JP2003076241A - Oa機器用ウレタンウレア部材 - Google Patents

Oa機器用ウレタンウレア部材

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JP2003076241A
JP2003076241A JP2001270011A JP2001270011A JP2003076241A JP 2003076241 A JP2003076241 A JP 2003076241A JP 2001270011 A JP2001270011 A JP 2001270011A JP 2001270011 A JP2001270011 A JP 2001270011A JP 2003076241 A JP2003076241 A JP 2003076241A
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ureaimide
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智志 鈴木
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均 吉川
Kunio Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工性に優れた形成材料を用いて煩雑な工程を
経由することなく、優れた耐摩耗性および耐欠け性を有
するOA機器用ウレタンウレア部材を提供する。 【解決手段】下記の(A)〜(C)を備えるウレタンウ
レアイミド組成物を用いて所定形状に形成したOA機器
用ウレタンウレア部材である。 (A)イソシアネート系化合物およびイミド変性イソシ
アネート系化合物の混合物 (B)ポリオール。 (C)ジアミノ化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OA(オフィス・
オートメイション:Office Automation )機器の各種部
材として用いられるOA機器用ウレタンウレア部材に関
するものであり、詳しくは電子写真複写機のクリーニン
グブレードや層形成ブレード、給紙搬送ロール、帯電ロ
ール、現像ロール、転写ロール、定着ロール等の各種ロ
ールや中間転写ベルト等の無端ベルトとして用いられる
OA機器用ウレタンウレア部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、OA機器用の各種部材、例え
ば、クリーニングブレードの形成材料としては耐摩耗性
等に優れていることからポリウレタンエラストマーが用
いられている。そして、さらに耐摩耗性、耐欠け性を向
上させるために、種々の提案がなされている。例えば、
ポリマーのソフトセグメントの規則性(結晶性)を乱
すことにより、上記特性を向上させる(特開平8−44
264号公報)、ウレタン表面の低摩擦化を図ること
により上記特性を向上させる等の手法があげられる。上
記としては、具体的には、クリーニングブレード形成
材料に潤滑剤を添加する(特開平7−306616号公
報、特開平5−158389号公報、特開平5−173
464号公報等)、クリーニングブレード表面をコーテ
ィングする(特開平4−260084号公報、特開平4
−212190号公報等)等があげられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の手法では、形成材料の粘度が上昇してしまい、加工性
が低下するという問題が生じる。また、上記の手法で
は、クリーニングブレードの成形工程数が増加し煩雑に
なるという問題が生じる。このように、クリーニングブ
レードの耐摩耗性、耐欠け性の向上を図るための従来の
各種提案では、上記のような問題が生じるため、このよ
うな問題が生じることなく上記特性の向上を図ることが
要望されていた。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、加工性に優れた形成材料を用いて煩雑な工程を
経由することなく、優れた耐摩耗性および耐欠け性を有
するOA機器用ウレタンウレア部材の提供をその目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、イミド基を含有するウレタンウレア組成
物を用いて形成されてなるOA機器用ウレタンウレア部
材という構成をとり、詳しくは、下記の(A)〜(C)
を備えるウレタンウレアイミド組成物を用いて所定形状
に形成されてなるという構成、もしくは下記の(D)〜
(F)を備えるウレタンウレアイミド組成物を用いて所
定形状に形成されてなるという構成をとる。 (A)イソシアネート系化合物およびイミド変性イソシ
アネート系化合物の混合物。 (B)ポリオール。 (C)ジアミノ化合物。 (D)イソシアネート系化合物とポリオールとを用いて
なるプレポリマー。 (E)酸無水物。 (F)ジアミノ化合物。
【0006】すなわち、本発明者らは、加工性に優れ煩
雑な工程を経由することなく、耐摩耗性および耐欠け性
に優れたOA機器用ウレタンウレア部材を得るために鋭
意検討を重ねた。その結果、ウレタンウレア部材の形成
材料として、上記(A)と(B)と(C)とを備えたウ
レタンウレアイミド組成物を用いると反応過程において
二酸化炭素が発生しないために、もしくは上記(D)と
(E)と(F)とを備えたウレタンウレアイミド組成物
を用いると反応過程において二酸化炭素を前もって発生
させるために、それぞれ得られる硬化物は無発泡で強度
的に優れ、結果、耐摩耗性および耐欠け性に優れたOA
機器用ウレタンウレア部材が得られることを見出し本発
明に到達した。
【0007】また、上記ポリオール(B)として、変性
シリコーンオイルおよび変性パーフルオロエーテルの少
なくとも一方を用いると、摩擦係数の低下が図れる。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0009】本発明のOA機器用ウレタンウレア部材
は、イソシアネート系化合物およびイミド変性イソシア
ネート系化合物の混合物(A)と、ポリオール(B)
と、ジアミノ化合物(C)とを備えたウレタンウレアイ
ミド組成物を用いて所定の各種形状に成形されてなるも
のである。
【0010】上記イソシアネート系化合物およびイミド
変性イソシアネート系化合物の混合物(A)は、例え
ば、無溶媒下、イソシアネート系化合物と酸無水物とを
イソシアネート系化合物過剰の状態で反応させることに
より得られる。
【0011】上記イソシアネート系化合物としては、特
に限定するものではなく、例えば、イソホロンジイソシ
アネート(IPDI)、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシ
アネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソ
シアネート(2,6−TDI)、3,3′−ビトリレン
−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジ
フェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,4
−トリレンジイソシアネートウレチジンジオン(2,4
−TDIの二量体)、1,5−ナフチレンジイソシアネ
ート、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート(水添MDI)、カルボジイミド変
性MDI、オルトトルイジンジイソシアネート、キシレ
ンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネートメチルエステル等のジイソ
シアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−ト
リイソシアネート等のトリイソシアネート、ポリメリッ
クMDI等があげられる。これらは単独でもしくは2種
以上併せて用いられる。これらのなかでも、加工性、機
械的強度の観点から、イソホロンジイソシアネート(I
PDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(MDI)が好適に用いられる。
【0012】上記酸無水物としては、特に限定するもの
ではなく、例えば、無水ピロメリット酸(APA)、
4,4′−ビフタル酸無水物(BiPA)、4,4′−
オキシジフタル酸無水物(ODPA)、3,3′,4,
4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸無水物(D
PSA)、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸無水物等があげられる。これらは単独でもし
くは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、機
械的強度の観点から、無水ピロメリット酸(APA)が
好適に用いられる。
【0013】上記イソシアネート系化合物(a1)と酸
無水物(a2)の配合割合は、モル比で、a1/a2=
100/50〜100/0.1の範囲に設定することが
好ましく、特に好ましくはa1/a2=100/35〜
100/5の範囲である。すなわち、酸無水物(a2)
が50を超え多くなると、得られるイソシアネート系化
合物およびイミド変性イソシアネート系化合物の混合物
(A)の粘度が高くなり注型成形が困難となる傾向がみ
られる。また、酸無水物(a2)が0.1未満では、イ
ミド変性が不充分でウレタンの充分な耐熱性が得られ難
いからである。
【0014】上記イソシアネート系化合物(a1)と酸
無水物(a2)との反応により得られた、イソシアネー
ト系化合物およびイミド変性イソシアネート系化合物の
混合物(A)における、両者の混合割合は、上記イソシ
アネート系化合物(a1)と酸無水物(a2)の配合割
合に基づき設定される。具体的には、イソシアネート系
化合物/イミド変性イソシアネート系化合物=0/10
0〜99.8/0.2の範囲に設定されることが好まし
い。そして、上記化合物の反応により得られた混合物
(A)中のイソシアネート系化合物およびイミド変性イ
ソシアネート系化合物の混合割合は、例えば、GPC
(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定することが
できる。
【0015】上記混合物(A)とともに用いられるポリ
オール(B)としては、特に限定するものではなく、例
えば、ポリエチレンアジペート(PEA),ポリブチレ
ンアジペート(PBA),ポリヘキシレンアジペート等
のポリエステル系ポリオール、ポリカプロラクトン,ポ
リカーボネート,ポリプロピレングリコール(PP
G),ポリオキシテトラメチレングリコール(PTM
G),ポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテ
ル系ポリオール、変性シリコーンオイル、変性パーフル
オロエーテル等があげられる。これらは単独でもしくは
2種以上併せて用いられる。なかでも、耐摩耗性や低摩
擦性に優れるという点から、ポリブチレンアジペート
(PBA)、変性シリコーンオイル、変性パーフルオロ
エーテルを用いることが好ましい。また、加工性の点
で、常温で液状のポリオールを用いることが好ましい。
【0016】上記ポリオール(B)の数平均分子量(M
n)は、500〜5000の範囲が好ましく、特に好ま
しくは1000〜3000である。すなわち、上記ポリ
オール(B)のMnが500未満であると、注型成形に
より得られるOA機器用部材(クリーニングブレード、
各種ロール等)の物性が低下する傾向がみられ、逆にM
nが5000を超えると、作業性が悪くなる傾向がみら
れるからである。
【0017】上記イソシアネート系化合物およびイミド
変性イソシアネート系化合物の混合物(A)とポリオー
ル(B)の配合割合(A/B)は、モル比で、A/B=
1.5/1〜5/1の範囲に設定することが好ましく、
特に好ましくは2.2/1〜3.9/1である。すなわ
ち、A/B比が1.5/1より小さくなるとイソシアネ
ート系化合物と鎖延長剤で形成されるハードセグメント
含量が少なくなり、機械強度が低下する傾向がみられ
る。また、A/B比が5/1より大きくなると、ハード
セグメント含量が多くなりすぎて硬度が高くなり、ゴム
弾性が得られ難くなるからである。
【0018】上記混合物(A)およびポリオール(B)
とともに用いられるジアミノ化合物(C)としては、特
に限定するものではないが、分子構造中に芳香族炭化水
素基を有するものが好ましく、例えば、下記の式(1)
で表される2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジクロロ
−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、トリメチレン
−ビス(4−アミノベンゾエート)、4,4′−ジアミ
ノ−3,3′−ジエチル−5,5′−ジメチルジフェニ
ルメタン等があげられる。これらは単独でもしくは2種
以上併せて用いられる。これらのなかでも、加工性に優
れる点で、2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,
4′−ジアミノジフェニルメタンが好適に用いられる。
【0019】
【化1】
【0020】上記ジアミノ化合物(C)の配合割合は、
上記ポリオール(B)100重量部(以下「部」と略
す)に対して、0.1〜75部の範囲が好ましく、特に
好ましくは0.5〜35部である。すなわち、上記ジア
ミノ化合物(C)が0.1部未満であると、高強度が得
られず、逆に75部を超えると、可撓性が得られないお
それがあるからである。
【0021】なお、上記ウレタンウレアイミド組成物に
は、上記イソシアネート系化合物およびイミド変性イソ
シアネート系化合物の混合物(A)、ポリオール
(B)、ジアミノ化合物(C)に加え、必要に応じて、
鎖延長剤、触媒、界面活性剤、難燃剤、着色剤、充填
剤、可塑剤、安定剤、離型剤、電気抵抗調整剤等を適宜
配合して用いることも可能である。
【0022】上記鎖延長剤としては、例えば、1,4−
ブタンジオール(1,4−BD)、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ヘキサンジオール、1,4−シ
クロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、キシレングリコール、トリエチレングリコー
ル、トリメチロールプロパン(TMP)、グリセリン、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,2,6−ヘ
キサントリオール等の、分子量300以下のポリオール
等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せ
て用いられる。
【0023】上記触媒としては、第三級アミン等のアミ
ン系化合物、有機錫化合物等の有機金属化合物等があげ
られる。なかでも、アミン系化合物が好適に用いられ
る。
【0024】上記第三級アミンとしては、例えば、トリ
エチルアミン等のトリアルキルアミン;N,N,N′,
N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン等のテト
ラアルキルジアミン;ジメチルエタノールアミン等のア
ミノアルコール;エトキシル化アミン;エトキシル化ジ
アミン;ビス(ジエチルエタノールアミン)アジペート
等のエステルアミン;トリエチレンジアミン;N,N−
ジメチルシクロヘキシルアミン等のシクロヘキシルアミ
ン誘導体;N−メチルモルホリン、N−(2−ヒドロキ
シプロピル)−ジメチルモルホリン等のモルホリン誘導
体;N,N′−ジエチル−2−メチルピペラジン、N,
N′−ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチル
ピペラジン等のピペラジン誘導体等があげられる。
【0025】上記有機錫化合物としては、例えば、ジブ
チル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソ
エート)等のジアルキル錫化合物や、2−エチルカプロ
ン酸第1錫、オレイン酸第1錫等があげられる。
【0026】上記ウレタンウレアイミド組成物は、上記
各材料を用い、例えばつぎのように調製して各種OA機
器用部材の成形材料として用いられる。すなわち、ま
ず、無溶媒下、イソシアネート系化合物と酸無水物とを
上記所定の割合となるイソシアネート系化合物過剰の状
態で反応させることによりイソシアネート系化合物およ
びイミド変性イソシアネート系化合物の混合物(A)を
調製する。一方、ポリオール(B)、ジアミノ化合物
(C)および必要に応じて他の添加剤を配合して減圧下
で攪拌しながら脱泡脱水し硬化剤液を調製する。つぎ
に、予め上記イソシアネート系化合物およびイミド変性
イソシアネート系化合物の混合物(A)を減圧脱泡し、
これを上記硬化剤液に添加し、減圧下で攪拌混合してウ
レタンウレアイミド組成物を調製する。ついで、このウ
レタンウレアイミド組成物を予め加熱された所定の成形
用金型に注型して硬化させた後、上記成形用金型から成
形物を脱型し、さらに、2次硬化として100〜120
℃の温度で硬化反応を行うことによりウレタンウレアイ
ミド組成物を用いてなるOA機器用の各種部材を製造す
ることができる。
【0027】例えば、クリーニングブレードを作製する
場合は、予め加熱され、取付用板金が設置された成形用
金型にウレタンウレアイミド組成物を注型して硬化させ
た後、上記成形用金型から成形物を脱型する。さらに、
上記と同様、加熱して2次硬化させることによりクリー
ニングブレードを作製する。または、遠心成形によって
も作製することができる。
【0028】そして、OA機器用ウレタンウレア部材と
して上記クリーニングブレード以外の他の部材、例え
ば、給紙搬送ロール等の各種ロールや中間転写ベルト等
の製造に関しても、上記ウレタンウレアイミド組成物を
用い、それぞれの成形用金型を準備し、先に述べたと同
様、注型成形や遠心成形により作製することができる。
【0029】上記イソシアネート系化合物およびイミド
変性イソシアネート系化合物の混合物(A)の反応は、
無溶媒下はもちろん、窒素等の不活性雰囲気下にて13
0〜170℃の高温条件下で行われることが好ましい。
【0030】さらに、上記イソシアネート系化合物およ
びイミド変性イソシアネート系化合物の混合物(A)の
製造工程では、上記イソシアネート系化合物、酸無水物
以外に、必要に応じて、他の添加剤を適宜配合すること
もできる。
【0031】上記他の添加剤としては、先に述べた、鎖
延長剤、触媒、界面活性剤、難燃剤、着色剤、充填剤、
可塑剤、安定剤、離型剤、電気抵抗調整剤等が用いられ
る。
【0032】上記イソシアネート系化合物およびイミド
変性イソシアネート系化合物の混合物(A)を予め減圧
脱泡する際の減圧条件としては、133.32〜266
6.4Paの範囲に設定することが好ましい。
【0033】上記ポリオール(B)、ジアミノ化合物
(C)および必要に応じて他の添加剤を配合して減圧下
で攪拌しながら脱泡脱水し硬化剤液を調製する際の減圧
条件としては、133.32〜2666.4Paの範囲
に設定することが好ましい。
【0034】上記混合物(A)を硬化剤液に添加し混合
攪拌する際の減圧条件としては、133.32〜266
6.4Paの範囲に設定することが好ましい。
【0035】なお、上記ウレタンウレアイミド組成物
は、上記混合物(A)、ポリオール(B)およびジアミ
ノ化合物(C)を予め減圧脱泡した後、ジメチルホルム
アミド(DMF)等の溶剤にそれぞれ溶解させて、これ
らを常圧下で混合攪拌することにより調製しても差し支
えない。
【0036】もしくは、本発明のOA機器用ウレタンウ
レア部材は、イソシアネート系化合物とポリオールとを
用いてなるプレポリマー(D)と、酸無水物(E)と、
ジアミノ化合物(F)とを備えたウレタンウレアイミド
組成物を用いて所定の各種形状に成形されてなるもので
ある。
【0037】上記プレポリマー(D)に用いられるイソ
シアネート系化合物としては、特に限定はないが、前記
混合物(A)に用いられるイソシアネート系化合物と同
様のものがあげられる。
【0038】また、上記プレポリマー(D)に用いられ
るポリオールとしては、特に限定はないが、前記ポリオ
ール(B)と同様のものがあげられる。なかでも、耐摩
耗性に優れる点で、ポリエステル系ポリオール、ポリカ
ーボネート系ポリオールが好適に用いられる。
【0039】上記プレポリマー(D)に用いられるイソ
シアネート系化合物とポリオールとの混合モル比は、通
常、イソシアネート系化合物/ポリオール=1.2/1
〜11/1の範囲である。
【0040】上記プレポリマー(D)とともに用いられ
る酸無水物(E)としては、特に限定はないが、前記混
合物(A)の作製に用いられるものと同様のものがあげ
られる。なかでも、機械的強度に優れる点で、無水ピロ
メリット酸(APA)が好適に用いられる。
【0041】上記プレポリマー(D)と酸無水物(E)
との重量混合比は、D/E=100/0.8〜100/
30の範囲が好ましく、特に好ましくはD/E=100
/9〜100/25である。すなわち、酸無水物(E)
の重量混合比が0.8未満であると、イミド変性が不充
分でウレタンの充分な耐熱性が得られ難く、逆に酸無水
物(E)の重量混合比が30を超えると、イミド含有量
が多くなりすぎて硬度が高くなり、ゴム弾性が得られに
くくなるからである。
【0042】上記プレポリマー(D)および酸無水物
(E)とともに用いられるジアミノ化合物(F)として
は、特に限定はないが、前記ジアミノ化合物(C)と同
様のものがあげられる。
【0043】上記プレポリマー(D)は、ジメチルホル
ムアミド(DMF)等の溶剤に溶解させて、プレポリマ
ー溶液として使用することが好ましい。また、上記酸無
水物(E)も、DMF等の溶剤に溶解させて、酸無水物
溶液として使用することが好ましい。さらに、上記ジア
ミノ化合物(F)も、DMF等の溶剤に溶解させて、ジ
アミン溶液として使用することが好ましい。
【0044】そして、上記OA機器用ウレタンウレア部
材は、例えば、つぎのようにして作製することができ
る。すなわち、まず、所定の条件(好ましくは、80℃
で1時間)にて真空脱泡脱水したポリオールに対し、イ
ソシアネート系化合物を添加し、窒素雰囲気下で所定の
条件(好ましくは、80℃で3時間)にて反応させ、N
CO末端のプレポリマー(D)を得る。ついで、このプ
レポリマー(D)をDMF等の溶剤に溶解させ、プレポ
リマー溶液を調製する。一方、無水ピロメリット酸(A
PA)等の酸無水物(E)をDMF等の溶剤に溶解さ
せ、酸無水物溶液を調製する。また、上記上記ジアミノ
化合物(F)をDMF等の溶剤に溶解させ、ジアミン溶
液を調製する。そして、上記プレポリマー溶液と、上記
酸無水物溶液と、上記ジアミン溶液とを、窒素雰囲気下
で所定の条件(好ましくは、110℃で2.5時間)に
て混合攪拌しながら反応させ、その後、必要に応じて、
電気抵抗調整剤を添加し、ウレタンウレアイミド溶液を
調製する。ついで、このウレタンウレアイミド溶液を用
いて、前記と同様にして、OA機器用の各種ウレタンウ
レア部材を製造することができる。
【0045】例えば、中間転写ベルト等の無端ベルトを
作製する場合は、上記ウレタンウレアイミド溶液を円筒
金型内に注入し、所定の条件にて遠心成形した後、蓋を
取り外して脱型することにより作製することができる。
【0046】本発明のOA機器用部材としては、例え
ば、電子写真複写機のクリーニングブレードや層形成ブ
レード、給紙搬送ロール等の各種ロールや中間転写ベル
ト等の無端ベルト等があげられる。
【0047】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0048】まず、実施例および比較例に先立ち、下記
に示す、イソシアネート系化合物とイミド変性イソシア
ネート系化合物の混合物を調製した。
【0049】〔混合物Aの調製〕イソホロンジイソシア
ネート(IPDI)88.8部と無水ピロメリット酸
(APA)21.8部とを、窒素雰囲気下、150℃で
5時間攪拌しながら反応させることにより、イソシアネ
ート系化合物とイミド変性イソシアネート系化合物の混
合物Aを調製した。なお、イソシアネート成分(IPD
I)と酸無水物(APA)の配合割合はモル比で100
/25であった。
【0050】〔混合物Bの調製〕IPDI44.4部と
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)50部と無水ピロメリット酸(APA)21.8部
とを、窒素雰囲気下、150℃で5時間攪拌しながら反
応させることにより、イソシアネート系化合物とイミド
変性イソシアネート系化合物の混合物Bを調製した。な
お、イソシアネート成分(IPDI+MDI)と酸無水
物(APA)の配合割合はモル比で100/25であっ
た。
【0051】〔混合物Cの調製〕MDI100部と、A
PA5.2部とを、窒素雰囲気下、150℃で5時間攪
拌しながら反応させることにより、イソシアネート系化
合物とイミド変性イソシアネート系化合物の混合物Cを
調製した。なお、MDIとAPAの配合割合はモル比で
100/6であった。
【0052】〔混合物Dの調製〕IPDI88.8部と
APA43.6部とを、窒素雰囲気下、150℃で5時
間攪拌しながら反応させることにより、イソシアネート
系化合物とイミド変性イソシアネート系化合物の混合物
Dを調製した。なお、IPDIとAPAの配合割合はモ
ル比で100/50であった。
【0053】〔混合物Eの調製〕MDI100部とAP
A0.09部とを、窒素雰囲気下、150℃で5時間攪
拌しながら反応させることにより、イソシアネート系化
合物とイミド変性イソシアネート系化合物の混合物Eを
調製した。なお、MDIとAPAの配合割合はモル比で
100/0.1であった。
【0054】
【実施例1】ポリブチレンアジペート(PBA)(日本
ポリウレタン工業社製のニッポラン4010)100部
と、無水ピロメリット酸(APA)11部と、4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)30部
とを配合し、DMF200部中で窒素雰囲気下110℃
で2.5時間混合攪拌しながら反応させた後、2,
2′,3,3′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン6部を添加し、窒素雰囲気下110℃で
2.5時間混合攪拌しながら反応させることにより、ウ
レタンウレアイミド組成物を調製した。
【0055】そして、このウレタンウレアイミド組成物
を140℃に予熱された金型で遠心成形した後、続いて
2次硬化(110℃×12時間)を行うことにより、ウ
レタンウレアイミドシートを作製した。また、板金に上
記ウレタンウレアイミドシートを貼り付ける後接着法に
てクリーニングブレードを作製した。
【0056】
【実施例2】ポリブチレンアジペート(PBA)(日本
ポリウレタン工業社製のニッポラン4010、Mn:2
000)100部と、2,2′,3,3′−テトラクロ
ロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン7.5部とを
配合し、150℃で1時間加熱して、ジアミノ化合物
(2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン)をポリオールに溶解させた。つ
いで、トリメチロールプロパン(TMP)4部を添加
し、減圧下(666.6Pa)で攪拌しながら、80℃
で20分間脱泡脱水した後、予め80℃で20分間減圧
脱泡(666.6Pa)した上記混合物A47部を添加
し、60秒間攪拌混合してウレタンウレアイミド組成物
Aを調製した。
【0057】そして、このウレタンウレアイミド組成物
Aを、140℃に予熱されたシート成形用金型に注型し
て成形した後、脱型し、続いて2次硬化(110℃×1
2時間)を行うことにより、ウレタンウレアイミドシー
トを作製した。
【0058】また、上記ウレタンウレアイミド組成物A
を、140℃に予熱されたクリーニングブレード成形用
金型に注型して成形した後、脱型し、続いて2次硬化
(110℃×12時間)を行うことにより、板金との一
体成形体であるクリーニングブレードを作製した。
【0059】
【実施例3】上記混合物Aに代えて上記混合物Bを用い
る以外は、実施例2と同様にしてウレタンウレアイミド
組成物Bを調製した。そして、このウレタンウレアイミ
ド組成物Bを用いて、実施例2と同様にしてウレタンウ
レアイミドシートおよびクリーニングブレードを作製し
た。
【0060】
【実施例4】2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,
4′−ジアミノジフェニルメタンを22.4部に増量す
るとともに、上記混合物A47部に代えて上記混合物C
45部を用いる以外は、実施例2と同様にしてウレタン
ウレアイミド組成物Cを調製した。そして、このウレタ
ンウレアイミド組成物Cを用いて、実施例2と同様にし
てウレタンウレアイミドシートおよびクリーニングブレ
ードを作製した。
【0061】
【実施例5】変性シリコーンオイル(東レダウコーニン
グシリコーン社製のカルビノール変性シリコーンオイル
SF8427、Mn:2400)100部と、2,
2′,3,3′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン1.9部とを配合し、150℃で1時間
加熱して、ジアミノ化合物(2,2′,3,3′−テト
ラクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン)をポ
リオールに溶解させた。ついで、トリメチロールプロパ
ン(TMP)2部を添加し、減圧下(666.6Pa)
で攪拌しながら、80℃で20分間脱泡脱水した後、予
め80℃で20分間減圧脱泡(666.6Pa)した上
記混合物D47部を添加し、60秒間攪拌混合してウレ
タンウレアイミド組成物Dを調製した。そして、このウ
レタンウレアイミド組成物Dを用いて、実施例2と同様
にしてウレタンウレアイミドシートおよびクリーニング
ブレードを作製した。
【0062】
【実施例6】ポリブチレンアジペート(PBA)(日本
ポリウレタン工業社製のニッポラン4010、Mn:2
000)100部と、2,2′,3,3′−テトラクロ
ロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン33.6部と
を配合し、150℃で1時間加熱して、ジアミノ化合物
(2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン)をポリオールに溶解させた。つ
いで、トリメチロールプロパン(TMP)2部を添加
し、減圧下(666.6Pa)で攪拌しながら、80℃
で20分間脱泡脱水した後、予め80℃で20分間減圧
脱泡(666.6Pa)した上記混合物E47部を添加
し、60秒間攪拌混合してウレタンウレアイミド組成物
Eを調製した。そして、このウレタンウレアイミド組成
物Eを用いて、実施例2と同様にしてウレタンウレアイ
ミドシートおよびクリーニングブレードを作製した。
【0063】
【比較例1】ポリブチレンアジペート(PBA)(日本
ポリウレタン工業社製のニッポラン4010)100部
と、1,4−BD6部と、TMP4部とを配合し、減圧
下(666.6Pa)で攪拌しながら、80℃で20分
間脱泡脱水した後、これにIPDI38部を添加し、6
0秒間攪拌混合してウレタン組成物aを調製した。そし
て、このウレタン組成物aを用いて、実施例2と同様に
してウレタンシートおよびクリーニングブレードを作製
した。
【0064】
【比較例2】IPDI38部に代えて、MDI44部を
用いる以外は、比較例1と同様にしてウレタン組成物b
を調製した。そして、このウレタン組成物bを用いて、
実施例2と同様にしてウレタンシートおよびクリーニン
グブレードを作製した。
【0065】このようにして得られた実施例のウレタン
ウレアイミドシート,クリーニングブレード、および比
較例のウレタンシート,クリーニングブレードを用い
て、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これら
の結果を、後記の表1に併せて示した。
【0066】〔引張強さ(TB )〕JIS K 625
1に準じて、各ウレタンウレアイミドシート(ウレタン
シート)の引張強さ(TB )を、25℃および50℃の
各温度にて測定した。
【0067】〔耐摩耗性〕各クリーニングブレードを市
販のレーザープリンター(LBP)に組み込み、常温常
湿環境下(25℃×60%RH)にて、A4サイズで3
万枚画出ししたのち、走査型電子顕微鏡にてクリーニン
グブレードのエッジ部の摩耗量を観察し、摩耗した部分
の断面積(Uμm2 )と、先端部の単位長さ(Xμm)
を測定し、数式:W=U×Xにより、摩耗量(Wμ
3 )を算出した。なお、この摩耗量が小さいほど、耐
摩耗性に優れているといえる。そして、この摩耗量が5
0μm3未満のものを○、50μm3 以上のものを×と
して評価した。
【0068】〔耐エッジ欠け性〕各クリーニングブレー
ドを市販のレーザープリンター(LBP)に組み込み、
低温低湿環境下(15℃×10%RH)にて、A3サイ
ズで3万枚画出しを行った。そして、上記3万枚画出し
後のクリーニングブレードのエッジ部の欠けの有無を、
走査型電子顕微鏡を用いて倍率500倍で観察した。そ
して、欠けがないものを○、欠けがあるものを×として
評価した。
【0069】
【表1】
【0070】上記結果から、実施例品は、いずれも耐摩
耗性および耐エッジ欠け性に優れたものであった。ま
た、25℃はもちろん50℃の高温下でも引張強さが高
く摩擦熱等においても強度的に優れていることがわか
る。
【0071】これに対して比較例品は、いずれも耐摩耗
性および耐エッジ欠け性に劣るものであった。そして、
引張強さに関して25℃では良好な値が得られたが、5
0℃の高温ではその値が著しく低下した。
【0072】
【実施例7】まず、前記と同様にして、ウレタンウレア
イミド組成物Aを調製した。そして、このウレタンウレ
アイミド組成物Aを、層形成用ブレート成形用金型に注
型して上記クリーニングブレードと同様の条件にて層形
成ブレードを作製した。
【0073】
【実施例8〜11、比較例3,4】ウレタンウレアイミ
ド組成物Aに代えて、後記の表2に示す、ウレタンウレ
アイミド組成物もしくはウレタン組成物を用いる以外
は、実施例7と同様にして、層形成ブレードを作製し
た。
【0074】このようにして得られた実施例および比較
例の層形成ブレードを用いて、下記の基準に従い耐摩耗
性の評価を行った。その結果を後記の表2に示した。
【0075】〔耐摩耗性〕各層形成ブレードをヒューレ
ットパッカード社製のレーザービームプリンターLJ4
000の現像機に組み込み、文字画像を1枚(A4印字
部分5%原稿使用)画出し毎に、数秒間停止させる方法
で6000枚耐久試験を行った後、層形成ブレード表面
に生じた摩耗深さを、表面粗さ計サーフコム(東京精密
社製)で測定した。その結果、摩耗深さが20μm以下
であったものに○、20μmを超えていたものに×をつ
けた。
【0076】
【表2】
【0077】上記結果から、実施例品の層形成ブレード
は、耐摩耗性に優れたものであり良好なOA機器用ウレ
タンウレア部材が得られたことがわかる。これに対し
て、比較例品は、耐摩耗性に劣っていた。
【0078】
【実施例12】まず、前記と同様にして、ウレタンウレ
アイミド組成物Aを調製した。そして、このウレタンウ
レアイミド組成物Aを、円筒状軸体が配設されたロール
成形用金型に注型して上記クリーニングブレードと同様
の条件にて給紙ロールを作製した。
【0079】
【実施例13〜16、比較例5,6】ウレタンウレアイ
ミド組成物Aに代えて、後記の表3に示す、ウレタンウ
レアイミド組成物もしくはウレタン組成物を用いる以外
は、実施例12と同様にして、給紙ロールを作製した。
【0080】このようにして得られた実施例および比較
例の給紙ロールを用いて、下記の基準に従い耐摩耗性の
評価を行った。その結果を後記の表3に示した。
【0081】〔耐摩耗性〕各給紙ロールを市販の複写機
に装着して、常温常湿環境下で6万枚の実機耐久評価を
行った。評価前後の外径を測定し、外径変化が60μm
未満のものを○、60μm以上のものを×とした。
【0082】
【表3】
【0083】上記結果から、実施例品の給紙ロールは、
耐摩耗性に優れたものであり良好なOA機器用ウレタン
ウレア部材が得られたことがわかる。これに対して、比
較例品は、耐摩耗性に劣っていた。
【0084】〔ウレタンウレアイミド組成物A′の調
製〕ウレタンウレアイミド組成物Aに電気抵抗調整剤
(日本カーリット社製のLR−147)1部を添加し
て、ウレタンウレアイミド組成物A′を調製した。
【0085】〔ウレタンウレアイミド組成物B′の調
製〕ウレタンウレアイミド組成物Bに電気抵抗調整剤
(日本カーリット社製のLR−147)1部を添加し
て、ウレタンウレアイミド組成物B′を調製した。
【0086】〔ウレタンウレアイミド組成物C′の調
製〕ウレタンウレアイミド組成物Cに電気抵抗調整剤
(日本カーリット社製のLR−147)1部を添加し
て、ウレタンウレアイミド組成物C′を調製した。
【0087】〔ウレタンウレアイミド組成物D′の調
製〕ウレタンウレアイミド組成物Dに電気抵抗調整剤
(日本カーリット社製のLR−147)1部を添加し
て、ウレタンウレアイミド組成物D′を調製した。
【0088】〔ウレタンウレアイミド組成物E′の調
製〕ウレタンウレアイミド組成物Eに電気抵抗調整剤
(日本カーリット社製のLR−147)1部を添加し
て、ウレタンウレアイミド組成物E′を調製した。
【0089】〔ウレタン組成物a′の調製〕ウレタン組
成物aに電気抵抗調整剤(日本カーリット社製のLR−
147)1部を添加して、ウレタン組成物a′を調製し
た。
【0090】〔ウレタン組成物b′の調製〕ウレタン組
成物bに電気抵抗調整剤(日本カーリット社製のLR−
147)1部を添加して、ウレタン組成物b′を調製し
た。
【0091】
【実施例17】上記ウレタンウレアイミド組成物A′
を、140℃に予熱した遠心成形機に注型して中間転写
ベルトを成形し、上記クリーニングブレードと同様の条
件にて2次硬化を行い中間転写ベルトを作製した。
【0092】
【実施例18〜21、比較例7,8】ウレタンウレアイ
ミド組成物A′に代えて、後記の表4に示す、ウレタン
ウレアイミド組成物もしくはウレタン組成物を用いる以
外は、実施例17と同様にして、中間転写ベルトを作製
した。
【0093】このようにして得られた実施例および比較
例の中間転写ベルトを用いて、下記の基準に従い耐久性
の評価を行った。その結果を後記の表4に示した。
【0094】〔耐久性〕市販のカラー複写機の中間転写
ユニットを取り出し、回転試験を720時間行った。そ
の間、安定して正常に回転したものを○、ベルト内面が
摩擦しその摩擦粉によるベルトの滑りが発生したものを
×とした。
【0095】
【表4】
【0096】上記結果から、実施例品の中間転写ベルト
は、耐久性に優れたものであり良好なOA機器用ウレタ
ンウレア部材が得られたことがわかる。これに対して、
比較例品は、耐久性に劣っていた。
【0097】〔プレポリマー溶液Aの調製〕80℃にて
1時間真空脱泡脱水したポリブチレンアジペート(PB
A)(日本ポリウレタン工業社製のニッポラン400
9、Mn:1000)100部に対し、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(MDI)58部を添加
し、窒素雰囲気下で80℃にて3時間反応させ、NCO
末端のプレポリマーを得た。ついで、これをジメチルホ
ルムアミド(DMF)300部に溶解させ、プレポリマ
ー溶液(NCO%:7重量%)を調製した。
【0098】〔プレポリマー溶液Bの調製〕ポリブチレ
ンアジペート(PBA)(日本ポリウレタン工業社製の
ニッポラン4009、Mn:1000)に代えて、ポリ
カーボネートジオール(PCD)(日本ポリウレタン工
業社製のニッポラン981、Mn:1000)を用い
た。それ以外は、上記プレポリマー溶液Aと同様にし
て、プレポリマー溶液(NCO%:7重量%)を調製し
た。
【0099】〔酸無水物溶液の調製〕酸無水物である無
水ピロメリット酸(APA)10部を、DMF90部に
溶解させ、酸無水物溶液を調製した。
【0100】〔ジアミン溶液の調製〕2,2′,3,
3′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン10部を、DMF90部に溶解させ、ジアミン溶液
を調製した。
【0101】〔鎖延長剤溶液の調製〕鎖延長剤である
1,4−ブタンジオール(1,4−BD)10部を、D
MF90部に溶解させ、鎖延長剤溶液(酸無水物不含)
を調製した。
【0102】
【実施例22】上記プレポリマー溶液A435部と上記
酸無水物溶液182部とを窒素雰囲気下で110℃にて
2.5時間混合攪拌しながら反応させた後、上記ジアミ
ン溶液140部を添加し、窒素雰囲気下で110℃にて
2.5時間混合攪拌しながら反応させた。その後、電気
抵抗調整剤(日本カーリット社製のLR−147)1.
4部を添加し、ウレタンウレアイミド溶液を調製した。
そして、このウレタンウレアイミド溶液を円筒金型内に
注入し、遠心成形した後、蓋を取り外して脱型すること
により、単層構造(厚み150μm)の無端ベルトであ
る中間転写ベルトを作製した。
【0103】
【実施例23】プレポリマー溶液Aに代えて、プレポリ
マー溶液Bを用いる以外は、実施例22と同様にして、
ウレタンウレアイミド溶液を調製した。そして、このウ
レタンウレアイミド溶液を用いて、実施例22と同様に
して、中間転写ベルトを作製した。
【0104】
【比較例9】上記プレポリマー溶液A290部と、上記
鎖延長剤溶液(酸無水物不含)75部とを、窒素雰囲気
下で110℃にて2.5時間混合攪拌しながら反応さ
せ、その後、電気抵抗調整剤(日本カーリット社製のL
R−147)1.1部を添加し、ウレタン溶液を調製し
た。そして、このウレタン溶液を用いて、実施例22と
同様にして、中間転写ベルトを作製した。
【0105】
【比較例10】プレポリマー溶液Aに代えて、プレポリ
マー溶液Bを用いる以外は、比較例9と同様にして、ウ
レタン溶液を調製した。そして、このウレタン溶液を用
いて、実施例22と同様にして、中間転写ベルトを作製
した。
【0106】
【比較例11】ポリイミド樹脂(新日本理化社製のリカ
コートPN−20)100部と、電気抵抗調整剤(日本
カーリット社製のLR−147)1部とを、DMF25
0部に溶解混合させ、ポリイミド溶液を調製した。そし
て、このポリイミド溶液を用いて、実施例22と同様に
して、中間転写ベルトを作製した。
【0107】このようにして得られた実施例品および比
較例品の中間転写ベルトを用いて、下記の基準に従い、
耐久性の評価を行った。その結果を、後記の表5に示し
た。
【0108】〔耐久性〕各中間転写ベルトについて、市
販のカラー複写機の中間転写ユニットを取り出し、回転
試験を720時間行い、耐久性の評価を行った。評価
は、回転試験の間、安定して正常に回転したものを○、
ベルト内面が摩耗し、その摩耗粉によるベルトの滑りが
発生したもの、またはベルト表面に割れやひびが発生し
たものを×とした。
【0109】
【表5】
【0110】上記結果から、実施例品の中間転写ベルト
は、比較例品に比べて、耐久性に優れることがわかる。
また、比較例11品の中間転写ベルトは、ポリイミド樹
脂を用いて形成されているため、屈曲性がなく、ベルト
走行中に割れやひび等が発生した。
【0111】
【発明の効果】以上のように、本発明のOA機器用ウレ
タンウレア部材は、イソシアネート系化合物およびイミ
ド変性イソシアネート系化合物の混合物(A)と、ポリ
オール(B)と、ジアミノ化合物(C)とを備えたウレ
タンウレアイミド組成物、もしくはイソシアネート系化
合物とポリオールとを用いてなるプレポリマー(D)
と、酸無水物(E)と、ジアミノ化合物(F)とを備え
たウレタンウレアイミド組成物によって形成されたもの
である。このため、上記混合物(A)とポリオール
(B)とジアミノ化合物(C)との反応過程において二
酸化炭素が発生しないために、もしくは上記プレポリマ
ー(D)と酸無水物(E)とジアミノ化合物(F)との
反応過程において二酸化炭素を前もって発生させるため
に、それぞれ得られる硬化物は無発泡で強度的に優れ、
結果、耐摩耗性および耐欠け性に優れた、特に摩擦熱の
ような高温においても高い強度を備えたOA機器用ウレ
タンウレア部材が得られる。
【0112】また、上記ポリオール(B)として、変性
シリコーンオイルおよび変性パーフルオロエーテルの少
なくとも一方を用いると、摩擦係数の低下が図れる。
【0113】そして、本発明のOA機器用ウレタンウレ
ア部材としては、例えば、電子写真複写機のクリーニン
グブレードをはじめ、層形成用ブレード、給紙搬送ロー
ル等の各種ロールや中間転写ベルト等の無端ベルト等に
有用に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 邦夫 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 Fターム(参考) 2H071 BA42 DA08 DA09 DA12 DA13 DA21 2H134 GA01 HD19 KD08 KH15 4F071 AA53 BB01 BC07 4J034 BA08 CA03 CA15 CA21 DA01 DF02 DF12 DG02 DG04 DG06 DM01 HA07 HB06 HC03 HC12 JA42 QD03 RA14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イミド基を含有するウレタンウレア組成
    物を用いて形成されてなることを特徴とするOA機器用
    ウレタンウレア部材。
  2. 【請求項2】 下記の(A)〜(C)を備えるウレタン
    ウレアイミド組成物を用いて所定形状に形成されてなる
    請求項1記載のOA機器用ウレタンウレア部材。 (A)イソシアネート系化合物およびイミド変性イソシ
    アネート系化合物の混合物。 (B)ポリオール。 (C)ジアミノ化合物。
  3. 【請求項3】 上記(B)のポリオールが、変性シリコ
    ーンオイルおよび変性パーフルオロエーテルの少なくと
    も一方である請求項1または2記載のOA機器用ウレタ
    ンウレア部材。
  4. 【請求項4】 上記(B)のポリオールが、常温で液状
    である請求項1〜3のいずれか一項に記載のOA機器用
    ウレタンウレア部材。
  5. 【請求項5】 上記(C)のジアミノ化合物が、分子構
    造中に芳香族炭化水素基を有するものである請求項1〜
    4のいずれか一項に記載のOA機器用ウレタンウレア部
    材。
  6. 【請求項6】 下記の(D)〜(F)を備えるウレタン
    ウレアイミド組成物を用いて所定形状に形成されてなる
    請求項1記載のOA機器用ウレタンウレア部材。 (D)イソシアネート系化合物とポリオールとを用いて
    なるプレポリマー。 (E)酸無水物。 (F)ジアミノ化合物。
  7. 【請求項7】 上記(D)のプレポリマーに用いるポリ
    オールが、ポリエステル系ポリオールおよびポリカーボ
    ネート系ポリオールの少なくとも一方である請求項6記
    載のOA機器用ウレタンウレア部材。
  8. 【請求項8】 上記ウレタンウレアイミド組成物が、溶
    剤を含む溶液である請求項1〜7のいずれか一項に記載
    のOA機器用ウレタンウレア部材。
  9. 【請求項9】 OA機器用ウレタンウレア部材が、クリ
    ーニングブレードまたは無端ベルトである請求項1〜8
    のいずれか一項に記載のOA機器用ウレタンウレア部
    材。
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