JP2003100127A - 反射シート及びこれを用いたバックライトユニット - Google Patents
反射シート及びこれを用いたバックライトユニットInfo
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Abstract
ト、及び、かかる反射シートを用いて輝度の向上及び径
時的な品質低下の防止を図ることができるバックライト
ユニットの提供を目的とするものである。 【解決手段】 光線の放散を低減するバックライトユニ
ット用の反射シート1であって、白色合成樹脂製の基材
シート層2と、この基材シート層2の表面側に積層され
る紫外線吸収層3とを備えており、この紫外線吸収層3
が紫外線吸収剤を含有する基材ポリマー4又は分子鎖に
紫外線吸収基が結合した基材ポリマー4を有している。
また、紫外線吸収層3は、紫外線安定剤を含有する基材
ポリマー4又は分子鎖に紫外線安定基を有する基材ポリ
マー4から形成してもよい。
Description
するバックライトユニット用の反射シート、及びこの反
射シートを用いたバックライトユニットに関するもので
ある。
して発光させるバックライト方式が普及し、液晶層の下
面側にエッジライト型、直下型等のバックライトユニッ
トが装備されている。かかるエッジライト型のバックラ
イトユニット40は、一般的には図5に示すように、光
源としての棒状のランプ41と、このランプ41に端部
が沿うように配置される方形板状の導光板43と、この
導光板43の表面側に積層された複数枚の光学シート4
2と、導光板43の裏面側に積層された反射シート46
とを装備している。この光学シート42は、それぞれ、
屈折、拡散等の特定の光学的性質を有するものであり、
具体的には、導光板43の表面側に配設される光拡散シ
ート44、光拡散シート44の表面側に配設されるプリ
ズムシート45などが該当する。
明すると、まず、ランプ41より導光板43に入射した
光線は、導光板43裏面の反射ドット(図示していな
い)及び各側面で反射され、導光板43表面から出射さ
れる。導光板43から出射した光線は光拡散シート44
に入射し、拡散され、光拡散シート44表面より出射さ
れる。その後、光拡散シート44から出射された光線
は、プリズムシート45に入射し、プリズムシート45
の表面に形成されたプリズム部45aによって、略法線
方向にピークを示す分布の光線として出射される。この
ように、ランプ41から出射された光線が、光拡散シー
ト44によって拡散され、またプリズムシート45によ
って略法線方向にピークを示すように屈折され、さらに
上方の図示していない液晶層全面を照明するものであ
る。
板43裏面から放散される光線を表面側に反射させて輝
度の向上を図ること(反射性)、バックライトユニット
40の裏面側に配設される装置、フレーム等が視認され
ることを防止すること(隠蔽性)を目的として、導光板
43の裏面側には反射シート46が配設されている。
(a)合成樹脂製のシート中に酸化チタンなどの白色顔
料が分散したもの、(b)合成樹脂製のシート中に光を
散乱させるためのボイド(気泡)が分散したもの、
(c)シート表面がマット状に形成されたものなどが用
いられている。
46を用いたバックライトユニット40を使用すると、
径時的に反射シート46に黄変等が生じ、これに伴いバ
ックライト画面が黄色みを帯びる、輝度が低下する等の
品質の低下を招来している。
ものであり、黄変等の経時的な劣化を起こさない反射シ
ート、及び、かかる反射シートを用いて輝度の向上及び
径時的な品質低下の防止を図ることができるバックライ
トユニットの提供を目的とするものである。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、前述の反射シートの
黄変等の経時的な劣化は、ランプから発せられる光線に
含まれる微量の紫外線がその主要因であることを見いだ
した。
れた発明は、白色合成樹脂製の基材シート層を備え、光
線の放散を低減するバックライトユニット用の反射シー
トであって、この基材シート層の表面側に紫外線吸収層
を備えていることを特徴とするものである。
表面側に積層される紫外線吸収層によってランプから発
せられる微量の紫外線を吸収し、上記黄変等の経時的な
劣化を防止することができる。
の基材ポリマー中に含まれる紫外線吸収剤とを有すると
よい。この手段によれば、紫外線吸収層が内部に含有す
る紫外線吸収剤によって紫外線吸収機能を有効に発揮す
ることができる。また、紫外線吸収剤が基材ポリマー中
に含有し、保護されているため、当該反射シートの保存
運搬時、バックライトユニットの組み付け作業時又は使
用時における紫外線吸収剤の欠落等を防止できる。
含有量としては0.1質量%以上10質量%以下が好ま
しい。紫外線吸収層を構成する基材ポリマーに対して紫
外線吸収剤をこの程度配合することで、反射シートの上
記黄変防止作用を効果的に奏することができる。
紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤及びシアノアクリレート系
紫外線吸収剤からなる群より選択される1種又は2種以
上のものを用いるとよい。これらの紫外線吸収剤は、紫
外線吸収機能が高く、ポリマーとの相溶性や熱的安定性
も良好であるため、当該反射シートの光劣化、特に黄変
の防止に好適である。
線吸収基が結合した基材ポリマーを有するとよい。この
手段によれば、紫外線吸収層を構成する基材ポリマーの
分子鎖に結合した紫外線吸収基によって紫外線が吸収さ
れ、上記黄変等の経時的な劣化を防止することができ
る。また、紫外線吸収機能を有するものが官能基として
基材ポリマーの分子鎖に組み込まれていることから、紫
外線吸収機能の持続性が格段に向上する。
剤又は分子鎖に紫外線安定基が結合した基材ポリマーを
有してもよい。この手段によれば、紫外線によって発生
するラジカル、活性酸素等が紫外線吸収層中に有する紫
外線安定剤又は紫外線安定基により不活性化(分解、捕
捉等)され、紫外線吸収層ひいては当該反射シート劣化
を低減することができる。
はヒンダードアミン系紫外線安定剤又はヒンダードアミ
ン系紫外線安定基が好適である。このヒンダードアミン
系の紫外線安定剤又は吸収基は、上記紫外線安定機能が
高く、かつ、その持続性も高いため、当該反射シートの
耐久性及び耐候性を格段に向上させることができる。
線吸収層中にさらに軟質エラストマー材料製のビーズを
分散含有するとよい。この手段によれば、当該反射シー
トの表面にビーズによる軟質の凸状部を形成することが
できる。そのため、バックライトユニットにおいて当該
反射シートはその表面側に配設される導光板の裏面に上
記ビーズによる軟質の凸状部で散点的に当接し、その結
果、導光板の裏面への傷付きを防止することができる。
また、紫外線吸収層中に分散含有するビーズによって光
拡散性を付与することができ、かかる紫外線吸収層の光
拡散性により反射シートの反射性及び隠蔽性を促進する
ことができる。
較的低く、さらに耐溶剤性、耐熱性等に優れる軟質ウレ
タンビーズが好ましい。
線吸収層中にさらに気泡を分散含有するとよい。この手
段によれば、紫外線吸収層中に分散する気泡によって表
面に微細な軟質の凸状部が形成され、分散含有する上記
ビーズと同様に導光板裏面への傷付き防止性を奏し、か
つ、反射性及び隠蔽性を促進することができる。
材シート層の裏面側に積層される高隠蔽層をさらに備
え、この高隠蔽層を白色顔料を含有する塗料の塗工によ
り形成するとよい。この手段によれば、基材シート層の
裏面側に積層される高隠蔽層によって当該反射シートの
反射性及び隠蔽性を格段に向上させることができる。
のランプに沿うように配設され、ランプから発せられる
光線を表面側へ導く導光板と、(c)この導光板の表面
側に配設され、前記導光板から出射した光線を略均一に
拡散しかつ法線方向側に屈折させる光学シートと、
(d)上記導光板の裏面側に配設される上記本発明の反
射シートとを装備する液晶表示装置用のバックライトユ
ニットは、前述のように当該反射シートが径時的な黄変
防止作用を奏することから、バックライト画面が径時的
に黄色みを帯びること及び輝度が低下することを防止す
ることができ、品質を向上させることができる。また、
当該反射シートが奏する導光板裏面の傷付きが防止性に
よって、導光板裏面への傷付きによる輝度の低下及び輝
度ムラの発生を防止することができ、また、組み付け等
の作業性を改善することができる。
明の実施の形態を詳説する。図1は本発明の一実施形態
に係る反射シートを示す模式的断面図で、図2〜図4は
図1の反射シートとは異なる形態の反射シートを示す模
式的断面図である。
と、この基材シート層2の表面に積層される紫外線吸収
層3とを備えている。
形成されている。この白色合成樹脂は、上述のように白
色顔料や微小気泡を分散含有する合成樹脂である。この
基材シート層2に使用可能な合成樹脂としては、特に限
定されるものではなく、例えばポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリ
カーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロ
ースアセテート、耐候性塩化ビニル等が挙げられる。中
でも、耐熱性に優れるポリエチレンテレフタレートが好
ましい。
されないが、例えば50μm以上250μm以下とされ
る。基材シート層2の厚みが上記範囲未満であると、紫
外線吸収層3を形成する樹脂組成物を塗工した際にカー
ルが発生しやすくなってしまうことがある。逆に、基材
シート層2の厚みが上記範囲を超えると、液晶表示装置
の輝度が低下してしまうことがあり、またバックライト
ユニットの厚みが大きくなって液晶表示装置の薄型化の
要求に反することにもなる。
反射シートと同様であり、具体的には酸化チタン(チタ
ン白)、酸化亜鉛(亜鉛華)、炭酸鉛(鉛白)、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウム(白亜)などを用いることがで
きる。中でも、隠蔽性向上効果が大きい酸化チタンが好
ましい。また、分散含有する気泡に関しても、従来の反
射シートと同様である。
の基材ポリマー4中に含有する紫外線吸収剤とから形成
されている。なお、この紫外線吸収層3の厚みは特には
限定されないが、例えば3μm以上30μm以下程度と
されている。
は、特に限定されるものではなく、例えばアクリル系樹
脂、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素系樹脂、シリ
コーン系樹脂、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂等を用
いることができる。また、この基材ポリマー4中には、
上記のポリマーの他、例えば可塑剤、安定化剤、劣化防
止剤、分散剤、帯電防止剤等が配合されてもよい。この
基材ポリマー4は、一般的には透明とされているが、基
材シート層2と同様に反射性及び隠蔽性を付与すべく、
白色顔料や気泡を分散させてもよい。
しては、紫外線を吸収し、効率よく熱エネルギーに変換
できるもので、かつ、光に対して安定な化合物であれば
特に限定されるものではなく公知のものを使用すること
ができる。中でも、紫外線吸収機能が高く、上記基材ポ
リマー4との相溶性が良好で、基材ポリマー4中に安定
して存在するサリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
及びシアノアクリレート系紫外線吸収剤が好ましく、こ
れらの群より選択される1種又は2種以上のものを用い
るとよい。
剤の基材ポリマー4に対する含有量の下限としては0.
1質量%、特に1質量%、さらに3質量%が好ましく、
紫外線吸収剤の上記含有量の上限としては10質量%、
特に8質量%、さらに5質量%が好ましい。これは、紫
外線吸収層を構成する基材ポリマー4に対して紫外線吸
収剤の配合量が上記下限より小さいと、反射シート1の
上記黄変等の防止作用を効果的に奏することができない
ためであり、逆に、紫外線吸収剤の配合量が上記上限を
超えると、基材ポリマー4に悪影響を及ぼし、紫外線吸
収層3の強度、耐久性等の低下をもたらすことからであ
る。
(a)基材ポリマー4に紫外線吸収剤を混合することで
紫外線吸収層3用樹脂組成物を調整する工程と、塗工等
の方法でこの樹脂組成物を基材シート層2の表面に積層
し、紫外線吸収層3を形成する工程とからなる製法や、
(b)塗工等の方法で基材ポリマー4を構成する樹脂組
成物を基材シート層2の表面に積層する工程と、この工
程で形成された積層層に紫外線吸収剤を含浸させること
で紫外線吸収層3を形成する工程とからなる製法などが
可能である。
製の基材シート層2により従来の反射シートと同様の反
射性と隠蔽性とを奏し、さらに基材シート層2の表面側
に積層される紫外線吸収層3によってランプから発せら
れる紫外線を吸収し、黄変等の径時的な劣化を防止する
ことができる。つまり、従来の反射シートと同様の基材
シート層2を用い、その表面に上記紫外線吸収層3を積
層することで、容易かつ確実に反射シート1の経時的な
黄変等を防止することができる。
吸収基を有する基材ポリマー(例えば、(株)日本触媒
の「ユーダブルUV」シリーズなど)から形成すること
も可能である。このように、紫外線吸収層3に分子鎖に
紫外線吸収基を有する基材ポリマーを用いることで、紫
外線吸収剤のブリードアウト等による紫外線吸収機能の
劣化を防止することができる。また、この紫外線吸収基
が結合された基材ポリマー中にさらに紫外線吸収剤を含
有することで、紫外線吸収層3の紫外線吸収機能をより
向上させることができる。
シート1と同様に、基材シート層2と、この基材シート
層2の表面に積層される紫外線吸収層12とを備えてい
る。この基材シート層2は上記図1の反射シート1と同
様である。
1の紫外線吸収層3と同様に、基材ポリマー4とこの基
材ポリマー4中に含有する紫外線吸収剤とから形成され
ている。この基材ポリマー4、紫外線吸収剤、及びその
配合量は上記反射シート1と同様である。当該紫外線吸
収層12は、基材ポリマー4中にさらに軟質エラストマ
ー材料製のビーズ13を分散含有している。このビーズ
13の上端部が基材ポリマー4外面から突出すること等
により、当該反射シート1の表面には滑らかに湾曲した
軟質の凸状部14が形成されている。従って、バックラ
イトユニットにおいて、当該反射シート11の表面側に
配設される導光板に対して、当該反射シート1が軟質の
凸状部14で散点的に当接し、導光板裏面への傷付きが
低減される。
の下限としては、5μm、特に7μm、さらに9μmが
好ましい。一方、上記表面粗さ(Ra)の上限として
は、20μm、特に17μm、さらに14μmが好まし
い。これは、紫外線吸収層12の表面粗さ(Ra)が上
記下限より小さいと、前述のような導光板裏面への散点
的当接による傷付き防止性を効果的に奏することが困難
になり、逆に、表面粗さ(Ra)が上記上限を超える
と、粗い凸状部14によって逆に導光板裏面へ傷を付け
てしまうおそれがあることからである。上記「表面粗さ
(Ra)」は、カットオフ値8mm、評価長さ40mm
の値である。
エラストマー材料から形成されたものを用いる。かかる
軟質エラストマー材料製のビーズ13により紫外線吸収
層12の表面に形成される凸状部14の硬度が比較的小
さくなり、上記導光板裏面に対する傷付き防止性が効果
的に奏される。
ス転移温度の下限としては−100℃、特に−80℃、
さらに−60℃が好ましく、その上限としては30℃、
特に25℃、さらに20℃が好ましい。これは、ビーズ
13を構成する軟質エラストマー材料のガラス転移温度
が上記上限を超えると、当該反射シート11表面の凸状
部14の硬度が大きくなり、上記導光板裏面に対する傷
付き防止性を効果的に発揮することができなくなってし
まい、逆に、当該軟質エラストマー材料のガラス転移温
度が上記下限より小さいと、当該反射シート11表面の
凸状部14が潰れて、紫外線吸収層12表面が導光板裏
面に当接し、上記傷付き防止性を効果的に奏することが
できなくなってしまうことからである。
ストマー材料としては、例えば、ポリウレタン、シリコ
ンゴム、ポリスチレン、熱可塑性ポリエステルなどが挙
げられ、中でも耐溶剤性、耐熱性等から軟質ウレタンビ
ーズが好ましい。
3μm、特に5μm、さらに7μmが好ましく、その上
限としては40μm、特に30μm、さらに20μmが
好ましい。これは、ビーズ13の平均粒子径が上記下限
未満であると、ビーズ13を基材ポリマー4から突出さ
せて凸状部14を形成することがことが困難になり、紫
外線吸収層12の表面粗さ(Ra)を上記範囲とするこ
とができないためであり、逆に、ビーズ13の平均粒子
径が上記上限を超えると、紫外線吸収層12の表面粗さ
(Ra)が上記範囲を超えて傷付き防止性が低減するこ
と、及び、樹脂組成物の塗工等による紫外線吸収層12
の形成が困難となってしまうことからである。
するビーズ13の配合量の下限としては、0.1部、特
に5部、さらに10部が好ましい。一方、ビーズ13の
上記配合量の上限としては、500部、特に300部、
さらに100部が好ましい。ここで、「部」で示す数値
は質量を基準とする比を意味する。これは、ビーズ13
の配合量が上記下限未満であると、紫外線吸収層12の
表面粗さ(Ra)を上記範囲とすることができないこと
からであり、逆に、上記上限を越えると、樹脂組成物の
塗工等による紫外線吸収層12の形成が困難となってし
まうことからである。
が好ましい。このように透明なビーズ13を用いること
で、紫外線吸収層12に光拡散性を付与でき、その結
果、基材シート層2などでの反射等によって表面側へ出
射される光線を拡散し、隠蔽性を促進することができ
る。
基本的には、基材ポリマー4に紫外線吸収剤及びビーズ
13を混合することで紫外線吸収層12用樹脂組成物を
調整する工程と、塗工等の方法でこの樹脂組成物を基材
シート層2の表面に積層し、紫外線吸収層12を形成す
る工程とからなる。
ート1と同様に、白色合成樹脂製の基材シート層2によ
り従来の反射シートと同様の反射性と隠蔽性とを奏し、
基材シート層2の表面側に積層される紫外線吸収層12
によってランプから発せられる紫外線を吸収し、黄変等
の径時的な劣化を防止することができる。また、当該反
射シート11によれば、紫外線吸収層12表面の軟質の
凸状部14によって表面側に配設される導光板裏面への
傷付きを防止することができる。さらに、当該反射シー
ト11は、紫外線吸収層12のビーズ13によって表面
に凹凸が形成されるため、表面側への反射性、ひいては
隠蔽性を高めることができる。
シート1と同様に、基材シート層2と、この基材シート
層2の表面に積層される紫外線吸収層22とを備えてい
る。この基材シート層2は、上記反射シート1と同様で
ある。
紫外線吸収層3と同様に、基材ポリマー4と基材ポリマ
ー4中に含有する紫外線吸収剤とから形成されており、
加えて基材ポリマー4中に気泡23を分散含有してい
る。この気泡23の分散によって表面に凸状部24が略
均一に多数形成されている。このように、当該反射シー
ト21表面の凸状部24は、気泡23が内在しているた
め、弾力があって軟質であり、滑らかに湾曲している。
そのため、バックライトユニットにおいて当該反射シー
ト21の表面側に配設される導光板に対し、当該反射シ
ート21が軟質の凸状部24で散点的に当接し、導光板
裏面への傷付きが低減される。なお、この紫外線吸収層
22の表面粗さ(Ra)は、上記図2の反射シート11
と同様である。
する何らかの気体を含む微小部分であり、その形状は特
に限定されず、例えば球状、粒状、多面体状、金平糖
状、ランダム形状、紡錘状等種々の形状が可能である。
但し、気泡23の形状としては球状の独立気泡が、軟質
の凸状部24の形成し易さ及び高い光拡散性による隠蔽
性の促進の点で好ましい。また、気泡23は、原則とし
て基材ポリマー4の内部に存在するが、基材ポリマー4
の表面に開口した開口気泡が存在してもよく、この開口
気泡により凸状部24の形成性及び光拡散性が促進され
る。
成方法により決定され、特に限定されるものではない。
例えば、後述するように発泡剤を用いた場合、発泡剤の
種類により空気、窒素ガス、二酸化炭素、アンモニアガ
ス等が充填される。
m、特に1μm、さらに5μmが好ましく、その平均径
の上限としては50μm、特に40μm、さらに30μ
mが好ましい。これは、気泡23の平均径が上記下限よ
り小さいと、凸状部24を形成することがことが困難に
なり、紫外線吸収層22の表面粗さ(Ra)を上記範囲
とすることができないためであり、逆に、平均径が上記
上限を超えると、紫外線吸収層22の強度が低下するこ
とからである。
の下限としては1vol%、特に10vol%、さらに
20vol%が好ましく、その体積比の上限としては8
0vol%、特に70vol%、さらに60vol%が
好ましい。これは、気泡23の体積比が上記下限より小
さいと、凸状部24による紫外線吸収層22の表面粗さ
(Ra)を好ましい上記範囲とすることが困難になり、
また光拡散性による隠蔽性を促進する効果も小さくなる
ことからであり、逆に、気泡23の体積比が上記上限を
超えると、紫外線吸収層22の強度及び耐久性が低下す
ることからである。
基本的には、基材ポリマー4を構成する樹脂組成物(熱
硬化性樹脂を主ポリマーとする)中に発泡剤及び紫外線
吸収剤を添加・混練することで、紫外線吸収層22用樹
脂組成物を調整する工程と、この樹脂組成物を基材シー
ト層2の表面にコーティングする工程と、加熱すること
で基材ポリマー4を熱硬化させると共に発泡剤を発泡さ
せて気泡23が分散した紫外線吸収層22を積層する工
程とからなる。
ート1と同様に、白色合成樹脂製の基材シート層2によ
り従来の反射シートと同様の反射性と隠蔽性とを奏し、
基材シート層2の表面側に積層される紫外線吸収層22
によってランプから発せられる紫外線を吸収し、黄変等
の径時的な劣化を防止することができる。また、当該反
射シート21は、上記反射シート11と同様に、紫外線
吸収層22表面の軟質の凸状部14によって表面側に配
設される導光板裏面への傷付きを防止することができ
る。さらに、当該反射シート21は、紫外線吸収層22
の気泡23によって表面に凹凸が形成されるため、表面
側への反射性、ひいては隠蔽性を高めることができる。
と、この基材シート層2の表面に積層される紫外線吸収
層12とを備えている点で、上記図2の反射シート11
と同様であるため、同一番号を付して説明を省略する。
さらに、当該反射シート21は、基材シート層2の裏面
に積層される高隠蔽層32を備えている。
るものであり、具体的には基材シート層2の裏面に白色
顔料33を含有する塗料34を塗工することで形成され
る。なお、この高隠蔽層32に用いられる塗料34とし
ては、特に限定されるものではなく、一般的なものが用
いられる。また、白色顔料33としては、特に限定され
るものではなく、上記基材シート層2中に含まれる上記
白色顔料と同様のものが用いられる。
配合量の下限としては、70質量%が好ましく、80質
量%が特に好ましい。一方、上記配合量の上限として
は、95質量%が好ましく、90質量%が特に好まし
い。これは、白色顔料33の配合量が上記下限より小さ
いと、高隠蔽層32による上記反射性及び隠蔽性の向上
効果が小さくなり、逆に、白色顔料33の配合量が上記
上限を超えると、塗料34の塗工が困難になることから
である。
しては、1g/m2、特に5g/m 2、さらに10g/
m2が好ましい。一方、上記塗工量(固形分換算)の上
限としては、50g/m2、特に45g/m2、さらに
40g/m2が好ましい。これは、塗料34の塗工量が
上記下限より小さいと、高隠蔽層32による上記反射性
及び隠蔽性の向上効果が小さくなり、逆に、塗料34の
塗工量が上記上限を超えると、高隠蔽層32の厚さが増
大し、バックライトユニットの薄型化の要請に反するこ
と、及び、高隠蔽層32の強度の低下を招来することか
らである。
は、100nm以上30μm以下が好ましく、200n
m以上20μm以下が特に好ましい。これは、白色顔料
33の粒子径が上記範囲より小さいと、上記隠蔽性を効
果的に奏することが困難になり、逆に、白色顔料33の
粒子径が上記範囲を超えると、塗料34中に均一に分散
することが困難になり、また当該反射シート31の裏面
が粗くなってしまうことからである。
基本的には、基材ポリマー4に紫外線吸収剤及びビーズ
13を混合することで紫外線吸収層12用樹脂組成物を
調整する工程と、この樹脂組成物を基材シート層2の表
面に積層することで紫外線吸収層12を形成する工程
と、塗料34に白色顔料33を配合する工程と、この塗
料34を基材シート層2の裏面に塗工することで高隠蔽
層32を積層する工程とからなる。
ート1と同様に、白色合成樹脂製の基材シート層2によ
り従来の反射シートと同様の反射性と隠蔽性とを奏し、
基材シート層2の表面側に積層される紫外線吸収層12
によって黄変等の径時的な劣化を防止することができ
る。また、上記反射シート11と同様に、紫外線吸収層
12のビーズ13によって表面側に配設される導光板裏
面への傷付きを防止することができ、紫外線吸収層12
表面の凹凸及びビーズ13の光拡散性により表面側への
反射性及び隠蔽性を高めることができる。当該反射シー
ト31によれば、さらに、基材シート層2の裏面の高隠
蔽層32によって反射性及び隠蔽性を格段に向上させる
ことができる。
のバックライトユニット40において、反射シート46
として上記反射シート1、11、21、31を使用する
と、当該反射シート1等が前述のように黄変等の劣化防
止効果を有するため、バックライト画面が黄色みを帯び
ること及び輝度が低下することを防止することができ
る。特に、表面に軟質の凸状部14、24を有する反射
シート11、21及び31を用いると、当該反射シート
11等が前述の傷付き防止性を奏するため、導光板43
の裏面への傷付きによる輝度ムラの発生を防止すること
ができ、また、バックライトユニット40の組付け作業
が容易になる。また、裏面側に高隠蔽層32を備える反
射シート31を用いると、高隠蔽層32の高い隠蔽性及
び反射性によって裏面側から放散する光線ロスが低減で
き、輝度を向上させることができ、また、裏面側に配設
されるフレーム等が画面から視認されることを防止で
き、輝度ムラの発生防止を促進することができる。
に限定されるものではなく、例えば紫外線吸収剤を含有
する紫外線吸収層3、12、22を備えず、基材シート
層2を構成する樹脂中に紫外線吸収剤を含有することも
可能であり、同様に黄変等の劣化防止効果を奏すること
ができる。
有する基材ポリマー4又は分子鎖に紫外線安定基が結合
した基材ポリマー4から形成することも可能である。こ
の紫外線安定剤又は紫外線安定基により、紫外線で発生
するラジカル、活性酸素等が不活性化され、紫外線吸収
層ひいては当該反射シートの紫外線安定性、耐候性等を
向上させることができる。この紫外線安定剤又は紫外線
安定基としては、紫外線に対する安定性が高いヒンダー
ドアミン系紫外線安定剤又はヒンダードアミン系紫外線
安定基が好適に用いられる。なお、紫外線吸収層は、こ
の紫外線安定剤又は紫外線安定基と上記紫外線吸収剤又
は紫外線安定基とを併有することも可能であり、この併
有により紫外線による劣化防止及び耐候性が格段に向上
する。
トによれば、黄変等の劣化防止効果を奏することができ
る。また、本発明の反射シートを用いるバックライトユ
ニットによれば、バックライト画面が経時的に黄色みを
帯びること及び輝度が低下することを防止することがで
きる。
式的断面図である。
を示す模式的断面図である。
射シートを示す模式的断面図である。
態の反射シートを示す模式的断面図である。
トを示す模式的斜視図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 白色合成樹脂製の基材シート層を備え、
光線の放散を低減するバックライトユニット用の反射シ
ートであって、 この基材シート層の表面側に紫外線吸収層を備えている
ことを特徴とする反射シート。 - 【請求項2】 上記紫外線吸収層が基材ポリマーとこの
基材ポリマー中に含まれる紫外線吸収剤とを有している
請求項1に記載の反射シート。 - 【請求項3】 上記紫外線吸収剤の基材ポリマーに対す
る含有量が0.1質量%以上10質量%以下である請求
項2に記載の反射シート。 - 【請求項4】 上記紫外線吸収剤として、サリチル酸系
紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤及びシアノアクリレート系
紫外線吸収剤からなる群より選択される1種又は2種以
上のものが用いられている請求項2又は請求項3に記載
の反射シート。 - 【請求項5】 上記紫外線吸収層が分子鎖に紫外線吸収
基が結合した基材ポリマーを有している請求項1から請
求項4のいずれか1項に記載の反射シート。 - 【請求項6】 上記紫外線吸収層中に紫外線安定剤又は
分子鎖に紫外線安定基が結合した基材ポリマーを有して
いる請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の反射
シート。 - 【請求項7】 上記紫外線安定剤又は紫外線安定基とし
てヒンダードアミン系紫外線安定剤又はヒンダードアミ
ン系紫外線安定基が用いられている請求項6に記載の反
射シート。 - 【請求項8】 上記紫外線吸収層中に軟質エラストマー
材料製のビーズを分散含有する請求項1から請求項7の
いずれか1項に記載の反射シート。 - 【請求項9】 上記ビーズが軟質ウレタンビーズである
請求項8に記載の反射シート。 - 【請求項10】 上記紫外線吸収層中に気泡を分散含有
する請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の反射
シート。 - 【請求項11】 上記基材シート層の裏面側に積層され
る高隠蔽層をさらに備えており、この高隠蔽層が、白色
顔料を含有する塗料を塗工することで形成されている請
求項1から請求項10のいずれか1項に記載の反射シー
ト。 - 【請求項12】 線状のランプと、このランプに沿うよ
うに配設され、ランプから発せられる光線を表面側へ導
く導光板と、この導光板の表面側に配設され、前記導光
板から出射した光線を略均一に拡散しかつ法線方向側に
屈折させる光学シートと、上記導光板の裏面側に配設さ
れる請求項1から請求項11いずれか1項に記載の反射
シートとを装備する液晶表示装置用のバックライトユニ
ット。
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