JP2003154249A - 混合乾燥機およびスラリー状被処理物の処理方法 - Google Patents
混合乾燥機およびスラリー状被処理物の処理方法Info
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Abstract
タ部を容器本体内に設け、一台で、混合処理、濾過処
理、および乾燥処理等を行うことが可能な混合乾燥機を
提供する。 【解決手段】 逆円錐形状の容器本体10と、前記容器
本体10内に設けられた攪拌翼20とを備えた混合乾燥
機であって、前記容器本体10を成す容器本体下部12
の内面形状に沿ってフィルタ部121が設けられている
ことを特徴としている。
Description
乾燥等させるための混合乾燥機に関し、詳しくは、一台
にて、混合処理、濾過処理、および乾燥処理等を行うこ
とができる混合乾燥機に関するものである。
合乾燥機は、従来から知られている。また、一般的に、
攪拌翼としては、パドル翼、リボン翼等が知られてい
る。
成のものが知られている。以下、図5を用いて、従来技
術にかかる混合乾燥機における容器内部の構成について
説明する。
の容器本体211と、蓋体212とから成る容器210
内に、回転駆動する垂直軸221を備え、この垂直軸に
てリボン翼231,231が回転駆動すべく構成されて
いる。
ランジ222が固着されており、この垂直軸側フランジ
222は、駆動軸261の下端部に固着された駆動軸側
フランジ262と連結されている。駆動軸261は、容
器210外に設けられた駆動手段(図示省略)にて回転
駆動させられるべく構成されている。また、垂直軸22
1の下端部は、容器本体211の下端側にて、軸受け等
(図示省略)を用いて、回転可能に固定されている。
…を用いて垂直軸221に固定されており、各アーム部
241の一端部が垂直軸221に固着され、他端部がリ
ボン翼231の所定箇所に固定されている。
混合乾燥機によれば、容器本体211内に被処理物たる
粉粒体等を入れた後に、駆動軸261、垂直軸221お
よびアーム部241等を介してリボン翼231,231
を回転駆動させることにより、容器本体211内で粉粒
体等の混合処理、乾燥処理等を行うことができる。ま
た、容器210外に加熱手段を設ければ、その熱によ
り、容器210内の粉粒体等については、より効果的に
乾燥処理が行われることとなる。
混合処理、濾過処理、および乾燥処理の一連の処理を行
うとすれば、混合乾燥機に濾過機能を付加する手段と、
混合乾燥機外にて濾過処理を行ってから濾過処理後のケ
ーキ等を混合乾燥機に搬送等する手段とがある。
容器本体211の下部280に濾布を設ける構成があげ
られる。また、後段の手段を実現するためには、混合乾
燥機を用いて混合処理を行った後に、機外の別の装置に
て濾過処理を行い、この濾過処理後のケーキを再度搬送
して混合乾燥機内に戻し、乾燥処理を行う構成があげら
れる。
来技術にかかる混合乾燥機は、以下のような問題を有し
ていた。
部280に濾布を設ける構成においては、濾過面積が非
常に小さいため、濾過性の良い粒体のみしか適用できな
いという問題があった。また、濾過面積が小さいことか
ら濾過処理に要する時間が長くなり、生産効率が低くな
るという問題があった。なお、これらの問題を解決する
ために、攪拌翼231を容器本体211の下部まで設け
ずに、容器本体211の中程に濾過面積の広い濾布等を
設ける構成も考えられる。しなし、このような構成とす
ると、濾過性能の改善を図ることは可能であるが、混合
処理や乾燥処理における処理効率を低下させ、一様な乾
燥粉体等を得ることができないという問題があった。
行う構成においては、ケーキの搬送工程時にコンタミ
(contamination)が発生する可能性が高
まるという問題があった。また、このように複数の装置
を用いて処理を行えば、装置の設置場所が余計に必要と
なったり、装置の洗浄も各装置について行う必要があっ
て、煩雑であるという問題があった。
題を解決するためになされたものであって、効率よく濾
過処理を行うことが可能なフィルタ部を容器本体内に設
け、一台で、混合処理、濾過処理、および乾燥処理等を
行うことが可能な混合乾燥機を提供することを課題とす
る。
決するための本発明は、逆円錐形状の容器本体と、前記
容器本体内に設けられた攪拌翼とを備えた混合乾燥機で
あって、前記容器本体の内面形状に沿ってフィルタ部が
設けられていることを特徴としている。
本体の内面形状に沿って(いわゆる容器本体の円錐部分
に沿って)フィルタ部が設けられているため、従来より
も濾過面積を大きくすることができる。したがって、本
発明によれば、被処理物の濾過処理を効率よく行うこと
ができる。また、本発明によれば、一台の装置を用い
て、効率よく、混合処理、濾過処理、乾燥処理を行うこ
とが可能な混合乾燥機を得ることができる。
は、前記フィルタ部が、前記容器本体を成す容器本体下
部の内面形状に沿って設けられている構成が好ましい。
ては、前記容器本体が、前記容器本体下部と容器本体上
部とに分割可能であって、前記フィルタ部が前記容器本
体下部に対して着脱自在に設けられている構成が好まし
い。
に対してフィルタ部が着脱自在に設けられているため、
フィルタ部を取り外しての洗浄等を容易に行うことがで
きる。また、被処理物たるスラリー等の性質、粉体の粒
径等に合わせて、適宜、フィルタ部の交換を行うことも
できる。
は、前記フィルタ部が、多層構造を有し、容器本体の内
面に接する金網部と、前記金網部に積層された焼結金属
部とを有する構成が好ましい。
成す金網部は、容器本体に対して金属タッチで取り付け
られているため、この混合乾燥機は、機外からの熱を伝
達しやすい構造を有することとなる。したがって、本発
明によれば、フィルタ部を伝熱面として有効利用できる
ため、濾過処理のみならず、乾燥処理等においても、よ
り効果的な混合乾燥機とすることができる。
と、前記容器本体内に設けられた攪拌翼とを備えた混合
乾燥機を用いて、スラリー状被処理物の混合処理、濾過
処理、および乾燥処理を行うスラリー状被処理物の処理
方法であって、前記容器本体下部の内面形状に沿ってフ
ィルタ部が設けられ、前記フィルタ部が、多層構造を有
し、前記容器本体下部の内面に接する金網部と、前記金
網部に積層された焼結金属部とを用いて構成されてお
り、前記容器本体内にスラリー状被処理物を投入した後
に、前記攪拌翼を回転駆動させて、前記スラリー状被処
理物を攪拌して混合させる混合処理工程と、前記混合処
理工程後、前記容器本体内の前記スラリー状被処理物に
圧力をかけつつ、前記攪拌翼を回転駆動させて、前記ス
ラリー状被処理物の固体成分を前記焼結金属部上にケー
キとして積層させ、前記スラリー状被処理物の液体成分
を前記金網部を介して濾過液として排出させる濾過処理
工程と、前記濾過処理工程後、前記攪拌翼を回転駆動さ
せて、前記ケーキを乾燥させる乾燥処理工程とを備えた
ことを特徴としている。
実施の形態を説明する。
燥機の概略構成図を示したものである。図1に示された
混合乾燥機は、その内部にて被処理物(スラリー、粉粒
体等)の混合処理、濾過処理、乾燥処理等を行う容器1
00と、容器100内に被処理物を投入する投入口14
と、容器100内の攪拌翼20等を駆動させる駆動手段
(電動モータ等)15と、容器100内の加圧を行うた
めに用いられる加圧口16等とを用いて構成されてい
る。
と、容器本体10の上方側開口部を閉塞すべく形成され
た蓋体13とを用いて構成されている。容器本体10と
蓋体13とは、それぞれに設けられた本体側第一フラン
ジ11a、蓋体側フランジ13a、およびこれらのフラ
ンジ11a,13aを締結させるボルト(図示省略)等
を用いて接続されており、本体側第一フランジ11aと
蓋体側フランジ13aとの間には、パッキン等(図示省
略)が設けられている。
いては、上述した投入口14、駆動手段15、および加
圧口16が、それぞれ蓋体13の上部に設けられてい
る。そして、本実施形態にかかる混合乾燥機は、必要に
応じて、投入口14から被処理物たるスラリー等が投入
された後に、駆動手段15を用いて、これに接続された
駆動軸17を回転させ、駆動軸17を介して容器100
内に設けられた攪拌翼20等を回転駆動させることによ
って、粉粒体等に対する混合処理、濾過処理、および乾
燥処理等を行うべく構成されている。
機における容器100内の構造について具体的に説明す
る。
合乾燥機は、容器100内部に、駆動手段15にて回転
駆動可能である駆動軸17と、この駆動軸17によって
回転可能な垂直軸18と、この垂直軸18に固着された
攪拌翼20および補助翼30と、垂直軸18の下端部に
固着されたリボン翼40等とが設けられている。
面部には、容器100内の温度調整(加熱あるいは冷
却)を行うために、外套部19が設けられている。そし
て、この外套部19は、必要に応じて、加熱媒体あるい
は冷却媒体を流通可能に構成されている。
設けられた駆動軸側フランジ17a、垂直軸側フランジ
18aを用いて連結されており、これらのフランジ17
a,18aは、ボルト(図示省略)等を用いて締結され
ている。また、ここで、本実施形態にかかる垂直軸18
の下端部には、上述したようにリボン翼40が設けられ
ている。
数の補助翼30と、リボン翼40とが固着して設けられ
ている。攪拌翼20は、羽根板21と、アーム部22と
を用いて構成されており、各アーム部22の一端側が垂
直軸18に固着され、各アーム部22の他端側に各羽根
板21が固着されている。
は、垂直軸18の回転中心軸に対して、アーム部22の
長手方向の中心軸が略90゜の角度を成すべく(装置の
接地面と略平行となるべく)、垂直軸18に固着されて
いる。また、アーム部22は、垂直軸18の軸方向の上
方から下方に対して(容器本体10の逆円錐形状に応じ
て)、徐々にその長さが短くなるように複数設けられて
おり、各アーム部の上下のアーム部は、それぞれ約12
0゜移動した位置に設けられている。
部22の他端側に設けられた各羽根板21は、容器本体
10の内面に近接すべく取り付けられており、各羽根板
21と容器本体10の内面との間には、略5〜20mm
程度の間隔が設けられている。ここでの間隔は、狭いほ
ど壁面での内容物の流動がよく、また壁面への付着も少
なくなるが、回転体(羽根板21等)と壁面(容器本体
10の内面)との接触を避けるためには、経験上(製缶
精度、組立精度等によって)、上述した5〜20mm程
度の間隔であることが好ましい。なお、この間隔は、缶
体サイズ(容器本体10のサイズ)によっても異なる。
されている(パドル翼として構成されている)。ここ
で、パドル形状とは、一定幅を有する短辺と、槽(容器
本体10の内面)に対して平行なカーブから成る長辺と
で形成される平板の形状である。このとき、短辺は全て
同一幅であっても、また二段階に変化してもよい。この
平板を各アーム部に、水平面に対して15゜〜45゜の
傾きを有するべく取り付けたものをパドル翼とする。な
お、本実施形態においては、20゜に傾けて取り付けて
いる。
部材を用いて形成されており、リボン翼40は、保持部
41,42を介して垂直軸18の下部に取り付けられて
いる。より具体的には、リボン翼40は、その上端部が
垂直軸18の下端部に固着されたアーム部43に固定さ
れ、その下端部が保持部42を介してアーム部22Xに
固定されている。そして、さらに、このリボン翼40の
一部は、保持部41を介してアーム部43に固定されて
いる。本実施形態において、リボン翼40は、保持部4
1,42にてその固定状態が補強されているが、このリ
ボン翼40、アーム部43,22Xおよび保持部41,
42については、容器本体10あるいはこれに設けられ
た他の要素には固定されていない。
は、以上のように、容器下部に位置する回転駆動部分
(リボン翼40等)および垂直軸18を特に固着等しな
いため、密になりやすい容器下部領域の構造を緩和する
ことができる。したがって、本実施形態によれば、容器
下部領域をこのような構造とすることにより、粉粒体等
排出時の抵抗をなくして排出時間を短縮させることがで
きる。また、容器下部領域の構造を改善することによ
り、容器下部領域における粉粒体等の付着も減少させ、
粉粒体等の回収率も向上させることができる。
いては、濾過処理等を効果的に行うべく、容器本体10
を成す容器本体下部12にフィルタ部(後述する)が設
けられている。また、本実施形態においては、容器本体
10を成す容器本体上部11と容器本体下部12とが適
宜分離可能に構成されており、容器本体上部11と容器
本体下部12とは、それぞれに設けられた本体側第二フ
ランジ11b、本体側第三フランジ12a、およびこれ
らのフランジ11b,12aを締結させるボルト(図示
省略)等を用いて、分割および組み立ての両方を容易に
実施可能に構成されている。なお、この本体側第二フラ
ンジ11bと本体側第三フランジ12aとの間には、適
宜パッキン等が設けられている。以下、図面に基づい
て、この容器本体下部12およびフィルタ部の構造につ
いて説明する。
る混合乾燥機の容器本体を成す容器本体下部の概略図を
示したものである。また、図3は、容器本体下部に着脱
自在に設けられているフィルタ部の概略図を示したもの
である。
器本体下部12には、容器本体上部11との組み立てに
用いられる本体側第三フランジ12a等が設けられてお
り、この容器本体下部12の内面には、その内面形状に
沿うようにフィルタ部121が設けられている。
に、容器本体下部12に対して着脱自在に構成されてお
り、具体的には、フィルタ部121を成すフランジ部1
21aに対応して、容器本体下部12の本体側第三フラ
ンジ12aの内側に形成された内方フランジ部12a1
に、ボルト等の締結部材129による締結用のめねじ部
等が形成されている。つまり、本実施形態においては、
このフランジ部121a、内方フランジ部12a1、お
よび締結部材129等を用いて、フィルタ部121が容
器本体下部12に対して着脱自在に構成されている。な
お、このフランジ部121aと内方フランジ部12a1
との間には、パッキン128が設けられている。
濾過処理の際に生ずる濾過液を集めるために機能する濾
過液集合部122が設けられており、この濾過液集合部
122には、濾過液排出部123が取り付けられてい
る。
材(例えば、半割状のパイプ材)を、容器本体下部12
の下方位置の外周を取り巻くべく設けて構成されてお
り、この濾過液集合部122が取り付けられた容器本体
下部12の所定箇所には、複数の開口部12bが設けら
れている。すなわち、濾過処理にて生成される濾過液
は、この開口部12bを経て濾過液集合部122に集め
られ、この濾過液集合部122から濾過液排出部123
を介して混合乾燥機外に排出される。
容器本体下部12の内周面に接すべく(内周面に沿う形
状に)形成された分流用の金網部121bと、この金網
部121bに積層された焼結金属部121cと、これら
の上方に位置し、内方フランジ部12a1に対応するフ
ランジ部121aとを用いて構成されている。このフィ
ルタ部121は、後述するように、スラリー等の濾過処
理を行う場合には、焼結金属部121cがケーキ層形成
面として機能し、金網部121bが濾過液分流部として
機能する。
にかかる混合乾燥機を用いて行われる、種々の処理につ
いて説明する。なお、ここでは、被処理物(本発明の
「スラリー状被処理物」に相当)として、スラリーと何
らかの添加物とを投入し、これについて、混合処理、濾
過処理、および乾燥処理を行う場合について説明する。
機においては、投入口14から投入されたスラリーおよ
び添加物を混合させる際には、そのスラリー等の性質に
応じて、スラリー等の投入前、投入中、あるいは投入後
から、駆動手段15、駆動軸17、および垂直軸18を
介して、攪拌翼20、補助翼30およびリボン翼40を
回転駆動させる。
合処理の際には、そのスラリー等の性質、処理量あるい
は処理時間等に応じて、翼20,30,40の回転数を
適宜変更可能に構成されている。また、本実施形態にか
かる混合乾燥機は、外套部19に流通させる媒体の種
類、温度、流量等を適宜変更可能に構成されているた
め、スラリー等の温度制御が必要な場合にも、媒体の温
度等を調整することによって、容易に対応できる。
処理を行う場合には、加圧口16からエアあるいは不活
性ガス等を噴出させて容器100内を所定圧力(例えば
0.1MPa〜0.5MPa)に加圧した状態におい
て、翼20,30,40を比較的緩やかに回転駆動させ
る。例えば、翼20,30,40は、5rpm〜60r
pm程度の回転数にて回転させる。
は、濾過処理の際に、翼20,30,40をあまりに高
速で回転させると、その回転によってケーキ(被処理物
の固体成分)が焼結金属部に押さえつけられ、目詰まり
等を起こすおそれがある。一方、翼20,30,40を
停止させた状態で濾過処理を行うと、濾過処理後、ケー
キが翼20,30,40、あるいは翼20,40と容器
本体10の内面との間に積層して、再度回転駆動させる
際に、過負荷状態となり、駆動手段15、駆動軸17、
垂直軸18、および翼20,40等の損傷、故障等が生
ずるおそれがある。そこで、本実施形態においては、翼
20,30,40を比較的緩やかに回転駆動させながら
加圧することによって、翼等へのケーキの積層を防止し
つつ、濾過処理が行われる。
乾燥機を用いて濾過処理が行われる場合における図1の
A部拡大図を示したものである。容器100内にて濾過
処理が行われる場合には、上述したように、加圧口16
からエアあるいは不活性ガス等を噴出させることによっ
て、被処理物が容器100の中心部から外側に向かって
(矢印B方向に)加圧され、フィルタ部121を成す焼
結金属部121c上にケーキC(被処理物を成す固体成
分)が積層される。また、被処理物が加圧されることに
よって、被処理物を成す液体成分は、焼結金属部121
cの隙間を通って金網部121bに達し、この金網部1
21b、開口部12b、濾過液集合部122、および濾
過液排出部123を介して、濾過液として、混合乾燥機
外に排出される。なお、この濾過液が必要とする製品で
ある場合には、この濾過液排出部123の下流側に、適
宜貯留槽等(図示省略)を設けてもよい。
この濾過処理の際においても、そのスラリー等の性質、
処理量あるいは処理時間等に応じて、翼20,30,4
0の回転数を適宜変更可能である。また、上述したよう
に、外套部19に流通させる媒体の種類、温度、流量等
を適宜変更して、容器100内の温度調整を容易に行え
るため、スラリー等の温度制御を行いつつ、濾過処理を
実施することができる。
処理を行う場合には、駆動手段15、駆動軸17、およ
び垂直軸18を介して、攪拌翼20、補助翼30および
リボン翼40を回転駆動させることによって、容器10
0内壁面等に積層されたケーキを攪拌させる。加えて、
本実施形態にかかる混合乾燥機は、必要に応じて、容器
本体10外周部に設けられた外套部19に高温流体等を
流通させて、容器100内を加温して、乾燥処理を促進
させることができる。
キあるいは必要とされる粉体の性質、処理量あるいは処
理時間等に応じて、翼20,30,40の回転数を適宜
変更可能である。なお、この乾燥処理を行う場合におい
ては、翼20,30,40が比較的低回転(例えば、3
0rpm〜90rpm程度)にて回転駆動させられる構
成が好ましい。あまりに高回転にて回転駆動させられる
と、ボルテックスが発生したり、粉体の粒子が破壊され
る等の問題が生ずるからである。ここで、ボルテックス
とは、粉体等が、容器内周面近傍では高い位置までかき
上げられ、容器中心部分では深く落ち込むような状態と
なる現象である。
ように構成され作動するため、次のような効果を得るこ
とができる。
容器本体下部12の内面形状に沿ってフィルタ部121
が設けられているため、一台の装置を用いて、混合処
理、濾過処理、乾燥処理を効果的に行うことができる。
また、この混合乾燥機は、容器本体下部12の内面形状
に沿ってフィルタ部121が設けられている。すなわ
ち、容器本体10の円錐部分にフィルタ部121が設け
られているため、従来よりも濾過面積を大きくすること
ができる。したがって、本実施形態によれば、被処理物
の濾過処理を効率よく行うことができる。以上のことか
ら、本実施形態によれば、一台の混合乾燥機を用いて、
効率よく、混合処理、濾過処理、乾燥処理を行うことが
可能となるので、前工程の濾過器および遠心分離機等が
不要となる。
0が容器本体上部11と容器本体下部12とに分割可能
であって、この容器本体下部12に対してフィルタ部1
21が着脱自在に設けられているため、フィルタ部12
1を取り外しての洗浄等を容易に行うことができる。ま
た、被処理物たるスラリー等の性質、粉体の粒径等に合
わせて、適宜、フィルタ部121の交換(フィルタサイ
ズの選定等)を行うこともできる。
121が、容器本体下部12の内面に接する金網部12
1bと、これに積層された焼結金属部121cとを用い
て構成されている。すなわち、フィルタ部121(を成
す金網部121b)は、容器本体下部12に対して金属
タッチで取り付けられているため、外套部19からの熱
を伝達しやすい構造を有することとなる。したがって、
本実施形態によれば、フィルタ部121を伝熱面として
有効利用できるため、濾過処理のみならず、乾燥処理等
においても、より効果的な混合乾燥機とすることができ
る。
燥機は、容器本体10の下部(逆円錐下部)たる容器本
体下部12にフィルタ部121を取り付けることによっ
て、被処理物の濾過処理を容易に行うことが可能とな
り、本機一台のみで、混合処理、濾過処理、洗浄処理
(後述する)、乾燥処理等を行うことができる。したが
って、本実施形態によれば、装置の省略化、コンタミの
減少、機器配管等の洗浄の容易化を図り、生産性向上お
よび品質向上に大きく寄与することが可能となる。
ものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上
述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
乾燥機を用いて混合処理、濾過処理、および乾燥処理を
行う場合について説明したが、本発明はこの構成に限定
されるものではない。したがって、例えば、濾過処理後
に、ケーキを洗浄するための洗浄処理を行った後、再度
濾過処理を行ってから乾燥処理を行うべく(混合処理→
濾過処理→洗浄処理→濾過処理→乾燥処理を行うべ
く)、本実施形態にかかる混合乾燥機を使用してもよ
い。
部121が金網部121bと焼結金属部121cとを用
いた二層構造である場合について説明したが、本発明は
この構成に限定されるものではなく、必要に応じて、一
層あるいは三層以上を有する構成であってもよい。
下部12にフィルタ部121が設けられた場合について
説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではな
く、必要に応じて、このフィルタ部を設ける面積は変更
可能であり(濾過面積は増減させることが可能であ
り)、例えば、容器本体の内面全体にフィルタ部が設け
られてもよい。
下部12に対してフィルタ部121が着脱可能である場
合について説明したが、本発明はこの構成に限定される
ものではなく、フィルタ部121は容器本体下部12に
固着され、フィルタ部121全体として、洗浄等可能に
構成されてもよい。
等を行う攪拌翼(本発明の「攪拌翼」に相当)として、
容器本体10内に、攪拌翼20(パドル翼)、補助翼3
0、およびリボン翼40を組み合わせた攪拌翼が設けら
れる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定
されるものではない。すなわち、本発明にかかる攪拌翼
は、何らかの構成に限定されるものではなく、例えば、
パドル翼のみ、あるいは、従来技術にて説明したリボン
翼のみ(図5参照)で構成されていてもよく、また、他
の構成の攪拌翼を組み合わせたものであってもよい。
燥機を用いて処理する物質(スラリー状被処理物)につ
いては特に説明しなかったが、かかる被処理物は、何ら
かの分野のものに限定されるものではなく、本実施形態
にかかる混合乾燥機は種々の分野において使用可能であ
る。したがって、本実施形態にかかる混合乾燥機は、例
えば、医薬、食品、化学薬品、電気材料、有機薬品、農
薬肥料、合成樹脂、顔料、染料、およびセラミック等の
処理に使用可能である。
逆円錐形状の容器本体下部にフィルタ部が設けられるこ
とによって、効率よく濾過処理を行うことができ、一台
で、混合処理、濾過処理、および乾燥処理等を行うこと
が可能な混合乾燥機を得ることができる。したがって、
本発明によれば、装置の省略化、コンタミの減少、機器
配管等の洗浄の容易化を図り、生産性向上、および品質
向上を実現することができる。
成図である。
す容器本体下部の概略図である。
に着脱自在に設けられているフィルタ部の概略図であ
る。
理が行われる場合における図1のA部拡大図を示したも
のである。
る。
第一フランジ、11b…本体側第二フランジ、12…容
器本体下部、12a…本体側第三フランジ、12b…開
口部、13…蓋体、13a…蓋体側フランジ、14…投
入口、15…駆動手段、16…加圧口、17…駆動軸、
17a…駆動軸側フランジ、18…垂直軸、18a…垂
直軸側フランジ、19…外套部、20…攪拌翼、21…
羽根板、22…アーム部、30…補助翼、40…リボン
翼、41,42…保持部、43…アーム部 100…容器、121…フィルタ部、121a…フラン
ジ部、121b…金網部、121c…焼結金属部、12
2…濾過液集合部、123…濾過液排出部
Claims (5)
- 【請求項1】 逆円錐形状の容器本体と、前記容器本体
内に設けられた攪拌翼とを備えた混合乾燥機であって、 前記容器本体の内面形状に沿ってフィルタ部が設けられ
ていることを特徴とする混合乾燥機。 - 【請求項2】 前記フィルタ部が、前記容器本体を成す
容器本体下部の内面形状に沿って設けられている請求項
1に記載の混合乾燥機。 - 【請求項3】 前記容器本体が、前記容器本体下部と容
器本体上部とに分割可能であって、 前記フィルタ部が前記容器本体下部に対して着脱自在に
設けられている請求項2に記載の混合乾燥機。 - 【請求項4】 前記フィルタ部が、多層構造を有し、容
器本体の内面に接する金網部と、前記金網部に積層され
た焼結金属部とを有する請求項1から3のいずれか1項
に記載の混合乾燥機。 - 【請求項5】 逆円錐形状の容器本体と、前記容器本体
内に設けられた攪拌翼とを備えた混合乾燥機を用いて、
スラリー状被処理物の混合処理、濾過処理、および乾燥
処理を行うスラリー状被処理物の処理方法であって、 前記容器本体下部の内面形状に沿ってフィルタ部が設け
られ、前記フィルタ部が、多層構造を有し、前記容器本
体下部の内面に接する金網部と、前記金網部に積層され
た焼結金属部とを用いて構成されており、 前記容器本体内にスラリー状被処理物を投入した後に、
前記攪拌翼を回転駆動させて、前記スラリー状被処理物
を攪拌して混合させる混合処理工程と、 前記混合処理工程後、前記容器本体内の前記スラリー状
被処理物に圧力をかけつつ、前記攪拌翼を回転駆動させ
て、前記スラリー状被処理物の固体成分を前記焼結金属
部上にケーキとして積層させ、前記スラリー状被処理物
の液体成分を前記金網部を介して濾過液として排出させ
る濾過処理工程と、 前記濾過処理工程後、前記攪拌翼を回転駆動させて、前
記ケーキを乾燥させる乾燥処理工程とを備えたことを特
徴とするスラリー状被処理物の処理方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001355691A JP2003154249A (ja) | 2001-11-21 | 2001-11-21 | 混合乾燥機およびスラリー状被処理物の処理方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003154249A true JP2003154249A (ja) | 2003-05-27 |
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ID=19167358
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- 2001-11-21 JP JP2001355691A patent/JP2003154249A/ja active Pending
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