JP2003206997A - 小型減速機およびこれを備えたギヤードモータ - Google Patents

小型減速機およびこれを備えたギヤードモータ

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JP2003206997A
JP2003206997A JP2002007653A JP2002007653A JP2003206997A JP 2003206997 A JP2003206997 A JP 2003206997A JP 2002007653 A JP2002007653 A JP 2002007653A JP 2002007653 A JP2002007653 A JP 2002007653A JP 2003206997 A JP2003206997 A JP 2003206997A
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small
shaft portion
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JP2002007653A
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Takashi Saegusa
貴志 三枝
Satoshi Kinoshita
悟志 木下
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊星歯車機構から2つの回転出力を取り出す
ことを可能とした小型減速機およびこれを備えたギヤー
ドモータを提供することを課題とする。 【解決手段】 太陽歯車10と、遊星歯車11と、遊星
歯車11を自転自在に支持するキャリア12と、遊星歯
車11に噛み合う固定内歯歯車13および可動内歯歯車
14と、から成る遊星歯車機構5を備えた小型減速機3
において、可動内歯歯車14に円筒状の第1出力軸部1
5を形成し、キャリア12に第1出力軸部15に挿通す
る第2出力軸部16を形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばカメラや携
帯電話等の小型電子機器に搭載される小型減速機および
これを備えたギヤードモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の小型減速機およびギヤー
ドモータとして、例えば特開平3−223547号公報
に記載のものが知られている。この小型減速機は、主体
を為す遊星歯車機構と、遊星歯車機構を収容するケース
とから成り、ケースを介してモータに一体的に取り付け
られている(ギヤードモータ)。遊星歯車機構は、モー
タの主軸に固定した太陽歯車と、太陽歯車に噛み合う複
数の遊星歯車と、複数の遊星歯車を回転自在に支持する
キャリアと、遊星歯車に噛み合う固定内歯歯車と、遊星
歯車に噛み合うと共に出力軸を一体に形成した可動内歯
歯車とで構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の小型
減速機では、可動内歯歯車に加えキャリアも回転する。
すなわち、モータに対し、可動内歯歯車は高減速比で回
転しキャリアは低減速比で回転する。また、構成歯車の
歯数調整により、可動内歯歯車とキャリアとを逆方向に
回転させることも容易である。
【0004】本発明は、上記の遊星歯車機構において、
可動内歯歯車とキャリアとが同軸上においてそれぞれ回
転することに着目して為されたものであり、遊星歯車機
構から2つの回転出力を取り出すことを可能とした小型
減速機およびこれを備えたギヤードモータを提供するこ
とをその課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の小型減速機は、
入力側の太陽歯車と、太陽歯車に噛み合う遊星歯車と、
遊星歯車を自転自在に且つ太陽歯車廻りに公転自在に支
持するキャリアと、遊星歯車に噛み合う固定内歯歯車
と、遊星歯車に噛み合う可動内歯歯車と、から成る遊星
歯車機構を備えた小型減速機において、可動内歯歯車を
第1の回転出力手段とし、キャリアを第2の回転出力手
段としたことを特徴とする。そして、可動内歯歯車は、
同軸上において第1の回転出力手段を構成する円筒状の
第1出力軸部を有し、キャリアは、同軸上において第2
の回転出力手段を構成すると共に第1出力軸部に挿通す
る第2出力軸部を有することが、好ましい。
【0006】この構成によれば、第1の回転出力手段を
構成する可動内歯歯車に加え、キャリアの回転を第2の
回転出力手段として取り出すことにより、単一の遊星歯
車機構から関連を持つ2つの回転出力を取り出すことが
できる。すなわち、回転数の異なる2つの回転出力を取
り出すことができると共に、回転方向が異なる回転出力
を取り出すこともできる。また、可動内歯歯車とキャリ
アとは同軸上に配設されているため、第1の回転出力手
段を構成する可動内歯歯車の第1出力軸部と、第2の回
転出力手段を構成するキャリアの第1出力軸部とを、同
軸上に形成することができる。
【0007】この場合、第1出力軸部と第2出力軸部と
は、相互に回転自在に係合していることが、好ましい。
【0008】この構成によれば、例えば第1出力軸部が
ケース等に軸支されている場合には、第2出力軸部が第
1出力軸部に回転自在に軸支され、逆に第2出力軸部が
ケース等に軸支されている場合には、第1出力軸部が第
2出力軸部に回転自在に軸支されることになり、いずれ
にあっても一方の軸受を省略することができる。
【0009】これらの場合、第1出力軸部および第2出
力軸部のいずれか一方には、エンコーダのフォトセンサ
に対応するパルス発生部が設けられていることが、好ま
しい。
【0010】この構成によれば、単一の遊星歯車機構か
ら出力する第1出力軸部と第2出力軸部とは、その回転
数に所定の関係を有しているため、一方を駆動軸とし他
方をエンコーダのパルス発生部とすることで、歯車の外
乱を加味したパルス信号を得ることができる。すなわ
ち、他方の出力軸部から一方の出力軸部の回転制御用の
パルス信号を得ることができる。
【0011】同様に、第1出力軸部と第2出力軸部との
相互間には、一方に設けたフォトセンサと他方に設けた
パルス発生部によりエンコーダが構成されていること
が、好ましい。そして、好ましくは、第1出力軸部と第
2出力軸部とが相互に逆方向に回転するように、遊星歯
車、固定内歯歯車および可動内歯歯車を相互に歯数調節
する。
【0012】この構成によれば、上記と同様に、他方の
出力軸部から一方の出力軸部の回転制御用のパルス信号
を得ることができるが、特に、第1出力軸部と第2出力
軸部とが相互に逆方向に回転させるようにすれば、パル
ス発生部から第1出力軸部の1回転に対し相対的に多数
のパルス信号を得ることができ、極めて高い分解能のエ
ンコーダを構成することができる。
【0013】本発明のギヤードモータは、上記した小型
減速機と、小型減速機を主軸に直結したモータと、から
成ることを特徴とする。
【0014】この構成によれば、相互に関連する2つの
回転出力を持つ小型減速機を備えたギヤードモータを提
供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の一実施形態に係る小型減速機およびこれを備えたギ
ヤードモータについて説明する。図1はギヤードモータ
の外観斜視図、図2はその分解斜視図、図3はその断面
図である。これらの図に示すように、このギヤードモー
タ1は、超小型のモータ2と、このモータ2に直結した
小型減速機3とで構成され、またモータ2は、例えば呼
び径6mm程度のDCモータで構成されている。
【0016】小型減速機3は、略円筒状のケース4に、
主体を為す遊星歯車機構5を内蔵して、構成されてい
る。ケース4は、モータ2に固定した入力側ケース7
と、入力側ケース7にスナップイン形式で接合する出力
側ケース8とで、2分割に構成されている。一方、遊星
歯車機構5は、モータ2に直結した入力側の太陽歯車1
0と、太陽歯車10に噛み合う3個の遊星歯車11,1
1,11と、各遊星歯車11を自転自在に且つ太陽歯車
10廻りに公転自在に支持するキャリア12と、遊星歯
車11の一方の半部に噛み合う固定内歯歯車13と、遊
星歯車11の他方の半部に噛み合う可動内歯歯車14と
で、構成されている。また、可動内歯歯車14には、第
1出力軸15が一体に形成され、これと同軸上において
キャリア12には、第2出力軸16が一体に形成されて
いる。
【0017】入力側ケース7は、内側に平面視略十字状
の十字溝21を有して、ブロック状に一体に成形されて
おり、その中心部分には、モータ2の主軸2a廻りに形
成したボス2bに嵌合する嵌合開口22が形成されてい
る。十字溝21には、小ねじ23,23用の一対の座ぐ
り溝24,24と、固定内歯歯車13を固定するための
一対の嵌合溝25,25とが、周方向に交互に形成され
ている(図2参照)。そして、入力側ケース7は、一対
の座ぐり溝24,24を介してモータ2の端面2cに螺
合した2本の小ねじ23,23により、モータ2にねじ
止め固定されている。
【0018】一方、入力側ケース7の外周面には、スナ
ップイン用の4つの係止突起26と、上記の一対の座ぐ
り溝24,24および一対の嵌合溝25,25に面する
4つの方形凸部27とが、周方向に交互に形成されてい
る。各係止突起26は、ガイド斜面を有して角形尖塔状
に形成されており、後述する出力側ケース8の係止孔3
4がスナップイン形式で係止されるようになっている。
また、4つの方形凸部27には、出力側ケース8の4つ
の切欠き部32が嵌り込み、出力側ケース8が軸方向お
よび周方向に位置決めされるようになっている。
【0019】出力側ケース8は、周壁部8aと先端側の
覆い壁部8bとで略円筒状に一体に成形されており、覆
い壁部8bの中心部には、可動内歯歯車14を回転自在
に支持する円形の摺接開口31が形成されている。周壁
部8aにおける出力側ケース8の接合部分には、周方向
に均等配置した4つの切欠き部32により4つの突片3
3が形成され、この各突片22に、入力側ケース7の係
止突起26が係止される係止孔34が形成されている。
【0020】モータ2にねじ止めされた入力側ケース7
に対し、4つの切欠き部32を4つの方形凸部27に位
置合わせした後、軸方向から出力側ケース8を押し込む
と、出力側ケース8の各突片33が入力側ケースの係止
突起(ガイド斜面26a)26を乗り越えて、係止孔3
4にスナップイン形式で係止される。また、この状態
で、出力側ケース8の4つの切欠き部32が入力側ケー
ス7の4つの方形凸部27に嵌り込み、出力側ケース8
が入力側ケース7に不動に且つ抜止め状態に接合され
る。
【0021】太陽歯車10は、太陽歯車形成部37と、
太陽歯車形成部37のモータ2側に連なる軸穴形成部3
8とから成り、樹脂等で一体に成形されている。軸穴形
成部38は、太陽歯車形成部37を支持すべくこれより
幾分太径に形成され、略半円形断面の軸穴39を介し
て、モータ2の主軸(入力軸)2aに打ち込むようにし
て軸着されている。また、太陽歯車形成部37は、後述
する各遊星歯車11の大歯車形成部44に噛み合ってい
る。
【0022】各遊星歯車11は、歯車本体41と、同軸
上において歯車本体41の軸方向の両端部に突設した一
対の支軸部42,42とから成り、樹脂等で一体に成形
されている。歯車本体41は、可動内歯歯車14に噛み
合う小歯車形成部43と、小歯車形成部43のモータ2
側に連なる大歯車形成部44とで一体に形成され、大歯
車形成部44には、太陽歯車10が噛み合うと共に固定
内歯歯車13が噛み合っている。
【0023】小歯車形成部43と大歯車形成部44と
は、歯数および各歯の位相が同一で、モジュールが異な
る構成になっている。したがって、小歯車形成部43
は、大歯車形成部44よりそのピッチ円直径が小さく、
且つその輪郭線が大歯車形成部44の輪郭線内に納まっ
ている。これにより、所望の減速比を得ることが可能と
なると共に、金型の型抜きを単純化することができる。
【0024】そして、このように構成された3個の遊星
歯車11,11,11は、相互に120°点対称位置に
且つその軸線が相互に平行に配設され、それぞれ一対の
支軸部42,42により、キャリア12に両持ちで回転
自在に支持されている。これにより、各遊星歯車11
は、キャリア12を介して太陽歯車10廻りに公転しつ
つ、自転する。
【0025】キャリア12は、軸方向の略中間位置で2
分割された入力側ピース12aと出力側ピース12bと
を相互に接合して、構成されている。また、出力側ピー
ス12bには、同軸上において、上記した第2出力軸1
6が一体に形成されている(図4参照)。キャリア12
は、遊星歯車11における大歯車形成部44と小歯車形
成部43との境界部分に対応する位置で2分割され、入
力側ピース12aが大歯車形成部44に面し、出力側ピ
ース12bが小歯車形成部43に面している。
【0026】入力側ピース12aは、厚肉円板状の軸受
け部51と、軸受け部51から出力側ピース12bに向
かって延びる3つの柱状連結部52,52,52とから
成り、樹脂等で一体に成形されている。軸受け部51の
中心部には、太陽歯車10が遊挿される円形の逃げ開口
53が形成されている。3つの柱状連結部52は、周方
向に3つの遊星歯車11を交互に挟んで均等に配置され
(120°点対称)、また軸受け部51には、各柱状連
結部52,52間に位置して、遊星歯車(支軸部42)
11を回転自在に支持する3つの軸受け孔54,54,
54が形成されている。
【0027】各柱状連結部52の先端には、出力側ピー
ス12bに接合するための円柱状の接合ピン55が突設
している。また、各柱状連結部52は、断面略三角形に
形成されており、遊星歯車11に面する2辺は、遊星歯
車11を逃げるべく円弧状に窪入形成され、外側に位置
する他の1辺は、軸受け部51の外周面と面一になるよ
うに円弧状に突出形成されている。そして、軸受け部5
1のモータ2側の端部は、薄肉に形成された環状突起5
6となっており、キャリア12は、この環状突起56の
部分で固定内歯歯車13の環状段部76に回転自在に支
持され、且つ軸方向に位置決めされている。
【0028】同様に、出力側ピース12bは、厚肉円板
状の軸受け部61と、軸受け部61から入力側ピース1
2aに向かって延びる3つの柱状連結部62,62,6
2とから成り、樹脂等で一体に成形されている。出力側
ピース12bの3つの柱状連結部62は、周方向に3つ
の遊星歯車11を交互に挟んで均等に配置され(120
°点対称)、また軸受け部61には、各柱状連結部6
2,62間に位置して、遊星歯車(支軸部42b)11
を回転自在に支持する3つの軸受け孔65,65,65
が形成されている。各柱状連結部62の軸心には、入力
側ピース12aの接合ピン55が接合される接合孔66
が貫通形成されている。そして、上記と同様に各柱状連
結部62は、断面略三角形に形成されている。
【0029】固定内歯歯車13は、各遊星歯車11の大
歯車形成部44に噛み合う固定歯車形成部71と、固定
歯車形成部71のモータ2側に連なる歯車支持部72と
から成り、樹脂等で一体に成形されている。固定歯車形
成部71の軸方向の丈(歯幅)は、これに噛み合う遊星
歯車11の大歯車形成部44の丈より十分に大きく形成
されている。また、固定歯車形成部71の可動内歯歯車
14側には、段部を介して、可動内歯歯車14が回転自
在に係合する薄肉の固定側環状摺接部73が形成されて
いる。
【0030】歯車支持部72は、固定歯車形成部71に
連なる端面壁様の形態を有しており、その中心部には、
太陽歯車10の軸穴形成部38を逃げる円形開口75が
形成されている。また、歯車支持部72の内周面には環
状段部76が形成されており、この環状段部76に上記
のキャリア(の環状突起56)12が、軸方向に位置決
めされた状態で回転自在に支持されている。
【0031】一方、歯車支持部72のモータ2側には、
一対の嵌合突起77(一方のみ図示(図2))が180
°点対称となるように突出形成されている。上述したよ
うに、入力側ケース7には一対の嵌合溝25,25が形
成されており、一対の嵌合突起77をこの一対の嵌合溝
25,25に嵌合し、固定内歯歯車13を入力側ケース
7に着座させることにより、固定内歯歯車13が入力側
ケース7に対し、回止め状態で固定される。
【0032】可動内歯歯車14は、有底円筒状の歯車本
体81と、同軸上において歯車本体81から軸方向先方
に突出する第1出力軸15とから成り、樹脂等で一体に
成形されている。歯車本体81は、円筒状の可動歯車形
成部82と、可動歯車形成部82に連なる端面壁部83
とから成り、端面壁部83の中心部から第1出力軸15
が延びている。
【0033】可動歯車形成部82は、上記の固定歯車形
成部71と同様に、その軸方向の丈(歯幅)は、これに
噛み合う遊星歯車11の小歯車形成部43の丈より十分
に大きく形成されている。また、可動歯車形成部82の
固定内歯歯車13側には、段部を介して、上記の固定側
環状摺接部73が回転自在に係合する薄肉の可動側環状
摺接部86が形成されている。
【0034】一方、端面壁部83の出力軸15側の肩部
は段部となっており、この端面壁段部87が、上記の出
力側ケース8の摺接開口31に回転自在に係合してい
る。すなわち、可動内歯歯車14は、その可動側環状摺
接部86が固定内歯歯車13の固定側環状摺接部73に
回転自在に摺接すると共に、この端面壁段部87が出力
側ケース8の摺接開口31に回転自在に摺接し、軸方向
の2個所で回転自在に支持されている。
【0035】ここで本発明の要部を構成する第1出力軸
15および第2出力軸16について詳細に説明する。
【0036】上述したように、第1出力軸15は、同軸
上において可動内歯歯車14に一体に形成され、先方
(図示上方)に延在している。第1出力軸15は円筒状
に形成され、その内周面に第2出力軸16が挿通し、こ
れを回転自在に軸支している。一方、第2出力軸16
は、同軸上においてキャリア12と一体に形成され、先
方(図示上方)に延在している。第2出力軸16は円柱
状に形成され、第1出力軸15は挿通し、且つその先端
部が第1出力軸15からわずかに突出している。
【0037】この場合、第1出力軸15からは、大きい
減速比の回転出力が得られ、第2出力軸16からは、小
さい減速比の回転出力が得られるようになっている。す
なわち、第1出力軸15からは比較的大きなトルクが得
られ、第2出力軸16からは比較的小さなトルクが得ら
れると共に、この両者の回転数は、相互に関連するもの
の異なるものとなる。
【0038】ここで、太陽歯車10の歯数=l、遊星歯
車(大歯車形成部44)11の歯数=r、遊星歯車(小
歯車形成部43)11の歯数=s、固定内歯歯車13の
歯数=m、可動内歯歯車14の歯数=nとすると、実施
形態の遊星歯車機構5は、 減速比=(1+m/l)/(1−(sm/rn)) となる。
【0039】この関係式によれば、減速比がプラスの値
となる場合には、第1出力軸15と第2出力軸16とは
同方向の回転となり、マイナスの値となる場合には、第
1出力軸15と第2出力軸16とは逆方向の回転とな
る。いずれにあっても、各構成歯車の歯数調整により、
第1出力軸15および第2出力軸16のそれぞれ回転数
が調整可能であり、また両者の回転方向を正逆調整する
ことができる。
【0040】図5は、実施形態の変形例に係る遊星歯車
11Aであり、この遊星歯車11Aでは、小歯車形成部
43と大歯車形成部44との間に中間歯車形成部(最も
太径)45が一体に形成され、太陽歯車10はこの中間
歯車形成部45に噛み合うようになっている。上記の遊
星歯車11に代えて、この遊星歯車11Aを搭載した遊
星歯車機構5は、さらに遊星歯車(中間歯車形成部4
5)11Aの歯数=tとすると、 減速比=(1+tm/rl)/(1−(sm/rn)) となる。
【0041】この関係式によれば、上記の要素に加え、
中間歯車形成部45と太陽歯車10の減速比を自在に調
整することが可能となり、第1出力軸15または第2出
力軸16の減速比を整数に調節することが可能となる。
すなわち、本実施形態の小型減速機3が、ステッピング
モータの減速機として極めて有用となる。
【0042】ところで、1つの出力軸(第1出力軸15
に相当)のみの従来のギヤードモータにおいて、エンコ
ーダを用いて回転速度の検出等を行う場合、出力軸にス
リット円板(パルス発生部)を設けても、出力軸自体の
回転速度が極めて遅いため(高減速比)、スリット円板
の直径を大きくしてスリット数を増やさないかぎり、細
かな分割パルスを得ることができない(精密な制御がで
きない。)。もっとも、モータの主軸にスリット円板を
設ければ、かかる不具合はないが、この場合にはギヤの
外乱を加味したパルスを得ることができない。そこで、
本実施形態では、上記2つの出力軸15,16を活用し
て以下のようにエンコーダを構成している。
【0043】図6を参照して、本発明の第2実施形態に
係るエンコーダ付きの小型減速機ついて説明する。この
実施形態では、第1出力軸15と第2出力軸16との間
にエンコーダ(ロータリエンコーダ)17が組み込まれ
ている。第1出力軸15の上下中間位置には、外周面に
多数の縦スリット92を形成した筒状のパルス発生部9
1が形成され、またこれに対応して第2出力軸16に
は、フォトセンサ93が固定されている。
【0044】パルス発生部91には、パルスを発生させ
る多数の縦スリット92が、周方向に均等ピッチで形成
されている。一方、フォトセンサ93は、短く形成した
第2出力軸16の端面に、縦スリット92に面するよう
に外向きに固定されている。すなわち、フォトセンサ9
3は、縦スリット92を透過した光とそれ以外の部分か
ら反射した光とでパルスを得るようになっている(反射
型)。この場合、第1出力軸15と第2出力軸16と
が、逆方向に回転するようになっていれば、第2出力軸
16に対する第1出力軸15の相対的な回転数が上がる
ため、第1出力軸15の1回転に対し多数のパルスを得
ることができ、エンコーダ17としての分解能を上げる
ことができる。
【0045】なお、第1出力軸15にフォトセンサ93
を設け、第2出力軸16にパルス発生部91を設けるこ
とも可能である。かかる場合には、第2出力軸16を第
1出力軸15から突出させ、この突出部分にパルス発生
部91を形成すると共に、第1出力軸15の先端にフォ
トセンサ93を固定する。但し、この場合のパルス発生
部91は、縦スリット92に代えて白黒の縦縞模様と
し、吸収される光と反射する光とでパルスを得る。もち
ろん、透過型のフォトセンサ93を用いることも可能で
ある。さらに、第1出力軸15のパルス発生部91や上
記の第2出力軸16にパルス発生部91と、その外側に
配設したフォトセンサ(図示省略)により、エンコーダ
17を構成することも可能である。但しこの場合には、
上記のような分解能を上げることはできない。
【0046】このように、第1出力軸15および第2出
力軸16に、エンコーダ17を組み込むことにより、歯
車による外乱を加味したエンコーダ17を構成すること
ができ、精密制御が可能になると共に、2つの回転出力
を関連付けて有効に活用することができる。また、第1
出力軸15と第2出力軸16とを逆方向に回転させるも
のでは、パルス発生部91を大型化する必要がなく(ス
リット数を増やさなくても細かな分割パルスを得られ
る)、減速機の小型化を損なうことがない。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明の小型減速機および
これを備えたギヤードモータによれば、遊星歯車機構か
ら2つの回転出力を取り出すことができるため、関連す
る回転数の2つの回転出力を活用できる各種機器に対
し、コンパクトで高精度なギヤードモータを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るギヤードモータの外
観斜視図である。
【図2】実施形態に係るギヤードモータの分解斜視図で
ある。
【図3】実施形態に係る小型減速機の縦断面図である。
【図4】第1出力軸および第2出力軸廻りの拡大分解斜
視図である。
【図5】実施形態の変形例に係る遊星歯車の外観斜視図
である。
【図6】実施形態に係る小型減速機の他の実施形態の部
分分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ギヤードモータ 2 モータ 3 小型減速機 4 ケース 5 遊星歯車機構 10 太陽歯車 11 遊星歯車 12 キャリ
ア 12a 入力側ピース 12b 出力
側ピース 13 固定内歯歯車 14 可動内
歯歯車 15 第1出力軸 16 第2出
力軸 17 エンコーダ 91 パルス
発生部 92 フォトセンサ
フロントページの続き Fターム(参考) 3J027 FA36 FB34 GB03 GC13 GC24 GC26 GC28 GD04 GD07 GD08 GD12 GE29 5H607 AA12 BB01 BB04 BB10 CC03 DD03 DD08 DD17 DD19 EE33 EE36 HH03 HH08 JJ05 5H611 AA01 BB01 BB03 BB10 PP05 QQ01 RR04 UA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側の太陽歯車と、前記太陽歯車に噛
    み合う遊星歯車と、前記遊星歯車を自転自在に且つ前記
    太陽歯車廻りに公転自在に支持するキャリアと、前記遊
    星歯車に噛み合う固定内歯歯車と、前記遊星歯車に噛み
    合う可動内歯歯車と、から成る遊星歯車機構を備えた小
    型減速機において、 前記可動内歯歯車を第1の回転出力手段とし、前記キャ
    リアを第2の回転出力手段としたことを特徴とする小型
    減速機。
  2. 【請求項2】 前記可動内歯歯車は、同軸上において前
    記第1の回転出力手段を構成する円筒状の第1出力軸部
    を有し、 前記キャリアは、同軸上において前記第2の回転出力手
    段を構成すると共に前記第1出力軸部に挿通する第2出
    力軸部を有することを特徴とする請求項1に記載の小型
    減速機。
  3. 【請求項3】 前記第1出力軸部と前記第2出力軸部と
    は、相互に回転自在に係合していることを特徴とする請
    求項2に記載の小型減速機。
  4. 【請求項4】 前記第1出力軸部および前記第2出力軸
    部のいずれか一方には、エンコーダのフォトセンサに対
    応するパルス発生部が設けられていることを特徴とする
    請求項2または3に記載の小型減速機。
  5. 【請求項5】 前記第1出力軸部と前記第2出力軸部と
    の相互間には、一方に設けたフォトセンサと他方に設け
    たパルス発生部によりエンコーダが構成されていること
    を特徴とする請求項2または3に記載の小型減速機。
  6. 【請求項6】 前記第1出力軸部と前記第2出力軸部と
    が相互に逆方向に回転するように、前記遊星歯車、前記
    固定内歯歯車および前記可動内歯歯車が相互に歯数調節
    されていることを特徴とする請求項4に記載の小型減速
    機。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の小
    型減速機と、 前記小型減速機を主軸に直結したモータと、から成るこ
    とを特徴とするギヤードモータ。
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