JP2012017357A - ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物、及びワイヤーソー用ローラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)とポリオール(a2)とを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを含んでなる2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、前記ポリオール(a2)の平均官能基数(α)が2.00〜2.30の範囲であり、前記イソシアネート基反応性化合物(B)の平均官能基数(β)が2.00〜2.23の範囲であり、且つ、前記平均官能基数の和(α+β)が4.00〜4.30の範囲であることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
平均官能基数=(水酸基数+アミノ基数)/(水酸基及び/又はアミノ基を有する分子の数)
尚、本発明で「官能基」とは、水酸基、アミノ基をいい、好ましくは水酸基をいう。
ラクトン付加率(質量%)=〔付加するラクトンの分子量/付加重合させたポリオールの総分子量〕×100
窒素導入管、冷却コンデンサー、温度計、冷却機を備えた反応装置に所定量の4,4’MDI(a1)及びポリオール(a2)を夫々仕込み、窒素雰囲気下で攪拌しながら、設定温度(好ましくは60〜90℃の範囲)にて反応させ、ウレタンプレポリマー(A)を合成し、前記ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤を得る。
前記ウレタンプレポリマー(A)の合成に使用するポリオール(a2)の平均官能基数(α)は、2.00〜2.30の範囲であり、目標とするウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基当量は、好ましくは350〜700の範囲である。
次いで、前記ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを攪拌混合して反応液(即ち、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物)とする。
具体的には、例えば、混合の際に前記ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、必須成分として反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを2液混合機の夫々のタンクへ入れ、夫々のタンク中の主剤と硬化剤を設定温度範囲内に調整、保温し、次いで、前記主剤と硬化剤を2液混合機中で攪拌混合して、反応液(即ち、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物)とすればよい。
この際、前記反応性化合物(B)の平均官能基数(β)は2.00〜2.23の範囲であり、且つ、前記平均官能基数の和(α+β)は4.00〜4.30の範囲である必要がある。前記(α)、(β)及び(α+β)の3つの値が前記の設定範囲内に入るように、ポリオール(a2)及び反応性化合物(B)の仕込み量を調整する。
前記反応液(即ち、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物)を予め保温しておいた型内に注入する。
前記反応液を型内に注入したままの状態で設定温度条件にて保持し、硬化させた後に、成形品を取り出す。
型より抜き出した成形品は、必要に応じて、溝入れ加工、切削加工、切断加工、研摩加工などの適当な加工方法を施し、ワイヤーソー用ローラとして形状を整えればよく、加工方法は特に限定しない。
また、本発明では、特に断りのない限り、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」である。
尚、本発明で用いた測定方法及び評価方法は、以下の通りである。
ウレタンプレポリマー(A)の合成終了後から、直ちに合成終了温度にて内温を保持しプレポリマーの粘度の経時変化の測定を開始する。プレポリマーの合成終了直後の粘度が10%上昇するまでの時間を測定し、保存安定性の判定を下記の基準に従い行なった。
○:合成終了直後の粘度が、24時間以内で10%未満に留まった場合。
×:合成終了直後の粘度が、24時間以内で10%以上も上昇した場合。
ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤を、それぞれ設定温度範囲内に保温し、次いで前記主剤と硬化剤を混合しポリウレタン樹脂組成物を調整した時点T0を基点に、前記ポリウレタン樹脂組成物の粘度が50000mPa・sに到達するまでの時間T1(単位;秒)を測定し、ポリウレタン樹脂組成物の反応性を測定し、ポットライフとした。
尚、ポリウレタン樹脂組成物の粘度の測定は、BM型粘度計(東京計器株式会社製)を用いて、恒温水槽中、設定温度23℃、サンプル量200mlにて4号ローターで30秒毎に測定し、作業性(ポットライフ)の判定を下記の基準に従い行なった。
○:ポットライフが10分以上の場合 →作業性に優れる。
△:ポットライフが5分以上10分未満の場合→作業性がやや劣る。
×:ポットライフが5分未満の場合 →作業性に不良。
比較例5及び比較例6は、ポリイソシアネートとポリオールとイソシアネート基反応性化合物(B)を、それぞれ設定温度範囲内に保温し、次いで前記ポリオールと硬化剤を混合後、追加してポリイソシアネートを混合しポリウレタン樹脂組成物を調整した時点T0を基点に、前記ポリウレタン樹脂組成物の粘度が50000mPa・sに到達するまでの時間T1(単位;秒)を測定し、ポリウレタン樹脂組成物の反応性を測定し、ポットライフとした。
尚、ポリウレタン樹脂組成物の粘度の測定は、BM型粘度計(東京計器株式会社製)を用いて、恒温水槽中、設定温度23℃、サンプル量200mlにて4号ローターで30秒毎に測定し、作業性(ポットライフ)の判定を下記の基準に従い行なった。
○:ポットライフが10分以上の場合 →作業性に優れる。
△:ポットライフが5分以上10分未満の場合→作業性がやや劣る。
×:ポットライフが5分未満の場合 →作業性に不良。
日本工業規格 JIS K 7312−1996(硬さ試験)に準拠して、スプリング硬さ試験(タイプA)にて評価した。
JIS K 7312−1996(引張試験)に準拠して、3号形ダンベル試験片で、試験速度500mm/分、標線間20mm、測定温度23℃で測定し、引張強度の判定を下記の基準に従い行なった。
○:引張強度が30MPa以上の場合。
×:引張強度が30MPa未満の場合。
JIS K 7312−1996(引張試験)に準拠して、3号形ダンベル試験片で、試験速度500mm/分、標線間20mm、測定温度23℃で測定し、伸びの判定を下記の基準に従い行なった。
○:伸びが300%を超える場合。
×:伸びが300%未満の場合。
JIS K 7312−1996(テーバー摩耗試験)に準拠して評価し、耐摩耗性の判定を下記の基準に従い行なった。
○:テーバー摩耗量が50mg未満の場合。
×:テーバー摩耗量が50mgを超える場合。
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−1)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)(以下「4,4’MDI(a1)」という。)492部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリカプロラクトンジオール(水酸基価=56.9) 1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量516のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A−1)〔以下「ウレタンプレポリマー(A−1)」という。〕を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−1)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−1)と、硬化剤であるイソシアネート基反応性化合物(B−1)〔以下「反応性化合物(B−1)」という。〕として1,4ブタンジオール(分子量=90.12)(以下「1,4BG」という。)を、(A−1)/(B−1)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−1)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)中に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−1)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−1)を用いてなるシート状成型品(S−1)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−2)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)492部を仕込み、攪拌した。そこに、ポリオール(a2)としてポリカプロラクトンジオール(水酸基価=56.9) 1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量516のウレタンプレポリマー(A−2)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−2)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
別に、1,4BG(分子量=90.12) 90部とトリメチロールプロパン(分子量=134.2)(以下「TMP」という。)10部を混合し、反応性化合物(B−2)を調整した。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−2)と、硬化剤である反応性化合物(B−2)を、(A−2)/(B−2)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−2)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−2)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−2)を用いてなるシート状成型品(S−2)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−3)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)491部を仕込み、攪拌した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3)1000部を分割で仕込み、混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量511のウレタンプレポリマー(A−3)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−3)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−3)と、反応性化合物(B−3)として1,4BG(分子量=90.12)を、(A−3)/(B−3)=100/8.4質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−3)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)中に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−3)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−3)を用いてなるシート状成型品(S−3)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−4)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)492部を仕込み、攪拌した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3) 1000部を分割で仕込み、混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量516のウレタンプレポリマー(A−4)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−4)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
別に、1,4BG(分子量=90.12) 80部とTMP(分子量=134.2) 20部を混合し、反応性化合物(B−4)を調整した。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−4)と、反応性化合物(B−4)を、(A−4)/(B−4)=100/8.4質量比で攪拌混合して、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−4)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−4)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−4)を用いてなるシート状成型品(S−4)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−5)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)528部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3) 1000部とプラクセル 305(商標:ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール)(水酸基価=102.3)30.6部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量517のウレタンプレポリマー(A−5)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−5)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−5)と、硬化剤である反応性化合物(B−5)として1,4BG(分子量=90.12)を、(A−5)/(B−5)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−5)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−5)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−5)を用いてなるシート状成型品(S−5)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−6)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)578部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリカプロラクトンジオール(水酸基価=56.9) 1000部とプラクセル 305(商標:ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール)(水酸基価=102.3)69.4部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量514のウレタンプレポリマー(A−6)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−6)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−6)と、硬化剤である反応性化合物(B−6)として1,4BG(分子量=90.12)を、(A−6)/(B−6)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−6)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−6)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−6)を用いてなるシート状成型品(S−6)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していることを確認した。
≪ローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−7)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)639部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3) 1000部とプラクセル 305(商標:ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール)(水酸基価=102.3)119部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量513のウレタンプレポリマー(A−7)を得た。本発明で得た前記ウレタンプレポリマー(A−7)は、第1表に示した如く、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−7)と、硬化剤である反応性化合物(B−7)として1,4BGを、(A−7)/(B−7)=100/8.3質量比で攪拌混合し、本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−7)(分子量=90.12)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90時間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−7)を得た。
本発明のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−7)を用いてなるシート状成型品(S−7)は、第1表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していることを確認した。
≪2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−8)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI以外のポリイソシアネート(a3)として、コスモネート T−80(商標:三井化学ポリウレタン株式会社製、トルエンジイソシアネートの2,4−体/2,6−体=80/20質量比の混合物)293部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてPTMG−1000(水酸基価=56.4)(商標:三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール)1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量944のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A−8)〔以下「ウレタンプレポリマー(A−8)」という。〕を得た。前記ウレタンプレポリマー(A−8)は、第2表に示したように、作業性(ポットライフ)にやや劣っていた。
次いで、攪拌機付き容器で、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−8)と、硬化剤であるイソシアネート基反応性化合物(B−8)〔以下「反応性化合物(B−8)」という。〕として3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(分子量=267.2)(以下「MBOCA」という。)を、(A−8)/(B−8)=100/12.7質量比で攪拌混合し、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−8)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)中に80gを注入し、その後、110℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−8)を得た。
前記2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−8)を用いてなるシート状成型品(S−8)は、第2表に示したように、物性(特に耐磨耗性)に劣っており、ワイヤーソー用ローラには適していなかった。
≪2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−9)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI以外のポリイソシアネート(a3)として、コスモネート T−80(商標:三井化学ポリウレタン株式会社製、コスモネート T−80(商標:三井化学ポリウレタン株式会社製、トルエンジイソシアネートの2,4−体/2,6−体=80/20質量比の混合物)293部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリカプロラクトンジオール(水酸基価=56.9) 1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量855のウレタンプレポリマー(A−9)を得た。前記ウレタンプレポリマー(A−9)は、第2表に示したように、作業性(ポットライフ)にやや劣っていた。
次いで、攪拌機付き容器に、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−9)と、硬化剤である反応性化合物(B−9)としてMBOCA(分子量=267.2)を、(A−9)/(B−9)=100/14.1質量比で攪拌混合し、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−9)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、110℃金型で90分間保温し、次いで、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−9)を得た。
前記2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−9)を用いてなるシート状成型品(S−9)は、第2表に示したように、物性(特に耐磨耗性)に劣っており、ワイヤーソー用ローラには適していなかった。
≪2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−10)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI(a1)639部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3) 1000部とプラクセル 305(商標:ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール)(水酸基価=102.3)119部を分割で仕込み混合し、窒素気流下80℃で5時間反応を行い、NCO基当量513のウレタンプレポリマー(A−10)を得た。前記ウレタンプレポリマー(A−10)は、第2表に示したように、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に優れていた。
別に、1,4BG(分子量=90.12) 90部とTMP (分子量=134.2)10部を混合し、反応性化合物(B−10)を調整した。
次いで、攪拌機付き容器に、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−10)と、硬化剤である反応性化合物(B−10)を、(A−10)/(B−10)=100/8.3質量比で攪拌混合し、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−10)を調整して、130℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、130℃金型で90分間保温し、その後、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−10)を得た。
前記2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−10)を用いてなるシート状成型品(S−10)は、第2表に示したように、物性(特に耐磨耗性、伸び)に劣っており、ワイヤーソー用ローラには適していなかった。
≪2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−11)の製造≫
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4ツ口丸底フラスコに、4,4’MDI以外のポリイソシアネート(a3)として、コスモネート ND(商標:三井化学株式会社製、1,5−ナフタレンジイソシアネート)240部を仕込み、攪拌を開始した。そこに、ポリオール(a2)としてポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3)1000部を分割で仕込み混合し、窒素気流下130℃で1時間反応を行い、NCO基当量981のウレタンプレポリマー(A−11)を得た。前記ウレタンプレポリマー(A−11)は、第2表に示したように、保存安定性及び作業性(ポットライフ)に劣っていた。
次いで、攪拌機付き容器に、主剤である前記ウレタンプレポリマー(A−11)と、硬化剤である反応性化合物(B−11)としてエチレングリコール(分子量=62)を、(A−11)/(B−11)=100/3.1質量比で攪拌混合し、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−11)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、110℃金型で90分間保温し、その後、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−11)を得た。
前記2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物(P−11)を用いてなるシート状成型品(S−11)は、第2表に示したように、ワイヤーソー用ローラに加工した場合に、優れた物性(耐磨耗性、引張強度、伸び)を有していた。
≪ポリウレタン樹脂組成物(P−12)の製造≫
比較例5は、ワンショット法によりポリウレタン樹脂組成物(P−12)を調整した。
ポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3)1000部と1,4BG(分子量=90.12) 97.8部とTMP(分子量=134.2) 24.6部を混合し、80℃に温調した。ついで、80℃に加温した4,4’MDI(a1)492部を加え混合攪拌し、ポリウレタン樹脂組成物(P−12)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入し、その後、110℃金型で90分間保温し、その後、110℃で16時間アフタキュアを行い、シート状成型品(S−12)を得た。
前記ポリウレタン樹脂組成物(P−12)は、第2表に示したように、作業性(ポットライフ)に優れていたが、ワンショット法によるため、物性(耐磨耗性、伸び)に劣っており、ワイヤーソー用ローラには適していなかった。
≪ポリウレタン樹脂組成物(P−13)の製造≫
比較例6は、ワンショット法によりポリウレタン樹脂組成物(P−13)を調整した。
ポリブチレンアジペートエステルジオール(水酸基価=56.3)1000部とエチレングリコール(分子量=62)38.4部を混合し、80℃に温調した。次いで、130℃に加温したコスモネート ND(商標:三井化学株式会社製、1,5−ナフタレンジイソシアネート)240部を加え混合攪拌し、ポリウレタン樹脂組成物(P−13)を調整して、110℃に加熱した金型(200mm×200mm×2mm)に80gを注入した。
しかしながら、ポリウレタン樹脂組成物(P−13)は、高温での攪拌反応にて行うので、作業性(ポットライフ)に極めて劣り、目的とするシート状成型品(P−13)を得ることができなかった。
4,4’MDI :4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート。
1,4BG :1,4−ブタンジオール。
PCLD:ポリカプロラクトンジオール。
PBAD:ポリブチレンアジペートエステルジオール。
プラクセル 305 :ダイセル化学株式会社製、ポリカプロラクトントリオール。
TMP :トリメチロールプロパン。
MBOCA :3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン。
コスモネート T−80 :三井化学ポリウレタン株式会社製、トルエンジイソシアネートの2,4−体/2,6−体=80/20質量比の混合物。
コスモネート ND :三井化学ポリウレタン株式会社製、1,5−ナフタレンジイソシアネート。
Claims (5)
- 4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)とポリオール(a2)とを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)を含有する主剤と、イソシアネート基反応性化合物(B)を含有する硬化剤とを含んでなる2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、前記ポリオール(a2)の平均官能基数(α)が2.00〜2.30の範囲であり、前記イソシアネート基反応性化合物(B)の平均官能基数(β)が2.00〜2.23の範囲であり、且つ、前記平均官能基数の和(α+β)が4.00〜4.30の範囲であることを特徴とするローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
- 前記イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基当量が、350〜700の範囲である請求項1記載のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
- 前記ポリオール(a2)の水酸基価が、37〜1900の範囲である請求項1記載のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
- 前記イソシアネート基反応性化合物(B)の分子量が、60〜300の範囲である請求項1記載のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載のローラ用2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を成形してなることを特徴とするワイヤーソー用ローラ。
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