JP2003326446A - レンズ研削加工装置 - Google Patents

レンズ研削加工装置

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JP2003326446A
JP2003326446A JP2002089200A JP2002089200A JP2003326446A JP 2003326446 A JP2003326446 A JP 2003326446A JP 2002089200 A JP2002089200 A JP 2002089200A JP 2002089200 A JP2002089200 A JP 2002089200A JP 2003326446 A JP2003326446 A JP 2003326446A
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grinding
lens
grinding wheel
wheel
wheels
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JP2002089200A
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Yasuto Eto
靖人 衛藤
Kenichi Watanabe
憲一 渡辺
Yoshiyuki Hatano
義行 波田野
Yasuo Suzuki
泰雄 鈴木
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Topcon Corp
Original Assignee
Topcon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被加工レンズである眼鏡レンズが複数の削砥石
いずれにより研削加工されているのかを作業者が明確に
判別することができるレンズ研削加工装置を提供するこ
と。 【解決手段】眼鏡レンズMLの周縁部を各種加工するた
めの複数の研削砥石G1〜G4が同軸に隣接配列され、
研削砥石G1〜G4の研削面近傍上に研削液を供給する
研削液吐出ノズル61を有すると共に、研削液を研削液
吐出ノズル61により研削砥石G1〜G4の上方に供給
しながら眼鏡レンズMLの研削加工を行うレンズ研削加
工装置において、眼鏡レンズMLが複数の研削砥石G1
〜G4のいずれにより研削加工されているのかを識別可
能とするための境界線(識別表示手段)La,Lb,L
cを複数の研削砥石に対応させて設けたレンズ研削加工
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未加工の眼鏡レン
ズを玉型形状データに基づき、例えば粗研削砥石、仕上
研削砥石、V溝研削砥石、鏡面研削砥石等の各種研削砥
石により研削加工するレンズ研削加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、特開昭60−227223号
公報、特開昭61−8273号公報、特開平3−202
274号公報、特開平5−31669号公報等に示すと
おり、研削砥石と被研削材である光学レンズ等との接触
位置近傍に、研削液を供給する光学レンズ等のレンズ研
削加工装置が知られている。
【0003】この様なレンズ研削加工装置において、光
学レンズ(被加工レンズ)である眼鏡レンズ(円形の未
加工レンズ)の研削加工には、粗研削加工,仕上研削加
工,V溝研削加工,鏡面研削加工等の複数の研削加工が
ある。この研削加工に用いられる研削砥石としては、粗
研削砥石,仕上研削砥石,V溝研削砥石,鏡面研削砥石
等の複数の研削砥石がある。
【0004】この様なレンズ研削加工装置においては、
例えば、図11に示したような被加工レンズである眼鏡
レンズ(円形の未加工レンズ)Lを一対のレンズ回転軸
200,201間に保持させると共に、眼鏡レンズLの
周縁を回転する研削砥石202で研削加工する様にして
いる。この例において研削砥石202は、粗研削砥石2
03,仕上研削砥石204,ヤゲン加工用のV溝砥石2
05を有する。しかも、粗研削砥石203,仕上研削砥
石204及びV溝砥石205は、同軸上において密接し
た状態で一体に固定されている。そして、この様な研削
砥石202を有するレンズ研削加工装置で眼鏡レンズL
を研削加工する場合、通常は、眼鏡レンズLの周縁を例
えば粗研削砥石203により玉型形状に粗研削した後、
この玉型形状に粗研削された眼鏡レンズLの周面を仕上
研削砥石204で仕上研削し、次にV溝研削砥石205
により研削加工して、眼鏡レンズの周面にヤゲン山を形
成する様な加工が行われる。
【0005】また、この様な研削加工に際して研削液
は、複数の研削砥石203〜205の研削面近傍上に供
給されて、各研削砥石203〜205による研削屑を洗
い流すと共に、眼鏡レンズLの研削砥石203〜205
による研削加工部を冷却するようになっている。この研
削液の供給には、図11の二点鎖線で示したような幅広
の研削液供給ノズル206を設けて、この研削液供給ノ
ズル206から研削液をカーテン状に供給することも考
えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合には、研削液がカーテン状になって研削砥石203〜
205の全体を覆ってしまい、眼鏡レンズLの研削砥石
203〜205への接触部が見えない状態となる。しか
も、研削砥石203〜205は同軸上で隣接して並設さ
れているので、最初に眼鏡レンズの周縁部(コバ面)が
研削砥石に当接して、眼鏡レンズの研削加工が開始され
る際に、眼鏡レンズの研削砥石への当接位置によって
は、眼鏡レンズが隣接する研削砥石に破線の如く跨って
しまうことも考えられる。このため、研削砥石を操作す
る作業者は、眼鏡レンズの周面が研削砥石のどこに接触
して研削加工されているのかが判断することができなか
った。また、研削液が眼鏡レンズと研削砥石の接触位置
近傍に供給されていると、加工条件に従って(例えば、
粗研削加工,ヤゲン研削加工等の順に)眼鏡レンズが研
削加工されているとはいえ、研削砥石の表面の状態が研
削液により確認しにくいため、研削液がどの研削砥石の
研削面近傍に供給されているのか作業者は判別すること
ができなかった。従って、作業者は、加工条件で設定し
たいずれの研削砥石で眼鏡レンズが研削加工されている
のか確認することができなかった。更に、研削砥石のド
レス(目立て)作業時に、研削砥石が高速回転している
ため、ドレスティックを正確に所望の砥石研削面に当接
させることができなかった。その上、眼鏡レンズの周縁
部(コバ面)が研削砥石(粗研削砥石、仕上研削砥石、
V溝研削砥石,鏡面研削砥石等)の研削面の所定箇所に
当接して研削加工が開始される場合、研削砥石の研削面
の所定箇所の摩耗が他の研削面に比べて多くなってしま
い、研削面に凹凸が生じてしまう虞があった。
【0007】そこで、この発明の目的は、上記問題点を
解消するために、被加工レンズである眼鏡レンズが複数
の削砥石いずれにより研削加工されているのかを作業者
が明確に判別することができるレンズ研削加工装置を提
供することにある。また、この発明の他の目的は、眼鏡
レンズの周縁部(コバ面)の研削加工の加工開始位置が
研削砥石の研削面の所定箇所にのみ集中しないように、
作業者が容易に眼鏡レンズの研削砥石への当接位置の調
整操作がし易く、又、容易に眼鏡レンズの研削砥石への
当接位置を確認することができるレンズ研削加工装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1の発明は、眼鏡レンズの周縁部を各種加工
するための複数の研削砥石が同軸に隣接配列され、前記
研削砥石の研削面近傍上に研削液を供給する研削液供給
手段を有すると共に、前記研削液を前記研削液供給手段
により前記研削砥石の上方に供給しながら前記眼鏡レン
ズの研削加工を行うレンズ研削加工装置において、前記
眼鏡レンズが前記複数の研削砥石のいずれにより研削加
工されているのかを識別可能とするための識別表示手段
を前記複数の研削砥石に対応させて設けたレンズ研削加
工装置としたことを特徴とする。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のレンズ研削加工装置において、前記識別表示手段は各
種研削砥石の境界位置に合せて前記研削液供給手段又は
装置本体に付した標識であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0011】[構成]図1において、1は眼鏡フレーム
Fのレンズ枠形状やその型板或いは玉型モデル等から玉
型形状データであるレンズ形状情報(θi,ρi)を読
み取るフレーム形状測定装置(玉型形状データ測定装
置)、2はフレーム形状測定装置から送信等によって入
力された眼鏡フレームの玉型形状データに基づいて生地
レンズ等から眼鏡レンズMLを研削加工するレンズ研削
加工装置(玉摺機)である。尚、フレーム形状測定装置
1には周知のものを用いることができるので、その詳細
な構成やデータ測定方法等の説明は省略する。
【0012】<レンズ研削加工装置2>レンズ研削加工
装置2の上部には、図1〜図3に示したように、装置本
体3の前側に傾斜する上面(傾斜面)3aが設けられて
いると共に、上面3aの前部側(下部側)に開口する加
工室4が形成されている。この加工室4は、斜め上下に
スライド操作可能に装置本体3に取り付けられたカバー
5で開閉される様になっている。
【0013】また、装置本体3の上面3aには、加工室
4の側方に位置させた操作パネル6と、加工室4の上部
開口より後部側に位置させた操作パネル7と、操作パネ
ル7の下部側より後方に位置し且つ操作パネル6,7に
よる操作状態を表示させる液晶表示器8が設けられてい
る。
【0014】更に、装置本体3内には、図5に示すよう
に、加工室4を有する研削加工部10が設けられてい
る。この加工室4は、研削加工部10に固定の周壁11
内に形成されている。
【0015】この周壁11は、図5(a)に示したよう
に左右の側壁11a,11b、後壁11c、前壁11d
及び底壁11eを有する。しかも、側壁11a,11b
には円弧状のガイドスリット11a1,11b1が形成
されている(図5(a)又は図7のいずれか参照)。ま
た、底壁11eは、図5(a),図6(a)に示したよ
うに後壁11cから手前側下方に円弧状に延びる円弧状
底壁(傾斜底壁)11e1と、円弧状底壁11e1の前
下端から前壁11dまで延びる下底壁11e2を有す
る。この下底壁11e2には、円弧状底壁11e1に近
接させて下方の廃液タンク(図示せず)まで延びる排水
管11fが設けられている。また、側壁部11aの内壁
面には図5(a)に示したように円弧状で断面ハット状
のガイド板P1が取り付けられ、側壁部11bの内壁面
には円弧状で断面ハット状のガイド板P2が取り付けら
れている。このガイド板P1,P2にはガイドスリット
11a1,11b1に対応して円弧状に延びるガイドス
リット11a1′,11b1′が形成されている。そし
て、側壁部11aとガイド板P1との間にはガイドスリ
ット11a1,11a1′を閉成するカバー板11a2
が前後及び上下に移動可能に配設され、側壁部11bと
ガイド板P2との間にはガイドスリット11b1,11
b1′を閉成するカバー板11b2が前後及び上下に移
動可能に配設され、このカバー板11a2,11b2は
レンズ軸23,24にそれぞれ取り付けられている。
【0016】しかも、ガイド板P1には図5(b)に示
したようにガイドスリット11a1,11a1′の上下
に位置してガイドスリット11a1,11a1′の上下
縁に沿う円弧状のガイドレールGa,Gbが設けられ、
ガイド板P2にはガイドスリット11b1,11b1′
の上下に位置してガイドスリット11b1,11b1′
の上下縁に沿う円弧状のガイドレールGc,Gdが設け
られ、そして、カバー板11a2はガイドレールGa,
Gbに上下を案内されて円弧状に上下移動できる様にな
っており、カバー板11b2はガイドレールGc,Gd
に上下を案内されて円弧状に上下移動できる様になって
いる。
【0017】そして、図示しないキャリッジのレンズ軸
23が円弧状のカバー板11a2を摺動自在に貫通し
て、レンズ軸23、側壁部11a1,ガイド板P1及び
カバー板11a2の組み付け性を良くし、図示しないキ
ャリッジのレンズ軸24が円弧状のカバー板11b2を
摺動自在に貫通して、レンズ軸24、側壁部11b1,
ガイド板P2及びカバー板11b2の組み付け性を良く
している。
【0018】また、カバー板11a2とレンズ軸23と
の間はシール部材Saを介してシールされていると共
に、カバー板11a2はレンズ軸23にシール部材S
a,Saを介して保持されている。更に、カバー板11
b2とレンズ軸24との間はシール部材Sbを介してシ
ールされていると共に、カバー板11b2はレンズ軸2
4にシール部材Sb,Sbを介して軸線方向に相対移動
可能に保持されている。これにより、レンズ軸23,2
4がガイドスリット11a1,11b1に沿って上下に
円弧状に回動すると、カバー板11a2,11b2もレ
ンズ軸23,24と一体に上下に移動できる。
【0019】なお、側壁部11a1とガイド板P1は円
弧状のカバー板11a2と密着するように接近してお
り、側壁部11b1とガイド板P2は円弧状のカバー板
11b2は密着するように接近している。
【0020】さらに、加工室4内のガイド板P1,P2
は、後側壁11c及び下底壁11e2の近傍まで延設し
て、上下端がフィーラ41の側方及び研削砥石35の上
近傍あたりで切れるようにすることにより、ガイド板P
1,P2の上下端を加工室4内に開放して、研削液が側
壁部11a1,11b1の内面に沿って流れるようにす
ることにより、側壁部11a1とガイド板P1との間及
び側壁部11b1とガイド板P2との間に研削液が溜ま
ることがないようになっている。
【0021】尚、レンズ軸23,24を保持するキャリ
ッジ(図示せず)は、前端部側が後端部を中心に上下に
回動可能に設けられていると共に、レンズ軸23,24
の軸線方向に移動可能に設けられている。これにより、
キャリッジは、レンズ軸23,24をガイドスリット1
1a1,11b1に沿って上下に円弧状に回動させるよ
うにレンズ軸23,24を保持していると共に、レンズ
軸23,24を軸線方向に移動可能に保持している。
【0022】このキャリッジは、前端部側すなわちレン
ズ軸23,24側が図示しない昇降手段により昇降駆動
可能に設けられていると共に、図示しないパルスモータ
等の駆動モータにより左右に駆動制御可能に設けられて
いる。
【0023】(カバー5)カバー5は、無色透明又は有
色透明(例えば、グレー等の有色透明)の一枚のガラス
や樹脂製のパネルから構成され、装置本体3の前後にス
ライドする。これにより、カバー5が閉じられても加工
室4内の研削加工状態が視認できる様になっている。
【0024】(操作パネル6)操作パネル6は、図4
(A)に示すように、眼鏡レンズMLを一対のレンズ軸
間にクランプさせるための『クランプ』スイッチ6a
と、眼鏡レンズMLの右眼用・左眼用の加工の指定や表
示の切換え等を行う『左』スイッチ6b,『右』スイッ
チ6cと、『砥石移動』スイッチ6d,6eと、眼鏡レ
ンズMLの仕上加工が不十分である場合や試し摺りする
場合の再仕上又は試し摺り加工するための『再仕上/
試』スイッチ6fと、レンズ回転モード用の『レンズ回
転』スイッチ6gと、ストップモード用の『ストップ』
スイッチ6hとを備えている。尚、『砥石移動』スイッ
チ6d,6eは、一対のレンズ軸(レンズ回転軸)2
3,24が装着された図示しないキャリッジをレンズ軸
23,24の軸線方向(左右方向)に移動操作して、こ
のレンズ軸23,24間に保持された眼鏡レンズMLを
左右に移動操作することにより、後述する研削砥石(研
削砥石G1〜G4)35と眼鏡レンズMLを左右方向に
相対的に移動させ、眼鏡レンズMLを研削砥石35の所
望の研削面位置に移動操作するためのものである。
【0025】これは、実際のレンズ加工に必要なスイッ
チ群を加工室4に近い位置に配置することで作業者の動
作の負担を軽減するためである。
【0026】また、ドレス作業時には、レンズ軸23、
24にクランプされたドレスティック(図示せず)を
『砥石移動』スイッチ6d、6eによりドレスしたい所
望の研削砥石の研削面上に配置させる。また、研削加工
時にも、眼鏡レンズMLの周縁部(コバ面)を最初に当
接させたい所望の研削砥石G1〜G4の研削面位置(加
工開始位置)『砥石移動』スイッチ6d、6eにより調
整し、研削砥石35の研削面上に配置させる。
【0027】(操作パネル7)操作パネル7は、図4
(B)に示すように、液晶表示器8の表示状態を切り換
える『画面』スイッチ7aと、液晶表示器8に表示され
た加工に関する設定等を記憶する『メモリー』スイッチ
7bと、レンズ形状情報(θi,ρi)を取り込むため
の『データ要求』スイッチ7cと、数値補正等に使用さ
れるシーソー式の『−+』スイッチ7d(『−』スイッ
チと『+』スイッチとを別々に設けても良い)と、カー
ソル式ポインタ移動用の『▽』スイッチ7eとを液晶表
示器8の側方に配置している。また、ファンクションキ
ーF1〜F6が液晶表示器8の下方に配列されている。
このファンクションキーF1〜F6は、眼鏡レンズML
の加工に関する設定時に使用されるほか、加工工程で液
晶表示器8に表示されたメッセージに対する応答・選択
用として用いられる。
【0028】(液晶表示器8)液晶表示器8の上縁部に
は、『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB
2、『加工済』タブTB3、『メニュー』タブTB4が
表示されている。また、タブTB2とタブTB3との間
には左(L)又は右(R)の眼鏡レンズのいずれが加工
されているのかを表示する表示部Daが設けられ、眼鏡
レンズの加工がいずれの段階にあるのかを表示する表示
部Dbが設けられている。この表示部Daには図中左右
方向に直列に配列された複数の表示枠dfが用いられて
いる。また、表示部Daには、測定や加工状態等を表示
する複数のアイコンが用いられている。更に、表示部D
bの下方には表示エリアE2,E3が左右に並設した状
態で表示され、表示エリアE2,E3の下方には表示エ
リアE4が表示され,液晶表示器8の下縁部にはファン
クションキーF1〜F6に対応する表示部H1〜H6が
表示される。この表示エリアE2〜E4には、加工状態
や各種設定値、或いは設定条件や設定メニュー等がそれ
ぞれ表示されるようになっている。しかし、これらの表
示は、この発明と直接関連しないので、その詳細な説明
は省略する。尚、『レイアウト』タブTB1、『加工
中』タブTB2、『加工済』タブTB3、『メニュー』
タブTB4のいずれかを選択することで、表示エリアE
2〜E4や表示部H1〜H6の表示内容が切り替わるよ
うになっている。
【0029】(研削系17)研削系17は、加工室4内
に回転自在に保持された研削砥石35を有する。この研
削砥石35は、図示しない駆動モータにより回転駆動さ
れるようになっている。また、この研削砥石35は、図
3,図6(b)に示したように粗研削砥石G1,仕上研
削砥石G2,ヤゲン研削砥石(ヤゲン砥石)G3,仕上
研削砥石G4等を有する。この粗研削砥石G1,仕上研
削砥石G2,ヤゲン研削砥石(ヤゲン砥石)G3,仕上
研削砥石G4は、軸線方向に並設されている。
【0030】(研削液供給構造)上述した様に、加工室
4を形成する周壁11の底壁11eは円弧状壁11e1
及び下底壁11e2を有する。この円弧状壁11e1
は、キャリッジ旋回軸21を中心として円弧状に形成さ
れている。
【0031】また、上述したように周壁11は、後壁1
1c及び前壁11dを有する。そして、後壁11cの下
端部の左右方向中央には前方に向けて開口する研削液吐
出ノズル60が研削液供給手段として取り付けられ、前
壁11dには後方に向けて突出する研削液吐出ノズル6
1が研削液供給手段として取り付けられている。尚、研
削液吐出ノズル60は、後壁11cの幅方向全体から研
削液を吐出するように幅広に設けることができる。この
場合には、円弧状底壁11e1のいずれの場所に研削屑
等が飛散してきても、この研削屑を研削液により下方に
洗い流して、研削屑が円弧状底壁11e1に付着するの
を防止できる。
【0032】この研削液吐出ノズル61は、研削砥石3
5の左右方向幅と略同じか、研削砥石35の左右方向の
幅より幅広に形成されている。また、研削液吐出ノズル
61の上面61aはフラット(平坦)に形成されてい
る。
【0033】また、研削液吐出ノズル61には、研削砥
石35の研削面35aの上部及びレンズ軸23,24側
の部分を覆うように研削液62を吐出して供給する第1
の研削液吐出口(第1の研削液供給手段)63と、研削
砥石35の研削面35aに対して法線方向から研削液6
4を供給する第2の研削液吐出口(第2の研削液供給手
段)65が一体に設けられている。この研削液吐出口6
3,65は研削液供給通路61aから分岐している。図
中、66は研削砥石35の回転中心Oを示す十字線であ
る。
【0034】尚、研削液62は、研削液吐出口63から
後方に向けて円弧状に吐出されると共に、レンズ軸2
3,24より僅かに下方を通過して下方に流下する。こ
こで、研削砥石35の回転中心Oを通る鉛直線を36と
し、鉛直線36と研削面35aとの交点を通る接線を3
7とすると、研削液62は、略接線37と同方向、即ち
矢印68で示したように研削液吐出口63から後方に且
つ接線67と平行な方向に向けて吐出される。
【0035】更に、研削液吐出口65の左右方向の幅
は、研削砥石35の左右方向幅と略同じか、研削砥石3
5の左右方向の幅より幅広に形成されている。これによ
り、研削砥石35の研削面(周面)35aに充分な研削
液を供給できる。この際、研削液は、粗研削砥石G1,
仕上研削砥石G2,ヤゲン研削砥石(ヤゲン砥石)G
3,仕上研削砥石G4の全ての周面に同時に膜状(カー
テン状)に供給できる。
【0036】また、研削液吐出口63の左右方向の幅は
研削液吐出口65の左右方向の幅より幅広に形成されて
いる。しかも、研削液吐出口63の左右両端部は研削液
吐出口65の左右方向両端部より更に突出している。
【0037】この様に研削液吐出口63の左右方向の幅
を研削液吐出口65の左右方向の幅より幅広に形成する
と共に、研削液62を研削面35aと僅かな間隔をおい
て吐出させることにより、研削液吐出口63から吐出さ
れる研削液62が研削面35aと間隔をおいて研削面3
5aのレンズ研削部(レンズ加工点)69側をカーテン
状に覆うことができる。
【0038】ところで、この様な構成においては、研削
液64を研削液吐出口65から研削面35aに法線方向
から給水(供給)することにより、レンズ加工点(レン
ズ研削部69)に対して研削液64を十分に給水可能と
なる。この方法の問題は、研削面35aに給水された研
削液が研削砥石35の回転によって上方や後方に飛ばさ
れ、これにより研削液が研削室4の上方や後方に飛散し
てリークし(漏れ)たり、後壁11cやレンズ軸23,
24等を汚したりすることである。
【0039】しかし、研削液62は、研削液吐出口63
から略接線方向で且つ後方に向けて吐出され、研削砥石
35の研削面35aの上部及びレンズ加工点(レンズ研
削部69)をカーテン状にカバーする。この際、カーテ
ン状の研削液62の幅は、研削液吐出口65から吐出さ
れる研削液64の幅より広く形成されているので、研削
液吐出口65から吐出される研削液64が研削砥石35
の回転により後方に向けて飛散するのが防止される。こ
れにより研削液が研削室4の上方や後方に飛散してリー
クし(漏れ)たり、後壁11cやレンズ軸23,24等
を汚したりすることが防止される。
【0040】尚、接線方向給水、即ち研削液吐出口63
から略接線方向で且つ後方に向けて吐出される研削液6
2は、研削砥石35の研削面35aに直接接触しない程
度離すことで、研削液62の接線方向給水による水跳ね
防止と、研削液64の法線方向給水による水跳ね防止効
果をより大きくできる。
【0041】また、研削液62,64をそれぞれ研削砥
石35の接線方向及び研削砥石35の法線方向の二方向
に供給するので、研削砥石35の研削面35a及び眼鏡
レンズMLに研削液をまんべんなく供給することができ
る。さらに、一つの研削液供給ノズル(研削液供給装
置)61に研削砥石35の接線方向及び法線方向の2つ
の方向に研削液を供給する吐出口63,65を設けたの
で、研削液供給ノズル(研削液供給装置)61及び研削
装置全体を小型化、コンパクト化することができる。
【0042】更に、図3,図6(b)に示すように、研
削液供給手段である研削液供給ノズル61の上面61a
には、各種の研削砥石G1,G2,G3,G4の境界位
置に合せて、研削砥石G1,G2,G3,G4の境界位
置を示す境界線(識別線)La,Lb,Lcを標識(目
印、マーク等の識別表示手段)として付ける。この様に
境界線(識別線)La,Lb,Lcを設けることで、上
面61aには境界線(識別線)La,Lb,Lcにより
区画された砥石対応面部Ga,Gb,Gc,Gdが設け
られる。
【0043】これによって、研削液が眼鏡レンズMLと
研削砥石35の接触部に供給されていても、即ち、研削
液が研削砥石G1,G2,G3,G4の研削面と眼鏡レ
ンズとの接触部に供給されていても、研削液がどの研削
砥石G1,G2,G3,G4の研削面により研削加工さ
れているのか作業者が容易に判別することができる。こ
の結果、作業者は加工条件で設定した研削砥石(G1,
G2,G3,G4の一つ)で眼鏡レンズMLが研削加工
されていることを確認することができる。
【0044】また、ドレス作業時(目立て作業時)に、
レンズ軸23、24にクランプされた目立て用のドレッ
サー即ちドレスティック(図示せず)を研削砥石G1〜
G4の研削面に当接させてドレッシングする位置を、境
界線(識別線)La、Lb、Lcを目印として『砥石移
動』スイッチ6d、6eにより手動で移動調整すること
ができる。この移動調整は『砥石移動』スイッチ6d,
6eにより自動で行うこともできる。例えば、『砥石移
動』スイッチ6d,6eを押したときに、この『砥石移
動』スイッチ6d,6eからのON信号を後述する演算
制御回路80に入力させて、この演算制御回路80によ
り図示しないキャリッジをレンズ軸23,24の軸線方
向に所定時間ごとに所定間隔ずつ移動制御させることに
より、レンズ軸23,24間に保持されたドレステック
を研削砥石G1〜G4のうちの一つの研削面に対して、
所定時間毎に所定量ずつ左方又は右方に境界線(識別
線)La、Lb、Lcの一つの位置まで自動的に移動操
作することができる。この様にすることで、ドレステッ
クのドレッシング開始位置が研削砥石の研削面の所定箇
所にのみ集中しないように、例えば粗研削砥石の研削面
の内で仕上研削砥石に近い位置にドレステックの周縁部
が当接しないように、仕上研削砥石から離れた位置に当
接するように作業者が容易に操作しやすく、また、容易
に認識することができる。更に、研削加工開始時に、眼
鏡レンズMLの周縁部(コバ面)を研削砥石G1〜G4
の最初に当接させたい所望の研削面位置(加工開始位
置)に調整する。この際、境界線(識別線)La,L
b,Lcを目印として『砥石移動』スイッチ6d,6e
により上述したように眼鏡レンズMLを左右に移動操作
することにより、眼鏡レンズMLを研削砥石35の所望
の研削面位置に手動で移動調整する。この移動調整は
『砥石移動』スイッチ6d,6eにより自動で行うこと
もできる。例えば、『砥石移動』スイッチ6d,6eを
押したときに、この『砥石移動』スイッチ6d,6eか
らのON信号を後述する演算制御回路80に入力させ
て、この演算制御回路80により図示しないキャリッジ
をレンズ軸23,24の軸線方向に所定時間ごとに所定
間隔ずつ移動制御させることにより、レンズ軸23,2
4間に保持された眼鏡レンズMLを研削砥石G1〜G4
のうちの一つの研削面に対して、所定時間毎に所定量ず
つ左方又は右方に境界線(識別線)La、Lb、Lcの
一つの位置まで自動的に移動操作することができる。こ
の様にすることで、眼鏡レンズMLの周縁部(コバ面)
の研削加工の加工開始位置が研削砥石の研削面の所定箇
所にのみ集中しないように、例えば粗研削砥石の研削面
の内で仕上研削砥石に近い位置に眼鏡レンズMLの周縁
部(コバ面)が当接しないように、仕上研削砥石から離
れた位置に当接するように作業者が容易に操作しやす
く、また、容易に認識することができる。
【0045】(制御回路)上述の操作パネル6,7(即
ち、操作パネル6,7の各スイッチ)は、図7に示した
ように、CPUを有する演算制御回路80に接続されて
いる。また、この演算制御回路80には、記憶手段とし
てのROM81、記憶手段としてのデータメモリ82、
RAM83が接続されていると共に、補正値メモリ84
が接続されている。このデータメモリ82には記憶領域
m1〜m8が設けられている。また、このRAM83に
は、加工データ記憶領域83a,レンズ形状データ(θ
i,ρi)の記憶領域83b,フレームデータ又は加工
済みデータ等のためのデータ記憶領域83cが設けられ
ている。
【0046】更に、演算制御回路80には、表示用ドラ
イバ85を介して液晶表示器8が接続されていると共
に、パルスモータドライブ86が接続されている。この
パルスモータドライブ86は、演算制御回路80により
作動制御されて、加工部10の駆動モータ(図示せず)
や図示しないキャリッジを上下に駆動制御する駆動モー
タ、或いはこのキャリッジを左右に駆動制御する駆動モ
ータ等を駆動する様になっている。そして、演算制御回
路80は、これらの駆動モータ(図示せず)をフレーム
形状測定装置1からの玉型形状データ(θi,ρi)に
基づいて作動制御して、眼鏡レンズMLを研削砥石35
により玉型形状に研削加工制御するようになっている。
【0047】この研削加工のために、玉型形状データ
(θi,ρi)に対応する未加工の眼鏡レンズのコバ厚
Wiを測定して、このコバ厚Wiに基づくヤゲン位置の
設定をしたり、玉型形状データ(θi,ρi)に基づい
て加工データを求める演算制御等には、従来周知の構造
や従来周知の演算制御方法を採用できる。しかも、この
構造や演算制御方法は、この発明の要部ではないので、
その詳細な説明は省略する。
【0048】また、演算制御回路80には、研削液供給
ポンプ(研削液供給手段)Pが接続されている。この研
削液供給ポンプPは、作動時に図示しない廃液タンクか
ら濾過された研削液を研削液供給ノズル60,61に供
給するようになっている。
【0049】更に、演算制御回路80には、通信ポート
88を介して図1のフレーム形状測定装置1が接続さ
れ、フレーム形状測定装置(玉型形状測定装置)1から
のフレーム形状データ,レンズ形状データ等の玉型形状
データが入力されるようになっている。 [作用]次に、この様な構成の演算制御回路80を有する
レンズ研削加工装置の作用を説明する。 <レンズ形状データの読み込み>スタート待機状態から
メイン電源がオンされると、演算制御回路80はフレー
ム形状測定装置1からデータ読み込みがあるか否かを判
断する。
【0050】即ち、演算制御回路80は、操作パネル6
の『データ要求』スイッチ7cが押されたか否かが判断
される。そして、『データ要求』スイッチ7cが押され
てデータ要求があれば、フレーム形状測定装置1からレ
ンズ形状情報(θi,ρi)のデータをRAM83のデ
ータ読み込み領域83bに読み込む。この読み込まれた
データは、データメモリ82の記憶領域m1〜m8のい
ずれかに記憶(記録)されると共に、レイアウト画面が
液晶表示器8に表示される。 <眼鏡レンズの周縁加工>そして、眼鏡レンズの加工に
必要な瞳孔間距離やヤゲン位置情報或いは上寄せ量等の
データを操作パネル6,7及びファンクションキーF1
〜F6を用いて演算制御回路80に入力することによ
り、演算制御回路80は読み込まれたレンズ形状情報
(θi,ρi)に基づいて加工データ(θi′,ρ
i′)を求める。この求められた加工データ(θi′,
ρi′)は、RAM83の加工データ記憶領域83aに
記憶される。
【0051】この様な加工データ(θi′,ρi′)が
求められた後、レンズ回転用のスイッチ6gを押すこと
により、演算制御回路80は図示しない駆動モータを作
動制御して研削砥石35を高速回転させると共に、加工
データ(θi′,ρi′)に基づいてレンズ軸23,2
4を図示しない駆動モータにより角度θi′毎に回動駆
動させる。この際、演算制御回路80は、キャリッジ
(図示せず)の前端部を加工データ(θi′,ρi′)
に基づいて図示しない駆動モータにより昇降駆動制御し
て、このキャリッジに保持されたレンズ軸23,24を
昇降制御し、眼鏡レンズMLの周縁部を研削砥石35の
粗研削砥石G1により研削加工させる。しかも、この研
削加工において演算制御回路80は、レンズ回転軸2
3,24の回転軸線と研削砥石35の回転軸線との軸間
距離が角度θi′毎に動径ρi′となるように、レンズ
回転軸23,24を昇降制御する。
【0052】この様な研削に際して、演算制御回路80
は、研削液供給用のポンプPを作動させて、研削液吐出
ノズル61の第1の研削液吐出口(第1の研削液供給手
段)63から研削液62を吐出させると共に、研削液吐
出ノズル61の第2の研削液吐出口(第2の研削液供給
手段)65から研削液64を吐出させる。
【0053】この際、研削液64は、研削砥石35全体
の研削面35aに対して法線方向から供給される。そし
て、この研削液65は、研削砥石35の回転に伴いレン
ズ研削部69側に充分に流れて、レンズ研削部69を充
分に冷却した後、レンズ研削部69で研削される眼鏡レ
ンズMLの研削屑70と共に後ろ斜め下方に飛ばされ
る。しかも、研削液64は、研削砥石35の幅方向全体
にカーテン状(膜状)に充分に供給されるので、眼鏡レ
ンズMLの研削砥石35への接触位置が左右方向でずれ
ていても、レンズ研削部69に供給される研削液が不足
するようなことは生じない。
【0054】また、研削液吐出ノズル61の第1の研削
液吐出口(第1の研削液供給手段)63から吐出される
研削液62は、研削砥石35の接線と平行な方向で且つ
加工室4の後方に向けられて、眼鏡レンズML側のレン
ズ研削部69を研削砥石35とレンズ軸23,24との
間でカーテン状に覆う。しかも、この際、研削液62
は、研削砥石35の上部及び後部を幅方向全体で覆っ
て、第2の研削液吐出口(第2の研削液供給手段)65
から研削砥石35に向けて吐出され、且つ研削砥石35
の回転方向に向けて移動させられる研削液64の一部
が、研削砥石35の回転により後方に飛散させられて
も、加工室4の上方及び円弧状底壁11e1側にリーク
(飛散)するのを未然に防止する。これによりカバー5
や円弧状底壁11e1が汚れたりするのが防止される。
【0055】一方、演算制御回路80は、研削液供給用
のポンプPを作動させて、研削液71を研削液吐出ノズ
ル60から円弧状底壁11e1の中央上に左右に広がる
ように扇状に吐出させ、円弧状底壁11e1の左右方向
中央上端部から下方に向けて左右に広がるように流下さ
せる。これにより、研削屑70及び研削液62は、一部
が円弧状底壁11e1の下部側に飛散しても、流下する
研削液71により下方に洗い落とされて、排水管11f
から図示しない廃液タンク内に流下して捕集される。
【0056】次に、演算制御回路80は、データメモリ
82の記憶領域m1〜m8のいずれかに記憶(記録)さ
れたヤゲン位置のデータに基づいて、図示しない駆動モ
ータを作動制御して、キャリッジ(図示せず)をレンズ
軸(レンズ回転軸)23,24の延びる方向に移動させ
ることにより、レンズ軸23,24間に保持された眼鏡
レンズMLを研削砥石35のヤゲン砥石G3に対応させ
る。
【0057】この後、上述と略同様にして、研削砥石3
5のヤゲン研削砥石G3で、加工データ(θi′,ρ
i′)の形状に粗研削された眼鏡レンズMLの周縁部
に、ヤゲン加工をする。この際も、研削液は上述した粗
研削砥石による研削と同様に吐出される。また、研削砥
石35は左右に並設した粗研削砥石とヤゲン砥石を有し
ていて、粗研削時とヤゲン加工時では眼鏡レンズMLの
研削砥石35への接触位置を左右に移動させる。しか
し、この様な場合でも研削液64は、研削砥石35の幅
方向全体に充分に供給されるので、眼鏡レンズMLの周
縁部を研削砥石35の粗研削砥石で粗研削加工する場合
も、研削砥石35の粗研削砥石に隣接するヤゲン砥石で
粗研削された眼鏡レンズMLの周縁部にヤゲン加工する
場合にも、レンズ研削部69に供給される研削液が不足
するようなことは生じない。 (i)ところで、従来であれば、眼鏡レンズMLが境界
線Laの近傍で粗研削砥石G1により研削加工されるよ
うな場合において、研削砥石と眼鏡レンズの接触位置が
研削液により覆われるために、眼鏡レンズMLが粗研削
砥石G1により加工されているのか仕上砥石G2により
加工されているのかが明瞭に認識できないような場合が
ある。 (ii)また、本実施例のように研削液が複数の研削砥石
G1〜G4の全てを覆うために、眼鏡レンズMLと研削
砥石35との接触位置が分からないような場合もある。
【0058】しかし、本実施例におけるように、各研削
砥石G1〜G4の境界線La,Lb,Lcを研削液突吐
出ノズル61の上面61aに設けることで、各研削砥石
G1〜G4に対応する砥石対応面部Ga,Gb,Gc,
Gdが設けられるので、作業者が上述の(i),(ii)の
様に眼鏡レンズMLと研削砥石35との接触位置が分か
らない状態でも、眼鏡レンズMLが研削砥石35の研削
砥石G1〜G4のいずれに接触して研削加工されている
のかを作業者は境界線La,Lb,Lcと砥石対応面部
Ga,Gb,Gc,Gdとにより確実に認識できる。こ
の結果、研削加工が設定条件(加工順)に従って確実に
行われているのを作業者は確認できる。
【0059】また、眼鏡レンズの加工がいずれの段階に
あるのかを表示する表示部Dbが設けられているので、
この表示部Dbのアイコンの点灯状態を見れば眼鏡レン
ズMLが研削砥石35の研削砥石G1〜G4のいずれで
研削加工されているのか確認できる。しかし、実際に研
削加工を行っている研削砥石が研削砥石G1〜G4のい
ずれであるかは、研削液のために確認できない状態とな
っている。
【0060】しかし、本実施例の様に境界線La,L
b,Lcと砥石対応面部Ga,Gb,Gc,Gdが設け
られていることにより、眼鏡レンズMLが研削砥石35
の研削砥石G1〜G4のいずれに接触して研削加工され
ているのかを作業者は境界線La,Lb,Lcと砥石対
応面部Ga,Gb,Gc,Gdとにより確実に認識でき
る。これにより、実際の研削加工が表示部Dbのアイコ
ンの点灯状態と一致しているか否かを判別できる。 (変形例1)なお、上記実施例に限定されず、研削液供
給手段の研削液突吐出ノズル61の上面61aを各種研
削砥石の境界位置に合せて色分けしてもよい。即ち、境
界線(識別線)La,Lb,Lcにより区画された砥石
対応面部Ga,Gb,Gc,Gdの色を変えるようにし
ても良い。この場合には、色による砥石の区別が可能と
なるので、各種研削砥石(G1,G2,G3,G4)と
砥石対応面部Ga,Gb,Gc,Gdとの対応関係を記
憶しやすくなり、容易に眼鏡レンズの加工位置を知るこ
とができる。 (変形例2)また、各種研削砥石(G1,G2,G3,
G4)に応じて供給する研削液を着色し、作業者が認識
しやすいようにしてもよい。この場合、研削液突吐出ノ
ズル61の第1の研削液吐出口63を各研削砥石G1〜
G4に対応させてそれぞれ設け、この各研削砥石G1〜
G4に対応するそれぞれの研削液吐出口から吐出される
研削液そのものを着色してもよい。しかし、実際は、光
源と色フィルタによる照明光学系を用いて、研削液の各
研削砥石G1〜G4に対応する部分を異なる色で照明す
ることにより、研削液を擬似的に着色すると良い。この
場合には、研削液が着色されないので、着色のための染
料等が不要となる。 (変形例3)また、レンズ研削加工装置によっては、鏡
面研削砥石等を装備していないものや、研削砥石を入れ
替えた場合に研削面の幅が変わるものもあるので、上述
した標識を取り外し可能として、レンズ研削加工装置毎
に応じた研削砥石の境界位置に標識を装着可能としても
よい。
【0061】例えば、図8に示したように、研削液吐出
ノズル61の上面61aに板状又はシート状の標識部材
(標識板又は標識シート)100を図示しないビス等に
より着脱可能に取り付け、この標識部材100に上述し
た境界線(識別線)La,Lb,Lcや砥石対応面部G
a,Gb,Gc,Gdを設けた構成としても良い。 (変形例4)また、図9に示したように、砥石対応面部
Ga,Gb,Gc,Gdの先端部中央に発光ダイオード
LED1〜LED4をそれぞれ識別手段として設けて、
研削砥石G1〜G4のうち眼鏡レンズMLを研削加工し
ている研削砥石に対応する発光ダイオードLED(発光
ダイオードLED1〜LED4の一つ)を演算制御回路
80により点灯させて、研削砥石G1〜G4のうち眼鏡
レンズMLの研削加工に用いられている研削砥石を容易
に確認できるようにしても良い。 (変形例5)更に、上述の構成に加えて、図10に示し
たように、砥石対応面部Ga,Gb,Gc,Gdに対応
させて表示枠F1〜F4を研削液吐出ノズル61の上面
に設け、この表示枠F1〜F4内に粗研削砥石G1,仕
上研削砥石G2,ヤゲン研削砥石G3,鏡面研削砥石G
4等の最初の文字「粗」、「仕」、「ヤ」、「鏡」を砥
石識別表示部として表記する様にしても良い。この場合
には、眼鏡レンズMLを研削加工している研削砥石が研
削砥石G1〜G4のいずれであるかをより確実に認識で
きる。
【0062】尚、この表示枠F1〜F4や砥石対応面部
Ga,Gb,Gc,Gdに代えて一つの液晶表示器を設
け、この液晶表示器(表示装置)で砥石対応面部Ga,
Gb,Gc,Gdに同様な表記をさせるようにしても良
い。この場合には、研削砥石G1〜G4の組合せや種類
が変わっても、変更された研削砥石に対応させて上述し
たような対応付けや表記が容易にできる。
【0063】また、上述した境界線(識別線)La,L
b,Lcや砥石対応面部Ga,Gb,Gc,Gd、或い
は発光ダイオードLED1〜LED4、表示枠F1〜F
4、標識部材100等は装置本体3に設けることもでき
る。
【0064】
【発明の効果】以上により、研削液が研削砥石の研削面
と眼鏡レンズの接触位置近傍に供給されている場合に、
研削液がどの研削砥石の研削面近傍に供給されているの
か作業者は判別することができ、作業者は加工条件で設
定した研削砥石で眼鏡レンズが研削加工されていること
を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るレイアウト表示装置
を備えるレンズ研削加工装置とフレーム形状測定装置と
の関係を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置
を示し、(A)はカバー閉成状態の斜視図、(B)はカ
バー開放状態の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置
を示し、(A)はカバー閉成状態の平面図、(B)はカ
バー開放状態の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置
を示し、(A)は第1の操作パネルの拡大説明図、
(B)は液晶表示器の正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置
を示し、(a)は加工室内の加工主要部の斜視図、
(b)は(a)のカバー板部の断面図である。
【図6】(a)は図5のA−A線に沿う概略断面図、
(b)は図3の要部拡大説明図である。
【図7】図1〜図6のレンズ研削加工装置の制御回路図
である。
【図8】この発明の変形例を示す図6(a)と同様な断
面図である。
【図9】この発明の他の変形例を示す図6(b)と同様
な要部拡大説明図である。
【図10】この発明の更に他の変形例を示す図6(b)
と同様な要部拡大説明図である。
【図11】従来のレンズ研削加工装置による眼鏡レンズ
の研削加工の概略説明図である。
【符号の説明】
2…レンズ研削加工装置 3・・・装置本体 35・・・研削砥石 35a・・・研削面 G1・・・粗研削砥石 G2・・・仕上研削砥石 G3・・・ヤゲン研削砥石 G4・・・鏡面研削砥石 61・・・研削液供給ノズル(研削液供給手段) 61a・・・上面 63・・・第1の研削液供給口(第1の研削液供給手段) La,Lb,Lc・・・境界線[識別線,標識(目印、マー
ク等の識別表示手段)]Ga,Gb,Gc,Gd・・・砥石
対応面部 100・・・標識部材 LED1〜LED4・・・発光ダイオード ML・・・眼鏡レンズ
フロントページの続き (72)発明者 波田野 義行 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社ト プコン内 (72)発明者 鈴木 泰雄 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社ト プコン内 Fターム(参考) 2H006 DA02 3C047 FF08 GG20 3C049 AA03 AA09 AC02 BA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】眼鏡レンズの周縁部を各種加工するための
    複数の研削砥石が同軸に隣接配列され、前記研削砥石の
    研削面近傍上に研削液を供給する研削液供給手段を有す
    ると共に、前記研削液を前記研削液供給手段により前記
    研削砥石の上方に供給しながら前記眼鏡レンズの研削加
    工を行うレンズ研削加工装置において、 前記眼鏡レンズが前記複数の研削砥石のいずれにより研
    削加工されているのかを識別可能とするための識別表示
    手段を前記複数の研削砥石に対応させて設けたことを特
    徴とするレンズ研削加工装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のレンズ研削加工装置にお
    いて、前記識別表示手段は各種研削砥石の境界位置に合
    せて前記研削液供給手段又は装置本体に付した標識であ
    ることを特徴とするレンズ研削加工装置。
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