JPH09207437A - 可逆性感熱記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体及びその製造方法

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JPH09207437A
JPH09207437A JP8040296A JP4029696A JPH09207437A JP H09207437 A JPH09207437 A JP H09207437A JP 8040296 A JP8040296 A JP 8040296A JP 4029696 A JP4029696 A JP 4029696A JP H09207437 A JPH09207437 A JP H09207437A
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JP
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acid
recording medium
color
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fluorane
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Application number
JP8040296A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yuyama
武 湯山
Kyoji Tsutsui
恭治 筒井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱感度等のその余の性能を損なうことなく耐
熱、耐湿、耐光性を共に満足し、長期間に亘って記録・
消去を繰り返しても安定な発色性と消色性を保持し、か
つ機械的強度の高い可逆性感熱記録媒体を提供するこ
と。 【解決手段】 電子供与性呈色性化合物と電子受容性化
合物を主成分として含有し、加熱温度及び/又は加熱後
の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色し
た状態を形成しうる記録層を支持体上に設けた可逆性感
熱記録媒体において、保護層に少なくとも300nmか
ら360nmの紫外線を吸収する構造を有するポリマー
を含有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子供与性呈色性
化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した
可逆性感熱記録媒体に関し、さらに詳しくは、熱エネル
ギーを制御することにより発色画像の形成と消去が可能
な可逆性感熱記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子供与性呈色性化合物(以下、
発色剤またはロイコ染料ともいう)と電子受容性化合物
(以下、顕色剤ともいう)との間の発色反応を利用した
感熱記録媒体は広く知られており、ファクシミリ、ワー
ドプロセッサー、科学計測機などのプリンターに使用さ
れている。しかし、これらの実用化されている従来の記
録媒体はいずれも不可逆的な発色であり、一度記録した
画像を消去して繰り返して使用することはできない。
【0003】一方、特許公報等によれば発色と消色を可
逆的に行うことができる記録媒体も提案されており、例
えば、顕色剤として没食子酸とフロログルシノールを
組合せを用いる記録媒体(特開昭60−193691号
公報)、顕色剤にフェノールフタレンやチモールフタ
レイン等の化合物を用いる記録媒体(特開昭61−23
7684号公報)、発色剤と顕色剤とカルボン酸エス
テルの均質相溶体を記録層に含有する記録媒体(特開昭
62−138556号、特開昭62−138568号お
よび特開昭62−140881号公報)、顕色剤にア
スコルビン酸誘導体を用いた記録媒体(特開昭63−1
73684号公報)、顕色剤にビス(ヒドロキシフェ
ニル)酢酸または没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩を
用いる記録媒体(特開平2−188293号公報および
特開平2−188294号公報)などが開示されてい
る。しかしながら、以上に示した従来の可逆性感熱記録
媒体は、発色の安定性と消色性の両立という点、あるい
は発色の濃度や繰り返しにおける安定性という点で問題
を残しており、実用的な記録媒体として満足し得るもの
ではない。
【0004】先に我々は、特開平5−124360号公
報において顕色剤として長鎖脂肪族炭化水素基をもつ有
機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物またはフェノ
ール化合物を用い、これと発色剤であるロイコ染料と組
み合わせることによって発色と消色を加熱冷却条件によ
り容易に行わせることができ、しかもその発色状態と消
色状態を常温において安定に保持させることが可能であ
り、しかも発色と消色を安定して繰り返すことが可能な
可逆性発色組成物およびこれを記録層に用いた可逆性感
熱記録媒体を提案した。これは発色の安定性と消色性の
バランスや発色濃度の点で実用レベルの性能を持つもの
であるが、さらに広範囲な使用環境への対応や発色消色
条件の適用範囲の面で改良すべき余地があった。その
後、長鎖脂肪族炭化水素基をもつフェノール化合物につ
いて特定の構造の使用が提案されているが(特開平6−
210954公報)、これも同様の問題を持っていた。
【0005】また、かかる可逆性記録媒体に対して、長
期間にわたり光が照射されると、発色しなかった非画像
部に茶褐色の着色を生じさせたり、発色した画像部が完
全に消色しなくなる傾向が認められる。これは、光の照
射によってロイコ染料の分子構造が変化して、可逆性の
ない着色物を生ずるためと考えられる。例えば、非画像
部が着色すると、印字された画像部とのコントラストが
低下し、鮮明な画像が得られなくなる。また、画像部で
は、加熱による消色操作によっても着色状態を維持する
ため、画像に消し残りが生ずることとなり大きな問題と
なる。特に、印字画像を消去して別の印字を行ない印字
・消去を繰り返して使用する場合、光照射で消し残りが
発生することにより、次の印字画像が鮮明に認識できな
くなる。
【0006】ロイコ染料を用いた感熱記録媒体では、染
料が直接に光の影響を受けないようにするため、特に問
題となる紫外線が直接ロイコ染料に到達しないように紫
外線吸収剤を用いることが一般的である。例えば、特開
昭62−48585号公報には記録層と保護層の間に中
間層を設けその中に紫外線吸収剤を添加する方法、また
特開昭54−18752号公報には記録層中に直接、紫
外線吸収剤を添加する方法が示されている。そして、ロ
イコ染料そのものを改善する方法として耐光性に強い染
料を用いる特開平4−189180号公報が示されてい
る。
【0007】しかし、中間層等を設けると熱感度が低く
なり、十分な印字濃度を得るにはこれらの層を設けない
ものよりも余分に印字エネルギーをかけることが必要と
なる。一方、記録層中に紫外線吸収剤を添加することは
顕色剤と染料との発色、消色の可逆反応に悪影響を及ぼ
すことが多い。また、耐光性に優れた染料は確かに耐光
性は向上するが、実用的な記録媒体として重要な耐熱
性、耐湿性を両立させることは難しいのが実態である。
【0008】このような点から、耐光性を向上させるた
めに記録層の上に設けられた保護層中に紫外線吸収剤を
添加する方法が取られている。しかし、紫外線吸収剤の
モノマー(単量体)を保護層中に添加すると、経時的
に、或いは記録・消去の繰り返しによって、紫外線吸収
剤の主成分がその下にある記録層へ移行し、記録層の発
色・消色特性を変化させてしまう。また、保護層の表面
に析出して、経時的に紫外線吸収の効果が低下したり、
サーマルヘッドに付着して印字画像が乱れるといった問
題を引き起こすことがある。特に、発色濃度の低下や発
色画像の耐熱性、耐湿性の低下を引き起こし、実用上の
問題を生ずる。更に、紫外線吸収剤の添加により保護層
の膜強度が下がり、印字・消色の繰り返しにより打痕が
発生し記録媒体の耐光性を大幅に低下させ、さらに直接
保護層と接するプリンターのサーマルヘッドの汚染をも
たらし大きな問題となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題は
熱感度等のその余の性能を損なわないで耐熱、耐湿、耐
光性を共に満足し、長期間に亘って記録・消去を繰り返
しても安定な発色性と消色性を保持する可逆性感熱記録
媒体を提供することである。本発明の第2の課題は機械
的強度の高い可逆性感熱記録媒体を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような課題は本発明
によって解決される。本発明においては、少なくとも3
00nm〜360nmの紫外線を吸収する構造を有する
ポリマーを保護層中に含有させることにより、耐光性が
向上すると共に保護層中の紫外線吸収剤の主成分が記録
層への移行することによる印字画像の画像濃度の減少
や、保護層中に保護層構成樹脂の成分とは関係ない紫外
線吸収剤成分を多く加えることによる繰り返し印字にお
ける保護層の強度の低下による印字打痕の発生が防止さ
れる。そして、その紫外線吸収能構造がベンゾトリアゾ
ール構造を持つポリマーであれば、光による消し残りの
原因である340〜360nmの紫外線を吸収し照射光
による非画像部の着色(地肌)及び画像部の消し残りが
少なくなる。本発明に用いる少なくとも300nm〜3
60nmの紫外線を吸収する構造を有するポリマーは、
紫外線を吸収する構造を含む単量体を重合したものであ
り、その重合形態は、線状高分子、長鎖分岐高分子、短
鎖分岐高分子、星型分岐高分子、くし型高分子、樹枝型
高分子、環状高分子、カテナ高分子、網状高分子など、
そして共重合体であればジブロック共重合体、トリブロ
ック共重合体、マルチブロック共重合体、グラフト共重
合体、星型共重合体、ランダム共重合体のいずれでもよ
い。
【0011】共重合体である場合、紫外線を吸収する構
造を持つ単量体と共重合させる成分には、例えばスチレ
ン、メチルメタクリレート(MMA)、エチレン酢酸ビ
ニル、酢酸ビニル、メタクリロニトリル、ビニルアルコ
ール、ビニルプロリドン、エチルアクリレート、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリ
ル、アルキルメタクリレート、エチルメタクリレート、
メタアクリロニトリル、グリシジルメタアクリレート、
グリシジルメタクリレート、スチレン−ブタジエン、ス
チレン−イソプレン、スチレン−イソブチレン、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリ
レート、イソブチル(メタ)アクリレート、tーブチル
(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、ラウリルトリデシ
ル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレ
ート、セリルステアリル(メタ)アクリレート、ステア
リル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、オクチル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、メタクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、tーブチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
ト、エチレンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、デカエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ペンタデカエチレン(メタ)アクリ
レート、ペンタコンタヘクタエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ブチレンジ(メタ)アクリレート、
アリル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールペンタ(メ
タ)アクリレート、ホスファゼンヘキサ(メタ)アクリ
レートなどである。
【0012】記録層上に設けられる保護層の厚さは、記
録媒体の熱感度を大幅に低下させない範囲とするため実
用的には1μm〜8μmとする。この層で十分な耐光性
が得られるようにするためには、保護層中の紫外線吸収
剤の単量体構造として3%〜25%(重量部)含有して
いる必要がある。保護層は、紫外線を吸収する構造を含
むポリマー単独で形成されていても、他の樹脂成分を混
合して形成されてもよいが、保護層全体として上記範囲
の紫外線吸収剤が含まれていることが好ましく、これに
よってポリマーに低分子の紫外線吸収剤を添加した場合
と同様な耐光性が得られると同時に記録層の発色・消色
特性に悪影響を及ぼさない保護層が得られる。本発明に
関する保護層に用いるポリマー化する紫外線を吸収する
構造を持つ単量体としては、波長少なくとも300nm
〜360nmの紫外線吸収率を必要なだけ低下させる分
子構造をもつものであればよい。それらの代表的なもの
としては、ベンゾトリアゾール構造をもつもの、ベンゾ
フェノン構造をもつものに分けられ、その具体例として
は以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳で
はない。
【0013】ベンゾトリアゾール構造を持つ紫外線吸収
剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tーブチル−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tーブチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t
ーブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tーブチルフ
ェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tーブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジ−tーアミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−tーオクチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tーベンチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3”,
4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)
−1−5’−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2
−[2’−ヒドロキシ−3’5−ビス(α,α−ジエチ
ルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’−ユードデシル−5’−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−メチ
ル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−[2’−ヒドロキシ−3’5−ビス(α,α−ジメチ
ルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−tーブチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(3−tーブチル−5−
メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(3,5−ジ−tーブチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−tーアミル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−tーオクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(5−tーブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(5−tーオクチル−2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール、などが挙げられる。
【0014】そしてベンゾフェノン構造を持つ紫外線吸
収成分としては、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−nーオクチルオキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−nーオクトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−nードデシルオキシベンゾフェノ
ン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−
ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,2,4,4−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、ソジウムベンゾフェノン−2−ヒドロキシ−4−メ
トキシ−5−スルフォネートなどが挙げられる。
【0015】その他、フェニルサリチレート、pーtー
ブチルフェニルサリチレート、pーオクチルフェニルサ
リチレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、2−エチル
ヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレ
ート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアク
リレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤等。そ
の他2,4−ジ−tーブチルフェニル−3,5’−ジ−
tーブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、pーtー
ブチルフェニルサリチレートなどが挙げられる。
【0016】少なくとも300nm〜360nmの紫外
線を吸収する構造を有するポリマーと共に用いられる保
護層を構成する樹脂としては、当該領域の紫外線を吸収
しない樹脂を用いることができ、従来の保護層に用いら
れる樹脂を用いることができる。例えば、セルロース樹
脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽
和アルデヒド樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、オリゴアクリレートな
どがある。
【0017】また、機械的な耐久性を上げ繰り返し印字
における印字打痕の発生を防ぐためにシリコン変性樹
脂、ポリビニルアルコール、スチレン無水マレイン酸共
重合体、カルボキシ変性ポリエチレン、メラミン−ホル
ムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂の他、
熱硬化樹脂や紫外線硬化樹脂、及び電子線硬化樹脂など
の硬化性樹脂を使用することができる。また、これらの
うち機械的耐久性の点から紫外線硬化樹脂の使用が好ま
しい。
【0018】そして、紫外線硬化樹脂を用いる場合、上
記のように紫外線を吸収する分子構造とメタクリル酸メ
チル、アクリル酸メチル、アクリロニトリルなど、重合
性の基を持つモノマーをあらかじめ混合して塗布し、そ
の後紫外線を照射して反応させポリマー化する方法をと
ることができる。それらが、適当に反応してポリマーと
なっているか否かについては、ポリマー化後において、
トルエンへの溶解性が低くなることにより判断すること
ができる。
【0019】あらかじめ、少なくとも300nm〜36
0nmの紫外線を吸収する構造を有するポリマー又は重
合性基を持つ紫外線吸収剤を溶解する溶剤としては、共
に用いる樹脂、例えば紫外線硬化樹脂を共によく溶解す
るものであればよく、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プ
ロピル、トルエン、アセトン、テトラヒドロフラン(T
HF)、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブ
チルケトン(MIBK)、シクロケキサノン、メチルシ
クロヘキサノン、メチルセルソルブ、DMFなどが挙げ
られる。
【0020】本発明の可逆性感熱記録媒体に用いられる
顕色剤について説明する。本発明の可逆的感熱記録媒体
において、発色剤と組み合わせて用いられる顕色剤は、
分子内に発色剤を発色させることができる顕色能を示す
構造と、分子間の凝集力をコントロールする長鎖構造部
分を併せ持つ化合物であり、炭素数12以上の脂肪族基
を持つ有機リン酸化合物、炭素数12以上の脂肪族基を
持つ脂肪族カルボン酸化合物、炭素数12以上の脂肪族
基を持つフェノール化合物等である。また、脂肪族基に
は直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基が包含
され、ハロゲン、アルコキシ基、エステル基等の置換基
を持っていてもよい。なお、本発明の可逆的感熱記録媒
体では、前記顕色剤の中でも特に炭素数12以上の脂肪
族基を持つ有機リン酸化合物が好ましい。以下、顕色剤
について具体的に例示する。
【0021】有機リン酸化合物としては、下記一般式
(1)で表わされる化合物が用いられる。 R1−PO(OH)2 一般式(1) (但し、R1は炭素数12以上の脂肪族基を表わす) 一般式(1)で表わされる有機リン酸化合物の具体例と
しては、例えば以下のものが挙げられる。ドデシルホス
ホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホ
ン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン
酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸、ヘ
キサコシルホスホン酸、オクタコシルホスホン酸等。
【0022】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(2)で表わされるαーヒドロキシ脂肪酸類が用い
られる。 R2−CH(OH)−COOH 一般式(2) (但し、R2は炭素数12以上の脂肪族基を表わす) 一般式(2)で表わされるαーヒドロキシ脂肪族カルボ
ン酸化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。
αーヒドロキシドデカン酸、αーヒドロキシテトラデカ
ン酸、αーヒドロキシヘキサデカン酸、αーヒドロキシ
オクタデカン酸、αーヒドロキシペンタデカン酸、αー
ヒドロキシエイコサン酸、αーヒドロキシドコサン酸、
αーヒドロキシテトラコサン酸、αーヒドロキシヘキサ
コサン酸、αーヒドロキシオクタコサン酸等。
【0023】脂肪族カルボン酸化合物としては、ハロゲ
ン元素で置換された炭素数12以上の脂肪族基を備えた
脂肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位又はβ
位の炭素にハロゲン元素を持つものも好ましく用いられ
る。このような化合物の具体例としては、例えば以下の
ものを挙げることができる。2−ブロモヘキサデカン
酸、2−ブロモヘプタデカン酸、2−ブロモオクタデカ
ン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサン
酸、2−ブロモテトラコサン酸、3−ブロモオクタデカ
ン酸、3−ブロモエイコサン酸、2,3−ジブロモオク
タデカン酸、2−フルオロドデカン酸、2−フルオロテ
トラデカン酸、2−フルオロヘキサデカン酸、2−フル
オロオクタデカン酸、2−フルオロエイコサン酸、2−
フルオロドコサン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−
ヨードオクタデカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3
−ヨードオクタデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸
等。
【0024】脂肪族カルボン酸化合物としては、炭素鎖
中にオキソ基を持つ炭素数12以上の脂肪族基を持つ脂
肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位、β位又
はγ位の炭素がオキソ基となっているものも好ましく用
いられる。このような化合物の具体例としては、例えば
以下のものを挙げることができる。2−オキソドデカン
酸、2−オキソテトラデカン酸、2−オキソヘキサデカ
ン酸、2−オキソオクタデカン酸、2−オキソエイコサ
ン酸、2−オキソテトラコサン酸、3−オキソドデカン
酸、3−オキソテトラデカン酸、3−オキソヘキサデカ
ン酸、3−オキソオクタデカン酸、3−オキソエイコサ
ン酸、3−オキソテトラコサン酸、4−オキソヘキサデ
カン酸、4−オキソヘプタデカン酸、4−オキソオクタ
デカン酸、4−オキソドコサン酸等。
【0025】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(3)で表わされる二塩基酸も好ましく用いられ
る。
【0026】
【化1】 (但し、R3は炭素数12以上の脂肪族基を表わし、X
は酸素原子又はイオウ原子を表わし、nは1又は2を表
わす)
【0027】一般式(3)で表わされる二塩基酸の具体
例としては、例えば、以下のものが挙げられる。ドデシ
ルリンゴ酸、テトラデシルリンゴ酸、ヘキサデシルリン
ゴ酸、オクタデシルリンゴ酸、エイコシルリンゴ酸、ド
コシルリンゴ酸、テトラコシルリンゴ酸、ドデシルチオ
リンゴ酸、テトラデシルチオリンゴ酸、ヘキサデシルチ
オリンゴ酸、オクタデシルチオリンゴ酸、エイコシルチ
オリンゴ酸、ドコシルチオリンゴ酸、テトラコシルチオ
リンゴ酸、ドデシルジチオリンゴ酸、テトラデシルジチ
オリンゴ酸、ヘキサデシルジチオリンゴ酸、オクタデシ
ルジチオリンゴ酸、エイコシルジチオリンゴ酸、ドコシ
ルジチオリンゴ酸、テトラコシルジチオリンゴ酸等。
【0028】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(4)で表わされる二塩基酸も好ましく用いられ
る。
【0029】
【化2】 (但し、R4、R5、R6は水素原子又は脂肪族基を表わ
し、このうち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族
基である)
【0030】一般式(4)で表わされる二塩基酸の具体
例としては、例えば以下のものが挙げられる。ドデシル
ブタン二酸、トリデシルブタン二酸、テトラデシルブタ
ン二酸、ペンタデシルブタン二酸、オクタデシルブタン
二酸、エイコシルブタン二酸、ドコシルブタン二酸、
2,3−ジヘキサデシルブタン二酸、2,3−ジオクタ
デシルブタン二酸、2−メチル−3−ドデシルブタン二
酸、2−メチル−3−テトラデシルブタン二酸、2−メ
チル−3−ヘキサデシルブタン二酸、2−エチル−3−
ドデシルブタン二酸、2−プロピル−3−デシルブタン
二酸、2−オクチル−3−ヘキサデシルブタン二酸、2
−テトラデシル−3−オクタデシルブタン二酸等。
【0031】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(5)で表わされる二塩基酸も好ましく用いられ
る。
【0032】
【化3】 (但し、R7、R8は水素又は脂肪族基を表わし、このう
ち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族基である)
【0033】一般式(5)で表わされる二塩基酸の具体
例としては、例えば以下のものが挙げられる。ドデシル
マロン酸、テトラデシルマロン酸、ヘキサデシルマロン
酸、オクタデシルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコ
シルマロン酸、テトラコシルマロン酸、ジドデシルマロ
ン酸、ジテトラデシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン
酸、ジオクタデシルマロン酸、ジエイコシルマロン酸、
ジドコシルマロン酸、メチルオクタデシルマロン酸、メ
チルエイコシルマロン酸、メチルドコシルマロン酸、メ
チルテトラコシルマロン酸、エチルオクタデシルマロン
酸、エチルエイコシルマロン酸、エチルドコシルマロン
酸、エチルテトラコシルマロン酸等。
【0034】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(6)で表わされる二塩基酸も好ましく用いられ
る。
【0035】
【化4】 (但し、R9は炭素数12以上の脂肪族基を表わし、n
は0又は1を表わし、mは1、2又は3を表わし、nが
0の場合、mは2又は3であり、nが1の場合はmは1
又は2を表わす)
【0036】一般式(6)で表わされる二塩基酸の具体
例としては、例えば以下のものが挙げられる。2−ドデ
シル−ペンタン二酸、2−ヘキサデシル−ペンタン二
酸、2−オクタデシル−ペンタン二酸、2−エイコシル
−ペンタン二酸、2−ドコシル−ペンタン二酸、2−ド
デシル−ヘキサン二酸、2−ペンタデシル−ヘキサン二
酸、2−オクタデシル−ヘキサン二酸、2−エイコシル
−ヘキサン二酸、2−ドコシル−ヘキサン二酸等。
【0037】脂肪族カルボン酸化合物としては、長鎖脂
肪酸によりアシル化されたクエン酸などの三塩基酸も好
ましく用いられる。その具体例としては、例えば以下の
ものが挙げられる。
【0038】
【化5】
【0039】
【化6】
【0040】
【化7】
【0041】フェノール化合物としては、下記一般式
(7)で表わされる化合物が用いられる。
【0042】
【化8】 (但し、Yは−S−,−O−,−CONH−,−NHC
O−,−NHCONH−,−NHSO2−,−CH=C
H−CONH−又は−COO−を表わし、R10は炭素数
12以上の脂肪族基を表わし、nは1、2又は3の整数
である)
【0043】一般式(7)で表わされるフェノール化合
物の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
pー(ドデシルチオ)フェノール、pー(テトラデシル
チオ)フェノール、pー(ヘキサデシルチオ)フェノー
ル、pー(オクタデシルチオ)フェノール、pー(エイ
コシルチオ)フェノール、pー(ドコシルチオ)フェノ
ール、pー(テトラコシルチオ)フェノール、pー(ド
デシルオキシ)フェノール、pー(テトラデシルオキ
シ)フェノール、pー(ヘキサデシルオキシ)フェノー
ル、pー(オクタデシルオキシ)フェノール、pー(エ
イコシルオキシ)フェノール、pー(ドコシルオキシ)
フェノール、pー(テトラコシルオキシ)フェノール、
pードデシルカルバモイルフェノール、pーテトラデシ
ルカルバモイルフェノール、pーヘキサデシルカルバモ
イルフェノール、pーオクタデシルカルバモイルフェノ
ール、pーエイコシルカルバモイルフェノール、pード
コシルカルバモイルフェノール、pーテトラコシルカル
バモイルフェノール、没食子酸ヘキサデシルエステル、
没食子酸オクタデシルエステル、没食子酸エイコシルエ
ステル、没食子酸ドコシルエステル、没食子酸テトラコ
シルエステル、N−ドデシル−pーヒドロキシ桂皮酸ア
ミド、N−テトラデシル−pーヒドロキシ桂皮酸アミ
ド、N−オクタデシル−pーヒドロキシ桂皮酸アミド、
N−ドコシル−pーヒドロキシ桂皮酸アミド、N−オク
タコシル−pーヒドロキシ桂皮酸アミド、4−ヒドロキ
シドコサノイアニリン、4−ヒドロキシヘプタデカノイ
ルアニリン、4−ヒドロキシノナデカノイルアニリン、
3−ヒドロキシノナデカノイルアニリドロキシドコサノ
イルアニリン、4−N−オクタデシルスルホニルアミノ
フェノール、4−N−ドデシルスルホニルアミノフェノ
ール、N−4−ヒドロキシフェノール、N−4−ヒドロ
キシフェニル−N−ドデシル尿素、N−4−ヒドロキシ
フェニル−N’−ドコシル尿素等。
【0044】本発明の可逆性感熱記録媒体は、基本的に
前記の顕色剤と発色剤からなる組成物を含有するもので
ある。本発明で用いる発色剤は電子供与性を示すもので
あり、それ自体無色あるいは淡色の染料前駆体(ロイコ
染料)であり、とくに限定されず、従来公知のもの、た
とえばトリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラ
ン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミ
ン系化合物、インドリノフタリド系化合物などから選択
できる。その発色剤を以下に示す。
【0045】本発明に用いる好ましい発色剤として下記
一般式(8)又は(9)の化合物がある。
【0046】
【化9】
【0047】
【化10】 (但し、R11は水素又は炭素数1〜4のアルキル基、R
12は炭素数1〜6のアルキル基、シクロヘキシル基又は
置換されていてもよいフェニル基を示す。フェニル基に
対する置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキ
ル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基又はハ
ロゲン等が示される。R13は水素、炭素数1〜2のアル
キル基、アルコキシ基又はハロゲンを表わす。R14は水
素、メチル基、ハロゲン又は置換されていてもよいアミ
ノ基を表わす。アミノ基に対する置換基は、アルキル
基、ハロゲン、アルコキシ基等である) このような発色剤の具体例としては、例えば次の化合物
が挙げられる。
【0048】2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
(ジ−nーブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−nープロピル−N−メチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−
アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メ
チルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−(N−nーアミル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブ
チル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−nーアミル−N−エチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−イソアミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−(N−nープロピル−N−イ
ソプロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メ
チル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メ
チル−pートルイジノ)フルオラン、2−(mートリク
ロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミ
ノフルオラン、2−(mートリフロロメチルアニリノ)
−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(mートリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−
(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p
ートルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリ
ノ)フルオラン、2−(N−メチル−pートルイジノ)
−3−メチル−6−(N−プロピル−pートルイジノ)
フルオラン、
【0049】2−(oークロロアニリノ)−6−ジエチ
ルアミノフルオラン、2−(oーブロモアニリノ)−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−(oークロロアニリ
ノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(oーフロ
ロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−
(mートリフロロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミ
ノフルオラン、2−(pーアセチルアニリノ)−6−
(N−nーアミル−N−nーブチルアミノ)フルオラ
ン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−pートル
イジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−
メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−
ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチル
アニリノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−6−
(N−メチル−pートルイジノ)フルオラン、2−ジベ
ンジルアミノ−6−(N−エチル−pートルイジノ)フ
ルオラン、2−(ジ−pーメチルベンジルアミノ)−6
−(N−エチル−pートルイジノ)フルオラン、2−
(αーフェニルエチルアミノ)−6−(N−エチル−p
ートルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−
(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ
−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−メチル
アミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2
−メチルアミノ−6−(N−メチル−pートルイジノ)
フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−エチル−p
ートルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−
(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラ
ン、2−エチルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジ
メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6
−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルア
ミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジ
エチルアミノ−6−(N−メチル−pートルイジノ)フ
ルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p
ートルイジノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6
−(N−メチル−アニリノ)フルオラン、2−ジプロピ
ルアミノ−6−(N−エチル−アニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラ
ン、2−アミノ−6−(N−メチル−pートルイジノ)
フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−pートル
イジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル
−pートルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N
−メチル−pーエチルアニリノ)フルオラン、2−アミ
ノ−6−(N−エチル−pーエチルアニリノ)フルオラ
ン、2−アミノ−6−(N−プロピル−pーエチルアニ
リノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−
2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−
6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオ
ラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−2,4−ジメ
チルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メ
チル−pークロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−
6−(N−エチル−pークロロアニリノ)フルオラン、
2−アミノ−6−(N−プロピル−pークロロアニリ
ノ)フルオラン、
【0050】2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフ
ルオラン、3−メチル−6−(N−エチル−pートルイ
ジノ)フルオラン、2−クロロ−6−ジエチルアミノフ
ルオラン、2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−クロロ−6−ジプロピルアミノフルオラン、3
−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−
ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−ク
ロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フル
オラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノ
フルオラン、2−アニリノ−3−クロル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−(oークロロアニリノ)−3−
クロル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−
(mートルフロロメチルアニリノ)−3−クロル−6−
ジエチルアミノフルオラン、2−(2,3−ジクロロア
ニリノ)−3−クロル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルア
ミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジブチルアミ
ノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−メチル−N
−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ
−6−(N−エチル−pートルイジノ)フルオラン、そ
の他。
【0051】本発明において好ましく用いられる他の発
色剤の具体例を示すと以下のとおりである。2−アニリ
ノ−3−メチル−6−(N−2−エトキシプロピル−N
−エチルアミノ)フルオラン、2−(pークロロアニリ
ノ)−6−(N−nーオクチルアミノ)フルオラン、2
−(pークロロアニリノ)−6−(N−nーパルミチル
アミノ)フルオラン、2−(pークロロアニリノ)−6
−(ジ−nーオクチルアミノ)フルオラン、2−ベンゾ
イルアミノ−6−(N−エチル−pートルイジノ)フル
オラン、2−(oーメトキシベンゾイルアミノ)−6−
(N−メチル−pートルイジノ)フルオラン、2−ジベ
ンジルアミノ−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−ジベンジルアミノ−4−メトキシ−6−(N
−メチル−pートルイジノ)フルオラン、2−ベンジル
アミノ−4−メチル−6−(N−エチル−pートルイジ
ノ)フルオラン、2−(αーフェニルエチルアミノ)−
4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p
ートルイジノ)−3−(tーブチル)−6−(N−メチ
ル−pートルイジノ)フルオラン、2−(oーメトキシ
カルボニルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−アセチルアミノ−6−(N−メチル−pートル
イジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−(mー
トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、4−メトキシ
−6−(N−エチル−pートルイジノ)フルオラン、2
−エトキシエチルアミノ−3−クロロ−6−ジブチルア
ミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−クロロ−
6−(N−エチル−pートルイジノ)フルオラン、2−
(αーフェニルエチルアミノ)−4−クロロ−6−ジエ
チルアミノフルオラン、2−(N−ベンジル−pートル
フロロメチルアニリノ)−4−クロロ−6−ジエチルア
ミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ピロ
リジノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ピ
ロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)フ
ルオラン、2−メシチジノ−4’,5’−ベンゾ−6−
ジエチルアミノフルオラン、2−(mートリフロロメチ
ルアニリノ)−3−メチル−6−ピロリジノフルオラ
ン、2−(αーナフチルアミノ)−3,4−ベンゾ−
4’−ブロモ−6−(N−ベンジル−N−シクロヘキシ
ルアミノ)フルオラン、2−ピペリジノ−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−(N−nープロピル−pートリ
フロロメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラ
ン、2−(ジ−N−pークロロフェニル−メチルアミ
ノ)−6−ピロリジノフルオラン、2−(N−nープロ
ピル−mートリフロロメチルアニリノ)−6−モルフォ
リノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−
N−nーオクチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ
−6−ジアリルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6
−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)フルオラ
ン、
【0052】ベンゾロイコメチレンブルー 2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)}−6−(oー
クロロアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、2−
{3,6−ビス(ジエチルアミノ)}−9−(oークロ
ロアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、3,3−ビ
ス(pージメチルアニリノ)−フタリド、3,3−ビス
(pージメチルアニリノ)−6−ジメチルアミノフタリ
ド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−
ビス(pージメチルアミノフェニル)−6−ジエチルア
ミノフタリド、3,3−ビス(pージメチルアミノフェ
ニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(pージブ
チルアミノフェニル)−フタリド、3−(2−メトキシ
−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキ
シ−4,5−ジクロルフェニル)フタリド、3−(2−
ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2
−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、3−(2
−ヒドロキシ−4−ジメトキシアミノフェニル)−3−
(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、3−
(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3
−(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フタリド、3
−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−
3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)フタリド、
3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−
3−(2−ヒドロキシ−4−クロル−5−メトキシフェ
ニル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フル
オレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタ
リド、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリ
ノ−スピロピラン、6’−ブロモ−2’−メトキシ−ベ
ンゾインドリノ−スピロピラン、その他。
【0053】本発明の可逆性感熱記録媒体は、加熱温度
及び/又は加熱後の冷却速度によって相対的に発色した
状態と消色した状態を形成しうるものである。この基本
的な発色・消色現像を説明する。図1はこの組成物の発
色濃度と温度との関係を示したものである。はじめ消色
状態(A)にある組成物を昇温していくと、溶融し始め
る温度T1で発色が起こり溶融発色状態(B)となる。
溶融発色状態(B)から急冷すると発色状態のまま室温
に下げることができ、固まった発色状態(C)となる。
この発色状態が得られるかどうかは、溶融状態からの降
温の速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が
起き、はじめと同じ消色状態(A)或いは急冷発色状態
(C)より相対的に濃度の低い状態が形成される。一
方、急冷発色状態(C)をふたたび昇温していくと発色
温度より低い温度T2で消色が起き(DからE)、ここ
から降温するとはじめと同じ消色状態(A)に戻る。実
際の発色温度、消色温度は、用いる顕色剤と発色剤の組
合せにより変化するので目的に合わせて選択できる。ま
た溶融発色状態の濃度と急冷したときの発色濃度は、必
ずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
【0054】本発明の記録層に含まれる顕色剤と発色剤
からなる組成物は、溶融状態から急冷して得た発色状態
(C)では、顕色剤と発色剤が分子どうしで接触反応し
うる状態で混合された状態にあり、これは固体状態を形
成していることが多い。この状態は顕色剤と発色剤が凝
集して発色を保持した状態であり、この凝集構造の形成
により発色が安定化していると考えられる。一方、消色
状態は両者が相分離した状態である。この状態は少なく
とも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成した
り結晶化した状態であり、凝集或いは結晶化することに
より発色剤と顕色剤が分離して安定化した状態であると
考えられる。本発明では多くの場合、両者が相分離し顕
色剤が結晶化することによってより完全な消色が起き
る。図1に示した溶融状態から徐冷による消色及び発色
状態からの昇温による消色は、いずれもこの温度で凝集
構造が変化し、相分離や顕色剤の結晶化が起きている。
【0055】本発明の可逆性感熱記録媒体における発色
記録の形成は、サーマルヘッドなどを用いて一旦溶融混
合する温度に加熱し、急冷することによって行われる。
また、消色は加熱状態から徐冷する方法と発色温度より
やや低い温度に加熱する方法の二つがある。しかし、こ
れらは両者が相分離したり少なくとも一方が結晶化する
温度に一時的に保持するという意味で同じである。発色
状態の形成で急冷するのは、この相分離又は結晶化温度
に保持しないようにするためである。ここにおける急冷
と徐冷はひとつの組成物に対して相対的なものであり、
その境界は発色剤と顕色剤の組合せにより変化する。
【0056】組成物中の発色剤と顕色剤の割合は、使用
する化合物の組合せにより適切な範囲が変化するが、お
おむねモル比で発色剤1に対し顕色剤が1から20の範
囲であり、好ましくは2から10の範囲である。この範
囲より顕色剤が少なくても多くても発色状態の濃度が低
下し問題となる。
【0057】本発明の可逆性感熱記録媒体は、支持体上
に前記の組成物を主成分として含む記録層を設けたもの
である。支持体としては紙、樹脂フィルム、合成紙、金
属箔、ガラス又はこれらの複合体などであり、記録層を
保持できるものであればよい。また、記録層が自己支持
性である場合には、支持体の使用を省略することができ
る。
【0058】記録層は本発明の組成物が存在していれば
どのようなものでもよいが、一般的にはバインダー樹脂
中に発色剤と顕色剤が細かく均一に分散した状態が用い
られる。発色剤と顕色剤は個々に粒子を形成していても
よいが、より好ましくは複合された粒子として分散され
た状態を形成する。これは発色剤と顕色剤をいったん溶
融したり溶解することによって達成できる。このような
記録層の形成は、各材料をそれぞれ溶剤中で分散溶解し
たのち混合した後、或いは各材料を混合して溶剤中で分
散又は溶解した液を支持体上に塗布し、乾燥することに
よって行われる。発色剤と顕色剤はマイクロカプセル中
に内包して用いることもできる。
【0059】本発明の可逆性感熱記録媒体には、必要に
応じて記録層の塗布特性や発色消色特性を改善したり制
御するための添加剤を用いることができる。これらの添
加剤には、例えば分散剤、界面活性剤導電剤、充填剤、
滑剤、酸化防止剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、発色安
定化剤、消色促進剤などがある。
【0060】記録層の形成に用いられるバインダー樹脂
としては、たとえばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
塩化ビニル酢酸共重合体、エチルセルロース、ポリスチ
レン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエス
テル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボ
ネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エ
ステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系共重合
体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、デンプン類などがある。これらのバインダー
樹脂の主要な役割は、組成物の各材料が記録消去の熱印
加によって片寄ることなく均一に分散した状態を保つこ
とにある。したがって、バインダー樹脂には耐熱性の高
い樹脂を用いることが好ましい。
【0061】本発明の可逆性感熱記録媒体は、基本的に
は支持体上に上記の記録層が設けられたものであるが、
記録媒体としての特性を向上するため、保護層、接着
層、中間層、アンダーコート層、バックコート層などを
設ける。保護層は、サーマルヘッドを用いた印字では熱
と圧力のため記録層の表面が変形し、いわゆる打痕の発
生を防止するため記録層の表面に設ける。そして、保護
層中には既に述べた本発明に関する250nm〜400
nmの紫外線を吸収する構造を有するポリマー又は重合
性基を持つ紫外線吸収剤を含有させることにより、光に
よる耐光消し残りと保護層からその下にある記録層への
紫外線吸収剤の移行による印字画面の画像濃度の低下と
地肌濃度の変化そして繰り返し印字による保護層の強度
の低下による印字打痕の発生を防ぐことができる。
【0062】記録層と保護層の接着性向上、保護層の塗
布による記録層の変質防止、保護層中の添加剤の記録層
への移行防止する目的で、両者の間に中間層を設けるこ
ともできる。また、記録層の上に設置される保護層、中
間層には酸素透過性の低い樹脂を用いることが好まし
い。記録層中の発色剤及び顕色剤の酸化を防止又は低減
することが可能になる。また、印加した熱を有効に利用
するため支持体と記録層の間に断熱性のアンダーコート
層を設けることができる。断熱層は有機又は無機の微小
中空粒子をバインダー樹脂を用いて塗布することにより
形成できる。支持体と記録層の接着性の改善や支持体へ
の記録層材料の浸透防止を目的としたアンダーコート層
を設けることもできる。
【0063】中間層、アンダーコート層には、前記の記
録層用の樹脂と同様の樹脂を用いることができる。ま
た、保護層、中間層、記録層及びアンダーコート層には
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化
ケイ素、水酸化アルミニウム、カオリン、タルクなどの
フィラーを含有させることができる。その他、滑材、界
面活性剤などを含有させることもできる。本発明の可逆
性感熱記録材料を用いて発色画像を形成させるには、い
ったん発色温度以上に加熱した後急冷されるようにすれ
ばよい。具体的には、例えば、サーマルヘッドやレーザ
ー光で短時間加熱すると記録層が局部的に加熱されるた
め、直ちに熱が拡散し急激な冷却が起こり、発色状態が
固定できる。一方、消色させるためには適当な熱源を用
いて比較的長時間加熱し冷却するか、発色温度よりやや
低い温度に一時的に加熱すればよい。長時間加熱すると
記録媒体が全体に広い範囲が昇温し、その後の冷却は遅
くなるため、その過程で消色が起きる。この場合の加熱
方法には、熱ローラー、熱スタンプ、熱風などを用いて
もよいし、サーマルヘッドを用いて長時間加熱してもよ
い。
【0064】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳しく
説明する。本実施例中の部数は全て重量部であり、本実
施例は本発明を例示したものに過ぎずこれら実施例によ
り本発明が限定されない。
【0065】 「記録層塗工液A」 2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル− 2.78部 pートルイジノ)フルオラン:染料 ドコシルホスホン酸:顕色剤 4.84部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:樹脂 13.64部 1,3−ジシクロヘキシル−2−(2,5− 0.14部 ジクロロフェニルグアニジン(DCPG) 3,4−ジヒドロ−2H−ピラン 90.0部 上記記録層塗工液Aを、湯浴下60℃まで加熱溶解させ
溶解状態のまま厚さ100μmの白色PETフィルム上
にワイヤーバーを用い塗布厚さが約8μmとなるように
塗工し、150℃1分で発色乾燥させ、次いで85℃1
0分で加熱処理し消色を行ない可逆性記録媒体の記録層
を作製した。紫外線吸収剤を含有する保護層は、以下に
挙げるように可逆性記録媒体の記録層の上に作製した。
【0066】実施例1 先に作製した記録層のみの可逆性記録媒体上に以下の保
護層塗工液Aを塗布厚さ2μmとなるように塗工し可逆
性感熱記録媒体(a)を形成した。 「保護層塗工液A」 セルロース樹脂 100部 シリコンポリオール 2.5部 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシ 25.0部 エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールの スチレン共重合体(紫外線吸収剤):大塚化学社 PUVA−30S (共重合比30:70、平均分子量:10,000)
【0067】実施例2 実施例1の保護層塗工液Aのセルロース樹脂を硬化性の
シリコン変性樹脂に変更した他は実施例1と同様に塗工
し可逆性記録媒体(b)を形成した。 実施例3 先に作成した記録層のみの可逆性記録媒体上に以下の保
護層塗工液Bを塗布厚さ2μmとなるように塗工し紫外
線ランプ(80W/cm)をコンベア速度18m/mi
nを2回通過させ可逆性記録媒体(c)を形成した。 「保護層塗工液B」 ウレタンアクリル紫外線硬化樹脂 100部 :大日本インキC7−157(50%THF溶液) シリコンポリオール 2.5部 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシ 25.0部 エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールの スチレン共重合体(紫外線吸収剤):大塚化学社 PUVA−30S (共重合比30:70、平均分子量:10,000)
【0068】実施例4 実施例3の2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロ
キシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールのス
チレン共重合体25部を、同じ紫外線吸収剤のMMA共
重合体:平均分子量10,500、共重合比30:70
(大塚化学社:PUVA−30M)10部に代え、その
他は実施例3と同様に塗工処理し可逆性記録媒体(d)
を作成した。 実施例5 実施例3の2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロ
キシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールのス
チレン共重合体を、重合性基を持つ紫外線吸収剤:2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェ
ニル)−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学社:PU
VA−93)に代え添加量を10.0部としその他は実
施例3と同様に塗工処理し可逆性記録媒体(e)を作製
した。
【0069】比較例1 先に作成した記録層のみの可逆性記録媒体上に以下の保
護層塗工液Cを、塗布厚さ2μmとなるように塗工し紫
外線ランプ(80W/cm)をコンベア速度18m/m
inを2回通過させ可逆性記録媒体(f)を形成した。 「保護層塗工液C」 ウレタンアクリル紫外線硬化樹脂 100部 :大日本インキC7−157(50%酢酸エチル溶液) シリコンポリオール 2.5部 2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシ 25部 ベンゾフェノン(モノマー) Viosorb 130(共同薬品工業)
【0070】比較例2 比較例1の2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾ
フェノン(モノマー)を、重合性基を持たない紫外線吸
収剤2,−(2’−ヒドロキシ−5’−tーオクチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール Viosorb 583
(共同薬品工業)に変更し、その他は比較例1と同様に
塗工を行ない可逆性記録媒体(g)を作成した。
【0071】比較例3 記録層の上にPVAを主成分とした10%水溶液中に2
−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン(モ
ノマー):共同薬品工業Viosorb 130を液全
体の20%添加した中間層(厚さ2μm)を設け、その
上に紫外線吸収剤を含有しない以下の保護層塗工液Dを
塗工し、紫外線ランプ(80W/cm)をコンベア速度
18m/minを2回通過させ可逆性記録媒体(h)を
作製した。 「保護層塗工液D」 ウレタンアクリル紫外線硬化樹脂 100部 :大日本インキC7−157(50%酢酸エチル溶液) シリコンポリオール 2.5部
【0072】比較例4 記録層塗工液Bを湯浴下60℃まで加熱溶解させ溶解状
態のまま厚さ100μmの白色PETフィルム上にワイ
ヤーバーを用い塗布厚さが約8μmとなうように塗工し
150℃1分で発色乾燥させ、次いで85℃10分で加
熱処理し消色を行ない可逆性記録媒体を作製した。 「記録層塗工液B」 2−アニリノ−3−メチル−6− 2.78部 (N−エチル−pートルイジノ)フルオラン:染料 ドコシルホスホン酸:顕色剤 4.84部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:樹脂 13.64部 1,3−ジシクロヘキシル−2− 0.14部 (2,5−ジクロロフェニル)グアニジン(DCPG) 3,4−ジヒドロ−2H−ピラン 90.0部 2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシ 25.0部 ベンゾフェノン(モノマー) Viosorb 130(共同薬品工業) その後、比較例3で用いた保護層塗工液Dを比較例3と
同様に塗工処理し、可逆性記録媒体(i)を作製した。
【0073】比較例5 記録層は、実施例1と同じものを使用し、保護層は比較
例3で用いた保護層塗工液Dを比較例3と同様に塗工処
理し、可逆性記録媒体(j)を作製した。その後、8ド
ット/mのサーマルヘッドを有する印字装置により印加
エネルギー29mj/mで印字して以下の諸特性につい
てマクベス濃度計(RD914)で測定した。
【0074】(1)印字繰り返し特性 印字した可逆性記録媒体を85℃に熱したアルミ板の上
に1分のせることにより印字画像を消去し又印字、消去
を20回繰り返し印字により生ずる印字打痕の状態を観
察した。 (2)画像保存特性等 印字サンプルについての耐熱性(50℃)、耐湿性(4
0℃、RH90%)それぞれ24時間保存後の画像残存
率、そして耐光(5,500LUX下照射)試験24時
間後の地肌濃度の変化及び耐光試験後の80℃10分で
印字画像を消色した際の消し残り濃度を評価した。
【0075】
【数1】 *光照射後の地肌濃度の変化=耐光試験前の地肌濃度−耐光試験後の地肌温度 *光照射後の消し残り濃度=消色操作後の画像濃度−消色操作後の地肌温度 その結果を実施例については表1−1、表1−2そして
比較例については表2−1、表2−2に示す。
【0076】
【表1−1】
【0077】
【表1−2】
【0078】
【表2−1】
【0079】
【表2−2】 *記録層と保護層との間に中間層を設ける(比較例3)
と印字濃度が低く、中間層ごと保護層が剥がれ繰り返し
印字に適さない。 *記録層に紫外線吸収剤を添加したもの(比較例4)
は、耐熱性等の保存特性が悪い。 *紫外線吸収剤を入れないもの(比較例5)は、諸特性
において最も優れているが耐光試験後の消し残り、地肌
濃度の変化が非常に多く、実用に適さない。
【0080】
【発明の効果】本発明の可逆性感熱組成物は、安定な発
色状態と良好な消色状態を繰り返して形成できるため、
これを用いた可逆性感熱記録媒体はコントラストの高い
画像の形成と消去が容易な操作により可能になる。また
発色画像は通常の使用条件下で安定であり、記録消去の
繰り返しに体する耐久性も高く、実用性の高い書替え型
記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆性感熱発色組成物の発色・消色特
性を示す図である。
【符号の説明】
A 消色状態 B 溶融発色状態 C 固体発色状態 D 消色過程 E 消色状態

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性呈色性化合物と電子受容性化
    合物を主成分として含有し、加熱温度及び/又は加熱後
    の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色し
    た状態を形成しうる記録層を支持体上に設けた可逆性感
    熱記録媒体において、保護層に少なくとも300nmか
    ら360nmの紫外線を吸収する構造を有するポリマー
    を含有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の保護層中のポリマーの紫
    外線を吸収する構造が、ベンゾトリアゾール構造である
    ことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1、請求項2記載のポリマーとと
    もに用いられる保護層を構成する樹脂が、当該領域の紫
    外線を吸収しない樹脂からなることを特徴とする可逆性
    感熱記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2記載のポリマーとと
    もに用いられる保護層を構成する樹脂が、硬化性樹脂か
    らなることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の保護層を構成する樹脂
    が、紫外線硬化樹脂からなることを特徴とする可逆性感
    熱記録媒体。
  6. 【請求項6】 電子供与性呈色性化合物と電子受容性化
    合物を主成分として含有し、加熱温度及び/又は加熱後
    の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色し
    た状態を形成しうる記録層を支持体上に設けた可逆性感
    熱記録媒体の製造方法において、塗工時に保護層の紫外
    線硬化樹脂と重合性基をもつ紫外線吸収剤とを反応させ
    製造させるものであることを特徴とする可逆性感熱記録
    媒体の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6291117B1 (en) 1999-07-22 2001-09-18 Mitsubishi Paper Mills Ltd. Reversible heat-sensitive recording material
JP2002337456A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Ricoh Co Ltd 可逆性感熱記録媒体
JP2003100127A (ja) * 2001-09-20 2003-04-04 Keiwa Inc 反射シート及びこれを用いたバックライトユニット
US6579826B2 (en) 2000-10-10 2003-06-17 Ricoh Company Limited Reversible thermosensitive recording medium and image forming and erasing method using the recording medium

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6291117B1 (en) 1999-07-22 2001-09-18 Mitsubishi Paper Mills Ltd. Reversible heat-sensitive recording material
US6579826B2 (en) 2000-10-10 2003-06-17 Ricoh Company Limited Reversible thermosensitive recording medium and image forming and erasing method using the recording medium
JP2002337456A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Ricoh Co Ltd 可逆性感熱記録媒体
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