JP3687390B2 - クリーニングブレード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機等の感光体外周面に残留するトナーを除去するためのクリーニングブレードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機は、光導電体表面層付の感光ドラムを備え、この感光ドラムの外周面を一様に帯電させ、ついで被複写体の複写画像を介してその外周面を露光することにより上記外周面上に静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成し、これを複写紙等に転写することにより複写を行うものである。そして、上記複写後には、図2に示すように、感光ドラム1の外周面上にトナー2が残留するため、このトナー2の除去を、クリーニングブレード3の弾性を利用してその先端部を感光ドラム1の外周面に摺接させることにより行っている。なお、図において、クリーニングブレード3は、板状保持具4に支持されており、この板状保持具4の一端(クリーニングブレード3を支持している端部と反対側の端部)が、樹脂ケース5に取り付けられている。
【0003】
上記クリーニングブレード3は、その寿命が、摺接による摩耗や欠損といった物理的要因や、トナーに対する耐汚染性といった化学的要因によって判断されており、これらの要因に対して優れた性質を備えたウレタンゴムが形成材料として賞用されている。しかしながら、上記ウレタンゴムでは、長期使用による経時的摩耗が顕在化して、複写画像にかぶり(イメージのないところにトナー画像が形成されること)、白抜け等を発生させてしまうという問題が生じる。そこで、耐摩耗性を向上させる試みがなされており、例えばウレタンゴムの硬度を向上させる方法(特開平2−208687号公報等)が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法によって得られるクリーニングブレードは、耐摩耗性に関してある程度の向上効果が得られるものの、硬度が高すぎて感光ドラムを損傷させてしまうという問題がある。そこで、耐摩耗性を高めるために、▲1▼ウレタンゴムに潤滑剤を分散させたり(特開平7−306616号公報等)、▲2▼ウレタンゴムをシリコーン変性させたり(特開平5−224573号公報)、▲3▼ウレタンゴム硬化体表面にコーティングを施したり(特開平4−260084号公報等)、▲4▼ソフトセグメントの規則性(結晶性)を乱したり(特開平8−44264号公報)することが提案されている。しかしながら、▲1▼〜▲3▼の手法では潤滑剤の添加等の新たな工程が余分に必要となり、また▲4▼の手法ではクリーニングブレード成形用の液状組成物の粘度が高くなって作業性が悪くなるため、それぞれコストアップに繋がるという問題がある。
【0005】
一方、最近では、電子写真複写機の信頼性をより高めるという点から、常温環境下だけでなく、低温環境下であっても良好に画出しが行えることが要求されている。このため、低温環境下でのクリーニング性(低温クリーニング性)が良好であることも重要である。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐摩耗性に優れ、しかも良好な低温クリーニング性を備えたクリーニングブレードの提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のクリーニングブレードは、ポリイソシアネートおよびポリオールを含有するポリウレタン組成物の硬化体からなるクリーニングブレードであって、上記硬化体におけるアロファネート結合量が5.0×10-5mol/g以上10.0×10 -5 mol/g未満に設定され、tanδピーク温度が4〜10℃に設定されているという構成をとる。
【0008】
本発明者らは、耐摩耗性に優れ、しかも良好な低温クリーニング性を備えたクリーニングブレードを得るため、一連の研究を重ねた。その過程で、クリーニングブレードの耐摩耗性は、硬化体の分子構造に左右されるとの知見を得た。すなわち、硬化体の分子構造は、ウレタン直鎖と、アロファネート結合等のウレタン分岐結合によって決定され、このウレタン分岐結合が多くなり硬化体の架橋密度が高くなると、耐摩耗性が良好になることが判明した。そこで、本発明者らは、クリーニングブレードを構成する硬化体の分子構造について鋭意研究を重ねた結果、その硬化体におけるアロファネート結合量を5.0×10-5mol/g以上にすればよいことを突き止めた。しかし、適正と思われるアロファネート結合量を備えたクリーニングブレードであっても、低温環境での動作時に、クリーニング性が悪化することを突き止めた。そこで、本発明者らは、さらに研究を重ねた結果、硬化体のアロファネート結合量と、tanδピーク温度とをそれぞれ特定の範囲に設定(アロファネート結合量を5.0×10 -5 mol/g以上10.0×10 -5 mol/g未満に設定するとともに、tanδピーク温度を4〜10℃に設定)すれば、所期の目的を達成できることを見いだし、本発明に到達した。このように、tanδピーク温度を特定の範囲に設定することにより、低温クリーニング性が良好になるのは、必ずしも明らかではないが、つぎのような理由によるものと考えられる。すなわち、ポリウレタン組成物の硬化体はtanδピーク温度以下の環境に晒されると、硬度が増大する傾向がある。特に、架橋密度が大きいほどその傾向が顕著になる。よって、低温環境下では、へたりが発生しやすくなり、クリーニング性が悪化すると考えられる。
【0009】
そして、上記のようにアロファネート結合量5.0×10-5mol/g以上で10.0×10-5mol/g未満に設定され、かつ、tanδピーク温度4〜10℃の範囲に設定されていることが、クリーニングブレードの特性の観点から優れている
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
本発明のクリーニングブレードは、例えば、図1に示すように、板状保持具4に支持されて、その使用に供される。
【0012】
上記クリーニングブレード11の形成材料としては、ポリイソシアネートおよびポリオールを含有するポリウレタン組成物が用いられる。
【0013】
上記ポリイソシアネートとしては、特に限定するものではなく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートウレチジンジオン(2,4−TDIの二量体)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、カルボジイミド変性MDI、オルトトルイジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル等のジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート等のトリイソシアネート、ポリメリックMDI等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、耐摩耗性の観点から、MDIが好ましい。
【0014】
上記ポリイソシアネートとともに用いられるポリオールとしては、ポリエステルジオール、ポリエステルトリオール等のポリエステルポリオールや、ポリカプロラクトン、ポリカーボネート、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。そして、このポリオールの数平均分子量(Mn、以下単に「分子量」という)は、1500〜3000の範囲に設定されていることが好ましい。より好ましくは、1500〜2500の範囲である。すなわち、上記分子量が1500未満であると、得られるクリーニングブレード11の物性が低下する傾向がみられ、逆に上記分子量が3000を超えると、作業性が悪くなる傾向がみられるからである。なお、この分子量は、ポリオールの水酸基価(mgKOH/g)に基づいて下記の数式(1)により算出されたものである。
【0015】
【数1】
Figure 0003687390
【0016】
上記ポリエステルポリオールとしては、多塩基性有機酸とポリオールとから製造され、水酸基を末端基とする、ヒドロキシルポリエステルポリオールが好ましい。
【0017】
上記多塩基性有機酸としては、特に限定するものではなく、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソセバシン酸等の飽和脂肪酸や、マレイン酸、フマル酸等の不飽和脂肪酸や、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族酸等のジカルボン酸があげられる。また、無水マレイン酸、無水フタル酸等の酸無水物や、テレフタル酸ジメチル等のジアルキルエステル等を用いることもできる。さらに、不飽和脂肪酸の二量化によって得られる、ダイマー酸を用いることもできる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0018】
上記多塩基性有機酸とともに用いるポリオールとしては、特に限定するものではなく、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキシレングリコール等のジオールや、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン等のトリオールや、ソルビトール等のヘキサオール等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0019】
また、前記ポリエーテルポリオールとしては、環状エーテルの開環重合または共重合によって製造されるものが好ましい。
【0020】
上記環状エーテルとしては、特に限定するものではなく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−メチルトリメチレンオキサイド、3,3′−ジメチルトリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキサミン等があげられる。
【0021】
そして、本発明において、上記ポリイソシアネートとともに用いられるポリオールとしては、上記一連のもののなかでも、耐加水分解性に優れる、ポリブチレンアジペート(PBA)が好ましい。
【0022】
本発明で用いるポリウレタン組成物には、上記ポリイソシアネートおよびポリオール以外に、鎖延長剤、発泡剤、界面活性剤、難燃剤、着色剤、充填剤、可塑剤、安定剤、離型剤、触媒等を含有させてもよい。
【0023】
上記鎖延長剤としては、従来公知のものであれば特に限定されるものではなく、例えば、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン(TMP)、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,2,6−ヘキサントリオール等の、分子量300以下のポリオールがあげられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0024】
上記触媒としては、三級アミン等のアミン系化合物、有機錫化合物等の有機金属化合物等があげられる。なかでも、アミン系化合物が好ましい。
【0025】
上記三級アミンとしては、トリエチルアミン等のトリアルキルアミンや、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン等のテトラアルキルジアミンや、ジメチルエタノールアミン等のアミノアルコールや、エトキシル化アミンや、エトキシル化ジアミンや、ビス(ジエチルエタノールアミン)アジペート等のエステルアミンや、トリエチレンジアミンや、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン等のシクロヘキシルアミン誘導体や、N−メチルモルホリン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルモルホリン等のモルホリン誘導体や、N,N′−ジエチル−2−メチルピペラジン、N,N′−ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルピペラジン等のピペラジン誘導体等があげられる。
【0026】
上記有機錫化合物としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)等のジアルキル錫化合物があげられる。また、2−エチルカプロン酸第1錫、オレイン酸第1錫等があげられる。
【0027】
本発明のクリーニングブレード11は、上記各材料を用い、常法に準じて製造することができる。具体的には、プレポリマー法、セミワンショット法、ワンショット法に準じて製造できる。なかでも、加工性に優れるという観点から、セミワンショット法が好適に用いられる。
【0028】
上記セミワンショット法に準じて、本発明のクリーニングブレード11は、例えばつぎのようにして製造される。すなわち、まず、上記ポリイソシアネートおよびポリオールを準備し、両者を適宜の配合割合で配合し、適宜の反応条件で反応させてウレタンプレポリマー(主剤液)を調製する。一方、上記ポリオールと、鎖延長剤、触媒等とを準備し、これらを適宜の配合割合で配合し、適宜の混合条件で混合して硬化剤液を調製する。つぎに、上記主剤液および硬化剤液を適宜の配合割合で配合して混合し、この混合液を、板状保持具4が保持されたクリーニングブレード成形用金型内に注入して、反応硬化させる。そして、得られた硬化体を成形型から取り出し、所定の形状に加工する。このようにして、図1に示すような、板状保持具4と一体成形されたクリーニングブレード11を得ることができる。
【0029】
上記クリーニングブレード11を構成する硬化体のアロファネート結合量は、5.0×10-5mol/g以上で、10.0×10 -5 mol/g未満に設定されている必要がある。すなわち、上記アロファネート結合量が5.0×10-5mol/g未満であると、耐摩耗性の向上が見られないからである。なお、上記アロファネート結合量は、硬化体から切り出した試料とアミン化合物(仕込みアミン)とを反応させた後、ガスクロマトグラフィー等を用いて残余のアミン量を求め、この残余のアミン量を上記仕込みアミン量から減ずることによって求められる値である。
【0030】
また、上記クリーニングブレード11を構成する硬化体のtanδピーク温度は、4〜10℃の範囲内に設定されている必要がある。好適には5〜9℃の範囲内である。すなわち、上記tanδピーク温度が、10℃を超えると、クリーニングブレード11の低温クリーニング性の悪化が見られるからである。なお、上記tanδピーク温度は、動的粘弾性特性の一つであって、動的粘弾性測定機によって測定されるtanδ(損失正接)が最大(ピーク)となる温度である。
【0031】
このように、上記クリーニングブレード11は、アロファネート結合量、tanδピーク温度がそれぞれ特定の範囲に設定されているため、耐摩耗性に優れ、良好な低温クリーニング性を備えたものとなる。
【0032】
なお、本発明のクリーニングブレード11は、図1に示すように、必ずしも板状保持具4と一体成形する必要はなく、例えば板状保持具4の表面に、あとから接着するようにしてもよい。
【0033】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0034】
【実施例1】
PBA(Mn:2000)57重量部(以下「部」と略す)とMDIを43部準備し、まずPBAを80℃×1時間の条件で真空脱泡した。ついで、この真空脱泡したPBA中にMDIを添加した。そして、窒素雰囲気下、80℃×3時間の条件で反応させることにより、NCO末端の主剤液(プレポリマー)を調製した。
【0035】
一方、PBA(Mn:2000)83部と1,4−BDを7部とTMPを6部とアミン系触媒0.01部を準備し、まずPBAを80℃×1時間の条件で真空脱泡した。ついで、この真空脱泡したPBA中に1,4−BDおよびTMPを添加し、混合した。その後、アミン系触媒を添加し、窒素雰囲気下、80℃×1時間の条件で混合して、OH末端の硬化剤液を調製した。
【0036】
上記のように調製された主剤液(液温70℃)に、上記硬化剤液(液温70℃)を加え、真空脱泡しながら攪拌羽根で30秒間混合した後、板状保持金具が配置されたクリーニングブレード用成形型(140℃)内に注入して硬化させた。その後、脱型し、所定の形状に加工して板状保持金具付クリーニングブレードを得た。なお、下記に示す方法にて求められるアロファネート結合量は、5.5×10-5mol/gであった。また、下記に示す方法にて求められるtanδピーク温度は、8℃であった。
【0037】
〔アロファネート結合量〕
まず、クリーニングブレードを構成する硬化体から試料0.1gを切り出し、この試料を、ジ−n−ブチルアミン0.01mol/l,ナフタリン0.01mol/lに濃度調整したN−メチルピロリドン溶液2ml中に浸漬し、共栓付試験管中で80℃×4時間の条件で分解させた。ついで、無水酢酸を10μl添加して混合し、さらにジ−n−プロピルアミンを50μl添加して混合した。そして、得られた溶液中のジ−n−ブチルアセトアミドのモル数を下記条件のガスクロマトグラフィーにより、ナフタリンを内部標準として求めた。ついで、試料を入れないで同様にしてジ−n−ブチルアセトアミドのモル数を求めレファレンスとした。そして、レファレンスとの差から、アロファネート結合量を導出した。(条件)
装 置:Shimadzu GC-17A 型(島津製作所社製)
カ ラ ム:10% PEG-20 M on Chromosorb WAW DMCS 60/80 mesh
(ガスクロ工業社製)
ガラスカラム 3mmφ×2m
カラム温度:50〜350℃(昇温)
【0038】
〔tanδピーク温度〕
まず、クリーニングブレードを構成する硬化体を1.6mm×1.6mm×30.0mmに成形採寸して、試料を準備した。ついで、この試料を、レオロジ社製のDVEレオスペクトラーに、引張治具のチャック間が20.0mmになるようにセットし、変位振幅±10μm、周波数10Hzの正弦波歪を与え、−20℃〜50℃の範囲におけるtanδ(損失正接)を、昇温速度3℃/minで1℃毎に測定した。そして、このtanδの値が最大(ピーク)となる温度をtanδピーク温度とした。
【0039】
【実施例2】
主剤液用の材料として、PBA(Mn:2000)52部とMDIを48部用い、硬化剤液用の材料として、PBA(Mn:2000)78部と1,4−BDを6部とTMPを4部とアミン系触媒0.01部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして板状保持金具付クリーニングブレードを得た。なお、上記と同様にして求められるアロファネート結合量は、8.9×10-5mol/gであった。また、上記と同様にして求められるtanδピーク温度は、8℃であった。
【0040】
【比較例1】
主剤液用の材料として、PBA(Mn:2000)57部とMDIを43部用い、硬化剤液用の材料として、PBA(Mn:2000)89部と1,4−BDを8部とTMPを6部とアミン系触媒0.01部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして板状保持金具付クリーニングブレードを得た。なお、上記と同様にして求められるアロファネート結合量は、1.5×10-5mol/gであった。また、上記と同様にして求められるtanδピーク温度は、5℃であった。
【0041】
【比較例2】
主剤液用の材料として、PBA(Mn:2000)57部とMDIを43部用い、硬化剤液用の材料として、PBA(Mn:2000)70部と1,4−BDを6部とTMPを5部とアミン系触媒0.01部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして板状保持金具付クリーニングブレードを得た。なお、上記と同様にして求められるアロファネート結合量は、10.0×10-5mol/gであった。また、上記と同様にして求められるtanδピーク温度は、12℃であった。
【0042】
このようにして得られた各板状保持金具付クリーニングブレードを市販のレーザープリンター(LBP)に組み込み、常温常湿環境下(25℃×60%RH)にて、A4サイズで3万枚画出ししたのち、下記に示す方法にてクリーニングブレードの摩耗量を測定し、併せて初期および3万枚複写後の画像を下記に示す基準で評価した。また、上記各板状保持金具付クリーニングブレードを上記と同様のLBPに組み込み、低温低湿環境下(LL環境下:5℃×15%RH)にて、A4サイズで6000枚画出しを行い、6000枚複写後の画像を下記に示す基準で評価した。
【0043】
〔摩耗量〕
走査型電子顕微鏡にてクリーニングブレードのエッジ部の摩耗量を観察し、摩耗した部分の断面積(Uμm2 )と、先端部の単位長さ(Xμm)を測定し、下記の数式(2)により、摩耗量(Wμm3 )を算出した。なお、この摩耗量が小さいほど、耐摩耗性に優れているといえる。
【0044】
【数2】
W=U×X …(2)
【0045】
〔画像評価〕
得られた複写画像の画質を目視評価した。すなわち、文字を複写し、複写画像に問題がなく、細線が鮮明に複写されたものを○、かぶり、白抜け等が多量に発生して複写画像に不具合が見られるものを×としてそれぞれ表示した。
【0046】
【表1】
Figure 0003687390
【0047】
上記表1の結果から、実施例1品および2品は、比較例1品(アロファネート結合量が5.0×10-5mol/g未満のもの)に比べ摩耗量が小さく、耐摩耗性が良好であることが確認できる。しかも、比較例2品(tanδピーク温度が10℃を超えるもの)に比べLL環境下での複写画像が良好であるため、低温クリーニング性に優れていることも確認できる。したがって、実施例1品および2品は、耐摩耗性に優れ、良好な低温クリーニング性を備えていることがわかる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明のクリーニングブレードは、アロファネート結合量、tanδピーク温度がそれぞれ特定の範囲(アロファネート結合量が5.0×10 -5 mol/g以上10.0×10 -5 mol/g未満、tanδピーク温度が4〜10℃)に設定された硬化体からなっている。このため、耐摩耗性に優れ、低温クリーニング性が良好になる。したがって、電子写真複写機に組み込んで画出しを行った場合、高画質な複写画像を長期に渡り、広い温度域で得ることができるという利点を有する。
【0049】
のように、アロファネート結合量は、5.0×10-5mol/g以上で10.0×10-5mol/g未満に設定されていることが、耐摩耗性の観点から優れている。また、上記のように、tanδピーク温度は、4〜10℃の範囲に設定されていることが、低温クリーニング性の観点から優れている
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーニングブレードの説明図である。
【図2】電子写真複写機のクリーニング装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
11 クリーニングブレード

Claims (1)

  1. ポリイソシアネートおよびポリオールを含有するポリウレタン組成物の硬化体からなるクリーニングブレードであって、上記硬化体におけるアロファネート結合量が5.0×10-5mol/g以上10.0×10 -5 mol/g未満に設定され、tanδピーク温度が4〜10℃に設定されていることを特徴とするクリーニングブレード。
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