JP7252380B2 - ダイシング用基体フィルム - Google Patents
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及び2)。
シングフィルムが均一に伸張し、半導体ウェハが良好に切断することが求められている。
表層/中間層/裏層の順に積層された構成を含むダイシング用基体フィルムであって、
表層及び裏層はポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなり、
中間層はポリエチレン系樹脂、ビニル芳香族炭化水素系樹脂、及び非晶性ポリオレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む樹脂組成物からなり、前記ビニル
芳香族炭化水素系樹脂中のビニル芳香族炭化水素成分の含有量は1~50重量%である、 ダイシング用基体フィルム。
前記中間層が1~5層である、前記項1記載のダイシング用基体フィルム。
前記ポリエチレン系樹脂が、分岐鎖状低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン-エチルアクリレート共重合体、エチレン-ブチルアクリレ
ート共重合体、エチレン-メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、及びアイオノマー樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹
脂である、前記項1又は2に記載のダイシング用基体フィルム。
前記ビニル芳香族炭化水素系樹脂が、ビニル芳香族炭化水素の単独重合体、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン炭化水素との共重合体の水素添加物、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン炭化水素との共重合体、及びビニル芳香族炭化水素と脂肪族不飽和カルボン酸エステルとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である、前記項1~3
のいずれかに記載のダイシング用基体フィルム。
前記非晶性ポリオレフィンが、エチレン及び炭素数3~20のα-オレフィンからなる群から選ばれた2種以上のオレフィンを必須として構成されるオレフィン共重合体である、前
記項1~4のいずれかに記載のダイシング用基体フィルム。
前記請求項1~5のいずれか1項記載のダイシング用基体フィルムの表層側に、粘着剤層とダイボンド層とをこの順に設けたダイシングフィルム。
本発明のダイシング用基体フィルムは、
表層/中間層/裏層の順に積層された構成を含むことを特徴とする。
表層は、ポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなる。
る群から選ばれる少なくとも1種の成分を用いることが好ましい。
基体フィルムのエキスパンド性、即ち、基材の引張物性に優れる。
以下に設定することにより、中間層との粘度差を抑制できるため、安定した製膜が可能となる。また、EVAのMFRは、樹脂の押出しを容易にするため、0.1g/10分程度以上が好ましく、0.3g/10分程度以上がより好ましい。
製造される直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等を用いることができる。
層との粘度差を抑制できるため、安定した製膜が可能となる。また、LDPEのMFRは、樹脂
の押出しを容易にするため、0.1g/10分程度以上が好ましく、0.3g/10分程度以上がより好ましい。
い。
が好ましく、10g/10分程度以下がより好ましい。上記MFRを16g/10分以下に設定することにより、中間層との粘度さを抑制できるため、安定した製膜が可能となる。また、アイオノマー樹脂のMFRは、押出を容易にするため、0.5g/10分程度以上が好ましく、0.9g/10
分程度以上がより好ましい。
程度がより好ましい。
剤を5~25重量%程度が好ましく、7~22重量%程度がより好ましい。帯電防止剤を前記範囲で配合することにより、エキスパンドリングと接して一様にエキスパンドされる場合の表層の滑り性を損なうことがない。また、有効に半導電性が付与されるため、発生する静電気を素早く除電することが可能となる。例えば、上記した範囲で帯電防止剤を含有させた本発明のダイシング用基体フィルムは、その裏面の表面抵抗率が107~1012Ω/□程度と
なるため好ましい。
裏層は、表層と同様に、ポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなる。
中間層は、(i)ポリエチレン系樹脂、(ii)ビニル芳香族炭化水素系樹脂、及び(iii)非晶性ポリオレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む樹脂組成物
からなり、前記ビニル芳香族炭化水素系樹脂中のビニル芳香族炭化水素成分の含有量は1
~50重量%である。
ポリエチレン系樹脂は、表層で使用可能な樹脂を用いることができる。
ビニル芳香族炭化水素系樹脂中のビニル芳香族炭化水素成分の含有量は1~50重量%である。
い。ガラス転移温度Tgは、示差走査熱量計(DSC)を用いて、昇温速度10℃/分で測定で
きる。
する。例えば、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1-ジフェニルエチレン、N,N-ジメチル-p-アミノエチルスチレン、N,N-ジエチル-p-アミ
ノエチルスチレン等を用いることが好ましい。これらは1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。これらの中でも、スチレンが好ましい。
が好ましい。これらは1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。これらの中でも、1,3-ブタジエン又は2-メチル-1,3-ブタジエンが好ましい。
ビニル芳香族炭化水素-共役ジエン炭化水素共重合体は、共役ジエン炭化水素中の二重
結合の存在により引き起こされる酸化劣化等に起因してフィルムが脆くなる傾向がある。ビニル芳香族炭化水素系樹脂においてビニル芳香族炭化水素と共役ジエン炭化水素との共重合体の水素添加物を用いることで、その酸化劣化等を防止することができる。
二重結合を、公知の方法により水素添加(例えば、ニッケル触媒等による水素添加)して飽和にしておくことが好ましい。これにより、前記効果に加えて、更に耐熱性、耐薬品性、耐久性等に優れたより安定な樹脂にすることができるため好ましい。
中の共役ジエン炭化水素に由来する二重結合の85%程度以上であることが好ましく、より
好ましくは90%程度以上、更に好ましくは95%程度以上である。前記水添率(水素添加)は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定することができる。
族炭化水素単位の含有割合は、1~50重量%程度が好ましく、3~30重量%程度がより好ましい。ビニル芳香族炭化水素単位の含有割合を50重量%以下に設定することにより、ダイシ
ングフィルムのエキスパンド性、即ち、基材の引張り物性を向上させることができる。
レン単位の含有割合を50重量%以下に設定することにより、ダイシングフィルムのエキス
パンド性、即ち、基材の引張り物性を向上させることができる。
割合が前記範囲であることで、これを用いたダイシング用基体フィルムからなるダイシングフィルムは、低温条件下でエキスパンドを実施した場合であっても、ダイシングフィルムが均一に伸張し、低温条件下で実施されるエキスパンドにおいて、半導体ウェハとダイボンド層が一括して良好に切断される。
、-80~0℃程度であることが好ましく、-70~-5℃程度であることがより好ましく、-60~-10℃程度であることが更に好ましい。ガラス転移温度Tgは、示差走査熱量計(DSC)を用いて、昇温速度10℃/分で測定できる。
前記範囲であることで、これを用いたダイシング用基体フィルムからなるダイシングフィルムは、低温条件下でエキスパンドを実施した場合であっても、ダイシングフィルムが均一に伸張し、低温条件下で実施されるエキスパンドにおいて、半導体ウェハが良好に切断される。
(MFR)は、0.1~20g/10分が好ましく、1~10g/10分がより好ましい。上記MFRの範囲により、押出成形時のビニル芳香族炭化水素-共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物の流
動性は良好である。前記MFRは、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される値である。
)は、例えば、通常10万~50万程度であり、好ましくは15万~30万程度である。重量平均分子量は、市販の標準ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定す
ることができる。
量体とジエン系単量体とのランダム共重合体の水素添加物がある。また、スチレン系単量体とジエン系単量体とのブロック共重合体の水素添加物がある。共重合体の水素添加物はそれらをいずれも含む。これらを水添ランダム共重合体や水添ブロック共重合体とも呼ぶ。柔軟性、透明性等の点から、ランダム共重合体が好適である。
量体単位と、式:-CH2CH2CH2CH2-で示されるエチレン単位と、式:-CH(C2H5)CH2-で示さ
れるブチレン単位とがランダムに結合している。
その中程に、式:-CH2CH2CH2CH2-で示されるエチレン単位、及び/又は、式:-CH(C2H5)C
H2-で示されるブチレン単位を含むブロックセグメントを有する。ブロック共重合体、或
いは水添ブロック共重合体は、具体例として、該共重合体の他端に、式:-CH2CH2CH2CH2-で示されるエチレン単位を含むセグメントを有する。
合は、100~0重量%程度が好ましい。ビニル芳香族炭化水素-共役ジエン炭化水素共重合
体水素添加物を単独で用いる場合には100重量%となり、他の樹脂のみを使用する場合に
は0重量%となる。他の樹脂との混合物として用いる場合、ビニル芳香族炭化水素-共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物の含有割合は、80~20重量%程度が好ましく、70~30重
量%程度がより好ましい。
中間層の非晶性ポリオレフィンは、エチレン及び炭素数3~20のα-オレフィンからなる群から選ばれた2種以上のオレフィンを必須として構成されるオレフィン共重合体が好ま
しい。
ス転移温度Tgは、示差走査熱量計(DSC)を用いて、昇温速度10℃/分で測定できる。
好ましくは0.3~10であり、より好ましくは0.5~7であり、更に好ましくは0.7~5である
。極限粘度[η]の測定は、135℃テトラリン中でウベローデ粘度計を用いて行う。サン
プルは300mgを100mlテトラリンに溶解し、3mg/mlの溶液を調製する。次いで、当該溶液
を、1/2、1/3、1/5に希釈し、135℃(±0.1℃)の恒温油槽中で、極限粘度を測定する。3回繰り返し測定し、得られた値を平均して用いる。
した場合に、結晶の融解に基づく1J/g以上のピーク及び結晶化に基づく1J/g以上のピークのいずれをも有しないことが好ましい。示差走査熱量計は、例えば島津製作所製DSC-60を用い、昇温及び降温過程のいずれも10℃/minの速度で測定を行う。
含有する、好ましくは沸騰n-ヘプタン抽出分が30重量%程度以上、より好ましくは40重量%程度以上の、非晶性のものである。例えば、非晶性のポリプロピレンや1-ポリブテン、或いはプロピレン及び/又は1-ブテンと他のオレフィンとの共重合体が例示できる。
レン)等が例示できる。
具体的には、直鎖状のα-オレフィンとしては、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-
ヘキセン、1-へプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン等が例示され、分岐状のα-オレフィンとし
ては、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、2-エチル-1-ヘキセン、2,2,4-トリメチル-1-ペンテン等が例示される。
スは90%程度以上であることがより好ましい。アイソタクチックインデックスが90%程度以上のプロピレン単独重合体が好ましく、95%程度以上であるプロピレン単独重合体である
ことがより好ましい。アイソタクチックインデックスが90%程度以上であることにより、
オレフィン系熱可塑性エラストマーの良好な耐熱性を保持することが可能となる。
おける他のα-オレフィンとしては、例えば、ブテン-1、3-メチルブテン-1、ペンテン-1
、3-メチルペンテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1等が挙げられる。また、プロピレンとエチレンとの共重合体成分でも良い。
る。この(B)成分には、更に、1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1、5-ヘキサジエン、1,4-
オクタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-ブチリデン-2-ノルボルネン、2-イソプロペニル-5-ノルボ
ルネン等の非共役ジエンが、(B)成分中に0.5~10重量%の量で共重合されていてもよい
。
)成分を10~80重量%程度含み、前記(B)成分を90~20重量%程度含むことが好ましい。
前記(A)成分を20~70重量%程度含み、前記(B)成分を80~30重量%程度含むことがより好ましい。
め好ましい。
る方法等を挙げることができる。
~8の他のα-オレフィンを供給する。前記触媒の存在下、温度50~150℃(好ましくは50
~100℃)、プロピレンの分圧0.5~4.5MPa(好ましくは1.0~3.5MPa)の条件で、重合を
実施する。プロピレンの単独重合体、又はプロピレンとエチレン及び/又は炭素数4~8の他のα-オレフィンとの共重合体が生成され(A)成分となる。
フィンを供給する。前記触媒の存在下、温度50~150℃(好ましくは50~100℃)、プロピレン及びエチレンの分圧各0.3~4.5MPa(好ましくは0.5~3.5MPa)の条件で、重合を実施する。プロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-炭素数4~8の他のα-オレフィン共重
合体、又はプロピレン-エチレン-炭素数4~8の他のα-オレフィン共重合体が生成され(B)成分となる。
て温度230℃、荷重21.18Nで、メルトフローレート(MFR)を測定する。オレフィン系熱可塑性エラストマーのMFRは、0.1~5g/10分程度であることが好ましい。また、JIS K7112
に準拠して水中置換法にて測定した密度は0.87~0.88g/cm3程度であることが好ましい。
会社製「ニューコン」等が例示できる。
用いる場合、非晶性ポリオレフィンの含有割合は、80~20重量%程度が好ましく、70~30
重量%程度がより好ましい。
本発明のダイシング用基体フィルムは、必要に応じて表層と中間層との間、中間層と裏
層との間に層間強度を向上させるための接着層を設けることができる。
本発明のダイシング用基体フィルムは、表層/中間層/裏層の順に積層された構成を含む。
(単層)を形成しても良いし、樹脂毎に層(多層)を形成しても良い。
際に、半導体ウェハを衝撃から保護することが可能となる。
く、40~90%程度がより好ましい。
。
表層/中間層/裏層のダイシング用基体フィルムは、表層、中間層、及び裏層用の樹脂組成物を多層共押出成形して製造することができる。具体的には、前記表層用樹脂組成物、中間層用樹脂組成物、及び裏層用樹脂組成物を、表層/中間層/裏層の順に積層されるよう共押出成形することにより製造することができる。
ダイからフィルム状に押出し、これを30~70℃の冷却ロ-ルに通しながら冷却して実質的に無延伸で引き取る。或いは、各層用樹脂を一旦ペレットとして取得した後、上記の様に押出成形してもよい。
本発明のダイシングフィルムは、周知の技術に沿って製造することができる。例えば、粘着剤層を構成する粘着剤を有機溶剤等の溶媒に溶解させ、これをダイシング用基体フィルム上に塗布し、溶媒を除去することにより基体フィルム/粘着剤層の構成のフィルムを得ることができる。
表1にダイシング用基体フィルムの原料を示した。
PE:ポリエチレン系樹脂
非晶性PO:非晶性ポリオレフィン
SEBS:スチレン-ブタジエン共重合体水素添加物
(スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン共重合体)
LDPE:分岐状低密度ポリエチレン
VA含量:酢酸ビニル含有割合
St含量:スチレン含有割合
(ビニル芳香族炭化水素系樹脂中のビニル芳香族炭化水素(St)成分の含有量)
Bd含量:ブタジエン含有割合
IO:アイオノマー樹脂
表2及び3に記載の表層/中間層/裏層となるように、各成分及び組成で樹脂組成物を配合し、ダイシング用基体フィルムを作製した。
/裏層の順序になるように、220℃のTダイスにより押出し、積層し、30℃の冷却水が循環するチルロール上に共押出しせしめて、フラット状の3層フィルムを得た。
表5及び6に記載の表層/中間-2層/中間-1層/中間-2層/裏層となるように、各成分及び組成で樹脂組成物を配合し、ダイシング用基体フィルムを作製した。
層/中間-1層/中間-2層/裏層の順序になるように、220℃のTダイスにより押出し、積層し、30℃の冷却水が循環するチルロール上に共押出しせしめて、フラット状の5層フィルムを得た。
(4-1)低温エキスパンド性(Ex性)
<評価方法>
(引張伸度の測定)
フィルムのMD方向(フィルム成形の押出方向)及びTD方向(フィルム成形により成形されたフィルムの幅方向)について、200mm/minの引張速度で、15mm幅でチャック間距離が40mmになるように加工したフィルムサンプルを用いて、フィルムの引張伸度測定を行った。
フィルムのMD方向(フィルム成形の押出方向)及びTD方向(フィルム成形により成形されたフィルムの幅方向)について、200mm/minの引張速度で、15mm幅でチャック間距離が40mmになるように加工したフィルムサンプルを用いて、SSカーブ(応力-ひずみ曲線)を
得た。
(ア)低温エキスパンド性(低温Ex性)
○:引張試験を行った際に、伸び率が100%以上あるもの。
×:引張試験を行った際に、フィルム伸び率が100%未満のもの。
MD方向の伸び率30%における応力値と、TD方向の伸び率30%における応力値の比を求め、モジュラス比(MD/TD)とした。
×:モジュラス比(MD/TD)が1.5以上のもの。
条件1-引張試験:株式会社島津製作所製「オートグラフAG-500NX TRAPEZIUM X」を用いて、-15±2℃環境下で、200mm/minの引張速度で、15mm幅でチャック間距離が40mmになるように加工したフィルムサンプルを、MD方向及びTD方向に、夫々200%伸ばした。
長さ100mm(標線間隔40mm+つかみシロ(上下に30mmずつ))、幅15mmの大きさのフィ
ルム短冊サンプルを作成し、上記条件1にて伸長させた。
し、サンプルを上記条件2にて収縮させた。
MD方向及びTD方向共に、回復率を測定し、これをヒートシュリンク性(HS性)と表した。
(ア)ヒートシュリンク性(HS性)
○:ヒートシュリンクにより、回復率が70%以上ある。回復率は、90~110%であること
がより好ましい。
×:ヒートシュリンクにより、回復率が70%未満である。
○:MD方向の回復率とTD方向の回復率との比(MD/TD)が1.2未満である。回復率の比
(MD/TD)は、0.9~1.15であることがより好ましい。
×:回復率の比(MD/TD)が1.2以上である。
本発明のダイシング用基体フィルムを用いると、半導体製造ラインでは、エキスパンド工程後に加工途中の製品が残ったシートを、シートにたるみが残らず、ラックにおいて一時的に良好に保管(収納)することができる。また、本発明のダイシング用基体フィルムを用いた製品同士は衝突せず欠陥が生じない。
Claims (5)
- 表層/中間層/裏層の順に積層された構成を含むダイシング用基体フィルムであって、
表層及び裏層は、ポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなり、
中間層は、ポリエチレン系樹脂、及び非晶性ポリオレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む樹脂組成物からなり、
中間層は、樹脂毎に多層を形成しており、
15mm幅でチャック間距離が40mmになるように加工された前記ダイシング用基体フィルムのサンプルが、オートグラフによって-15±2℃の環境下で200mm/minの引張速度でMD方向及びTD方向に夫々引っ張られた場合に、前記MD方向及び前記TD方向の夫々における伸び率は100%以上である、
ダイシング用基体フィルム。 - 前記サンプルが、前記オートグラフによって-15±2℃の環境下で200mm/minの引張速度でMD方向及びTD方向に夫々200%伸ばされ、設定温度が80℃とされた恒湿器によって5秒間加熱された場合における前記サンプルの回復率は70%以上であり、
前記回復率は、下記式(1)に従って算出され、
回復率(%)={(120-L)/80}×100 ・・・(1)
式(1)において、Lは、前記恒湿器によって加熱された後の前記サンプルにおける標線間隔を示す、請求項1に記載のダイシング用基体フィルム。 - 前記ポリエチレン系樹脂が、分岐鎖状低密度ポリエチレン(LDPE)及びエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である、請求項1又は2に記載のダイシング用基体フィルム。
- 前記非晶性ポリオレフィンが、エチレン及び炭素数3~20のα-オレフィンからなる群から選ばれた2種以上のオレフィンを必須として構成されるオレフィン共重合体である、請求項1~3のいずれかに記載のダイシング用基体フィルム。
- 請求項1~4のいずれか1項記載のダイシング用基体フィルムの表層側に、粘着剤層とダイボンド層とをこの順に設けたダイシングフィルム。
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