部、(C)エチレン・α−オレフィン共重合体 10〜30重量部、(D)ワックスなどの滑剤 0.5〜1.5重量部、
である。
本発明の離型フィルムを構成する樹脂組成物を調製するには、(A)成分、(B)成分および(C)成分に(A)成分をベースとしたマスターバッチ(D)および/または(E)を、例えばタンブラー ST−50E型(産業機電株式会社製)により混合し、2軸押出機で溶融混練しフルコンパウンドを製造した方が好ましいが、インフレーション成形機、押出成形機の単軸押出機にミキシングエレメントが組み込まれたスクリューを用いれば、2軸押出機での溶融混練を省略でき、(A)、(B)、(C)成分と上記マスターバッチ(D)および/または(E)成分を混合撹拌し直接インフレーション成形、押出成形ができる。
本発明の離型フィルムを構成する樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲内で、熱安定剤、酸化防止剤、防錆剤、耐銅害安定剤、帯電防止剤などの公知各種添加剤を配合することができる。
上記樹脂組成物のメルトマスフローレート(MFR:ISO 1133 250℃/2.16kg)は、通常、0.05〜500g/10分の範囲にあるが、好ましくは0.1〜100g/10分である。
上記樹脂組成物は、通常の単層、多層の押出成形機、あるいは単層、多層のインフレーション成形機で加工することができる。中でも、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂に(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレート系樹脂および(C)エチレン・α−オレフィン共重合体を添加することにより、比重が小さくなりフィルム加工時の立ち上げが容易になるため、インフレーション成形が好ましい。
本発明の離型フィルムの厚さは、単層および多層いずれの場合も、20〜300μmであれば良く、好ましくは40〜150μmである。離型フィルムの厚さが20μm未満では、ハンドリングが悪く、FPC成形時に表面の凹凸により、穴あき、破れなどが発生し、接着剤がはみ出し不良品の原因となり、一方、300μmを超えるとフィルムのコストアップ及びFPC成形時の熱伝導が悪く成形時間が長くなるので好ましくない。
なお、本発明の離型フィルムは単層または多層からなり、少なくとも表面層は上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂を主体とする組成物からなるフィルムであるが、多層の場合、内層にクッション性を有する各種ポリオレフィン系樹脂(エラストマー)など、および必要に応じ、上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂との相溶化剤を含む組成物で構成することもできる。
本発明で得られる離型フィルムは、接着性樹脂との離型性にも優れ、加熱圧着時に、離型フィルムの密着追随性が良いため、樹脂のはみ出しも抑制できFPC製造に適した工程フィルムとして優れる。
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
離型フィルム製造実施例
実施例1
樹脂組成物としては、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂として商品名「ノバデュラン5026F/5510S(三菱エンジニアリングプラスチック社製)」を40/40重量部、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレートとして商品名「GN071(イーストマンケミカル社製)」を10重量部、(C)エチレン・α−オレフィン共重合体として商品名「4044(エクソンモービル社製)」を10重量部(D)ワックスとして商品名「S−100(理研ビタミン社製)」を0.3重量部、(E)微粉末シリカとして商品名「AZ−360(東ソーシリカ社製)」を5重量部もちい、加工温度240〜250℃でTダイスを装着した押出機で厚さ120μmのフィルムを得た。
実施例2
樹脂組成物としては、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂として商品名「ノバデュラン5026F/5510S(三菱エンジニアリングプラスチック社製)」を40/40重量部、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレートとして商品名「GN071(イーストマンケミカル社製)」を5重量部、(D)ワックスとして商品名「S−100(理研ビタミン社製)」を0.3重量部、(E)微粉末シリカとして商品名「AZ−360(東ソーシリカ社製)」を5重量部、(C)エチレン・α−オレフィン共重合体として商品名「4044(エクソンモービル社製)」を15重量部用い、加工温度240〜250℃でTダイスを装着した押出機((株)GMエンジニアリング社製、GM65−25)で厚さ120μmのフィルムを得た。
実施例3
樹脂組成物としては、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂として商品名「ノバデュラン5026F/5510S(三菱エンジニアリングプラスチック社製)」を40/40重量部、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレートとして商品名「GN071(イーストマンケミカル社製)」を10重量部、(C)エチレン・α−オレフィン共重合体として商品名「4044(エクソンモービル社製)」を10重量部用い、単層インフレーション押出機(トミー機械工業(株)社製 IFN800−65s−TWRJ)で厚さ120μmのフィルムを得た。
実施例4
樹脂組成物としては、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂として商品名「ノバデュラン5026F/5510S(三菱エンジニアリングプラスチック社製)」を40/40重量部、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレートとして商品名「GN071(イーストマンケミカル社製)」を10重量部(C)エチレン・α−オレフィン共重合体として商品名「4044(エクソンモービル社製)」を10重量部用い、3層インフレーション押出機((株)プラコー社製 内層用:EXU−45−28、中間層用:EXU−55−28、外層用:EXU−50−28)で120μmのフィルムを得た。内層の、クッション性を有する各種ポリオレフィン系樹脂としては、「低密度ポリエチレン175R(東ソー社製)」をもちいた。
FPCプレス実施例
実施例1〜4で得られたフィルムと、比較例1として、市販のポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、FPCを製造し、評価した。
FPC加工条件および評価方法は、下記のとおりである。結果を表1に示す。
FPCの加工条件:
温度165℃、圧力4〜5mPa、加温および加圧時間3分
FPCの評価方法:
1.FPCの汚染→目視評価
○:表面が溶融樹脂により汚染されていない。
×:表面が溶融樹脂により汚染される。
2.接着剤のはみ出し→目視評価
○:接着剤のはみ出しが認められない。
×:接着剤のはみ出しが認められる。
3.密着性→目視評価
○:プレス後FPCに気泡跡が認められない。
×:プレス後FPCに気泡跡が認められる。
4.離型性→触手
○:剥離が容易
×:剥離が容易でなく強引には剥がせる
比較例1としては、市販のPETフィルム「商品名ルミラー 100μm(東レ社製)」を用いた。
本発明の離型フィルムは、離型フィルムとして具備すべき諸条件(加熱密着、追随性、離型性、剛性、強靱性、汚染性、耐熱性)を満たしFPC製造に用いられる離型フィルムとして有効であると同時に、半導体チップ封止用、セラミックシート製造用、熱硬化性樹脂積層板用離型フィルムなどの用途にも有効である。

Claims (5)

  1. (A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂60〜98重量部、(B)グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂1〜40重量部および(C)JIS K6922−1(1998年)で測定した密度が880〜930kg/mの範囲であり、JIS K6922−1(1998年)によるメルトマスフローレートが20〜100g/10分の範囲で、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下であり、示差走査型熱量計において、200℃で5分間溶融し、その後10℃/分で30℃まで冷却したものを再度10℃/分で昇温させた時に得られる吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))と、赤外線スペクトルの測定から求められる炭素数1,000個当たりの短鎖分岐数(SCB)が下式(1)で示される関係を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体1〜40重量部(ただし、(A)+(B)+(C)=100重量部)を主成分とする樹脂組成物で構成される離型フィルム。
    Tm<−1.8×SCB+140 (1)
  2. 樹脂組成物に、(D)ワックスおよび/または(E)微粉末シリカを(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計100重量部に対し、さらに0.5〜5重量部添加してなる請求項1記載の離型フィルム。
  3. (D)ワックスがポリオレフィンワックス、ステアリン酸ブチル、モンタン酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、およびプロピレングリコール脂肪酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種である請求項2記載の離型フィルム。
  4. (E)微粉末シリカが粒子形状1〜5ミクロンに調整されたヒュームドシリカあるいは沈降シリカである、請求項2記載の離型フィルム。
  5. (A)成分と(B)成分と(C)成分を主成分として混合し、インフレーション成形または押出成形する請求項1〜4いずれかに記載の離型フィルムの製造方法。
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