JP3916185B2 - クリーニングブレード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機等の感光体外周面に残留するトナーを除去するためのクリーニングブレードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機は、光導電体表面層付の感光ドラムを備え、この感光ドラムの外周面を一様に帯電させ、ついで被複写体の複写画像を介してその外周面を露光することにより上記外周面上に静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成し、これを複写紙等に転写することにより複写を行うものである。そして、上記複写後には、図2に示すように、感光ドラム1の外周面上にトナー2が残留するため、このトナー2の除去を、クリーニングブレード3の弾性を利用してその先端部を感光ドラム1の外周面に摺接させることにより行っている。なお、図において、クリーニングブレード3は、板状保持具4に支持されており、この板状保持具4の一端(クリーニングブレード3を支持している端部と反対側の端部)が、樹脂ケース5に取り付けられている。
【0003】
上記クリーニングブレード3は、その寿命が、摺接による摩耗や欠損といった物理的要因や、トナーに対する耐汚染性といった化学的要因によって判断されており、これらの要因に対して優れた性質を備えたウレタンゴムが形成材料として賞用されている。しかしながら、上記ウレタンゴムでは、長期使用による経時的摩耗が顕在化して、複写画像にかぶり(イメージのないところにトナー画像が形成されること)、白抜け等を発生させてしまうという問題が生じる。そこで、耐摩耗性を向上させる試みがなされており、例えばウレタンゴムの硬度を向上させる方法(特開平2−208687号公報等)が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法によって得られるクリーニングブレードは、耐摩耗性に関してある程度の向上効果が得られるものの、硬度が高すぎて感光ドラムを損傷させてしまうという問題がある。そこで、耐摩耗性を高めるために、(1)ウレタンゴムに潤滑剤を分散させたり(特開平7−306616号公報等)、(2)ウレタンゴムをシリコーン変性させたり(特開平5−224573号公報)、(3)ウレタンゴム硬化体表面にコーティングを施したり(特開平4−260084号公報等)、(4)ソフトセグメントの規則性(結晶性)を乱したり(特開平8−44264号公報)することが提案されている。しかしながら、(1)〜(3)の手法では潤滑剤の添加等の新たな工程が余分に必要となり、また(4)の手法ではクリーニングブレード成形用の液状組成物の粘度が高くなって作業性が悪くなるため、それぞれコストアップに繋がるという問題がある。
【0005】
一方、最近では、電子写真複写機の信頼性をより高めるという点から、常温環境下だけでなく、低温環境下であっても良好に画出しが行えることが要求されている。このため、低温環境下でのクリーニング性(低温クリーニング性)が良好であることも重要である。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐摩耗性に優れ、しかも良好な低温クリーニング性を備えたクリーニングブレードの提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のクリーニングブレードは、ポリイソシアネートおよびポリオールを含有するウレタン組成物の硬化体からなるクリーニングブレードであって、上記ポリオールが、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート(PHA)およびポリヘキサメチレンカーボネート(PHC)からなる群から選ばれた少なくとも一つであり、上記硬化体が、下記の要件(A)および(B)を満たしているという構成をとる。
(A)架橋密度が、8.5×10-4〜11.0×10-4モル/cm3
(B)tanδピーク温度が、10℃以下。
【0008】
すなわち、本発明者らは、耐摩耗性に優れ、しかも良好な低温クリーニング性を備えたクリーニングブレードを得るため、一連の研究を重ねた。その過程で、まず、クリーニングブレードの耐摩耗性は、硬化体の分子構造に左右されるという知見を得た。すなわち、硬化体の分子構造は、ウレタン直鎖と、アロハネート結合等のウレタン分岐結合によって決定され、このウレタン分岐結合が多くなり硬化体の架橋密度が高くなると、耐摩耗性が良好になるが、高くなりすぎると、硬くなって感光ドラムが損傷したりして、実用に供しえないことが判明した。そこで、本発明者らは、上記知見に基づき、架橋密度を適正な範囲に設定することで、耐摩耗性が改善された、良好なクリーニングブレードを得ることを試みた。その結果、適正な範囲と思われる架橋密度を備えたクリーニングブレードであっても、低温環境での動作時に、クリーニング性が悪化することを突き止めた。そこで、本発明者らは、優れた耐摩耗性と、良好な低温クリーニング性とを兼ね備えたクリーニングブレードを得るべく、さらに研究を重ねた。その結果、ウレタン組成物におけるポリオールとして、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート(PHA)、ポリヘキサメチレンカーボネート(PHC)といった特定のポリオールを用い、硬化体の架橋密度と、tanδピーク温度とをそれぞれ特定の範囲に設定することにより、所期の目的を達成できることを見いだし、本発明に到達した。このように、tanδピーク温度を特定の範囲に設定することにより、低温クリーニング性が良好になるのは、必ずしも明らかではないが、つぎのような理由によるものと考えられる。すなわち、一般に、ウレタン硬化体はtanδピーク温度以下の環境に晒されると、硬度が増大する傾向がある。特に、架橋密度が大きいほどその傾向が顕著になる。よって、低温環境下では、へたりが発生しやすくなり、クリーニング性が悪化すると考えられる。
【0009】
特に、上記tanδピーク温度としては、1.0〜10℃の範囲に設定されていることがクリーニングブレードの特性、特に低温クリーニング性に対して好ましいことを突き止めた。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
本発明のクリーニングブレードは、例えば、図1に示すように、板状保持具4に支持されて、その使用に供される。
【0012】
上記クリーニングブレード11の形成材料としては、ポリイソシアネートおよびポリオールを含有するウレタン組成物が用いられる。
【0013】
上記ポリイソシアネートとしては、特に限定するものではなく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートウレチジンジオン(2,4−TDIの二量体)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、カルボジイミド変性MDI、オルトトルイジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル等のジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート等のトリイソシアネート、ポリメリックMDI等があげられる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。なかでも、MDIが好ましい。
【0014】
上記ポリイソシアネートとともに用いられるポリオールとしては、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート(PHA)、ポリヘキサメチレンカーボネート(PHC)が用いられる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。また、PHCを用いる場合は、PBA、PHAと組み合わせて用いることが好ましい。なお、必要に応じ、これら特定のポリオールとともに、ポリエステルジオール、ポリエステルトリオール等のポリエステルポリオールや、ポリカプロラクトン、ポリカーボネート、またポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール等を、一種もしくは二種以上併用してもよい。そして、このポリオール(PBA、PHA、PHCを含む)の数平均分子量(Mn、以下単に「分子量」という)は、1500〜3000の範囲に設定されていることが好ましい。より好ましくは、1500〜2500の範囲である。すなわち、上記分子量が1500未満であると、得られるクリーニングブレード11の物性が低下する傾向がみられ、逆に上記分子量が3000を超えると、作業性が悪くなる傾向がみられるからである。なお、この分子量は、ポリオールの水酸基価(mgKOH/g)に基づいて下記の数式(1)により算出されたものである。
【0015】
【数1】
【0016】
上記ポリエステルポリオールとしては、多塩基性有機酸とポリオールとから製造され、水酸基を末端基とする、ヒドロキシルポリエステルポリオールが好ましい。
【0017】
上記多塩基性有機酸としては、特に限定するものではなく、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソセバシン酸等の飽和脂肪酸や、マレイン酸、フマル酸等の不飽和脂肪酸や、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族酸等のジカルボン酸があげられる。また、無水マレイン酸、無水フタル酸等の酸無水物や、テレフタル酸ジメチル等のジアルキルエステル等を用いることもできる。さらに、不飽和脂肪酸の二量化によって得られる、ダイマー酸を用いることもできる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。
【0018】
上記多塩基性有機酸とともに用いるポリオールとしては、特に限定するものではなく、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキシレングリコール等のジオールや、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン等のトリオールや、ソルビトール等のヘキサオール等があげられる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。
【0019】
また、前記ポリエーテルポリオールとしては、環状エーテルの開環重合または共重合によって製造されるものが好ましい。
【0020】
上記環状エーテルとしては、特に限定するものではなく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−メチルトリメチレンオキサイド、3,3′−ジメチルトリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキサミン等があげられる。
【0021】
本発明で用いるウレタン組成物には、上記ポリイソシアネートおよびポリオール以外に、鎖延長剤、発泡剤、界面活性剤、難燃剤、着色剤、充填剤、可塑剤、安定剤、離型剤、触媒等を含有させてもよい。
【0022】
上記鎖延長剤としては、従来公知のものであれば特に限定されるものではなく、例えば、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン(TMP)、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,2,6−ヘキサントリオール等の、分子量300以下のポリオールがあげられる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。
【0023】
上記触媒としては、三級アミン等のアミン系化合物、有機錫化合物等の有機金属化合物等があげられる。なかでも、アミン系化合物が好ましい。
【0024】
上記三級アミンとしては、トリエチルアミン等のトリアルキルアミンや、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン等のテトラアルキルジアミンや、ジメチルエタノールアミン等のアミノアルコールや、エトキシル化アミンや、エトキシル化ジアミンや、ビス(ジエチルエタノールアミン)アジペート等のエステルアミンや、トリエチレンジアミンや、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン等のシクロヘキシルアミン誘導体や、N−メチルモルホリン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルモルホリン等のモルホリン誘導体や、N,N′−ジエチル−2−メチルピペラジン、N,N′−ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルピペラジン等のピペラジン誘導体等があげられる。
【0025】
上記有機錫化合物としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)等のジアルキル錫化合物があげられる。また、2−エチルカプロン酸第1錫、オレイン酸第1錫等があげられる。
【0026】
本発明のクリーニングブレード11は、上記各材料を用い、常法に準じて製造することができる。具体的には、プレポリマー法、セミワンショット法、ワンショット法に準じて製造できる。なかでも、加工性に優れるという観点から、セミワンショット法が好適に用いられる。
【0027】
上記セミワンショット法に準じて、本発明のクリーニングブレード11は、例えばつぎのようにして製造される。すなわち、まず、上記ポリイソシアネートおよびポリオールを準備し、両者を適宜の配合割合で配合し、適宜の反応条件で反応させてウレタンプレポリマー(主剤液)を調製する。一方、上記ポリオールと、鎖延長剤、触媒等とを準備し、これらを適宜の配合割合で配合し、適宜の混合条件で混合して硬化剤液を調製する。つぎに、上記主剤液および硬化剤液を適宜の配合割合で配合して混合し、この混合液を、板状保持具4が保持されたクリーニングブレード成形用金型内に注入して、反応硬化させる。そして、得られた硬化体を成形型から取り出し、所定の形状に加工する。このようにして、図1に示すような、板状保持具4と一体成形されたクリーニングブレード11を得ることができる。
【0028】
このようにして得られるクリーニングブレード11において、上記硬化体における架橋密度は、8.5×10-4〜11.0×10-4モル/cm3 の範囲に設定されていなければならない。より好ましくは、8.8×10-4〜10.5×10-4モル/cm3 の範囲である。すなわち、上記架橋密度が8.5×10-4モル/cm3 未満であると、充分な耐摩耗性が得られないからであり、逆に11.0×10-4モル/cm3 を超えると、硬度が高すぎたり、低温クリーニング性が悪化したりするからである。なお、上記架橋密度は、つぎのようにして測定される。すなわち、まず上記各クリーニングブレードからウレタンサンプルを切り出し、このウレタンサンプルをn−ヘキサンでソックスレー抽出し、その後真空乾燥する。ついで、処理後のウレタンサンプルを所定の大きさに成形採寸後、トルエン中に浸漬して膨潤する。その後、熱機械分析装置にて、圧縮応力、圧縮比、膨潤前後の高さの比を測定し、これら測定値とフローリー−レーナー(Flory-Rhener)の理論式とを用いて算出する。
【0029】
また、上記硬化体におけるtanδピーク温度は、10℃以下に設定されていなければならない。より好ましくは、1.0〜10℃の範囲である。すなわち、上記tanδピーク温度が、10℃以下でないと、低温クリーニング性の悪化が顕著に見られるからである。なお、上記tanδピーク温度は、動的粘弾性特性の一つであって、動的粘弾性測定機によって測定されるtanδ(損失正接)のうち、最大(ピーク)となるときの温度である。
【0030】
このように、上記クリーニングブレード11は、架橋密度、tanδピーク温度がそれぞれ特定の範囲に設定されているため、耐摩耗性に優れ、良好な低温クリーニング性を備えたものとなる。しかも、クリーニング機能を発揮する際に変形しても、適正な架橋密度によって、元の形状に復元するので、へたりが生じないものとなる。したがって、図2に示す構造を有する電子写真複写機に組み込んで用いた場合、かぶり、白抜け等の画像不良が発生せず、高画質な複写画像を、長期に渡り、広い温度域で得ることができる。
【0031】
なお、本発明のクリーニングブレード11は、図1に示すように、必ずしも板状保持具4と一体成形する必要はなく、例えば板状保持具4の表面に、あとから接着するようにしてもよい。
【0032】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0033】
まず、実施例および比較例に先立って、主剤液と、硬化剤液を作製した。
【0034】
〔主剤液〕
下記の表1〜表4に示す主剤液用の各材料を準備し、まずポリオールを80℃×1時間の条件で真空脱泡した。ついで、このポリオールに対してポリイソシアネートを同表に示す割合で配合した後、窒素雰囲気下で、80℃×3時間の条件で反応させて、NCO末端の主剤液を調製した。
【0035】
〔硬化剤液〕
下記の表1〜表4に示す硬化剤液用の各材料を準備し、まずポリオールを80℃×1時間の条件で真空脱泡した。ついで、このポリオールに対してその他の材料を同表に示す割合で配合した後、窒素雰囲気下で、80℃×1時間の条件で混合して、OH末端の硬化剤液を調製した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【実施例1〜11、比較例1〜10】
上記各主剤液および硬化剤液(ともに液温70℃)を、上記表1〜表4に示す割合で配合し、真空脱泡しながら攪拌羽根で30秒間混合した後、板状保持金具が配置されたクリーニングブレード用成形型(140℃)内に注入して硬化させた。そして、得られた硬化体付板状保持金具を脱型したのち所定の形状に成形して保持金具付クリーニングブレードを得た。
【0041】
このようにして得られたクリーニングブレードについて、架橋密度、tanδピーク温度、ウォーレス硬度(IRHD)、引張強度、伸びを下記の方法に従って測定し、その結果を後記の表5〜表8に示した。また、得られた各保持金具付クリーニングブレードを市販のレーザープリンター(LBP)に組み込み、常温常湿環境下(25℃×60%RH)にて、A4サイズで三万枚画出ししたのち、クリーニングブレードの摩耗量を下記の方法にて算出するとともに、得られた複写画像について下記の方法により評価し、それらの結果を同表に併せて示した。さらに、得られた保持金具付クリーニングブレードを上記LBPに組み込み、低温低湿環境下(LL環境下:5℃×15%RH)にて、A4サイズで6000枚画出しを行い、上記と同様、下記の方法により、画像評価を行った。
【0042】
〔架橋密度〕
まず、上記各クリーニングブレードから所定の大きさのウレタンサンプルを切り出し、このウレタンサンプルをn−ヘキサンでソックスレー抽出(80℃×15時間)し、その後真空乾燥〔室温(25℃)×15時間〕した。ついで、処理後のウレタンサンプルを2mm×2mm×1mmに成形採寸後、トルエン中に浸漬して(80℃×16時間)膨潤させるようにした。その後、熱機械分析装置(島津製作所社製のTMA−50:室温測定)にて、膨潤したウレタンサンプルに−250g/minの荷重速度を与えて、圧縮応力、圧縮比、膨潤前後の高さの比を測定した。このようにして得られた測定値と、下記の数式(2)〔フローリー−レーナー(Flory-Rhener)の理論式〕とを用いて、架橋密度を算出した。
【0043】
【数2】
【0044】
〔tanδピーク温度〕
まず、上記各クリーニングブレードを1.6mm×1.6mm×30.0mmに成形採寸して、ウレタンサンプルを準備した。このウレタンサンプルを、レオロジ社製のDVEレオスペクトラーに、引張治具のチャック間が20.0mmになるようにセットし、変位振幅±10μm、周波数10Hzの正弦波歪を与え、−20℃〜50℃の範囲におけるtanδ(損失正接)を、昇温速度3℃/minで1℃毎に測定した。そして、このtanδの値が最大(ピーク)となる温度をtanδピーク温度とした。
【0045】
〔ウォーレス硬度〕
ウォーレス(H.W.WALLACE)社製のウォーレス測微硬度計を用い、JIS K 6253に基づいて測定した。
【0046】
〔引張強度〕
JIS K 6301に基づいて測定した。
【0047】
〔伸び〕
JIS K 6301に基づいて測定した。
【0048】
〔摩耗量〕
走査型電子顕微鏡にてクリーニングブレードの先端部の摩耗量を観察し、摩耗した部分の断面積(Uμm2 )と、先端部の単位長さ(Xμm)を測定し、下記の数式(3)により、摩耗量(Wμm3 )を算出した。なお、この摩耗量が小さいほど、耐摩耗性に優れているといえる。
【0049】
【数3】
【0050】
〔画像評価〕
得られた複写画像の画質を目視評価した。すなわち、文字を複写し、複写画像に問題がなく、細線が鮮明に複写されたものを○、かぶり、白抜け等が多量に発生して複写画像に不具合が見られるものを×としてそれぞれ表示した。
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
上記結果から、実施例品はいずれも、摩耗量が少なく、優れた耐摩耗性を備えたものになっていることがわかる。また、低温環境下で使用しても良好な複写画像が得られているので、優れた低温クリーニング性を備えたものになっていることがわかる。さらに、三万枚複写時に高画質な複写画像が得られているので、長期に渡り、広い温度域で高画質化が実現できるものになっていることがわかる。なお、実施例品はいずれも、ウォーレス硬度、引張強度、伸びが適正となっており、クリーニングブレードとして必要な特性を備えたものになっていることがわかる。これに対して、比較例品は、耐摩耗性が悪いか、あるいは低温クリーニング性が悪くなっている。このため、たとえ初期段階で良好な複写画像を得ることができたとしても、長期に渡り、広い温度域では得ることができないものであることがわかる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明のクリーニングブレードは、ウレタン組成物によって形成され、そのポリオール成分として、PBA,PHA,PHCといった特定のポリオールを用い、架橋密度、tanδピーク温度がそれぞれ特定の範囲に設定されている。このため、耐摩耗性に優れ、低温クリーニング性が良好になり、電子写真複写機に組み込んで画出しを行った場合、高画質な複写画像を長期に渡り、広い温度域で得ることができるという利点を有する。
【0057】
特に、上記tanδピーク温度としては、1.0〜10℃の範囲に設定されていることが、クリーニングブレードの低温クリーニング性の観点から好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のクリーニングブレードの説明図である。
【図2】 電子写真複写機のクリーニング装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
11 クリーニングブレード

Claims (2)

  1. ポリイソシアネートおよびポリオールを含有するウレタン組成物の硬化体からなるクリーニングブレードであって、上記ポリオールが、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート(PHA)およびポリヘキサメチレンカーボネート(PHC)からなる群から選ばれた少なくとも一つであり、上記硬化体が、下記の要件(A)および(B)を満たしていることを特徴とするクリーニングブレード。
    (A)架橋密度が、8.5×10-4〜11.0×10-4モル/cm3
    (B)tanδピーク温度が、10℃以下。
  2. 上記tanδピーク温度が、1.0〜10℃である請求項1記載のクリーニングブレード。
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